JP2000216014A - ネオジウム系磁石およびモ―タ - Google Patents
ネオジウム系磁石およびモ―タInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大掛かりな装置を必要としないで簡易に短時
間で表面処理を施して錆の発生を防止し、モータ等の回
転装置に組込んだ場合に信頼性の高い動作を達成するこ
とができるネオジウム系磁石を提供する。 【解決手段】 速乾性のフッ素系樹脂溶液中への浸漬あ
るいはハケ塗り等により磁石本体11に樹脂溶液を塗布
し、これを自然乾燥させて表面に速乾性フッ素系樹脂被
膜12を形成したネオジウム系磁石。
間で表面処理を施して錆の発生を防止し、モータ等の回
転装置に組込んだ場合に信頼性の高い動作を達成するこ
とができるネオジウム系磁石を提供する。 【解決手段】 速乾性のフッ素系樹脂溶液中への浸漬あ
るいはハケ塗り等により磁石本体11に樹脂溶液を塗布
し、これを自然乾燥させて表面に速乾性フッ素系樹脂被
膜12を形成したネオジウム系磁石。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はネオジウム(Nd:
ネオジム)系磁石に関する。より詳しくは、磁石表面の
錆の発生を防止するための表面処理に関するものであ
る。
ネオジム)系磁石に関する。より詳しくは、磁石表面の
錆の発生を防止するための表面処理に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ネオジウム系磁石として、焼結タイプお
よびボンドタイプ(樹脂タイプ)のものが用いられてい
る。焼結タイプのものは、例えば、原子%でNd:12
%,Fe:82%,B:6%の成分比で構成される。ま
たボンドタイプのものは、例えば、原子%でNd:8
%,Fe:86%,B:6%の磁石合金をナイロン(例
えばPA12)をバインダーとして射出成形により形成
したものである。
よびボンドタイプ(樹脂タイプ)のものが用いられてい
る。焼結タイプのものは、例えば、原子%でNd:12
%,Fe:82%,B:6%の成分比で構成される。ま
たボンドタイプのものは、例えば、原子%でNd:8
%,Fe:86%,B:6%の磁石合金をナイロン(例
えばPA12)をバインダーとして射出成形により形成
したものである。
【0003】このようなネオジウム系磁石は、モータや
リレーあるいは車載用の発電機その他の精密機械の摺動
部等に組込まれている。図4は、このようなネオジウム
系磁石を組込んだモータの要部構成を示す断面図であ
る。ハウジング1にステータ2が固定される。ステータ
2にはコイル3が装着される。ハウジング1内にはボー
ルベアリング又は焼結メタル等からなるベアリング4を
介してシャフト5が装着される。シャフト5にはヨーク
6が取付けられる。このヨーク6に円環状の磁石7がス
テータ2のコイル3に対向して装着される。このヨーク
6と磁石7によりロータ8が構成される。
リレーあるいは車載用の発電機その他の精密機械の摺動
部等に組込まれている。図4は、このようなネオジウム
系磁石を組込んだモータの要部構成を示す断面図であ
る。ハウジング1にステータ2が固定される。ステータ
2にはコイル3が装着される。ハウジング1内にはボー
ルベアリング又は焼結メタル等からなるベアリング4を
介してシャフト5が装着される。シャフト5にはヨーク
6が取付けられる。このヨーク6に円環状の磁石7がス
テータ2のコイル3に対向して装着される。このヨーク
6と磁石7によりロータ8が構成される。
【0004】このような構成のモータにおいて、ネオジ
ウム系磁石は前述のように構成成分として鉄(Fe)が
多いため、磁石7の表面が酸化されやすく、表面に錆9
が発生することがある。磁石7とステータ2のコイル3
との間の隙間は通常1mm以下の狭い間隔であるため、
このような錆9が発生すると、ロータ8の円滑な回転動
作が損われ回転力の低下や回転ロックの原因となる。
