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JP2000341178A - ハンズフリー通話装置 - Google Patents

ハンズフリー通話装置

Info

Publication number
JP2000341178A
JP2000341178A JP14755899A JP14755899A JP2000341178A JP 2000341178 A JP2000341178 A JP 2000341178A JP 14755899 A JP14755899 A JP 14755899A JP 14755899 A JP14755899 A JP 14755899A JP 2000341178 A JP2000341178 A JP 2000341178A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
step gain
coefficient
power
adaptive filter
calculating means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP14755899A
Other languages
English (en)
Inventor
Kensaku Fujii
健作 藤井
Toshiro Oga
寿郎 大賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP14755899A priority Critical patent/JP2000341178A/ja
Publication of JP2000341178A publication Critical patent/JP2000341178A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Telephone Function (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 マイクロホンとスピーカとを用いて通話を行
うハンズフリー通話装置に関し、適応フィルタの収束を
高速化して、残響感を低減する。 【解決手段】 マイクロホン1とスピーカ2と音声スイ
ッチ3と音響エコーキャンセラ4とを有し、音響エコー
キャンセラ4は、適応フィルタ8と係数更新部9とを含
み、係数更新部9は、残留エコーEj と参照信号Xj
を基に適応フィルタ8の係数Hj を算出し、適応フィル
タ8は、参照信号Xj と係数Hj とを基に疑似エコーG
j を生成して、入力信号yj から疑似エコーGj を減算
して、エコーを打ち消し、ステップゲインが小さくなっ
た時に予め設定した下限値に制限し、又は算出した周囲
騒音のパワーが所定値以上となった時にステップゲイン
を下限値に制限する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロホンとス
ピーカとを用い、音響エコーを打ち消して通話を行うハ
ンズフリー通話装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ハンズフリー通話装置は、自由に動きな
がらでも通話が可能であるが、近端話者と固定のマイク
ロホンとの間が離れていることにより、周囲騒音及びス
ピーカの出力音がマイクロホンに入力され、このマイク
ロホンに入力されたスピーカの出力音は、遠端話者に対
してエコーとなって、通話品質を低下させる。そこで、
このようなエコーを打ち消す為の音響エコーキャンセラ
を設けるのが一般的である。
【0003】図6は音響エコーキャンセラの説明図であ
り、31はマイクロホン、32はスピーカ、33は加算
器、34は適応フィルタ、35は係数更新回路、Nj
周囲騒音、gj はスピーカ32からマイクロホン31に
回り込むエコー、yj はマイクロホン31の出力信号、
j は適応フィルタ32の出力の疑似エコー、Ej は残
留エコー、Hj は適応フィルタ32の係数、Xj は参照
信号を示す。
【0004】ハンズフリー通話装置は、マイクロホン3
1とスピーカ32とが固定されて、近端話者は自由に移
動して通話を行うものであり、従って、マイクロホン3
1には、近端話者の音声と、周囲の雑音と、スピーカ3
2の出力音とが入力される。即ち、近端話者の音声を含
む周囲騒音Nj と、スピーカ32からの回り込みによる
エコーgj とがマイクロホン31に入力される。音響エ
コーキャンセラは、このマイクロホン31の出力信号y
j から疑似エコーGj を減算してエコーgj を相殺する
ものであり、係数更新回路35は適応フィルタ34のタ
ップ係数Hj を残留エコーEj と参照信号Xj とを基に
生成する。適応フィルタ34は、この係数Hj に従っ
て、参照信号Xj を基に疑似エコーGj を生成して、エ
コーgj を打ち消すものである。この場合、周囲騒音N
j が一定であれば、残留エコーEjが最小となるよう
に、適応フィルタ34の係数Hj を算出することによっ
て、エコーgj を打ち消すことができる。
