[go: up one dir, main page]

JP2000123622A - 蛍光灯被覆材 - Google Patents

蛍光灯被覆材

Info

Publication number
JP2000123622A
JP2000123622A JP10291130A JP29113098A JP2000123622A JP 2000123622 A JP2000123622 A JP 2000123622A JP 10291130 A JP10291130 A JP 10291130A JP 29113098 A JP29113098 A JP 29113098A JP 2000123622 A JP2000123622 A JP 2000123622A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorescent lamp
group
resin film
covering material
copolyester
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10291130A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Mori
浩司 森
Atsuo Akata
充生 赤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Chemical Co Ltd filed Critical Otsuka Chemical Co Ltd
Priority to JP10291130A priority Critical patent/JP2000123622A/ja
Publication of JP2000123622A publication Critical patent/JP2000123622A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な透明性、長期的に高いレベルで持続す
る紫外線遮蔽能及び優れた耐熱性を有する蛍光管被覆材
を提供する。 【解決手段】 式(1)で表されるビスベンゾトリアゾ
ール化合物を共重合成分として0.01〜50モル%を
含有する紫外線吸収性コポリエステルからなる樹脂フィ
ルム又は該紫外線吸収性コポリエステルを1.0〜20
重量%含有するポリエステル樹脂からなる樹脂フィルム
より得られる蛍光灯被覆材、および上記樹脂フィルムの
片面に粘着剤層と剥離材とが順次積層されてなる蛍光灯
被覆材。 【化1】 〔式中、Xはメチレン基、基=C(CH32又は基=C
(CH3)(C25)を示す。2つのR1は同一又は異な
って、水素原子、炭素数1〜4アルキル基、アリール
基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。2つのR2
は同一又は異なって、水酸基又は炭素数1〜12のヒド
ロキシアルキル基を示す。nは0又は1を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光灯被覆材に関
する。
【0002】
【従来の技術】自動販売機に備えられるダミー体、ショ
ーウィンドウ中の商品や美術品は、それらが日光に晒さ
れる所に設けられている場合、日光中の紫外線により、
ラベルの印刷模様、表示、絵柄等が短期間で変退色し易
い。また、昆虫類は紫外線に強い走行性を示すため、夜
間に多数飛来して不快感を与えたり、食品中に混入する
こともある。
【0003】そこで、展示台と外部とを隔てる窓部に、
紫外線吸収剤を含む樹脂フィルム(以下「紫外線吸収性
フィルム」という)を貼着して、紫外線を遮断してい
る。紫外線吸収剤としては、一般にベンゾトリアゾール
化合物、ベンゾフェノン化合物、トリアジン化合物、サ
リチル酸エステル化合物、安息香酸エステル化合物、シ
アノアクリレート化合物等の添加型紫外線吸収剤が使用
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ダミー
体や商品の紫外線による劣化や変退色を防止するために
は、窓部に紫外線吸収性フィルムを貼着するだけでは不
十分である。なぜならば、自動販売機内やショーウィン
ドウの内部には、夜間や雨天でもダミー体、商品、美術
品等をはっきりと視認させるために蛍光灯が設置され、
