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JP2000284817A - 共通経路上の2つの可動体を同時制御する数値制御装置 - Google Patents

共通経路上の2つの可動体を同時制御する数値制御装置

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Publication number
JP2000284817A
JP2000284817A JP11093986A JP9398699A JP2000284817A JP 2000284817 A JP2000284817 A JP 2000284817A JP 11093986 A JP11093986 A JP 11093986A JP 9398699 A JP9398699 A JP 9398699A JP 2000284817 A JP2000284817 A JP 2000284817A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable body
movement
movable
range
deceleration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11093986A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Hotta
尊之 堀田
Hisahiro Yonezu
寿宏 米津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Koki KK filed Critical Toyoda Koki KK
Priority to JP11093986A priority Critical patent/JP2000284817A/ja
Publication of JP2000284817A publication Critical patent/JP2000284817A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共通の経路上を移動される2つの可動体を干
渉させず、かつ相手の加工に影響を及ぼさないように減
速停止させる。 【解決手段】 数値制御装置は、NCプログラム及びメ
モリから基準補正係数A、工具補正係数B、精度補正係
数Cを取出し(ステップ61〜64)、工具補正係数K
を演算する(ステップ65)。そして、メモリに記憶さ
れている最小及び最大補正係数との大小を判断し(ステ
ップ66,68)、最終的な補正係数Kを設定し(ステ
ップ67,69)、干渉時の減速度を算出する(ステッ
プ70)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、共通の移動経路に
沿って互いに接近離間する方向に移動可能な2つの可動
体を個別の数値制御プログラムに従ってそれぞれ送り制
御する数値制御装置に関する。好適には、本発明は、回
転又は固定の工具を個々に装架した2つの工具台を共通
のワークに対して共通の移動経路上で別々の数値制御プ
ログラムに従って独立して位置制御でき、これによりワ
ークに対して異なる加工個所を同時に又は個別に能率良
く加工できるようにした数値制御装置に関する。
【0002】
【従来技術】一般に、加工テーブル上の工作物の複数の
加工個所を共通の移動経路に沿って個別に数値制御され
る2つの工具台により加工する場合、2つの工具台が接
近できる位置での同時加工は問題ないが、2つの工具台
がそれ以上接近できない加工個所を加工する場合工具台
同士が物理的に衝突する事態が生じる。この衝突は、工
具台の干渉として一般に呼ばれ、このような干渉は、各
工具台の移動経路を規定する数値制御プログラム(以
下、NCプログラムと云う)を他の工具台の計画される
移動経路を考慮して作成することにより回避される。
【0003】このようにNCプログラムを干渉が生じな
いように作成するNCプログラム上での干渉回避策で
は、NCプログラムのステップ数(データブロック数)
が大きい複雑な加工の場合では、NCプログラムの作成
者に大きな負担を強いることになる。このため、上記し
た工具台の干渉を回避する目的で、従来における一対の
工具台付工作機械を制御する数値制御装置(以下、NC
装置と云う)には、図15に示す制御機能(従来技術
1)又は図16に示す制御機能(従来技術2)が付加さ
れる。
【0004】なお、図15及び図16は、横方向に離間
した一対の工具台がそれぞれの送り原点から共通の移動
経路(例えば、X軸)に沿って互いに接近する方向に前
進され、その前進位置で加工を終えた後再びそれぞれの
送り原点へ復帰する移動の経過を縦方向の時間軸に関連
して表現した位置−時間チャートである。図15に示す
従来技術1によれば、第1工具台TH1と第2工具台T
H2を起動する起動指令が略同時期に相前後して与えら
れて、先に第1工具台TH1が例えばX軸に沿って第2
工具台TH2側に前進した場合、第2工具台TH2は起
動指令が既に与えられていても送り原点に待機されたま
まとされる。第2工具台TH2の第1工具台TH1側に
向う前進送りは、第1工具台TH1が加工位置Pa1で
の加工動作を終えて送り原点に復帰する時開始される。
【0005】図16に示す従来技術2によれば、両工具
台TH1,TH2の移動位置が常時監視される。両工具
台を起動する起動指令が略同時期に相前後して与えら
れ、これにより第1工具台TH1が先に送り原点を離
れ、この後第2工具台TH2が送り原点を離れたと仮定
する。この場合、送り距離の短い第1工具台TH1は先
に加工位置Pa1に到達し、この時点では加工位置Pb
1が加工位置Pa1よりも第1工具台TH1の送り原点
側にある送り距離の長い第2工具台TH2は未だ前進を
継続しており、加工位置Pa1に位置決めされた第1工
具台TH1に対し所定の距離まで接近すると減速されて
第1工具台TH1に対し所定の干渉回避限界位置で一時
停止される。そして、第1工具台TH1が送り原点に向
かって後退し,両工具台が前記所定間隔以上離れる時、
第2工具台TH2は加工位置Pb1に向かって移動を再
開する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した第1従来技術
は、両工具台はそれらを起動する指令が略同時に与えら
れる場合でも、後から起動される他方の工具台TH2は
送り原点に待機されたままとなっているので、加工能率
が低いと云う欠点を有する。これに対して、第2従来技
術は、両工具台をそれぞれの加工点に移動させる割出動
作が一部平行して実行されるので、加工能率の点で第1
従来技術より優れている。
【0007】しかしながら、図16において、第1工具
台TH1が加工位置Pa1での加工動作の後に一時停止
して待機中の第2工具台TH2側にある2番目の加工位
置Pa2へ位置決めされるようにNCプログラムで指定
される場合、両工具台位置を監視する機能が働いて両工
具台はその後移動不可能となる。このような事態を避け
るためには、両工具台の動作を規定するそれぞれのNC
プログラムが互いに他のプログラムを考慮して注意深く
作成されなければならず、プログラム作成が面倒とな
る。
【0008】また、図16において、送り距離の長い第
2工具台TH2は、加工位置Pa1に位置決めされた第
1工具台TH1に対し所定の距離まで接近すると減速さ
れて第1工具台TH1に対し所定の干渉回避限界位置で
一時停止されるようになっているが、第2工具台TH2
は第1工具台TH1にかなり接近した位置で停止される
ため、減速時の衝撃により第1工具台TH1の加工精度
が悪化したり、小径の工具で加工している場合には工具