【0005】前述の適応フィルタ34の係数Hj は、タ
ップ(1),(2),・・・(I) について、時刻j(サンプル・
タイム・インデックス)に於いて、 Hj =〔Hj (1) Hj (2) Hj (3)・・・・Hj (I) 〕T …(1) で表される。
【0006】この係数Hj の設定法として最も一般的な
アルゴリズムは、次式で定義される学習同定法である。 Hj+1 =Hj +μ(Ej j /‖Xj 2 ) …(2) 但し、μ=ステップゲイン ‖Xj 2 =ΣI i=1 j 2 (i) なお、ΣI i=1 は、タップ数Iの適応フィルタ34のタ
ップi=1〜i=Iについての累積加算を示す。
【0007】又適応フィルタ34は一般には非巡回型の
構成を有するものであり、タップ出力を要素とする参照
信号ベクトルは、 Xj =〔Xj (1) Xj (2) Xj (3) ・・・・Xj (I) 〕T …(3) で表される。又残留エコーEj は、 Ej =yj −Gj …(4) で表される。
【0008】音響エコーキャンセラは、この学習同定法
を用いて、音響系のインパルス応答に対応する係数Hj
を σd 2 ={(μ/(2−μ)}・(σN 2 /σX 2 ) …(5) で表される誤差σd 2 で推定する。但し、σN 2 は周囲
騒音のパワー、σX 2 は参照信号のパワーを示す。
【0009】推定誤差σd 2 は、周囲騒音のパワーσN
2 と参照信号のパワーσX 2 との関数であり、音響エコ
ーキャンセラに於ける参照信号は遠端話者からの音声信
号であって、そのパワーの変動が大きく、又周囲騒音も
近端話者の音声信号が加わることによるパワーの変動が
大きいものである。従って、周囲騒音のパワーσN 2
参照信号のパワーσX 2 との変動が大きいものであるか
ら、推定誤差σd 2 は大きく変動することになる。
【0010】そこで、この推定誤差σd 2 を一定に維持
する為のブロック実行型学習同定法を先に提案した。即
ち、Σ(n+1)J j=nJ+1により、ブロック長Jについて時刻
j=nJ+1〜j=(n+1)Jの間の累積加算として
示す次式を用いて、 Hn+1 =Hn +μ{Σ(n+1)J j=nJ+1j j /Σ(n+1)J j=nJ+1‖Xj 2 } …(6) 係数Hn+1 を求め、参照信号のパワーσX 2 の変動には
ブロック長Jを、又周囲騒音のパワーσN 2 の変動には
ステップゲインμを調整するものである(藤井健作,大
賀寿郎,“音響エコーキャンセラに有用な推定誤差の安
定的確保の方法”EA97−67(1997.11)参
照)。
【0011】このブロック実行型学習法に於いて、周囲
騒音のパワーがQ0 である時に、ブロック長Jを調整し
て、式(6)の第2項の分母、即ち、加算ノルム Pn =Σ(n+1)J j=nJ+1‖Xj 2 …(7) がPn ≧P0 となるようにしてから係数を更新する制御
を行う。この場合の制御は、参照信号のパワー変動を吸
収して、推定誤差を C0 =(μ/2)(Q0 /P0 )I …(8) 以下の値に確保することになる。しかし、この制御に於
いては、周囲騒音のパワーがQ0 からQn に変化した時
に、推定誤差Cn は、 Cn =(μ/2)(Qn /Pn )I …(9) に変化する
【0012】そこで、式(9)をステップゲインμにつ
いて、 μ=2Cn n /Qn I …(10) と変形する。従って、この式(10)から、周囲騒音の
パワーがQn の場合の推定誤差Cn を所定の大きさの推
定誤差C0 とするのに必要なステップゲインμnは、 μn =2Cn 0 /Qn I …(11) となる。実際にステップゲインを任意に設定できること
から、式(11)のように、ステップゲインを制御する
ことにより、周囲騒音のパワーがQn の場合でも、所定
の大きさの推定誤差C0 に維持することができる。
【0013】しかし、マイクロホン31には周囲騒音N
j と共にエコーgj も入力されるから、周囲騒音のパワ
ーQn のみを求めることは困難である。そこで、ブロッ
ク長Jの期間についての残留エコーにより、 Qn =Σ(n+1)J j=nJ+1j 2 /J …(12) として求めることが考えられる。
【0014】即ち、適応フィルタ34の出力の疑似エコ
ーGj によりエコーgj を充分に相殺している時の残留
エコーEj は、周囲騒音Nj に近似されることを利用し
たものである。しかし、この周囲騒音のパワーQn を残
留エコーEj から求めることは、次のような問題があ
る。
【0015】例えば、近端話者の移動等によるエコー経
路の変動によっても残留エコーが増加する。その時、式
(12)から推測された周囲騒音のパワーは、真の周囲
騒音のパワーよりも著しく大きくなる。従って、本来な
らばステップゲインを大きくして収束を早める必要があ
るエコー経路変動に対して、ステップゲインを小さくす
る結果となり、それによって、係数の収束を遅らせるか
ら、その収束遅延によってエコーを長く、且つ大きくと
どめることになり、残響感の増加となる。
【0016】又ダブルトーク時も、式(12)から推測
された周囲騒音のパワーは、真の周囲騒音のパワーより
