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JP2000223406A - 露光装置および露光方法 - Google Patents

露光装置および露光方法

Info

Publication number
JP2000223406A
JP2000223406A JP11025632A JP2563299A JP2000223406A JP 2000223406 A JP2000223406 A JP 2000223406A JP 11025632 A JP11025632 A JP 11025632A JP 2563299 A JP2563299 A JP 2563299A JP 2000223406 A JP2000223406 A JP 2000223406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
region
exposure
illumination
mask
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11025632A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Kato
正紀 加藤
Kazuhiko Hori
和彦 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP11025632A priority Critical patent/JP2000223406A/ja
Publication of JP2000223406A publication Critical patent/JP2000223406A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各単位露光領域への露光に際して重複露光領
域における実際の露光光量の分布が減光領域で発生する
回折光に起因して所望の分布よりも低下することを実質
的に回避する。 【解決手段】 照明領域規定手段(9)は、照明光を透
過させるための透光領域と、照明光の透過を遮るための
遮光領域と、透光領域と遮光領域との間に形成され透光
領域から遮光領域にかけて透過率が次第に低くなる減光
領域とを有する。減光領域は、該減光領域を通過した照
明光が光量損失することにより減光領域に対応する感光
性基板(15)上での領域において発生する光量分布ま
たは照度分布の変化を補正するように所定の透過率分布
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は露光装置および露光
方法に関し、特に半導体素子や液晶表示素子等の製造に
用いられる露光装置であって、感光性基板上において単
位マスクパターンを部分的に重ね合わせることによって
大面積のパターンを形成する露光装置、いわゆる画面合
成を行う露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の露光装置では、露光対象
となる感光性基板の大型化に対処するために、感光性基
板の露光領域を複数の単位露光領域に分割し、各単位露
光領域に対する露光を複数回に亘って繰り返し、最終的
に所望の大面積を有するパターンを合成する手法、すな
わち画面合成の手法が用いられている。画面合成を行う
場合、パターン投影用のマスクの描画誤差、投影光学系
のディストーション、感光性基板を位置決めするステー
ジの位置決め誤差等に起因して、各単位露光領域の境界
位置においてパターンの切れ目が発生し易い。そこで、
パターンの切れ目の発生を防止するために、各単位露光
領域の境界を微少量だけ重ね合わせることによって、換
言すると各単位露光領域を部分的に重ね合わせることに
よって、画面合成のための露光を行っている。
【0003】しかしながら、各単位露光領域を部分的に
重ね合わせると、重ね合わせた露光領域(以下、「重複
露光領域」という)の露光光量が重複露光領域以外の露
光領域(以下、「非重複露光領域」という)の2倍(4
重複露光領域では4倍)になり、感光剤の特性およびパ
ターン性状によってはパターンの継ぎ目部分の線幅が大
きく変化することになる。また、画面合成を行うと、隣
接する2つの単位露光領域の間の相対位置ずれによって
パターンの継ぎ目部分に段差が発生して、製造デバイス
の特性が損なわれることがある。さらに、画面合成され
た単層のパターンを多層に重ね合わせる工程において各
層のパターン形成を異なる露光装置に分担させた場合、
各露光装置のレンズディストーションやステージの位置
決め誤差の相違によって、各層における単位露光領域の
重ね合わせ誤差がパターンの継ぎ目部分で不連続に変化
することになる。この場合、特にアクティブマトリック
ス液晶デバイスでは、パターン継ぎ目部分でコントラス
トが不連続に変化して、デバイスの品質が低下すること
になる。
【0004】特開平6−244077号公報および特開
平7−235466号公報には、以上のような画面合成
上の不都合を解決する露光装置が開示されている。これ
らの公報に記載された露光装置では、マスクとほぼ共役
な位置に配置されてマスクの照明領域を規定するための
マスクブラインドに透過率が100%から0%まで線形
的に変化する減光領域を数mmの幅に亘って形成してい
る。そして、この減光領域の作用により、重複露光領域
と非重複露光領域とで露光光量がほぼ等しくなるように
構成している。特に上述の特開平7−235466号公
報に開示された露光装置では、露光装置の限界解像力以
下の大きさのドット状の微小遮光部を所定の密度分布に
したがって形成することによって減光領域を形成してい
る。すなわち、減光領域における微小遮光部の密度分布
は、透光領域側から遮光領域側へ向かって線形的に増大
するように設定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7−235466号公報に開示されているように、光の
透過率が100%であるガラス基板上において光の透過
率が0%であるドット状の微小遮光部(たとえばクロム
(Cr)パターン)の密度を変化させて減光領域を形成
した場合、密度の高い領域と密度の低い領域とでは微小
遮光部のピッチの差が大きく、この微小遮光部のピッチ
に依存して照明光学系にて取り込める回折光(散乱光)
と取り込めない回析光(散乱光)との差が生じる。その
結果、透過率が0%から100%まで線形的に変化する
ようにドット状の微小遮光部を所定の密度分布にしたが
って形成した場合であっても、すなわち減光領域におい
て透過率を0%から100%まで線形変化させた場合で
あっても、この減光領域を介してマスクや感光性基板上
に形成される光量分布(露光光量分布)または照度分布
は所望の直線的な分布から外れてしまう。
【0006】また、微小遮光部が形成されている減光領
域で起こる照明光の回折(散乱)に起因して、減光領域
を介した光がマスクを照明する照明光の開口数(NA)
と透光領域を介した光がマスクを照明する照明光の開口
数とが異なってしまう。その結果、この照明NAの違い
により、減光領域を介した照明光が感光性基板上におい
て転写像を形成する重複露光領域と透光領域を介した照
明光が転写像を形成する非重複露光領域との間で像の変
化が発生してしまう。換言すると、照明NAの違いによ
り、感光性基板上に露光されるマスクパターン像が局所
的に変化することになる。
【0007】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、各単位露光領域への露光に際して重複露光領
域における実際の露光光量の分布が減光領域で発生する
