JP2000351751A - 含フッ素エステル及びそれを用いたペルフルオロプロピオン酸ハライドの製造方法 - Google Patents
含フッ素エステル及びそれを用いたペルフルオロプロピオン酸ハライドの製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 CF3CF2CH2OHを原料として用いて、
新規含フッ素エステルおよびCF3CF2COFを高収率
で製造する方法を提供する。 【解決手段】 CF3CF2CH2OHと、CF3CF2C
OOH、CF3CF2COF、CF3CF2COCl及びC
F3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3のいずれか1種
とを反応させて、CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF
3を製造し、これを塩素化することにより得られるCF3
CF2CCl2OC(=O)CF2CF3をフッ素化剤と反応
させることを特徴とするCF3CF2COFの製造方法。
新規含フッ素エステルおよびCF3CF2COFを高収率
で製造する方法を提供する。 【解決手段】 CF3CF2CH2OHと、CF3CF2C
OOH、CF3CF2COF、CF3CF2COCl及びC
F3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3のいずれか1種
とを反応させて、CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF
3を製造し、これを塩素化することにより得られるCF3
CF2CCl2OC(=O)CF2CF3をフッ素化剤と反応
させることを特徴とするCF3CF2COFの製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機合成の前駆体
として重要な新規含フッ素エステル及びそれを用いたペ
ルフルオロプロピオン酸ハライドの製造方法に関する。
として重要な新規含フッ素エステル及びそれを用いたペ
ルフルオロプロピオン酸ハライドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロピオン酸フルオリド(ペルフルオロプロピオン酸フル
オリド;CF3CF2COF;以下、PFともいう)は、
フッ素樹脂またはフッ素ゴムを製造するための原料モノ
マーとして重要なペルフルオロ(プロピルビニルエーテ
ル)を製造するのに必要な化合物である。
ロピオン酸フルオリド(ペルフルオロプロピオン酸フル
オリド;CF3CF2COF;以下、PFともいう)は、
フッ素樹脂またはフッ素ゴムを製造するための原料モノ
マーとして重要なペルフルオロ(プロピルビニルエーテ
ル)を製造するのに必要な化合物である。
【0003】従来、PFを製造する技術としては、ヘキ
サフルオロプロペンオキシド(以下、HFPOという)
を異性化する方法が工業的にも利用されており、第三級
アミンからなる触媒の存在下で行う方法(英国特許第1,
019,788号明細書)や、アルカリ金属フッ化物触媒の存
在下で行う方法(特開昭58-38231号)が知られている。
また、HFPOはヘキサフルオロプロペンを酸化するこ
とにより製造されている。
サフルオロプロペンオキシド(以下、HFPOという)
を異性化する方法が工業的にも利用されており、第三級
アミンからなる触媒の存在下で行う方法(英国特許第1,
019,788号明細書)や、アルカリ金属フッ化物触媒の存
在下で行う方法(特開昭58-38231号)が知られている。
また、HFPOはヘキサフルオロプロペンを酸化するこ
とにより製造されている。
【0004】その他の製造法として、CF3CF2CHC
lFを酸化する方法(WO96/29298)などが報告されてい
るが、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノー
ル(CF3CF2CH2OH;以下、5FPともいう)を
原料として用いて収率良くPFを製造する方法について
は、これまでに報告されていない。
lFを酸化する方法(WO96/29298)などが報告されてい
るが、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパノー
ル(CF3CF2CH2OH;以下、5FPともいう)を
原料として用いて収率良くPFを製造する方法について
は、これまでに報告されていない。
【0005】また、2,2,3,3,3−ペンタフルオ
ロプロピオン酸クロリド(ペルフルオロプロピオン酸ク
ロリド;CF3CF2COCl;以下、PClともいう)
は、各種の触媒、農医薬の中間体などとして用いられる
有用な化合物である。従来、PClを製造する技術とし
ては、例えば、1,1,1,2,2−ペンタフルオロジ
クロロプロパンを塩素の存在下または非存在下、光照射
下で酸素により酸化する方法(特開平7-118197号)があ
る。また、アルコールを原料とする製造方法としては、
触媒存在下、直接またはアルデヒドおよびRfC(=O)
OCHClRf(式中、Rfはポリフルオロアルキル基で
ある)を経由して製造する方法(WO98/29377)がある
が、RfC(=O)OCH2Rfを経由した製造法について
は、これまでに報告されていない。
ロプロピオン酸クロリド(ペルフルオロプロピオン酸ク
ロリド;CF3CF2COCl;以下、PClともいう)
は、各種の触媒、農医薬の中間体などとして用いられる
有用な化合物である。従来、PClを製造する技術とし
ては、例えば、1,1,1,2,2−ペンタフルオロジ
クロロプロパンを塩素の存在下または非存在下、光照射
下で酸素により酸化する方法(特開平7-118197号)があ
る。また、アルコールを原料とする製造方法としては、
触媒存在下、直接またはアルデヒドおよびRfC(=O)
OCHClRf(式中、Rfはポリフルオロアルキル基で
ある)を経由して製造する方法(WO98/29377)がある
が、RfC(=O)OCH2Rfを経由した製造法について
は、これまでに報告されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、CF
3CF2CH2OHを原料として用いて、新規含フッ素エ
ステル、PFおよびPClを高収率で製造する方法を提
供することにある。
3CF2CH2OHを原料として用いて、新規含フッ素エ
ステル、PFおよびPClを高収率で製造する方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この目的
を達成するために鋭意検討した結果、2,2,3,3,
3−ペンタフルオロプロパノール[CF3CF2CH2O
H;5FP]を原料として用いて、ペルフルオロプロピ
