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JP2000264343A - 生分解性チャック付き袋 - Google Patents

生分解性チャック付き袋

Info

Publication number
JP2000264343A
JP2000264343A JP6907499A JP6907499A JP2000264343A JP 2000264343 A JP2000264343 A JP 2000264343A JP 6907499 A JP6907499 A JP 6907499A JP 6907499 A JP6907499 A JP 6907499A JP 2000264343 A JP2000264343 A JP 2000264343A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
biodegradable
bag
lactone
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6907499A
Other languages
English (en)
Inventor
Terumasa Daito
照政 大東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP6907499A priority Critical patent/JP2000264343A/ja
Publication of JP2000264343A publication Critical patent/JP2000264343A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】生分解性を有しながら、ヒートシール性および
透明性に優れたチャック付きの袋を得ることを目的とす
る。 【解決手段】 内層フィルム(A)と、外層フィルム
(B)とを有し、かつ、上記内層フィルムにチャック
(C)を設けたチャック付き袋において、(A)、
(B)及び(C)に、ラクトン含有樹脂組成物及び/又
は一般式(1)の基本構造を有し、数平均分子量が3〜
15万の脂肪族ポリエステル(g)からなるポリ乳酸含
有ポリエステル樹脂を用いる。 −(CO−R1−COO−R2−O)n− (1) (式中、R1およびR2は、炭素原子数2〜10のアルキ
レン基、シクロ環またはシクロアルキレン基であり、n
は重合度である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チャックにより開
閉可能な、分解性、透明性、ヒートシール性、成形性、
機械的物性に優れた生分解性を有するチャック付き袋に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ナイロン等の非生分解性樹脂でできたチャック付き袋
は、食品保存用袋等の一般包装材用途や、農業・水産
用、土木・建築用、医薬・医療用などの幅広い用途で使
用されている。袋の部分は、透明性およびヒートシール
性のある樹脂フィルムが使用されている。特に、内容物
を外側から見ることができるように透明性に優れたフィ
ルムが好ましい。また、袋の入り口には、繰り返し開閉
可能なチャック等の様々な手段が設けられている。特
に、チャック部分が凹凸状の噛み合う溝からなる袋は、
フィルム状に連続して成形され、1個分毎に切って使用
することが可能であり、家庭用調理袋として冷蔵・冷凍
等の保存用やそのまま加熱等の調理用に使用される。
【0003】しかしながら、従来の生分解性チャック付
き袋は上記材質が使用されているので、自然環境中で分
解しにくく、また比重が小さいため、廃棄物の量を増や
したり、自然環境を損なうといった問題点がある。この
ため、澱粉や脂肪族ポリエステル樹脂を初め、種々の生
分解性樹脂が検討されている。ここに生分解性樹脂と
は、使用時には、汎用のプラスチックスとほぼ同等の材
料としての物性を持つが、廃棄後、土上、土壌中、堆肥
中、活性汚泥中、水中等の自然環境下においては、速や
かにバクテリアやカビ等の微生物により、生化学的に、
又は温度、湿度、光等の自然条件により、分解、資化さ
れる高分子をいい、微細に分解され、ものによっては、
最終的には二酸化炭素と水になる。
【0004】脂肪族ポリエステル樹脂としては、α,ω
−2官能脂肪族アルコールと、α,ω−2官能脂肪族カ
ルボン酸の重縮合で得られるポリエステル樹脂で代表さ
れるものがあるが、一般的に融点が低く、従来のポリオ
レフィンの代替としては使用できるものではない。とこ
ろが、ある種のポリエステル樹脂は、融点が100℃以
上で、熱可塑性を有することが知られており、合成検討
が行われてきた。すなわち、コハク酸と1,4−ブタン
ジオールから得られるポリエステル樹脂、コハク酸とエ
チレングリコールから得られるポリエステル樹脂、シュ
ウ酸とネオペンチルグリコールから得られるポリエステ
ル樹脂、シュウ酸と1,4−ブタンジオールから得られ
るポリエステル樹脂、シュウ酸とエチレングリコールか
ら得られるポリエステル樹脂等がそれらに相当する。
【0005】このうち、シュウ酸から得られるポリエス
テル樹脂は、特に熱安定性が悪く、高分子量に至らない
が、コハク酸から得られるポリエステル樹脂は、熱安定
性が比較的良好であり、合成の工夫が行われてきた。し
かし、これらコハク酸系の脂肪族ポリエステル樹脂であ
っても、一般的な装置を用いて重縮合する場合、高分子
量にするのは難しく、実用的な機械強度を有する樹脂は
得られにくい。
【0006】そこで、ポリエステル樹脂の分子末端水酸
基を、ポリイソシアネート等を用いて、ウレタン結合に
より高分子量化することが行われている。ここで用いる
ポリイソシアネートは、芳香族系よりも脂肪族系の方
が、生分解性に優れた性質を示すことから、ヘキサメチ
レンジイソシアネート等がしばしば用いられる。このよ
うにして、低分子量の脂肪族ポリエステル樹脂を高分子
量化し、機械特性を確保して、射出成形、ブロー成形、
繊維化、フィルム化等の加工に対応させている。ところ
が、これら脂肪族ポリエステル樹脂であっても結晶性が
高かったり、前記のように、ウレタン結合を樹脂分子内
に導入した場合、微生物による生分解性が、通常低下す
るという問題がある。
【0007】従来、生分解性樹脂としては、上記諸要求
を満足させるために、特定のポリエステル系生分解性樹
脂の他、澱粉−EVOH(エチレン−ビニルアルコール
共重合体)系樹脂、EVOH系樹脂−脂肪族ポリエステ
ル系樹脂、脂肪族ポリエステル系樹脂−ポリオレフィン
系樹脂等、ブレンド系の樹脂組成物が知られており、こ
れらの樹脂又は、樹脂組成物は、フィルム等各種の形状
に成形されて、実用に供されているが、生分解性チャッ
ク付き袋として要求される物性、廃棄後に要求される生
化学的分解性等の他、フィルム等の製造時に要求される
成形性において、バランスの採れた、優れた樹脂組成物
は未だ提案されていない。特開平8−188706号公
報には、生分解性樹脂であるポリ−ε−カプロラクトン
(以下、ポリカプロラクトン又はPCLと略称すること
がある。)80〜100重量%と、生物によって産出さ
れる生分解性直鎖状ポリエステル系樹脂20〜0重量%
との混合物100重量部に対して、滑剤0.3〜0.8
重量部を配合してなる組成物を成形して得られた生分解
性プラスチックフィルムが開示されているが、フィルム
成形時の機械的強度に問題があり、フィルムを量産する
ことは困難であるばかりか、該フィルムは生ゴミと共に
コンポスト化装置に投入しても、フィルムの生化学的分
解に、100日もかかるので、分解速度は十分速いとは
言えない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、チャ
ックにより開閉可能な、分解性、透明性、ヒートシール
性、成形性、機械的物性に優れた生分解性を有するチャ
ック付き袋を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者はかかる目的を
達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリカプロラクトン
を代表例とするラクトン樹脂単独、又はラクトン樹脂と
脂肪族ポリエステル樹脂の混合物に、滑剤、可塑剤、熱
安定剤等を添加することにより、フィルムの成形性、フ
ィルム物性、透明性、ヒートシール性等のチャック付き
袋に要求される性能、チャックも含めて廃棄後の生分解
性等の点において、バランスの取れた生分解性チャック
付き袋が得られることを見出し、また脂肪族ポリエステ
ル樹脂単独もしくはウレタン変性脂肪族ポリエステル樹
脂単独で生分解性を向上させるよりも、ポリカプロラク
トンを配合・混練することにより、混練した樹脂を分解
する菌が、環境中に存在する確率が上がること、更に一
旦分解が始まると、表面積が広がり、表面が親水性にな
り、菌が生育しやすくなる環境ができること等の理由に
より、単一の樹脂の場合より、分解性が向上することを