の破損が発生する場合がある。
【0009】従って、本発明の主たる目的は、共通の移
動経路に沿って互いに接近離間する方向に移動可能な2
つの可動体を個々の数値制御プログラムに従ってそれぞ
れ送り制御する数値制御装置において、上述した従来技
術の欠点を解消することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上述した
従来技術に係わる課題及び本発明の目的は、下記の手段
により解決され達成される。本発明においては、請求項
1に記載されるように、一方の可動体の加工状況に応じ
て他方の可動体の減速度を変化させて他方の可動体を一
方の可動体と干渉しない位置に減速停止させるか、また
は前記一方の可動体の加工状況に応じて前記他方の可動
体の早送り速度を変化させる減速停止手段を設ける。
【0011】従って、請求項1の発明によれば、他方の
可動体は一方の可動体の加工状況に応じて減速停止時の
減速度が変化されるか、または減速度は同一でも位置決
め時の早送り速度が一方の可動体の加工状況に応じて変
化されるので、一方の可動体がどのような状況の加工を
行っている場合でも、他方の可動体の停止による衝撃が
一方の可動体に及ぼす影響が少なくなるので、加工精度
の悪化や工具破損を招く可能性が低くなる。
【0012】また、本発明は、請求項2に記載されるよ
うに、一方の可動体が他方の可動体側に最も接近される
目標位置に基づいて移動範囲境界を設定する範囲設定手
段と、移動範囲境界により区画されるそれぞれの移動許
容範囲内で一方及び他方の可動体をそれぞれが対応する
数値制御プログラムに従って移動させる移動制御手段と
を設け、さらに、NCプログラムに従う他方の可動体の
移動が移動範囲境界を超えようとするときには一方の可
動体の加工状況に応じて他方の可動体の減速度を変化さ
せて他方の可動体を一方の可動体と干渉しない位置に減
速停止させるか、または前記一方の可動体の加工状況に
応じて前記他方の可動体の早送り速度を変化させるよう
に構成する。
【0013】これにより、請求項2の発明によれば、N
Cプログラムの作成時に両可動体の干渉を考慮する必要
がないので、NCプログラムの作成が容易になると共
に、NCプログラムから移動範囲境界が設定されるの
で、両可動体の加工動作を規定するNCプログラムがど
のようなものでも、容易に両可動体の干渉を防止するこ
とができる。
【0014】そしてまた、本発明は、請求項3に記載さ
れるように、一方の可動体が他方の可動体側に最も接近
される目標位置に基づいて移動範囲境界を設定する範囲
設定手段を設け、また、一方の可動体が移動範囲境界内
で他方の可動体側に最も接近する目標位置に到達した後
に逆方向である離間方向に移動するときは両可動体の移
動許容範囲をそれぞれ縮小及び拡大するように移動範囲
境界を変更する境界変更手段を設け、さらに、NCプロ
グラムに従う他方の可動体の移動が移動範囲境界を超え
ようとするときには一方の可動体の加工状況に応じて他
方の可動体の減速度を変化させて他方の可動体を一方の
可動体と干渉しない位置に減速停止させるか、または前
記一方の可動体の加工状況に応じて前記他方の可動体の
早送り速度を変化させると共に通常の減速度にて減速停
止させ、その後に移動範囲境界が変更されて他方の可動
体の移動許容範囲が拡大されるまで他方の可動体を一時
停止するように構成する。
【0015】このような構成を採ることにより、請求項
3の発明によれば、一方の可動体は他方の可動体よりも
優先的にそのNCプログラムに従って移動制御されるの
で、一方の可動体の移動制御が他方の可動体の移動制御
に制約されず、そのNCプログラムに計画された作業を
高能率に遂行できる。また、他方の可動体は、一方の可
動体の移動許容範囲が縮小されるに連れて自己の移動許
容範囲が拡大され、一方の可動体の移動制御の進行に従
属して自己の移動制御を徐々に進行させることができ
る。
【0016】特に、一方の可動体の移動許容範囲をその
NCプログラムによって決まる最大の移動許容範囲とし
て最初に設定し、その後は縮小するようにしたので、一
方の可動体が段階的にその移動許容範囲の境界に接近す
る場合でも他方の可動体との干渉が回避され、両可動体
が共にそれ以上相手側に前進できない立ち往生となる事
態が発生しない効果を奏する。
【0017】そしてまた、本発明は、請求項4に記載さ
れるように、一方の可動体の加工状況は、工具種類、工
具径及び要求加工精度の少なくとも1つを含む情報から
判断される。これにより、請求項4の発明によれば、少
ない情報で容易に一方の可動体の加工状況を把握し、一
方の可動体の現在の加工状況に最適な早送り速度に変化
させることができ、また一方の可動体の現在の加工状況
に最適な減速度にて他方の可動体を減速停止させること
ができる。
【0018】上述した各発明において、好適には、先に
駆動される可動体を一方の可動体とし、後で駆動される
可動体を他方の可動体とすることが望ましい。駆動開始
についてのこの時間的前後関係は好ましくは各可動体が
送り原点を出発し再び送り原点に復帰する所謂1サイク
ル動作単位での前後関係を意味するが、複数サイクル単
位の動作を何れの可動体が先に動作するかという観点で
の時間関係としても把握できることは勿論のことであ
る。駆動開始の前後関係とは無関係に、実行すべき加工
個所の多少に基づいて一方の可動体及び他方の可動体を
決定するようにしても差し支えない。
【0019】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。図1及び図2は、本発明による数値制御
装置が制御対象とする1対の主軸ヘッド付き工作機械の
一部断面平面図及び正面図を示す。これら図において、
10は工作機械9のベッドであり、このベッド10の後
部に箱形コラム11が立設されている。
【0020】コラム11の上下のクロスビーム11aの
前面に平行に設けた一対の水平ガイドレール12に跨っ
てコの字状の第1サドル13及び第2サドル14が、そ
れぞれの上下端部で左右方向(X方向)に移動可能に案
内されている。これにより、第1サドル13及び第2サ
ドル14は、共通の移動経路(X軸ガイドレール12)
に沿って互いに接近・離間方向に移動可能である。な
お、第1及び第2サドル13,14のガイドレールを別
々に設けてもよい。
【0021】コラム11の前面側でベッド10上には、
X軸サーボモータ18aにより回転されるボールねじ1
6がガイドレール12と並行な軸線回りに回転可能に軸
承され、このボールネジ16に螺合するナット17は第
1のサドル13に取付けられている。一方、コラム11
の上部クロスビーム11aの前面には、U軸サーボモー
タ18bにより回転されるボールねじ20がボールねじ
16と平行な軸線回りに回転可能に軸承され、このボー
ルねじ20は第2サドル14に取付けられたナット22
が螺合している。
【0022】第1サドル13と第2サドル14の左右方
向に対向する内側面には、それぞれ前後一対のガイドレ
ール23が上下方向(Y方向)に平行に延びるように固
定されている。これらガイドレール23に第1主軸ベー
ス24と第2主軸ベース25がそれぞれ対応する第1サ
ドル13と第2サドル14上で上下方向に移動可能に案
内されている。
【0023】第1サドル13と第2サドル14には、ボ
ールねじ27a,27bがガイドレール23と平行な軸
線回りに回転可能に軸承されている。これらボールねじ
27a,27bは、それらの上端でそれぞれY軸サーボ
モータ28a及びV軸サーボモータ28bに連結され、
これらモータにより回転される。ボールねじ27a,2
7bにはそれぞれ図略のナットが螺合し、これらナット
は第1主軸ベース24と第2主軸ベース25にそれぞれ
取付けられている。第1主軸ベース24と第2主軸ベー
