JP2000221555A - レーザ装置 - Google Patents
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Landscapes
- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
- Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
- Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 5fs以下の広帯域レーザ光を出射可能なレ
ーザ装置を提供する。 【解決手段】本レーザ装置は、レーザ光源101から出
力された信号光を圧縮する前段光学系400a,400
bと、信号光を励起光の入力に応じて増幅する非線形光
学結晶112と、増幅された信号光を圧縮する後段光学
系100a,100bとを備え、前段及び後段光学系は
入力される光を反射する特殊な多層膜ミラー100a,
100b,400a,400bを備えている。このレー
ザ装置によれば、レーザ光源から出力された信号光を圧
縮する前段光学系を、増幅された信号光を圧縮する後段
光学系に加えて備えているので、このような信号光のチ
ャープを補償し、パルス幅を5fs以下とすることがで
きる。
ーザ装置を提供する。 【解決手段】本レーザ装置は、レーザ光源101から出
力された信号光を圧縮する前段光学系400a,400
bと、信号光を励起光の入力に応じて増幅する非線形光
学結晶112と、増幅された信号光を圧縮する後段光学
系100a,100bとを備え、前段及び後段光学系は
入力される光を反射する特殊な多層膜ミラー100a,
100b,400a,400bを備えている。このレー
ザ装置によれば、レーザ光源から出力された信号光を圧
縮する前段光学系を、増幅された信号光を圧縮する後段
光学系に加えて備えているので、このような信号光のチ
ャープを補償し、パルス幅を5fs以下とすることがで
きる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光のパルス
圧縮を行う多層膜ミラーを備えたレーザ装置に関する。
圧縮を行う多層膜ミラーを備えたレーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】フェムト秒(fs)オーダのパルス幅を
有する超短パルス光は、種々の計測技術や加工技術への
応用が期待されている。また、超短パルス光の帯域が広
ければ、その応用範囲も広くなる。
有する超短パルス光は、種々の計測技術や加工技術への
応用が期待されている。また、超短パルス光の帯域が広
ければ、その応用範囲も広くなる。
【0003】広帯域の光は光非線形媒質に高強度の光を
入射させることによって生成することができる。すなわ
ち、光非線形媒質の屈折率は光強度によって変化する。
光非線形媒質に高強度の光が入射すると、自己位相変調
(SPM)、すなわち媒質の屈折率変化に伴う光の位相
速度変化が生じ、非線形媒質からの出射光は複数の波長
成分を有する白色光となる。このようにして得られた白
色光を増幅させる手段として光パラメトリック増幅(O
PA)がある。OPAにおいて信号光と励起光を非線形
光学結晶中で非平行に位相整合させる非平行光パラメト
リック増幅(NOPA)では、例えばチタンサファイア
レーザーの2倍波を励起光とすれば、可視域に4000
cm−1から最大6000cm−1もの広帯域な超短パ
ルス光を発生させることができる。
入射させることによって生成することができる。すなわ
ち、光非線形媒質の屈折率は光強度によって変化する。
光非線形媒質に高強度の光が入射すると、自己位相変調
(SPM)、すなわち媒質の屈折率変化に伴う光の位相
速度変化が生じ、非線形媒質からの出射光は複数の波長
成分を有する白色光となる。このようにして得られた白
色光を増幅させる手段として光パラメトリック増幅(O
PA)がある。OPAにおいて信号光と励起光を非線形
光学結晶中で非平行に位相整合させる非平行光パラメト
リック増幅(NOPA)では、例えばチタンサファイア
レーザーの2倍波を励起光とすれば、可視域に4000
cm−1から最大6000cm−1もの広帯域な超短パ
ルス光を発生させることができる。
【0004】このような白色光の超短パルス光は、個々
の波長成分を有する単一波長パルス光の重ね合わせと捉
えることができる。この白色光の超短パルス光は、群速
度分散(GVD)、すなわち波長成分毎の群速度の相違
のために、非線形光学結晶や空気などの分散媒質により
周波数チャープを受け、光が進行するに従ってパルス幅
が広がってしまう。広がったパルス幅を圧縮するために
は、低速の波長成分を進ませ、高速の波長成分を遅らせ
ればよい。これにより、個々の波長成分を有するパルス
が同一時間内に重複する比率が高くなり、結果的にパル
ス幅が狭くなる。
の波長成分を有する単一波長パルス光の重ね合わせと捉
えることができる。この白色光の超短パルス光は、群速
度分散(GVD)、すなわち波長成分毎の群速度の相違
のために、非線形光学結晶や空気などの分散媒質により
周波数チャープを受け、光が進行するに従ってパルス幅
が広がってしまう。広がったパルス幅を圧縮するために
は、低速の波長成分を進ませ、高速の波長成分を遅らせ
ればよい。これにより、個々の波長成分を有するパルス
が同一時間内に重複する比率が高くなり、結果的にパル
ス幅が狭くなる。
【0005】上述の群速度分散補償、換言すれば周波数
チャープ補償を行う光学系は種々考えられているが、そ
の中で誘電体多層膜ミラーを用いたものは損失や寸法の
観点から見れば他のものよりも優れている。このような
誘電体多層膜ミラーは、特許第2754214号及び米
国特許5734503号に記載されている。
チャープ補償を行う光学系は種々考えられているが、そ
の中で誘電体多層膜ミラーを用いたものは損失や寸法の
観点から見れば他のものよりも優れている。このような
誘電体多層膜ミラーは、特許第2754214号及び米
国特許5734503号に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特許第
2754214号に記載のミラーは反射帯域に比して周
波数チャープ補償に用いられる帯域が狭く、米国特許5
734503号に記載のミラーは波長720nm〜89
0nmの周波数チャープ補償を行うことができるが、そ
の周波数帯域は2700cm−1程度と狭い。すなわ
ち、いずれのミラーもその性能は未だ十分ではなく、こ
れらのミラーでは、OPAの4000cm−1を超える
周波数帯域を有する光パルスを高反射効率で数〜数十f
sオーダのパルス幅に圧縮することは困難である。
2754214号に記載のミラーは反射帯域に比して周
波数チャープ補償に用いられる帯域が狭く、米国特許5
734503号に記載のミラーは波長720nm〜89
0nmの周波数チャープ補償を行うことができるが、そ
の周波数帯域は2700cm−1程度と狭い。すなわ
ち、いずれのミラーもその性能は未だ十分ではなく、こ
れらのミラーでは、OPAの4000cm−1を超える
周波数帯域を有する光パルスを高反射効率で数〜数十f
sオーダのパルス幅に圧縮することは困難である。
【0007】そこで、本願発明者らは、光パルス圧縮を
効率的に行うことが可能な多層膜ミラーを開発した。こ
のような多層膜ミラーを用いれば、広帯域の光を出力す
るレーザ装置において、超短パルスを出射することが可
能となる。しかしながら、5fs以下の更に超短パルス
を生成するためには、更なる改良が必要であった。本発
明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、可
視域、特に500nm〜770nmの波長帯域を有する
光パルスの幅を数〜数十fsオーダに圧縮可能な多層膜
ミラーを用いて、5fs以下のパルス光を出射可能なレ
ーザ装置を提供することを目的とする。
効率的に行うことが可能な多層膜ミラーを開発した。こ
のような多層膜ミラーを用いれば、広帯域の光を出力す
るレーザ装置において、超短パルスを出射することが可
能となる。しかしながら、5fs以下の更に超短パルス