見いだし本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち本発明の第1は、内層フィルム
(A)と外層フィルム(B)とを有し、かつ、上記内層
フィルムにチャック(C)を設けたチャック付き袋にお
いて、(A)、(B)及び(C)が、ラクトン樹脂
(a)単独、又はラクトン樹脂(a)と他の生分解性樹
脂(b)とからなるラクトン含有樹脂(c)であること
を特徴とする生分解性チャック付き袋を提供する。本発
明の第2は、内層フィルム(A)と外層フィルム(B)
とを有し、かつ、上記内層フィルムにチャック(C)を
設けたチャック付き袋において、(A)、(B)及び
(C)の中の少なくとも一つのものが、ラクトン樹脂
(a)単独、又はラクトン樹脂(a)と他の生分解性樹
脂(b)とからなるラクトン含有樹脂(c)からなり、
(A)、(B)及び(C)の中の上記少なくとも一つの
もの以外のものが、他の生分解性樹脂(b)からなるこ
とを特徴とする生分解性チャック付き袋を提供する。本
発明の第3は、ラクトン樹脂(a)が、ε−カプロラク
トン、4−メチルカプロラクトン、3,5,5−トリメ
チルカプロラクトン、3,3,5−トリメチルカプロラ
クトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、
δ−バレロラクトン、エナントラクトンから選ばれるラ
クトンモノマーの単独重合体、これらの2種以上のラク
トンモノマーの共重合体、又はこれらの単独重合体もし
くは共重合体の混合物である本発明の第1〜2のいずれ
かに記載の生分解性チャック付き袋を提供する。本発明
の第4は、他の生分解性樹脂(b)が、合成及び/又は
天然高分子である本発明の第1〜2のいずれかに記載の
生分解性チャック付き袋を提供する。本発明の第5は、
合成高分子が、ポリ乳酸系重合体(f)、下記一般式
(1)で表される基本構造を有する数平均分子量が3〜
15万の脂肪族ポリエステル(g)、分子内にウレタン
結合を含む数平均分子量が3万〜15万の脂肪族ポリエ
ステル(i)からなる群から選ばれた1以上の脂肪族ポ
リエステル;生分解性セルロースエステル;ポリペプチ
ド;ポリビニルアルコール;又はこれらの混合物である
本発明の第4に記載の生分解性チャック付き袋を提供す
る。 −(CO−R1−COO−R2−O)n− (1) (式中、R1およびR2は、炭素原子数2〜10の直鎖ま
たは分岐アルキレン基、シクロ環基またはシクロアルキ
レン基であり、R1およびR2は同じであっても異なって
いてもよく、nは重合度である。) 本発明の第6は、天然高分子が、澱粉、セルロース、
紙、パルプ、綿、カラギーナン、キチン・キトサン質、
天然直鎖状ポリエステル系樹脂、又はこれらの混合物で
ある本発明の第4に記載の生分解性チャック付き袋を提
供する。本発明の第7は、ラクトン樹脂(a)、ラクト
ン含有樹脂(c)、他の生分解性樹脂(b)が、さらに
樹脂添加剤(d)を含有することを特徴とする本発明の
第1〜2のいずれかに記載の生分解性チャック付き袋を
提供する。本発明の第8は、樹脂添加剤(d)が、可塑
剤、熱安定剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、帯電
防止剤、難燃剤、流滴剤、抗菌剤、防臭剤、充填材、着
色剤又はこれらの混合物である本発明の第1〜4のいず
れかに記載の生分解性チャック付き袋を提供する。本発
明の第9は、脂肪族ポリエステルが99〜20重量%、
ラクトン樹脂が1〜80重量%、(ラクトン樹脂と脂肪
族ポリエステルの合計は100重量%である。)からな
る本発明の第5に記載の生分解性チャック付き袋を提供
する。本発明の第10は、ラクトン樹脂(a)が、ポリ
カプロラクトンであり、他の生分解性樹脂(b)が、こ
はく酸・1,4−ブタンジオールポリエステル、こはく
酸・エチレングリコールポリエステル、又はこはく酸/
アジピン酸・1,4−ブタンジオールコポリエステルで
ある本発明の第1〜2のいずれかに記載の生分解性チャ
ック付き袋を提供する。本発明の第11は、ポリカプロ
ラクトンと脂肪族ポリエステルの合計100重量部とタ
ルク10〜50重量部からなる本発明の第7に記載の生
分解性チャック付き袋を提供する。本発明の第12は、
内層フィルム(A)と外層フィルム(B)の少なくとも
一つが生分解性繊維で強化された本発明の第1〜2のい
ずれかに記載の生分解性チャック付き袋を提供する。本
発明の第13は、ポリ乳酸系重合体(f)が、ポリ乳酸
または乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重合体も
しくはこれらの組成物であることを特徴とする本発明の
第5に記載の生分解性チャック付き袋を提供する。本発
明の第14は、他のヒドロキシカルボン酸が、グリコー
ル酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、3−
ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロ
キシカプロン酸であることを特徴とする本発明の第13
に記載の生分解性チャック付き袋を提供する。本発明の
第15は、内層フィルム(A)と外層フィルム(B)の
少なくとも一つが、延伸されたフィルムからなることを
特徴とする本発明の第1〜2のいずれかに記載の生分解
性チャック付き袋を提供する。本発明の第16は、内層
フィルム(A)と外層フィルム(B)とが一体となった
一枚のフィルムであることを特徴とする本発明の第1〜
2のいずれかに記載の生分解性チャック付き袋を提供す
る。本発明の第17は、チャックの構造が、一本の線状
である凹部と凸部からなるチャック、一本の線状である
凹部と凸部及び該凹凸部を開閉するスライド部からなる
チャック、ジッパー、又はマジックテープからなること
を特徴とする本発明の第1〜2のいずれかに記載の生分
解性チャック付き袋を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】初めに、本発明で使用される各種
樹脂及び添加剤について説明する。 (a)ラクトン樹脂 本発明において使用されるラクトン樹脂は、ラクトンモ
ノマーの単独重合体、2種以上のラクトンモノマーから
なるラクトン共重合体、ラクトンモノマーとラクトンモ
ノマー以外のモノマーとの共重合体、及びこれらの混合
物が挙げられる。ラクトンモノマーとしては、ε−カプ
ロラクトン;4−メチルカプロラクトン、3,5,5−
トリメチルカプロラクトン、3,3,5−トリメチルカ
プロラクトンなどの各種メチル化カプロラクトン;β−
プロピオラクトン;γ−ブチロラクトン;δ−バレロラ
クトン;エナントラクトン等が挙げられる。ラクトンモ
ノマーと共重合されるラクトンモノマー以外のモノマー
としては、乳酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ
酪酸等の脂肪族ヒドロキシカルボン酸;後述する脂肪族
ポリエステルで例示される脂肪族ジオール及び脂肪族ジ
カルボン酸が挙げられる。
【0012】代表的なラクトン樹脂としてのポリカプロ
ラクトンは、例えばアルコールなどの活性水素を開始剤
として、ε−カプロラクトンを常法の開環重合を行うこ
とにより得られるものである。前記開始剤の官能数は、
特に制限はなく、2官能や3官能のものが好ましく使用
できる。ポリカプロラクトンの分子量は、低分子量から
高分子量まで使用できるが、低分子量のポリカプロラク
トンを使用した場合は、混練樹脂の耐熱性や機械強度の
低下が大きくなるので添加量が制限されるが、樹脂組成
物の溶融粘度が低下し、成形性が向上する等のメリット
が現れる。しかし高分子量のポリカプロラクトンを使用
する方が配合率を多くすることができ、耐熱性、機械特
性、生分解性をいずれも高くバランスさせることが可能
であり、より好ましい。具体的には数平均分子量で1,
000〜200,000、更には5,000〜100,
000のポリカプロラクトンが好ましく使用できる。な
お、200,000よりも高い数平均分子量を有するも
のも問題なく使用可能であるが、このような分子量の非
常に高いポリカプロラクトンを得るのは難しく、現実的
ではない。ポリカプロラクトンとしては、例えば、プラ
クセルH(ダイセル化学工業(株)製)等が挙げられ
る。
【0013】(b)他の生分解性樹脂 本発明においては、ラクトン樹脂に他の生分解性樹脂を
併用してもよい。他の生分解性樹脂としては、ラクトン
樹脂に併用して、生分解性チャック付き袋に成形され得
る樹脂であれば特に限定されず、各種公知の合成及び/
又は天然高分子が使用される。合成高分子としては、例
えば、脂肪族ポリエステル、生分解性セルロースエステ
ル、ポリペプチド、ポリビニルアルコール、又はこれら
の混合物が挙げられる。天然高分子としては、例えば、
澱粉、セルロース、紙、パルプ、綿、椰子殻より作製し
た微細繊維、毛、絹、カラギーナン、キチン・キトサン
質、天然直鎖状ポリエステル系樹脂、又はこれらの混合
物が挙げられる。
【0014】合成高分子としての脂肪族ポリエステル樹
脂とは、ラクトン樹脂以外のポリエステル樹脂であり、
