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JP2000318183A - プリンタの記録ヘッドの充填検知装置および充填検知方法 - Google Patents

プリンタの記録ヘッドの充填検知装置および充填検知方法

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Publication number
JP2000318183A
JP2000318183A JP12892599A JP12892599A JP2000318183A JP 2000318183 A JP2000318183 A JP 2000318183A JP 12892599 A JP12892599 A JP 12892599A JP 12892599 A JP12892599 A JP 12892599A JP 2000318183 A JP2000318183 A JP 2000318183A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording head
state
piezoelectric element
resonance point
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12892599A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Yakura
雄次 矢倉
Shinji Sanada
慎二 真田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP12892599A priority Critical patent/JP2000318183A/ja
Publication of JP2000318183A publication Critical patent/JP2000318183A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定的にインク滴を吐出させることができる
プリンタの記録ヘッドの充填検知装置および充填検知方
法を提供すること。 【解決手段】 プリンタ10の記録ヘッド20の充填検
知装置54であって、圧電素子48の共振点プロファイ
ルを得て、記録ヘッド20内のインク40の充填状態を
電気的に検知することを特徴とするプリンタの記録ヘッ
ドの気泡検知装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばインクジ
ェットプリンタのようなプリンタ記録ヘッドの充填検知
装置及び充填検知方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェットプリンタの記録ヘ
ッドは、メンテナンスステーション(メンテナンス処理
段階)を有しており、ノズルからのインクの吐出の安定
化を図るために、メンテナンス動作の中では、ポンプに
よるインクの吸引動作、ゴム等によるノズルプレート面
のワイピング、全ノズルからのインク滴の吐出によるフ
ラッシング等の動作が行われる。電源投入時やインクカ
ートリッジ交換時には、必ず上述したポンプによる吸引
動作やゴム等によるノズルプレート面のワイピングの動
作が行われて、記録ヘッド内へのインクの充填が行われ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メンテ
ナンス動作の終了後、印画したときにインク滴が吐出し
ていないノズルが存在することがあり、印画(印字)し
てみないと、その不吐出のノズルの存在に気が付かない
という問題があった。また、電源投入時においても、予
めメンテナンス動作をすることで、印画以外の部分で、
大量のインクを消費してしまうという問題もあった。こ
れら殆どの不吐出のノズルは、メンテナンス動作を繰り
返し行うことによって復帰して再度インクを吐出し始め
るが、実際に印画できる状態になるまでには、メンテナ
ンス動作後に印画をして確認するという作業を繰り返し
行う必要があった。このインク滴の不吐出理由の一つと
して、記録ヘッド内へのインク充填が不十分であったた
めに引き起こされる、インク流路内における気泡の混入
または、気泡の発生が挙げられる。そこで本発明は上記
課題を解消し、安定的にインク滴を吐出させることがで
きるプリンタの記録ヘッドの充填検知装置および充填検