ス25の左右方向に対向する内側面には、それぞれ上下
に離間した一対のガイドレール30が平行に前後方向
(Z方向)に延びるように固定されている。
【0024】それぞれの対のガイドレール30には、そ
れぞれ第1主軸ヘッド31a及び第2主軸ヘッド31b
が前後方向(Z方向)に移動可能に案内されている。第
1主軸ベース24と第2主軸ベース25には、それぞれ
ボールねじ33a,33bがガイドレール30と平行な
軸線回りに回転可能に軸承されている。これらボールね
じ33a,33bは、それらの後端にそれぞれ連結され
たZ軸サーボモータ38a及びW軸サーボモータ38b
により回転され、これによりそれらに螺合するナット3
4a,34bを介して第1主軸ヘッド31aと第2主軸
ヘッド31bを前後方向に駆動する。
【0025】第1主軸ヘッド31a及び第2主軸ヘッド
31bは、Z方向に延びる軸線回りに第1主軸35aと
第2主軸35bを回転可能に軸承し、内蔵した図略のビ
ルトインモータによって回転駆動できる。第1主軸35
aと第2主軸35bの前端には、ドリル,エンドミル,
砥石等の工具Tが着脱可能に装着され、第1主軸35a
と第2主軸35bへの工具Tの着脱は図略の工具マガジ
ンとの間でそれぞれ自動工具交換される。
【0026】コラム11の前方でベッド10上には固定
又は回転割出タイプのテーブル37が設置され、このテ
ーブル37に単一の工作物Wが図略のクランプ機構によ
り固定されている。テーブル37の左右方向(X方向)
両側には、搬入・搬出装置40が配置されている。上記
の構成により、第1及び第2主軸ヘッド31a,31b
は、サーボモータ18a,18bの駆動により共通のガ
イドレール12に沿ってX方向に移動され、またサーボ
モータ28a,28bの駆動によりY方向に移動され
て、各ヘッド31a,31b上の工具Tを工作物Wの所
望の加工位置に位置決めでき、その後サーボモータ38
a,38の駆動によりZ方向に前進させて、例えばドリ
ル等の工具Tにより加工個所に穴明けをする。
【0027】工具Tがエンドミルである場合、工具Tと
工作物Wとの当接位置で主軸ヘッド31a,31bを互
いに直交するX,Y及びZ方向に同時2軸又は3軸制御
して工作物Wにコンタリング加工を施すことができる。
必要であれば、テーブル37上に複数の工作物を取付け
るようにしてもよい。上記のように構成される工作機械
9の図1における左側には、コンピュータを内蔵する数
値制御装置(以下、CNC装置と云う)70とシーケン
スコントローラ80が配置されている。この数値制御装
置70とシーケンスコントローラ80は、工作機械9と
搬入・搬出装置40の動作を制御する。
【0028】図3に示すように、CNC装置70は、C
PU71、メモリ72と対話式データ入力装置73によ
って主に構成されている。インターフェイス74を介し
てCPU71に接続されたデータ入力装置73は、表示
装置73aを有し、テンキー73bによりNCプログラ
ムや各種パラメータデータを対話形式で入力し、スイッ
チ群73cにより各種命令を入力する。
【0029】図略のインターフェイスを介してCPU7
1に接続されたシーケンスコントローラ80は、NCプ
ログラム中に指定される各種補助機能命令、例えば、主
軸回転指令、クーラントのオン・オフ命令や工具交換指
令を受取り、この命令に応じたシーケンス制御を実行す
る。メモリ72は、CPU71の処理動作を定義するシ
ステムプログラムを記憶するエリア72aと、このシス
テムプログラムに従ってCPU71が実行する第1及び
第2主軸ヘッド用のNCプログラムを記憶するNCプロ
グラムエリア72bと、第1及び第2主軸ヘッドのX方
向における移動許容境界となる境界座標BC1,BC2
を記憶するエリア72cと、システムプログラムに従う
制御過程における演算処理のためのフラッグエリア72
dと、ワーキングエリア72e及び、工具や加工精度な
どの情報に応じた補正係数からなる変速情報を記憶する
エリア72fとを含む。
【0030】図11を参照して後に詳しく説明するよう
に、境界座標BC1は第1主軸ヘッド31aが図2にお
いて右側に前進する許容範囲の右端を定義し、境界座標
BC2は第2主軸ヘッド31bが図2において左側に前
進する許容範囲の左端を定義する。CPU71は、イン
ターフェイス75を介して、所定の微小時間間隔でNC
プログラムの各データブロックに指定される目標位置ま
での多数の補間点をX,Y,Z軸制御用の駆動ユニット
76a〜78a及びU,V,W軸制御用の駆動ユニット
76b〜78bへ出力し、逆に各制御軸のサーボモータ
18a,28a,38a,18b,28b及び38bに
付属のエンコーダeから位置帰還信号をインターフェイ
ス75を経由して入力する。
【0031】図4はCPU71の処理動作の概略を説明
するための機能説明図で、同図において破線矢印は各種
処理への移行順序を示し、実線矢印はデータの流れを示
す。今、第1及び第2主軸ヘッド31a,31bが同時
にそれぞれのNCプログラムに従ってテーブル37上の
工作物Wの主軸ヘッド側に向いた面上の複数の加工個所
を協働して順次加工する場合を想定する。
【0032】この場合、シーケンサ80には作業者によ
り両主軸ヘッド31a,31bを起動する指令が個々又
は単一の押しボタンスイッチを操作することにより与え
られ、シーケンサ80はCPU71にNC実行指令を与
えて主軸ヘッド31a用のNCプログラム(以下、第1
NCプログラム)及び主軸ヘッド31b用のNCプログ
ラム(以下、第2NCプログラム)を順次実行させる。
【0033】なお、シーケンサ80は、両主軸ヘッドを
同時に起動する指令の入力を認識する場合、内蔵のイン
ターロックプログラムの実行により、通常は図2におい
て左側に配置された第1主軸ヘッド31aを先に起動さ
せるようにCPU71に指令する。CPU71は、先ず
プログラム実行処理101を行い、この処理においてメ
モリ72から第1NCプログラムの最初のデータブロッ
クを読出し、デコードし、デコードした情報を移動情報
101aとしてメモリ72内ワーキングエリア72eに
記憶する。この処理においては、CPU71は、第1主
軸ヘッドの前述した移動許容範囲の境界座標BC1を設
定できるようにするため、第1NCプログラム中の最初
の1サイクル加工動作分の複数のデータブロックをサー
チし、これらブロック中で指定されるX軸の最大目標位
置を抽出し、同じくワーキングエリア72eに登録す
る。
【0034】ここで、「1サイクル加工動作」とは、各
主軸ヘッドが送り原点を離れた後、1又はそれ以上の加
工位置で加工動作を遂行した後に、再び送り原点に復帰
するまでの動作ステップである。また、「最大目標位
置」とは、各加工位置への割出しステップを規定する複
数のデータブロックの何れかが各主軸ヘッドを最も相手
側の主軸ヘッド寄りに位置決めする座標位置である。
【0035】その後、CPU71は、移動/チェック処
理102を実行する。この処理は、補間点演算処理と干
渉チェック処理及び変速処理を含む。先ず、ワーキング
エリア72e内の前記移動情報101aが両主軸ヘッド
31a,31b間で干渉を生じ得るX軸の移動指令を含
む場合、メモリ72内の干渉軸テーブル72iを参照し
て干渉チェック処理が必要と判断される。この処理によ
り、干渉を生じると判断されるときは駆動ユニット76
a〜78aへの補間点の出力は行われず、メモリ72内
のエリア72fに記憶された変速情報である補正係数に
基づいて変速処理がなされ、移動許容範囲の境界を超え
ない位置で減速停止される。NCプログラムと加工パラ
メータから干渉チェック処理が不要或いはこの処理の結
果として干渉が生じないと判断されるときは、ワーキン
グエリア72eに記憶される移動情報101aに基づき
1ms(ミリ秒)後に各制御軸が到達すべき補間点を各
