JP2000310786A - 液晶表示素子 - Google Patents
液晶表示素子Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 1.画素電極部における光の反射を防止し
て、表示面を明るくする。 2.耐衝撃性等を向上させる。 【解決手段】 1.画素電極の材料として、屈折率が
1.7以下の有機導電体を使用する。 2.少くも一方の基板をフィルムとする。 3.ITOと有機導電体とで反射防止膜を形成する。
て、表示面を明るくする。 2.耐衝撃性等を向上させる。 【解決手段】 1.画素電極の材料として、屈折率が
1.7以下の有機導電体を使用する。 2.少くも一方の基板をフィルムとする。 3.ITOと有機導電体とで反射防止膜を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示素子に関
し、特にその材料に関する。
し、特にその材料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の典型的な液晶表示素子、すなわ
ち、透過型液晶表示素子の断面を図1に示す。
ち、透過型液晶表示素子の断面を図1に示す。
【0003】本図において、1はガラス基板である。2
は、ゲート電極である。3は、ゲート絶縁層である。4
は、シリコン層である。5は、n+シリコン層である。
6は、パッシベーション層である。7は、パッシベーシ
ョン層である。8は、ドレイン電極である。9は、ソー
ス電極である。10は、ソースバスバーである。11
は、錫を含む酸化インジウム(以後ITOと称する)画
素電極である。12は、液晶層である。13は、ITO
画素電極である。14は、ブラックマトリクスである。
15は、カラーフィルターである。16は、ガラス基板
である。
は、ゲート電極である。3は、ゲート絶縁層である。4
は、シリコン層である。5は、n+シリコン層である。
6は、パッシベーション層である。7は、パッシベーシ
ョン層である。8は、ドレイン電極である。9は、ソー
ス電極である。10は、ソースバスバーである。11
は、錫を含む酸化インジウム(以後ITOと称する)画
素電極である。12は、液晶層である。13は、ITO
画素電極である。14は、ブラックマトリクスである。
15は、カラーフィルターである。16は、ガラス基板
である。
【0004】そしてこれらのうち、ゲート電極、ゲート
絶縁層、シリコン層、n+シリコン層、2つのパッシベ
ーション層6、7、ドレイン電極、ソース電極は一体的
に機能発揮を行なって薄膜トランジスター(以後TFT
と称する)をなす。
絶縁層、シリコン層、n+シリコン層、2つのパッシベ
ーション層6、7、ドレイン電極、ソース電極は一体的
に機能発揮を行なって薄膜トランジスター(以後TFT
と称する)をなす。
【0005】ところで、透過型の液晶表示素子は、相対
向する画素電極ともども透明であることが必要である。
一方、反射型では、少なくとも使用者側に直面する方の
画素電極は透明であることが必要である。
向する画素電極ともども透明であることが必要である。
一方、反射型では、少なくとも使用者側に直面する方の
画素電極は透明であることが必要である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、ITO電極の場
合、現時点ではITO膜単体の光透過率は、80%以上
であり、また、シート抵抗値は10Ω/□程度のものは
容易に製造し得る。そしてこれらの性能は、液晶表示素
子に十分である。むしろ、画素電極材としては、表示面
が特別大きかったりすれば別であるが、表示階調数が8
程度の場合には、シート抵抗値は、10KΩ/□や少し
超えた値でも、十分である。
合、現時点ではITO膜単体の光透過率は、80%以上
