JP2000290848A - 高吸放湿性紡績糸および布帛 - Google Patents
高吸放湿性紡績糸および布帛Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】合繊100%で吸放湿性能を具備した、ソフト
風合いを持つ着用快適性に優れた紡績糸および該紡績糸
から成る布帛を提供すること。 【解決手段】ポリアミド短繊維と他の有機繊維の短繊維
からなる紡績糸であり、該ポリアミド短繊維はヒロリド
ン含有量が0.1重量%以下のポリビニルピロリドンを
3〜7重量%含有する高吸放湿性ポリアミド繊維からな
り、かつ、該ポリアミド短繊維と前記有機繊維の短繊維
とが、ヨリ係数2.8〜4.5(綿式)の範囲で加撚さ
れ、かつ、前記ポリアミド短繊維が30重量%以上含ま
れていることを特徴とする紡績糸と該紡績糸からなる布
帛。
風合いを持つ着用快適性に優れた紡績糸および該紡績糸
から成る布帛を提供すること。 【解決手段】ポリアミド短繊維と他の有機繊維の短繊維
からなる紡績糸であり、該ポリアミド短繊維はヒロリド
ン含有量が0.1重量%以下のポリビニルピロリドンを
3〜7重量%含有する高吸放湿性ポリアミド繊維からな
り、かつ、該ポリアミド短繊維と前記有機繊維の短繊維
とが、ヨリ係数2.8〜4.5(綿式)の範囲で加撚さ
れ、かつ、前記ポリアミド短繊維が30重量%以上含ま
れていることを特徴とする紡績糸と該紡績糸からなる布
帛。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸放湿性能を具備
し、表面品位に優れ、着用快適性に優れた紡績糸および
該紡績糸からなる布帛に関するものである。
し、表面品位に優れ、着用快適性に優れた紡績糸および
該紡績糸からなる布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】綿や羊毛に代表される天然繊維は、その
風合いや蒸れ感がない等の着心地感の良さが好まれ、下
着からアウターに至る用途に数多く使用されている。こ
の快適な着心地感の主要因は天然繊維の持つ吸放湿機能
に起因するものである。ただしこれらの天然繊維は布帛
の強度、水分乾燥性等合成繊維に比べ劣り、かつ、しな
やかさ、光沢等の審美性に欠け、表面タッチについても
不十分である。
風合いや蒸れ感がない等の着心地感の良さが好まれ、下
着からアウターに至る用途に数多く使用されている。こ
の快適な着心地感の主要因は天然繊維の持つ吸放湿機能
に起因するものである。ただしこれらの天然繊維は布帛
の強度、水分乾燥性等合成繊維に比べ劣り、かつ、しな
やかさ、光沢等の審美性に欠け、表面タッチについても
不十分である。
【0003】一方、合成繊維は天然繊維の欠点を解消で
きるものの、用途により特に必要な特性、たとえば、肌
着、靴下用途には着用快適性を有することが重要な要求
特性であり、それを満たすために、布帛の吸放湿機能を
持つことが前提になっている。この機能を付与するため
に布帛での処理、すなわち、仕上げ加工工程で吸湿剤を
塗布する方法が提案されているが耐久性、風合いが粗硬
になる等の問題が解消されていない。また、特公昭60
−457号公報、特開昭60−215835号公報に記
載されているように、平衡水分率(吸湿率)の高い繊維
と合成繊維との混繊、合撚などにより、布帛として吸湿
性を得るという提案がなされているが、染色性、物理的
特性が損なわれるという問題があり、十分な効果が得ら
れていない。
きるものの、用途により特に必要な特性、たとえば、肌
着、靴下用途には着用快適性を有することが重要な要求
特性であり、それを満たすために、布帛の吸放湿機能を
持つことが前提になっている。この機能を付与するため
に布帛での処理、すなわち、仕上げ加工工程で吸湿剤を
塗布する方法が提案されているが耐久性、風合いが粗硬
になる等の問題が解消されていない。また、特公昭60
−457号公報、特開昭60−215835号公報に記
載されているように、平衡水分率(吸湿率)の高い繊維
と合成繊維との混繊、合撚などにより、布帛として吸湿
性を得るという提案がなされているが、染色性、物理的
特性が損なわれるという問題があり、十分な効果が得ら
れていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の問題点を解決しようとするものであり、吸放湿機
能を有し、風合いが良好でかつ発色性に富んだ合繊10
0%の紡績糸および着用快適性感を有する布帛を提供す
るものである。
従来の問題点を解決しようとするものであり、吸放湿機
能を有し、風合いが良好でかつ発色性に富んだ合繊10
0%の紡績糸および着用快適性感を有する布帛を提供す
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の紡績糸は上記課
題を解決するために次の構成を有する。
題を解決するために次の構成を有する。
