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JP2000312128A - 圧電共振子およびラダー型フィルタ - Google Patents

圧電共振子およびラダー型フィルタ

Info

Publication number
JP2000312128A
JP2000312128A JP11120389A JP12038999A JP2000312128A JP 2000312128 A JP2000312128 A JP 2000312128A JP 11120389 A JP11120389 A JP 11120389A JP 12038999 A JP12038999 A JP 12038999A JP 2000312128 A JP2000312128 A JP 2000312128A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resonator
piezoelectric
piezoelectric resonator
internal electrode
active portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11120389A
Other languages
English (en)
Inventor
Harumi Hayashi
春美 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP11120389A priority Critical patent/JP2000312128A/ja
Publication of JP2000312128A publication Critical patent/JP2000312128A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】通過帯域幅を広くすることができる圧電共振子
を提供し、さらには、基板等への電気的な接続固定が容
易、かつ安定な小容積の圧電共振子およびこのような圧
電共振子を用いたラダー型フィルタを提供する。 【解決手段】圧電体層11と内部電極層12とを交互に
積層して形成され活性部15と、該活性部15の長さ方
向の両側面に設けられた不活性部17とからなる共振子
本体10に、内部電極層12を交互に接続する一対の外
部電極19を設けた圧電共振子であって、共振子本体1
0の長さL1 に対する活性部15の長さL2 の比(L2
/L1 )が0.5〜0.9であり、かつ長さ方向伸び振
動モードの基本振動で励振する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電体層と内部電
極層を交互に積層した圧電共振子およびラダー型フィル
タに関するもので、例えば、フィルタ、発振子等に用い
る圧電共振子およびラダー型フィルタに関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】近年、集積回路の発達に伴い、フィルタ、
発振子その他の分野で、圧電体を用いた種々の圧電共振
子が用いられている。中でも、100kHzから1MH
zまでに使用される圧電共振子としては、従来、拡がり
振動モードを用いた円板状圧電共振子や拡がり振動モー
ドを用いた正方形板状圧電共振子が知られていた。
【0003】これらの圧電共振子を用いたラダー型フィ
ルタでは、直列共振子の寸法と並列共振子の寸法とを調
整して、直列共振子の共振周波数と並列共振子の反共振
周波数を一致させて通過帯域を構成し、かつその両側に
減衰極を構成していた。
【0004】また、フィルタの段数及び並列共振子と直
列共振子の素子間容量比を大きくすることによって、保
証減衰量を大きくしていた。この手段として直列共振子
の厚みを大きくし、更に電極面積を小さくして部分電極
にすることで直列共振子の容量を小さくし、並列共振子
の厚みを小さくして容量を大きくし、素子間容量比を大
きくする方法が取られていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、圧電共
振子をフィルタ、発振子等の具体的なデバイスに利用す
る場合、使用する共振周波数が圧電共振子の形状によっ
て決定されてしまう。即ち、拡がり振動を用いた円板状
及び正方形板状の共振子においては、使用する共振周波
数が円板の直径、または正方形の一辺の寸法により決定
されるため、拡がり振動を利用する限りにおいては、使
用する周波数によって共振子の形状が決定され、フィル
タ、発振子等の具体的なデバイスの小型化を図りたい場
