JP2000119786A - 高速動部品用アルミニウム合金鍛造材 - Google Patents
高速動部品用アルミニウム合金鍛造材Info
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Abstract
動部品用Al合金材を提供する。 【解決手段】 Al合金鍛造材を、Cu:1.5〜7.0%、Mg:
0.01 〜2.0%を含み残部アルミニウムおよび不可避的不
純物からなるアルミニウム合金とし、溶体化処理後のミ
クロ組織がθ' 相および/ またはΩ相を有するととも
に、結晶粒径が500 μm 以下の等軸再結晶粒からなり、
1000hrクリープ破断強度を250N/mm2以上および高温耐力
を280N/mm2以上とすることである。
Description
型羽根) や回転インペラー (大型羽根) 、或いはピスト
ンなど、高速で回転乃至摺動する高速動部品用のアルミ
ニウム合金鍛造材(以下、アルミニウムを単にAlと言う)
に関し、これらの用途に求められる、高温特性 (耐熱
性および高温耐力) と被削性に優れたAl合金鍛造材に関
するものである。
用、鉄道車両、自動車、船舶などの輸送機材用、エンジ
ン部品、コンプレッサーなどの機械部品用などに使用さ
れるAl合金で、特に100 ℃を超える高温の使用環境とな
るAl合金には、高温特性に優れたAl合金が用いられる。
そして、これらAl合金に求められる高温特性とは、基本
的に高温での耐クリープ特性および高温耐力である。
乃至JIS 規格の 2000 系( 以下、単に2000系と言う)Al
合金が用いられている。この内、特に、ロケットなどの
宇宙機器のタンクや航空機などの機体外板およびタービ
ン、ローター等の羽根などの耐熱Al合金には、Al-Cu-Mn
-Zr-V-Ti系の2219Al合金およびAl-Cu-Mg-Fe-Ni-Si-Ti系
の2618Al合金が主に使用されている。この内2219Al合金
は溶接性にも優れている。しかし、これらの2000系 Al
合金は、120 ℃を越える高温では、長時間使用すると強
度の低下が著しい。したがって、使用条件が120 ℃を越
える場合には、使用時間を短く制限するか、冷却装置を
付加して使用環境を低温に保持して使用されているのが
実情である。
のクリープ特性や高温耐力を改善するために、近年で
は、2219 Al 合金にMgを0.3mass%添加した2519 Al 合金
(Al-6.1Cu-0.3Mn-0.15Zr-0.1V)が開発されている。ま
た、この2519 Al 合金にAgを添加した2519(Ag)Al合金も
開発されている。
の高温特性が高いのは、「Metal Sience ,12(1978),478
頁,J.A.Tayler 他」或いは「Metall Trans ,19A(1988),
1027頁,J.Polmear他」に開示されている通り、2519 Al
合金では(100) 面にθ' 相、2519(Ag)Al合金では(111)
面に晶癖面をもつ六角形盤状の析出物であるΩ相が、各
々析出するためである。
れる用途の中でも、特に高速で摺動するピストンなどの
エンジン部品や、高速で回転する回転ローター (小型羽
根) や回転インペラー (大型羽根) などの高真空機器の
吸排気部品などの、部品自身が高速で摺動乃至回転する
高速動部品がある。これら高速動部品は、基本的に肉厚
の円筒形状や多数の羽根を周囲に設けた複雑形状を有し
ている。このため、Al合金材によりこれらの部品を製造
する場合には、圧延加工による板や押出加工による形材
からではなく、Al合金のバルク状 (塊状) の鋳塊を熱間
鍛造加工或いは冷間鍛造加工(熱間鍛造後冷間鍛造する