【0006】すなわち、ポリアミド短繊維と他の有機繊
維の短繊維からなる紡績糸であり、該ポリアミド短繊維
はヒロリドン含有量が0.1重量%以下のポリビニルピ
ロリドンを3〜7重量%含有する高吸放湿性ポリアミド
繊維からなり、かつ、該ポリアミド短繊維と該有機繊維
の短繊維とが、ヨリ係数2.8〜4.5(綿式)の範囲
で加撚され、かつ、該ポリアミド短繊維が30重量%以
上含まれていることを特徴とする紡績糸である。
維の短繊維からなる紡績糸であり、該ポリアミド短繊維
はヒロリドン含有量が0.1重量%以下のポリビニルピ
ロリドンを3〜7重量%含有する高吸放湿性ポリアミド
繊維からなり、かつ、該ポリアミド短繊維と該有機繊維
の短繊維とが、ヨリ係数2.8〜4.5(綿式)の範囲
で加撚され、かつ、該ポリアミド短繊維が30重量%以
上含まれていることを特徴とする紡績糸である。
【0007】さらに、前記有機繊維としては、ポリアク
リルニトリルを主体とする短繊維、あるいはポリエチレ
ンテレフタレートを主体とする短繊維であることを特徴
とする紡績糸であり、かつ該ポリアクリルニトリルを主
体とする短繊維と前記ポリアミド短繊維から紡績糸を構
成する場合には、前記ポリアミド短繊維が30重量%以
上含まれていることを特徴とし、該ポリエチレンテレフ
タレートを主体とする短繊維と前記ポリアミド短繊維か
ら紡績糸を構成する場合には、前記ポリアミド短繊維が
40重量%以上含まれていることを特徴とする。
リルニトリルを主体とする短繊維、あるいはポリエチレ
ンテレフタレートを主体とする短繊維であることを特徴
とする紡績糸であり、かつ該ポリアクリルニトリルを主
体とする短繊維と前記ポリアミド短繊維から紡績糸を構
成する場合には、前記ポリアミド短繊維が30重量%以
上含まれていることを特徴とし、該ポリエチレンテレフ
タレートを主体とする短繊維と前記ポリアミド短繊維か
ら紡績糸を構成する場合には、前記ポリアミド短繊維が
40重量%以上含まれていることを特徴とする。
【0008】また、本発明の布帛は上記課題を解決する
ために次の構成を有する。
ために次の構成を有する。
【0009】すなわち、30重量%以上のポリアミド短
繊維と他の有機繊維の短繊維からなる紡績糸であり、該
ポリアミド短繊維はピロリドン含有量が0.1重量%以
下のポリビニルピロリドンを3〜7重量%含有する高吸
放湿性ポリアミド繊維からなり、かつ、該有機繊維の短
繊維がポリアクリルニトリルを主体とする短繊維、ある
いはポリエチレンテレフタレートを主体とする短繊維で
あり、該ポリアクリルニトリルを主体とする短繊維と該
ポリアミド短繊維から紡績糸を構成する場合には、該ポ
リアミド短繊維が30重量%以上含まれており、該ポリ
エチレンテレフタレートを主体とする短繊維と該ポリア
ミド短繊維から紡績糸を構成する場合には、該ポリアミ
ド短繊維が40重量%以上含まれており、該ポリアミド
短繊維と該有機繊維の短繊維とが、ヨリ係数2.8〜
4.5(綿式)の範囲で加撚されていることを特徴とす
る紡績糸を用いてなる布帛である。
繊維と他の有機繊維の短繊維からなる紡績糸であり、該
ポリアミド短繊維はピロリドン含有量が0.1重量%以
下のポリビニルピロリドンを3〜7重量%含有する高吸
放湿性ポリアミド繊維からなり、かつ、該有機繊維の短
繊維がポリアクリルニトリルを主体とする短繊維、ある
いはポリエチレンテレフタレートを主体とする短繊維で
あり、該ポリアクリルニトリルを主体とする短繊維と該
ポリアミド短繊維から紡績糸を構成する場合には、該ポ
リアミド短繊維が30重量%以上含まれており、該ポリ
エチレンテレフタレートを主体とする短繊維と該ポリア
ミド短繊維から紡績糸を構成する場合には、該ポリアミ
ド短繊維が40重量%以上含まれており、該ポリアミド
短繊維と該有機繊維の短繊維とが、ヨリ係数2.8〜
4.5(綿式)の範囲で加撚されていることを特徴とす
る紡績糸を用いてなる布帛である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
する。
【0011】まず、本発明の紡績糸の一部を構成するポ
リアミド短繊維について説明する。本発明に用いるポリ
アミド短繊維は必要とする吸放湿機能を得るために、ポ
リアミドに対し、3〜7重量%のポリビニルピロリデン
(以下PVPと呼ぶ)を含有するものである。PVPの
含有量が3重量%未満と少ないと十分な吸放湿性が得ら
れない。また、7重量%を越えると吸放湿性能は向上す
るが製糸性が不良となり、安定した生産ができない。
リアミド短繊維について説明する。本発明に用いるポリ
アミド短繊維は必要とする吸放湿機能を得るために、ポ
リアミドに対し、3〜7重量%のポリビニルピロリデン
(以下PVPと呼ぶ)を含有するものである。PVPの
含有量が3重量%未満と少ないと十分な吸放湿性が得ら
れない。また、7重量%を越えると吸放湿性能は向上す
るが製糸性が不良となり、安定した生産ができない。
【0012】また、ピロリドンの含有量はPVPの0.
