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JP2000131291A - 鋳物の材質検査装置 - Google Patents

鋳物の材質検査装置

Info

Publication number
JP2000131291A
JP2000131291A JP10301538A JP30153898A JP2000131291A JP 2000131291 A JP2000131291 A JP 2000131291A JP 10301538 A JP10301538 A JP 10301538A JP 30153898 A JP30153898 A JP 30153898A JP 2000131291 A JP2000131291 A JP 2000131291A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
external force
vibration
maximum value
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10301538A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Ikeda
昌広 池田
Kazuo Ohashi
一夫 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP10301538A priority Critical patent/JP2000131291A/ja
Publication of JP2000131291A publication Critical patent/JP2000131291A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳物製品の材質の判定を打音により精度良く
検査することができる鋳物製品の材質検査装置を得る。 【解決手段】 鋳物製品1をハンマ2にて打撃したとき
の加振力を加振力センサ11にて検出し、比率演算器1
5にて加振基準値との比率を求める。また、ボルト2に
発生した打音をマイクロホン3により検出し、アナログ
BPF5により周波数帯域毎の時系列信号に分離し、そ
の時系列信号を整流してピークホールド7にて各周波数
帯域における瞬間的な最大値を抽出する。その最大値を
比率演算器15にて算出した比率を基に補正し、比較器
9において予め設定された材質に対応する振動基準値と
比較して正常・異常の判定を行い、判定結果が異常の場
合に警報器に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鋳物製品の材質
を検査する鋳物の材質検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一定の形状を有する物体は打撃等が与え
られると振動して音波を発生する。発生する音波の振動
数は形状、材質等により変化する。形状が一定の場合は
材質により振動数が変わる。このことを利用して一定の
形状の鋳物製品を打撃して振動数を測定し、材質を推定
する検査装置の例として特開昭59−48655号公報
に開示されたものがある。その構成を図6に示す。図に
おいて、91は対象物の鋳物製品、92は鋳物製品91
を打撃して振動を発生させるハンマ、93は打音を電気
信号に変換するマイクロホン、94はマイクロホンで変
換された電気信号を増幅する増幅器、95はローパスフ
ィルタ、96はハイパスフィルタ、97はA/D変換
器、98はマイクロプロセッサ、99はマイクロプロセ
ッサ98の出力を表示する表示器である。
【0003】図6の構成において、鋳物製品の材質検査
を行う方法について説明する。まず、ハンマ92により
鋳物製品91を打撃すると、鋳物製品91は振動して音
波を発生する。発生した音波はマイクロホン93で電気
信号に変換されて増幅器94に入力され、増幅器94で
増幅されてローパスフィルタ95、ハイパスフィルタ9
6を通って不要周波数成分が除去され、A/D変換器9
7でデジタル信号に変換され、波形データとしてマイク
ロプロセッサ98に入力され、マイクロプロセッサ98
において、予め検査対象とする鋳物製品の材質と固有振
動数の関係が記憶されており、測定された鋳物製品の振
動データを基に周波数スペクトルを演算して固有振動数
を求め、予め記憶された材質と固有振動数の関係から鋳
物製品の材質が検査され、検査結果が表示器99に表示
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように図6の従
来の鋳物製品の材質を推定する検査装置では、打撃によ
り発生した振動信号の固有振動数のみで判定しているの
で、打撃したときの振動が複合周波数となる形状の場合
で、主要な周波数成分以外の周波数に異常の特徴が現る
場合には正確な材質の検査ができない問題点があった。
【0005】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたものであり、次のような鋳物の材質検査
装置を得ることを目的とする。 a.打撃により発生した振動の状態と基準状態と比較し
て判定の信頼性を向上させることができる。 b.安価で高速処理ができる。 c.あるいは小形化でき、条件の変更に柔軟に対応でき
る。 d.操作性を向上できる。 e.対象物に加えられる外力のばらつきの影響を防止で
きる。 f.周囲からの騒音やノイズによる影響を防止できる。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る鋳物の材
質検査装置においては、外力を加えられた対象物から発