回折光に起因して所望の分布よりも低下することを実質
的に回避することのできる露光装置および露光方法を提
供することを目的とする。また、マスクを照明する照明
光の開口数の違いに起因して重複露光領域と非重複露光
領域との間で像が局所的に大きく変化することのない露
光装置および露光方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の第1発明では、転写用のパターンが形成さ
れたマスクを所定の照明光で照明するための照明光学系
と、該照明光学系の光路中において前記マスクと光学的
に共役な位置から前記照明光学系の光軸に沿って所定距
離だけ間隔を隔てて配置されて前記マスクの照明領域を
規定するための照明領域規定手段とを備え、感光性基板
上において部分的に重なり合う複数の単位露光領域のそ
れぞれに前記マスクのパターンの像を順次露光する露光
装置において、前記照明領域規定手段は、前記照明光を
透過させるための透光領域と、前記照明光の透過を遮る
ための遮光領域と、前記透光領域と前記遮光領域との間
に形成され前記透光領域から前記遮光領域にかけて透過
率が次第に低くなる減光領域とを有し、前記減光領域
は、該減光領域を通過した照明光が光量損失することに
より前記減光領域に対応する前記感光性基板上での領域
において発生する光量分布または照度分布の変化を補正
するように所定の透過率分布を有することを特徴とする
露光装置を提供する。
【0009】第1発明の好ましい態様によれば、前記減
光領域の透過率の分布は、前記減光領域に対応する前記
感光性基板上での領域において形成される光量分布また
は照度分布が100%から0%までほぼ線形的に変化す
るように設定されている。また、前記減光領域は、非線
形的に変化する透過率分布を有することが好ましい。
【0010】また、第1発明の好ましい態様によれば、
前記照明光学系は、前記照明領域規定手段の位置と前記
マスクの位置とを光学的にほぼ共役に結ぶためのリレー
光学系と、該リレー光学系の光路中に配置された開口絞
りとを有する。この場合、前記開口絞りは、前記マスク
のパターン像を前記感光性基板上に形成する投影光学系
の入射瞳面とほぼ共役な位置に配置されていることが好
ましい。また、前記開口絞りは、前記透光領域を介した
光が前記マスクを照明する照明光の開口数と前記減光領
域を介した光が前記マスクを照明する照明光の開口数と
の比が0.5以上で且つ2以下となるように設定されて
いることが好ましい。
【0011】さらに、第1発明の好ましい態様によれ
ば、前記減光領域は、前記照明光がほぼ100%透過す
る透過部と、前記照明光の透過をほぼ100%遮る微小
遮光部とから構成されているか、あるいは膜厚に応じて
透過率の変化する薄膜によって覆われ、該薄膜の厚さは
段階的に変化するように構成されている。なお、前者の
場合、前記減光領域において、前記微小遮光部は所定の
大きさを有するドット状に形成され、該ドット状の微小
遮光部は所定の密度分布にしたがって形成されている
か、あるいは前記減光領域において、前記微小遮光部
は、前記遮光領域と前記減光領域との境界線に沿って延
びた底辺と前記透光領域と前記減光領域との境界線上の
頂点とを有する三角形状に形成され、該三角形状の微小
遮光部は前記境界線に沿って所定のピッチで形成されて
いることが好ましい。さらに、後者の場合、前記三角形
状の微小遮光部の少なくとも一方の斜辺部分は階段状に
形成されていることが好ましい。
【0012】また、第1発明の好ましい態様によれば、
前記照明領域規定手段は、前記透光領域、前記遮光領域
および前記減光領域がそれぞれ形成された複数のブライ
ンド部材を有し、前記複数の単位露光領域の各々の露光
に際して前記複数のブラインド部材の各々を前記照明光
学系の光軸を横切る所定方向に沿って常に移動させる。
【0013】また、本発明の第2発明では、転写用のパ
ターンが形成されたマスクを所定の照明光で照明する際
に前記マスクと光学的にほぼ共役な位置に配置されたブ
ラインド部材によって前記マスクの照明領域を規定し、
前記マスクの前記照明領域に形成されたパターンの像を
感光性基板上において部分的に重なり合う複数の単位露
光領域に順次露光する露光方法において、前記ブライン
ド部材は、前記照明光を透過させるための透光領域と、
前記照明光の透過を遮るための遮光領域と、前記透光領
域と前記遮光領域との間に形成され前記透光領域から前
記遮光領域にかけて透過率が次第に低くなる減光領域と
を有し、前記減光領域を通過した照明光が光量損失する
ことにより前記減光領域に対応する前記感光性基板上で
の領域において発生する光量分布または照度分布の変化
を補正するように所定の透過率分布を前記減光領域に付
与し、前記複数の単位露光領域の各々への露光におい
て、前記所定の透過率分布を有する前記減光領域を介し
た照明光により、前記感光性基板上において前記所望の
分布にしたがって変化する光量分布または照度分布を得
ることを特徴とする露光方法を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明では、たとえばブラインド
部材のような照明領域規定手段において、照明光を透過
させるための透光領域と、照明光の透過を遮るための遮
光領域と、透光領域から遮光領域にかけて透過率が次第
に低下する(たとえば100%から0%まで変化する)
減光領域とが形成されている。そして、減光領域を通過
した照明光が光量損失することにより減光領域に対応す
る感光性基板上での領域において発生する光量分布また
は照度分布の変化を補正するように、減光領域の透過率
分布を設定している。
【0015】具体的には、各単位露光領域への露光にお
いて減光領域を介した照明光のうち途中の光学系に遮ら
れることなく感光性基板に達する光による実際の露光光
量を所望の分布にしたがって変化させるために、たとえ
ば100%から0%までほぼ線形的に変化させるため
に、所望の露光光量分布に応じて幾何学的に求められる
透過率分布よりも減光領域の透過率分布を若干大きく設
定している。ここで、所望の露光光量分布に応じて幾何
学的に求められる透過率分布とは、所望の露光光量分布
にそのまま対応する透過率分布であって、所望の露光光
量分布が100%から0%までの線形分布である場合、
幾何学的に求められる透過率分布は100%から0%ま
での線形分布を意味する。
【0016】したがって、本発明の構成により、たとえ
ば照明光が減光領域を通過する際に発生する回折光のう
ち照明光学系の光路中または投影光学系の光路中におい
て遮られる光の影響を補うことができる。この目的のた
めに、ブラインド部材の位置とマスクの位置とを光学的
にほぼ共役に結ぶためのリレー光学系の光路中に開口絞
りを配置し、この開口絞りの作用により、照明光が減光
領域を通過する際に発生する回折光を照明光の通過点の
光軸からの距離に依存することなくほぼ一様に遮光する
ことが好ましい。
【0017】こうして、本発明では、各単位露光領域へ
の露光において、減光領域を介した照明光による実際の
露光光量の分布を、たとえば100%から0%までほぼ
線形的に変化させることができる。したがって、減光領
域を介して2回に亘って露光が行われる重複露光領域の
実際の露光光量を非重複露光領域の露光光量とほぼ一致
させることができ、重複露光領域と非重複露光領域との
間で露光光量ムラがほとんど発生しない。その結果、本
発明では、感光性基板上で画面合成により形成された大
面積のパターンにおいてパターン継ぎ目に欠陥のない良
好なデバイスを製造することができる。
【0018】また、本発明では、リレー光学系の光路中
に配置された開口絞りの作用により、透光領域を介した
