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JP2000136827A - 摺動部材の製造方法及び摺動部材 - Google Patents

摺動部材の製造方法及び摺動部材

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Publication number
JP2000136827A
JP2000136827A JP31258298A JP31258298A JP2000136827A JP 2000136827 A JP2000136827 A JP 2000136827A JP 31258298 A JP31258298 A JP 31258298A JP 31258298 A JP31258298 A JP 31258298A JP 2000136827 A JP2000136827 A JP 2000136827A
Authority
JP
Japan
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sliding
ceramic
sliding member
powder
ceramic film
Prior art date
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Pending
Application number
JP31258298A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsukasa Sakurada
司 桜田
Hiroshi Tashiro
広志 田代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinshu Ceramics Co Ltd
Original Assignee
Shinshu Ceramics Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Shinshu Ceramics Co Ltd filed Critical Shinshu Ceramics Co Ltd
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Publication of JP2000136827A publication Critical patent/JP2000136827A/ja
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  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 摺動部材を熱歪及び極低摩耗にすることを目
的とする。 【解決手段】 2種のセラミック材料を混合して共晶の
セラミック細粒を形成し、このセラミック細粒を第1摺
動部材としての摺動軸1上に低温による溶射法で溶射
し、次いで研摩して仕上げ、この摺動軸1をこれとなじ
み性の良い銅基合金のブッシュ2に係合せしめ、熱歪及
び摩耗が殆どない摺動部材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械要素である摺
動部材に係り、特にセラミックス膜を備えた摺動部材の
製造方法及び摺動部材に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、摺動部材としては耐摩耗性、耐
熱性、なじみ性等が要求され、このような摺動部材の代
表的なものは、軸受である。これら軸受としては、高炭
素クロム銅からなる軸受銅あるいは、バビット・メタル
として知られるスズ基合金、鉛基、銅基合金等及び各種
焼結セラミックからなる軸受合金がある。
【0003】その他、摺動部材としては、耐摩耗性向上
のための浸炭処理、窒化処理、焼入処理した銅あるいは
銅表面に他の金属を溶射した材料が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】2つの部材が摺動する
と、摩擦抵抗により摺動する部分が摩耗するとともに、
この摩耗により材料にガタが生じ、スムースな摺動が不
可能となるばかりでなく、摺動部に熱が発生し材料の歪
が問題となる。
【0005】互いに対向する摺動部材の摺動部は両者の
硬度が非常に高いと却って摩耗が大きくなり、両部材に
硬度が低過ぎるとまた摩耗量が大きくなり、結局両部材
のなじみ性が摩耗減少上重要な要素となり、硬いものに
対して柔らかいもので受けるという着想が重要となる。
【0006】最近、耐摩耗性材料としてセラミックスが
注目されており、長尺軸にセラミックをプラズマ溶射し
た後に研摩をしたセラミックス摺動部材が存在するが、
このようなプラズマ溶射は約3200〜3300℃位で
