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JP2000144400A - スパッタリングターゲットおよびその製造方法 - Google Patents

スパッタリングターゲットおよびその製造方法

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JP2000144400A
JP2000144400A JP11027032A JP2703299A JP2000144400A JP 2000144400 A JP2000144400 A JP 2000144400A JP 11027032 A JP11027032 A JP 11027032A JP 2703299 A JP2703299 A JP 2703299A JP 2000144400 A JP2000144400 A JP 2000144400A
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target
alloy
melting point
bonding agent
sputtering target
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JP11027032A
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Kentaro Uchiumi
健太郎 内海
Kenichi Ito
謙一 伊藤
Tsutomu Takahata
努 高畑
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分割部を有するターゲットにおいて、分割
部に起因する異常放電の発生および異常放電によるパー
ティクルの付着を抑制すること。 【解決手段】 複数のターゲット部材をバッキングプレ
ート上に、接合剤により接合して構成される多分割スパ
ッタリングターゲットにおいて、各ターゲット部材間の
クリアランスに、接合剤よりも高い融点を有する合金、
または、接合剤の融点未満の温度で各ターゲット部材間
のクリアランスに充填可能で、充填終了後は、接合剤の
融点よりも高い融点を有するような合金を充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スパッタリング法
により薄膜を製造する際に使用されるスパッタリングタ
ーゲット、特に複数枚のターゲット材を単一のバッキン
グプレート上に配置した分割部を有するスパッタリング
ターゲットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の情報社会およびマルチメディアを
支える半導体素子、記録媒体、フラットパネルディスプ
レイ等のデバイスには、多種多様の薄膜が使用されてい
る。薄膜を形成する手段としては、スパッタリング法、
真空蒸着法、CVD法等があげられる。中でも、スパッ
タリング法は、大面積に均一な膜を成膜するのに有利な
ため、フラットパネルディスプレイ(特に液晶ディスプ
レイ)の分野では多く使用されている。
【0003】近年のフラットパネルディスプレイの大型
化にともない、パネル製造に使用されるガラス基板のサ
イズも大型化している。そのため、薄膜製造の際に使用
されるターゲットも基板サイズに合わせてそのサイズの
大型化が進行している。特に近年、異物(パーティク
ル)発生が少ないことから脚光を浴びている静止対向型
スパッタリング装置用ターゲットでは、ターゲットサイ
ズを基板サイズより一回り大きくする必要があるため、
ターゲットの大型化に対する要求は更に強くなってきて
いる。
【0004】上述のような用途に使用されるターゲット
として、例えばITOターゲットをあげることができ
る。ITOターゲットは、一般に酸化インジウム粉末と
酸化スズ粉末とからなる混合粉末、あるいは酸化スズを
酸化インジウム中に所定量だけ固溶させたITO粉末な
どを、プレス法あるいはスリップキャスト法により成形
し、これを大気中または酸素雰囲気中で焼結することに
より作製される。しかし、大型のITOターゲットを作
製する場合、成形および焼結に必要な生産設備が従来の
物より大型となるため新たな設備投資を必要とする上、
粉末の成形性はサイズの大型化と共に悪化するため歩留
まりが極端に低下し、結果としてターゲットの製造コス
トおよび生産性が悪化する。
【0005】他のターゲットにおいても、大型化に関し
て同様なデメリットを有するため、大型のターゲットと
して、複数のターゲット部材をバッキングプレート上に
接合した多分割ターゲットが用いられつつある。一般
に、このような多分割ターゲットでは隣り合う2つのタ
ーゲット部材間に0.2〜1.0mm程度の間隙(クリ
アランス)が設けられている。これは、ターゲット接合
時に加熱され溶融された接合層がその後室温に冷却され
る過程で生じる熱収縮にともなって、ターゲット部材間
同士が衝突し破損するのを防ぐために設けられたもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述したような大型の
