JP2000110577A - 過給機の軸受装置 - Google Patents
過給機の軸受装置Info
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- JP2000110577A JP2000110577A JP10279892A JP27989298A JP2000110577A JP 2000110577 A JP2000110577 A JP 2000110577A JP 10279892 A JP10279892 A JP 10279892A JP 27989298 A JP27989298 A JP 27989298A JP 2000110577 A JP2000110577 A JP 2000110577A
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- 239000003921 oil Substances 0.000 claims abstract description 119
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 claims abstract description 56
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- 238000011084 recovery Methods 0.000 claims description 44
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 8
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000005461 lubrication Methods 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 過給機の軸受装置において、潤滑油の洩れを
抑える。 【解決手段】 転がり軸受4,5と油膜緩衝層8に潤滑
油を供給する給油通路20と、転がり軸受4,5と油膜
緩衝層8から流出する潤滑油を回収するオイル回収室3
0と、ベアリングハウジング10とタービン軸3の間に
介装されるシールリング9とを備えるターボチャージャ
の軸受装置において、ベアリングハウジング10に転が
り軸受5とシールリング9の間に位置して凹状に窪むオ
イル回収溝31を形成するものとした。
抑える。 【解決手段】 転がり軸受4,5と油膜緩衝層8に潤滑
油を供給する給油通路20と、転がり軸受4,5と油膜
緩衝層8から流出する潤滑油を回収するオイル回収室3
0と、ベアリングハウジング10とタービン軸3の間に
介装されるシールリング9とを備えるターボチャージャ
の軸受装置において、ベアリングハウジング10に転が
り軸受5とシールリング9の間に位置して凹状に窪むオ
イル回収溝31を形成するものとした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばトラック等に搭
載される過給機の軸受装置の改良に関するものである。
載される過給機の軸受装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジンに備えられるターボチ
ャージャには、高速で回転するタービン軸を転がり軸受
により支承し、この転がり軸受を油膜緩衝層を介してベ
アリングハウジングに浮動支持するものがある(特開平
6−101494号公報、参照)。
ャージャには、高速で回転するタービン軸を転がり軸受
により支承し、この転がり軸受を油膜緩衝層を介してベ
アリングハウジングに浮動支持するものがある(特開平
6−101494号公報、参照)。
【0003】ベアリングハウジングには転がり軸受等に
潤滑油を圧送する油通路と、転がり軸受から流出する潤
滑油を回収するオイル回収室が形成される。ベアリング
ハウジングとタービン軸の間にシールリングが介装さ
れ、潤滑油がベアリングハウジングの外側に洩れ出さな
いようになっている。
潤滑油を圧送する油通路と、転がり軸受から流出する潤
滑油を回収するオイル回収室が形成される。ベアリング
ハウジングとタービン軸の間にシールリングが介装さ
れ、潤滑油がベアリングハウジングの外側に洩れ出さな
いようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の軸受構造を大型トラック用エンジンに備えら
れるターボチャージャに適用すると、ターボチャージャ
の大型化に伴い潤滑油の供給量が増大するため、転がり
