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JP2000327930A - 有機−無機複合材料およびその製造方法 - Google Patents

有機−無機複合材料およびその製造方法

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JP2000327930A
JP2000327930A JP11137136A JP13713699A JP2000327930A JP 2000327930 A JP2000327930 A JP 2000327930A JP 11137136 A JP11137136 A JP 11137136A JP 13713699 A JP13713699 A JP 13713699A JP 2000327930 A JP2000327930 A JP 2000327930A
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organic
metal oxide
organic polymer
composite material
oxide particles
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源臣 荒川
Kazuaki Sugata
一明 須方
Yasuyuki Agari
泰幸 上利
Masayuki Shimada
雅之 島田
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Osaka City Government
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Orient Chemical Industries Ltd
Osaka City Government
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的特性および耐水性が高く、低コスト
で、高性能および高機能プラスチック材料に用いるのに
適する、有機−無機複合材料およびその製造方法を提供
する。 【解決手段】 第2の有機重合体のマトリックスとその
中に均一に微分散された金属酸化物粒子と上記金属酸化
物粒子を上記第2の有機重合体の中に均一に微分散させ
るための界面改質剤とを含有する有機−無機複合材料に
おいて、上記界面改質剤が上記金属酸化物の表面と結合
可能な官能基を有する第1の有機重合体である有機−無
機複合材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種プラスチック材
料、樹脂添加物および塗料材等に有用な有機−無機複合
材料およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックは成形加工性、高生産性、
軽量性、柔軟性、優れた機械的特性や電気的特性等によ
って金属、ガラス、木材、紙等の既存材料と次々と置き
替わっている。その使用範囲は広く、建築資材、電気、
電子製品の構造部品や機構部品、自動車、車両、航空
機、船舶の外装や内装部品、日常雑貨、包装材等、多岐
にわたって用いられている。このためプラスチックの種
類は多く、様々なタイプのものが市販されている。
【0003】しかし、市場からの各種特性の向上やコス
トに対する要求は大きく、異なるプラスチック同士のア
ロイ化や他の材料との複合化が盛んに行われている。例
えば、機械的特性や耐熱性、寸法安定性等の向上につい
ては、ガラス繊維やカーボン繊維をはじめとする無機材
料を配合した有機−無機複合材料が検討され、この技術
によって強度や短期における耐熱変形性、寸法安定性等
は改善された。
【0004】しかし、プラスチックと無機材料は一般に
非相溶であり、両者を微分散させることは容易ではない
ため有機−無機複合材料における無機材料の分散粒子系
は一般にマイクロメータオーダーまでである。粒子の大
きさは引張強さのような強度には大きな影響を与え、粒
子が大きくなるにつれて強度は小さくなることより
(L.E.Nielsen著、高分子と複合材料の力学
的性質、253頁)、自ずと上記のような有機−無機複
合材料の強度の改良には、限界が生じてくる。また、プ
ラスチックの種類(ABS樹脂、ポリアミド6−6、ポ
リカーボネート、ポリアセタール、全芳香族ポリエステ
ル等)によっては界面強度が低下し、衝撃強度が低くな
るといった新たな問題も生まれた。
【0005】一方、プラスチックの表面硬度、光沢、耐
汚染性、強度、耐熱性、耐候性、耐薬品性等の諸物性を
向上させるためにSi、Ti、Zrのような無機元素を
骨格に導入した有機−無機ハイブリッド高分子材料の研
究が行われている。
【0006】有機−無機ハイブリッド高分子材料の各成
分の分散粒子径はサブミクロンからナノメータオーダー
以下であり、分子レベルでの分散も可能である。その調
製方法としては、有機単量体や有機重合体とアルキルシ
ロキサンのような無機骨格含有化合物とをラジカル共重
合させる方法および有機重合体に側鎖としてアルコキシ
シランのような無機官能基を結合させて、その後これを
架橋させる方法等が知られている。
【0007】例えば、特開平5−43679号公報およ
び特開平5−86188号公報には、ビニル重合体とケ
イ素化合物とを反応させた後、ゾルーゲル法によってこ
れらを架橋して有機−無機ハイブリッド高分子材料を得
る方法が記載されている。
【0008】特開平8−104710号公報および特開
平8−104711号公報には、アルコキシシリル基末
端アゾ系開始剤を用いてビニル単量体をラジカル重合さ
せ、得られるアルコキシシリル基末端ビニル重合体を加
水分解、縮合して有機−無機ハイブリッド高分子材料を
得る方法が記載されている。
【0009】これらには、ビニル重合体としてポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂等が記載されてい
る。しかしながら、ビニル重合体は耐熱性および機械的
強度が低く、工業用プラスチック材料、特に構造材料や
ハードコート材に用いるには不適切である。
【0010】また、Macromolecules、第
25巻、第4309頁、1992年には、ポリアルキレ
ンオキサイドの主鎖にアルコキシシリル基を結合させ、
次いで加水分解、縮合する方法が記載されている。更
に、Macromol.Chem.Macromol.
Symp.第42/43巻、第303頁、1991年に
は、上記主鎖としてポリオキサゾリンが、J.Inor
g.Organomet.Polym.第5巻、第4
頁、1995年にはポリアミンが、そしてJ.App
l.Polym.Sci.第58巻、第1263頁、1
995年にはセルロース重合体が記載されている。しか
しながら、これら先行技術で主鎖として開示されている
重合体は全て親水性である。親水性重合体は吸湿性であ
り、耐水性に乏しいのでプラスチック成形品、シーリン
グ材、塗料の原料、構造材料およびハードコート材等に
用いるには不適切である。
【0011】そこで、我々は鋭意検討を進めた結果、耐
熱性、機械的強度および耐水性に優れ、工業用プラスチ
ックとしても応用範囲が広いエンジニアリングプラスチ
ックを用いた有機−無機ハイブリッド高分子材料の開発
に成功した(特願平9−327842、特願平10−5
6625)。得られた有機−無機ハイブリッド高分子材
料の特性評価を行ったところ、市販のエンジニアリング
プラスチックよりも更に高い耐熱性、表面硬度、機械的
強度等を示し、たいへん有用な材料であることが確認さ
れた。
【0012】しかしながら、上記した有機−無機ハイブ
リッド高分子材料を市販されているそれぞれのホモポリ
マーと比較すると、特性は大きく向上しているもののコ
スト面ではかなり高価となり、特殊な用途を除いてはあ
まり実用的ではなかった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決するものであり、その目的とするところは機械
的特性および耐水性が高く、低コストで、高性能および
高機能プラスチック材料に用いるのに適する有機−無機
複合材料、およびその簡便かつ実用的な製造方法を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、第2の有機重
合体のマトリックスとその中に均一に微分散された金属
酸化物粒子と上記金属酸化物粒子を上記第2の有機重合
体の中に均一に微分散させるための界面改質剤とを含有
する有機−無機複合材料において、上記界面改質剤が上
記金属酸化物の表面と結合可能な官能基を有する第1の
有機重合体である有機−無機複合材料を提供するもので
あり、そのことにより上記目的が達成される。
【0015】本発明の有機−無機複合材料は、(1)第
