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JP2000135718A - 複合スタンパ - Google Patents

複合スタンパ

Info

Publication number
JP2000135718A
JP2000135718A JP31168398A JP31168398A JP2000135718A JP 2000135718 A JP2000135718 A JP 2000135718A JP 31168398 A JP31168398 A JP 31168398A JP 31168398 A JP31168398 A JP 31168398A JP 2000135718 A JP2000135718 A JP 2000135718A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
layer
pattern
insulating layer
stamper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31168398A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Tanaka
裕二 田中
Isao Umei
勇雄 梅井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP31168398A priority Critical patent/JP2000135718A/ja
Publication of JP2000135718A publication Critical patent/JP2000135718A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スタンパを用いた微細なパターンの転写を伴
う樹脂の射出成形又は射出圧縮において、一般的な金型
温度と射出圧力や保圧圧力であっても、パターンの高い
転写性が容易に得られるようにする。 【解決手段】 熱伝導率及び厚みがそれぞれ0.002
cal/cm・sec・℃以下及び100〜1000μ
mの樹脂断熱層1の表面に、成形品に転写すべきパター
ンが形成されており、この樹脂断熱層1の裏打ち層2と
して厚さ0.1mm以上の金属が一体に設けられている
複合スタンパとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばコンパクト
ディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DV
D)、レーザーディスク(LD)、ミニディスク(M
D)、マグネットオプティカルディスク(MO)等の光
ディスク又は光・磁気ディスクや、微細レンズを有する
導光板等の成形時に、これらにトラッキング溝や微細レ
ンズ等の微細なパターンを転写するために金型に取り付
けられるスタンパに関する。
【0002】
【従来の技術】上記光ディスク、光・磁気ディスクや導
光板等は、表面にトラッキング溝や微細レンズ等の微細
なパターンを有するもので、通常、当該パターンに対応
するパターンを有する金属スタンパを金型内の所定位置
に取り付け、樹脂の射出成形又は射出圧縮成形によって
製造されている。
【0003】上記金属スタンパは、必要なパターンを形
成したガラス製等のマスター型の表面に、電鋳加工法等
によってニッケル等の金属を堆積させ、この金属堆積層
をマスター型より剥離することで、上記パターンが転写
された金属シートとして製造されている。
【0004】ところで、上記金属スタンパを用いた場
合、転写すべきパターンが細かいものとなると、転写性
が低下することから、これを補うために金型温度を上げ
たり射出圧力や保圧圧力を高くすることが必要になり、
成形サイクルの遅延、反りの発生等の問題を生じてい
る。
【0005】従来、上記の問題を解決するために、金属
スタンパの厚みを0.1〜5mmとすると共に、この金
属スタンパを、熱伝導率が1.0×10-4〜9.0×1
-4cal/sec・cm・℃で、厚みが10〜130
μmの断熱材を背面に介在させて金型に取り付けること
が提案されている(特開平9−123223号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等の知見によると、上記従来の提案のような所要の金
属スタンパを所要の断熱材を介して金型に取り付けて
も、満足できる転写性の向上は望めないものである。