1重量%以下にするものであり、好ましくは0.03重
量%以下である。このピロリドンの含有量が0.1重量
%を越えると繊維の白度が低下し、純白色を要求される
用途には使用できないことになり、さらには、染色した
際の発色性も低下し、鮮やかな色相を得ることが難しく
なる。以上の態様で製造されたポリアミド短繊維は吸放
湿性能のパラメーターである△MR(%)、すなわち、
最高吸湿率と標準吸湿率の差は4%〜4.5%の範囲に
なり、高吸放湿性能が付加され、かつ、白度の優れたも
のになる。
1重量%以下にするものであり、好ましくは0.03重
量%以下である。このピロリドンの含有量が0.1重量
%を越えると繊維の白度が低下し、純白色を要求される
用途には使用できないことになり、さらには、染色した
際の発色性も低下し、鮮やかな色相を得ることが難しく
なる。以上の態様で製造されたポリアミド短繊維は吸放
湿性能のパラメーターである△MR(%)、すなわち、
最高吸湿率と標準吸湿率の差は4%〜4.5%の範囲に
なり、高吸放湿性能が付加され、かつ、白度の優れたも
のになる。
【0013】次に、本発明の紡績糸の一部を構成する有
機繊維について説明する。まず、本発明で採用するポリ
アクリルニトリルを主体とする短繊維とは、少なくとも
94モル%のポリアクリルニトリルと該ポリアクリルニ
トリルと共重合性を有するモノエチレン系性ビニル系モ
ノマー2〜5モル%及びスルフォン酸基含有ビニル系モ
ノマー0.2〜0.7モル%を含むポリアクリルニトリ
ル系共重合体からなる繊維を採用することが望ましい。
機繊維について説明する。まず、本発明で採用するポリ
アクリルニトリルを主体とする短繊維とは、少なくとも
94モル%のポリアクリルニトリルと該ポリアクリルニ
トリルと共重合性を有するモノエチレン系性ビニル系モ
ノマー2〜5モル%及びスルフォン酸基含有ビニル系モ
ノマー0.2〜0.7モル%を含むポリアクリルニトリ
ル系共重合体からなる繊維を採用することが望ましい。
【0014】次に、本発明で採用するポリエチレンテレ
フタレートを主体とする短繊維とは、ポリエチレンテレ
フタレートなどの溶融紡糸可能なポリエステル重合体
で、これらの重合体に必要に応じてイソフタル酸、ポリ
エチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールな
どの第3成分を1種ないし数種類、共重合させたものも
含まれる。
フタレートを主体とする短繊維とは、ポリエチレンテレ
フタレートなどの溶融紡糸可能なポリエステル重合体
で、これらの重合体に必要に応じてイソフタル酸、ポリ
エチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールな
どの第3成分を1種ないし数種類、共重合させたものも
含まれる。
【0015】本発明に用いる高吸湿ポリアミド短繊維の
紡績糸に占める重量比率は30重量%以上とする。
紡績糸に占める重量比率は30重量%以上とする。
【0016】最高吸湿率と標準吸湿率の差、すなわち、
△MR(%)は着用時の蒸れ感の指標となる値であり、
その値が低すぎる場合は、着用により生じた水蒸気が十
分に吸収されず、いわゆる蒸れ感が生じる。したがっ
て、着用快適感を得るためには紡績糸からなる布帛で△
MR(%)が1.7%以上あることが実験的に証明され
ている。
△MR(%)は着用時の蒸れ感の指標となる値であり、
その値が低すぎる場合は、着用により生じた水蒸気が十
分に吸収されず、いわゆる蒸れ感が生じる。したがっ
て、着用快適感を得るためには紡績糸からなる布帛で△
MR(%)が1.7%以上あることが実験的に証明され
ている。
【0017】そこで、△MR(%)を1.7%以上付加
するためには、ポリアミド短繊維の△MR(%)が4%
の原糸を用いた場合は紡績糸に占める重量比率を30%
以上とするものである。
するためには、ポリアミド短繊維の△MR(%)が4%
の原糸を用いた場合は紡績糸に占める重量比率を30%
以上とするものである。
【0018】ここで、吸放湿性能のパラメーターである
△MR(%)値につき、さらに詳しく説明する。
△MR(%)値につき、さらに詳しく説明する。
【0019】△MR(%)値とは30℃×90%RHで
の最高吸湿率(MR2)から20℃×65%RHでの標
準吸湿率(MR1)を引いた値である。
の最高吸湿率(MR2)から20℃×65%RHでの標
準吸湿率(MR1)を引いた値である。
【0020】すなわち、△MR(%)=MR2−MR1
で表される。
で表される。
【0021】ここで、△MR(%)は衣服着用時の衣服
内の湿気を外気に放出するためのドライビングフォース
であり、軽〜中作業あるいは軽〜中運動を行った際の3
0℃×90%RHに代表される衣服内温湿度と20℃×
65%RHに代表される外気温湿度との吸湿率差であ
る。すなわち、△MR(%)値が大きければ大きいほど
吸放湿性能が高く、着用時の快適性が良好であることに
対応する。
内の湿気を外気に放出するためのドライビングフォース
であり、軽〜中作業あるいは軽〜中運動を行った際の3
0℃×90%RHに代表される衣服内温湿度と20℃×
65%RHに代表される外気温湿度との吸湿率差であ
る。すなわち、△MR(%)値が大きければ大きいほど
吸放湿性能が高く、着用時の快適性が良好であることに
対応する。
【0022】そこで、製品の目標とする△MR(%)値
を得るために紡績糸の高吸湿ポリアミド短繊維と他の有
機繊維の混紡率、及び用いる高吸湿ポリアミド短繊維の
△MR(%)値が重要となる。
を得るために紡績糸の高吸湿ポリアミド短繊維と他の有
機繊維の混紡率、及び用いる高吸湿ポリアミド短繊維の
△MR(%)値が重要となる。
【0023】ここで、目標とするポリアミド短繊維の繊
度の決め方につき説明する。本発明の紡績糸からなる布
帛における目標△MR(X%)値は次式で表される。
度の決め方につき説明する。本発明の紡績糸からなる布
帛における目標△MR(X%)値は次式で表される。
【0024】X=(YQ/100)+(ZP/100)
・・・(1)式 ここで、Yはポリアミド短繊維の△MRの値(%) Zは他の有機繊維の短繊維の△MRの値(%) Qはポリアミド短繊維の紡績糸に占める重量% Pは他の有機繊維の短繊維の紡績糸に占める重量%
(%) である。
・・・(1)式 ここで、Yはポリアミド短繊維の△MRの値(%) Zは他の有機繊維の短繊維の△MRの値(%) Qはポリアミド短繊維の紡績糸に占める重量% Pは他の有機繊維の短繊維の紡績糸に占める重量%
(%) である。
【0025】したがって、求めるポリアミド短繊維と他
の有機繊維の短繊維の混紡率はQ:Pとなる。
の有機繊維の短繊維の混紡率はQ:Pとなる。
【0026】すなわち、紡績糸の紡出番手を30’s
(綿式)、紡績糸からなる布帛の目標とする△MRの値
を2.1%、ポリアミド短繊維の△MRの値が4.0
%、他の有機繊維の短繊維として、ポリアクリルニトリ
ルを主体とする短繊維を用いた場合の△MRの値を0.