1の有機重合体で改質された金属酸化物粒子であって、
上記金属酸化物粒子の表面に上記金属酸化物粒子の表面
と結合可能な官能基を有する第1の有機重合体が共有結
合しているものを提供する工程;及び(2)第1の有機
重合体で改質された金属酸化物粒子と第2の有機重合体
とを混合して、この金属酸化物粒子を第2の有機重合体
のマトリックス中に均一に微分散させる工程;を包含す
る方法により製造することが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい一局面は、まず
金属アルコキシド化合物(B)とその金属アルコキシド
化合物と反応可能な官能基を分子内に少なくとも1個有
する第1の有機重合体(A)とを有機溶剤中に溶解さ
せ、その状態でゾルーゲル法によって加水分解、重縮合
することにより、金属酸化物粒子(C)の表面に第1の
有機重合体(A)が共有結合し、改質された金属酸化物
粒子(D)を作製する。次にこの分散液中に有機−無機
複合材料のマトリックスとなる第2の有機重合体(E)
を投入し、よく混合することによって、第2の有機重合
体(E)中に改質された金属酸化物粒子(D)が均一か
つ微細に分散した有機−無機複合材料(F)を得ること
である。
【0017】他の好ましい局面は、まず金属アルコキシ
ド化合物(B)とその金属アルコキシド化合物と反応可
能な官能基を少なくとも1個有する第1の有機重合体
(A)とを混合し、これをブラベンダー等の混合機で加
熱混合することによって反応させることにより、金属酸
化物粒子(C)の表面に第1の有機重合体(A)が共有
結合し、改質された金属酸化物粒子(D)を作製する。
次に混合機中に有機−無機複合材料のマトリックスとな
る第2の有機重合体(E)を投入し、加熱下、よく混合
することによって第2の有機重合体(E)中に改質され
た金属酸化物粒子(D)が均一かつ微細に分散した有機
−無機複合材料(F)を得ることである。
【0018】更に他の局面では、上記金属アルコキシド
化合物(B)の代わりに表面に水酸基(金属水酸化物
基)を有する金属酸化物粒子(C)を用いて同様の操作
を行い、第2の有機重合体(E)中に第1の有機重合体
(A)で改質された金属酸化物粒子(D)が均一かつ微
細に分散した有機−無機複合材料(F)を得ることがで
きる。
【0019】第1の有機重合体(A) 本発明において、金属酸化物粒子の表面と結合可能な官
能基を分子内に有する第1の有機重合体(A)は、有機
−無機複合材料(F)のマトリックスを構成する第2の
有機重合体(E)と金属酸化物粒子(C)とをなじませ
る目的、すなわち界面改質剤として用いるものである。
【0020】従って、第1の有機重合体(A)は、一般
には非相溶な第2の有機重合体(E)と金属酸化物粒子
(C)との両者に親和性を示す必要がある。第1の有機
重合体(A)はいかなる方法で合成されたものであって
も良い。
【0021】第1の有機重合体(A)は、第2の有機重
合体(E)と親和性を示す主骨格を有することが好まし
い。
【0022】第1の有機重合体(A)の主骨格として
は、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化
ビニル樹脂、ポリスチレン、メタクリル酸メチル樹脂、
ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリ
エステル、ポリフェニレンエーテル、ポリメチルペンテ
ン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフタル
アミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレー
ト、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエ
ーテルケトン等の熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマー
前駆体、またはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、尿素樹脂、シ
リコーン樹脂等の熱硬化性樹脂前駆体等が挙げられる。
【0023】この中でも熱可塑性樹脂が好ましく、高性
能という点ではポリアミド、ポリアセタール、ポリカー
ボネート、ポリサルホン、ポリアリレート等のエンジニ
アリングプラスチックがより好ましい。
【0024】第1の有機重合体(A)は上述したような
重合体や前駆体の1成分を主骨格としたものでも良く、
これら多成分の共重合体骨格でも良い。また、複数種を
混合したものでも良く、分岐状、線状いずれの形状でも
良い。
【0025】第1の有機重合体(A)の分子量は第2の
有機重合体(E)に良好な相溶性を示す程度とすること
が好ましい。一般には数平均分子量約500〜5000
0、好ましくは約1000〜15000、更に好ましく
は約2000〜8000である。
【0026】第1の有機重合体(A)は金属酸化物粒子
(C)と親和性を示す官能基を有することが好ましい。
この官能基は金属酸化物粒子の表面と結合可能であるこ
とが好ましい。一般に、金属酸化物の表面は極性であ
り、水酸基や金属水酸化物が多数存在する。従って、こ
の官能基は極性基であることが好ましく、水酸基や金属
水酸化物基と反応可能な基であることが特に好ましい。
【0027】以下に説明するように、金属アルコキシド
化合物(B)及び第1の有機重合体(A)の混合組成物
を溶液中でゾルーゲル法によって加水分解、重縮合する
ことにより、金属酸化物の表面に第1の有機重合体が共
有結合し、改質された金属酸化物粒子(D)を作製する
場合は、第1の有機重合体(A)の官能基は金属アルコ
キシ基と反応可能なものであることが好ましい。
【0028】第1の有機重合体(A)の官能基は、具体
的には金属アルコキシ基、水酸基、アミノ基、カルボキ
シル基等が挙げられ、特に金属アルコキシ基が好まし
い。
【0029】第1の有機重合体(A)の官能基当量は1
〜100、好ましくは1〜50更に好ましくは2〜10
である。第1の有機重合体(A)の官能基当量が1を下
回ると金属酸化物表面への結合が不充分となるために材
料の性能が低下する可能性があり、100を上回ると金
属酸化物粒子(C)が微細化せず、材料がもろくなる可
能性がある。1分子の第1の有機重合体(A)が有する
官能基は全て同一でも良く、複数種であっても良い。
【0030】金属酸化物粒子(C) 本発明では、金属酸化物粒子(C)の粒子表面には第1
の有機重合体(A)の官能基と親和性を示す官能基が存
在する必要がある。かかる官能基は、一般には活性な水
酸基や金属水酸化物基である。
【0031】この条件さえ満たせば、金属酸化物粒子
(C)は金属アルコキシド化合物(B)を加水分解、重
縮合して調製されたものでも、市販されている金属酸化
物粒子を用いても構わない。特に、金属アルコキシド化
合物(B)を加水分解及び重縮合することにより調製さ
れた金属酸化物粒子(C)は、表面及び内部に水酸基等
を多数有するため好ましい。金属元素としては、金属ア
ルコキシド化合物(B)と同様なSi、Ti、Zr、F
e、Cu、Sn、B、Al、Ge、Ce、Ta、W等が
挙げられる。
【0032】これらの金属酸化物粒子の具体例として
は、酸化ケイ素(シリカ)粒子、酸化チタン(チタニ
ア)粒子、酸化ジルコニウム(ジルコニア)粒子等が挙
げられる。粒子の形状や結晶系はいかなるものでも良
い。粒径は細かいものほど良く、1μm以下、好ましく
は0.1μm以下、例えば、0.001〜0.05μ
m、0.001〜0.1μmである。また、これらの金
属酸化物粒子(C)は1種類だけでも良く、2種以上を
併用しても良い。1分子内に2種以上の金属元素が含ま
れているような金属酸化物を用いても良い。
【0033】第2の有機重合体(E) 本発明において、材料のマトリックスとなる第2の有機
重合体(E)は最も使用量が多い成分であり、その構造
は特に特定されないが、有機−無機複合材料のマトリッ
クスとした場合に、各種プラスチック材料として十分な
強度を提供できるものである必要がある。第2の有機重
合体(E)はいかなる方法で合成されたものであっても
良い。
【0034】また、第2の有機重合体(E)は界面改質
剤として使用する第1の有機重合体(A)の主骨格と少
なくとも親和性を有するものであれば良く、必ずしも第
1の有機重合体(A)と同一の骨格である必要はない。
コスト面を考慮すると第2の有機重合体(E)は市販の
有機重合体であることが望ましい。
【0035】第2の有機重合体(E)の主骨格として
は、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビ
ニル樹脂、ポリスチレン、メタクリル酸メチル樹脂、ポ
リアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエ
ステル、ポリフェニレンエーテル、ポリメチルペンテ
ン、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフタル
アミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレー
ト、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエ
ーテルケトン等の熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマー
前駆体、またはフェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、尿素樹脂、シ
リコーン樹脂等の熱硬化性樹脂前駆体が挙げられる。
【0036】この中でも熱可塑性樹脂が好ましく、高性
能という点ではポリアミド、ポリアセタール、ポリカー
ボネート、ポリサルホン、ポリアリレート等のエンジニ
アリングプラスチックがより好ましい。
【0037】第2の有機重合体(E)は上述したような
重合体や前駆体の1成分を主骨格としたものでも良く、
これら多成分の共重合体骨格でも良い。また、複数種を
混合したものでも良く、分岐状、線状いずれの形状でも
良い。
【0038】第2の有機重合体(E)の分子量は、有機
−無機複合材料のマトリックスとした場合に、各種プラ
スチック材料として十分な強度を提供できる程度とする
必要がある。一般には数平均分子量約500〜1000
00、好ましくは約1000〜50000、更に好まし
くは約10000〜50000である。
【0039】第2の有機重合体(E)は官能基を有して
いても有していなくてもどちらでも構わない。
【0040】改質された金属酸化物粒子(D) 本発明において、金属酸化物粒子(C)の表面に第1の
有機重合体(A)が共有結合し、改質された金属酸化物
粒子(D)は、金属酸化物粒子(C)を第2の有機重合
体(E)中に均一かつ微細に分散する目的で作製するも
のである。
【0041】すなわち、第1の有機重合体(A)と金属
アルコキシド化合物(B)や金属酸化物粒子(C)の重
量比や合成条件を工夫することによって金属酸化物粒子
(C)の表面に第1の有機重合体(A)を共有結合させ
る。その結果、通常非相溶である有機重合体と金属酸化
物とを固定化できる。
【0042】このような改質された金属酸化物粒子
(D)を作製することによって、マトリックスとなる第
2の有機重合体(E)中に金属酸化物を均一かつ微細に
分散させることが可能となる。金属酸化物粒子(D)は
いかなる方法で製造したものであっても良い。
【0043】しかし、その製造方法の具体例を挙げれ
ば、例えば第1の有機重合体(A)と金属アルコキシド
化合物(B)の混合組成物をゾルーゲル反応を用いて加
水分解、重縮合する方法がある。
【0044】金属アルコキシド化合物(B)としては、
あらゆるタイプのものも用いることができる。その中で
も好ましいものは、式(1) ApM (1) [Aは炭素数1〜8、好ましくは1〜4のアルコキシ
基、MはSi、Ti、Zr、Fe、Cu、Sn、B、A
l、Ge、Ce、TaおよびW等からなる群、好ましく
はSi、Ti、Zrからなる群から選択される金属元
素、pは2〜6の整数を示す。]で表される化合物であ
る。
【0045】具体的には、テトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テト
ラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン類、テト
ラn−プロポキシチタン、テトライソプロポキシチタ
ン、テトラブトキシチタン等のテトラアルコキシチタン
類、テトラn−プロポキシジルコニウム、テトライソプ
ロポキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム等
のテトラアルコキシジルコニウム類、およびジメトキシ
銅、ジエトキシバリウム、トリメトキシホウ素、トリエ
トキシガリウム、トリブトキシアルミニウム、テトラエ
トキシゲルマニウム、テトラブトキシ鉛、ペンタn−プ
ロポキシタンタル、ヘキサエトキシタングステン等の金
属アルコキシド類が挙げられる。
【0046】金属アルコキシド化合物(B)の他の例
は、式(2) RklM(R’mX)n (2) [Rは水素か炭素数1〜12、好ましくは1〜5のアル
キル基またはフェニル基、Aは炭素数1〜8、好ましく
は1〜4のアルコキシ基、MはSi、Ti、Zr、F
e、Cu、Sn、B、Al、Ge、Ce、TaおよびW
等からなる群、好ましくはSi、Ti、Zrからなる群
から選択される金属元素、R’は炭素数1〜4、好まし
くは2〜4のアルキレン基またはアルキリデン基、Xは
イソシアネート基、エポキシ基、カルボキシル基、酸ハ
ロゲン化物基、酸無水物基、アミノ基、 チオール基、
ビニル基、メタクリル基、ハロゲン基等の一般的な官能
基、kは0〜5の整数、lは1〜5の整数、mは0また
は1、nは0〜5の整数を示す]で表される化合物であ
る。
【0047】Siを例に取り、具体的に例示すれば、ト
リメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリn−プロ
ポキシシラン ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、ジイソプロポキ
シシラン モノメトキシシラン、モノエトキシシラン、モノブトキ
シシラン メチルジメトキシシラン、エチルジエトキシシラン、ジ
メチルメトキシシラン、ジイソプロピルイソプロポキシ
シラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキ
シシラン、n−プロピルトリn−プロポキシシラン、ブ
チルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、
ジエチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジイソプロ
ポキシシラン、ジブチルジブトキシシラン、トリメチル
メトキシシラン、トリエチルエトキシラン、トリn−プ
ロピルn−プロポキシシラン、トリブチルブトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシラン、ジフェニルジエトキシ
シラン、トリフェニルメトキシシラン等の(アルキル)
アルコキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエ
トキシシラン、2−イソシアネートエチルトリn−プロ
ポキシシラン、3−イソシアネートプロピルメチルジメ
トキシシラン、2−イソシアネートエチルエチルジブト
キシシラン、3−イソシアネートプロピルジメチルイソ
プロポキシシラン、2−イソシアネートエチルジエチル
ブトキシシラン、ジ(3−イソシアネートプロピル)ジ
エトキシシラン、ジ(3−イソシアネートプロピル)メ
チルエトキシシラン、エトキシシラントリイソシアネー
ト等のイソシアネート基を有する(アルキル)アルコキ
シシラン 3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グ
リシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリ
シドキシプロピルジメチルエトキシシラン、2−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、3,4−エポキシブチルトリメトキシシラン等のエ
ポキシ基を有する(アルキル)アルコキシシラン カルボキシメチルトリエトキシシラン、カルボキシメチ
ルエチルジエトキシシラン、カルボキシエチルジメチル
メトキシシラン等のカルボキシル基を有する(アルキ
ル)アルコキシシラン 3−(トリエトキシシリル)−2−メチルプロピルコハ
ク酸無水物等の酸無水物基を有するアルコキシシラン 2−(4−クロロスルフォニルフェニル)エチルトリエ
トキシシラン等の酸ハロゲン化物基を有するアルコキシ
シラン 3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)
−3−アミノプロピルトリエトキシシラン N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチル
ジメトキシシラン N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン
等のアミノ基を有する(アルキル)アルコキシシラン 3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メル
カプトエチルトリエトキシシラン 3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のチ