著しく大きくなる。このダブルトークを検出して適応フ
ィルタの係数更新を停止する手段が知られており、この
ような手段を適用することが考えられる。その場合、ダ
ブルトークの検出並びにエコー経路変動とダブルトーク
との区別が必要となる。即ち、残留エコーEj の増加が
エコー経路の変動によるものと判断した時に、式(8)
から計算されるステップゲインμに固定して収束の高速
化を図ることができる。
【0017】又ハンズフリー通話装置に於いて、例え
ば、ITU−T(International Telecommunication
Union−Telecommunication Standardizatoin S
ector;国際電気通信連合の電気通信標準化部門)の
P.340の勧告による配置及びレベルダイヤグラム
は、図7に示すように、近端話者40とマイクロホン4
1とスピーカ42とを1辺30cmの正三角形の頂点の
位置に配置した状態とし、同様に、遠端話者50とマイ
クロホン51とスピーカ52とを、一辺30cmの正三
角形の頂点の位置に配置した状態とし、公衆交換網等の
伝送系43を介して接続した構成とし、スピーカ42の
音量は、近端話者40の耳元に於ける音圧が74dBs
pl、この近端話者40の音声は、マイクロホン41の
位置に於ける音圧が74dBsplとなると仮定して設
計される。又遠端話者50側に於いても同様のレベルと
仮定して設計される。従って、この場合の一巡経路の利
得は1となる。
【0018】又ハンズフリー通話装置に於いては、ハウ
リングを防止する為の音声スイッチを設ける場合が一般
的である。即ち、前述の音響エコーキャンセラと音声ス
イッチとを組合せた構成とするものである。この音声ス
イッチは、近端話者の音声信号のパワー(送話信号パワ
ー)と遠端話者の音声信号のパワー(受話信号パワー)
とを比較し、遠端話者の音声信号のパワーが大きい場合
に、近端話者の送信を遮断或いは減衰させるものであ
る。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】従来のハンズフリー通
話装置は、周囲騒音Nj のパワー変動,エコー経路の変
動,参照信号Xj のパワー変動等に対して、エコーを打
ち消す為の適応フィルタ34の係数更新の収束を高速化
することが困難であった。又通話期間に於いては、無音
となる期間が頻繁に発生する。例えば、参照信号Xj
無音の場合に、エコー経路の変動があったとすると、有
音となった時、例えば、式(12)により求めた周囲騒
音Qn は大きくなるから、ステップゲインを小さくする
ように制御する。従って、適応フィルタ34の係数更新
の収束が遅くなり、残響感が生じることになる。
【0020】又ダブルトークの時に適応フィルタ34の
係数更新を停止する手段を適用した場合も、エコー経路
の変動が生じる可能性が大きく、その場合も、シングル
トークに移行した時に、適応フィルタ34の係数更新の
収束が遅くなり、前述のような残響感が生じることにな
る。
【0021】本発明は、周囲騒音のパワーや参照信号の
パワー等のパワー変動が大きい場合でも、推定誤差を所
定の大きさ以下に維持し、且つ適応フィルタの係数更新
の収束の高速化を図り、残響感を低減することを目的と
する。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明のハンズフリー通
話装置は、(1)適応フィルタ8と、この適応フィルタ
8の係数を更新制御する係数更新部9とを含む音響エコ
ーキャンセラ4を備えたハンズフリー通話装置であっ
て、係数更新部9は、残留エコーEj と参照信号Xj
の相互相関を求める相互相関計算手段と、参照信号Xj
から得たノルムを累積加算する加算ノルム計算手段と、
この加算ノルム計算手段の出力と予め設定した値とを比
較して、相互相関計算手段と加算ノルム計算手段とに於
ける累積項数を決定する第1の比較手段と、残留エコー
j から周囲騒音のパワーを計算するパワー計算手段
と、累積項数に従って算出した残留エコーのパワーと予
め定めた目標の所定の推定誤差と適応フィルタのタップ
数とから、所定の推定誤差を確保するのに必要となるス
テップゲインを計算するステップゲイン計算手段と、こ
のステップゲイン計算手段によるステップゲインと予め
設定したステップゲインとを比較して、適応フィルタの
ステップゲインを決定する第2の比較手段と、加算ノル
ム計算手段の出力と相互相関計算手段の出力と第2の比
較手段により決定したステップゲインとから、適応フィ
ルタ8の係数更新量を計算する係数更新量計算手段と、
この更新量計算手段の出力を適応フィルタ8の現係数に
加える加算手段とを備えている。
【0023】又(2)係数更新部9の第2の比較手段
は、ステップゲイン計算手段により算出したステップゲ
インと予め設定した下限値とを比較し、この下限値以上
の大きい値の算出ステップゲインを係数更新量計算手段
に入力し、この下限値より小さい値の算出ステップゲイ
ンの時に、この下限値を係数更新量計算手段に入力する
構成を備えている。
【0024】又(3)係数更新部9のパワー計算手段に
