JP2000337779A - 浮揚溶解装置 - Google Patents
浮揚溶解装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】高周波電源を必要としないで材料を浮揚させた
状態で冷却、凝固させることを可能とすることにある。 【解決手段】金属あるいは半導体材料を浮揚させて溶解
する浮揚溶解装置において、超電導磁石による主保持手
段と、前記金属あるいは半導体材料の浮揚状態を制御す
る補助保持手段と、前記金属あるいは半導体材料を加熱
する手段とを備えたものである。
状態で冷却、凝固させることを可能とすることにある。 【解決手段】金属あるいは半導体材料を浮揚させて溶解
する浮揚溶解装置において、超電導磁石による主保持手
段と、前記金属あるいは半導体材料の浮揚状態を制御す
る補助保持手段と、前記金属あるいは半導体材料を加熱
する手段とを備えたものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属あるいは半導
体材料を浮揚させて溶解する装置、例えば単結晶引上げ
装置等の材料の浮揚溶解装置に関する。
体材料を浮揚させて溶解する装置、例えば単結晶引上げ
装置等の材料の浮揚溶解装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属を溶かす方法の一つに、誘導
加熱を利用して金属をるつぼ内で溶解する方法がある。
これは、耐火物製のるつぼの周囲にコイルを巻いて、こ
のコイルに高周波電流を流すことによりるつぼ内の金属
材料に渦電流を発生させ、そのときのジュール熱により
金属材料を加熱、溶解させるものである。
加熱を利用して金属をるつぼ内で溶解する方法がある。
これは、耐火物製のるつぼの周囲にコイルを巻いて、こ
のコイルに高周波電流を流すことによりるつぼ内の金属
材料に渦電流を発生させ、そのときのジュール熱により
金属材料を加熱、溶解させるものである。
【0003】そして、この誘導加熱溶解炉の発展した技
術として、浮揚溶解炉がある。この浮揚溶解炉は、固定
した金属るつぼと金属材料に発生する渦電流による電磁
力により金属材料を浮遊させて溶解するものである。こ
の浮揚溶解炉は溶けた金属に耐火物成分が混入し、金属
の純度が低下する問題や耐火物の耐熱温度の制約などの
問題を解決することができる。
術として、浮揚溶解炉がある。この浮揚溶解炉は、固定
した金属るつぼと金属材料に発生する渦電流による電磁
力により金属材料を浮遊させて溶解するものである。こ
の浮揚溶解炉は溶けた金属に耐火物成分が混入し、金属
の純度が低下する問題や耐火物の耐熱温度の制約などの
問題を解決することができる。
【0004】この誘導加熱による浮揚溶解炉の発想と原
理は、1920年代ごろから提唱され、近年になつて実
用化の手前までの技術進歩を遂げている(電気学会、1
14巻、3号、156頁、1994年)。
理は、1920年代ごろから提唱され、近年になつて実
用化の手前までの技術進歩を遂げている(電気学会、1
14巻、3号、156頁、1994年)。
【0005】しかし、誘導加熱による浮揚溶解炉では、
溶解した金属材料の浮揚状態が非常に不安定であり、金
属るつぼの形状やコイルの構成等を改良しても安定させ
ることは非常に困難である。この原因は、浮揚手段と加
熱手段が同一であること、すなわち、金属材料に発生す
る渦電流に起因する電磁力とジュール熱を利用するた
め、各々独立して制御することが原理的に困難なことが
挙げられる。また、制動するダンピング作用が無い点も
重大な原因となっている。
溶解した金属材料の浮揚状態が非常に不安定であり、金
属るつぼの形状やコイルの構成等を改良しても安定させ
ることは非常に困難である。この原因は、浮揚手段と加
熱手段が同一であること、すなわち、金属材料に発生す
る渦電流に起因する電磁力とジュール熱を利用するた
め、各々独立して制御することが原理的に困難なことが
挙げられる。また、制動するダンピング作用が無い点も
重大な原因となっている。
【0006】そして、誘導加熱による浮揚融解炉では、
金属材料の比重や電気伝導率による影響が非常に大き
く、多くの材料に適用できる汎用の装置を構成しにく
い。すなわち、アルミニウムのような比重の小さい材料
では、浮揚が不安定になり易く、半導体材料のような電
気伝導率の低い材料に適用することは困難である。
金属材料の比重や電気伝導率による影響が非常に大き
く、多くの材料に適用できる汎用の装置を構成しにく
い。すなわち、アルミニウムのような比重の小さい材料
では、浮揚が不安定になり易く、半導体材料のような電
気伝導率の低い材料に適用することは困難である。
【0007】さらに、加熱機能と浮揚機能を独立して制
御することが原理的に困難なため、溶解した材料を浮揚
させた状態で、冷却、凝固させることができない。
御することが原理的に困難なため、溶解した材料を浮揚
させた状態で、冷却、凝固させることができない。
【0008】また、浮揚のために金属製るつぼに発生す
る渦電流のジュール熱が多いため、金属製るつぼの冷却
が必要であると共に効率が悪くなる。
る渦電流のジュール熱が多いため、金属製るつぼの冷却
が必要であると共に効率が悪くなる。
【0009】一方、設備面では高価で環境(電磁波、電
磁音)対策の必要な高周波電源を必要とするなどの問題
がある。
磁音)対策の必要な高周波電源を必要とするなどの問題
がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように従
来の浮揚溶解装置においては、溶解した材料の比重や電
気伝導率による影響は非常に大きく、多くの材料に適用