オン酸−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル
[CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3;化合物(I)]
を製造し、これを光塩素化することによりペルフルオロ
プロピオン酸−1−クロロ−2,2,3,3,3−ペン
タフルオロプロピル[CF3CF2CHClOC(=O)C
F2CF3;化合物(II)]を経由して、ペルフルオロプロ
ピオン酸−1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロピル[CF3CF2CCl2OC(=O)
CF2CF3;化合物(III)]を製造した後、これとアル
カリ金属フッ化物などのフッ素化剤を反応させることに
より、収率良く2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロピオン酸フルオリド[ペルフルオロプロピオン酸フル
オリド;CF3CF2COF;PF]を製造することがで
きることを見出した。
を達成するために鋭意検討した結果、2,2,3,3,
3−ペンタフルオロプロパノール[CF3CF2CH2O
H;5FP]を原料として用いて、ペルフルオロプロピ
オン酸−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル
[CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3;化合物(I)]
を製造し、これを光塩素化することによりペルフルオロ
プロピオン酸−1−クロロ−2,2,3,3,3−ペン
タフルオロプロピル[CF3CF2CHClOC(=O)C
F2CF3;化合物(II)]を経由して、ペルフルオロプロ
ピオン酸−1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペ
ンタフルオロプロピル[CF3CF2CCl2OC(=O)
CF2CF3;化合物(III)]を製造した後、これとアル
カリ金属フッ化物などのフッ素化剤を反応させることに
より、収率良く2,2,3,3,3−ペンタフルオロプ
ロピオン酸フルオリド[ペルフルオロプロピオン酸フル
オリド;CF3CF2COF;PF]を製造することがで
きることを見出した。
【0008】また、化合物(III)を熱分解することによ
り、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピオン酸
クロリド[ペルフルオロプロピオン酸クロリド;CF3
CF2COCl;PCl]を収率良く製造できることを
見出した。
り、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピオン酸
クロリド[ペルフルオロプロピオン酸クロリド;CF3
CF2COCl;PCl]を収率良く製造できることを
見出した。
【0009】すなわち、本発明は、下記に示すとおりの
新規含フッ素エステルおよびペルフルオロプロピオン酸
ハライドの製造方法を提供するものである。 項1. 式 CF3CF2CXYOC(=O)CF2CF3 〔式中、Xは塩素原子または水素原子を示し、Yは塩素
原子または水素原子を示す。〕で表される含フッ素エス
テル。 項2. 光照射下で、式 RfCH2OH〔式中、Rfは
少なくとも1つのフッ素原子を含むアルキル基を示
す。〕で表される含フッ素アルコールと塩素を反応させ
ることを特徴とする式 RfCH2OC(=O)Rf〔式
中、Rfは前記に同じ。〕で表される含フッ素エステル
の製造方法。 項3. 光照射下で、CF3CF2CH2OHと塩素を反
応させることを特徴とするCF3CF2CH2OC(=O)
CF2CF3の製造方法。 項4. CF3CF2CH2OHと、CF3CF2COO
H、CF3CF2COF、CF3CF2COCl及びCF3
CF2CCl2OC(=O)CF2CF3のいずれか1種とを
反応させることを特徴とするCF3CF2CH2OC(=
O)CF2CF3の製造方法。 項5. 光照射下で、CF3CF2CH2OC(=O)CF2
CF3と塩素を反応させることを特徴とするCF3CF2
CHClOC(=O)CF2CF3及び/又はCF3CF2C
Cl2OC(=O)CF2CF3の製造方法。 項6. 式 RfCCl2OC(=O)Rf〔式中、Rfは少
なくとも1つのフッ素原子を含むアルキル基を示す。〕
で表される含フッ素エステルとフッ素化剤を反応させる
ことを特徴とする式 RfCOF〔式中、Rfは前記に同
じ。〕で表される酸フルオリドの製造方法。 項7. CF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3とフ
ッ素化剤を反応させることを特徴とするCF3CF2CO
Fの製造方法。 項8. フッ素化剤がアルカリ金属フッ化物であること
を特徴とする項6または7に記載の方法。 項9. CF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3を触
媒の存在下または非存在下に分解させることを特徴とす
るCF3CF2COClの製造方法。 項10. CF3CF2CH2OHと、CF3CF2COO
H、CF3CF2COF、CF3CF2COCl及びCF3
CF2CCl2OC(=O)CF2CF3のいずれか1種とを
反応させて、CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を
製造し、これを塩素化することにより得られるCF3C
F2CCl2OC(=O)CF2CF3をフッ素化剤と反応さ
せることを特徴とするCF3CF2COFの製造方法。
新規含フッ素エステルおよびペルフルオロプロピオン酸
ハライドの製造方法を提供するものである。 項1. 式 CF3CF2CXYOC(=O)CF2CF3 〔式中、Xは塩素原子または水素原子を示し、Yは塩素
原子または水素原子を示す。〕で表される含フッ素エス
テル。 項2. 光照射下で、式 RfCH2OH〔式中、Rfは
少なくとも1つのフッ素原子を含むアルキル基を示
す。〕で表される含フッ素アルコールと塩素を反応させ
ることを特徴とする式 RfCH2OC(=O)Rf〔式
中、Rfは前記に同じ。〕で表される含フッ素エステル
の製造方法。 項3. 光照射下で、CF3CF2CH2OHと塩素を反
応させることを特徴とするCF3CF2CH2OC(=O)
CF2CF3の製造方法。 項4. CF3CF2CH2OHと、CF3CF2COO
H、CF3CF2COF、CF3CF2COCl及びCF3
CF2CCl2OC(=O)CF2CF3のいずれか1種とを
反応させることを特徴とするCF3CF2CH2OC(=
O)CF2CF3の製造方法。 項5. 光照射下で、CF3CF2CH2OC(=O)CF2