光がマスクを照明する照明光の開口数と減光領域を介し
た光がマスクを照明する照明光の開口数との比を所定の
範囲に、たとえば0.5〜2の範囲に設定することがで
きる。その結果、減光領域を介した照明光が感光性基板
上において転写像を形成する重複露光領域と透光領域を
介した照明光が転写像を形成する非重複露光領域との間
で像の局所的な変化が大きく発生することなく、画面合
成のための良好な露光を行うことができる。
【0019】本発明の実施例を、添付図面に基づいて説
明する。図1は、本発明の実施例にかかる露光装置の構
成を概略的に示す図である。本実施例では、液晶表示素
子の製造に用いられる投影露光装置に本発明を適用して
いる。図1では、投影光学系14の光軸AXに平行にZ
軸が、光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に平行
にX軸が、光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に
垂直にY軸がそれぞれ設定されている。
【0020】図1に示す投影露光装置は、たとえば超高
圧水銀ランプからなる光源1を備えている。光源1は、
回転楕円面からなる反射面を有する楕円鏡2の第1焦点
位置に位置決めされている。したがって、光源1から射
出された照明光束は、ミラー3を介して、楕円鏡2の第
2焦点位置P1に光源像を形成する。楕円鏡2の第2焦
点位置P1に形成された光源像からの光束は、コレクタ
ーレンズ4によりほぼ平行な光束に変換された後、所望
の波長域の光束のみを透過させる波長選択フィルター5
に入射する。波長選択フィルター5を介して選択された
露光波長の光(たとえばg線(436nm)またはi線
(365nm)など)は、フライアイインテグレーター
6に入射する。
【0021】フライアイインテグレーター6は、多数の
正レンズエレメントをその中心軸線が光軸AXに沿って
延びるように縦横に配列することによって構成されてい
る。したがって、フライアイインテグレーター6に入射
した光束は、多数のレンズエレメントにより波面分割さ
れ、フライアイインテグレーター6の後側焦点面(すな
わち射出面の近傍)にレンズエレメントの数と同数の光
源像からなる二次光源を形成する。すなわち、フライア
イインテグレーター6の後側焦点面には、実質的な面光
源が形成される。
【0022】二次光源からの光束は、フライアイインテ
グレーター6の後側焦点面の近傍に配置された開口絞り
7により制限された後、第1リレーレンズ8に入射す
る。なお、開口絞り7は、後述する投影光学系14の入
射瞳面と光学的にほぼ共役な位置に配置され、照明に寄
与する二次光源の範囲を規定するための可変開口部を有
する。開口絞り7は、この可変開口部の開口径を変化さ
せることにより、照明条件を決定するσ値(投影光学系
14の瞳面の開口径に対するその瞳面上での光源像の口
径の比)を所望の値に設定する。
【0023】第1リレーレンズ8を介して集光された光
束は、後述するマスク13の照明領域を規定するための
マスクブラインド9に入射する。なお、マスクブライン
ド9は後述するように一対のブラインド部材を有し、こ
の一対のブラインド部材はマスク13と光学的に共役な
位置から光軸AXに沿って所定距離だけ間隔を隔てて配
置されている。照明領域規定手段としてのマスクブライ
ンド9の構成および作用については後述する。マスクブ
ラインド9を介した光束は、ブラインドリレー系(1
0、11)およびブラインドリレー系の光路中に配置さ
れた折り曲げミラー12を介して、所定の転写パターン
が形成されたマスク13を重畳的に照明する。
【0024】ここで、ブラインドリレー系は、折り曲げ
ミラー12よりも光源側に配置された前側レンズ10
と、折り曲げミラー12よりもマスク側に配置された後
側レンズ11とからなる。そして、前側レンズ10の後
側(マスク側)焦点面の近傍には開口絞り17が配置さ
れている。したがって、この開口絞り17は、フライア
イインテグレーター6の後側焦点面の近傍に配置された
開口絞り7と光学的にほぼ共役な位置に配置されている
ことになる。また、開口絞り17は、開口絞り7の開口
部よりも光学的に若干大きい開口部を有する。これは、
フライアイインテグレーター6と開口絞り7とを光軸A
Xに垂直な面に沿って一体的に偏心させることによって
照明光学系のテレセントリシティを調整する場合に、開
口絞り17が対応することができるようにするためであ
る。
【0025】マスク13を透過した光束は、投影光学系
14を介して、感光性基板であるプレート15に達す
る。こうして、プレート15上の単位露光領域には、マ
スク13のパターン像が形成される。ここで、投影光学
系14の入射瞳面の近傍には、開口絞り18が配置され
ている。また、上述したように、開口絞り7と投影光学
系14の入射瞳面とがほぼ共役に配置されているので、
投影光学系14の入射瞳面上に二次光源の像が形成さ
れ、マスク13およびプレート15がいわゆるケーラー
照明される。
【0026】なお、プレート15は、投影光学系14の
光軸AXに対して垂直な平面(XY平面)内において二
次元的に移動可能なプレートステージ16上に支持され
ている。したがって、プレートステージ16をひいては
プレート15を二次元的に移動させながら順次露光を行
うことにより、プレート15の各単位露光領域にマスク
13のパターンを逐次転写することができる。なお、図
1に示すように、マスク13はマスクステージMSによ
って保持されており、このマスク13は、マスク交換装
置MCによって別の転写用パターンが形成された別のマ
スクに交換可能である。また、プレートステージ16
は、駆動装置PSDによって2次元的に移動可能であ
り、また、マスクブラインド9は、ブラインド駆動系
(23、24)によって移動可能である。そして、マス
ク交換装置MC、駆動装置PSDおよびブラインド駆動
系(23、24)の駆動は、制御装置CSによって制御
されている。図1において不図示ではあるが、プレート
ステージ16の位置は、X方向及びY方向の位置を計測
する干渉計等の位置検出装置にて検出され、この位置検
出装置からの位置情報は制御装置CSへ入力されてい
る。このため、制御装置CSは、プレートステージ16
の位置を計測する位置検出装置からの位置情報に基づい
て駆動装置PSDの駆動量を制御している。
【0027】図2は、図1のマスクブラインド9の要部
構成を示す拡大斜視図であって、光軸AXに沿って光源
側からマスクブラインド9を構成する一対のブラインド
部材を見た図である。図2に示すように、マスクブライ
ンド9は、YZ平面に平行なプレート状に形成された透
明なガラス基板からなるブラインド部材21および22
を備えている。一対のブラインド部材21および22
は、マスク13のパターン面と共役な面と光軸AXとの
交点P2を中心として光軸AXに沿って等しい間隔を隔
てて配置されている。
【0028】また、ブラインド部材21および22の対
向する面には、遮光領域21aおよび22aと、減光領
域21bおよび22bとが形成されている。ここで、遮
光領域21aおよび22aは、露光光の透過をほぼ10
0%遮る領域である。また、減光領域21bおよび22
bは、露光光に対して所定の透過率分布を有する領域で
ある。したがって、ブラインド部材21および22の対
向する面において遮光領域も減光領域も形成されていな
い領域(図2中白抜きの部分)は、露光光をほぼ100
%透過させる透光領域21cおよび22cを構成してい
る。
【0029】ブラインド部材21では、透光領域21c
がY方向およびZ方向に沿った矩形状に形成され、遮光
領域21aがZ方向に沿って延びた矩形状部分とY方向