合、従来の圧電共振子では対応することができなかっ
た。
【0006】フィルタ、発振子等の具体的なデバイスの
小型化を図るために、使用する圧電共振子の振動モード
を拡がり振動から、矩形板状の圧電共振子の長さ方向の
伸び振動(横効果)へ変更して共振子を小型化し、デバ
イスの形状を小型化する方法が特開昭55−95416
号公報で開示されているが、矩形板状の圧電共振子の長
さ方向の伸び振動を利用した場合、共振子の通過帯域幅
△Fが材料の横効果による電気機械結合係数K31のみで
規定されるために結合係数が小さく、フィルタを構成す
る場合、通過帯域幅△Fが狭くなるという問題点と、電
極面積が狭くなり共振子の容量が小さくなるために、フ
ィルタのインピーダンスが高くなり、回路やICのイン
ピーダンスとマッチングが取れなくなるという問題があ
った。
【0007】素子の容量が小さいという課題について
は、実開昭60−108034号公報において、内部電
極層と圧電体層を交互に積層した圧電共振子が開示され
ている。図8は、このような積層型の圧電共振子を示す
もので、圧電体層1と内部電極層2とを交互に積層して
形成された活性部3と、この活性部3の長手方向の両側
面に形成された不活性部4とから共振子本体5が構成さ
れている。
【0008】このような共振子本体5の内部電極層2が
露出した両面に外部電極6がそれぞれ形成され、内部電
極層2と交互に接続されている。内部電極層2の上下の
圧電体層1は分極方向が逆方向とされている。
【0009】このような圧電共振子は、共振子本体5の
厚み方向に交流電界を印加することにより、長さ方向伸
び振動モードの基本振動で励振する。
【0010】しかしながら、このような圧電共振子で
は、素子の容量を大きくできるものの、反共振周波数
(Fr)と共振周波数(Fa)との差である通過帯域幅
△Fが未だ狭いという問題があった。
【0011】また、圧電共振子をフィルタ、発振子等の
具体的なデバイスに利用する場合、振動の節を利用する
ため、圧電共振子の外部電極6が共振子本体5の相対向
する2側面の長さ方向中央部に形成されており、電気的
な接続、および圧電共振子の基板等への固定は、図8
(c)に示すように固定用金属棒7を用いて行われてい
た。しかしながら、複数の圧電共振子を固定用金属棒7
で固定し、フィルタを構成しようとすると、フィルタの
設置容積が大きくなり、フィルタの高さが高くならざる
を得なくなると同時に、固定用金属棒7を用いて電気的
接続をとるために、構造が非常に複雑となり、フィルタ
の組立が困難であり、さらにフィルタの組立を自動化す
るのが困難であった。
【0012】また、基板等に固定用金属棒7を用いて圧
電共振子を固定すると、圧電共振子の支持固定が不安定
となり、故障の原因となるという問題があった。
【0013】本発明は、通過帯域幅△Fを広くすること
ができる圧電共振子を提供し、さらには、基板等への電
気的な接続固定が容易、かつ安定な小容積の圧電共振子
およびこのような圧電共振子を用いたラダー型フィルタ
を提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の圧電共振子は、
圧電体層と内部電極層とを交互に積層して形成され、主
面が矩形状の活性部と、該活性部の長さ方向の両側面に
設けられた絶縁性不活性部とからなる共振子本体に、前
記内部電極層を交互に接続する一対の外部電極を設けて
なるとともに、前記圧電体層が積層方向に分極され、か
つ前記内部電極層の上下に位置する圧電体層の分極方向
が反対方向である圧電共振子であって、前記共振子本体
の長さL1 に対する前記活性部の長さL2 の比(L2
1 )が0.5〜0.9であり、かつ長さ方向伸び振動
モードの基本振動で励振するものである。
【0015】ここで、一対の外部電極が共振子本体の同
一面に形成されていることが望ましい。また、一対の外
部電極は、積層方向に形成され、かつ内部電極層を交互
に接続する接続用導電部材と、該接続用導電部材の一端
部から共振子本体の長さ方向に延設された固定用導電部
材とからなり、前記共振子本体の長さ方向の中央部で、
一方の前記外部電極の固定用導電部材と他方の前記外部
電極の固定用導電部材が対向していることが望ましい。
【0016】本発明のラダー型フィルタは、複数の直列
共振子と複数の並列共振子とからなるラダー型フィルタ
において、前記直列共振子および/または前記並列共振
子が、上記圧電共振子からなるものである。
【0017】
【作用】本発明の圧電共振子によれば、共振子本体の長
さL1 に対する活性部の長さL2 の比(L2 /L1 )を