生する振動を振動信号として検出する信号検出手段と、
振動信号を複数の所定の周波数帯域毎の時系列信号に変
換する変換手段と、時系列信号の最大値を周波数帯域毎
に抽出する抽出手段と、各最大値をあらかじめ設定され
た周波数帯域毎の振動基準値とそれぞれ比較する比較手
段とを設けたものである。
【0007】振動信号を複数の周波数帯域毎の時系列信
号に変換し、この各時系列信号における最大値を各々抽
出するので、振動信号の周波数分解能が向上するととも
に、時系列信号のなかから感度よく最大値を抽出でき
る。従って、打音の特徴でもある発生直後の大きな音あ
るいは振動の特徴を的確に把握して比較を行うことがで
きる。
【0008】また、変換手段は振動信号の所定の周波数
帯域の周波成分を通過させる複数の帯域フィルタであ
り、抽出手段は各帯域フィルタを通過した周波数成分を
整流し、この整流された周波数成分の各ピーク値の内最
大のものを各々最大値として抽出するものであることを
特徴とする。
【0009】変換手段を帯域フィルタとすると、処理を
高速に行うことができ、装置も簡易で、安価になる。特
に、アナログ帯域フィルタとすると、処理を高速化でき
る。デジタル帯域フィルタとすると、小形化でき、条件
の変更に柔軟に対応できる。また、抽出手段は整流され
た周波数成分から最大値を抽出するので、振動信号の負
符号部に最大値がある場合でも検出でき、振動信号が急
激に減衰する対象物の場合でも的確に比較できる。
【0010】さらに変換手段は、振動信号をウエーブレ
ット変換するウェーブレット変換手段であり、抽出手段
はウェーブレット変換手段による変換結果に基づき周波
数帯域毎の時系列信号の最大値を抽出するものである。
ウェーブレット変換手段とすると、周波数帯域の時系列
信号に分離する際の特性を向上させることができ、判定
の信頼性が向上する。
【0011】そして、変換手段は振動信号を短時間高速
フーリエ変換する短時間高速フーリエ変換手段であり、
抽出手段を短時間高速フーリエ変換手段による変換結果
に基づき周波数帯域毎の時系列信号の最大値を抽出する
ことを特徴とする。短時間フーリエ手段を用いると、周
波数の分解能が向上する。
【0012】さらに、加えられた外力の大きさを検出す
る外力検出手段を設けるとともに、外力の大きさに応じ
て振動信号、時系列信号、最大値、及び振動基準値の少
なくとも1つを補正する補正手段を設けたことを特徴と
する。
【0013】外力の大きさに応じて補正し、比較手段に
おける比較において外力の大きさのばらつきの影響を受
けるのを防止する。また、例えば周波数帯域毎に外力に
応じて異なる補正をすることにより、加えられた外力に
応じて周波数成分の分布が変化するような複雑な構造を
持つ対象物に対しても高い信頼度で比較できる。
【0014】また、加えられた外力の大きさを検出する
外力検出手段を設けるとともに、外力の大きさが所定値
を超えたとき信号検出手段、変換手段、抽出手段、及び
比較手段の少なくとも1つの動作の開始を指令する指令
手段を設けたことを特徴とする。
【0015】指令が出されるまで動作を開始しないの
で、指令がないときの周囲の騒音、振動、雑音等を振動
信号として誤って処理してしまうおそれがない。従っ
て、これらによる影響を防止でき、比較の信頼性が向上
する。
【0016】さらに、加えられた外力の大きさを外力信
号として検出する外力検出手段を設けるとともに、外力
信号を予め設定された外力基準値にて除した比率を求め
る比率演算手段と、上記比率に基づき振動信号と時系列
信号と最大値と振動基準値とのうちの少なくとも1つを
補正することにより比較手段における最大値と振動基準
値との関係を変更する補正手段と、上記比率が所定範囲
内であるか否かを判定する比率判定手段とを設けたこと
を特徴とする。
【0017】比率演算手段にて外力と外力基準値との比
率が所定の範囲内であるか否か、つまり、対象物に与え
る外力即ち加振力が小さすぎたり大きすぎたりしないか
を判定し、この範囲外となるような不適切な外力を与え
たことが、わかるようにする。加振力が小さすぎたり大
きすぎたりすると、対象物が発する振動の周波数特性が
異なる場合などに、誤った判定を防止できる。不適切な
外力を与えたことがわかれば、再度外力を与えればよい
のでそれほど神経を使うことなく操作でき、操作性も向
上する。
【0018】さらに、外力信号を増幅して増幅外力信号
として出力する外力信号増幅手段と振動信号を増幅して
増幅振動信号として出力する振動信号増幅手段とを設
け、比率演算手段の増幅外力信号を外力信号として用い
るものとし、変換手段を増幅振動信号を振動信号として
用いるものとし、増幅外力信号と増幅振動信号との少な
くとも一方の波高値が所定値を超えたことを検出するレ
ンジオーバ検出手段を設けたことを特徴とする。
【0019】測定の信頼性を確保するために増幅外力信
号や増幅振動信号が所定値を超えたこと、即ち外力信号
増幅手段や振動信号増幅手段が飽和するような大きな信
号が入力されたことを検出する。
【0020】また、外力信号増幅手段と振動信号増幅手
段との少なくとも一方の増幅率を自動的に設定する増幅
率自動設定手段を設けたことを特徴とする。
【0021】増幅外力信号や増幅振動信号が適切な出力
範囲となるように増幅率を容易に設定することができ、
操作性が向上する。また、S/N比の低下を防止でき判
定の信頼性も向上する。
【0022】さらに、鋳物製品に外力を与える打撃手段
は、中間部で回動自在に支持され、一端部にボールが取
り付けられたアームと、アームの支持部とボールとの中
間位置で回転が停止するストッパが設けられ、アームが
ストッパに当接する方向に引き付けるばねが装着され、
アームの他端側を下方に押し下げて開放する駆動機構を
備えた構成としたことを特徴とする。この打撃装置を使
