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JP2000326451A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JP2000326451A
JP2000326451A JP11138473A JP13847399A JP2000326451A JP 2000326451 A JP2000326451 A JP 2000326451A JP 11138473 A JP11138473 A JP 11138473A JP 13847399 A JP13847399 A JP 13847399A JP 2000326451 A JP2000326451 A JP 2000326451A
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resin
decorative sheet
resin layer
heat
layer
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JP11138473A
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Takashi Tominaga
孝史 冨永
Hitoshi Suzuki
仁 鈴木
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】基材シート1上に表面樹脂層4を有する複層型
の化粧シートにおいて、熱ラミネート法による安定的且
つ効率的な製造が可能であり、層間接着強度や耐熱性、
耐候性にも優れた化粧シートを提供する。 【解決手段】基材シート1と表面樹脂層4とを、アクリ
ル−ポリエステル−塩酢ビ系樹脂からなる熱接着性樹脂
層3を介して積層してなる化粧シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅等の建築物の
内外装材や、造作材、建具等の建築資材、家具什器類、
車両内装、住設機器や家電製品等の表面化粧等に使用す
るための化粧シートに関するものであり、特に、例えば
玄関引戸等の耐候性や耐熱性が必要とされる建築部材の
表面化粧用として好適な化粧シートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】上記の様な各種用途に使用するための化
粧シートとしては従来、安価で加工性に優れたポリ塩化
ビニル樹脂製の化粧シートが最も一般的であった。この
化粧シートには、ポリ塩化ビニル樹脂からなる基材シー
トの表面又は裏面に、木目等の適宜の所望の絵柄の印刷
を施してなる、単層構成の化粧シートと、ポリ塩化ビニ
ル樹脂からなる基材シートの表面に絵柄の印刷を施し、
該印刷面上に透明なポリ塩化ビニル樹脂からなる表面樹
脂層を積層してなる、複層構成の化粧シートとがある。
中でも、後者の複層構成の化粧シートは、絵柄の印刷が
表面からも裏面からもポリ塩化ビニル樹脂層によって保
護され、加工上も耐久性上も有利である点や、基材シー
トの着色による高隠蔽化が容易である点などから、単層
構成の化粧シートよりも広く一般的に使用されて来た。
【0003】上記の他、ポリ塩化ビニル樹脂と他の熱可
塑性樹脂との組み合わせによる化粧シートもあった。例
えば、耐候性が要求される準外装用途には、耐候性に優
れたアクリル系樹脂を表面樹脂層に使用したものもあっ
たし、鋼板用等の高鮮映性が要求される用途には、透明
性や表面平滑性に優れたポリエステル系樹脂を表面樹脂
層に使用したものもあった。そして、係る如く、ポリ塩
化ビニル樹脂同士、或いはポリ塩化ビニル樹脂と他の熱
可塑性樹脂との組み合わせによって構成される化粧シー
トは、ポリ塩化ビニル樹脂の持つ優れた熱接着性を利用
して、熱ラミネート法によって製造するのが最も一般的
であった。
【0004】ところが、近年になって、ポリ塩化ビニル
樹脂が燃焼時に塩素ガスや塩化水素ガス等を大量に発生
し、有毒物質であるダイオキシンの発生の直接的又は間
接的要因となることが指摘され、環境保護の観点からポ
リ塩化ビニル樹脂に替わる素材を使用した化粧シートの
開発が要望される様になった。そして、係る要望に応え
るものとして、例えばポリオレフィン系樹脂やアクリル
系樹脂、ポリエステル系樹脂等の、ポリ塩化ビニル以外
の塩素を含有しない熱可塑性樹脂を使用した化粧シート
が既に開発、実用化され、ポリ塩化ビニル樹脂製の化粧
シートの代替が徐々に進行しつつある。
【0005】しかし、これらの代替樹脂はいずれも、ポ
リ塩化ビニル樹脂と比較して、熱接着性に劣っているの
で、従来のポリ塩化ビニル樹脂を使用した化粧シートの
場合と同様に、熱ラミネート法によって化粧シートを製
造しようとすると、必要な接着強度を得ることが困難で
あるという問題点があった。特に、ポリオレフィン系樹
脂を使用する場合には、熱接着可能な温度条件の範囲が
非常に狭く、しかも高温過ぎるので、シートの破断や伸
び、変形、劣化等のラミネート不良を発生してしまう。
また、これらの不都合の発生しない低温域で熱ラミネー
トを行っても、ラミネート強度が極端に低く、とても化
粧シートとして実用に堪えるものを得ることはできな
い。
【0006】係る問題点に対応すべく、基材シートと表
面樹脂層との間に、塩酢ビ−アクリル系樹脂からなる熱
接着性樹脂層を設ける方法なども提案されている(特開
平9−300559号公報等)。この方法によれば、シ
ートの破断や伸び、変形、劣化等の発生しない低温域に
おいて十分に熱活性化され接着性を発現する熱接着性樹
脂層を介在させて熱ラミネートを行うことによって、ラ
ミネート不良を発生することなく十分なラミネート強度
を達成することができる利点がある。
【0007】しかしながら、上記熱接着性樹脂層は、本