であり、また、シート抵抗値は10Ω/□程度のものは
容易に製造し得る。そしてこれらの性能は、液晶表示素
子に十分である。むしろ、画素電極材としては、表示面
が特別大きかったりすれば別であるが、表示階調数が8
程度の場合には、シート抵抗値は、10KΩ/□や少し
超えた値でも、十分である。
【0007】次に、表示素子全体の透過率としては、層
または膜界面での反射による光の損失が問題となる。こ
れが大きくなると、表示が暗くなり、素子の性能を悪化
させる。
または膜界面での反射による光の損失が問題となる。こ
れが大きくなると、表示が暗くなり、素子の性能を悪化
させる。
【0008】なお、異質材料の積層における界面の反射
については、例えば裳華房 刊 「光学」 石黒 浩三
著に詳しい。すなわち、振幅反射率={(n1−n
2)/(n1+n2)}2 と表される。
については、例えば裳華房 刊 「光学」 石黒 浩三
著に詳しい。すなわち、振幅反射率={(n1−n
2)/(n1+n2)}2 と表される。
【0009】ここで、n1、n2は異質材料のそれぞれ
の屈折率である。
の屈折率である。
【0010】反射してくる、すなわち、失われる光のエ
ネルギーは、前記振幅反射率の自乗に比例する。この式
から分かるとおり、接する材料の屈折率差が大きけれ
ば、光の損失は大となる。
ネルギーは、前記振幅反射率の自乗に比例する。この式
から分かるとおり、接する材料の屈折率差が大きけれ
ば、光の損失は大となる。
【0011】さて、液晶表示素子を構成する要素のう
ち、液晶材料、ガラス材料、その他図には表示していな
い配向膜等の有機材料ともに、屈折率は、約1.55〜
1.6である。
ち、液晶材料、ガラス材料、その他図には表示していな
い配向膜等の有機材料ともに、屈折率は、約1.55〜
1.6である。
【0012】ところが、画素電極材料のITOの屈折率
は、約2である。
は、約2である。
【0013】従って、図1の表示素子を透過する光はI
TOの界面において、約4%という無視し得ない損失が
発生する。もし、このITOを屈折率、1.7以下の材
料に替えた場合には、損失は、約0.4%となり、著し
く改善される。
TOの界面において、約4%という無視し得ない損失が
発生する。もし、このITOを屈折率、1.7以下の材
料に替えた場合には、損失は、約0.4%となり、著し
く改善される。
【0014】あるいは、何等かの手段で反射率を減少さ
せることができれば、透過光の損失は著しく改善され
る。
せることができれば、透過光の損失は著しく改善され
る。
【0015】さて、携帯型機器等の場合には、重量の面
からどうしても基板が柔軟であり、また機器の用途によ
っては、ある程度の変形を許容せざるを得ない。しか
し、現在広く用いられているITO電極は、その剛性が
非常に大きい。このため、機器の変形にITOの弾性変
形が追随し得ず、割れ等が生起する原因ともなる。この
ため、携帯型機器等の場合には、ある程度可塑性のある
材料で電極が製造されるのが望ましい。
からどうしても基板が柔軟であり、また機器の用途によ
っては、ある程度の変形を許容せざるを得ない。しか
し、現在広く用いられているITO電極は、その剛性が
非常に大きい。このため、機器の変形にITOの弾性変
形が追随し得ず、割れ等が生起する原因ともなる。この
ため、携帯型機器等の場合には、ある程度可塑性のある
材料で電極が製造されるのが望ましい。
【0016】しかしながら、画素電極は単に電気抵抗が
低いだけでなく、安価、加工が容易、しかも透明なこと
が必要であり、材料には自ずと制約が生じる。
低いだけでなく、安価、加工が容易、しかも透明なこと
が必要であり、材料には自ずと制約が生じる。
【0017】従って、光の透過性に優れ、しかも屈折率
