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JP2000210802A - 切削工具 - Google Patents

切削工具

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Publication number
JP2000210802A
JP2000210802A JP11012487A JP1248799A JP2000210802A JP 2000210802 A JP2000210802 A JP 2000210802A JP 11012487 A JP11012487 A JP 11012487A JP 1248799 A JP1248799 A JP 1248799A JP 2000210802 A JP2000210802 A JP 2000210802A
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JP
Japan
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slider
cartridge
tool
cutting
tip
Prior art date
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Application number
JP11012487A
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English (en)
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Inventor
Masaharu Takiguchi
正治 滝口
Toshiyoshi Watabe
俊賀 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
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Publication of JP2000210802A publication Critical patent/JP2000210802A/ja
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  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸線O回りに回転される略円錐状の工具本体
1に、この円錐の母線に沿って切刃チップ5Aを備えた
スライダー7が摺動可能に装着された切削工具におい
て、切刃5aの突き出し量を調整可能としつつも、この
切刃5aに作用する切削負荷によってビビリ振動などが
生じるのを防ぐ。 【解決手段】 切刃チップ5Aを、後端側にシャンク部
8cが形成されたカートリッジ8の先端のヘッド部8b
に装着して、このカートリッジ8を、そのシャンク部8
cをスライダー7に形成された取付孔7aに挿入するこ
とにより軸線O方向に出没可能にスライダー7に取り付
けるとともに、ヘッド部8bの後端側を向く面8eとこ
の面8eに対向するスライダー7の先端面7bとの間
に、ヘッド部8bを支持する支持部材としての調整ネジ
22を取付孔7aに対する工具回転方向Tの後方側に介
装する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にエンジンのシ
リンダーヘッドにおけるバルブ穴の加工等に用いて最適
な切削工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の切削工具として、本発明の発明
者等は、例えば特開平6−304804号公報におい
て、図4ないし図8に示すようなものを提案している。
これらの図において工具本体1は略円錐状をなし、アダ
プタ2を介して図示しない工作機械の主軸端等に装着さ
れ、その軸線O回りに回転されて切削加工に供される。
また、この工具本体1の先端には上記軸線Oに沿ってブ
ッシュ3が装着されており、このブッシュ3には、ガン
リーマ等の穴加工工具(図示略)が嵌挿されて、軸4に
より工具本体1に対して進退可能とされる。さらに、上
記工具本体1の先端部外周には3つの切刃チップ5A,
5B,5Cが設けられており、これらの切刃チップ5