質的に耐熱性に劣る樹脂からなるものであるから、得ら
れた化粧シートは耐熱性に劣ったものであり、例えば準
外装用途などにおいて直射日光により強熱されると、そ
の熱によって熱接着性樹脂層が軟化し、表面樹脂層が基
材シートから剥離してしまうという問題点がある。この
問題点は、熱軟化温度の高い熱接着性樹脂を使用すれ
ば、理論的には改善されるであろうが、そうすると、必
然的にラミネート温度を上げる必要があるから、結果的
にはシートの破断、伸び、変形、劣化等のラミネート不
良を招くことになり、所期の目的が達成できなくなって
しまう。
【0008】そこで、熱接着性樹脂にイソシアネート化
合物等の架橋剤を配合しておき、ラミネート加工時の熱
で接着性を発現して基材シートと表面樹脂層とを接着さ
せると同時に、熱接着性樹脂の内部で架橋反応を起こさ
せることによって、ラミネート加工後の耐熱性を向上す
る手法も考えられる。しかしながら、係る手法による
と、基材シートに熱接着性樹脂を塗工後、熱ラミネート
加工までに時間を置くと、その間に架橋反応が進行する
結果、熱ラミネート加工時には最早熱接着性を発現しな
くなってしまうので、直ちに熱ラミネート加工を行う必
要がある。従って、化粧シートの製造工程の進捗管理が
面倒である他、熱接着性樹脂の塗工済みの印刷基材シー
トを大量に作り置きをしておくことができないので、多
品種少量生産への対応も非常に困難である等の問題点が
ある。
【0009】また、熱ラミネート法に代わるラミネート
法として、ドライラミネート法や溶融押出しラミネート
法等の提案もあるが、これらは大規模で高価な製造設備
を必要とし、多品種少量生産や短納期への対応も困難で
あり、また溶融押出しラミネート法にあっては使用可能
な樹脂の種類も限定される等の問題もあって、熱ラミネ
ート法を全て代替し得るものではなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
における上記した問題点を解決すべく、本発明者らが鋭
意検討した結果、特定の樹脂組成物を熱接着性樹脂とし
て使用することによって、シートの破断、伸び、変形、
劣化等のラミネート不良を招くことなく安定的に熱ラミ
ネート加工可能であり、しかも接着強度や耐熱性、耐候
性に優れた化粧シートを得ることができることを見出
し、本発明を完成するに至ったものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の化粧シートは、
熱可塑性樹脂からなる基材シート上に熱接着性樹脂層を
介して熱可塑性樹脂からなる表面樹脂層が積層されてな
る化粧シートにおいて、前記熱接着性樹脂層がアクリル
−ポリエステル−塩酢ビ系樹脂からなることを特徴とす
るものである。
【0012】また本発明の化粧シートは、上記化粧シー
トにおいて、前記基材シートが、アクリル−ポリエステ
ル−塩酢ビ系樹脂からなる熱接着性樹脂層を介して積層
された複数層の熱可塑性樹脂層の積層体であることを特
徴とするものである。
【0013】また本発明の化粧シートは、上記化粧シー
トにおいて、前記表面樹脂層が、アクリル−ポリエステ
ル−塩酢ビ系樹脂からなる熱接着性樹脂層を介して積層
された複数層の熱可塑性樹脂層の積層体であることを特
徴とするものである。
【0014】また本発明の化粧シートは、上記化粧シー
トにおいて、前記基材シート及び前記表面樹脂層が、ポ
リオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂及びポリエステル
系樹脂から選ばれる熱可塑性樹脂から構成されることを
特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の化粧シートの実施
の形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1〜図
3は、それぞれ本発明の化粧シートの実施の形態を示す
側断面図である。
【0016】本発明の化粧シートは、例えば図1に示す
様に、熱可塑性樹脂からなる基材シート1の表面に、所
望により適宜の絵柄を印刷してなる絵柄層2が設けら
れ、その上に、熱接着性樹脂層3を介して、透明な熱可
塑性樹脂からなる表面樹脂層4が設けられてなるもので
あって、前記熱接着性樹脂層3が、アクリル−ポリエス
テル−塩酢ビ系樹脂からなることを特徴とするものであ
る。
【0017】基材シート1及び表面樹脂層4を構成する
熱可塑性樹脂の種類は特に限定されず、例えば従来より
係る化粧シート用の基材シートや表面樹脂層の素材とし
て使用されている公知の任意の熱可塑性樹脂を使用する
ことができる。具体的には、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン等のポリ
オレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体又は
その鹸化物、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステ
ル)共重合体等のポリオレフィン系共重合体、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、ポリアリレート、ポリカーボ
ネート等のポリエステル系樹脂、ポリメタクリル酸メチ
ル等のアクリル系樹脂、6−ナイロン、6,6−ナイロ
ン、6,10−ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリス
チレン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂等のスチレン系樹
脂、セルロースアセテート、ニトロセルロース等の繊維
素誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩
素系樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、
ポリテトラフロロエチレン、エチレン−テトラフロロエ
チレン共重合体等のフッ素系樹脂等、又はこれらから選
ばれる2種又は3種以上の共重合体や混合物、複合体、
積層体等を使用することができる。
【0018】但し、近年頓に社会問題化しつつある環境
問題への適応を考慮すると、上記した塩素系樹脂やフッ
素系樹脂の使用は余り好ましいものとは言えず、塩素や
フッ素等のハロゲン元素を含有しない樹脂、すなわち非
ハロゲン系樹脂を使用することが好ましい。中でも、市
場での価格や流通量・調達の容易性を始め、化粧シート
用基材シートとしての適度の柔軟性と強度のバランス
や、折り曲げや切断・切削等の加工適性、耐磨耗性や耐
溶剤性等の表面物性、耐候性等の各種の側面から見て、
ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂及びポリエステ
ル系樹脂から選ばれる熱可塑性樹脂を使用することが最
も好ましい。
【0019】ポリオレフィン系樹脂としては上掲したも
のを始め種々の単独重合体や共重合体が知られている
が、中でも化粧シート用基材シートの素材として最も好
適なのはポリプロピレン系樹脂、すなわちポリプロピレ
ンを主成分とする単独又は共重合体であり、具体的に
は、例えばホモポリプロピレン樹脂、ランダムポリプロ
ピレン樹脂、ブロックポリプロピレン樹脂、及び、ポリ
プロピレン結晶部を有し、且つプロピレン以外の炭素数
2〜20のα−オレフィン、好ましくはエチレン、ブテ
ン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1又はオ
クテン−1、のコモノマーを15モル%以上含有するプ
ロピレン−α−オレフィン共重合体などを例示すること
ができる。また、通常ポリプロピレン系樹脂の柔軟化に
用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレ
ン−プロピレン共重合ゴム、エチレン−プロピレン−非
共役ジエン共重合体ゴム等の改質剤を添加することもで
きる。
【0020】また、アクリル系樹脂としては、例えばア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メ
タクリル酸、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エス
テル等のアクリル酸誘導体を主成分として単独又は共重
合して得られる各種の熱可塑性樹脂を挙げることができ
る。中でも、メチルメタクリレート等のメタクリル酸エ
ステルを主成分とする樹脂であって、例えばメタクリル
酸ブチル等のメタクリル酸の長鎖アルキルエステルや、
アクリル酸メチル等のアクリル酸エステル、メタクリル
酸又はアクリル酸等から選ばれる単量体を共重合成分と
して添加したり、スチレン−ブタジエンゴム又はメタク
リル酸メチル−ブタジエンゴム等のゴム成分をグラフト
共重合、ブロック共重合若しくはブレンドして、柔軟性
や熱成形性を改善してなる樹脂などを好適に使用するこ
とができる。
【0021】また、ポリエステル系樹脂としては、前記
したポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタ
レート等のホモポリマーの他、テレフタル酸、ナフタレ
ンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸又はジカルボン
酸エステルと、エチレングリコール、1,4−ブタンジ
オール等の脂肪族ジオールとの縮合重合反応において、
ジカルボン酸成分として例えばセバシン酸、エイコ酸、
ドデカンジオン酸、ダイマー酸、シクロヘキサンジカル
ボン酸等の長鎖脂肪族ジカルボン酸及び/又は脂環族ジ
カルボン酸を導入したり、及び/又は、ジオール成分と
してポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリ
コール等の両末端に水酸基を有するポリエーテル系ジオ
ールを導入する等して、柔軟性や熱成形性を改善した樹
脂などを好適に使用することができる。
【0022】なお、基材シート1を構成する熱可塑性樹
脂と、表面樹脂層4を構成する熱可塑性樹脂とは、同一
であっても良いし、異なっていても良い。例えば、基材
シート1を比較的安価で加工性の良いポリオレフィン系
樹脂から構成しつつ、表面樹脂層4をアクリル系樹脂か
ら構成して耐候性を付与したり、表面樹脂層4をポリエ
ステル系樹脂から構成して高鮮映性を付与したりするこ
ともできる。また、基材シート1及び/又は表面樹脂層
4は、同種又は異種の熱可塑性樹脂からなる複数層の積
層体で構成することもできる。
【0023】本発明の様な化粧シートには一般に、被貼
着基材の表面の色彩や欠陥に対する隠蔽性が必要とされ
る場合が多い。そこで、目的の化粧シートに十分な隠蔽
性を持たせる為に、基材シート1を構成する熱可塑性樹
脂に隠蔽性顔料を添加することにより、基材シート1を
隠蔽性とすることもできる。また、基材シート1を隠蔽
性とする替わりに、基材シート1の表面又は裏面に、隠
蔽性顔料を含有する印刷インキ組成物による隠蔽ベタ印
刷層を設けても良いし、両者を併用することも勿論可能
である。
【0024】上記隠蔽性顔料としては、高屈折率で隠蔽
性に優れた無機顔料を使用することが望ましい。具体的
には、例えば黄鉛、黄色酸化鉄、カドミウムイエロー、
チタンイエロー、バリウムイエロー、キナクリドン、オ
ーレオリン、モリブデートオレンジ、カドミウムレッ
ド、弁柄、鉛丹、辰砂、マルスバイオレット、マンガン
バイオレット、コバルトバイオレット、コバルトブル
ー、セルリアンブルー、群青、紺青、エメラルドグリー
