JP2000169665A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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- JP2000169665A JP2000169665A JP10348773A JP34877398A JP2000169665A JP 2000169665 A JP2000169665 A JP 2000169665A JP 10348773 A JP10348773 A JP 10348773A JP 34877398 A JP34877398 A JP 34877398A JP 2000169665 A JP2000169665 A JP 2000169665A
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- thermoplastic resin
- resin composition
- block copolymer
- composition according
- polymer
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polymerization Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】耐衝撃性と透明性に優れた熱可塑性樹脂を提供
すること。 【解決手段】メタクリル系重合体、アクリル系重合体お
よびイソブチレン系重合体を含有するブロック共重合体
をメタクリル系樹脂に配合する。
すること。 【解決手段】メタクリル系重合体、アクリル系重合体お
よびイソブチレン系重合体を含有するブロック共重合体
をメタクリル系樹脂に配合する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐衝撃性に優れたメ
タアクリル系樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、メ
タアクリル系樹脂とメタアクリル系重合体およびアクリ
ル系重合体およびイソブチレン系重合体を含有するブロ
ック共重合体からなる耐衝撃性と透明性に優れたメタア
クリル系樹脂組成物に関する。
タアクリル系樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、メ
タアクリル系樹脂とメタアクリル系重合体およびアクリ
ル系重合体およびイソブチレン系重合体を含有するブロ
ック共重合体からなる耐衝撃性と透明性に優れたメタア
クリル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】メタアクリル樹脂は、透明性に優れ美し
い外観と耐候性を有し、成形も容易であることから、種
々の分野で使用されているが、衝撃に対する強度は必ず
しも十分でない。一般に単一の樹脂だけで十分な性能が
得られない場合は他の樹脂等と組み合わせて使用する手
法が試みられている。特に、耐衝撃性を改質する目的で
エラストマー的な性質を有する高分子材料と組み合わせ
て用いる場合が多い。このような目的で利用される高分
子材料を耐衝撃性改質剤と呼ぶ。
い外観と耐候性を有し、成形も容易であることから、種
々の分野で使用されているが、衝撃に対する強度は必ず
しも十分でない。一般に単一の樹脂だけで十分な性能が
得られない場合は他の樹脂等と組み合わせて使用する手
法が試みられている。特に、耐衝撃性を改質する目的で
エラストマー的な性質を有する高分子材料と組み合わせ
て用いる場合が多い。このような目的で利用される高分
子材料を耐衝撃性改質剤と呼ぶ。
【0003】たとえば、塩化ビニル樹脂は塩素化ポリエ
チレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、メチルメタア
クリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS樹
脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体(ABS樹脂)、ブチルアクリレート−メチルメタア
クリレート共重合体などと、メタアクリル樹脂はブチル
アクリレート−スチレン−メチルメタアクリレート共重
合体などと、ポリカーボネート樹脂はアクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ブチ
ルアクリレート−メチルメタアクリレート共重合体など
と、プリブチレンテレフタレート樹脂はアクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、エ
ポキシ変性エチレン−プロピレン共重合体などと組み合
わされた組成物が提案されており、工業的に利用されて
いる例も多い。このような耐衝撃性改質剤の中で、メチ
ルメタアクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体
(MBS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合体(ABS樹脂)、ブチルアクリレート−メ
チルメタアクリレート共重合体は、架橋したゴム粒子
(コア部を形成する)の存在下でビニル系単量体をグラ
フト重合(シェル部を形成する)した共重合体で、その
粒子構造からコアシェル型グラフト共重合体と呼ばれて
おり、耐衝撃性改質剤として有用である。このようなコ
アシェル型グラフト共重合体の中で、ブタジエンを共重
合したMBS樹脂やABS樹脂はポリマー主鎖中に不飽
和二重結合が残存しているため、耐候性に問題がある。
したがって、耐候性が要求される場合は、ブチルアクリ
レート−メチルメタアクリレート共重合体が選択される
場合が非常に多い。しかし、このようなコアシェル型グ
ラフト共重合体は耐衝撃性改質剤として有用であるもの
の、粒子形状で分散して流動性に影響するため、射出成
形においては成形条件、金型ゲート形状などの状況によ
り成型品のゲート部に曇りなどの表面欠点が発生した
り、またシートの成形、加工においては板厚の偏りある
いは表面荒れなどが生じたりする場合があると指摘され
ている。
チレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、メチルメタア
クリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS樹
脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体(ABS樹脂)、ブチルアクリレート−メチルメタア
クリレート共重合体などと、メタアクリル樹脂はブチル
アクリレート−スチレン−メチルメタアクリレート共重
合体などと、ポリカーボネート樹脂はアクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ブチ
ルアクリレート−メチルメタアクリレート共重合体など
と、プリブチレンテレフタレート樹脂はアクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、エ
ポキシ変性エチレン−プロピレン共重合体などと組み合
わされた組成物が提案されており、工業的に利用されて
いる例も多い。このような耐衝撃性改質剤の中で、メチ
ルメタアクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体
(MBS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合体(ABS樹脂)、ブチルアクリレート−メ
チルメタアクリレート共重合体は、架橋したゴム粒子
(コア部を形成する)の存在下でビニル系単量体をグラ
フト重合(シェル部を形成する)した共重合体で、その
粒子構造からコアシェル型グラフト共重合体と呼ばれて
おり、耐衝撃性改質剤として有用である。このようなコ
アシェル型グラフト共重合体の中で、ブタジエンを共重
合したMBS樹脂やABS樹脂はポリマー主鎖中に不飽
和二重結合が残存しているため、耐候性に問題がある。
したがって、耐候性が要求される場合は、ブチルアクリ
レート−メチルメタアクリレート共重合体が選択される
場合が非常に多い。しかし、このようなコアシェル型グ
ラフト共重合体は耐衝撃性改質剤として有用であるもの
の、粒子形状で分散して流動性に影響するため、射出成
形においては成形条件、金型ゲート形状などの状況によ
り成型品のゲート部に曇りなどの表面欠点が発生した
り、またシートの成形、加工においては板厚の偏りある
いは表面荒れなどが生じたりする場合があると指摘され
ている。
【0004】一方、ハードセグメントとソフトセグメン
ト(ゴム成分)を組み合わせたブロック共重合体も熱可
塑性樹脂と組み合わせた組成物として使用しうることが
知られている。このようなブロック共重合体として、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共
重合体、および、これらの水添重合体(それぞれ、スチ
レン−エチレン−ブチレン共重合体、スチレン−エチレ
ン−プロピレン共重合体と呼ばれる)が広く使用されて
いる。このようなブロック共重合体を使用すると、一般
に、耐衝撃性、剛性、成形流動性のバランスに優れた組
成物が得られるものの、組み合わされる熱可塑性樹脂は
ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェ
ニレンエーテル樹脂などの極性の低いものに限定されて
いる。
ト(ゴム成分)を組み合わせたブロック共重合体も熱可
塑性樹脂と組み合わせた組成物として使用しうることが
知られている。このようなブロック共重合体として、ス
チレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共
重合体、および、これらの水添重合体(それぞれ、スチ
レン−エチレン−ブチレン共重合体、スチレン−エチレ
ン−プロピレン共重合体と呼ばれる)が広く使用されて
いる。このようなブロック共重合体を使用すると、一般
に、耐衝撃性、剛性、成形流動性のバランスに優れた組
成物が得られるものの、組み合わされる熱可塑性樹脂は
ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェ
ニレンエーテル樹脂などの極性の低いものに限定されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、耐衝
撃性と透明性に優れたメタアクリル系樹脂組成物を提供
することである。
撃性と透明性に優れたメタアクリル系樹脂組成物を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、メタアク
リル系重合体およびアクリル系重合体およびイソブチレ
ン系重合体を含有するブロック共重合体が優れた耐衝撃
性改質剤として機能し、メタアクリル系樹脂と組み合わ
せることで、実質的に透明性を低下させることなく耐衝
撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物となることを見出し、
本発明を完成するに到った。
リル系重合体およびアクリル系重合体およびイソブチレ
ン系重合体を含有するブロック共重合体が優れた耐衝撃
性改質剤として機能し、メタアクリル系樹脂と組み合わ
せることで、実質的に透明性を低下させることなく耐衝
撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物となることを見出し、
本発明を完成するに到った。
【0007】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明は、メタアクリ
ル系樹脂およびメタアクリル系重合体ブロックおよびア
クリル系重合体ブロックおよびイソブチレン系重合体ブ
ロックを含有するブロック共重合体からなるメタアクリ
ル系樹脂組成物を内容とする。前記メタアクリル系樹脂
組成物における、メタアクリル系樹脂(a)と、ブロッ
ク共重合体(b)の重量比は特に限定されないが、耐衝
撃性と透明性の観点から、好ましくは(a)が99.5
〜30重量%および(b)が0.5〜70重量%、さら
に好ましくは(a)が99.5〜50重量%および
(b)が0.5〜50重量%である。(b)が0.5重
量%以下の場合は耐衝撃性が低下する傾向があり、
(b)が70重量%以上の場合は透明性が低下する傾向
がある。
ル系樹脂およびメタアクリル系重合体ブロックおよびア
クリル系重合体ブロックおよびイソブチレン系重合体ブ
ロックを含有するブロック共重合体からなるメタアクリ
ル系樹脂組成物を内容とする。前記メタアクリル系樹脂
組成物における、メタアクリル系樹脂(a)と、ブロッ
ク共重合体(b)の重量比は特に限定されないが、耐衝
撃性と透明性の観点から、好ましくは(a)が99.5
〜30重量%および(b)が0.5〜70重量%、さら
に好ましくは(a)が99.5〜50重量%および
(b)が0.5〜50重量%である。(b)が0.5重
量%以下の場合は耐衝撃性が低下する傾向があり、
(b)が70重量%以上の場合は透明性が低下する傾向
がある。
【0008】本発明に使用しうるメタアクリル系重合体
ブロックおよびアクリル系重合体ブロックおよびイソブ
チレン系重合体ブロックを含有するブロック共重合体
は、メタアクリル系単量体を主成分とする重合体ブロッ
ク(A)とアクリル系単量体を主成分とする重合体ブロ
ック(B)とイソブチレン系単量体を主成分とする重合
体ブロック(C)をそれぞれ少なくとも1つ含有するブ
ロック共重合体である。
ブロックおよびアクリル系重合体ブロックおよびイソブ
チレン系重合体ブロックを含有するブロック共重合体
は、メタアクリル系単量体を主成分とする重合体ブロッ
ク(A)とアクリル系単量体を主成分とする重合体ブロ
ック(B)とイソブチレン系単量体を主成分とする重合
体ブロック(C)をそれぞれ少なくとも1つ含有するブ
ロック共重合体である。
【0009】即ち、ブロック共重合体(b)は、たとえ
ば、A−B−C型のトリブロック共重合体、A−B−C
−B−A型のペンタブロック共重合体、(A−B−C
−)n型(nは3以上の整数)のマルチブロック共重合
体などがあげられるが、これらに限定されるものではな
く、A、B、Cの順序が入れ替わっても良い。これらの
中でも、耐衝撃性の点から、A−B−C−B−A型のペ
ンタブロック共重合体が好ましい。前記ブロック共重合
体の構造は、線状ブロック共重合体または分岐状(星
状)ブロック共重合体であり、これらの混合物であって
もよい。このようなブロック共重合体の構造は、メタア
クリル系樹脂組成物の加工特性や機械特性などの必要特
性に応じて使い分けることができる。
ば、A−B−C型のトリブロック共重合体、A−B−C
−B−A型のペンタブロック共重合体、(A−B−C
