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JP2000210095A - キシリト―ル又はd―キシルロ―スの製造法 - Google Patents

キシリト―ル又はd―キシルロ―スの製造法

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Publication number
JP2000210095A
JP2000210095A JP11012223A JP1222399A JP2000210095A JP 2000210095 A JP2000210095 A JP 2000210095A JP 11012223 A JP11012223 A JP 11012223A JP 1222399 A JP1222399 A JP 1222399A JP 2000210095 A JP2000210095 A JP 2000210095A
Authority
JP
Japan
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xylitol
xylulose
gluconobacter
acetobacter
glucose
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11012223A
Other languages
English (en)
Inventor
Sonoko Takeuchi
園子 竹内
Naohito Sotouchi
尚人 外内
Kenzo Yokozeki
健三 横関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
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Priority to US09/487,308 priority patent/US6221634B1/en
Priority to PE2000000041A priority patent/PE20001455A1/es
Priority to BR0000129-5A priority patent/BR0000129A/pt
Priority to KR1020000002658A priority patent/KR20000053547A/ko
Priority to EP00101079A priority patent/EP1022341A1/en
Priority to CN00104181A priority patent/CN1269421A/zh
Publication of JP2000210095A publication Critical patent/JP2000210095A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P7/00Preparation of oxygen-containing organic compounds
    • C12P7/02Preparation of oxygen-containing organic compounds containing a hydroxy group
    • C12P7/04Preparation of oxygen-containing organic compounds containing a hydroxy group acyclic
    • C12P7/18Preparation of oxygen-containing organic compounds containing a hydroxy group acyclic polyhydric
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P19/00Preparation of compounds containing saccharide radicals
    • C12P19/02Monosaccharides

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  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 グルコースから直接発酵によりキシリトール
又はD−キシルロースを製造する方法を提供する。 【解決手段】 グルコノバクター属、アセトバクター属
又はフラテウリア属に属し、グルコースからキシリトー
ル又はD−キシルロースを生産する能力を有する微生物
を好適な培地に培養し、該培地中にキシリトール又はD
−キシルロースを蓄積させ、該培地からキシリトール又
はD−キシルロースを採取することにより、キシリトー
ル又はD−キシルロースを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キシリトールまた
はD−キシルロース生産能を有する微生物を用いてキシ
リトールまたはD−キシルロースを製造する方法に関す
る。D−キシルロースはキシリトール製造の原料とし
て、キシリトールは甘味料として食品分野等で有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】天然に存在する糖アルコールであるキシ
リトールの需要は今後増加することが予想される。キシ
リトールは、蔗糖よりもカロリーが低く、蔗糖に匹敵す
る甘味を呈するため低カロリー甘味料として将来有望で
ある。加えて、抗う蝕性を有しており、虫歯予防甘味料
として利用されている。さらに、キシリトールは血糖値
を上昇させないため、糖尿病治療の際の輸液として利用
されている。そのためキシリトールの需要は今後増加す
ることが予想される。
【0003】現在、キシリトールは主として米国特許第
4,008,825号に記載されるようなD−キシロースの水素
添加により工業生産されている。原料となるD−キシロ