A,5B,5Cのうち、二つの切刃チップ5B,5Cは
図7に示すように工具本体1に直接的に固定される一
方、残りの一の切刃チップ5Aは、工具本体1がなす円
錐の母線方向に沿ってスライド可能に取り付けられてい
る。
【0003】すなわち、工具本体1にはその円錐形状の
母線の方向に沿って、つまり軸線Oに斜交する方向に、
図4および図5に示すように凹溝6が形成されており、
この凹溝6にはスライダー7が該凹溝6に沿って摺動可
能に装着されていて、上記切刃チップ5Aは図6に示す
ようにこのスライダー7に着脱可能に取り付けられてい
るのである。ここで、スライダー7の先端部には上記軸
線Oに平行に取付孔7aが形成されるとともに、この取
付孔7aには、先端部にチップ取付座8aを有するヘッ
ド部8bが形成されたカートリッジ8の後端側の軸状の
シャンク部8cが嵌挿されており、切刃チップ5Aは、
上記チップ取付座8aにクランプ駒8dによって装着さ
れた上で、カートリッジ8の上記シャンク部8cをクラ
ンプネジ9によってクランプすることにより、該カート
リッジ8を介してスライダー7に装着されている。な
お、図中に符号10で示すのは、切刃5aの軸線O方向
の突き出し量を調整する調整ネジである。また、凹溝6
の壁面6a,6b側には、スライダー7との間に、スペ
ーサー11とクサビ部材12とがそれぞれクランプボル
ト13…によって着脱自在に取り付けられており、この
うちスペーサ11とスライダー7とは、図示されないセ
レーション溝によって互いに係合可能とされている。
【0004】さらに、工具本体1およびアダプタ2の内
部には、それぞれ軸線Oに沿って取付穴1a,2aが形
成されていて、これらの穴1a,2aにはスライド軸1
4およびカップリング部材15が挿通されており、この
カップリング部材15は、キー15aを介して上記取付
穴1aに嵌着されて工具本体1と上記軸線O回りに一体
回転可能、かつスライド軸14を進退させることによっ
て上記取付穴1a内を軸線O方向に進退可能とされてい
る。また、工具本体1の上記凹溝6と取付穴1aとは貫
通穴6cを介して連通している一方、スライダー7には
この貫通穴6cを通って取付穴1aに突出する連結ピン
16が取り付けられており、この連結ピン16の先端が
カップリング部材15の斜孔15bに嵌挿されることに
よってスライダー7はカップリング部材15に連結され
ていて、スライド軸14によってカップリング部材15
を進退させることにより、スライダー7が凹溝6内を摺
動して切刃チップ5Aを軸線Oに斜交する方向にスライ
ドさせるようになされている。
【0005】このような構成の切削工具によって上述し
たようなバルブ穴の加工を行うには、上記ブッシュ3に
穴加工工具を装着して軸4により工具本体1の基端側に
引き込んだ上で、工具本体1を軸線O回りに回転しつつ
該軸線O方向に送りを与え、まず固定された上記二つの
切刃チップ5B,5Cによって図8に示すように穴の開
口部に面取りC,Cを形成する。なお、この図8は、切
刃チップ5A,5B,5Cの軸線O回りの回転軌跡を示
すものであり、図中符号Sで示すのは、バルブ穴等の開
口部周縁に嵌装される焼結合金等の硬質部材である。そ
して、このように面取りC,Cが形成されたなら、工具
本体1を回転させたまま一旦工具本体1を僅かに後退さ
せ、次いで上記スライド軸14を突き出してカップリン
グ部材15を前進させることにより、上述のように連結
ピン16を介してスライダー7をスライドさせ、切刃チ
ップ5Aを上記移動軌跡Rに沿って移動させて穴の開口
部にテーパ面Pを形成する。しかる後、なお工具本体1
を回転させたまま、軸4により上記穴加工工具を前進さ
せてバルブ穴の内部に挿入し、このバルブ穴自体の仕上
げ加工を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
構成された切削工具において上記カートリッジ8は、上
記調整ネジ10の円錐状の先端部がシャンク部8c後端
の傾斜面に当接することにより、この調整ネジ10のね
じ込み量に応じて切刃5aの突き出し量が調整された上
で、クランプネジ9によりクランプされてスライダー7
に固定されている。従って、この切刃5aの突き出し量
が最小となるように設定されている場合以外、すなわち
カートリッジ8のヘッド部8bがスライダー7の先端面
7bに密着している場合以外は、カートリッジ8は図6
に示すようにそのヘッド部8bの後端側を向く面8eを
