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JP2000248439A - カバードヤーンおよびそれを用いたパンティーストッキング又はタイツ - Google Patents

カバードヤーンおよびそれを用いたパンティーストッキング又はタイツ

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Publication number
JP2000248439A
JP2000248439A JP11048294A JP4829499A JP2000248439A JP 2000248439 A JP2000248439 A JP 2000248439A JP 11048294 A JP11048294 A JP 11048294A JP 4829499 A JP4829499 A JP 4829499A JP 2000248439 A JP2000248439 A JP 2000248439A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yarn
covered
pantyhose
elongation
covered yarn
Prior art date
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Pending
Application number
JP11048294A
Other languages
English (en)
Inventor
Norihisa Iizuka
憲央 飯塚
Yasuo Ota
康雄 大田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP11048294A priority Critical patent/JP2000248439A/ja
Publication of JP2000248439A publication Critical patent/JP2000248439A/ja
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、伸縮性のみならず、優れた外観、
風合いを有するパンティーストッキング又はタイツに好
適なカバ−ドヤーンを提供することにある。 【解決手段】120℃での乾熱セット性(PSD120
℃)が80%以上の弾性繊維を芯糸とし、捲回糸として
ガラス転移温度が65℃以下、破断伸度が30%以上、
破断強力が3.0g/d以上で、かつ20%伸長時の伸
長回復率が90%以上であるポリエステルマルチフィラ
メントからなるカバードヤーン、及び当該カバードヤー
ンを用いたパンテイストッキング、又は上記弾性繊維を
芯糸とし、捲回糸としてガラス転移温度が65℃以下、
破断伸度が30%以上、破断強力が3.0g/d以上
で、かつ捲縮堅牢度(CD)15以上のポリエステルマ
ルチフィラメント仮撚り加工糸からなるカバードヤーン
及び当該カバードヤーンを用いたタイツ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリウレタン等弾性
繊維を芯糸としたカバードヤーンに関するものであり、
更に詳しくはソックスやストッキング又は肌着等の素材
として有用なカバードヤーン及び当該カバードヤーンを
用いて編成されたパンティーストッキング又はタイツに
関する。
【0002】
【従来の技術】婦人用パンティーストッキングは、細デ
ニールのポリウレタン弾性糸にナイロンフィラメントを
巻き付けたカバードヤーンと、ナイロンフィラメントを
交互に編立てたパンティーストッキング(以後交編パン
ストと略す)や、総てカバードヤーンのみで編立てたパ
ンティーストッキング(以後ゾッキパンストと略す)が
一般に知られている。しかしながら、かかる交編パンス
トは、静的着用時のサポート力を基準に編設計された物
が多く、運動時に圧迫を受け運動を少なからず妨げる欠
点を持つものが多かった。このような欠点を鑑み、最近
交編パンストの分野ではナイロンフィラメントの代わり
に、ポリウレタンとナイロンのシングクカバリングヤー
ンを用いたパンティーストッキングも開発されている。