ースは、硬木、藁、とうもろこしの穂軸、オート麦の外
皮、その他キシランに富んだ植物材料を出発材料とし、
これを加水分解することによって得られる。
【0004】しかし、植物材料を加水分解して得られる
D−キシロースは価格が高いという問題点がある。これ
は、生産コストが高いことによる。例えば、植物材料の
加水分解処理の収率が低いため、生成するD−キシリト
ールの純度は低くなる。このため、加水分解処理後に、
イオン交換処理をして加水分解に用いた酸および色素を
除去する。さらに、D−キシロースを結晶化して他のヘ
ミセルロース性糖類を除去する。食品に適するD−キシ
ロースを得るためにはさらなる精製が必要となる。これ
らイオン交換処理および結晶化処理が生産コストの上昇
につながる。
【0005】そこで、出発材料が容易に手に入り、かつ
生じる廃棄物の量が少ないキシリトールの製造法がいく
つか開発されている。例えば、他のペンチオールを出発
原料としてキシリトールを生産する方法が開発されてき
た。容易に手に入るペンチオールのひとつがD−アラビ
トールであり、D−アラビトールは酵母を用いて製造す
ることができる(Can.J.Microbiol.,31,1985,467-471、
J.Gen.Microbiol.,139,1993,1047-54)。D−アラビト
ールを原料とするキシリトール生産法としてはApplied
Microbiology., 18, 1969, 1031-1035に、デバリオミセ
ス・ハンゼニイ(Debaryomyces hansenii) ATCC20121
を用いて、発酵によりグルコースからD−アラビトール
を生産し、次に、アセトバクター・サブオキシダンス
(Acetobacter suboxydance)を用いてD−アラビトー
ルをD−キシルロースに変換し、さらにキャンディダ・
ギリエルモンディ・ヴァリ.ソヤ(Candida guilliermo
ndiivar. soya)をD−キシルロースに作用させてキシ
リトールに変換する方法が報告されている。
【0006】また、ヨーロッパ特許出願公開第403392号
および同第421882号には、耐浸透圧酵母を用いてD−ア
ラビトールを発酵生産し、次にアセトバクター(Acetoba
cter)属細菌、グルコノバクター(Gluconobacter)属細菌
またはクレブジエラ(Klebsiella)属細菌を用いてD−ア
ラビトールをD−キシルロースに変換し、次いでD−キ
シルロースにグルコース(キシロース)イソメラーゼを
作用させてキシロースおよびD−キシルロース混合物を
生成し、さらに生成したキシロース/D−キシルロース
に水素添加してキシリトールに変換する方法が開示され
ている。また、同キシロース/D−キシルロース混合物
中のキシロースを予備濃縮し、これに水素添加してキシ
リトールに変換する方法が開示されている。
【0007】しかし、上記のキシリトール生産法は、発
酵で生産したD−アラビトールを原料として、さらに多
段階のステップにより変換する方法であるため、プロセ
スが煩雑になり、経済的にも抽出法に比べると満足のい
くものではなかった。
【0008】そのため、グルコースを原料として、他の
糖や糖アルコールのようにキシリトール又はD−キシル
ロースを一段階で発酵生産する能力を有する微生物が望
まれていたが、これまでキシリトール又はD−キシルロ
ースを生産する能力を有する菌の存在は報告されていな
い。
【0009】一方、遺伝子操作技術によりキシリトール
発酵菌の育種が試みられている。クレブジエラ属細菌由
来のアラビトールデヒドロゲナーゼ遺伝子およびピヒア
(Pichia)属由来のキシリトールデヒドロゲナーゼ遺伝
子を、アラビトール発酵菌(キャンディダ(Candida)
属、トルロプシス(Torulopsis)属またはチゴサッカロミ
セス(Zygosaccharomyces)属に属する酵母)に導入した
遺伝子組換え菌を用いて、グルコースからキシリトール
の発酵生産が試みられている(WO94/10325号国際公開パ
ンフレット)。しかし、上記の組換え菌では、グルコー
ス400g/Lよりキシリトール15g/Lの生成が報告されてい
るが、実用的な量の蓄積には至っていない。また、前記
組換え菌は、他種の微生物由来の遺伝子を導入した組換
え菌であり、安全性に関する情報は十分であるとはいえ
ない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記観点から
なされたものであり、グルコースからキシリトール又は
D−キシルロースを発酵生産する能力を有する微生物を
用いたキシリトール又はD−キシルロースの製造法を提
供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、グルコースからキシリトール及びD
−キシルロースを発酵生産する能力を有する微生物の検
索を行った。酵母等の微生物による糖アルコール類の直
接発酵の例としては、先述のアラビトール発酵の他に
も、チゴサッカロマイセス・アシディファシエンス(Zy
gosaccharomycesacidifaciens)によるグリセロール生
産(Arch. Biochem., 7, 257-271(1945))、トリコスポ
ロノイデス属酵母(Trychosporonoides sp.)によるエ
リスリトール生産(Biotechnology Letters, 15, 240-2
46(1964))等の報告がある。これらの糖アルコール生産
能を持った酵母は、いずれも浸透圧の高い培地で生育が
良い好浸透圧性を示す。好浸透圧性の酵母のうち、キシ
リトール生産能を持った菌はこれまで知られていない
が、本発明者らは、好浸透圧菌の中にキシリトール生産
能を持つ新規微生物が存在すると考え、好浸透圧菌を広
く検索した。そして、その好浸透圧菌の中から、グルコ
ースからキシリトール及びD−キシルロースを生産する
能力を有する微生物を見いだし、さらに同微生物が公知
の酢酸菌に類縁であることを見いだしている(特願平1