を生成するためには、更なる改良が必要であった。本発
明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、可
視域、特に500nm〜770nmの波長帯域を有する
光パルスの幅を数〜数十fsオーダに圧縮可能な多層膜
ミラーを用いて、5fs以下のパルス光を出射可能なレ
ーザ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のレーザ装置は、レーザ光源から出力された
信号光を圧縮する前段光学系と、信号光を励起光の入力
に応じて増幅する非線形光学結晶と、増幅された信号光
を圧縮する後段光学系とを備え、前段及び後段光学系は
入力される光を反射する多層膜ミラーを備え、多層膜ミ
ラーは、屈折率の異なる複数の誘電体膜を基板上に積層
してなり、可視光帯域における反射率が95%以上であ
って、その露出面を構成する最外膜の屈折率がこの最外
膜直下の膜の屈折率よりも低く、且つ、帯域内の長波長
成分の群遅延が短波長成分の群遅延よりも大きくなるよ
うに、最外膜を含む誘電体膜各膜の光学膜厚が設定され
ていることを特徴とする。
め、本発明のレーザ装置は、レーザ光源から出力された
信号光を圧縮する前段光学系と、信号光を励起光の入力
に応じて増幅する非線形光学結晶と、増幅された信号光
を圧縮する後段光学系とを備え、前段及び後段光学系は
入力される光を反射する多層膜ミラーを備え、多層膜ミ
ラーは、屈折率の異なる複数の誘電体膜を基板上に積層
してなり、可視光帯域における反射率が95%以上であ
って、その露出面を構成する最外膜の屈折率がこの最外
膜直下の膜の屈折率よりも低く、且つ、帯域内の長波長
成分の群遅延が短波長成分の群遅延よりも大きくなるよ
うに、最外膜を含む誘電体膜各膜の光学膜厚が設定され
ていることを特徴とする。
【0009】この多層膜ミラーによれば、最外膜が低屈
折率であるため、高強度のレーザ光がこれに照射された
場合においても、照射による最外膜の電界集中を減少さ
せて、その破壊を抑制することができる。この場合、前
記帯域内の長波長成分の群遅延が短波長成分の群遅延よ
りも大きくなるように設定するためには、少なくとも最
外膜直下の膜の屈折率がこれよりも高く、且つ、光学膜
厚がこれよりも薄いことが好ましい。そして、光学膜厚
が上記の如く設定されているため、多層膜ミラーは、反
射光波長帯域500nm〜770nm、換言すれば、最
大で7000cm−1超の反射光周波数帯域を有するこ
とができる。この帯域は、従来の多層膜ミラーのものよ
りも著しく広いため、広帯域光のチャープ補償を行うこ
とができる。
折率であるため、高強度のレーザ光がこれに照射された
場合においても、照射による最外膜の電界集中を減少さ
せて、その破壊を抑制することができる。この場合、前
記帯域内の長波長成分の群遅延が短波長成分の群遅延よ
りも大きくなるように設定するためには、少なくとも最
外膜直下の膜の屈折率がこれよりも高く、且つ、光学膜
厚がこれよりも薄いことが好ましい。そして、光学膜厚
が上記の如く設定されているため、多層膜ミラーは、反
射光波長帯域500nm〜770nm、換言すれば、最
大で7000cm−1超の反射光周波数帯域を有するこ
とができる。この帯域は、従来の多層膜ミラーのものよ
りも著しく広いため、広帯域光のチャープ補償を行うこ
とができる。
【0010】しかしながら、非線形光学結晶に入力され
る前の信号光は自己位相変調等によって発生しているた
め、信号光自体が非線形光学結晶への入力前に既にチャ
ープを有している。このチャープを補償し、信号光のパ
ルス幅が、励起光と一致するか、又は励起光よりも短け
れば、増幅されるスペクトル幅は飛躍的に増大し、圧縮
した結果のパルス幅は5fs以下とすることができる。
る前の信号光は自己位相変調等によって発生しているた
め、信号光自体が非線形光学結晶への入力前に既にチャ
ープを有している。このチャープを補償し、信号光のパ
ルス幅が、励起光と一致するか、又は励起光よりも短け
れば、増幅されるスペクトル幅は飛躍的に増大し、圧縮
した結果のパルス幅は5fs以下とすることができる。
【0011】本発明のレーザ装置によれば、レーザ光源
から出力された信号光を圧縮する前段光学系を、増幅さ
れた信号光を圧縮する後段光学系に加えて備えているの
で、このような信号光のチャープを補償し、パルス幅を
5fs以下とすることができる。
から出力された信号光を圧縮する前段光学系を、増幅さ
れた信号光を圧縮する後段光学系に加えて備えているの
で、このような信号光のチャープを補償し、パルス幅を
5fs以下とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に係るレーザ装
置について説明する。同一要素又は同一機能を有する要
素には同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略
する。まず、この装置に用いられる多層膜ミラーについ
て説明する。
置について説明する。同一要素又は同一機能を有する要
素には同一符号を用いるものとし、重複する説明は省略
する。まず、この装置に用いられる多層膜ミラーについ
て説明する。
【0013】図1は、第1実施形態に係る多層膜ミラー
の断面構成図である。この多層膜ミラーは、ガラス基板
SBと基板SB上に形成された多層膜MLとからなる。
多層膜MLは、屈折率の異なる2種類の誘電体膜を交互
に積層してなる。本実施の形態においては、多層膜ML
の層数N=40である。基板SB側から奇数番目の誘電
体膜1,3,5,7・・・39は高屈折率膜(H)であ
り、偶数番目の誘電体膜2,4,6,8・・・40は、
低屈折率膜(L)である。高屈折率膜(H)は、TiO
2であり、低屈折率膜(L)はSiO2である。上記ガ
ラス基板SB、TiO2、及びSiO2の屈折率n0、
n1、n2は、それぞれ、1.52、2.35、1.4
6である。最外膜40は空気に露出しており、その露出
表面は屈折率nAIR=1.0の空気と最外膜40との
間の界面を構成する。
の断面構成図である。この多層膜ミラーは、ガラス基板
SBと基板SB上に形成された多層膜MLとからなる。
多層膜MLは、屈折率の異なる2種類の誘電体膜を交互
に積層してなる。本実施の形態においては、多層膜ML
の層数N=40である。基板SB側から奇数番目の誘電
体膜1,3,5,7・・・39は高屈折率膜(H)であ
り、偶数番目の誘電体膜2,4,6,8・・・40は、
低屈折率膜(L)である。高屈折率膜(H)は、TiO
2であり、低屈折率膜(L)はSiO2である。上記ガ
ラス基板SB、TiO2、及びSiO2の屈折率n0、
n1、n2は、それぞれ、1.52、2.35、1.4
6である。最外膜40は空気に露出しており、その露出
表面は屈折率nAIR=1.0の空気と最外膜40との
間の界面を構成する。
【0014】図2は、第1実施形態に係る各膜の光学膜
厚(nm)及びその好適範囲(nm)を示す表である。
なお、同表は下から順に1層目、2層目・・・N層目の
膜を示す。また、光学膜厚とは、各膜の屈折率nと厚み
dの積(n×d)である。
厚(nm)及びその好適範囲(nm)を示す表である。
なお、同表は下から順に1層目、2層目・・・N層目の
膜を示す。また、光学膜厚とは、各膜の屈折率nと厚み
dの積(n×d)である。
【0015】図3は、図2に示した多層膜各膜の番号
1,2・・・40と光学膜厚(nm)との関係を示すグ
ラフである。なお、グラフ中の実線は膜厚近似曲線を示
し、空気側から基板側へ向かう方向を正方向とすると、
この曲線は概ね二次関数を示す。
1,2・・・40と光学膜厚(nm)との関係を示すグ
ラフである。なお、グラフ中の実線は膜厚近似曲線を示
し、空気側から基板側へ向かう方向を正方向とすると、
この曲線は概ね二次関数を示す。
【0016】図4は、図2に示した多層膜ミラーによる
反射光波長(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグ
ラフである。本ミラーにおいては、波長500nm〜7
50nmにおいて、傾き0.05〜0.15(fs/n
m)で群遅延が単調に増加している。また、波長500
nmにおける群遅延は0〜5fsの範囲にあり、波長6