スライダー7の先端面7bから離間させて、このスライ
ダー7の先端面7bからシャンク部8cを僅かに突き出
した状態でスライダー7に取り付けられる。
【0007】しかしながら、このようにカートリッジ8
のシャンク部8cがスライダー7の先端面7bから突き
出されて、ヘッド部8bがいわゆるオーバーハングとな
っている状態において、上記切刃5aにより切削が行わ
れると、この切刃5aに作用する切削時の負荷により、
くびれたシャンク部8cが切刃5aに切削負荷の作用す
る方向、すなわち工具回転方向Tの後方側に撓んでしま
ってカートリッジ8にビビリ振動が発生し、このため切
削精度が著しく損なわれたり、切刃5aの寿命の短縮を
招いたりするという問題があった。その一方で、このよ
うなビビリ振動の発生を防ぐため、例えば上述のように
切刃5aの突き出し量が最小となるようにカートリッジ
8のヘッド部8bの上記後端側を向く面8eをスライダ
ー7の先端面7bに常に密着させた状態としたり、ある
いは図9に示すようにカートリッジ8を備えることな
く、スライダー7の先端に切刃チップ5Aを直接装着し
たりした場合には、切刃5aの突き出し量の調整を行う
ことができなくなるとともに、特に後者の場合には、ス
ライダー7のチップ取付座が損傷したりするとスライダ
ー7ごと交換しなければならない。
【0008】本発明は、このような背景の下になされた
ものであって、上述のような構成の切削工具において、
スライダーに取り付けられる切刃の突き出し量を調整可
能としつつも、この切刃に切削時に作用する負荷によっ
てビビリ振動などが生じるのを防ぐことが可能な切削工
具を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明は、軸線回りに
回転される略円錐状の工具本体に、この円錐の母線に沿
って凹溝が形成され、この凹溝内に、切刃チップを備え
たスライダーが該凹溝に沿って摺動可能に装着されて成
る切削工具であって、上記切刃チップを、後端側にシャ
ンク部が形成されたカートリッジの先端のヘッド部に装
着して、このカートリッジを、その上記シャンク部を上
記スライダーに形成された取付孔に挿入することにより
上記軸線方向に出没可能に該スライダーに取り付けると
ともに、上記ヘッド部の後端側を向く面とこの面に対向
する上記スライダーの先端面との間には、上記取付孔に
対する上記工具本体の回転方向後方側に、該ヘッド部を
支持する支持部材を介装したことを特徴とする。
【0010】従って、このように構成された切削工具に
おいては、従来の切削工具と同様に切刃チップが装着さ
れたカートリッジのシャンク部がスライダーの取付孔に
挿入されてカートリッジが工具本体の軸線方向に出没可
能にスライダーに取り付けられているため、切刃の突き
出し量の調整を行うことが可能である。そして、その一
方で、この切刃チップが装着されるカートリッジ先端の
ヘッド部の後端側を向く面とスライダー先端面との間に
介装された支持部材により、該ヘッド部が切削負荷の作
用する工具回転方向後方側に向けて支持されるので、ヘ
ッド部がオーバーハング状態となってもシャンク部の撓
みによる切削時のビビリ振動の発生などを防ぐことがで
きる。
【0011】なお、ここで、上記支持部材としては、例
えば切刃の突き出し量に応じた厚さのスペーサなどをカ
ートリッジのヘッド部の後端側を向く面とスライダー先
端面との間に介装したりすることも可能であるが、より
精密な突き出し量の調整および確実なヘッド部の支持を
図るには、上記支持部材としては、上記ヘッド部の後端
側を向く面と上記スライダーの先端面とのうち一方の面
にねじ込まれてこの一方の面から突出し、他方の面に当
接することにより上記ヘッド部を支持するネジ部材を採
用するのが望ましい。また、特にこのような構成を採用
した場合にあっては、上記ネジ部材を、上記カートリッ
ジの先端側からの操作によって回動させられて上記一方
の面からの突出量を調整可能とすることにより、切刃の
突き出し量の調整を容易に行うことが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は、本発明の一実
施形態を示すものである。ただし、本実施形態は、スラ
イダー7の先端部におけるカートリッジ8の取付構造以
外は図4ないし図8に示した従来の切削工具と変わるこ
とがないので、この従来の切削工具と共通する構成要素
については同一の符号を配し、また図示されない部分に