が液晶やガラスに近い画素電極材料や、ある程度柔軟性
もある画素電極材料、更には両方の性質を充たす画素電
極材料の開発が望まれていた。
が液晶やガラスに近い画素電極材料や、ある程度柔軟性
もある画素電極材料、更には両方の性質を充たす画素電
極材料の開発が望まれていた。
【0018】また、高性能の表示、明るい表示のため
に、ともかく画素電極部での反射による透過光の減少を
防止する技術の開発が望まれていた。
に、ともかく画素電極部での反射による透過光の減少を
防止する技術の開発が望まれていた。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の課題を
解決するためになされたものであり、透明かつ屈折率
が、1.7以下しかも柔軟な画素電極用材料として有機
導電体膜に着眼したものである。
解決するためになされたものであり、透明かつ屈折率
が、1.7以下しかも柔軟な画素電極用材料として有機
導電体膜に着眼したものである。
【0020】具体的には、以下の構成としている。
【0021】請求項1記載の発明においては、材料の屈
折率が、1.7以下である低屈折率画素電極を有してい
ることを特徴としている。
折率が、1.7以下である低屈折率画素電極を有してい
ることを特徴としている。
【0022】上記構成により、以下の作用がなされる。
【0023】材料の屈折率が、液晶層やガラスに近い
1.7以下そして勿論1以上(実用上は1.3以上)で
ある低屈折率画素電極であるため、液晶層等との界面の
光の反射による損失が少なくなる。この一方で、電気伝
導率も充分である。
1.7以下そして勿論1以上(実用上は1.3以上)で
ある低屈折率画素電極であるため、液晶層等との界面の
光の反射による損失が少なくなる。この一方で、電気伝
導率も充分である。
【0024】請求項2記載の発明においては、画素電極
が、柔軟な有機導電体膜からなる有機画素電極であるこ
とを特徴としている。
が、柔軟な有機導電体膜からなる有機画素電極であるこ
とを特徴としている。
【0025】上記構成により、以下の作用がなされる。
【0026】画素電極が、有機導電体膜からなる有機画
素電極であるため、光の透過性、電気導電性、耐衝撃性
更には生産性も優れている。
素電極であるため、光の透過性、電気導電性、耐衝撃性
更には生産性も優れている。
【0027】請求項3記載の発明においては、少なくと
も一方、タイプにもよるが望ましくは両方にフィルム製
基板を有していることを特徴としている。
も一方、タイプにもよるが望ましくは両方にフィルム製
基板を有していることを特徴としている。
【0028】上記構成により、以下の作用がなされる。
【0029】少なくとも一方にフィルム製基板を有して
いるため、画素電極が有機導電体であることもあり、液
晶表示装置の耐衝撃性、耐変形性が大きく向上する。
いるため、画素電極が有機導電体であることもあり、液
晶表示装置の耐衝撃性、耐変形性が大きく向上する。
【0030】請求項4記載の発明においては、反射防止
膜を兼ねたITO画素電極層若しくは材料の屈折率が
1.8以下〜1.3以上の反射防止膜を兼ねた有機導電
体画素電極層の少くも一方を有する多層型画素電極を有
していることを特徴としている。
膜を兼ねたITO画素電極層若しくは材料の屈折率が
1.8以下〜1.3以上の反射防止膜を兼ねた有機導電
体画素電極層の少くも一方を有する多層型画素電極を有
していることを特徴としている。
【0031】上記構成により、以下の作用がなされる。
【0032】多層型画素電極は、反射防止膜を兼ねたI
TO画素電極層若しくは反射防止膜を兼ねた有機導電体
画素電極層の少くも一方を有し、この多層構造により画
素電極と少くも液晶層との境界での光の反射を減少させ
る。
TO画素電極層若しくは反射防止膜を兼ねた有機導電体