オール基を有する(アルキル)アルコキシシラン ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルメチルジエトキシシラン等のビニル基を有す
る(アルキル)アルコキシシラン 3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−
メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタ
クリロキシピロピルメチルジメチルシラン等のメタクリ
ル基を有する(アルキル)アルコキシシラン トリエトキシフルオロシラン、3−クロロプロピルトリ
メトキシシラン、3−ブロモプロピルトリエトキシシラ
ン、2−クロロエチルメチルジメトキシシラン等のハロ
ゲン基を有する(アルキル)アルコキシシランを挙げる
ことができる。
【0048】もちろんSiだけではなく、Ti、Zr、
Fe、Cu、Sn、B、Al、Ge、Ce、TaやW等
の他の金属においても同様の化合物を例示することがで
きる。
【0049】これらの金属アルコキシド化合物(B)は
1種類だけでも良く、2種以上を併用しても良い。ま
た、Mg[Al(iso-OC3742、Ba[Zr
2(OC2 592、(C37O)2Zr[Al(OC3
742等の1分子内に2種以上の金属元素が含まれ
ているような金属アルコキシド化合物やテトラメトキシ
シランオリゴマーやテトラエトキシシランオリゴマー等
の1分子内に2個以上の繰り返し単位を有するオリゴマ
ータイプの金属アルコキシド化合物を用いても良い。ま
た、アルコキシ基がアセトキシ基やアセチルアセトキシ
基であっても良い。
【0050】ゾルーゲル法による加水分解、重縮合と
は、金属アルコキシド化合物あるいは金属アルコキシ基
を有する重合体を水と反応させることでアルコキシ基を
水酸基に変換し、次いでこの水酸基を同時進行的に重縮
合させることによりヒドロキシ金属基(金属水酸化物
基、例えば−SiOH)を有する化合物あるいは重合体
が脱水反応あるいは隣接した分子と脱アルコール反応を
生じ、無機的な共有結合を介して3次元的に架橋する反
応を言う。この際、重縮合反応はふたつのヒドロキシ金
属基の脱水反応が最も起こりやすいが、それだけではな
く、他の水酸基やアミノ基、カルボキシル基等の活性水
素を有する官能基とも起こりうる。
【0051】加水分解反応に用いられる水は、全てのア
ルコキシ基を水酸基に変換するために必要な量を添加し
ても良いし、反応系中の水分を利用したり、大気中の水
分を吸湿させて行っても良い。反応条件としては、室温
〜100℃で0.5〜24時間程度が望ましい。またそ
の際、塩酸、硫酸、酢酸、ベンゼンスルホン酸、p−ト
ルエンスルホン酸等の酸性触媒や水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、アンモニア、トリエチルアミン、ピペリ
ジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウ
ンデセン(DBU)等の塩基性触媒を用いても良い。
【0052】更に縮合反応を進め、架橋をより強固なも
のとしたい場合には、その後50〜500℃で5分〜4
8時間程度、熱処理を行う。
【0053】ゾルーゲル反応に用いられる溶媒を具体的
に例示すれば、ベンゼン、トルエン、n−ヘキサン等の
炭化水素系溶剤、クロロホルム、ジクロロメタン、ジク
ロロエタン、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素系
溶剤、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,
3−ジオキサン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル
等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、
シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸
ブチル等のエステル系溶剤、メタノール、エタノール、
n−プロパノール、イソプロパノール等のアルコール系
溶剤および上記した溶剤の混合溶剤が挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。一般的にはアルコール
系溶剤のような極性溶剤が用いられることが多い。
【0054】その他の製造例としては、第1の有機重合
体(A)と金属アルコキシド化合物(B)をブラベンダ
ー等の混合機で加熱しながら混合する方法が挙げられ
る。混合時の温度は第1の有機重合体(A)の成形温度
あるいは軟化および溶融する温度が望ましい。具体的に
は100〜450℃、より好ましくは150〜300℃
程度である。このような温度下では、第1の有機重合体
(A)および金属アルコキシド化合物(B)の金属アル
コキシ基はゾルーゲル反応を用いた場合と同様の反応を
生じ、最終的には無機的な共有結合を介して3次元的に
架橋する。混合時間は1〜60分程度が望ましい。ま
た、ゾルーゲル反応で用いるような酸性触媒や塩基性触
媒を添加しても良い。
【0055】本発明における加水分解、重縮合過程で
は、第1の有機重合体(A)と金属アルコキシド化合物
(B)を溶媒中であらかじめ混合溶解した後、ゾルーゲ
ル反応を行っても良いし、先にどちらか一方の成分、好
ましくは金属アルコキシド化合物(B)を加水分解した
後、他方を添加し、続けて加水分解を行っても良い。
【0056】混合機を用いた方法でも同様であり、第1
の有機重合体(A)と金属アルコキシド化合物(B)を
あらかじめ混合した後、処理しても良いし、先にどちら
か一方の成分、好ましくは金属アルコキシド化合物
(B)を投入した後、他方を添加して処理を行っても良
い。このような方法で作製した改質された金属酸化物粒
子(D)は、金属酸化物の表面に有機重合体が共有結合
している。
【0057】第1の有機重合体(A)と金属アルコキシ
ド化合物(B)との重量比は10:90〜99:1、好
ましくは30:70〜90:10、より好ましくは5
0:50〜90:10である。第1の有機重合体(A)
の使用量が少なすぎると金属酸化物表面への結合が不充
分となるために材料の特性が低下する可能性がある。ま
た、金属アルコキシド化合物(B)の使用量が少なすぎ
ると材料への特性付与が行えなくなる可能性がある。
【0058】また、金属アルコキシド化合物(B)の代
わりに粒子表面に水酸基(金属水酸化物基)を有する金
属酸化物粒子(C)を用いても良い。一般に金属酸化物
の表面に存在する水酸基(金属水酸化物基)は活性であ
るため、加熱等の処理を行うことにより第1の有機重合
体(A)中の官能基と容易に縮合反応を生じ、共有結合
を形成することができる。
【0059】有機−無機複合材料(F) 本発明における有機−無機複合材料(F)は、金属アル
コキシド化合物(B)や金属酸化物粒子(C)と反応可
能な官能基を分子内に少なくとも1個有する第1の有機
重合体(A)を界面改質剤として用い、金属酸化物粒子
(C)の表面に第1の有機重合体(A)が共有結合を
し、改質された金属酸化物粒子(D)を提供し、これを
マトリックスとなる第2の有機重合体(E)中に均一に
微分散させることにより得ることができる。
【0060】第1の有機重合体(A)と金属アルコキシ
ド化合物(B)あるいは金属酸化物粒子(C)との重量
比は10:90〜99:1、好ましくは30:70〜9
0:10、より好ましくは50:50〜90:10であ
る。第1の有機重合体(A)の使用量が少なすぎると金
属酸化物表面への結合が不充分となるために材料の特性
が低下する可能性がある。また、金属アルコキシド化合
物(B)や金属酸化物粒子(C)の使用量が少なすぎる
と材料への特性付与が行えなくなる可能性がある。
【0061】改質された金属酸化物粒子(D)と第2の
有機重合体(E)の重量比には特に制限はないが、コス
ト面を考慮すると第2の有機重合体(E)の含有率は5
0%以上、更には70%以上であることが好ましい。ま
た、材料への特性付与という点を考慮すると改質された
金属酸化物粒子(D)の含有率は、5%以上、より好ま
しくは10%以上である。
【0062】また、第1の有機重合体(A)および第2
の有機重合体(E)の総量と、金属酸化物粒子(C)お
よび金属アルコキシド化合物(B)の総量との重量比は
99:1〜30:70であることが好ましい。
【0063】有機−無機複合材料(F)の製造方法の具
体例を挙げれば、例えばまず金属アルコキシド化合物
(B)およびその金属アルコキシド化合物と反応可能な
官能基を分子内に少なくとも1個有する第1の有機重合
体(A)の混合組成物を溶液中でゾルーゲル法によって
加水分解、重縮合することにより、金属酸化物の表面に
