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JP2000223012A - 電子放出源の製造方法及び電子放出源 - Google Patents

電子放出源の製造方法及び電子放出源

Info

Publication number
JP2000223012A
JP2000223012A JP5914299A JP5914299A JP2000223012A JP 2000223012 A JP2000223012 A JP 2000223012A JP 5914299 A JP5914299 A JP 5914299A JP 5914299 A JP5914299 A JP 5914299A JP 2000223012 A JP2000223012 A JP 2000223012A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
emission source
substrate
electron emission
emitter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5914299A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Takigawa
浩史 滝川
Kenju Sakakibara
建樹 榊原
Shigeo Ito
茂生 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Futaba Corp
Original Assignee
Futaba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Futaba Corp filed Critical Futaba Corp
Priority to JP5914299A priority Critical patent/JP2000223012A/ja
Publication of JP2000223012A publication Critical patent/JP2000223012A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易な電子放出源の製造方法を提供す
ること。 【解決手段】 チャンバ101を圧力1PaのHe雰囲
気にして、直流100Aのアーク電流を流して1秒間ア
ーク放電させて、陰極102を局所的に加熱させると、
陰極102を構成する陰極材料が飛散して、表面に多数
のカーボンナノチューブが形成された粒子が生じる。前
記粒子を収集して、電子放出源のエミッタとして使用す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出源の製造
方法及び電子放出源に関する。
【0002】
【従来の技術】電界電子放出源は、熱エネルギを利用す
る電子源(熱電子放出源)に比べ、省エネルギで長寿命
化が可能など、優れた点が多い。現在、このような電界
電子放出源の材料としては、シリコン等の半導体、タン
グステン、モリブデン等の金属が知られている。
【0003】電界電子放出源は、その先端に電界を集中
させるため、鋭利な先端を持たなければならない。しか
しながら、タングステン等の金属材料の先端を鋭利に加
工することは容易ではない。また、使用中に電界電子放
出源の先端の鋭利さを保つためには、電子管内を10
−8Torr台以上の高真空にする必要もある。このよ
うに、金属材料を用いた電界電子放出源は、その製造が
非常に困難であるとともに、その後の電子管の製造も困
難にする。
【0004】最近、上記の様な欠点を持たない電界電子
放出源の材料として、カーボンナノチューブが注目され
ている。カーボンナノチューブは、それ自体が電界を集
中させるのに充分な鋭利さを持ち、化学的に安定で、機
械的にも強靱であるという特徴を持つため、電界電子放
出源として非常に有望視されている。
【0005】従来のカーボンナノチューブの製造方法と
して、特開平6−280116号公報に記載されている
ように、圧力200Torr〜2500TorrのHe
等のガス雰囲気中で、カーボン直流アーク放電により、
陰極のカーボン電極にカーボンナノチューブを成長させ
る方法がある。前記方法では、陰極のカーボン電極上の
無定形炭素の殻(シェル(shell))の内部(コア
(core))に、カーボンナノチューブ等の集積部が
形成され、前記殻からカーボンナノチューブを採集する
ようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のカーボンナ
ノチューブの製造方法においては、殻からカーボンナノ
チューブを採集するため、カーボンナノチューブの採集
が極めて煩雑になるという問題があった。従って、前記
のようにして得られたカーボンナノチューブを用いて電
子放出源を製造するためには、極めて煩雑な工程が必要
になるという問題があった。
【0007】本発明は、製造が容易な電子放出源の製造
方法を提供することを課題としている。また、本発明
は、製造が容易な電子放出源を提供することを課題とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、所定ガ
ス10Torrから10−4Torrの雰囲気中でグラ
ファイト又は所定の触媒金属を含有するグラファイトか