CF3と塩素を反応させることを特徴とするCF3CF2
CHClOC(=O)CF2CF3及び/又はCF3CF2C
Cl2OC(=O)CF2CF3の製造方法。 項6. 式 RfCCl2OC(=O)Rf〔式中、Rfは少
なくとも1つのフッ素原子を含むアルキル基を示す。〕
で表される含フッ素エステルとフッ素化剤を反応させる
ことを特徴とする式 RfCOF〔式中、Rfは前記に同
じ。〕で表される酸フルオリドの製造方法。 項7. CF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3とフ
ッ素化剤を反応させることを特徴とするCF3CF2CO
Fの製造方法。 項8. フッ素化剤がアルカリ金属フッ化物であること
を特徴とする項6または7に記載の方法。 項9. CF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3を触
媒の存在下または非存在下に分解させることを特徴とす
るCF3CF2COClの製造方法。 項10. CF3CF2CH2OHと、CF3CF2COO
H、CF3CF2COF、CF3CF2COCl及びCF3
CF2CCl2OC(=O)CF2CF3のいずれか1種とを
反応させて、CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を
製造し、これを塩素化することにより得られるCF3C
F2CCl2OC(=O)CF2CF3をフッ素化剤と反応さ
せることを特徴とするCF3CF2COFの製造方法。
【0010】上記項1の含フッ素エステルは、文献未記
載の新規化合物である。
載の新規化合物である。
【0011】
【発明の実施の形態】[CF3CF2CH2OC(=O)C
F2CF3の製造]CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF
3(化合物(I))を製造するには、CF3CF2CH2OH
(5FP)を光照射下で塩素化してもよいし、5FP
を、ペルフルオロプロピオン酸、その誘導体、または化
合物(III)と反応させてもよい。
F2CF3の製造]CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF
3(化合物(I))を製造するには、CF3CF2CH2OH
(5FP)を光照射下で塩素化してもよいし、5FP
を、ペルフルオロプロピオン酸、その誘導体、または化
合物(III)と反応させてもよい。
【0012】5FPの光塩素化による化合物(I)の製造
においては、炭素−炭素結合が開裂することによる副生
成物の生成を避けるため、0〜20℃の低温で反応を行
うことが好ましい。また、このとき使用する光源として
は、塩素が開裂する波長(300〜500nm)の光を
含む光源ならばいかなる光源でも使用が可能である。光
源の具体的な例としては、インジウムランプ、高圧水銀
灯などがある。高圧水銀灯の場合、フィルターなどによ
って短波長(300nm以下)の光を遮ることにより、
C−F結合の断裂を防ぎ、フッ化物イオンの生成量を少
なくすることができる。
においては、炭素−炭素結合が開裂することによる副生
成物の生成を避けるため、0〜20℃の低温で反応を行
うことが好ましい。また、このとき使用する光源として
は、塩素が開裂する波長(300〜500nm)の光を
含む光源ならばいかなる光源でも使用が可能である。光
源の具体的な例としては、インジウムランプ、高圧水銀
灯などがある。高圧水銀灯の場合、フィルターなどによ
って短波長(300nm以下)の光を遮ることにより、
C−F結合の断裂を防ぎ、フッ化物イオンの生成量を少
なくすることができる。
【0013】反応圧力については特に限定されないが、
反応液中への塩素の溶解量を増加させるために、大気圧
〜加圧条件下で反応を行うことがより好ましい。
反応液中への塩素の溶解量を増加させるために、大気圧
〜加圧条件下で反応を行うことがより好ましい。
【0014】反応は、光照射下で、5FPに塩素をバブ
リングなどの手段を用いて供給し、反応により生成する
塩酸を連続的に系外に抜き出すことにより容易に進行す
る。塩素の最適な流速は反応圧力、装置の形状などによ
り決まるが、反応液中に塩素が共存すれば反応が進行す
るため、特に限定されるものではない。
リングなどの手段を用いて供給し、反応により生成する
塩酸を連続的に系外に抜き出すことにより容易に進行す
る。塩素の最適な流速は反応圧力、装置の形状などによ
り決まるが、反応液中に塩素が共存すれば反応が進行す
るため、特に限定されるものではない。
【0015】反応溶媒は特に必要ないが、本質的に塩素
と反応しない溶剤、例えば、CClF2CCl2F、ペル
フルオロヘキサンなどの、分子内にHを含まない不活性
な溶媒を用いてもよい。
と反応しない溶剤、例えば、CClF2CCl2F、ペル
フルオロヘキサンなどの、分子内にHを含まない不活性
な溶媒を用いてもよい。
【0016】5FPとペルフルオロプロピオン酸から化
合物(I)を製造する方法としては、通常のエステル化と
同様、有機溶剤との共沸による方法や、五酸化リン、濃
硫酸などの一般に用いられる脱水剤のうち、少なくとも
1つを用いて、脱水縮合を行う方法などがある。
合物(I)を製造する方法としては、通常のエステル化と
同様、有機溶剤との共沸による方法や、五酸化リン、濃
硫酸などの一般に用いられる脱水剤のうち、少なくとも
1つを用いて、脱水縮合を行う方法などがある。
【0017】ペルフルオロプロピオン酸の使用量は、5
FP1モルに対して、0.1〜10モルであるのが好ま
しく、特に好ましくは0.8〜1.2モルである。脱水
剤の使用量は、5FP1モルに対して、0.5〜3当量
であるのが好ましく、特に好ましくは0.8〜1.2当
量である。反応温度は、好ましくは10〜90℃であ
り、特に好ましくは50〜85℃である。反応時間は、
好ましくは0.5〜20時間であり、特に好ましくは1
〜8時間である。
FP1モルに対して、0.1〜10モルであるのが好ま
しく、特に好ましくは0.8〜1.2モルである。脱水
剤の使用量は、5FP1モルに対して、0.5〜3当量
であるのが好ましく、特に好ましくは0.8〜1.2当
量である。反応温度は、好ましくは10〜90℃であ
り、特に好ましくは50〜85℃である。反応時間は、
好ましくは0.5〜20時間であり、特に好ましくは1
〜8時間である。
【0018】5FPとペルフルオロプロピオン酸フルオ
リド(PF)から化合物(I)を製造する場合には反応が
速く、5FP中にPFを導入するだけで、常温、常圧の
条件下で化合物(I)を製造することができる。
リド(PF)から化合物(I)を製造する場合には反応が
速く、5FP中にPFを導入するだけで、常温、常圧の
条件下で化合物(I)を製造することができる。
【0019】PFの使用量は、5FP1モルに対して、
