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JP2000345533A - 防水・防食性異形コンクリートブロックおよびその製造方法 - Google Patents

防水・防食性異形コンクリートブロックおよびその製造方法

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Publication number
JP2000345533A
JP2000345533A JP11156779A JP15677999A JP2000345533A JP 2000345533 A JP2000345533 A JP 2000345533A JP 11156779 A JP11156779 A JP 11156779A JP 15677999 A JP15677999 A JP 15677999A JP 2000345533 A JP2000345533 A JP 2000345533A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete block
waterproof
coating
resin
polyurea resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11156779A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Iizuka
宏 飯塚
Seiji Matsuura
清二 松浦
Kakutaro Ganai
覚太郎 賀内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SAN TECHNO CHEMICAL KK
Original Assignee
SAN TECHNO CHEMICAL KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SAN TECHNO CHEMICAL KK filed Critical SAN TECHNO CHEMICAL KK
Priority to JP11156779A priority Critical patent/JP2000345533A/ja
Publication of JP2000345533A publication Critical patent/JP2000345533A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】防水性・防食性に優れた異形コンクリートブロ
ックと省力された製造方法の提供。 【解決手段】異形コンクリートブロックに, ポリ尿素樹
脂、または順次、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂およ
びポリ尿素樹脂を、被覆した樹脂被覆異形コンクリート
ブロック。または成形用型枠の内面に、ポリ尿素樹脂、
または順次、ポリ尿素樹脂、ポリウレタン樹脂およびエ
ポキシ樹脂を塗布し、被膜を形成後、コンクリートを打
設し、ブロックを成形することにより、ブロックに被膜
を転写形成する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防水・防食性異形
コンクリートブロックおよびその製造方法に関し、特
に、防水性、耐酸性、耐アルカリ性および機械的強度に
優れた、樹脂被覆された異形コンクリートブロックおよ
びその省力化された製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート製の消波ブロック、
根固め用ブロック、コンクリート積みブロック等の異形
ブロックを、海、河川等の自然環境で使用すると、コン
クリート表面から浸水し、腐食し、ブロックが崩壊する
ことがあった。これを防止するため、異形ブロックの成
形後、ブロック表面に防水剤等を塗布・噴霧して、樹脂
等の被膜を形成し、被膜をブロックに接着させる手段が
とられていた。
【0003】その防水剤としては、エポキシ樹脂系の反
応硬化性樹脂、あるいはアスファルト乳剤、ゴム変性ア
スファルト乳剤等が使用されている。また防食剤として
は、エポキシ樹脂系の反応硬化性樹脂が多用されてい
る。
【0004】しかし、この場合は、ブロックが巨大で、
極めて重いため、手間と時間がかかり、作業に危険が伴
うことがあった。また噴霧の場合は、被膜の形成に係わ
らずに無駄になる防水剤等が多く、また被膜の厚みむら
とピンホールの発生が避けらず、外観も劣った。さらに
従来の防水剤、防食剤は、過酷な条件下に使用される被
膜に要求される性能を十分に満たすことができない場合
があった。例えば、異形ブロックと被膜との接着性が低
いか、被膜自体の性能が十分でない場合があった。
【0005】エポキシ樹脂系被膜は、コンクリートに接
着させることができるが、このエポキシ樹脂被膜は、異
形ブロックに発生するひび割れに追従する伸び特性が不
足するため、防水、防食機能を十分に発揮することがで
きない。そのため、被膜に伸び特性を付与したエポキシ
樹脂系防水剤やポリウレタン樹脂系防水剤を使用するこ
とも考えられるが、それらからなる被膜は、一般的に機
械的強度が低いという問題がある。さらにまた、アスフ
ァルト系防水剤はコンクリートに対する接着性が非常に