ターゲットでは、一体型のターゲットと異なり各ターゲ
ット部材間の分割部にクリアランスが存在するので、そ
の分割部近傍で異常放電が起こりやすく、パーティクル
発生の原因となっていた。
【0007】また、ITOターゲットを用いてスパッタ
リングを長時間行った場合に顕著な現象であるが、積算
スパッタリング時間の増加と共にターゲット表面にはノ
ジュールと呼ばれる黒色の異物が析出する。この黒色の
付着物はスパッタリング時の異常放電の原因となりやす
く、またそれ自身が薄膜表面の異物(パーティクル)の
発生源となることが知られている。その結果、長時間ス
パッタリングを行うと、形成された薄膜中に次第に異物
欠陥が発生し、これが液晶表示装置などのフラットパネ
ルディスプレイの製造歩留まり低下の原因となってい
た。特に、近年フラットパネルディスプレイの分野では
高精細化が進んでおり、このような薄膜中の異物欠陥は
素子の動作不良を引き起こすため、重要な課題となって
いた。
【0008】このようなITOターゲット上に発生する
ノジュールを低減する方法の一つとしてITO焼結体を
高密度化する方法が知られており、最近ではスパッタリ
ングターゲットとして密度7.0g/cm3以上のIT
O焼結体が使用されるようになっている。
【0009】ところが前述したような大型の多分割ター
ゲットでは個々のターゲット部材の焼結密度が高密度化
された場合でも、一体型のターゲットと異なり各ターゲ
ット部材間の分割部にクリアランスが存在するので、そ
の分割部近傍で異常放電が起こりやすく、結果的にノジ
ュールが多く発生し、パーティクルも増加するという問
題点があった。
【0010】このような分割部近傍での異常放電を低減
させる方法がいくつか提案されている。例えば、0.3
〜2mmの間隙を持った多分割ITOターゲットの各タ
ーゲット部材間のクリアランスに、ターゲット本体のイ
ンジウムとスズとの原子比に等しいインジウム−スズ合
金を充填する方法や(例えば、特開平1−230768
号公報など)、また、クリアランス部に金属インジウム
を充填する方法が提案されている(例えば、特開平8−
144052号公報など)。
【0011】しかしこれらの方法では、充填した金属ま
たは合金の融点(金属インジウム:157℃、特開平1
−230768号公報の記載に従ってスズ原子比を5〜
20wt.%とすると、インジウム−スズ合金の融点:
約137〜150℃)が、一般的に使用される接合剤の
融点(インジウム半田:157℃、Sn−Ag系の高融
点の接合剤:210℃)以下となっている。
【0012】このため、高電力密度を投入してスパッタ
リングを行った場合に、プラズマ照射によりターゲット
表面が加熱され、充填された合金が軟化または溶解し、
この部分でのスパッタリング速度が速くなり、再びクリ
アランスが形成される。このスパッタリングにより形成
される新たなクリアランスは、スパッタリング時間の増
加にともない深くなり、異常放電を引き起こしその結果
パーティクルが増加するという問題が発生している。特
に、最近ではスループットの向上を目的として成膜速度
を増加させようとして、大電力密度をターゲットに投入
してスパッタリングが行われる傾向にあり、問題が顕著
となっている。
【0013】
【課題を解決するための手段】スパッタリング法により
薄膜を製造する場合に投入される電力は、ターゲット部
材とバッキングプレートとを接合している接合剤が溶解
しないような温度に設定される。接合剤が溶解するよう
な電力を投入すると、ターゲット部材がバッキングプレ
ートから矧がれ落ちるという重大な問題を引き起こすか
らである。
【0014】本発明者等は上記事実に基づき、接合剤に
使用されている材料の融点よりも、充分に高い融点を有
する合金をクリアランスに存在させることにより、上述
のような異常放電およびパーティクルが増加するといっ
た問題を解決できることを見いだした。
【0015】即ち、本発明は、複数のターゲット部材を
バッキングプレート上に、接合剤により接合して構成さ
れる多分割スパッタリングターゲットにおいて、各ター
ゲット部材間のクリアランスに、接合剤よりも高い融点
を有する合金を存在させてなる多分割スパッタリングタ
ーゲット、および複数のターゲット部材をバッキングプ
レート上に、接合剤により接合して構成される多分割ス
パッタリングターゲットにおいて、接合剤の融点未満の
温度で各ターゲット部材間のクリアランスに充填可能
で、充填終了後は、接合剤の融点よりも高い融点を有す
るような合金をクリアランスに存在させてなる多分割ス
パッタリングターゲットに関する。
【0016】以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】本発明に使用されるスパッタリングターゲ
ットの材料は、特に限定することなく使用することがで
きる。しかし、今後ターゲットサイズが益々大きくなる
ことが予想されるフラットパネルディスプレイの製造に
使用される材料により適している。このような材料とし
ては、例えば、クロム、モリブデン、ITO(インジウ