0−193472号)。
【0012】本発明者らは、上記知見に基づき、さらに
酢酸菌及びその類縁菌の中からグルコースからキシリト
ール又はD−キシルロースを発酵生産する能力を有する
微生物を検索した結果、グルコノバクター属、アセトバ
クター属又はフラテウリア属に属し、グルコースからキ
シリトール又はD−キシルロースを生産する能力を有す
る微生物を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち本発明は、グルコノバクター属、
アセトバクター属又はフラテウリア属に属し、グルコー
スからキシリトール又はD−キシルロースを生産する能
力を有する微生物を好適な培地に培養し、該培地中にキ
シリトール又はD−キシルロースを蓄積させ、該培地か
らキシリトール又はD−キシルロースを採取することを
特徴とするキシリトール又はD−キシルロースの製造法
である。
【0014】さらに本発明は、上記キシリトール又はD
−キシルロースの製造法において、グルコノバクター属
がグルコノバクター・セリヌス又はグルコノバクター・
オキシダンスであり、アセトバクター属がアセトバクタ
ー・アセチ、アセトバクタクー・リケファシエンス又は
アセトバクター・パスツーリアヌスであり、フラテウリ
ア属がフラテウリア・アウランティアである方法を提供
する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる微生物は、グルコノバクター属、ア
セトバクター属またはフラテウリア属に属し、グルコー
スからキシリトール又はD−キシルロースを生産する能
力を持つ微生物である。
【0016】上記微生物として具体的には、グルコノバ
クター・セリヌス、グルコノバクター・オキシダンス、
アセトバクター・アセチ、アセトバクタクー・リケファ
シエンス、アセトバクター・パスツーリアヌス、フラテ
ウリア・アウランティア等が挙げられる。
【0017】さらに、本発明に用いられる微生物の具体
的な菌株としては、以下のような菌株が挙げられる。
【0018】グルコノバクター・セリヌス(Gluconobac
ter cerinus)IFO3262 グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyd
ans)ATCC8147 グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyd
ans)IFO3293 グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyd
ans)IAM1839 グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyd
ans)IFO3250 グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyd
ans)IFO3292 グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyd
ans)IFO3294 グルコノバクター・オキシダンスサブスピーシーズ オ
キシダンス(Gluconobacter oxydans subsp. oxydans)
IFO3189 グルコノバクター・オキシダンスサブスピーシーズ サ
ブオキシダンス(Gluconobacter oxydans subsp. subox
ydans)IFO3172 グルコノバクター・オキシダンスサブスピーシーズ サ
ブオキシダンス(Gluconobacter oxydans subsp. subox
ydans)IFO3130 アセトバクター・アセチ サブスピーシーズ キシリナ
ム(Acetobacter aceti subsp. xylinum)ATCC14851 アセトバクタクー・リケファシエンス(Acetobacter li
quefaciens)ATCC14835 アセトバクター・パスツーリアヌス(Acetobacter past
eurianus)IFO3222 アセトバクター・パスツーリアヌス(Acetobacter past
eurianus)IFO3223 フラテウリア・アウランティア(Frateuria aurantia)
IFO3245
【0019】グルコノバクター・オキシダンス(Glucon
obacter oxydans)ATCC8147、アセトバクター・アセチ
サブスピーシーズ キシリナム(Acetobacter aceti
subsp. xylinum)ATCC14851、およびアセトバクタクー
・リケファシエンス(Acetobacter liquefaciens)ATCC
14835は、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクシ
ョン(American Type Culture Collection)、住所 12301
Parklawn Drive, Rockville, Maryland 20852, United
States of America)から入手可能である。
【0020】グルコノバクター・セリヌス(Gluconobac
ter cerinus)IFO3262、グルコノバクター・オキシダン
ス(Gluconobacter oxydans)IFO3293、グルコノバクタ
ー・オキシダンス(Gluconobacter oxydans)IFO3250、
グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyd
ans)IFO3292、グルコノバクター・オキシダンス(Gluc
onobacter oxydans)IFO3294、グルコノバクター・オキ
シダンスサブスピーシーズ オキシダンス(Gluconobac
ter oxydans subsp. oxydans)IFO3189、グルコノバク
ター・オキシダンスサブスピーシーズ サブオキシダン