00nmにおける群遅延は10〜15fsの範囲にあ
り、波長700nmにおける群遅延は23〜28fsの
範囲にある。
反射光波長(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグ
ラフである。本ミラーにおいては、波長500nm〜7
50nmにおいて、傾き0.05〜0.15(fs/n
m)で群遅延が単調に増加している。また、波長500
nmにおける群遅延は0〜5fsの範囲にあり、波長6
00nmにおける群遅延は10〜15fsの範囲にあ
り、波長700nmにおける群遅延は23〜28fsの
範囲にある。
【0017】本多層膜ミラーにおいては、入射した光の
長波長成分の群速度を短波長成分の群速度に対して相対
的に遅らせるので、分散媒質によってパルス幅が広がっ
たレーザ光のパルス幅を圧縮することができる。
長波長成分の群速度を短波長成分の群速度に対して相対
的に遅らせるので、分散媒質によってパルス幅が広がっ
たレーザ光のパルス幅を圧縮することができる。
【0018】図5は、第2実施形態に係る各膜の光学膜
厚(nm)及びその好適範囲(nm)を示す表である。
なお、同表は下から順に1層目、2層目・・・N層目の
膜を示し、層数N=54である。
厚(nm)及びその好適範囲(nm)を示す表である。
なお、同表は下から順に1層目、2層目・・・N層目の
膜を示し、層数N=54である。
【0019】図6は、図5に示した多層膜ミラーによる
反射光波長(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグ
ラフである。本ミラーにおいては、波長500nm〜8
00nmにおいて、傾き0.05〜0.15(fs/n
m)で群遅延が単調に増加している。また、波長500
nmにおける群遅延は0〜5fsの範囲にあり、波長6
00nmにおける群遅延は5〜10fsの範囲にあり、
波長700nmにおける群遅延は20〜25fsの範囲
にある。
反射光波長(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグ
ラフである。本ミラーにおいては、波長500nm〜8
00nmにおいて、傾き0.05〜0.15(fs/n
m)で群遅延が単調に増加している。また、波長500
nmにおける群遅延は0〜5fsの範囲にあり、波長6
00nmにおける群遅延は5〜10fsの範囲にあり、
波長700nmにおける群遅延は20〜25fsの範囲
にある。
【0020】本多層膜ミラーにおいても、入射した光の
長波長成分の群速度を短波長成分の群速度に対して相対
的に遅らせるので、分散媒質によってパルス幅が広がっ
たレーザ光のパルス幅を圧縮することができる。
長波長成分の群速度を短波長成分の群速度に対して相対
的に遅らせるので、分散媒質によってパルス幅が広がっ
たレーザ光のパルス幅を圧縮することができる。
【0021】図7は、第3実施形態に係る各膜の光学膜
厚(nm)及びその好適範囲(nm)を示す表である。
なお、同表は下から順に1層目、2層目・・・N層目の
膜を示し、層数N=56である。
厚(nm)及びその好適範囲(nm)を示す表である。
なお、同表は下から順に1層目、2層目・・・N層目の
膜を示し、層数N=56である。
【0022】図8は、図7に示した多層膜ミラーによる
反射光波長(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグ
ラフである。本ミラーにおいては、波長500nm〜8
00nmにおいて、傾き0.05〜0.15(fs/n
m)で群遅延が単調に増加している。また、波長500
nmにおける群遅延は0〜5fsの範囲にあり、波長6
00nmにおける群遅延は13〜18fsの範囲にあ
り、波長700nmにおける群遅延は20〜25fsの
範囲にある。
反射光波長(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグ
ラフである。本ミラーにおいては、波長500nm〜8
00nmにおいて、傾き0.05〜0.15(fs/n
m)で群遅延が単調に増加している。また、波長500
nmにおける群遅延は0〜5fsの範囲にあり、波長6
00nmにおける群遅延は13〜18fsの範囲にあ
り、波長700nmにおける群遅延は20〜25fsの
範囲にある。
【0023】本多層膜ミラーにおいても、入射した光の
長波長成分の群速度を短波長成分の群速度に対して相対
的に遅らせるので、分散媒質によってパルス幅が広がっ
たレーザ光のパルス幅を圧縮することができる。
長波長成分の群速度を短波長成分の群速度に対して相対
的に遅らせるので、分散媒質によってパルス幅が広がっ
たレーザ光のパルス幅を圧縮することができる。
【0024】図9は、第4実施形態に係る各膜の光学膜
厚(nm)及びその好適範囲(nm)を示す表である。
なお、同表は下から順に1層目、2層目・・・N層目の
膜を示し、層数N=40である。
厚(nm)及びその好適範囲(nm)を示す表である。
なお、同表は下から順に1層目、2層目・・・N層目の
膜を示し、層数N=40である。
【0025】図10は、図9に示した多層膜ミラーによ
る反射光波長(nm)と群遅延(fs)との関係を示す
グラフである。本ミラーにおいては、波長500nm〜
770nmにおいて、傾き0.15〜0.19(fs/
nm)で群遅延が単調に増加している。また、波長50
0nmにおける群遅延は0〜5fsの範囲にあり、波長
600nmにおける群遅延は5〜10fsの範囲にあ
り、波長700nmにおける群遅延は23〜27fsの
範囲にある。
る反射光波長(nm)と群遅延(fs)との関係を示す
グラフである。本ミラーにおいては、波長500nm〜
770nmにおいて、傾き0.15〜0.19(fs/
nm)で群遅延が単調に増加している。また、波長50
0nmにおける群遅延は0〜5fsの範囲にあり、波長
600nmにおける群遅延は5〜10fsの範囲にあ
り、波長700nmにおける群遅延は23〜27fsの
範囲にある。
【0026】本多層膜ミラーにおいても、入射した光の
長波長成分の群速度を短波長成分の群速度に対して相対
的に遅らせるので、分散媒質によってパルス幅が広がっ
たレーザ光のパルス幅を圧縮することができる。
長波長成分の群速度を短波長成分の群速度に対して相対
的に遅らせるので、分散媒質によってパルス幅が広がっ
たレーザ光のパルス幅を圧縮することができる。
【0027】図11は、第5実施形態に係る各膜の光学
膜厚(nm)及びその好適範囲(nm)を示す表であ
る。なお、同表は下から順に1層目、2層目・・・N層
目の膜を示し、層数N=40である。
膜厚(nm)及びその好適範囲(nm)を示す表であ
る。なお、同表は下から順に1層目、2層目・・・N層
目の膜を示し、層数N=40である。
【0028】図12は、図11に示した多層膜ミラーに
よる反射光波長(nm)と群遅延(fs)との関係を示
すグラフである。本ミラーにおいては、波長500nm
〜770nmにおいて、傾き0.15〜0.19(fs
/nm)で群遅延が単調に増加している。また、波長5
00nmにおける群遅延は0〜5fsの範囲にあり、波
長600nmにおける群遅延は5〜10fsの範囲にあ
り、波長700nmにおける群遅延は23〜27fsの
範囲にある。
よる反射光波長(nm)と群遅延(fs)との関係を示
すグラフである。本ミラーにおいては、波長500nm
〜770nmにおいて、傾き0.15〜0.19(fs
/nm)で群遅延が単調に増加している。また、波長5
00nmにおける群遅延は0〜5fsの範囲にあり、波
長600nmにおける群遅延は5〜10fsの範囲にあ
り、波長700nmにおける群遅延は23〜27fsの
範囲にある。
【0029】本多層膜ミラーにおいても、入射した光の
長波長成分の群速度を短波長成分の群速度に対して相対
的に遅らせるので、分散媒質によってパルス幅が広がっ
たレーザ光のパルス幅を圧縮することができる。
長波長成分の群速度を短波長成分の群速度に対して相対
的に遅らせるので、分散媒質によってパルス幅が広がっ
たレーザ光のパルス幅を圧縮することができる。
【0030】上記第1〜第5実施形態に係る多層膜ミラ
ーは、屈折率の異なる複数の誘電体膜をガラス基板SB