低く、機械的強度が低いという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、海
岸、河川等の護岸材料としての使用に耐えうる防水性、
防食性(耐酸性、耐アルカリ性)および機械的強度を持
つ被膜を有する異形コンクリートブロックおよび手間と
時間が著しく軽減され、省力化された、その製造方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の発明は、
異形コンクリートブロックを、ポリ尿素樹脂で被覆した
ことを特徴とする防水・防食性異形コンクリートブロッ
クであり、異形コンクリートブロック成形型枠内面に、
ポリ尿素樹脂を被覆し、生コンクリートを注入し、コン
クリートが硬化後、脱型し、ポリ尿素樹脂被膜を有する
ブロックを成形することを特徴とする防水・防食性異形
コンクリートブロックの製造方法である。
【0008】本発明の第二の発明は、異形コンクリート
ブロックを、順次、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂お
よびポリ尿素樹脂で被覆したことを特徴とする防水・防
食性異形コンクリートブロックであり、異形コンクリー
トブロック成形型枠内面に、ポリ尿素樹脂を被覆し、硬
化した前記被膜の上に、ポリウレタン樹脂被膜を形成
し、乾燥した前記複層被膜の上に、さらにエポキシ樹脂
被膜を形成し、乾燥させた後、生コンクリートを注入
し、コンクリートが硬化後、脱型し、複層被膜を有する
ブロックを成形することを特徴とする防水・防食性異形
コンクリートブロックの製造方法である。
【0009】好ましい本発明は、異形コンクリートブロ
ックとポリ尿素樹脂被膜とが接着していることを特徴と
する第一の発明の防水・防食性異形コンクリートブロッ
クである。また好ましい本発明は、異形コンクリートブ
ロックとエポキシ樹脂被膜とが接着していることを特徴
とする第二の発明の防水・防食性異形コンクリートブロ
ックであり、エポキシ樹脂被膜とポリウレタン樹脂被膜
およびポリウレタン樹脂被膜とポリ尿素樹脂被膜とが接
着していることを特徴とする第二の発明の防水・防食性
異形コンクリートブロックである。
【0010】さらに好ましい本発明は、ポリ尿素樹脂
が、下記(1)のポリアミンと下記(2)のポリイソシ
アネートとを反応させて得られるものであることを特徴
とする第一の発明または第二の発明の防水・防食性異形
コンクリートブロックおよびその製造方法である。 (1)ポリアルキレンエーテルの末端第二級炭素原子に
結合したアミノ基を有するポリアルキレンエーテルポリ
アミンを含有するポリアミン、(2)活性水素含有化合
物とポリイシアネートとを反応させて得られるイソシア
ネート残基を有するイソシアネートプレポリマーまたは
前記イソシアネートプレポリマーとポリイソシアネート
との混合物。
【0011】
【発明の実施の形態】異形コンクリートブロックは、海
岸、河岸等で護岸に使用される四手型消波ブロックや四
手型の上方に突起を有する突起型消波ブロック、橋脚の
周辺の補強等に使用される根固めブロック、河床に敷き
つめて使用される護床ブロック、傾斜地の土砂崩れ防止
等に使用される土留めブロック等を意味する。
【0012】第一の本発明は、異形コンクリートブロッ
クをポリ尿素樹脂で被覆した構造物およびその製造方法
に関する。ここにいう被覆とは、ポリ尿素樹脂被膜が収
縮し、コンクリートブロックと緊密に接触し、密着して
いる場合から、前記被膜が前記ブロックと、部分的ない
し全面的に接着している場合までを包含する。
【0013】本発明を構成するポリ尿素樹脂被膜は、例
えばイソシアネートプレポリマーとポリアミンとの反応
で生成する硬化皮膜である。好ましいポリ尿素樹脂は、
下記(1)のポリアミンと下記(2)のポリイソシアネ
ートとを反応させて得られるものである。 (1)ポリアルキレンエーテルの末端第二級炭素原子に
結合したアミノ基を有するポリアルキレンエーテルポリ
アミンを含有するポリアミン、(2)活性水素含有化合
物とポリイシアネートとを反応させて得られるイソシア
ネート残基を有するイソシアネートプレポリマーまたは
前記イソシアネートプレポリマーとポリイソシアネート
との混合物。
【0014】ポリ尿素樹脂被膜は、コンクリートブロッ
クの磨耗性、ひび割れ追従性、流木等の衝突に耐える耐
衝撃性等を保持するため、9.8MPa以上の引っ張り
強さと100%以上の破断伸び率を有するのが好まし
い。被膜が200%以上の破断伸び率を有しており、エ
ラストマー的であると、特に好ましい。前記樹脂被膜
は、膜厚が乾燥膜の塗布量として300〜3000g/
cm2 、好ましくは500〜2000g/cm2 である
時に、防水性、防食性、耐候性、耐熱性、対摩耗性、硬
度等に優れた効果を発揮する。
【0015】前記(1)のアミノ基を有するポリアルキ
レンエーテルポリアミンは、例えば、エチレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、エチレンジアミン、芳香族ジアミン等の重
合開始剤を用いて、エチレンオキシド、プロピレンオキ
シド、ブチレンオキシド等の低級アルキレンオキシドま
たはその混合物を反応させて得られるポリエーテルの末
端に存在するヒドロキシル基を、アミノ基に置換するこ
とによって得られる。例えば、ポリプロピレングリコー
ルの末端の第二級炭素に結合した水酸基の還元アミノ化
反応により得ることができる。具体的には、平均分子量