セラミックスを溶融噴射しているので、金属基材に熱歪
が残り、高い寸法精度が得られないばかりでなく、セラ
ミックス膜は多孔質なので、表面に凸凹が存在して耐摩
性が十分でないばかりでなく、摩擦抵抗も大きいという
問題があり、更には、摺動部材に荷重が大きく加わった
り、摺動スピードが上昇すると、摩耗が著しくなり使用
に耐えないという問題もある。
【0007】更に、摺動部材としてのセラミックス膜と
なじみ性の良好な材料についての考察が十分でなく、か
かるなじみ性を考慮した耐摩耗性が大きく、摩擦抵抗が
少なく摩擦がほとんどないような摺動部材の出現が望ま
れている。
【0008】かかる点に鑑み、本発明は、熱歪がなく、
しかも摩滅抵抗が少なくて摺動部材の摩耗がないような
摺動部材の製造方法及び摺動部材を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の摺動部
材の製造方法は、摺動部品の表面と粉末セラミックス材
料又はセラミックスと固体潤滑材との複合粉末を溶射す
るトーチとを相対的に摺動部品の表面に熱歪が残らない
範囲で移動し、溶射温度を1500〜3500℃に調節
して気孔率が2〜20%のセラミックス膜を形成し、こ
のセラミックス膜に含浸材を含浸させるようにした。
【0010】更に、本発明の摺動部材は、気孔率が2〜
20%のセラミックス膜を摺動部品の表面に形成し、こ
のセラミックス膜に含浸材を含浸させた。
【0011】
【本発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の
実施例について説明する。
【0012】図1において、本発明の摺動部材Sは第1
摺動部材としての摺動軸1と、この摺動軸1が摺動自在
に支持される第2摺動部材としてのブッシュ2とから形
成されており、前記摺動軸1はその周面に摺動面として
のセラミック膜3が形成されるとともにその端部にフラ
ンジ4が形成されている。また、前記ブッシュ2は、本
体筒部5とその一端に形成されたフランジ6とから形成
され、その内面に摺動面が形成されている。
【0013】前記摺動軸1の基材は一般に金属であり、
例えばステンレス鋼であり、一般にセラミック溶射時に
は高温に曝されるので、基材としては、耐熱性が高く熱
歪の小さい材料及び耐摩耗性の高いものが好ましく、硬
化プラスチックのようなものでも基材となり得る。
【0014】なお、溶射するセラミックスとしては、A
23,Cr23,TiO2、及び複合粉末(Al23
−TiO2,Al23−CoO,Al23−SiO2,A
23−MgO,Al23−ZrO3,ZrO2−Mg
O)等がある。更には、このようなセラミックスと固体
潤滑材としてのグラファイト(M02)の表面に無電解
ニッケルメッキをしたものの複合粉末も使用され得る。
なお、ブッシュ2は硬いセラミックス膜に対してなじみ
性の良い軸受合金が好ましく、例えば、7/3黄銅、6
/4黄銅、Pb−Sn−Sb系、Sn−Sb−Cu系、
あるいはSn−Cu−Pb系のホワイトメタルが好まし
い。なお、鋳鉄でも使用可能である。その他、黄銅に二
硫化モリブデン(M02)を含浸させたものでもよく、
その他、テフロン、黄銅にチッ化ボロン、黒鉛、ダイヤ
モンド粉を分散させたもの、高分子材料にチッ化ボロ
ン、黒鉛、ダイヤモンド、二硫化モリブデンを含浸させ
たものでもよい。
【0015】なお、黄銅の硬さはHV60−160程度
であり、Sn−Sb−Cu系等の軸受合金の硬度はHV
17〜30程度であり、鋳鉄の硬度はHV150〜30
0程度である。一般に、セラミックス膜の硬度はHV7
00以上であり、これに接触するブッシュの摺動面の硬
度はなじみ性向上のためにはセラミック膜の硬度の1/
2以下であることが好ましく、1/3以下であることが
より好ましい。
【0016】次に、摺動軸1にセラミックス膜を形成す
るための方法について説明する。
【0017】図2において、アーク電気炉10内には電
極11が設けられ、このアーク電気炉10内に上述した
各セラミックスの粉体12.13が供給される。前記炉
内に供給される粉体は単一の粉体でも、2種類の粉体の
複合であっても良いが、摺動面の硬度調整及び融点低下
の面からは2種以上のセラミック粉末を混合するのが良
い。このアーク電気炉10においては、各セラミック粉
末はアーク放電により約3000℃に加熱される。炉内
で両粉体は完全に溶融するが、温度が低下して固体にな
ったときに共晶体を作るようにその割合と成分を選択す
るのが好ましい。両粉体をアーク電気炉10で完全に溶
融した後に、温度を降下させて凝固せしめる。その後、
ミル20内に凝固したブロックを供給して回転刃21の
回転により粒度10〜50μm好ましくは、30〜40
μmに粉砕する。この時の粉砕したセラミック粉末は共
晶体であることが好ましい。あまり粒径が小さいと溶射
ガンにより噴射されたときの慣性が少なく被溶射面に喰