より算出した周囲騒音のパワーが予め定めたパワーより
大きい時に、ステップゲインの下限値を選択して係数更
新量計算手段に入力する構成を備えている。
【0025】又(4)係数更新部9は、パワー計算手段
により算出した周囲騒音のパワーの増加に対応し、及び
ステップゲイン計算手段により算出したステップゲイン
の減少に対応して、適応フィルタ8のタップ数を順次削
減して係数更新を行う構成を備えている。
【0026】又(5)係数更新部9の加算ノルム計算手
段は、適応フィルタ8のタップを複数に分割したタップ
対応に加算ノルムを算出し、且つ適用フィルタ8の係数
更新を行うタップ対応の加算ノルムを加算する構成を備
えている。
【0027】又(6)送話信号側と受話信号側とにそれ
ぞれ接続した可変減衰器5,6を含む音声スイッチ3
と、ステップゲイン計算手段により算出したステップゲ
インと予め設定した値とを比較し、算出ステップゲイン
が予め設定した値より小さい時に音声スイッチの両方の
可変減衰器の減衰量を所定値に制御する第2の比較手段
とを備えている。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態の説明
図であり、1はマイクロホン、2はスピーカ、3は音声
スイッチ、4は音響エコーキャンセラ、5,6は可変減
衰器(ATT)、7は減衰制御回路、8は適応フィル
タ、9は係数更新部を示す。又yj は周囲騒音とエコー
とを含む信号、Gj は疑似エコー、Ej は残留エコー、
j は参照信号、Hj は係数を示す。
【0029】音声スイッチ3は、送話信号側と受話信号
側との可変減衰器5,6と、減衰制御回路7とを含み、
マイクロホン1からの近端話者の音声信号のパワー(送
話信号パワー)と、遠端話者の音声信号のパワー(参照
信号Xj のパワー)とを減衰制御回路7に於いて比較
し、例えば、近端話者の音声信号のパワーが大きい場
合、この音声信号が通過する可変減衰器5の減衰量を零
とし、遠端話者の音声信号が通過する可変減衰器6の減
衰量を例えば6dBとする。反対に、遠端話者の音声信
号のパワーが大きい場合は、可変減衰器5の減衰量を例
えば6dBとし、可変減衰器6の減衰量を零とする。そ
れによって前述のようにハウリングを防止することがで
きる。
【0030】又音響エコーキャンセラ4は、適応フィル
タ8と係数更新部9とを含み、係数更新部9は、残留エ
コーEj と参照信号Xj とを基に適応フィルタ8のタッ
プの係数Hj を求め、適応フィルタ8は、この係数Hj
に従って参照信号Xj から疑似エコーGj を生成し、入
力信号yj から疑似エコーGj を減算して、エコーを打
ち消す。
【0031】この場合、前述のITU−TのP.340
の勧告に従ったレベルダイヤグラムによれば、ハンズフ
リー通話系の一巡経路の利得は1となり、又この一巡経
路には、音声スイッチ3の可変減衰器5,6等による減
衰があるから、音響エコーキャンセラ4は、残響感の低
減を主な機能としても充分であることが判る。そこで、
本発明は、ステップゲインを制御して推定誤差を所定範
囲内に維持し、且つ高速収束化を図るものである。
【0032】図2は本発明の実施の形態の係数更新部の
説明図であり、10は相互相関計算手段、11は加算ノ
ルム計算手段、12はステップゲイン計算手段、13は
第1の比較手段、14は第2の比較手段、15は係数更
新量計算手段、16は加算手段、17は周囲騒音のパワ
ー計算手段、18は現在の適応フィルタの係数を保持す
る係数保持手段を示し、図1の係数更新部9の機能を示
す。これらの機能は、ハードウェア或いはDSP(ディ
ジタル・シグナル・プロセッサ)の演算機能によって実
現することができる。又aは適応フィルタ8のタップ数
を制御する場合の制御信号、bは音声スイッチの減衰量
を制御する場合の制御信号、μL はステップゲインの下
限値、μn は算出されたステップゲイン、μ0 は予め設
定した値を示す。
【0033】相互相関計算手段10は、例えば、式
(6)の第2項の分子に相当する演算により、残留エコ
ーEj と参照信号Xj との相互相関を計算し、計算結果
を係数更新量計算手段15に入力する。又加算ノルム計
算手段11は、例えば、式(6)の第2項の分母、即
ち、式(7)に相当する演算により、加算ノルムを求め
て第1の比較手段13とステップゲイン計算手段12と
係数更新量計算手段15とに入力する。又パワー計算手
段17は、残留エコーEj から周囲騒音のパワーを計算
し、ステップゲイン計算手段12に入力する。例えば、
式(12)に従って周囲騒音のパワーQn を求める。
【0034】又第1の比較手段13は、加算ノルムPn
と予め定めた値P0 とを比較し、その比較結果に対応し
て、相互相関計算手段10と加算ノルム計算手段11と
パワー計算手段17とステップゲイン計算手段12とに
於ける項数を制御する。例えば、式(6)に於けるブロ
ック長Jを制御する。又ステップゲイン計算手段12
は、残留エコーEj と加算ノルム計算手段11の出力と
パワー計算手段17の出力とを基にステップゲインμn
を計算する。例えば、式(11)に相当する演算によ