【0003】ところが、ナイロン繊維で通常用いられる
酸性染料は、発色性が染料のバリエーションに富む分散
染料を用いた場合に対し、劣る事から、鮮明な色を表現
する事が難しく、ややくすんだ色目での商品展開を余儀
なくされている。
【0004】また、ナイロン繊維には独特のぬめり感が
あり、発汗時の不快感を増大させるものであった。
【0005】これに対し,ナイロン自体を改質し,吸湿性
を持たせることで発汗時の不快感を和らげようという試
みもなされているが,基本的なぬめり感を改善するもの
ではなかった。
【0006】一方、このようなナイロン繊維の特性を除
くために、カバードヤーンの巻糸あるいは交編糸にポリ
エステルフィラメントを用いる取り組みは、過去から行
われているが、製品の風合いが堅く、伸縮性が不足する
などの欠点があり、実用化に至っていないのが現状であ
る。これは、パンティーストッキングの伸縮性が、基本
的には芯糸である弾性糸の特性に由来するものである
が、動作時にはカバードヤーンの変形率が200%に及
ぶ場合があるため、巻糸の特性、特に伸長回復率の低さ
に由来すると考えられる。
【0007】さらに、ポリエステルフィラメントにポリ
トリメチレンテレフタレート繊維を用いた複合糸を用い
ることが特開平11−21732号公報に開示されてい
るが、確かに巻き糸の10%伸張回復率が98%と通常
のポリエチレンテレフタレート繊維に比べて優れた回復
性を示すものの、後述するように製品としてのストレッ
チ性は著しく低く、風合いも硬くなり十分なものではな
かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
なナイロン繊維を用いたカバードヤーンの欠点を克服す
るために、ポリエステルフィラメントを巻糸に用いたポ
リウレタンカバードヤーンを提供するとともに、伸縮性
はもちろん、優れた外観、風合いを有するパンティース
トッキングを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は120℃
での乾熱セット性(PSD120℃)が80%以上の弾
性繊維を芯糸とし、捲回糸としてガラス転移温度が65
℃以下、破断伸度が30%以上、破断強力が3.0g/
d以上で、かつ20%伸長時の伸長回復率が90%以上
であるポリエステルマルチフィラメントからなることを
特徴とするカバードヤーン、及び120℃での乾熱セッ
ト性(PSD120℃)が80%以上の弾性繊維を芯糸
とし、捲回糸としてガラス転移温度が65℃以下、破断
伸度が30%以上、破断強力が3.0g/d以上で、か
つ捲縮堅牢度(CD)15以上のポリエステルマルチフ
ィラメント仮撚り加工糸からなることを特徴とするカバ
ードヤーンである。そして具体的には、ポリエステルフ
ィラメントを構成するポリマー主成分がポリトリメチレ
ンテレフタレートであることを特徴とする上記記載のカ
バードヤーンである。また本発明は少なくともレッグ部
が上記記載のカバードヤーンのみで編成されてなること
を特徴とするパンティーストッキング又はタイツ、及び
少なくともレッグ部が上記記載のカバードヤーンと交編
糸とを1本交互に編成されてなることを特徴とするパン
ティーストッキング又はタイツである。以下、本発明を
詳述する。
【0010】本発明の所期の目的である伸縮性に優れた
パンティーストッキング又はタイツを得るには、120
℃での乾熱セット性(PSD120℃)が80%以上の
弾性繊維を芯糸とし、捲回糸としてガラス転移温度が6
5℃以下、破断伸度が30%以上、破断強力が3.0g
/d以上で、かつ20%伸長時の伸長回復率が90%以
上であるポリエステルマルチフィラメントからなるカバ
ードヤーンを用いることで達成できる。
【0011】巻き糸にフラットヤーンを用いる場合、2
0%伸長時の伸長回復率が90%以上であることはカバ
ードヤーンの伸縮性を損なわないために望まれる要件で
ある。20%伸張時の回復率が90%未満では、カバー
ドヤーンへ大変形を加えた際、巻き糸が十分回復せず,
経時的に伸縮性能が低下してしまうからである。
【0012】巻き糸に仮撚り加工糸を用いる場合には捲
縮によるストレッチ性、伸張回復性を考慮に入れるた