できる汎用の装置に適用しにくく、溶解した材料を浮揚
させた状態で冷却、凝固させることは困難である。ま
た、金属製るつぼに発生するジュール熱が多いため、冷
却が必要になると共に効率が悪く、高価で環境(電磁
波、電磁音)対策の必要な高周波電源が必要となる等の
問題がある。
来の浮揚溶解装置においては、溶解した材料の比重や電
気伝導率による影響は非常に大きく、多くの材料に適用
できる汎用の装置に適用しにくく、溶解した材料を浮揚
させた状態で冷却、凝固させることは困難である。ま
た、金属製るつぼに発生するジュール熱が多いため、冷
却が必要になると共に効率が悪く、高価で環境(電磁
波、電磁音)対策の必要な高周波電源が必要となる等の
問題がある。
【0011】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たもので、溶けた材料に耐火物成分が混入し、材料の純
度が低下する問題や耐火物の耐熱温度の制約などの問題
を解決することはもとより、溶解した材料の浮揚状態が
非常に安定で、材料を制動するダンピング作用に優れ、
且つ材料の比重や電気伝導率による影響が調整できると
共に、多くの材料に適用可能な汎用装置を構成でき、材
料を浮揚させた状態で冷却、凝固させることが可能で、
効率が高く、高周波電源を必要としない浮揚溶解装置を
提供することを目的とする。
たもので、溶けた材料に耐火物成分が混入し、材料の純
度が低下する問題や耐火物の耐熱温度の制約などの問題
を解決することはもとより、溶解した材料の浮揚状態が
非常に安定で、材料を制動するダンピング作用に優れ、
且つ材料の比重や電気伝導率による影響が調整できると
共に、多くの材料に適用可能な汎用装置を構成でき、材
料を浮揚させた状態で冷却、凝固させることが可能で、
効率が高く、高周波電源を必要としない浮揚溶解装置を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、次のような手段により浮揚溶解装置を構成
する。
成するため、次のような手段により浮揚溶解装置を構成
する。
【0013】本発明は、金属あるいは半導体材料を浮揚
させて溶解する浮揚溶解装置において、超電導磁石によ
る主保持手段と、前記金属あるいは半導体材料の浮揚状
態を制御する補助保持手段と、前記金属あるいは半導体
材料を加熱する手段とを備えたものである。
させて溶解する浮揚溶解装置において、超電導磁石によ
る主保持手段と、前記金属あるいは半導体材料の浮揚状
態を制御する補助保持手段と、前記金属あるいは半導体
材料を加熱する手段とを備えたものである。
【0014】また、本発明は上記手段に加えて、金属あ
るいは半導体材料を冷却する手段を設けたものである。
るいは半導体材料を冷却する手段を設けたものである。
【0015】上記のような構成の浮揚溶融装置にあって
は、金属あるいは半導体材料を浮揚させて溶解するの
で、溶けた材料に耐火物成分が混入し、材料の純度が低
下する問題や耐火物の耐熱温度の制約などの問題を解決
することができる。
は、金属あるいは半導体材料を浮揚させて溶解するの
で、溶けた材料に耐火物成分が混入し、材料の純度が低
下する問題や耐火物の耐熱温度の制約などの問題を解決
することができる。
【0016】また、本発明は、材料を保持し制動する主
保持手段と、浮揚状態を制御する補助保持手段と、金属
あるいは半導体材料を加熱する手段、あるいはさらに材
料を冷却する手段を備えたものである。
保持手段と、浮揚状態を制御する補助保持手段と、金属
あるいは半導体材料を加熱する手段、あるいはさらに材
料を冷却する手段を備えたものである。
【0017】上記のような構成の浮揚溶融装置にあって
は、溶解した材料の浮揚状態が非常に安定し、材料を制
動するダンピング作用を有し、且つ材料の比重や電気伝
導率による影響を調整することが可能となるので、多く
の材料に適用できる汎用の装置を構成でき、材料を浮揚
させた状態で冷却、凝固させることができると共に、効
率が高く、高周波電源が不要である。
は、溶解した材料の浮揚状態が非常に安定し、材料を制
動するダンピング作用を有し、且つ材料の比重や電気伝
導率による影響を調整することが可能となるので、多く
の材料に適用できる汎用の装置を構成でき、材料を浮揚
させた状態で冷却、凝固させることができると共に、効
率が高く、高周波電源が不要である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。
参照して説明する。
【0019】図1は本発明による浮揚溶解装置の第1の
実施の形態を示す構成図である。
実施の形態を示す構成図である。
【0020】図1において、1は内面がロート状に形成
され、内部に金属または半導体などの材料9を収容する
耐火物で、この耐火物1の外周部には超電導コイル(ソ
レノイドコイル)2を収納し保持した極低温容器である
クライオスタット3が設置されている。また、耐火物1
の底部中央より内部に向けけてバーナ4及び制御ガスノ
ズル5がそれぞれ貫通させて設けられている。
され、内部に金属または半導体などの材料9を収容する
耐火物で、この耐火物1の外周部には超電導コイル(ソ
レノイドコイル)2を収納し保持した極低温容器である
クライオスタット3が設置されている。また、耐火物1
の底部中央より内部に向けけてバーナ4及び制御ガスノ
ズル5がそれぞれ貫通させて設けられている。
【0021】上記バーナ4には燃料ガス6と空気7が、
制御ガスノズル5には制御(冷却)ガス8が供給され
る。
制御ガスノズル5には制御(冷却)ガス8が供給され
る。
【0022】なお、図1において、クライオスタット3
