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JP2000328517A - ケーブルの制振装置 - Google Patents

ケーブルの制振装置

Info

Publication number
JP2000328517A
JP2000328517A JP11136300A JP13630099A JP2000328517A JP 2000328517 A JP2000328517 A JP 2000328517A JP 11136300 A JP11136300 A JP 11136300A JP 13630099 A JP13630099 A JP 13630099A JP 2000328517 A JP2000328517 A JP 2000328517A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cable
elastic
vibration
elastic body
damping device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11136300A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Enzaki
岳 煙崎
Shuichi Suzuki
秀一 鈴木
Sadayoshi Nakamu
定義 中務
Yasuhito Manabe
保仁 真辺
Kazunori Yamaguchi
和範 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HONSHU-SHIKOKU BRIDGE AUTHORITY
NAKAI SHOKO KK
Hayakawa Rubber Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
HONSHU-SHIKOKU BRIDGE AUTHORITY
NAKAI SHOKO KK
Hayakawa Rubber Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HONSHU-SHIKOKU BRIDGE AUTHORITY, NAKAI SHOKO KK, Hayakawa Rubber Co Ltd, Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical HONSHU-SHIKOKU BRIDGE AUTHORITY
Priority to JP11136300A priority Critical patent/JP2000328517A/ja
Publication of JP2000328517A publication Critical patent/JP2000328517A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 橋梁の桁(3) とこれを支持する固定部材との
間に張設されるケーブル(1) の振動を減衰させる為の制
振装置であって、前記ケーブル(1) に対して余裕をもっ
て外嵌すると共に前記桁(3) に固定された定着管(32)
と、前記定着管(32)の上端部内に於いて前記ケーブル
(1) を包囲するように形成された円筒状充填室(13)に充
填される制振用弾性体(2) と、を具備するケーブルの制
振装置に於いて、補修作業時に制振用弾性体(2) の交換
が容易に行えるようにする。 【解決手段】 前記制振用弾性体(2) は、前記円筒状充
填室(13)内に於いて前記ケーブル(1) を包囲するように
円輪状に配置された状態で軸線方向に重ね合わされる半
輪状の複数の弾性平板(61)(61)と、前記弾性平板群(61)
(61)を前記重ね合わせ状態に一体化する固定具(51)(52)
(53)(54)(45)(45)(26)(26)を具備していること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、斜張橋の塔と桁の
間に張設されるケーブルや吊り橋の桁を支えるケーブル
の振動を減衰させる制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】斜張橋の桁と塔の間に張設されるケーブ