ウム系磁石は前述のように構成成分として鉄(Fe)が
多いため、磁石7の表面が酸化されやすく、表面に錆9
が発生することがある。磁石7とステータ2のコイル3
との間の隙間は通常1mm以下の狭い間隔であるため、
このような錆9が発生すると、ロータ8の円滑な回転動
作が損われ回転力の低下や回転ロックの原因となる。
【0005】このような錆の発生を防止するため、従
来、図5に示すように、ネオジウム系磁石7の表面にN
iまたはZnのメッキ10を施して表面を被覆した構造
が用いられていた。
来、図5に示すように、ネオジウム系磁石7の表面にN
iまたはZnのメッキ10を施して表面を被覆した構造
が用いられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Niま
たはZn等のメッキを施す場合には、メッキ処理装置を
必要とし、処理時間も多くかかりコスト増大の原因にな
るとともに、メッキ廃液による環境汚染を防止しなけれ
ばならず廃液処理の問題も発生する。また、不透明なメ
ッキで表面を覆うため、磁石本体にクラック等のきずが
発生していても判別できず所定の特性が得られなくなる
場合がある。
たはZn等のメッキを施す場合には、メッキ処理装置を
必要とし、処理時間も多くかかりコスト増大の原因にな
るとともに、メッキ廃液による環境汚染を防止しなけれ
ばならず廃液処理の問題も発生する。また、不透明なメ
ッキで表面を覆うため、磁石本体にクラック等のきずが
発生していても判別できず所定の特性が得られなくなる
場合がある。
【0007】一方、磁石表面にフッ素系樹脂をコーティ
ングして撥水性や耐酸化性を高め錆の発生を抑制したネ
オジウム系磁石(希土類磁石)が提案されている(特開
昭61−168221号公報、特開昭62−20680
6号公報、特開平1−132107号公報、特開平7−
50210号公報等)。
ングして撥水性や耐酸化性を高め錆の発生を抑制したネ
オジウム系磁石(希土類磁石)が提案されている(特開
昭61−168221号公報、特開昭62−20680
6号公報、特開平1−132107号公報、特開平7−
50210号公報等)。
【0008】このような従来の公報記載のフッ素系樹脂
のコーティングは、真空蒸着やプラズマコーティングあ
るいはスパッタリング等の薄膜コーティング方法または
磁石表面に吹き付けた後焼き付ける方法により行われ
る。
のコーティングは、真空蒸着やプラズマコーティングあ
るいはスパッタリング等の薄膜コーティング方法または
磁石表面に吹き付けた後焼き付ける方法により行われ
る。
【0009】しかしながら、薄膜コーティング方法を用
いる場合には大掛かりな装置が必要になりコストが上昇
する。また焼き付け法によりコーティングする場合に
は、この場合にも専用の装置が必要になりコストが上昇
するとともに、所定時間加熱した後に冷却する冷却装置
等の付帯設備が必要になり、設置スペースを広く要し、
コストもさらに上昇する。またいずれの場合も、コーテ
ィング処理の作業時間が長時間となり作業の手間が多く
かかるものであって生産性を充分高めることができな
い。
いる場合には大掛かりな装置が必要になりコストが上昇
する。また焼き付け法によりコーティングする場合に
は、この場合にも専用の装置が必要になりコストが上昇
するとともに、所定時間加熱した後に冷却する冷却装置
等の付帯設備が必要になり、設置スペースを広く要し、
コストもさらに上昇する。またいずれの場合も、コーテ
ィング処理の作業時間が長時間となり作業の手間が多く
かかるものであって生産性を充分高めることができな
い。
【0010】本発明は上記従来技術を考慮したものであ
って、大掛かりな装置を必要としないで簡易に短時間で
表面処理を施して錆の発生する虞れのないネオジウム系
磁石を提供するとともに、このようなネオジウム系磁石
を具備した信頼性の高いモータの提供を課題とする。
って、大掛かりな装置を必要としないで簡易に短時間で
表面処理を施して錆の発生する虞れのないネオジウム系
