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JP2000157912A - マット化表面を有する塗膜の塗布乾燥方法及び塗布乾燥装置 - Google Patents

マット化表面を有する塗膜の塗布乾燥方法及び塗布乾燥装置

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Publication number
JP2000157912A
JP2000157912A JP33576498A JP33576498A JP2000157912A JP 2000157912 A JP2000157912 A JP 2000157912A JP 33576498 A JP33576498 A JP 33576498A JP 33576498 A JP33576498 A JP 33576498A JP 2000157912 A JP2000157912 A JP 2000157912A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
coating film
drying
film
matted
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33576498A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Aoki
圭一 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP33576498A priority Critical patent/JP2000157912A/ja
Publication of JP2000157912A publication Critical patent/JP2000157912A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持体に対してマット化表面を有する塗膜を
形成させる塗布乾燥方法及び塗布乾燥装置を確立し、塗
膜とマットが強い接着力を有し、所望の表面凹凸形状が
得られ、微細な異物混入付着等の欠陥もなく、製品外観
上やスポット状欠陥等の性能上の欠陥のない高品質のマ
ット化表面を有する塗布物を安定して得られるようにす
る。 【解決手段】 支持体に対してマット化表面を有する塗
膜を形成させる塗布乾燥方法において、塗布した塗膜が
ウェット状態で指蝕乾燥する前に粉体を供給し、表面に
凹凸を設けることを特徴とするマット化表面を有する塗
膜の塗布乾燥方法及び塗布乾燥装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は支持体にマット化表
面を有する塗膜を形成させるための塗布乾燥方法及び塗
布乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感光性平版印刷版等写真感光材料では、
塗膜を有する材料同士の接着防止(くっつき防止)、塗
膜表面のすべり性付与、密着露光のための真空密着性付
与などの目的で材料の塗膜表面をマット化することが従
来より行われてきた。その中でもPS版等感光性平版印
刷版の感光層表面をマット化し真空密着性を向上させる
技術が特に重要である。即ち、感光性印刷版を用いて印
刷版を作製する製版工程において、フィルム原版を感光
性印刷版に密着焼き付けするには、一般に真空焼き付け
枠を用い焼き枠のガラス板とゴムシートの間にフィルム
原板と感光性印刷版とを重ねあわせて挟み込み、ガラス
板とゴムシートの間を真空にして密着させる方法(以下
「真空密着法」という)が用いられている。そして、真
空密着法による密着性を向上させるために感光層の表面
に微細な凹凸(以下「マット」という)を設けて一様に
密着面の空気が抜けるようにした感光性印刷版が公知で
あり、例えば特開昭51−111102号公報には感光
層表面に塗布部と非塗布部との混在した微少パターンか
らなる塗布層を設ける方法、特開昭55−12974号