蛍光灯から紫外線が発生するためである。蛍光灯から発
生する紫外線を遮断するには、蛍光灯そのものに紫外線
吸収性フィルムを貼着しなければならないが、密閉され
た自動販売機の内部は100℃又はそれ以上の高温とな
り、その熱源となる蛍光灯の表面も高温になるため、耐
熱性の高い紫外線吸収性フィルムが要求される。
【0005】現在、紫外線吸収性フィルムを構成する樹
脂としては、主にポリエチレンテレフタレート等のポリ
エステルが汎用されている。しかしながら、蛍光灯被覆
という用途には、ポリエステルの耐熱性は不十分であ
り、劣化等を起こし、長期的には使用できない。他の耐
熱性の高い樹脂で代替すれば良いのであるが、透明性や
添加型紫外線吸収剤との相溶性の点で適当なものが見当
たらない。また、添加型紫外線吸収剤は低分子量化合物
であり、蒸散性が非常に高く、耐熱性が低いため、高温
下では蒸散及び/又は分解により紫外線吸収性能が大き
く低下する。またブリードアウト(洩出)による紫外線
吸収能の低下も起こる。また、添加型紫外線吸収剤は結
晶性も高いため、該添加型紫外線吸収剤を含む樹脂フィ
ルムを貼着する場合には、蒸散等により紫外線吸収能が
低下するだけでなく、樹脂フィルムを白化させたり、接
着界面に該添加型紫外線吸収剤の結晶が析出して接着力
を低下させ、樹脂フィルムが剥離するという欠点をも有
している。
【0006】添加型紫外線吸収剤の問題点を解消するも
のとして、例えばベンゾトリアゾール化合物、ベンゾフ
ェノン化合物、トリアジン化合物等に、(メタ)アクリ
ロイルオキシ基等のビニル基含有基を付加させた反応型
紫外線吸収剤が提案されている(特開平6−29913
2号公報等)。しかしながら、反応型紫外線吸収剤を接
着剤に配合しても100%反応することは少なく、未反
応の反応型紫外線吸収剤は、添加型紫外線吸収剤と同様
に、接着界面に析出して樹脂フィルムの剥離を引き起こ
す。更に、未反応分のブリードアウトによる紫外線吸収
能の低下も起こる。本発明の課題は、良好な透明性、長
期的に高いレベルで持続する紫外線遮蔽能及び優れた耐
熱性を有する蛍光管被覆材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(1)で表
されるビスベンゾトリアゾール化合物を共重合成分とし
て0.01〜50モル%を含有する紫外線吸収性コポリ
エステルからなる樹脂フィルム又は該紫外線吸収性コポ
リエステルを1.0〜20重量%含有するポリエステル
樹脂からなる樹脂フィルムより得られる蛍光灯被覆材に
係る。
【0008】
【化2】 〔式中、Xはメチレン基、基=C(CH32又は基=C
(CH3)(C25)を示す。2つのR1は同一又は異な
って、水素原子、炭素数1〜4アルキル基、アリール
基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。2つのR2
は同一又は異なって、水酸基又は炭素数1〜12のヒド
ロキシアルキル基を示す。nは0又は1を示す。〕
【0009】また本発明は、上記樹脂フィルムの片面に
粘着剤層と剥離材とが順次積層されてなる蛍光灯被覆材
に係る。本発明者の研究によれば、ビスベンゾトリアゾ
ール化合物(1)を、ポリエステル製造の際の共重合成
分として特定量使用することにより、透明性等のポリエ
ステル本来の好ましい特性を損なうことなく、耐熱性に
優れた紫外線吸収性コポリエステルが得られること、更
に該紫外線吸収性コポリエステルの特定量をポリエステ
ルに配合することにより、やはり透明性等を損なうこと
なくポリエステルに高い耐熱性及び紫外線遮断能を付与
できることを見出した。本発明で使用するビスベンゾト
リアゾール化合物(1)を共重合成分として含む紫外線
吸収性コポリエステルは、例えば特開平9−31606
0号公報より公知である。しかしながら、該公報は、ビ
スベンゾトリアゾール化合物(1)そのものが良好な熱
安定性を有することを開示するのみであり、上記紫外線
吸収性コポリエステル及びこれを特定量含むポリエステ
ル樹脂が蛍光灯被覆に適した高い耐熱性を有することは
示唆していない。
【0010】また、本発明の紫外線吸収性コポリエステ
ル及びこれを特定量含むポリエステル樹脂においては、
ビスベンゾトリアゾール化合物(1)は未反応のまま残
存することが殆どないので、結晶化による樹脂フィルム
の白化や接着界面での析出による樹脂フィルムの剥離が