ことも含む)した鍛造材から切削加工により部品とされ
ている。
空間乃至クリアランスを高速で摺動乃至回転するため、
高い寸法精度や平滑性やすべらかさなどの表面性状が厳
しく要求される。このため、これら用途に使用されるAl
合金材には、前記高温特性に加えて高い精密切削加工
性、即ち被削性が要求される。
Al合金の鍛造材或いは前記2219 Al合金および2618 Al
合金の鍛造材は、この被削性が劣っており、前記Al合金
の鋳造材乃至鍛造材から切削加工により部品とされた場
合に、高い寸法精度や表面性状が出ずに、高速動部品と
して使えない場合が生じるという問題がある。
ものであって、その目的は、高い高温特性とともに被削
性に優れた高速動部品用Al合金材を提供しようとするも
のである。
に、本発明の高速動部品用Al合金鍛造材の要旨は、Cu:
1.5〜7.0%、Mg:0.01 〜2.0%を含み残部アルミニウムお
よび不可避的不純物からなるアルミニウム合金鍛造材で
あって、溶体化処理後のミクロ組織がθ' 相および/ ま
たはΩ相を有するとともに、結晶粒径が500 μm 以下の
等軸再結晶粒からなり、1000hrクリープ破断強度 (但
し、応力負荷方向:LT 方向、温度150 ℃の条件での測
定) を250N/mm2以上および高温耐力 (但し、保持条件:1
80℃で100hr 、引張方向:LT 方向、引張温度:150℃、引
張歪速度:8×10-5S -1の条件での測定)を280N/mm2以上
とすることである。
り、高速動部品への被削性を確保できるとともに、高温
特性を再現性良く保証することができる。
いて説明する。
は、被削性の向上と1000hrクリープ破断強度を250N/mm2
以上、および高温耐力を280N/mm2以上とするために、溶
体化処理後のミクロ組織を基本的に結晶粒径が500 μm
以下の概ね一定サイズの等軸な再結晶粒とする。但し、
1000hrクリープ破断強度と高温耐力とは測定条件により
異なるので、1000hrクリープ破断強度の測定条件は、応
力負荷方向:LT 方向、温度150 ℃とし、高温耐力の測定
条件は、保持条件:180℃で100hr 、引張方向:LT 方向、
引張温度:150℃、引張歪速度:8×10-5S -1とする。
結晶粒組織中に、微細な再結晶粒(或いは亜結晶粒) の
集団が存在すると、クリープ特性などの高温特性は低下
する。また、再結晶粒径が大きいほど、結晶粒界面の段
差が大きくなって被削性が低下する。したがって、本発
明Al合金鍛造材は、500 μm 以下の、好ましくは10〜50
0 μm の範囲の、更に好ましくは50〜300 μm の範囲
の、ほぼ一定サイズの微細な再結晶粒 (等軸再結晶粒)
とすることで、クリープ特性などの高温特性と被削性と
を兼ね備える。
再結晶粒の再結晶粒径は500 μm 以下が好ましく、300
μm 以下がより好ましい。また、クリープ特性などの高
温特性の点からは、微細な再結晶粒( 或いは亜結晶粒)
の集団の割合が面積率で10%以下であることが好まし
い。
熱間鍛造加工した場合、熱間圧延などに比較して、熱間
鍛造の加工度は小さくなる。このために、熱間圧延の場
合に溶体化処理後のAl合金板のミクロ組織が概ね一定サ
イズの再結晶粒組織となるのに対し、通常の熱間鍛造材
のAl合金では、溶体化処理後のミクロ組織は、500 μm
以下のほぼ一定サイズの等軸再結晶粒も一部存在するも
のの、粒径が1 μm 以下の微細な再結晶粒( 或いは亜結
晶粒) が集合体化したものと粗大な再結晶粒とからな
り、一部には鋳塊組織も残存する混粒組織となってい
る。
溶体化処理後のミクロ組織に示す通り、等軸な再結晶粒
1 も部分的に存在するものの、粒径が1 μm 以下の微細