公報には固体粉末を熱融着させる方法、特開昭56−9
739号公報には感光液中に粒子を混合させ塗布する方
法、特開昭57−34558号公報には塗布する感光層
表面に樹脂を溶解または分散させた水溶液をスプレーす
ることでマットを形成させる方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
51−111102号公報、特開昭55−12974号
公報、特開昭57−34558号公報のように感光層の
上にマットを設ける方法では、感光層とマットの接着力
が問題となることが多く、また特開昭56−9739号
公報のように感光液中に粒子を混合させる方法では、そ
の未溶解の粒子を混合させた感光液は粗い濾過しかでき
ず、液中の不要な異物を完全に除去することは難しいと
いう欠点があると共に、乾燥時にその粒子の周辺に液が
寄ってきたり、はじいたりしてスポット状欠陥が発生し
易かった。
【0004】本発明は、マット化表面を有する塗膜の塗
布乾燥方法及び塗布乾燥装置において、上述のような問
題点を解決して、塗膜とマットが強い接着力と安定した
表面凹凸形状を有し、製品外観上問題なく、しかもスポ
ット状欠陥等の性能上の欠陥のないマット化表面を有す
る材料を製造することを課題目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的は次の技術手段
(1)〜(15)の何れかによって達成される。
【0006】(1) 支持体に対してマット化表面を有
する塗膜を形成させる塗布乾燥方法において、塗布した
塗膜がウェット状態で指蝕乾燥する前に粉体を供給し、
表面に凹凸を設けることを特徴とするマット化表面を有
する塗膜の塗布乾燥方法。
【0007】(2) 供給する前記粉体の平均粒径が5
〜50μmであることを特徴する(1)項に記載のマッ
ト化表面を有する塗膜の塗布乾燥方法。
【0008】(3) 前記粉体を供給する時点のウェッ
ト塗膜の固形分濃度が30〜90wt%であることを特
徴とする(1)又は(2)項に記載のマット化表面を有
する塗膜の塗布乾燥方法。
【0009】(4) 支持体に対してマット化表面を有
する塗膜を形成させる塗布乾燥装置において、塗布装置
で塗布液を塗布した後、指蝕乾燥するまでの区間に塗膜
表面への粉体供給装置を配し、その後に仕上げの乾燥装
置を設けたことを特徴とするマット化表面を有する塗膜
の塗布乾燥装置。
【0010】(5) 支持体に対してマット化表面を有
する塗膜を形成させる塗布乾燥装置において、塗布装置
で塗布液を塗布した後、乾燥装置内に塗膜表面への粉体
供給装置を設けたことを特徴とするマット化表面を有す
る塗膜の塗布乾燥装置。
【0011】(6) 支持体に対してマット化表面を有
する塗膜を形成させる塗布乾燥装置において、塗布装置
で塗布液を塗布した後に乾燥装置を設け、その後に塗膜
表面への粉体供給装置を配し、その後にさらに仕上げの
乾燥装置を設けたことを特徴とするマット化表面を有す
る塗膜の塗布乾燥装置。
【0012】(7) 前記マット化表面を有する塗膜が
感光性平版印刷版用の感光層塗膜であることを特徴とす
る(1)〜(3)項の何れか1項に記載のマット化表面
を有する塗膜の塗布乾燥方法。
【0013】(8) 前記マット化表面を有する塗膜が
感光性平版印刷版用の感光層塗膜であることを特徴とす
る(4)〜(6)項の何れか1項に記載のマット化表面
を有する塗膜の塗布乾燥装置。
【0014】(9) 支持体に対してマット化表面を有
する塗膜を形成させる塗布乾燥方法において、実質的に
未溶解物のない塗布液と未溶解の固体微粒子を含有する
液を同時に塗布することを特徴とするマット化表面を有
する塗膜の塗布乾燥方法。
【0015】(10) 前記固体微粒子の平均粒径が3
〜20μmであることを特徴する(9)項に記載のマッ
ト化表面を有する塗膜の塗布乾燥方法。
【0016】(11) 支持体に対してマット化表面を
有する塗膜を形成させる塗布乾燥装置において、2つの
スリットを有するダイコーターを用いて実質的に未溶解
物のない塗布液と未溶解の固体微粒子を含有する液を各