軸受からオイル回収室に流出する潤滑油がシールリング
の近傍に集まると、シールリングを乗り越えてベアリン
グハウジングの外側へと漏れ出す潤滑油消費量が増える
という問題点が生じる。
うな従来の軸受構造を大型トラック用エンジンに備えら
れるターボチャージャに適用すると、ターボチャージャ
の大型化に伴い潤滑油の供給量が増大するため、転がり
軸受からオイル回収室に流出する潤滑油がシールリング
の近傍に集まると、シールリングを乗り越えてベアリン
グハウジングの外側へと漏れ出す潤滑油消費量が増える
という問題点が生じる。
【0005】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、過給機の軸受装置において、潤滑油の洩れを
抑えることを目的とする。
のであり、過給機の軸受装置において、潤滑油の洩れを
抑えることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ベアリングハウジングに回転可能に収装されるター
ビン軸と、タービン軸を回転自在に支承する転がり軸受
と、ベアリングハウジングと転がり軸受の外周面との間
に形成される油膜緩衝層と、転がり軸受と油膜緩衝層に
潤滑油を供給する給油通路と、転がり軸受と油膜緩衝層
から流出する潤滑油を回収するオイル回収室と、ベアリ
ングハウジングとタービン軸の間に介装されるシールリ
ングとを備える過給機の軸受装置に適用する。
は、ベアリングハウジングに回転可能に収装されるター
ビン軸と、タービン軸を回転自在に支承する転がり軸受
と、ベアリングハウジングと転がり軸受の外周面との間
に形成される油膜緩衝層と、転がり軸受と油膜緩衝層に
潤滑油を供給する給油通路と、転がり軸受と油膜緩衝層
から流出する潤滑油を回収するオイル回収室と、ベアリ
ングハウジングとタービン軸の間に介装されるシールリ
ングとを備える過給機の軸受装置に適用する。
【0007】そしてベアリングハウジングに転がり軸受
とシールリングの間に位置して凹状に窪むオイル回収溝
を形成するものとした。
とシールリングの間に位置して凹状に窪むオイル回収溝
を形成するものとした。
【0008】請求項2に記載の過給機の軸受装置は、請
求項1に記載の発明において、オイル回収溝の側面を転
がり軸受の端面の延長上に配置するものとした。
求項1に記載の発明において、オイル回収溝の側面を転
がり軸受の端面の延長上に配置するものとした。
【0009】請求項3に記載の過給機の軸受装置は、請
求項1または2に記載の発明において、ベアリングハウ
ジングにオイル回収溝の側面からオイル出口にかけて傾
斜するオイル落とし面を形成するものとした。
求項1または2に記載の発明において、ベアリングハウ
ジングにオイル回収溝の側面からオイル出口にかけて傾
斜するオイル落とし面を形成するものとした。
【0010】請求項4に記載の過給機の軸受装置は、請
求項1から3のいずれか一つに記載の発明において、給
油通路に介装されるオリフィスの開口径を前記給油通路
に侵入する異物より大きく設定するものとした。
求項1から3のいずれか一つに記載の発明において、給
油通路に介装されるオリフィスの開口径を前記給油通路
に侵入する異物より大きく設定するものとした。
【0011】
【発明の作用および効果】請求項1に記載の過給機の軸
受装置において、オイル回収溝が転がり軸受とシールリ
ングの間に位置して凹状に窪んでいるため、転がり軸受
と油膜緩衝層からオイル回収室に流出する潤滑油がオイ
ル回収溝に集められる。これにより、潤滑油がシールリ
ングに向かうことが抑えられ、シールリングを乗り越え
てベアリングハウジングの外側へと漏れ出す潤滑油消費
量を低減することができる。
受装置において、オイル回収溝が転がり軸受とシールリ
ングの間に位置して凹状に窪んでいるため、転がり軸受
と油膜緩衝層からオイル回収室に流出する潤滑油がオイ
ル回収溝に集められる。これにより、潤滑油がシールリ
ングに向かうことが抑えられ、シールリングを乗り越え
てベアリングハウジングの外側へと漏れ出す潤滑油消費
量を低減することができる。
【0012】請求項2に記載の過給機の軸受装置におい
て、オイル回収溝の側面は転がり軸受の端面の延長上に
位置しているため、転がり軸受および油膜緩衝層から流
出する潤滑油がオイル回収溝へと導かれる。これによ
り、潤滑油がシールリングへと向かうことが抑えられ、
シールリングを乗り越えてベアリングハウジングの外側
へと漏れ出す潤滑油消費量を低減することができる。
て、オイル回収溝の側面は転がり軸受の端面の延長上に
位置しているため、転がり軸受および油膜緩衝層から流