な再結晶粒 (或いは亜結晶粒) が密集、集合化した集団
2 と数mm〜数cm程度の粗大な再結晶粒3 とからなり、一
部には鋳塊組織も残存する混粒組織となっている。この
様々なサイズからなる混粒組織は、加工後の熱処理によ
っても解消することが無く、製品Al合金鍛造材中に残留
する。そして、本発明者らは、この混粒組織が、特に製
品Al合金鍛造材の被削性を低下させることを知見した。
そして、これら混粒組織は合わせてクリープ特性などの
高温特性も低下させるものである。
織とは、図1(a)のAl合金鍛造材の溶体化処理後のミクロ
組織に示す通り、500 μm 以下、好ましくは300 μm 以
下の分布範囲で、概ね一定サイズの等軸な再結晶粒1 か
らなる組織である。そして、図1(a)には、前記混粒組織
における、粒径が1 μm 以下の微細な再結晶粒( 或いは
亜結晶粒) が集合体化した集団、数mm〜数cm程度の粗大
な再結晶粒3 、あるいは残存する鋳塊組織も見られな
い。即ち、本発明における等軸再結晶粒の組織は、数十
μm から500 μm までのサイズの分布幅内にある等軸再
結晶粒により実質的に構成される。したがって、本発明
で言う概ね一定のサイズとは、本発明Al合金鍛造材にお
ける溶体化処理後のミクロ組織を実質的に構成する等軸
再結晶粒が前記サイズの分布範囲を有すると言う意味で
ある。
とは、図1(a)のように、前記一定サイズの等軸再結晶粒
が100%のみの組織を必ずしも意味するものではなく、前
記被削性やクリープ破断強度などの高温特性を規定した
下限値以下に低下させない範囲での、鋳造組織や混粒組
織の混入は許容する。例えば、粒径が1 μm 以下の微細
な再結晶粒( 或いは亜結晶粒) は、単一の結晶粒が個々
に分散して存在しても、前記被削性やクリープ破断強度
などの高温特性を低下させない。しかし、これがお互い
にくっついた形で集団化乃至集合体化した場合に被削性
や高温特性を低下させるようになる。したがって、この
点からは、溶体化処理後のミクロ組織において、集合体
化している1 μm 以下の微細再結晶粒の面積率は10% 以
下とすることが好ましい。
の高温特性を阻害する組織は、この粒径が1 μm 以下の
微細な再結晶粒 (或いは亜結晶粒) の集合体以外にも、
前記した通り、サイズが500 μm を越える粗大再結晶
粒、或いは鋳造組織などもあるので、これら特性を阻害
する粒や組織の全て乃至各々を量的に規定することは、
実質的に困難である。したがって、本発明では、一義的
に、Al合金鍛造材自体の前記1000hrクリープ破断強度と
高温耐力の下限値の規定により、これら組織の混入限界
を規定している。
粒組織の有無は、試料を電解エッチング等によりミクロ
エッチングを行い、これを50〜400 倍の光学顕微鏡によ
り観察乃至測定可能である。なお、前記図1 もミクロエ
ッチングした試料を100 倍の光学顕微鏡により観察した
結果である。
間の平均間隔)また、本発明において、高温耐力やクリ
ープ破断強さなどの高温特性をより高めるためには、25
19 Al 合金では(100) 面に析出するθ' 相、2519(Ag)Al
合金では(111) 面に析出するΩ相が微細にかつ高密度に
析出させることが好ましい。特にΩ相はすべり面(111)
と同一面に析出するため、(100) 面に析出するθ' 相に
比べ、転移の運動には極めて大きな障害となるオロワン
機構を発揮し、高温耐力やクリープ特性が向上する。
およびΩ相の分散状態、即ち、θ'相とΩ相との各々の
大きさと析出物間の平均間隔が、2519乃至2519(Ag)Al合
金の高温特性 (耐熱性) を支配している。そして、θ'
相とΩ相との各々の大きさと析出物間の平均間隔が、大