ン、クロムバーミリオン、酸化クロム、ビリジアン、鉄
黒、カーボンブラック等の有色顔料や、例えば酸化チタ
ン(チタン白、チタニウムホワイト)、酸化亜鉛(亜鉛
華)、塩基性炭酸鉛(鉛白)、塩基性硫酸鉛、硫化亜
鉛、リトポン、チタノックス等の白色顔料等を使用する
ことができる。
【0025】中でも、隠蔽性や耐光性に優れ、意匠面で
も色調的に化粧シート用に好適な顔料として、有色顔料
としては弁柄、黄色酸化鉄、鉄黒等の酸化鉄系顔料、白
色顔料としては酸化チタン系顔料を使用することが最も
望ましい。勿論、色調の調整等の目的で他の隠蔽性又は
非隠蔽性の無機顔料又は有機顔料を併用することも可能
であり、その場合には無機顔料であれば例えばコバルト
ブルー、カーボンブラック等、有機顔料であればフタロ
シアニンブルー等のフタロシアニン系顔料等、耐候性に
優れた顔料を使用することが好ましい。その他、必要に
応じて例えばシリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等
の体質顔料を併用することもできる。
【0026】その他、基材シート1や表面樹脂層4を構
成する熱可塑性樹脂には、目的とする化粧シートの用途
により必要に応じて、例えば酸化防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、熱安定剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、
難燃剤、充填剤等の従来公知の各種の添加剤の1種以上
が添加されていても良い。
【0027】酸化防止剤としては例えばフェノール系、
硫黄系、リン系等、紫外線吸収剤としては例えばベンゾ
フェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリシレート系、
シアノアクリレート系、ホルムアミジン系、オキザニリ
ド系等、光安定剤としては例えばヒンダードアミン系、
ニッケル錯体系等、熱安定剤としては例えばヒンダード
フェノール系、硫黄系、ヒドラジン系等、可塑剤として
は樹脂の種類にもよるが例えばフタル酸エステル系、リ
ン酸エステル系、脂肪酸エステル系、脂肪族二塩基酸エ
ステル系、オキシ安息香酸エステル系、エポキシ系、ポ
リエステル系等、滑剤としては例えば脂肪酸エステル
系、脂肪酸系、金属石鹸系、脂肪酸アミド系、高級アル
コール系、パラフィン系等、帯電防止剤としては例えば
カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両イオン系等、
難燃剤としては例えば臭素系、リン系、塩素系、窒素
系、アルミニウム系、アンチモン系、マグネシウム系、
硼素系、ジルコニウム系等、充填剤としては例えば炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、滑石、蝋石、カオリン等か
ら選ばれる1種又は2種以上の混合系で使用される。
【0028】基材シート1と表面樹脂層4との間に後述
する絵柄層2が設けられる場合には、表面樹脂層4は少
なくともその下の絵柄層2を透視可能な程度の透明性を
有している必要があり、無色透明であることが最も望ま
しいが、着色透明や半透明であっても良い。その限りに
おいて、表面樹脂層4は着色剤や充填剤を含有していて
も良い。
【0029】基材シート1や表面樹脂層4の厚さには特
に制限はなく、例えば従来の一般の化粧シートにおける
それらと同様の厚さとすることができる。具体的には、
化粧シートの用途や樹脂の種類にもよるが、一般的には
基材シート1の厚さは20〜300μm程度、より好ま
しくは50〜200μm程度、表面樹脂層4の厚さは1
0〜200μm程度、より好ましくは10〜100μm
程度の範囲内とするのが良い。
【0030】基材シート1や表面樹脂層4の成形方法に
も特に制限はなく、例えば押出成形法、インフレーショ
ン成形法、カレンダー成形法、キャスト成形法等の従来
公知の任意の成形方法によって製膜されたフィルム乃至
シートを使用することができる。
【0031】絵柄層2は、目的とする化粧シートに任意
の所望の絵柄の意匠性を付与する目的で設けられるもの
である。従って、例えば単なる表面着色や色彩調整のみ
を目的とした無地の化粧シートの様に、基材シート1の
着色や隠蔽ベタ印刷層の形成等によって十分に前記表面
着色や色彩調整が達せられる場合や、基材シート1自体
に顔料の練り込みや昇華性乃至溶融移行性染料の移行等
により絵柄が施されている場合等には、絵柄層2は特に
設けられない場合もある。しかし一般的には、基材シー
ト1の表面又は表面樹脂層4の裏面に、印刷法等の手段
により適宜の絵柄模様を有する絵柄層2が設けられる場
合が多い。
【0032】基材シート1及び/又は表面樹脂層4が複
数層からなる場合には、基材シート1及び/又は表面樹
脂層4を構成する各層のいずれかの層間に絵柄層2を設
けることも出来る(但し、当該箇所より表面側の全ての
樹脂層が透明性を有する限りにおいて)。また、これら
の層間と、基材シート1と表面樹脂層4との層間とから
選ばれる複数箇所に絵柄層2を設けることによって、深
み感や立体感のある優れた意匠性を化粧シートに付与す
ることもできる。
【0033】絵柄層2の構成材料や形成方法には一切制
限はなく、従来より係る化粧シートの絵柄層に適用され
て来た任意の画像形成材料や画像形成方法を適宜適用す
ることができる。具体的には例えば、染料又は顔料等の
着色剤を、適当な結着剤樹脂と共に、適当な溶剤中に溶
解又は分散してなる印刷インキ又はコーティング剤等を
使用することができる。
【0034】前記着色剤としては、例えばカーボンブラ
ック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッ
ド等の無機顔料や、アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキ
ノン顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イ
ソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料等の有機顔料、
金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金
属粉顔料、魚鱗粉、塩基性炭酸鉛、酸化塩化ビスマス、
酸化チタン被覆雲母等の真珠光沢顔料、蛍光顔料、夜光
顔料等、又はこれらから選ばれる2種以上の混合物等を
使用することができる。
【0035】また、前記結着剤樹脂としては、例えば、
アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ウレタン系樹脂、ポリビニル系樹脂、アルキド系樹
脂、石油系樹脂、ケトン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミ
ン系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、繊維素誘
導体、ゴム系樹脂等の各種合成樹脂類、又はそれらの2
種以上の混合物、共重合体等を使用することができる。
【0036】前記溶剤としては、例えばヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の石油系
有機溶剤や、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸−2−メト
キシエチル、酢酸−2−エトキシエチル等のエステル系
有機溶剤、メチルアルコール、エチルアルコール、ノル
マルプロピルアルコール、イソプロピルアルコール、イ
ソブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレン
グリコール等のアルコール系有機溶剤、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキ
サノン等のケトン系有機溶剤、ジエチルエーテル、ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系有機溶剤、
ジクロロメタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テ
トラクロロエチレン等の塩素系有機溶剤等の各種有機溶
剤や、水等の無機溶剤、又はそれらの2種以上の混合溶
剤等を使用することができる。
【0037】その他、必要に応じて例えば体質顔料や可
塑剤、分散剤、界面活性剤、粘着付与剤、接着助剤、乾
燥剤、安定剤、硬化剤、硬化促進剤又は硬化遅延剤等の
各種の添加剤を適宜添加することもできる。
【0038】目的の化粧シートに優れた層間密着性を持
たせる為には、絵柄層2の結着剤樹脂としては接着性や
凝集力の強い樹脂を使用することが好ましく、その観点
からは熱硬化性樹脂又は電離放射線硬化性樹脂等の架橋
硬化性樹脂を使用することが好ましい。中でも、架橋硬
化後に高い凝集力を有しつつも適度の可撓性や柔軟性を
有しており、ポリオレフィン系樹脂等の不活性な熱可塑
性樹脂に対しても優れた接着性を示し、また本発明にお
いて熱接着性樹脂層3に使用するアクリル−ポリエステ
ル−塩酢ビ系樹脂との接着性にも優れる点で、2液硬化
型ウレタン系樹脂を使用することが最も望ましい。具体
的には、ポリエステルポリオール系樹脂を主成分とする
主剤100重量部に対して、キシレンジイソシアネート
又はヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネー
ト化合物を3〜10重量部添加した印刷インキ組成物を
印刷後、常温又は加熱下で架橋硬化させて絵柄層2を形
成することが最も望ましい。
【0039】絵柄層2の形成方法には特に制限はなく、
例えばグラビア印刷法やオフセット印刷法、スクリーン
印刷法、フレキソ印刷法、静電印刷法、インクジェット
印刷法等の従来公知の各種の印刷方法を使用することが
できる。また、例えば全面ベタ状の場合には上記した各
種の印刷方法の他、例えばロールコート法やナイフコー
ト法、エアーナイフコート法、ダイコート法、リップコ
ート法、コンマコート法、キスコート法、フローコート
法、ディップコート法等の各種のコーティング方法によ
ることもできる。その他、例えば手描き法、墨流し法、
写真法、レーザービーム又は電子ビーム描画法、金属等
の部分蒸着法やエッチング法等、又はこれらの方法を複
数組み合わせて行うことも勿論可能である。
【0040】また、絵柄層2の形成に先立ち必要に応じ
て、基材シート1の表面に例えばコロナ処理、オゾン処
理、プラズマ処理、電離放射線処理、重クロム酸処理、
アンカー又はプライマー処理等の表面処理を施すことに
よって、基材シート1と絵柄層2との間の密着性を向上
することもできる。
【0041】上記した絵柄層2が構成する絵柄の種類に
は特に制限はなく、例えば従来より係る化粧シートの分
野において広く採用されている木目柄や、石目柄、布目
柄、抽象柄、幾何学模様等、或いは単なる着色や色彩調
整を目的とする場合には単色無地であっても良く、要す
るに、目的の化粧シートの用途に応じ任意の所望の絵柄
を採用することができる。
【0042】熱接着性樹脂層3は、基材シート1と表面
樹脂層4との間での熱ラミネート法による接着を可能と
し、両層間での接着強度を発現させる目的で設けられる
ものであり、本発明では特にアクリル−ポリエステル−
塩酢ビ系樹脂からなる熱接着性樹脂を採用する。この熱
接着性樹脂は、加熱により容易に溶融し接着性を発現す
るアクリル系樹脂や塩酢ビ系樹脂の長所を活かしつつ、
加熱下でも凝集力の低下の少ないポリエステル系樹脂の