縮合重合系で得られた脂肪族ポリエステル樹脂である。
上記脂肪族ポリエステル樹脂としては、後述するポリ乳
酸、ポリ乳酸コポリマー等のヒドロキシカルボン酸のポ
リマー、コポリマー;低分子脂肪族ジカルボン酸と低分
子脂肪族ジオールとのポリエステル、コポリエステル等
が挙げられる。低分子脂肪族ジカルボン酸と低分子脂肪
族ジオールとのポリエステルとしては、炭素数1〜10
の直鎖又は分岐脂肪族ジオールと、炭素数1〜10の直
鎖又は分岐脂肪族ジカルボン酸からのポリエステルが好
ましい。ジオール含有量は、20重量%〜70重量%で
あり、かつ脂肪族ジカルボン酸含有量が30重量%〜8
0重量%のものが用いられる。脂肪族ポリエステル樹脂
としては、GPCによる標準ポリスチレン換算で、数平
均分子量が20,000〜400,000、好ましくは
40,000以上のものが使用できる。分子量が低い脂
肪族ポリエステル樹脂をジイソシアネートと反応させ
て、分子量を大きくしたものを使用することもできる。
ジイソシアネートとしては脂肪族イソシアネートが好ま
しく、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネートメチルエステル{OCN-(CH2
4-CH(-NCO)(-COOCH3)}、トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。市販の
ジオール/脂肪族ジカルボン酸からのポリエステルとし
ては、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシ
ネート、ポリブチレンサクシネート/アジペート等の生
分解性のポリエステル樹脂、例えば、ビオノーレ#10
00シリーズ、#3000シリーズ、#6000シリー
ズ(昭和高分子(株)製)等を例示することができる。
【0015】上記生分解性セルロースエステルとして
は、酢酸セルロース、セルロースブチレート、セルロー
スプロピオネート等の有機酸エステル;硝酸セルロー
ス、硫酸セルロース、リン酸セルロース等の無機酸エス
テル;セルロースアセテートプロピオネート、セルロー
スアセテートブチレート、セルロースアセテートフタレ
ート、硝酸酢酸セルロース等の混成エステルが例示でき
る。これらのセルロースエステルは、単独でまたは二種
以上混合して使用できる。これらのセルロースエステル
のうち有機酸エステル、特に酢酸セルロースが好まし
い。前記合成高分子としてのポリペプチドとしては、ポ
リアミノ酸およびポリアミドエステル等が例示できる。
【0016】前記澱粉としては、生澱粉、加工澱粉及び
これらの混合物が挙げられる。生澱粉としてはトウモロ
コシ澱粉、馬鈴箸澱粉、甘藷澱粉、コムギ澱粉、キャッ
サバ澱粉、サゴ澱粉、タピオカ澱粉、コメ澱粉、マメ澱
粉、クズ澱粉、ワラビ澱粉、ハス澱粉、ヒシ澱粉等が挙
げられ、加工澱粉としては、物理的変性澱粉(α−澱
粉、分別アミロース、湿熱処理澱粉等)、酵素変性澱粉
(加水分解デキストリン、酵素分解デキストリン、アミ
ロース等)、化学分解変性澱粉(酸処理澱粉、次亜塩素
酸酸化澱粉、ジアルデヒド澱粉等)、化学変性澱粉誘導
体(エステル化澱粉、エーテル化澱粉、カチオン化澱
粉、架橋澱粉等)などが挙げられる。上記の中、エステ
ル化澱粉としては、酢酸エステル化澱粉、コハク酸エス
テル化澱粉、硝酸エステル化澱粉、リン酸エステル化澱
粉、尿素リン酸エステル化澱粉、キサントゲン酸エステ
ル化澱粉、アセト酢酸エステル化澱粉など;エーテル化
澱粉としては、アリルエーテル化澱粉、メチルエーテル
化澱粉、カルボキシメチルエーテル化澱粉、ヒドロキシ
エチルエーテル化澱粉、ヒドロキシプロピルエーテル化
澱粉など;カチオン化澱粉としては、澱粉と2−ジエチ
ルアミノエチルクロライドの反応物、澱粉と2,3−エ
ポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライドの反
応物など;架橋澱粉としては、ホルムアルデヒド架橋澱
粉、エピクロルヒドリン架橋澱粉、リン酸架橋澱粉、ア
クロレイン架橋澱粉などが挙げられる。
【0017】(c)ラクトン樹脂と他の生分解性樹脂と
からなるラクトン含有樹脂 ラクトン樹脂とポリ乳酸を用いる場合は、配合重量比率
は、99/1〜1/99であり、好ましくは90/10
〜60/40である。ポリカプロラクトンとジオール/
脂肪族ジカルボン酸からのポリエステルを用いる場合
は、重量比率1/99〜80/20、好ましくは50/
50〜20/80の範囲で配合される。脂肪族ポリエス
テル樹脂とポリカプロラクトンを混練する場合は、両者
に相溶性の有ることが混練して得られる樹脂組成物の機
械特性の面から好ましいが、両者の相溶性が無い場合
は、例えば、被混練樹脂成分とポリカプロラクトン成分
の共重合体等の相溶化剤、例えば、両者の中間の極性を
有する樹脂等の添加も好ましく使用できる。ポリ乳酸、
ジオール/脂肪族ジカルボン酸からのポリエステル、ポ
リカプロラクトンの生分解ポリマーの三種を混合して用
いる場合は、ジオール/脂肪族ジカルボン酸からのポリ
エステルとポリカプロラクトンの混合比率が、20/8
0〜80/20であり、ポリ乳酸とポリカプロラクトン
の混合比率が、20/80〜80/20であるように配
合する。澱粉の添加量は特に限定されるものではない
が、上記添加目的を効果的に達成するためには、ラクト
ン樹脂、又はラクトン樹脂と脂肪族ポリエステル樹脂の
合計量100重量部に対して、10〜80重量部が好ま
しいが、25〜50重量部の範囲が特に好ましい。 (f)ポリ乳酸系重合体 本発明に用いられるポリ乳酸系重合体は、ポリ乳酸また
は乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重合体、もし
くはこれらの組成物であり、本発明の効果を阻害しない
範囲で、他の高分子材料を混入することができる。ま
た、フィルムの物性および加工性を調整する目的で、可
塑剤、滑り剤、無機フィラー、紫外線吸収剤などの添加
剤、改質剤、さらに各種の有機、無機顔料を添加するこ
とも可能である。乳酸としては、L−乳酸、D−乳酸、
D,L−乳酸が挙げられ、ヒドロキシカルボン酸として
はグリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ
酪酸、3−ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸、
6−ヒドロキシカプロン酸などが挙げられる。重合法
は、縮合重合法、開環重合法など、公知の方法を採用す
ることが可能であり、さらには、分子量の増大を図る目
的で、少量の鎖延長剤、例えば、ジイソシアネート化合
物、ジエポキシ化合物、酸無水物、酸クロライドなどを
使用してもよい。重合体の重量平均分子量としては、1
0,000〜1,000,000の範囲、好ましくは2
0,000〜400,000、さらに好ましくは50,
000〜200,000であり、かかる範囲を下回る
と、実用性がほとんど現されず、上回ると溶融粘度が高
くなりすぎ、成形加工性に劣る等の問題を生じる。この
様なポリ乳酸としては、例えば、ECOPLA(カーギ
ル社製)、ラクティ(島津製作所製)、レイシア(三井
化学)等が挙げられる。
【0018】(g)一般式(1)で表される基本構造を
有する脂肪族ポリエステル 一般式(1)で表される基本構造を有する脂肪族ポリエ
ステルは、アルキレン基とエステル結合を基本骨格とし
て持つ。 −(CO−R1−COO−R2−O)n− (1) (式中、R1およびR2は、炭素原子数2〜10の直鎖ま
たは分岐アルキレン基、シクロ環基またはシクロアルキ
レン基であり、R1およびR2は同じであっても異なって
いてもよく、nは重合度である。) 本発明においては、この基本構造以外に、下記のポリ乳
酸含有ポリエステルウレタン樹脂組成物(i)の原料と
して用いられる、アミド結合、ウレタン結合、カーボネ
ート結合またはα−ヒドロキシカルボン酸が含まれてい
てもよい。一般式(1)で表される基本構造を有する脂
肪族ポリエステルは、脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボ
ン酸とを縮合して得られる。
【0019】脂肪族ジオールとしては、例えば、エチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、および1,4−
シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ、脂肪族ジカ
ルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン
酸、セバシン酸およびドデカン二酸等が代表的に挙げら
れる。これらの中から、それぞれ1種類以上を選んで縮
合重合した後、必要に応じてイソシアネート化合物で、
重量平均分子量を50,000以上にジャンプアップし
た重合体は、通常、融点(Tm)が60〜120℃であ
り、ポリエチレンと同様な基本物性を持っていて、本発
明に好ましく用いることができる。一般式(1)で表さ
れる脂肪族ポリエステルの製造方法は、特開平5−70