0.1〜10モルであるのが好ましく、特に好ましくは
0.8〜1.2モルである。
0.1〜10モルであるのが好ましく、特に好ましくは
0.8〜1.2モルである。
【0020】なお、50〜100℃、好ましくは70〜
90℃に加熱することにより、反応をより速やかに行う
ことができる。また、ジエチルアニリン、トリエチルア
ミンなどの第三級アミンを共存させて、系内で発生する
フッ酸を除去することにより、反応をより速やかに行う
ことができる。
90℃に加熱することにより、反応をより速やかに行う
ことができる。また、ジエチルアニリン、トリエチルア
ミンなどの第三級アミンを共存させて、系内で発生する
フッ酸を除去することにより、反応をより速やかに行う
ことができる。
【0021】反応溶媒は特に必要ないが、ペルフルオロ
ヘキサン、CCl2FCF2Clなどの、本質的にPFお
よび生成するフッ酸と反応しない溶媒を用いてもよい。
ヘキサン、CCl2FCF2Clなどの、本質的にPFお
よび生成するフッ酸と反応しない溶媒を用いてもよい。
【0022】ペルフルオロプロピオン酸クロリド(PC
l)またはCF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF
3(化合物(III))と5FPとから化合物(I)を製造する
場合、5FPに対してジメチルホルムアミドを0.01
〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%添加す
ることによって反応の進行を促進することができる。
l)またはCF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF
3(化合物(III))と5FPとから化合物(I)を製造する
場合、5FPに対してジメチルホルムアミドを0.01
〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%添加す
ることによって反応の進行を促進することができる。
【0023】PClの使用量は、5FP1モルに対し
て、0.1〜10モルであるのが好ましく、特に好まし
くは0.3〜1.2モルである。化合物(III)の使用量
は、5FP1モルに対して、0.1〜10モルであるの
が好ましく、特に好ましくは0.4〜0.6モルであ
る。反応は室温でも進むが、50〜80℃で行うと反応
速度が速くなって好ましい。
て、0.1〜10モルであるのが好ましく、特に好まし
くは0.3〜1.2モルである。化合物(III)の使用量
は、5FP1モルに対して、0.1〜10モルであるの
が好ましく、特に好ましくは0.4〜0.6モルであ
る。反応は室温でも進むが、50〜80℃で行うと反応
速度が速くなって好ましい。
【0024】反応溶媒は特に必要ないが、ペルフルオロ
ヘキサン、CCl2FCF2Clなどの、本質的にPCl
および生成するフッ酸と反応しない溶媒を用いてもよ
い。
ヘキサン、CCl2FCF2Clなどの、本質的にPCl
および生成するフッ酸と反応しない溶媒を用いてもよ
い。
【0025】[CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3
の塩素化]CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3(化
合物(I))の塩素化は、光反応によって行う。このよう
なエステルの塩素化については、トリフルオロエチルエ
ステルの塩素化(特公平2-14340号)や、α,α−ジク
ロロペルフルオロアルキルエステルの塩素化(ジャーナ
ル・オブ・オーガニック・ケミストリー、26巻、5091
頁)が知られている。反応温度は、50〜150℃が好
ましく、エステルをその沸点で還流しながら行うことも
できる。反応に用いる光源については、前記の5FPの
光塩素化と同様の光源を用いることができる。化合物
(I)の塩素化は、光照射下で塩素ガスを導入することに
より行うことができる。
の塩素化]CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3(化
合物(I))の塩素化は、光反応によって行う。このよう
なエステルの塩素化については、トリフルオロエチルエ
ステルの塩素化(特公平2-14340号)や、α,α−ジク
ロロペルフルオロアルキルエステルの塩素化(ジャーナ
ル・オブ・オーガニック・ケミストリー、26巻、5091
頁)が知られている。反応温度は、50〜150℃が好
ましく、エステルをその沸点で還流しながら行うことも
できる。反応に用いる光源については、前記の5FPの
光塩素化と同様の光源を用いることができる。化合物
(I)の塩素化は、光照射下で塩素ガスを導入することに
より行うことができる。
【0026】反応圧力については特に限定されないが、
反応液中への塩素の溶解量を増加させるために、大気圧
〜加圧条件下で反応を行うことがより好ましい。
反応液中への塩素の溶解量を増加させるために、大気圧
〜加圧条件下で反応を行うことがより好ましい。
【0027】反応は、光照射下で、化合物(I)に塩素を
バブリングなどの手段を用いて供給し、反応により生成
する塩酸を連続的に系外に抜き出すことにより容易に進
行する。塩素の最適な流速は反応圧力、装置の形状など
により決まるが、反応液中に塩素が共存すれば反応が進
行するため、特に限定されるものではない。
バブリングなどの手段を用いて供給し、反応により生成
する塩酸を連続的に系外に抜き出すことにより容易に進
行する。塩素の最適な流速は反応圧力、装置の形状など
により決まるが、反応液中に塩素が共存すれば反応が進
行するため、特に限定されるものではない。
【0028】反応溶媒は特に必要ないが、ペルフルオロ
ヘキサン、CClF2CCl2Fなどの、本質的に塩素と
反応しない溶媒を用いてもよい。
ヘキサン、CClF2CCl2Fなどの、本質的に塩素と
反応しない溶媒を用いてもよい。
【0029】この塩素化反応は、化合物(I)からCF3C
F2CHClOC(=O)CF2CF3(化合物(II))を経
由してCF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3(化合
物(III))が合成される逐次反応である。このため、反
応時間を調整することにより得られる化合物(I)〜(III)
の混合物から精留などの通常行われる単離方法を用いて
化合物(II)を得ることができる。一方、化合物(I)と塩
素ガスの反応モル比(化合物(I):反応で消費されたC
l2)を、1:1.9〜1:2.0に調整することによ
り、転化率100%、選択率95%以上で化合物(III)
を合成することができる。
F2CHClOC(=O)CF2CF3(化合物(II))を経
由してCF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3(化合