磁石を提供するとともに、このようなネオジウム系磁石
を具備した信頼性の高いモータの提供を課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するた
め、本発明では、速乾性のフッ素系樹脂溶液により表面
処理を施したことを特徴とするネオジウム系磁石および
このネオジウム系磁石を具備したモータを提供する。
め、本発明では、速乾性のフッ素系樹脂溶液により表面
処理を施したことを特徴とするネオジウム系磁石および
このネオジウム系磁石を具備したモータを提供する。
【0012】この構成によれば、速乾性のフッ素系樹脂
溶液を用いるため、単に溶液を磁石表面に付着させて常
温で放置しておくことによりフッ素系樹脂のコーティン
グができる。したがって、高価な処理設備を要すること
なく、また、メッキを用いた場合のように廃液の問題を
生じることなく、短時間で容易に表面処理を行うことが
でき生産性を高めることができる。このようなフッ素系
樹脂のコーティングにより、磁石表面のフッ素系樹脂の
撥水作用により水がはじかれ、磁石の酸化が防止され錆
の発生が防止される。これにより、磁石をモータ等の回
転装置その他の摺動部に組込んだ場合に、錆による回転
不良や摺動不良等が起こることがなくなり、信頼性の高
い動作が達成される。また、透明なフッ素系樹脂により
コーティングするため、磁石表面にクラック等の欠陥が
ある場合にこれをコーティング膜上から判別して不良品
として排除することができ、品質の向上が図られる。
溶液を用いるため、単に溶液を磁石表面に付着させて常
温で放置しておくことによりフッ素系樹脂のコーティン
グができる。したがって、高価な処理設備を要すること
なく、また、メッキを用いた場合のように廃液の問題を
生じることなく、短時間で容易に表面処理を行うことが
でき生産性を高めることができる。このようなフッ素系
樹脂のコーティングにより、磁石表面のフッ素系樹脂の
撥水作用により水がはじかれ、磁石の酸化が防止され錆
の発生が防止される。これにより、磁石をモータ等の回
転装置その他の摺動部に組込んだ場合に、錆による回転
不良や摺動不良等が起こることがなくなり、信頼性の高
い動作が達成される。また、透明なフッ素系樹脂により
コーティングするため、磁石表面にクラック等の欠陥が
ある場合にこれをコーティング膜上から判別して不良品
として排除することができ、品質の向上が図られる。
【0013】また、上記したネオジウム系磁石を具備す
るモータは、たとえ水分の多い環境においてもネオジウ
ム系磁石に錆が発生しないので、長期間にわたり信頼性
の高い動作が可能になる。
るモータは、たとえ水分の多い環境においてもネオジウ
ム系磁石に錆が発生しないので、長期間にわたり信頼性
の高い動作が可能になる。
【0014】好ましい構成例においては、前記フッ素系
樹脂溶液は、70重量%以上79重量%以下のフッ素系
溶剤と、1重量%以上10重量%以下のアルコール系添
加溶剤と、20重量%以上30重量%以下のフッ素樹脂
とからなることを特徴としている。
樹脂溶液は、70重量%以上79重量%以下のフッ素系
溶剤と、1重量%以上10重量%以下のアルコール系添
加溶剤と、20重量%以上30重量%以下のフッ素樹脂
とからなることを特徴としている。
【0015】このような配合比により、数分で乾燥可能
なフッ素系樹脂溶液が形成される。フッ素樹脂は、磁石
表面に撥水性、耐酸化性の防錆膜を形成するためのもの
であり、上記成分比より少ないと防錆機能が不十分とな
るおそれがあり、上記成分比より多いと、溶液に充分溶
解しなくなるおそれがある。フッ素系溶剤は、フッ素樹
脂を溶解させるためのものであり、上記成分比より少な
いとフッ素樹脂が充分に溶解できなくなるおそれがあ
り、上記成分比より多いと、フッ素樹脂が少なくなりす
ぎて充分な防錆作用が得られなくなるおそれがある。ア
ルコール系添加溶剤は、速乾性を得るためのものであ
り、上記成分比より少ないと充分な速乾作用が得られな
くなるおそれがあり、上記成分比より多いと揮発により