上に積層してなる多層膜ミラーにおいて、可視光帯域、
特に波長500nm〜750nmの帯域における反射率
が95%以上であって、その露出面を構成する最外膜の
屈折率がこの最外膜直下の膜の屈折率よりも低く、且
つ、この帯域内の長波長成分の群遅延が短波長成分の群
遅延よりも大きくなるように、最外膜を含む誘電体膜各
膜の光学膜厚が設定されている。
ーは、屈折率の異なる複数の誘電体膜をガラス基板SB
上に積層してなる多層膜ミラーにおいて、可視光帯域、
特に波長500nm〜750nmの帯域における反射率
が95%以上であって、その露出面を構成する最外膜の
屈折率がこの最外膜直下の膜の屈折率よりも低く、且
つ、この帯域内の長波長成分の群遅延が短波長成分の群
遅延よりも大きくなるように、最外膜を含む誘電体膜各
膜の光学膜厚が設定されている。
【0031】これらの多層膜ミラーによれば、最外膜が
低屈折率であるため、高強度のレーザ光がこれに照射さ
れた場合においても、照射による最外膜の電界集中を減
少させて、その破壊を抑制することができる。この場
合、前記帯域内の長波長成分の群遅延が短波長成分の群
遅延よりも大きくなるように設定するためには、少なく
とも最外膜直下の膜の屈折率がこれよりも高く、且つ、
光学膜厚がこれよりも薄いことが好ましい。そして、光
学膜厚が上記の如く設定されているため、多層膜ミラー
は、反射光波長帯域500nm〜770nm、換言すれ
ば、最大で7000cm−1超の反射光周波数帯域を有
することができる。この帯域は、従来の多層膜ミラーの
ものよりも著しく広いため、広帯域反射光のチャープ補
償を行うことができる。
低屈折率であるため、高強度のレーザ光がこれに照射さ
れた場合においても、照射による最外膜の電界集中を減
少させて、その破壊を抑制することができる。この場
合、前記帯域内の長波長成分の群遅延が短波長成分の群
遅延よりも大きくなるように設定するためには、少なく
とも最外膜直下の膜の屈折率がこれよりも高く、且つ、
光学膜厚がこれよりも薄いことが好ましい。そして、光
学膜厚が上記の如く設定されているため、多層膜ミラー
は、反射光波長帯域500nm〜770nm、換言すれ
ば、最大で7000cm−1超の反射光周波数帯域を有
することができる。この帯域は、従来の多層膜ミラーの
ものよりも著しく広いため、広帯域反射光のチャープ補
償を行うことができる。
【0032】なお、図18は、上記光学膜厚を設定する
ために用いるための式(1)〜(9)を示す表である。
設定の手順は以下の通りである。
ために用いるための式(1)〜(9)を示す表である。
設定の手順は以下の通りである。
【0033】式(8)に示される反射率Rが、波長帯域
500nm〜770nm内のそれぞれの光に対して95
%以上となるように設定される。
500nm〜770nm内のそれぞれの光に対して95
%以上となるように設定される。
【0034】式(9)に示されるΦは、その1階周波数
微分が群遅延(GD)を、2階周波数微分が群遅延分散
(GDD)を示す変数、換言すれば複素振幅反射率Rの
偏角であり、上記波長帯域500nm〜750nmにお
いて、この群遅延GDは波長に対して単調増加するよう
に設定される。なお、R及びΦ(GD)は波長依存性を
有するので、帯域内のそれぞれの波長毎に演算を行う。
微分が群遅延(GD)を、2階周波数微分が群遅延分散
(GDD)を示す変数、換言すれば複素振幅反射率Rの
偏角であり、上記波長帯域500nm〜750nmにお
いて、この群遅延GDは波長に対して単調増加するよう
に設定される。なお、R及びΦ(GD)は波長依存性を
有するので、帯域内のそれぞれの波長毎に演算を行う。
【0035】R及びΦは、k層目の複素振幅反射率γk
+1 kが求められれば算出できる。第1層目の複素振
幅反射率γ21、第2層目の複素振幅反射率γ32は、
それぞれ式(4)及び(5)から算出される。なお、第
k層目の複素振幅反射率γk+1 kは、式(6)から
算出される。なお、これらの式におけるフレネル係数r
は、j番目の膜の屈折率をnjとすると、屈折率の式
(2)から算出され、式中のδはj番目の光の入射角を
θj、j番目の膜の膜の厚みをdj、入射光波長をλと
すると、式(1)で与えられる。なお、複素振幅反射率
γ10は式(3)で与えられ、θjを与えるcosθj
は式(7)で与えられる。なお、nairは入射媒体の
屈折率であって、本例では空気であるためnair≒
1.0であり、θairは入射界面の光の入射角度、す
なわち、ミラーに対する光の入射角度である。以上の設
定を満たすように計算を行うと、上記3つの実施形態に
係る多層膜ミラーを得ることができる。
+1 kが求められれば算出できる。第1層目の複素振
幅反射率γ21、第2層目の複素振幅反射率γ32は、
それぞれ式(4)及び(5)から算出される。なお、第
k層目の複素振幅反射率γk+1 kは、式(6)から
算出される。なお、これらの式におけるフレネル係数r
は、j番目の膜の屈折率をnjとすると、屈折率の式
(2)から算出され、式中のδはj番目の光の入射角を
θj、j番目の膜の膜の厚みをdj、入射光波長をλと
すると、式(1)で与えられる。なお、複素振幅反射率
γ10は式(3)で与えられ、θjを与えるcosθj
は式(7)で与えられる。なお、nairは入射媒体の
屈折率であって、本例では空気であるためnair≒
1.0であり、θairは入射界面の光の入射角度、す
なわち、ミラーに対する光の入射角度である。以上の設
定を満たすように計算を行うと、上記3つの実施形態に
係る多層膜ミラーを得ることができる。
【0036】図13は、上記いずれかの多層膜ミラーを
用いて広帯域レーザ光を出力するレーザ装置のシステム
構成図である。このレーザ装置は、2対の上記多層膜ミ
ラー100a,100b、及び400a,400bを備
えており、チャープ補償を行っている。なお、多層膜ミ
ラー400a,400bの構造は多層膜ミラー100
a,100bの構造と同一であるが、これらは必ずしも
同一である必要はなく、利用形態に応じて適宜その構造
を設定することができる。
用いて広帯域レーザ光を出力するレーザ装置のシステム
構成図である。このレーザ装置は、2対の上記多層膜ミ
ラー100a,100b、及び400a,400bを備
えており、チャープ補償を行っている。なお、多層膜ミ
ラー400a,400bの構造は多層膜ミラー100
a,100bの構造と同一であるが、これらは必ずしも
同一である必要はなく、利用形態に応じて適宜その構造
を設定することができる。
【0037】このレーザ装置は、波長790nmのレー
ザ光を出射するチタンサファイアレーザからなるレーザ
光源101を備えている。レーザ光源101から出射さ
れるレーザ光は、パルス幅130fs、光強度400μ
J、繰り返し周波数1kHzを有する。
ザ光を出射するチタンサファイアレーザからなるレーザ
光源101を備えている。レーザ光源101から出射さ
れるレーザ光は、パルス幅130fs、光強度400μ
J、繰り返し周波数1kHzを有する。
【0038】このレーザ光は、ビームスプリッタ又はビ
ームサンプラBSによって2つに分割され、分割された
光の一方は可変NDフィルタ(アッテネータ)102、
レンズ103、通過するレーザ光の波長帯域を少なくと
も500nm〜800nmに広げるサファイア基板(又
は同等の性能を有する石英基板等)104、ミラー10
5、ミラー106、多層膜ミラー対400a,400
b、ミラー107、光学フィルタ108、ミラー10
9、ミラー111を介し、信号光として非線形光学結晶
(β−BaB2O4:BBO)(又は同等の性能を有する
LiB3O4:LBO等)112に入射される。なお、
サファイア基板104は厚さ2mmのものを用い、BB
Oは厚さ1mm、カット角30°のものを用いる。
ームサンプラBSによって2つに分割され、分割された
光の一方は可変NDフィルタ(アッテネータ)102、
レンズ103、通過するレーザ光の波長帯域を少なくと
も500nm〜800nmに広げるサファイア基板(又
は同等の性能を有する石英基板等)104、ミラー10
5、ミラー106、多層膜ミラー対400a,400
b、ミラー107、光学フィルタ108、ミラー10
9、ミラー111を介し、信号光として非線形光学結晶