スリットより吐出させ、2液を同時に塗布することを特
徴とするマット化表面を有する塗膜の塗布乾燥装置。
【0017】(12) 支持体に対してマット化表面を
有する塗膜を形成させる塗布乾燥方法において、支持体
上に平均高さ3〜20μmの表面凹凸を施した後に、実
質的に未溶解物のない塗布液を塗布することを特徴とす
るマット化表面を有する塗膜の塗布乾燥方法。
【0018】(13) 支持体に対してマット化表面を
有する塗膜を形成させる塗布乾燥装置において、平均高
さ3〜20μmの表面凹凸を形成させる塗布装置を設
け、その後に実質的に未溶解物のない塗布液を塗布する
塗布装置を設けたことを特徴とするマット化表面を有す
る塗膜の塗布乾燥装置。
【0019】(14) 前記マット化表面を有する塗膜
が感光性平版印刷版用の感光層塗膜であることを特徴と
する(9)、(10)又は(12)項に記載のマット化
表面を有する塗膜の塗布乾燥方法。
【0020】(15) 前記マット化表面を有する塗膜
が感光性平版印刷版用の感光層塗膜であることを特徴と
する(11)項又は(13)項に記載のマット化表面を
有する塗膜の塗布乾燥装置。
【0021】
【発明の実施の形態】前述の課題の中で、それらスポッ
ト状欠陥の原因について検討したところ、粒子の周辺の
液が寄ってきたり、はじいたりする現象は、塗布後初期
の塗膜粘度が低い状態で塗膜が流動しやすいために発生
していることが判明した。
【0022】そのため、感光層とマットの接着力を確保
した上で且つスポット状欠陥の発生しない方法が必要で
ある。具体的には、図1の塗布乾燥装置100の模式図
に示すように感光層として溶解液を溶解液槽11からポ
ンプ15でフィルター16を通して塗布装置20に供給
し、バックロール2に巻回されて送られてくる支持体1
上に塗布後、溶剤をある程度蒸発させ固形分濃度が上昇
したところで、感光層が完全に指蝕乾燥する前にマット
化粒子をその粉体供給装置32から供給し、さらに感光
層を乾燥装置30で続けて乾燥することにより改善でき
た。
【0023】供給するマット粒子は、スポット状欠陥を
極力防止する目的及び安定した表面凹凸形状を得る目的
で平均粒径5〜50μmが好ましい。
【0024】また、粉体供給する時点の感光層塗膜の固
形分濃度は図3のグラフに示すように30〜90wt%
の範囲であることが好ましい。その固形分濃度が低すぎ
るとやはりスポット状欠陥となり易く、高すぎると粉体
が付着せず、表面凹凸が形成できない。因みに前記固形
分濃度分布に対応する膜厚変化は図2のグラフのように
なり、濃度、膜厚ともにまだ可成りウエットの状態にあ
ることがわかる。
【0025】粉体供給装置32を乾燥装置30内に組込
むことで感光層の乾燥途中に粉体を供給することができ
る。感光層の溶剤の種類や支持体搬送速度等が製品の種
類によって異なることがあり、塗膜の乾燥状態も異なる
場合も多いので、乾燥装置30内の粉体供給装置32が
図1に示すようにXの矢印で示す搬送方向に移動可能な
機構を有しているとさらに好ましい。但し、乾燥装置3
0では、エネルギー的なロスを低減する目的で高温エア
を一部循環して使用することもあり、そのことを考慮す
ると粉体供給装置32は乾燥装置30内ではない場所に
別途設け、粉体供給装置32の後にあらためて乾燥装置
30を設けることが好ましい。
【0026】粉体供給装置32は特に限定されず、既存
のロータリーフィーダ方式、テーブルフィーダ方式、ス
クリューフィーダ方式等が採用できる。
【0027】また、感光層の乾燥装置30についても特
に限定されず、高温エア吹き付け方式、赤外線照射方
式、加熱ロール接触方式等が採用できる。
【0028】ここで適用される感光性組成物については
特に限定されないが、感光性組成物中に界面活性剤を含
む場合に特にスポット状欠陥が強調される傾向があるの
で、その場合には特に本発明は効果的に働く。また、感
光性組成物の中の溶媒は速乾性溶剤のみではすぐに乾燥
しきってしまい、粉体供給装置32を配置することが難
しくなるため、沸点100℃以上の溶剤を含むことが望
ましい。
【0029】また、感光層の塗布方式についても特に限