特性を加味したものであり、基材シート1や表面樹脂層
4に破断や伸び、変形、劣化等の悪影響を与えることの
ない比較的低温の条件でも十分に接着性を発現して熱ラ
ミネート加工可能であると同時に、準外装用途等におけ
る高温の使用条件下でも接着強度を失わず、十分な耐剥
離性を維持する特性を有するものである。
【0043】上記アクリル−ポリエステル−塩酢ビ系樹
脂におけるアクリル樹脂、ポリエステル樹脂及び塩酢ビ
樹脂の配合比は、アクリル樹脂10〜60重量%、ポリ
エステル系樹脂10〜60重量%、塩酢ビ樹脂10〜6
0重量%の範囲とすることが好ましく、中でもアクリル
樹脂20〜50重量%、ポリエステル系樹脂20〜50
重量%、塩酢ビ樹脂20〜50重量%の範囲が最も好ま
しい。
【0044】基材シート1と表面樹脂層4とを熱接着性
樹脂層3を介して積層するにあたり、熱接着性樹脂層3
は予め基材シート1側に塗工形成しておいても良いし、
表面樹脂層4側に塗工形成しておいても良い。また、フ
ィルム状の熱接着性樹脂層3が入手可能である場合に
は、基材シート1と表面樹脂層4との間にこれを挟持さ
せた形で重ねて熱ラミネートを行うこともできる。但
し、一般に熱接着性樹脂層3は、塗工形成された熱可塑
性樹脂層の面との接着性に優れる傾向があるので、貼り
合わせるべき2層の熱可塑性樹脂層の両方の貼り合わせ
面に予め熱接着性樹脂層3を塗工形成しておくと、熱ラ
ミネート法による最も優れた接着強度を得ることができ
る。
【0045】基材シート1を同種又は異種の熱可塑性樹
脂からなる複数層、例えば下層樹脂層11と上層樹脂層
13との2層、の積層体から構成したり(図2)、及び
/又は、表面樹脂層4を同種又は異種の熱可塑性樹脂か
らなる複数層、例えば下層表面樹脂層41と上層表面樹
脂層43との2層、の積層体から構成したり(図3)す
る場合には、それらの層間に、上述した樹脂組成物から
なる熱接着性樹脂層12、42を設けることもできる。
係る化粧シートは、予めフィルム状乃至シート状に成形
され、ラミネート面に熱接着性樹脂層12、3、42が
形成された3枚以上の熱可塑性樹脂層を重ねて同時に熱
ラミネートすることにより、効率的に製造することがで
きる。
【0046】表面樹脂層4の表面には、従来公知の如
く、必要に応じて所望の適宜の模様のエンボスを設ける
こともできる。エンボスの模様の種類にも特に制限はな
く、例えば木目調(特に導管模様状)、石目調、布目
調、和紙調、幾何学模様状等の各種模様状であっても良
いし、或いは例えば単なる艶消状や砂目状、ヘアライン
状、スウェード調等であっても良い。また、これらのエ
ンボスの模様を絵柄層2の絵柄と同調させることによっ
て更なる意匠性の向上を図ることも出来るが、その必要
がなければ非同調であっても良く、また絵柄層2の絵柄
と同調した模様と同調しない模様との両者を含む模様の
エンボスを設けることもできる。
【0047】エンボスの形成方法にも特に制限はない
が、金属製のエンボス版を使用した機械エンボス法が最
も一般的である。またエンボスの形成時期にも特に制限
はなく、表面樹脂層4の基材シート1との積層前、積層
と同時又は積層後の中から任意の時期を選択することが
でき、また前記の各時期から選ばれる複数の時期に同一
又は異なる模様のエンボスを複数回に亘って施すことも
できる。中でも特に、基材シート1と表面樹脂層4との
熱ラミネート法による積層と同時にエンボスを施す方法
によると、ラミネートとエンボスとを一工程で行うこと
ができるので、生産効率の面からも熱エネルギー効率の
面からも有利である。
【0048】上記エンボスの凹陥部には、必要に応じて
ワイピング法等の手法により着色剤を充填しても良く、
これによって表面の凹凸模様と同調した色彩模様を有す
る意匠性に優れた化粧シートを得ることができる。
【0049】また、化粧シートの表面に更に優れた表面
物性を付与する目的で、表面樹脂層4の表面上に更にト
ップコート層5を設けることもできる。トップコート層
5の構成材料としては、従来より係る化粧シートのトッ
プコート層の構成材料として使用されている公知の各種
のトップコート剤の中から選ばれる任意のものを使用す
ることができる。一般的には、少なくとも下地を透視可
能な透明性を有する必要がある他、化粧シートの用途に
より要求される耐磨耗性や耐擦傷性、耐溶剤性、耐汚染
性等の表面物性を具備させるべく、硬化性樹脂を主成分
とする材料から構成することが好ましい。
【0050】上記トップコート層5の構成材料として具
体的には、例えばメラミン系樹脂、フェノール系樹脂、
尿素系樹脂、エポキシ系樹脂、アミノアルキド系樹脂、
ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹
脂等の熱硬化性樹脂や、アクリル系樹脂等の電離放射線
硬化性樹脂等を、好適に使用することができる。また必
要に応じて、艶調整剤、滑剤、帯電防止剤、結露防止
剤、抗菌剤、防黴剤等の各種添加剤を適宜添加すること
ができる。また、艶状態の異なる2種以上の樹脂組成物
を使用し、その一部又は全部を任意の模様状に形成する
ことによって、艶の変化による視覚的な立体感を有する
高意匠性の化粧シートを得ることもできる。
【0051】トップコート層5の形成方法にも特に制限
はなく、全面ベタ状であれば例えばグラビアコート法、
ロールコート法、ディップコート法、エアーナイフコー
ト法、ナイフコート法、コンマコート法、ダイコート
法、リップコート法、キスコート法、ロッドコート法、
スプレーコート法、フローコート法等の従来公知の任意
のコーティング法を適宜適用することができる。また模
様状に設ける場合には、例えばグラビア印刷法、オフセ
ット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法等の任
意の印刷法によって設けることもできる。