(β−BaB2O4:BBO)(又は同等の性能を有する
LiB3O4:LBO等)112に入射される。なお、
サファイア基板104は厚さ2mmのものを用い、BB
Oは厚さ1mm、カット角30°のものを用いる。
【0039】信号光はサファイア基板等に強度の高いレ
ーザ光が入射した時に起こる自己収束効果と自己位相変
調によって発生する。発生する波長は、入射するレーザ
光の強度に依存し、可視から赤外までの光が発生する。
このうち可視光のみが光学フィルタ108によって取り
出され、非線形光学結晶112に入射する。すなわち、
光学フィルタ108は、波長500nm〜800nmの
レーザ光から波長750nm以下のレーザ光を選択する
光学フィルタ108であり、非線形光学結晶112には
500nm〜750nmの信号光が入射される。光学フ
ィルタ108は、750nm以上の成分の透過率が略0
%に設定された誘電体多層膜を厚さ175μmのBK7
基板にコーティングしたものである。
ーザ光が入射した時に起こる自己収束効果と自己位相変
調によって発生する。発生する波長は、入射するレーザ
光の強度に依存し、可視から赤外までの光が発生する。
このうち可視光のみが光学フィルタ108によって取り
出され、非線形光学結晶112に入射する。すなわち、
光学フィルタ108は、波長500nm〜800nmの
レーザ光から波長750nm以下のレーザ光を選択する
光学フィルタ108であり、非線形光学結晶112には
500nm〜750nmの信号光が入射される。光学フ
ィルタ108は、750nm以上の成分の透過率が略0
%に設定された誘電体多層膜を厚さ175μmのBK7
基板にコーティングしたものである。
【0040】多層膜ミラー400a,400bは、互い
に平行に配置されており、多層膜ミラー400aのへの
光の入射角は45度以内に設定されている。信号光は多
層膜ミラー対400a,400bによって数回反射され
た後、これから出射される。多層膜ミラー対400a,
400bは、この信号光の持つチャープを補償するもの
であり、これによって励起光と時間的に重なる信号光の
スペクトル領域を大きくし、ひいては、より短い時間の
光パルスを発生させる。
に平行に配置されており、多層膜ミラー400aのへの
光の入射角は45度以内に設定されている。信号光は多
層膜ミラー対400a,400bによって数回反射され
た後、これから出射される。多層膜ミラー対400a,
400bは、この信号光の持つチャープを補償するもの
であり、これによって励起光と時間的に重なる信号光の
スペクトル領域を大きくし、ひいては、より短い時間の
光パルスを発生させる。
【0041】分割された光の他方は、ミラー201、レ
ンズ202、非線形光学結晶(LBO又は同等の性能を
有するBBO等)203、レンズ204、第2高調波で
ある波長395nmの光を反射し基本波である波長79
0nmの光を透過するハーモニックセパレータ205、
プリズム206、レンズ207、208を介し、波長3
95nmの励起光として非線形光学結晶112に入射さ
れる。なお、信号光と励起光の偏光方位は直交してい
る。
ンズ202、非線形光学結晶(LBO又は同等の性能を
有するBBO等)203、レンズ204、第2高調波で
ある波長395nmの光を反射し基本波である波長79
0nmの光を透過するハーモニックセパレータ205、
プリズム206、レンズ207、208を介し、波長3
95nmの励起光として非線形光学結晶112に入射さ
れる。なお、信号光と励起光の偏光方位は直交してい
る。
【0042】励起光の照射によって非線形光学結晶11
2が励起されている間に、信号光がこれに入射すると、
この信号光は光パラメトリック効果によって増幅され
る。なお、増幅された信号光が波長550nm〜700
nmの波長帯域を有するように、光路長調整用ミラー1
07の位置決めが行われている。
2が励起されている間に、信号光がこれに入射すると、
この信号光は光パラメトリック効果によって増幅され
る。なお、増幅された信号光が波長550nm〜700
nmの波長帯域を有するように、光路長調整用ミラー1
07の位置決めが行われている。
【0043】増幅された信号光は、ミラー113aによ
り反射され、再び非線形光学結晶112に入射する。こ
の時、非線形光学結晶112を通過した励起光もミラー
113bにより反射され再び非線形光学結晶112に入
射する。これにより信号光は再び増幅され、ミラー11
1で反射されてミラー110に入射する。この時ミラー
113aは縦方向に若干傾いているため光路が空間的に
分離され、ミラー110は、増幅された信号光を反射
し、反射された信号光はミラー114、115、ペリス
コープ(PS)116、ミラー117を介してプリズム
対300a,300bに入射する。
り反射され、再び非線形光学結晶112に入射する。こ
の時、非線形光学結晶112を通過した励起光もミラー
113bにより反射され再び非線形光学結晶112に入
射する。これにより信号光は再び増幅され、ミラー11
1で反射されてミラー110に入射する。この時ミラー
113aは縦方向に若干傾いているため光路が空間的に
分離され、ミラー110は、増幅された信号光を反射
し、反射された信号光はミラー114、115、ペリス
コープ(PS)116、ミラー117を介してプリズム
対300a,300bに入射する。
【0044】増幅された信号光(波長550nm〜70
0nm)は、この時点までの経路内に配置された分散媒
質等の通過によって、群遅延分散を有している。プリズ
ム対300a,300bは、この分散を若干補償し、増
幅後の補償された信号光はミラー117の上方を通過し
て多層膜ミラー対100a,100bに入射する。ここ
で、入射するレーザ光の帯域(波長550nm〜700
nm)は、多層膜ミラー100a,100bの反射帯域
(波長500nm〜770nm)よりも狭いため、反射
光は効率的にチャープ補償される。
0nm)は、この時点までの経路内に配置された分散媒
質等の通過によって、群遅延分散を有している。プリズ
ム対300a,300bは、この分散を若干補償し、増
幅後の補償された信号光はミラー117の上方を通過し
て多層膜ミラー対100a,100bに入射する。ここ
で、入射するレーザ光の帯域(波長550nm〜700
nm)は、多層膜ミラー100a,100bの反射帯域
(波長500nm〜770nm)よりも狭いため、反射
光は効率的にチャープ補償される。
【0045】多層膜ミラー100a,100bは、互い
に平行に配置されており、多層膜ミラー100aのへの
光の入射角は45度以内に設定されている。信号光は多
層膜ミラー対100a,100bによって数回反射され
た後、これから出射される。なお、出射光の波長は55
0nm〜700nmであって、パルス幅5fs以下、光
強度5μJ以上である。
に平行に配置されており、多層膜ミラー100aのへの
光の入射角は45度以内に設定されている。信号光は多
層膜ミラー対100a,100bによって数回反射され
た後、これから出射される。なお、出射光の波長は55
0nm〜700nmであって、パルス幅5fs以下、光
強度5μJ以上である。
【0046】なお、多層膜ミラー対400a,400b
は入力される信号光を圧縮する前段光学系として機能
し、プリズム対300a,300b及び多層膜ミラー対
100a,100bは非線形光学結晶112によって増
幅された信号光を圧縮する後段光学系として機能する。
は入力される信号光を圧縮する前段光学系として機能
し、プリズム対300a,300b及び多層膜ミラー対
100a,100bは非線形光学結晶112によって増
幅された信号光を圧縮する後段光学系として機能する。
【0047】以上、説明したように、上記実施の形態に
係るレーザ装置は、レーザ光源101から出力された所
定波長(790nm)のレーザ光から、多層膜ミラー1
00a,100bによる反射光帯域(500nm〜77
0nm)よりも狭帯域(波長550nm〜700nm)
のレーザ光を生成し多層膜ミラーに入射させる光学系B
S,102〜116,201〜208,300a,30
0b,300cを備えている。この光学系によるレーザ
光の帯域は多層膜ミラー100a,100bの反射帯域
