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JP2000336064A - 4−ブロモアセト酢酸エステル化合物の製造方法 - Google Patents

4−ブロモアセト酢酸エステル化合物の製造方法

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Publication number
JP2000336064A
JP2000336064A JP11146352A JP14635299A JP2000336064A JP 2000336064 A JP2000336064 A JP 2000336064A JP 11146352 A JP11146352 A JP 11146352A JP 14635299 A JP14635299 A JP 14635299A JP 2000336064 A JP2000336064 A JP 2000336064A
Authority
JP
Japan
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methyl
bromoacetoacetate
mmol
bromine
yield
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11146352A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Nakamura
明彦 中村
Takayuki Doi
孝之 土井
Isao Kurimoto
勲 栗本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP11146352A priority Critical patent/JP2000336064A/ja
Publication of JP2000336064A publication Critical patent/JP2000336064A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 4−ブロモアセト酢酸エステル化合物の製造
方法を提供すること。 【解決手段】 一般式(I) (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で示
されるアセト酢酸エステル化合物と臭素とを反応させ
て、一般式(II) で示される4−ブロモアセト酢酸エステル化合物を製造
する方法において、溶媒として1−クロロブタンを使用
することを特徴とする4−ブロモアセト酢酸エステル化
合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は4−ブロモアセト酢
酸エステル化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】4−ブロモアセト酢酸エステル化合物は
農薬および医薬の中間体として有用な化合物であり、例
えば特開昭53−44565号公報において、殺虫剤の
中間体として使用されている。
【0003】アセト酢酸エステル化合物と臭素とを反応
させて4−ブロモアセト酢酸エステル化合物を製造する
方法では、溶媒として、例えばエーテル[特開昭53−
44565号公報]、二硫化炭素[Chem.Ber.,29,1042
(1896).]、クロロホルム[Tetrahedron,29,4251(197
3).]、ジクロロメタン[Heterocycles,24,1429(198
6).]、四塩化炭素[特開昭61−140567号公
報]を使用する方法等が知られている。
【0004】しかしながら、エーテルや二硫化炭素は引
火点が低く、危険性が高いという問題があった。また、
クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素は毒性が高
いため、より安全な溶媒の使用が望まれていた。さら
に、4−ブロモアセト酢酸エステル化合物は熱的に不安
定であり、穏和な条件で濃縮可能な溶媒の使用が望まれ
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
引火性および毒性が低く、かつ低温で濃縮可能な溶媒を
用いて4−ブロモアセト酢酸エステル化合物を製造でき
る方法を開発すべく鋭意検討した結果、溶媒として1−
クロロブタンを用いることにより、安全性、毒性および
安定性の面で工業的に有利に4−ブロモアセト酢酸エス
テル化合物を製造できることを見い出し、本発明に至っ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式(I) (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で示
されるアセト酢酸エステル化合物と臭素とを反応させ