0.5〜0.9とすることにより、共振周波数と反共振
周波数の差で表される通過帯域幅ΔFを最も広くするこ
とができる。
【0018】また、長さ方向伸び振動モードの基本振動
を利用することにより、従来の拡がり振動を用いた圧電
共振子と比較して形状を小型化できる。
【0019】さらに、対向電極の数や、電極間厚みを調
整することにより、圧電共振子の容量値を調整すること
ができるため、圧電共振子のインピーダンスを制御で
き、圧電共振子を回路基板等に実装するときに、外部回
路とのインピーダンス整合をとりやすい。このため、共
振子の形状を小型化することができるとともに、大容量
の共振子を得ることができる。
【0020】また、一対の外部電極を共振子本体の同一
面に形成することにより、例えば、パターン電極を形成
した基板上に、前記パターン電極に圧電共振子の一対の
外部電極を導電性接着剤等で接続固定することができ、
圧電共振子を容易に、かつ安定に基板に固定でき、さら
にこれをキャップで覆うことによりチップ型の電子部品
を作製できる。
【0021】さらに、一対の外部電極を、積層方向に形
成され、かつ内部電極層を交互に接続する接続用導電部
材と、該接続用導電部材の一端部から共振子本体の長さ
方向に延設された固定用導電部材とから構成し、共振子
本体の長さ方向の中央部で、一方の外部電極の固定用導
電部材と他方の外部電極の固定用導電部材を対向して形
成することにより、長さ方向伸び振動モードの基本振動
を利用するため、振動の節は共振子本体の長さ方向の中
央部となるが、共振子本体の長さ方向の中央部に、固定
用導電部材が積層方向に所定間隔を置いて形成されてお
り、この固定用導電部材を、例えば基板のパターン電極
に接続固定することにより、圧電共振子の固定による影
響が殆どなく、良好な共振子特性を得ることができる。
【0022】また、固定用導電部材が基板に接続固定さ
れ、しかも接続用導電部材が基板側に突出しているた
め、この接続用導電部材を長さ方向の振動を妨げない程
度に基板に当接することも可能であり、これにより、圧
電共振子を4点で支持することができ、例えば、圧電共
振子の長さ方向の一端に力が作用したとしても、接続用
導電部材の存在により圧電共振子が傾くことを防止する
ことができ、接続固定の安定性を向上できる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1は本発明の圧電共振子を示す
もので、(a)は斜視図、(b)は(a)のA−A線に
沿う断面図である。
【0024】図において、符号10は共振子本体を示す
もので、この共振子本体10は、圧電体層11と内部電
極層12とを交互に積層して形成された活性部15と、
該活性部15の長さ方向の両側面に形成された絶縁性不
活性部17とから構成されている。
【0025】圧電体層11は積層方向に分極されてお
り、かつ内部電極層12の上下に位置する圧電体層11
の分極方向が反対方向とされている。また、活性部15
は主面が矩形状とされている。
【0026】不活性部17は圧電体層11と同一材料の
絶縁体から構成されており、この不活性部17には内部
電極層は形成されていない。
【0027】また、内部電極層12は正面および背面に
露出しており、これらの露出面に外部電極19がそれぞ
れ形成されている。内部電極層12の露出面には、絶縁
膜21が交互に積層されており、これらの絶縁膜21の
上から外部電極19が被覆され、これにより、内部電極
層12が、共振子本体10の対向する面に形成された一
対の外部電極19により交互に接続されている。
【0028】そして、本発明の圧電共振子では、共振子
本体10の長さL1 に対する活性部15の長さL2 の比
(L2 /L1 )が0.5〜0.9であることを特徴とす
る。
【0029】ここで、L2 /L1 を0.5〜0.9とし
たのは、共振子本体10の長さL1 に対する活性部15
の長さL2 の比が0.5よりも小さい場合や0.9より
も大きい場合には、通過帯域幅ΔFが狭くなるからであ
る。つまり、不活性部が存在しない場合に比較して、通
過帯域幅ΔFの向上が小さいからである。通過帯域幅Δ
Fを広くするという観点から、L2 /L1 は0.6〜
0.8であることが望ましい。
【0030】本発明の圧電共振子の振動方向は圧電体層
11の積層方向と垂直で、矩形状の主面の長手方向とさ
れ(長さ方向伸び振動モード)、基本振動で励振するも
のである。
【0031】以上のように構成された圧電共振子では、
活性部15の両側に電界が印加されない不活性部17を
有しているため、共振子本体10の長さL1 に対する活
性部15の長さL2 の比(L2 /L1 )を0.5〜0.