制御軸について演算し、各制御軸の駆動ユニット76a
〜78aへ出力する。
【0036】第1主軸ヘッド31aについて、移動/チ
ェック処理102を実行した後、第2NCプログラムに
ついてプログラム実行処理103を前述した処理101
と同様に実行し、移動情報103aとしてワーキングエ
リア72eに記憶し、移動/チェック処理104を実行
する。この処理104は、前述した処理102と同様な
手順でなされ、第2主軸ヘッド31bが第1主軸ヘッド
31aと干渉しないことが確認されると、第2主軸ヘッ
ド31bの制御軸U,V,Wを制御する駆動ユニット7
6b〜78bに補間点が前記微小時間毎に出力される。
【0037】続いて、移動/チェック処理102,10
4の各々が1ms毎に1回実行されるように交互に繰り
返し実行され、駆動ユニット76a〜78a及び76b
〜78bに対し補間点が1ms毎に出力される。この結
果、X,Y,Z軸のサーボモータ18a,28a,38
aが駆動され、またこれと同時にU,V,W軸のサーボ
モータ18b,28b,38bが駆動され、第1主軸ヘ
ッド31aと第2主軸ヘッド32aは、互いに他のもの
と干渉しない限りX軸上で相手側に接近するように移動
され、共通の単一工作物Wを同時加工することができ
る。
【0038】移動/チェック処理102又は104にお
いて、1ブロックのNCデータが指定する目標位置に各
制御軸X,Y,Z又はU,V,Wが到達したことがそれ
ら制御軸用のエンコーダ出力から確認する時、つまり1
ブロック分の位置決め制御の完了を確認する時、この完
了を確認した移動/チェック処理102,104と対応
するプログラム実行処理101又は103を実行し、次
の1ブロックのNCデータの読出し、デコード処理等を
前述したように行なう。
【0039】このようにして、CPU71は、第1主軸
ヘッド31a及び第2主軸ヘッド31bの数値制御処理
を時分割で実行する。なお、図4の移動/チェック処理
による通常の干渉チェックとは別に、図4に示すよう
に、移動位置監視処理が実行されており、第1主軸ヘッ
ド31a及び第2主軸ヘッド31bの現在位置、移動方
向、移動速度を監視し、両主軸ヘッド間の距離が停止に
必要な距離よりも短くなった場合に、通常の干渉チェッ
クの実行に関わらず減速停止を実行するようになってい
る。また、図4は、入力装置73により、対をなす干渉
軸X,Uが干渉軸テーブル72iに、NCプログラムが
NCプログラムエリア72bに、変速情報がエリア72
fにそれぞれ設定登録されることを示している。
【0040】図5〜図10は、CPU71に前述した移
動/チェック処理102及び104を交互に実行させる
ためのシステムフローチャートを示す。以下、このフロ
ーチャートを参照して第1主軸ヘッド31aのための移
動/チェック処理102を中心にしてこのフローチャー
トに基づく処理過程を詳細に説明する。先ず、図5に示
すステップS1において、ワーキングエリア72eに記
憶されている1ブロックのNCデータに基づく制御が完
了したか否か判定され、このNCデータの目標位置に指
定された全ての制御軸X,Y,Zが到達したとき、この
処理が終了し、前述した処理101〜104への移行を
制御する図略のメインルーチンに移行する。
【0041】このメインルーチンは、第2主軸ヘッド3
1bについて既にNC制御処理が開始されているとき
は、図4の移動/チェック処理104を行なうために、
CPU71に図5の処理をステップS1から再開させる
ようにする。第2主軸ヘッド31bについて未だNC制
御処理が開始されていないが、シーケンサ80から第2
主軸ヘッド31bについてのNC制御処理を起動する指
令が与えられている場合では、図4のプログラム実行処
理103をCPU71が実行するように仕向ける。ま
た、シーケンサ80から第2主軸ヘッド31bについて
のNC制御処理を起動する指令が与えられていない場合
では、メインルーチンは第1主軸ヘッド31aについて
図4のプログラム実行処理101をCPU71が実行す
るように仕向ける。
【0042】ここで、説明の便宜上、図4の移動/チェ
ック処理102を図5のフローチャートに従ってCPU
71が実行を開始した直後であると仮定しよう。この場
合、次にステップS2が実行される。各NCプログラ
ム、この場合第1NCプログラムの第1ブロックは、X
軸移動範囲設定のためのGコード命令を含む。このた
め、ステップS2において移動範囲設定Gコードが識別
されると、ステップS3において図6のサブルーチンに
基づき移動範囲設定処理が実行される。この処理では、
ワーキングエリア72eから前述した1サイクル動作の
最大目標位置である境界座標BC1が読込まれて指令許
容範囲として設定される(ステップS31)。
【0043】この場合、第1主軸ヘッド31aが第2主
軸ヘッド31bよりも先に起動されてNC制御されてい
るので、第2主軸ヘッド31bの境界座標BC2と比較
されて干渉の有無がチェックされるが(ステップS3
2)、干渉なしと判定され、前記指令許容範囲、つまり
最大目標位置BC1がそのまま移動許容範囲として設定
される(ステップS33)。つまり、第1主軸ヘッド3
1aは、この1サイクル動作においては優先制御対象と
され、その移動許容範囲は優先移動許容範囲として第2
主軸ヘッド31bの移動許容範囲である従属移動許容範
囲に影響されずに設定される。
【0044】逆に、第2主軸ヘッド31bが既にNC制
御されている状態で第1主軸ヘッド31aが図11のt
2時点のように送り原点Pa0から加工位置Pa4に向
かう次ぎの1サイクル動作を実行する場合では、第1主
軸ヘッド31aは従属制御対象とされ、そのときの移動
許容範囲は従属許容範囲として設定される。この場合、
もし優先制御対象である第2主軸ヘッド31bの移動許
容範囲BC2と干渉すると判定されるとき(ステップS
32)、相手の境界座標BC2に干渉クリアランスIC
を加算した値、つまり相手の移動許容範囲より自分側に
干渉クリアランスIC分引っ込んだ座標値が移動許容範
囲として設定される(ステップS34)。
【0045】なお、本実施の形態では、NCプログラム
の第1ブロックにX軸移動範囲設定のための前記Gコー
ドのみを指定し、境界座標BC1を1サイクル動作を指
令するNCデータブロックからサーチしてワーキングエ
リア72eに登録したものを使用するようにしている
が、第1ブロックに前記Gコードに付随して境界座標B
C1を直接指定するようにしてもよい。
【0046】変形例として、NCプログラムにはX軸移
動範囲設定のための何らの情報も指定せずに、CNC装
置71が第1ブロックの指令を実行する前に自動的にX
軸の移動範囲を設定する処理をシステムプログラム中に
組み込んでもよい。また、ステップS33及びステップ
34で設定する移動許容範囲は、各主軸ヘッド31a,
31bの工具主軸35a,35bの座標位置を指定して
もよいが、本実施の形態では図11に示すように、2重
丸で示す工具主軸35a,35bの座標位置よりも幾分
相手の主軸ヘッド側にオフセットしてある。このオフセ
ット量は、各主軸ヘッドの相手側へ最も突出る部分の工
具主軸からの距離が設定され、ステップ33及び34の
処理ではこのオフセット量が移動許容範囲の算出に加味
される。
【0047】移動範囲設定処理S3が完了すると、後述
するステップ15を経由して前記メインルーチンに復帰
され、第1NCプログラムの第2ブロックのデータにつ
いて図4のプログラム実行処理が行なわれるので、再び
ステップS1及びS2を経由して次にステップS4に至
り、干渉チェックの要否が判断される。本実施の態様に
おいては、第1及び第2主軸ヘッド31a,31bの干
渉は、両ヘッドがX軸上で互いに接近する場合生じるの
で、NCプログラムの第2ブロックに指定された軸指定
データがX軸の指定を含む場合、干渉チェック要として