知方法を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、イン
ク滴を吐出するためのノズル開口部と、前記ノズル開口
部に前記インクを供給するインク室と、前記インク室に
前記インクを供給するインク供給路と、印加電圧に応じ
て前記インク室内の前記インクを前記ノズル開口部を通
じて吐出させる圧電素子と、を有するプリンタの記録ヘ
ッドにおける前記インクの充填状態を検知するためのプ
リンタの記録ヘッドの充填検知装置であって、前記圧電
素子の共振点プロファイルを得て、前記記録ヘッド内の
前記インクの充填状態を電気的に検知することを特徴と
するプリンタの記録ヘッドの気泡検知装置である。
【0005】請求項1では、プリンタの記録ヘッドにお
けるインクの充填状態を検知する際に、圧電素子の共振
点プロファイルを得て、記録ヘッド内のインクの充填状
態を電気的に検知する。これにより、記録ヘッド内にイ
ンクが充填されているかどうかを電気的に確実に検知す
ることができる。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載のプリ
ンタの記録ヘッドの充填検知装置において、前記記録ヘ
ッドの前記インク室と前記インク供給路内に前記インク
が充填されている充填状態と、前記記録ヘッド内の前記
インクの充填が不十分な状態とにより前記圧電素子の共
振点プロファイルが異なる。請求項2では、記録ヘッド
のインク室とインク供給路内にインクが充填されている
充填状態と、記録ヘッド内のインクの充填が不十分な状
態とにより、圧電素子の共振点プロファイルが異なるこ
とを用いて、ヘッド内のインクの充填状態を電気的に検
知することができる。
【0007】請求項3の発明は、印加電圧に応じて圧電
素子が動作することで、インク室内のインクをノズル開
口部を通じて吐出させるプリンタの記録ヘッドにおける
前記インクの充填状態を検知するためのプリンタの記録
ヘッドの充填検知方法であって、前記圧電素子の共振点
プロファイルを得て、前記記録ヘッド内の前記インクの
充填状態を電気的に検知することを特徴とするプリンタ
の記録ヘッドの充填検知方法である。請求項3では、プ
リンタの記録ヘッドにおけるインクの充填状態を検知す
る際に、圧電素子の共振点プロファイルを得て、記録ヘ
ッド内のインクの充填状態を電気的に検知する。これに
より、記録ヘッドにインクが充填されているかどうかを
電気的に確実に検知することができる。
【0008】請求項4の発明は、請求項3に記載のプリ
ンタの記録ヘッドの充填検知方法において、前記記録ヘ
ッドの前記インク室と前記インク供給路内に前記インク
が充填されている充填状態と、前記記録ヘッド内の前記
インクの充填が不十分な状態とにより前記圧電素子の共
振点プロファイルが異なる。請求項4では、記録ヘッド
のインク室とインク供給路内にインクが充填されている
充填状態と、記録ヘッド内のインクの充填が不十分な状
態とにより、圧電素子の共振点プロファイルが異なるこ
とを利用して、記録ヘッド内のインクの充填状態を電気
的に確実に検知することができる。
【0009】請求項5の発明は、請求項3に記載のプリ
ンタの記録ヘッドの充填検知方法において、前記記録ヘ
ッドの前記インク室と前記インク供給路内に前記インク
が充填されている充填状態と、前記記録ヘッド内の前記
インクの充填が不十分な状態と、前記記録ヘッド内に前
記インクがない状態と、により前記圧電素子の共振点プ
ロファイルが異なる。請求項5では、記録ヘッドのイン
ク室とインク供給路内にインクが充填されている充填状
態と、記録ヘッド内のインクの充填が不十分な状態と、
記録ヘッド内にインクが無い状態とにより圧電素子の共
振点プロファイルが異なることを利用して、記録ヘッド
内のインクの充填状態を電気的に確実に検知することが
できる。ここで、本発明における、圧電素子の共振点プ
ロファイルとは、圧電素子自身が持っている固有振動周
波数、及び記録ヘッド内にインクが充填されたことによ
る、圧電素子を含んだ振動系の固有振動周波数を含む、
周波数領域において、その周波数領域での正弦波の掃引
によって得られる、圧電素子のゲイン特性、インピーダ
ンス特性、及び位相変化等から固有振動周波数(共振
点)を示したプロファイルのことである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施に形態
を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述
べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明
の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨
の記載がない限り、これらの形態に限られるものではな
い。
【0011】図1は、本発明のプリンタの記録ヘッドの
充填検知装置の好ましい実施の形態を備えるプリンタの
一例を示している。図1のプリンタは一例としてインク
ジェットプリンタである。インクジェットプリンタ10
は、図1のような構造を有している。印字対象となる紙
12は、ローラ14によりR方向に送られるようになっ
ている。ローラ14はベルト15を介してモータ17の
出力軸17Aに連結されている。モータ17の出力軸1
7Aが回転することにより、ローラ14はR方向に所定
量ずつ回転する。記録ヘッド20は、ヘッド保持部18
に保持されている。ヘッド保持部18はガイド16に沿
ってX方向に移動し、かつ位置決め可能である。このよ
うなヘッド保持部18のX方向の移動及び位置決めは、
モータ19を作動することにより行う。記録ヘッド20
は、インクを紙12に対して吐き出すことにより印字も
しくは印画するインクジェット記録ヘッドである。
【0012】図2は、図1の記録ヘッド20の断面構造
例を示している。ノズルプレート24は、複数のノズル
開口部22を有している。これらのノズル開口部22
は、単にノズルともいい、図2の紙面垂直方向に関し
て、所定間隔毎に配列されている。ノズルプレート24
は、インナープレート26、28、プレート30、プレ
ート32、及び振動板34に接合されている。これによ
り記録ヘッド20は、インク供給路36とインク室38
を有している。インク供給路36は、供給路部分42と
バッファタンク44を有している。バッファタンク44
は、インク室38に対して供給流路46により接続され
ている。供給流路46は、ノズルプレート24とプレー
ト28の間に形成されている。インク室38は、振動板
34とインナープレート26、プレート28、プレート
32及びノズルプレート24により形成されている。
【0013】振動板34の上には積層型の圧電素子48
が設定されている。この積層型の圧電素子48は、電圧
供給部50からの印加電圧(パルス電圧)が供給される
と、その印加電圧の大きさに応じて、振動板34をE方
向に所定量変位するようになっている。つまり、積層型
の圧電素子48は、電圧供給部50からの印加電圧に応
じてインク室38を膨張または収縮させるアクチュエー
タである。このようにインク室38が膨張あるいは収縮
されることにより、インク室38内のインク40が、ノ
ズル開口部22からそのインク室38の膨張あるいは収
縮の程度に応じて、所定量のインク滴40Aを吐き出す
ようになっている。
【0014】図2において、インク供給路36に対し
て、複数のインク室38が、それぞれ供給流路46を介
して接続されている。各インク室38は、対応する各ノ
ズル開口部22に対応して設けられている。各インク室
38には、それぞれ圧電素子40が設けられている。イ
ンク40が完全に充填されている状態では、インク40
はインク供給路36の供給路部分42とバッファタンク
44、そして供給流路46とインク室38及びノズル開
口部22に満たされている。
【0015】図3は、積層型の圧電素子48の動作時に
おける共振点プロファイルを検出することにより、記録
ヘッドにおけるインクの充填検知を行う充填検知装置を
示している。図3の圧電素子48は、共振点プロファイ
ルを検出する測定対象となるものであり、圧電素子48
はピエゾ素子とも呼んでいる。この充填検知装置54
は、圧電素子48に対して、共振点プロファイル検出部
56を接続することにより構成されている。共振点プロ
ファイル検出部56は、基準抵抗Rgと、電圧計58及
び上述した電圧供給部50を有している。電圧供給部5
0は、交流電圧を圧電素子48に対して印加するもので
ある。
【0016】図4は、図3の充填検知装置54をより詳
しく表しており、圧電素子48の一端部に対して基準抵
抗Rg一端部が直列に接続されている。電圧計58は、
ネットワークアナライザーもしくはサーボアナライザー
とも呼んでいる。基準抵抗Rgの他端部と電圧計58の
GNDは接地されている。基準抵抗Rgと圧電素子48
の接続点Mは、電圧計58に接続されている。圧電素子
48の他端部には電圧計58から入力掃引波形Viを供