画素電極層の少くも一方を有し、この多層構造により画
素電極と少くも液晶層との境界での光の反射を減少させ
る。
【0033】請求項5記載の発明においては、液晶表示
装置は、カラー表示液晶表示装置であり、反射防止膜を
兼ねたITO画素電極層若しくは有機導電体画素電極層
は、それらが存在する画素の該当する色彩の波長を考慮
してその層厚さが定められた反射防止膜であることを特
徴としている。
装置は、カラー表示液晶表示装置であり、反射防止膜を
兼ねたITO画素電極層若しくは有機導電体画素電極層
は、それらが存在する画素の該当する色彩の波長を考慮
してその層厚さが定められた反射防止膜であることを特
徴としている。
【0034】上記構成により、以下の作用がなされる。
【0035】液晶表示装置は、カラー表示液晶表示装置
であり、反射防止膜を兼ねたITO画素電極層若しくは
有機導電体層は、該当する色彩の波長を考慮してその層
厚さが定められた反射防止膜であるため、赤、緑、青等
の反射防止効率が向上し、ひいては色彩が鮮明となる。
であり、反射防止膜を兼ねたITO画素電極層若しくは
有機導電体層は、該当する色彩の波長を考慮してその層
厚さが定められた反射防止膜であるため、赤、緑、青等
の反射防止効率が向上し、ひいては色彩が鮮明となる。
【0036】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明の第
1の実施の携帯の液晶表示素子の断面を図2に示す。
1の実施の携帯の液晶表示素子の断面を図2に示す。
【0037】本図において、図1に示す従来技術のもの
と同一部品(部分)については、本発明の要旨に直接の
関係がない限り、同一の符号を付すことにより、その説
明を省略する。
と同一部品(部分)については、本発明の要旨に直接の
関係がない限り、同一の符号を付すことにより、その説
明を省略する。
【0038】本図の17は、ガラス基板である。20と
21は、ITOに換えての厚さ0.15μm程度の有機
導電体層を使用した上下の画素電極である。なお、画素
の大きさは、ワードプロセッサー用の表示面に使用する
ため0.3mm角程度である。
21は、ITOに換えての厚さ0.15μm程度の有機
導電体層を使用した上下の画素電極である。なお、画素
の大きさは、ワードプロセッサー用の表示面に使用する
ため0.3mm角程度である。
【0039】次に、この液晶表示素子の製造方法や材料
であるが、以下の点を除いて、周知の方法である。
であるが、以下の点を除いて、周知の方法である。
【0040】まず、基板としては、コーニング社製、#
1737ガラスを使用した。
1737ガラスを使用した。
【0041】次に、画素電極としての有機導電体層であ
るが、長瀬産業から購入した、水−イソプロピルアルコ
ール混液溶媒の導電性ポリマー・コロイド懸濁液、CP
P105を使用した。これを、スピナーで上下の基板の
相対向する両側へ塗布し、約0.15μmの厚みの有機
導電膜を形成し、そのままフロンを体積で約10%強含
む酸素ガスを使ったリアクティブ・イオン・エッチ法に
より、微細加工して画素電極とした。
るが、長瀬産業から購入した、水−イソプロピルアルコ
ール混液溶媒の導電性ポリマー・コロイド懸濁液、CP
P105を使用した。これを、スピナーで上下の基板の
相対向する両側へ塗布し、約0.15μmの厚みの有機
導電膜を形成し、そのままフロンを体積で約10%強含
む酸素ガスを使ったリアクティブ・イオン・エッチ法に
より、微細加工して画素電極とした。
【0042】なお、有機導電体膜の液晶用基板への形成
や、有機導電体を使用するコンタクトホールの形成につ
いては、別途本願出願人が例えば特願平11−7504
2号公報、同11−75234号公報にて開示している