て、一般式(II) (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示す。 )で
示される4−ブロモアセト酢酸エステル化合物を製造す
る方法において、溶媒として1−クロロブタンを使用す
ることを特徴とする4−ブロモアセト酢酸エステル化合
物の製造方法を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の一般式(I)で示されるアセト酢酸エス
テル化合物において、置換基Rとしては、例えばメチル
基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチ
ル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基などの直鎖状ま
たは分枝状の炭素数1〜5のアルキル基などが挙げられ
る。
【0008】本発明の一般式(I)で示されるアセト酢
酸エステル化合物の具体的な化合物としては、例えば、
アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸n−
プロピル、アセト酢酸i−プロピル、アセト酢酸n−ブ
チル、アセト酢酸イソブチル、アセト酢酸sec−ブチ
ル、アセト酢酸t−ブチル、アセト酢酸n−ペンチル、
アセト酢酸ネオペンチルなどが挙げられる。
【0009】臭素の使用量は、アセト酢酸エステル化合
物(I)に対して通常0.5〜1.5倍モル程度、好ま
しくは0.8〜1.2倍モル程度の範囲である。
【0010】一般式(I)で示されるアセト酢酸エステ
ル化合物と臭素との反応は、1−クロロブタン溶媒中で
行われる。かかる1−クロロブタンの使用量は、アセト
酢酸エステル化合物(I)に対して通常0.5〜20重
量倍程度、好ましくは1〜10重量倍程度、より好まし
くは2〜7重量倍程度の範囲である。その他の溶媒、例
えばヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類およびメ
タノール、エタノール等のアルコール類では収率が低
い。また、クロロベンゼン、o-ジクロロベンゼン等のハ
ロゲン化芳香族炭化水素類では沸点が高く、濃縮時の安
定性および安全性の面で好ましくない。また、溶媒を使
用しない場合には、収率が低下する。1−クロロブタン
の引火点は−6℃であり、ジエチルエーテル(−40
℃)および二硫化炭素(−33℃)に比べて引火性が低
い。また、1−クロロブタンは発癌性がなく、発癌性の
疑いがあるクロロホルムやジクロロメタンに比べて安全
である。また、1−クロロブタンの沸点は78℃であ
り、クロロベンゼン(132℃)およびジクロロベンゼ
ン(180℃)に比べて沸点が低く、より穏和な条件で
濃縮することができる。
【0011】本発明のアセト酢酸エステル化合物(I)
と臭素の反応方法は、特に限定されないが、例えばアセ
ト酢酸エステル化合物(I)の1−クロロブタン溶液
に、臭素を供給することにより行われる。
【0012】反応温度は、通常−15℃〜50℃程度、
好ましくは−10〜30℃程度、より好ましくは−4℃
〜17℃程度で実施される。反応温度が−15℃程度よ
り低い場合には、2−ブロモアセト酢酸エステルから4
−ブロモアセト酢酸エステルへの転位反応が遅くなるた
め、反応に長時間を要する。また、反応温度が50℃程
度より高い場合には、4−ブロモアセト酢酸エステル化
合物(II)の安定性が悪く、収率が低下する傾向が見ら
れる。
【0013】かくして得られた反応混合物には、反応で
副生する臭化水素が含まれる。かかる臭化水素は、必要
に応じて、例えば、反応混合物中に不活性ガスを吹き込
むことにより、その一部を除去することができる。ある
いは、反応装置内の気相部分に不活性ガスを通気し、臭
化水素ガスを系外に排出しても良い。かかるガスとして
は、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガ
ス、酸素、空気などが挙げられ、好ましくは窒素、ヘリ
ウム、アルゴンなどの不活性ガス、より好ましくは窒素
が用いられる。不活性ガスを吹き込む場合の温度は、通
常−15℃〜50℃程度、好ましくは−10〜30℃程
度、より好ましくは−4℃〜17℃程度である。
【0014】かくして得られた反応混合物を、例えば、
濃縮することにより、一般式(II)で示される4−ブロ
モアセト酢酸エステル化合物の粗生成物を単離すること
ができる。あるいは、得られた反応混合物を、例えば、
水、無機化合物の水溶液などで洗浄することもでき、か
かる洗浄により、反応で副生する臭化水素を水層側へ除
去することができる。
【0015】かかる無機化合物としては、例えば、塩化
アンモニウム、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等の塩化
物、臭化アンモニウム、臭化リチウム、臭化ナトリウ