ついては説明を省略する。
【0013】すなわち、本実施形態においてカートリッ
ジ8のヘッド部8bには、その先端面から後端側を向く
面8eにかけて工具本体1の軸線Oと平行となるように
貫通孔21が形成されており、この貫通孔21の後端側
内周部には雌ねじ部21aが形成されていて、この雌ね
じ部21aに本実施形態における支持部材(ネジ部材)
としての調整ネジ22がねじ込まれ、その後端部22a
がヘッド部8bの後端側を向く面8eから突出してスラ
イダー7の先端面7bに当接させられている。ここで、
上記貫通孔21は、カートリッジ8のシャンク部8cに
対して、ヘッド部8bに装着される切刃チップ5Aのす
くい面23が向く側とは反対側、すなわち工具本体1の
回転方向Tの後方側に位置するように配置されている。
また、調整ネジ22の先端には六角レンチ等の作業用工
具に係合する六角レンチ孔等の係合部22bが形成され
ており、この六角レンチ等の作業用工具をカートリッジ
8の先端側から上記貫通孔21に挿入して上記係合部2
2bに係合させることにより、この先端側からの操作に
よって調整ネジ22が回動可能とされて、ヘッド部8b
の後端側を向く面8eからの調整ネジ22の後端部22
aの突出量が調整可能とされている。
【0014】なお、本実施形態においてこの切刃チップ
5Aは、図示されない他の切刃チップ5B,5Cと同様
に超硬合金等の硬質材料から略正三角形平板状に形成さ
れたポジティブチップであって、その一方の正三角形面
を上記すくい面23として工具回転方向T側に向け、か
つこのすくい面23のコーナ部に形成された切刃5aを
工具先端側に突き出して、ヘッド部8bに形成されたチ
ップ取付座8aに着座させられ、さらにクランプ駒8d
により上記すくい面23が押圧されることによって固定
されている。ただし、このようなクランプ駒8dによる
クランプオン式の取付手段に代えて、例えば切刃チップ
5Aにそのすくい面23から貫通する取付孔を形成し、
この取付孔に挿通したクランプネジをチップ取付座8a
に形成されたネジ孔にねじ込んで該切刃チップ5Aを固
定する、いわゆるスクリューオン式の取付手段を採るよ
うにしてもよい。
【0015】また、本実施形態においてカートリッジ8
のシャンク部8cは略円柱状に形成されており、その工
具外周側を向く側部には平坦面24が形成される一方、
スライダー7に形成される取付孔7aは、このシャンク
部8cが嵌挿可能な段面円形とされて、その中心線Lが
工具本体1の軸線Oに平行となるように配置されてい
る。さらに、スライダー7の先端部には、この取付孔7
aに直交するように工具外周側からネジ孔25が形成さ
れていて、このネジ孔25にはクランプネジ26がねじ
込まれており、このクランプネジ26の平坦な先端部が
シャンク部8cの上記平坦面24に当接して該シャンク
部8cを工具内周側に押圧することにより、カートリッ
ジ8がスライダー7の先端部に固定されるようになされ
ている。さらにまた、カートリッジ8のヘッド部8bの
後端側を向く面8eとスライダー7の先端面7b、およ
びこの先端面7bに当接する上記調整ネジ22の後端面
22cとは、いずれも上記中心線Lに垂直な平坦面に形
成されている。
【0016】このように構成された切削工具において
は、切刃チップ5Aの切刃5aから調整ネジ22の上記
後端面22cまでの中心線L方向の距離が、スライダー
7の先端面7bからの切刃5aの突き出し量に相当する
ように、上述のように調整ネジ22を回動してそのヘッ
ド部8bの後端側を向く面8eからの突出量を調整し、
しかる後この調整ネジ22の後端面22cをスライダー
7の先端面7bに当接させた上で、クランプネジ26に
よりカートリッジ8を固定する。従って、このようにカ
ートリッジ8が固定された切削工具では、切削時に切刃
5aに作用する負荷によって、スライダー7の先端面7
bから突き出したカートリッジ8のシャンク部8cが工
具回転方向Tの後方側に撓もうとしても、このシャンク
部8cの工具回転方向Tの後方側には、ヘッド部8bの
後端側を向く面8eとスライダー7の先端面7bとの間
に、ヘッド部8bから突き出した支持部材としての調整
ネジ22の後端部22aが介在しており、この調整ネジ
22の後端面22cがスライダー7の先端面7bに当接
することによってヘッド部8bが支持されるので、カー
トリッジ8の取付剛性の向上を図ってシャンク部8cに
撓みが生じるのを防ぐことができる。