起らない。更に、本発明の紫外線吸収性コポリエステル
及びこれを特定量含むポリエステル樹脂は、良好な弾力
性を有し、引っ張る衝撃に対して強いので、これらから
なる樹脂フィルムを蛍光灯に貼着することにより、蛍光
灯が割れてもその破片が飛散することを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の蛍光灯被覆材は、紫外線
吸収性コポリエステル又は該紫外線吸収性コポリエステ
ルを含むポリエステル樹脂からなる樹脂フィルムであ
る。本発明の紫外線吸収性コポリエステルは、公知の方
法、例えばビスベンゾトリアゾール化合物(1)とジオ
ールとの混合物をジカルボン酸低級アルキルエステルで
エステル交換し更に重縮合反応を行う方法、ビスベンゾ
トリアゾール化合物(1)とジオールとジカルボン酸と
を脱水縮合させる方法等に従って製造できる。
【0012】ビスベンゾトリアゾール化合物(1)の具
体例としては、例えば2,2'−メチレンビス[6−(2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−2,4−ジヒド
ロキシベンゼン]、2,2'−メチレンビス[6−(2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(ヒドロキシ
メチル)フェノール]、2,2'−メチレンビス[6−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−
ヒドロキシエチル)フェノール]、2,2'−メチレンビ
ス[6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2
−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノー
ル]、2,2'−メチレンビス[6−(5−ブロモ−2H
−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロ
キシエチル)フェノール]、2,2'−メチレンビス[6
−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(3
−ヒドロキシプロピル)フェノール]、2,2'−メチレ
ンビス[6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−4−(3−ヒドロキシプロピル)フェノ
ール]、2,2'−メチレンビス[6−(5−ブロモ−2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(3−ヒド
ロキシプロピル)フェノール]、
【0013】2,2'−メチレンビス[6−(2H−ベン
ゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシプ
ロピル)フェノール]、2,2'−メチレンビス[6−
(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)
−4−(2−ヒドロキシプロピル)フェノール]、2,
2'−メチレンビス[6−(5−ブロモ−2H−ベンゾ
トリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシプロ
ピル)フェノール]、2,2'−メチレンビス[6−(2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(4−ヒド
ロキシブチル)フェノール]、2,2'−メチレンビス
[6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−
イル)−4−(4−ヒドロキシブチル)フェノール]、
2,2'−メチレンビス[6−(5−ブロモ−2H−ベン
ゾトリアゾール−2−イル)−4−(4−ヒドロキシブ
チル)フェノール]、3,3−{2,2'−ビス[6−(2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−1−ヒドロキシ
−4−(2−ヒドロキシエチル)フェニル]}プロパ
ン、2,2−{2,2'−ビス[6−(2H−ベンゾトリア
ゾール−2−イル)−1−ヒドロキシ−4−(2−ヒド
ロキシエチル)フェニル]}ブタン等を挙げることがで
きる。
【0014】ビスベンゾトリアゾール化合物(1)は1