の内部を真空に保つ真空排気系や、極低温を保つ冷凍機
系、超電導コイル2に電流を供給する励磁電源系は、理
解を容易にするため、省略してある。
の内部を真空に保つ真空排気系や、極低温を保つ冷凍機
系、超電導コイル2に電流を供給する励磁電源系は、理
解を容易にするため、省略してある。
【0023】次に上記のように構成された浮揚溶解装置
の作用について述べる。
の作用について述べる。
【0024】超電導コイル2は極低温容器であるクライ
オスタット3の内部に保持され、図示していない励磁電
源より電流が供給されると直流の高磁場を発生する。
オスタット3の内部に保持され、図示していない励磁電
源より電流が供給されると直流の高磁場を発生する。
【0025】近年の超電導ソレノイドコイルは、MRI
医療診断装置のコイルのように大口径のものでも商用ベ
ースで製作されており、また液体ヘリウムを用いない冷
凍機直冷方式でも内径200mm程度で6Tの磁束密度が
得られている(第50回、1993年度秋季低温学会・
超電導学会、D2−8〜11)。
医療診断装置のコイルのように大口径のものでも商用ベ
ースで製作されており、また液体ヘリウムを用いない冷
凍機直冷方式でも内径200mm程度で6Tの磁束密度が
得られている(第50回、1993年度秋季低温学会・
超電導学会、D2−8〜11)。
【0026】このような超電導コイル2の内径部の高磁
束密度の空間に導電性の材料9が置かれると、この材料
9には強力な保持力と制動力が働く。これは材料9が動
くと内部に磁束の変化を阻止するように渦電流が流れる
ためである。ここで、超電導コイル2は、高磁束密度の
磁場を発生して材料9を保持する主保持手段を構成して
いる。
束密度の空間に導電性の材料9が置かれると、この材料
9には強力な保持力と制動力が働く。これは材料9が動
くと内部に磁束の変化を阻止するように渦電流が流れる
ためである。ここで、超電導コイル2は、高磁束密度の
磁場を発生して材料9を保持する主保持手段を構成して
いる。
【0027】しかし、この主保持手段だけでは材料9は
非常にゆっくりではあるが落下し、また目的とする定位
置空間に浮揚状態で保持することはできない。そのた
め、ロート状耐火物1を超電導コイル2の内径部の高磁
束密度空間に置き、下部の制御ガスノズル5より高速の
制御ガス8を噴出させる。
非常にゆっくりではあるが落下し、また目的とする定位
置空間に浮揚状態で保持することはできない。そのた
め、ロート状耐火物1を超電導コイル2の内径部の高磁
束密度空間に置き、下部の制御ガスノズル5より高速の
制御ガス8を噴出させる。
【0028】すると、球状になっている材料9はロート
状耐火物1の内部の定点に浮揚状態で保持されるような
力を受ける。ここで、材料9は浮揚状態を制御する補助
制御手段としての機能を有している。
状耐火物1の内部の定点に浮揚状態で保持されるような
力を受ける。ここで、材料9は浮揚状態を制御する補助
制御手段としての機能を有している。
【0029】また、制御ガス8のガス流の揺らぎなどに
より材料9が振動しようとすると、高磁束密度空間の制
動作用により振動が抑制されると共に、渦電流によるロ
スも材料9の加熱に有効利用される。
より材料9が振動しようとすると、高磁束密度空間の制
動作用により振動が抑制されると共に、渦電流によるロ
スも材料9の加熱に有効利用される。
【0030】なお、制御ガス8としては、圧力及び温度
調節されたヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガス
や、容易に得られる窒素ガス等を用いることにより材料
の酸化を防止できる。
調節されたヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガス
や、容易に得られる窒素ガス等を用いることにより材料
の酸化を防止できる。
【0031】また、図1における材料9の加熱手段とし
てガスバーナ4より噴出する高温の燃料ガスを空気と共
に供給して加熱することにより、材料9は浮揚した状態
で溶解する。さらに、加熱は材料9に対してのみ行なえ
ばよいので、効率が高く、ロート状耐火物1は、材料9
に対してのみ有効に導くと共に、クライオスタット3等
の機器を高熱から保護する機能を持っている。
てガスバーナ4より噴出する高温の燃料ガスを空気と共
に供給して加熱することにより、材料9は浮揚した状態
で溶解する。さらに、加熱は材料9に対してのみ行なえ
ばよいので、効率が高く、ロート状耐火物1は、材料9
に対してのみ有効に導くと共に、クライオスタット3等
の機器を高熱から保護する機能を持っている。
【0032】なお、燃料ガスとしては水素ガスやメタ
ン、エタン、プロパン等の炭化水素系等を用いる。ま
た、空気の変わりに酸素ガスを用いたり、燃料ガスを還
元剤として作用させることも可能である。
ン、エタン、プロパン等の炭化水素系等を用いる。ま
た、空気の変わりに酸素ガスを用いたり、燃料ガスを還
元剤として作用させることも可能である。
【0033】また、図1では、超電導コイル2を垂直に
立てて配置しているが、これを水平あるいは任意の角度
に配置しても材料9に保持力と制動力を働かせる機能を
得ることができる。
立てて配置しているが、これを水平あるいは任意の角度
に配置しても材料9に保持力と制動力を働かせる機能を
得ることができる。
【0034】本発明は上記した実施の形態にのみ限定さ
れるものではなく、以下のような構成としてもよい。
れるものではなく、以下のような構成としてもよい。
【0035】(1)上記第1の実施の形態において、図
1に示すように制御ガスノズル5の一部が主に材料を冷
却するための冷却ガスノズルに置き換えたり、あるいは