8%とすると、上記(1)式により、ポリアミド短繊維
の紡績糸に占める重量%、Qは40.6%となる。
(綿式)、紡績糸からなる布帛の目標とする△MRの値
を2.1%、ポリアミド短繊維の△MRの値が4.0
%、他の有機繊維の短繊維として、ポリアクリルニトリ
ルを主体とする短繊維を用いた場合の△MRの値を0.
8%とすると、上記(1)式により、ポリアミド短繊維
の紡績糸に占める重量%、Qは40.6%となる。
【0027】したがって、目標とする布帛の△MRの値
はポリアミド短繊維の混紡比率により設定できるもので
ある。また、目標とする△MRの値の計算値と実測値は
ほぼ近似する。
はポリアミド短繊維の混紡比率により設定できるもので
ある。また、目標とする△MRの値の計算値と実測値は
ほぼ近似する。
【0028】次に、本発明の紡績糸のヨリ数について説
明する。
明する。
【0029】本発明の紡績糸のヨリ係数は2.8〜4.
5(綿式)にするものである。ヨリ係数が2.8未満で
は紡績糸を構成する短繊維が紡績糸から離脱し、毛羽立
ち易い欠点が生じ、紡績糸の品質、ひいては布帛の品質
が低下するだけでなく、紡績糸の強力低下を招いて、紡
績性が極端に悪くなる。
5(綿式)にするものである。ヨリ係数が2.8未満で
は紡績糸を構成する短繊維が紡績糸から離脱し、毛羽立
ち易い欠点が生じ、紡績糸の品質、ひいては布帛の品質
が低下するだけでなく、紡績糸の強力低下を招いて、紡
績性が極端に悪くなる。
【0030】一方、ヨリ係数が4.5を越えると、強い
ヨリのため製品風合いが粗硬になり、衣料用途には向か
ないものとなる。したがって、紡績糸のヨリ係数は2.
8〜4.5の範囲に設定することにより、風合いの良好
な製品が、安定した品質、紡績性を保ち、得られるもの
である。
ヨリのため製品風合いが粗硬になり、衣料用途には向か
ないものとなる。したがって、紡績糸のヨリ係数は2.
8〜4.5の範囲に設定することにより、風合いの良好
な製品が、安定した品質、紡績性を保ち、得られるもの
である。
【0031】なお、ヨリ係数は次式により求めた値であ
る。
る。
【0032】ヨリ係数(k)=T/Ne1/2 ここで、Tはヨリ数(回/インチ)、Neは紡出番手
(綿式)を示す。
(綿式)を示す。
【0033】本発明に用いる有機繊維の短繊維はポリア
クリルニトリルを主体とする短繊維、あるいはポリエチ
レンテレフタレートを主体とする短繊維がその特徴を最
大限に発揮できるので特に好ましいが、本発明の目的を
達成しうる限りにおいて、他の繊維を少量含有すること
も好ましい。
クリルニトリルを主体とする短繊維、あるいはポリエチ
レンテレフタレートを主体とする短繊維がその特徴を最
大限に発揮できるので特に好ましいが、本発明の目的を
達成しうる限りにおいて、他の繊維を少量含有すること
も好ましい。
【0034】以下、本発明を実施例により、さらに詳細
に説明する。
に説明する。
【0035】
【実施例】以下に本発明で用いた評価方法につき具体的
に説明する。 <△MR>本発明の紡績糸から成る布帛をガラス秤量瓶
(風袋重量F)に入れ、乾燥機中110℃×2時間の条
件で乾燥する。瓶を密封し、デシケーターのなかで30
分間放冷した後、試料の入った秤量瓶の総重量Kを測定
する。次に、20℃×65%RHに設定された恒温恒湿
槽に開放状態で入れ、24時間放置する。その後再び密
封状態でデシケーター中で30分間放置後、試料の入っ
た秤量瓶の重量Hを測定する。引き続き30℃×90%
RHに設定された恒温恒湿槽に開放状態にした秤量瓶を
入れ、24時間後の総重量Sを同様に測定する。以上の
各値から下記式により算出する。
に説明する。 <△MR>本発明の紡績糸から成る布帛をガラス秤量瓶
(風袋重量F)に入れ、乾燥機中110℃×2時間の条
件で乾燥する。瓶を密封し、デシケーターのなかで30
分間放冷した後、試料の入った秤量瓶の総重量Kを測定
する。次に、20℃×65%RHに設定された恒温恒湿
槽に開放状態で入れ、24時間放置する。その後再び密
封状態でデシケーター中で30分間放置後、試料の入っ
た秤量瓶の重量Hを測定する。引き続き30℃×90%
RHに設定された恒温恒湿槽に開放状態にした秤量瓶を
入れ、24時間後の総重量Sを同様に測定する。以上の
各値から下記式により算出する。
【0036】最高吸湿率MR2=[(S−K)/(K−
F)]×100(%) 標準吸湿率MR1=[(H−K)/(K−F)]×10
0(%) △MR(%)=MR2−MR1 したがって、△MR値が大きいほど吸放湿性能が高いこ
とを示す。 <黄化度>27Gの筒編み機により作成し、多光源分光
測色計MSZ−2(スガ試験器製)にて3刺激値X,
Y,Zを測定し、YI値を次式により求めた。
F)]×100(%) 標準吸湿率MR1=[(H−K)/(K−F)]×10