用したことにより、鋳物製品に与える外力が安定し、鋳
物製品の材質の判定のばらつきが少なくなる。
【0023】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図1に基づいて説明する。1は対象物の
鋳物製品、2は鋳物製品1を打撃し打音を発生させるハ
ンマ、11はハンマ2に取り付けられ加振力を電気信号
に変換する加振力センサ、12は加振力センサ11で変
換された電気信号を増幅する増幅器、13は増幅器12
で増幅された信号を直流に変換する整流器である。
【0024】14は整流器から出力される直流信号の最
大ピーク値を保持するピークホールド、15はピークホ
ールド14の出力と基準値設定器16に格納された外力
基準値との比率を求める比率演算器、17は整流器13
の出力する直流信号からトリガを検出するトリガ検出器
である。
【0025】19は比率演算器15により求められた比
率を判定する比率判定器、20はピークホールド14か
ら出力されたピーク値から増幅器12の増幅率を自動的
に設定するレンジ自動設定器である。21はピークホー
ルド14から出力されたピーク値からレンジオーバを検
出するレンジオーバ検出器である。
【0026】3はハンマ2に取り付けられ打撃された鋳
物製品の打音を電気信号に変換するマイクロホン、4は
マイクロホン3で変換された電気信号を増幅する増幅
器、5は増幅器4から得られる信号を各周波数帯毎に分
離する変換手段としてのアナログ帯域フィルタ(以下ア
ナログBPFと呼称する)である。このアナログBPF
5は、例えば人間の可聴域である20Hz〜20kHz
をほぼ網羅すべく31.25Hz〜16kHzまでの9
オクターブ分を対象とし、1/3オクターブ毎の分解能
を与えるとして全28バンド分設ける。
【0027】6はアナログBPF5から得られる周波数
帯域毎の時系列信号を整流して直流に変換する整流器、
7は整流器6からの出力の最大ピーク値を保持するピー
クホールド、8は比率演算器15から得られる比率から
ピークホールド7が出力するピーク値に補正をかける補
正器、9は補正器8の出力と基準値設定器10に格納さ
れた値とを比較する比較器、18は各比較器9からの比
較結果を基に全体の判定を行い異常であると判定したと
きに警報を出力する警報器である。
【0028】31はアナログBPFを通さない整流器、
32は整流器31からの出力の最大ピーク値を保持する
ピークホールド、33はピークホールド32から出力さ
れたピーク値から増幅器4の増幅率を自動的に設定する
レンジ自動設定器、34はピークホールド32から出力
されたピーク値からレンジオーバを検出するレンジオー
バ検出器である。
【0029】次に動作として基準となる対象物を用いて
各基準値を設定する基準値設定モードについて説明す
る。まず、増幅器4及び増幅器12の増幅率を最小とす
る。この状態で対象物である鋳物製品1をハンマ2によ
り打撃し、発生した打音をマイクロホン3で電気信号に
変換し、アナログBPFを通さない整流器31、ピーク
ホールド32により打撃音信号の最大値を求める。
【0030】この最大値をレンジ自動設定器33に入力
し適切な計測レンジとなるように増幅器4の利得を設定
する。同様に打撃によりハンマ2に発生した振動を加振
力センサ11で電気信号に変換した後、増幅器12、整
流器13、ピークホールド14により振動信号の最大値
を求める、この最大値をレンジ自動設定器20に入力し
適切な計測レンジとなるように増幅器12の利得を設定
する。
【0031】適切な計測レンジとは、例えばこの実施の
形態1のように加振力の差による補正を行っており、そ
の範囲が1/2〜2倍だとすると基準値と比較して最大
で2倍の入力を受け付ける必要があるため、この基準値
設定モード時に入力される信号レベルが計測レンジの5
0%ととなるように利得を設定する。このようにして基
準値設定モードの最初の1回目の打撃により振動および
音圧の両方の増幅率を設定する。
【0032】次に、ハンマ2により対象物として基準と
する鋳物製品1を打撃する。このときハンマ2に発生し
た振動を加振力センサ11で電気信号に変換し、増幅器
12で、基準値設定モードの最初の1回目の打撃により
設定された利得を与える。この増幅された信号を整流器
13で直流に変換する。トリガ検出器17は整流器13
からの直流信号とあらかじめ設定された基準値と比較を
行い、直流信号がこの基準値を越えたときトリガ出力を
行う。
【0033】ピークホールド14は、整流器13から入
力される直流信号の最大値を記録する。このとき、ピー
クホールド14の動作開始はトリガ検出器17からのト
リガ信号により行われる。
【0034】こうした最大値の記録は打撃による対象物
の発生振動がある程度減衰するまでの一定の時間行わ
れ、その後ピークホールド14からの出力を基準値設定
器16に格納する。
【0035】同様に打撃により発生した音圧信号をマイ
クロホン3で電気信号に変換し、増幅器4で、基準値設
定モードの最初の1回目の打撃により設定された利得を
与える。この増幅された音圧信号が複数個設けられ、そ
れぞれ異なった周波数帯域を通過させるように設定され
たアナログBPF5に入力し、周波数帯域毎の時系列信
号に分離する。
【0036】アナログBPF5で周波数帯域毎に分離さ
れた時系列信号は整流器6で直流信号に変換され、ピー
クホールド7に入力される。ピークホールド7の整流器
6からの直流信号の最大値記録動作は、トリガ検出器1
7からのトリガ信号により開始し、振動用ピークホール
ド14と同様に対象物の音圧減衰までの一定時間行われ
る。このようにして周波数帯域毎の瞬間的な最大値が記
録される。音圧減衰までの一定時間終了後、ピークホー
ルド7により記録された最大値は基準設定器10に格納