200〜4,100のジアミン、トリメチロールプロパ
ンまたはグリセリンを核とするポリプロピレントリオー
ルの末端第二級炭素に結合した水酸基の還元アミノ化に
より得られる分子量400〜5,500のトリアミン等
があげられる。これらは1種単独または2種以上を組み
合わせて使用される。
【0016】前記(1)のアミノ基を有するポリアルキ
レンエーテルポリアミンの変性に使用されるアミン末端
連鎖延長剤は、特に制限されないが、例えば、1−メチ
ル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、1
−メチル−3,5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼ
ン、1,3,5−トリエチル−2,6−ジアミノベンゼ
ン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン、N,N’−ビス(t−ブチ
ル)エチレンジアミン、ジ(メチルチオ)トルエンジア
ミンなどである。好ましいのは1−メチル−3,5−ジ
エチル−2,4−ジアミノベンゼン、1−メチル−3,
5−ジエチル−2,6−ジアミノベンゼン、ジ(メチル
チオ)トルエンジアミンである。これらのアミン末端連
鎖延長剤は、1種単独または2種以上を組み合わせて使
用される。
【0017】前記(2)の活性水素含有化合物は特に限
定されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、グリセリン、ヘキシレントリオール、ト
リメチロールプロパン等の多価アルコール、エチレング
リコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、エチ
レンジアミン、芳香族ジアミン等の開始剤を用いて、エ
チレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシ
ド等の低級アルキルオキシドまたはその混合物を反応し
て得られるポリエチレングリコール、ポリエチレンプロ
ピレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラ
ヒドロフランのカチオン重合で得られるポリテトラメチ
レンエーテルグリコール等のポリエーテルポリオール、
ポリエチレンアジペートグリコール、ポリエチレンプロ
ピレンアジペートグリコール、ポリブチレンアジペート
グリコール、ポリヘキサメチレンアジペートグリコー
ル、ポリカプロラクトングリコール等のポリエステルポ
リオール、アクリルポリオール、フェノールレジンポリ
オール、エポキシポリオール、ブタジエンポリオール、
ポリエステルポリエーテルポリオール、ポリカーボネー
トポリオール、植物油などのポリオールと前記(1)の
アミノ基を有するポリアルキレンエーテルポリアミンで
ある。
【0018】好ましいのは分子量200〜6,000の
ポリエーテルポリオール類、分子量200〜6000の
アミン末端ポリアルキレンエーテル等である。これらは
1種単独または2種以上を組み合わせて使用される。
【0019】前記(2)の活性水素含有化合物とポリイ
ソシアネートとを反応させて得られるイソシアネートプ
レポリマーは、イソシアネート残基を1分子中に1個以
上有するプレポリマーである。また、このイソシアネー
トプレポリマーは、活性水素化合物と反応していないポ
リイソシアネートモノマーを含有していてもよい。
【0020】例えば、ポリイソシアネートと、ポリオー
ルおよび/またはアミン末端ポリエーテルとの反応生成
物であって、ポリイソシアネートのイソシアネート基1
個に対してポリオールの水酸基0.02〜0.4個、ま
たはアミン末端ポリエーテルのアミノ基の0.02〜
0.4個、またはポリオールの水酸基とアミン末端ポリ
エーテルのアミノ基との合計が0.02〜0.4個から
なる組成の反応生成物であり、25℃における粘度が1
0,000MPa・S以下、好ましくは3,000MP
a・S以下のものである。
【0021】ポリイソシアネートとしては、イソホロン
ジイソシアネート(IPDI)、1,6,11−ウンデ
カントリイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネ
−ト(MXDI)、1,8−ジイソシアネート−4−イ
ソシアネートメチルオクタン、ビス(4−イソシアネー
トシクロヘキシル)メタン(水添MDI)、ヘキサメチ
レン−1,6−ジイソシアネート(HDI)、4,4’
−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、テト
ラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、
2,4- トリレンジイソシアネート(TDI)、ノルボ
ネンジイソシアネートおよびこれらのイソシアヌレー
ト、ウレチジオン、カルボジイミド変性品、ウレトンイ
ミン変性品などがあげられる。
【0022】好ましいのはIPDI、MXDI、NBD
I、MDIおよびこれらのカルボジイミド変性品、ウレ
トンイミン変性品であり、特に好ましいのはMDI,M
XDI,NBDIおよびこれらのカルボジイミド変性
品、ウレトンイミン変性品である。これらは1種単独ま
たは2種以上を組み合わせて使用される。
【0023】前記ポリ尿素樹脂において、(1)のアミ