【0007】即ち、転写性の低下は、金型内に射出され
た溶融樹脂が金属スタンパのパターン面と接触した時
に、金属スタンパと接触した溶融樹脂の表面が瞬時に冷
却されて、パターン面に十分密着する前に流動性を失
い、微細なパターンの細かな凹部にまで入り込めなくな
ることによって生じると考えられる。上記従来の提案で
は、全体が熱伝導率の高い金属で構成された金属スタン
パをそのまま使用しており、その背面に断熱材を介在さ
せてはいるが、金属スタンパと金型内の樹脂の熱が均衡
するまで、急速に樹脂の冷却が進行することになる。従
って、断熱材を介在させない場合に比して多少の転写性
の向上は得られても、大きな転写性の向上にはなりにく
いものである。
【0008】本発明は、このような従来の問題点を解消
するもので、スタンパを用いた微細なパターンの転写を
伴う樹脂の射出成形又は射出圧縮において、一般的な金
型温度と射出圧力や保圧圧力であっても、パターンの高
い転写性が容易に得られるようにすることを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】このために本発明は、樹
脂の射出成形もしくは射出圧縮成形に用いられるスタン
パにおいて、熱伝導率及び厚みがそれぞれ0.002c
al/cm・sec・℃以下及び100〜1000μm
の樹脂断熱層の表面に転写すべきパターンが形成されて
おり、この樹脂断熱層の裏打ち層として厚さ0.1mm
以上の金属が一体に設けられていることを特徴とする複
合スタンパを提供するものである。
【0010】また、本発明は、上記樹脂断熱層が、鉛筆
硬度H以上の耐傷付き性を有する樹脂表面層と、鉛筆硬
度H未満の耐傷付き性の樹脂内層とから構成されている
ことを特徴とする複合スタンパ、及び、上記樹脂断熱層
の表面に、厚み0.1〜100μmで、鉛筆硬度H以上
の耐傷付き性を有し、成形品に転写すべきパターンが形
成された金属表面層が設けられていることを特徴とする
複合スタンパを提供するものでもある。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る複合スタン
パの第1の例を示す断面図である。本複合スタンパにお
いては、表面側が樹脂断熱層1で、この樹脂断熱層1の
表面に転写すべきパターンが形成されている。また、樹
脂断熱層1の背面側には、裏打ち層2が一体に設けられ
ている。
【0012】樹脂断熱層1は、転写すべきパターン面を
構成すると同時に、このパターン面に接した溶融樹脂の
表面が急冷されるのを防止し、金型内の溶融樹脂の表面
が流動性を維持したまま、パターン面に対して十分密着
されるようにするためのものである。
【0013】樹脂断熱層1としては、接触した溶融樹脂
の急冷を防止するために、熱伝導率が0.002cal
/cm・sec・℃以下であることが必要である。熱伝
導率が0.002cal/cm・sec・℃を超える場
合、この樹脂断熱層1に接触した溶融樹脂の冷却が早ま
り、転写性の向上が得にくくなる。また、樹脂断熱層1
の厚み(パターンの凹部部分で測定した厚み)は、10
0〜1000μmであることが必要で、150〜500
μmであることが好ましい。厚みが100μm未満で
は、金型内の溶融樹脂の熱が、樹脂断熱層1を介して、
裏打ち層2から金型へと逃げやすく、接触した溶融樹脂
の急冷を押えにくくなる。また、厚みが1000μmを
超えると、金型の冷却時間が長くなって成形サイクルが
遅延しやすくなる。
【0014】樹脂断熱層1の構成樹脂としては、上記熱
伝導率と、成形環境に耐える耐熱性及び機械的強度が得
られるものであれば特に制限はないが、ポリイミドが適
している。ポリイミドとしては、例えばピロメリット酸
系ポリイミド、ビフェニルテトラカルボン酸系ポリイミ
ド、トリメリット酸を用いたポリアミドイミド、ビスマ
レイミド系樹脂(ビスマレイミド/トリアジン系等)、
ベンゾフェノンテトラカルボン酸系ポリイミド、アセチ
レン末端ポリイミド、熱可塑性ポリイミド等を挙げるこ
とができる。また、これらのポリイミドの変性物、各種
ブレンド物を用いることもできる。例えば、エポキシ基
等で変性したポリイミドや、エポキシ基含有物とのブレ
ンド物を用いることができる。
【0015】樹脂断熱層1は、熱伸縮によるパターンの
変形を防止するために、熱膨張係数が5×10-5以下で
あることが好ましく、更に好ましくは熱膨張係数が4×
10-4以下のものである。また、同様の理由から、ガラ
ス転移温度が150℃以上であることが好ましい。更