技術であるため、本明細書ではその説明を省略する。
や、有機導電体を使用するコンタクトホールの形成につ
いては、別途本願出願人が例えば特願平11−7504
2号公報、同11−75234号公報にて開示している
技術であるため、本明細書ではその説明を省略する。
【0043】この有機導電膜単独の光透過率は約80
%、シート抵抗は数kΩ/□であった。また、屈折率
は、1.5〜1.6程度である。
%、シート抵抗は数kΩ/□であった。また、屈折率
は、1.5〜1.6程度である。
【0044】次に、屈折率が液晶、ガラス等に近いた
め、前述の理由により、表示の明るさは、従来のものに
比較して、約20%向上した。
め、前述の理由により、表示の明るさは、従来のものに
比較して、約20%向上した。
【0045】(第2の実施の形態)本実施の形態は、基
板として、住友ベークライト製の、厚み約150μmの
PS(ポリサルフォン)フィルムを使用した点が、先の
第1の実施の形態と相違する。
板として、住友ベークライト製の、厚み約150μmの
PS(ポリサルフォン)フィルムを使用した点が、先の
第1の実施の形態と相違する。
【0046】また、基板をPSとし、画素電極としてI
TOを使用した液晶表示素子をも同時に作製し、比較試
験を行なった。
TOを使用した液晶表示素子をも同時に作製し、比較試
験を行なった。
【0047】その内容であるが、両方の液晶表示素子を
約2mの高さからコンクリート上へ落下させ、テストを
行なった。何回の落下で断線が生じるかを検査するもの
である。
約2mの高さからコンクリート上へ落下させ、テストを
行なった。何回の落下で断線が生じるかを検査するもの
である。
【0048】その結果、本発明のものは、装置の形状や
落下する際の最下部の位置にも相違するが、基板、画素
電極とも柔軟な材料を使用するため、比較例のものより
も約2倍程度回数が多く、実用上は数段優れたものであ
った。
落下する際の最下部の位置にも相違するが、基板、画素
電極とも柔軟な材料を使用するため、比較例のものより
も約2倍程度回数が多く、実用上は数段優れたものであ
った。
【0049】(第3の実施の形態)本実施の形態は、ゲ
ート電極に換えて平滑層を有するものである。
ート電極に換えて平滑層を有するものである。
【0050】図3に、本実施の形態の液晶表示素子の断
面を示す。
面を示す。
【0051】本図(実施の携帯)においても、図2に示
す先の第1の実施の形態と同一の部品(部分)について
は同一の符号を付すことによりその説明を省略する。
す先の第1の実施の形態と同一の部品(部分)について
は同一の符号を付すことによりその説明を省略する。
【0052】本図において、23は、有機絶縁物質から
なる平滑層である。20と21は、画素電極である有機
導電体層であるが、下部基板側の有機導電体層20がド
レイン電極を兼ねている。そして、これに併せて、ゲー
ト電極、ゲート絶縁層、シリコン層、n+シリコン層、
パッシベーション層、パッシベーション層、ソース電極
がTFTを構成する。
なる平滑層である。20と21は、画素電極である有機
導電体層であるが、下部基板側の有機導電体層20がド
レイン電極を兼ねている。そして、これに併せて、ゲー
ト電極、ゲート絶縁層、シリコン層、n+シリコン層、
パッシベーション層、パッシベーション層、ソース電極
がTFTを構成する。
【0053】ところで平滑層の役割であるが、これは、
液晶層の厚みを均一にし、併せて、画素電極の面積を大
きくするものである。
液晶層の厚みを均一にし、併せて、画素電極の面積を大
きくするものである。
【0054】この平滑層の形成方法は、その膜厚が3μ
mと少し厚いのを除き、先の第1の実施の形態と同様で
ある。ただし、平滑層は、ネガに比べて切れのよいポジ
のアクリル系レジストとし、日本合成ゴム製、HRCを