め、捲縮堅牢度で回復性を評価することが好ましい。こ
の場合、本発明に必要な伸張回復性を得るためには捲縮
堅牢度は15以上あることが好ましく、19以上である
ことがより好ましい。これ以下の値ではやはりカバード
ヤーンへ大変形を加えた際、巻き糸が十分回復せず,経
時的に伸縮性能が低下してしまうだけでなく、後工程に
おいてもストレッチ性が失われてしまう可能性が高くな
る。
【0013】巻き糸の破断伸度が30%以上、破断強度
が3.0g/d以上であることはカバードヤーンの基本
的な力学特性を維持するとともに、カバリング工程自体
を安定に維持するためにも望ましい要件である。
【0014】巻き糸を構成するポリエステルのガラス転
移温度が65℃以下であることは、分散染料を用い、容
易に染色を行うためには望まれる要件であり、55℃以
下であることが特に好ましい。
【0015】このような巻き糸にはポリトリメチレンテ
レフタレートを主たる構成成分とするポリエステル繊維
を用いることができる。
【0016】ここでポリトリメチレンテレフタレートを
主たる構成成分とするポリエステルとしては、テレフタ
ル酸を主たる酸成分とし、トリメチレングリコールを主
たるグリコール成分とするポリエステルがあげられる。
また、テレフタル酸成分の一部を他の二官能性カルボン
酸成分で置き換えたポリエステルであってもよく、およ
び/またはグリコール成分の一部を主成分以外の上記グ
リコールもしくは他のジオール成分で置き換えたポリエ
ステルであってもよい。ここで使用されるテレフタル酸
以外の二官能性カルボン酸としては、例えばイソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、β−ヒドロキシ
エトキシ安息香酸、p−オキシ安息香酸、アジピン酸、
セバシン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の如
き芳香族、脂肪族、脂環族の二官能性カルボン酸を挙げ
ることができる。また上記グリコール以外のジオール成
分としては、例えば、エチレングリコール、テトラメチ
レングリコール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノー
ル、ネオペンチルグリコールビスフェノールA、ビスフ
ェノールSの如き脂肪族、脂環族、芳香族のジオール化
合物およびポリオキシアルキレングリコール等を挙げる
ことができる。さらに、ポリエステルが実質的に線状で
ある範囲でトリメリット酸、ピロメリット酸の如きポリ
カルボン酸、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトールの如きポリオール、5−ヒドロキシ
イソフタル酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸の如き三
官能以上のエステル形成基を有するモノマーを使用する
ことができる。さらに上記の重合体または、共重合体の
ブレンド物であっても良い。
【0017】本発明においては、上記のジカルボン酸成
分とジオール成分から構成されるポリエステル繊維は、
トリメチレンテレフタレート成分が全体の50%以上で
ないと弾性回復性の点で満足のいく素材を得ることは困
難となる。さらにその繰り返し単位の80モル%以上が
トリメチレンテレフタレート単位であることが特に好ま
しい。
【0018】さらに、前記ポリエステル中には少量の他
の任意の重合体や酸化防止剤、制電剤、染色改良剤、染
料、顔料、艶消剤、蛍光増白剤、不活性微粒子その他の
添加剤が含有されていてもよい。特に不活性微粒子を添
加する場合は外部析出法および内部析出法のいずれも採
用可能である。
【0019】本発明おけるポリエステル繊維の製造にお
いては、常法の製糸条件を採用できるが、紡糸速度は3
00〜8000m/分、好ましくは500〜5000m
/分で紡糸される。
【0020】このように引き取った紡出糸はいったん巻
き取って、仮撚り加工を行っても良いし、延伸工程を経
たのち、仮撚り加工を行っても良い。また、いったん巻
き取ることなく、引き続き延伸を行い、得られた延伸糸
に仮撚り加工を行っても良い。もちろん、延伸糸をその
まま使用してもかまわない。