される。
【0037】このような基準値設定モードの動作によ
り、基準値設定器16には打撃の強さを示す情報が格納
され、基準値設定器10には打音の周波数帯域毎の瞬間
的な最大音圧を示す情報が格納される。
【0038】次に対象物の検査を行う検査モードについ
て説明する。まずハンマ2により対象物である鋳物製品
1を打撃する。このとき基準値設定モードの時と同様
に、ハンマ2に発生した振動を加振力センサ11で電気
信号に変換し、増幅器12で増幅すると共に整流器13
で直流に変換される。トリガ検出器17も同様に整流器
13からの直流信号からトリガ出力を行い、ピークホー
ルド14はトリガ出力から音圧減衰までの一定時間、直
流信号の最大値を記録する。
【0039】検査モードの場合、音圧減衰までの一定時
間終了後、ピークホールド14に記録された最大値を比
率演算器15に入力し、比率演算器15は、ピークホー
ルド14からの最大値と基準値設定器16に格納されて
いる基準値との比率を演算し出力する。
【0040】打撃により発生した音波も基準値設定モー
ドと同様に、マイクロホン3で電気信号に変換すると共
に増幅器4で増幅し、アナログBPF5により周波数帯
域毎の時系列信号に分離し、整流器6で直流信号に変換
され、ピークホールド7に入力される。ピークホールド
7は、トリガ出力からの音圧減衰までの一定時間、直流
信号の最大値を記録する。
【0041】検査モードの場合、音圧減衰までの一定時
間終了後、ピークホールド7により記録された最大値を
補正器8に入力し、補正器8は比率演算器15から得ら
れる比率から適切な補正値を演算しピークホールド7か
ら得られる最大値に補正し出力する。
【0042】このとき、例えば振動レベルと音圧の補正
を比例で行うとすると、基準値に対して2倍の比率が演
算で得られた場合、ピークホールド7に記録された最大
値を2で除算する。つまり基準値設定モード時における
加振力に対して検査モード時の加振力が2倍になれば、
発生する周波数帯域毎の音圧も2倍に増加しているもの
として得られた最大値を基準値設定モード時の加振力に
換算するため2で除算する。
【0043】このようにして補正された最大値は、比較
器9で基準値設定器10に格納された基準値と比較さ
れ、あらかじめ設定された所定の関係を越えた場合に警
報として警報器18に出力される。
【0044】このときの所定の関係とは、例えばバンド
においては、補正された最大値がそのバンドの音圧基準
値に対して80%〜120%の範囲内を正常、範囲外を
異常として設定しておく。また、他のあるバンドにおい
てはそのバンドの音圧基準値に対して、例えば70〜1
10%の範囲内を正常、範囲外を異常として判定を出す
ように設定しておく。
【0045】さらに音圧基準値が全体的な音圧信号に比
べて小さい場合には、下限側の比較を解除する等の処置
により主成分でない周波数帯域で誤って判定信号が出さ
れないようにする。
【0046】警報器18は、各周波数帯域における比較
器9からの判定結果を入力し、判定信号があらかじめ設
定された数量、例えば2個を越えると異常として外部に
警報出力する。
【0047】比率判定器19は比率演算器15により求
められた比率が所定の関係を超えた時に補正範囲外警報
を出力する。この時の所定の関係とは、例えば1/2倍
〜2倍として設定しておく。すると1/2未満や2倍を
超える入力があった場合に補正範囲外警報が出力され
る。
【0048】このように加振力による補正に範囲の制限
を設けることにより、加振力が極端に変化した場合に発
生する打音の周波数特性が変化する対象物に対しても確
実に検査することが可能となる。
【0049】また、トリガ検出器17にて振動の大きさ
が所定値を超えたときに信号検出手段、変換手段、抽出
手段、及び比較手段の少なくとも1つの動作の開始を指
令する指令手段を設けたので、周囲からのノイズ等の影
響を軽減し、判定の信頼性を向上させることができる。
【0050】さらに、鋳物製品の材質検査装置の動作を
トリガ検出器17からのトリガ信号により開始すること
により周囲からの騒音やノイズによる影響を防止し、判
定の信頼性を向上させることができる。なお、トリガ検
出器17のトリガ信号をピークホールド14及び7に与
えるものを示したが、振動検出器11、増幅器12、ア
ナログBPF5、整流器6、補正器8、比較器9等に与
えて最大値の記憶動作の開始あるいは比較動作の開始を
するようにしても同様の効果を奏する。
【0051】基準値設定モード、検査モードの各モード
時においてレンジオーバ検出器21は、振動信号につい
てピークホールド14から得られるピーク値を入力し、
ピーク値が所定の関係を超えたときにレンジオーバ警報
を出力する。レンジオーバ検出器34は、音の信号につ
いてピークホールド7から得られるピーク値を入力し、
計測信号が所定の関係を超えたときにレンジオーバ警報
を出力する。
【0052】この時の所定の関係とは、例えば計測レン
ジの99%として設定しておく。この場合、99%を超
えた信号が入力されるとレンジオーバ警報が出力され
る。
【0053】また、基準値設定モード時の最初の1回目
の打撃で適切な計測レンジを設定することにより、手動
で計測レンジを設定する煩わしさが無くなり、操作性が
向上する。さらに、手動で設定する際にはレンジが適切
でない場合にはS/N比が低下し、検査の信頼性が低下
するが、自動で適切なレンジに設定されるためこのよう
なことは発生せず、検査の信頼性を向上させた鋳物製品
の材質検査装置を得ることが可能となる。
【0054】また、各信号の入力が飽和する直前でレン
ジオーバ警報を出力することで、増幅器の飽和による誤
判定を防止し、検査の信頼性を向上させた鋳物製品の材
質検査装置を得ることが可能となる。なお、アナログB