ルは吹き付ける風雨で振動する。そして、この振動数が
ケーブルの固有振動数に一致すると共振現象が発生して
振幅が極めて大きくなり、これにより、ケーブルの両端
の固定部等に与える力学的負荷が大きくなって、該固定
部の破損原因となる。かかる背景の下、上記ケーブルの
振動を減衰させる制振装置を設けてケーブルと桁の連結
部に過剰な負荷が掛からないようにした斜張橋が建設さ
れている。
【0003】図7は従来のケーブルの制振装置を説明す
る斜張橋の要部の断面図である。上端が図示しない塔に
連結されたケーブル(1) の下端は、アンカー部材(31)で
桁(3) に連結されている。該ケーブル(1) の下端部近傍
は、下端が桁(3) に固定された定着管(32)で包囲されて
いると共に、この定着管(32)内の上端近傍とケーブル
(1) の間には制振用弾性体(2) が充填されている。
【0004】この制振用弾性体(2) を定着管(32)内に充
填するときは、該定着管(32)内の上端から若干下方に偏
位した位置とケーブル(1) の間隙を塞ぐように軟質ウレ
タン製のバックアップ材(33)を充填すると共に、定着管
(32)の上端開放部を作業用閉塞蓋(21)で閉塞する。その
後、前記作業用閉塞蓋(21)と上記バックアップ材(33)の
間の円筒状充填室(13)に注入器(23)から液状ゴムを注入
すると共に、これを自然硬化させて制振用弾性体(2) の
層を形成し、その後、上記作業用閉塞蓋(21)を除去す
る。
【0005】このものでは、ケーブル(1) が振動する
と、該振動がゴム製の制振用弾性体(2) で吸収されて該
振動の振幅が成長せず、これにより、ケーブル(1) と桁
(3) の連結部に過剰な力学的負担が作用しなくなり、該
連結部の破損の心配が少なくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、制振用弾性体(2) は定着管(32)とケーブ
ル(1) の間に液状ゴムを注入して硬化させたものである
から、前記ゴム製の制振用弾性体(2) は前記定着管(32)
等に付着した状態で硬化している。従って、制振装置の
補修時に前記制振用弾性体(2) を交換する際にはこれを
ケーブル(1) や定着管(32)の表面から剥離・除去する作
業が行いにくい。又、制振用弾性体(2) を除去した後に
定着管(32)内に新たな液状ゴムを注入したときには、該
液状ゴムが自然硬化するまで待たなければならず、該補
修作業に手間が掛かるという問題があった。
【0007】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、『橋梁の桁(3) とこれを支持する固定部材との間に
張設されるケーブル(1) の振動を減衰させる為の制振装
置であって、前記ケーブル(1) に対して余裕をもって外
嵌すると共に前記桁(3) に固定された定着管(32)と、前
記定着管(32)の上端部内に於いて前記ケーブル(1) を包
囲するように形成された円筒状充填室に充填される制振
用弾性体(2) と、を具備するケーブルの制振装置』に於
いて、補修作業時に制振用弾性体(2) の交換が容易に行
えるようにすることをその課題とする。 〈1項〉
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の技術的手段は、『前記制振用弾性体(2) は、
前記円筒状充填室内に於いて前記ケーブル(1) を包囲す
るように円輪状に配置された状態で軸線方向に重ね合わ
される半輪状の複数の弾性平板と、前記弾性平板群を前
記重ね合わせ状態に一体化する固定具を具備している』
ことである。
【0009】次に、上記技術的手段の作用を、制振用弾
性体(2) を取り替える補修作業を説明しながら記載す
る。制振用弾性体(2) を取り替えるときは、ケーブル
(1) の外周の円筒状充填室内で弾性平板を重ね合わせ状
態に一体化している固定具を解除状態にし、これによ
り、各弾性平板の結合状態を解除させる。次に、ケーブ
ル(1) の外周の円筒状充填室内の弾性平板を、定着管(2
3)の上端開放部から一枚ずつ外部に取り出す。これによ
り、制振用弾性体(2) を構成する弾性平板の除去作業が
完了する。