り、ステップゲインμn を求めて、第2の比較手段14
に入力する。
【0035】この第2の比較手段14は、予め定めたス
テップゲインの下限値μL とステップゲイン計算手段1
2による算出ステップゲインμn とを比較し、例えば、
μn<μL の場合、下限値μL を係数更新量計算手段1
5に入力し、それ以外の条件の場合は、算出したステッ
プゲインμn を係数更新量計算手段15に入力する。ス
テップゲインが小さくなることによる収束遅延を抑制す
る。
【0036】又係数更新量計算手段15は、相互相関計
算手段10の出力と、加算ノルム計算手段11の出力
と、第2の比較手段14の出力とを基に、係数の更新量
を算出するもので、例えば、式(6)の第2項に相当す
る演算により、係数の更新量を求めて加算手段16に入
力する。
【0037】又係数保持手段18は、レジスタ等により
構成することが可能であり、前回の係数を保持し、今回
の係数更新量を加算手段16に於いて加算して、今回の
係数Hj とし、係数保持手段18により保持させると共
に、適応フィルタ8(図1参照)に入力する。例えば、
式(6)に示すように、第1項の係数Hn が前回の係数
であり、第2項が更新量に相当し、Hn+1 が今回の係数
となる。
【0038】又推定誤差が例えば10dB〜20dB程
度増加するエコー経路の変動に対して、前述の式(1
1)によるステップゲインμn の制御を行うことによ
り、ダブルトークとエコー経路の変動との識別を行わな
くても、収束速度の低下は無視できる程度のものとな
る。又推定誤差が20dB増加したエコー経路の変動
は、周囲騒音のパワーがQn =Q0 ×100となったこ
とと等価である。従って、 Qn ≦Q0 ×100 …(13) の条件の場合は、式(11)により算出したステップゲ
インμn を用いて係数更新を行う。
【0039】周囲騒音のパワーが更に大きくなった場
合、前述のステップゲインμn を求めて係数更新を行う
と、ダブルトークの場合は所定の大きさの推定誤差C0
が確保されるとしても、エコー経路の変動の場合に収束
が遅くなる。そこで、加算ノルムP0 ,Pn について、
式(13)を式(11)に適用し、 2C0 0 /100Q0 I=μL ≦2C0 n /100Qn I …(14) の条件を判定し、ステップゲインμn が、μn <μL
なる場合、ステップゲインを下限値のμL に固定する。
即ち、第2の比較手段14に於いて、ステップゲイン計
算手段12に於いて式(11)に従って求めたステップ
ゲインμn と、ステップゲインの下限値μL とを比較
し、μn <μL の場合は、μL を係数更新量計算手段1
5に入力し、その条件以外の場合は、μn を係数更新量
計算手段15に入力する。
【0040】従って、エコー経路の変動に伴う周囲騒音
のパワーが例えば20dBを超えた場合には、ステップ
ゲインを下限値μL に固定することにより、式(11)
により算出されたステップゲインμn により係数更新を
行う場合に比較して収束の遅れを改善することができ
る。
【0041】又前述のμn <μL の条件がダブルトーク
により生じた場合、推定誤差が増加することになるが、
遠端話者の音声にエコーが埋もれるマスキング効果によ
って認知され難いものとなる。例えば、ITU−Tの
G.167によれば、ダブルトークとシングルトークと
に於けるエコー消去量に差を設けている。又残響時間に
ついて検討された文献(例えば、前橋至,羽中田高尚,
大賀寿郎,“タップ長が残響時間より短いエコーキャン
セラの聴感への影響”,1999春季日本音響学会講演
論文集,1−6−10(1999,03)参照)も知ら
れているが、残留エコーを実用的にどの程度低減すれば
残響感の点で許容できるかについては、明確な数値は何
れに於いても示されていない。しかし、少なくとも、マ
スキング効果は、エコーに重なる音声のパワーに比例し
て大きくなるだけである。
【0042】前述のように、μn <μL となった時に、
ステップゲインを下限値μL に固定すると、推定誤差は
ダブルトークの場合に、エコーに重なる音声のパワーに
比例して大きくなる。その推定誤差Cn は、 Cn =C0 n 0 /100Q0 n ≦C0 n /100Q0 …(15) の関係で維持される。即ち、推定誤差は、Qn ≦Q0 ×
100に於いて所定の大きさの値C0 に維持され、ダブ
ルトークによりQn >Q0 ×100となった時は、周囲
騒音のパワーQn に比例する大きさとなる。例えば、周
囲騒音のパワーがQ0 ×100から3dB増加すれば、
推定誤差は3dB増加する、それによるエコーは、近端
話者の音声のパワーに比例する大きさにとどまることに
なる。
【0043】例えば、現在実用化されている音声スイッ
チを備えたハンズフリー通話装置について、音声スイッ
チによる減衰量は40dB程度であり、ハイブリット回
路によるエコーの減衰を例えば6dB程度と推定して
も、エコーを45dB程度減衰させれば、残響感に関し
て問題がないと考えられる。なお、ITU−TのG.1
67によれば、シングルトーク時のエコー消去量を45