PFを用いることで検査を高速に行うことが可能とな
る。
【0055】実施の形態2.実施の形態1では周波数帯
域毎の時系列信号の最大値を求めるのに、アナログBP
Fを用いたが、実施の形態2ではデジタルBPFを用い
た実施の形態であり、図2に基づいて説明する。図2に
おいて、51は整流器13からのアナログ信号をデジタ
ル信号に変換するA/D変換器、52は増幅器4からの
アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器で
ある。53はA/D変換器51からのデジタル信号から
最大値を抽出する抽出手段としての最大値演算器であ
る。
【0056】61はデジタル信号を周波数帯域毎の時系
列信号に変換する変換手段としてのデジタルBPFであ
る。デジタルBPF61は、例えば図1の実施の形態1
と同様に人間の可聴域である20〜20,000Hzを
ほぼ網羅すべく31.25〜16,000Hzまでの9
オクターブ分を対象とし、1/3オクターブ毎の分解能
を与えるとして全28バンド分設ける。62はデジタル
BPFからの交流信号を整流する整流器、63は整流さ
れたデジタル信号から最大値を抽出する抽出手段として
の最大値演算器である。
【0057】64は補正器であり、比率演算器15から
得られる比率により最大値演算器63が出力するピーク
値を補正して補正値を出力する。65は比較手段として
の比較器であり、補正器64の出力と基準値設定器66
に格納された基準値とを比較する。なお、整流器62、
ピークホールド回路63、補正器64、比較器65、基
準値設定器66は全28バンド分設けられたデジタルB
PF61にそれぞれ対応して28個設けられている。
【0058】41は最大値演算器であり、整流器31に
より整流されたA/D変換器52からのデジタル信号か
ら最大値を抽出する。その他の構成については、図1に
示されたものと同様のものであるので、相当するものに
同一符号を付して説明を省略する。
【0059】次に動作を説明する。まず、基準となる対
象物を用いて各基準値を設定する基準値設定モードにつ
いて説明する。A/D変換器51は、整流器13からの
アナログの直流信号をデジタル信号に変換する。このと
き、A/D変換器51はトリガ検出器17からのトリガ
信号を受けて動作を開始し、打撃による対象物の発生振
動が所定値以下に減衰するまでの一定の時間継続して行
われる。最大値演算器53は、デジタル信号の最大値を
抽出し、ピーク基準値として基準値設定器16に収納す
る。
【0060】同様に、打撃により発生した音波は、マイ
クロホン3で電気信号に変換され、増幅器4で適当な利
得を与えらえれた後、A/D変換器52でデジタル信号
に変換される。このとき、A/D変換器52はトリガ検
出器17からのトリガ信号により動作を開始し、打撃に
よる対象物の発生音圧が所定値以下に減衰するまでの一
定時間の間動作する。この変換されたデジタル信号は、
それぞれ異なった周波数帯域を通過させるように設定さ
れた28個のデジタルBPF61に入力され、周波数帯
域毎の時系列信号に分離される。
【0061】デジタルBPF61で周波数帯域毎に分離
された時系列信号は整流器62で直流信号に変換され、
最大値演算器63に入力される。最大値演算器63は、
この直流信号の最大値を抽出し、基準値設定器66に格
納する。このようにして周波数帯域毎の瞬間的な最大値
が抽出され、基準値設定器66に格納される。このよう
な基準値設定モードの動作により、基準値設定器16に
は打撃の強さを示す情報が格納され、基準値設定器66
には打音の各周波数帯域における瞬間的な最大音圧を示
す情報が格納される。
【0062】次に対象物の判定を行う判定モードについ
て説明する。まずハンマ2により対象物である鋳物製品
1を打撃する。このとき基準値設定モードの時と同様
に、ハンマ2に発生した振動を加振力センサ11で電気
信号に変換し、増幅器12で増幅すると共に整流器13
で直流に変換する。トリガ検出器17も同様に整流器1
3からの直流信号からトリガ信号を出力し、A/D変換
器51はトリガ出力から振動減衰までの一定時間、直流
信号をデジタル信号に変換する。最大値演算器21はデ
ジタル信号の最大値を抽出し出力する。
【0063】判定モードの場合、最大値演算器21によ
り抽出された最大値は比率演算器15に入力され、比率
演算器15は、最大値と基準値設定器16に格納されて
いるピーク基準値との比率を演算し出力する。
【0064】打撃により発生した音波も基準値設定モー
ドと同様に、マイクロホン3で電気信号に変換すると共
に増幅器4で増幅し、A/D変換器52によりデジタル
信号に変換される。このときA/D変換器52の動作は
トリガ検出器17からのトリガ信号により開始され、音
圧減衰までの一定時間行われる。デジタル信号はデジタ
ルBPF61により周波数帯域毎の時系列信号に分離さ
れ、整流器62で直流信号に変換され、最大値演算器6
3に入力される。最大値演算器63は、直流信号の最大
値を抽出し出力する。
【0065】判定モードの場合、最大値演算器63によ
り抽出された最大値は補正器64に入力され、補正器6
4は比率演算器15から得られる比率に基づき適切な補
正値を演算し最大値演算器63から得られる最大値を補
正し出力する。補正された最大値は、比較器65で基準
値設定器66に格納された基準値と比較され、あらかじ
め設定された所定の関係を超えた場合に警報として警報
器18に出力される。設定する所定の関係は、例えば図
1に示した実施の形態1と同様に基準値に対して80〜
120%の範囲内を正常、この範囲からはずれたときを
異常とし、判定信号を出力するするように設定してお
く。また、他のあるバンドにおいてはそのバンドの音圧
基準値に対して70〜110%の範囲内を正常、範囲外