定されず、代表的塗布方式としてロールコーター、ダイ
コーター、ワイヤーバーコーター等の塗布装置30によ
るものが挙げられる。
【0030】一方、感光層とマットの接着力が問題なく
確保できるのは、前述した特開昭56−9739号公報
のように感光層中に粒子を混合させる方法があるが、そ
の未溶解の粒子を混合させた感光液は粗い濾過しかでき
ず、液中の不要な異物を完全に除去することは難しいと
いう欠点があり、感光液中に異物が混入していると、製
品外観が劣化したり、品質性能上の欠陥ともなる。
【0031】本発明ではこの問題点を解決すべく検討し
て、感光層とマットの接着力を確保した上で且つ塗膜上
の異物欠陥の発生しない方法を見出した。
【0032】具体的には、図4の本発明に用いる他の一
例の塗布乾燥装置100Aの模式図に示すように実質的
に未溶解物のない感光液と未溶解の固体微粒子を含有す
る液を同時に殆ど同じ位置で別々に塗布することにより
改善できる。2液を別々に未溶解物のない感光液の溶解
液槽11と未溶解の固体微粒子を含有する液の溶解液槽
11Aとを準備しておき、実質的に未溶解物のない感光
液についてはフィルター16で精密な濾過を施した上で
ポンプ15により塗布装置20に送液し、未溶解の固体
微粒子を含有する液については粗いフィルター16Aで
粗い濾過を施した上でポンプ15Aにより塗布装置20
Aに送液して実現される。これにより感光液中の不要な
異物が濾過により除去できることになる。
【0033】固体微粒子は、大きすぎると塗膜上にスポ
ット状欠陥が顕在化し易くなるのでそれを極力防止する
目的及び安定した表面凹凸形状を得る目的で平均粒径3
〜20μmが好ましい。
【0034】これら2液を同時に塗布する方式として
は、上述の図4に示した2つの単層塗布用塗布装置2
0,20Aを接近して配置するなど各種既存の方式が適
用できるが、図5の本発明に用いる別の一例の塗布乾燥
装置100Bの模式図に示すように、2つのスリットを
有する塗布装置20Dを用いて上記の2液を前記各槽1
1,11A、ポンプ15,15A、フィルター16,1
6Aによって各スリットより吐出させ、2液を同時に塗
布することが特に効率的であり有利である。
【0035】また、従来感光層の上にマットを形成する
方式で課題であった感光層とマットとの接着力について
は、あらかじめ表面にマット加工(粗し加工)を施した
上に感光液を塗布することにより強力な接着力が得られ
ることが判明した。感光液については実質的に未溶解物
のないよう精密な濾過を施せば異物欠陥も排除できる。
マット粒子については平均高さが20μmより高いと、
その後の感光層塗布にてスポット上欠陥となり易い。ま
た平均高さが3μmより低いと所望の表面凹凸形状が得
られない。
【0036】マット加工方式は特に限定されず、既往の
感光層表面に塗布部と非塗布部との混在した微少パター
ンからなる塗布層を設ける方法、支持体に固体粉末を熱
融着させる方法、感光層表面に樹脂を溶解または分散さ
せた水溶液をスプレーすることでマットを設ける方法な
どが用いられる。また、前記同様、未溶解の固体微粒子
を含有する液を塗布することによるマット加工も適用で
きる。
【0037】
【実施例】〈比較例1〉厚さ0.3mm、幅1000m
mのアルミニウムの支持体を表面親水化処理した後に平
均粒径20μmの粒子を含む感光性組成物を含有した塗
布液を塗布装置20としてロールコーターを用いて塗布
した。感光性組成物中にはフッ素系界面活性剤が添加さ
れており、溶剤はエチレングリコールモノエチルエーテ
ルが使用されている。塗布後、支持体に80℃のエアを
吹き付ける長さ20mの乾燥装置30を通過させた。支
持体の搬送速度は30m/min、塗布時のウェット付
量は20g/m2、乾燥付量は2g/m2で塗布を行っ
た。
【0038】〈比較例2〉感光性組成物中に平均粒径2
0μmの粒子を含まない点以外は比較例1と同様の感光
性組成物を含有した塗布液を塗布し、乾燥装置30の入
り口から15mの所で平均粒径20μmの粉体を感光層
上に噴霧した。乾燥装置30の入り口から15mの所で
は指蝕乾燥した状態あった。