判定される。
【0048】干渉チェック要と判断された場合、ステッ
プS5で範囲外確認チェックが図7のサブルーチンに従
って実行される。このルーチンにより、実行中の1ブロ
ックのNCデータで指定されるX軸の目標位置及びこの
目標位置への移動経路(補間点)がステップS31にて
設定された指令許容範囲内であるか否か比較される(ス
テップS51及びS52)。もし目標位置または移動経
路が指令許容範囲を外れるときは、ステップS53で異
常処理が実行され、図略の異常警報手段により異常アラ
ームが通知され、工作機械が停止される。
【0049】目標位置及び移動経路が共に指令許容範囲
内であることが確認されるときは、後述するステップS
9において第1及び第2主軸ヘッド31a,31bが干
渉されると判断される時の減速停止する主軸ヘッドの減
速度(単位時間当たりの速度の減少割合いであり、加速
度と同義である)を決定する処理が図8のサブルーチン
に従って実行される。この処理では先ず、図13に示す
ような形式でメモリ72内のエリア72fに記憶されて
いる基準補正係数Aを取出す(ステップS61)。ステ
ップS62では工具番号を示すNCプログラム中のT指
令を読取り、このT指令に記述された工具番号に対応す
る工具情報を工具情報テーブル721から取出す。次
に、加工補正テーブル723からステップS61で取出
した工具情報に対応する工具補正係数Bを取出す(ステ
ップS63)。次に、加工サイクル毎にその加工の精度
のランクを現わす精度番号をNCプログラム中から読取
り、この精度番号に対応する精度補正係数Cを、精度補
正テーブル722から取出す(ステップS64)。そし
て、これらの補正係数A,B,Cを乗じることで最終的
な補正係数Kが算出される(ステップS65)。
【0050】ステップS66では、この補正係数Kが、
リミット情報テーブル724に記憶されている最大補正
係数Kmaxよりも大きい値であるか否か判定され、も
し補正係数Kが最大補正係数Kmaxよりも大きいと判
定される場合は、補正係数Kを最大補正係数Kmaxに
設定し(ステップS67)、補正係数Kが最大補正係数
Kmaxよりも大きくない判定される場合は、続いて補
正係数Kが最小補正係数Kminよりも小さいか否か判
定され(ステップS68)、もし補正係数Kが最小補正
係数Kminよりも小さいと判定される場合は、補正係
数Kを最小補正係数Kminに設定し(ステップS6
9)、補正係数Kが最小補正係数Kminよりも小さく
ないと判定される場合は、前述のステップS65にて算
出された値がそのまま補正係数Kとなる(ステップS7
0)。
【0051】そして、第1及び第2主軸ヘッド31a,
31bが干渉されると判断される時の減速停止する主軸
ヘッドの減速度が、干渉時とは無関係の通常の減速停止
時の減速度に補正係数Kを乗じた値として設定される
(ステップ71)。ステップS6の処理が完了すると、
ステップS7が実行され、補間処理の開始を記憶する図
略のフラッグがセットされる。ステップS8では、相手
の移動許容範囲のチェックが図9のサブルーチンに従っ
て実行される。
【0052】先ず、自己の移動許容範囲が相手の移動許
容範囲に干渉クリアランスICを加算したものとしてス
テップS34で設定済であるか否か判定され(ステップ
S81)、もし設定済でない場合は自己の指令許容範囲
と相手の移動許容範囲に干渉クリアランスICを加算し
た範囲とがラップするか否か判定され(ステップS8
2)、第1主軸ヘッド31aが優先制御対象であってラ
ップしないと判定されるときは前述した指令許容範囲が
自己の移動許容範囲として設定され(ステップS8
3)、減速停止時の減速度が非干渉時である通常の減速
度に設定される(ステップS85)。
【0053】逆に、第1主軸ヘッド31aを従属制御対
象とする1サイクル動作の場合にラップすると判定され
るときは、相手の移動許容範囲に干渉クリアランスIC
を加算した範囲を自己の移動許容範囲として設定し(ス
テップS84)、実行中の1ブロックのNCデータで指
定されるX軸の目標位置が移動許容範囲を超えるか否か
が判定され(ステップS91)、越えるときは減速停止
時の減速度が前述のステップS71で算出された減速度
に設定し(ステップS92)、越えないと判定されると
きは、通常の減速度に設定される(ステップS93)。
【0054】次に、減速停止に必要な減速停止距離がこ
の設定された減速度に応じて算出され(ステップS8
6)、この減速停止距離を現在のX軸位置に加算して一
時停止位置を求め(ステップS87)、この一時停止位
置がステップS83又はS84で設定された自己の移動
許容範囲を超えるか否かが判定され(ステップS8
8)、超えないときは図略の干渉判定記憶用のフラッグ
がリセットされ(ステップS89)、逆に超えると判定
されるときは同フラッグがセットされる(ステップS9
0)。そして、ステップ89,90で設定された干渉判
定記憶用フラッグを参照して、ステップS9では干渉有
無のチェックが行なわれ、干渉なしの場合、ステップS
10において1ms後のX軸の補間点が速度指令を勘案
して演算され、X軸駆動ユニット76aに出力される。
この場合、同一の1ブロック中に他の1又は2軸である
Y軸とZ軸の軸指定およびこれに付随する目標位置が指
定されている場合では、Y軸又はZ軸の1ms後の補間
点も演算されてY軸又はZ軸駆動ユニット77a,78
aへ出力される。
【0055】これにより、X軸サーボモータ18aが単
独で、或いはY軸又はZ軸サーボモータ28a,38b
と同時に駆動され、第1の主軸ヘッド31aが1ms後
の補間点へX軸方向に、或いはY軸又はZ軸方向に移動
される。続くステップS11及びS12は、優先移動許
容範囲を自己の送り原点側に狭め、従属移動許容範囲を
後述するステップS194において相手の送り原点側へ
拡大できるようにするために実行される。具体的には、
第1主軸ヘッド31aが優先制御対象となる1サイクル
動作中において図11の第2加工位置Pa2から第3加
工位置Pa3へX軸に沿って後退する動作を指令するN
Cデータブロックには所定番号を付随するGコードの情
報として移動許容範囲変更指令が指定されており、この
変更指令がステップS11で認識されるとき、ステップ
S12において移動許容範囲を狭める処理が実行され
る。この処理は、ステップS83又はS84でメモリ7
2の境界座標記憶エリア72cに設定した移動許容範囲
を読出し、この移動許容範囲からステップS10で算出
した補間点までの移動距離を減算し、この減算結果を再
び境界座標記憶エリア72cに更新記憶させることによ
り行われる。
【0056】ステップS10で求められた補間点に第1
主軸ヘッド31aが到達すると、駆動ユニット76a〜
78aからの補間完了信号が全てオン状態となる。これ
により、CPU71の処理は、ステップS13からステ
ップS14へ移行し、このステップでは従属制御対象と
される第2主軸ヘッド31bについて図5のフローチャ
ートに従って移動/チェック処理を実行し、再びステッ
プS8へ復帰する。その後、ステップS8〜S13まで
の処理が繰り返し実行され、次の1ms後の補間点に第
1主軸ヘッド31aが位置決めされる。
【0057】このようにしてステップS8〜S13まで
の一連の移動制御処理を何度も繰り返すことにより、第
1主軸ヘッド31aは1ブロックのNCデータに指定さ
れた目標位置に到達する。目標位置に到達する時、ステ
ップS13において移動完了が確認され、CPU71は
ステップ15にて各フラッグをリセットした後、メイン
ルーチンへ復帰する。これにより、図4に示すプログラ
ム実行処理101に移行し、NCプログラムの次の1ブ
ロックのデータを読出及び解析して、この解析データを
移動情報101aとしてワーキングエリア72eに記憶