に沿って延びた矩形状部分とからなり全体的にL字型に
形成されている。なお、遮光領域21aは、透光領域2
1cの−Z方向側および−Y方向側に形成されている。
そして、透光領域21cと遮光領域21aのY方向に沿
った矩形状部分との間には、Y方向に沿って延びた矩形
状の減光領域21bが形成されている。また、透光領域
21cと遮光領域21aのZ方向に沿った矩形状部分と
の境界線は、Z方向に沿ったエッジパターン21dを構
成している。一方、ブラインド部材22は、ブラインド
部材21と基本的に同じ構成を有するが、遮光領域22
aが透光領域22cの+Z方向側および+Y方向側に形
成されている点が相違している。
【0030】図3は、ブラインド部材の減光領域の構成
を示す図であって、光源側のブラインド部材21の減光
領域21bを光軸AXに沿ってマスク側から見た拡大図
である。図3に示すように、ブラインド部材21の減光
領域21bには、ドット状の微小遮光部が所定の密度分
布にしたがって形成されている。さらに詳細には、図3
において矩形状の範囲31で示す領域が1つの単位減光
領域を形成し、この単位減光領域31のパターンがY方
向に沿って同じピッチ(単位減光領域31の幅)で繰り
返されている。
【0031】単位減光領域31では、透光領域21cか
ら遮光領域21aへ向かってすなわち−Z方向に沿って
ドット状の微小遮光部の形成密度が増大している。換言
すると、単位減光領域31において、露光光に対する透
過率は−Z方向に沿って所定の分布にしたがって減少
し、さらにY方向に積算した積算透過率が透光領域21
cから遮光領域21aへ−Z方向に沿って100%から
0%まで所定に分布にしたがって減少している。
【0032】さらに詳細には、この積算透過率の分布
は、単位減光領域31を介した照明光のうち途中の光学
系で遮られることなくプレート15に達する光による実
際の露光光量が所望の分布(ここでは100%から0%
への線形分布)にしたがって変化するように、露光光量
の所望の分布に応じて幾何学的に求められる透過率分布
(すなわち100%から0%への線形分布)よりも大き
く設定されている。この点については、後に詳述する。
【0033】なお、各微小遮光部はたとえばクロムのよ
うな遮光性の薄膜から構成され、その形状は矩形状(正
方形状または長方形状)であっても円形であってもよ
い。他方のブラインド部材22の減光領域22bも、ブ
ラインド部材21の減光領域21bと同様に形成されて
いる。
【0034】ここで、図1を再び参照すると、マスクブ
ラインド9は、光源側のブラインド部材21をY方向に
沿って移動させるための駆動系23と、マスク側のブラ
インド部材22をY方向に沿って移動させるための駆動
系24とを備えている。このように、一対のブラインド
部材21および22をそれぞれ機械的に駆動するため
に、一対のブラインド部材21と22との間には数百μ
mの間隔が確保されている。
【0035】図4は、4つのパターンを画面合成する場
合におけるプレート15上の4つの単位露光領域EA1
〜EA4の配置およびその重なり合わせを示す図であ
る。また、図5は、プレート15上の第1単位露光領域
EA1に露光する際のマスクブラインド9の動作を説明
する図であって、光軸AXに沿って光源側からマスクブ
ラインド9を見た図である。さらに、図6は、マスク1
3のパターン面の構成を示す平面図である。
【0036】図6に示すように、マスク13のパターン
面には、転写用のパターンが描かれた矩形状のパターン
領域61と、この矩形状のパターン領域61を包囲する
遮光帯62とが形成されている。遮光帯62には、露光
光の透過をほぼ100%遮るように、たとえばクロム膜
が蒸着されている。こうして、パターン領域61と遮光
帯62との間には、矩形状の遮光帯エッジ63が形成さ
れている。なお、図6は、説明を簡単にするために、後
述する各単位露光領域(EA1〜EA4)ヘの露光のた
めの第1乃至第4のマスク(13a〜13d)を纏めて
示しているが、第1マスク13aは、第1パターン領域
61a、第1遮光帯62aおよび第1遮光帯エッジ63
aを有し、第2マスク13bは、第2パターン領域61
b、第2遮光帯62bおよび第2遮光帯エッジ63bを
有している。また、第3マスク13cは、第3パターン
領域61c、第3遮光帯62cおよび第3遮光帯エッジ
63cを有し、第4マスク13dは、第4パターン領域
61d、第4遮光帯62dおよび第4遮光帯エッジ63
dを有している。以下、図4〜図6を参照して、第1単
位露光領域EA1、第2単位露光領域EA2、第3単位
露光領域EA3、および第4単位露光領域EA4の順に
行う各露光動作について説明する。
【0037】まず、第1単位露光領域EA1への露光の
ために、第1単位露光領域EA1を形成すべき第1露光
用パターンが形成された第1マスク13aが、マスク交
換装置MCによってマスクステージMS上に設定され
る。第1単位露光領域EA1への露光では、マスク13
aに対して一対のブラインド部材21および22を図5
に示すような位置関係にしたがって初期的に位置決めす
る。すなわち、初期状態では、ブラインド部材21の減
光領域21bおよびエッジパターン21dがマスク13
aのパターン領域61a(図5では不図示)と重なり、
ブラインド部材22の減光領域22bおよびエッジパタ
ーン22dがマスク13aの遮光帯62a(図5では不
図示)と重なっている。第1単位露光領域EA1への露
光では、図5において実線で示す初期状態から、駆動系
23によりブラインド部材21を−Y方向に、駆動系2
4によりブラインド部材22を+Y方向に一定の速度で
移動させる。
【0038】なお、露光に伴うブラインド部材21およ
び22の移動距離は、ブラインド部材21(22)の減
光領域21b(21b)の単位減光領域31の幅(Y方
向の長さ)のN倍(Nは正の整数:図3ではN=2と仮
定している)となっている。こうして、感光性基板であ
るプレート15上の第1単位露光領域EA1への露光が
行われる。ここで、第1単位露光領域EA1への露光に
際してブラインド部材22の移動は必ずしも必要ではな
いが、ブラインド部材22に付着した異物の転写の影響
を小さくするには、双方のブラインド部材を常に移動さ
せながら各単位露光領域への露光を行うことが好まし
い。
【0039】図7は、プレート15上の第1単位露光領
域EA1への露光状態を示す図である。図7に示す第1
単位露光領域EA1のうち、領域71はブラインド部材
21の減光領域21bを通過した光によって露光された
領域であり、領域72はブラインド部材21のエッジパ
ターン21dの露光中の通過領域によって規定される露
光領域であり、領域71および領域72以外の領域73
はブラインド部材21の透光領域21cを通過した光に
よって露光された領域である。ここで、領域73を画成
する4つの境界線のうち領域71および領域72に接し
ない境界線73aおよび73bは、マスク13aの遮光
帯エッジ63aによって規定されることはいうまでもな
い。
【0040】したがって、図7において線74および7
5で示すように、露光領域73における露光光量は一定
である。また、露光領域72における露光光量は、エッ
ジパターン21dが一定の速度で移動するため、露光領
域73との境界から外縁に向かって線形的に減少する。
さらに、露光領域71における露光光量も、減光領域2
1bが単位減光領域31の幅の整数倍(この場合は2
倍)だけ移動するため、露光領域73との境界から外縁
に向かって線形的に減少する。これは、前述したよう
に、単位減光領域31の幅の整数倍の移動中における露
光領域71の実際の積算露光光量が線形的に変化するよ
うに、単位減光領域31における積算透過率の分布が本