ノ基を有するポリアルキレンエーテルポリアミンは、ア
ミン末端連鎖延長剤100重量部に対して500重量部
以下、好ましくは10〜300重量部の割合で使用され
る。この場合は、反応が極めて早く、触媒を用いなくと
もよい。したがって効率の良い高速の混合方法と噴霧性
と被膜形成性に適した反応速度を有する成分の組合せが
重要である。またこの場合は、湿気、水分の影響を受け
ず、0℃以下の低温でも反応硬化し、得られるポリ尿素
樹脂は、強靭で弾性があり、耐薬品性、耐熱性、耐水性
に優れるという特徴を有する。
【0024】また、本発明におけるポリ尿素樹脂は、米
国特許第4,379,729号、同第4,433,06
7号および同第4,444,910号に記載された、ア
ミン末端ポリエーテル、芳香族ジアミン連鎖延長剤、ポ
リイソシアネートとポリオールから製造されるイソシア
ネート基の一部が未反応のまま残る準プレポリマーであ
ってもよく、そのポリイソシアネートが芳香族ポリイソ
シアネートであってもよい。
【0025】本発明において、ポリ尿素樹脂には、必要
に応じて、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤、着色剤、体
質顔料、可塑剤、難燃性付与剤、添加剤等を配合するこ
とができる。
【0026】紫外線吸収剤としては、例えば、“RUV
A”−93(大塚化学(株)製)、“チヌビン”−P、
“チヌビン”−144、“チヌビン”−320(チバガ
イギー(株)製)、HCB(ダウ(株)製)、“スミソ
ーブ”−100(住友化学(株)製)が例示される。
【0027】ラジカル捕捉剤としては、“シマソルブ”
−622、“シマソルブ”−944、“イルガノック
ス”−1010、“イルガノックス”−245(チバガ
イギー(株)製)が例示される。
【0028】着色剤としては、亜鉛華、ウルトラマリー
ン、カーボンブラック、カドミウムレッド、コバルトグ
リーン、コバルトバイオレット、コバルトブルー、酸化
クロムグリーン、酸化チタン、セルリアンブルー、チタ
ニウムイエロー、プルッシャンブルー、マルスバイオレ
ット、ベンガラ、パーマネントレッド、ハンザイエロ
ー、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、
ベンジジンイエロー、レーキレッドが例示される。
【0029】体質顔料としては、アルミナ、カオリン、
活性炭、活性白土、ガラスバルーン、ガラスビーズ、ガ
ラスフレーク、ガラス粉末、グラファイト、珪藻土、酸
性白土、シリカ、ジルコニア、水酸化アルミニウム、ス
ラグ、ゼオライト、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、チタニア、ドロマイト、ベントナイト、マイ
カ、マグネシア、モンモリロナイト、硫酸バリウムが例
示される。
【0030】可塑剤としては、ジオクチルフタレート、
ジブチルフタレート等があげられる。また難燃性付与剤
としては、トリスジクロロプロピルホスフェート(大八
化学(株)製)等が例示される。これらの配合剤は、ポ
リ尿素樹脂を形成するための前記(1)のポリアミンに
配合して用いられる。
【0031】第二の本発明は、異形コンクリートブロッ
クを、順次、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂およびポ
リ尿素樹脂で被覆した構造物およびその製造方法に関す
る。ここにいう被覆とは、各被膜または複層被膜が収縮
し、コンクリートブロックと緊密に接触し、密着してい
る場合から、エポキシ樹脂被膜がブロックと部分的ない
し全面的に接着している場合までを包含する。
【0032】第二の本発明は、エポキシ樹脂被膜とポリ
ウレタン樹脂被膜およびポリウレタン樹脂被膜とポリ尿
素樹脂被膜とが接着した複層被覆構造を有する異形コン
クリートブロックである。そしてエポキシ樹脂被膜は異
形コンクリートブロックに接着し、かつポリウレタン樹
脂被膜とも接着し、ポリ尿素樹脂被膜のプライマーとし
て機能する。またポリウレタン樹脂被膜はポリ尿素樹脂
被膜に接着し、かつポリ尿素樹脂被膜に接着してプライ
マーとして機能する。
【0033】すなわち、ポリ尿素樹脂被膜は、コンクリ
ートブロックに対する接着性が弱く、一方エポキシ樹脂
被膜は、異形コンクリートブロックに対する接着性が強
いので、両被膜の中間に両被膜との接着性が良いポリウ
レタン樹脂被膜を介在させることにより、ポリ尿素樹脂
被膜をコンクリートブロックに接着させることができ
る。その結果、ポリ尿素樹脂被膜がもたらす防水性、防
食性、耐候性、耐熱性、対摩耗性、耐衝撃性、硬度等が
より一層顕著に発揮されるようになる。
【0034】エポキシ樹脂被膜およびポリウレタン樹脂
被膜の塗布量は、乾燥膜として、それぞれ5〜500g
/m2 であり、好ましくは50〜150g/m2 である
と、ピンホール等の欠陥がない。前記塗布量は、おおよ
そ5〜500μm程度、好ましくは50〜150μm程
度の膜厚に相当する。またポリ尿素樹脂被膜の塗布量
は、乾燥厚として300〜3,000g/cm2 、好ま
しくは500〜2,000g/cm2 である。
【0035】前記エポキシ樹脂は、1分子中にエポキシ
基を2個以上有する樹脂と、必要により添加される、1
分子中にエポキシ基を1個以上有する反応性希釈剤と改
質剤とからなる基剤と、硬化剤との反応で製造される硬
化樹脂である。
【0036】エポキシ樹脂は、例えばエポキシ当量(g