ら成る粒子生成用材料を加熱することにより粒子を生成
し、前記粒子を基板に被着してエミッタとして使用する
ことを特徴とする電子放出源の製造方法が提供される。
【0009】前記ガスは、C、C等の炭化
水素系ガス、CO、CO、O、H、Nあるいは
HeやAr等の希ガスを使用することができる。また、
前記触媒金属は、Ni、Y、Fe、Co、Pt、Rh、
W、V、Pd又はこれらの混合物のいずれかを使用する
ことができる。
【0010】さらに、前記基板は、前記粒子生成用材料
に対向して配設され、前記粒子を直接被着することによ
り前記エミッタを形成するようにしてもよい。さらにま
た、前記基板には、直流バイアス又はRFバイアスを印
加するようにしてもよい。また、前記基板に、ペースト
状又は粉体状の前記粒子を被着することにより前記エミ
ッタを形成するようにしてもよい。
【0011】また、前記基板は、第1の電極、抵抗層、
絶縁層、第2の電極及びリフトオフ層が積層されると共
に前記抵抗層が露出するように凹部が形成されて成り、
前記基板に前記粒子を被着させた後、前記リフトオフ層
を除去することにより、電子放出源を製造するようにし
てもよい。
【0012】本発明の電子放出源は、所定ガス10To
rrから10−4Torrの雰囲気中で、グラファイト
又は所定の触媒金属を含有するグラファイトから成る粒
子生成用材料を加熱することにより粒子を発生させて前
記粒子を基板に被着してエミッタとして使用することを
特徴としている。
【0013】また、本発明の電子放出源は、第1の電極
と第2の電極間に、その表面にカーボンナノチューブを
有する粒子により形成されたエミッタを配設して成るこ
とを特徴としている。第1の電極と第2の電極間に電圧
を印加することにより、エミッタから電子が放出され
る。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施の形
態に係る電子放出源の製造方法に使用する装置の概略図
である。図1において、SUS304で形成され陽極と
して機能するチャンバ101内には、陰極102及びM
oにより形成されたトリガ電極103が配設されてい
る。粒子生成用材料である陰極102の材料として、グ
ラファイトやNi、Y、Fe、Co、pt、Rh、W、
V、Pd又はこれらの混合物等の触媒金属を含有するグ
ラファイト等、グラファイトを使用した種々の材料が使
用できる。
【0015】例えば、グラファイト(純度99.998
wt%)やNi−Y含有グラファイト(Ni;14.6
wt%、Y;4.9wt%)、Ni含有グラファイト
(Ni;3.2wt%)、Y含有グラファイト(Y;
0.82wt%)、Fe含有グラファイト(Fe;3.
0wt%)又はCo含有グラファイト(Co;3.0w
t%)等の触媒金属を含有するグラファイト等が利用で
きる。
【0016】また、チャンバ101の外部には、絶縁部
材104を介して、保護抵抗105、アーク放電時に流
れる電流を検出するための電流計106及びアーク放電
を行うための電源(図示せず)が設けられている。
【0017】チャンバ101を圧力1PaのHe雰囲気
にして、直流100Aのアーク電流を流して1秒間アー
ク放電させて、陰極102を局所的に加熱させると、陰
極102を構成する陰極材料が飛散して、微少の粒子で
ある飛散小滴(Droplet)が生じる。尚、アーク
放電を生じさせる方式として、パルスを供給するパルス
アーク放電方式でもよい。
【0018】前記粒子の表面には、一度溶融した炭素集
合体が急冷される際に再結晶して、炭素あるいは炭素と
触媒金属の化合物を核として、多数のカーボンナノチュ
ーブが形成される。チャンバ101の内壁に付着した前
記粒子を収集して電子放出源用基板に被着させる、ある
いは、チャンバ101に電子放出源用基板を配設してこ
れに前記粒子を直接被着させる等の方法により、前記粒
子を、電子を放出するエミッタとして電子放出源に適用
することができる。
【0019】図2は、前記条件下で生成された前記粒子
を収集して走査電子顕微鏡(SEM)により観察した写
真である。細い線状に見える部分がカーボンナノチュー
ブである。前記方法によって、その表面が多数のカーボ
ンナノチューブによって覆われた粒子が生成しているこ
とがわかる。また、図3は、前記粒子を収集して透過型
電子顕微鏡(TEM)により観察した写真であり、多層
カーボンナノチューブが生成していることがわかる。
【0020】図4は、本発明の実施の形態に係る電子放
出源を示す図で、前記方法によって生成した粒子を収集
して、これをエミッタとして利用した電子放出源の部分
側断面面図である。図4において、ガラス製の基板40
1、第1の電極としてのカソード電極402、抵抗層4
03、絶縁層404及び第2の電極としてのゲート電極
405が積層配設されると共に、抵抗層403が露出す
るように凹部407が形成されている。
【0021】尚、基板401として、電子放出源の構造
に応じて、セラミック製の基板、半導体性や導電性の基
板又はプラスチック製基板等、絶縁体、半導体あるいは
金属導体によって形成された各種基板を適宜使用するこ
とができる。また、後述するように、チャンバ内で直接
カーボンナノチューブを被着させる場合には、基板に直
接、直流バイアスやRF(Radio Frequen
cy)バイアスを加えて、生成条件を制御することもで
きる。
【0022】凹部407内の抵抗層403上には、前述