0(%) △MR(%)=MR2−MR1 したがって、△MR値が大きいほど吸放湿性能が高いこ
とを示す。 <黄化度>27Gの筒編み機により作成し、多光源分光
測色計MSZ−2(スガ試験器製)にて3刺激値X,
Y,Zを測定し、YI値を次式により求めた。
【0037】YI(黄化度)=100×[1.28X−
1.06Z]/Y YI値が小さいほど白色に近ずくことを示す。 <L値>本発明の紡績糸から成る布帛を黒発色の明度を
多光源分光測色計MSZ−2(スガ試験器製)L値を測
定した。L値が小さいほど黒色発色性が良好なことを示
す。 <風合い>本発明の紡績糸から成る布帛を検査者5人の
触感による官能評価を実施したものであり、その結果、
◎:極めて良好、○:良好、△:やや不良、×:不良の
基準でもって示す。 <蒸れ感>本発明の紡績糸から成る肌着を被検者5人に
着用させ、その結果を、上記風合いと同様の基準でもっ
て示す。 <紡績性>本発明の紡績糸を精紡機にて製造する場合の
糸切れ数の発生回数を示したものであり、◎:5回/1
000錘・1時間以下で極めて良好、○:6〜10回/
1000錘・1時間で良好、△:11回/1000錘・
1時間以上でやや不良の基準でもって示す。 (実施例1)イソプロピルアルコールを溶媒として通常
の方法で合成されたPVPの中のピロリドリン含有量
0.02重量%のポリマーをエクストルーダーを用い
て、98%硫酸相対粘度が2.8のナイロン6に練り混
み、ガット状に押し出し、冷却後にペレタマイズするこ
とでPVP濃度30%のマスタポリマチップとした。
1.06Z]/Y YI値が小さいほど白色に近ずくことを示す。 <L値>本発明の紡績糸から成る布帛を黒発色の明度を
多光源分光測色計MSZ−2(スガ試験器製)L値を測
定した。L値が小さいほど黒色発色性が良好なことを示
す。 <風合い>本発明の紡績糸から成る布帛を検査者5人の
触感による官能評価を実施したものであり、その結果、
◎:極めて良好、○:良好、△:やや不良、×:不良の
基準でもって示す。 <蒸れ感>本発明の紡績糸から成る肌着を被検者5人に
着用させ、その結果を、上記風合いと同様の基準でもっ
て示す。 <紡績性>本発明の紡績糸を精紡機にて製造する場合の
糸切れ数の発生回数を示したものであり、◎:5回/1
000錘・1時間以下で極めて良好、○:6〜10回/
1000錘・1時間で良好、△:11回/1000錘・
1時間以上でやや不良の基準でもって示す。 (実施例1)イソプロピルアルコールを溶媒として通常
の方法で合成されたPVPの中のピロリドリン含有量
0.02重量%のポリマーをエクストルーダーを用い
て、98%硫酸相対粘度が2.8のナイロン6に練り混
み、ガット状に押し出し、冷却後にペレタマイズするこ
とでPVP濃度30%のマスタポリマチップとした。
【0038】次に回転式真空乾燥機中で、ナイロン6チ
ップと上記マスタポリマチップとを所定の割合でブレン
ドしながら通常の方法で乾燥した。乾燥して得られたブ
レンドチップにおけるナイロン6に対するPVPの含有
量を3重量%とした。
ップと上記マスタポリマチップとを所定の割合でブレン
ドしながら通常の方法で乾燥した。乾燥して得られたブ
レンドチップにおけるナイロン6に対するPVPの含有
量を3重量%とした。
【0039】該ブレンドチップを260℃で溶融し、円
型吐出孔から吐出し、紡糸速度1300m/min、延
伸倍率2.3倍、巻き取り速度3000m/minで延
伸し、単糸繊度1.5デニール、繊維長38mmのPV
P含有ナイロン6短繊維を得た。
型吐出孔から吐出し、紡糸速度1300m/min、延
伸倍率2.3倍、巻き取り速度3000m/minで延
伸し、単糸繊度1.5デニール、繊維長38mmのPV
P含有ナイロン6短繊維を得た。
【0040】該ポリアミド短繊維を30重量%と、単糸
繊度0.6デニール、繊維長38mmのポリアクリルニ
トリル短繊維を70重量%とで、ヨリ係数k=3.2で
紡出番手が30’s(綿式)の紡績糸を製造した。
繊度0.6デニール、繊維長38mmのポリアクリルニ
トリル短繊維を70重量%とで、ヨリ係数k=3.2で
紡出番手が30’s(綿式)の紡績糸を製造した。
【0041】該紡績糸を28Gの天竺組織にて丸編み編
成し、酸性染料とカチオン染料で1浴2段染で黒色に染
色仕上げを施した。
成し、酸性染料とカチオン染料で1浴2段染で黒色に染
色仕上げを施した。
【0042】得られたポリアミド短繊維のPVPの含有
量、PVP中のピロリドン含有量、染色前の黄化度、△
MR値、本発明の紡績糸からなる布帛の△MR値、着用
蒸れ感、発色性を表1に示す。 (実施例2)ポリアミド短繊維のナイロン6に対するP
VPの含有量を7重量%とした以外は、実施例1と同様