出する潤滑油がオイル回収溝へと導かれる。これによ
り、潤滑油がシールリングへと向かうことが抑えられ、
シールリングを乗り越えてベアリングハウジングの外側
へと漏れ出す潤滑油消費量を低減することができる。
【0013】請求項3に記載の過給機の軸受装置におい
て、オイル落とし面はオイル回収溝の側面とオイル出口
を結んで傾斜しているため、オイル回収溝に集められた
潤滑油を速やかにオイル出口へと流下させる。これによ
り、潤滑油がシールリングへと向かうことが抑えられ、
シールリングを乗り越えてベアリングハウジングの外側
へと漏れ出す潤滑油消費量を低減することができる。
て、オイル落とし面はオイル回収溝の側面とオイル出口
を結んで傾斜しているため、オイル回収溝に集められた
潤滑油を速やかにオイル出口へと流下させる。これによ
り、潤滑油がシールリングへと向かうことが抑えられ、
シールリングを乗り越えてベアリングハウジングの外側
へと漏れ出す潤滑油消費量を低減することができる。
【0014】請求項4に記載の過給機の軸受装置におい
て、給油通路に介装されるオリフィスの開口径を前記給
油通路に侵入する異物より大きく設定したため、異物が
オリフィスに詰まることを防止し、転がり軸受の潤滑不
良を来すことを回避できる。
て、給油通路に介装されるオリフィスの開口径を前記給
油通路に侵入する異物より大きく設定したため、異物が
オリフィスに詰まることを防止し、転がり軸受の潤滑不
良を来すことを回避できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
図面に基づいて説明する。
【0016】図1に示すように、ターボチャージャのタ
ービン軸3は、エンジンの排気ガスによって回転駆動さ
れるタービンホイール1と、吸気を過給するコンプレッ
サホイール2とを同軸上で結合している。
ービン軸3は、エンジンの排気ガスによって回転駆動さ
れるタービンホイール1と、吸気を過給するコンプレッ
サホイール2とを同軸上で結合している。
【0017】ベアリングハウジング10にはタービン軸
3が一対の転がり軸受4,5を介して回転自在に支承さ
れる。各転がり軸受4,5は、インナレース6とアウタ
レース7および両者の間に介装される複数のボールから
なる。インナレース6とアウタレース7は各転がり軸受
4,5に共通のものとし、各転がり軸受4,5をユニッ
ト化することにより、生産性を高められる。
3が一対の転がり軸受4,5を介して回転自在に支承さ
れる。各転がり軸受4,5は、インナレース6とアウタ
レース7および両者の間に介装される複数のボールから
なる。インナレース6とアウタレース7は各転がり軸受
4,5に共通のものとし、各転がり軸受4,5をユニッ
ト化することにより、生産性を高められる。
【0018】アウタレース7には各転がり軸受4,5の
ボールを転動させる一対の軌道が溝状に形成れる一方、
インナレース6には各転がり軸受4,5のボールを転動
させる一対の軌道が図中左右対称に対向して形成され、
各転がり軸受4,5によってタービン軸に働くスラスト
力が受けられる。
ボールを転動させる一対の軌道が溝状に形成れる一方、
インナレース6には各転がり軸受4,5のボールを転動
させる一対の軌道が図中左右対称に対向して形成され、
各転がり軸受4,5によってタービン軸に働くスラスト
力が受けられる。
【0019】アウタレース7とベアリングハウジング1
0のハウジング内周面12の間には一対の間隙が設けら
れ、これらの間隙に油膜緩衝層が形成される。アウタレ
ース7はベアリングハウジング10のハウジング内周面
12に対して油膜緩衝層を介して浮動支持される。
0のハウジング内周面12の間には一対の間隙が設けら
れ、これらの間隙に油膜緩衝層が形成される。アウタレ
ース7はベアリングハウジング10のハウジング内周面
12に対して油膜緩衝層を介して浮動支持される。
【0020】アウタレース7はベアリングハウジング1
0にロケーティングピン11を介してスラスト方向の位
置決めが行われる。ロケーティングピン11は、その途
中がベアリングハウジング10に圧入され、その先端部
がアウタレース7に遊嵌されている。
0にロケーティングピン11を介してスラスト方向の位
置決めが行われる。ロケーティングピン11は、その途
中がベアリングハウジング10に圧入され、その先端部
がアウタレース7に遊嵌されている。
【0021】図示しないオイルポンプから吐出する潤滑
油を油膜緩衝層8と各転がり軸受4,5に供給する給油
通路20が設けられる。給油通路20は、ロケーティン
グピン11内に形成された軸孔21と、ベアリングハウ