ム、臭化カリウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム
等の臭化物、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸
カリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム等の硫酸
塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、炭酸水
素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の重炭酸塩などが挙
げられる。これらの無機化合物はそれぞれ単独または2
種類以上を混合して用いられる。
【0016】洗浄に使用する水または無機化合物の水溶
液の使用量は、アセト酢酸エステル化合物(I)に対し
て、通常0.2〜20重量倍程度である。無機化合物を
使用する場合の無機化合物の水溶液中の濃度は、通常1
〜50重量%程度である。反応混合物を水または無機化
合物の水溶液により洗浄する方法としては、例えば水ま
たは無機化合物の水溶液に反応混合物を供給し、充分に
混合したのち分液することにより行われる。あるいは、
反応混合物に水または無機化合物の水溶液を供給しても
よい。洗浄時の温度は、通常−10℃〜25℃程度、好
ましくは−5℃〜20℃程度である。かかる洗浄を行っ
た後、例えば、得られた有機層を濃縮することにより、
一般式(II)で示される4−ブロモアセト酢酸エステル
化合物の粗生成物を単離することができる。
【0017】得られた4−ブロモアセト酢酸エステル化
合物の粗生成物は、そのまま次の反応に用いることがで
きるが、必要に応じて、例えば、蒸留、再結晶、カラム
クロマトグラフィーなどの通常の精製方法を用いて精製
することもできる。
【0018】かくして一般式(II)で示される4−ブロ
モアセト酢酸エステル化合物が得られが、かかる4−ブ
ロモアセト酢酸エステル化合物としては、例えば、4−
ブロモアセト酢酸メチル、4−ブロモアセト酢酸エチ
ル、4−ブロモアセト酢酸n−プロピル、4−ブロモア
セト酢酸i−プロピル、4−ブロモアセト酢酸n−ブチ
ル、4−ブロモアセト酢酸イソブチル、4−ブロモアセ
ト酢酸sec−ブチル、4−ブロモアセト酢酸t−ブチ
ル、4−ブロモアセト酢酸n−ペンチル、4−ブロモア
セト酢酸ネオペンチルなどが挙げられる。
【0019】
【発明の効果】本発明の方法によれば、農薬および医薬
等の中間体として有用な4−ブロモアセト酢酸エステル
化合物を、安全性、毒性および安定性の面で工業的に有
利に製造することができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0021】実施例1 アセト酢酸メチル40.6g(349mmol)を1−
クロロブタン203gに溶解させた溶液に、−10℃で
臭素55.9g(349mmol)を2時間かけて滴下
し、さらに同温度で16時間保温した。得られた反応混
合物(295g)をガスクロマトグラフィーにより分析
した結果、4−ブロモアセト酢酸メチルが37.5g
(192mmol、収率55.8%)含まれていた。2
−ブロモアセト酢酸メチルの生成量は1.4g(7.0
mmol、収率2.0%)であった。
【0022】実施例2 アセト酢酸メチル40.6g(349mmol)を1−
クロロブタン203gに溶解させた溶液に、0℃で臭素
55.9g(349mmol)を2時間かけて滴下し、
さらに同温度で12時間保温した。得られた反応混合物
(288g)をガスクロマトグラフィーにより分析した
結果、4−ブロモアセト酢酸メチルが53.9g(27
6mmol、収率79.1%)含まれていた。2−ブロ
モアセト酢酸メチルの生成量は0.89g(4.6mm
ol、収率1.3%)であった。
【0023】実施例3 アセト酢酸メチル40.6g(349mmol)を1−
クロロブタン203gに溶解させた溶液に、5℃で臭素
55.9g(349mmol)を2時間かけて滴下し、
さらに同温度で8時間保温した。得られた反応混合物
(298g)をガスクロマトグラフィーにより分析した
結果、4−ブロモアセト酢酸メチルが 54.5g(2
79mmol、収率80.0%)含まれていた。2−ブ
ロモアセト酢酸メチルの生成量は0.81g(4.2m
mol、収率1.2%)であった。
【0024】実施例4 アセト酢酸メチル40.6g(349mmol)を1−
クロロブタン203gに溶解させた溶液に、10℃で臭
素55.9g(349mmol)を2時間かけて滴下
し、さらに同温度で6時間保温した。得られた反応混合
物(297g)をガスクロマトグラフィーにより分析し
た結果、4−ブロモアセト酢酸メチルが 53.4g
(274mmol、収率78.3%)含まれていた。2
−ブロモアセト酢酸メチルの生成量は0.93g(4.