ムースズ酸化物)、ZAO(アルミニウムー亜鉛酸化
物)、酸化マグネシウム等があげられる。
【0018】例えば、ITOターゲットを製造する場合
には、まず、通常用いられる方法によってITO焼結体
を製造する。焼結体を製造する際の粉末の種類・形状、
成形方法、焼結方法には、特に制限はないが、ターゲッ
ト表面に発生するノジュールの発生を抑制させるために
は、より高密度に焼結したもの、例えば7.0g/cm
3以上が好ましい。次に、得られたITO焼結体を機械
的に加工して多分割ITOターゲットを構成する個々の
ターゲット部材とする。各ターゲット部材の表面の内、
接合後にスパッタリング面を構成する面については、通
常の研削加工を施した後、必要に応じて更に研磨加工を
施し、スパッタリング面の表面粗さをRaが0.8μm
以下で且つRmaxが7μm以下とすることが好まし
い。このような表面処理を施すことにより、各ターゲッ
ト部材のスパッタリング面に発生するノジュールを効果
的に抑制することができる。
【0019】バッキングプレート材料およびターゲット
部材とバッキングプレートを接合する接合剤も、特に限
定されるものではなく、例えば、バッキングプレート材
としては、銅、銅合金、チタン、モリブデン等、接合剤
としてはインジウム半田、Sn−Ag半田、In−Pb
半田等をあげることができる。
【0020】また、各ターゲット部材間のクリアランス
に充填する接合剤よりも高い融点を有する合金として
は、接合剤の融点よりも低い温度で各ターゲット部材間
のクリアランスに充填可能で、充填終了後は、接合剤の
融点よりも高い融点を有するような合金が特に好まし
い。 このような合金の系としては、In−Bi、In
−Bi−Sn、In−Bi−Sn−Pb、In−Bi−
Sn−Cd−Pb、Bi−Sn−Cd−Pb、Ga−I
n−Sn、Ga−InおよびIn−Bi−Gaの中から
選ばれた1つの系と、周期表の4族および8〜11族の
中から選ばれた少なくとも1つの金属成分と、周期表の
13〜15族の中から選ばれた少なくとも1つの金属成
分とからなる合金、例えば、In−Sn−Cu−Ga合
金などをあげることができる。
【0021】以下、充填材料としてIn−Sn−Cu−
Ga合金を使用した場合を例に挙げ、説明する。
【0022】まず、常法に従いターゲット部材を製造す
る。例えば、クロムターゲットを製造する場合には、H
IP法(熱間静水圧プレス法)によりクロム焼結体を得
た後、得られた焼結体を機械的に加工して多分割ターゲ
ットを構成する個々のターゲット部材とし、また、IT
Oターゲットを製造する場合は上述したとおりである。
【0023】次に、得られた各ターゲット部材とバッキ
ングプレートとを接合する。接合の際には接合剤を塗布
したバッキングプレートを、使用する接合剤の融点以上
に加熱して表面の接合層を溶解させた後、同じ温度に加
熱された各ターゲット部材を所定の位置へ配置した後、
室温まで冷却する。この時、各ターゲット部材間には接
合層冷却時の熱収縮によるターゲット部材の破損を防ぐ
ために0.2〜0.8mmのクリアランスを設けること
が好ましい。このような範囲のクリアランスを設けるこ
とにより、接合層冷却時に、熱収縮によって隣接ターゲ
ット部材間が衝突して破損することを防止することがで
き、また、製膜時にクリアランス部に対向する基板上に
形成される薄膜の抵抗値の変動(充填する合金による影
響)を小さくすることができ、均質な膜を形成すること
ができる。
【0024】なお、接合剤とターゲット部材との濡れ性
を向上させるために、ターゲット部材の接合面に予め超
音波半田ゴテなどで、接合剤を塗布しておいてもよい。
【0025】ターゲット部材の接合が完了した時のター
ゲットの分割部分の状態を図1に示す。図中1はバッキ
ングプレート、2は接合層、3はターゲット部材、4は
クリアランスを夫々示す。
【0026】続いて、この分割部のクリアランスに、I
n−Bi、In−Bi−Sn、In−Bi−Sn−P
b、In−Bi−Sn−Cd−Pb、Bi−Sn−Cd
−Pb、Ga−In−Sn、Ga−InおよびIn−B
i−Gaの中から選ばれた1つの系と、周期表の4族お
よび8〜11族の中から選ばれた少なくとも1つの金属
成分と、周期表の13〜15族の中から選ばれた少なく
とも1つの金属成分とからなる合金、ここでは、インジ
ウム、スズ、銅およびガリウムからなる合金を充填する
が、例えば、まず最初に、銅とスズとの合金、並びにガ
リウム、スズおよびインジウムとの低融点合金を製造す
る。
【0027】銅とスズとの合金粉末の製造方法は特に問
わない。例えば、銅とスズとの粉末を遊星ボールミル等
を用いて機械的に合金化してもよいし、市販されている
合金粉末を利用してもよい。合金中のスズの割合は、合
金化反応の速度を制御し、充分な充填時間を確保するた
め、10〜30wt.%が好ましい。また、合金粉末の
粒径は、合金化反応の速度を制御し、充分な充填時間を
確保するため、25μm〜35μmが好ましい。
【0028】ガリウム、スズおよびインジウムとの低融
点合金を製造する方法としては、例えば、ガリウムをそ