蒸発する量が大きくなり過ぎるおそれがある。
なフッ素系樹脂溶液が形成される。フッ素樹脂は、磁石
表面に撥水性、耐酸化性の防錆膜を形成するためのもの
であり、上記成分比より少ないと防錆機能が不十分とな
るおそれがあり、上記成分比より多いと、溶液に充分溶
解しなくなるおそれがある。フッ素系溶剤は、フッ素樹
脂を溶解させるためのものであり、上記成分比より少な
いとフッ素樹脂が充分に溶解できなくなるおそれがあ
り、上記成分比より多いと、フッ素樹脂が少なくなりす
ぎて充分な防錆作用が得られなくなるおそれがある。ア
ルコール系添加溶剤は、速乾性を得るためのものであ
り、上記成分比より少ないと充分な速乾作用が得られな
くなるおそれがあり、上記成分比より多いと揮発により
蒸発する量が大きくなり過ぎるおそれがある。
【0016】上記成分比のフッ素系樹脂溶液を用いるこ
とにより、表面処理に最適な速乾性の処理溶液が得られ
る。
とにより、表面処理に最適な速乾性の処理溶液が得られ
る。
【0017】さらに好ましい構成例では、前記表面処理
は、フッ素系樹脂溶液中への浸漬処理またはハケ塗り処
理であることを特徴としている。
は、フッ素系樹脂溶液中への浸漬処理またはハケ塗り処
理であることを特徴としている。
【0018】この構成においては、速乾性のフッ素樹脂
溶液中に磁石を単に浸漬するだけ、あるいはハケ塗りす
るだけの簡単な塗布方法によりフッ素系樹脂溶液を磁石
表面に付着させ、これを自然乾燥させることにより短時
間で容易に表面処理が行われる。
溶液中に磁石を単に浸漬するだけ、あるいはハケ塗りす
るだけの簡単な塗布方法によりフッ素系樹脂溶液を磁石
表面に付着させ、これを自然乾燥させることにより短時
間で容易に表面処理が行われる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1は本発明のネオジウム系
磁石の構成説明図であり、(A)は表面処理前、(B)
は表面処理後の磁石断面を示す。(A)に示すように、
例えばモータのロータを構成する円環状のネオジウム系
磁石本体11の表面に、(B)に示すように速乾性フッ
素系樹脂被膜12をコーティングする。この速乾性フッ
素系樹脂被膜12は、速乾性フッ素系樹脂溶液を磁石本
体11の表面に単に塗布して自然乾燥させるだけで、短
時間で容易に磁石本体表面にコーティングされる。ま
た、この速乾性フッ素系樹脂被膜12は透明であり、コ
ーティングした後にこの被膜を通して磁石本体11の表
面のクラック等を判別可能である。
の形態について説明する。図1は本発明のネオジウム系
磁石の構成説明図であり、(A)は表面処理前、(B)
は表面処理後の磁石断面を示す。(A)に示すように、
例えばモータのロータを構成する円環状のネオジウム系
磁石本体11の表面に、(B)に示すように速乾性フッ
素系樹脂被膜12をコーティングする。この速乾性フッ
素系樹脂被膜12は、速乾性フッ素系樹脂溶液を磁石本
体11の表面に単に塗布して自然乾燥させるだけで、短
時間で容易に磁石本体表面にコーティングされる。ま
た、この速乾性フッ素系樹脂被膜12は透明であり、コ
ーティングした後にこの被膜を通して磁石本体11の表
面のクラック等を判別可能である。
【0020】図2は、本発明の速乾性フッ素系樹脂のコ
ーティング方法の一例を示す。網状のカゴ等からなる網
目容器13内に複数の磁石本体11を収容し、これを矢
印Aのように液槽15内の速乾性フッ素系樹脂溶液14
中に浸漬させ、矢印Bのように引上げて自然乾燥させ
る。これにより、数分で磁石本体11の表面に図1
(B)に示したように、速乾性フッ素系樹脂被膜12が
形成される。
ーティング方法の一例を示す。網状のカゴ等からなる網
目容器13内に複数の磁石本体11を収容し、これを矢
印Aのように液槽15内の速乾性フッ素系樹脂溶液14
中に浸漬させ、矢印Bのように引上げて自然乾燥させ
る。これにより、数分で磁石本体11の表面に図1
(B)に示したように、速乾性フッ素系樹脂被膜12が