9に調整することにより、共振周波数と反共振周波数の
差で表される通過帯域幅ΔFを最大限に広くすることが
できる。
【0032】また、例えば活性部15における圧電体層
11の層数と厚みを調整することにより共振子の容量を
調整することができ、素子のインピーダンスを調整で
き、圧電共振子を回路基板等に実装するときに、外部回
路とのインピーダンス整合をとりやすくなる。
【0033】さらに、長さ方向伸び振動モードの基本振
動を利用することにより、従来の拡がり振動を用いた圧
電共振子と比較して形状を小型化できる。
【0034】図2は本発明の他の形態を示すもので、図
3(a)は図2のB−B線に沿う断面図、図3(b)は
図2のC−C線に沿う断面図、図3(c)は図2のD−
D線に沿う断面図である。
【0035】この圧電共振子では、上記図1の態様と同
様な共振子本体を有している。即ち、共振子本体30
は、圧電体層31と内部電極層32とを交互に積層して
形成された活性部35と、該活性部35の長手方向の両
側面に形成された絶縁性不活性部37とから構成されて
いる。共振子本体30の長さL1 に対する活性部35の
長さL2 の比(L2 /L1 )が0.5〜0.9とされて
いる。
【0036】また、内部電極層32は正面に露出してお
り、正面にはL字状の一対の外部電極39、40がそれ
ぞれ形成されている。これらの一対の外部電極39、4
0は、積層方向に形成され、かつ内部電極層32を交互
に接続する接続用導電部材39a、40aと、該接続用
導電部材39a、40aの一端部から共振子本体30の
長さ方向に延設された固定用導電部材39b、40bと
からなり、共振子本体30の長さ方向の中央部で、一方
の外部電極39の固定用導電部材39bと他方の外部電
極40の固定用導電部材40bが対向している。
【0037】内部電極層32の露出部分には、絶縁膜4
1が交互に積層されており、これらの絶縁膜41の上か
ら外部電極39、40の接続用導電部材39a、40a
が被覆され、これにより、内部電極層32が、共振子本
体30の対向する面に形成された一対の外部電極39、
40により交互に接続されている。一方、固定用導電部
材39b、40bは内部電極層32に接続されており、
この固定用導電部材39b、40bにおける共振子本体
30の長さ方向中央部(一点鎖線で示す)が、基板に接
着固定されることになる。
【0038】本発明の圧電共振子の振動方向は圧電体層
31の積層方向と垂直で、矩形状の主面の長手方向とさ
れ(長さ方向振動モード)、基本振動で励振するもので
ある。
【0039】以上のように構成された圧電共振子では、
上記態様と同様に、共振周波数と反共振周波数の差で示
される通過帯域幅ΔFを最大限に広くすることができる
とともに、共振子の容量を調整することができ、形状を
小型化できる。
【0040】さらに、この形態の圧電共振子では、圧電
共振子の振動の節は共振子本体30の長さ方向の中央付
近であるが、一対の外部電極39、40を共振子本体3
0の正面に形成したので、図4に示すように、共振子本
体30の中央部付近に該当する外部電極39、40の固
定用導電部材39b、40b(一点鎖線で示す)を、ラ
ダー型フィルタの回路が印刷された基板53に接続固定
することができる。尚、図4において、符号54は導電
性のゴム状の弾性を持つペーストである。
【0041】図5はラダー型フィルタの回路図を示すも
ので、ラダー型フィルタは、共振周波数と反共振周波数
の差ΔFが同一の直列共振子S1、S2、S3と、並列
共振子P1、P2、P3とをL型に接続してなる基本単
位回路を3段接続して構成されている。この共振子S
1、S2、S3、P1、P2、P3として、本発明の圧
電共振子が用いられている。
【0042】
【実施例】先ず、出発原料として、純度99.5%以
上、平均粒径が1.0〜3.0μmの市販のPbO、T
iO2 、ZrO2 、Nb2 5 、Y2 3 、Cr
2 3 、Co3 4 、La2 3 およびSrCO3 の各
粉末を所定量秤量し、(PbSrLa) (NbCrYC
o)TiZr O3 系の5枚のグリーンシートを作製し
た。
【0043】4枚のグリーンシートの上面には、スクリ
ーン印刷により電極パターンを形成し、1枚のグリーン
シートには電極パターンを形成しなかった。
【0044】そして、図6に示すように、同じ厚みのグ
リーンシート61を、電極パターン62の位置が所定の
位置に来るように積み重ねた後、圧着し、大気中で11
50℃で同時に焼成し、圧電体層一層の厚みが0.2m
mの焼結体を得た。
【0045】次に、このようにして得られた焼結体を破
線部分で切断し、製品形状の大きさが図1においてa1
=1mm、b1 =1mm、L1 =4mm、L2 =3mm
の共振子本体を作製した。
【0046】この後、内部電極層の露出面に交互に樹脂
を塗布し、硬化した後に導電性ペーストを塗布して外部
電極を形成した。この外部電極に3kV/mmの直流電
圧を30分間印加して分極処理した。
【0047】そして、図1に示す圧電共振子について、
活性部10の長さL2 の共振子本体の長さL1 に対する
比(L2 /L1 )、つまり活性部比率を変えて、共振周
波数Fr、反共振周波数Fa、通過帯域幅△Fをインピ
ーダンスアナライザーで測定し、その結果を表1及び図
7に示した。尚、圧電共振子の容量は984pFであっ