の融点(29.8℃)以上、好ましくは、120−13
0℃に加熱して溶解させた後、インジウムおよびスズを
混入・溶解させる方法を例示することができる。
【0029】低融点合金を形成するガリウム、スズおよ
びインジウムの比は、共晶点である62.5Ga:2
1.5In:16.0Sn(重量比)近傍がとくに好ま
しいが、各組成が最大20%変動したとしても、得られ
た低融点合金は本願発明に使用することができる。な
お、このような共晶組成とすることにより共晶液の融点
は約10℃となる。
【0030】次に、銅―スズ合金粉末と低融点合金とを
混合する。合金粉末と低融点合金との混合比は、Cuと
Gaとを充分反応させるために、CuがGaの1.25
倍以上の量(原子比)になるように調整することが好ま
しい。混合後から緩やかにこれらの合金化反応(金属間
化合物生成反応)が進行する。混合直後はペースト状で
あるが、混合後2〜48時間、混合比によっては1週間
で反応が終了し、固化する。固化後の合金の軟化点は、
組成比にもよるが、例えば銅―スズ合金粉末中のスズを
20wt.%とし、低融点合金に共晶組成のものを使用
した場合には、約500℃となる。
【0031】従って、混合直後は、ペースト状であるた
め、容易に室温でクリアランスへの充填が可能となり、
クリアランスに充填した後は、そのまま静置して固化さ
せればよい。
【0032】なお、充填する合金とターゲット部材との
濡れ性を向上させるために、ターゲット部材のクリアラ
ンス面に予め超音波半田ゴテなどで、例えばインジウム
半田等の下地層を形成してもよい。
【0033】充填が完了したときのターゲットの分割部
の状態を図2に示す。図中5は、インジウム、スズ、銅
およびガリウムからなる合金を充填した部分を示す。
【0034】上記の低融点合金としては、Ga−In−
Sn合金の他に、In−Bi、Bi−Sn−In、Bi
−Cd−Sn−Pb、Bi−Sn−Pb−In、Bi−
Cd−Sn−Pb−In、Ga−InおよびIn−Bi
−Ga系の合金を使用することができる。各系での好ま
しい組成としては、前述のような共晶組成及びその近傍
がよく、例えば、以下のような組成を例示することがで
きる(いずれも重量比で)。
【0035】In−33.7Bi Bi−17Sn−25In Bi−10Cd−13.3Sn−26.7Pb Bi−11.6Sn−18Pb−21In Bi−5.3Cd−8.3Sn−22.6Pb−19.
1In Ga−24.5In、Ga−5In In−32.10Bi−4.76Ga である。
【0036】また、銅―スズ合金粉末の代わりに、周期
表の4族および8〜11族の中から選ばれた少なくとも
1つの金属成分と、周期表の13〜15族の中から選ば
れた少なくとも1つの金属成分とからなる合金を使用す
ることができる。
【0037】また、合金粉末中の周期表の4族および8
〜11族の中から選ばれた少なくとも1つの金属成分
は、合金粉末中の60〜80%が好ましい。
【0038】周期表の4族および8〜11族の中から選
ばれる金属成分としては、Ti、Fe、Co、Ni、C
uが好ましく、周期表の13〜15族の中から選ばれる
金属成分としては、Al、Ga、In、Ge、Sn、P
b、Biが好ましい。なお、本願発明でいう周期表4族
とはチタン族を示し、同様に、8族は鉄族、9族はコバ
ルト族、10族はニッケル族、11族は銅族、13族は
ホウ素族、14族は炭素族、15族は窒素族をそれぞれ
示す。
【0039】前述のIn−Sn−Cu−Ga以外の系で
は、低融点金属の割合は、低融点金属と合金粉末との合
計重量の35〜75%が好ましく、より好ましくは45
〜65%である。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例をもって更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0041】実施例1 酸化インジウム粉末と酸化スズ粉末を重量比で9:1の
割合に混合した混合粉末をプレス用金型にいれ、300
kg/cm2の圧力で加工して得た成形体を3ton/
cm2の圧力でCIP処理してITO成形体を作製し
た。次にこのITO成形体を酸素雰囲気中1500℃で
5時間常圧焼結して110mmφ×6.5mmtのIT
O焼結体を得た。アルキメデス法によって焼結体の密度
を測定したところ、7.1g/cm3であった。
【0042】この焼結体を4インチφ×6mmtの形状
に機械加工した後、この焼結体を半分に切断して半円状
の2枚の焼結体とした。
【0043】次に、ボンディングを行う際のITO焼結
体のインジウム半田およびインジウム、スズ、銅および
ガリウムからなる合金との濡れ性を向上させるために、
予め焼結体のボンディング面及びクリアランス部に対す
る面に対し、超音波半田ゴテを用いてインジウム半田を
塗布した。その後、これらITO焼結体とバッキングプ
レートを158℃以上まで加熱した後、それぞれの接合
面にインジウム半田を塗布した。次に、これら焼結体を
その分割部のクリアランスの幅が0.4mmになるよう
に配置した後、室温まで冷却してターゲットとした。冷