7mmol、収率1.4%)であった。
【0025】実施例5 アセト酢酸メチル40.6g(349mmol)を1−
クロロブタン203gに溶解させた溶液に、20℃で臭
素55.9g(349mmol)を2時間かけて滴下
し、さらに同温度で2時間保温した。得られた反応混合
物(282g)をガスクロマトグラフィーにより分析し
た結果、4−ブロモアセト酢酸メチルが49.9g(2
56mmol、収率73.2%)含まれていた。2−ブ
ロモアセト酢酸メチルの生成量は1.6g(8.3mm
ol、収率2.4%)であった。
【0026】実施例6 アセト酢酸メチル90.2g(777mmol)を1−
クロロブタン451gに溶解させた溶液に、5℃で臭素
124g(777mmol)を2時間かけて滴下し、
さらに同温度で8時間保温した。得られた反応混合物
(652g)をガスクロマトグラフィーにより分析した
結果、4−ブロモアセト酢酸メチルが119g(610
mmol、収率 78.6%)含まれていた。2−ブロ
モアセト酢酸メチルの生成量は2.8g(14mmo
l、収率1.9%)であった。得られた反応混合物のう
ち(299g)を0〜10℃で水 40.6gに3時間
かけて滴下し、5〜10℃で 15分攪拌した後、分液
した。得られた有機層(270g)をガスクロマトグラ
フィーにより分析した結果、4−ブロモアセト酢酸メチ
ル51.2g(263mmol、収率73.7%)が含
まれていた。分液した排水68g中には、4−ブロモア
セト酢酸メチル2.9g(15mmol、収率4.4
%)が含まれていた。
【0027】実施例7 実施例6で得られた反応混合物(652g)のうち(3
00g)に0〜10℃で水40.6gを3時間かけて滴
下し、5〜10℃で15分攪拌した後、分液した。得ら
れた有機層(266g)をガスクロマトグラフィーによ
り分析した結果、4−ブロモアセト酢酸メチル46.6
g(239mmol、収率66.8%)が含まれてい
た。分液した排水72g中には、4−ブロモアセト酢酸
メチル 3.8g(20mmol、収率5.5%)が含
まれていた。
【0028】実施例8 アセト酢酸メチル40.6g(349mmol)を1−
クロロブタン203gに溶解させた溶液に、5℃で臭素
55.9g(349mmol)を2時間かけて滴下し、
さらに同温度で8時間保温した。その後、反応混合物を
0℃に冷却し、この溶液中に窒素を50ml/分の速度
で100分間吹き込んだ。かかる窒素の吹き込みによ
り、反応混合物中の臭化水素濃度は、8.5重量%から
4.4重量%に減少した。得られた反応混合物(285
g)をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、4
−ブロモアセト酢酸メチルが53.2g(273mmo
l、収率78.7%)含まれていた。2−ブロモアセト
酢酸メチルの生成量は1.2g(6.2mmol、収率
1.8%)であった。得られた反応混合物に0〜5℃で
水40.6gを30分間かけて滴下し、0〜5℃で15
分攪拌した後、分液した。得られた有機層(260g)
をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、4−ブ
ロモアセト酢酸メチル49.6g(254mmol、収
率73.6%)が含まれていた。分液した排水61.6
g中には、4−ブロモアセト酢酸メチル2.1g(11
mmol、収率3.2%)が含まれていた。
【0029】実施例9 アセト酢酸メチル40.6g(349mmol)を1−
クロロブタン203gに溶解させた溶液に、5±1℃で
臭素55.9g(349mmol)を2時間かけて滴下
し、さらに5±2℃で8時間保温した。かかる保温の
間、気相部には窒素を通気しながら反応を実施した。か
かる窒素通気後の反応混合物中の臭化水素濃度は4.5
重量%であった。得られた反応混合物(283.9g)
をガスクロマトグラフィーにより分析した結果、4−ブ
ロモアセト酢酸メチルが54.1g(277mmol、
収率79.4%)含まれていた。2−ブロモアセト酢酸
メチルの生成量は1.3g(6.5mmol、収率1.
9%)であった。得られた反応混合物に−5〜5℃で水
10.1g加え、さらに5℃で水30.5gを4時間か
けて滴下し、5℃で30分攪拌した後、分液した。得ら
れた有機層262.7gには、4−ブロモアセト酢酸メ
チル50.2g(257mmol、収率73.6%)が
含まれていた。分液した排水59.5g中には、4−ブ
ロモアセト酢酸メチル2.2g(11mmol、収率
3.2%)が含まれていた。
【0030】実施例10 アセト酢酸メチル523g(4.50mol)を1−ク
ロロブタン2613gに溶解させた溶液に、3〜9℃で
臭素719g(4.50mol)を1.2時間かけて滴
下し、さらに5〜9℃で4時間保温した。得られた反応
混合物に5〜14℃で10%塩化ナトリウム水溶液11
61gを45分間かけて滴下し、12℃で5分攪拌した
後、分液した。得られた有機層を濃縮し、4−ブロモア
セト酢酸メチル590g(3.02mol、収率67.