566号および同5−70574号に開示されている。
さらに、詳細には、1,4−ブタンジオールとコハク酸
/アジピン酸との共縮合体は、特開平5−70575号
に、また、1,4−ブタンジオールとコハク酸との縮合
体は、特開平4−189822号および同6−1709
41号に開示されている。なお、本発明において、本発
明の効果を損ねない範囲で、他の生分解性プラスチック
を含んでもよい。
【0020】(h)ポリ乳酸含有ポリエステル樹脂組成
物 ポリ乳酸系重合体(f)と、一般式(1)で表される脂
肪族ポリエステル(g)との混合の割合は、重合比で7
5:25〜20:80の範囲にすることが好ましい。ポ
リ乳酸系重合体(f)の割合が75%を超えると、得ら
れるフィルムはポリ乳酸に由来する硬さともろさのた
め、割れや裂けが生じやすく、実用上扱いにくいものと
なる。一方、ポリ乳酸系重合体(f)の割合が20%を
下回ると透明性が劣る。通常、光線透過率が65%以
上、好ましくは、75%以上であると、透明感が高いフ
ィルムとなる。
【0021】(i)ウレタン結合含有の脂肪族ポリエス
テル 一般式(1)で表される基本構造を有する脂肪族ポリエ
ステルは、アルキレンとエステル結合を基本骨格として
持つものであり、生分解性に実質影響を与えない範囲
で、ウレタン結合、アミド結合、エーテル結合等を導入
することもできる。特に、イソシアネート化合物を用
い、主鎖にウレタン結合を導入し分子量をジャンプアッ
プすることができる。ウレタン結合により重量平均分子
量が増加された一般式(1)で表される脂肪族ポリエス
テル(i)は、特開平5−287043号に詳しく開示
されている。
【0022】(j)ポリ乳酸含有ポリエステルウレタン
樹脂組成物 ポリ乳酸系重合体(f)と、ウレタン結合、アミド結
合、エーテル結合等を含有する一般式(1)で表される
脂肪族ポリエステル(i)等との混合の割合は、重合比
で80:20〜20:80の範囲にすることが好まし
い。ポリ乳酸系重合体(f)の割合が上記範囲を超える
と、得られるフィルムはポリ乳酸に由来する硬さともろ
さのため、割れや裂けが生じやすく、実用上扱いにくい
ものとなる。一方、ポリ乳酸系重合体(f)の割合が上
記範囲を下回ると透明性が劣る。
【0023】(e)生分解性樹脂と樹脂添加剤とからな
る樹脂組成物 ラクトン樹脂(a)、ラクトン含有樹脂(c)、他の生
分解性樹脂(b)には、さらに下記の樹脂添加剤(d)
を含有させることができる。
【0024】(d)樹脂添加剤 本発明に用いる樹脂添加剤としては、可塑剤、熱安定
剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、難
燃剤、流滴剤、抗菌剤、防臭剤、充填材、着色剤又はこ
れらの混合物が挙げられる。本発明で用いる可塑剤とし
ては、脂肪族二塩基酸エステル、フタル酸エステル、ヒ
ドロキシ多価カルボン酸エステル、ポリエステル系可塑
剤、脂肪酸エステル、エポキシ系可塑剤またはこれらの
混合物が挙げられる。たとえば、フタル酸ジ−2−エチ
ルヘキシル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)、
フタル酸ジイソデシル(DIDP)等のフタル酸エステ
ル、アジピン酸−ジ−2−エチルヘキシル(DOA)、
アジピン酸ジイソデシル(DIDA)等のアジピン酸エ
ステル、アゼライン酸−ジ−2−エチルヘキシル(DO
Z)等のアゼライン酸エステル、アセチルクエン酸トリ
−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸トリブチル等
のヒドロキシ多価カルボン酸エステル、ポリプロピレン
グリコールアジピン酸エステル等のポリエステル系可塑
剤であり、これらは一種または二種以上の混合物で用い
られる。好ましくは、アゼライン酸−ジ−2−エチルヘ
キシル(DOZ)が挙げられる。
【0025】本発明で用いる熱安定剤としては、脂肪族
カルボン酸塩がある。脂肪族カルボン酸としては、特に
脂肪族ヒドロキシカルボン酸が好ましい。脂肪族ヒドロ
キシカルボン酸としては、乳酸、ヒドロキシ酪酸等の天
然に存在するものが好ましい。塩としては、ナトリウ
ム、カルシウム、アルミニウム、バリウム、マグネシウ
ム、マンガン、鉄、亜鉛、鉛、銀、銅等の塩が挙げられ
る。これらは、一種または二種以上の混合物として用い
ることができる。本発明で用いる滑剤としては、一般に
用いられるものが使用可能である。たとえば、脂肪酸エ
ステル、炭化水素樹脂、パラフィン、高級脂肪酸、オキ
シ脂肪酸、脂肪酸アミド、アルキレンビス脂肪酸アミ
ド、脂肪族ケトン、脂肪酸低級アルコールエステル、脂
肪酸多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエ
ステル、脂肪族アルコール、多価アルコール、ポリグリ
コール、ポリグリセロール、金属石鹸、変性シリコーン
またはこれらの混合物が挙げられる。好ましくは、脂肪
酸エステル、炭化水素樹脂等が挙げられる。市販品とし
ては、リケスターEW−100(理研ビタミン社製)や
ヘキストワックスOP(ヘキスト社製)等が挙げられ
る。
【0026】前記ラクトン樹脂、ラクトン樹脂組成物、
又は更に前記各種添加剤を加えた組成物に対して、必要
に応じて、光分解又は生分解促進剤、前記樹脂組成物成
分としてのラクトン樹脂、及び脂肪族ポリエステル樹脂
以外の樹脂成分(例えば、エチレン/酢酸ビニル共重合
体(EVA)やその他のポリオレフィン、水素添加スチ
レンーブタジエンゴム、ポリウレタン、ポリアミド、ポ
リヒドロキシブチレート等が挙げられるが、生分解性に
支障を与えない範囲で加えることができる。)、前記澱
粉以外の天然高分子(例えば、多糖類系高分子、セルロ
ース系高分子、タンパク質系高分子等)、直径が50ミ
クロン以下の、紙より製造した微粉末粒子、熱安定剤、
増量剤、タルク、炭酸カルシウム等の充填剤、滑剤、着
色剤、難燃剤、耐水化剤、自動酸化剤、紫外線安定剤、
架橋剤、抗菌剤、除草剤、酸化防止剤、脱臭剤等を添加
することができる。又、澱粉変性剤として、尿素、アル
カリ土類、アルカリ金属水酸化物及びこれらの混合物も
添加可能である。無機充填剤としては、例えば、タル
ク、炭酸カルシウム、マイカ、珪酸カルシウム、ホワイ
トカーボン、石綿、陶土(焼成)、ガラス繊維等が挙げ
られる。タルク、炭酸カルシウム等の充填剤は、ラクト
ン樹脂、例えば、ポリカプロラクトンと脂肪族ポリエス
テル、例えば、ポリブチレンサクシネートの合計100
重量部と充填剤、例えば、タルク10〜50重量部の比
率で混合される。
【0027】上記エチレン/酢酸ビニル共重合体として
は、エチレン含有量10〜70重量%、かつ酢酸ビニル
含有量30〜90重量%のものが挙げられるが、好まし
くは、エチレン含有量20〜40重量%、かつ酢酸ビニ
ル含有量60〜80重量%のものである。酢酸ビニル含
有量が30重量%未満であると、破断伸びが小さくな
り、酢酸ビニル含有量が90重量%を越えると、衝撃強
度(アイゾット衝撃値)が小さくなる。重量平均分子量
としては5万〜50万程度が望ましい、5万未満である
と、破断強度、降伏強度が低下し、破断伸びも小さくな
る。また、50万を越えると破断強度が低下する。
【0028】上記光分解促進剤としては、例えば、ベン
ゾイン類、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンゾフェ
ノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン
などのベンゾフェノンとその誘導体;アセトフェノン、
α,α−ジエトキシアセトフェノンなどのアセトフェノ
ンとその誘導体;キノン類;チオキサントン類;フタロ
シアニンなどの光励起材、アナターゼ型酸化チタン、エ
チレン−ー酸化炭素共重合体、芳香族ケトンと金属塩と
の増感剤などが例示される。これらの光分解促進剤は、
1種又は2種以上併用できる。上記生分解促進剤には、
例えば、オキソ酸(例えば、グリコール酸、乳酸、クエ
ン酸、酒石酸、リンゴ酸、などの炭素数2〜6程度のオ
キソ酸)、飽和ジカルボン酸(例えば、修酸、マロン
酸、コハク酸、無水コハク酸、グルタル酸、などの炭素
数2〜6程度の低級飽和ジカルボン酸など)などの有機
酸;これらの有機酸と炭素数1〜4程度のアルコールと
の低級アルキルエステルが含まれる。好ましい生分解促
進剤には、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの炭素数2
〜6程度の有機酸、椰子殻活性炭、及び椰子殻より作製
された微細繊維等が含まれる。これらの生分解促進剤も
1種又は2種以上併用できる。
【0029】可塑剤等の添加量としては、ラクトン樹脂
(a)、ラクトン含有樹脂(c)を例にして説明する
が、生分解性樹脂全体についても当てはまる。ラクトン
樹脂(a)、又はラクトン含有樹脂(c)の100重量
部に対して、3〜30重量部の範囲が好ましく、さら
に、好ましくは5〜15重量部である。3重量部未満で
あると、破断伸びや衝撃強度が低くなり、また30重量