【0039】〈実施例1〉感光性組成物中に平均粒径2
0μmの粒子を含まない点以外は比較例1と同様の感光
性組成物を含有した塗布液を塗布し、乾燥装置30の入
り口から5mの所で平均粒径20μmの粉体を感光層上
に噴霧した。乾燥装置30の入り口から5mの所での塗
膜の固形分濃度を測定したところ25wt%であった。
【0040】〈実施例2〉感光性組成物中に平均粒径2
0μmの粒子を含まない点以外は比較例1と同様の感光
性組成物を含有した塗布液を塗布し、乾燥装置30の入
り口から6mの所で平均粒径20μmの粉体を感光層上
に噴霧した。乾燥装置30の入り口から6mの所での塗
膜の固形分濃度を測定したところ31wt%であった。
【0041】〈実施例3〉感光性組成物中に平均粒径2
0μmの粒子を含まない点以外は比較例1と同等の感光
性組成物を含有した塗布液を塗布し、乾燥装置30の入
り口から9mの所で平均粒径20μmの粉体を感光層上
に噴霧した。乾燥装置30の入り口から9mの所での塗
膜の固形分濃度を測定したところ88wt%であった。
【0042】〈実施例4〉感光性組成物中に平均粒径2
0μmの粒子を含まない点以外は比較例1と同様の感光
性組成物を含有した塗布液を塗布し、乾燥装置30の入
り口から10mの所で平均粒径20μmの粉体を感光層
上に噴霧した。乾燥装置30の入り口から10mの所で
の塗膜の固形分濃度を測定したところ95wt%であっ
た。
【0043】以上の各例にて、塗布長10mあたりに発
生した大きさ0.1mm以上のスポット状欠陥をカウン
トした結果及び真空密着時間の評価結果を表1に示す。
【0044】なお、真空密着時間の評価基準は密着時間
が速く平面性が安定して確保できるものを○、密着時間
がやや遅いが平面性も良く実用的に差支えないものを
△、密着時間が長く平面性が確保しにくいものを×とし
た。
【0045】
【表1】
【0046】表1から明らかなように本実施例では真空
密着性を確保しながらスポット状欠陥が抑制できること
がわかる。
【0047】〈比較例3〉厚さ0.3mm、幅1000
mmのアルミニウムの支持体1を表面親水化処理した後
に平均粒径10μmの固体微粒子を含む感光液を単層塗
布用の塗布装置30としてのロールコーターを用いて塗
布した。該固体微粒子を含む感光液はフィルター16A
としての濾過精度50μmのメッシュフィルターを通過
させた後に前記ロールコーターに送液した。支持体1の
搬送速度は30m/min、塗布時のウェット付量は2
0g/m2、塗布後80℃のエアを支持体に吹き付けて
乾燥させた。
【0048】〈比較例4〉厚さ0.3mm、幅1000
mmのアルミニウムの支持体1を表面親水化処理した後
に静電スプレーガンを用いて樹脂を溶解させた水溶液を
親水化表面上に噴霧し、高さ22μmの半球状粒子を形
成させた後、感光液を塗布装置20としての単層塗布用
ロールコーターを用いて塗布した。感光液中には粒子を
含まず、フィルター16として絶対濾過精度5μmのカ
ートリッジフィルタを通過させた後に前記ロールコータ
ーに送液した。支持体1の搬送速度は30m/min、
塗布時のウェット付量は20g/m2、塗布後80℃の
エアを支持体に吹き付けて乾燥させた。
【0049】〈比較例5〉静電スプレーガンによって噴
霧し形成した半球状粒子の平均高さを2μmとした点以
外は比較例4と同等の条件で実施した。
【0050】〈実施例5〉厚さ0.3mm、幅1000
mmのアルミニウムの支持体1を表面親水化処理した後
に、固体微粒子を含まない感光液及び平均粒径25μm
の未溶解の固体微粒子を含む液の2液を塗布装置20D
としての重層ダイコーターによって塗布した。固体微粒
子を含まない感光液はフィルター16としての絶対濾過
精度5μmのカートリッジフィルタを通過させた後に前
記重層ダイコーターに送液した。固体微粒子を含む液は
フィルター16Aとしての濾過精度50μmのメッシュ
フィルターを通過させた後にコーターに送液した。支持
体1の搬送速度は30m/min、塗布時のウェット付
量は20g/m2、塗布後80℃のエアを支持体1に吹
き付けて乾燥させた。