【0017】このため、上記構成の切削工具によれば、
切刃5aの突き出し量を調整するためにカートリッジ8
のシャンク部8cがスライダー7の先端面7bから突き
出された状態とされて、ヘッド部8bがオーバーハング
となった状態であっても、上述したような切削時のシャ
ンク部8cの撓みによって切刃チップ5Aにビビリ振動
が生じたりするのを防止することができる。従って、か
かるビビリ振動によって当該切削工具による加工精度が
損なわれてしまったり、あるいは切刃5aの摩耗が促進
されてその寿命が短縮されてしまったりするのを防い
で、長期に渡って高精度の加工を促すことが可能となる
とともに、万一ヘッド部8bのチップ取付座8aが損傷
したりした場合でも、カートリッジ8だけを交換すれば
よく、経済的である。
【0018】ところで、本実施形態では、カートリッジ
8のヘッド部8bの後端側を向く面8eとスライダー7
の先端面7bとの間に介装される支持部材が、上記面8
eに開口するようにヘッド部8bに形成された貫通孔2
1の雌ねじ部21aにねじ込まれたネジ部材である調整
ネジ22であって、上述のようにこの調整ネジ22の後
端部22aの上記面8eからの突出量を調整することに
より切刃5aの突き出し量が調整可能とされているが、
このような構成を採らず、例えばヘッド部8bの後端側
を向く面8eとスライダー7の先端面7bとの間に、切
刃5aの突き出し量に応じた厚さのスペーサーなどを支
持部材として介装することにより、ヘッド部8bを支持
するとともに切刃5aの突き出し量の調整を行うように
することも可能である。
【0019】ところが、このような構成を採った場合に
は、予め切刃5aの突き出し量に合わせた複数種の厚さ
のスペーサを用意しておかなければならず、調整作業が
煩雑となるとともに、切削中でもスペーサが脱落するこ
となくヘッド部8bの後端側を向く面8eとスライダー
7の先端面7bとの間に保持されるようにしておかなけ
れば、確実にヘッド部8bを支持してビビリ振動の発生
を防止することはできない。従って、この支持部材とし
ては、本実施形態の調整ネジ22のように、ヘッド部8
bの後端側を向く面8eとスライダー7の先端面7bと
のうちの一方の面(本実施形態ではヘッド部8bの後端
側を向く面8e)にねじ込まれてこの一方の面8eから
突出し、他方の面(本実施形態ではスライダー7の先端
面7b)に当接することにより上記ヘッド部8bを支持
するネジ部材であることが望ましく、かかる構成を採る
ことにより、調整ネジ22のねじ込み量を調節すること
によって容易に無段階の切刃5aの突き出し量の調整が
可能であるとともに、カートリッジ8のヘッド部8bを
確実に支持することができる。
【0020】また、本実施形態では、上述のように支持
部材がヘッド部8bの後端側を向く面8eにねじ込まれ
たネジ部材としての調整ネジ22であって、その後端部
22aが上記ヘッド部8bの後端側を向く面8eから突
出して後端面22cがスライダー7の先端面7bに当接
するようになされているが、これとは逆に、調整ネジを
スライダー7の先端面7bにねじ込んで該先端面7bか
ら突出させ、この突出した調整ネジの先端部をヘッド部
8bの後端側を向く面8eに当接させて該ヘッド部8b
を支持するように構成することも可能ではある。ただ
し、そのような構成を採った場合には、調整ネジを回動
させてそのねじ込み量を調節する操作は、工具外周側か
らカートリッジ8のヘッド部8bの後端側を向く面8e
とスライダー7の先端面7bとの間を通して行うか、あ
るいはいちいちカートリッジ8を取り外してねじ込み量
を調節した後にカートリッジ8を取り付け直すといった
ものにならざるを得ず、上記面7b,8e間の間隔が小
さい場合には操作ができなかったり、切刃5aの突き出
し量を微調整することが困難となったりするおそれがあ
る。
【0021】従って、このような不都合が生じるのを避
けるために、上記調整ネジ22は、これを本実施形態の
ようにカートリッジ8のヘッド部8bに形成された貫通
孔21の雄ねじ部21aにねじ込み、該貫通孔21を通
して挿入した作業用工具によって回動可能とするなどし
て、カートリッジ8の先端側からの操作によって回動可
能とするように構成するのが望ましい。なお、本実施形
態では、上述のようにこの調整ネジ22によってカート
リッジ8のヘッド部8bの支持と切刃5aの突き出し量
の調整とを同時に行うようにしているが、例えば図6に