発明にしたがって線形分布よりも若干大きく設定されて
いるからである。
【0041】次いで、マスク交換装置MCによって第1
マスク13aはマスクステージMSから取り出され、そ
の後、第2単位露光領域EA2への露光のために、第2
単位露光領域EA2を形成すべき第2露光用パターンが
形成された第2のマスク13bが、マスク交換装置MC
によってマスクステージMS上に設定される。このマス
ク交換動作と同時に、駆動装置PSDを介してプレート
ステージ16を、ひいてはプレート15を移動させた
後、第2単位露光領域EA2への露光を行う。第2単位
露光領域EA2への露光の初期状態では、ブラインド部
材21の減光領域21bおよびブラインド部材22のエ
ッジパターン22dがマスク13bのパターン領域61
bと重なり、ブラインド部材22の減光領域22bおよ
びブラインド部材21のエッジパターン21dがマスク
13bの遮光帯62bと重なっている。そして、駆動系
23によりブラインド部材21を−Y方向に、駆動系2
4によりブラインド部材22を+Y方向に一定の速度で
移動させる。なお、露光に伴うブラインド部材21およ
び22の移動距離は、第1単位露光領域EA1への露光
と同様である。
【0042】さらに、マスク交換装置MCによって第2
マスク13bはマスクステージMSから取り出され、そ
の後、第3単位露光領域EA3への露光のために、第3
単位露光領域EA3を形成すべき第3露光用パターンか
形成された第3のマスク13cが、マスク交換装置MC
によってマスクステージMS上に設定される。このマス
ク交換動作と同時に、駆動装置PSDを介してプレート
15を移動させた後、第3単位露光領域EA3への露光
を行う。第3単位露光領域EA3への露光の初期状態で
は、ブラインド部材22の減光領域22bおよびエッジ
パターン22dがマスク13cのパターン領域61cと
重なり、ブラインド部材21の減光領域21bおよびエ
ッジパターン21dがマスク13cの遮光帯62cと重
なっている。そして、駆動系23によりブラインド部材
21を−Y方向に、駆動系24によりブラインド部材2
2を+Y方向に一定の速度で移動させる。なお、露光に
伴うブラインド部材21および22の移動距離は、第1
単位露光領域EA1および第2単位露光領域EA2への
露光と同様である。
【0043】最後に、マスク交換装置MCによって第3
マスク13cはマスクステージMSから取り出され、そ
の後、第4単位露光領域EA4への露光のために、第4
単位露光領域EA4を形成すべき第4露光用パターンか
形成された第4のマスク13dが、マスク交換装置MC
によってマスクステージMS上に設定される。このマス
ク交換動作と同時に、駆動装置PSDを介してプレート
15をさらに移動させた後、第4単位露光領域EA4へ
の露光を行う。第4単位露光領域EA4への露光の初期
状態では、ブラインド部材22の減光領域22bおよび
ブラインド部材21のエッジパターン21dがマスク1
3dのパターン領域61dと重なり、ブラインド部材2
1の減光領域21bおよびブラインド部材22のエッジ
パターン22dがマスク13dの遮光帯62dと重なっ
ている。そして、駆動系23によりブラインド部材21
を−Y方向に、駆動系24によりブラインド部材22を
+Y方向に一定の速度で移動させる。なお、露光に伴う
ブラインド部材21および22の移動距離は、第1単位
露光領域EA1〜第3単位露光領域EA3への露光と同
様である。
【0044】こうして、プレート15を二次元的に移動
させながら順次露光を行うことにより、プレート15上
の4つの単位露光領域EA1〜EA4において、ほぼ一
定の露光光量を得ることができる。すなわち、重複露光
領域(図4中斜線で示す領域)41〜44とそれ以外の
非重複露光領域(図4中白抜きで示す領域)とでほぼ一
致した露光光量を得ることができる。なお、図4の4つ
の重複露光領域41〜44が重なり合う領域45におい
ては4回の露光が行われ、この4重複露光領域45では
露光光量分布にある程度の誤差が発生する。しかしなが
ら、各ブラインド部材の減光領域の単位減光領域の幅を
各ブラインド部材の露光移動量の1/Nに設定するとき
の正の整数Nをできるだけ大きく設定することにより、
4重複露光領域45における露光光量分布の誤差を小さ
くすることができる。
【0045】ところで、マスクブラインドが露光中に移
動しない場合、減光領域に形成するドット状の微小遮光
部の大きさを露光装置の限界解像力よりも小さくする必
要があった。具体的には、投影光学系の倍率を等倍と
し、投影光学系のNAを0.1とし、ブラインドリレー
系の倍率を4倍とし、マスクブラインド9の透光領域
(21c、22c)を介してマスクを照明する照明光学
系のNAを0.05と設定すれば、マスクブラインド上
における照明NAは0.2となる。つまり、露光波長を
g線(波長λ=436nm)とすれば、マスクブライン
ドの各ブラインド部材の減光領域上の微小遮光部のプレ
ート上に転写され得る臨界的な大きさRは、以下の式
(1)で表される。 R=λ/2NA=436×10-3/(2×0.2)≒1μm (1)
【0046】すなわち、マスクブラインドが露光中に移
動しない場合、各ブラインド部材の減光領域上の微小遮
光部がプレート上に転写されないように構成するには、
1μmよりも小さいドット状の微小遮光部を所定の密度
分布に沿って多数形成する必要がある。これに対し、本
実施例では、マスクブラインドが露光中に移動するとと
もに、各ブラインド部材がマスクと共役な位置から所定
距離だけ間隔を隔てて配置されているので、各ブライン
ド部材の減光領域上の微小遮光部の大きさが1μmより
もある程度大きくても、実際の露光に際してその微小遮
光部がプレート上に転写されることはない。しかしなが
ら、なだらかな密度分布を、ひいてはなだらかな透過率
分布を形成するには、各ブラインド部材の減光領域上の
微小遮光部の大きさをなるべく小さくする方が望まし
い。そこで、本実施例では、パターニングの容易性およ
びコスト等も考慮し、各ブラインド部材の減光領域に形
成される各微小遮光部の大きさを2μmとし、以下、減
光領域における光の回折の影響について説明する。
【0047】簡単のため、各ブラインド部材の減光領域
に形成される微小遮光部のパターンが一次元的な周期性
を有する場合について考える。この場合、透過率が10
%の領域では、透光部が2μmで遮光部が18μmでピ
ッチが20μmのライン・アンド・スペースが形成され
る。また、透過率が20%の領域では、透光部が2μm
で遮光部が8μmでピッチが10μmのライン・アンド
・スペースが形成される。さらに、透過率が50%の領
域では、透光部および遮光部がともに2μmでピッチが
4μmのライン・アンド・スペースが形成される。この
ようにパターニングされた減光領域では、微小遮光部に
より形成されるパターンにより回折光が発生する。
【0048】この場合、発生するm次(m≠0)の回折
光の回折角θm は、次の式(2)で表される。 sin θm =m・λ/p (2) ここで、mは回折次数であり、λは光の波長であり、p
は微小遮光部からなるパターンのピッチである。減光領
域で発生した回折光のうち、ブラインドリレー系(1
0、11)内に取り込まれる光のみが露光に寄与する照
明光(露光光)となり、ブラインドリレー系(10、1
1)内に取り込まれない光の分だけマスク上およびプレ
ート上における照度が低下することになる。
【0049】図8は、ブラインドリレー系の瞳面におけ
る回折光の位置を示す図である。図8(a)において、
実線で示す円81は、ブラインドリレー系(10、1
1)の瞳面の近傍に配置された開口絞り17の開口部を