−)n型(nは3以上の整数)のマルチブロック共重合
体などがあげられるが、これらに限定されるものではな
く、A、B、Cの順序が入れ替わっても良い。これらの
中でも、耐衝撃性の点から、A−B−C−B−A型のペ
ンタブロック共重合体が好ましい。前記ブロック共重合
体の構造は、線状ブロック共重合体または分岐状(星
状)ブロック共重合体であり、これらの混合物であって
もよい。このようなブロック共重合体の構造は、メタア
クリル系樹脂組成物の加工特性や機械特性などの必要特
性に応じて使い分けることができる。
【0010】前記ブロック共重合体の数平均分子量は特
に限定されないが、好ましくは30000〜50000
0、より好ましくは、50000〜400000であ
る。数平均分子量が小さいと粘度が低く、また、数平均
分子量が大きいと粘度が高くなる傾向があるため、必要
とする加工特性に応じて設定すればよい。
に限定されないが、好ましくは30000〜50000
0、より好ましくは、50000〜400000であ
る。数平均分子量が小さいと粘度が低く、また、数平均
分子量が大きいと粘度が高くなる傾向があるため、必要
とする加工特性に応じて設定すればよい。
【0011】ブロック共重合体(b)のゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)も
特に限定がないが、1.8以下であることが好ましく、
1.5以下であることがさらに好ましい。Mw/Mnが
1.8より大きくなるとブロック共重合体の均一性が低
下する傾向がある。Mw/Mnが1.8以下、さらに好
ましくは1.5以下であると、ブロック共重合体の均一
性がより高いことにより、より一段高い耐衝撃性・透明
性を得ることが容易となる。このような均一性の高いブ
ロック共重合体は後述するリビング重合法によって得る
ことができるが、製法はそれに限らない。
ションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)も
特に限定がないが、1.8以下であることが好ましく、
1.5以下であることがさらに好ましい。Mw/Mnが
1.8より大きくなるとブロック共重合体の均一性が低
下する傾向がある。Mw/Mnが1.8以下、さらに好
ましくは1.5以下であると、ブロック共重合体の均一
性がより高いことにより、より一段高い耐衝撃性・透明
性を得ることが容易となる。このような均一性の高いブ
ロック共重合体は後述するリビング重合法によって得る
ことができるが、製法はそれに限らない。
【0012】ブロック共重合体(b)を構成するメタア
クリル系重合体ブロック(A)とアクリル系重合体ブロ
ック(B)とイソブチレン系重合体ブロック(C)の好
ましい組成比は、(A)が5〜90重量%、(B)と
(C)の合計が95〜10重量%であり、より好ましく
は、(A)が10〜80重量%、(B)と(C)の合計
が90〜20重量%であり、さらに好ましくは、(A)
が20〜50重量%、(B)と(C)の合計が80〜5
0重量%である。(A)が5重量%より少ないとメタア
クリル系樹脂との相溶性が低下する傾向があり、(B)
と(C)の合計の割合が10重量%より少ないと熱可塑
性樹脂組成物の耐衝撃性が低下する傾向がある。(A)
の重量分率がより好ましい値であるほど、より一層高い
メタアクリル樹脂との相溶性が確保されることにより耐
衝撃性などの所望の物性の発現が容易となる。また、
(B)と(C)の合計の重量分率がより好ましい値であ
るほど、より一段耐衝撃性が向上する傾向がある。
クリル系重合体ブロック(A)とアクリル系重合体ブロ
ック(B)とイソブチレン系重合体ブロック(C)の好
ましい組成比は、(A)が5〜90重量%、(B)と
(C)の合計が95〜10重量%であり、より好ましく
は、(A)が10〜80重量%、(B)と(C)の合計
が90〜20重量%であり、さらに好ましくは、(A)
が20〜50重量%、(B)と(C)の合計が80〜5
0重量%である。(A)が5重量%より少ないとメタア
クリル系樹脂との相溶性が低下する傾向があり、(B)
と(C)の合計の割合が10重量%より少ないと熱可塑
性樹脂組成物の耐衝撃性が低下する傾向がある。(A)
の重量分率がより好ましい値であるほど、より一層高い
メタアクリル樹脂との相溶性が確保されることにより耐
衝撃性などの所望の物性の発現が容易となる。また、
(B)と(C)の合計の重量分率がより好ましい値であ
るほど、より一段耐衝撃性が向上する傾向がある。
【0013】また、メタアクリル系樹脂組成物に透明性
を付与するためには、ブロック共重合体(b)の20℃
における屈折率と組み合わせるメタアクリル系樹脂
(a)の20℃における屈折率との差が0.01以下に
なるような(A)と(B)と(C)の割合であることが
好ましい。高い透明性が必要な場合には、屈折率の差が
0.005以下であることがより好ましく、0.003
以下であることがさらに好ましい。このようなブロック
共重合体(b)の計算上の屈折率は、ポリマーハンドブ
ック/Wiley interscienceなど文献
に記載の(A)、(B)、(C)の各ブロックの屈折率
に、それぞれの重量比を掛けた相加平均により算出する
ことができる。また、ブロック共重合体(b)の実際の
屈折率は、(b)を単独でプレス加工によりシート状に
して屈折率計により測定することができる。
を付与するためには、ブロック共重合体(b)の20℃
における屈折率と組み合わせるメタアクリル系樹脂
(a)の20℃における屈折率との差が0.01以下に
なるような(A)と(B)と(C)の割合であることが
好ましい。高い透明性が必要な場合には、屈折率の差が
0.005以下であることがより好ましく、0.003
以下であることがさらに好ましい。このようなブロック
共重合体(b)の計算上の屈折率は、ポリマーハンドブ
ック/Wiley interscienceなど文献
に記載の(A)、(B)、(C)の各ブロックの屈折率
に、それぞれの重量比を掛けた相加平均により算出する
ことができる。また、ブロック共重合体(b)の実際の
屈折率は、(b)を単独でプレス加工によりシート状に
して屈折率計により測定することができる。
【0014】ブロック共重合体(b)を構成するメタア
クリル系重合体ブロック(A)は、メタアクリル酸エス
テルを主成分とする単量体を重合してなるブロックであ
り、メタアクリル酸エステル重合体の性質を損なわない
範囲で、屈折率、ガラス転移温度、メタアクリル系樹脂
との相溶性等を調節する目的で、これらと共重合可能な
ビニル系単量体を共重合してもよい。かかるメタアクリ
ル系重合体ブロック(A)は、メタアクリル酸エステル
50〜100重量%およびこれと共重合可能なビニル系
単量体0〜50重量%とからなることが好ましい。
(A)が共重合体型の場合は、ランダム共重合、交互共
重合、ブロック共重合体型のいずれであっても良い。メ
タアクリル酸エステルが50%未満ではメタアクリル酸
エステル重合体が本来有するガラス転移温度およびメタ
アクリル系樹脂との相溶性が損なわれる傾向がある。
クリル系重合体ブロック(A)は、メタアクリル酸エス
テルを主成分とする単量体を重合してなるブロックであ
り、メタアクリル酸エステル重合体の性質を損なわない
範囲で、屈折率、ガラス転移温度、メタアクリル系樹脂
との相溶性等を調節する目的で、これらと共重合可能な
ビニル系単量体を共重合してもよい。かかるメタアクリ
ル系重合体ブロック(A)は、メタアクリル酸エステル
50〜100重量%およびこれと共重合可能なビニル系
単量体0〜50重量%とからなることが好ましい。
(A)が共重合体型の場合は、ランダム共重合、交互共
重合、ブロック共重合体型のいずれであっても良い。メ
タアクリル酸エステルが50%未満ではメタアクリル酸
エステル重合体が本来有するガラス転移温度およびメタ
アクリル系樹脂との相溶性が損なわれる傾向がある。
【0015】ブロック(A)を構成するメタアクリル酸
エステルとしては、たとえば、メタアクリル酸メチル、
メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸−n−プロピ
ル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸−n
−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸
−t−ブチル、メタアクリル酸−n−ペンチル、メタア
クリル酸−n−ヘキシル、メタアクリル酸シクロヘキシ
ル、メタアクリル酸−n−ヘプチル、メタアクリル酸−
n−オクチル、メタアクリル酸−2−エチルヘキシル、
メタアクリル酸ノニル、メタアクリル酸デシル、メタア
クリル酸ドデシル、メタアクリル酸フェニル、メタアク
リル酸トルイル、メタアクリル酸ベンジル、メタアクリ
ル酸イソボルニル、メタアクリル酸−2−メトキシエチ
ル、メタアクリル酸−3−メトキシブチル、メタアクリ
ル酸−2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸−2−ヒ
ドロキシプロピル、メタアクリル酸ステアリル、メタア
クリル酸グリシジル、メタアクリル酸−2−アミノエチ
ル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキ
シシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)ジメ
トキシメチルシラン、メタアクリル酸のエチレンオキサ
イド付加物、メタアクリル酸トリフルオロメチルメチ
ル、メタアクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル、
メタアクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、メタ
アクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオ
ロブチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエ
チル、メタアクリル酸パーフルオロメチル、メタアクリ
ル酸ジパーフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2
−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチ
ル、メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチ
ル、メタアクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、
メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチル
などがあげられる。これらは単独でまたはこれらの2種
以上を組み合わせて用いられる。これらの中でも組み合
わせるメタアクリル樹脂との相溶性および入手しやすさ
の点でメタアクリル酸メチルが好ましい。
エステルとしては、たとえば、メタアクリル酸メチル、
メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸−n−プロピ
ル、メタアクリル酸イソプロピル、メタアクリル酸−n
−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸
−t−ブチル、メタアクリル酸−n−ペンチル、メタア
クリル酸−n−ヘキシル、メタアクリル酸シクロヘキシ
ル、メタアクリル酸−n−ヘプチル、メタアクリル酸−
n−オクチル、メタアクリル酸−2−エチルヘキシル、
メタアクリル酸ノニル、メタアクリル酸デシル、メタア
クリル酸ドデシル、メタアクリル酸フェニル、メタアク
リル酸トルイル、メタアクリル酸ベンジル、メタアクリ
ル酸イソボルニル、メタアクリル酸−2−メトキシエチ
ル、メタアクリル酸−3−メトキシブチル、メタアクリ
ル酸−2−ヒドロキシエチル、メタアクリル酸−2−ヒ
ドロキシプロピル、メタアクリル酸ステアリル、メタア
クリル酸グリシジル、メタアクリル酸−2−アミノエチ
ル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキ
シシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)ジメ
トキシメチルシラン、メタアクリル酸のエチレンオキサ
イド付加物、メタアクリル酸トリフルオロメチルメチ
ル、メタアクリル酸−2−トリフルオロメチルエチル、
メタアクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、メタ
アクリル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオ
ロブチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオロエ
チル、メタアクリル酸パーフルオロメチル、メタアクリ
ル酸ジパーフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2
−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチ
ル、メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチ
ル、メタアクリル酸−2−パーフルオロデシルエチル、
メタアクリル酸−2−パーフルオロヘキサデシルエチル
などがあげられる。これらは単独でまたはこれらの2種
以上を組み合わせて用いられる。これらの中でも組み合
わせるメタアクリル樹脂との相溶性および入手しやすさ
の点でメタアクリル酸メチルが好ましい。
【0016】ブロック(A)を構成するメタアクリル酸
エステルと共重合可能なビニル系単量体としては、たと
えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル
酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−
t−ブチル、アクリル酸−n−ペンチル、アクリル酸−
n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸
−n−ヘプチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル
酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル
酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、
アクリル酸トルイル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸
イソボルニル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アク