示した従来の切削工具と同様に、スライダー7の取付孔
7aの内周に円錐状の先端部が突出するようにスライダ
ー7に調整ネジ10をねじ込んで、この調整ネジ10の
先端部にカートリッジ8のシャンク部8c後端の傾斜面
を当接させることにより切刃5aの突き出し量を調整す
るようにし、上記調整ネジ22はヘッド部8bの支持の
みを行うように構成することも可能である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
後端側のシャンク部をスライダーの取付孔に挿入して取
り付けられたカートリッジのヘッド部の後端側を向く面
と、この面に対向するスライダーの先端面との間に、ヘ
ッド部を支持する支持部材が上記取付孔に対する工具本
体の回転方向後方側に介装されており、これによりカー
トリッジの取付剛性を向上させて切削時にシャンク部に
撓みが生じるのを防ぐことができる。従って、カートリ
ッジをスライダーから出没可能として切刃の突き出し量
の調整を可能としつつも、切削時に作用する負荷によっ
てビビリ振動などが発生するのを防止して、切削精度の
向上を図るとともに切刃寿命の延長を促すことが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態におけるカートリッジ8
の周辺を示す拡大平面図である。
【図2】 図1における矢線W方向視の拡大側面図であ
る。(ただし、クランプ駒8dは図示が略されてい
る。)
【図3】 図1に示すカートリッジ8の矢線X方向視の
拡大正面図である。(ただし、クランプ駒8dは図示が
略されている。)
【図4】 従来の切削工具を示す側面図である。
【図5】 図4に示す従来の切削工具を工具先端側から
見た正面図である。
【図6】 図5におけるYOY拡大断面図である。
【図7】 図5におけるZOZ拡大断面図である。
【図8】 図4に示す従来の切削工具における切刃チッ
プ5A,5B,5Cの軸線O回りの回転軌跡を示す図で
ある。
【図9】 従来の他の切削工具において図5におけるY
OY断面図に相当する拡大断面図である。
【符号の説明】
1 工具本体 5A,5B,5C 切刃チップ 5a 切刃チップ5Aの切刃 6 凹溝 7 スライダー 7a スライダー7の取付孔 7b スライダー7の先端面 8 カートリッジ 8b ヘッド部 8c シャンク部 8e ヘッド部8bの後端側を向く面 22 調整ネジ(支持部材、ネジ部材) O 工具本体1の回転軸線 T 工具本体1の回転方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転される略円錐状の工具本
    体に、この円錐の母線に沿って凹溝が形成され、この凹
    溝内に、切刃チップを備えたスライダーが該凹溝に沿っ
    て摺動可能に装着されて成る切削工具であって、上記切
    刃チップは、後端側にシャンク部が形成されたカートリ
    ッジの先端のヘッド部に装着されていて、このカートリ
    ッジは、その上記シャンク部が上記スライダーに形成さ
    れた取付孔に挿入されて上記軸線方向に出没可能に該ス
    ライダーに取り付けられているとともに、上記ヘッド部
    の後端側を向く面とこの面に対向する上記スライダーの
    先端面との間には、上記取付孔に対する上記工具本体の
    回転方向後方側に、該ヘッド部を支持する支持部材が介
    装されていることを特徴とする切削工具。
  2. 【請求項2】 上記支持部材は、上記ヘッド部の後端側
    を向く面と上記スライダーの先端面とのうち一方の面に
    ねじ込まれてこの一方の面から突出し、他方の面に当接
    することにより上記ヘッド部を支持するネジ部材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の切削工具。
  3. 【請求項3】 上記ネジ部材は、上記カートリッジの先
    端側からの操作によって回動されることにより、上記一
    方の面からの突出量が調整可能とされていることを特徴
    とする請求項2に記載の切削工具。
JP01248799A 1999-01-20 1999-01-20 切削工具 Expired - Fee Related JP3565074B2 (ja)

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