の如くして得られた粒子406がペースト状にされて厚
膜印刷され、あるいは粉体塗布の方法等により被着され
て、エミッタ層を形成している。尚、過電流防止のため
の抵抗層403を用いる必要がない場合には、粒子40
6はカソード電極402上に直接被着される。
【0023】以上のように構成された電子放出源は、カ
ソード電極402とゲート電極405の間に電圧を印加
することにより、電界の作用によって、エミッタを形成
する粒子406から電子が放出される。これを電子管等
の表示装置のカソードして用いることができる。
【0024】尚、本実施の形態においては、チャンバ1
01を圧力1PaのHe雰囲気にして行ったが、C
、C等の炭化水素系ガス、CO、CO
、H、Nあるいは各種の希ガス中で、10To
rr以下の低圧力から10−3〜10−4Torrまで
の中高真空雰囲気で行うことが可能である。
【0025】図5は、本発明の第2の実施の形態に係る
電子放出源の製造方法に使用する装置の概略図である。
図5において、SUS304で形成され陽極として機能
するチャンバ501内には、陰極502、遮蔽板50
3、Moにより形成されたトリガ電極505、基板固定
台506が配設されている。
【0026】基板固定台506は、絶縁部材507によ
って電気的にフロートした状態でチャンバ501に固定
されており又、基板固定台506には、Si、Ni、C
oあるいはFeによって形成された基板504が固定さ
れている。基板504は、陰極502に対向して配設さ
れており、例えば、陰極502の表面から85mm程度
離間した位置に配設されている。尚、基板504は、絶
縁体、半導体あるいは金属導体によって形成された各種
基板を適宜使用することができる。
【0027】粒子生成用材料である陰極502の材料と
しては、第1の実施の形態と同様に、グラファイトやN
i、Y、Fe、Co、pt、Rh、W、V、Pd又はこ
れらの混合物等の触媒金属を含有するグラファイト等、
グラファイトを使用した種々の材料が使用できる。
【0028】例えば、グラファイト(純度99.998
wt%)やNi−Y含有グラファイト(Ni;14.6
wt%、Y;4.9wt%)、Ni含有グラファイト
(Ni;3.2wt%)、Y含有グラファイト(Y;
0.82wt%)、Fe含有グラファイト(Fe;3.
0wt%)又はCo含有グラファイト(Co;3.0w
t%)等の触媒金属を含有するグラファイト等が利用で
きる。
【0029】チャンバ501の外部には、絶縁部材50
7を介して保護抵抗510及びアーク放電時に流れる電
流を検出するための電流計509が接続されており又、
アーク放電が生じる領域を所定の範囲内に制限するため
の磁石508及びアーク放電を行うための電源(図示せ
ず)が設けられている。また、注入口513からはHe
が注入されるようになっており又、排出口側には、隔膜
真空計511及びオートバルブ512が設けられてい
る。
【0030】先ず、注入口513からHeを供給するこ
とによりチャンバ501内を圧力0.5PaのHe雰囲
気にした後、直流100Aのアーク電流を流す。尚、ア
ーク放電を生じさせる方式として、パルスを供給するパ
ルスアーク放電方式でもよい。これにより磁石508に
よって制限された領域内でアーク放電させて、陰極50
2を局所的に加熱させると、陰極502を構成する陰極
材料が飛散し、微少な粒子である飛散小滴が生成され
る。
【0031】図1に関して説明したのと同様に、前記陰
極材料表面の溶融部から粒子が生成する際、一度溶融し
た後、急激に冷却されることにより、原子状の炭素から
カーボンナノチューブの結晶成長が行われる。これによ
り、炭素あるいは炭素と触媒金属の化合物を核として、
その表面が多数のカーボンナノチューブで覆われた前記
粒子が生成される。前記粒子は、陰極502の近傍に対
向して配設された基板504に被着する。
【0032】図6は、成膜時間を1分とし、前記条件下
で前記粒子が被着した基板504を走査電子顕微鏡(S
EM)により観察した写真で、図7はその部分拡大写真
である。細い線状に見える部分がカーボンナノチューブ
であり、前記粒子の表面が多数のカーボンナノチューブ
で覆われていることがわかる。
【0033】図8は、図5に示した装置を用いた電子放
出源の製造方法を説明するための部分側断面図である。
図8において、基板としての電子放出源用基板800
は、ガラス製の基板801、第1の電極としてのカソー
ド電極802、抵抗層803、絶縁層804、第2の電
極としてのゲート電極805及びリフトオフ膜806が
積層配設されると共に、抵抗層803が露出するように
凹部807が形成されている。
【0034】尚、基板801として、電子放出源の構造
等に応じて、セラミック製の基板、半導体性や導電性の
基板又はプラスチック製基板等、絶縁体、半導体あるい
は金属導体によって形成された各種基板を適宜使用する
ことができる。また、基板801に直接、直流バイアス
やRFバイアスを加えて、生成条件を制御することもで
きる。
【0035】電子放出源を製造する場合には、図5にお
いて、基板504の代わりに、前記電子放出源用基板8
00を基板固定台506に固定し、陰極502の近傍に
対向配設する。この状態で、前述の如くしてアーク放電
を起こして粒子808を生成し、粒子808を電子放出
源用基板800に被着させる。
【0036】これにより、図8に示すように、抵抗層8
03及びリフトオフ膜806に粒子808が被着する。