【0010】次に、新たな弾性平板を準備し、二枚の半
輪状の弾性平板でケーブル(1) を包囲するように、これ
ら弾性平板を円輪状に配置しながら、円筒状充填室内で
上方に順次重ねるように充填してゆく。その後、重ね合
わせ状態にある弾性平板群を全体的に固定具で一体化さ
せる。これにより、ケーブル(1) の外周が制振用弾性体
(2) で抱持された状態になり、ケーブル(1) の振動を吸
収できる状態になる。これにより、制振用弾性体(2) を
交換する補修作業が終了する。
【0011】このように、上記技術的手段によれば、円
筒状充填室内に重ね合わせ状態で充填された各弾性平板
を一枚づつ除去し、その後、新たな弾性平板を一枚ずつ
前記円筒状充填室内に充填することができる。
【0012】
【発明の効果】本発明は次の特有の効果を有する。ケー
ブル(1) と定着管(32)の間の円筒状充填室内に重ね合わ
せ状態で充填された各弾性平板を一枚づつ除去し、その
後、新たな弾性平板を一枚ずつ前記円筒状充填室内に充
填することができるから、定着管(32)やケーブル(1) に
付着しているゴム製の制振用弾性体(2) を前記ケーブル
(1) 等の表面から剥離・除去する必要があった既述従来
のものに比べ、制振用弾性体(2) の交換を伴う補修作業
が容易に行える。 〈2項〉前記1項のケーブルの制振装置において、『前
記円輪状に配置された一対の弾性平板相互の突き合わせ
境界部と、これらに重ね合わされた他の一対の弾性平板
相互の突き合わせ境界部とは、互いに円周方向にずれて
いる』ものでは、ケーブル(1) の振動方向によって制振
性能がばらつく不都合がない。即ち、前記円輪状に配置
される弾性平板の全ての組の突き合わせ境界部が全て同
一平面上に位置している場合は、前記平面と平行な方向
にケーブル(1) が振動する場合と、他の方向に振動する
場合とでは、該ケーブル(1)の振動を吸収する性能が変
化する。前記突き合わせ境界部が連続する平面の方向に
ケーブル(1) が振動する場合には、該ケーブル(1) が前
記突き合わせ境界部に若干没入する傾向になるからであ
る。これに対し、2項のものでは、円輪状に突き合わさ
れる一組の弾性平板の突き合わせ境界部は、隣接する各
組に於いて円周方向にずれているから、前記ケーブル
(1) の振動方向に関わらず、該ケーブル(1) が弾性平板
の突き合わせ境界部に没入する心配がなく、該ケーブル
(1) の振動方向による制振性能のバラツキがなくなる。
【0013】〈3項〉前記1項1又は2項のケーブルの
制振装置に於いて、『前記弾性平板は、弾性ゴムで形成
されている』ものとすることができる。 〈4項〉前記1項から3項のいずれかのケーブルの制振
装置に於いて、『前記制振用弾性体(2) の外周と前記定
着管(32)の内周の間にはモルタルが充填されている』も
のでは、制振用弾性体(2) を構成する材料の物性だけで
ケーブル(1) の振動吸収特性が決定される。従って、制
振用弾性体(2) の外周と定着管(32)の内周の間に弾性体
を充填する後述の5項のものに比べて、ケーブル(1) の
振動吸収特性の設定を容易に行うことができる。尚、前
記「モルタル」としては、樹脂が混入されている「樹脂
モルタル」を採用することもできる。 〈5項〉前記1項から3項の何れかのケーブル制振装置
に於いて、『前記制振用弾性体(2) の外周と前記定着管
(32)の内周の間には、前記制振用弾性体(2) と異なる材
質の補助弾性体が充填されている』ものでは、制振用弾
性体(2) 及びこれと異なる材質の補助弾性体の両者の振
動吸収特性の複合した振動吸収特性が得られる。即ち、
制振用弾性体(2) で吸収され易い振動数の振動と、制振
用弾性体(2) の外周に充填された補助弾性体で吸収され
易い振動数の振動の合成振動を効果的に減衰させること
ができる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、上記発明の実施の形態を説
明する。図1は、斜張橋に於けるケーブル(1) の張設状
態を示す斜視図である。上端が塔(4) に連結されたケー
ブル(1) の下端は桁(3) に固定された定着管(32)内に引
き込まれていると共に、該定着管(32)の上端開放部はゴ
ムカバー(35)で覆われており、定着管(32)の上端とケー