い付くアンカーが効果が小さくなり、あまり粒径が大き
いと溶融温度が高くなり、被溶射面の熱歪が問題とな
る。
【0018】次いで、このセラミック粉末を溶射ガン3
0により、摺動軸1を回転させつつ溶射する。通常のセ
ラミックスの溶射は3200〜3300℃で行うが、本
発明においては2900℃〜3000℃の温度でセラミ
ックス粉末を摺動軸1に熱歪を起こさないようにして溶
射する。これにより、より精度の高い摺動部材とするこ
とができる。
【0019】この低温による溶射法は、熱源として酸素
・アセチレンを採用した低温ガス溶射であり、使用粉末
の融点が2000℃以下のセラミックス粉末を使用す
る。従来、セラミック溶射は、一般的にプラズマ溶射に
よって行われ、このプラズマ溶射においては、溶射温度
を高めて、完全にセラミック粉末を溶融し、溶射面を平
滑にすることが望ましいと考えられてきた。また、摺動
部材の材料としては如何に硬度が高く摩耗しない材料を
選択することに重点を置いてきた。しかしながら、本件
発明は、従来の上述の考え方とは、逆に、セラミック膜
に多くの気孔を設け、この気孔に柔らかい含浸材を含浸
させて硬度の高い部分に摩擦抵抗の小さい含浸材をミッ
クスさせて、全体として摩擦抵抗の小さい表面を作るこ
とに着目したのである。
【0020】次に、この溶射方法について、図9及び図
10を参照して詳細に説明する。
【0021】図9において、摺動軸1は所定速度で回転
されるとともに、酸素アセチレン用のガストーチ30か
らは、2900〜3000℃(特に2900〜2950
℃が好ましい)の火炎90が出て、溶融セラミック粉末
が摺動軸1表面に溶射される。摺動軸1の回転速度は、
ガストーチ3によって加熱される摺動軸1の周面の温度
がそこに熱歪が残らない範囲である40〜60℃位に定
められる。各被溶射材の性質によって異なるが、一般的
には、摺動軸3の径を25mm〜30mmとすると、そ
の回転速度は300〜500r.p.mとされ、これを表面
速度に換算すると、約23m/min〜47m/min
位となる。なお、ガストーチ30と摺動軸1の表面間の
距離は約12〜15cm位が好適である。
【0022】一般に、トーチからの火炎のエネルギーの
99%はロスであり、トーチと被溶射材(摺動部材)と
を所定の速度で相対移動(トーチを移動させてもよい)
させれば、被溶射材の表面温度は40〜50℃位の範囲
に押さえられることが確認された。
【0023】したがって、かかる溶射法によれば、布、
紙等にもセラミック溶射が可能となる。この溶射方法に
おいては、溶射温度が2900〜3000℃と通常のプ
ラズマ溶射に比較して低いので、溶射表面の気孔率が2
〜20%位となり、多孔性のものとなる。一般に、気孔
率はセラミック粉末の融点、セラミック粉末の粒度、溶
射温度、溶射時間、噴射スピード(ガス圧)粉末の比
重、被溶射面の温度等の調整により10〜15%に調整
されることが好ましい。したがって、TiO2の粉末は
1500〜1700℃で溶融するので、溶射温度は15
00℃位でも、他の要素の調整によって可能であり、そ
の上限は熱歪を起こさないように調整可能な3500℃
と設定することができる。軸上に形成される被膜の厚さ
は、10〜300μm程度で十分である。このように、
溶射したままでは、表面がやや粗いが、真空炉40内で
テフロン粉末を軸上に供給して真空含浸させる。これに
よりセラミックス形成膜にテフロンの摺動特性を与え完
全オイルレスの摺動部材となる。含浸材としては、テフ
ロン等のフッソ系樹脂の他に、二硫化モリブデン、チッ
化ボロン、フッ化ピッチ、ダイヤモンドを分散した高分
子材料も使用され得る。この実施例では、図10に示す
ように硬いセラミック膜100の気孔内にテフロン10
1が含浸された状態となり、その後、砥石50によって
軸周面を研摩して周面の平均粗さRaが0.2μ以下と
なるように仕上げる。
【0024】このようにして作成された摺動軸1は、一
般にその周面に形成されたセラミック膜の硬度がビッカ
ース硬度HV700以上であり、これを受けるブッシュ
2は前述したようななじみ性の良いセラミックス膜の硬
度の1/3以下の硬度を有する材料で構成される。な
お、ブッシュ2のマトリックス中に若干の潤滑性を増大
するための金属、例えばモリブデン(Mo)等を加える
のが好ましい。かかる摺動部材は殆ど摩耗することなく
(±3μm以下)、したがって、周囲の汚れがなく、焼
付きがないし、摺動部材自体の熱膨張もないし、完全オ
イルレスにすることができて潤滑油の供給も省略でき
る。また、このようなセラミックス摺動部材は、負荷
(荷重、スピード)の変化に対して強く、著しく負荷が
増大しても摩耗への影響は少なく、この性質は従来のオ
イルレス摺動部材に全く見られない。
【0025】また、摩耗が殆どないので、シール形状の
金属基材にセラミックス膜を形成すれば、黒鉛、ゴムシ