よりも狭いため、反射光は効率的にチャープ補償され
る。
係るレーザ装置は、レーザ光源101から出力された所
定波長(790nm)のレーザ光から、多層膜ミラー1
00a,100bによる反射光帯域(500nm〜77
0nm)よりも狭帯域(波長550nm〜700nm)
のレーザ光を生成し多層膜ミラーに入射させる光学系B
S,102〜116,201〜208,300a,30
0b,300cを備えている。この光学系によるレーザ
光の帯域は多層膜ミラー100a,100bの反射帯域
よりも狭いため、反射光は効率的にチャープ補償され
る。
【0048】図14は、図13の装置において、信号増
幅の構成を変更したレーザ装置のシステム構成図であ
る。すなわち、上記では信号光は2度増幅されたが、本
レーザのシステムにおいては、1度増幅されるのみであ
る。なお、上記装置と同一の構成については説明を省略
する。
幅の構成を変更したレーザ装置のシステム構成図であ
る。すなわち、上記では信号光は2度増幅されたが、本
レーザのシステムにおいては、1度増幅されるのみであ
る。なお、上記装置と同一の構成については説明を省略
する。
【0049】本装置の構成は、信号光及び励起光が非線
形光学結晶112に最初に入射するまでは、上記と同一
であるが、増幅された信号光は、この後、ミラー113
aによって反射された後、ミラー113cに入射し、ペ
リスコープ116及びミラー117を介してプリズム対
300a,300bに入射する。プリズム対300a,
300bへの入射後の信号光の挙動は、多層膜ミラー対
100a,100bによる反射回数を除いて上記装置と
同一である。なお、本装置は、ミラー110、114、
115を備えていない。また、本装置の場合において
も、出射光の波長は550nm〜700nmであって、
パルス幅5fs以下、光強度3μJ以上である。
形光学結晶112に最初に入射するまでは、上記と同一
であるが、増幅された信号光は、この後、ミラー113
aによって反射された後、ミラー113cに入射し、ペ
リスコープ116及びミラー117を介してプリズム対
300a,300bに入射する。プリズム対300a,
300bへの入射後の信号光の挙動は、多層膜ミラー対
100a,100bによる反射回数を除いて上記装置と
同一である。なお、本装置は、ミラー110、114、
115を備えていない。また、本装置の場合において
も、出射光の波長は550nm〜700nmであって、
パルス幅5fs以下、光強度3μJ以上である。
【0050】図15は、パルス圧縮用の前段光学系40
0a,400bを用いない場合の前者の装置内の光の波
長(nm)と群遅延GD(fs)の関係を示すグラフで
ある。グラフ中のtotGDは圧縮器総群遅延、すなわ
ちプリズム対300a,300bとミラー対100a,
100bの総計を示し、prGDはプリズム対300
a,300bによる群遅延を示し、cmGDは多層膜ミ
ラー対100a,100bの4往復時の群遅延を示し、
airGDは光路中(2m)の空気による群遅延を示
し、BK7GDはビームスプリッタによる群遅延を示
し、−measuredは出射光の圧縮前の群遅延の測
定値に−1を掛けた値を示す。プリズム300a,30
0bは1m離隔させて6.7mmのプリズム内長を設
け、多層膜ミラー対400a,400bでそれぞれ4回
反射させた場合に最も良い結果が得られたが、この場合
においても、出射光の帯域は120nmに制限され、広
帯域の光を5fs以下に圧縮することができない。
0a,400bを用いない場合の前者の装置内の光の波
長(nm)と群遅延GD(fs)の関係を示すグラフで
ある。グラフ中のtotGDは圧縮器総群遅延、すなわ
ちプリズム対300a,300bとミラー対100a,
100bの総計を示し、prGDはプリズム対300
a,300bによる群遅延を示し、cmGDは多層膜ミ
ラー対100a,100bの4往復時の群遅延を示し、
airGDは光路中(2m)の空気による群遅延を示
し、BK7GDはビームスプリッタによる群遅延を示
し、−measuredは出射光の圧縮前の群遅延の測
定値に−1を掛けた値を示す。プリズム300a,30
0bは1m離隔させて6.7mmのプリズム内長を設
け、多層膜ミラー対400a,400bでそれぞれ4回
反射させた場合に最も良い結果が得られたが、この場合
においても、出射光の帯域は120nmに制限され、広
帯域の光を5fs以下に圧縮することができない。
【0051】この原因としては、NOPAにおいて、信
号光となる白色種光はサファイア基板に入力される基本
波の自己位相変調によって発生しているという点が考え
られる。すなわち、この時の波長は基本波強度の時間変
化に依存するため、種光の発生時において既にチャープ
が生じている。サファイア自身も分散媒体として機能す
るため、サファイア基板を通過することによって白色種
光のチャープは拡大している。この結果、OPAの励起
光であるチタンサファイアレーザの第2高調波よりも、
そのパルス幅が大きくなるので、信号光はその一部が増
幅されることとなる。この時の増幅パルスの圧縮では最
短6fsまでのパルスを発生させることができる。した
がって、この白色種光のパルス幅が、励起光と一致する
か、又は励起光よりも短ければ、増幅される波長は飛躍
的に増大し、圧縮した結果のパルス幅は5fs以下とす
ることができる。
号光となる白色種光はサファイア基板に入力される基本
波の自己位相変調によって発生しているという点が考え
られる。すなわち、この時の波長は基本波強度の時間変
化に依存するため、種光の発生時において既にチャープ
が生じている。サファイア自身も分散媒体として機能す
るため、サファイア基板を通過することによって白色種
光のチャープは拡大している。この結果、OPAの励起
光であるチタンサファイアレーザの第2高調波よりも、
そのパルス幅が大きくなるので、信号光はその一部が増
幅されることとなる。この時の増幅パルスの圧縮では最
短6fsまでのパルスを発生させることができる。した
がって、この白色種光のパルス幅が、励起光と一致する
か、又は励起光よりも短ければ、増幅される波長は飛躍
的に増大し、圧縮した結果のパルス幅は5fs以下とす
ることができる。
【0052】上述のようにパルス圧縮を行うため、上記
装置においては、多層膜ミラー対からなる前段光学系4
00a,400bを用いている。この場合、前段の多層
膜ミラー対400a,400bで入力光をそれぞれ一回
反射させ、後段の多層膜ミラー対100a,100bで
増幅された信号光をそれぞれ3回反射させる。これによ
り、この白色種光の時間幅が、励起光と一致するか、又
は励起光よりも短くなるため、出射光のパルス幅を5f
s以下とすることができる。
装置においては、多層膜ミラー対からなる前段光学系4
00a,400bを用いている。この場合、前段の多層
膜ミラー対400a,400bで入力光をそれぞれ一回
反射させ、後段の多層膜ミラー対100a,100bで
増幅された信号光をそれぞれ3回反射させる。これによ
り、この白色種光の時間幅が、励起光と一致するか、又
は励起光よりも短くなるため、出射光のパルス幅を5f
s以下とすることができる。
【0053】図16は、この場合の出射光の波長(n
m)と光強度(任意定数)の関係を示すグラフである。
半値幅は240nm(150THz)に広がり、TL
(transform limited)パルス幅は
4.4fsとなる。
m)と光強度(任意定数)の関係を示すグラフである。
半値幅は240nm(150THz)に広がり、TL
(transform limited)パルス幅は
4.4fsとなる。
【0054】図17は、出射光の遅延(fs)と規格化
強度(任意定数)の関係を示すグラフである。SECH
2フィッティング法によるパルス幅は3.5fsであ
り、複素フーリエ変換で見積もったパルス幅は4.7f
sとなる。これらの結果は、出射光のパルスが広帯域に
わたって略位相が揃っていることを意味する。このよう
な位相の揃ったレーザ光パルスは、過渡吸収分光やフォ
トンエコーなどの計測技術における不確定要素を排除す
ることができるので、高精度の測定に有用である。
強度(任意定数)の関係を示すグラフである。SECH
2フィッティング法によるパルス幅は3.5fsであ