【0051】〈実施例6〉固体微粒子の平均粒径を10
μmとした点以外は実施例5と同等の条件で塗布した。
【0052】〈実施例7〉固体微粒子の平均粒径を2μ
mとした点以外は実施例5と同等の条件で塗布した。
【0053】〈実施例8〉静電スプレーガンによって噴
霧し形成した半球状粒子の平均高さを15μmとした点
以外は比較例4と同等の条件で実施した。
【0054】〈実施例9〉静電スプレーガンによって噴
霧し形成した半球状粒子の平均高さを4μmとした点以
外は比較例4と同等の条件で実施した。
【0055】以上の各例にて、塗布長10mあたりに発
生した大きさ0.1mm以上の異物欠陥、スポット状欠
陥を合計してカウントした結果及び真空密着時間の評価
結果を表2に示す。真空密着時間の評価基準は表1のも
のと同じにした。
【0056】
【表2】
【0057】表2から明らかなように本発明の各実施例
では真空密着性を確保しながらスポット状欠陥が抑制で
きることがわかる。
【0058】
【発明の効果】本発明により、支持体に対してマット化
表面を有する塗膜を形成させる塗布乾燥方法及び塗布乾
燥装置が確立し、塗膜とマットが強い接着力を有し、所
望の表面凹凸形状が得られ、微細な異物混入付着等の欠
陥もなくなり、製品外観上やスポット状欠陥等の性能上
の欠陥のない高品質のマット化表面を有する塗布物が安
定して得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる塗布乾燥装置の一例の模式図で
ある。
【図2】塗布後の乾燥経過中の膜厚変化を示すグラフで
ある。
【図3】塗布後の乾燥経過中の固形分濃度変化を示すグ
ラフである。
【図4】本発明に用いる塗布乾燥装置の他の一例の模式
図である。
【図5】本発明に用いる塗布乾燥装置の別の一例の模式
図である。
【符号の説明】
1 支持体 2 バックロール 11 未溶解物のない感光液の溶解液槽 11A 未溶解の固体微粒子を含有する液の溶解液槽 15,15A ポンプ 16,16A フィルター 20,20A,20D 塗布装置 30 乾燥装置 32 粉体供給装置 100,100A,100B 塗布乾燥装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41N 1/14 B41N 1/14 3/04 3/04 G03F 7/00 503 G03F 7/00 503 7/09 501 7/09 501 7/11 501 7/11 501 // B05C 19/02 B05C 19/02 Fターム(参考) 2H025 AB03 DA06 DA20 EA10 2H096 AA06 CA03 CA05 CA20 LA30 2H114 AA04 AA11 AA23 AA27 BA01 DA75 DA78 DA80 EA02 EA07 GA03 4D075 AA01 AC03 AC72 AE06 DA04 DB07 DC27 EA02 EA10 EB57 EC53 4F042 AA22 AB06 DB18 DB25 ED02

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体に対してマット化表面を有する塗
    膜を形成させる塗布乾燥方法において、塗布した塗膜が
    ウェット状態で指蝕乾燥する前に粉体を供給し、表面に
    凹凸を設けることを特徴とするマット化表面を有する塗
    膜の塗布乾燥方法。
  2. 【請求項2】 供給する前記粉体の平均粒径が5〜50
    μmであることを特徴する請求項1に記載のマット化表
    面を有する塗膜の塗布乾燥方法。
  3. 【請求項3】 前記粉体を供給する時点のウェット塗膜
    の固形分濃度が30〜90wt%であることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のマット化表面を有する塗膜の
    塗布乾燥方法。
  4. 【請求項4】 支持体に対してマット化表面を有する塗
    膜を形成させる塗布乾燥装置において、塗布装置で塗布