部を越えると、破断強度や衝撃強度の低下を招くので好
ましくない。また、相溶性も悪くなり、可塑剤がブリー
ドアウトしてくる可能性がある。熱安定剤の添加量とし
ては、ラクトン樹脂(a)、又はラクトン含有樹脂
(c)100重量部に対して、0.5〜10重量部の範
囲で、好ましくは、0.5〜5重量部の範囲である。上
記範囲で熱安定剤を用いると、衝撃強度(アイゾット衝
撃値)が向上し、破断伸び、破断強度、衝撃強度のばら
つきが小さくなる効果がある。滑剤の配合量は、ラクト
ン樹脂(a)、又はラクトン含有樹脂(c)の100重
量部に対し、滑剤を0.05〜5重量部、好ましくは、
0.1〜3重量部を添加する。0.05重量部未満であ
ると効果が充分でなく、5重量部を越えるとロールに巻
きつかなくなり、物性も低下する。上記エチレン/酢酸
ビニル共重合体(EVA)の添加量としては、ラクトン
樹脂(a)、又はラクトン含有樹脂(c)の100重量
部に対して、EVA5〜70重量部であるが、好ましく
は、10〜30重量部である。EVAが5重量部未満で
あると、充分な破断伸びや衝撃強度が得られず、EVA
が70重量部を越えると、本組成物の透明性が低下し、
強度も大きく低下する。市販のEVAとしては、エバス
レン250、310P,450P(大日本インキ社製)
などが挙げられる。前記樹脂組成物を生分解性チャック
付き袋に応用した場合、EVAが添加されていると、低
温での収縮率が向上する(低温収縮性に優れる)ので好
ましい。
【0030】以下、本発明に係るラクトン系樹脂(ラク
トン樹脂(a)、ラクトン含有樹脂(c)、(a)また
は(c)と樹脂添加物(d)との組成物)について、そ
の代表例であるポリカプロラクトンを用いて説明する。
ポリカプロラクトンとしては、数平均分子量が10,0
00〜1,000,000が好ましいが、100,00
0〜500,000のものが特に好ましい。上記分子量
のポリカプロラクトンは、JIS K6726の規定に
よる相対粘度1.15〜2.80を有するものであり、
特に好ましくは1.50〜2.80を有するものであ
る。市販のポリカプロラクトンとしてはプラクセル(ダ
イセル化学社製)等が挙げられる。本発明に用いられる
樹脂組成物の好適例としては、具体的には、主要ポリマ
ー成分としてのラクトン樹脂と合成脂肪族ポリエステル
樹脂の混合物及び脂肪酸アミドからなり、さらに、液状
滑剤、微粉末シリカ及び/又は澱粉などを添加した混合
組成物である。脂肪酸アミド、液状滑剤、微粉末シリ
カ、澱粉等を添加する場合には、ラクトン樹脂と脂肪族
ポリエステル樹脂の混合物に対する添加比率で示す。
【0031】樹脂組成物は、メルトフローインデックス
(MI)が、190℃における荷重2160gで測定し
て、0.5〜20g/10minが好ましく、特に1〜
5g/10minが適している。上記ポリカプロラクト
ンと脂肪族ポリエステル樹脂は混合して使用される。ポ
リカプロラクトンと脂肪族ポリエステルの配合重量比率
は、ポリカプロラクトン70〜5重量%であり、脂肪族
ポリエステル樹脂が30〜95重量%であり、好ましく
はポリカプロラクトンの配合重量比率は、60重量%以
下、特に好ましくは40〜10重量%である。脂肪族ポ
リエステル樹脂の配合量が95重量%を超えると生分解
性が遅くなったり、逆に30重量%未満では、例えば、
チャック付き袋に加工した場合には耐熱性が乏しい。
【0032】ポリカプロラクトンの配合割合は、上記割
合を超えるときには、チャック付き袋の高温時の機械的
物性が不足するようになる。脂肪酸アミドは公知のもの
が使用できるが、その中で、本発明による製品の用途が
多岐に亘るため、安全性が高く、且つ、FDA(米国食
品医薬品局)に登録されているエチレンビスステアリン
酸アミド、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エ
ルカ酸アミドがよい。脂肪酸アミドの配合割合は、主要
ポリマー成分としての樹脂量100重量部に対し0.2
〜5重量部、望ましくは0.3〜1.5重量部の範囲で
添加される。0.2重量部以下ではブロッキング防止効
果が少なく、一方5重量部より多いとチェック付き袋の
滑りも大きくなり過ぎ、印刷適性、接着性等も悪くな
る。
【0033】液状滑剤としては、融点が70℃以下の、
好ましくは常温で液状のものが使用される。液状滑剤と
しては、パラフィンワックス;ステアリルアルコール;
ステアリン酸;及びステアリン酸ブチル、ステアリン酸
モノグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレ
ート、ステアリルステアレート等のステアリン酸エステ
ル類などが挙げられる。液状滑剤として最も望ましい流
動パラフインは、経口急性毒性(ラット)LD50が5
g/kgであるので非常に安全であり、食品衛生法の食
品添加物として認められていて、非常に好都合の材料で
ある。液状滑剤を混合する場合は、樹脂を含む全体の系
が、上述のそれぞれの固体滑剤の融点以上のときは実用
上使用可能であるが、望ましくは、室温において液体で
ある流動パラフィンを使用することが作業上最もよい。
【0034】主要ポリマー成分としてのポリカプロラク
トンや脂肪族ポリエステルは、通常ペレットもしくはビ
ーズ状で供給される。嵩比重の極めて小さい微粉末シリ
カ等を均一に混合する時、どうしてもペレットもしくは
ビーズの表面をウェットにしなければならない。ウェッ
ティング剤としての流動パラフインの添加量は、ポリカ
プロラクトン及び脂肪族ポリエステル樹脂の合計量10
0重量部に対して、0.1〜3重量部、望ましくは0.
2〜0.7重量部の範囲で添加される。3重量部を超え
るとタンブラーの内面がべたついて安定な製造が困難と
なり、0.1重量部未満では効果が少ない。微粉末シリ
カは、湿式法でつくられたシリカや、四塩化ケイ素の酸
水素焔中での高温加水分解により製造されたシリカでも
よいが、粒径が50nm以下のものがよく、本発明では
熱可塑性のポリカプロラクトンと脂肪族ポリエステル樹
脂中に加熱混練され、この時、かなりの高い剪断力が作
用し二次凝集粒子がほぐされ、チャック付き袋のブロッ
キング防止効果を発揮する。微粉末シリカの添加量は、
樹脂量100重量部に対して0.1〜3重量部の範囲で
添加される。澱粉を、樹脂100重量部に対して、10
〜80重量部、望ましくは25〜50重量部の範囲で添
加することができる。
【0035】次に、本発明の生分解性チャック付き袋及
びその成形方法について説明する。本発明の生分解性チ
ャック付き袋におけるチャックの構造としては、一本の
線状である凹部と凸部からなるチャック(凹部と凸部は
手で押すことにより互いにはまり合い、凹部と凸部の設
けてある上の縁の部分を引っ張ることにより開口す
る。)、一本の線状である凹部と凸部及び該凹凸部を開
閉するスライド部(スライド部を手でもって左右に動か
すことにより口が開閉する。)からなるチャック、ジッ
パー、又はマジックテープ等が挙げられ、連続製造上か
らは、一本の線状である凹部と凸部からなるチャック、
及び一本の線状である凹部と凸部及び該凹凸部を開閉す
るスライド部からなるチャックが好ましく、特には一本
の線状である凹部と凸部からなるチャックが好ましい。
【0036】以下、本発明の生分解性チャック付き袋に
使用されるフィルムについて説明する。本発明の生分解
性チャック付き袋に使用されるフィルムは、内層フィル
ム(A)と外層フィルム(B)とからなる二枚のフィル
ムを使用しても、内層フィルム(A)と外層フィルム
(B)とに分けず元々一体となった一枚のフィルムであ
ってもよい。内層フィルム(A)と外層フィルム(B)
とからなる二枚のフィルムを使用することにより用途に
応じて内層又は外層に生分解性の良いフィルムを使用し
たり、内層にヒートシール性の良いフィルムを使用した
り、透明性、耐候性、耐摩耗性、耐傷性等も与えること
ができる。上記単層フィルムの内側あるいは外側、又は
内層と外層との間には、さらに必要に応じて、ガスバリ
ア性や、水分透過性等を有する層を設けることができ
る。
【0037】生分解性樹脂組成物は、ドライブレンド法
でブレンドしてフィルム作製に使用するか、または、混
合溶融して、ビーズまたは、ペレットを作製してから、
再度押出機に投入して、フィルムまたはシートに成形さ
れる。生分解性樹脂組成物の混練方法としては、原料樹
脂や樹脂添加物は必要な水分まで乾燥された後、一般的
な方法により混練され、ヘンシェルミキサー、リボンミ
キサーあるいはタンブラー等で乾式混合し、単軸や2軸
の押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシング
ロールなどの公知の溶融混合機に供給して、混練され
る。溶融混練物は、成形機に供給されフィルム又はシー
トに成形される。成形法としてはTダイ押出し、インフ
レーション、キャスト、カレンダー法等が挙げられ、特
に、一本の線状である凹部と凸部からなるチャックを成
形時に同時にフィルムに設ける場合にはTダイ押出しに
よる成形法が好ましい。シートは、一軸又は二軸延伸さ
れていてもよい。袋は、シートを、袋の展開図にしたが