使用し、スピナー塗布及び通常のフォトリソグラフィー
法で形成した。
mと少し厚いのを除き、先の第1の実施の形態と同様で
ある。ただし、平滑層は、ネガに比べて切れのよいポジ
のアクリル系レジストとし、日本合成ゴム製、HRCを
使用し、スピナー塗布及び通常のフォトリソグラフィー
法で形成した。
【0055】これにより、液晶表示素子は、明るさの点
で非常に優れたものとなった。
で非常に優れたものとなった。
【0056】(第4の実施の形態)本実施の形態は、画
素電極をITO電極層と有機導電体電極層とで構成し、
これらに更に液晶層や基板のガラスを組み合わせて反射
防止膜の役を担わせるものである。
素電極をITO電極層と有機導電体電極層とで構成し、
これらに更に液晶層や基板のガラスを組み合わせて反射
防止膜の役を担わせるものである。
【0057】以下、本実施の形態の原理を説明する。
【0058】さて、透明な誘電体の表面に、これより屈
折率の小さい誘電体の薄膜をつけると、反射率が減少す
るのは広く知られていることである。そして、このよう
な膜を反射防止膜という。通常のガラスの表面での反射
率は約4%で反射光は弱いものであるが、写真レンズな
どでは多くのレンズが組み合わせられており、境界面の
数が10を超えるものもある。このような場合、各面で
の反射損失が重なって透過率が50%にも低下し、また
反射光のためフレアやゴーストが生じる恐れもある。反
射防止膜はこのような欠点を除くために、眼鏡、レンズ
等の光学系で広く研究されているものである。
折率の小さい誘電体の薄膜をつけると、反射率が減少す
るのは広く知られていることである。そして、このよう
な膜を反射防止膜という。通常のガラスの表面での反射
率は約4%で反射光は弱いものであるが、写真レンズな
どでは多くのレンズが組み合わせられており、境界面の
数が10を超えるものもある。このような場合、各面で
の反射損失が重なって透過率が50%にも低下し、また
反射光のためフレアやゴーストが生じる恐れもある。反
射防止膜はこのような欠点を除くために、眼鏡、レンズ
等の光学系で広く研究されているものである。
【0059】その基本法則であるが、一層の膜をつけた
ときは、その厚さをd、屈折率をn、光の波長をλとす
ると、nd=(2m+1)λ/4(mは整数)のとき反
射が極小となる。更に、nが下地のガラスの屈折率と空
気のそれとの幾何平均であれば反射率は0となる。但
し、実際にこの条件を充たす物質は存在しないが、Mg
F2 (n=1.38)はこれに近いのでよく用いられ
る。
ときは、その厚さをd、屈折率をn、光の波長をλとす
ると、nd=(2m+1)λ/4(mは整数)のとき反
射が極小となる。更に、nが下地のガラスの屈折率と空
気のそれとの幾何平均であれば反射率は0となる。但
し、実際にこの条件を充たす物質は存在しないが、Mg
F2 (n=1.38)はこれに近いのでよく用いられ
る。
【0060】多層膜についても理論的・実験的に詳しく
研究されており、可視部全体にわたって反射の少ない組
合せが得られている。Sb2 O3 とMgF2 の適当な厚
さの二層膜などはその例である。
研究されており、可視部全体にわたって反射の少ない組
合せが得られている。Sb2 O3 とMgF2 の適当な厚
さの二層膜などはその例である。
【0061】ところで、本実施の形態では、この技術を
画素電極に応用するものである。さて、有機導電体は、
製造時に弗素樹脂やシリカ等を添加したりすることによ
り、電気抵抗は多少劣化するものの、その屈折率を1.
3から1.8程度まで変化させて形成することが可能で
ある。
画素電極に応用するものである。さて、有機導電体は、
製造時に弗素樹脂やシリカ等を添加したりすることによ
り、電気抵抗は多少劣化するものの、その屈折率を1.