を異常として判定信号を出すようにしておく。警報装置
18は、入力された判定信号があらかじめ設定された
数、例えば2個を超えると報知要としてブザーを鳴らす
とともにランプを点滅して警報する。
【0066】このように周波数帯域毎の時系列信号を求
める手法としてデジタルBPF61を用いることで装置
を小型化できるとともに、ソフトウェア(S/W)で処
理するためフィルタ特性の変更や診断する周波数帯域の
追加などに柔軟に対応することが可能である。
【0067】実施の形態3.図3は、実施の形態3の鋳
物製品の材質検査装置の構成図である。実施の形態2で
は周波数帯域毎の最大値を求めるのに、デジタルBPF
を用いたが、ウェーブレット変換(Wavelet Transform)
を用いても良い。実施の形態3ではウェーブレット変換
を用いた場合であり、図3に基づいて説明する。
【0068】この実施の形態3においては、ウェーブレ
ット変換演算器71を設け、周波数帯域毎の時系列信号
を求めるようにしたものであり、その他の動作は、実施
の形態2と同様である。なお、ウェーブレット変換は、
その解析演算により実効値を算出するため、整流手段を
設ける必要はない。
【0069】図において、71は変換手段としてのウェ
ーブレット変換(Wavelet Transform)演算器であり、基
底関数(マザーウェーブレット)を拡大あるいは縮小す
ることにより、デジタル音圧信号を周波数帯域毎の時系
列信号に分離する。ウェーブレット変換された信号は、
28組設けられた最大値演算器63、補正器64、比較
器65に入力される。比較器65は、図1や図12に示
されたものと同様に基準値設定器66に格納された基準
値と比較され、あらかじめ設定された所定の関係に該当
する場合に判定信号を警報器18に出力する。
【0070】この際に、測定波形や観測したい現象に合
わせて適切な基底関数を選択することにより周波数の分
離特性が向上し、判定の信頼性を向上させることができ
る。また、ウェーブレット変換を用いることで装置を小
型化することができる。
【0071】実施の形態4.図4は、実施の形態4の鋳
物製品の材質検査装置の構成図である。実施の形態2で
は周波数帯域毎の時系列信号の最大値を求めるのに、デ
ジタルBPFを用いたが、短時間FFTを用いても良
い。実施の形態4は短時間FFTを用いた場合であり、
図4に基づいて説明する。この実施の形態4において
は、短時間FFT演算器81を設け、周波数帯域毎の時
系列信号を求めるようにしたものであり、その他の動作
は、実施の形態2と同様である。なお、短時間FFT変
換は、その解析演算により実効値を算出するため、整流
手段を設ける必要はない。図において、81は変換手段
として短時間FFT(STFT:Short-Time Fourier-Tr
ansform)演算器であり、周波数帯域毎の時系列信号を求
めるようにしたものである。
【0072】このようにフーリエ変換器である短時間F
FT演算器81を設けて周波数帯域毎の時系列信号の最
大値を求めることにより、周波数の分解能を向上させる
ことができる。
【0073】従って、短時間FFTの優れた分解能を利
用して、鋳物製品の構造により周波数の変化に特徴が現
れるといった場合に診断の信頼性を向上させることがで
きる。また、短時間FFTによる変換を用いることで装
置を小型化することができる。
【0074】実施の形態5.実施の形態5は鋳物製品を
打撃する打撃手段の実施の形態である。実施の形態1〜
4においてはハンマで鋳物製品を打撃する構成であった
が、打撃の大きさは個人差があり検査員の疲労度ほか気
分によっても変わることがあり判定にばらつきが大きく
なることが予想される。この実施の形態5では、打撃が
常に一定になるように以下に示すような打撃装置によっ
て検査するようにしたものである。
【0075】打撃装置の構成を図5に示す。図におい
て、110は弾性体で構成されたアーム、111は弾性
体で形成されたボール、112はアーム110を回動自
在に支持する回転軸、113はアーム110の回動位置
を規制するストッパ、114はアームに回転力を与える
ばね、115はアームの他端側を押し下げて開放する駆
動機構、116は架台である。
【0076】ボール111は鋳物製品を打撃したときの
打撃音に雑音が生じないように弾性体で形成され、アー
ム110は一端部にボール111が取り付けられた状態
で、適度な弾性を有するように形成されている。駆動機
構115が例えばミニチュアモータなどで1回転するこ
とによりアーム110の他端側110aを押し下げて開
放し、アーム110は開放されるとばね114の引っ張
り力によって戻されアームがストッパ113に当接した
瞬間にボール11が鋳物製品を打撃するように構成した
ものである。
【0077】駆動機構115をモータとしておくことに
より、遠隔操作が可能であり、自動的に一定の打撃を鋳
物製品1に加えることができる。この打撃装置を使用し
て鋳物製品の材質検査装置を駆動することにより鋳物製
品の材質の判定精度を高めることができる。
【0078】また、上記各実施の形態においては、ハン
マで外力を加えるものを示したが、他の手段により外力
が加えられるもの、電磁コイルやシリンダ等により外力
を加えるものを用いてもよい。
【0079】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成さ
れているので、次に記載するような効果を奏する。
【0080】外力を加えられた鋳物製品から発生する振
動を振動信号として検出する信号検出手段と、振動信号
を複数の所定の周波数帯域毎の時系列信号に変換する変
換手段と、時系列信号の最大値を周波数帯域毎に抽出す
る抽出手段と、各最大値をあらかじめ設定された周波数