【0021】用いるポリエステル糸の繊度は、巻き糸と
して使用する点から、5〜30デニールが好ましく、そ
の単糸繊度は3デニール以下が風合いの点から好まし
い。
【0022】芯糸の120℃での乾熱セット性(PSD
120℃)が80%以上であることは本発明のカバード
ヤーンに対しては特に重要である。芯糸の120℃での
乾熱セット性(PSD120℃)が80%以下である
と、製品特にパンティーストッキング、等の仕上げセッ
ト温度に140℃以上の温度が必要となり、そのような
温度を付与すると、巻き糸の伸張回復性が著しく低下す
るとともに、風合いが極端に硬くなり、本発明の目的が
達成し得ない。
【0023】たとえば、特開平11−21732号公報
に記載されているように、「染色加工時のプレセット工
程の通常処理温度190℃近辺で伸縮性を損なわない」
ような芯糸の弾性糸は逆に、140℃程度のセット温度
ではセット性が不充分で製品の形態を維持できない。こ
のために、より高温の熱セットが必要となるが、その場
合、上記のように、巻き糸の伸張回復性が低下するた
め、カバードヤーンの伸縮性が低下するとともに、巻き
糸が硬くなるため、製品の風合いが著しく低下する。
【0024】このような芯糸にはたとえば、熱可塑性エ
ラストマーを溶融紡糸して得られる繊維を用いることが
でき、熱可塑性エラストマーとしてはウレタン結合を有
する熱可塑性ポリウレタンやエステル結合、エーテル結
合を有する熱可塑性エラストマーなどが使用可能であ
る。
【0025】本発明における芯糸用の弾性繊維の製造に
おいては、常法の製造条件を採用できるが、カバリング
ヤーンの芯糸としては10〜40デニールのものが好ま
しく、パンティーストッキング用又はタイツ用には10
〜20デニールのものが好ましい。
【0026】カバリングヤーンの形態としてはシングル
カバリングヤーン、ダブルカバリングヤーンのいずれの
形態も採用可能である。
【0027】また、パンティストッキング、等の形態と
するには通常の製法が採用できるが、本発明のカバリン
グヤーンを用い、伸縮性、風合いに優れたパンティスト
ッキングとするには、本発明のカバードヤーンのみで、
少なくともレッグ部を編み立てる事により得られる。
【0028】編立られたパンティストッキング、等は常
法どおり、プレセット、縫製、染色加工後熱セットする
ことで完成するが、染色加工は100℃以下で行うこと
が好ましく、セット温度は140℃以下とすることが必
要であり、130℃以下であることが好ましい。染色加
工を100℃以上で行ったり、熱セットを140℃以上
で行うと、本発明のカバリングヤーンの伸縮性が失われ
るとともに、風合いが硬くなり、パンティストッキング
等の製品としての性能が著しく低下する。
【0029】本発明のカバリングヤーンを用いること
で、良好な伸縮性を得ることができ、特にパンティスト
ッキング、等のレッグ部に使用した場合、優れた伸縮性
と風合いを兼ね備えた製品を得ることができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例で本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。なお各
種特性の評価方法は下記の方法に従った。
【0031】極限粘度:ポリマーをp−クロロフェノー
ル/テトラクロロエタン=3/1混合溶媒に溶解し、3
0℃において測定した。
【0032】ガラス転移温度:示差走査型熱量計(DS
C)を用い、昇温速度20℃/分で試料の融点+30℃
まで昇温する。その後その温度で5分間保持した後、試
料を取り出し、氷水中で急冷する。試料を室温で乾燥し
た後、再度、DSCで20℃/分で昇温し、熱容量の変
化する点から求めた。
【0033】繊度:JIS−L−1013の定義によ
り、20℃、65%RHの温湿度管理された部屋で24
時間放置後、測定した。
【0034】強伸度:JIS−L1013の定義によ
り、20℃、65%RHの温湿度管理された部屋で24
時間放置後、引張試験機により、引張強度、伸度を測定
した。
【0035】20%伸張回復率:JIS−L1013の
定義による伸長弾性率の測定方法に準拠するが、20
℃、65%RHの温湿度管理された部屋で24時間放置