きすぎる場合には、これら2519 Al 合金および2519(Ag)
Al合金の高温特性が低下し、実際のAl合金製造の際に、
高い高温特性を有するAl合金を再現性良く作れないこと
につながる。したがって、θ' 相の平均サイズが 120nm
以下であるとともに、θ' 相の析出物間の平均間隔が10
0 nm以下であり、かつΩ相の平均サイズが100 nm以下で
あるとともに、Ω相の析出物間の平均間隔が150 nm以下
であることが好ましい。
系或いは2618系などのAl合金において、θ' 相の平均サ
イズが120 nmを越え、またθ' 相の析出物間の平均間隔
が100 nmを越えた場合、また、Cu:1.5〜7.0%、Mg:0.01
〜2.0%に加えて、更にAg:0.05 〜0.7%を含む2519(Ag)系
などのAl合金において、或いは、熱間鍛造後冷間加工を
受けた2519系或いは2618系などのAl合金において、前記
θ' 相の規定とともに、Ω相の平均サイズが100 nmを越
え、またΩ相の析出物間の平均間隔が150 nmを越えた場
合には、各々これらθ' 相およびΩ相の高温特性向上効
果 (転移に対する障害となるオロワン機構の発揮など)
が極端に低下し、結果として、Al合金材の高温耐力やク
リープ特性が低下し、優れた高温特性を保証することが
できない可能性がある。
たした上で、θ' 相を高密度に析出させる乃至θ' 相の
数が多い方が高温特性が向上する。より具体的には、
θ' 相が5000個/mm3以上存在することが好ましく、7000
個/mm3以上存在することがより好ましい。
θ' 相とΩ相の平均サイズと析出物間の平均間隔の同定
は、透過型電子顕微鏡(TEM) により、アルミ合金マトリ
ックスを観察して行う。より具体的には、50000 倍のTE
M による目視観察乃至画像解析を行い、θ' 相とΩ相の
平均サイズと析出物間の平均間隔乃至析出物の個数の同
定を行う。
成について説明する。本発明のAl合金の化学成分組成
は、基本的に2519 或いは2618などのAl合金および2519
にAgを加えた2519(Ag)系Al合金の成分規格として良い
が、より具体的な用途および要求特性に応じて、以下に
説明する成分組成範囲から適宜選択しうる。
成分であり、主としてAl合金の常温と高温のクリープ特
性および高温耐力を確保するために必須である。本発明
のAl合金材は、ロケットや航空機などの航空・宇宙機材
用、鉄道車両、自動車、船舶などの輸送機材用、エンジ
ン部品、コンプレッサーなどの機械部品用などに使用さ
れるAl合金である。この点、Cuは固溶強化及び析出強化
の双方の作用によりAl合金の強度を向上させる。この効
果は1.5%、より好ましくは4.0%以上で発揮され、Cuの含
有量が1.5%未満では上述の効果が小さく、Al合金の常温
と高温での十分なクリープ特性および高温耐力が得られ
ない。一方、Cuの含有量が7.0%を越えると、強度が高く
なりすぎ鍛造性などの加工性が低下する。したがって、
Cuの含有量は1.5 〜7.0%の範囲、より好ましくは4.0 〜
7.0%の範囲とする。
化及び析出強化の双方の作用により、主としてAl合金の
常温と高温での十分なクリープ特性および高温耐力を確
保するために必須である。この効果は0.01% 、より好ま
しくは0.02% 以上で発揮され、Mgの含有量が0.01% 未満
では上述の効果が小さく、Al合金の常温と高温での十分
なクリープ特性および高温耐力が得られない。一方、Mg
の含有量が2.0%を越えると、強度が高くなりすぎ、鍛造
性などの加工性が低下する可能性が高くなる。したがっ
て、Mgの含有量は0.01〜2.0%の範囲、より好ましくは0.