ス(Gluconobacter oxydans subsp. suboxydans)IFO31
72、グルコノバクター・オキシダンスサブスピーシーズ
サブオキシダンス(Gluconobacter oxydans subsp. s
uboxydans)IFO3130、アセトバクター・パスツーリアヌ
ス(Acetobacter pasteurianus)IFO3222、アセトバク
ター・パスツーリアヌス(Acetobacter pasteurianus)
IFO3223、およびフラテウリア・アウランティア(Frate
uria aurantia)IFO3245は、インシュティチュート・フ
ォア・ファーメンテーション・オオサカ(Institute fo
r Fermentation, Osaka.、住所 17-85, Juso-honmachi
2-chome, Yodogawa-ku, Osaka 532, Japan)から入手可
能である。
【0021】グルコノバクター・オキシダンス(Glucon
obacter oxydans)IAM1839は、インシュティチュート・
オブ・モレキュラー・アンド・セルラー・バイオサイエ
ンス(旧インシュティチュート・オブ・アプライド・マ
イクロバイオロジー)(Institute of Molecular and C
ellular Biosciences. (Formerly, Institute of Appli
ed Microbiology.)、住所 The university of Tokyo, Y
ayoi 1-chome, Bunkyo-ku, Tokyo, Japan)から入手可
能である。
【0022】上記のようなグルコースからキシリトール
またはD−キシルロースを生産する能力を有する微生物
を好適な培地に培養し、該培地中にキシリトールもしく
はD−キシルロース、またはこれらの両方を蓄積させ、
該培地からキシリトールおよび/またはD−キシルロー
スを採取することにより、キシリトールおよび/または
D−キシルロースを製造することができる。本発明の方
法により製造される目的物は、キシリトールまたはD−
キシルロースの一方であってもよく、これらの両方であ
ってもよい。
【0023】D−キシルロースの製造には、上記の微生
物のいずれも好適に使用することができる。また、キシ
リトールの製造には、上記の微生物のいずれも使用する
ことができるが、グルコノバクター属又はアセトバクタ
ー属に属する微生物が好ましい。具体的には、グルコノ
バクター・セリヌス、グルコノバクター・オキシダン
ス、アセトバクター・アセチ、アセトバクタクー・リケ
ファシエンス、アセトバクター・パスツーリアヌスが、
より具体的には以下の菌株が、キシリトールの製造には
好ましい。
【0024】グルコノバクター・セリヌス(Gluconobac
ter cerinus)IFO3262 グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyd
ans)ATCC8147 グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxyd
ans)IFO3292 グルコノバクター・オキシダンスサブスピーシーズ サ
ブオキシダンス(Gluconobacter oxydans subsp. subox
ydans)IFO3130 アセトバクター・アセチ サブスピーシーズ キシリナ
ム(Acetobacter aceti subsp. xylinum)ATCC14851 アセトバクタクー・リケファシエンス(Acetobacter li
quefaciens)ATCC14835 アセトバクター・パスツーリアヌス(Acetobacter past
eurianus)IFO3222 アセトバクター・パスツーリアヌス(Acetobacter past
eurianus)IFO3223
【0025】本発明においては、グルコノバクター属、
アセトバクター属またはフラテウリア属に属し、グルコ
ースからキシリトールまたはD−キシルロースを生産す
る能力を有する微生物菌株から、UV照射、N−メチル−N
−ニトロソグアニジン(NTG)処理、エチルメタンスル
ホネート(EMS)処理、亜硝酸処理、アクリジン処理等
により得られる変異株、あるいは細胞融合もしくは遺伝
子組換え法などの遺伝学的手法により誘導される遺伝子
組換え株など、いずれの株であっても使用することがで
きる。
【0026】これらの微生物を培養する培地は、通常の
炭素源、窒素源、無機イオン、更に必要に応じて有機栄
養源を含む通常の培地を用いることができる。炭素源と
しては、グルコース等の炭水化物、グリセロール等のア
ルコール類、有機酸、その他が適宜使用される。公知の
キシリトールの製造法、例えばD−キシロース又はD−
アラビトール等のペンチオールからキシリトールを製造
する方法等に対する優位性の点からは、主炭素原は、グ
ルコース、フルクトース等の六炭糖、シュークロース、
ラクトース等の二糖類、澱粉等の多糖類が好ましい。こ
れら主炭素源の培地中における量的割合としては、10〜
60%、好ましくは20〜50%の範囲で使用される。これら
の炭素源は、一括して培地に添加してもよく、分割して
経時的に添加してもよい。
【0027】窒素源としては、アンモニアガス、アンモ
ニア水、アンモニウム塩、その他が用いられる。無機イ
オンとしては、マグネシウムイオン、燐酸イオン、カリ
ウムイオン、鉄イオン、マンガンイオン、その他が必要
に応じ適宜使用される。有機栄養源としては、ビタミ
ン、アミノ酸等及びこれらを含有するレバーエキス、酵
母エキス、麦芽エキス、ペプトン、肉エキス、コーンス
ティープリカー、カゼイン分解物、その他が適宜用いら
れる。
【0028】培養条件にも格別の制限はないが、通常、
pH5〜8及び温度25〜40℃の範囲内でpH及び温
度を適当に制限しつつ培養を行なえばよい。培養は通気
撹拌、振とうなどによる好気的条件下で行う。培養時間