リル酸−3−メトキシブチル、アクリル酸−2−ヒドロ
キシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、ア
クリル酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、アクリル
酸−2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプ
ロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオ
キシプロピル)ジメトキシメチルシラン、アクリル酸の
エチレンオキサイド付加物、アクリル酸トリフルオロメ
チルメチル、アクリル酸−2−トリフルオロメチルエチ
ル、アクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、アク
リル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブ
チルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチル、ア
クリル酸パーフルオロメチル、アクリル酸ジパーフルオ
ロメチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロメチル
−2−パーフルオロエチルメチル、アクリル酸−2−パ
ーフルオロヘキシルエチル、アクリル酸−2−パーフル
オロデシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキ
サデシルエチルなどのアクリル酸エステル;スチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキ
シスチレンなどの芳香族アルケニル化合物;アクリロニ
トリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合
物;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン系化合
物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオロエチレ
ン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなどの
ハロゲン含有不飽和化合物;ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシランなどのケイ素含有不飽和
化合物;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモ
ノアルキルエステル及びジアルキルエステル、フマル
酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエ
ステルなどの不飽和ジカルボン酸化合物;酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニ
ル、桂皮酸ビニルなどのビニルエステル化合物;マレイ
ミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピル
マレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、
オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリル
マレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレ
イミドなどのマレイミド系化合物などの各種ビニル系単
量体があげられる。これらは単独でまたはこれらの2種
以上を組み合わせて用いられる。これらのビニル系単量
体は、組み合わせるメタアクリル系樹脂との相溶性によ
って好ましいものを選択することができる。例えば、組
み合わせるメタアクリル系樹脂(a)がメチルメタアク
リレートを主体としメチルアクリレートを共重合した樹
脂である場合には、ブロック(A)を構成する主体とし
てはメチルメタアクリレート、ビニル系単量体としては
メチルアクリレートが好ましく、メタアクリル系樹脂
(a)がメチルメタアクリレートを主体としスチレンを
共重合した樹脂である場合には、ブロック(A)を構成
する主体としてはメチルメタアクリレート、ビニル系単
量体としてはスチレンが好ましいが、ブロック(A)に
用いるメタアクリル酸エステルおよびビニル系単量体は
それらに限定されるものではない。
エステルと共重合可能なビニル系単量体としては、たと
えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル
酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−
t−ブチル、アクリル酸−n−ペンチル、アクリル酸−
n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸
−n−ヘプチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル
酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル
酸デシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、
アクリル酸トルイル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸
イソボルニル、アクリル酸−2−メトキシエチル、アク
リル酸−3−メトキシブチル、アクリル酸−2−ヒドロ
キシエチル、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、ア
クリル酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、アクリル
酸−2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプ
ロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオ
キシプロピル)ジメトキシメチルシラン、アクリル酸の
エチレンオキサイド付加物、アクリル酸トリフルオロメ
チルメチル、アクリル酸−2−トリフルオロメチルエチ
ル、アクリル酸−2−パーフルオロエチルエチル、アク
リル酸−2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブ
チルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチル、ア
クリル酸パーフルオロメチル、アクリル酸ジパーフルオ
ロメチルメチル、アクリル酸−2−パーフルオロメチル
−2−パーフルオロエチルメチル、アクリル酸−2−パ
ーフルオロヘキシルエチル、アクリル酸−2−パーフル
オロデシルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロヘキ
サデシルエチルなどのアクリル酸エステル;スチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキ
シスチレンなどの芳香族アルケニル化合物;アクリロニ
トリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル化合
物;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン系化合
物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオロエチレ
ン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンなどの
ハロゲン含有不飽和化合物;ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシランなどのケイ素含有不飽和
化合物;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモ
ノアルキルエステル及びジアルキルエステル、フマル
酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエ
ステルなどの不飽和ジカルボン酸化合物;酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニ
ル、桂皮酸ビニルなどのビニルエステル化合物;マレイ
ミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピル
マレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、
オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリル
マレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレ
イミドなどのマレイミド系化合物などの各種ビニル系単
量体があげられる。これらは単独でまたはこれらの2種
以上を組み合わせて用いられる。これらのビニル系単量
体は、組み合わせるメタアクリル系樹脂との相溶性によ
って好ましいものを選択することができる。例えば、組
み合わせるメタアクリル系樹脂(a)がメチルメタアク
リレートを主体としメチルアクリレートを共重合した樹
脂である場合には、ブロック(A)を構成する主体とし
てはメチルメタアクリレート、ビニル系単量体としては
メチルアクリレートが好ましく、メタアクリル系樹脂
(a)がメチルメタアクリレートを主体としスチレンを
共重合した樹脂である場合には、ブロック(A)を構成
する主体としてはメチルメタアクリレート、ビニル系単
量体としてはスチレンが好ましいが、ブロック(A)に
用いるメタアクリル酸エステルおよびビニル系単量体は
それらに限定されるものではない。
【0017】ブロック(A)のガラス転位温度は、好ま
しくは25℃以上であり、より好ましくは40℃以上で
あり、さらに好ましくは50℃以上である。ガラス転位
温度が25℃より低いと熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性
が低くなる傾向がある。ガラス転移温度がより好ましい
値であるほど、メタアクリル系樹脂(a)との相互作用
が確保されることによりより一段耐衝撃性が高くなる傾
向がある。
しくは25℃以上であり、より好ましくは40℃以上で
あり、さらに好ましくは50℃以上である。ガラス転位
温度が25℃より低いと熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性
が低くなる傾向がある。ガラス転移温度がより好ましい
値であるほど、メタアクリル系樹脂(a)との相互作用
が確保されることによりより一段耐衝撃性が高くなる傾
向がある。
【0018】ブロック共重合体(b)を構成するアクリ
ル系重合体ブロック(B)は、アクリル酸エステルを主
成分とする単量体を重合してなるブロックであり、アク
リル酸エステル重合体の性質を損なわない範囲で、屈折
率、ガラス転移温度、メタアクリル系樹脂(a)との相
溶性等を調節する目的で、これらと共重合可能なビニル
系単量体を共重合してもよい。かかるアクリル系重合体
ブロック(B)は、アクリル酸エステル50〜100重
量%およびこれと共重合可能なビニル系単量体0〜50
重量%とからなることが好ましい。(B)が共重合体の
場合は、ランダム共重合、交互共重合、ブロック共重合
体のいずれであっても良い。アクリル酸エステルが50
%未満ではアクリル酸エステル重合体が本来有するガラ
ス転移温度およびメタアクリル樹脂との相溶性が損なわ
れる傾向がある。
ル系重合体ブロック(B)は、アクリル酸エステルを主
成分とする単量体を重合してなるブロックであり、アク
リル酸エステル重合体の性質を損なわない範囲で、屈折
率、ガラス転移温度、メタアクリル系樹脂(a)との相
溶性等を調節する目的で、これらと共重合可能なビニル
系単量体を共重合してもよい。かかるアクリル系重合体
ブロック(B)は、アクリル酸エステル50〜100重
量%およびこれと共重合可能なビニル系単量体0〜50
重量%とからなることが好ましい。(B)が共重合体の
場合は、ランダム共重合、交互共重合、ブロック共重合
体のいずれであっても良い。アクリル酸エステルが50
%未満ではアクリル酸エステル重合体が本来有するガラ
ス転移温度およびメタアクリル樹脂との相溶性が損なわ
れる傾向がある。
【0019】ブロック(B)を構成するアクリル酸エス
テルとしては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソ
プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブ
チル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸−n−ペン
チル、アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘ
キシル、アクリル酸−n−ヘプチル、アクリル酸−n−
オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル
酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸フェニル、アクリル酸トルイル、アクリル酸ベ
ンジル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸−2−メ
トキシエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アク
リル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒド
ロキシプロピル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸グ
リシジル、アクリル酸−2−アミノエチル、γ−(メタ
クリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−
(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシ
ラン、アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、アクリ
ル酸トリフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−トリ
フルオロメチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロ
エチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチル−
2−パーフルオロブチルエチル、アクリル酸−2−パー
フルオロエチル、アクリル酸パーフルオロメチル、アク
リル酸ジパーフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−
パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、
アクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、アクリ
ル酸−2−パーフルオロデシルエチル、アクリル酸−2
−パーフルオロヘキサデシルエチルなどがあげられる。
これらは単独でまたはこれらの2種以上を組み合わせて
用いられる。これらの中でも組み合わせるメタアクリル
樹脂との相溶性および入手しやすさの点でアクリル酸ブ
チルが好ましい。
テルとしては、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソ
プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブ
チル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸−n−ペン
チル、アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘ
キシル、アクリル酸−n−ヘプチル、アクリル酸−n−
オクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル
酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸フェニル、アクリル酸トルイル、アクリル酸ベ
ンジル、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸−2−メ
トキシエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アク
リル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒド
ロキシプロピル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸グ
リシジル、アクリル酸−2−アミノエチル、γ−(メタ
クリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−
(メタクリロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシ
ラン、アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、アクリ
ル酸トリフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−トリ
フルオロメチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロ
エチルエチル、アクリル酸−2−パーフルオロエチル−
2−パーフルオロブチルエチル、アクリル酸−2−パー
フルオロエチル、アクリル酸パーフルオロメチル、アク
リル酸ジパーフルオロメチルメチル、アクリル酸−2−
パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、
アクリル酸−2−パーフルオロヘキシルエチル、アクリ
ル酸−2−パーフルオロデシルエチル、アクリル酸−2
−パーフルオロヘキサデシルエチルなどがあげられる。
これらは単独でまたはこれらの2種以上を組み合わせて
用いられる。これらの中でも組み合わせるメタアクリル
樹脂との相溶性および入手しやすさの点でアクリル酸ブ
チルが好ましい。
【0020】ブロック(B)を構成するアクリル酸エス
テルと共重合可能なビニル系単量体としては、たとえ
ば、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メ
タアクリル酸−n−プロピル、メタアクリル酸イソプロ
ピル、メタアクリル酸−n−ブチル、メタアクリル酸イ
ソブチル、メタアクリル酸−t−ブチル、メタアクリル
酸−n−ペンチル、メタアクリル酸−n−ヘキシル、メ
タアクリル酸シクロヘキシル、メタアクリル酸−n−ヘ
プチル、メタアクリル酸−n−オクチル、メタアクリル
酸−2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ノニル、メタ
アクリル酸デシル、メタアクリル酸ドデシル、メタアク
リル酸フェニル、メタアクリル酸トルイル、メタアクリ
ル酸ベンジル、メタアクリル酸イソボルニル、メタアク
リル酸−2−メトキシエチル、メタアクリル酸−3−メ
トキシブチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタア
クリル酸ステアリル、メタアクリル酸グリシジル、メタ
アクリル酸−2−アミノエチル、γ−(メタクリロイル
オキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリ
ロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、メタ
アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、メタアクリル
酸トリフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2−ト
リフルオロメチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフ
ルオロエチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオ
ロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、メタアクリ
ル酸−2−パーフルオロエチル、メタアクリル酸パーフ
ルオロメチル、メタアクリル酸ジパーフルオロメチルメ
チル、メタアクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−
パーフルオロエチルメチル、メタアクリル酸−2−パー
フルオロヘキシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフ
ルオロデシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオ
ロヘキサデシルエチルなどのメタアクリル酸エステル;
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
p−メトキシスチレンなどの芳香族アルケニル化合物;
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化
ビニル化合物;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエ
ン系化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオ
ロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデ
ンなどのハロゲン含有不飽和化合物;ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシランなどのケイ素含有
不飽和化合物;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン
酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル、フ
マル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキ
ルエステルなどの不飽和ジカルボン酸化合物;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸
ビニル、桂皮酸ビニルなどのビニルエステル化合物;マ
レイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロ
ピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミ
ド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステア
リルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシル
マレイミドなどのマレイミド系化合物などの各種ビニル
系単量体があげられる。これらは単独でまたはこれらの
2種以上を組み合わせて用いられる。これらのビニル系
単量体は、組み合わせるメタアクリル樹脂との相溶性に
よって好ましいものを選択することができる。
テルと共重合可能なビニル系単量体としては、たとえ
ば、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メ
タアクリル酸−n−プロピル、メタアクリル酸イソプロ
ピル、メタアクリル酸−n−ブチル、メタアクリル酸イ
ソブチル、メタアクリル酸−t−ブチル、メタアクリル
酸−n−ペンチル、メタアクリル酸−n−ヘキシル、メ
タアクリル酸シクロヘキシル、メタアクリル酸−n−ヘ
プチル、メタアクリル酸−n−オクチル、メタアクリル
酸−2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ノニル、メタ
アクリル酸デシル、メタアクリル酸ドデシル、メタアク
リル酸フェニル、メタアクリル酸トルイル、メタアクリ
ル酸ベンジル、メタアクリル酸イソボルニル、メタアク
リル酸−2−メトキシエチル、メタアクリル酸−3−メ
トキシブチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル、メタアクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、メタア
クリル酸ステアリル、メタアクリル酸グリシジル、メタ
アクリル酸−2−アミノエチル、γ−(メタクリロイル
オキシプロピル)トリメトキシシラン、γ−(メタクリ
ロイルオキシプロピル)ジメトキシメチルシラン、メタ
アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、メタアクリル
酸トリフルオロメチルメチル、メタアクリル酸−2−ト
リフルオロメチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフ
ルオロエチルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオ
ロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、メタアクリ
ル酸−2−パーフルオロエチル、メタアクリル酸パーフ
ルオロメチル、メタアクリル酸ジパーフルオロメチルメ
チル、メタアクリル酸−2−パーフルオロメチル−2−
パーフルオロエチルメチル、メタアクリル酸−2−パー
フルオロヘキシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフ
ルオロデシルエチル、メタアクリル酸−2−パーフルオ
ロヘキサデシルエチルなどのメタアクリル酸エステル;
スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、
p−メトキシスチレンなどの芳香族アルケニル化合物;
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化
ビニル化合物;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエ
ン系化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、パーフルオ
ロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデ
ンなどのハロゲン含有不飽和化合物;ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシランなどのケイ素含有
不飽和化合物;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン
酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル、フ
マル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキ
ルエステルなどの不飽和ジカルボン酸化合物;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸
ビニル、桂皮酸ビニルなどのビニルエステル化合物;マ
レイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロ
ピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミ
ド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステア
リルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシル
マレイミドなどのマレイミド系化合物などの各種ビニル
系単量体があげられる。これらは単独でまたはこれらの
2種以上を組み合わせて用いられる。これらのビニル系
単量体は、組み合わせるメタアクリル樹脂との相溶性に
よって好ましいものを選択することができる。
【0021】ブロック(B)のガラス転位温度は、好ま
しくは25℃以下であり、より好ましくは0℃以下であ
り、さらに好ましくは−20℃以下である。ガラス転位
温度が25℃より高いと熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性
が低くなる傾向がある。ガラス転移温度がより好ましい
値であるほど、より一段耐衝撃性の発現が容易となる傾
向がある。
しくは25℃以下であり、より好ましくは0℃以下であ
り、さらに好ましくは−20℃以下である。ガラス転位
温度が25℃より高いと熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性
が低くなる傾向がある。ガラス転移温度がより好ましい
値であるほど、より一段耐衝撃性の発現が容易となる傾
向がある。