にして紡績糸維を得た。得られた紡績糸から実施例1と
同様にして布帛を得た。得られたポリアミド短繊維のP
VPの含有量、PVP中のピロリドン含有量、染色前の
黄化度、△MR値、本発明の紡績糸からなる布帛の△M
R値、着用蒸れ感、発色性、風合いを表1に示す。 (比較例1)ポリアミド短繊維のナイロン6に対するP
VPの含有量を0.5重量%とした以外は、実施例1と
同様にして紡績糸維を得た。得られた紡績糸から実施例
1と同様にして布帛を得た。得られたポリアミド短繊維
のPVPの含有量、PVP中のピロリドン含有量、染色
前の黄化度、△MR値、本発明の紡績糸からなる布帛の
△MR値、着用蒸れ感、発色性を表1に示す。 (比較例2)ポリアミド短繊維のナイロン6に含まれる
PVPの中ピロリドリン含有量含有量を0.5重量%と
した以外は、実施例2と同様にして紡績糸維を得た。得
られた紡績糸から実施例1と同様にして布帛を得た。得
られたポリアミド短繊維のPVPの含有量、PVP中の
ピロリドン含有量、染色前の黄化度、△MR値、本発明
の紡績糸からなる布帛の△MR値、着用蒸れ感、発色性
を表1に示す。 (比較例3)ポリアミド短繊維のナイロン6に対するP
VPの含有量を15重量%とした以外は、実施例1と同
様にして紡績糸維を得た。得られた紡績糸から実施例1
と同様にして布帛を得た。得られたポリアミド短繊維の
PVPの含有量、PVP中のピロリドン含有量、染色前
の黄化度、△MR値、本発明の紡績糸からなる布帛の△
MR値、着用蒸れ感、発色性を表1に示す。
量、PVP中のピロリドン含有量、染色前の黄化度、△
MR値、本発明の紡績糸からなる布帛の△MR値、着用
蒸れ感、発色性を表1に示す。 (実施例2)ポリアミド短繊維のナイロン6に対するP
VPの含有量を7重量%とした以外は、実施例1と同様
にして紡績糸維を得た。得られた紡績糸から実施例1と
同様にして布帛を得た。得られたポリアミド短繊維のP
VPの含有量、PVP中のピロリドン含有量、染色前の
黄化度、△MR値、本発明の紡績糸からなる布帛の△M
R値、着用蒸れ感、発色性、風合いを表1に示す。 (比較例1)ポリアミド短繊維のナイロン6に対するP
VPの含有量を0.5重量%とした以外は、実施例1と
同様にして紡績糸維を得た。得られた紡績糸から実施例
1と同様にして布帛を得た。得られたポリアミド短繊維
のPVPの含有量、PVP中のピロリドン含有量、染色
前の黄化度、△MR値、本発明の紡績糸からなる布帛の
△MR値、着用蒸れ感、発色性を表1に示す。 (比較例2)ポリアミド短繊維のナイロン6に含まれる
PVPの中ピロリドリン含有量含有量を0.5重量%と
した以外は、実施例2と同様にして紡績糸維を得た。得
られた紡績糸から実施例1と同様にして布帛を得た。得
られたポリアミド短繊維のPVPの含有量、PVP中の
ピロリドン含有量、染色前の黄化度、△MR値、本発明
の紡績糸からなる布帛の△MR値、着用蒸れ感、発色性
を表1に示す。 (比較例3)ポリアミド短繊維のナイロン6に対するP
VPの含有量を15重量%とした以外は、実施例1と同
様にして紡績糸維を得た。得られた紡績糸から実施例1
と同様にして布帛を得た。得られたポリアミド短繊維の
PVPの含有量、PVP中のピロリドン含有量、染色前
の黄化度、△MR値、本発明の紡績糸からなる布帛の△
MR値、着用蒸れ感、発色性を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】実施例1,2について得られた布帛の△M
R値1.7〜1.9%と高い値を示し、蒸れ感はなく、
着用快適性は良好なものであった。さらにポリアミド短
繊維に含まれるPVPの含有量、PVPの中ピロリドリ
ン含有量含有量も好ましい範囲にあり、上記した△MR
値の向上と合わせ発色性も良好であった。
R値1.7〜1.9%と高い値を示し、蒸れ感はなく、
着用快適性は良好なものであった。さらにポリアミド短
繊維に含まれるPVPの含有量、PVPの中ピロリドリ
ン含有量含有量も好ましい範囲にあり、上記した△MR
値の向上と合わせ発色性も良好であった。
【0045】一方、比較例1で得られた布帛の発色性は
良好であったが、△MR値が1.4%と低く着用時の蒸
れ感があり、着用快適性は得られなかった。
良好であったが、△MR値が1.4%と低く着用時の蒸
れ感があり、着用快適性は得られなかった。
【0046】さらに、比較例2で得られた布帛の△MR
値が1.8%であり、着用時の蒸れ感は解消され、着用
快適性は良好であった。ただし、発色性はポリアミド短
繊維に含まれるのPVPの中ピロリドリン含有量含有量
が0.15重量%であり、高含有率である。したがっ
て、ポリアミド短繊維が染色前の黄化度が高く、透明度
に欠けるものであり、ポリアクリルニトリル短繊維と紡