種を単独で使用でき又は2種以上を併用できる。ビスベ
ンゾトリアゾール化合物(1)の使用量は、通常モノマ
ー全量の0.01〜50モル%、好ましくは0.1〜30
モル%、より好ましくは1.0〜20モル%である。使
用量が0.01モル%を下回ると、得られるコポリエス
テルに充分な紫外線遮断能を付与できず、また50モル
%を著しく越えると、コポリエステルの機械的物性等が
低下する。ジオールとしては、ポリエステルの製造に用
いられるものをいずれも使用でき、例えばエチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、ノナメチレングリコール、シクロヘキサンジメタ
ノール等を挙げることができる。ジオールは1種を単独
で使用でき又は2種以上を併用できる。ジオールの使用
量は特に制限されないが、通常モノマー全量の50モル
%以上とすればよい。更に本発明においては、ジオール
と共に、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、トリメリット酸、トリメシン
酸、ピロメリット酸等の三価以上の多官能化合物がモノ
マーとして含まれていても良い。
【0015】ジカルボン酸及びその低級アルキルエステ
ルとしても、ポリエステルの製造に用いられるものをい
ずれも使用でき、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、
2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン
酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族
ジカルボン酸、これらの低級アルキルエステル等を挙げ
ることができる。ジカルボン酸及びその低級アルキルエ
ステルは、それぞれ1種を単独で使用でき又は2種以上
を併用できる。ジカルボン酸及びその低級アルキルエス
テルの使用量は特に制限されないが、通常モノマー全量
の1.0〜50モル%とすればよい。本発明において
は、この様にして得られる紫外線吸収性コポリエステル
をそのまま樹脂フィルムの原料として使用できるが、更
に、該紫外線吸収性コポリエステルをポリエステル樹脂
に配合した紫外線吸収性ポリエステル樹脂組成物を樹脂
フィルムの原料として使用してもよい。
【0016】ポリエステル樹脂としては公知のものをい
ずれも使用でき、その中でも、アルカリ土類金属塩等の
触媒の存在下にエステル交換又はエステル化を行ってビ
スヒドロキシエチルテレフタレートを得、更に加熱減圧
下、酸化アンチモン等の触媒を用いて脱グリコールを行
い、重合することによって得られるポリエステル樹脂が
好ましい。紫外線吸収性コポリエステルのポリエステル
樹脂への配合量は、該コポリエステルとポリエステル樹
脂との合計量の1.0〜20重量%、好ましくは2.0〜
10重量%とする。配合量が1.0重量%を著しく下回
ると、得られるポリエステル樹脂組成物に充分な紫外線
遮断能を付与できない。一方20重量%をはるかに越え
ると、ポリエステル樹脂の機械的物性等が低下する。
【0017】上記の紫外線吸収性のコポリエステル及び
ポリエステル樹脂組成物には、その好ましい特性が損な
われない範囲で、例えばキナクリドン系顔料、微粉末プ
ラセオジウム黄顔料、インドール系顔料等の顔料、ベン
ゾフェノン化合物、ベンゾトリアゾール化合物、シアノ
アクリレート化合物、サリチル酸エステル化合物等の添
加型紫外線吸収剤、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウ
ム等の無機系紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、可
塑剤、染料等の樹脂添加剤等の1種又は2種以上が含ま
れていてもよい。
【0018】紫外線吸収性のコポリエステル及びポリエ
ステル樹脂組成物のフィルム化は、Tダイ法、インフレ
ーション法等の公知の方法に従って実施できる。紫外線
吸収性のコポリエステル又はポリエステル樹脂組成物は
そのままフィルム化に供してもよく、又は一旦ペレット
化し、水分を除去した後にフィルム化してもよい。更
に、フィルム化の際の延伸工程の後に、熱処理によりフ
ィルムの結晶化度を適宜選択し、熱収縮性フィルムとす
ることもできる。熱収縮性フィルムは、蛍光灯との密着