/エポキシ基:以下同じ)が165〜550の範囲であ
るビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA
D型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、
エポキシ当量が170〜250のノボラック型エポキシ
樹脂、エポキシ当量が160〜350のフタル酸ジグリ
シジルエステル、エポキシ当量が100〜250のグリ
シジルアミン類、前記エポキシ樹脂とポリエチレングリ
コール鎖を有する分子量700〜1,500のアミン類
との付加反応物等である。これらは単独または2種以上
で使用される。これらの中でも、25℃で液状のビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂が好適であ
る。
【0037】1分子中にエポキシ基を1個以上有する反
応性希釈剤としては、例えば、炭素数4以上のアルコー
ル類から製造されるn−ブチルグリシジルエーテル、炭
素数11〜14のアルコールのグルシジルエーテル等の
モノグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジ
グリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリ
シジルエーテル等の多官能グリシジルエーテル、フェノ
ール類から製造されるフェニルグリシジルエーテル類お
よびγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等が
あげられる。これらは、低粘度化や可撓性付与等を目的
として必要に応じて配合されるものである。
【0038】エポキシ樹脂の硬化剤としては、例えば、
ポリエチレンポリアミン、ポリアルキレンエーテルポリ
アミン、ポリメチレンポリアミン等の鎖状脂肪族ポリア
ミン、ノルボルネンジアミン、N−アミノエチルピペラ
ジン、イソホロンジアミン等の環状脂肪族ポリアミン、
キシリレンジアミン等の脂肪芳香族アミン、前記ポリア
ミンと脂肪酸とからなるアミドアミン、その他前記ポリ
アミンから誘導される変性ポリアミンの1種以上からな
るポリアミンが、常温硬化性であるため好ましい。
【0039】改質剤としては、例えば、クロマン、イン
デン、ジシクロペンタジエン、ベンジルアルコール、キ
シレン樹脂等があげられる。また前記エポキシ樹脂およ
び/または硬化剤は、作業性等を考慮して、無溶剤型あ
るいは溶剤に溶解した溶剤型、水に溶解もしくは分散し
た水希釈型等の状態で用いられる。
【0040】第二の本発明において、ポリウレタン樹脂
被膜がポリ尿素樹脂被膜とエポキシ樹脂被膜との間に介
在する。ポリウレタン樹脂は、ポリイソシアネ−トと、
第一級アルコールおよび/または第二級アルコール末端
を1分子中に2個以上有するポリオ−ルとを反応させて
得られる分子末端にイソシアネート残基を有するポリウ
レタンプレポリマーを、湿気により硬化する1液型ポリ
ウレタン樹脂、あるいはポリイソシアネ−トの有機溶液
と、ポリオールと触媒を含有する有機溶液とを、塗布直
前に所定割合で混合する2液型ポリウレタン樹脂であ
る。ポリウレタン樹脂は、1種単独または2種以上を組
み合わせて使用される。
【0041】1液型ポリウレタン樹脂としては、特に限
定されないが、例えば、ジブチル錫ジラウレート触媒の
存在下に、ポリエーテルポリオールと4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネートを反応して得られる生成物
であって、イソシアネート残基を有するポリウレタンプ
レポリマーの有機溶剤溶液があげられる。
【0042】2液型ウレタン樹脂の第1成分液として、
例えば、アクリル酸メチル、スチレンおよびメタクリル
酸2−ヒドロキシの反応生成物であるアクリルポリオー
ルの溶液、ポリカプロラクトンポリオールの溶液、もし
くはネオペンチルグリコール、アジピン酸およびイソフ
タル酸の反応生成物であるポリエステルポリオールの溶
液があげられる。第2成分液としては、トルエンジイソ
シアネート、m−キシリレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレン−1,6−ジイソシアネート等のトリメチロー
ルプロパンのアダクト、ビューレット、もしくはイソシ
アヌレートの溶液とからなるものが例示される。
【0043】その他に、ポリイソシアネートとしては、
イソホロンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカ
ントリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、
シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、4,4’
−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,8−
ジイソシアネート−4−イソシアネートテトラメチルキ
シレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,
4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,
6−ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレ
ンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等があ
げられる。これらは1種単独または2種以上を組み合わ
せても使用することができる。
【0044】その他に、ポリオールとしては、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール、ポ
リエチレンアジペートグリコール、ポリエチレンプロピ
レンアジペートグリコール、ポリブチレンアジペートグ
リコール、ポリヘキサメチレンアジペートグリコール、
ポリカプロラクトングリコール等のポリエステルポリオ
ール、アクリルポリオール等が例示される。また、鎖延
長剤としての、低分子量の脂肪族、芳香族、複素環族等
のグリコール類、トリメチロールプロパン等のトリオー
ル類、エタノールアミン等のアミノアルコール類、その
他ショ糖等の水酸基価の高いポリオール類などがあげら
れる。これらは1種単独または2種以上を組み合わせて
使用することができる。
【0045】ポリウレタン樹脂用有機溶剤としては、ポ
リウレタン樹脂を溶解するものであれば、特に制限はな
い。例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレンか
ら選ばれる少なくとも1種を含む有機溶剤が,ポリウレ
タン樹脂と他の被膜との接着性を高めるので好ましい。
【0046】ポリウレタン樹脂被膜の形成には、乾燥硬
化を調節するための触媒が使用されるが、触媒としては
トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、テトラメチ
ルブタンジアミン、ジモルホリノジエチルエーテルなど
の第三級アミン、ジブチル錫ジラウレ−ト、錫オクテ−
トなどの金属化合物等が例示される。これらは単独また
は2種類以上で用いられる。
【0047】本発明におけるエポキシ樹脂被膜および/
またはポリウレタン樹脂被膜には、必要に応じて、亜鉛
華、ウルトラマリーン、カーボンブラック、カドミウム
レッド、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、コ
バルトブルー、酸化クロムグリーン、酸化チタン、セル
リアンブルー、チタニウムイエロー、プルッシャンブル
ー、マルスバイオレット、ベンガラ、パーマネントレッ
ド、ハンザイエロー、フタロシアニングリーン、フタロ
シアニンブルー、ベンジジンイエロー、レーキレッド等
の着色顔料、アルミナ、カオリン、活性炭、活性白土、
ガラスバルーン、ガラスビーズ、ガラスフレーク、ガラ
ス粉末、グラファイト、珪藻土、酸性白土、シリカ、ジ
ルコニア、水酸化アルミニウム、スラグ、ゼオライト、
タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、チタニ
ア、ドロマイト、ベントナイト、マイカ、マグネシア、
モンモリロナイト、硫酸バリウム等の体質顔料を配合す
ることができる。
【0048】第二の本発明に使用されるポリ尿素樹脂
は、第一の本発明の場合のものと何等変わるところはな
く、同様に使用される。
【0049】本発明の防水・防食性異形コンクリートブ
ロックは、通常鉄製の型枠パネルを用い、上方が開放さ
れた型枠を組立、型枠内面にポリ尿素樹脂被膜等の樹脂
被膜を予め成膜し、その型枠内側に生コンクリートを打
設し、締固め、ついで開放口に露出する天端の仕上げを
し、コンクリートを養生後、型枠を分解し、成形された
ブロックを型枠から取出し、前記天端に、ポリ尿素樹脂
被膜等の樹脂被膜を形成し、異形コンクリートブロック
全面にポリ尿素樹脂被膜等の樹脂被膜を転写形成するこ
とにより製品とされる。本発明の場合は、生コンクリー
トを打設する前の型枠内面に、ポリ尿素樹脂被膜等の樹
脂被膜を予め成膜し、最終的に該被膜を異形ブロックに
転写する点に特徴がある。
【0050】本発明の被覆方法は、ポリ尿素樹脂等を噴
霧塗布することができる方法であれば、特に制限されな
い。例えば、ポリ尿素樹脂を被覆する場合、前記(1)
のポリエーテルポリアミンと前記(2)のイソシアネー
トプレポリマーとを、プロポーショナーにより計量・調
圧・加温してスプレーガン内部に供給し、スプレーガン
内部で直接衝突させ、反応させながら型枠内面に噴霧す
る方法が採用される。前記(1)のポリエーテルポリア
ミンと前記(2)成分のポリイソシアネートを用いる場
合で、比較的反応速度が遅い時には、通常のエアレスス
プレーと同様に、撹拌混合機または静的混合機による混
合を行った後に、スプレーガンからも噴霧する方法を採
用することができる。
【0051】ポリ尿素樹脂被膜を型枠に接着させないた
めに、型枠内面に、石鹸水、シリコ−ン系やフッ素系コ
ンパウンド等の離型剤を塗布する、または、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン等の離型フィルムを貼るなどの処理
をしておくことが好ましい。
【0052】前記エポキシ樹脂およびポリウレタン樹脂
の被覆は、樹脂を有機溶剤に溶解した溶液を、ローラー
塗布もしくは噴霧塗布する方法が一般的である。
【0053】型枠内面に噴霧するポリ尿素樹脂は、硬化
速度が早く、下記(1)のポリアミンと下記(2)のポ
リイソシアネートとを反応させる場合は、数秒以下で固
化する。 (1)ポリアルキレンエーテルの末端第二級炭素原子に