この状態で、リフトオフ膜806を剥離除去することに
より、図4と同様に、粒子808が抵抗層803にのみ
被着してエミッタが形成され、これにより電子放出源が
形成される。この場合にも、過電流防止のための抵抗層
803を使用しない場合には、粒子808はカソード電
極802上に直接被着される。
【0037】以上のように構成された電子放出源は、カ
ソード電極802とゲート電極805の間に電圧を印加
することにより、電界の作用によって、エミッタとして
の粒子808から電子が放出される。これを電子管等の
表示装置のカソードとして用いることができる。
【0038】尚、本実施の形態においては、チャンバ1
01を圧力0.5PaのHe雰囲気にして行ったが、C
、C等の炭化水素系ガス、CO、CO
、H、Nあるいは各種の希ガス中で、10To
rr以下の低圧力から10−3〜10−4Torrまで
の中高真空雰囲気で行うことが可能である。
【0039】以上述べた各実施の形態においては、C
、C等の炭化水素系ガス、CO、CO、O
、H、Nあるいは各種の希ガス等の所定ガス中1
0Torrから10−4Torrの雰囲気で、グラファ
イト又は所定の触媒金属を含有するグラファイトから成
る粒子生成用材料を局所的に加熱することにより粒子を
生成し、前記粒子を基板に被着してエミッタとして使用
することを特徴としているので、殻からカーボンナノチ
ューブを抽出する等の作業が不要になり、製造が容易な
電子放出源の製造方法を提供することが可能になる。
【0040】このとき、所定ガス10Torrから10
−4Torrの雰囲気で粒子を生成させているため、イ
ンピーダンスが高く、長時間安定して前記粒子を生成す
ることが可能になる。
【0041】また、従来は、陰極と陽極をミリメータの
オーダで対向離間させ、前記両電極間に安定な電圧を印
加することにより、アーク放電を安定維持させる必要が
あるため、極めて高度な制御が必要であったが、前記各
実施の形態によれば、陰極の表面上に、トリガ電極でプ
ラズマを形成させるだけという簡単な制御で、容易に長
時間にわたり安定して、表面にカーボンナノチューブが
形成された粒子を生成することができる。
【0042】尚、前記したグラファイト等の材料の表面
を局所的に加熱して溶融させることが可能な方法であれ
ば、アーク放電に限らず、レーザ照射による加熱、フラ
ッシュランプによる加熱あるいはこれらの組み合わせに
よる加熱等、種々の加熱方法が適用できる。
【0043】また、前記粒子を収集してペースト状にす
る等の方法により、前記基板に被着することにより、製
造が容易な電子放出源の製造方法を提供することが可能
になる。尚、基板に被着する方法としては、印刷法、ド
クターブレード法、電着法、インクジェット印刷法等が
適用できる。
【0044】さらに、前記粒子を生成する雰囲気中に基
板を配設した状態で、前記基板に前記粒子を被着するこ
とにより、製造が容易な電子放出源の製造方法を提供す
ることが可能になる。
【0045】さらにまた、前記基板には、カソード電
極、抵抗層、絶縁層、ゲート電極及びリフトオフ層が積
層されると共に前記抵抗層が露出するように凹部が形成
されて成り、前記基板に前記粒子を被着させた後、前記
リフトオフ層を除去して、前記粒子をエミッタとして前
記抵抗層に被着することにより、製造が容易な電子放出
源の製造方法を提供することが可能になる。これによ
り、カソード電極とゲート電極間に、その表面にカーボ
ンナノチューブを有する粒子により形成されたエミッタ
を配設して成る電子放出源が得られる。
【0046】このようにして得られた電子放出源におい
ては、固体粒子の表面にウニ状に多数のカーボンナノチ
ューブが形成されているので、これをペースト化して基
板に印刷する際に、いかなる方向に粒子が置かれても、
常に基板に対して上を向いているカーボンナノチューブ
が一定の割合以上密に存在し、前記基板に対して効率よ
く垂直に立たせることが可能になる。
【0047】したがって、電子放出効率が高い電子放出
源を構成することが可能になる。例えば、スピント(S
pindt)型電子放出源と比較した場合、より低い駆
動電圧で電子放出が可能になると共に、エミッタとゲー
ト電極間の距離を大きくとることができるため製造が容
易になり又、エミッタとゲート電極間の短絡の発生を防
止することが可能になる。
【0048】また、小滴状となるため、スクリーン印
刷、インクジェット印刷、電着、スラリー等、塗布形成
する際に溶剤に分散させるだけでよく、ペースト化が容
易である。
【0049】尚、粒子の大きさは、使用する材料、密
度、陰極電極に添加する金属材料、プラズマ生成条件及
び固化条件等により異なるため、これらの条件を必要に
応じて適宜設定することにより、特定の大きさの分布を
もった粒子が得られる。したがって、適宜設定した条件
によって生成した粒子を収集して、所望の大きさの粒子
を選択分級し、これをペースト又は静電塗布により、所
定の導電層又は抵抗層の領域上に被着して、エミッタを
形成することができる。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、製造が容易な電子放出
源の製造方法を提供することが可能になる。また、本発
明によれば、製造が容易な電子放出源を提供することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る電子放出源の