り、複素フーリエ変換で見積もったパルス幅は4.7f
sとなる。これらの結果は、出射光のパルスが広帯域に
わたって略位相が揃っていることを意味する。このよう
な位相の揃ったレーザ光パルスは、過渡吸収分光やフォ
トンエコーなどの計測技術における不確定要素を排除す
ることができるので、高精度の測定に有用である。
【0055】電子は可能な遷移に従い、種々の波長のレ
ーザ光によって励起されるが、各波長の位相が揃ってい
れば、励起された分子の振動(分子内の移動)のコヒー
レンスも揃う。したがって、上記位相の揃ったレーザ光
を用いることにより、ポンプ−プローブ法による超高速
時間分解測定において、物質のコヒーレント現象をサブ
ピコ秒の時間領域を時間分解能5fs以下で測定するこ
とができる。このため、本形態のレーザ装置を用いれ
ば、電子励起にともなうコヒーレントな分子振動によ
り、振電準位の分布がコヒーレントに変調され、スペク
トル変化が観測できる。
ーザ光によって励起されるが、各波長の位相が揃ってい
れば、励起された分子の振動(分子内の移動)のコヒー
レンスも揃う。したがって、上記位相の揃ったレーザ光
を用いることにより、ポンプ−プローブ法による超高速
時間分解測定において、物質のコヒーレント現象をサブ
ピコ秒の時間領域を時間分解能5fs以下で測定するこ
とができる。このため、本形態のレーザ装置を用いれ
ば、電子励起にともなうコヒーレントな分子振動によ
り、振電準位の分布がコヒーレントに変調され、スペク
トル変化が観測できる。
【0056】以上、説明したように、上記レーザ装置
は、レーザ光源101から出力された信号光を圧縮する
前段光学系400a,400bと、信号光を励起光の入
力に応じて増幅する非線形光学結晶112と、増幅され
た信号光を圧縮する後段光学系100a,100bとを
備え、前段及び後段光学系は入力される光を反射する多
層膜ミラー100a,100b,400a,400bを
備え、この多層膜ミラーは、屈折率の異なる複数の誘電
体膜を基板SB上に積層してなり、可視光帯域における
反射率が95%以上であって、その露出面を構成する最
外膜の屈折率がこの最外膜直下の膜の屈折率よりも低
く、且つ、この帯域内の長波長成分の群遅延が短波長成
分の群遅延よりも大きくなるように、最外膜を含む誘電
体膜各膜の光学膜厚が設定されている。
は、レーザ光源101から出力された信号光を圧縮する
前段光学系400a,400bと、信号光を励起光の入
力に応じて増幅する非線形光学結晶112と、増幅され
た信号光を圧縮する後段光学系100a,100bとを
備え、前段及び後段光学系は入力される光を反射する多
層膜ミラー100a,100b,400a,400bを
備え、この多層膜ミラーは、屈折率の異なる複数の誘電
体膜を基板SB上に積層してなり、可視光帯域における
反射率が95%以上であって、その露出面を構成する最
外膜の屈折率がこの最外膜直下の膜の屈折率よりも低
く、且つ、この帯域内の長波長成分の群遅延が短波長成
分の群遅延よりも大きくなるように、最外膜を含む誘電
体膜各膜の光学膜厚が設定されている。
【0057】このレーザ装置によれば、レーザ光源から
出力された信号光を圧縮する前段光学系400a,40
0bを、増幅された信号光を圧縮する後段光学系100
a,100bに加えて備えているので、増幅前の信号光
のチャープをも補償して、パルス幅を5fs以下とする
ことができる。
出力された信号光を圧縮する前段光学系400a,40
0bを、増幅された信号光を圧縮する後段光学系100
a,100bに加えて備えているので、増幅前の信号光
のチャープをも補償して、パルス幅を5fs以下とする
ことができる。
【0058】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係るレ
ーザ装置は、上述の設定を行うことにより、可視光の波
長帯域を有する光パルスの幅を5fs以下に圧縮するこ
とができる。
ーザ装置は、上述の設定を行うことにより、可視光の波
長帯域を有する光パルスの幅を5fs以下に圧縮するこ
とができる。
【図1】第1実施の形態に係る多層膜ミラーの断面構成
図。
図。
【図2】第1実施形態に係る各膜の光学膜厚(nm)及
びその好適範囲(nm)を示す表。
びその好適範囲(nm)を示す表。
【図3】図2に示した多層膜各膜の番号1,2・・・4
0と光学膜厚(nm)との関係を示すグラフ。
0と光学膜厚(nm)との関係を示すグラフ。
【図4】図2に示した多層膜ミラーによる反射光波長
(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグラフ。
(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグラフ。
【図5】第2実施形態に係る各膜の光学膜厚(nm)及
びその好適範囲(nm)を示す表。
びその好適範囲(nm)を示す表。
【図6】図5に示した多層膜ミラーによる反射光波長
(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグラフ。
(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグラフ。
【図7】第3実施形態に係る各膜の光学膜厚(nm)及
びその好適範囲(nm)を示す表。
びその好適範囲(nm)を示す表。
【図8】図7に示した多層膜ミラーによる反射光波長
(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグラフ。
(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグラフ。
【図9】第4実施形態に係る各膜の光学膜厚(nm)及
びその好適範囲(nm)を示す表。
びその好適範囲(nm)を示す表。
【図10】図9に示した多層膜ミラーによる反射光波長
(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグラフ。
(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグラフ。
【図11】第5実施形態に係る各膜の光学膜厚(nm)
及びその好適範囲(nm)を示す表。
及びその好適範囲(nm)を示す表。
【図12】図11に示した多層膜ミラーによる反射光波
長(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグラフ。
長(nm)と群遅延(fs)との関係を示すグラフ。
【図13】多層膜ミラーを用いたレーザ装置のシステム
構成図。
構成図。
【図14】多層膜ミラーを用いた 別のレーザ装置のシ
ステム構成図。
ステム構成図。
【図15】装置内の光の波長(nm)と群遅延GD(f
s)の関係を示すグラフ。
s)の関係を示すグラフ。
【図16】出射光の波長(nm)と光強度(任意定数)
の関係を示すグラフ。
の関係を示すグラフ。
【図17】出射光の遅延(fs)と規格化強度(任意定
数)の関係を示すグラフ。
数)の関係を示すグラフ。
【図18】光学膜厚を設定するために用いるための式
(1)〜(9)をまとめて示す表。
(1)〜(9)をまとめて示す表。
SB…ガラス基板、ML…多層膜、101…レーザ光
源、400a,400b…前段光学系、100a,10
0b…後段光学系。
源、400a,400b…前段光学系、100a,10
0b…後段光学系。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂根 勲 東京都東大和市桜ヶ丘3−44−37−18− 1202 (72)発明者 高坂 正臣 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 Fターム(参考) 2H042 DA08 DB00 DE07 2K002 AA04 AA07 AB12 AB33 BA02 CA02 CA22 EA30 GA10 HA20 HA21 5F072 AB20 JJ04 JJ20 KK11 KK12 KK30 QQ02 QQ03
Claims (1)
- 【請求項1】 レーザ光源から出力された信号光を圧縮
する前段光学系と、前記信号光を励起光の入力に応じて