ブル(1) の間には、図2のように制振用弾性体(2) が配
設されている。図3は上記制振用弾性体(2) の分解斜視
図であり、該制振用弾性体(2) は、互いに積層される弾
性樹脂製の弾性平板(61)(61)と、該弾性平板(61)(61)を
積層状態に挟圧保持する金属端板(51)(52)(53)(54)を具
備している。
【0015】金属端板(51)(52)(53)(54)は夫々同一構造
を有している。金属端板(51)は、中心角が180度より
若干小さい略半輪状に形成されており、その内周縁(S)
はケーブル(1) の直径より大きな直径の円弧状に形成さ
れている。又、金属端板(51)の外周縁(A) は、上記内周
縁(S) と共通の中心を有する円弧状に形成されており、
該金属端板(51)には、ボルト挿通孔(56)(56)が周方向に
60度間隔で形成されている。具体的には、金属端板(5
1)の周方向の中央部に一個のボルト挿通孔(56)が形成さ
れていると共に、該中央部のボルト挿通孔(56)を中心と
して周方向に60度づつ前後に振り分けられた位置に他
のボルト挿通孔(56)(56)が形成されている。
【0016】金属端板(51)(51)の間に積層される弾性平
板(61)(61)は、全て同一構造を有しており、該弾性平板
(61)は弾性樹脂製の板材からプレス抜きによって製作さ
れている。弾性平板(61)は、中心角が180度を有する
半輪状に形成されており、その内周縁(63)はケーブル
(1) の直径に一致する直径の半円状に形成されている。
又、弾性平板(61)の外周縁(65)は、上記内周縁(63)と共
通の中心を有する半円状に形成されていると共に、この
外周縁(65)は、既述した金属端板(51)の外周縁(A) より
大きな半径を有している。従って、弾性平板(61)は上記
金属端板(51)より一回り大きな輪郭形状を有している。
又、上記弾性平板(61)には、ボルト挿通孔(67)(67)が周
方向に60度間隔で形成されている。具体的には、弾性
平板(61)の周方向の中央部に一個のボルト挿通孔(67)が
形成されていると共に、該中央部のボルト挿通孔(67)を
中心として周方向に60度づつ前後に振り分けられた位
置に他のボルト挿通孔(67)(67)が形成されている。
【0017】そして、弾性平板(61)と金属端板(51)の曲
率中心を一致させた状態でこれらを重ね合わせた際に
は、これら弾性平板(61)のボルト挿通孔(67)(67)と金属
端板(51)のボルト挿通孔(56)(56)が一致するようになっ
ている。次に、上記制振用弾性体(2) を定着管(32)とケ
ーブル(1) の間に配設する作業を説明する。図3に示す
ように、先ず、円筒状の定着管(32)内の上端近傍と円形
断面を有するケーブル(1) の外周面の間に軟質ウレタン
製のバックアップ材(33)を充填する。
【0018】次に、一対の金属端板(51)(52)の片面側か
らボルト挿通孔(56)(56)に結合ボルト(45)(45)を挿通し
た状態にし、これを、定着管(32)内に於いてバックアッ
プ材(33)の上面に載置する。このとき、結合ボルト(45)
(45)がケーブル(1) に沿って上方に突出する姿勢にセッ
トすると共に、金属端板(51)(52)がケーブル(1) を包囲
するようにこれら金属端板(51)(52)を配置する。又、金
属端板(51)(52)の内周縁(S) (S) とケーブル(1) の外周
の間に所定の間隔が形成される状態にする。次に、金属
端板(51)(52)のボルト挿通孔(56)(56)から突出する結合
ボルト(45)(45)に、一対の弾性平板(61)(61)の各ボルト
挿通孔(67)(67)を外嵌すると共に、これら一対の弾性平
板(61)(61)の内周縁(63)(63)がケーブル(1) の外周全域
に沿う状態にする。すると、弾性平板(61)(61)はケーブ
ル(1) を包囲する円輪状に突き合わされた状態に配置さ
れる。そして、上記のように円輪状に配置された弾性平
板(61)(61)を金属端板(51)(52)上に重ね合わせる。次
に、他の一対の弾性平板(61)(61)のボルト挿通孔(67)(6
7)を上記と同様に結合ボルト(45)(45)に外嵌し、該弾性
平板(61)(61)を先に組み込んだ上記一対の弾性平板(61)