績糸にし、染色後における布帛についてL値が高く、発
色性は低下している。
値が1.8%であり、着用時の蒸れ感は解消され、着用
快適性は良好であった。ただし、発色性はポリアミド短
繊維に含まれるのPVPの中ピロリドリン含有量含有量
が0.15重量%であり、高含有率である。したがっ
て、ポリアミド短繊維が染色前の黄化度が高く、透明度
に欠けるものであり、ポリアクリルニトリル短繊維と紡
績糸にし、染色後における布帛についてL値が高く、発
色性は低下している。
【0047】さらに、比較例3で得られた布帛の△MR
値が2.6%と高い値を示し、着用時の蒸れ感は解消さ
れ、着用快適性は良いものであるが、発色性はポリアミ
ド短繊維に含まれるのPVPの含有量が15重量%と高
く、したがって、ポリアミド短繊維が染色前の黄化度が
やや高く、透明度が不足し、ポリアクリルニトリル短繊
維と紡績糸にし、染色後における布帛についてもL値が
高く、発色性は低下している。比較例3で得られた布帛
の△MR値は2.6%と高い値を示し、着用時の快適感
は高くなるが、PVPの含有量を高く設定するとくポリ
アミド短繊維の製造コストがアップし、染色堅牢度も低
下する。 (実施例3)実施例1の紡績糸を製造する際の紡績性、
該紡績糸からなる布帛の△MR値、着用蒸れ感、風合い
を表2に示す。 (実施例4)ポリアミド短繊維の混紡率を60重量%に
した以外は実施例1と同様にして紡績糸を得た。該紡績
糸を製造する際の紡績性、該紡績糸からなる布帛の△M
R値、着用蒸れ感、風合いを表2に示す。 (実施例5)ポリアミド短繊維の混紡率を100重量%
にした以外は実施例1と同様にして紡績糸を得た。該紡
績糸を製造する際の紡績性、該紡績糸からなる布帛の△
MR値、着用蒸れ感、風合いを表2に示す。 (比較例4)ポリアミド短繊維の混紡率を20重量%に
した以外は実施例1と同様にして紡績糸を得た。該紡績
糸を製造する際の紡績性、該紡績糸からなる布帛の△M
R値、着用蒸れ感、風合いを表2に示す。
値が2.6%と高い値を示し、着用時の蒸れ感は解消さ
れ、着用快適性は良いものであるが、発色性はポリアミ
ド短繊維に含まれるのPVPの含有量が15重量%と高
く、したがって、ポリアミド短繊維が染色前の黄化度が
やや高く、透明度が不足し、ポリアクリルニトリル短繊
維と紡績糸にし、染色後における布帛についてもL値が
高く、発色性は低下している。比較例3で得られた布帛
の△MR値は2.6%と高い値を示し、着用時の快適感
は高くなるが、PVPの含有量を高く設定するとくポリ
アミド短繊維の製造コストがアップし、染色堅牢度も低
下する。 (実施例3)実施例1の紡績糸を製造する際の紡績性、
該紡績糸からなる布帛の△MR値、着用蒸れ感、風合い
を表2に示す。 (実施例4)ポリアミド短繊維の混紡率を60重量%に
した以外は実施例1と同様にして紡績糸を得た。該紡績
糸を製造する際の紡績性、該紡績糸からなる布帛の△M
R値、着用蒸れ感、風合いを表2に示す。 (実施例5)ポリアミド短繊維の混紡率を100重量%
にした以外は実施例1と同様にして紡績糸を得た。該紡
績糸を製造する際の紡績性、該紡績糸からなる布帛の△
MR値、着用蒸れ感、風合いを表2に示す。 (比較例4)ポリアミド短繊維の混紡率を20重量%に
した以外は実施例1と同様にして紡績糸を得た。該紡績
糸を製造する際の紡績性、該紡績糸からなる布帛の△M
R値、着用蒸れ感、風合いを表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】実施例3,4、5は△MR値が1.7%〜
4.0%の範囲にあり、着用蒸れ感は解消され、着用快
適感の優れたものであった。さらに、風合いも良好で、
かつ、紡績性も優れたものであった。
4.0%の範囲にあり、着用蒸れ感は解消され、着用快
適感の優れたものであった。さらに、風合いも良好で、
かつ、紡績性も優れたものであった。
【0050】比較例4は紡績性も優れており、ポリアク
リルニトリルの持つソフト風合いが好ましいものであっ
たが、△MR値が1.4%であり、着用蒸れ感があり、
着用快適感に欠けるものであった。 (実施例6)実施例1のポリアミド短繊維を40重量%
と、単糸繊度0.75デニール、繊維長38mm、のポ
リエステル短繊維を60重量%とで、ヨリ係数k=3.
2で紡出番手が30’s(綿式)の紡績糸を製造した。
得られた紡績糸から実施例1と同様にして布帛を得た。
リルニトリルの持つソフト風合いが好ましいものであっ
たが、△MR値が1.4%であり、着用蒸れ感があり、
着用快適感に欠けるものであった。 (実施例6)実施例1のポリアミド短繊維を40重量%
と、単糸繊度0.75デニール、繊維長38mm、のポ
リエステル短繊維を60重量%とで、ヨリ係数k=3.