物(III))が合成される逐次反応である。このため、反
応時間を調整することにより得られる化合物(I)〜(III)
の混合物から精留などの通常行われる単離方法を用いて
化合物(II)を得ることができる。一方、化合物(I)と塩
素ガスの反応モル比(化合物(I):反応で消費されたC
l2)を、1:1.9〜1:2.0に調整することによ
り、転化率100%、選択率95%以上で化合物(III)
を合成することができる。
【0030】なお、前記の5FPの光塩素化において、
5FPを塩素化して化合物(I)を製造した後に、引き続
いて塩素化を行うことにより、化合物(II)および化合物
(III)を製造することもできる。
5FPを塩素化して化合物(I)を製造した後に、引き続
いて塩素化を行うことにより、化合物(II)および化合物
(III)を製造することもできる。
【0031】[CF3CF2COClの製造]化合物(II
I)は、加熱により容易に分解してペルフルオロプロピオ
ン酸クロリド(CF3CF2COCl;PCl)を生成す
る。分解のための反応温度は、好ましくは50〜300
℃であり、特に好ましくは100〜200℃である。
I)は、加熱により容易に分解してペルフルオロプロピオ
ン酸クロリド(CF3CF2COCl;PCl)を生成す
る。分解のための反応温度は、好ましくは50〜300
℃であり、特に好ましくは100〜200℃である。
【0032】また、ジメチルホルムアミドなどの第三級
アミドや、ジエチルアニリンなどの第三級アミン、塩化
テトラメチルアンモニウムなどの第四級アンモニウム塩
を触媒として加えることにより、分解速度を向上させる
ことができ、0〜100℃の低温で分解を行うことが可
能である。触媒の添加量は、化合物(III)に対して、
0.01〜20重量%が好ましく、0.1〜3重量%が
より好ましい。
アミドや、ジエチルアニリンなどの第三級アミン、塩化
テトラメチルアンモニウムなどの第四級アンモニウム塩
を触媒として加えることにより、分解速度を向上させる
ことができ、0〜100℃の低温で分解を行うことが可
能である。触媒の添加量は、化合物(III)に対して、
0.01〜20重量%が好ましく、0.1〜3重量%が
より好ましい。
【0033】[CF3CF2COFの製造]化合物(III)
をフッ素化することにより、ペルフルオロプロピオン酸
フルオリド(CF3CF2COF;PF)が生成する。
をフッ素化することにより、ペルフルオロプロピオン酸
フルオリド(CF3CF2COF;PF)が生成する。
【0034】化合物(III)のフッ素化に用いるフッ素化
剤としては、第三級アミンのフッ酸塩やアルカリ金属フ
ッ化物を用いることができる。アルカリ金属フッ化物を
用いた場合のフッ素化の反応速度は、CsF>>KF>
>NaF>LiFであり、CsFまたはKFをフッ素化
剤として用いることが好ましい。
剤としては、第三級アミンのフッ酸塩やアルカリ金属フ
ッ化物を用いることができる。アルカリ金属フッ化物を
用いた場合のフッ素化の反応速度は、CsF>>KF>
>NaF>LiFであり、CsFまたはKFをフッ素化
剤として用いることが好ましい。
【0035】反応は気相または液相で行われる。反応を
気相で行う場合、固体フッ素化剤を入れた反応管に化合
物(III)を流すことにより行われる。反応温度は、好ま
しくは100〜500℃であり、特に好ましくは250
〜350℃である。接触時間(W/Fo)は、好ましく
は10〜1000g・sec/cc、より好ましくは5
0〜500g・sec/ccである。ここで、Wはフッ
素化剤の重量(単位:g)であり、Foは化合物(III)
の流量(単位:cc/sec)である。
気相で行う場合、固体フッ素化剤を入れた反応管に化合
物(III)を流すことにより行われる。反応温度は、好ま
しくは100〜500℃であり、特に好ましくは250
〜350℃である。接触時間(W/Fo)は、好ましく
は10〜1000g・sec/cc、より好ましくは5
0〜500g・sec/ccである。ここで、Wはフッ
素化剤の重量(単位:g)であり、Foは化合物(III)
の流量(単位:cc/sec)である。
【0036】反応を液相で行う場合、フッ素化剤の使用
量は、化合物(III)1モルに対して、1〜20モルであ
るのが好ましく、特に好ましくは2〜5モルである。反
応温度は、好ましくは50〜200℃であり、特に好ま
しくは80〜120℃である。反応時間は、好ましくは
1〜50時間であり、特に好ましくは2〜15時間であ
る。反応圧力は、0〜10MPaGが好ましく、0〜2
MPaGが特に好ましい。
量は、化合物(III)1モルに対して、1〜20モルであ
るのが好ましく、特に好ましくは2〜5モルである。反
応温度は、好ましくは50〜200℃であり、特に好ま
しくは80〜120℃である。反応時間は、好ましくは
1〜50時間であり、特に好ましくは2〜15時間であ
る。反応圧力は、0〜10MPaGが好ましく、0〜2
MPaGが特に好ましい。
【0037】反応には、CFCl2CF2Cl、CFCl
2CF2CFClCF2Cl、ペルフルオロヘキサンなど
のPFに対して不活性な溶媒を用いることができる。
2CF2CFClCF2Cl、ペルフルオロヘキサンなど
のPFに対して不活性な溶媒を用いることができる。
【0038】以上の知見より、5FPからPFを収率よ
く製造する方法として、以下のA法またはB法のいずれ
かの方法を採ることが好ましいと考えられる。 [A法] 1. CF3CF2CH2OHを光塩素化することによ
り、CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を合成する
工程、 2. CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を光塩素
化することにより、CF3CF2CCl2OC(=O)CF2
CF3を合成する工程、および 3. CF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3をフッ
素化することにより、CF3CF2COFを合成する工
程。 [B法] 1. CF3CF2CH2OHとCF3CF2CCl2OC
(=O)CF2CF3またはCF3CF2COClとを反応さ
せ、CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を合成する
工程、 2. CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を光塩素
化することにより、CF3CF2CCl2OC(=O)CF2
CF3を合成する工程、および 3. 2.の工程で合成したCF3CF2CCl2OC(=
O)CF2CF3の半量を1.の工程に使用し、残量をフ