制御ガスノズル5より冷却ガスを噴出することを可能に
してもよい。
1に示すように制御ガスノズル5の一部が主に材料を冷
却するための冷却ガスノズルに置き換えたり、あるいは
制御ガスノズル5より冷却ガスを噴出することを可能に
してもよい。
【0036】このような構成とすれば、冷却ガスノズル
5より噴出する温度調整された冷却ガス8を冷却手段と
して供給することができる。この場合、冷却ガスノズル
5には不活性ガスであるアルゴン等の冷却ガスが供給さ
れる。
5より噴出する温度調整された冷却ガス8を冷却手段と
して供給することができる。この場合、冷却ガスノズル
5には不活性ガスであるアルゴン等の冷却ガスが供給さ
れる。
【0037】従って、バーナ4より噴出する高温の燃料
ガス6と冷却ガスの流量を調整することにより、材料9
の温度を任意に調整することができる。従来の浮揚溶解
装置では、材料を浮揚させた状態で冷却、凝固させる機
能は原理上困難であったが、本実施の形態ではこのよう
な簡単な方法で実現することが可能である。
ガス6と冷却ガスの流量を調整することにより、材料9
の温度を任意に調整することができる。従来の浮揚溶解
装置では、材料を浮揚させた状態で冷却、凝固させる機
能は原理上困難であったが、本実施の形態ではこのよう
な簡単な方法で実現することが可能である。
【0038】(2)上記第1の実施の形態では、超電導
コイル2として現在まで製作実績が多数あり、製造方法
と安定性が最も確保されている超電導ソレノイドコイル
を用いることにより、コストが安く、信頼性の高い浮揚
溶解装置を構成することが可能となる。また、超電導ソ
レノイドコイルにより発生する磁束の向きは鉛直方向で
ある。
コイル2として現在まで製作実績が多数あり、製造方法
と安定性が最も確保されている超電導ソレノイドコイル
を用いることにより、コストが安く、信頼性の高い浮揚
溶解装置を構成することが可能となる。また、超電導ソ
レノイドコイルにより発生する磁束の向きは鉛直方向で
ある。
【0039】図2は本発明による浮揚溶解装置の第2の
実施の形態を示す断面図で、図1と同一部分には同一符
号を付してその説明を省略し、ここでは異なる点につい
てのみ述べる。
実施の形態を示す断面図で、図1と同一部分には同一符
号を付してその説明を省略し、ここでは異なる点につい
てのみ述べる。
【0040】第2の実施の形態では、図2に示すように
複数個の超電導ソレノイドコイル2a,2bを組み合わ
せて高磁束密度の磁場を形成するようにしたものであ
る。すなわち、図2において、超電導ソレノイドコイル
2a,2bの組み合わせは、垂直方向に磁束を発生する
2個のソレノイドコイルの組み合わせと、水平方向に磁
束を発生する2個のソレノイドコイルの組み合わせとが
あるが、いずれの場合でも主保持手段として使用でき
る。
複数個の超電導ソレノイドコイル2a,2bを組み合わ
せて高磁束密度の磁場を形成するようにしたものであ
る。すなわち、図2において、超電導ソレノイドコイル
2a,2bの組み合わせは、垂直方向に磁束を発生する
2個のソレノイドコイルの組み合わせと、水平方向に磁
束を発生する2個のソレノイドコイルの組み合わせとが
あるが、いずれの場合でも主保持手段として使用でき
る。
【0041】このような構成とすれば、複数個の超電導
コイルにより、機器の組み立てや構成の自由度を増加さ
せることができる。
コイルにより、機器の組み立てや構成の自由度を増加さ
せることができる。
【0042】上記実施の形態では、ロート状耐火物1を
垂直に立てて配置し、下部より高速のガスを噴出させて
いるが、これを水平に配置して横方向から高速のガスを
噴出させるようにしたり、さらに逆様に配置して上部よ
り高速のガスを噴出させるようにしても前述同様の浮揚
状態を制御する補助保持機能が得られる。
垂直に立てて配置し、下部より高速のガスを噴出させて
いるが、これを水平に配置して横方向から高速のガスを
噴出させるようにしたり、さらに逆様に配置して上部よ
り高速のガスを噴出させるようにしても前述同様の浮揚
状態を制御する補助保持機能が得られる。
【0043】図3は本発明による浮揚溶解装置の第3の
実施の形態における補助保持手段と加熱手段を示す構成
図で、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を
省略し、ここでは異なる点についてのみ述べる。
実施の形態における補助保持手段と加熱手段を示す構成
図で、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を
省略し、ここでは異なる点についてのみ述べる。
【0044】第3の実施の形態では、図3に示すように
ロート状耐火物の代わり直管状耐火物1aを用いたもの
である。なお、図示していないが直管状耐火物1aの外
周部には図1又は図2に示すような超電導コイルが配置
される。
ロート状耐火物の代わり直管状耐火物1aを用いたもの
である。なお、図示していないが直管状耐火物1aの外
周部には図1又は図2に示すような超電導コイルが配置
される。
【0045】このような構成としても、材料9の浮揚状
態を制御する補助保持機能を得ることができる。
態を制御する補助保持機能を得ることができる。
【0046】図4は本発明による浮揚溶解装置の第4の
実施の形態における補助保持手段と加熱手段を示す構成
図で、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を
省略し、ここでは異なる点についてのみ述べる。
実施の形態における補助保持手段と加熱手段を示す構成