させ、この後再び図5の移動/チェック処理に移行す
る。
【0058】上述した1ms毎の補間処理の過程でステ
ップS14が実行され、この時第2主軸ヘッド13b用
の補間処理実行フラッグがセット状態にあると第2主軸
ヘッド31bのための補間処理が実行される。同様に、
1ブロックの目標位置が到達され、第1主軸ヘッド31
aを制御しているCPU71の処理がステップS13か
ら最初のステップS1に移行する途中において第2主軸
ヘッド13b用の補間処理実行フラッグがセット状態に
あると第2主軸ヘッド31bのための補間処理が実行さ
れる。
【0059】図11のt1時点のように、従属制御対象
とされる第2主軸ヘッド31bが優先制御対象である第
1主軸ヘッド31aに接近しすぎると、第2主軸ヘッド
31bのためにCPU71が図5のフローチャートに従
って実行している補間処理のステップS9おいて干渉有
りと判定され、このときCPU71の処理はステップS
16へ進む。
【0060】このステップS16では、干渉回避のため
の一時停止が完了しているか否か判定され、完了してい
ないときは前述のステップS71で算出された減速度に
基づいて1ms後の減速補間点が演算され、この補間点
がU軸用の駆動ユニット76bに出力される(ステップ
S17)。U軸と他の1もしくは2軸が同時制御される
NCデータブロックの制御下にある場合では、これら他
の制御軸の1ms後の減速補間点も演算され、この補間
点がこれら制御軸用の駆動ユニット77b,78bへも
出力される。
【0061】ステップS17の後、ステップS18を経
由してステップS8に戻り、これによりステップS17
が繰り返し実行され、最終的に従属制御対象である第2
主軸ヘッド31bが例えば図11の第1一時停止位置P
im1で一時停止される。一時停止が完了されるとき、
ステップS16で一時停止の完了が確認され図略一時停
止完了フラッグがセットされる。この場合、ステップS
16に続きステップS19〜ステップS21が順次実行
される。ステップS19では、図10に示す停止解除チ
ェックのためのサブルーチンが実行される。
【0062】このサブルーチンのステップS191〜S
194及びステップS200〜202は、図9のサブル
ーチンにおけるステップS81〜S84及びステップS
91〜93にそれぞれ対応し、これにより従属制御対象
である第2主軸ヘッド31bの移動許容範囲が優先制御
対象である第1主軸ヘッド31aの移動許容範囲に干渉
クリアランスICを加算した範囲の境界座標に設定され
(ステップS194)、優先制御対象か否かや、目標位
置が移動許容範囲を超えているか否かにより、減速停止
時の減速度が設定される(ステップS195,201,
202)。
【0063】次に、1ms後の再移動補間点がU軸及び
同時制御の場合は他の軸についても演算され(ステップ
S196)、演算されたU軸の補間点が第2主軸ヘッド
31bの移動許容範囲内となるか否か判定される(ステ
ップS197)。この場合、範囲内であれば再移動フラ
ッグをセットし(ステップS198)、逆に範囲外とな
れば同フラッグをリセット状態とし(ステップS19
9)、ステップS20に処理を進める。
【0064】この停止解除チェックサブルーチンでは、
一時停止状態からスローアップ制御を行なう関係でステ
ップS197でのチェックが一時停止に必要な距離を考
慮せずに行われ、この点が図9の相手範囲チェック用の
サブルーチンと異なる。再移動フラッグの設定状態に応
じて、ステップS20では移動再開可能であるか否か判
定され、移動再開不可であるときはステップS196で
演算した再移動補間点を駆動ユニット76b或いはこの
ユニット及び他のユニット77b,77bへ出力せずに
ステップS18に進み、移動再開可能であるときはステ
ップS21で前記再移動補間点を駆動ユニットへ出力す
る。
【0065】これにより、1ms毎にステップS196
で演算される再移動補間点が移動許容範囲外となる限り
従属制御対象とされる第2主軸ヘッド31bは一時停止
位置に保持されるが、再移動補間点が移動許容範囲内と
なれば1ms毎に第2主軸ヘッド31bが再移動送りさ
れる。ステップS17,S20及びS21に続いて実行
されるステップS18では、優先制御対象である第1主
軸ヘッド31aが補間動作を実行中であるときCPU7
1がこの第1主軸ヘッド31aについて図5の制御動作
を実行する。このため、従属制御対象とされる第2主軸
ヘッド31bは、優先制御対象である第1主軸ヘッド3
1aの移動許容範囲がステップS12で縮小されるま
で、一時停止される。そして、第1主軸ヘッド31aの
移動許容範囲の縮小に伴って第2主軸ヘッド31bは、
その移動許容範囲がステップS194で拡大されると、
この拡大につれて移動を再開する。
【0066】つまり、各主軸ヘッド31a,31bの各
々は、従属制御対象とされる場合、優先制御対象とされ
る一方の主軸ヘッドについてのステップS12での移動
許容範囲の縮小に連れて、自己の移動許容範囲をステッ
プS194にて拡大するようになっている。なお、ステ
ップS4に続くステップ22は、干渉しないY軸又はZ
軸を指定する1ブロックのNCデータについて実行され
るステップで、このステップは詳細図示省略されている
が、図5中のステップS7、S10、S13及びS14
に対応する処理を含む。
【0067】これにより、Y軸又はZ軸が指定される1
ブロックのNCデータを実行する場合、ステップS4か
らステップS22に移行され、前述した補間処理開始フ
ラッグをセットして補間処理の実行中を記憶し、その後
そのデータブロックで指定された1ms後の補間点を演
算して指定軸の駆動ユニットへ出力し、この補間点演算
及び出力処理をそのデータブロックで指定された各制御
軸の目標位置が到達されるまで1ms毎に繰り返し実行
する。
【0068】上記した移動/チェック処理動作は第1主
軸ヘッド31aを優先制御対象として制御する1サイク
ル動作を想定して記述したが、第2主軸ヘッド31bを
優先制御対象として制御する1サイクル動作も実質的に
同一である。この場合、第2主軸ヘッド31b用のNC
プログラムには、第1主軸ヘッド31aの制御軸X,
Y,Zにそれぞれ対応する制御軸としてU,V,Wの制
御軸が指定される。第2主軸ヘッド31bを優先制御対
象として制御する1サイクル動作では、ステップS9に
続いてステップS10〜S13が実行され、この場合の
従属制御対象である第1主軸ヘッド31aが第2主軸ヘ
ッド31bと干渉する場合、この第1主軸ヘッド31a
についてステップS16〜S21が実行される。
【0069】第2主軸ヘッド31b用のNCプログラム
を作成する場合、制御軸をU,V,Wとして指定しても
よいが、プログラム作成者の便宜のためにX,Y,Zと
してしNCプログラムを作成させ、第2主軸ヘッド31
bについて図4のプログラム実行処理103を行なう際
にこれら制御軸X、Y、ZをU,V,Wに自動的に読み
替えるようにしてもよい。
【0070】左右方向を第1及び第2主軸ヘッド31
a,31bのX軸に沿う送り位置とし、上下方向を時間
経過として両主軸ヘッドのX軸移動を表現した説明図1
1を参照して、第1主軸ヘッド31aが優先制御対象と
して先に起動され、この直後に第2主軸ヘッド31bが
従属制御対象として起動される場合における両主軸ヘッ
ドの送り制御を以下に補足説明する。なお、同図におい
ては、第1主軸ヘッド31aのY及びZ軸に沿う運動及
び第2主軸ヘッド31bのV及びW軸に沿う運動は省略
されている。
【0071】第1主軸ヘッド31aが最初に駆動される
場合、NCプログラムの第1ブロックに指定される移動
範囲設定Gコードに従って、移動許容範囲の境界座標B
C1が送り原点x0から第2主軸ヘッド31b側のx1
に移される(ステップS33)。この境界座標の設定