形成される。
【0021】図3は、本発明の速乾性フッ素系樹脂の別
のコーティング方法を示す。この例は、ヨーク6内に磁
石本体11を装着し、ヨーク6から露出した磁石本体1
1の上面をハケ(図示しない)等を用いて速乾性フッ素
系樹脂溶液を塗布して自然乾燥させ、速乾性フッ素系樹
脂被膜12を形成したものである。
のコーティング方法を示す。この例は、ヨーク6内に磁
石本体11を装着し、ヨーク6から露出した磁石本体1
1の上面をハケ(図示しない)等を用いて速乾性フッ素
系樹脂溶液を塗布して自然乾燥させ、速乾性フッ素系樹
脂被膜12を形成したものである。
【0022】速乾性フッ素系樹脂溶液は、防錆コーティ
ングのためのフッ素樹脂と、これを溶解させるための溶
剤と、速乾性を得るためのアルコール系の添加溶剤とに
より構成される。好ましくは、フッ素系溶剤を70〜7
9重量%、添加溶剤を1〜10重量%、フッ素樹脂を2
0〜30重量%で配合した溶液とする。
ングのためのフッ素樹脂と、これを溶解させるための溶
剤と、速乾性を得るためのアルコール系の添加溶剤とに
より構成される。好ましくは、フッ素系溶剤を70〜7
9重量%、添加溶剤を1〜10重量%、フッ素樹脂を2
0〜30重量%で配合した溶液とする。
【0023】フッ素系溶剤としては、オゾン破壊係数が
0で温暖化係数も低いハイドロフルオロカーボン(HF
C)を用いることができる。具体的には、無色透明の液
体である2,3−ジハイドロデカフルオロペンタンから
なる三井−デュポンフロロケミカル株式会社製バートレ
ル(登録商標)XFを用いることができる。
0で温暖化係数も低いハイドロフルオロカーボン(HF
C)を用いることができる。具体的には、無色透明の液
体である2,3−ジハイドロデカフルオロペンタンから
なる三井−デュポンフロロケミカル株式会社製バートレ
ル(登録商標)XFを用いることができる。
【0024】添加溶剤としては、アルコール類例えばエ
チルアルコール、プロピルアルコールまたはブチルアル
コールを用いることができる。
チルアルコール、プロピルアルコールまたはブチルアル
コールを用いることができる。
【0025】フッ素樹脂としては、ポリフルオロアルキ
ルメタクリレート等を用いることができる。
ルメタクリレート等を用いることができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、速乾
性のフッ素系樹脂溶液を用いるため、単に溶液を磁石表
面に付着させて常温で放置しておくことによりフッ素系
樹脂のコーティングができる。したがって、高価な処理
設備を要することなく、また、メッキを用いた場合のよ
うに廃液の問題を生じることなく、短時間で容易に表面
処理を行うことができ生産性を高めることができる。
性のフッ素系樹脂溶液を用いるため、単に溶液を磁石表
面に付着させて常温で放置しておくことによりフッ素系
樹脂のコーティングができる。したがって、高価な処理
設備を要することなく、また、メッキを用いた場合のよ
うに廃液の問題を生じることなく、短時間で容易に表面
処理を行うことができ生産性を高めることができる。
【0027】このようなフッ素系樹脂のコーティングに
より、磁石表面のフッ素系樹脂の撥水作用により水がは
じかれ、磁石の酸化が防止され錆の発生が防止される。
これにより、磁石をモータ等の回転装置その他の摺動部
に組込んだ場合に、錆による回転不良や摺動不良等が起
こることがなくなり、信頼性の高い動作のモータとする
ことができる。また、透明なフッ素系樹脂によりコーテ
ィングするため、磁石表面にクラック等の欠陥がある場
合にこれをコーティング膜上から判別して不良品として
排除することができ、品質の向上が図られる。
より、磁石表面のフッ素系樹脂の撥水作用により水がは
じかれ、磁石の酸化が防止され錆の発生が防止される。
これにより、磁石をモータ等の回転装置その他の摺動部
に組込んだ場合に、錆による回転不良や摺動不良等が起
こることがなくなり、信頼性の高い動作のモータとする