(61)の上面に重ね合わせる。このとき、円輪状に突き合
わされた一対の弾性平板(61)(61)の突き合わせ境界部
と、この上に重ね合わされる一対の弾性平板(61)(61)の
突き合わせ境界部が周方向に60度ピッチで順次ずれる
ように、これら弾性平板(61)(61)をケーブル(1) の軸線
方向に順次積層してゆく。
【0019】最後に、弾性平板(61)(61)のボルト挿通孔
(67)(67)から突出する結合ボルト(45)(45)に金属製端板
(53)(54)のボルト挿通孔(56)(56)を外嵌し、該ボルト挿
通孔(56)(56)から突出する結合ボルト(45)(45)に締付ナ
ット(26)(26)を螺合して締め付ける。すると、図3に示
すように、ケーブル(1) の外周を包囲する円筒状に積層
された弾性平板(61)(61)が金属端板(51)(52)(53)(54)で
挟圧一体化された制振用弾性体(2) が、定着管(32)内に
収容された状態になる。従って、本実施の形態では、金
属端板(51)(52)(53)(54),結合ボルト(45)(45)及びこれ
に螺合する締付ナット(26)(26)の集合が既述した固定具
に対応している。
【0020】次に、図4の想像線で示すように定着管(3
2)の上端とケーブル(1) の間を作業用閉塞蓋(21)で閉塞
すると共に、該作業用閉塞蓋(21),バックアップ材(3
3),定着管(32)及び制振用弾性体(2) で包囲された円筒
状空間にホース(15)からモルタル又はモルタルと樹脂が
混練された樹脂モルタルを充填してこれを硬化させる。
その後、作業用閉塞蓋(21)を取り外すと、図4,図5に
示すように、弾性平板(61)(61)や金属製端板(53)(54)等
から成る制振用弾性体(2) でケーブル(1) の外周が包囲
され、且つその外周と定着管(32)の間に硬化したモルタ
ル層(17)が充填された状態になる。
【0021】その後、定着管(32)の上端部を図1に示す
の如きゴムカバー(35)で覆って該ゴムカバー(35)の両端
部を締め付けバンド(18)(19)で定着管(32)とケーブル
(1) に締め付けると、図1の状態になる。尚、ゴムカバ
ー(35)は全体的に円錐状に形成されていると共に、その
側壁に形成された軸線方向全域に亘る切欠(39)を挟んで
対向するフランジ(37a) (37b) が設けられている。そし
て、切欠(39)部分を広げることによって、その大径側端
部と小径側端部を定着管(32)とケーブル(1) に各別に外
嵌させ、その後、フランジ(37a) (37b) に形成したボル
ト挿通孔部分をボルトとナットで締め付け、更に、ゴム
カバー(35)の両端を締め付けバンド(18)(19)で定着管(3
2)とケーブル(1) の外周に締付け固定すると、ゴムカバ
ー(35)の取付け作業が完了する。
【0022】このものでは、吹き付ける風雨でケーブル
(1) が振動すると、該ケーブル(1)を包囲している弾性
平板(61)(61)群が圧縮されて前記振動を吸収する。この
ものでは、円輪状に配置される一対の弾性平板(61)(61)
の突き合わせ境界部と、この上に重ね合わされる一対の
弾性平板(61)(61)の突き合わせ境界部が周方向に60度
ピッチで順次ずれているから、ケーブル(1) の振動方向
に関わらず、該ケーブル(1) の振動吸収性能が均一にな
る。
【0023】即ち、弾性平板(61)(61)を半円筒状に積層
した状態にこれらを金属端板(51)(53)や結合ボルト(45)
(45)等で挟圧一体化すると共に、このように組み立てた
一対の半円筒体でケーブル(1) の外周を抱持する場合に
は、前記半円筒体の合わせ面と平行にケーブル(1) が振
動する場合と他の方向に振動する場合とでは、該振動を
吸収する性能にバラツキが生じる。前記半円筒体の合わ
せ面と平行な方向にケーブル(1) が振動する場合には、
前記半円筒体の合わせ面の境界部にケーブル(1) が若干
没入するように振動し、該方向へのケーブル(1) の振動
吸収性能が他の方向の振動吸収性能と等しくならないか
らである。これに対し、上記実施の形態では、弾性平板
(61)(61)の各組の突き合わせ境界部が周方向に60度ピ
ッチで順次ずれているから、該突き合わせ境界部にケー
ブル(1) が侵入することがなく、従って、ケーブル(1)