後、X軸送り用の複数のNCデータブロックの実行によ
り、第1主軸ヘッド31aがPa1,Pa2,Pa3の
各加工位置に順次位置決めされ、これらの位置でY方向
に移動された後Z方向に送られて、工作物Wに例えば穴
明け加工が施され、再び、送り開始位置Pa0へ復帰さ
れる。第1主軸ヘッド31aが最も第2主軸ヘッド31
b側に接近した加工位置Pa2から送り原点Pa0に復
帰されるに連れて、優先移動許容範囲の境界座標BC1
が順次縮小後退されるように変更される(ステップS1
2)。
【0072】従属制御対象である第2主軸ヘッド31b
用のNCプログラムは、その後データブロックに従って
同主軸ヘッド31bを第1加工位置Pb1、第2加工位
置Pb2に順次位置決めしてこれらの位置で工作物Wに
加工を施し、送り開始位置Pb0に復帰するように作成
される。第2主軸ヘッド31bについては、そのNCプ
ログラムの第1ブロックに指定される移動範囲設定Gコ
ードに従って、その境界座標BC2が送り原点のu0か
ら第1主軸ヘッド31a側のu1に移される(ステップ
S34)。この場合、最初に設定される境界座標BC2
は、境界座標BC1が既に自身の指令許容範囲内に張り
出して設定されてしまっているので、境界座標BC1の
位置x1よりも後退したu1位置とされる。従って、第
2工具主軸31bは第1加工位置Pb1まで直ちに移動
できず、その手前で減速停止され、Pim1位置で一時
停止される(ステップS16)。
【0073】そして、この減速停止処理は、例えば第1
主軸ヘッド31aのNCプログラムが図12に示すよう
なブロックを含んでおり、メモリ72内のエリア72f
に図13に示す各テーブルが記憶されているとすると以
下のように実行される。ステップS6に示すように、先
ず、リミット情報テーブル724から基準補正係数A=
0.7が取出される(ステップS61)。次に、図12
に示すNCプログラムに記述されているT03を読取
り、工具情報テーブル721からこの03番に対応する
工具情報を取出す(ステップS62)。この場合は03
番の工具はタップであり、その直径は8(mm)となっ
ている。
【0074】次に、加工補正テーブル723から、直径
8(mm)のタップのに対応する補正係数B=0.5が
取出される(ステップS63)。次に、図12に示すN
Cプログラムに記述されている精度番号=4に対応する
補正係数C=0.8が精度補正テーブル722から取出
される(ステップS64)。そして、補正係数Kが K=A×B×C =0.7×0.5×0.8 =0.28 により算出される。
【0075】この補正係数K=0.28がリミット情報
テーブル724に記憶されている最小補正係数の0.3
よりも小さいので(ステップS68)、補正係数はこの
最小補正係数の0.3に設定される。そして、第2工具
主軸31bは通常の減速時の減速度にこの補正係数0.
3を乗じた減速度で減速停止される。このように、工具
径の細いタップ加工においてある程度の精度が要求され
る場合は、干渉防止時には最小の減速度で減速停止され
るようになっている。
【0076】そして、第1主軸ヘッド31aが第2加工
位置Pa2を離れ第3加工位置Pa3へ移動するに連れ
てその境界座標BC1が順次縮小後退される(ステップ
S12)ので、これと同期して境界座標BC2が順次拡
大前進される(ステップS194)。これと共に、第2
主軸ヘッド31bは第1加工位置Pb1に向けて移動を
再開し(ステップS20,S21)、拡大される境界座
標BC2に沿って移動される。
【0077】第1主軸ヘッド31aが第3加工位置Pa
3に位置決めされる時、その境界座標BC1もX2位置
に設定され、境界座標BC2がu2位置で拡大前進を一
時停止され、第2主軸ヘッド31bは前述と同じ減速度
で減速停止され、Pim2位置で再度一時停止される。
そして、第1主軸ヘッド31aが送り原点Pa0へ復帰
して1サイクル動作を完了するとき、境界座標BC2が
第2主軸ヘッド31bの指令許容範囲の境界座標位置で
あるu3位置まで拡大され、第2主軸ヘッド31bは第
1加工位置Pb1へ位置決めされて加工動作を遂行でき
るようになる。
【0078】第1主軸ヘッド31aが送り開始位置Pa
0へ復帰された後、工具交換動作が実行され、2番目の
1サイクル動作が開始される。2番目の1サイクル動作
のための第1ブロックのGコードに基づき、境界座標B
C1の再設定が行われる。この場合、第1主軸ヘッド3
1aが従属制御対象とされ、第2主軸ヘッド31aが優
先制御対象とされる。2番目の1サイクル動作における
第1加工位置は第1主軸ヘッド31aが最も第2主軸ヘ
ッド31b側に接近する位置Pa4として想定されてい
るが、前述したように第2主軸ヘッド31bの移動許容
範囲の境界座標BC2がu3位置まで拡大されているの
で、x3位置に第1主軸ヘッド31aの境界座標BC1
が設定され(ステップS34)、第2主軸ヘッド31b
の加工状況に応じた減速度で減速停止され、Pim1位
置で一時停止される。この境界座標BC1は、の境界座
標BC2が縮小後退されるに連れて徐々に拡大前進さ
れ、最終的には加工位置Pa4への第1主軸ヘッド31
aの位置決めを許容するx4位置まで拡大される。
【0079】上記動作説明から明らかなように、先に送
り原点から相手側に向かって前進する一方の主軸ヘッド
(優先ヘッド)は、後から送り開始位置を離れる他方の
主軸ヘッド(従属ヘッド)よりも優先的に自己の移動許
容範囲の境界座標BC1を最大の指令許容範囲位置x1
まで張り出すことができ、これにより優先ヘッドが従属
ヘッドに優先して加工動作を進めることができる。これ
に対し、従属ヘッドは優先ヘッドとの干渉が生じると判
定されるときは、優先ヘッドの加工条件に応じた減速度
で減速停止されて干渉が回避されるまで待機され、その
後干渉が生じない範囲まで優先ヘッド側に前進される。
【0080】そして、優先ヘッドがその境界座標を最大
値まで拡大した後に初期値(ゼロ)まで縮小するまで優
先ヘッドとしての加工の優先権が与えられる。しかしな
がら、優先ヘッドが送り開始位置へ一旦復帰され、従属
ヘッドが送り開始位置を離れている状態で優先ヘッドが
再び送り開始位置を離れるときは、主従関係が逆転さ
れ、先の従属ヘッド及び優先ヘッドがそれぞれ優先及び
従属ヘッドとされる。
【0081】図14は、本発明による第2の実施の形態
におけるCNC装置70の概略構成を示すブロック図
で、この形態は前述したCPUが第1主軸ヘッド31a
用の制御軸X,Y,Zを制御する第1CPU71aと第
2主軸ヘッド31b用の制御軸U,V,Wを制御する第
2CPU71bからなることを特徴とする。入力装置7
3及びそれぞれがCPU71aとCPU71bに対応す
るメモリ172a,172bは、データバスDBにより
CPU71a,71bに接続される。各メモリ172
a,172bには、図5〜図10に示すシステムプログ
ラムが記憶され他、対応する主軸ヘッド用のNCプログ
ラムが記憶され、さらに両主軸ヘッドの移動許容範囲の
境界座標BC1,BC2が記憶されるようにして各CP
U71a,71bが図6のステップS32、図9のステ
ップS81及びS82、図11のステップS191及び
S192において相手の主軸ヘッドの設定移動範囲を参
照できるようにしている。
【0082】各CPU71a,71bのその他動作は前
述した第1の実施の形態における第1主軸ヘッド31a
を制御する場合のCPU71の動作と実質的に同一であ
るので、詳細な記述は省略する。この形態では、各CP
U71a,71bが自己のシステムプログラムに従って
個別に動作できるので、図5中の相手処理ステップ(例
えば、S14、S18等)は不要であり、実行されな
い。
【0083】上述した実施の態様には、下記の変更が可
能であり、このような変更の下でも本発明は実施可能で