有機重合体が共有結合した改質された金属酸化物粒子
(D)を作製する。
【0064】次にこの溶液中に材料のマトリックスとな
る第2の有機重合体(E)を投入し、よく混合すること
によって有機−無機複合材料(F)を得る方法が挙げら
れる。
【0065】他の方法としては、第1の有機重合体
(A)と金属アルコキシド化合物(B)をブラベンダー
等の混合機で加熱混合することによって反応させ、改質
された金属酸化物粒子(D)を作製し、その後、混合機
中にマトリックスとなる第2の有機重合体(E)を投入
し、加熱しながらよく混合することによって有機−無機
複合材料(F)を得る方法が挙げられる。
【0066】また、金属アルコキシド化合物(B)の代
わりに金属酸化物粒子(C)を用いても有機−無機複合
材料(F)を得ることができる。
【0067】もちろん、第1の有機重合体(A)と金属
アルコキシド化合物(B)や金属酸化物粒子(C)から
あらかじめ作製した改質された金属酸化物粒子(D)を
後で第2の有機重合体(E)と混合することによって有
機−無機複合材料(F)を作製しても構わない。有機−
無機複合材料(F)を作製するためのより具体的な方法
を以下に例示する。
【0068】(1)金属アルコキシド化合物およびその
金属アルコキシド化合物と反応可能な官能基を有する第
1の有機重合体を有機溶剤に溶解する工程; (2)酸性触媒または塩基性触媒を含む水溶液を加え、
金属アルコキシド化合物および有機重合体中の官能基を
加水分解および重縮合させて、第1の有機重合体で改質
された金属酸化物粒子を提供する工程; (3)第1の有機重合体で改質された金属酸化物粒子
を、第2の有機重合体を溶解した有機溶液中に均一に微
分散させる工程;および (4)乾燥または加熱して溶剤を除去する工程;を包含
する方法。
【0069】(1)金属アルコキシド化合物を溶解した
有機溶剤に酸性触媒または塩基性触媒を含む水溶液を加
え、金属アルコキシド化合物を加水分解および部分的に
重縮合させて金属酸化物粒子を提供する工程; (2)この金属酸化物粒子を金属酸化物粒子の表面と結
合可能な官能基を有する第1の有機重合体を溶解した有
機溶剤と混合する工程; (3)酸性触媒または塩基性触媒を含む水溶液を加え、
金属酸化物粒子の表面および有機重合体中の官能基を加
水分解および重縮合させて、第1の有機重合体で改質さ
れた金属酸化物粒子を提供する工程; (4)第1の有機重合体で改質された金属酸化物粒子
を、第2の有機重合体を溶解した有機溶剤中に均一に微
分散させる工程;および (5)乾燥または加熱して溶剤を除去する工程;を包含
する方法。
【0070】(1)金属アルコキシド化合物と上記金属
アルコキシド化合物と反応可能な官能基を有する第1の
有機重合体とを加熱式混合装置で混合および加熱して、
第1の有機重合体で改質された金属酸化物粒子を提供す
る工程;及び (2)更に第2の有機重合体を添加し、混合および加熱
する工程;を包含する方法。
【0071】(1)表面に水酸基(金属水酸化物基)を
有する金属酸化物粒子を提供する工程; (2)上記金属酸化物粒子と、水酸基(金属水酸化物
基)と反応可能な官能基を有する第1の有機重合体と
を、有機溶剤中で混合して、第1の有機重合体で改質さ
れた金属酸化物粒子を提供する工程; (3)第1の有機重合体で改質された金属酸化物粒子を
第2の有機重合体を溶解した有機溶剤中に均一に微分散
させる工程;および (4)乾燥または加熱して溶剤を除去する工程;を包含
する方法。
【0072】(1)表面に水酸基(金属水酸化物基)を
有する金属酸化物粒子を提供する工程; (2)上記金属酸化物粒子と、水酸基(金属水酸化物
基)と反応可能な官能基を有する第1の有機重合体と
を、有機溶剤中で混合して、第1の有機重合体で改質さ
れた金属酸化物粒子を提供する工程; (3)第1の有機重合体で改質された金属酸化物粒子と
第2の有機重合体とを加熱式混合装置を使用して、混合
および加熱する工程;を包含する方法。
【0073】(1)表面に水酸基(金属水酸化物基)を
有する金属酸化物粒子を提供する工程; (2)粒子表面に水酸基(金属水酸化物基)を有する金
属酸化物と水酸基(金属水酸化物基)と反応可能な官能
基を有する第1の有機重合体とを加熱式混合装置で混合
及び加熱して、第1の有機重合体で改質された金属酸化
物粒子を提供する工程;及び (3)更に第2の有機重合体を添加し、混合および加熱
する工程;を包含する方法。
【0074】このような方法で作製した有機−無機複合
材料は有機重合体と共有結合した金属酸化物粒子が有機
重合体中に均一かつ微細に分散した高性能、高機能な材
料となる。
【0075】更に本発明の有機−無機複合材料は、中間
生成物である改質された金属酸化物粒子(D)の製造工
程からブラベンダー等の混合機や射出成形、押出成形等
の一般の成形加工機を使用することが可能であり、より
実用的である。その形態は塗膜の他、糸、フィルム、球
状、ブロック等の各種形状の成形体であるものを含む。
【0076】本発明における全ての工程において強度、
硬度、耐候性、耐薬品性、難燃性、帯電防止性等の機能
を向上または新たに付与する目的で無機物含有量や重合
体間の架橋密度を調整するためにSi、Ti、Zr、F
e、Cu、Sn、B、Al、Ge、Ce、Ta、W等の
金属、金属酸化物、金属錯体、無機塩等を共存させても
良い。また、ゲル化、乾燥、熱処理の際に生じる可能性
があるクラックを抑制するためにホルムアミドやジメチ
ルホルムアミド、ジオキサン、シュウ酸等を乾燥抑制剤
として加えても良いし、添加物としてアセチルアセトン
等を加えても良い。
【0077】本発明の有機−無機複合材料には、無機材
料が有する機械的強度、耐熱性、耐候性、表面硬度、剛
性、耐水性、耐薬品性、耐汚染性、難燃性等の特性が有
機重合体に良好に付与されている。言い換えれば、有機
重合体が有する耐衝撃性、柔軟性、加工性および軽量性
等の特性が無機材料に良好に付与されている。
【0078】
【発明の効果】本発明により高性能および高機能プラス
チック材料、プラスチック成形品もしくはフィルム、シ
ーリング材、接着剤・塗料用バインダー、構造材料、光
学材料、樹脂添加物、表面改質材、ハードコート材、電
気・電子材料、医療材料または充填剤等に用いるのに適
する有機−無機複合材料が提供される。
【0079】
【実施例】以下の実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されない。
【0080】合成例1 数平均分子量3900、および水酸基当量1.8のポリ
カーボネートジオール70.0gをクロロホルム500
mLに溶解させ、その後この溶液に3−イソシアネート
プロピルトリエトキシシラン13.3gを添加し、還流
下で10時間加熱した後、室温に冷却した。この反応液
をメタノール7L中に滴下し、生成物を析出させた。析
出物をろ別し、メタノールで洗浄した後、減圧乾燥した
(収率97%)。
【0081】1H−NMR測定により得られた生成物は
両末端にアルコキシシリル基が導入された両末端トリエ
トキシシリル化ポリカーボネート(PCS)であること
を確認した。この生成物のアルコキシシリル基当量は
1.8であった。またGPCの結果、この生成物の数平
均分子量は4400であった。
【0082】合成例2 数平均分子量5200、および水酸基当量1.7のポリ
サルホンジオール26.0gをクロロホルム300mL
に溶解し、その後この溶液に3−イソシアネートプロピ
ルトリエトキシシラン3.5gを添加し、還流下で11
時間加熱した後、室温に冷却した。この反応液をメタノ
ール3L中に滴下し、生成物を析出させた。析出物をろ
別し、メタノールで洗浄した後、減圧乾燥した(収率9
6%)。
【0083】1H−NMR測定より得られた生成物は両
末端にアルコキシシリル基が導入された両末端トリエト
キシシリル化ポリサルホン(PSS)であることを確認
した。この生成物のアルコキシシリル基当量は1.7で
あった。またGPCの結果、この生成物の数平均分子量
は6000であった。
【0084】合成例3 数平均分子量6100、および水酸基当量1.6のポリ
アリレートジオール30.5gをクロロホルム300m
Lに溶解し、その後この溶液に3−イソシアネートプロ
ピルトリエトキシシラン3.2gを添加し、還流下で1
5時間加熱した後、室温に冷却した。この反応液をメタ
ノール3L中に滴下し、生成物を析出させた。析出物を
ろ別し、メタノールで洗浄した後、減圧乾燥した(収率
96%)。
【0085】1H−NMR測定より得られた生成物は両
末端にアルコキシシリル基が導入された両末端トリエト
キシシリル化ポリアリレート(PAS)であることを確
認した。この生成物のアルコキシシリル基当量は1.6
であった。またGPCの結果、この生成物の数平均分子
量は6700であった。
【0086】実施例1 合成例1で作製した数平均分子量4400のPCS0.