【0022】ブロック共重合体(b)を構成するイソブ
チレン系重合体ブロック(C)は、イソブチレンを主成
分とする単量体を重合してなるブロックであり、イソブ
チレン重合体の性質を損なわない範囲で、屈折率、ガラ
ス転移温度、熱可塑性樹脂との相溶性を調節する目的
で、これと共重合可能な単量体を共重合してもよい。か
かるイソブチレン系重合体ブロック(C)は、イソブチ
レン単量体50〜100重量%およびこれと共重合可能
な単量体0〜50重量%とからなることが好ましい。
(C)が共重合体型の場合は、ランダム共重合、交互共
重合、ブロック共重合体型のいずれであっても良い。イ
ソブチレンが50重量%未満では、イソブチレン重合体
が本来有するガラス転移温度およびメタアクリレート系
樹脂との相溶性が損なわれる傾向がある。
チレン系重合体ブロック(C)は、イソブチレンを主成
分とする単量体を重合してなるブロックであり、イソブ
チレン重合体の性質を損なわない範囲で、屈折率、ガラ
ス転移温度、熱可塑性樹脂との相溶性を調節する目的
で、これと共重合可能な単量体を共重合してもよい。か
かるイソブチレン系重合体ブロック(C)は、イソブチ
レン単量体50〜100重量%およびこれと共重合可能
な単量体0〜50重量%とからなることが好ましい。
(C)が共重合体型の場合は、ランダム共重合、交互共
重合、ブロック共重合体型のいずれであっても良い。イ
ソブチレンが50重量%未満では、イソブチレン重合体
が本来有するガラス転移温度およびメタアクリレート系
樹脂との相溶性が損なわれる傾向がある。
【0023】ブロック(C)を構成するイソブチレン単
量体と共重合可能な単量体としては、たとえば、スチレ
ン、o−、m−またはp−メチルスチレン、α−メチル
スチレン、β−メチルスチレン、2,6−ジメチルスチ
レン、2,4−ジメチルスチレン、α−メチル−o−メ
チルスチレン、α−メチル−m−メチルスチレン、α−
メチル−p−メチルスチレン、β−メチル−o−メチル
スチレン、β−メチル−m−メチルスチレン、β−メチ
ル−p−メチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチ
レン、α−メチル−2,6−ジメチルスチレン、α−メ
チル−2,4−ジメチルスチレン、β−メチル−2,6
−ジメチルスチレン、β−メチル−2,4−ジメチルス
チレン、o−、m−またはp−クロロスチレン、2,6
−ジクロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、α−
クロロ−o−クロロスチレン、α−クロロ−m−クロロ
スチレン、α−クロロ−p−クロロスチレン、β−クロ
ロ−o−クロロスチレン、β−クロロ−m−クロロスチ
レン、β−クロロ−p−クロロスチレン、2,4,6−
トリクロロスチレン、α−クロロ−2,6−ジクロロス
チレン、α−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、β−
クロロ−2,6−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,
4−ジクロロスチレン、o−、m−またはp−t−ブチ
ルスチレン、o−、m−またはp−メトキシスチレン、
o−、m−またはp−クロロメチルスチレン、o−、m
−またはp−ブロモメチルスチレン、p−トリメトキシ
シリルスチレン、p−ジメトキシメチルシリルスチレ
ン、インデン、ビニルナフタレンなどの芳香族アルケニ
ル化合物;ブタジエン、イソプレン、シクロペンタジエ
ン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、ジビ
ニルベンゼン、エチリデンノルボルネンなどの共役ジエ
ン系化合物;メチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、(n−、イソ)プロピルビニルエーテル、(n
−、sec−、t−、又はイソ)ブチルビニルエーテ
ル、メチルプロペニルエーテル、エチルプロペニルエー
テルなどのビニルエーテル系化合物;テトラヒドロフラ
ンなどの環状エーテル系化合物;エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル
−1−ブテン、ペンテン、ヘキセン、シクロヘキセン、
4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキセン、オ
クテン、ノルボルネンなどの脂肪族オレフィン系化合
物;ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシ
ラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメ
トキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジク
ロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメ
チルシラン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テト
ラメチルジシロキサン、トリビニルメチルシラン、γ−
メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラ
ンなどのシラン系化合物などの各種カチオン重合性単量
体があげられる。これらは単独でまたはこれらの2種以
上を組み合わせて用いられる。これらのカチオン重合性
単量体は、ブロック(C)に要求されるガラス転位温度
によって好ましいものを選択することができる。
量体と共重合可能な単量体としては、たとえば、スチレ
ン、o−、m−またはp−メチルスチレン、α−メチル
スチレン、β−メチルスチレン、2,6−ジメチルスチ
レン、2,4−ジメチルスチレン、α−メチル−o−メ
チルスチレン、α−メチル−m−メチルスチレン、α−
メチル−p−メチルスチレン、β−メチル−o−メチル
スチレン、β−メチル−m−メチルスチレン、β−メチ
ル−p−メチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチ
レン、α−メチル−2,6−ジメチルスチレン、α−メ
チル−2,4−ジメチルスチレン、β−メチル−2,6
−ジメチルスチレン、β−メチル−2,4−ジメチルス
チレン、o−、m−またはp−クロロスチレン、2,6
−ジクロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、α−
クロロ−o−クロロスチレン、α−クロロ−m−クロロ
スチレン、α−クロロ−p−クロロスチレン、β−クロ
ロ−o−クロロスチレン、β−クロロ−m−クロロスチ
レン、β−クロロ−p−クロロスチレン、2,4,6−
トリクロロスチレン、α−クロロ−2,6−ジクロロス
チレン、α−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、β−
クロロ−2,6−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,
4−ジクロロスチレン、o−、m−またはp−t−ブチ
ルスチレン、o−、m−またはp−メトキシスチレン、
o−、m−またはp−クロロメチルスチレン、o−、m
−またはp−ブロモメチルスチレン、p−トリメトキシ
シリルスチレン、p−ジメトキシメチルシリルスチレ
ン、インデン、ビニルナフタレンなどの芳香族アルケニ
ル化合物;ブタジエン、イソプレン、シクロペンタジエ
ン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、ジビ
ニルベンゼン、エチリデンノルボルネンなどの共役ジエ
ン系化合物;メチルビニルエーテル、エチルビニルエー
テル、(n−、イソ)プロピルビニルエーテル、(n
−、sec−、t−、又はイソ)ブチルビニルエーテ
ル、メチルプロペニルエーテル、エチルプロペニルエー
テルなどのビニルエーテル系化合物;テトラヒドロフラ
ンなどの環状エーテル系化合物;エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル
−1−ブテン、ペンテン、ヘキセン、シクロヘキセン、
4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキセン、オ
クテン、ノルボルネンなどの脂肪族オレフィン系化合
物;ビニルトリクロロシラン、ビニルメチルジクロロシ
ラン、ビニルジメチルクロロシラン、ビニルジメチルメ
トキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ジビニルジク
ロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジメ
チルシラン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テト
ラメチルジシロキサン、トリビニルメチルシラン、γ−
メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラ
ンなどのシラン系化合物などの各種カチオン重合性単量
体があげられる。これらは単独でまたはこれらの2種以
上を組み合わせて用いられる。これらのカチオン重合性
単量体は、ブロック(C)に要求されるガラス転位温度
によって好ましいものを選択することができる。
【0024】ブロック(C)のガラス転位温度は、好ま
しくは25℃以下であり、より好ましくは0℃以下であ
り、さらに好ましくは−20℃以下である。ガラス転位
温度が25℃より高いと熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性
が低くなる傾向がある。ガラス転移温度がより好ましい
値であるほど、より一段耐衝撃性の発現が容易となる傾
向がある。
しくは25℃以下であり、より好ましくは0℃以下であ
り、さらに好ましくは−20℃以下である。ガラス転位
温度が25℃より高いと熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性
が低くなる傾向がある。ガラス転移温度がより好ましい
値であるほど、より一段耐衝撃性の発現が容易となる傾
向がある。
【0025】ブロック共重合体(b)を製造する方法と
しては特に限定されないが、高分子開始剤を用いた制御
重合を用いることが好ましい。制御重合としては、リビ
ングアニオン重合や連鎖移動剤を用いるラジカル重合、
近年開発されたリビングラジカル重合があげられ、リビ
ングラジカル重合がブロック共重合体の分子量および構
造の制御の点、さらに用いることのできるモノマーの種
類がリビングアニオン重合の場合よりも多いことから好
ましい。
しては特に限定されないが、高分子開始剤を用いた制御
重合を用いることが好ましい。制御重合としては、リビ
ングアニオン重合や連鎖移動剤を用いるラジカル重合、
近年開発されたリビングラジカル重合があげられ、リビ
ングラジカル重合がブロック共重合体の分子量および構
造の制御の点、さらに用いることのできるモノマーの種
類がリビングアニオン重合の場合よりも多いことから好
ましい。
【0026】リビングラジカル重合は、重合末端の活性
が失われることなく維持されるラジカル重合である。リ
ビング重合とは狭義においては、末端が常に活性を持ち
続ける重合のことを示すが、一般には、末端が不活性化
されたものと活性化されたものが平衡状態にある擬リビ
ング重合も含まれる。本発明における定義も後者であ
る。リビングラジカル重合は近年様々なグループで積極
的に研究がなされている。その例としては、ポリスルフ
ィドなどの連鎖移動剤を用いるもの、コバルトポルフィ
リン錯体(J.Am.Chem.Soc.1994、1
16、7943)やニトロキシド化合物などのラジカル
捕捉剤を用いるもの(Macromolecules、
1994、27、7228)、有機ハロゲン化物等を開
始剤とし遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重
合(AtomTransfer Radical Po
lymerization:ATRP)などがあげられ
る。本発明において、これらのうちどの方法を使用する
かは特に制約はないが、制御の容易さなどから原子移動
ラジカル重合が好ましい。
が失われることなく維持されるラジカル重合である。リ
ビング重合とは狭義においては、末端が常に活性を持ち
続ける重合のことを示すが、一般には、末端が不活性化
されたものと活性化されたものが平衡状態にある擬リビ
ング重合も含まれる。本発明における定義も後者であ
る。リビングラジカル重合は近年様々なグループで積極
的に研究がなされている。その例としては、ポリスルフ
ィドなどの連鎖移動剤を用いるもの、コバルトポルフィ
リン錯体(J.Am.Chem.Soc.1994、1
16、7943)やニトロキシド化合物などのラジカル
捕捉剤を用いるもの(Macromolecules、
1994、27、7228)、有機ハロゲン化物等を開
始剤とし遷移金属錯体を触媒とする原子移動ラジカル重
合(AtomTransfer Radical Po
lymerization:ATRP)などがあげられ
る。本発明において、これらのうちどの方法を使用する
かは特に制約はないが、制御の容易さなどから原子移動
ラジカル重合が好ましい。
【0027】原子移動ラジカル重合は、有機ハロゲン化
物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、周期
律表第8族、9族、10族、または11族元素を中心金
属とする金属錯体を触媒として重合される。(例えば、
Matyjaszewskiら、J.Am.Chem.
Soc.1995,117,5614,Macromo
lecules 1995,28,7901,Scie
nce 1996,272,866、あるいはSawa
motoら、Macromolecules 199
5,28,1721)。これらの方法によると一般的に
非常に重合速度が高く、ラジカル同士のカップリングな
どの停止反応が起こりやすいラジカル重合でありなが
ら、重合がリビング的に進行し、分子量分布の狭いMw
/Mn=1.1〜1.5程度の重合体が得られ、分子量
はモノマーと開始剤の仕込み比によって自由にコントロ
ールすることができる。
物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤、周期
律表第8族、9族、10族、または11族元素を中心金
属とする金属錯体を触媒として重合される。(例えば、
Matyjaszewskiら、J.Am.Chem.
Soc.1995,117,5614,Macromo
lecules 1995,28,7901,Scie
nce 1996,272,866、あるいはSawa
motoら、Macromolecules 199