増幅する非線形光学結晶と、増幅された信号光を圧縮す
る後段光学系とを備え、前記前段及び後段光学系は入力
される光を反射する多層膜ミラーを備え、前記多層膜ミ
ラーは、屈折率の異なる複数の誘電体膜を基板上に積層
してなり、可視光帯域における反射率が95%以上であ
って、その露出面を構成する最外膜の屈折率がこの最外
膜直下の膜の屈折率よりも低く、且つ、前記帯域内の長
波長成分の群遅延が短波長成分の群遅延よりも大きくな
るように、前記最外膜を含む前記誘電体膜各膜の光学膜
厚が設定されていることを特徴とするレーザ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11022397A JP2000221555A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | レーザ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11022397A JP2000221555A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | レーザ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000221555A true JP2000221555A (ja) | 2000-08-11 |
Family
ID=12081542
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11022397A Pending JP2000221555A (ja) | 1999-01-29 | 1999-01-29 | レーザ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000221555A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002031542A1 (fr) * | 2000-10-13 | 2002-04-18 | Oyokoden Lab Co., Ltd. | Element de correction de dispersion optique, element composite de correction de dispersion optique utilisant cet element, et procede de correction de dispersion optique utilisant cet element |
JP2003107223A (ja) * | 2001-09-27 | 2003-04-09 | Sekiji Yamagata | 誘電体多層膜ミラー |
JP2006133347A (ja) * | 2004-11-04 | 2006-05-25 | Institute Of Physical & Chemical Research | パルスレーザー光の繰り返し周波数逓倍方法およびその装置 |
US7057788B2 (en) | 2000-10-31 | 2006-06-06 | Hamamatsu Photonics K.K. | Spatial light modulator and light pulse waveform controller |
JP2013518302A (ja) * | 2010-01-22 | 2013-05-20 | ニューポート コーポレーション | 広範に同調可能な光パラメトリック発振器 |
JP2014531777A (ja) * | 2011-10-07 | 2014-11-27 | マツクス−プランク−ゲゼルシヤフト ツール フエルデルング デル ヴイツセンシヤフテン エー フアウMAX−PLANCK−GESELLSCHAFT ZUR FOeRDERUNG DER WISSENSCHAFTEN E.V. | カー効果に基づくモード同期を用いたレーザ装置、およびその動作 |
WO2021182159A1 (ja) * | 2020-03-10 | 2021-09-16 | 東海光学株式会社 | 遅延ミラー及び遅延ミラーシステム |
-
1999
- 1999-01-29 JP JP11022397A patent/JP2000221555A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002031542A1 (fr) * | 2000-10-13 | 2002-04-18 | Oyokoden Lab Co., Ltd. | Element de correction de dispersion optique, element composite de correction de dispersion optique utilisant cet element, et procede de correction de dispersion optique utilisant cet element |
US7057788B2 (en) | 2000-10-31 | 2006-06-06 | Hamamatsu Photonics K.K. | Spatial light modulator and light pulse waveform controller |
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JP2006133347A (ja) * | 2004-11-04 | 2006-05-25 | Institute Of Physical & Chemical Research | パルスレーザー光の繰り返し周波数逓倍方法およびその装置 |
JP2016065871A (ja) * | 2010-01-22 | 2016-04-28 | ニューポート コーポレーション | 広範に同調可能な光パラメトリック発振器 |
JP2013518302A (ja) * | 2010-01-22 | 2013-05-20 | ニューポート コーポレーション | 広範に同調可能な光パラメトリック発振器 |
JP2018087990A (ja) * | 2010-01-22 | 2018-06-07 | ニューポート コーポレーション | 広範に同調可能な光パラメトリック発振器 |
JP2014531777A (ja) * | 2011-10-07 | 2014-11-27 | マツクス−プランク−ゲゼルシヤフト ツール フエルデルング デル ヴイツセンシヤフテン エー フアウMAX−PLANCK−GESELLSCHAFT ZUR FOeRDERUNG DER WISSENSCHAFTEN E.V. | カー効果に基づくモード同期を用いたレーザ装置、およびその動作 |
WO2021182159A1 (ja) * | 2020-03-10 | 2021-09-16 | 東海光学株式会社 | 遅延ミラー及び遅延ミラーシステム |
JP2021144088A (ja) * | 2020-03-10 | 2021-09-24 | 東海光学株式会社 | 遅延ミラー及び遅延ミラーシステム |
CN115280193A (zh) * | 2020-03-10 | 2022-11-01 | 东海光学株式会社 | 延迟反射镜和延迟反射镜系统 |
CN115280193B (zh) * | 2020-03-10 | 2023-10-24 | 东海光学株式会社 | 延迟反射镜和延迟反射镜系统 |
JP7448939B2 (ja) | 2020-03-10 | 2024-03-13 | 東海光学株式会社 | 遅延ミラー及び遅延ミラーシステム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060110 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
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|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090401 |