40gとテトラエトキシシラン(TEOS)0.20g
をテトラヒドロフラン(THF)10mlに溶解した
後、1N−塩酸水0.10gを添加し、1時間強撹拌を
行った。この溶液を数平均分子量36000の三菱エン
ジニアリングプラスチックス製のポリカーボネート樹脂
「Iupilon」2.00gをジクロロメタン40m
lに溶解した溶液に徐々に滴下し、更に1時間撹拌を行
った。
【0087】得られた溶液をスピンコーターを用いてポ
リアミド基板(厚さ2mm)上にコーティングして、シ
リカ/ポリカーボネート系コーティングフィルムを得
た。また、溶液をバット上にキャストして溶剤分を蒸発
させ、透明なシリカ/ポリカーボネート系フィルムを得
た。
【0088】実施例2 TEOS1.00gをTHF10mlに溶解した後、1
N−塩酸水0.35gを添加し、10分間強撹拌を行っ
た。この溶液を合成例1で作製した数平均分子量440
0のPCS1.00gをTHF20mlに溶解した溶液
に徐々に滴下し、1N−塩酸水0.05gを添加した
後、1時間強撹拌を行った。この溶液を数平均分子量2
4000のポリカーボネート樹脂2.00gをTHF4
0mlに溶解した溶液に徐々に滴下し、更に1時間撹拌
を行った。
【0089】得られた溶液をスピンコーターを用いてポ
リアミド基板(厚さ2mm)上にコーティングして、シ
リカ/ポリカーボネート系コーティングフィルムを得
た。また、溶液をバット上にキャストして溶剤分を蒸発
させ、良好なシリカ/ポリカーボネート系フィルムを得
た。
【0090】実施例3 TEOS2.00gをTHF20mlに溶解した後、1
N−塩酸水0.70gを添加し、10分間強撹拌を行っ
た。この溶液を合成例1で作製した数平均分子量440
0のPCS2.00gをTHF40mlに溶解した溶液
に徐々に滴下し、1N−塩酸水0.10gを添加した
後、1時間強撹拌を行った。この溶液を数平均分子量3
6000のポリカーボネート樹脂2.00gをジクロロ
メタン40mlに溶解した溶液に徐々に滴下し、更に1
時間撹拌を行った。
【0091】得られた溶液をスピンコーターを用いてポ
リアミド基板(厚さ2mm)上にコーティングして、シ
リカ/ポリカーボネート系コーティングフィルムを得
た。また、溶液をバット上にキャストして溶剤分を蒸発
させ、良好なシリカ/ポリカーボネート系フィルムを得
た。
【0092】実施例4 合成例2で作製した数平均分子量6000のPSS0.
40gと三菱化学製テトラメトキシシランオリゴマーM
KCシリケートMS−56(TMOS)0.20gをT
HF10mlに溶解した後、1N−塩酸水0.10gを
添加し、1時間強撹拌を行った。この溶液を数平均分子
量22000のアルドリッチ製のポリサルホン樹脂2.
00gをクロロホルム40mlに溶解した溶液に徐々に
滴下し、更に1時間撹拌を行った。
【0093】得られた溶液をスピンコーターを用いてポ
リアミド基板(厚さ2mm)上にコーティングして、シ
リカ/ポリサルホン系コーティングフィルムを得た。ま
た、溶液をバット上にキャストして溶剤分を蒸発させ、
透明なシリカ/ポリサルホン系フィルムを得た。
【0094】実施例5 TMOS2.00gをTHF20mlに溶解した後、1
N−塩酸水0.72gを添加し、10分間強撹拌を行っ
た。この溶液を合成例2で作製した数平均分子量600
0のPSS2.00gをTHF40mlに溶解した溶液
に徐々に滴下し、1N−塩酸水0.07gを添加した
後、1時間強撹拌を行った。この溶液を数平均分子量2
2000のポリサルホン樹脂2.00gをクロロホルム
40mlに溶解した溶液に徐々に滴下し、更に1時間撹
拌を行った。
【0095】得られた溶液をスピンコーターを用いてポ
リアミド基板(厚さ2mm)上にコーティングして、シ
リカ/ポリサルホン系コーティングフィルムを得た。ま
た、溶液をバット上にキャストして溶剤分を蒸発させ、
良好なシリカ/ポリサルホン系フィルムを得た。
【0096】実施例6 合成例3で作製した数平均分子量6700のPAS0.
40gとTMOS0.20gをTHF10mlに溶解し
た後、1N−塩酸水0.10gを添加し、1時間強撹拌
を行った。この溶液をユニチカ製のポリアリレート樹脂
「U−ポリマー」2.00gをジクロロメタン40ml
に溶解した溶液に徐々に滴下し、更に1時間撹拌を行っ
た。
【0097】得られた溶液をスピンコーターを用いてポ
リアミド基板(厚さ2mm)上にコーティングして、シ
リカ/ポリアリレート系コーティングフィルムを得た。
また、溶液をバット上にキャストして溶剤分を蒸発さ
せ、透明なシリカ/ポリアリレート系フィルムを得た。
【0098】実施例7 TMOS2.00gをTHF20mlに溶解した後、1
N−塩酸水0.72gを添加し、10分間強撹拌を行っ
た。この溶液を合成例3で作製した数平均分子量670
0のPAS2.00gをTHF40mlに溶解した溶液
に徐々に滴下し、1N−塩酸水0.06gを添加した
後、1時間強撹拌を行った。この溶液をポリアリレート
樹脂2.00gをジクロロメタン40mlに溶解した溶
液に徐々に滴下し、更に1時間撹拌を行った。
【0099】得られた溶液をスピンコーターを用いてポ
リアミド基板(厚さ2mm)上にコーティングして、シ
リカ/ポリアリレート系コーティングフィルムを得た。
また、溶液をバット上にキャストして溶剤分を蒸発さ
せ、良好なシリカ/ポリアリレート系フィルムを得た。
【0100】実施例8 合成例1で作製した数平均分子量4400のPCS1
5.0gとTEOS15.0gの混合物をハーケ製ブラ
ベンダーHBIシステム90型に投入し、200℃で1
0分間混合した。次に数平均分子量36000のポリカ
ーボネート樹脂20.0gを添加し、280℃で更に1
0分間混合することによりシリカ/ポリカーボネート系
複合材料を得た。
【0101】実施例9 合成例2で作製した数平均分子量6000のPSS1
5.0gとTMOS15.0gの混合物をハーケ製ブラ
ベンダーHBIシステム90型に投入し、220℃で1
0分間混合した。次に数平均分子量22000のポリサ
ルホン樹脂20.0gを添加し、330℃で更に10分
間混合することによりシリカ/ポリサルホン系複合材料
を得た。
【0102】実施例10 合成例1で作製した数平均分子量4400のPCS1.