示している。また、円81の内側において円81と同心
的に実線で描かれた円82は、減光領域を透過した0次
光を示している。さらに、破線で示す4つの円は、減光
領域で発生した回折光のうち、正の回折次数(m=1、
2、3、4)を有する各回折光を示している。同様に、
一点鎖線で示す4つの円は、減光領域で発生した回折光
のうち、負の回折次数(m=−1、−2、−3、−4)
を有する各回折光を示している。図8(a)に示すよう
に、ブラインドリレー系(10、11)の瞳面上におい
て各回折光の光束は0次光と同じ円で表され、回折次数
が4までの回折光の一部が開口絞り17の開口部を介し
てブラインドリレー系(10、11)内に取り込まれる
が、回折次数が5以上の回折光は開口絞り17によって
遮られブラインドリレー系(10、11)内に取り込ま
れることはない。
【0050】また、図8(a)を参照すると、減光領域
を介した0次光は、開口絞り17の開口部81の中央を
通過することがわかる。さらに、減光領域を介した回折
光は、その回折次数が大きくなるほど開口絞り17の開
口部81の中心である光軸AXから位置ずれした状態で
開口絞り17へ入射することがわかる。その結果、図8
(b)に示すように、0次光は光量損失なく開口絞り1
7の開口部81を通過するが、n次回折光(n=1〜
4)の場合にはその一部(図中斜線で示す部分)だけが
開口部81を通過し、残部は開口絞り17で遮られる。
そして、開口絞り17でのn次回折光の光量損失は、回
折次数nの絶対値が大きくなるほど大きくなる。
【0051】ここで、ブラインドリレー系の瞳面におけ
る各回折光の位置関係は、減光領域を通過する照明光の
通過点の光軸AXからの距離に依存することなく不変で
ある。換言すると、ブラインドリレー系の瞳面の近傍に
配置された開口絞り17を介して取り込まれる回折光の
次数(図8では4次の回折光まで)および各次数の回折
光の割合は、ブラインド部材が移動して回折光が発生す
る減光領域の位置が変化してもその変化に依存すること
がない。したがって、各回折光の強度および開口絞り1
7を介して取り込まれる各回折光の割合を求めることに
より、減光領域を介した光によるマスク上の実際の照度
分布を、ひいてはプレート上での実際の露光光量分布を
求めることができる。
【0052】まず、m次(m≠0)の回折光の振幅Am
は、減光領域に形成された微小遮光部からなるパターン
のフーリエスペクトルを求めることにより、次の式
(3)で表される。 Am =∫ f(x) ・ exp(−i・2πm/p・x)dx (3) ここで、xは位置座標であり、f(x)は透過振幅分布
である。
【0053】図9に示すように、減光領域のパターン
が、透過振幅分布f(x)=0の微小遮光部と透過振幅
分布f(x)=1の微小透光部との繰り返しパターンの
場合、上述の式(3)を次の式(4)に示すように変形
することができる。
【数1】 Am =1/p・∫ exp(−i・2πm/p・x)dx =1/π・ sin(m・π・d/p) (4) ここで、dは、透過振幅分布f(x)=0の微小遮光部
の大きさである。こうして、m次(m≠0)の回折光の
強度Im は、その振幅Am を2乗することにより求ま
る。
【0054】次に、開口絞り17を介してブラインドリ
レー系内に取り込まれる各回折光の割合を求める。図8
(b)に示すように、ブラインドリレー系内に取り込ま
れるn次回折光の割合は、開口絞り17の開口部81を
通過するn次回折光の光束部分(図中斜線で示す)の面
積と光束全体を表す円の全体面積との比として求められ
る。こうして、ここで求めた各回折光の割合と先に求め
た各回折光の強度Im との積を算出し、各回折光に対し
て算出された積の総和を求めることにより、減光領域で
の光の回折に起因するブラインドリレー系での光束のケ
ラレを考慮した場合のマスク上またはプレート上におけ
る照明光の実際の強度を求めることができる。
【0055】図10は、減光領域での光の回折に起因す
るブラインドリレー系での光束のケラレを考慮した場合
の照明光の実際の強度と減光領域の透過率との関係につ
いてシミュレーションした結果を示す図である。なお、
このシミュレーションにおいて、マスクブラインドへの
入射光束のNAを0.2とし、ブラインドリレー系の瞳
面の近傍に配置された開口絞り17を介して規定される
光束のNAを0.25としている。また、図10の縦軸
では、透過率が100%である透光領域を介した照明光
の透過強度を基準として、減光領域を介した照明光の実
際の透過強度を規格化している。
【0056】図10を参照すると、減光領域のうち透過
率が50%の領域を介した光によるプレート上の実際の
露光光量は、透光領域を介した光によるプレート上の露
光光量の約43%である。したがって、減光領域を介し
て2回に亘って露光が行われる重複露光領域42および
44(図4参照)の実際の露光光量は、非重複露光領域
の露光光量の約86%となり、重複露光領域と非重複露
光領域との間で露光光量ムラが発生することになる。
【0057】以上のように、減光領域で発生した回折光
の一部がブラインドリレー系で遮られて露光に寄与しな
くなるため、減光領域における透過率に対して露光面に
おいて実際に得られる透過率(すなわち露光光量分布か
ら換算される透過率)は低くなる。そして、減光領域に
おける透過率に対する実際の透過率の低下の度合いは、
減光領域における透過率が50%のときに最も大きく、
減光領域における透過率が100%または0%に近づく
につれて減少する。
【0058】そこで、本実施例では、照明光が減光領域
を通過する際に発生する回折光のうちブラインドリレー
系で遮られる光の影響を補うために、各ブラインド部材
の減光領域における透過率の分布を100%から0%ま
での線形分布よりも若干大きく設定している。その結
果、各単位露光領域への露光において、減光領域を介し
た照明光のうちブラインドリレー系で遮られることなく
プレートに達する光による実際の露光光量の分布は、所
望どおり100%から0%までほぼ線形的に変化するこ
とになる。
【0059】減光領域に形成すべき透過率の分布は、具
体的には次のように決定される。図10を参照すると、
たとえば実際の透過率として50%(すなわち図10に
おいて縦軸に示す透過強度が0.5)を得るのに必要な
減光領域上の透過率は約57%である。また、実際の透
過率として20%を得るのに必要な減光領域上の透過率
は約23%であり、実際の透過率として80%を得るの
に必要な減光領域上の透過率は約83%である。このよ
うに、実際の透過率を得るのに必要な減光領域上の透過
率を全体に亘って逐次求めることにより、減光領域に形
成すべき透過率の分布として、100%から0%までの
線形分布よりも若干大きく設定された透過率分布を得る
ことができる。
【0060】以上のように、本実施例の露光装置では、
減光領域を照明光が通過する際に発生する回折光のうち
照明光学系の光路中において遮られる光の影響を補うよ
うに減光領域の透過率の分布が設定されているので、各
単位露光領域への露光において減光領域を介した照明光
のうちプレートに達する光による実際の露光光量の分布
を100%から0%までほぼ線形的に変化させることが
できる。したがって、減光領域を介して2回に亘って露
光が行われる重複露光領域の実際の露光光量を非重複露
光領域の露光光量とほぼ一致させることができ、露光光
量ムラがほとんど発生しない。その結果、本実施例で
は、プレート上で画面合成により形成された大面積のパ
ターンにおいてパターン継ぎ目に欠陥のない良好なデバ
イスを製造することができる。
【0061】また、本実施例では、ブラインドリレー系
の光路中に配置された開口絞り17の作用により、透光