ールの代わりにも使用できる。かかる摺動部材は、摩耗
粉がないので汚れがないため、例えば、半導体製造装置
のようなクリーンルームで使用される装置の軸受、セラ
ミックスの耐薬品耐摩耗性の故に食品製造装置、医療装
置の機械要素、あるいは、精密旋盤、精密測定装置のよ
うな高速高精度装置の機械要素として使用され得る。な
お、図11に示すようなリニアーガイドLGのレール2
00のガイド面200a上を前記摺動軸3を同様に処理
し、このレール200にブッシュ2と同様に処理したキ
ャリアボディ201を摺動させることも可能である。
【0026】以下、実施例について説明する。
【0027】
【実験例】Al23とTiO2粉末(チタニア)を6
0:40の割合でアーク電気炉内に供給し、3000℃
で溶融させ、冷却凝固させた後、ミルで粉砕して粒度3
0〜50μmの共晶体を生成した。この共晶体粉末を低
温による溶射法でSUS304の直径13,16,20
mmの軸を300〜500r.p.mで回転し、軸上に長さ
60〜100mmに亘って厚さが0.3〜0.35mm
のセラミックス膜を形成し、真空炉で弗化アクリルを膜
内に含浸させ、砥石で平均粗さRa0.15μmに仕上
げた。
【0028】ブッシュとしては、モリブデンシリサイド
をマトリックスに含ませた6/4黄銅を使用した。この
時のセラミックス膜の硬度はロックウェル硬さHRC6
0〜64であり、ブッシュ2の摺動面の硬さは、HRC
1.5〜6であった。
【0029】そして、図3に示すように、移動フレーム
60を台フレーム61とその上に載置された載置フレー
ム62とで構成し、この載置フレームの突出部62aに
図4に示すようなブッシュ2を取付け、このブッシュ2
に、図5に示すように前記軸1が係合するように軸1を
台フレーム61を貫通するように固定配設し、図示しな
いモータを含む移動装置によって前記移動フレーム60
を上下に5千万回往復動させた。この時の軸1(ポス
ト)の膜の寸法変化を表1と図6に示す。
【0030】
【表1】 この場合、ポスト上部、中央部及び下部とは、図3の軸
1のa部分、b部分及びc部分をそれぞれ示している。
これによれば、軸上部は殆ど摩耗せず、軸中央部はスト
ローク数が0〜1千万回の範囲で1μm程度摩耗し、軸
下部がストローク数が0〜数2千万回の範囲で3μm程
度摩耗することが判る。なお、ストローク数2千万回以
上での摩耗は全く生じない。
【0031】更に、この時のブッシュ2の摺動面の寸法
変化を表2及び図7に示す。
【0032】
【表2】 この場合、ブッシュ上部、中部及び下部とは図4のa部
分、b部分及びc部分をそれぞれ示している。これら
表、図によれば、ブッシュ上部における寸法変化は摺動
開始から約1100万回のストローク数の範囲で約1.
5μmであり、ブッシュ中央は1100万回までの範囲
で0.5μmと著しく小さい。また、1100万回以降
は殆ど摩耗がないことが判る。
【0033】前記摺動軸1とブッシュ2の両摺動面を考
慮すると、2千万回以上のストローク数では両摺動面が
完全になじんで界面状態が当初とは異なってきて、それ
以降の摩耗は殆どゼロとなることが判る。すなわち、摺
動軸1とブッシュ2との2千万回位の摺動の結果、摺動
軸1の摺動面とブッシュ2の摺動面間にセルフライニン
グが行われ、両摺動面間にセラミック膜と黄銅膜との極
薄混合膜が形成され両摺動面が完全になじんで摩耗が殆
どゼロとなるものと思われる。そこで、セルフライニン
グ後に両摺動部材を機械要素として種々の装置内に組込
めば、装置の寸法誤差のない機構を確保できることとな
る。
【0034】また、この時の図3に示す移動フレームの
各部の温度変化を表3と図8に示す。
【表3】 ここで、表3のA,B及びCとは、図3に示す移動フレ
ームの上部を占める載置フレームのブッシュ2の近傍位
置、台フレーム上の摺動軸近傍位置及び台フレームの側
面位置をそれぞれ示している。これによれば、移動フレ
ーム10を往復動させるモータの温度が50℃前後であ
るが、ブッシュ2の摺動面の温度が30〜40℃の間で
あり、移動フレーム10の各位置A,B、Cの温度がブ
ッシュ2の摺動面の温度よりも高くなっている。これ
は、モータの温度影響が移動フレーム20に与えられる
ことを示していると思われ、摺動軸1とブッシュ2の摺
動面の温度上昇は無視できる程少ないことが判り、温度
上昇による各部の膨張は考慮する必要がなくなり理想の
摺動部材となる。
【0035】前述した摺動部材は往復運動に適用した場
合を示しているが、回転運動用の軸受として適用できる
ことは言うまでもない。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、歪
がなく、負荷の著しい変化に対して強く、殆ど摩耗のな
いような摺動部材とすることができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の摺動部材の正面図である。