1g、アルドリッチ製のシリカ(fumed)3.0g、トル
エン100mLを200mL容フラスコに投入し、撹拌
を行いながら、還流下で24時間処理した。その後、ト
ルエンを留去し、4.2gの白色物を得た。この白色物
0.2gを数平均分子量24000のポリカーボネート
樹脂3.0gをジクロロメタン60mLに溶解した溶液
に添加し、30分間撹拌を行った。
【0103】得られた溶液をスピンコーターを用いてポ
リアミド基板(厚さ2mm)上にコーティングして、シ
リカ/ポリカーボネート系コーティングフィルムを得
た。また、溶液をバット上にキャストして溶剤分を蒸発
させ、良好なシリカ/ポリカーボネート系フィルムを得
た。
【0104】実施例11 合成例1で作製した数平均分子量4400のPCS1.
1g、チタン工業製の超微粒子酸化チタンST−300
(粒子径0.05μm以下)4.0g、トルエン100
mLを200mL容フラスコに投入し、撹拌を行いなが
ら、還流下で24時間処理した。その後、トルエンを留
去し、5.1gの白色物を得た。この白色物0.2gを
数平均分子量24000のポリカーボネート樹脂3.0
gをジクロロメタン60mLに溶解した溶液に添加し、
30分間撹拌を行った。
【0105】得られた溶液をスピンコーターを用いてポ
リアミド基板(厚さ2mm)上にコーティングして、チ
タニア/ポリカーボネート系コーティングフィルムを得
た。また、溶液をバット上にキャストして溶剤分を蒸発
させ、良好なチタニア/ポリカーボネート系フィルムを
得た。
【0106】実施例12 合成例1で作製した数平均分子量4400のPCS1
1.0g、アルドリッチ製のシリカ(fumed) 30.0
gをハーケ製ブラベンダーHBIシステム90型に投入
し、200℃で10分間混合した後、取り出して40.
5gの白色物を得た。次にこの白色物2.7gと数平均
分子量24000のポリカーボネート樹脂40.0gを
再度、ブラベンダーに投入し、280℃で10分間混合
することによりシリカ/ポリカーボネート系複合材料を
得た。
【0107】実施例13 合成例1で作製した数平均分子量4400のPCS1
1.0g、チタン工業製の超微粒子酸化チタンST−3
00(粒子径0.05μm以下)40.0gをハーケ製
ブラベンダーHBIシステム90型に投入し、200℃
で10分間混合した後、取り出して50.6gの白色物
を得た。次にこの白色物2.7gと数平均分子量240
00のポリカーボネート樹脂40.0gを再度、ブラベ
ンダーに投入し、280℃で10分間混合することによ
りチタニア/ポリカーボネート系複合材料を得た。
【0108】実施例14 実施例10においてPCSとシリカを処理することによ
り得られた白色物3.0gと数平均分子量36000の
ポリカーボネート樹脂40.0gをハーケ製ブラベンダ
ーHBIシステム90型に投入し、280℃で10分間
混合することによりシリカ/ポリカーボネート系複合材
料を得た。
【0109】実施例15 実施例11においてPCSと酸化チタンを処理すること
により得られた白色物3.0gと数平均分子量3600
0のポリカーボネート樹脂40.0gをハーケ製ブラベ
ンダーHBIシステム90型に投入し、280℃で10
分間混合することによりチタニア/ポリカーボネート系
複合材料を得た。
【0110】比較例1 TEOS1.00gをTHF10mlに溶解した後、1
N−塩酸水0.35gを添加し、10分間強撹拌を行っ
た。この溶液を数平均分子量36000のポリカーボネ
ート樹脂2.00gをTHF40mlに溶解した溶液に
徐々に滴下し、更に1時間撹拌を行った。
【0111】得られた溶液をバット上にキャストして溶
剤分を蒸発させ、白色でもろいシリカ/ポリカーボネー
ト系フィルムを得た。
【0112】比較例2 TMOS1.00gをTHF10mlに溶解した後、1
N−塩酸水0.36gを添加し、10分間強撹拌を行っ
た。この溶液を数平均分子量22000のポリサルホン
樹脂2.00gをクロロホルム40mlに溶解した溶液
に徐々に滴下し、更に1時間撹拌を行った。
【0113】得られた溶液をバット上にキャストして溶
剤分を蒸発させ、白色でもろいシリカ/ポリサルホン系
フィルムを得た。
【0114】比較例3 TMOS1.00gをTHF10mlに溶解した後、1
N−塩酸水0.36gを添加し、10分間強撹拌を行っ
た。この溶液をポリアリレート樹脂2.00gをジクロ
ロメタン40mlに溶解した溶液に徐々に滴下し、更に
1時間撹拌を行った。
【0115】得られた溶液をバット上にキャストして溶
剤分を蒸発させ、白色でもろいシリカ/ポリアリレート
系フィルムを得た。
【0116】走査型電子顕微鏡(SEM)観察 実施例1〜7および比較例1〜3で得られたフィルムの
断面のSEM観察を行った。装置は日本電子製のJSM
−5800LVC型を用いた。
【0117】その結果、比較例1で得られたシリカ/ポ
リカーボネート系フィルム、比較例2で得られたシリカ
/ポリサルホン系フィルムおよび比較例3で得られたシ
リカ/ポリアリレート系フィルムでは、シリカ成分と有
機重合体成分のマクロ相分離に伴う数μm〜10μm以
上のサイズの空孔が無数に観察され、隙間だらけの内部
構造であった。
【0118】これに対して、実施例1〜3で得られた本
発明のシリカ/ポリカーボネート系フィルム、実施例4
と5で得られたシリカ/ポリサルホン系フィルムおよび
実施例6と7で得られたシリカ/ポリアリレート系フィ
ルムでは、2成分のマクロな相分離は観られず、均一な
内部構造であった。
【0119】比較例1のシリカ/ポリカーボネート系フ
ィルムのSEM写真を図1に、実施例2のシリカ/ポリ
カーボネート系フィルムのSEM写真を図2に示した。
【0120】また、元素分析を用いてフィルム内部にお
けるSi元素の面分析を行ったところ、実施例1〜7の
全てのフィルムでSi元素が均一に分布していた。
【0121】これらの結果より、本発明の有機−無機複
合材料では金属酸化物が有機重合体中に均一かつ微細に
分散していることが確認された。
【0122】表面硬度測定 実施例1〜7、10、11で得られたポリアミド基板上
へのコーティングフィルムを用いて、鉛筆硬度による表
面硬度測定を行った。測定に際しては、熱風乾燥器を用
いて120℃で6時間の熱処理を行い、その後、23
℃、湿度50%の恒温室内で48時間状態調整した後、
測定に用いた。
【0123】測定は鉛筆引っかき試験(JIS K 5
400)を参考にして行い、装置はヘイドン製のPee
ling/Slipping/Scratching
Tester HEIDON−14型、鉛筆は三菱鉛筆
製のuni鉛筆を用いた。測定条件は試料台の移動速度
30mm/分、荷重1.00kgとした。測定結果を表
1に示した。
【0124】
【表1】表面硬度
【0125】市販のポリカーボネート樹脂より作製した
フィルムと比較して、本発明のシリカ/ポリカーボネー
ト系フィルムの鉛筆硬度は向上した。また、シリカ/ポ
リサルホン系フィルムおよびシリカ/ポリアリレート系
フィルムについても同様の結果であり、本発明の有機−
無機複合材料は、優れた表面硬度を示した。
【0126】引張試験 実施例8で得られたシリカ/ポリカーボネート系複合材
料と実施例9で得られたシリカ/ポリサルホン系複合材
料を小型射出成形機を用いて280〜350℃で加工
し、ダンベル型の試験片(長20mm×径5mm)を作