って裁断したり、必要な箇所を接着又は融着したりし
て、袋に加工されるが、好ましくはヒートシールにより
融着される。
【0038】本発明に係わる生分解性フィルムは、接着
剤により、外層フィルム(B)と内層フィルム(A)を
貼り合わせる方法、適温にある2つのフィルムを、板や
ロールで熱圧着する方法、巻き出した一方のフィルム
に、他方のフィルムを構成する材料を押し出してコーテ
ィングする方法等により得られる。
【0039】上述した方法の中では、接着剤を用いるド
ライラミあるいはウェットラミ法が簡便である。接着剤
としては、ビニル系、アクリル系、ポリアミド系、ポリ
エステル系、ゴム系、ウレタン系、エポキシ系等が一般
的である。更に、接着剤も生分解性にする場合には、で
んぷん、アミロース、アミロペクチン等の多糖類や、
膠、ゼラチン、カゼイン、ゼイン、コラーゲン等の蛋白
質類やポリペプチド類、未加硫天然ゴム、あるいは脂肪
族ポリエステルや脂肪族ポリエステルを主成分とするウ
レタン等が好ましい。
【0040】本発明のチャック付き袋は、チャックもま
た生分解性の樹脂でできている。また、チャックが繰り
返し開閉可能であるためには、凹凸部を開閉するスライ
ド部は硬くてもよいが、凹凸部は柔軟である必要があ
る。袋のフィルムの内面にチャックを設けるには、ヒー
トシール又は接着剤を使用して行われるが、好ましくは
ヒートシールにより行われる。袋の内層にチャックをヒ
ートシールにより設ける方法としては、未延伸フィルム
上に、チャックの凸状部と凹状部を押し出しながらヒー
トシールする方法、別途製造されたチャックを未延伸フ
ィルムにヒートシールする方法等が挙げられる。袋のフ
ィルム部分と、チャックの凹凸部との樹脂は異なってい
てもよいが、ヒートシールにより融着させるにはチャッ
クの設けられるフィルム部分と、チャックの凹凸部とが
同じ樹脂であるかまたはヒートシール適性の合った樹脂
同士であることが好ましい。また、ヒートシールを行う
際に、フィルムが透明性を失わないことも好ましい。
【0041】本発明によれば、成形性、使用時の物性、
廃棄後の化学的分解性等の点、特に、それ自体では比較
的生分解性の高くない脂肪族ポリエステル樹脂やウレタ
ン結合を含む等の理由で、生分解性が低くなった高分子
量脂肪族ポリエステル樹脂の生分解性を簡単に向上させ
ることができるようになり、バランスのとれた生分解性
チャック付き袋が得らる。
【0042】本発明で提供される生分解性樹脂又は生分
解性樹脂組成物は、下記JIS K6950で規定す
る、都市下水汚泥中での4週間培養後の分解率が10%
以上、好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%
以上、特に好ましくは60%を上回り、従来のポリオレ
フィンの代替として使用することができる。特に環境に
放置されやすい用途に用いることが好ましい。サンプル
の生分解性評価方法は、JIS K6950に準じた活
性汚泥を使用する方法や、土壌中の埋設、海水中や河川
中への浸漬、コンポストでの評価など種々あるが、以下
の実施例では、一般フィールドでの分解性と相関関係が
あるとされるJIS K6950に準じて行った。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、実施例中「%」及び「部」とあるのは、特に断りの
ない限り重量基準を表す。なお、数平均分子量は以下の
ようにして測定した。東ソー(株)製ゲルパーミエーシ
ョンクロマトグラフィーHLC−8120GPCに、
(株)島津製作所製クロマトカラムShim−Pack
シリーズのGPC−800CPを装着し、溶媒クロロホ
ルム、溶液濃度0.2wt/vol%、溶液注入量20
0μl、溶媒流量1.0ml/分、溶媒温度40℃で測
定を行い、ポリスチレン換算で、数平均分子量を算出し
た。メルトインデックスは190℃における2,160
g荷重時の10分間当たりの押出重量である。
【0044】実施例1 ポリカプロラクトン(a1)(PCLH7(ダイセル化
学工業(株)製))30部とポリ1,4−ブタンジオー
ル−コハク酸エステル(b1)(ビオノーレ#1001
(昭和高分子(株)製))70部を、2軸スクリュータ
イプのベント式押出機(40mm径)に入れ、ダイス温
度180℃で押出してラクトン含有樹脂(c1)のペレ
ットを得た。このラクトン含有樹脂(c1)の融点は約
110℃であり、メルトインデックスは2g/10mi
nであった。調製したペレットを用いて、以下の如き成
形条件で、Tダイ押出法によりシートを製造し、シート
の物性を測定した。結果を表1に示す。 成形条件 押出機:40mm径押出機 スクリュー:L/D=28、MDPE(中密度ポリエチ
レン)用スクリュー Tダイ:幅50mm、ギャップ3.0mm 押出温度:シリンダー先端部において170℃ ダイ温度:170℃ 樹脂温度(T1):160℃ スクリュー回転数:15rpm 吐出量:15kg/hr
【0045】得られたラクトン含有樹脂(c1)の未延
伸シートを、長手方向に、50℃で、2.3倍にロール
延伸し、次いでテンターで、軸方向に、温度50℃で、
2.5倍に延伸した。引き続き熱処理を、テンターの熱
処理ゾーンで、温度が130℃、時間は5秒行って、厚
さ20μmの二軸に延伸したラクトン含有樹脂(c1)
のフィルムを得た。ポリ乳酸(f1)((株)島津製作
所製の商品名:ラクティ1012)と、分子内に少量の
ウレタン結合とを含む一般式(1)に表される化合物と
して、1,4−ブタンジオールとコハク酸/アジピン酸
との共縮合体である、数平均分子量が、約11万のビオ
ノーレ#3001(i1)(昭和高分子(株)製)と
を、60:40の割合で混合溶融した後、ほぼ200℃
でストランド形状に押し出してペレットを作製した。得
られたペレットを、単軸押出機にて押し出し、ポリ乳酸
(f1)とビオノーレ#3001(i1)を主成分とする
ポリ乳酸含有ポリエステルウレタン(j1)の厚さ40
μmの未延伸フィルムを作製した。
【0046】上述した二種類のフィルムの、一方の面を
24W/m2/分の条件で、コロナ表面処理を行った。
延伸したラクトン含有樹脂(c1)フィルムに、ポリウ
レタン系溶剤型接着剤を、厚さ約1μmとなるように塗
布した後、この塗布面と、未延伸フィルムの表面処理を
施した面とを向かい合わせにして、ローラーで圧着し
て、二種類のフィルムを貼り合わせた。更に、70℃に
設定した乾燥炉に、数秒間通して乾燥した後、40℃で
3日間エージングを行い、本発明の生分解性チャック付
き袋の構成要素であるラミネートフィルムを製造した。
【0047】本発明の生分解性チャック付き袋に使用さ
れるチャックの凸状部と凹状部は、上述したビオノーレ
#3001(i1)を、押出機にて押し出すことにより
得られた。チャックの凸状部と凹状部は、それぞれ、ラ
ミネートフィルムの未延伸フィルム側のフィルム幅方向
の相対する位置に、110℃の温度で5秒間かけて、ヒ
ートシールされた。次いで、フィルムを切断した後、フ
ィルム中心部で折り曲げ、チャックを設けていない端部
を、120℃で3秒間ヒートシールして、本発明の生分
解性チャック付き袋を得た。得られた生分解性チャック
付き袋は、外層がラクトン含有樹脂(c1)からなる延
伸フィルムであり、内層がポリ乳酸(f1)と、ビオノ
ーレ#3001(i1)とからなるポリ乳酸含有ポリエ
ステルウレタン(j1)の未延伸フィルムであり、チャ
ックがビオノーレ#3001(i1)からなる。得られ
た生分解性チャック付き袋は、生分解性が良好であり、
透明であり、繰り返しチャックの開閉を行っても、チャ
ックが内層から剥がれることがなく、またチャックの凹
凸部に割れが生じなかった。
【0048】実施例2 実施例1のラクトン含有樹脂(c1)を主成分とする未延
伸のフィルムを内層フィルムに用い、ラクトン含有樹脂
(c1)を主成分とする延伸フィルムを外層フィルムに使
用して、実施例1と同じ方法で、生分解性チャック付き
袋を得た。得られた生分解性チャック付き袋は、生分解
性が良好であり、透明であり、繰り返しチャックの開閉
を行っても、チャックが内層から剥がれることがなく、
またチャックに割れが生じなかった。
【0049】実施例3 実施例1のポリ乳酸含有ポリエステルウレタン(j1)
からなる未延伸フィルム、及びビオノーレ#3001
(i1)よりなるチャックの代わりに、実施例1のラク
トン含有樹脂(c1)を主成分とする未延伸のフィルム
及びラクトン含有樹脂(c1)を主成分とするチャック
を用いた他は、実施例1と全く同じ方法で、生分解性チ
ャック付き袋を得た。得られた生分解性チャック付き袋
は、外層がラクトン含有樹脂(c1)からなる延伸フィ
ルムであり、内層がラクトン含有樹脂(c1)からなる
未延伸フィルムであり、チャックがラクトン含有樹脂
(c1)とからなる。得られた生分解性チャック付き袋
は透明であり、繰り返しチャックの開閉を行っても、チ
ャックが内層から剥がれることがなく、またチャックに
割れが生じなかった。
【0050】実施例4 実施例1で使用したポリカプロラクトン(a1)30部
とポリ1,4−ブタンジオール−コハク酸エステル(b