dBと規定している。
【0044】又音声スイッチによる減衰量は、近端話者
側と遠端話者側との両方に与えられるものであるから、
前述の場合、近端話者側の6dBと遠端話者側の6dB
との合計で12dBの減衰を受けることになる。従っ
て、音響エコーキャンセラでは、33dBのエコー消去
性能を実現すれば良いことになる。一方、ダブルトーク
については、ITU−TのG.167によれば、15d
Bのエコー消去性能が推奨されている。即ち、音声スイ
ッチによる減衰を考慮すると、ダブルトークに於いて
は、3dBのエコー消去性能を実現すれば良いことが判
る。
【0045】なお、ダブルトークに於いても、エコーの
消去量を大きくすることは望ましいことであり、前述の
ように、シングルトークに於いて必要とされる推定誤差
−33dBよりも13dB大きい−20dBをダブルト
ークの場合の目標値としても、収束速度の劣化は少ない
ことになる。即ち、ステップゲインμn が下限値μL
下となった時に、ステップゲインを下限値μL に固定す
ることにより、周囲騒音のパワーが、Q0 の100倍と
なるまでは、推定誤差−33dBが確保され、それ以上
となった時から、エコーは音声によりも20dB小さく
抑えられる。
【0046】又算出したステップゲインμn とステップ
ゲインの下限値μL とを第2の比較器14に於いて比較
する代わりに、パワー計算手段17により算出した周囲
騒音のパワーQn が、シングルトーク時の周囲騒音のパ
ワーの100倍を超えたか否かを比較する構成とし、超
えた場合に、ステップゲインを下限値μL に固定して係
数更新を行うことも可能である。この場合、第2の比較
手段14に、パワー計算手段17により算出した周囲騒
音のパワーを入力し、例えば、Qn >Q0 ×100とな
った場合に、ステップゲインの下限値μL を選択して係
数更新量計算手段15に入力し、それ以外の条件の場合
は、算出ステップゲインμn を係数更新量計算手段15
に入力する構成とすることができる。
【0047】又適応フィルタ8(図1参照)は、タップ
数Iが少ない程、収束が早くなるものである。そこで、
周囲騒音のパワーについても判断点を設定し、例えば、
周囲騒音のパワーQn が、Qn ≧10Q0 となった場
合、又はステップゲインμn が、 μi =2C0 0 /10Q0 I …(16) より小さくなった時に、係数更新を実行するタップ数を
例えば1/2とする。この場合、前半のタップについて
係数更新を行い、後半のタップは停止させる。更にステ
ップゲインμn が小さくなった時、タップ数を順次少な
くすることができる。
【0048】例えば、シングルトーク時に、−30dB
の推定誤差を確保するのに必要なステップゲインをμ0
として、 μ0 <μn ≦0.1μ0 全タップ 0.10 <μn ≦0.01μ0 1/2タップ 0.010 <μn ≦0.001μ0 1/4タップ 0.0010 <μn ≦0.0001μ0 1/8タップ のように、ステップゲインμn が小さくなるに伴ってタ
ップ数を少なくすることができる。このタップ数の低減
する割合は、1/2,1/3,1/4,1/5,・・の
ようにすることも可能である。又最初に1/2タップよ
り多いタップ数として、順次タップ数を低減することも
可能である。又周囲騒音のパワーの増加時についても、
前述のタップ数の低減比率を適用して、適応フィルタ8
のタップ数を少なくし、変動時の収束の高速化を図るこ
とができる。
【0049】従って、第2の比較手段14は、ステップ
ゲイン計算手段12により算出されたステップゲインμ
n と、予め定めた所定のステップゲインμ0 とを前述の
ように比較して、適応フィルタ8(図1参照)の係数更
新を行うタップ数を制御信号aによって制御することに
なる。なお、このような適応フィルタ8のタップ数の制
御は、DSPの演算機能によって適応フィルタ8の機能
を実現する場合、タップ位置を決めるアドレスの選択制
御によって容易に実現することができる。
【0050】又加算ノルム計算手段11に於いて、加算
ノルムの計算を例えば前半のタップ分のPn 1 と、後半
のタップ分のPn 2 とのように分けて計算し、 Pn =Pn 1 +Pn 2 …(17) として、加算ノルムを求めることもできる。この場合、
適応フィルタ8のタップを例えば8分割し、前述のよう
に、タップ数を全タップと1/2タップと1/4タップ
と1/8タップとに、ステップゲインμn の減少に対応
して、又は周囲雑音のパワーの増加に対応して、順次少
なくする場合、分割タップ毎に計算し、 Pn =Pn 1 +Pn 2 +Pn 3 +Pn 4 +Pn 5 +Pn 6 +Pn 7 +Pn 8 …(18) として求めることができる。
【0051】又通常の音声スイッチは、ダブルトーク時
に一方の音声信号に対して例えば6dBの減衰を与える
ように動作するものであり、この場合でも、同時通話性
に問題がない。従って、他方の音声信号に対しても例え
ば6dBの減衰を与えた時でも同時通話性を確保できる
ことになる。又近端話者の送話信号側と遠端話者の受話
信号側とにそれぞれ6dBの減衰を与えて、合計12d