性等の観点から好ましい。フィルムの厚さは特に制限さ
れないが、蛍光灯の発光照射エネルギーの低減を防止し
たり、蛍光灯が破損する際の破片飛散を防止するという
観点から、通常、30〜150μm程度とすればよい。
【0019】この様にして得られる本発明の蛍光灯被覆
材である樹脂フィルムには、その片面に粘着剤層と剥離
材とを順次積層しても良い。更に、反対側の面に、耐摩
耗性ハードコート剤の層を形成してもよい。該ハードコ
ート剤は、例えばシロキサン樹脂、アクリル樹脂等の硬
化性樹脂を主成分として含む公知のものを使用できる。
本発明の蛍光灯被覆材において、粘着剤層を形成する粘
着剤組成物としては、粘着性又は接着性を有する樹脂成
分を含有するものであれば特に制限されない。該樹脂成
分として公知のものを使用でき、例えばアクリル樹脂、
酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、ウレタン
樹脂、シリコン樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、天然
ゴム、イソプレンゴム、ブタジエン−アクリロニトリル
液状ゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム等を挙げること
ができる。
【0020】また該粘着剤組成物には、必要に応じて、
例えばサリチル酸エステル化合物、シアノアクリレート
化合物等の添加型紫外線吸収剤、ビニル基含有基を有す
るベンゾトリアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物等
の反応型紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤
(HALS)、ロジン、ロジンエステル、フェノール樹
脂、スチレン樹脂等の粘着性付与剤、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸ナトリウム等の増粘剤等を適宜配合
できる。粘着剤層は、上記粘着剤組成物を用い、公知の
塗装法や印刷法に従って塗布又は印刷し、乾燥すること
によって形成できる。該塗装法としては特に制限されな
いが、例えばグラビアコート法、ワールコート法、コン
マコート法等を挙げることができる。また該印刷法とし
ても特に制限されず、例えばグラビア印刷法、スクリー
ン印刷法等を挙げることができる。粘着剤層の乾燥時の
厚みは特に制限されないが、通常1〜100μm程度、
好ましくは10〜70μm程度とすればよい。
【0021】粘着剤層の上に積層する剥離材としては、
従来からこの分野で用いられているものを使用でき、例
えば紙、紙と樹脂フィルムを積層したもの、紙に樹脂を
コーティングしたもの、樹脂フィルム等を挙げることが
できる。この様にして得られる本発明の蛍光灯被覆材を
蛍光灯に貼着するに際しては、公知の方法が採用でき
る。例えば本発明の蛍光灯被覆材を蛍光灯外周より太い
チューブ状とし、このチューブの端部から蛍光灯を挿入
し、加熱炉で熱処理することにより密着させる方法が工
業的量産に適している。尚、樹脂フィルムの片面に粘着
剤層と剥離材とを順次積層してなる本発明の蛍光灯被覆
材においては、剥離材を剥がした後、前記と同様の操作
を行えば良い。
【0022】本発明の被覆材は、蛍光灯、各種ライト、
街灯等の照明機器だけでなく、例えばテープ、マーキン
グフィルム等の表示材料、梱包材料、保護材料、補強材
料等としても使用できる。更に本発明の被覆材は、自動
車や電車等の輸送機器のライトや窓ガラス、一般建築物
の窓ガラス等に貼着することも可能である。
【0023】
【実施例】以下に合成例、実施例、比較例及び試験例を
挙げ、本発明を具体的に説明する。 合成例1 ジメチルテレフタレート100g(0.52mol)、エチ
レングリコール72g(1.16mol)及び酢酸マンガン
・四水和物30mgを混合したのち140℃まで昇温し、
さらに撹拌しながら約3時間で240℃まで昇温して約
15gのメタノールを留去した。続いて亜リン酸10m
g、二酸化ゲルマニウム50mg及び2,2'−メチレンビ
ス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4
−(2−ヒドロキシエチル)フェノール]〔商品名:R
UVA−100、大塚化学(株)製〕18.06g(3.