3から1.8程度まで変化させて形成することが可能で
ある。
【0062】また、有機導電体膜もITO膜も、ある程
度その膜厚を変化させて形成することも可能である。例
えば、前者ならば、塗布量を変化させればよい。
度その膜厚を変化させて形成することも可能である。例
えば、前者ならば、塗布量を変化させればよい。
【0063】従って、カラー表示の液晶表示装置におい
て、赤、緑、青の画素毎にその波長に最適な屈折率と膜
厚を有し、しかも電気抵抗値も低い反射防止膜を形成し
た画素電極とすることが可能となる(なお、ガラス基板
の反液晶側、例えば空気との界面、に反射防止膜を形成
するのは、レンズの技術をそのまま使用しえるため特に
困難でない)。
て、赤、緑、青の画素毎にその波長に最適な屈折率と膜
厚を有し、しかも電気抵抗値も低い反射防止膜を形成し
た画素電極とすることが可能となる(なお、ガラス基板
の反液晶側、例えば空気との界面、に反射防止膜を形成
するのは、レンズの技術をそのまま使用しえるため特に
困難でない)。
【0064】本実施の形態の液晶表示装置の断面を図4
に示す。本図において、16は使用者側のガラス基板で
ある。33は、その内面側のITO画素電極層である。
34は、更にその内面側の有機導電体膜よりなる画素電
極層である。そして、これによりアレイ基板側の液晶層
から使用者の方に向かう光が、画素電極で反射されるの
を極力防止する。
に示す。本図において、16は使用者側のガラス基板で
ある。33は、その内面側のITO画素電極層である。
34は、更にその内面側の有機導電体膜よりなる画素電
極層である。そして、これによりアレイ基板側の液晶層
から使用者の方に向かう光が、画素電極で反射されるの
を極力防止する。
【0065】しかも、製造こそ多少面倒ではあるが、
赤、緑、青という各画素の受け持つ色彩毎に、その波長
に応じた最適の厚さとしているため、反射防止効果も優
れたものとなっている。ひいては、液晶表示面を採用し
た小型のハイビジョン放送用テレビビジョン受像機等に
適したものとなる。
赤、緑、青という各画素の受け持つ色彩毎に、その波長
に応じた最適の厚さとしているため、反射防止効果も優
れたものとなっている。ひいては、液晶表示面を採用し
た小型のハイビジョン放送用テレビビジョン受像機等に
適したものとなる。
【0066】以上、本発明を幾つかの実施の形態に基づ
いて説明してきたが、本発明は何もそれらに限定されな
いのは勿論である。すなわち、例えば 1)液晶表示装置は、バックライト型、反射型を問わな
い。 2)液晶の種類は問わない。 3)画素や表示装置の寸法は問わない。 4)将来の技術発達のもと、有機導電物質を他の材質と
している。 5)ガラス基板の反液晶側にも反射防止膜を付けてい
る。
いて説明してきたが、本発明は何もそれらに限定されな
いのは勿論である。すなわち、例えば 1)液晶表示装置は、バックライト型、反射型を問わな
い。 2)液晶の種類は問わない。 3)画素や表示装置の寸法は問わない。 4)将来の技術発達のもと、有機導電物質を他の材質と
している。 5)ガラス基板の反液晶側にも反射防止膜を付けてい
る。
【0067】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、ITOに換えて有機導電体層を画素電極に用いるた
め、反射による光の損失が少なく、このため液晶表示素
子の明るさが向上する。
ば、ITOに換えて有機導電体層を画素電極に用いるた
め、反射による光の損失が少なく、このため液晶表示素
子の明るさが向上する。
【0068】また、少くも一方の基板にフィルムを用い
るため、液晶表示素子の柔軟性が富み、耐衝撃性等も向
上する。
るため、液晶表示素子の柔軟性が富み、耐衝撃性等も向
上する。
【0069】また、画素電極を多層構造として、液晶界
面での反射を抑えるため、表示面が明るくなる。
面での反射を抑えるため、表示面が明るくなる。
【0070】また、各色彩に応じての反射防止膜とする
ため、一層表示面が明るくなる。
ため、一層表示面が明るくなる。
【図1】 従来技術の液晶表示素子の断面図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態の液晶表示素子の
要部の断面図である。
要部の断面図である。
【図3】 本発明の第3の実施の形態の液晶表示素子の
要部の断面図である。
要部の断面図である。
【図4】 本発明の第4の実施の形態の液晶表示素子の
要部の断面図である。
要部の断面図である。
1 (TFTアレイ側あるいは反使用者側)ガラス基
板 2 ゲート電極 3 ゲート絶縁層 4 シリコン層 5 n+シリコン層 6 パッシベーション層 7 パッシベーション層 8 ドレイン電極 9 ソース電極 10 ソースバスバー 11 錫を含む酸化インジウム(ITO)画素電極 12 液晶層 13 ITO画素電極 14 ブラックマトリクス 15 カラーフィルター 16 (使用者側)基板 20 画素電極である有機導電体層 21 画素電極である有機導電体層 23 平滑層 33 ITO画素電極層 34 有機導電体画素電極層
板 2 ゲート電極 3 ゲート絶縁層 4 シリコン層 5 n+シリコン層 6 パッシベーション層 7 パッシベーション層 8 ドレイン電極 9 ソース電極 10 ソースバスバー 11 錫を含む酸化インジウム(ITO)画素電極 12 液晶層 13 ITO画素電極 14 ブラックマトリクス 15 カラーフィルター 16 (使用者側)基板 20 画素電極である有機導電体層 21 画素電極である有機導電体層 23 平滑層 33 ITO画素電極層 34 有機導電体画素電極層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柄沢 武 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山中 泰彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 河栗 真理子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H092 HA05 HA28 JA26 JA29 JA38 JA42 JA47 JB13 JB23 JB32 KA07 NA01 NA25 PA07