Bの減衰を与える場合でも、同時通話性を確保できる。
従って、近端話者側と遠端話者側との音声スイッチ3に
於ける可変減衰器5,6の両方を例えば6dBとするこ
とにより、一巡経路の減衰量が合計で24dBとなる場
合でも同時通話性が確保される。
【0052】例えば、推定誤差が急増するエコー経路変
動時(ステップゲインを下限値μLとなる時)、減衰量
を両方の音声信号に対してそれぞれ6dB同時に減衰さ
せても同時通話性が確保される。即ち、第2の比較手段
14に於いて、ステップゲインμn が下限値μL となっ
た時の制御信号bを音声スイッチ3の減衰制御回路7に
入力し、可変減衰器5,6をそれぞれ6dBの減衰量と
なるように制御することができる。
【0053】このように、音声スイッチ3を制御するこ
とにより、スピーカ2の音量を6dB上げても安定な通
話が可能となるものであり、又指向性マイクロホンを用
いて、更にスピーカ2の音量を上げることが可能とな
る。従って、音声スイッチ3による減衰挿入効果と、指
向性マイクロホンの利用とにより、例えば、シングルト
ークで確保が必要な推定誤差を−20dBとすることも
可能となる。この場合、ステップゲインの下限値を設定
する必要もなく、式(11)によるステップゲインの制
御だけで、エコー経路変動とダブルトークとに対するエ
コー打ち消しが可能となる。
【0054】図3,図4及び図5は推定誤差と収束時間
との説明図であり、縦軸を推定誤差〔dB〕、横軸を時
刻(j)(サンプル・タイム・インデックス)として、
推定誤差が変化した時の収束時間のシミュレーション結
果を示す。図3は、ステップゲイン計算手段12により
算出したステップゲインμn を用いて、係数更新量計算
手段15に於いて係数更新量の計算を行った場合を示
し、(a)は推定誤差が−30dBから−20dBより
増加した場合の収束時間を示す。又(b)は推定誤差が
−30dBから−10dB程度に増加した場合の収束時
間を示し、(c)は推定誤差が−30dBから0dBに
増加した場合の収束時間を示す。この場合の収束時間は
図示できない程、長い時間を要するものであった。
【0055】又図4は、適応フィルタのタップ長を、推
定誤差の増加に伴って順次1/2,1/4,1/8に切
替えた場合を示す。なお、横軸の時刻jは、図3に比較
して1/2に短縮している。同図に於いて、(d)は推
定誤差が−30dBから−20dBより増加して、適応
フィルタのタップ長を1/2に減少した場合の収束時間
を示し、(e)は推定誤差が−30dBから−10dB
程度に増加し、適応フィルタのタップ長を1/4に減少
した場合の収束時間を示し、(f)は推定誤差が−30
dBから0dBに増加し、適応フィルタのタップ長を1
/8に減少した場合の収束時間を示す。
【0056】推定誤差と収束時間とについて図3と図4
とを比較すれば明らかなように、適応フィルタのタップ
長を短縮することによって、収束時間を短縮することが
できる。例えば、推定誤差が同一の条件の図3の(b)
と図4の(e)とを比較すると、収束時間は約1/3に
短縮することができた。
【0057】又図5は、適応フィルタのタップ長を、推
定誤差の増加に伴って順次1/2,1/4,1/8に切
替え、且つステップゲインに下限値μL を設定し、算出
ステップゲインμn が下限値μL より小さくなった時、
ステップゲインを下限値μLを用いて係数更新を行う場
合を示し、(g)は図3の(a)又は図4の(d)の推
定誤差の場合、(h)は図3の(b)又は図4の(e)
の推定誤差の場合、(i)は図3の(c)又は図4の
(f)の推定誤差の場合にそれぞれ対応する。このよう
にステップゲインに下限値μL を設定し、且つ適応フィ
ルタのタップ長を減少させることにより、推定誤差が増
加した場合の収束時間の短縮を図ることができる。
【0058】本発明は、前述の各実施の形態にのみ限定
されるものではなく、種々付加変更することが可能であ
り、例えば、推定誤差の目標値やステップゲインの下限
値等は使用条件等によって任意に設定することが可能で
ある。又図1に於ける音声スイッチ3を省略し、音響エ
コーキャンセラ4の係数更新部9を図2の構成として、
ステップゲインの制御や適応フィルタのタップ数の制御
を行う構成とすることも可能である。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、エコー
経路の変動やダブルトークに対して、ステップゲインの
下限値の設定や適応フィルタのタップ数の制御によっ
て、適応フィルタ8の収束時間を短縮することが可能で
あるから、残響感の少ないハンズフリー通話装置を提供
することができる利点がある。更に、音声スイッチを適
用した時、エコー経路の変動やダブルトークによる周囲
騒音のパワーの増加又はステップゲインの減少を基に、
送話信号側と受話信号側とにそれぞれ6dB等の所定の
減衰量を与えることにより、同時通話性を維持しなが
ら、残響感の低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明図である。
【図2】本発明の実施の形態の係数更新部の説明図であ