結合したアミノ基を有するポリアルキレンエーテルポリ
アミンを含有するポリアミン、(2)活性水素含有化合
物とポリイシアネートとを反応させて得られるイソシア
ネート残基を有するイソシアネートプレポリマーまたは
前記イソシアネートプレポリマーとポリイソシアネート
との混合物。
【0054】ポリ尿素樹脂の被膜が形成されたら、速や
かに、その被膜の上にポリウレタン樹脂を被覆する。次
にポリウレタン樹脂が乾燥状態になったら、エポキシ樹
脂を被覆する。ポリウレタン樹脂の乾燥時間は60分程
度であるが、エポキシ樹脂は早めに塗布するのが好まし
い。
【0055】本発明において、ポリ尿素樹脂被膜を太陽
光から保護し、耐候性を向上させるために、遮光性塗料
を塗布して被膜を形成することができる。遮光性塗料の
塗布量は、通常,50〜500g/m2 程度であり、好
ましくは100〜300g/m2 程度である。
【0056】遮光性塗料としては、例えば、油性塗料、
アルキッド樹脂塗料、不飽和ポリエステル樹脂塗料、ウ
レタン樹脂塗料、アクリル樹脂塗料、ビニル樹脂塗料等
があげられ、中でも、外観安定性、ポリウレタン樹脂と
の付着性の点でビニル樹脂塗料または無黄変性ウレタン
樹脂塗料が好適である。遮光性塗料に、さらに遮光性を
向上させるため、アルミニウム、亜鉛、鉄、ステンレス
鋼等の粉末、カーボンブラック、酸化クロムグリーン、
酸化チタン、ベンガラ等の粒径が0.1〜500μmの
粉体、また紫外線吸収剤等を配合するのが特に好まし
い。
【0057】
【実施例】以下本発明の実態を実施例により詳細に説明
する。 (実施例1)護岸用異形ブロック製造用の鉄製型枠の内
面の全面に石鹸水を塗布して離型処理した。直ちに、衝
突混合スプレーガンにより、ゲルタイム3秒でありタッ
クフリータイム10秒である、ポリイソシアネートを主
成分とするA液とポリアミンを主成分とするB液を該内
面に吹き付け、該内面全面に前記2液から得られるポリ
尿素樹脂被膜を形成した。被膜形成に要した時間は20
分である。電磁膜厚計による計測の結果、塗布量は目標
通りの1,000g/m2 であり、前記反応性2液の使
用量と膜厚の関係から計算した有効付着率は91%であ
った。
【0058】次いで直ちに、被覆された型枠の内側に、
バイブレーションをかけながら、型枠の上部開口部から
コンクリートを流し込み、1時間かけて充填・締固め
た。異形ブロックの開口部近辺(天端)を金こてでなら
し、翌日に型枠を分解し、成形された異形ブロックを取
り出した。天端に、前記2液を衝突混合スプレーガンに
より、5分間吹き付け、全面がポリ尿素樹脂で被覆され
た異形ブロックを製造した。有効付着率は73%であっ
た。ポリ尿素樹脂被膜は平滑で、膜厚が均一であった。
有効付着率は防水性、防食性の目安となり、有効付着率
が高いほど、防水性、防食性が高い。結果を表1に示し
た。
【0059】(実施例2)実施例1で成膜したポリ尿素
樹脂被膜の上に、被覆後,直ちに湿気硬化性の1液型ポ
リウレタン溶液を塗布量150g/m2 で全面に塗布し
た。1時間後、さらにエポキシ樹脂と変性ポリアミドア
ミンの混合物を塗布量150g/m2 で全面に塗布し
た。次いで被覆された型枠の内側に、バイブレーション
をかけながら、型枠の上部開口部からコンクリートを流
し込み、1時間かけて充填した。異形ブロックの開口部
近辺を金こてでならした。翌日に型枠を分解し、湿気硬
化性の1液型ポリウレタン溶液を塗布量150g/m2
で開口部端面に塗布した。1時間後に、開口部端面に実
施例1のポリイソシアネートを主成分とするA液とポリ
アミンを主成分とするB液を衝突混合スプレーガンによ
り、5分間吹き付け、全面がポリ尿素樹脂で被覆された
異形ブロックを製造した。有効付着率は77%であっ
た。ポリ尿素樹脂被膜は平滑で、膜厚が均一であった。
結果を表1に示した。
【0060】(比較例1)実施例1と同じ型枠を用い、
型枠内面を樹脂被覆しないままに成形された護岸用異形
ブロックの上面および側面の表面をデイスクサンダーで
研磨し、レイタンス、突起物を除去した。クレーンで吊
った状態のままで、コンクリート表面の空洞、凹みの埋
め込みとピンホールの発生を抑制するため、エポキシパ
テ材をゴムへらを用いて底面の表面全面に塗布してか
ら、異型ブロックを元に戻し、ついで、上面側、側面側
の表面全面に同様にエポキシパテ材を塗布して養生硬化
した。18時間後、実施例1で用いたゲルタイム3秒で
あり、タックフリータイム10秒の特性を有する、ポリ
イソシアネートを主成分とするA液とポリアミンを主成
分とするB液を、衝突混合スプレーガンにより、上面
側、側面側の表面に吹き付け、ついで、クレーンで異型
ブロックを吊りあげ、底面表面に吹き付けた。吹き付け
の際、発生したピンホールは重ね塗りして、これを解消
した。超音波膜厚計による計測の結果、該重ね塗り部分
の膜厚は不均一であり、前記反応性2液の使用量と膜厚
の関係から、有効付着率は58%であった。開放系のた
め、スプレー時の材料損失が大きかった。結果を表1に
示した。
【0061】(比較例2)実施例1と同じ型枠を用い、
型枠内面を樹脂被覆しないままに成形された護岸用異形
ブロックの上面および側面の表面をデイスクサンダーで
研磨し、レイタンス、突起物を除去した。クレーンで吊
った状態のままで、コンクリート表面の空洞、凹みの埋
め込みとピンホールの発生を抑制するため、エポキシパ
テ材をゴムへらを用いて底面の表面全面に塗布してか