却後のクリアランスの幅は、0.3mmであった。
【0044】次に、分割部に充填する合金の材料の調製
を行った。まず、低融点合金を調製した。ガリウムとス
ズとインジウムの共晶点となる62.5Ga:21.5
In:16.0Sn(重量比)の割合でこれらを120
℃で混合し、液体の低融点合金を得た。この低融点合金
の融点は10℃であった。
【0045】次に、銅とスズの合金には市販の20w
t.%のスズを含有した銅−スズの合金粉末を用い、こ
れをさらに粉砕して微粉末を得た。得られた合金粉末の
平均粒径は30μmであった。
【0046】次に、得られた低融点合金50.0重量部
と合金粉末44.5重量部とを室温で混合しペースト状
にし、ITOターゲットのクリアランス部に充填した。
ペーストは、48時間経過後に、完全に固化した。
【0047】得られたターゲットを、真空装置内に設置
し、以下の条件でスパッタリングを実施した。
【0048】DC電力 :5.2W/cm2 スパッタガス:Ar+O2 ガス圧 :5mTorr O2/Ar :0.1% 以上の条件により連続的にスパッタリング試験を12時
間実施したところ、クリアランスにおいてノジュールは
発生しなかった。
【0049】比較例1 実施例1と同様の方法で分割部を有するITOターゲッ
トを製造した。但し、分割部には何も充填しなかった。
【0050】得られたターゲットを、真空装置内に設置
し、実施例1と同様の条件で連続的にスパッタリング試
験を12時間実施したところ、分割部に多量のノジュー
ルが発生した。
【0051】実施例2 金属クロム粉末をHIP法を用いて焼結させ、クロムの
焼結体を製造した。これに機械加工を施し、5インチ×
3.5インチ×5mmtの大きさの焼結体2枚とした。
【0052】次に、ボンディングを行う際のクロム焼結
体のインジウム半田およびIn−Sn−Cu−Ga合金
との濡れ性を向上させるために、予め焼結体のボンディ
ング面及びクリアランス部に対する面に対し、超音波半
田ゴテを用いてインジウム半田を塗布した。その後、こ
れらクロム焼結体とバッキングプレートを158℃以上
まで加熱した後、それぞれの接合面にインジウム半田を
塗布した。
【0053】続いて、これら焼結体をその分割部のクリ
アランスの幅が0.4mmになるように配置した後、室
温まで冷却してターゲットとした。冷却後のクリアラン
スの幅は、0.3mmであった。
【0054】次に、分割部に充填する合金の材料の調製
を行った。まず、低融点合金を調製した。ガリウムとス
ズとインジウムの共晶点となる62.5Ga:21.5
In:16.0Sn(重量比)の割合でこれらを130
℃で混合し、室温で液体の低融点合金を得た。この低融
点合金の融点は10℃であった。
【0055】次に、銅とスズの合金として市販の20w
t.%のスズを含有した銅−スズの合金粉末を用い、こ
れをさらに粉砕して微粉末を得た。得られた合金粉末の
平均粒径は30μmであった。
【0056】次に、得られた低融点合金50.0重量部
と合金粉末44.5重量部とを室温で混合しペースト状
にし、クロムターゲットのクリアランス部に充填した。
ペーストは、48時間経過後に、完全に固化した。
【0057】得られたターゲットを、真空装置内に設置
し、以下の条件でスパッタリングを実施した。
【0058】DC電力 :8.5W/cm2 スパッタガス:Ar ガス圧 :5mTorr 以上の条件により連続的にスパッタリング試験を40時
間実施したが、異常放電の増加および基板へのパーティ
クルの付着数の増加は認められなかった。
【0059】実施例3 酸化亜鉛粉末と酸化アルミニウム粉末とを重量比で9
8:2の割合に混合した混合粉末をプレス用金型にい
れ、300kg/cm2の圧力で加工して得た成形体を
3ton/cm2の圧力でCIP処理(冷間静水圧プレ
ス)してZAO成形体を製造した。次にこのZAO成形
体を酸素雰囲気中1500℃で5時間常圧焼結して11
0mmφ×6.5mmtのZAO焼結体を得た。
【0060】この焼結体に機械加工を施し、5インチ×
3.5インチ×5mmtの大きさの焼結体2枚とした。
次に、ボンディングを行う際のZAO焼結体のインジウ
ム半田およびIn−Sn−Cu−Ga合金との濡れ性を
向上させるために、予め焼結体のボンディング面及びク
リアランス部に対する面に対し、超音波半田ゴテを用い
てインジウム半田を塗布した。
【0061】その後、これらZAO焼結体とバッキング
プレートを158℃以上まで加熱した後、それぞれの接
合面にインジウム半田を塗布した。次に、これら焼結体
をその分割部のクリアランスの幅が0.4mmになるよ
うに配置した後、室温まで冷却してターゲットとした。
冷却後のクリアランスの幅は、0.3mmであった。
【0062】次に、分割部に充填する合金の材料の調製
を行った。まず、低融点合金を調製した。ガリウムとス
ズとインジウムの共晶点となる62.5Ga:21.5
In:16.0Sn(重量比)の割合でこれらを120
℃混合し、室温で液体の低融点合金を得た。この低融点
合金の融点は10℃であった。
【0063】続いて、銅とスズとの合金には市販の20