図で、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を
省略し、ここでは異なる点についてのみ述べる。
【0047】第4の実施の形態では、図4に示すように
ロート状耐火物1の傾斜面に沿ってバーナ4と冷却ガス
ノズル5を配置するようにしたものである。なお、図示
していないが直管状耐火物1aの外周部には図1又は図
2に示すような超電導コイルが配置される。
ロート状耐火物1の傾斜面に沿ってバーナ4と冷却ガス
ノズル5を配置するようにしたものである。なお、図示
していないが直管状耐火物1aの外周部には図1又は図
2に示すような超電導コイルが配置される。
【0048】このような構成とすれば、材料9の直下に
バーナや冷却ガスノズル等の構造物が存在しないので、
材料9の供給や取出しの容易な装置とすることができ
る。
バーナや冷却ガスノズル等の構造物が存在しないので、
材料9の供給や取出しの容易な装置とすることができ
る。
【0049】上記第1の実施の形態乃至第4の実施の形
態において、その一部の構成を次のように変形して実施
するようにしてもよい。
態において、その一部の構成を次のように変形して実施
するようにしてもよい。
【0050】(a)図1乃至図4において、バーナ4及
び制御ガスノズル5から噴出するガス流に渦流(スワー
ル流)が発生するようなノズル配置にすることで、材料
9に対して均一なガス接触が図られるので、温度分布の
調整が容易になると共に、回転力の印加により材料9が
ゆっくりと回転し、安定性の向上を図ることができる。
び制御ガスノズル5から噴出するガス流に渦流(スワー
ル流)が発生するようなノズル配置にすることで、材料
9に対して均一なガス接触が図られるので、温度分布の
調整が容易になると共に、回転力の印加により材料9が
ゆっくりと回転し、安定性の向上を図ることができる。
【0051】(b)図1乃至図4において、バーナ4と
冷却ガスノズル5を別個に用いず、予め温度調整された
高温のガスをノズルより噴出させれば、ノズル部分の構
造の簡略化を図ることができる。
冷却ガスノズル5を別個に用いず、予め温度調整された
高温のガスをノズルより噴出させれば、ノズル部分の構
造の簡略化を図ることができる。
【0052】(c)燃料ガスを用いず、予め電気ヒータ
等により加熱、温度調整された高温の不活性ガスをノズ
ルより噴出させれば、酸化物を生成しない用途の浮揚溶
解装置も構成できる。
等により加熱、温度調整された高温の不活性ガスをノズ
ルより噴出させれば、酸化物を生成しない用途の浮揚溶
解装置も構成できる。
【0053】(d)加熱手段としてレーザ光やマイクロ
波や電子又はイオンビーム等を用い、ガスをノズルより
噴出させる補助保持機能を独立させて用いるようにすれ
ば、材料9の局所的な溶解や酸化を防止した浮揚溶解装
置が得られる。
波や電子又はイオンビーム等を用い、ガスをノズルより
噴出させる補助保持機能を独立させて用いるようにすれ
ば、材料9の局所的な溶解や酸化を防止した浮揚溶解装
置が得られる。
【0054】(e)用途により冷却ガスノズル5の冷却
機能を省略した浮揚溶解装置も構成できる。
機能を省略した浮揚溶解装置も構成できる。
【0055】(f)バーナ4と冷却ガスノズル5のみで
浮揚状態を制御する補助保持機能を構成し、ロート状や
直管状の耐火物を省略し、クライオスタット2に等の機
器を高熱から保護する機能は、冷却配管の設置や熱遮蔽
板を高温物と保護すべき機器との間に設置するような構
成として、耐火物のメンテナンスを不要とした浮揚溶解
装置も構成できる。
浮揚状態を制御する補助保持機能を構成し、ロート状や
直管状の耐火物を省略し、クライオスタット2に等の機
器を高熱から保護する機能は、冷却配管の設置や熱遮蔽
板を高温物と保護すべき機器との間に設置するような構
成として、耐火物のメンテナンスを不要とした浮揚溶解
装置も構成できる。
【0056】(g)超電導コイルの発生する高磁束密度
の空間に、従来の浮揚溶解装置のような高周波コイルを
設置し、高周波磁界により補助保持機能と加熱機能を持
たせた浮揚溶解装置も構成できる。これは既存の従来型
の設備を再利用する場合に有効である。但し、この場合
コイルに働く強い電磁力に耐え得る強固なコイル支持手
段が必要となる。
の空間に、従来の浮揚溶解装置のような高周波コイルを
設置し、高周波磁界により補助保持機能と加熱機能を持
たせた浮揚溶解装置も構成できる。これは既存の従来型
の設備を再利用する場合に有効である。但し、この場合
コイルに働く強い電磁力に耐え得る強固なコイル支持手
段が必要となる。
【0057】(h)加熱手段として電気ヒータの温度制
御が比較的簡単である特徴を活かしたもので、比較的低
融点の金属材料で細かな温度制御を必要とする場合等に
有効である。但し、この場合、ヒータに働く強い電磁力
に耐え得る強固なヒータ支持手段が必要となる。
御が比較的簡単である特徴を活かしたもので、比較的低
融点の金属材料で細かな温度制御を必要とする場合等に
有効である。但し、この場合、ヒータに働く強い電磁力
に耐え得る強固なヒータ支持手段が必要となる。
【0058】なお、従来の誘導加熱による浮揚溶解炉で
は、材料に対する重力と渦電流による浮揚力のバランス
により浮揚するため、地上で使用することだけを想定し
ているが、本発明による浮揚溶解装置は、補助保持装置
が球状となっている材料を定点に浮揚状態で保持するよ
うな力を発生するため、スペースシャトル等により得ら
れる無重力状態でも使用することが可能である。
は、材料に対する重力と渦電流による浮揚力のバランス
により浮揚するため、地上で使用することだけを想定し
ているが、本発明による浮揚溶解装置は、補助保持装置