Claims (5)
- 【請求項1】 材料の屈折率が、1.7以下である低屈
折率画素電極を有していることを特徴とする液晶表示素
子。 - 【請求項2】 画素電極が、 有機導電体膜からなる有機画素電極であることを特徴と
する液晶表示素子。 - 【請求項3】 少なくとも一方にフィルム製基板を有し
ていることを特徴とする請求項2記載の液晶表示素子。 - 【請求項4】 反射防止膜を兼ねたITO画素電極層若
しくは反射防止膜を兼ねた有機導電体画素電極層の少く
も一方を有する多層型画素電極を有していることを特徴
とする液晶表示素子。 - 【請求項5】 上記液晶表示装置は、 カラー表示液晶表示装置であり、 上記反射防止膜を兼ねたITO画素電極層若しくは上記
有機導電体画素電極層は、 該当する色彩の波長を考慮してその層厚さが定められた
反射防止膜であることを特徴とする請求項4記載の液晶
表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11119627A JP2000310786A (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11119627A JP2000310786A (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000310786A true JP2000310786A (ja) | 2000-11-07 |
Family
ID=14766135
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11119627A Pending JP2000310786A (ja) | 1999-04-27 | 1999-04-27 | 液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000310786A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7297565B2 (en) * | 2000-12-28 | 2007-11-20 | L.G.Philips Lcd Co., Ltd. | Liquid crystal display device and fabricating method thereof |
JP2008020850A (ja) * | 2006-07-14 | 2008-01-31 | Seiko Epson Corp | 液晶装置、液晶装置の製造方法、及び電子機器 |
JP2008268817A (ja) * | 2007-04-25 | 2008-11-06 | Seiko Epson Corp | アクティブマトリクス基板及びその製造方法、電気光学装置及びその製造方法、電子機器 |
JP2011191571A (ja) * | 2010-03-15 | 2011-09-29 | Hitachi Displays Ltd | 液晶表示装置 |
WO2015037500A1 (en) * | 2013-09-13 | 2015-03-19 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device |
-
1999
- 1999-04-27 JP JP11119627A patent/JP2000310786A/ja active Pending
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WO2015037500A1 (en) * | 2013-09-13 | 2015-03-19 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device |
US9337214B2 (en) | 2013-09-13 | 2016-05-10 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device |
US9748279B2 (en) | 2013-09-13 | 2017-08-29 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device |
US10559602B2 (en) | 2013-09-13 | 2020-02-11 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device |
US10777585B2 (en) | 2013-09-13 | 2020-09-15 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device |
US11848331B2 (en) | 2013-09-13 | 2023-12-19 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device |
US12154913B2 (en) | 2013-09-13 | 2024-11-26 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Display device |
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