2mmol)を添加し、280℃、0.5mmHgで約2時間重
縮合して目的とするコポリエステル148.3gを淡褐色
固体として得た。コポリエステルの極限粘度[η]は
0.82であった。極限粘度はフェノール/1,1,2,2
−テトラクロロエタン混合溶媒(重量比1:1)を用
い、濃度10g/リットル、30℃で測定した。また、
コポリエステル中の紫外線吸収剤含量は10.04重量
%であった。なお、紫外線吸収剤含量は、2,2'−メチ
レンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イ
ル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール]とコ
ポリエステルのUVスペクトルを測定した後、両者の吸
光係数の比により算出した。
【0024】合成例2 反応容器に酢酸エチル75g、トルエン40g及びアゾビ
スイソブチロニトリル0.20gを仕込み86℃に加熱し
た。この溶液に2−(2'−ヒドロキシ−5'−メタクリ
ロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾ
ール〔商品名:RUVA−93、大塚化学(株)製〕
2.4g、アクリル酸2−エチルヘキシル67.2g、アク
リル酸ブチル108g、酢酸ビニル36g、スチレン1
2.4g、メタクリル酸メチル3.9g、アクリル酸9.6
g、メタクリル酸0.2g及びメタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル0.7gの混合物を2時間かけて滴下し、更にト
ルエン40gにアゾビスイソブチロニトリル0.3gを溶
解した液を2回に分けて3時間目と5時間目に仕込んで
合計7時間重合反応を行なった。得られた共重合体の組
成は2−(2'−ヒドロキシ−5'−メタクリロイルオキ
シエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール1重量
%、アクリル酸2−エチルヘキシル28重量%、アクリ
ル酸ブチル45重量%、酢酸ビニル15重量%、スチレ
ン5.0重量%、メタクリル酸メチル1.6重量%、アク
リル酸4.0重量%、メタクリル酸0.1重量%及びメタ
クリル酸2−ヒドロキシエチル0.3重量%であった。
得られた反応液にトルエン160gを加えて希釈し、樹
脂が固形分として43重量%含有するように耐候性粘着
組成物を調製した。紫外線吸収性モノマーユニットは樹
脂固形分に対して0.1重量%であった。
【0025】実施例1 合成例1のコポリエステルを295℃の温度で溶融し、
口金温度300℃の条件で、17.2mmの環状ダイから
チューブ状に押出し、インフレーション法に従い、縦方
向に1.2倍、横方向に2.0倍の比率で延伸し、厚さ4
0μmのフィルムを得た。このチューブの200℃で3
0秒間処理後の熱収縮率は、縦方向で12%、横方向で
50%であった。上記のチューブで蛍光灯〔直径32m
m、松下電器産業(株)製〕を覆い、フィルム被覆蛍光
灯管を作成した。このフィルム被覆蛍光灯の昆虫飛散試
験の結果は良好であり、また物品の紫外線劣化も防止で
きており、実用上全く問題ないことが確認できた。
【0026】実施例2 合成例1のコポリエステルを厚さ40μmのフィルムに
成形したのち、合成例2の粘着組成物を、乾燥後の厚さ
が30μmになるように塗布し、乾燥して粘着剤層を調
製し、その上に剥離紙を積層して本発明の蛍光灯被覆材
を得た。このものから剥離紙を剥がして、その面を蛍光
管に貼り付けてサンプルを調製した。
【0027】比較例1 ポリエチレンテレフタレート90重量部及びベンゾトリ
アゾール化合物(添加型紫外線吸収剤、商品名:チヌビ
ン328、チバガイギー社製)10重量部を用い、実施
例1と同様にしてチューブを作成した。上記のチューブ
で蛍光灯〔直径32mm、松下電器産業(株)製〕を覆
い、フィルム被覆蛍光灯管を作成した。
【0028】試験例1 実施例1、2及び比較例1で得た蛍光管をそれぞれ内面
にアルミ箔を貼り、密閉した木箱中で6ヶ月間点灯し、
フィルムの状況を確認した。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】試験例2 試験例1で6ヶ月間点灯した実施例1及び2の被覆蛍光
管及び新しく調製した実施例1及び2の被覆蛍光管を夜
間屋外で点灯し、昆虫の誘引阻止効果を確認したが、6
ヶ月間点灯後のものは、新しく調製したものと全く遜色
無く、昆虫の誘引阻止効果を示すことが確認できた。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、良好な透明性、長期的
に高いレベルで持続する紫外線遮蔽能及び優れた耐熱性
を有する蛍光管被覆材を得ることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年10月22日(1999.10.