ッ素化することにより、CF3CF2COFを合成する工
程。
く製造する方法として、以下のA法またはB法のいずれ
かの方法を採ることが好ましいと考えられる。 [A法] 1. CF3CF2CH2OHを光塩素化することによ
り、CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を合成する
工程、 2. CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を光塩素
化することにより、CF3CF2CCl2OC(=O)CF2
CF3を合成する工程、および 3. CF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3をフッ
素化することにより、CF3CF2COFを合成する工
程。 [B法] 1. CF3CF2CH2OHとCF3CF2CCl2OC
(=O)CF2CF3またはCF3CF2COClとを反応さ
せ、CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を合成する
工程、 2. CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を光塩素
化することにより、CF3CF2CCl2OC(=O)CF2
CF3を合成する工程、および 3. 2.の工程で合成したCF3CF2CCl2OC(=
O)CF2CF3の半量を1.の工程に使用し、残量をフ
ッ素化することにより、CF3CF2COFを合成する工
程。
【0039】また、5FPからPClを収率よく製造す
る方法としては、以下のC法またはD法のいずれかの方
法を採ることが好ましいと考えられる。 [C法] 1. CF3CF2CH2OHを光塩素化することによ
り、CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を合成する
工程、 2. CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を光塩素
化することにより、CF3CF2CCl2OC(=O)CF2
CF3を合成する工程、および 3. CF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3を熱分
解することにより、CF3CF2COClを合成する工
程。 [D法]1. CF3CF2CH2OHとCF3CF2CC
l2OC(=O)CF2CF3またはCF3CF2COClと
を反応させ、CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を
合成する工程、 2. CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を光塩素
化することにより、CF3CF2CCl2OC(=O)CF2
C3を合成する工程、および 3. 2.の工程で合成したCF3CF2CCl2OC(=
O)CF2CF3の半量を1.の工程に使用し、残量を熱
分解することにより、CF3CF2COClを合成する工
程。
る方法としては、以下のC法またはD法のいずれかの方
法を採ることが好ましいと考えられる。 [C法] 1. CF3CF2CH2OHを光塩素化することによ
り、CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を合成する
工程、 2. CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を光塩素
化することにより、CF3CF2CCl2OC(=O)CF2
CF3を合成する工程、および 3. CF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3を熱分
解することにより、CF3CF2COClを合成する工
程。 [D法]1. CF3CF2CH2OHとCF3CF2CC
l2OC(=O)CF2CF3またはCF3CF2COClと
を反応させ、CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を
合成する工程、 2. CF3CF2CH2OC(=O)CF2CF3を光塩素
化することにより、CF3CF2CCl2OC(=O)CF2
C3を合成する工程、および 3. 2.の工程で合成したCF3CF2CCl2OC(=
O)CF2CF3の半量を1.の工程に使用し、残量を熱
分解することにより、CF3CF2COClを合成する工
程。
【0040】以上のようにして得られた新規含フッ素エ
ステル、PFおよびPClを単離・精製するには、再結
晶法、カラム精製法、蒸留法などの通常の方法を用いる
ことができる。
ステル、PFおよびPClを単離・精製するには、再結
晶法、カラム精製法、蒸留法などの通常の方法を用いる
ことができる。
【0041】
【実施例】以下、実施例によって本発明をさらに具体的
に説明する。
に説明する。
【0042】実施例1 5FP(100g、0.67モル)を6.5〜12.8
℃に保ち、高圧水銀灯を光源とした光を照射しながら、
100ml/minの流量で塩素ガスを6時間流通させ
た。化合物(I)61.5重量%、化合物(II)30.3重
量%および化合物(III)8.0重量%の混合物が得られ
た。回収した反応液量は94.6gであり、三種のエス
テルの合計の収率は89.4%であった。
℃に保ち、高圧水銀灯を光源とした光を照射しながら、
100ml/minの流量で塩素ガスを6時間流通させ
た。化合物(I)61.5重量%、化合物(II)30.3重
量%および化合物(III)8.0重量%の混合物が得られ
た。回収した反応液量は94.6gであり、三種のエス
テルの合計の収率は89.4%であった。
【0043】以下に、化合物(I)、化合物(II)および化
合物(III)の分析結果を示す。 F−NMR(内部標準:CFCl3、282MHz) a 84.4ppm,[m,3F,CF3] d 83.4ppm,[m,3F,CF3] c 121.5ppm,[m,2F,−CF2C(=
O)] b 123.9ppm,[t,J=12.1Hz,2
F,−CF2CH2] H−NMR(内部標準:TMS、300MHz) 4.83ppm[t,J=12.1Hz,2H,−CF
2CH2O] IRスペクトル(液膜法) 1801.8cm-1(COO) 2983cm-1,3034cm-1(CH2O) F−NMR(内部標準:CFCl3、282MHz) a 83.1ppm,[m,3F,CF3] d 81.4ppm,[m,3F,CF3] c 121.7ppm,[m,2F,−CF2C(=
O)] b 126.9ppm,[dd,J=279.1Hz、
10.7Hz,2F×0.5,−CF2CHCl] 121.2ppm,[dd,J=279.1Hz、5.