製造方法に使用する装置の概略図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る製造方法によ
って生成された粒子を示す走査電子顕微鏡写真である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る製造方法によ
って生成された粒子を示す透過型電子顕微鏡写真であ
る。
【図4】本発明の実施の形態に係る電子放出源を示す図
である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る電子放出源の
製造方法に使用する装置の概略図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る製造法によっ
て製造された基板の走査電子顕微鏡写真である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る製造法によっ
て製造された基板の拡大された走査電子顕微鏡写真であ
る。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る電子放出源の
製造方法を説明するための部分側断面図である。
【符号の説明】
101、501・・・チャンバ 102、502・・・陰極 504・・・基板 104・・・ガラス製基板 402、802・・・第1の電極としてのカソード電極 403、803・・・抵抗層 404、804・・・絶縁層 405、805・・・第2の電極としてのゲート電極 406、808・・・粒子 407、807・・・凹部 506・・・基板固定台 800・・・基板としての電子放出源用基板 806・・・リフトオフ膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G046 CA00 CA01 CA02 CB08 CC02 CC08 4G075 AA27 CA02 CA17 CA62 CA65 EC21 FB02 FB03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定ガス10Torrから10−4To
    rrの雰囲気中でグラファイト又は所定の触媒金属を含
    有するグラファイトから成る粒子生成用材料を加熱する
    ことにより粒子を生成し、前記粒子を基板に被着してエ
    ミッタとして使用することを特徴とする電子放出源の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記ガスは、C、C等の炭
    化水素系ガス、CO、CO、O、H、Nあるい
    は希ガスであることを特徴とする請求項1記載の電子放
    出源の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記触媒金属は、Ni、Y、Fe、C
    o、pt、Rh、W、V、Pd又はこれらの混合物であ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の電子放出源の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基板は、前記粒子生成用材料に対向
    して配設され、前記粒子を直接被着することにより前記
    エミッタを形成することを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれか一に記載の電子放出源の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記基板には、直流バイアス又はRFバ
    イアスを印加することを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれか一に記載の電子放出源の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記基板に、ペースト状又は粉体状の前
    記粒子を被着することにより前記エミッタを形成するこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の電
    子放出源の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記基板は、第1の電極、抵抗層、絶縁
    層、第2の電極及びリフトオフ層が積層されると共に前
    記抵抗層が露出するように凹部が形成されて成り、前記
    基板に前記粒子を被着させた後、前記リフトオフ層を除
    去することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に
    記載の電子放出源の製造方法。
  8. 【請求項8】 所定ガス10Torrから10−4To
    rrの雰囲気中で、グラファイト又は所定の触媒金属を
    含有するグラファイトから成る粒子生成用材料を加熱す
    ることにより粒子を発生させて前記粒子を基板に被着し
    てエミッタとして使用することを特徴とする電子放出
    源。
  9. 【請求項9】 第1の電極と第2の電極間に、その表面
    にカーボンナノチューブを有する粒子により形成された
    エミッタを配設して成ることを特徴とする電子放出源。
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