は主炭素源が消費されるまで行われるのが望ましく、通
常は3〜8日の間で行われる。
【0029】このようにして培養液中に生成したキシリ
トールおよび/またはD−キシルロースは、常法に従っ
て、培養物より分離、採取される。具体的には、遠心分
離、ろ過等により固形物を除去した後、活性炭、イオン
交換樹脂により脱色、脱塩し、その溶液から結晶化する
方法などが採用できる。培養物からのキシリトールおよ
び/またはD−キシルロースの分離、採取は、植物材料
の加水分解物に比べて不純物が少ないために、処理が容
易である。
【0030】生成したD−キシルロースは、従来公知の
方法によって水素添加することによって、キシリトール
に変換することができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。なお、本実施例において、生成したキシリト
ールおよびD−キシルロースは、高速液体クロマトグラ
フィー(HPLC)により、下記の条件にて分析した。
【0032】カラム:Shodex SC1011(昭和電工社製
品) 移動層:20%アセトニトリル/80% 50ppm Ca-EDTA水溶
液 流 速:1.0ml/分 温 度:75℃ 検 出:RI検出器
【0033】硫酸アンモニウム0.2%、リン酸二水素カリ
ウム0.1%、リン酸水素二カリウム0.3%、硫酸マグネシ
ウム0.05%、酵母エキス0.5%を含む培地(pH6.0)4mlを
試験管に分注し、120℃、20分間加熱滅菌した。この培
地に、別に滅菌したD−グルコースを5%となるように添
加した。なお、各濃度(%)は(w/v)%である。
【0034】上記培地に表1に示す菌株をそれぞれ接種
し、30℃で1日間振盪培養した。これを種培養とした。
上記と同じ組成を有する培地(D−グルコースを除く)
50mlを500ml容坂口フラスコに分注し、120℃、20分間加
熱滅菌した。この培地に、別に滅菌したD−グルコース
及び炭酸カルシウムをそれぞれ5%及び4%となるように添
加した。この培地に、前記種培養をそれぞれ2%となるよ
うに接種し、30℃で4日間振盪培養した。遠心分離によ
り菌体を除いた後、HPLCにて培地中に生成したキシリト
ール及びD−キシルロースを定量した。この結果を表1
に示した。
【0035】
【表1】 表1 ──────────────────────────────────── 菌株 生成キシリトール(g/l) 生成D-キシルロース(g/l) ──────────────────────────────────── Gluconobacter cerinus IFO3262 0.3 1.11 Gluconobacter oxydans ATCC8147 0.4 0.4 Gluconobacter oxydans IFO3293 ND* 1.0 Gluconobacter oxydans IAM1839 ND 0.5 Gluconobacter oxydans IFO3250 ND 0.5 Gluconobacter oxydans IFO3292 0.3 1.0 Gluconobacter oxydans IFO3294 ND 1.0 Gluconobacter oxydans subsp. oxydans IFO3189 ND 1.0 Gluconobacter oxydans subsp. suboxydans IFO3172 ND 0.5 Gluconobacter oxydans subsp. suboxydans IFO3130 0.4 1.2 Acetobacter aceti subsp. xylinum ATCC14851 0.5 1.6 Acetobacter liquefaciens ATCC14835 0.5 1.1 Acetobacter pasteurianus IFO3222 0.4 1.0 Acetobacter pasteurianus IFO3223 0.3 2.3 Frateuria aurantia IFO3245 ND 0.8 ──────────────────────────────────── *:NDは試験してないことを示す。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、グルコース等の安価な
原料から、効率よくキシリトール又はD−キシルロース
を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:02) (72)発明者 横関 健三 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1味の素 株式会社アミノサイエンス研究所内 Fターム(参考) 4B064 AC05 AF02 CA02 CC03 CD09 DA01 DA10 4B065 AA01X AA02X AA28X AC14 BA22 BB15 CA07 CA20 CA41 CA44

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グルコノバクター属、アセトバクター属
    又はフラテウリア属に属し、グルコースからキシリトー
    ル又はD−キシルロースを生産する能力を有する微生物
    を好適な培地に培養し、該培地中にキシリトール又はD
    −キシルロースを蓄積させ、該培地からキシリトール又
    はD−キシルロースを採取することを特徴とするキシリ
    トール又はD−キシルロースの製造法。
  2. 【請求項2】 グルコノバクター属がグルコノバクター
    ・セリヌス又はグルコノバクター・オキシダンスであ
    り、アセトバクター属がアセトバクター・アセチ、アセ
    トバクタクー・リケファシエンス又はアセトバクター・
    パスツーリアヌスであり、フラテウリア属がフラテウリ
    ア・アウランティアである請求項1記載の方法。
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