    液を塗布した後、指蝕乾燥するまでの区間に塗膜表面へ
    の粉体供給装置を配し、その後に仕上げの乾燥装置を設
    けたことを特徴とするマット化表面を有する塗膜の塗布
    乾燥装置。
  5. 【請求項5】 支持体に対してマット化表面を有する塗
    膜を形成させる塗布乾燥装置において、塗布装置で塗布
    液を塗布した後、乾燥装置内に塗膜表面への粉体供給装
    置を設けたことを特徴とするマット化表面を有する塗膜
    の塗布乾燥装置。
  6. 【請求項6】 支持体に対してマット化表面を有する塗
    膜を形成させる塗布乾燥装置において、塗布装置で塗布
    液を塗布した後に乾燥装置を設け、その後に塗膜表面へ
    の粉体供給装置を配し、その後にさらに仕上げの乾燥装
    置を設けたことを特徴とするマット化表面を有する塗膜
    の塗布乾燥装置。
  7. 【請求項7】 前記マット化表面を有する塗膜が感光性
    平版印刷版用の感光層塗膜であることを特徴とする請求
    項1〜3の何れか1項に記載のマット化表面を有する塗
    膜の塗布乾燥方法。
  8. 【請求項8】 前記マット化表面を有する塗膜が感光性
    平版印刷版用の感光層塗膜であることを特徴とする請求
    項4〜6の何れか1項に記載のマット化表面を有する塗
    膜の塗布乾燥装置。
  9. 【請求項9】 支持体に対してマット化表面を有する塗
    膜を形成させる塗布乾燥方法において、実質的に未溶解
    物のない塗布液と未溶解の固体微粒子を含有する液を同
    時に塗布することを特徴とするマット化表面を有する塗
    膜の塗布乾燥方法。
  10. 【請求項10】 前記固体微粒子の平均粒径が3〜20
    μmであることを特徴する請求項9に記載のマット化表
    面を有する塗膜の塗布乾燥方法。
  11. 【請求項11】 支持体に対してマット化表面を有する
    塗膜を形成させる塗布乾燥装置において、2つのスリッ
    トを有するダイコーターを用いて実質的に未溶解物のな
    い塗布液と未溶解の固体微粒子を含有する液を各スリッ
    トより吐出させ、2液を同時に塗布することを特徴とす
    るマット化表面を有する塗膜の塗布乾燥装置。
  12. 【請求項12】 支持体に対してマット化表面を有する
    塗膜を形成させる塗布乾燥方法において、支持体上に平
    均高さ3〜20μmの表面凹凸を施した後に、実質的に
    未溶解物のない塗布液を塗布することを特徴とするマッ
    ト化表面を有する塗膜の塗布乾燥方法。
  13. 【請求項13】 支持体に対してマット化表面を有する
    塗膜を形成させる塗布乾燥装置において、平均高さ3〜
    20μmの表面凹凸を形成させる塗布装置を設け、その
    後に実質的に未溶解物のない塗布液を塗布する塗布装置
    を設けたことを特徴とするマット化表面を有する塗膜の
    塗布乾燥装置。
  14. 【請求項14】 前記マット化表面を有する塗膜が感光
    性平版印刷版用の感光層塗膜であることを特徴とする請
    求項9、10又は12に記載のマット化表面を有する塗
    膜の塗布乾燥方法。
  15. 【請求項15】 前記マット化表面を有する塗膜が感光
    性平版印刷版用の感光層塗膜であることを特徴とする請
    求項11又は13に記載のマット化表面を有する塗膜の
    塗布乾燥装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2009057464A1 (ja) * 2007-11-01 2011-03-10 コニカミノルタホールディングス株式会社 塗布方法及び塗布装置
DE102015007763A1 (de) * 2015-06-18 2016-12-22 Eisenmann Se Einrichtung und Verfahren zum Auftragen von Klebstoff

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