0Hz,2F×0.5,−CF2CFCl] (光学異性体が1:1の比で存在。) H−NMR(内部標準:TMS、300MHz) 6.86ppm[dd,J=10.7Hz、5.0H
z,2H,−CF2CH2O] IRスペクトル(液膜法) 1813.6cm-1(COO) 3002.4cm-1(CHClO) F−NMR(内部標準:CFCl3、282MHz) a 77.0ppm,[m,3F,CF3] d 83.1ppm,[m,3F,CF3] c 118.9ppm,[m,2F,−CF2C(=
O)] b 122.0ppm,[m,2F,−CF2CCl2] IRスペクトル(液膜法) 1828.2cm-1(COO)。
合物(III)の分析結果を示す。 F−NMR(内部標準:CFCl3、282MHz) a 84.4ppm,[m,3F,CF3] d 83.4ppm,[m,3F,CF3] c 121.5ppm,[m,2F,−CF2C(=
O)] b 123.9ppm,[t,J=12.1Hz,2
F,−CF2CH2] H−NMR(内部標準:TMS、300MHz) 4.83ppm[t,J=12.1Hz,2H,−CF
2CH2O] IRスペクトル(液膜法) 1801.8cm-1(COO) 2983cm-1,3034cm-1(CH2O) F−NMR(内部標準:CFCl3、282MHz) a 83.1ppm,[m,3F,CF3] d 81.4ppm,[m,3F,CF3] c 121.7ppm,[m,2F,−CF2C(=
O)] b 126.9ppm,[dd,J=279.1Hz、
10.7Hz,2F×0.5,−CF2CHCl] 121.2ppm,[dd,J=279.1Hz、5.
0Hz,2F×0.5,−CF2CFCl] (光学異性体が1:1の比で存在。) H−NMR(内部標準:TMS、300MHz) 6.86ppm[dd,J=10.7Hz、5.0H
z,2H,−CF2CH2O] IRスペクトル(液膜法) 1813.6cm-1(COO) 3002.4cm-1(CHClO) F−NMR(内部標準:CFCl3、282MHz) a 77.0ppm,[m,3F,CF3] d 83.1ppm,[m,3F,CF3] c 118.9ppm,[m,2F,−CF2C(=
O)] b 122.0ppm,[m,2F,−CF2CCl2] IRスペクトル(液膜法) 1828.2cm-1(COO)。
【0044】実施例2 室温(25℃)において、5FP(300g、2.0モ
ル)とジエチルアニリン(320g、2.1モル)の混
合物を反応容器に入れ、室温、常圧の条件で、PFを1
00ml/minの流速で8時間バブリングした。得ら
れた混合物を単蒸留することにより、純度99%の化合
物(I)を520g(収率87.8%)得ることができ
た。
ル)とジエチルアニリン(320g、2.1モル)の混
合物を反応容器に入れ、室温、常圧の条件で、PFを1
00ml/minの流速で8時間バブリングした。得ら
れた混合物を単蒸留することにより、純度99%の化合
物(I)を520g(収率87.8%)得ることができ
た。
【0045】実施例3 5FP(20g、0.13モル)をドライアイス/メタ
ノールコンデンサをとりつけたフラスコに入れ、攪拌し
ながらPCl(10g、0.055モル)を導入した。
40℃で2.5時間反応させたところ、PClの転化率
29%で化合物(I)が生成していることが確認された。
さらに、この液にジメチルホルムアミドを0.2g加
え、73℃に加熱すると、PClの転化率が100%と
なり、化合物(I)48重量%および5FP52重量%の
組成の混合物が28g(PClの収率として84%)得
られた。
ノールコンデンサをとりつけたフラスコに入れ、攪拌し
ながらPCl(10g、0.055モル)を導入した。
40℃で2.5時間反応させたところ、PClの転化率
29%で化合物(I)が生成していることが確認された。
さらに、この液にジメチルホルムアミドを0.2g加
え、73℃に加熱すると、PClの転化率が100%と
なり、化合物(I)48重量%および5FP52重量%の
組成の混合物が28g(PClの収率として84%)得
られた。
【0046】実施例4 5FP(33.0g、0.22モル)と化合物(III)
(36.5g、0.1モル)の混合物をドライアイス/
メタノールトラップをとりつけた反応容器に入れ、0.
5gのジメチルホルムアミドを添加した後、60〜78
℃の温度条件で1.8時間反応させた。反応終了後に6
2.73gの液を回収した。この液を分析した結果、5
FP7.1重量%および化合物(I)92.5重量%の混
合物であり、反応収率は98%であった。
(36.5g、0.1モル)の混合物をドライアイス/
メタノールトラップをとりつけた反応容器に入れ、0.