ら、異型ブロックを元に戻し、ついで、上面側、側面側
の表面全面に同様にエポキシパテ材を塗布して養生硬化
した。ついで、実施例2で用いた湿気硬化性の1液型ウ
レタン溶液を1m2 当たり150gの割合で全面に塗布
した。1時間後、ゲルタイム3秒であり、タックフリー
タイム10秒の特性を有する、ポリイソシアネートを主
成分とするA液とポリアミンを主成分とするB液を、衝
突混合スプレーガンにより、表面に吹き付けた。超音波
膜厚計による計測の結果、比較例1と同様に膜厚は不均
一であり、また前記反応性2液の使用量と膜厚の関係か
ら、有効付着率は61%であった。開放系のため、スプ
レー時の材料損失が大きかった。結果を表1に示した。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】異形コンクリートブロックが、ポリ尿素
樹脂被膜で被覆されているため、防水性、防食性に優れ
ており、また護岸材料としての耐用年数が長い。また前
記ブロックを、エポキシ樹脂被膜、ポリウレタン樹脂被
膜で被覆後、ポリ尿素樹脂被膜で被覆した場合は、より
一層、防水性、防食性等に優れる。またポリ尿素樹脂被
膜等の被膜は、前記ブロック成形用型枠に噴霧塗布して
形成後、前記ブロックに転写して、前記ブロックを被覆
する方法により製造されるので、製造の手間および時間
が大幅に軽減され、省力化され、かつ作業の安全性が高
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 賀内 覚太郎 東京都中央区日本橋本町四丁目5番14号 サンテクノケミカル株式会社内 Fターム(参考) 2D018 EA01 4G028 CA01 CB02 CC03 CD02 FA01 4G052 AB25 AC02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】異形コンクリートブロックを、ポリ尿素樹
    脂で被覆したことを特徴とする防水・防食性異形コンク
    リートブロック。
  2. 【請求項2】異形コンクリートブロックとポリ尿素樹脂
    被膜とが接着していることを特徴とする請求項1に記載
    の防水・防食性異形コンクリートブロック。
  3. 【請求項3】異形コンクリートブロックを、順次、エポ
    キシ樹脂、ポリウレタン樹脂およびポリ尿素樹脂で被覆
    したことを特徴とする防水・防食性異形コンクリートブ
    ロック。
  4. 【請求項4】異形コンクリートブロックとエポキシ樹脂
    被膜とが接着していることを特徴とする請求項3に記載
    の防水・防食性異形コンクリートブロック。
  5. 【請求項5】エポキシ樹脂被膜とポリウレタン樹脂被膜
    およびポリウレタン樹脂被膜とポリ尿素樹脂被膜とが接
    着していることを特徴とする請求項3または請求項4に
    記載の防水・防食性異形コンクリートブロック。
  6. 【請求項6】ポリ尿素樹脂が、下記(1)のポリアミン
    と下記(2)のポリイソシアネートとを反応させて得ら
    れるものであることを特徴とする請求項1〜5に記載の
    防水・防食性異形コンクリートブロック。 (1)ポリアルキレンエーテルの末端第二級炭素原子に
    結合したアミノ基を有するポリアルキレンエーテルポリ
    アミンを含有するポリアミン、 (2)活性水素含有化合物とポリイシアネートとを反応
    させて得られるイソシアネート残基を有するイソシアネ
    ートプレポリマーまたは前記イソシアネートプレポリマ
    ーとポリイソシアネートとの混合物。
  7. 【請求項7】異形コンクリートブロック成形型枠内面
    に、ポリ尿素樹脂を被覆し、生コンクリートを注入し、
    コンクリートが硬化後、脱型し、ポリ尿素樹脂被膜を有
    するブロックを成形することを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の防水・防食性異形コンクリートブロ
    ックの製造方法。
  8. 【請求項8】異形コンクリートブロック成形型枠内面
    に、ポリ尿素樹脂を被覆し、硬化した前記被膜の上に、
    ポリウレタン樹脂被膜を形成し、乾燥した複層被膜の上
    に、さらにエポキシ樹脂被膜を形成し、乾燥させた後、
    生コンクリートを注入し、コンクリートが硬化後、脱型
    し、複層被膜を有するブロックを成形することを特徴と
    する請求項3〜5に記載の防水・防食性異形コンクリー
    トブロックの製造方法。
  9. 【請求項9】ポリ尿素樹脂が、下記(1)のポリアミン
    と下記(2)のポリイソシアネートとを反応させて得ら
    れるものであることを特徴とする請求項7または請求項
    8に記載の防水・防食性異形コンクリートブロックの製
    造方法。 (1)ポリアルキレンエーテルの末端第二級炭素原子に
    結合したアミノ基を有するポリアルキレンエーテルポリ
    アミンを含有するポリアミン、 (2)活性水素含有化合物とポリイシアネートとを反応
    させて得られるイソシアネート残基を有するイソシアネ
    ートプレポリマーまたは前記イソシアネートプレポリマ
    ーとポリイソシアネートとの混合物。
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