給することができる。そして圧電素子48と基準抵抗R
gの接続点Mからは、圧電素子48の出力応答波形Vo
が電圧計58に入力される。電圧計58におけるゲイン
特性は、20LOG(|Vo|/|Vi|)で得られ、
入力掃引波形Viと出力応答波形Voにおける位相特性
は、Arctan(|Vo|/|Vi|)で表すことが
できる。
【0017】図3と図4のような充填検知装置54は、
圧電素子48に対して入力掃引波形Viを与えて、出力
応答波形Voを得ることにより、共振点プロファイルを
検出する。ここで、この圧電素子48の共振点プロファ
イルとは、圧電素子自身が持っている固有振動周波数、
及び記録ヘッド内にインクが充填されたことによる、圧
電素子を含んだ振動系の固有振動周波数を含む、周波数
領域において、その周波数領域での正弦波の掃引によっ
て得られる、圧電素子のゲイン特性、インピーダンス特
性、及び位相変化等から固有振動周波数(共振点)を示
したプロファイルのことである。このような共振点プロ
ファイルを得るために、図5(A)に示すように入力掃
引波形Viとして正弦波を掃引(スイープ)し、基準抵
抗Rgに流れる電流値の変化を、基準抵抗Rgの間の電
位差として測定することによって、圧電素子48の共振
点プロファイルの観察が行える。図5(A)のように正
弦波形の入力掃引波形Viが図4の電圧計58から圧電
素子48に与えられると、図5(B)のような出力応答
波形Voで示す正弦波形を得ることができる。
【0018】次に、図2の記録ヘッド20における液体
のインク40の充填状態について説明する。図6に示す
ように、記録ヘッド20内のインク供給路36、供給流
路46、インク室38及びノズル開口部22内にインク
40が充填されているかどうかにより、図6(A)イン
ク無し状態、(B)安定吐出状態、及び(C)不吐出状
態あるいは不安定吐出状態の3つに分けることができ
る。図6の(A)インク無し状態とは、図2の記録ヘッ
ド20のインク供給路36、供給流路46、インク室3
8及びノズル開口部22の中に、インク40が全く無い
場合をいう。図6(B)の安定吐出状態とは、インク4
0がインク供給路36、供給流路46、インク室38及
びノズル開口部22内に十分に充填されている状態をい
う。そして、図6(C)の不吐出状態あるいは不安定吐
出状態とは、図2のインク供給路36、インク供給流路
46、インク室38及びノズル開口部22内にインク4
0が充填されてはいるものの、その充填が不十分であ
り、そのインク40の中に気泡が混入あるいは気泡が発
生している状態をいう。
【0019】図6に示す(A)インク無し状態、(B)
の安定吐出状態、及び(C)不吐出状態あるいは不安定
吐出状態では、圧電素子48の共振点プロファイルのピ
ーク値(kHz)が異なる点に注目する。すなわち図6
(A)、図6(B)及び図6(C)の各状態の違いによ
って、それぞれ圧電素子48の共振モードが異なるので
ある。このように共振点プロファイルのピーク値が異な
る、すわなち共振モードが異なる理由としては、記録ヘ
ッド20の流路、すなわちインク供給路36、供給流路
46、インク室38及びノズル開口部22内におけるイ
ナータンス(音響系の慣性を表す定数)の変化やインク
による流路抵抗の変化によるものと考えられる。イナー
タンスは、流路を流れる流体系と、圧電素子や振動板の
ような振動部の機械系との連成問題を解くために、電気
機械音響類似を用いて、それぞれの要素を等価電気回路
素子に置き換え、全体を集中定数回路モデルで表現する
ことができる。イナータンスは、体積流の変化に抗する
ところの音響素子であり、イナータンスをM[g/cm
4 ]、体積流の変化の割合をdU/dt[cm3 /se
2 ]、駆動圧力をp[dyne/cm2 ]とすると、 p=M・dU/dt により決まる。
【0020】図2の記録ヘッド20内におけるインクが
十分に充填されている状態と、インクの充填が不十分な
状態、そしてインクが充填されていない状態とでは、共
振点プロファイルのピーク値において明らかに差があ
り、これにより図2のそれぞれのノズル開口部22にお
けるインクの状態がどのようになっているかを検知する
ことができる。共振点プロファイルのピーク値とは、圧
電素子のゲイン特性、及びインピーダンス特性に現れる
ピーク値のことである。(位相変化でのピークの値は、
圧電素子のゲイン特性、及びインピーダンス特性に現れ
る値と若干異なる。) 図6の例では、図6の(A)インク無し状態では、共振