5gのジメチルホルムアミドを添加した後、60〜78
℃の温度条件で1.8時間反応させた。反応終了後に6
2.73gの液を回収した。この液を分析した結果、5
FP7.1重量%および化合物(I)92.5重量%の混
合物であり、反応収率は98%であった。
【0047】実施例5 化合物(I)(180g、0.61モル)をパイレックス
ガラス製光反応装置に入れ、80℃に加熱した。100
W高圧水銀灯を照射しながら、80ml/minで塩素
ガスを10時間導入した。反応終了後、容器内の液か
ら、化合物(III)を189g得た。転化率100%で、
反応収率は85%であった。
ガラス製光反応装置に入れ、80℃に加熱した。100
W高圧水銀灯を照射しながら、80ml/minで塩素
ガスを10時間導入した。反応終了後、容器内の液か
ら、化合物(III)を189g得た。転化率100%で、
反応収率は85%であった。
【0048】実施例6 出口にコンデンサおよびドライアイス/メタノールで冷
却した捕集管を備え付けた反応容器に、化合物(III)
(79.2g、0.22モル)およびジメチルホルムア
ミド(0.5g)を入れ、12℃で4時間攪拌した。反
応終了後、捕集管に77.0gの液が捕集されたが、こ
れを分析すると全てPClであった。選択率100%
で、収率は97.7%であった。
却した捕集管を備え付けた反応容器に、化合物(III)
(79.2g、0.22モル)およびジメチルホルムア
ミド(0.5g)を入れ、12℃で4時間攪拌した。反
応終了後、捕集管に77.0gの液が捕集されたが、こ
れを分析すると全てPClであった。選択率100%
で、収率は97.7%であった。
【0049】実施例7 化合物(III)(30g、0.082モル)、KF(1
4.3g、0.25モル)および溶媒CFCl2CF2C
l(23.5g)を反応容器に入れ、100℃で2.5
時間反応を行った。反応終了時、反応圧力は1.6MP
aに上昇した。反応容器の内容物を液体酸素でトラップ
し、23.8gのPFを得た。収率は87.2%であっ
た。
4.3g、0.25モル)および溶媒CFCl2CF2C
l(23.5g)を反応容器に入れ、100℃で2.5
時間反応を行った。反応終了時、反応圧力は1.6MP
aに上昇した。反応容器の内容物を液体酸素でトラップ
し、23.8gのPFを得た。収率は87.2%であっ
た。
【0050】
【発明の効果】本発明は、CF3CF2CH2OHを原料
として用いて、新規含フッ素エステル、PFおよびPC
lを高収率で製造する方法を提供する。
として用いて、新規含フッ素エステル、PFおよびPC
lを高収率で製造する方法を提供する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 67/14 C07C 67/14 67/287 67/287 67/40 67/40 69/63 69/63 (72)発明者 高木 祥二 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 穂本 幸生 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 青山 博一 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 小山 哲 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB84 AC30 AC47 AC48 BA51 BA95 BE53 BE61 BM10 BM71 BM72 KA03 KA06 KA35
Claims (10)
- 【請求項1】 式 CF3CF2CXYOC(=O)CF2
CF3 〔式中、Xは塩素原子または水素原子を示し、Yは塩素
原子または水素原子を示す。〕で表される含フッ素エス
テル。 - 【請求項2】 光照射下で、式 RfCH2OH〔式中、
Rfは少なくとも1つのフッ素原子を含むアルキル基を
示す。〕で表される含フッ素アルコールと塩素を反応さ
せることを特徴とする式 RfCH2OC(=O)Rf〔式
中、Rfは前記に同じ。〕で表される含フッ素エステル
の製造方法。 - 【請求項3】 光照射下で、CF3CF2CH2OHと塩
素を反応させることを特徴とするCF3CF2CH2OC
(=O)CF2CF3の製造方法。 - 【請求項4】 CF3CF2CH2OHと、CF3CF2C
OOH、CF3CF2COF、CF3CF2COCl及びC
F3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3のいずれか1種
とを反応させることを特徴とするCF3CF2CH2OC
(=O)CF2CF3の製造方法。 - 【請求項5】 光照射下で、CF3CF2CH2OC(=
O)CF2CF3と塩素を反応させることを特徴とするC
F3CF2CHClOC(=O)CF2CF3及び/又はCF
3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3の製造方法。 - 【請求項6】 式 RfCCl2OC(=O)Rf〔式中、
Rfは少なくとも1つのフッ素原子を含むアルキル基を
示す。〕で表される含フッ素エステルとフッ素化剤を反
応させることを特徴とする式 RfCOF〔式中、Rfは
前記に同じ。〕で表される酸フルオリドの製造方法。 - 【請求項7】 CF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF
3とフッ素化剤を反応させることを特徴とするCF3CF
2COFの製造方法。 - 【請求項8】 フッ素化剤がアルカリ金属フッ化物であ
ることを特徴とする請求項6または7に記載の方法。 - 【請求項9】 CF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF
3を触媒の存在下または非存在下に分解させることを特
徴とするCF3CF2COClの製造方法。 - 【請求項10】 CF3CF2CH2OHと、CF3CF2
COOH、CF3CF 2COF、CF3CF2COCl及び
CF3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3のいずれか1
種とを反応させて、CF3CF2CH2OC(=O)CF2C
F3を製造し、これを塩素化することにより得られるC
F3CF2CCl2OC(=O)CF2CF3をフッ素化剤と
反応させることを特徴とするCF3CF2COFの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11162413A JP2000351751A (ja) | 1999-06-09 | 1999-06-09 | 含フッ素エステル及びそれを用いたペルフルオロプロピオン酸ハライドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP11162413A JP2000351751A (ja) | 1999-06-09 | 1999-06-09 | 含フッ素エステル及びそれを用いたペルフルオロプロピオン酸ハライドの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000351751A true JP2000351751A (ja) | 2000-12-19 |
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ID=15754137
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---|---|---|---|
JP11162413A Pending JP2000351751A (ja) | 1999-06-09 | 1999-06-09 | 含フッ素エステル及びそれを用いたペルフルオロプロピオン酸ハライドの製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2000351751A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002055471A1 (fr) | 2001-01-16 | 2002-07-18 | Asahi Glass Company, Limited | Procedes de production d'un ester fluore, de fluorure d'acyle fluore et d'ether vinylique fluore |
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1999
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