22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 〔式中、Xはメチレン基、基=C(CH32又は基=C
(CH3)(C25)を示す。2つのR1は同一又は異な
って、水素原子、炭素数1〜4アルキル基、アリール
基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。2つのR2
は同一又は異なって、水酸基又は炭素数1〜12のヒド
ロキシアルキル基を示す。nは0又は1を示す。〕
【請求項反応型紫外線吸収剤がビニル基含有基を
有するベンゾトリアゾール化合物である請求項2に記載
の蛍光灯被覆材。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(1)で表
されるビスベンゾトリアゾール化合物を共重合成分とし
て0.01〜50モル%を含有する紫外線吸収性コポリ
エステルからなる樹脂フィルム又は該紫外線吸収性コポ
リエステルを1.0〜20重量%含有するポリエステル
樹脂からなる樹脂フィルムの片面に添加型紫外線吸収剤
及び反応型紫外線吸収剤から選ばれる紫外線吸収剤を含
有する粘着剤層と剥離材とが順次積層されてなる蛍光灯
被覆材に係る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明者の研究によれば、ビスベンゾトリ
アゾール化合物(1)を、ポリエステル製造の際の共重
合成分として特定量使用することにより、透明性等のポ
リエステル本来の好ましい特性を損なうことなく、耐熱
性に優れた紫外線吸収性コポリエステルが得られるこ
と、更に該紫外線吸収性コポリエステルの特定量をポリ
エステルに配合することにより、やはり透明性等を損な
うことなくポリエステルに高い耐熱性及び紫外線遮断能
を付与できることを見出した。本発明で使用するビスベ
ンゾトリアゾール化合物(1)を共重合成分として含む
紫外線吸収性コポリエステルは、例えば特開平9−31
6060号公報より公知である。しかしながら、該公報
は、ビスベンゾトリアゾール化合物(1)そのものが良
好な熱安定性を有することを開示するのみであり、上記
紫外線吸収性コポリエステル及びこれを特定量含むポリ
エステル樹脂が蛍光灯被覆に適した高い耐熱性を有する
ことは示唆していない。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】また該粘着剤組成物には、例えばサリチル
酸エステル化合物、シアノアクリレート化合物等の添加
型紫外線吸収剤、ビニル基含有基を有するベンゾトリア
ゾール化合物、ベンゾフェノン化合物等の反応型紫外線
吸収剤から選ばれる紫外線吸収剤を配合する。また必要
に応じて、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS)、
ロジン、ロジンエステル、フェノール樹脂、スチレン樹
脂等の粘着性付与剤、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル
酸ナトリウム等の増粘剤等を適宜配合できる。粘着剤層
は、上記粘着剤組成物を用い、公知の塗装法や印刷法に
従って塗布又は印刷し、乾燥することによって形成でき
る。該塗装法としては特に制限されないが、例えばグラ
ビアコート法、ワールコート法、コンマコート法等を挙
げることができる。また該印刷法としても特に制限され
ず、例えばグラビア印刷法、スクリーン印刷法等を挙げ
ることができる。粘着剤層の乾燥時の厚みは特に制限さ
れないが、通常1〜100μm程度、好ましくは10〜
70μm程度とすればよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AH02A AH03A AH05A AH07A AK01A AL01A AR00B AT00A BA02 GB90 JD09 JD09A JJ03 JL13B JN01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で表されるビスベンゾトリアゾ
    ール化合物を共重合成分として0.01〜50モル%を
    含有する紫外線吸収性コポリエステルからなる樹脂フィ
    ルム又は該紫外線吸収性コポリエステルを1.0〜20
    重量%含有するポリエステル樹脂からなる樹脂フィルム
    より得られる蛍光灯被覆材。 【化1】 〔式中、Xはメチレン基、基=C(CH32又は基=C
    (CH3)(C25)を示す。2つのR1は同一又は異な
    って、水素原子、炭素数1〜4アルキル基、アリール
    基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。2つのR2
    は同一又は異なって、水酸基又は炭素数1〜12のヒド
    ロキシアルキル基を示す。nは0又は1を示す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の樹脂フィルムの片面に
    粘着剤層と剥離材とが順次積層されてなる蛍光灯被覆
    材。
JP10291130A 1998-10-13 1998-10-13 蛍光灯被覆材 Pending JP2000123622A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10291130A JP2000123622A (ja) 1998-10-13 1998-10-13 蛍光灯被覆材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10291130A JP2000123622A (ja) 1998-10-13 1998-10-13 蛍光灯被覆材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000123622A true JP2000123622A (ja) 2000-04-28