後、引張試験機により、糸長20cm、引張り速度2c
m/分で20%伸長後、直ちに除重し、元のつかみ間隔
に戻した後、直ちに2cm/分の引張り速度で引張る。 弾性回復率(%)=(L−L1)/L×100 L :10%伸長時の伸び(mm、ここでは20mm) L1:第1回目引張り後の残留ひずみ(mm)
【0036】捲縮堅牢度:サンプリングした繊維に5m
g/dの荷重をかけた状態で15分間、98℃の温水中
で処理する。この繊維を取り出し、直ちに、200mg
/dの荷重をかけ、糸長(L1)を測定する。次に荷重
を除き、無荷重の状態で60℃の熱風乾燥機中で15分
間乾燥後、2mg/dの荷重をかけ、糸長(L2)を測
定する。次式により、捲縮堅牢度を得る。 捲縮堅牢度[%]=(1−L2/L1)×100
【0037】熱セット性:繊維の繊度当たり1mgの荷
重をかけ、L0を試料長とする。次いで、試料を2倍に
伸張し伸張状態のまま指定温度で60秒間乾熱処理す
る。ここで指定温度はPSD120であれば120℃で
ある。処理後、1時間常温で弛緩後、1mg/dの荷重
下で長さL1を測定する。下記式を用いてセット性を算
出する。 PSD120[%]=(L1−L0)×100/L0
【0038】(実験例1,2、4)極限粘度1.04d
l/g、ガラス転移温度50℃、二酸化チタン含有量
0.3重量%のポリトリメチレンテレフタレートレジン
をエクストルーダーで押し出し、紡糸温度250℃、巻
き取り速度1000m/分で溶融紡糸した。
【0039】得られた未延伸糸をホットローラー温度6
0℃、ホットプレート温度130℃で、延伸し、15
d、5フィラメントの延伸糸を得た。この延伸糸を巻き
糸1として、特性を表1に示した。得られた延伸糸は優
れた伸張回復性を有していた。
【0040】さらに、上記の延伸時に2本の未延伸糸を
合糸延伸したものを延伸倍率1.075倍で仮撚り加工
を行い、仮撚り加工糸を得た。この仮撚り加工糸を巻き
糸2として、特性を表1に示した。得られた仮撚り加工
糸は捲宿堅牢度に優れ、優れた伸縮性を有していた。
【0041】一方、ナイロン6フラットヤーンの特性を
巻き糸4として、特性を表1に示した。
【0042】(実験例3,5)実施例1と同様に紡糸温
度262℃、巻き取り速度3200m/分で37d、1
0フィラメントのPOYを作成した。このPOYを延伸
倍率1.23倍で仮撚り加工し、仮撚り加工糸を得た。
この仮撚り加工糸を巻き糸3として、特性を表1に示し
た。得られた仮撚り加工糸は捲宿堅牢度にきわめて優
れ、優れた伸縮性を有していた。
【0043】一方、ナイロン6仮撚り加工糸の特性を巻
き糸5として、特性を表1に示した。
【0044】
【表1】 (実施例1、2、比較例1〜4)東洋紡績(株)製、溶
融型ポリウレタン弾性糸(芯糸1、18d)を芯糸(芯
糸1)にし、巻き糸として巻き糸1を使用し、スピンド
ル回転数20000rpm、撚数1600T/M、トー
タルドラフト3.0の条件でカバリングを行い、シング
ルカバードヤーンを得た。これをCY1とした。
【0045】同様に芯糸として東洋紡績(株)製、乾式
型ポリウレタン弾性糸(芯糸2、20d)を芯糸(芯糸
2)にし、巻き糸として巻き糸1を使用し、スピンドル
回転数20000rpm、撚数1900T/M、トータ
ルドラフト3.3の条件でカバリングを行い、シングル
カバードヤーンを得た。これをCY2とした。
【0046】さらに、巻き糸4と芯糸1の組み合わせで
カバリングを行い、シングルカバードヤーンを得た。こ
れをCY3とした。
【0047】芯糸1〜2の特性は表2に、CY1〜CY
3、CY6の特性は表3に示した。
【0048】さらに、巻き糸3と東洋紡績(株)製、乾
式型ポリウレタン弾性糸(芯糸3、30d)(芯糸3)
の組み合わせで、スピンドル回転数8000rpm、撚
数650T/M、トータルドラフト3.7の条件でカバ
リングした、シングルカバリング糸CY4を作製した。
また、巻き糸5と芯糸3の組み合わせでカバリングを行
い、シングルカバードヤーンを得た。これをCY5とし
た。
【0049】さらに、巻き糸3と芯糸1の組み合わせで
カバリングを行い、シングルカバードヤーンを得た。こ
れをCY6とした。尚、巻き糸2と芯糸1の組み合わせ