5,28,1721)。これらの方法によると一般的に
非常に重合速度が高く、ラジカル同士のカップリングな
どの停止反応が起こりやすいラジカル重合でありなが
ら、重合がリビング的に進行し、分子量分布の狭いMw
/Mn=1.1〜1.5程度の重合体が得られ、分子量
はモノマーと開始剤の仕込み比によって自由にコントロ
ールすることができる。
【0028】原子移動ラジカル重合法において、開始剤
として用いられる有機ハロゲン化物またはハロゲン化ス
ルホニル化合物としては、一官能性、二官能性、また
は、多官能性の化合物が使用できる。これらは目的に応
じて使い分ければよいが、ジブロック共重合体を製造す
る場合は、一官能性化合物が好ましく、A−B−A型の
トリブロック共重合体、B−A−B型のトリブロック共
重合体を製造する場合は二官能性化合物を使用するのが
好ましく、分岐状ブロック共重合体を製造する場合は多
官能性化合物を使用するのが好ましい。また、前記開始
剤として高分子開始剤を用いることも可能である。高分
子開始剤とは、有機ハロゲン化物またはハロゲン化スル
ホニル化合物のうち、分子鎖末端にハロゲン原子の結合
した重合体からなる化合物である。このような高分子開
始剤は、リビングラジカル重合法で製造することが可能
であるため、異なる性質を有する重合体を結合したブロ
ック共重合体を容易に製造できることが知られている
が、さらにリビングラジカル重合法以外の制御重合法で
も製造することが可能であるため、異なる重合法で得ら
れる重合体を結合したブロック共重合体が得られるとい
う特徴がある。本発明で用いられるブロック共重合体を
構成するイソブチレン系重合体は、後述するリビングカ
チオン重合法で製造されうるが、このような方法で得ら
れたイソブチレン系重合体を高分子開始剤として用いる
ことが、重合体の構造制御がしやすいという点で好まし
い。
として用いられる有機ハロゲン化物またはハロゲン化ス
ルホニル化合物としては、一官能性、二官能性、また
は、多官能性の化合物が使用できる。これらは目的に応
じて使い分ければよいが、ジブロック共重合体を製造す
る場合は、一官能性化合物が好ましく、A−B−A型の
トリブロック共重合体、B−A−B型のトリブロック共
重合体を製造する場合は二官能性化合物を使用するのが
好ましく、分岐状ブロック共重合体を製造する場合は多
官能性化合物を使用するのが好ましい。また、前記開始
剤として高分子開始剤を用いることも可能である。高分
子開始剤とは、有機ハロゲン化物またはハロゲン化スル
ホニル化合物のうち、分子鎖末端にハロゲン原子の結合
した重合体からなる化合物である。このような高分子開
始剤は、リビングラジカル重合法で製造することが可能
であるため、異なる性質を有する重合体を結合したブロ
ック共重合体を容易に製造できることが知られている
が、さらにリビングラジカル重合法以外の制御重合法で
も製造することが可能であるため、異なる重合法で得ら
れる重合体を結合したブロック共重合体が得られるとい
う特徴がある。本発明で用いられるブロック共重合体を
構成するイソブチレン系重合体は、後述するリビングカ
チオン重合法で製造されうるが、このような方法で得ら
れたイソブチレン系重合体を高分子開始剤として用いる
ことが、重合体の構造制御がしやすいという点で好まし
い。
【0029】高分子開始剤としては、たとえば、一般
式:
式:
【0030】
【化3】 (式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは炭素数1
〜30の炭化水素基、lは1〜10の整数、mは100
〜10,000の整数、nは0〜1,000の整数)や
一般式:
〜30の炭化水素基、lは1〜10の整数、mは100
〜10,000の整数、nは0〜1,000の整数)や
一般式:
【0031】
【化4】 (式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは炭素数1
〜30の炭化水素基、lは1〜10の整数、mは100
〜10,000の整数)で表される開始剤などがあげら
れる。前述したように、このような高分子開始剤は後述
するリビングカチオン重合法などにより製造されうる。
〜30の炭化水素基、lは1〜10の整数、mは100
〜10,000の整数)で表される開始剤などがあげら
れる。前述したように、このような高分子開始剤は後述
するリビングカチオン重合法などにより製造されうる。
【0032】また、重合を開始するもの以外に官能基を
持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化
合物を用いると、容易に末端に官能基が導入された重合
体が得られる。このような官能基としては、アルケニル
基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド
基、シリル基などがあげられる。
持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化
合物を用いると、容易に末端に官能基が導入された重合
体が得られる。このような官能基としては、アルケニル
基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド
基、シリル基などがあげられる。
【0033】これらの開始剤として用いられうる有機ハ
ロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物は、ハロ
ゲンが結合している炭素がカルボニル基あるいはフェニ
ル基などと結合しており、炭素−ハロゲン結合が活性化
されて重合が開始する。使用する開始剤の量は、必要と
するブロック共重合体の分子量に合わせて、単量体との
比から決定すればよい。すなわち、開始剤1分子あた
り、何分子の単量体を使用するかによって、ブロック共
重合体の分子量を制御できる。
ロゲン化物またはハロゲン化スルホニル化合物は、ハロ
ゲンが結合している炭素がカルボニル基あるいはフェニ
ル基などと結合しており、炭素−ハロゲン結合が活性化
されて重合が開始する。使用する開始剤の量は、必要と
するブロック共重合体の分子量に合わせて、単量体との
比から決定すればよい。すなわち、開始剤1分子あた
り、何分子の単量体を使用するかによって、ブロック共
重合体の分子量を制御できる。
【0034】前記原子移動ラジカル重合の触媒として用
いられる遷移金属錯体としては特に限定はないが、好ま
しいものとして、1価および0価の銅、2価のルテニウ
ム、2価の鉄または2価のニッケルの錯体があげられ
る。これらの中でも、コストや反応制御の点から銅の錯
体が好ましい。1価の銅化合物としては、たとえば、塩
化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一
銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅などがあげられる。銅
化合物をもちいる場合、触媒活性を高めるために2,
2′−ビピリジルおよびその誘導体、1,10−フェナ
ントロリンおよびその誘導体、テトラメチルエチレンジ
アミン(TMEDA)、ペンタメチルジエチレントリア
ミン、ヘキサメチル(2−アミノエチル)アミンなどの
ポリアミンなどを配位子として添加してもよい。また、
2価の塩化ルテニウムのトリストリフェニルホスフィン
錯体(RuCl2(PPh3)3)も触媒として好まし
い。ルテニウム化合物を触媒として用いる場合は、活性
化剤としてアルミニウムアルコキシド類を添加してもよ
い。さらに、2価の鉄のビストリフェニルホスフィン錯
体(FeCl2(PPh3)2)、2価のニッケルのビス
トリフェニルホスフィン錯体(NiCl2(PP
h3)2)、及び、2価のニッケルのビストリブチルホス
フィン錯体(NiBr2(PBu3)2)も、触媒として
好ましい。使用する触媒、配位子および活性化剤の量
は、特に限定されないが、使用する開始剤、単量体およ
び溶媒の量と必要とする反応速度の関係から適宜決定す
ればよい。
いられる遷移金属錯体としては特に限定はないが、好ま
しいものとして、1価および0価の銅、2価のルテニウ
ム、2価の鉄または2価のニッケルの錯体があげられ
る。これらの中でも、コストや反応制御の点から銅の錯
体が好ましい。1価の銅化合物としては、たとえば、塩
化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一
銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅などがあげられる。銅
化合物をもちいる場合、触媒活性を高めるために2,
2′−ビピリジルおよびその誘導体、1,10−フェナ
ントロリンおよびその誘導体、テトラメチルエチレンジ
アミン(TMEDA)、ペンタメチルジエチレントリア
ミン、ヘキサメチル(2−アミノエチル)アミンなどの
ポリアミンなどを配位子として添加してもよい。また、
2価の塩化ルテニウムのトリストリフェニルホスフィン
錯体(RuCl2(PPh3)3)も触媒として好まし
い。ルテニウム化合物を触媒として用いる場合は、活性
化剤としてアルミニウムアルコキシド類を添加してもよ
い。さらに、2価の鉄のビストリフェニルホスフィン錯
体(FeCl2(PPh3)2)、2価のニッケルのビス
トリフェニルホスフィン錯体(NiCl2(PP
h3)2)、及び、2価のニッケルのビストリブチルホス
フィン錯体(NiBr2(PBu3)2)も、触媒として
好ましい。使用する触媒、配位子および活性化剤の量
は、特に限定されないが、使用する開始剤、単量体およ
び溶媒の量と必要とする反応速度の関係から適宜決定す
ればよい。
【0035】前記原子移動ラジカル重合は、無溶媒(塊
状重合)または各種の溶媒中で行うことができる。前記
溶媒としては、たとえば、ベンゼン、トルエンなどの炭
化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
などのエーテル系溶媒;塩化メチレン、クロロホルムな
どのハロゲン化炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶
媒;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、n−ブタノール、t−ブタノールなどのアル
コール系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベ
ンゾニトリルなどのニトリル系溶媒;酢酸エチル、酢酸
ブチルなどのエステル系溶媒;エチレンカーボネート、
プロピレンカーボネートなどのカーボネート系溶媒など
があげられる。これらは、単独又は2種以上を混合して
用いることができる。前述したように、無溶媒で実施す
る場合は塊状重合となる。一方、溶媒を使用する場合、
その使用量は、系全体の粘度と必要とする撹拌効率(す
なわち、反応速度)の関係から適宜決定すればよい。
状重合)または各種の溶媒中で行うことができる。前記
溶媒としては、たとえば、ベンゼン、トルエンなどの炭
化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
などのエーテル系溶媒;塩化メチレン、クロロホルムな
どのハロゲン化炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶
媒;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロ
パノール、n−ブタノール、t−ブタノールなどのアル
コール系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベ
ンゾニトリルなどのニトリル系溶媒;酢酸エチル、酢酸
ブチルなどのエステル系溶媒;エチレンカーボネート、
プロピレンカーボネートなどのカーボネート系溶媒など
があげられる。これらは、単独又は2種以上を混合して
用いることができる。前述したように、無溶媒で実施す
る場合は塊状重合となる。一方、溶媒を使用する場合、
その使用量は、系全体の粘度と必要とする撹拌効率(す
なわち、反応速度)の関係から適宜決定すればよい。
【0036】また、前記原子移動ラジカル重合は、室温
〜200℃の範囲で行うことができ、好ましくは、50
〜150℃の範囲である。
〜200℃の範囲で行うことができ、好ましくは、50
〜150℃の範囲である。
【0037】前記原子移動ラジカル重合により、ブロッ
ク共重合体を製造するには、単量体を逐次添加する方
法、あらかじめ合成した重合体を高分子開始剤として次
のブロックを重合する方法、別々に重合した重合体を反
応により結合する方法などがあげられる。これらの方法
は目的に応じて使い分ければよいが、前述したように重
合体の構造制御がしやすいという点から、あらかじめ合
成した重合体を高分子開始剤として次のブロックを重合
する方法が好ましい。
ク共重合体を製造するには、単量体を逐次添加する方
法、あらかじめ合成した重合体を高分子開始剤として次
のブロックを重合する方法、別々に重合した重合体を反
応により結合する方法などがあげられる。これらの方法
は目的に応じて使い分ければよいが、前述したように重
合体の構造制御がしやすいという点から、あらかじめ合
成した重合体を高分子開始剤として次のブロックを重合
する方法が好ましい。
【0038】前述したイソブチレン系重合体からなる高
分子開始剤を製造するには、特に限定されないが、重合
体の構造を制御しやすいという点から、リビングカチオ
ン重合が好ましい。前記リビングカチオン重合は、一般
式(1):(CR1R2X)nR3(式中Xはハロゲン原
子、炭素数1〜6のアルコキシ基またはアシロキシ基か
ら選ばれる置換基、R1、R2はそれぞれ水素原子または
炭素数1〜6の1価炭化水素基でR1、R2は同一であっ
ても異なっていても良く、R3は多価芳香族炭化水素基
または多価脂肪族炭化水素基であり、nは1〜6の自然
数を示す。)で表わされる化合物の存在下に、カチオン
重合性単量体を重合させるものである。
分子開始剤を製造するには、特に限定されないが、重合
体の構造を制御しやすいという点から、リビングカチオ
ン重合が好ましい。前記リビングカチオン重合は、一般
式(1):(CR1R2X)nR3(式中Xはハロゲン原
子、炭素数1〜6のアルコキシ基またはアシロキシ基か
ら選ばれる置換基、R1、R2はそれぞれ水素原子または
炭素数1〜6の1価炭化水素基でR1、R2は同一であっ
ても異なっていても良く、R3は多価芳香族炭化水素基
または多価脂肪族炭化水素基であり、nは1〜6の自然
数を示す。)で表わされる化合物の存在下に、カチオン
重合性単量体を重合させるものである。
【0039】前記一般式(1)で表わされる化合物は開
始剤となるものでルイス酸等の存在下、炭素陽イオンを
生成し、カチオン重合の開始点になると考えられる。本
発明で用いられる一般式(1)の化合物の例としては、
次のような化合物等が挙げられる。