1)70部からなるラクトン含有樹脂(c1)70部に対
してタルク(d1)30部を加えて、2軸スクリュータ
イプのベント式押出機(40mm径)に入れ、ダイス温
度180℃で押出してラクトン含有樹脂組成物(e1)
のペレットを得た。調製したペレットを用いて実施例1
と同様の成形条件でTダイ押出法によりシートを製造
し、シートの物性を測定した。結果を表1に示す。
【0051】得られたラクトン含有樹脂組成物(e1)
の未延伸シートを、実施例1と同様にして長手方向に
2.3倍に、軸方向に2.5倍に延伸した。引き続き熱
処理を、実施例1と同様にして厚さ20μmの二軸に延
伸したラクトン含有樹脂組成物(e1)のフィルムを得
た。前記のラクティ1012(f1)と、前記のビオノ
ーレ#3001(i1)(昭和高分子(株)製)とを、
60:40の割合で混合溶融した後、ほぼ200℃でス
トランド形状に押し出してペレットを作製した。得られ
たペレットを、単軸押出機にて押し出し、ポリ乳酸(f
1)とビオノーレ#3001(i1)を主成分とするポリ
乳酸含有ポリエステルウレタン(j2)の厚さ40μm
の未延伸フィルムを作製した。上述した二種類のフィル
ムを使用して、実施例1と同様にしてラミネートフィル
ムを製造した。
【0052】チャックは、上述したビオノーレ#300
1(i1)を、実施例1と同様にしてヒートシールさ
れ、次いで、生分解性チャック付き袋を得た。得られた
生分解性チャック付き袋は、外層がラクトン含有樹脂組
成物(e1)からなる延伸フィルムであり、内層がポリ
乳酸(f1)とビオノーレ#3001(i1)からなるポ
リ乳酸含有ポリエステルウレタン(j2)の未延伸フィ
ルムであり、チャックがビオノーレ#3001(i1)
からなる。得られた生分解性チャック付き袋はタルク入
りのため半透明であり、繰り返しチャックの開閉を行っ
ても、チャックが内層から剥がれることがなく、またチ
ャックに割れが生じなかった。
【0053】比較例1 ポリプロピレンのペレットを用いて実施例1と同様の成
形条件でTダイ押出法によりシートを製造し、物性を測
定した。結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】この結果、従来のフイルム並以上のフイル
ム及びチャック付き袋が得られた。また、実施例1〜4
及び比較例1のチャック付き袋を、下記方法により生分
解性試験を行った結果、活性汚泥による分解では、実施
例1〜4のチャック付き袋は28日間で約60%が分解
したが、比較例1のチャック付き袋は全く分解しなかっ
た。 生分解性試験方法:上記で得られたフィルムを粉砕し、
前記都市下水汚泥環境下により28日間の生分解性試験
に供した。
【0056】実施例5 コハク酸(Mw=118)35.4gと1,4−ブタン
ジオール(Mw=90)29.1gとテトライソプロピ
ルチタネート0.02gを撹拌機、分流管、ガス導入
管、減圧用管を備えたフラスコに入れ、窒素雰囲気常圧
下、200℃で2時間、引き続いて徐々に減圧にしなが
ら、0.5mmHg以下に到達した後、200℃で5時
間撹拌し、水及び過剰の1,4−ブタンジオールを系内
から留出除去し、ポリエステル樹脂を合成した。次に、
窒素雰囲気常圧下、200℃でヘキサメチレンジイソシ
アネート(Mw=168)を0.8g添加して、分子量
を上げたポリエステル樹脂(b2)を合成した。ポリエ
ステル樹脂(b2)の数平均分子量はGPCによる標準
スチレン換算で約44,000、重量平均分子量は約1
85,000であった。ポリエステル樹脂(b2)とポ
リカプロラクトン(a1)との混練およびシートサンプ
ルの成形は、以下の方法で行った。ポリエステル樹脂
(b2)を100重量部と、ポリカプロラクトン(a1)
「PCLH7」(ダイセル化学工業製,数平均分子量7
0,000)11.1重量部をラボプラストミルに供給
して150℃、30rpmで混練し、トルクが安定した
後、更に10分間加熱混練した。得られたラクトン含有
樹脂(c2)を加熱プレス成形し、150×150×1
mmシートを作製した。加熱プレス成形は、金型に必要
量の樹脂を入れて予熱(150℃,10分間)し、加圧
成形(150℃,100kg/cm2,10分間)した
後、自然放冷し、金型からラクトン含有樹脂(c2)の
シートを取り出す方法で行った。
【0057】得られたラクトン含有樹脂(c2)の未延
伸シートを、実施例1と同様にして長手方向に2.3倍
に、軸方向に2.3倍に延伸した。引き続き熱処理を、
実施例1と同様にして20μmの二軸に延伸したラクト
ン含有樹脂(c2)のフィルムを得た。前記のポリ乳酸
(f1)と、前記のビオノーレ#3001(i1)(昭和
高分子(株)製)とを、70:30の割合で混合溶融
し、単軸押出機にて押し出して、ポリ乳酸含有ポリエス
テルウレタン(j3)を主成分とする厚さ40μmの未
延伸フィルムを作製した。上述した二種類のフィルムを
使用して、実施例1と同様にしてラミネートフィルムを
製造した。
【0058】チャックの凸状部と凹状部は、上述したビ
オノーレ#3001(i1)を、押出機にて押し出し、
実施例1と同様にしてヒートシールされ、次いで、生分
解性チャック付き袋を得た。得られた生分解性チャック
付き袋は、外層がラクトン含有樹脂(c2)からなる延
伸フィルムであり、内層がポリ乳酸(f1)とビオノー
レ#3001(i1)からなるポリ乳酸含有ポリエステ
ルウレタン(j3)の未延伸フィルムであり、チャック
がビオノーレ#3001(i1)からなる。得られた生
分解性チャック付き袋は透明であり、繰り返しチャック
の開閉を行っても、チャックが内層から剥がれることが
なく、またチャックに割れが生じなかった。
【0059】実施例6 コハク酸ジメチル(Mw=146)43.8g、1,4
−ブタンジオール29.1g、テトライソプロピルチタ
ネート0.02gを撹拌機、分流管、ガス導入管、減圧
用管を備えたフラスコに入れ、窒素雰囲気常圧下、19
0℃で2時間、引き続いて徐々に減圧にしながら、1〜
0.5mmHgで200℃に昇温して8時間撹拌し、更
に0.5〜0.1mmHgで210〜220℃に昇温し
て5時間撹拌し、メタノール及び過剰の1,4−ブタン
ジオールを系内から留出除去し、ポリエステル樹脂(b
3)を合成した。ポリエステル樹脂(b3)の数平均分子
量は約38000、重量平均分子量は約75000であ
った。ポリエステル樹脂(b3)とポリカプロラクトン
(a2)(ダイセル化学工業製:「PCLH1P」、数
平均分子量10,000)との混練とシートサンプルの
成形は、以下の方法で行った。ポリエステル樹脂(b
3)を100重量部と、ポリカプロラクトン(a2)1
1.1重量部をラボプラストミルに供給して150℃、
30rpmで、トルクが安定した後、10分間加熱混練
した。得られたラクトン含有樹脂(c3)を、加熱プレ
ス成形して150×150×1mmシートを作製した。
加熱プレス成形は、金型に必要量の樹脂を入れて予熱
(150℃,10分間)し、加圧成形(150℃,10
0kg/cm2,10分間)した後、自然放冷し、金型
からシートを取り出す方法で行った。
【0060】得られたラクトン含有樹脂(c3)の未延
伸シートを、実施例1と同様にして長手方向に2.3倍
に、軸方向に2.3倍に延伸した。引き続き熱処理を、
実施例1と同様にして厚さ20μmの二軸に延伸したラ
クトン含有樹脂(c3)のフィルムを得た。前記のポリ
乳酸(f1)と、前記のビオノーレ#3001(i1)
(昭和高分子(株)製)とを、80:20の割合で混合
溶融し、単軸押出機にて押し出して、ポリ乳酸(f1)
とビオノーレ#3001(i1)を主成分とするポリ乳
酸含有ポリエステルウレタン(j4)の厚さ40μmの
未延伸フィルムを作製した。上述した二種類のフィルム
を使用して、実施例1と同様にしてラミネートフィルム
を製造した。
【0061】チャックの凸状部と凹状部は、上述したビ
オノーレ#3001(i1)を、押出機にて押し出し、
実施例1と同様にしてヒートシールされ、次いで、生分
解性チャック付き袋を得た。得られた生分解性チャック
付き袋は、外層がラクトン含有樹脂(c3)からなる延
伸フィルムであり、内層がポリ乳酸(f1)とビオノー
レ#3001(i1)からなるポリ乳酸含有ポリエステ
ルウレタン(j4)の未延伸フィルムであり、チャック
がビオノーレ#3001(i1)からなる。得られた生
分解性チャック付き袋は透明であり、繰り返しチャック
の開閉を行っても、チャックが内層から剥がれることが
なく、またチャックに割れが生じなかった。
【0062】比較例2 ポリエステル樹脂(b2)をラボプラストミル中で15
0℃、30rpmでトルクが安定した後、10分間加熱
混練した樹脂を、加熱プレス成形して150×150×
1mmシートを作製した。加熱プレス成形は、金型に必
要量の樹脂を入れて予熱(150℃,10分)し、加圧
成形(150℃,100kg/cm2,10分間)した
後、自然放冷し、金型からポリエステル樹脂(b2)の
シートを取り出す方法で行った。
【0063】比較例3 ポリエステル樹脂(b3)をラボプラストミル中で、1
50℃、30rpmでトルクが安定した後10分間、加