る。
【図3】推定誤差と収束時間との説明図である。
【図4】推定誤差と収束時間との説明図である。
【図5】推定誤差と収束時間との説明図である。
【図6】音響エコーキャンセラの説明図である。
【図7】ハンズフリー通話系の説明図である。
【符号の説明】
1 マイクロホン 2 スピーカ 3 音声スイッチ 4 音響エコーキャンセラ 5,6 可変減衰器(ATT) 7 減衰制御回路 8 適応フィルタ 9 係数更新部
フロントページの続き Fターム(参考) 5J023 DB05 DC07 DD07 5K027 BB03 DD01 DD10 DD11 DD14 DD16 HH03 5K046 HH11 HH18 HH42 HH79

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 適応フィルタと該適応フィルタの係数を
    更新制御する係数更新部とを含む音響エコーキャンセラ
    を備えたハンズフリー通話装置に於いて、 前記係数更新部は、 残留エコーと参照信号との相互相関を求める相互相関計
    算手段と、 前記参照信号から得たノルムを累積加算する加算ノルム
    計算手段と、 該加算ノルム計算手段の出力と予め設定した値とを比較
    して、前記相互相関計算手段と前記加算ノルム計算手段
    とに於ける累積項数を決定する第1の比較手段と、 前記残留エコーから周囲騒音のパワーを計算するパワー
    計算手段と、 前記累積項数に従って算出した残留エコーのパワーと予
    め定めた目標の所定の推定誤差と前記適応フィルタのタ
    ップ数とから該所定の推定誤差を確保するのに必要とな
    るステップゲインを計算するステップゲイン計算手段
    と、 該ステップゲイン計算手段によるステップゲインと予め
    設定したステップゲインとを比較して、前記適応フィル
    タのステップゲインを決定する第2の比較手段と、 前記加算ノルム計算手段の出力と前記相互相関計算手段
    の出力と前記第2の比較手段により決定したステップゲ
    インとから前記適応フィルタの係数更新量を計算する係
    数更新量計算手段と、 該更新量計算手段の出力を前記適応フィルタの現係数に
    加える加算手段とを備えたことを特徴とするハンズフリ
    ー通話装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の比較手段は、前記ステップゲ
    イン計算手段により算出したステップゲインと予め設定
    した下限値とを比較し、該下限値以上の大きい値の算出
    ステップゲインを前記係数更新量計算手段に入力し、該
    下限値より小さい値の算出ステップゲインの時に該下限
    値を前記係数更新量計算手段に入力する構成を備えたこ
    とを特徴とする請求項1記載のハンズフリー通話装置。
  3. 【請求項3】 前記パワー計算手段により算出した周囲
    騒音のパワーが予め定めたパワーより大きい時に、ステ
    ップゲインの下限値を選択して前記係数更新量計算手段
    に入力する構成を備えたことを特徴とする請求項1記載
    のハンズフリー通話装置。
  4. 【請求項4】 前記パワー計算手段により算出した周囲
    騒音のパワーの増加に対応し、及び前記ステップゲイン
    計算手段により算出したステップゲインの減少に対応し
    て、前記適応フィルタのタップ数を順次削減して係数更
    新を行う構成を備えたことを特徴とする請求項1乃至3
    の何れか1項記載のハンズフリー通話装置。
  5. 【請求項5】 前記加算ノルム計算手段は、前記適応フ
    ィルタのタップを複数に分割したタップ対応に加算ノル
    ムを算出し、且つ前記適用フィルタの係数更新を行うタ
    ップ対応の前記加算ノルムを加算する構成を備えたこと
    を特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のハンズ
    フリー通話装置。
  6. 【請求項6】 送話信号側と受話信号側との減衰量をそ
    れぞれ制御する可変減衰器を含む音声スイッチと、前記
    ステップゲイン計算手段により算出したステップゲイン
    と予め設定した値とを比較し、算出ステップゲインが前
    記予め設定した値より小さい時に前記音声スイッチの両
    方の可変減衰器の減衰量を所定値に制御する第2の比較
    手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れ
    か1項記載のハンズフリー通話装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008182473A (ja) * 2007-01-24 2008-08-07 Oki Electric Ind Co Ltd エコーキャンセラ及びエコーキャンセル方法
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