点プロファイルのピーク値は115(kHz)であり、
図6(B)の安定吐出状態では共振点プロファイルのピ
ーク値は73(kHz)と130(kHz)である。さ
らに図6(C)の不吐出状態あるいは不安定吐出状態で
は、共振点プロファイルのピーク値は107(kHz)
である。このように、図6(A)、図6(B)及び図6
(C)では、共振点プロファイルのピーク値は明らかに
異なっている。
【0021】図7と図8は、図6(A)のインク無し状
態における共振点プロファイルのゲイン特性;LOG
(|V|)及び位相特性の例を示している。図7と図8
におけるグラフでは、横軸は周波数(Hz)で示してい
る。図7の縦軸はゲイン(dB)を示し、図8の縦軸は
位相(deg.)を示している。このように、図6
(A)のインク無し状態では、共振点プロファイルのピ
ーク値Pは115kHzである。
【0022】図9と図10は、図(B)の安定吐出状態
における共振点プロファイルのゲイン特性;LOG(|
V|)及び位相特性の例を示している。図9と図10を
参照すると、図6(B)の安定吐出状態では、共振点プ
ロファイルのピーク値P1,P2は73kHzと130
kHzである。
【0023】図11と図12は、図6(C)の不吐出状
態における共振点プロファイルのゲイン特性;LOG
(|V|)及び位相特性の例を示している。図11と1
2では、共振点プロファイルのピーク値P3は107k
Hzである。
【0024】図13と図14は、図6(C)の不安定吐
出状態における共振点プロファイルのゲイン特性;LO
G(|V|)及び位相特性の例を示している。図13と
図14では、共振点プロファイルのピーク値P4は10
7kHzである。
【0025】以上の結果からわかるように、記録ヘッド
の流路内に液体であるインクが十分に充填されている状
態と、充填が不十分な状態があり、図6(A)のインク
無し状態である場合と、図6(B)の安定吐出状態、そ
して図6(C)の不吐出状態あるいは不安定吐出状態で
ある場合とでは、共振点プロファイルのピーク値が異な
る。このような共振点プロファイルのピーク値差に注目
することにより、現時点の記録ヘッド20内のインクの
充填状態を検知することができる。充填が不十分な状態
では、インクの流路内に充填されているインクの中に気
泡が混入していたり気泡が発生している場合がある。こ
のような気泡がインクに混入していたりインク内に気泡
が発生している場合と、インクが無い状態あるいはイン
クが十分に充填されている場合とを確実に区別すること
ができる。即ち充填検知装置54は、インクに気泡が発
生しているあるいは気泡が混入している状態をも検知す
ることができ、気泡検知装置として用いることもでき、
これにより気泡検知方法を実施できる。
【0026】以上のように、インクジェットの記録ヘッ
ドの振動部の共振点プロファイルを観察することで、ヘ
ッド流路内のインクの充填状態が分かるため、次のよう
な利点がある。印画をせずに、記録ヘッドにおける不吐
出または不安定吐出ノズルを検知することができる。そ
のため、インク充填が不良のときのみに、記録ヘッドの
メンテナンス動作をすれば良いことになる。また、電源
投入時のメンテナンス動作を簡略化し、インクの消費量
を抑えることができる。つまり、インクがきちんと充填
されているときは、ポンプによる吸引動作を省略でき
る。ここで本発明は上記実施の形態に限定されるもので
はない。上述した実施の形態では、ノズル開口部がイン
ク滴を吐出するためにノズルプレートに設けられてい
る。しかしながら、ノズルプレートに対してインクを吐
き出すためのインクノズル開口部と、このインクを希釈
するための希釈液を吐き出す希釈液ノズル開口部が設け
られている、いわゆる二液混合型のインクジェットプリ
ンタに対しても、本発明は適用することができる。また
本発明のプリンタはインクジェット方式の記録ヘッドに
限らず圧電素子を用いるヘッドであれば本発明を適用で
きる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
インクの充填状況を検知して、安定的にインク滴を吐出
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリンタの一例としてインクジェット
プリンタを示す斜視図。
【図2】図1のインクジェットプリンタの記録ヘッドの
構造例を示す断面図。
【図3】インクの充填検知装置の一例を示す図。
【図4】図3の充填検知装置をより詳しく示す別の図。