2%)を含む粗生成物797gを得た。2−ブロモアセ
ト酢酸メチルの生成量は12.0g(0.061mo
l、収率1.4%)であった。得られた粗生成物153
gを減圧下に蒸留精製し、4−ブロモアセト酢酸メチル
97.7gを沸点71−74℃/2mmHgの留分とし
て得た。得られた4−ブロモアセト酢酸メチルの純度は
92.0%であった。
【0031】比較例1 アセト酢酸メチル135g(1.17mol)に、25
℃で臭素186g(1.17mol)を1時間40分か
けて滴下し、さらに25℃で2時間保温した。得られた
反応混合物中の4−ブロモアセト酢酸メチル生成量は7
8.3g(0.401mol、収率34.5%)、アセ
ト酢酸メチルの転化率は99.4%であった。
【0032】比較例2 アセト酢酸メチル92.9g(0.80mol)をn−
ヘキサン464gに溶解させた溶液に、0℃で臭素12
8g(0.80mol)を1時間40分かけて滴下し、
さらに0℃で6時間保温した。得られた反応混合物中の
4−ブロモアセト酢酸メチル生成量は73.5g(0.
377mol、収率47.1%)、アセト酢酸メチルの
転化率は97.6%であった。
【0033】比較例3 アセト酢酸メチル23.2g(0.20mmol)をメ
タノール116gに溶解させた溶液に、0〜10℃で臭
素32.0g(0.20mmol)を1時間かけて滴下
し、同温度で1時間保温したのち25℃で1時間保温
し、さらに空気を吹き込みながら25℃で3時間保温し
た。得られた反応混合物をガスクロマトグラフ法により
分析した結果、メタノールを除いたアセト酢酸メチル、
4−ブロモアセト酢酸メチル、および3−メトキシ−2
−ブテン酸メチルのGC面積百分率は、それぞれ12.
7%、7,4%、および48.1%であった。
【0034】比較例4 アセト酢酸メチル116g(1.00mol)をクロロ
ベンゼン581gに溶解させた溶液に、25℃で臭素1
60g(1.00mol)を1時間45分かけて滴下
し、さらに25℃で4時間保温した。得られた反応混合
物中の4−ブロモアセト酢酸メチル生成量は134g
(0.686mol、収率68.6%)、アセト酢酸メ
チルの転化率は92.5%であった。
【0035】比較例5 アセト酢酸メチル116g(1.00mol)をジクロ
ロメタン581gに溶解させた溶液に、−5〜0℃で臭
素160g(1.00mol)を1時間かけて滴下した
のち室温で1時間保温し、さらに空気を吹き込みながら
室温で2時間保温した。得られた反応混合物中の4−ブ
ロモアセト酢酸メチル生成量は149g(0.762m
ol、収率76.2%)、アセト酢酸メチルの転化率は
93.2%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗本 勲 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC30 AD16 BA02 BA37 BB12 BB31 BB61 BC10 BC31 BE53

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で示
    されるアセト酢酸エステル化合物と臭素とを反応させ
    て、一般式(II) (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を示す。 )で
    示される4−ブロモアセト酢酸エステル化合物を製造す
    る方法において、溶媒として1−クロロブタンを使用す
    ることを特徴とする4−ブロモアセト酢酸エステル化合
    物の製造方法。
  2. 【請求項2】反応を−10℃以上30℃以下の温度範囲
    で実施することを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】反応を−4℃以上17℃以下の温度範囲で
    実施することを特徴とする請求項1記載の製造方法。
JP11146352A 1999-05-26 1999-05-26 4−ブロモアセト酢酸エステル化合物の製造方法 Pending JP2000336064A (ja)

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KR100591908B1 (ko) * 2002-12-05 2006-06-22 동우 화인켐 주식회사 비대칭 케톤의 선택적 브롬화 방법

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