ある。主軸ヘッド31a,31bが移動する共通の制御
軸は、上述した共用のガイドレール12,12に代え
て、個別のガイドレールとしてもよい。干渉が生じる主
軸ヘッド31a,31bの移動方向は、工具Tを工作物
に向けて前後動する方向でもよい。
【0084】主軸ヘッド31a,31bにそれぞれ境界
座標BC1,BC2を設定しているが、単一の境界座標
とし、この単一の境界座標の両側を主軸ヘッド31a,
31bのそれぞれの移動許容範囲として設定してもよ
い。図5の干渉チェック及び移動範囲の変更は、1つの
補間点を出力する毎に行なってもよいが、所定の数の補
間点を出力する毎に行なうように粗い処理としてもよ
い。
【0085】数値制御装置70の制御対象を工作機械の
主軸ヘッドとしたが、上述した実施の形態におけるX軸
とU軸のように干渉を生じ得る共通の制御軸上を移動す
るその他の可動体としてもよい。減速度の補正係数の算
出に、工具の長さ、工具の回転速度、送り速度を加える
ようにしてもよい。第1主軸ヘッド31aの加工状況に
応じて第2主軸ヘッド31bの減速度を変化させて第2
主軸ヘッド31bが第1主軸ヘッド31aと干渉しない
位置に減速停止させるようにしたが、第1主軸ヘッド3
1aの加工状況に応じて第2主軸ヘッド31bの位置決
め時の早送り速度を変化させ、干渉防止のための減速時
には、通常の減速度にて減速停止させるようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施の態様における数値制御装置
が制御対象とする2つの主軸ヘッドを備えた工作機械の
一部を破断した平面図。
【図2】図1のA−A線矢視方向から観た前記工作機械
の正面図。
【図3】図1の工作機械を制御する前記数値制御装置の
概略構成を示すブロック図。
【図4】図3の数値制御装置が実行する制御処理の概要
を説明するための制御機能ブロック図。
【図5】図4の制御機能ブロック図における移動/チェ
ック機能を前記数値制御装置に実行させるためのシステ
ム制御プログラムのフローチャート。
【図6】図5のフローチャートの移動範囲設定処理ステ
ップにて実行されるサブルーチンの詳細を示すフローチ
ャート。
【図7】図5のフローチャートの範囲外確認ステップに
て実行されるサブルーチンの詳細を示すフローチャー
ト。
【図8】図5のフローチャートの減速度決定ステップに
て実行されるサブルーチンの詳細を示すフローチャー
ト。
【図9】図5のフローチャートの相手範囲チェックステ
ップにて実行されるサブルーチンの詳細を示すフローチ
ャート。
【図10】図5のフローチャートの停止解除チェックス
テップにて実行されるサブルーチンの詳細を示すフロー
チャート。
【図11】本発明により数値制御装置が2つの主軸ヘッ
ドを制御する場合の移動制御機能を説明する制御位置−
時間チャート。
【図12】本発明の数値制御装置のメモリ内に記憶され
ているNCプログラムの一部を表す図。
【図13】本発明の数値制御装置のメモリ内に記憶され
ている変速情報を表す図。
【図14】本発明による別の実施の形態における数値制
御装置の概略構成を示すブロック図。
【図15】従来の数値制御装置が2つの主軸ヘッドを制
御する場合の移動制御機能を説明する制御位置−時間チ
ャート。
【図16】別の従来の数値制御装置が2つの主軸ヘッド
を制御する場合の移動制御機能を説明する制御位置−時
間チャート。
【符号の説明】
31a,31b・・・第1及び第2主軸ヘッド 12,12・・・ガイドレール 70・・・数値制御装置 71・・・CPU 72・・・メモリ 76a〜78a・・・X,Y,Z軸駆動ユニット 76b〜78b・・・U,V,W軸駆動ユニット BC1,BC2・・・境界座標 S3・・・移動範囲設定処理ステップ S6・・・減速度決定ステップ S12・・・移動範囲変更ステップ S17・・・減速補間点演算・出力ステップ S19・・・停止解除チェックステップ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通の経路に沿って移動可能な2つの可
    動体を互いに接近離間する方向に個別のNCプログラム
    に従ってそれぞれ移動制御する数値制御装置において、
    前記一方の可動体の加工状況に応じて前記他方の可動体
    の減速度を変化させて前記他方の可動体を一方の可動体
    と干渉しない位置に減速停止させるか、または前記一方
    の可動体の加工状況に応じて前記他方の可動体の早送り
    速度を変化させる減速停止手段とを含むことを特徴とす
    る数値制御装置。
  2. 【請求項2】 共通の経路に沿って移動可能な2つの可
    動体を互いに接近離間する方向に個別のNCプログラム
    に従ってそれぞれ移動制御する数値制御装置において、
    一方の可動体が他方の可動体側に最も接近される目標位
    置に基づいて移動範囲境界を設定する範囲設定手段と、
    前記移動範囲境界により区画されるそれぞれの移動許容
    範囲内で前記一方及び他方の可動体をそれぞれが対応す
    る前記数値制御プログラムに従って移動させる移動制御
    手段と、前記NCプログラムに従う前記他方の可動体の
    移動が前記移動範囲境界を超えようとするときには前記
    一方の可動体の加工状況に応じて前記他方の可動体の減
    速度を変化させて前記他方の可動体を一方の可動体と干
    渉しない位置に減速停止させるか、または前記一方の可
    動体の加工状況に応じて前記他方の可動体の早送り速度
    を変化させる減速停止手段とを含むことを特徴とする数
    値制御装置。
  3. 【請求項3】 共通の経路に沿って移動可能な2つの可
    動体を互いに接近離間する方向に個別のNCプログラム
    に従ってそれぞれ移動制御する数値制御装置において、
    一方の可動体が他方の可動体側に最も接近される目標位
    置に基づいて移動範囲境界を設定する範囲設定手段と、
    前記移動範囲境界により区画されるそれぞれの移動許容
    範囲内で前記一方及び他方の可動体をそれぞれが対応す
    る前記数値制御プログラムに従って移動させる移動制御
    手段と、前記一方の可動体が前記移動範囲境界内で前記
    他方の可動体側に最も接近する前記目標位置に到達した
    後に前記他方の可動体側から遠ざかる離間方向に移動す
    るときは前記一方及び他方の可動体の前記移動許容範囲
    をそれぞれ縮小及び拡大するように前記移動範囲境界を
    前記一方の可動体の前記離間方向移動と共に変更する境
    界変更手段と、さらに、前記NCプログラムに従う前記
    他方の可動体の移動が前記移動範囲境界を超えようとす
    るときには前記一方の可動体の加工状況に応じて前記他
    方の可動体の減速度を変化させて前記他方の可動体を一
    方の可動体と干渉しない位置に減速停止させるか、また
    は前記一方の可動体の加工状況に応じて前記他方の可動
    体の早送り速度を変化させると共に通常の減速度にて減
    速停止させ、その後に前記移動範囲境界が変更されて前
    記他方の可動体の移動許容範囲が拡大されるまで前記他
    方の可動体を一時停止する減速停止手段とを含むことを
    特徴とする数値制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3に記載の数値制御装置に
    おいて、前記一方の可動体の加工状況は、工具種類、工
    具径及び要求加工精度の少なくとも1つを含む情報から
    判断されることを特徴とする数値制御装置。
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