の振動方向に関わらず、該ケーブル(1) の吸収性能が均
一になる。
【0024】このものでは、図2の状態に於いて制振用
弾性体(2) を取り替える補修作業を行う場合には、先
ず、ゴムカバー(35)を取り外して制振用弾性体(2) の上
端部を露出させる。この状態で図4に現れる締付ナット
(26)(26)を緩めて結合ボルト(45)(45)から金属製端板(5
3)(54)を抜き取る。すると、該金属製端板(53)(54)を抜
き取った部分に弾性平板(61)(61)が露出するから、該弾
性平板(61)(61)を一枚づつ結合ボルト(45)(45)から抜き
取る。このとき、弾性平板(61)(61)を一枚づつ結合ボル
ト(45)(45)からの抜き取ることができるから、制振用弾
性体(2) に代えて液状ゴムを現場充填して硬化させたも
のに比べ、該弾性平板(61)(61)の除去作業が容易に行え
る。現場充填した液状ゴムは、ケーブル(1) の表面等に
付着して剥離等が困難だからである。
【0025】次に、全ての弾性平板(61)(61)を除去した
後に、新たな弾性平板(61)(61)を既述設置作業時と同様
に金属端板(51)(52)上に一枚ずつ重ね合わせる。即ち、
ケーブル(1) の外周とモルタル層(17)の間に形成された
円筒状充填室(13)に、弾性平板(61)(61)を円輪状に配置
しながら、該円筒状充填室(13)の軸線方向に重ね合わ
せ、これにより、弾性平板(61)(61)のボルト挿通孔(67)
(67)に結合ボルト(45)(45)を挿通させた状態にする。こ
のとき、弾性平板(61)(61)を一枚づつ円筒状充填室(13)
内に充填することができるから、該弾性平板(61)(61)の
装填作業が容易に行える。即ち、弾性樹脂製の一対の半
円筒状のブロックをケーブル(1) とモルタル層(17)の間
の円筒状充填室(13)に強制的に押し込む場合と相違し、
本実施の形態では、前記円筒状のブロックに比べて薄い
弾性平板(61)(61)を一枚づつ積層するようにケーブル
(1) の周囲に装填することができるから、該装填作業が
容易に行える。そして、最上部に積層された弾性平板(6
1)(61)の上に再度金属製端板(53)(54)を重ねると共に、
該金属製端板(53)(54)に形成されたボルト挿通孔(56)(5
6)から突出する結合ボルト(45)(45)に締付ナット(26)(2
6)を螺合する。以後、既述と同様に定着管(32)の上端開
放部をゴムカバー(35)で覆うと、補修作業が完了する。
【0026】尚、弾性平板(61)(61)としては、天然ゴ
ム,スチレンブタジエンゴム,ブタジエンゴム,アクニ
ロニトリルブタジエンゴム,クロロプレンゴム,エチレ
ンプロピレンゴム,エピクロヒドリンゴム,アクリルゴ
ム,フッ素ゴム,ハロゲン化ブチルゴム,ブチルゴム,
クロロスルフォン化ポリエチレン多硫化ゴム,シリコー
ンゴム,イソプレンゴム等の材料を使用することができ
る。 [その他] 上記実施の形態では、弾性平板(61)を単純な弾性樹
脂板で構成したが、図5に示すように、弾性平板(61)よ
り一回り小さな金属製の補強板(60)を該弾性平板(61)に
一体成形したものを採用してもよい。又、弾性平板(61)
内に繊維や金属板を埋め込んだものを採用することも可
能である。 弾性平板(61)(61)を定着管(32)の外部で積層状態に
一体化した後に、これを定着管(32)とケーブル(1) の間
に装填する場合には、次のように作業する。即ち、弾性
平板(61)(61)を半円筒状に積層した状態にこれらを金属
端板(51)(53)や結合ボルト(45)(45)等で挟圧一体化して
保持すると共に、金属端板(51)(52)及び弾性平板(61)(6
1)から成る半円筒状のブロックでケーブル(1) の外周を
抱持し、その外周に締結バンド等を捲回してこれら一対
の半円筒状のブロックをケーブル(1) に固定する。そし
て、その後定着管(32)の内周に樹脂モルタル又はモルタ
ルを充填する。 上記実施の形態では、制振用弾性体(2) の外周と定
着管(32)の間に樹脂モルタル又はモルタルを充填した
が、該樹脂モルタル等に代えて、既述弾性平板(61)(61)
と異なる材料からなる補助弾性体を充填して硬化させて
もよい。
【0027】この場合、前記補助弾性体としては、ウレ