【0052】なお、表面樹脂層4とトップコート層5と
の密着性が不十分である場合には、トップコート層5の
塗工形成に先立ち、表面樹脂層4の表面に例えばコロナ
処理、オゾン処理、プラズマ処理、電離放射線処理、重
クロム酸処理、アンカー又はプライマー処理等の表面処
理を施すことによって、表面樹脂層4とトップコート層
5との間の密着性を向上することができる。
【0053】本発明の化粧シートは、従来の化粧シート
と同様、木質系基材や無機質系基材等の各種の基材の表
面に貼着(ラミネート)して使用するものであり、一般
的には該貼付の際には例えばウレタン系や酢酸ビニル系
等の適宜の接着剤が使用されるが、係る接着剤の種類に
よっては基材シート1を構成する熱可塑性樹脂との接着
性が不十分である場合もある。係る場合に備えて、基材
シート1の裏面に、ラミネート用接着剤との接着性に優
れた樹脂からなるプライマー層6を設けておくことが好
ましい。
【0054】プライマー層6としては例えばウレタン
系、アクリル系、エチレン−酢酸ビニル共重合体系、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体系等の各種のプライマー
剤が知られており、これらの中から基材シート1を構成
する熱可塑性樹脂に合わせたものを選んで使用する。な
お、プライマー層6に例えばシリカ、アルミナ、炭酸カ
ルシウム、硫酸バリウム等の粉末を添加しておくと、プ
ライマー層6の表面が粗面化することによって化粧シー
トの巻取保存時のブロッキングが防止できると共に、投
錨効果による前記ラミネート用接着剤との接着性の向上
を図ることもできる。
【0055】
【実施例】以下に、本発明の化粧シートの具体的な実施
例及び比較例を挙げ、本発明をより詳細に説明する。
【0056】実施例1 厚さ90μmの着色ポリエチレン樹脂フィルム(バンド
ー化学株式会社製)の表面に、ポリエステルポリオール
系ビヒクルにイソシアネート硬化剤を3重量%配合して
なる2液硬化型ウレタン樹脂系インキ(東洋インキ製造
株式会社製)を使用してグラビア印刷法により絵柄を印
刷し、更に該印刷面上に、アクリル−ポリエステル−塩
酢ビ系熱接着性樹脂(アクリル/ポリエステル/塩酢ビ
=1/1/1)をグラビアコート法により乾燥後の塗布
量5g/m2に塗工して熱接着性樹脂層を形成した。し
かる後、該熱接着性樹脂層面に、厚さ50μmの透明ア
クリル樹脂フィルム(三菱レイヨン株式会社製)を、フ
ィルム表面温度120℃の条件で熱ラミネートして、本
発明の化粧シートを作製した。
【0057】実施例2 上記実施例1において、熱接着性樹脂としてアクリル/
ポリエステル/塩酢ビ=4/4/2の組成の樹脂を使用
し、他は実施例1と同条件で本発明の化粧シートを作製
した。
【0058】実施例3 上記実施例1において、熱接着性樹脂としてアクリル/
ポリエステル/塩酢ビ=4/2/4の組成の樹脂を使用
し、他は実施例1と同条件で本発明の化粧シートを作製
した。
【0059】比較例1 上記実施例1において、熱接着性樹脂としてアクリル/
ポリエステル=1/1の組成の樹脂を使用し、他は実施
例1と同条件で化粧シートを作製した。
【0060】比較例2 上記実施例1において、熱接着性樹脂としてアクリル/
ポリエステル=7/3の組成の樹脂を使用し、他は実施
例1と同条件で化粧シートを作製した。
【0061】比較例3 上記実施例1において、熱接着性樹脂としてアクリル/
ポリエステル=3/7の組成の樹脂を使用し、他は実施
例1と同条件で化粧シートを作製した。
【0062】比較例4 上記実施例1において、熱接着性樹脂としてアクリル/
塩酢ビ=6/4の組成の樹脂を使用し、他は実施例1と
同条件で化粧シートを作製した。
【0063】密着性能試験 上記実施例1〜3及び比較例1〜4の化粧シートについ
て、煮沸2時間及び80℃温水48℃の試験条件にてそ
れぞれ浸漬剥離試験を実施し、着色ポリエチレン樹脂フ
ィルムと透明アクリル樹脂フィルムとの間の密着状態を
評価した。結果は次表の通りであった。
【0064】
【0065】実施例4 厚さ90μmの着色ポリプロピレン樹脂フィルムの表面
に、ポリエステルポリオール系ビヒクルにイソシアネー
ト硬化剤を3重量%配合してなる2液硬化型ウレタン樹
脂系インキを使用してグラビア印刷法により絵柄を印刷
し、更にアクリル−ポリエステル−塩酢ビ系熱接着性樹
脂(アクリル/ポリエステル/塩酢ビ=1/1/1)を
グラビアコート法により乾燥後の塗布量5g/m2に塗
工して熱接着性樹脂層を形成した。しかる後、該熱接着
性樹脂層面に、厚さ50μmの透明ポリプロピレン樹脂
フィルムを重ね、フィルム表面温度120℃の条件で熱
ラミネートして、本発明の化粧シートを作製した。
【0066】実施例5 厚さ90μmの着色ポリプロピレン樹脂フィルムの表面
に、ポリエステルポリオール系ビヒクルにイソシアネー
ト硬化剤を3重量%配合してなる2液硬化型ウレタン樹
脂系インキを使用してグラビア印刷法により絵柄を印刷
し、更にアクリル−ポリエステル−塩酢ビ系熱接着性樹
脂(アクリル/ポリエステル/塩酢ビ=1/1/1)を
グラビアコート法により乾燥後の塗布量5g/m2に塗
工して熱接着性樹脂層を形成した。しかる後、該熱接着
性樹脂層面に、厚さ50μmの透明非晶質ポリエステル
樹脂フィルムを重ね、フィルム表面温度120℃の条件
で熱ラミネートして、本発明の化粧シートを作製した。
【0067】実施例6 厚さ90μmの着色ポリプロピレン樹脂フィルムの表面
に、ポリエステルポリオール系ビヒクルにイソシアネー
ト硬化剤を3重量%配合してなる2液硬化型ウレタン樹
脂系インキを使用してグラビア印刷法により絵柄を印刷
し、更に該印刷面上に、アクリル−ポリエステル−塩酢
ビ系熱接着性樹脂(アクリル/ポリエステル/塩酢ビ=
4/4/2)をグラビアコート法により乾燥後の塗布量