領域を介した光がマスクを照明する照明光の開口数と減
光領域を介した光がマスクを照明する照明光の開口数と
の比を所定の範囲に、たとえば0.5〜2の範囲に設定
することができる。その結果、減光領域を介した照明光
がプレート上において転写像を形成する重複露光領域と
透光領域を介した照明光が転写像を形成する非重複露光
領域との間で像の局所的な変化が大きく発生することな
く、画面合成のための良好な露光を行うことができる。
【0062】なお、本実施例において、減光領域におけ
る透過率の分布を線形的な分布よりも若干大きく設定す
るには、パターニング自体を変化させてもよいし、パタ
ーンのピッチを変化させてもよいし、微小遮光部の大き
さを変化させてもよい。また、上述の説明では、微小遮
光部が規則正しく配列された周期パターンに基づいてシ
ミュレーションを行っているが、微小遮光部がランダム
に配列された場合についても、微小遮光部の厳密な配置
を考慮した上で二次元的なシミュレーションを行うこと
により、本発明にしたがって減光領域に形成すべき透過
率の分布について厳密解を求めることができる。
【0063】図11は、ブラインド部材の第1変形例と
して減光領域に三角形状の微小遮光部を所定のピッチで
形成した様子を示す図である。図11では、遮光領域と
減光領域との境界線に沿って延びた底辺と、透光領域と
減光領域との境界線上の頂点とを有するほぼ三角形状の
微小遮光部(図中斜線で示す)がブラインド部材の移動
方向に沿って所定のピッチで形成されている。ここで、
各微小遮光部の外形は、本発明にしたがって形成すべき
透過率の分布に対応するように規定されている。また、
三角形状の微小遮光部が形成されるピッチは、ブライン
ド部材の露光移動量の1/N(Nは十分大きな正の整
数)に設定されている。
【0064】図12は、減光領域のパターニングが容易
なブラインド部材の第2変形例として三角形状の微小遮
光部の一方の斜線部分を階段状に形成した様子を示す図
である。図12の第2変形例では、図11の第1変形例
と同様に、遮光領域と減光領域との境界線に沿って延び
た底辺と、透光領域と減光領域との境界線上またはその
近傍に位置する頂点とを有する三角形状の微小遮光部
(図中斜線で示す)がブラインド部材の移動方向に沿っ
て所定のピッチで形成されている。そして、三角形状の
微小遮光部の形成ピッチは、ブラインド部材の露光移動
量のたとえば1/100に設定されている。ただし、各
微小遮光部の図中左側の斜辺は図中鉛直方向に直線状に
延びているが、図中右側の斜辺部分が10段の階段状に
形成されている。
【0065】図12の左側から2番目の微小遮光部10
2に着目すると、この微小遮光部102は図10の最も
左側の微小遮光部101を各段の遮光部分の高さの1/
5だけ図中鉛直方向に位置ずれさせた形状をしている。
同様に、図10の左側から3番目の微小遮光部103
は、微小遮光部101を各段の遮光部分の高さの2/5
だけ図中鉛直方向に位置ずれさせた形状をしている。ま
た、図10の左側から4番目の微小遮光部104は微小
遮光部101を各段の遮光部分の高さの3/5だけ図中
鉛直方向に位置ずれさせた形状を、図10の左側から5
番目の微小遮光部105は微小遮光部101を各段の遮
光部分の高さの4/5だけ図中鉛直方向に位置ずれさせ
た形状をしている。第2変形例では、微小遮光部101
〜105を含む単位減光領域106における幾何学的積
算透過率の分布が本発明にしたがって規定されている。
【0066】図13は、ブラインド部材の第3変形例と
して減光領域に様々な長さの棒状の微小遮光部を所定の
ピッチで形成することによって単位減光領域を棒グラフ
状に形成した様子を示す図である。図11の第3変形例
では、単位減光領域において長さの異なる棒状の微小遮
光部が所定のピッチで形成され、単位減光領域における
幾何学的積算透過率の分布は本発明にしたがって規定さ
れている。
【0067】なお、本実施例にかかるブラインド部材で
は、図3に示すようにドット状の微小遮光部を形成する
ことによって減光領域を構成しているが、膜厚に応じて
透過率の変化する薄膜によって減光領域を覆い、この薄
膜の厚さを段階的に変化させることによって減光領域を
構成することもできる。この場合、厚さの薄い膜で覆わ
れた領域の透過率は高く、厚さの厚い膜で覆われた領域
の透過率は低くなる。したがって、厚さの段階的に変化
する薄膜からなるパターンは、強度と位相とが交じり合
った回折格子と見なすことができる。その結果、上述の
本実施例と同様に、マスクブラインドの減光領域におい
て回折光が発生し、その一部がブラインドリレー系で遮
られることによる照度変化が起こる。
【0068】実際に減光領域にクロムからなる薄膜を形
成した後にエッチング処理などを施すことにより微小遮
光部からなるパターンを形成する場合には、ドット状の
パターンや三角形状のパターンの丸まり(パターンの角
の部分の一部が欠けて丸まってしまうこと)等の影響を
考慮する必要があるが、本実施例では減光領域における
透過率の分布を決定する際にこの影響も考慮に入れるこ
とができる。
【0069】また、上述の実施例では、マスクを照明す
る照明光のNAは、フライアイインテグレーター6の後
側焦点面の近傍に配置された開口絞り7によって規定さ
れるように構成されている。しかしながら、ブラインド
リレー系の光路中に配置された開口絞り17の開口部を
開口絞り7の開口部よりも光学的に小さく設定すること
により、この開口絞り17によりマスクを照明する照明
光のNAを規定するように構成することもできる。この
場合、開口絞り7に代えて、開口絞り17を光軸AXに
対して偏心させることにより照明光学系のテレセントリ
シティの調整を行うこともできる。
【0070】さらに、上述の実施例では、減光領域で発
生する回折光のうち照明光学系で遮られる光の影響を補
うように減光領域の透過率分布を設定している。しかし
ながら、前述のσ値の設定によっては、減光領域で発生
する回折光のうち投影光学系で遮られる光の影響を補う
ように減光領域の透過率分布を設定する必要がある。ま
た、上述の実施例では、液晶表示素子を製造する露光装
置に本発明を適用しているが、半導体素子を製造する露
光装置に対して本発明を適用することもできる。さら
に、上述の実施例では、投影光学系を介して露光を行う
投影露光装置に本発明を適用しているが、マスクと感光
性基板とを近接させて露光を行う他の露光装置や他の一
般的な露光装置に対して本発明を適用することもでき
る。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
減光領域で発生する回折光のうち途中の光路中において
遮られる光の影響を補うように減光領域の透過率分布が
設定されているので、各単位露光領域への露光におい
て、減光領域を介した照明光による実際の露光光量の分
布をたとえば100%から0%までほぼ線形的に変化さ
せることができる。したがって、減光領域を介して2回
に亘って露光が行われる重複露光領域の実際の露光光量
を非重複露光領域の露光光量とほぼ一致させることがで
き、露光光量ムラがほとんど発生しない。その結果、本
発明では、感光性基板上で画面合成により形成された大
面積のパターンにおいてパターン継ぎ目に欠陥のない良
好なデバイスを製造することができる。
【0072】また、本発明では、リレー光学系の光路中
に配置された開口絞りの作用により、透光領域を介した
光がマスクを照明する照明光の開口数と減光領域を介し
た光がマスクを照明する照明光の開口数との比を所定の
範囲に設定することができる。その結果、減光領域を介
した照明光が感光性基板上において転写像を形成する重
複露光領域と透光領域を介した照明光が転写像を形成す