に、裏打ち層2との剥離を防止するためには、樹脂断熱
層1の熱望長係数が裏打ち層2の熱膨張係数の3倍以下
かつ0.5倍以上であることが好ましく、更に好ましく
は2倍以下0.6倍以上である。
【0016】裏打ち層2は、上記樹脂断熱層1を背面か
ら補強して、パターンの変形を防止すると共に、取り扱
い性を向上させるためのもので、金属で構成されてい
る。裏打ち層2の厚みは、確実な補強作用を得る上で、
0.1mm以上であることが必要である。裏打ち層2を
構成する金属としては、鉄、鉄を50重量%以上含む鋼
材、アルミニウム、アルミニウムを50重量%以上含む
合金、ニッケル、クロム、銅、銅合金、亜鉛合金等を用
いることができる。
【0017】次に、第1の例に係る複合スタンパの製造
方法を説明する。
【0018】まず、成形品に付すべきパターンを形成し
たマスター型を用意する。このマスター型は、通常ガラ
ス製であるが、鋼等の金属製であってもよい。
【0019】マスター型のパターン側の表面に必要に応
じて薄く離型剤を塗布する。マスター型と樹脂断熱層1
の構成樹脂が非接着性であれば離型剤の塗布は不要であ
るが、両者間に接着性がある場合、樹脂断熱層1を剥離
しやすくするために離型剤を塗布することが好ましい。
離型剤を塗布する場合、マスター型のパターン形状の正
確な転写を阻害しないよう、1μm以下の塗布厚みとす
ることが好ましく、更に好ましくは0.1μm以下の塗
布厚みとする。
【0020】次いで、マスター型のパターン側の表面
に、樹脂断熱層1の構成樹脂の前駆体(例えば前記ポリ
イミドの前駆体溶液)を塗布し、加熱して硬化させる。
【0021】上記加熱硬化後、マスター型に付着したま
まの樹脂断熱層1の背面を切削や研磨により平滑化及び
平面化する。この平滑化と平面化は、裏打ち層2の良好
な接着状態を得やすくすると共に、樹脂断熱層1の背面
に残る凹凸が樹脂断熱層1の表面に影響してパターン形
状が乱れるのを防止するためのものである。
【0022】上記平滑化及び平面化した樹脂断熱層1の
背面に、金属シートを接着剤を用いて接着し、裏打ち材
2を一体に付設する。接着剤としては、例えばエポキシ
系接着剤を用いることができる。そして、この裏打ち材
2の付設後、マスター型から樹脂断熱層1を剥離するこ
とで本複合スタンパを得ることができる。
【0023】上記説明においては、樹脂断熱層1の構成
樹脂を加熱硬化させて背面の平滑化及び平面化処理を行
ってから接着剤で金属シートを接着しているが、金属シ
ートの接着は、樹脂断熱層1の構成樹脂の塗布後、加熱
硬化させる前に金属シートを平らに押し付け、金属シー
トを圧接させた状態で加熱硬化させることで行うことも
できる。また、平滑化及び平面化処理した樹脂断熱層1
の背面に、スパッタリング処理等で金属の導電膜を形成
し、電解メッキによってニッケル、銅、クロム等を堆積
させることで裏打ち層2の付設を行うこともできる。
【0024】次に、図2に基づいて、本発明に係る複合
スタンパの第2の例を説明する。
【0025】本例の複合スタンパは、樹脂断熱層1が、
樹脂内層1aと、樹脂内層1aの表面に一体に設けられ
た樹脂表面層1bとから構成されている。この樹脂内層
1aと樹脂表面層1bは、両者共に熱伝導率が0.00
2cal/cm・sec・℃以下の樹脂で構成されてい
るものである。樹脂内層1aは、図1で説明した樹脂断
熱層1と同様の材料で同様にして形成されるものであ
り、また樹脂内層1aと樹脂表面層1bとからなる樹脂
断熱層1の背面に裏打ち層2が一体に設けられている点
は図1で説明したものと同じである。
【0026】樹脂表面層1bは、パターン面に接した溶
融樹脂の表面が急冷されるのを防止する樹脂断熱層1の
一部であると同時に、パターン面の傷付きを保護するも
ので、鉛筆硬度H以上の耐傷付き性を有する樹脂層であ
る。また、樹脂表面層1bは、成形時に使用する樹脂や
マスター型との離型性をも兼ね備えていることが好まし
い。
【0027】樹脂表面層1bを構成する樹脂としては、
シリコーン系ハードコート剤、特にシリコーン系ハード
コート剤にエポキシ系物質を配合したものが好ましい。
具体的にはポリシロキサンとエポキシ樹脂を主成分とす
るハードコート剤を挙げることができる。
【0028】本例における樹脂断熱層1の全体厚みは、
第1の例で説明したように、100〜1000μmであ
ることが必要で、150〜500μmであることが好ま
しいが、樹脂表面層1bの厚みが0.1〜100μm
で、残部が樹脂内層1aであることが好ましい。樹脂表
面層1bの厚みが0.1μm未満では、十分な表面保護