が球状となっている材料を定点に浮揚状態で保持するよ
うな力を発生するため、スペースシャトル等により得ら
れる無重力状態でも使用することが可能である。
【0059】(i)本発明による浮揚溶解装置への材料
供給は、セラミックス等の絶縁物の耐熱材料で構成され
た材料保持手段によって、超電導コイルによる材料への
主保持力と制動力に対抗しながら所定の位置まで材料を
移動して供給する。材料保持手段に金属材料を用いるこ
ともできるが、動いた際に渦電流が発生し制動力を受け
る。材料の形状は、図1に示したような球状の塊のほか
に、粒状や粉状のものでもよく、これらは溶解すればす
ぐに分子間力と表面張力により球状となる。また、始め
の材料供給時には、超電導コイルの発生する磁場を弱め
て材料を移動、供給するようにすれば、主保持力と制動
力が小さくなるため、小さな力で材料を所定の位置まで
移動して供給できる。
供給は、セラミックス等の絶縁物の耐熱材料で構成され
た材料保持手段によって、超電導コイルによる材料への
主保持力と制動力に対抗しながら所定の位置まで材料を
移動して供給する。材料保持手段に金属材料を用いるこ
ともできるが、動いた際に渦電流が発生し制動力を受け
る。材料の形状は、図1に示したような球状の塊のほか
に、粒状や粉状のものでもよく、これらは溶解すればす
ぐに分子間力と表面張力により球状となる。また、始め
の材料供給時には、超電導コイルの発生する磁場を弱め
て材料を移動、供給するようにすれば、主保持力と制動
力が小さくなるため、小さな力で材料を所定の位置まで
移動して供給できる。
【0060】図5は本発明による浮揚溶解装置の第5の
実施の形態における主保持手段である超電導鞍型コイル
のみを示した斜視図である。
実施の形態における主保持手段である超電導鞍型コイル
のみを示した斜視図である。
【0061】第5の実施の形態においては、図5に示す
ように管状耐火物1aの外周部に超電導コイルとして超
電導鞍型コイル2d,2cを配置するようにしたもの
で、他の部分の構成は図1乃至図4と同様であるため省
略してある。
ように管状耐火物1aの外周部に超電導コイルとして超
電導鞍型コイル2d,2cを配置するようにしたもの
で、他の部分の構成は図1乃至図4と同様であるため省
略してある。
【0062】前述した各実施の形態で説明した超電導ソ
レノイドコイルでは、長い円柱状の空間に円柱の軸に垂
直方向の磁束を発生させることが困難であるが、図5に
示すような超電導鞍型コイル1d,1cを配置すること
により、円柱の軸に垂直方向の磁束を発生させることが
実現できる。
レノイドコイルでは、長い円柱状の空間に円柱の軸に垂
直方向の磁束を発生させることが困難であるが、図5に
示すような超電導鞍型コイル1d,1cを配置すること
により、円柱の軸に垂直方向の磁束を発生させることが
実現できる。
【0063】このような構成とすれば、長い円柱状の空
間に円柱の軸に垂直方向の磁束が発生している場合に
は、材料の落下方向に対して垂直に磁束が貫くため、落
下の制動力が効果的に作用する利点がある。また、円柱
の上部から材料を供給し、下部方向にゆっくり落下する
間に溶解、凝固させ、下部より材料を取出すような装置
とすることが可能である。
間に円柱の軸に垂直方向の磁束が発生している場合に
は、材料の落下方向に対して垂直に磁束が貫くため、落
下の制動力が効果的に作用する利点がある。また、円柱
の上部から材料を供給し、下部方向にゆっくり落下する
間に溶解、凝固させ、下部より材料を取出すような装置
とすることが可能である。
【0064】図6は本発明による浮揚溶解装置の第6の
実施の形態における主保持手段である超電導レーストラ
ックコイルのみを示した斜視図である。
実施の形態における主保持手段である超電導レーストラ
ックコイルのみを示した斜視図である。
【0065】第6の実施の形態においては、図6に示す
ようにレーストラック形の超電導コイル1e,1fを下
部の開いたV字状に配置して、重力場の水平方向に長い
強磁場空間を形成するようにしたものである。
ようにレーストラック形の超電導コイル1e,1fを下
部の開いたV字状に配置して、重力場の水平方向に長い
強磁場空間を形成するようにしたものである。
【0066】このように水平方向に長い強磁場空間を形
成する主保持手段を用いることにより、1台の主保持手
段に対して第1の実施の形態で説明した補助保持手段及
び加熱手段を水平方向に多数並べて配置することができ
る。
成する主保持手段を用いることにより、1台の主保持手
段に対して第1の実施の形態で説明した補助保持手段及
び加熱手段を水平方向に多数並べて配置することができ
る。
【0067】また、コイル1e,1fを下部の開いたV
字状に配置しているので、下部の空間の磁束密度が高く
なって保持力が強くなり、保持制御が容易である。
字状に配置しているので、下部の空間の磁束密度が高く
なって保持力が強くなり、保持制御が容易である。
【0068】図7は本発明による浮揚溶解装置の第7の
実施の形態における主保持手段及び加熱手段のみを示し
た斜視図である。
実施の形態における主保持手段及び加熱手段のみを示し
た斜視図である。
【0069】第7の実施の形態では、図7に示すように
補助保持手段及び加熱手段を水平方向に長い形状に構成
したものである。
補助保持手段及び加熱手段を水平方向に長い形状に構成
したものである。
【0070】このような構成とすれば、多量の材料を処
理できる浮揚溶解装置を得ることができる。
理できる浮揚溶解装置を得ることができる。
【0071】上記構成において、V字状配置のレースト
ラック形超電導コイルと水平方向に長い形状の補助保持