帯域毎の振動基準値とそれぞれ比較する比較手段とを設
けたので、打音の特徴でもある発生直後の大きな音圧の
周波数分布を的確に把握でき、比較の信頼性を向上させ
ることができる。
【0081】また、変換手段は振動信号の所定の周波数
帯域の周波数成分を通過させる複数の帯域フィルタであ
り、抽出手段は各帯域フィルタを通過した周波数成分を
整流しこの整流された周波数成分の各ピーク値の内最大
のものを各々最大値として抽出するものであることを特
徴とするので、変換手段を帯域フィルタとすると、処理
を高速に行うことができ、装置も簡易で、安価になる。
また、抽出手段は整流された周波数成分から最大値を抽
出するので、振動信号の負符号部に最大値がある場合で
も検出でき、振動信号が急激に減衰する場合でも的確に
比較できる。
【0082】さらに、変換手段は振動信号をウェーブレ
ット変換するウェーブレット変換手段であり、抽出手段
はウェーブレット変換手段による変換結果に基づき周波
数帯域毎の時系列信号の最大値を抽出するものであるこ
とを特徴とするので、各周波数毎の時系列信号に分離す
る際の特性を向上させることができ、比較及び判定の信
頼性を向上させることが可能となる。
【0083】そして、変換手段を短時間高速フーリエ変
換手段とし、抽出手段を短時間高速フーリエ変換手段に
よる変換結果に基づき周波数帯域毎の時系列信号の最大
値を抽出するものとしたので、周波数の分解能を向上さ
せることができる。
【0084】さらに、加えられた外力の大きさを検出す
る外力検出手段を設けるとともに、外力の大きさに応じ
て振動信号、時系列信号、最大値、及び振動基準値の少
なくとも1つを補正する補正手段を設けたことを特徴と
するので、外力の大きさに応じて補正することにより、
比較手段における比較において外力の大きさのばらつき
の影響を受けるのを防止でき、比較の信頼性が向上す
る。
【0085】また、加えられた外力の大きさを検出する
外力検出手段を設けるとともに、外力の大きさが所定値
を超えたとき信号検出手段、変換手段、抽出手段、及び
比較手段の少なくとも1つの動作の開始を指令する指令
手段を設けたことを特徴とし、指令が出されるまで動作
を開始しないので、指令がないときの周囲の騒音、振
動、雑音等を振動信号として誤って処理をするおそれが
ない。従って、これらによる影響を防止でき、判定の信
頼性が向上する。
【0086】さらに、加えられた外力の大きさを外力信
号として検出する外力検出手段を設けるとともに、外力
信号を予め設定された外力基準値にて除した比率を求め
る比率演算手段と、上記比率に基づき振動信号と時系列
信号と最大値と振動基準値とのうちの少なくとも1つを
補正することにより比較手段における最大値と振動基準
値との関係を変更する補正手段と、上記比率が所定範囲
内であるか否かを判定する比率判定手段とを設けたこと
を特徴とするので、所定範囲外となるような不適切な外
力を与えたことが判り、比較の信頼性を向上させること
ができる。
【0087】さらに、外力信号を増幅して増幅外力信号
として出力する外力信号増幅手段と振動信号を増幅して
増幅振動信号として出力する振動信号増幅手段とを設
け、比率演算手段を増幅外力信号を外力信号として用い
るものとし、変換手段を増幅振動信号を振動信号として
用いるものとし、増幅外力信号と増幅振動信号との少な
くとも一方の波高値が所定値を超えたことを検出するレ
ンジオーバ検出手段を設けたことを特徴とするので、増
幅外力信号や増幅振動信号が所定値を超えたことを、す
なわち外力信号増幅手段や振動信号増幅手段が飽和する
ような大きな信号が入力されたことを検出して、測定の
信頼性の確保が可能となる。
【0088】また、外力信号増幅手段と振動信号増幅手
段との少なくとも一方の増幅率を自動的に設定する増幅
率自動設定手段を設けたことを特徴とするので、増幅外
力信号や増幅振動信号が適切な出力範囲となるように増
幅率を容易に設定することができ、操作性が向上する。
また、S/N比の低下を防止でき判定の信頼性も向上す
る。
【0089】さらに、鋳物製品に外力を与える打撃手段
は、中間部で回動自在に支持され、一端部に弾性体で形
成されたボールが取り付けられたアームと、アームの支
持部とボールとの中間位置で回転が停止するストッパが
設けられ、アームがストッパに当接する方向に引き付け
るばねが装着され、アームの他端側を下方に押し下げて
開放する駆動機構を備えた打撃装置としたことを特徴と
する。この打撃装置を使用したことにより、鋳物製品に
与える外力が安定し、鋳物製品の材質の判定のばらつき
が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1の鋳物製品の材質検
査装置の構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態2の鋳物製品の材質検
査装置の構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態3の鋳物製品の材質検
査装置の構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態4の鋳物製品の材質検
査装置の構成図である。
【図5】 鋳物製品の材質検査装置の打撃装置の構成図
である。
【図6】 従来の鋳物製品の材質検査装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
1 対象物の鋳物製品、2 ハンマ、3 マイクロホ
ン、4 増幅器、5 アナログBPF、6 整流器、7
ピークホールド、8 補正器、9 比較器、10 基
準値設定器、11 加振力センサ、12 増幅器、13
整流器、14 ピークホールド、15 比率演算器、