を図りにくく、また厚みが100μmを超えると、熱伸
縮によって亀裂が生じやすくなる。
【0029】樹脂表面層1bの構成樹脂には、粒径が
0.001〜1μmの酸化珪素、炭酸カルシウム、タル
ク等の微粉末を、固形分比で0.1〜50重量%添加す
ることができる。このような微粉末の添加によって、パ
ターンの表面に更に微細な凹凸を形成することができ、
これによってこのパターンが転写された成形品における
光透過率等の光学的特性を調整することができる。
【0030】尚、樹脂断熱層1における樹脂内層1aは
図1で説明した樹脂断熱層1と同様の樹脂で同様に形成
されるものであり、裏打ち材2は、図1で説明した裏打
ち材2と同様である。
【0031】上記第2の例に係る複合スタンパの製造
は、マスター型の表面に、樹脂表面層1bの構成樹脂の
前駆体溶液を塗布し、これを加熱硬化させた後、前記第
1の例と同様にして、樹脂内層1aと裏打ち層2を順次
形成することで行うことができる。この樹脂表面層1b
の構成樹脂の前駆体溶液を塗布する前に、必要に応じて
離型剤を塗布しておくのは第1の例と同様である。
【0032】更に、図3に基づいて本発明に係る複合ス
タンパの第3の例を説明する。
【0033】本例の複合スタンパは、樹脂断熱層1の表
面に一体に設けられた金属表面層3を有するものとなっ
ている。樹脂断熱層1と裏打ち層2はそれぞれ図1で説
明したものと同じである。
【0034】金属表面層3は、パターン面の傷付きを保
護するためのもので、鉛筆硬度H以上の耐傷付き性を有
する金属で構成されているものである。この金属の具体
例としては、ニッケル、クロム、シリコン、シリコン化
合物等を挙げることができる。
【0035】金属表面層3は、厚みが0.1〜100μ
mであることが必要である。厚みが0.1μm未満で
は、十分な表面保護を図りにくく、また厚みが100μ
mを超えると、熱伝導率の高い金属製であることから、
成形時の樹脂の急冷を防止しにくくなる。
【0036】上記第3の例に係る複合スタンパの製造
は、マスター型(通常ガラス製)の表面に、スパッタリ
ングやプラズマCVD処理等で金属表面層3を形成した
後に、前記第1の例と同様にして樹脂断熱層1と裏打ち
層2を形成することで行うことができる。プラズマCV
D処理で金属表面層3を形成する場合の原料ガスとして
は、例えばSi、C及びHを含む化合物、例えばメチル
シラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン等を用いる
ことができる。また、シラン形化合物と炭化水素を用い
ることもできる。
【0037】本発明に係る複合スタンパにおいて、金型
との接触面となる裏打ち層2の背面は、耐摩耗性等を向
上させるために、表面硬度を向上させる加工を施してお
くことが好ましい。
【0038】本発明に係る複合スタンパは、一般の射出
成形又は射出圧縮成形に用いられる。成形材料には特に
制限はなく、例えばPMMA、GPPS、AS、AB
S、PP、PE、PC等、結晶性であるか非結晶性であ
るかによらず適用することができる。成形に際しては、
射出充填途中での溶融樹脂の冷却固化を防止するために
高速で射出することが好ましく、また本発明の複合スタ
ンパによる転写性の向上が得やすいことから、射出圧縮
成形に用いることが好ましい。本発明に係る複合スタン
パは、通常、固定型側に取り付けられるが、可動型側に
取り付けることもできる。
【0039】
【実施例】実施例1 図4に示されるようなピッチ1μm、深さ1μmの断面
三角形状の凹凸パターンを有するガラス製のマスター型
の表面に、直鎖型ポリイミドの前駆体であるポリイミド
ワニス(東レ社製「トレニース#3000」)を塗布
し、加熱硬化させて樹脂断熱層を形成した後、この樹脂
断熱層の背面を研削平滑化すると共に、樹脂断熱層の厚
みが300μmになるように調整した。次に、平滑化し
た樹脂断熱層の背面に、裏打ち層として厚み1mmの金
属板をエポキシ系接着剤で接着一体化した後、マスター
型から剥離して複合スタンパを得た。得られた複合スタ
ンパのパターンを表面粗さ計(東京精密社製)で測定し
たところ、ピッチ1μm、深さ1μmで凹凸パターンが
形成されていることが確認された。
【0040】得られた複合スタンパを、厚さ2mmの板
状成形品を成形する金型の片面に装着し、射出成形機
(日精樹脂工業社製「FS80」)で成形を行った。成
形はPMMA(旭化成工業社製「デルペット80N」)
を用い、樹脂温度240℃、金型温度60℃で行った。
【0041】得られた成形品のパターン転写面を表面粗