02〜2.0%の範囲とする。
15% 、Mn:0.05 〜1.5%、Cr:0.15 〜0.30% 、Zr:0.05 〜
0.50% 、Sc:0.05 〜1.0%の一種または二種以上)Fe 、N
i、V 、Mn、Cr、Zr、Scは、いずれもAl合金の高温特性
を向上させる元素である。FeはAl中には殆ど固溶せず、
凝固時にAlとの反応によってマトリックス中に晶出物を
形成する。特にNiと同時に含有するとAl9(Fe−Ni) を形
成して高温特性を著しく向上させる。しかし、Feを1.5%
を越えて含有すると、不溶性金属間化合物を生成し、成
形不良および破壊の原因となりやすい。このため、Feの
含有量は1.5%以下とする。
の反応によってマトリックス中に硬い晶出物(Ni Al3)を
形成する。特にFeと同時に含有するとAl9(Fe−Ni) を形
成して高温特性を著しく向上させる。しかし、Ni:0.8%
未満ではこの効果が発揮されず、一方、Ni:2.4% を越え
て含有すると、粗大なNiAl3 を生成しやすく、成形性を
阻害する。このため、Niの含有量は0.8 〜2.4%の範囲と
する。
組織化して、常温強度および高温強度を向上させる。こ
れらの元素は、均質化加熱処理時にそれぞれアルミ合金
マトリックス中で熱的に安定な化合物であるAl-V系、Al
-Mn 系、Al-Cr 系の分散粒子を析出させる。これらの分
散粒子は、Al20Cu2Mn3あるいはAl12Mg2Cr2等が例示され
る。これら分散粒子は再結晶後の粒界移動を妨げる作用
があるため結晶粒の粗大化防止には効果的である。V:0.
05% 、Mn:0.05%、Cr:0.15%未満ではこれらの効果が得ら
れず、一方、V:0.15% 、Mn:1.5% 、Cr:0.30%を越える
と、溶解鋳造時に粗大な不溶性金属間化合物を生成しや
すく成形不良および破壊の原因となる。したがって、V
、Mn、Crの含有量は、各々V:0.05〜0.15% 、Mn:0.05
〜1.5%、Cr:0.15 〜0.30% の範囲とする。
常温強度および高温強度を向上させる。これらの元素
は、アルミ合金マトリックス中で均質化加熱処理時にそ
れぞれアルミ合金マトリックス中で熱的に安定な化合物
であるAl3Sc あるいはAl3Zr 等のAl-Sc 系、Al-Zr 系、
Al-Cr 系の分散粒子を析出させる。これらの分散粒子に
は再結晶後の粒界移動を妨げる作用があるため、結晶粒
の粗大化防止に効果的である。ZrとScの含有量が各々Z
r:0.05%未満、Sc:0.05 % 未満ではこの効果がなく、ま
た一方でZrとScの含有量が各々Zr:0.50%、Sc:1.0% を越
えると、溶解鋳造時に粗大な不溶性金属間化合物を生成
しやすく成形不良の原因となる。したがって、ZrとScを
含有させる場合、これらの含有量は、各々Zr:0.05 〜0.
50% 、Sc:0.05 〜1.0%の範囲とする。
微細で均一なΩ相を形成するとともに、析出物相が存在
しない領域(PFZ;solute-depleted precipitate free zo
ne) の幅を極めて狭くすることによりAl合金の常温およ
び高温強度を向上させる。Agの含有量が0.05% 未満では
この効果がなく、また一方でAgの含有量が0.7%を越えて
含有しても効果は飽和する。したがって、Agの含有量は
0.05〜0.7%の範囲とする。
合金材の高温特性やその他の特性を阻害しない範囲での
含有は許容される。例えば、SiはMgと結合してアルミマ
トリックス中に晶出物としてMg2Si が形成され、溶体化
処理により大部分は固溶するが、過剰なMg2Si が形成さ
れると溶体化処理においても残存して破断の起点になる
ため、成形性が低下する。したがって、Siは0.3%以下と
する。この他、Ti、Bは、結晶粒を微細化するが、過剰
に添加すると粗大な金属間化合物を形成し、成形加工時
の破断の起点になるため、成形性が低下する。したがっ