タン樹脂,エポキシ樹脂を採用することができる。特
に、制振特性を向上させる為には、液状の低分子ゴムを
硬化させたものを採用することが好ましい。具体的に
は、液状クロロプレンゴム,液状アクリロニトリルブタ
ジエンゴム,液状ブタンジエンゴム,液状エチレンプロ
ピレンゴム,等を単独で、もしくは、これらを2種以上
混合したものを採用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケーブル制振装置が組み込まれた定着
管(32)の配設部が現れた橋梁の要部の斜視図
【図2】定着管(32)の上端近傍の断面を示す図
【図3】制振用弾性体(2) の分解斜視図
【図4】制振用弾性体(2) をケーブル(1) の外周に組み
つける作業を説明する断面図
【図5】定着管(32)の上端近傍の平面図
【図6】弾性平板(61)の変形例の断面図
【図7】従来例の説明図
【符号の説明】 (1) ・・・ケーブル (2) ・・・制振用弾性体 (3) ・・・桁 (32)・・・定着管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000006208 三菱重工業株式会社 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 (74)上記1名の代理人 100076912 弁理士 坂上 好博 (72)発明者 煙崎 岳 広島県福山市川口町5丁目17−16 エルデ ィム岩部B102 (72)発明者 鈴木 秀一 広島県福山市水呑町1028−5 (72)発明者 中務 定義 岡山県浅口郡里庄町浜中729−3 (72)発明者 真辺 保仁 兵庫県神戸市西区美賀多台1丁目4−2− 710 (72)発明者 山口 和範 広島県尾道市新浜1丁目6−4−308 Fターム(参考) 2D059 AA41 BB08 GG17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋梁の桁(3) とこれを支持する固定部材
    との間に張設されるケーブル(1) の振動を減衰させる為
    の制振装置であって、 前記ケーブル(1) に対して余裕をもって外嵌すると共に
    前記桁(3) に固定された定着管(32)と、 前記定着管(32)の上端部内に於いて前記ケーブル(1) を
    包囲するように形成された円筒状充填室に充填される制
    振用弾性体(2) と、を具備するケーブルの制振装置に於
    いて、 前記制振用弾性体(2) は、 前記円筒状充填室内に於いて前記ケーブル(1) を包囲す
    るように円輪状に配置された状態で軸線方向に重ね合わ
    される半輪状の複数の弾性平板と、 前記弾性平板群を前記重ね合わせ状態に一体化する固定
    具を具備している、ケーブルの制振装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のケーブルの制振装置に於い
    て、 前記円輪状に配置された一対の弾性平板相互の突き合わ
    せ境界部と、これらに重ね合わされた他の一対の弾性平
    板相互の突き合わせ境界部とは、互いに円周方向にずれ
    ている、ケーブルの制振装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2のケーブルの制振
    装置に於いて、 前記弾性平板は、弾性ゴムで形成されている、ケーブル
    の制振装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかのケー
    ブルの制振装置に於いて、 前記制振用弾性体(2) の外周と前記定着管(32)の内周の
    間にはモルタルが充填されている、ケーブルの制振装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項3のいずれかのケー
    ブルの制振装置に於いて、 前記制振用弾性体(2) の外周と前記定着管(32)の内周の
    間には、前記制振用弾性体(2) と異なる材質の補助弾性
    体が充填されている、ケーブルの制振装置。
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