さ計で測定し、成形品のパターン深さdと複合スタンパ
のパターン深さDとから、(d/D)×100によって
転写率を算出したところ、82%であった。
【0042】実施例2 実施例1と同じマスター型の表面に、ポリシロキサンと
エポキシ樹脂を主体とする重合体(東芝シリコン社製
「YP−9327」)を5μm塗布硬化させて樹脂表面
層を形成した後、実施例1の樹脂断熱層と同様にして樹
脂内層を形成し、更に実施例1と同様にして裏打ち層を
接着一体化してからマスター型から剥離することで複合
スタンパを得た。得られた複合スタンパのパターンを表
面粗さ計で測定したところ、ピッチ1μm、深さ1μm
で凹凸パターンが形成されていることが確認された。
【0043】この複合スタンパを用い、実施例1と同様
にして成形を行い、実施例1と同様に転写率を算出した
ところ、82%であった。
【0044】実施例3 実施例1と同じマスター型の表面に、金をスパッタリン
グした後、厚み3μmのクロムメッキを施して金属表面
層を形成した後、実施例1と同様にして樹脂断熱層と裏
打ち層を形成してからマスター型から剥離することで複
合スタンパを得た。得られた複合スタンパのパターンを
表面粗さ計で測定したところ、ピッチ1μm、深さ1μ
mで凹凸パターンが形成されていることが確認された。
【0045】この複合スタンパを用い、実施例1と同様
にして成形を行い、実施例1と同様に転写率を算出した
ところ、82%であった。
【0046】比較例1 実施例1と同じマスター型を用い、電鋳法によって厚み
0.5mmの金属スタンパを得た。得られた金属スタン
パのパターンを表面粗さ計で測定したところ、ピッチ1
μm、深さ1μmで凹凸パターンが形成されていること
が確認された。
【0047】この金属スタンパを用い、実施例1と同様
にして成形を行い、実施例1と同様に転写率を算出した
ところ、55%であった。
【0048】比較例2 比較例1で用いた金属スタンパの裏面に厚み100μm
のポリエステルフィルムを介在させて金型に取り付けた
他は実施例1と同様にして成形を行い、実施例1と同様
に転写率を算出したところ、55%であった。
【0049】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る複合ス
タンパによれば、スタンパを用いた微細なパターンの転
写を伴う樹脂の射出成形又は射出圧縮において、一般的
な金型温度と射出圧力や保圧圧力であっても、パターン
の高い転写性が容易に得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合スタンパの第1の例を示す断
面図である。
【図2】本発明に係る複合スタンパの第2の例を示す断
面図である。
【図3】本発明に係る複合スタンパの第3の例を示す断
面図である。
【図4】実施例及び比較例におけるパターン形状の説明
図である。
【符号の説明】
1 樹脂断熱層 1a 樹脂内層 1b 樹脂表面層 2 裏打ち層 3 金属表面層
フロントページの続き Fターム(参考) 4F202 AA21 AG19 AH38 AH74 AH79 AJ02 AJ03 AJ09 AJ13 CA11 CB01 CK11 5D121 CA01 DD05 DD07 DD17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂の射出成形もしくは射出圧縮成形に
    用いられるスタンパにおいて、熱伝導率及び厚みがそれ
    ぞれ0.002cal/cm・sec・℃以下及び10
    0〜1000μmの樹脂断熱層の表面に、成形品に転写
    すべきパターンが形成されており、この樹脂断熱層の裏
    打ち層として厚さ0.1mm以上の金属が一体に設けら
    れていることを特徴とする複合スタンパ。
  2. 【請求項2】 樹脂断熱層が、鉛筆硬度H以上の耐傷付
    き性を有する樹脂表面層と、鉛筆硬度H未満の耐傷付き
    性の樹脂内層とから構成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の複合スタンパ。
  3. 【請求項3】 樹脂断熱層の表面に、厚み0.1〜10
    0μmで、鉛筆硬度H以上の耐傷付き性を有し、成形品
    に転写すべきパターンが形成された金属表面層が設けら
    れていることを特徴とする請求項1に記載の複合スタン
    パ。
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