た。
【0048】
【表1】
【0049】この表1、図7から、活性部10の長さL
2 の共振子本体の長さL1 に対する比(L2 /L1 )が
0.5〜0.9の場合には、内部電極層として全面電極
とした場合(L2 /L1 =1)よりも帯域幅が5%以上
大きくなっており、特にL2/L1 が0.63〜0.8
の場合には15%以上大きくなることが判る。
【0050】
【発明の効果】本発明の圧電共振子では、共振子本体の
長さL1 に対する活性部の長さL2 の比(L2 /L1
を0.5〜0.9とし、かつ長さ方向伸び振動モードの
基本振動で励振するため、共振周波数と反共振周波数の
差で表される通過帯域幅ΔFを最も広くすることができ
る。また、長さ方向振動モードの基本振動を利用するこ
とにより、従来の拡がり振動を用いた圧電共振子と比較
して形状を小型化できる。さらに、対向電極の数、電極
間厚みを調整することにより、圧電共振子の容量値を調
整することができ、外部回路とのインピーダンス整合を
とりやすくなる。
【0051】また、一対の外部電極を共振子本体の同一
面に形成することにより、従来のようなバネ端子を用い
ることなく、電気的な接続を簡単に取ることが可能とな
り、フィルタ、発振子等のデバイス用の共振子として用
いる場合、組立工程の簡略化ができ、また、デバイスの
小型化が達成できる。
【0052】さらに、一対の外部電極を、接続用導電部
材と固定用導電部材とから構成し、共振子本体の長さ方
向の中央部で、一方の外部電極の固定用導電部材と他方
の外部電極の固定用導電部材を対向して形成することに
より、固定用導電部材を、例えば基板のパターン電極に
接続固定することにより、圧電共振子の固定による影響
が殆どなく、良好な共振子特性を得ることができるとと
もに、圧電共振子を4点で支持固定することができ、例
えば、圧電共振子の長さ方向の一端に力が作用したとし
ても、接続用導電部材の存在により圧電共振子が傾くこ
とを防止することができ、接続固定の安定性を向上でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電共振子を示すもので、(a)は斜
視図、(b)はA−A線に沿う断面図である。
【図2】本発明の圧電共振子の他の例を示す斜視図であ
る。
【図3】(a)は図2のB−B線を沿う断面図、(b)
は図2のC−C線を沿う断面図、(c)は図2のD−D
線を沿う断面図である。
【図4】図2の圧電共振子を基板に実装した状態を示す
説明図である。
【図5】ラダー型フィルタの回路図である。
【図6】本発明の圧電共振子の製造方法を説明するため
の斜視図である。
【図7】活性部比率と帯域幅△Fとの関係を示すグラフ
である。
【図8】従来の積層型の圧電共振子を示すもので、
(a)は斜視図、(b)はX−X線に沿う断面図、
(c)は圧電共振子を固定する方法を示す斜視図である
【符号の説明】
10、30・・・共振子本体 11、31・・・圧電体層 12、32・・・内部電極層 15、35・・・活性部 17、37・・・不活性部 19、39、40・・・外部電極 39a、40a・・・接続用導電部材 39b、40b・・・固定用導電部材 L1 ・・・共振子本体の長さ L2 ・・・活性部の長さ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電体層と内部電極層とを交互に積層して
    形成され、主面が矩形状の活性部と、該活性部の長さ方
    向の両側面に設けられた絶縁性不活性部とからなる共振
    子本体に、前記内部電極層を交互に接続する一対の外部
    電極を設けてなるとともに、前記圧電体層が積層方向に
    分極され、かつ前記内部電極層の上下に位置する圧電体
    層の分極方向が反対方向である圧電共振子であって、前
    記共振子本体の長さL1 に対する前記活性部の長さL2
    の比(L2 /L1 )が0.5〜0.9であり、かつ長さ
    方向伸び振動モードの基本振動で励振することを特徴と
    する圧電共振子。
  2. 【請求項2】一対の外部電極が共振子本体の同一面に形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の圧電共振
    子。
  3. 【請求項3】一対の外部電極は、積層方向に形成され、
    かつ内部電極層を交互に接続する接続用導電部材と、該
    接続用導電部材の一端部から共振子本体の長さ方向に延
    設された固定用導電部材とからなり、前記共振子本体の
    長さ方向の中央部で、一方の前記外部電極の固定用導電
    部材と他方の前記外部電極の固定用導電部材が対向して
    いることを特徴とする請求項2記載の圧電共振子。
  4. 【請求項4】複数の直列共振子と複数の並列共振子とか
    らなるラダー型フィルタにおいて、前記直列共振子およ
    び/または前記並列共振子が、請求項1乃至3のうちい
    ずれかに記載の圧電共振子からなることを特徴とするラ
    ダー型フィルタ。
JP11120389A 1999-04-27 1999-04-27 圧電共振子およびラダー型フィルタ Pending JP2000312128A (ja)

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