wt.%のスズを含有した銅−スズの合金粉末を用い、
これをさらに粉砕して微粉末を得た。得られた合金粉末
の平均粒径は30μmであった。
【0064】次に、得られた低融点合金50.0重量部
と合金粉末44.5重量部とを室温で混合しペースト状
にし、ZAOターゲットのクリアランス部に充填した。
ペーストは、48時間経過後に、完全に固化した。
【0065】得られたターゲットを、真空装置内に設置
し、以下の条件でスパッタリングを実施した。
【0066】DC電力 :5.2W/cm2 スパッタガス:Ar+O2 ガス圧 :5mTorr O2/Ar :0.2% 以上の条件により連続的にスパッタリング試験を15時
間実施したが、分割部起因の異常放電の増加および基板
へのパーティクルの付着数の増加は認められなかった。
【0067】比較例2 実施例2と同様の方法で、0.3mmのクリアランスを
持ったクロムターゲットを製造した。但し、クリアラン
ス部には何も充填しなかった。
【0068】得られたターゲットを、真空装置内に設置
し、実施例2と同一の条件でスパッタリングを実施し
た。スパッタリング開始当初から、多くの異常放電が見
られた。また、基板へのパーティクルの付着数も多かっ
た。
【0069】比較例3 実施例2と同様の方法で、0.3mmのクリアランスを
持ったクロムターゲットを製造した。但し、ターゲット
部材とバッキングプレートの接合時に、クリアランス部
にもインジウム半田を充填した。
【0070】得られたターゲットを、真空装置内に設置
し、実施例2と同一の条件でスパッタリングを実施し
た。スパッタ開始後20時間までは、異常放電は少な
く、基板へのパーティクルの付着数も非常に少なかっ
た。しかし、20時間を経過した時点から徐々に、異常
放電および基板へのパーティクル付着数が増加した。試
験終了後のターゲットを観察したところ、充填したイン
ジウムが周辺のクロムより速くスパッタリングされてし
まい、新たなクリアランスが形成されていた。
【0071】比較例4 実施例3と同様の方法で、0.3mmのクリアランスを
持ったZAOターゲットを製造した。但し、クリアラン
ス部には何も充填しなかった。
【0072】得られたターゲットを、真空装置内に設置
し、実施例3と同一の条件でスパッタリングを実施し
た。スパッタリング開始当初から、多くの分割部起因の
異常放電が見られた。また、基板へのパーティクルの付
着数も多かった。
【0073】比較例5 実施例3と同様の方法で、0.3mmのクリアランスを
持ったZAOターゲットを製造した。但し、ターゲット
部材とバッキングプレートの接合時に、クリアランス部
にもインジウム半田を充填した。
【0074】得られたターゲットを、真空装置内に設置
し、実施例3と同一の条件でスパッタリングを実施し
た。スパッタ開始後7時間までは、分割部起因の異常放
電は少なく、基板へのパーティクルの付着数も非常に少
なかった。しかし、7時間を経過した時点から徐々に、
異常放電および基板へのパーティクル付着数が増加し
た。試験終了後のターゲットを観察したところ、充填し
たインジウムが周辺のクロムより速くスパッタリングさ
れてしまい、新たなクリアランスが形成されていた。
【0075】実施例4 実施例1と同様の方法で分割部にインジウム−スズ−銅
−ガリウム合金を充填したITOターゲットを作製し
た。得られたターゲットを用いて、薄膜を作製した。成
膜条件は、 基板温度 :室温 DC電力 :5.2W/cm2 スパッタガス:Ar+O2 ガス圧 :5mTorr O2/Ar :0.2% 膜厚 :50nm 得られた薄膜の抵抗率、透過率、エッチング速度を調べ
た。結果を表1に示す。
【0076】なお、抵抗率は4探針法により測定した。
透過率は分光光度計を用い、ガラス基板をリファレンス
として用いて薄膜単独の値として測定した。
【0077】エッチング速度は、塩酸をエッチング溶液
とし、薄膜を5秒間浸した後の膜減り量から計算して求
めた。
【0078】比較例6 比較例1と同様の方法で分割部に何も充填していないI
TOターゲットを作製し、実施例4と同様の方法で薄膜
を作製し、得られた薄膜の抵抗率、透過率、エッチング
速度を調べた。結果を表1に示す。
【0079】表1に示した実施例4と比較例6の結果か
ら、分割部にインジウム−スズ−銅−ガリウム合金を充
填したターゲットを用いても、何も充填していないもの
と同等の薄膜特性が得られることが明らかとなった。
【0080】
【表1】
【0081】実施例5 実施例1と同様の方法で、0.3mmのクリアランスを
持ったITOターゲットを製造した。
【0082】次に、分割部に充填する合金の材料の調製
を行った。まず、低融点合金を調製した。ガリウムとイ
ンジウムの共晶となる75.5Ga:24.5In(重
量比)の割合でこれらを100℃で混合し、液体の低融
点合金を得た。
【0083】次に、銅とスズの合金には市販の20w
t.%のスズを含有した銅−スズの合金粉末を用い、こ
れをさらに粉砕して微粉末を得た。得られた合金粉末の
平均粒径は30μmであった。
【0084】次に、得られた低融点合金100重量部と
合金粉末107重量部とを室温で混合しペースト状に