手段及び加熱手段の配置を重力場の水平軸に対して傾き
を持たせた配置とすることにより、位置ポテンシャルの
高い片端部より材料を供給し、ゆっくり落下、すなわち
水平方向に溶解、凝固させ、位置ポテンシャルの低い他
端部より材料を取出すような装置を構成することができ
る。
ラック形超電導コイルと水平方向に長い形状の補助保持
手段及び加熱手段の配置を重力場の水平軸に対して傾き
を持たせた配置とすることにより、位置ポテンシャルの
高い片端部より材料を供給し、ゆっくり落下、すなわち
水平方向に溶解、凝固させ、位置ポテンシャルの低い他
端部より材料を取出すような装置を構成することができ
る。
【0072】このような構成では、連続あるいは断続的
に効率よく多量の材料を処理することが可能となる。
に効率よく多量の材料を処理することが可能となる。
【0073】なお、レーストラック形超電導コイルを用
いた実施の形態においても前述同様に種々変形して実施
できるものである。
いた実施の形態においても前述同様に種々変形して実施
できるものである。
【0074】また、浮揚している材料の位置を光や超音
波等を用いて計測する装置を備え、この装置による位置
情報に基き、補助保持手段のガス流量調整や主保持手段
のコイル電流を調整する機能を付加することにより、さ
らに安定した材料の浮揚状態を得ることができるため、
材料の材質や温度変化等に影響されにくく、汎用性の高
い浮揚溶解装置を構成できる。
波等を用いて計測する装置を備え、この装置による位置
情報に基き、補助保持手段のガス流量調整や主保持手段
のコイル電流を調整する機能を付加することにより、さ
らに安定した材料の浮揚状態を得ることができるため、
材料の材質や温度変化等に影響されにくく、汎用性の高
い浮揚溶解装置を構成できる。
【0075】さらに、金属酸化物等の絶縁物に対して
は、超電導コイルの発生する高磁束密度磁場が主保持機
能として作用しないことを利用して、材料の表面に発生
した不要な酸化物をガス流により吹き飛ばすようなノズ
ルを備えれば、材料を高純度に保てる浮揚溶解装置を構
成できる。
は、超電導コイルの発生する高磁束密度磁場が主保持機
能として作用しないことを利用して、材料の表面に発生
した不要な酸化物をガス流により吹き飛ばすようなノズ
ルを備えれば、材料を高純度に保てる浮揚溶解装置を構
成できる。
【0076】なお、本発明は上記各実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えば材料の各部分の温度を測定
し、これによる加熱手段の調整機能を加えた構成にする
等、その要旨を変更しない範囲で種々変形して実施でき
ることは勿論である。
れるものではなく、例えば材料の各部分の温度を測定
し、これによる加熱手段の調整機能を加えた構成にする
等、その要旨を変更しない範囲で種々変形して実施でき
ることは勿論である。
【0077】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、金属
あるいは半導体材料を浮揚させて溶解する装置におい
て、溶けた材料に耐火物構成分が混入し、材料の純度が
低下する問題や耐火物の耐熱温度の制約等の問題を解決
することができることはもとより、溶解した材料の材料
の浮揚状態が非常に安定で、材料を制動するダンピング
作用に優れ、且つ材料の比重や電気伝導率による影響を
調整できると共に、多くの材料に適用可能な汎用装置が
構成でき、材料を浮揚させた状態で冷却、凝固させるこ
とが可能であり、効率が高く、高周波電源を必要としな
い浮揚溶解装置が提供できる。
あるいは半導体材料を浮揚させて溶解する装置におい
て、溶けた材料に耐火物構成分が混入し、材料の純度が
低下する問題や耐火物の耐熱温度の制約等の問題を解決
することができることはもとより、溶解した材料の材料
の浮揚状態が非常に安定で、材料を制動するダンピング
作用に優れ、且つ材料の比重や電気伝導率による影響を
調整できると共に、多くの材料に適用可能な汎用装置が
構成でき、材料を浮揚させた状態で冷却、凝固させるこ
とが可能であり、効率が高く、高周波電源を必要としな
い浮揚溶解装置が提供できる。
【図1】本発明による浮揚溶解装置の第1の実施の形態
を示す断面図。
を示す断面図。
【図2】本発明による浮揚溶解装置の第2の実施の形態
を示す断面図。
を示す断面図。
【図3】本発明による浮揚溶解装置の第3の実施の形態
における補助保持手段と加熱手段を示す構成図。
における補助保持手段と加熱手段を示す構成図。
【図4】本発明による浮揚溶解装置の第4の実施の形態
における補助保持手段と加熱手段を示す構成図。
における補助保持手段と加熱手段を示す構成図。
【図5】本発明による浮揚溶解装置の第5の実施の形態
における主保持装置である超電導ソレノイドコイルのみ
を示す斜視図。
における主保持装置である超電導ソレノイドコイルのみ
を示す斜視図。
【図6】本発明による浮揚溶解装置の第6の実施の形態
における主保持装置である超電導レーストラックコイル
のみを示す斜視図。
における主保持装置である超電導レーストラックコイル
のみを示す斜視図。
【図7】本発明による浮揚溶解装置の第7の実施の形態
における補助保持装置及び加熱手段のみを示す斜視図。
における補助保持装置及び加熱手段のみを示す斜視図。