5g/m 2に塗工して熱接着性樹脂層を形成した。一
方、厚さ50μmの透明ポリプロピレン樹脂フィルムの
表面に、アクリル−ポリエステル−塩酢ビ系熱接着性樹
脂(アクリル/ポリエステル/塩酢ビ=4/4/2)を
乾燥後の塗布量5g/m2に塗工して熱接着性樹脂層を
形成した。しかる後、着色ポリプロピレン樹脂フィルム
の熱接着性樹脂層面に透明ポリプロピレン樹脂フィルム
の熱接着性樹脂層が設けられていない側の面を重ね、更
に、該透明ポリプロピレン樹脂フィルムの熱接着性樹脂
層面に厚さ25μmの透明二軸延伸ポリエチレンテレフ
タレート樹脂フィルムを重ねて、フィルム表面温度12
0℃の条件で熱ラミネートして、本発明の化粧シートを
作製した。
【0068】実施例7 厚さ50μmの着色ポリプロピレン樹脂フィルムの表面
に、ポリエステルポリオール系ビヒクルにイソシアネー
ト硬化剤を3重量%配合してなる2液硬化型ウレタン樹
脂系インキを使用してグラビア印刷法により絵柄を印刷
し、更に裏面に、アクリル−ポリエステル−塩酢ビ系熱
接着性樹脂(アクリル/ポリエステル/塩酢ビ=1/1
/1)をグラビアコート法により乾燥後の塗布量5g/
2に塗工して熱接着性樹脂層を形成した。一方、厚さ
50μmの透明ポリプロピレン樹脂フィルムの裏面に、
アクリル−ポリエステル−塩酢ビ系熱接着性樹脂(アク
リル/ポリエステル/塩酢ビ=1/1/1)をグラビア
コート法により乾燥後の塗布量5g/m2に塗工して熱
接着性樹脂層を形成した。しかる後、前記着色ポリプロ
ピレン樹脂フィルムの熱接着性樹脂層面に厚さ80μm
の着色アクリル樹脂フィルムを、印刷面に前記透明ポリ
プロピレン樹脂フィルムの熱接着性樹脂層面をそれぞれ
重ねて、フィルム表面温度120℃の条件で熱ラミネー
トして、本発明の化粧シートを作製した。
【0069】
【発明の効果】以上詳細に説明した様に、本発明の化粧
シートは、熱可塑性樹脂からなる基材シート上に熱接着
性樹脂層を介して熱可塑性樹脂からなる表面樹脂層が積
層されてなる化粧シートにおいて、前記熱接着性樹脂層
をアクリル−ポリエステル−塩酢ビ系樹脂から構成した
ことにより、熱ラミネート法によって容易に製造可能で
ありながら、接着強度や耐熱性、耐候性に優れており、
準外装用途にも十分に使用可能な化粧シートを得ること
ができる。
【0070】また、基材シート及び/又は表面樹脂層
を、同種又は異種の熱可塑性樹脂からなる複数層の積層
体とする場合にあっても、その各層間に上記の熱接着性
樹脂層を介在させることにより、耐熱性や耐候性、接着
強度に優れた化粧シートを、熱ラミネート法によって容
易に得ることができる。そして、本発明の手法は、基材
シート及び表面樹脂層を、ポリオレフィン系樹脂、アク
リル系樹脂及びポリエステル系樹脂から選ばれる熱可塑
性樹脂から構成する場合に特に有用であり、従来のポリ
塩化ビニル樹脂系の化粧シートと同等またはそれ以上の
性能を具備する化粧シートを、従来のポリ塩化ビニル樹
脂系の化粧シートの場合と同様の熱ラミネート法によっ
て、簡便に製造することができるという優れた利点を有
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの実施の形態を示す側断面
図である。
【図2】本発明の化粧シートの実施の形態を示す側断面
図である。
【図3】本発明の化粧シートの実施の形態を示す側断面
図である。
【符号の説明】
1‥‥基材シート 11‥‥下層樹脂層 12‥‥熱接着性樹脂層 13‥‥上層樹脂層 2‥‥絵柄層 3‥‥熱接着性樹脂層 4‥‥表面樹脂層 41‥‥下層表面樹脂層 42‥‥熱接着性樹脂層 43‥‥上層表面樹脂層 5‥‥トップコート層 6‥‥プライマー層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01A AK01B AK03A AK03B AK15G AK15J AK22G AK22J AK25A AK25B AK25G AK25J AK41A AK41B AK41G AK41J AK51H AL01G BA02 BA10A BA10B BA15 BA16 CC00 GB07 GB08 GB48 GB81 HB00 JB16A JB16B JJ03 JK06 JL02 JL09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂からなる基材シート上に熱接
    着性樹脂層を介して熱可塑性樹脂からなる表面樹脂層が
    積層されてなる化粧シートにおいて、前記熱接着性樹脂
    層がアクリル−ポリエステル−塩酢ビ系樹脂からなるこ
    とを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】前記基材シートが、アクリル−ポリエステ
    ル−塩酢ビ系樹脂からなる熱接着性樹脂層を介して積層
    された複数層の熱可塑性樹脂層の積層体であることを特
    徴とする請求項1に記載の化粧シート。
  3. 【請求項3】前記表面樹脂層が、アクリル−ポリエステ
    ル−塩酢ビ系樹脂からなる熱接着性樹脂層を介して積層
    された複数層の熱可塑性樹脂層の積層体であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 【請求項4】前記基材シート及び前記表面樹脂層が、ポ
    リオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂及びポリエステル
    系樹脂から選ばれる熱可塑性樹脂から構成されることを
    特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シー
    ト。
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