し、ITOターゲットのクリアランス部に充填した。ペ
ーストは、50時間経過後には完全に固化した。
【0085】得られたターゲットを、真空装置内に設置
し、実施例1と同じ条件で12時間、スパッタリングを
実施した。クリアランス部においてノジュールは発生し
なかった。
【0086】実施例6 実施例1と同様の方法で、0.3mmのクリアランスを
持ったITOターゲットを製造した。
【0087】次に、分割部に充填する合金の材料の調製
を行った。まず、低融点合金を調製した。ガリウムとイ
ンジウムとスズの共晶となる62.5Ga:21.5I
n:16.0Sn(重量比)の割合でこれらを120℃
で混合し、液体の低融点合金を得た。
【0088】次に、20wt.%のゲルマニウムを含有
した銅−ゲルマニウムの合金粉末をさらに粉砕して微粉
末を得た。得られた合金粉末の平均粒径は30μmであ
った。
【0089】次に、得られた低融点合金50重量部と合
金粉末44.5重量部とを室温で混合しペースト状に
し、ITOターゲットのクリアランス部に充填した。ペ
ーストは、48時間経過後には完全に固化した。
【0090】得られたターゲットを、真空装置内に設置
し、実施例1と同じ条件で12時間、スパッタリングを
実施した。クリアランス部においてノジュールは発生し
なかった。
【0091】
【発明の効果】本発明の多分割ターゲットを用いること
により、分割部を有するターゲットであっても、分割部
に起因する異常放電の発生および異常放電によるパーテ
ィクルの付着を低減できる。特に、ITOターゲットを
使用した場合には、スパッタリング時に分割部近傍に多
量に発生するノジュールの発生を効果的に抑制すること
ができる。
【0092】さらに、充填されている金属の融点が高い
のでその効果はターゲットの寿命まで有効となり、ま
た、充填作業を室温近傍で行うことができるので、充填
作業が容易となる。
【0093】また、上記技術をITOターゲットに適応
した場合に得られる薄膜の抵抗率、透過率、エッチング
速度は、通常のITOターゲットを用いて作製した薄膜
のものと同等である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ターゲット部材の接合が完了した時のターゲ
ットの分割部分の状態を示す図である。
【図2】 充填が完了したときのターゲットの分割部の
状態を示す図である。
【符号の説明】
1:バッキングプレート 2:接合層 3:ターゲット部材 4:クリアランス 5:充填部

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のターゲット部材をバッキングプレ
    ート上に、接合剤により接合して構成される多分割スパ
    ッタリングターゲットにおいて、各ターゲット部材間の
    クリアランスに、接合剤よりも高い融点を有する合金を
    存在させてなる多分割スパッタリングターゲット。
  2. 【請求項2】 複数のターゲット部材をバッキングプレ
    ート上に、接合剤により接合して構成される多分割スパ
    ッタリングターゲットにおいて、接合剤の融点未満の温
    度で各ターゲット部材間のクリアランスに充填可能で、
    充填終了後は、接合剤の融点よりも高い融点を有するよ
    うな合金をクリアランスに存在させてなる多分割スパッ
    タリングターゲット。
  3. 【請求項3】 クリアランスに存在する合金がIn−S
    n−Cu−Ga合金である請求項1または請求項2に記
    載の多分割スパッタリングターゲット。
  4. 【請求項4】 ターゲット部材がITOターゲットであ
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の多分割スパッタ
    リングターゲット。
  5. 【請求項5】 複数のターゲット部材をバッキングプレ
    ート上に、接合剤により接合して構成される多分割スパ
    ッタリングターゲットの製造方法において、各ターゲッ
    ト部材間のクリアランスに、接合剤よりも高い融点を有
    する合金層を設けることを特徴とする多分割スパッタリ
    ングターゲットの製造方法。
  6. 【請求項6】 複数のターゲット部材をバッキングプレ
    ート上に、接合剤により接合して構成される多分割スパ
    ッタリングターゲットの製造方法において、各ターゲッ
    ト部材間のクリアランスに、接合剤の融点未満の温度で
    各ターゲット部材間のクリアランスに充填可能で、充填
    終了後は、接合剤の融点よりも高い融点を有するような
    合金層を設けることを特徴とする多分割スパッタリング
    ターゲットの製造方法。
  7. 【請求項7】 接合剤よりも高い融点を有する合金層
    が、In−Sn−Cu−Ga合金である、請求項5また
    は請求項6に記載の多分割スパッタリングターゲットの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 複数のターゲット部材をバッキングプレ