て、Ti、B は、各々0.20% 以下、0.005%以下までの含有
は許容される。また、この他の不純物元素についてもAA
規格乃至JIS 規格での上限値までは許容される。
法について説明する。まず、本発明の成分範囲内に溶解
調整されたAl合金溶湯を鋳造する。この鋳造された鋳塊
を、大型の部材については、製品のニアネットシェイプ
に熱間鍛造後、必要により冷間鍛造して、溶体化処理後
焼入れおよび人工時効処理を施し、T6処理材とすること
が好ましい。また、比較的小型の部材については、製品
のニアネットシェイプに熱間鍛造後焼入れを行い、焼入
れによる残留応力発生を除去するために、冷間鍛造を行
った後に人工時効処理を施すT8処理が好ましい。なお、
鍛造用の素材としては、押出材や圧延材を使用しても良
い。
造等の冷間加工は、前記サイズや間隔の条件を満たした
上で、θ' 相、更にはΩ相を高密度に析出させるために
重要である。即ち、人工時効処理前の冷間加工はθ' 相
の析出を促進し、人工時効処理前に冷間加工しないと、
θ' 相を高密度に析出させることはできず、θ' 相の数
が増加せず、前記θ' 相を5000個/mm2以上存在させると
いう好ましい条件を満足できなくなる。
ロ組織は、熱間鍛造の鍛練比に大きく影響される。した
がってAl合金鍛造材の溶体化処理後のミクロ組織を等軸
結晶粒とするためには、鍛練比を1.5 以上とすることが
好ましい。鍛練比が1.5 未満であれば、Al合金鍛造材の
組織が混粒となりやすい。また、鍛練の方向は一方向だ
けではなく、少なくとも、異なる2 方向で行い、各方向
での鍛練比を1.5 以上とすることが好ましい。
れなどの調質( 熱処理) に用いる炉はバッチ炉、連続焼
鈍炉、溶融塩浴炉、オイル炉などが適宜使用可能であ
り、焼入れに際しての冷却手段も、温水浸漬、水浸漬、
水噴射、空気噴射などの手段が適宜選択される。そし
て、この溶体化処理および焼入れは、可溶性金属間化合
物を再固溶し、かつ冷却中の再析出を十分に抑制するた
め、JIS −W −1103、MIL−H −6088F に規定された条
件内にて行うことが好ましい。また、焼入れは水中ある
いは温湯中へ試料を投入しても良いが、焼入れによる残
留応力発生を抑制するためには、温湯、或いはコーコン
クウェルチャント等に焼入れすることが好ましい。
び最終製品の耐力値を増大させることを目的として、冷
間圧延機、ストレッチャーおよび冷間鍛造等を用いて、
冷間加工を行っても良い。更に、溶体化処理および焼入
れ後、必要に応じて冷間加工を行った後人工時効処理を
行い、Ω相およびθ' 相を請求項に示す形態に析出させ
ても良い。前記した通り、人工時効処理条件は、JIS −
W −1103あるいはMIL−H −6088F に規定された条件内
にて行うことが好ましいが、要するに、請求項に示す形
態にΩ相およびθ' 相が得られるものであれば良い。
が、析出するθ' 相の平均サイズを120 nm未満、θ' 相
の析出物間の平均間隔を100 nm以下とするとともに、Ω
相の析出物間の平均間隔を150 nm以下とすることに影響
する。即ち、本発明Al合金におけるθ' 相およびΩ相の
微細分散析出のためには、冷却途中に粗大なθ' 相乃至
Ω相が析出することを防止するために、冷却速度は20℃
/ 分以上、好ましくは100 ℃/secとできるだけ速い方が
望ましい。また、昇温速度は、例えば10℃/ 分以上の速
い方が、溶体化処理温度までの昇温中に生じる結晶粒の
粗大化を防止し、高切削性と、更には破壊靱性および疲
労特性に優れる微細結晶を得るためにも好ましい。
す組成のAl合金鋳塊 (500mm φ×500mml) を溶製後、35
0mmt×350mmW×350mmlの角材に切り出し、470 ℃×8 時
間の範囲で均質化熱処理を施し、熱間鍛造した。但し、
供試材の溶体化処理後のミクロ組織が変わるように、鍛
造の鍛造方向および鍛練比を種々変えて行った。次に鍛
造材を硝石炉を用いて530 ℃で30分の溶体化処理した後