始剤となるものでルイス酸等の存在下、炭素陽イオンを
生成し、カチオン重合の開始点になると考えられる。本
発明で用いられる一般式(1)の化合物の例としては、
次のような化合物等が挙げられる。
【0040】(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼ
ン〔C6H5C(CH3)2Cl〕、 1,4−ビス(1−
クロル−1−メチルエチル)ベンゼン〔1,4−Cl
(CH3)2CC6H4C(CH3)2Cl〕、1,3−ビス
(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン〔1,3−
Cl(CH3)2CC6H4C(CH3)2Cl〕、1,3,
5−トリス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン
〔1,3,5−(ClC(CH3)2)3C6H3〕、1,
3−ビス(1−クロル−1−メチルエチル)−5−(t
ert−ブチル)ベンゼン〔1,3−(C(CH3)2C
l)2-5−(C(CH3)3)C6H3〕 これらの中でも、2官能開始剤であり、これから重合を
開始すると両末端が成長末端となる直鎖型の重合体が得
られる点で特に好ましいのはビス(1−クロル−1−メ
チルエチル)ベンゼン[C6H4(C(CH3)2C
l)2]である[なおビス(1−クロル−1−メチルエ
チル)ベンゼンは、ビス(α−クロロイソプロピル)ベ
ンゼン、ビス(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼンあ
るいはジクミルクロライドとも呼ばれる]。
ン〔C6H5C(CH3)2Cl〕、 1,4−ビス(1−
クロル−1−メチルエチル)ベンゼン〔1,4−Cl
(CH3)2CC6H4C(CH3)2Cl〕、1,3−ビス
(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン〔1,3−
Cl(CH3)2CC6H4C(CH3)2Cl〕、1,3,
5−トリス(1−クロル−1−メチルエチル)ベンゼン
〔1,3,5−(ClC(CH3)2)3C6H3〕、1,
3−ビス(1−クロル−1−メチルエチル)−5−(t
ert−ブチル)ベンゼン〔1,3−(C(CH3)2C
l)2-5−(C(CH3)3)C6H3〕 これらの中でも、2官能開始剤であり、これから重合を
開始すると両末端が成長末端となる直鎖型の重合体が得
られる点で特に好ましいのはビス(1−クロル−1−メ
チルエチル)ベンゼン[C6H4(C(CH3)2C
l)2]である[なおビス(1−クロル−1−メチルエ
チル)ベンゼンは、ビス(α−クロロイソプロピル)ベ
ンゼン、ビス(2−クロロ−2−プロピル)ベンゼンあ
るいはジクミルクロライドとも呼ばれる]。
【0041】イソブチレン系重合体ブロックの重合に際
し、さらにルイス酸触媒を共存させることもできる。こ
のようなルイス酸としてはカチオン重合に使用できるも
のであれば良く、TiCl4、TiBr4、BCl3、BF3、
BF3・OEt2、SnCl4、SbCl5、SbF5、WCl6、
TaCl5、VCl5、FeCl3、ZnBr2、AlCl3、A
lBr3等の金属ハロゲン化物;Et2AlCl、EtA
lCl2等の有機金属ハロゲン化物を好適に使用するこ
とができる。中でも触媒としての能力、工業的な入手の
容易さを考えた場合、TiCl4、BCl3、SnCl4が
好ましい。ルイス酸の使用量は、特に限定されないが、
使用する単量体の重合特性あるいは重合濃度等に鑑みて
設定することができる。通常は一般式(1)で表される
化合物に対して0.1〜100モル当量使用することが
でき、好ましくは1〜60モル当量の範囲である。
し、さらにルイス酸触媒を共存させることもできる。こ
のようなルイス酸としてはカチオン重合に使用できるも
のであれば良く、TiCl4、TiBr4、BCl3、BF3、
BF3・OEt2、SnCl4、SbCl5、SbF5、WCl6、
TaCl5、VCl5、FeCl3、ZnBr2、AlCl3、A
lBr3等の金属ハロゲン化物;Et2AlCl、EtA
lCl2等の有機金属ハロゲン化物を好適に使用するこ
とができる。中でも触媒としての能力、工業的な入手の
容易さを考えた場合、TiCl4、BCl3、SnCl4が
好ましい。ルイス酸の使用量は、特に限定されないが、
使用する単量体の重合特性あるいは重合濃度等に鑑みて
設定することができる。通常は一般式(1)で表される
化合物に対して0.1〜100モル当量使用することが
でき、好ましくは1〜60モル当量の範囲である。
【0042】イソブチレン系重合体ブロックの重合に際
しては、さらに必要に応じて電子供与体成分を共存させ
ることもできる。この電子供与体成分は、カチオン重合
に際して、成長炭素カチオンを安定化させる効果がある
ものと考えられており、電子供与体の添加によって分子
量分布の狭い構造が制御された重合体が生成する。使用
可能な電子供与体成分としては特に限定されないが、例
えば、ピリジン類、アミン類、アミド類、スルホキシド
類、エステル類、または金属原子に結合した酸素原子を
有する金属化合物等を挙げることができる。
しては、さらに必要に応じて電子供与体成分を共存させ
ることもできる。この電子供与体成分は、カチオン重合
に際して、成長炭素カチオンを安定化させる効果がある
ものと考えられており、電子供与体の添加によって分子
量分布の狭い構造が制御された重合体が生成する。使用
可能な電子供与体成分としては特に限定されないが、例
えば、ピリジン類、アミン類、アミド類、スルホキシド
類、エステル類、または金属原子に結合した酸素原子を
有する金属化合物等を挙げることができる。
【0043】各成分の使用量は目的とする重合体の特性
によって適宜設計することが可能である。
によって適宜設計することが可能である。
【0044】本発明は必要に応じて溶剤中で行うことが
でき、このような溶剤としてはカチオン重合を本質的に
阻害しなければ特に制約なくどれでも使用することがで
きる。具体的には、塩化メチル、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、塩化エチル、ジクロロエタン、n−プロピル
クロライド、n−ブチルクロライド、クロロベンゼン等
のハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼ
ン等のアルキルベンゼン類;エタン、プロパン、ブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカン等の直鎖式脂肪族炭化水素類;2−メチルプ
ロパン、2−メチルブタン、2,3,3−トリメチルペ
ンタン、2,2,5−トリメチルヘキサン等の分岐式脂
肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、エチルシクロヘキサン等の環式脂肪族炭化水素類;
石油留分を水添精製したパラフィン油等を挙げることが
できる。これらの中では、トルエン混合溶媒が、環境に
対する安全性と重合物性等から好ましい。また、炭素数
3〜8の1級及び/又は2級のモノハロゲン化炭化水素
も好適に使用できる。この具体例としては、例えば、1
−クロロプロパン、1−クロロ−2−メチルプロパン、
1−クロロブタン、1−クロロ−2−メチルブタン、1
−クロロ−3−メチルブタン、1−クロロ−2,2−ジ
メチルブタン、1−クロロ−3,3−ジメチルブタン、
1−クロロ−2,3−ジメチルブタン、1−クロロペン
タン、1−クロロ−2−メチルペンタン、1−クロロ−
3−メチルペンタン、1−クロロ−4−メチルペンタ
ン、1−クロロヘキサン、1−クロロ−2−メチルヘキ
サン、1−クロロ−3−メチルヘキサン、1−クロロ−
4−メチルヘキサン、1−クロロ−5−メチルヘキサ
ン、1−クロロヘプタン、1−クロロオクタン、2−ク
ロロプロパン、2−クロロブタン、2−クロロペンタ
ン、2−クロロペンタン、2−クロロヘキサン、2−ク
ロロヘプタン、2−クロロオクタン、クロロベンゼン等
が使用でき、これらは1種又は2種以上を組み合わせて
使用できる。これらの中でも、イソブチレン系ブロック
共重合体の溶解度、分解による無害化の容易さ、コスト
等のバランスから、1−クロロブタンが好ましく使用で
きる。
でき、このような溶剤としてはカチオン重合を本質的に
阻害しなければ特に制約なくどれでも使用することがで
きる。具体的には、塩化メチル、ジクロロメタン、クロ
ロホルム、塩化エチル、ジクロロエタン、n−プロピル
クロライド、n−ブチルクロライド、クロロベンゼン等
のハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、ブチルベンゼ
ン等のアルキルベンゼン類;エタン、プロパン、ブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナ
ン、デカン等の直鎖式脂肪族炭化水素類;2−メチルプ
ロパン、2−メチルブタン、2,3,3−トリメチルペ
ンタン、2,2,5−トリメチルヘキサン等の分岐式脂
肪族炭化水素類;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、エチルシクロヘキサン等の環式脂肪族炭化水素類;
石油留分を水添精製したパラフィン油等を挙げることが
できる。これらの中では、トルエン混合溶媒が、環境に
対する安全性と重合物性等から好ましい。また、炭素数
3〜8の1級及び/又は2級のモノハロゲン化炭化水素
も好適に使用できる。この具体例としては、例えば、1
−クロロプロパン、1−クロロ−2−メチルプロパン、
1−クロロブタン、1−クロロ−2−メチルブタン、1
−クロロ−3−メチルブタン、1−クロロ−2,2−ジ
メチルブタン、1−クロロ−3,3−ジメチルブタン、
1−クロロ−2,3−ジメチルブタン、1−クロロペン
タン、1−クロロ−2−メチルペンタン、1−クロロ−
3−メチルペンタン、1−クロロ−4−メチルペンタ
ン、1−クロロヘキサン、1−クロロ−2−メチルヘキ
サン、1−クロロ−3−メチルヘキサン、1−クロロ−
4−メチルヘキサン、1−クロロ−5−メチルヘキサ
ン、1−クロロヘプタン、1−クロロオクタン、2−ク
ロロプロパン、2−クロロブタン、2−クロロペンタ
ン、2−クロロペンタン、2−クロロヘキサン、2−ク
ロロヘプタン、2−クロロオクタン、クロロベンゼン等
が使用でき、これらは1種又は2種以上を組み合わせて
使用できる。これらの中でも、イソブチレン系ブロック
共重合体の溶解度、分解による無害化の容易さ、コスト
等のバランスから、1−クロロブタンが好ましく使用で
きる。
【0045】これらの溶剤は、ブロック共重合体を構成
する単量体の重合特性及び生成する重合体の溶解性等の
バランスを考慮して単独又は2種以上を組み合わせて使
用される。
する単量体の重合特性及び生成する重合体の溶解性等の
バランスを考慮して単独又は2種以上を組み合わせて使
用される。
【0046】溶剤の使用量は、得られる重合体溶液の粘
度や除熱の容易さを考慮して、重合体の濃度が1〜50
重量%、好ましくは5〜35重量%となるように決定さ
れる。
度や除熱の容易さを考慮して、重合体の濃度が1〜50
重量%、好ましくは5〜35重量%となるように決定さ
れる。
【0047】実際の重合を行うに当たっては、各成分を
冷却下例えば−100℃以上0℃未満の温度で混合す
る。エネルギーコストと重合の安定性を釣り合わせるた
めに、特に好ましい温度範囲は−30℃〜−80℃であ
る。
冷却下例えば−100℃以上0℃未満の温度で混合す
る。エネルギーコストと重合の安定性を釣り合わせるた
めに、特に好ましい温度範囲は−30℃〜−80℃であ
る。
【0048】このようなリビングカチオン重合により得
られる重合体は、そのままでも原子移動ラジカル重合の
高分子開始剤として使用可能であるが、スチレンやジフ
ェニルエチレンと反応させることにより、末端を活性化
することが好ましい。
られる重合体は、そのままでも原子移動ラジカル重合の
高分子開始剤として使用可能であるが、スチレンやジフ
ェニルエチレンと反応させることにより、末端を活性化
することが好ましい。
【0049】本発明に使用されるメタアクリル系樹脂
(a)とブロック共重合体(b)の配合量は、特に限定
されないが、メタアクリル系樹脂が99.5〜30重量
%およびブロック共重合体が0.5〜70重量%が好ま
しく、メタアクリル系樹脂が99.5〜50重量%およ
びブロック共重合体が0.5〜50重量%がより好まし
く、メタアクリル系樹脂が99.5〜70重量%および
ブロック共重合体が0.5〜30重量%が最も好まし
い。ブロック共重合体の配合量が0.5重量%以下で
は、耐衝撃性の改良効果が低くなる傾向があり、70重
量%以上では、メタアクリル系樹脂の特徴が出しにくい
傾向がある。ブロック共重合体の配合量がより好ましい
値であるほど、耐衝撃性の改良効果とメタアクリル系樹
脂の特徴を両立することがより一段容易となる。
(a)とブロック共重合体(b)の配合量は、特に限定
されないが、メタアクリル系樹脂が99.5〜30重量
%およびブロック共重合体が0.5〜70重量%が好ま
しく、メタアクリル系樹脂が99.5〜50重量%およ
びブロック共重合体が0.5〜50重量%がより好まし
く、メタアクリル系樹脂が99.5〜70重量%および
ブロック共重合体が0.5〜30重量%が最も好まし
い。ブロック共重合体の配合量が0.5重量%以下で
は、耐衝撃性の改良効果が低くなる傾向があり、70重
量%以上では、メタアクリル系樹脂の特徴が出しにくい
傾向がある。ブロック共重合体の配合量がより好ましい
値であるほど、耐衝撃性の改良効果とメタアクリル系樹
脂の特徴を両立することがより一段容易となる。
【0050】本発明の熱可塑性樹脂組成物を製造する方
法としては、バンバリーミキサー、ロールミル、二軸押
出機などの公知の装置を用い、機械的に混合しペレット
状に賦形する方法などの既存の方法をもちいることがで
きる。賦形されたペレットは、幅広い温度範囲で成形可
能であり、成形には、通常の射出成形機、ブロー成形
機、押出成形機、圧縮成形機などがもちいられる。
法としては、バンバリーミキサー、ロールミル、二軸押
出機などの公知の装置を用い、機械的に混合しペレット
状に賦形する方法などの既存の方法をもちいることがで
きる。賦形されたペレットは、幅広い温度範囲で成形可
能であり、成形には、通常の射出成形機、ブロー成形
機、押出成形機、圧縮成形機などがもちいられる。
【0051】さらに、この熱可塑性樹脂組成物には、必
要に応じて耐衝撃性改良剤、安定剤、可塑剤、滑剤、難
燃剤、顔料、充填剤などを配合しうる。具体的には、メ
チルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体
(MBS樹脂)、アクリル系グラフト共重合体、アクリ
ル−シリコーン複合ゴム系グラフト共重合体、イソブチ
レン系グラフト共重合体、イソブチレン−アクリル複合