1…ロート状耐火物 1a…管状耐火物 2,2a,2b…超電導ソレノイドコイル 2c,2d…超電導鞍型コイル 2e,2f…超電導レーストラックコイル 3,3a,3b…クライオスタット 4…バーナ 5…制御(冷却)ノズル 6…燃料ガス 7…空気 8…制御(冷却)ガス 9…材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/208 H01L 21/208 Z H05B 6/32 H05B 6/32 Fターム(参考) 3K059 AA08 AB00 AB07 AB09 AB16 AB22 AB28 AC10 AC78 AD03 AD15 AD28 CD44 CD48 CD52 CD73 4K046 AA00 BA01 BA02 BA05 CA01 CC03 CC05 CD07 CE09 EA01 4K063 AA04 BA02 BA03 BA12 CA03 DA05 DA14 DA31 EA05 5F053 AA21 AA50 BB60 DD20 FF04 GG01 RR20
Claims (11)
- 【請求項1】 金属あるいは半導体材料を浮揚させて溶
解する浮揚溶解装置において、超電導磁石による主保持
手段と、前記金属あるいは半導体材料の浮揚状態を制御
する補助保持手段と、前記金属あるいは半導体材料を加
熱する手段とを備えたことを特徴とする金属あるいは半
導体材料の浮揚溶解装置。 - 【請求項2】 金属あるいは半導体材料を浮揚させて溶
解する浮揚溶解装置において、超電導磁石による主保持
手段と、前記金属あるいは半導体材料の浮揚状態を制御
する補助保持手段と、前記金属あるいは半導体材料を加
熱する手段と、前記金属あるいは半導体材料を冷却する
手段とを備えたことを特徴とする金属あるいは半導体材
料の浮揚溶解装置。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の浮揚溶解装
置において、主保持手段である超電導磁石にソレノイド
コイルを用いたことを特徴とする浮揚溶解装置。 - 【請求項4】 請求項1又は請求項2記載の浮揚溶解装
置において、主保持手段である超電導磁石に鞍形コイル
を用いたことを特徴とする浮揚溶解装置。 - 【請求項5】 請求項1又は請求項2記載の浮揚溶解装
置において、主保持手段である超電導磁石にレーストラ
ック形コイルを用いたことを特徴とする浮揚溶解装置。 - 【請求項6】 請求項4又は請求項5記載の浮揚溶解装
置において、主保持手段及び補助保持手段を重力場の水
平軸に対し傾きを持たせたことを特徴とする浮揚溶解装
置。 - 【請求項7】 請求項3又は請求項6記載の浮揚溶解装
置において、重力場の位置ポテンシャルの高い部分から
材料を供給し、位置ポテンシャルの低い部分から凝固し
た材料を取出すことを特徴とする浮揚溶解装置。 - 【請求項8】 請求項2乃至請求項7のいずれかの項に
記載の浮揚溶解装置において、金属あるいは半導体材料
を加熱する手段としてガスバーナを用い、金属あるいは
半導体材料を冷却する手段としてガスノズルを用い、こ
れらガスバーナとガスノズルを、浮揚状態を制御する補
助保持手段として兼用したことを特徴とする浮揚溶解装
置。 - 【請求項9】 請求項8記載の浮揚溶解装置において、
ガスバーナとガスノズルより噴出するガスが渦流を形成
するようにしたことを特徴とする浮揚溶解装置。 - 【請求項10】 請求項1乃至請求項9のいずれかの項
に記載の浮揚溶解装置において、浮揚している材料の位
置を計測する装置を備え、この装置による位置情報に基
き補助保持手段の調整や主保持手段のコイル電流を調整
する機能を付加したことを特徴とする浮揚溶解装置。 - 【請求項11】 請求項1乃至請求項10のいずれかの
項に記載の浮揚溶解装置において、浮揚している材料表
面の絶縁物を除去する装置を備えたことを特徴とする浮
揚溶解装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14330599A JP2000337779A (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 浮揚溶解装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14330599A JP2000337779A (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 浮揚溶解装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000337779A true JP2000337779A (ja) | 2000-12-08 |
Family
ID=15335680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14330599A Pending JP2000337779A (ja) | 1999-05-24 | 1999-05-24 | 浮揚溶解装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000337779A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101153731B1 (ko) | 2011-04-13 | 2012-06-14 | 김병일 | 사리 제조 장치 및 사리 제조 방법 |
-
1999
- 1999-05-24 JP JP14330599A patent/JP2000337779A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101153731B1 (ko) | 2011-04-13 | 2012-06-14 | 김병일 | 사리 제조 장치 및 사리 제조 방법 |
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