水焼入れし、冷間鍛造した後 (但し、後述する表2 の発
明例No.6および比較例No.7は冷間鍛造せず)、177 ℃×1
8時間の人工時効処理し、Al合金鍛造材の供試材とし
た。そして、θ' 相およびΩ相の析出形態は、人工時効
処理前の冷間鍛造の加工率を変えることにより制御し
た。
て、400 倍の倍率の光学顕微鏡によりミクロ組織観察を
行い、図1aのような、実質的に等軸再結晶粒組織A(10〜
500 μm の範囲でほぼ一定サイズの等軸再結晶粒) であ
るか、或いは図1bのような、実質的に1 μm 以下の微細
な再結晶粒( 或いは亜結晶粒) の集合体と粗大結晶粒か
らなる混粒組織B であるかを確認した。これらの結果を
表2 に示す。なお、実質的に等軸再結晶粒組織A である
表2 の発明例供試材の結晶粒径dIは、いずれも50〜300
μm の範囲での一定サイズの粒径であった。これに対
し、混粒組織B である比較例6 は 1μm 以下〜数mmの範
囲で大きくばらついていた。
顕微鏡(TEM) により、供試材のミクロ組織の(100) 入
射、(111) 入射のTEM 画像解析を行い、供試材の(100)
面上に析出するθ' 相および(111) 面上に析出するΩ相
の、各平均サイズ(nm)、各相の析出物間の平均間隔(nm)
を測定した。これらの結果も表2 に示す。
径50 mm φ、長さ300mmlの円筒形を有する丸棒に、旋盤
を用いて切削加工した際の被削性を丸棒表面の目視観察
で評価するとともに、丸棒表面の平滑性を平均表面粗さ
Raにて評価した。目視観察による被削性の評価は、むし
れ等の表面疵や欠陥の無い平滑な表面のものを○、表面
疵や欠陥が有るものを×として評価した。この結果も表
2 に示す。
の1000hrクリープ破断強度 (応力負荷方向:LT 方向、温
度150 ℃) および高温耐力 (保持条件:180℃で100hr 、
引張方向:LT 方向、引張温度:150℃、引張歪速度:8×10
-5S -1) を測定した。これらの試験片は平行部10mmφ×
28mml とした。これらの結果を常温での耐力とともに表
2 に示す。
均結晶粒径が50〜500 μmmの範囲の一定サイズの粒径で
あり、更に(100) 面上に析出するθ' 相および(110) 面
上に析出するΩ相の、各平均サイズ(nm)と各相の析出物
間の平均間隔(nm)およびθ'相の個数が、各々好ましい
規定を満足する発明例No.1〜5 は、被削性 (切削性)に
優れ、クリープ破断強度が250N/mm2を超える280 〜300N
/mm2のレベル、および高温耐力が280N/mm2を大幅に超え
る300 〜330N/mm2のレベルと、高温特性に著しく優れて
いる。
あるものの、(100) 面上に析出するθ' 相および(110)
面上に析出するΩ相の、各平均サイズ(nm)と各相の析出
物間の平均間隔(nm)が、各々好ましい規定の上限乃至下
限付近である発明例No.5と、結晶粒径およびθ' 相の平
均サイズ、平均間隔、個数が好ましい規定を満足するも
のの、Ω相を有さない発明例No.6は、被削性に優れ、ク
リープ破断強度が250N/mm2以上、および高温耐力が280N
/mm2以上はあるものの、前記発明例No.1〜3 に比してク
リープ破断強度および高温耐力に劣っている。
サイズ、平均間隔、個数が好ましい規定を満足する組織
を有するAl合金であっても、組織が混粒である比較例N
o.7は、発明例に比して、被削性とクリープ特性が著し
く劣ることが分かる。
Al合金材などを製造しても、組織を本発明の等軸再結晶
組織にしなければ、高い高温特性と被削性とを兼備する
Al合金を、再現性良く作れるわけではないという事実が
立証される。それとともに、本発明の等軸組織、および
(100) 面上に析出するθ' 相および(110) 面上に析出す
るΩ相の、各平均サイズ(nm)と各相の析出物間の平均間
隔(nm)の規定の臨界的な意義が裏付けられる。この結
果、本発明によって得られるAl合金鍛造材が、高速で摺