2で紡出番手が30’s(綿式)の紡績糸を製造した。
得られた紡績糸から実施例1と同様にして布帛を得た。
【0051】該紡績糸を製造する際の紡績性、該紡績糸
からなる布帛の△MR値、着用蒸れ感、風合いを表3に
示す。 (実施例7)ポリアミド短繊維の混紡率を70重量%に
した以外は実施例6と同様にして紡績糸を得た。該紡績
糸を製造する際の紡績性、該紡績糸からなる布帛の△M
R値、着用蒸れ感、風合いを表3に示す。 (実施例8)ポリアミド短繊維の混紡率を100重量%
にした以外は実施例6と同様にして紡績糸を得た。該紡
績糸を製造する際の紡績性、該紡績糸からなる布帛の△
MR値、着用蒸れ感、風合いを表3に示す。 (比較例5)ポリアミド短繊維の混紡率を30重量%に
した以外は実施例6と同様にして紡績糸を得た。該紡績
糸を製造する際の紡績性、該紡績糸からなる布帛の△M
R値、着用蒸れ感、風合いを表3に示す。
からなる布帛の△MR値、着用蒸れ感、風合いを表3に
示す。 (実施例7)ポリアミド短繊維の混紡率を70重量%に
した以外は実施例6と同様にして紡績糸を得た。該紡績
糸を製造する際の紡績性、該紡績糸からなる布帛の△M
R値、着用蒸れ感、風合いを表3に示す。 (実施例8)ポリアミド短繊維の混紡率を100重量%
にした以外は実施例6と同様にして紡績糸を得た。該紡
績糸を製造する際の紡績性、該紡績糸からなる布帛の△
MR値、着用蒸れ感、風合いを表3に示す。 (比較例5)ポリアミド短繊維の混紡率を30重量%に
した以外は実施例6と同様にして紡績糸を得た。該紡績
糸を製造する際の紡績性、該紡績糸からなる布帛の△M
R値、着用蒸れ感、風合いを表3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】実施例6,7,8は△MR値が1.7%〜
4.0%の範囲にあり、着用蒸れ感は解消され、着用快
適感の優れたものであった。さらに、風合いも良好で、
かつ、紡績性も優れたものであった。
4.0%の範囲にあり、着用蒸れ感は解消され、着用快
適感の優れたものであった。さらに、風合いも良好で、
かつ、紡績性も優れたものであった。
【0054】比較例5は紡績性も優れており、ポリエス
テルの持つソフト風合いが好ましいものであったが、△
MR値が1.3%であり、着用蒸れ感があり、着用快適
感に欠けるものであった。
テルの持つソフト風合いが好ましいものであったが、△
MR値が1.3%であり、着用蒸れ感があり、着用快適
感に欠けるものであった。
【0055】
【発明の効果】本発明により、合繊100%の吸放湿性
能を具備した蒸れ感のない着用快適性を持つ合繊100
%の紡績糸からなる布帛を具現化でき、さらには、天然
繊維にないウォッシュ&ウェアー性にすぐれた製品を提
供できた。
能を具備した蒸れ感のない着用快適性を持つ合繊100
%の紡績糸からなる布帛を具現化でき、さらには、天然
繊維にないウォッシュ&ウェアー性にすぐれた製品を提
供できた。
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Claims (4)
- 【請求項1】ピロリドン含有量が0.1重量%以下のポ
リビニルピロリドンを3〜7重量%含有する高吸放湿性
ポリアミド短繊維を30重量%以上と、他の有機繊維と
を混紡し、ヨリ係数k=2.8〜4.5(綿式)で加撚
されていることを特徴とする紡績糸。 - 【請求項2】前記有機繊維がポリアクリルニトリルを主
体とする短繊維であり、かつ前記高吸放湿性ポリアミド
短繊維の混紡率が30重量%以上であることを特徴とす
る請求項1に記載の紡績糸。 - 【請求項3】前記有機繊維がポリエチレンテレフタレー
トを主体とする短繊維であり、かつ前記高吸放湿性ポリ
アミド短繊維の混紡率が40重量%以上であることを特
徴とする請求項1に記載の紡績糸。 - 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の紡績糸を
用いてなることを特徴とする布帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11094701A JP2000290848A (ja) | 1999-04-01 | 1999-04-01 | 高吸放湿性紡績糸および布帛 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11094701A JP2000290848A (ja) | 1999-04-01 | 1999-04-01 | 高吸放湿性紡績糸および布帛 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000290848A true JP2000290848A (ja) | 2000-10-17 |
Family
ID=14117488
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11094701A Pending JP2000290848A (ja) | 1999-04-01 | 1999-04-01 | 高吸放湿性紡績糸および布帛 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000290848A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102796352A (zh) * | 2011-05-23 | 2012-11-28 | 东丽纤维研究所(中国)有限公司 | 一种吸湿性聚酯、制备方法及由其制成的纤维 |
CN103122494A (zh) * | 2011-11-18 | 2013-05-29 | 东丽纤维研究所(中国)有限公司 | 一种吸湿性聚酯纤维及其制备方法 |
US11639564B1 (en) | 2022-07-15 | 2023-05-02 | Wetsox, LLC | Twisted yarns and methods of manufacture thereof |
EP4253622A4 (en) * | 2020-11-26 | 2024-11-06 | Toray Industries, Inc. | WOVEN/KNITTED ARTICLES, MANUFACTURING PROCESS AND TEXTILE PRODUCT |
-
1999
- 1999-04-01 JP JP11094701A patent/JP2000290848A/ja active Pending
Cited By (4)
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