でカバリングを行い、シングルカバードヤーンを製造し
たが、得られたカバードヤーンは伸縮性はソフトである
が、回復性に劣るものであった。
【0050】芯糸3の特性は表2に、カバードヤーンC
Y4,5の特性は表3にそれぞれ示した。本発明の構成
のカバードヤーンでは良好な伸縮性、回復性が得られる
ことが明らかである。また、芯糸の熱セット性から、低
温でのセットが可能であることが明瞭である。
【0051】
【表2】
【表3】 (実施例3、比較例5,6)カバリングヤーンCY1〜
CY3それぞれを、S撚糸とZ撚糸を交互に配して、ゾ
ッキパンストのレッグ部を編み立てた。
【0052】パンティ部用にはカバードヤーンCY4及
びCY5をそれぞれ編みたてた。
【0053】表4の組み合わせで、ゾッキパンストを常
法に従って縫製し、100℃で染色加工した後、105
℃でファイナルセット仕上げを行い、パンティストッキ
ングを得た。得られたパンティストッキングをPS1〜
3としてその特性を表4に示した。本発明の構成のパン
ティーストッキングでは適度なフィット感が得られ、風
合いもドライで優れたものであった。
【0054】(実施例4)カバードヤーンCY6のみを
用いてタイツを編み立て、その後100℃で染色加工し
た後、105℃でファイナルセット仕上げを行いタイツ
を得た。得られたタイツはソフトな着用感と適度な締め
付けのあるものであった。
【0055】
【発明の効果】本発明によると、特定の熱セット性を有
する弾性糸を芯糸とし、回復性に優れたポリエステルフ
ィラメントを巻糸に用いたカバードヤーンにより、優れ
た風合い及び伸縮性を得ることを可能とし、また、本発
明のカバードヤーンのみで編成されたレッグ部を有する
パンティストッキング等にあっては、製品の伸縮性を高
め、着用感に優れたパンティストッキング又はストッキ
ングを提供することを可能にした。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】120℃での乾熱セット性(PSD120
    ℃)が80%以上の弾性繊維を芯糸とし、捲回糸として
    ガラス転移温度が65℃以下、破断伸度が30%以上、
    破断強力が3.0g/d以上で、かつ20%伸長時の伸
    長回復率が90%以上であるポリエステルマルチフィラ
    メントからなることを特徴とするカバードヤーン。
  2. 【請求項2】 120℃での乾熱セット性(PSD12
    0℃)が80%以上の弾性繊維を芯糸とし、捲回糸とし
    てガラス転移温度が65℃以下、破断伸度が30%以
    上、破断強力が3.0g/d以上で、かつ捲縮堅牢度
    (CD)15以上のポリエステルマルチフィラメント仮
    撚り加工糸からなることを特徴とするカバードヤーン。
  3. 【請求項3】ポリエステルフィラメントを構成するポリ
    マー主成分がポリトリメチレンテレフタレートであるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のカバードヤーン。
  4. 【請求項4】少なくともレッグ部が請求項1記載のカバ
    ードヤーンのみで編成されてなることを特徴とするパン
    ティーストッキング。
  5. 【請求項5】少なくともレッグ部が請求項1記載のカバ
    ードヤーンと交編糸とを1本交互に編成されてなること
    を特徴とするパンティーストッキング。
  6. 【請求項6】少なくともレッグ部が請求項2記載のカバ
    ードヤーンのみで編成されてなることを特徴とするタイ
    ツ。
  7. 【請求項7】少なくともレッグ部が請求項2記載のカバ
    ードヤーンと交編糸とを1本交互に編成されてなること
    を特徴とするタイツ。
JP11048294A 1999-02-25 1999-02-25 カバードヤーンおよびそれを用いたパンティーストッキング又はタイツ Pending JP2000248439A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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