16 基準値設定器、17 トリガ検出器、18 警報
器、19 比率判定器、20 レンジ自動設定器、21
レンジオーバ検出器、31 整流器、32 ピークホ
ールド、33 レンジ自動設定器、34 レンジオーバ
検出器、41 最大値演算器、51,52 A/D変換
器、61 デジタルBPF、62 整流器、53,63
最大値演算器、64 補正器、65 比較器、66
基準値設定器、71 ウェーブレット変換演算器、81
短時間FFT演算器、110 アーム、111 ボー
ル、112 回転軸、113 ストッパ、114 ば
ね、115 駆動機構、116 架台。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外力を加えられた鋳物製品から発生する
    振動を振動信号として検出する信号検出手段と、上記振
    動信号を複数の所定の周波数帯域毎の時系列信号に変換
    する変換手段と、上記時系列信号の最大値を上記周波数
    帯域毎に抽出する抽出手段と、上記各最大値をあらかじ
    め設定された上記周波数帯域毎の振動基準値とそれぞれ
    比較する比較手段とを備えた鋳物の材質検査装置。
  2. 【請求項2】 変換手段は振動信号の所定の周波数帯域
    の周波数成分を通過させる複数の帯域フィルタであり、
    抽出手段は上記各帯域フィルタを通過した上記周波数成
    分を整流し、この整流された周波数成分の各ピーク値の
    内最大のものを各々最大値として抽出するものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の鋳物の材質検査装置。
  3. 【請求項3】 変換手段は検出信号をウェーブレット変
    換するウェーブレット変換手段であり、抽出手段は上記
    ウェーブレット変換手段による変換結果に基づき周波数
    帯域毎の時系列信号の最大値を抽出するものであること
    を特徴とする請求項1記載の鋳物の材質検査装置。
  4. 【請求項4】 変換手段は検出信号を短時間高速フーリ
    エ変換する短時間高速フーリエ変換手段であり、抽出手
    段は上記短時間高速フーリエ変換手段による変換結果に
    基づき周波数帯域毎の時系列信号の最大値を抽出するも
    のであることを特徴とする請求項1記載の鋳物の材質検
    査装置。
  5. 【請求項5】 加えられた外力の大きさを検出する外力
    検出手段を設けるとともに、外力の大きさに応じて振動
    信号、時系列信号、最大値、及び振動基準値の少なくと
    も1つを補正する補正手段を設けたことを特徴とする請
    求項1記載の鋳物の材質検査装置。
  6. 【請求項6】 加えられた外力の大きさを検出する外力
    検出手段を設けるとともに、外力の大きさが所定値を超
    えたとき信号検出手段、変換手段、抽出手段、及び比較
    手段の少なくとも1つの動作の開始を指令する指令手段
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の鋳物の材質検
    査装置。
  7. 【請求項7】 加えられた外力の大きさを外力信号とし
    て検出する外力検出手段を設けるとともに、上記外力信
    号を予め設定された外力基準値にて除した比率を求める
    比率演算手段と、上記比率に基づき振動信号と、時系列
    信号と、最大値と、振動基準値のうちの少なくとも1つ
    を補正することにより、比較手段における最大値と振動
    基準値との関係を変更する補正手段を含み、上記比率が
    所定の範囲内であるか否かを判定する比率判定手段とを
    設けたことを特徴とする請求項1記載の鋳物の材質検査
    装置。
  8. 【請求項8】 外力信号を増幅して増幅外力信号として
    出力する外力信号増幅手段と振動信号を増幅して増幅振
    動信号として出力する振動信号増幅手段とを設け、比率
    演算手段を上記増幅外力信号を外力信号として用いるも
    のとし、変換手段を上記増幅外力信号を振動信号として
    用いるものとし、上記増幅外力信号と上記増幅振動信号
    との少なくとも一方の波高値が所定値を超えたことを検
    出するレンジオーバ検出手段を設けたことを特徴とする
    請求項7記載の鋳物の材質検査装置。
  9. 【請求項9】 外力信号増幅手段と振動信号増幅手段と
    の少なくとも一方の増幅率を自動的に設定する増幅率自
    動設定手段を設けたことを特徴とする請求項7記載の鋳
    物の材質検査装置。
  10. 【請求項10】 鋳物製品に外力を加える打撃手段は、
    中間部で回動自在に支持され、一端部に弾性体で形成さ
    れたボールが取り付けられたアームと、該アームの支持
    部と上記ボールとの中間位置で回転が停止するストッパ
    が設けられ、上記アームが上記ストッパに当接する方向
    に引き付けるばねが装着され、上記アームの他端側を下
    方に押し下げて開放する駆動機構を備えた構成としたこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載
    の鋳物の材質検査装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006250757A (ja) * 2005-03-11 2006-09-21 Tdk Corp 検査方法、検査装置
JP2009019881A (ja) * 2007-07-10 2009-01-29 Shimane Pref Gov 樹幹内診断方法及び装置
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