ことができる。また、透明なフッ素系樹脂によりコーテ
ィングするため、磁石表面にクラック等の欠陥がある場
合にこれをコーティング膜上から判別して不良品として
排除することができ、品質の向上が図られる。
【図1】 本発明に係るネオジウム系磁石の構成説明
図。
図。
【図2】 本発明のフッ素系樹脂のコーティング方法の
説明図。
説明図。
【図3】 本発明のフッ素系樹脂の別のコーティング方
法の説明図。
法の説明図。
【図4】 ネオジウム系磁石を用いたモータの要部構成
図。
図。
【図5】 従来のメッキを施したネオジウム系磁石の説
明図。
明図。
6:ヨーク、11:磁石本体、12:速乾性フッ素系樹
脂被膜、13:網目容器、14:速乾性フッ素系樹脂溶
液、15:液槽。
脂被膜、13:網目容器、14:速乾性フッ素系樹脂溶
液、15:液槽。
Claims (4)
- 【請求項1】速乾性のフッ素系樹脂溶液により表面処理
を施したことを特徴とするネオジウム系磁石。 - 【請求項2】前記フッ素系樹脂溶液は、70重量%以上
79重量%以下のフッ素系溶剤と、1重量%以上10重
量%以下のアルコール系添加溶剤と、20重量%以上3
0重量%以下のフッ素樹脂とからなることを特徴とする
請求項1に記載のネオジウム系磁石。 - 【請求項3】前記表面処理は、フッ素系樹脂溶液中への
浸漬処理またはハケ塗り処理であることを特徴とする請
求項1に記載のネオジウム系磁石。 - 【請求項4】速乾性のフッ素系樹脂溶液により表面処理
を施したネオジウム系磁石を具備したことを特徴とする
モータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11014664A JP2000216014A (ja) | 1999-01-22 | 1999-01-22 | ネオジウム系磁石およびモ―タ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11014664A JP2000216014A (ja) | 1999-01-22 | 1999-01-22 | ネオジウム系磁石およびモ―タ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000216014A true JP2000216014A (ja) | 2000-08-04 |
Family
ID=11867493
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11014664A Pending JP2000216014A (ja) | 1999-01-22 | 1999-01-22 | ネオジウム系磁石およびモ―タ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000216014A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005099048A (ja) * | 2004-12-13 | 2005-04-14 | Ntn Corp | 磁気エンコーダおよびそれを備えた軸受 |
JP2008075686A (ja) * | 2006-09-19 | 2008-04-03 | Ckd Corp | 流体用機器 |
-
1999
- 1999-01-22 JP JP11014664A patent/JP2000216014A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005099048A (ja) * | 2004-12-13 | 2005-04-14 | Ntn Corp | 磁気エンコーダおよびそれを備えた軸受 |
JP2008075686A (ja) * | 2006-09-19 | 2008-04-03 | Ckd Corp | 流体用機器 |
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