る非重複露光領域との間で像の局所的な変化が大きく発
生することなく、画面合成のための良好な露光を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる露光装置の構成を概略
的に示す図である。
【図2】図1のマスクブラインド9の要部構成を示す拡
大斜視図であって、光軸AXに沿って光源側からマスク
ブラインド9を構成する一対のブラインド部材を見た図
である。
【図3】ブラインド部材の減光領域の構成を示す図であ
って、光源側のブラインド部材21の減光領域21bを
光軸AXに沿ってマスク側から見た拡大図である。
【図4】4つのパターンを画面合成する場合におけるプ
レート15上の4つの単位露光領域EA1〜EA4の配
置およびその重なり合わせを示す図である。
【図5】プレート15上の第1単位露光領域EA1に露
光する際のマスクブラインド9の動作を説明する図であ
って、光軸AXに沿って光源側からマスクブラインド9
を見た図である。
【図6】マスク13のパターン面の構成を示す平面図で
ある。
【図7】プレート15上の第1単位露光領域EA1への
露光状態を示す図である。
【図8】ブラインドリレー系の瞳面における回折光の位
置を示す図である。
【図9】透過振幅分布f(x)=0の微小遮光部と透過
振幅分布f(x)=1の微小透光部との繰り返しパター
ンを示す図である。
【図10】減光領域での光の回折に起因するブラインド
リレー系での光束のケラレを考慮した場合の照明光の実
際の強度と減光領域における透過率との関係についてシ
ミュレーションした結果を示す図である。
【図11】ブラインド部材の第1変形例として減光領域
に三角形状の微小遮光部を所定のピッチで形成した様子
を示す図である。
【図12】減光領域のパターニングが容易なブラインド
部材の第2変形例として三角形状の微小遮光部の一方の
斜線部分を階段状に形成した様子を示す図である。
【図13】ブラインド部材の第3変形例として減光領域
に様々な長さの棒状の微小遮光部を所定のピッチで形成
することによって単位減光領域を棒グラフ状に形成した
様子を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 楕円反射鏡 3 第2焦点位置 4 コレクターレンズ 5 波長選択フィルター 6 フライアイインテグレーター 7 開口絞り 8 第1リレーレンズ 9 マスクブラインド 10、11 ブラインドリレー系 12 ミラー 13 マスク 14 投影光学系 15 プレート 16 プレートステージ 17、18 開口絞り 21、22 ブラインド部材 23、24 駆動系

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写用のパターンが形成されたマスクを
    所定の照明光で照明するための照明光学系と、該照明光
    学系の光路中において前記マスクと光学的に共役な位置
    から前記照明光学系の光軸に沿って所定距離だけ間隔を
    隔てて配置されて前記マスクの照明領域を規定するため
    の照明領域規定手段とを備え、感光性基板上において部
    分的に重なり合う複数の単位露光領域のそれぞれに前記
    マスクのパターンの像を順次露光する露光装置におい
    て、 前記照明領域規定手段は、前記照明光を透過させるため
    の透光領域と、前記照明光の透過を遮るための遮光領域
    と、前記透光領域と前記遮光領域との間に形成され前記
    透光領域から前記遮光領域にかけて透過率が次第に低く
    なる減光領域とを有し、 前記減光領域は、該減光領域を通過した照明光が光量損
    失することにより前記減光領域に対応する前記感光性基
    板上での領域において発生する光量分布または照度分布
    の変化を補正するように所定の透過率分布を有すること
    を特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記減光領域の透過率の分布は、前記減
    光領域に対応する前記感光性基板上での領域において形
    成される光量分布または照度分布が100%から0%ま
    でほぼ線形的に変化するように設定されていることを特
    徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記減光領域は、非線形的に変化する透
    過率分布を有することを特徴とする請求項1または2に
    記載の露光装置。
  4. 【請求項4】 前記照明光学系は、前記照明領域規定手
    段の位置と前記マスクの位置とを光学的にほぼ共役に結
    ぶためのリレー光学系と、該リレー光学系の光路中に配
    置された開口絞りとを有することを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記開口絞りは、前記透光領域を介した
    光が前記マスクを照明する照明光の開口数と前記減光領
    域を介した光が前記マスクを照明する照明光の開口数と
    の比が0.5以上で且つ2以下となるように設定されて
    いることを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
  6. 【請求項6】 前記照明領域規定手段は、前記透光領
    域、前記遮光領域および前記減光領域がそれぞれ形成さ
    れた複数のブラインド部材を有し、前記複数の単位露光
    領域の各々の露光に際して前記複数のブラインド部材の
    各々を前記照明光学系の光軸を横切る所定方向に沿って
    常に移動させることを特徴とする請求項1乃至5のいず
    れか1項に記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 転写用のパターンが形成されたマスクを
    所定の照明光で照明する際に前記マスクと光学的にほぼ
    共役な位置に配置されたブラインド部材によって前記マ
    スクの照明領域を規定し、前記マスクの前記照明領域に
    形成されたパターンの像を感光性基板上において部分的
    に重なり合う複数の単位露光領域に順次露光する露光方
    法において、 前記ブラインド部材は、前記照明光を透過させるための
    透光領域と、前記照明光の透過を遮るための遮光領域
    と、前記透光領域と前記遮光領域との間に形成され前記
    透光領域から前記遮光領域にかけて透過率が次第に低く
    なる減光領域とを有し、 前記減光領域を通過した照明光が光量損失することによ
    り前記減光領域に対応する前記感光性基板上での領域に
    おいて発生する光量分布または照度分布の変化を補正す
    るように所定の透過率分布を前記減光領域に付与し、 前記複数の単位露光領域の各々への露光において、前記
    所定の透過率分布を有する前記減光領域を介した照明光
    により、前記感光性基板上において前記所望の分布にし
    たがって変化する光量分布または照度分布を得ることを
    特徴とする露光方法。
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JP2012099810A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置および方法
KR20220050999A (ko) * 2019-09-03 2022-04-25 캐논 가부시끼가이샤 노광장치 및 물품의 제조방법

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