ゴム系グラフト共重合体、イソブチレン−シリコーン複
合ゴム系グラフト共重合体などの耐衝撃性改良剤;トリ
フェニルホスファイト、ヒンダードフェノール、ジブチ
ル錫マレエートなどの安定剤;パラフィン系オイル、ポ
リブテン系オイル、軽油、スピンドル油、マシン油、ア
マニ油、ゴマ油、ヒマシ油、ツバキ油、ジオクチルフタ
レート、ジブチルフタレート、ジオクチルアジペート、
トリクレジルホスフェートなどの可塑剤;ポリエチレン
ワックス、ポリプロピレンワックス、モンタン酸系ワッ
クスなどの滑剤;トリフェニルホスフェート、トリクレ
ジルホスフェート、デカブロモビフェニル、デカブロモ
ビフェニルエーテル、三酸化アンチモンなどの難燃剤;
酸化チタン、硫化亜鉛、酸化亜鉛などの顔料;ガラス繊
維、アスベスト、ウォラストナイト、マイカ、タルク、
炭酸カルシウムなどの充填剤などがあげられる。
要に応じて耐衝撃性改良剤、安定剤、可塑剤、滑剤、難
燃剤、顔料、充填剤などを配合しうる。具体的には、メ
チルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体
(MBS樹脂)、アクリル系グラフト共重合体、アクリ
ル−シリコーン複合ゴム系グラフト共重合体、イソブチ
レン系グラフト共重合体、イソブチレン−アクリル複合
ゴム系グラフト共重合体、イソブチレン−シリコーン複
合ゴム系グラフト共重合体などの耐衝撃性改良剤;トリ
フェニルホスファイト、ヒンダードフェノール、ジブチ
ル錫マレエートなどの安定剤;パラフィン系オイル、ポ
リブテン系オイル、軽油、スピンドル油、マシン油、ア
マニ油、ゴマ油、ヒマシ油、ツバキ油、ジオクチルフタ
レート、ジブチルフタレート、ジオクチルアジペート、
トリクレジルホスフェートなどの可塑剤;ポリエチレン
ワックス、ポリプロピレンワックス、モンタン酸系ワッ
クスなどの滑剤;トリフェニルホスフェート、トリクレ
ジルホスフェート、デカブロモビフェニル、デカブロモ
ビフェニルエーテル、三酸化アンチモンなどの難燃剤;
酸化チタン、硫化亜鉛、酸化亜鉛などの顔料;ガラス繊
維、アスベスト、ウォラストナイト、マイカ、タルク、
炭酸カルシウムなどの充填剤などがあげられる。
【0052】上記メタアクリル系樹脂(a)としては、
ブロック共重合体(b)と溶融混合できるものであれば
特に制限されないが、メチルメタアクリレートを主体と
しメチルアクリレートなどを少量配合した通常市販され
ている硬質メタアクリル樹脂、あるいはメチルメタアク
リレートを主体としスチレンなどを共重合したメチルメ
タアクリレート−スチレン樹脂などが使用可能であり、
それらのビーズ状またはペレット状の成形材料が好まし
く使用されるが、それらに限定されるものではない。硬
質メタアクリル樹脂は、通常メチルメタアクリレート単
位を主体とし、これと20重量%以下のメチルアクリレ
ート、エチルアクリレートなどの共重合単量体単位とか
ら構成され、重量平均分子量が7万〜30万程度のもの
である。
ブロック共重合体(b)と溶融混合できるものであれば
特に制限されないが、メチルメタアクリレートを主体と
しメチルアクリレートなどを少量配合した通常市販され
ている硬質メタアクリル樹脂、あるいはメチルメタアク
リレートを主体としスチレンなどを共重合したメチルメ
タアクリレート−スチレン樹脂などが使用可能であり、
それらのビーズ状またはペレット状の成形材料が好まし
く使用されるが、それらに限定されるものではない。硬
質メタアクリル樹脂は、通常メチルメタアクリレート単
位を主体とし、これと20重量%以下のメチルアクリレ
ート、エチルアクリレートなどの共重合単量体単位とか
ら構成され、重量平均分子量が7万〜30万程度のもの
である。
【0053】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、メタア
クリル系樹脂が本来有する、たとえば透明性、耐候性な
どを維持しながら、とくにすぐれた耐衝撃性を示す成形
品を提供することができる。
クリル系樹脂が本来有する、たとえば透明性、耐候性な
どを維持しながら、とくにすぐれた耐衝撃性を示す成形
品を提供することができる。
【0054】したがって、本発明の熱可塑性樹脂組成物
は、たとえば包装材料、建築、土木材料、自動車用材
料、家電製品用材料、その他雑貨品用材料などの分野で
有用なシート、フィルム、板、異形などの押出成形品、
カレンダー成形品、ボトルなどのブロー成形品、自動車
や家電製品に用いられる各種射出成形品などの製造に好
適に使用することができ、その工業的価値は非常に大き
い。
は、たとえば包装材料、建築、土木材料、自動車用材
料、家電製品用材料、その他雑貨品用材料などの分野で
有用なシート、フィルム、板、異形などの押出成形品、
カレンダー成形品、ボトルなどのブロー成形品、自動車
や家電製品に用いられる各種射出成形品などの製造に好
適に使用することができ、その工業的価値は非常に大き
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 BG05W BG06W BG07W BP03X 4J015 DA23 DA26 EA00 EA05 EA06 EA07 4J026 HA02 HA03 HA04 HA05 HA06 HA07 HA08 HA10 HA11 HA14 HA15 HA16 HA19 HA27 HA32 HA35 HA39 HA48 HB06 HB09 HB10 HB11 HB12 HB19 HB32 HB35 HB39 HB45 HB48 HC06 HC09 HC10 HC11 HC12 HC15 HC16 HC19 HC32 HC35 HC39 HE03 HE04 HE05
Claims (27)
- 【請求項1】(a)メタアクリル系樹脂と、(b)メタ
アクリル系重合体ブロックおよびアクリル系重合体ブロ
ックおよびイソブチレン系重合体ブロックを含有するブ
ロック共重合体からなる熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項2】 メタアクリル系樹脂(a)が99.5〜
30重量%およびブロック共重合体(b)が0.5〜7
0重量%からなる請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項3】 メタアクリル系樹脂(a)が99.5〜
50重量%およびブロック共重合体(b)が0.5〜5
0重量%からなる請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項4】 ブロック共重合体(b)の20℃におけ
る屈折率とメタアクリル系樹脂(b)の20℃における
屈折率との差が0.01以内である請求項1記載の熱可
塑性樹脂組成物。 - 【請求項5】 ブロック共重合体(b)のブロック数が
5である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項6】 ブロック共重合体(b)の数平均分子量
が30000〜500000である請求項1記載の熱可
塑性樹脂組成物。 - 【請求項7】 ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ーで測定したブロック共重合体(b)の重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が
1.8以下である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項8】 メタアクリル系重合体ブロックがメタア
クリル酸エステル50〜100重量%およびこれと共重
合可能な他のビニル系単量体0〜50重量%とからなる
重合体である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項9】 メタアクリル酸エステルがメタアクリル
酸メチルである請求項8記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項10】 他のビニル系単量体がアクリル酸エス
テル、メタアクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合
物、シアン化ビニル化合物、共役ジエン系化合物または
ハロゲン含有不飽和化合物の単量体である請求項8記載
の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項11】 メタアクリル系重合体ブロックのガラ
ス転位温度が25℃以上である請求項1記載の熱可塑性
樹脂組成物。 - 【請求項12】 アクリル系重合体ブロックがアクリル
酸エステル50〜100重量%およびこれと共重合可能
な他のビニル系単量体0〜50重量%とからなる重合体
である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項13】 アクリル酸エステルがアクリル酸ブチ
ルである請求項12記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項14】 他のビニル系単量体がアクリル酸エス
テル、メタアクリル酸エステル、芳香族アルケニル化合
物、シアン化ビニル化合物、共役ジエン系化合物または
ハロゲン含有不飽和化合物の単量体である請求項12記
載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項15】 アクリル系重合体ブロックのガラス転
位温度が25℃以下である請求項1記載の熱可塑性樹脂
組成物。 - 【請求項16】 イソブチレン系重合体ブロックがイソ
ブチレン50〜100重量%およびこれと共重合可能な
他の単量体0〜50重量%とからなることを特徴とする
請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項17】 他の単量体が芳香族アルケニル化合
物、共役ジエン系化合物、ビニルエーテル系化合物また
は環状エーテル系化合物の単量体である請求項16記載
の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項18】 イソブチレン系重合体ブロックのガラ
ス転位温度が25℃以下である請求項1記載の熱可塑性
樹脂組成物。 - 【請求項19】 ブロック共重合体(b)が高分子開始
剤を用いた制御ラジカル重合により製造されたブロック
共重合体である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項20】 ブロック共重合体(b)が末端にハロ
ゲンを有するイソブチレン系重合体ブロックを高分子開
始剤として用いて製造されたブロック共重合体である請
求項19記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項21】 ブロック共重合体(b)が末端にハロ
ゲンを有するイソブチレン系重合体を高分子開始剤、周
期律表第8族、9族、10族、または11族元素を中心
金属とする金属錯体を触媒として用いて製造されたブロ
ック共重合体である請求項20記載の熱可塑性樹脂組成
物。 - 【請求項22】 ブロック共重合体(b)を製造する際
の触媒が銅、ニッケル、ルテニウム、鉄を中心金属とす
る金属錯体である請求項21記載の熱可塑性樹脂組成
物。 - 【請求項23】 ブロック共重合体(b)を製造する際
の触媒が銅を中心金属とする金属錯体である請求項21
記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項24】 ブロック共重合体(b)が末端に連鎖
移動性官能基を有するイソブチレン系重合体を高分子開
始剤として用いて製造されたブロック共重合体である請
求項21記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項25】 末端にハロゲンを有するイソブチレン
系重合体が一般式: 【化1】 (式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは炭素数1
〜30の炭化水素基、lは1〜10の整数、mは100
〜10,000の整数、nは0〜1,000の整数)で
表されることを特徴とする請求項22記載の熱可塑性樹
脂組成物。 - 【請求項26】 末端にハロゲンを有するイソブチレン
系重合体が一般式: 【化2】 (式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは炭素数1
〜30の炭化水素基、lは1〜10の整数、mは100
〜10,000の整数)で表されることを特徴とする請
求項21記載の熱可塑性樹脂組成物。 - 【請求項27】 末端にハロゲンを有するイソブチレン
系重合体がリビングカチオン重合により製造されたこと
を特徴とする請求項20、25または26記載の熱可塑
性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10348773A JP2000169665A (ja) | 1998-12-08 | 1998-12-08 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10348773A JP2000169665A (ja) | 1998-12-08 | 1998-12-08 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000169665A true JP2000169665A (ja) | 2000-06-20 |
Family
ID=18399272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10348773A Pending JP2000169665A (ja) | 1998-12-08 | 1998-12-08 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000169665A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002145927A (ja) * | 2000-11-08 | 2002-05-22 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 末端にハロゲン原子を有するオレフィン系重合体の製法、末端にi族、ii族またはiii族の金属含有基を有するオレフィン系重合体の製法およびオレフィン系ブロック共重合体の製法 |
WO2002092696A1 (fr) * | 2001-05-14 | 2002-11-21 | Kaneka Corporation | Composition de resine thermoplastique |
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