ジング10とアウタレース7の間に形成された間隙22
と、アウタレース7に形成された一対のオイルジェット
23,24等によって構成される。
油を油膜緩衝層8と各転がり軸受4,5に供給する給油
通路20が設けられる。給油通路20は、ロケーティン
グピン11内に形成された軸孔21と、ベアリングハウ
ジング10とアウタレース7の間に形成された間隙22
と、アウタレース7に形成された一対のオイルジェット
23,24等によって構成される。
【0022】各オイルジェット23,24は各転がり軸
受4,5に向けて形成される。間隙22からの潤滑油が
各オイルジェット23,24を通って各転がり軸受4,
5に噴射供給され、これらを潤滑するようになってい
る。
受4,5に向けて形成される。間隙22からの潤滑油が
各オイルジェット23,24を通って各転がり軸受4,
5に噴射供給され、これらを潤滑するようになってい
る。
【0023】各オイルジェット23,24から各転がり
軸受4,5に噴射供給される潤滑油量は、各オイルジェ
ット23,24の開口径(オリフィス径)によって決ま
る。各オイルジェット23,24の開口径は、各転がり
軸受4,5に必要な潤滑油量を確保するとともに、給油
通路20に侵入する可能性がある異物より大きくなるよ
うに設定される。
軸受4,5に噴射供給される潤滑油量は、各オイルジェ
ット23,24の開口径(オリフィス径)によって決ま
る。各オイルジェット23,24の開口径は、各転がり
軸受4,5に必要な潤滑油量を確保するとともに、給油
通路20に侵入する可能性がある異物より大きくなるよ
うに設定される。
【0024】ベアリングハウジング10には油膜緩衝層
8と各転がり軸受4,5から流出する潤滑油を図示しな
いオイルパンへと戻すオイル回収室30が画成される。
8と各転がり軸受4,5から流出する潤滑油を図示しな
いオイルパンへと戻すオイル回収室30が画成される。
【0025】油膜緩衝層8と各転がり軸受4,5に供給
された潤滑油の一部は、アウタレース7およびベアリン
グハウジング10に開口した穴34,35を通ってオイ
ル回収室30へと流出する。
された潤滑油の一部は、アウタレース7およびベアリン
グハウジング10に開口した穴34,35を通ってオイ
ル回収室30へと流出する。
【0026】油膜緩衝層8と各転がり軸受4,5に供給
された潤滑油の一部は、タービン軸3の端部側へと直接
オイル回収室30へと流出する。
された潤滑油の一部は、タービン軸3の端部側へと直接
オイル回収室30へと流出する。
【0027】ベアリングハウジング10の一端とタービ
ン軸3の間にはシールリング9が介装され、オイル回収
室30の潤滑油がタービンホイル1側に洩れ出さないよ
うになっている。
ン軸3の間にはシールリング9が介装され、オイル回収
室30の潤滑油がタービンホイル1側に洩れ出さないよ
うになっている。
【0028】ベアリングハウジング10の内壁には転が
り軸受5とシールリング9の間にオイル回収溝31が形
成される。オイル回収溝31はベアリングハウジング1
0のハウジング内周面12から凹状に窪んで形成され
る。
り軸受5とシールリング9の間にオイル回収溝31が形
成される。オイル回収溝31はベアリングハウジング1
0のハウジング内周面12から凹状に窪んで形成され
る。
【0029】オイル回収溝31はタービン軸3と直交す
る平面状をした一対の側面31a,31bを有する。一
方の側面31aはアウタレース7の端面7aの延長上に
配置される。すなわち、オイル回収溝31の側面31a
はアウタレース7の端面7aと段差なく連続している。
る平面状をした一対の側面31a,31bを有する。一
方の側面31aはアウタレース7の端面7aの延長上に
配置される。すなわち、オイル回収溝31の側面31a
はアウタレース7の端面7aと段差なく連続している。
【0030】オイル回収室30の最下部にはオイル出口
32が開口している。オイル出口32は図示しない配管
を介してオイルパンに連通している。ベアリングハウジ
ング10にはオイル回収溝31の他方の側面31bから
オイル出口32にかけて傾斜するオイル落とし面33が
形成される。
32が開口している。オイル出口32は図示しない配管
を介してオイルパンに連通している。ベアリングハウジ
ング10にはオイル回収溝31の他方の側面31bから
オイル出口32にかけて傾斜するオイル落とし面33が
形成される。
【0031】次に、作用について説明する。
【0032】タービン軸3は各転がり軸受4,5により
支承されることにより、低回転時のフリクションが低減
され、ターボチャージャの加速応答性の向上がはかれ