熱混練した樹脂を、加熱プレス成形して150×150
×1mmシートを作製した。加熱プレス成形は、金型に
必要量の樹脂を入れて予熱(150℃,10分間)し、
加圧成形(150℃,100kg/cm 2,10分間)
した後、自然放冷し、金型からポリエステル樹脂(b
3)のシートを取り出す方法で行った。
【0064】機械特性、耐熱性、生分解性等の評価は各
成形シートから、次の形状のサンプルを得て行った。機
械特性の評価はダンベル形状のシートを、耐熱性は30
mm角のシートを、溶融粘度はシート樹脂の細片を、生
分解性はシート樹脂のパウダーをサンプルとした。評価
方法及び結果は以下の表2に示した。
【0065】
【表2】
【0066】機械特性:機械強度、破断時伸び測定は、
サンプルは3号ダンベルを使用し、JIS K7113
に準じて行った。 耐熱性:樹脂片(30×30×1mm)を2枚重ねて、
オーブン中で加熱し、融着状況を観察し、融着が生じる
最低温度を求めた。 生分解性:JIS K6950に準じて、活性汚泥中で
の酸素消費量から生分解性を求めた。結果は、4週間培
養後の分解率で示した。
【0067】表2によると、実施例5及び6の実際の生
分解性結果は、ポリエステル樹脂(b2)、(b3)およ
びポリカプロラクトン(a1)の混合比率から期待され
る生分解率(実施例5では10%、実施例6では22
%)よりも、それぞれ約260%と100%改善されて
いることが分かる。これはポリエステル樹脂(b2)、
(b3)はポリカプロラクトン(a1)により、誘引分解
したものと考えることができる。以上のことから、ポリ
カプロラクトンを混練することにより、被混練脂肪族ポ
リエステル樹脂の融点低下等物性の低下を殆ど伴うこと
なく、混練による生分解性の改善効果が明らかである。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、成形性、使用時の物
性、廃棄後の化学的分解性等の点、特にそれ自体では比
較的生分解性の高くない脂肪族ポリエステル樹脂やウレ
タン結合を含む等の理由で生分解性が低くなった高分子
量脂肪族ポリエステル樹脂の生分解性を簡単に向上させ
ることができるようになり、バランスのとれた、生分解
性樹脂を使用した生分解性チャック付き袋が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 5:00 7:00

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内層フィルム(A)と外層フィルム
    (B)とを有し、かつ、上記内層フィルムにチャック
    (C)を設けたチャック付き袋において、(A)、
    (B)及び(C)が、ラクトン樹脂(a)単独、又はラ
    クトン樹脂(a)と他の生分解性樹脂(b)とからなる
    ラクトン含有樹脂(c)であることを特徴とする生分解
    性チャック付き袋。
  2. 【請求項2】 内層フィルム(A)と外層フィルム
    (B)とを有し、かつ、上記内層フィルムにチャック
    (C)を設けたチャック付き袋において、(A)、
    (B)及び(C)の中の少なくとも一つのものが、ラク
    トン樹脂(a)単独、又はラクトン樹脂(a)と他の生
    分解性樹脂(b)とからなるラクトン含有樹脂(c)か
    らなり、(A)、(B)及び(C)の中の上記少なくと
    も一つのもの以外のものが、他の生分解性樹脂(b)か
    らなることを特徴とする生分解性チャック付き袋。
  3. 【請求項3】 ラクトン樹脂(a)が、ε−カプロラク
    トン、4−メチルカプロラクトン、3,5,5−トリメ
    チルカプロラクトン、3,3,5−トリメチルカプロラ
    クトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、
    δ−バレロラクトン、エナントラクトンから選ばれるラ
    クトンモノマーの単独重合体、これらの2種以上のラク
    トンモノマーの共重合体、又はこれらの単独重合体もし
    くは共重合体の混合物である請求項1〜2のいずれかに
    記載の生分解性チャック付き袋。
  4. 【請求項4】 他の生分解性樹脂(b)が、合成及び/
    又は天然高分子である請求項1〜2のいずれかに記載の
    生分解性チャック付き袋。
  5. 【請求項5】 合成高分子が、ポリ乳酸系重合体
    (f)、下記一般式(1)で表される基本構造を有する
    数平均分子量が3〜15万の脂肪族ポリエステル
    (g)、分子内にウレタン結合を含む数平均分子量が3
    万〜15万の脂肪族ポリエステル(i)からなる群から
    選ばれた1以上の脂肪族ポリエステル;生分解性セルロ
    ースエステル;ポリペプチド;ポリビニルアルコール;
    又はこれらの混合物である請求項4に記載の生分解性チ
    ャック付き袋。 −(CO−R1−COO−R2−O)n− (1) (式中、R1およびR2は、炭素原子数2〜10の直鎖ま
    たは分岐アルキレン基、シクロ環基またはシクロアルキ
    レン基であり、R1およびR2は同じであっても異なって
    いてもよく、nは重合度である。)
  6. 【請求項6】 天然高分子が、澱粉、セルロース、紙、
    パルプ、綿、カラギーナン、キチン・キトサン質、天然
    直鎖状ポリエステル系樹脂、又はこれらの混合物である
    請求項4に記載の生分解性チャック付き袋。
  7. 【請求項7】 ラクトン樹脂(a)、ラクトン含有樹脂
    (c)、他の生分解性樹脂(b)が、さらに樹脂添加剤
    (d)を含有することを特徴とする請求項1〜2のいず
    れかに記載の生分解性チャック付き袋。
  8. 【請求項8】 樹脂添加剤(d)が、可塑剤、熱安定
    剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、帯電防止剤、難
    燃剤、流滴剤、抗菌剤、防臭剤、充填材、着色剤又はこ
    れらの混合物である請求項1〜4のいずれかに記載の生
    分解性チャック付き袋。
  9. 【請求項9】 脂肪族ポリエステルが99〜20重量
    %、ラクトン樹脂が1〜80重量%、(ラクトン樹脂と
    脂肪族ポリエステルの合計は100重量%である。)か
    らなる請求項5に記載の生分解性チャック付き袋。
  10. 【請求項10】 ラクトン樹脂(a)が、ポリカプロラ
    クトンであり、他の生分解性樹脂(b)が、こはく酸・
    1,4−ブタンジオールポリエステル、こはく酸・エチ
    レングリコールポリエステル、又はこはく酸/アジピン
    酸・1,4−ブタンジオールコポリエステルである請求
    項1〜2のいずれかに記載の生分解性チャック付き袋。
  11. 【請求項11】 ポリカプロラクトンと脂肪族ポリエス
    テルの合計100重量部とタルク10〜50重量部から
    なる請求項7に記載の生分解性チャック付き袋。
  12. 【請求項12】 内層フィルム(A)と外層フィルム
    (B)の少なくとも一つが生分解性繊維で強化された請
    求項1〜2のいずれかに記載の生分解性チャック付き
    袋。
  13. 【請求項13】 ポリ乳酸系重合体(f)が、ポリ乳酸
    または乳酸と他のヒドロキシカルボン酸との共重合体も
    しくはこれらの組成物であることを特徴とする請求項5
    に記載の生分解性チャック付き袋。
  14. 【請求項14】 他のヒドロキシカルボン酸が、グリコ
    ール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、3
    −ヒドロキシ吉草酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒド
    ロキシカプロン酸であることを特徴とする請求項13に
    記載の生分解性チャック付き袋。
  15. 【請求項15】 内層フィルム(A)と外層フィルム
    (B)の少なくとも一つが、延伸されたフィルムからな
    ることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の生
    分解性チャック付き袋。
  16. 【請求項16】 内層フィルム(A)と外層フィルム
    (B)とが一体となった一枚のフィルムであることを特
    徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の生分解性チャ
    ック付き袋。
  17. 【請求項17】 チャックの構造が、一本の線状である
    凹部と凸部からなるチャック、一本の線状である凹部と
    凸部及び該凹凸部を開閉するスライド部からなるチャッ
    ク、ジッパー、又はマジックテープからなることを特徴
    とする請求項1〜2のいずれかに記載の生分解性チャッ
    ク付き袋。
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