Family

ID=17764850

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10291130A Pending JP2000123622A (ja) 1998-10-13 1998-10-13 蛍光灯被覆材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000123622A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009048942A (ja) * 2007-08-22 2009-03-05 Panasonic Electric Works Co Ltd 照明器具
JP2015042698A (ja) * 2013-08-26 2015-03-05 三菱樹脂株式会社 二軸配向ポリエステルフィルム
JP2015048404A (ja) * 2013-09-02 2015-03-16 三菱樹脂株式会社 二軸配向ポリエステルフィルム
JP2017052824A (ja) * 2015-09-07 2017-03-16 大和製罐株式会社 共重合ポリエステル樹脂及び紫外線カットフィルム
JP2019014780A (ja) * 2017-07-04 2019-01-31 三菱ケミカル株式会社 ポリエステル樹脂組成物

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009048942A (ja) * 2007-08-22 2009-03-05 Panasonic Electric Works Co Ltd 照明器具
JP2015042698A (ja) * 2013-08-26 2015-03-05 三菱樹脂株式会社 二軸配向ポリエステルフィルム
JP2015048404A (ja) * 2013-09-02 2015-03-16 三菱樹脂株式会社 二軸配向ポリエステルフィルム
JP2017052824A (ja) * 2015-09-07 2017-03-16 大和製罐株式会社 共重合ポリエステル樹脂及び紫外線カットフィルム
JP2019014780A (ja) * 2017-07-04 2019-01-31 三菱ケミカル株式会社 ポリエステル樹脂組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4378392A (en) Laminate to extend the life of photographs
KR101646815B1 (ko) 표면 보호 필름
EP3394193B1 (en) Packaged pre-adhesive composition including a polylactic acid-containing packaging material, adhesives, and articles
JP2003516449A (ja) 4,4′−ビフェニルジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジメタノール及び紫外線吸収性化合物を含有するコポリエステル並びにそれから製造した物品
JPH11504368A (ja) 紫外線吸収剤とポリエステルとのブレンド
US11459492B2 (en) Adhesive composition having anti-fogging property
WO2007037501A9 (en) Resin composition for forming ultraviolet absorbing layer and laminate comprising ultraviolet absorbing layer
JP2002542087A (ja) Uv安定化ポリマー構造物
KR101409743B1 (ko) 우수한 시인성을 갖는 폴리우레탄 조성물
JP2000123622A (ja) 蛍光灯被覆材
JP2004054160A (ja) 光学用易接着性ポリエステルフィルム
JP3640806B2 (ja) 転写箔
JPH0782389A (ja) 熱収縮性ポリエステルフィルム
JP2006334806A (ja) 離型フィルム
JP3046007B2 (ja) 粘着性シート
JP2004359938A (ja) 二軸延伸ポリエステルフィルム
JP2003516448A (ja) イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジメタノール及び紫外線吸収性化合物を含むコポリエステル並びにそれから製造される製品
WO2002000772A1 (fr) Film polyester a double orientation, film adhesif et film lamelle
JP4259856B2 (ja) 光線遮蔽効果を有するシートまたはフィルム
JPH082192A (ja) 転写箔およびそれを用いた板材
JP2004018810A (ja) 光学用易接着性ポリエステルフィルム
JPH069765A (ja) 熱収縮性ポリエステルフィルム
JP2000282027A (ja) 蓄光性蛍光体の輝度向上剤及び輝度向上方法と、高輝度蓄光性蛍光組成物及びこれを用いた高輝度蓄光性蛍光シート
WO2000060025A1 (fr) Ameliorant de luminance et procede d'amelioration de la luminance pour une substance phosphorescente, compositions phosphorescentes de luminance elevee, et feuille phosphorescente de luminance elevee faite de cette façon
JP2006048039A (ja) 耐uv光光学フィルム