動するピストンなどのエンジン部品や、高速で回転する
回転ローターやインペラー (羽根) などの高真空機器の
吸排気部品などの、部品自身が高速で摺動乃至回転する
高速動部品に好適に適用できることが分かる。
に高い高温特性を有するAl合金鍛造材を提供することが
できる。したがって、耐熱Al合金鍛造材の用途を拡大す
ることができる点で、工業的な価値を有するものであ
る。
式的に示す説明図である。
粗大再結晶粒
Claims (13)
- 【請求項1】 Cu:1.5〜7.0%、Mg:0.01 〜2.0%を含み残
部アルミニウムおよび不可避的不純物からなるアルミニ
ウム合金鍛造材であって、溶体化処理後のミクロ組織が
θ' 相および/ またはΩ相を有するとともに、結晶粒径
が500 μm 以下の等軸再結晶粒からなり、1000hrクリー
プ破断強度が250N/mm2以上および高温耐力が280N/mm2以
上であることを特徴とする高速動部品用アルミニウム合
金鍛造材。 - 【請求項2】 前記アルミニウム合金が更にAg:0.05 〜
0.7%を含む請求項1に記載の高速動部品用アルミニウム
合金鍛造材。 - 【請求項3】 前記アルミ合金が更に、Fe:1.5% 以下、
Ni:0.8〜2.4%、V:0.05〜0.15% 、Mn:0.05 〜1.5%、Cr:
0.15 〜0.30% 、Zr:0.05 〜0.50% 、Sc:0.05〜1.0%の一
種または二種以上を含有する請求項1または2に記載の
高速動部品用アルミニウム合金鍛造材。 - 【請求項4】 前記等軸再結晶粒の結晶粒径が300 μm
以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の高速
動部品用アルミニウム合金鍛造材。 - 【請求項5】 前記θ' 相の平均サイズが 120nm以下で
あるとともに、θ'相の析出物間の平均間隔が100 nm以
下であり、および/ またはΩ相の平均サイズが100 nm以
下であるとともに、Ω相の析出物間の平均間隔が150 nm
以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の高速
動部品用アルミニウム合金鍛造材。 - 【請求項6】 前記鍛造材が人工時効処理前に冷間加工
されたものであって、前記θ' 相の数が5000個/mm3以上
である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の高速動部
品用アルミニウム合金鍛造材。 - 【請求項7】 前記溶体化処理後のミクロ組織におい
て、集合体化している1 μm 以下の微細再結晶粒の面積
率が10% 以下である請求項1乃至6のいずれか1項に記
載の高速動部品用アルミニウム合金鍛造材。 - 【請求項8】 前記高速動部品がアルミニウム合金鍛造
材を切削加工して製造するものである請求項1乃至7の
いずれか1項に記載の高速動部品用アルミニウム合金鍛
造材。 - 【請求項9】 前記高速動部品がアルミニウム合金表面
に硬質めっきを施すものである請求項1乃至8のいずれ
か1項に記載の高速動部品用アルミニウム合金鍛造材。 - 【請求項10】 前記アルミニウム合金が高速回転部品
用である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の高温特
性に優れたアルミニウム合金鍛造材。 - 【請求項11】 前記アルミニウム合金が回転ローター
用または回転インペラー用である請求項10に記載の高
温特性に優れたアルミニウム合金鍛造材。 - 【請求項12】 前記アルミニウム合金が高速摺動部品
用である請求項1乃至9に記載の高温特性に優れたアル
ミニウム合金鍛造材。 - 【請求項13】 前記アルミニウム合金がピストン用で
ある請求項12に記載の高温特性に優れたアルミニウム
合金鍛造材。
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