製した。得られた試験片は23℃、湿度50%の恒温室
内で48時間状態調整した後、試験に用いた。
【0127】試験はJIS K 7113および712
7を参考にして行い、島津製作所製オートグラフDSS
5000を用いた。試験条件はロードセル100kg・
f、テストスピード10mm/分とした。試験結果を表
2に示した。
【0128】
【表2】引張試験
【0129】市販のポリカーボネート樹脂を用いて作製
した試験片と比較して、本発明のシリカ/ポリカーボネ
ート系複合材料は引張強さと引張弾性率が大きく向上し
た。そして、引張伸びは小さくなった。また、シリカ/
ポリサルホン系複合材料についても同様の結果であり、
本発明の有機−無機複合材料は、市販のプラスチックよ
りも高い機械的強度を示した。
【0130】アイゾッド衝撃試験 実施例8で得られたシリカ/ポリカーボネート系複合材
料を小型射出成形機を用いて280〜300℃で加工
し、ノッチ付の試験片(長20mm×厚5mm)を作製
した。得られた試験片は23℃、湿度50%の恒温室内
で48時間状態調整した後、試験に用いた。
【0131】試験はJIS K 7110を参考にして
行い、東洋精機製の衝撃試験機を用いた。試験結果を表
3に示した。
【0132】
【表3】アイゾッド衝撃試験
【0133】市販されている非強化およびガラス繊維充
填ポリカーボネート樹脂を用いて試験を行ったところ、
表3のように衝撃強さに大きな違いがみられた。本発明
のシリカ/ポリカーボネート系複合材料は、非強化のポ
リカーボネートほどではなかったが、ガラス繊維充填ポ
リカーボネートよりも明らかに優れた衝撃強さを示し
た。このことは、本発明のシリカ/ポリカーボネート系
複合材料中のシリカ成分の分散粒子径が、市販のガラス
繊維充填ポリカーボネート中のガラス繊維の分散粒子径
よりかなり小さいことを示しているものと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 比較例1のシリカ/ポリカーボネート系フィ
ルムのSEM写真である。
【図2】 実施例2のシリカ/ポリカーボネート系フィ
ルムのSEM写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 81/06 C08L 81/06 // C09D 167/06 C09D 167/06 169/00 169/00 181/06 181/06 (72)発明者 須方 一明 大阪府寝屋川市讃良東町8番1号 オリヱ ント化学工業株式会社内 (72)発明者 上利 泰幸 大阪府大阪市中央区東平1丁目1番53の 1001号 (72)発明者 島田 雅之 大阪府堺市高倉台3丁11番6号 Fターム(参考) 4J002 BB031 BB032 BB121 BB122 BC031 BC032 BD041 BD042 BG041 BG042 BG051 BG052 CB001 CB002 CC041 CC042 CC161 CC162 CC181 CC182 CD001 CD002 CE001 CE002 CF001 CF002 CF011 CF012 CF161 CF162 CG001 CG002 CH071 CH072 CH091 CH092 CL001 CL002 CL041 CL042 CM041 CM042 CN011 CN012 CN031 CN032 CP031 CP032 DE096 DE136 DJ016 FB086 FB096 FB166 GH01 GJ01 4J038 CB021 CB081 CB121 CC021 CD021 CG141 DA011 DA031 DA141 DA161 DB001 DD001 DD061 DD121 DE001 DF051 DJ021 DK001 DK011 DL031 GA02 GA03 GA06 GA09 HA216 HA446 KA09 KA20 MA14 NA04 NA11 PB02 PB04 PB05 PB07 PB09

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第2の有機重合体のマトリックスとその
    中に均一に微分散された金属酸化物粒子と該金属酸化物
    粒子を該第2の有機重合体の中に均一に微分散させるた
    めの界面改質剤とを含有する有機−無機複合材料におい
    て、該界面改質剤が該金属酸化物粒子の表面と結合可能
    な官能基を有する第1の有機重合体である有機−無機複
    合材料。
  2. 【請求項2】 前記界面改質剤の官能基が金属酸化物の
    表面と結合している請求項1記載の有機−無機複合材
    料。
  3. 【請求項3】 前記第2の有機重合体の主骨格が熱可塑
    性樹脂である請求項1記載の有機−無機複合材料。
  4. 【請求項4】 前記第2の有機重合体の主骨格がポリカ
    ーボネート、ポリアリレート、又はポリサルホンである
    請求項1記載の有機−無機複合材料。
  5. 【請求項5】 前記第2の有機重合体の数平均分子量が
    500〜100000である請求項1記載の有機−無機
    複合材料。
  6. 【請求項6】 前記金属酸化物粒子が、金属アルコキシ
    ド化合物あるいはその低縮合物を加水分解および重縮合
    反応させることにより得られたものである請求項1記載
    の有機−無機複合材料。
  7. 【請求項7】 前記金属酸化物粒子の金属元素がSi、
    TiおよびZrからなる群から選択される少なくとも1
    種である請求項1記載の有機−無機複合材料。
  8. 【請求項8】 前記金属酸化物粒子の平均粒径が0.0
    01〜1μmである請求項1記載の有機−無機複合材
    料。
  9. 【請求項9】 前記金属酸化物粒子の表面と結合可能な
    官能基が金属アルコキシ基、水酸基、アミノ基、カルボ
    キシル基からなる群から選択される請求項1記載の有機
    −無機複合材料。
  10. 【請求項10】 前記金属酸化物粒子の表面と結合可能
    な官能基が金属アルコキシ基である請求項1記載の有機
    −無機複合材料。
  11. 【請求項11】 前記金属アルコキシ基の金属元素がS
    i、TiおよびZrからなる群から選択される少なくと
    も1種である請求項10記載の有機−無機複合材料。
  12. 【請求項12】 前記第1の有機重合体の主骨格がポリ
    カーボネート、ポリアリレート、又はポリサルホンであ
    る請求項1記載の有機−無機複合材料。
  13. 【請求項13】 前記第1の有機重合体の数平均分子量
    が500〜50000である請求項1記載の有機−無機
    複合材料。
  14. 【請求項14】 (1)第1の有機重合体で改質された
    金属酸化物粒子であって、該金属酸化物粒子の表面に該
    金属酸化物粒子の表面と結合可能な官能基を有する第1
    の有機重合体が共有結合しているものを提供する工程;
    及び(2)第1の有機重合体で改質された金属酸化物粒
    子と第2の有機重合体とを混合して、この金属酸化物粒
    子を第2の有機重合体のマトリックス中に均一に微分散
    させる工程;を包含する、請求項1記載の有機−無機複
    合材料の製造方法。
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