【図5】充填検知装置において圧電素子に対して与える
入力掃引波形と出力応答波形の関係例を示すタイムチャ
ート。
【図6】インク無し状態、安定吐出状態及び不吐出状
態、不安定吐出状態における共振点プロファイルのピー
ク値の例を示す図。
【図7】インク無し状態における共振点プロファイルの
ゲイン特性の例を示す図。
【図8】インク無し状態における共振点プロファイルの
位相特性の例を示す図。
【図9】安定吐出状態における共振点プロファイルのゲ
イン特性の例を示す図。
【図10】安定吐出状態における共振点プロファイルの
位相特性の例を示す図。
【図11】不吐出状態における共振点プロファイルのゲ
イン特性の例を示す図。
【図12】不吐出状態における共振点プロファイルの位
相特性の例を示す図。
【図13】不安定吐出状態における共振点プロファイル
のゲイン特性の例を示す図。
【図14】不安定吐出状態における共振点プロファイル
の位相特性の例を示す図。
【符号の説明】
10・・・インクジェットプリンタ(プリンタ)、20
・・・記録ヘッド、22・・・ノズル開口部、36・・
・インク供給路、38・・・インク室、40・・・イン
ク、48・・・圧電素子、54・・・充填検知装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EB08 EB33 EB40 EC07 EC53 EC62 FA04 FA10 2C057 AF72 AF76 AG44 AL17 AL18 AM31 BA04 BA14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴を吐出するためのノズル開口部
    と、 前記ノズル開口部に前記インクを供給するインク室と、 前記インク室に前記インクを供給するインク供給路と、 印加電圧に応じて前記インク室内の前記インクを前記ノ
    ズル開口部を通じて吐出させる圧電素子と、を有するプ
    リンタの記録ヘッドにおける前記インクの充填状態を検
    知するためのプリンタの記録ヘッドの充填検知装置であ
    って、 前記圧電素子の共振点プロファイルを得て、前記記録ヘ
    ッド内の前記インクの充填状態を電気的に検知すること
    を特徴とするプリンタの記録ヘッドの気泡検知装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドの前記インク室と前記イ
    ンク供給路内に前記インクが充填されている充填状態
    と、前記記録ヘッド内の前記インクの充填が不十分な状
    態とにより前記圧電素子の共振点プロファイルが異なる
    請求項1に記載のプリンタの記録ヘッドの充填検知装
    置。
  3. 【請求項3】 印加電圧に応じて圧電素子が動作するこ
    とで、インク室内のインクをノズル開口部を通じて吐出
    させるプリンタの記録ヘッドにおける前記インクの充填
    状態を検知するためのプリンタの記録ヘッドの充填検知
    方法であって、 前記圧電素子の共振点プロファイルを得て、前記記録ヘ
    ッド内の前記インクの充填状態を電気的に検知すること
    を特徴とするプリンタの記録ヘッドの充填検知方法。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドの前記インク室と前記イ
    ンク供給路内に前記インクが充填されている充填状態
    と、前記記録ヘッド内の前記インクの充填が不十分な状
    態とにより前記圧電素子の共振点プロファイルが異なる
    請求項3に記載のプリンタの記録ヘッドの充填検知方
    法。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドの前記インク室と前記イ
    ンク供給路内に前記インクが充填されている充填状態
    と、前記記録ヘッド内の前記インクの充填が不十分な状
    態と、前記記録ヘッド内に前記インクがない状態と、に
    より前記圧電素子の共振点プロファイルが異なる請求項
    3に記載のプリンタの記録ヘッドの充填検知方法。
JP12892599A 1999-05-10 1999-05-10 プリンタの記録ヘッドの充填検知装置および充填検知方法 Pending JP2000318183A (ja)

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