【図2】本発明の摺動部材の製造方法を示す工程図であ
る。
【図3】本発明の摺動部材を組込んだ移動フレームの斜
視図である。
【図4】本発明の第2摺動部材としてのブッシュの斜視
図である。
【図5】本発明の第1摺動部材としての摺動軸の正面図
である。
【図6】摺動軸の摩耗状態を示す折れ線グラフである。
【図7】ブッシュの摩耗状態を示す折れ線グラフであ
る。
【図8】本発明の摺動部材を組込んだ移動フレームの各
部の温度変化を示す折れ線グラフである。
【図9】本発明にかかる溶射方法の詳細図である。
【図10】溶射後の摺動部材の表面状態図である。
【図11】本発明を適用したリニアーガイドの斜視図で
ある。
【符号の説明】
1…摺動部材 2…ブッシュ 3…セラミック膜 10…アーク電気炉 20…ミル 30…溶射ガン 40…真空炉 50…砥石
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 DA02 QA04 SC04 SD01 SD04 SD10 SE02 SE04 SE06 SE10 4K031 AA02 AB08 CB01 CB09 CB42 CB43 CB44 CB46 CB49 CB50 CB51 DA01 EA01 EA02 EA10 FA07 FA08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摺動部品の表面と粉末セラミックス材料
    又はセラミックスと固体潤滑材との複合粉末を溶射する
    トーチとを相対的に摺動部品の表面に熱歪が残らない範
    囲で移動し、溶射温度を1500〜3500℃に調節し
    て気孔率が2〜20%のセラミックス膜を形成し、この
    セラミックス膜に含浸材を含浸させるようにしたことを
    特徴とする摺動部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記トーチはガストーチであることを特
    徴とする請求項1記載の摺動部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも2種以上のセラミックス材料
    を溶融して冷却凝固させ、次いで、粉砕して所定粒度の
    共晶セラミックス粉末を準備し、この共晶セラミック粉
    末がトーチで溶射されることを特徴とする請求項1又は
    2記載の摺動部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記セラミックス材料はAl23−Ti
    2であり、その混合割合を6:4としたことを特徴と
    する請求項1記載の摺動部材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記含浸材は、フッソ系樹脂、二硫化モ
    リブデン、チッ化ボロン、フッ化ピッチ、ダイヤモンド
    を分散した高分子材料のうち、少なくとも一種からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の摺動部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 気孔率が5〜20%のセラミックス膜を
    摺動部品の表面に形成し、このセラミックス膜に含浸材
    を含浸させたことを特徴とする摺動部材。
  7. 【請求項7】 前記セラミックス膜の材料はAl22
    TiO2であることを特徴とする請求項6記載の摺動部
    材。
  8. 【請求項8】 前記含浸材はテフロン、二硫化モリブデ
    ン、チッ化ボロン、フッ化ピッチ、ダイヤモンドを分散
    した高分子材料のうち、少なくとも一種からなることを
    特徴とする請求項6又は7記載の摺動部材。
  9. 【請求項9】 セラミックス粉末を溶射して形成された
    気孔率5〜20%のセラミックス膜に含浸材を含浸した
    摺動部を有する第1摺動部材と、この第1摺動部材と係
    合する第2摺動部材からなり、この第2摺動部材の摺動
    部は第1摺動部材の摺動部よりも硬度が1/2以下の材
    質で形成されていることを特徴とする摺動部材。
  10. 【請求項10】 前記第1摺動部材の摺動部はAl23
    −TiO2の共晶粉末に含浸材を含浸させたものからな
    り、前記第2摺動部材の摺動部は銅合金からなることを
    特徴とする請求項9記載の摺動部材。
JP31258298A 1998-11-02 1998-11-02 摺動部材の製造方法及び摺動部材 Pending JP2000136827A (ja)

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