    ート上に、接合剤により接合して構成される多分割スパ
    ッタリングターゲットの製造方法において、 (1)スズと銅との合金を製造する工程 (2)インジウム、ガリウム、およびスズを混合して、
    接合剤より低い融点を有する低融点合金を製造する工程 (3)(1)で得られた合金と(2)で得られた低融点
    合金とを、低融点合金の融点以上で接合剤の融点以下の
    温度で混合・ペースト化する工程 (4)(3)で得られたペーストを各ターゲット部材間
    のクリアランスに充填する工程 (5)充填後、ペーストを固化させる工程 を有する多分割スパッタリングターゲットの製造方法。
  9. 【請求項9】 ターゲット部材がITOターゲットであ
    る請求項5〜8のいずれか1項に記載の多分割スパッタ
    リングターゲットの製造方法。
  10. 【請求項10】 クリアランスに存在する合金が、In
    −Bi、In−Bi−Sn、In−Bi−Sn−Pb、
    In−Bi−Sn−Cd−Pb、Bi−Sn−Cd−P
    b、Ga−In−Sn、Ga−InおよびIn−Bi−
    Gaの中から選ばれた1つの系と、周期表の4族および
    8〜11族の中から選ばれた少なくとも1つの金属成分
    と、周期表の13〜15族の中から選ばれた少なくとも
    1つの金属成分とからなる合金である請求項1または請
    求項2に記載の多分割スパッタリングターゲット。
  11. 【請求項11】 前記周期表の4族および8〜11族の
    中から選ばれた少なくとも1つの金属成分が、Ti、F
    e、Co、Ni、Cuの中から選ばれることを特徴とす
    る請求項10に記載の多分割スパッタリングターゲッ
    ト。
  12. 【請求項12】 前記周期表の13から15族の中から
    選ばれた少なくとも1つの金属成分が、Al、Ga、I
    n、Ge、Sn、Pb、Biの中から選ばれることを特
    徴とする請求項10に記載の多分割スパッタリングター
    ゲット。
  13. 【請求項13】 ターゲット部材がITOターゲットで
    ある請求項10〜12のいずれか1項に記載の多分割ス
    パッタリングターゲット。
  14. 【請求項14】 接合剤よりも高い融点を有する合金層
    が、In−Bi、In−Bi−Sn、In−Bi−Sn
    −Pb、In−Bi−Sn−Cd−Pb、Bi−Sn−
    Cd−Pb、Ga−In−Sn、Ga−InおよびIn
    −Bi−Gaの中から選ばれた1つの系と、周期表の4
    族および8〜11族の中から選ばれた少なくとも1つの
    金属成分と、周期表の13〜15族の中から選ばれた少
    なくとも1つの金属成分とからなる合金である請求項5
    または請求項6に記載の多分割スパッタリングターゲッ
    トの製造方法。
  15. 【請求項15】 複数のターゲット部材をバッキングプ
    レート上に、接合剤により接合して構成される多分割ス
    パッタリングターゲットの製造方法において、 (1)前記周期表の4族および8〜11族の中から選ば
    れた少なくとも1つの金属成分と前記周期表の13〜1
    5族の中から選ばれた少なくとも1つの金属成分との合
    金を製造する工程 (2)接合剤より低い融点を有する低融点合金を製造す
    る工程 (3)(1)で得られた合金と(2)で得られた低融点
    合金とを、低融点合金の融点以上で接合剤の融点以下の
    温度で混合・ペースト化する工程 (4)(3)で得られたペーストを各ターゲット部材間
    のクリアランスに充填する工程 (5)充填後、ペーストを固化させる工程 を有する多分割スパッタリングターゲットの製造方法。
  16. 【請求項16】 前記接合剤より低い融点を有する低融
    点合金が、In−Bi、In−Bi−Sn、In−Bi
    −Sn−Pb、In−Bi−Sn−Cd−Pb、Bi−
    Sn−Cd−Pb、Ga−In−Sn、Ga−Inおよ
    びIn−Bi−Gaの中から選ばれた1つの系であるこ
    とを特徴とする請求項15に記載の多分割スパッタリン
    グターゲット。
  17. 【請求項17】 前記周期表の4族および8〜11族の
    中から選ばれた少なくとも1つの金属成分が、Ti、F
    e、Co、Ni、Cuの中から選ばれることを特徴とす
    る請求項15に記載の多分割スパッタリングターゲッ
    ト。
  18. 【請求項18】 前記周期表の13〜15族の中から選
    ばれた少なくとも1つの金属成分が、Al、Ga、I
    n、Ge、Sn、Pb、Biの中から選ばれることを特
    徴とする請求項15に記載の多分割スパッタリングター
    ゲット。
  19. 【請求項19】 ターゲット部材がITOターゲットで
    ある請求項14〜18のいずれか1項に記載の多分割ス
    パッタリングターゲットの製造方法。
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