る。
支承されることにより、低回転時のフリクションが低減
され、ターボチャージャの加速応答性の向上がはかれ
る。
【0033】ロケーティングピン11内に形成された軸
孔21から間隙22に供給された潤滑油の一部は、アウ
タレース7とハウジング内周面12間に形成された油膜
緩衝層に供給される。アウタレース7が油膜緩衝層によ
りハウジング内周面12に対して浮動支持されることに
より、各転がり軸受4,5の振動が吸収される。
孔21から間隙22に供給された潤滑油の一部は、アウ
タレース7とハウジング内周面12間に形成された油膜
緩衝層に供給される。アウタレース7が油膜緩衝層によ
りハウジング内周面12に対して浮動支持されることに
より、各転がり軸受4,5の振動が吸収される。
【0034】タービン軸3が図1において左方向に移動
しようとする場合、図中右側の転がり軸受5によってこ
のスラスト力が受けられる。タービン軸3が図1におい
て右方向に移動しようとする場合図中左側の転がり軸受
4によってこのスラスト力が受けられる。アウタレース
7はロケーティングピン11を介してスライト力が受け
られる。アウタレース7はこのように位置決めを行うロ
ケーティングピン11との間にわずかな間隙を持ってい
るため、アウタレース7がベアリングハウジング10に
対して変位することが可能となり、上記油膜緩衝層によ
る緩衝効果を損なわない。
しようとする場合、図中右側の転がり軸受5によってこ
のスラスト力が受けられる。タービン軸3が図1におい
て右方向に移動しようとする場合図中左側の転がり軸受
4によってこのスラスト力が受けられる。アウタレース
7はロケーティングピン11を介してスライト力が受け
られる。アウタレース7はこのように位置決めを行うロ
ケーティングピン11との間にわずかな間隙を持ってい
るため、アウタレース7がベアリングハウジング10に
対して変位することが可能となり、上記油膜緩衝層によ
る緩衝効果を損なわない。
【0035】ロケーティングピン11内に形成された軸
孔21から間隙22に供給された潤滑油の一部は、各オ
イルジェット23,24を通って各転がり軸受4,5に
噴射供給され、これらを潤滑する。油膜緩衝層8と各転
がり軸受4,5から供給された潤滑油の一部は、アウタ
レース7およびベアリングハウジング10に開口した穴
34,35を通ってオイル回収室30に逃がされ、残り
はタービン軸3の端部側へと直接オイル回収室30へと
流出する。
孔21から間隙22に供給された潤滑油の一部は、各オ
イルジェット23,24を通って各転がり軸受4,5に
噴射供給され、これらを潤滑する。油膜緩衝層8と各転
がり軸受4,5から供給された潤滑油の一部は、アウタ
レース7およびベアリングハウジング10に開口した穴
34,35を通ってオイル回収室30に逃がされ、残り
はタービン軸3の端部側へと直接オイル回収室30へと
流出する。
【0036】ところで、ベアリングハウジング10とタ
ービン軸3の間にはシールリング9が介装され、オイル
回収室30の潤滑油がタービンホイル1側に洩れ出さな
いようになっているが、各転がり軸受4,5および油膜
緩衝層8からオイル回収室30に流出する潤滑油がシー
ルリング9に集まると、シールリング9を乗り越えてタ
ービンホイール1側へと漏れ出す潤滑油量が増えるとい
う問題点がある。
ービン軸3の間にはシールリング9が介装され、オイル
回収室30の潤滑油がタービンホイル1側に洩れ出さな
いようになっているが、各転がり軸受4,5および油膜
緩衝層8からオイル回収室30に流出する潤滑油がシー
ルリング9に集まると、シールリング9を乗り越えてタ
ービンホイール1側へと漏れ出す潤滑油量が増えるとい
う問題点がある。
【0037】本発明はこれに対処して、ベアリングハウ
ジング10の内壁には、転がり軸受5とシールリング9
の間に位置してオイル回収溝31を形成しているため、
転がり軸受5および油膜緩衝層8からオイル回収室30
に流出する潤滑油がオイル回収溝31に集められる。転
がり軸受5を潤滑した潤滑油の一部は、インナレース6
およびタービン軸3と共に回転し、遠心力によって外径
方向に飛散するが、オイル回収溝31に集められ、シー
ルリング9へと向かうことが抑えられる。
ジング10の内壁には、転がり軸受5とシールリング9
の間に位置してオイル回収溝31を形成しているため、
転がり軸受5および油膜緩衝層8からオイル回収室30
に流出する潤滑油がオイル回収溝31に集められる。転
がり軸受5を潤滑した潤滑油の一部は、インナレース6
およびタービン軸3と共に回転し、遠心力によって外径
方向に飛散するが、オイル回収溝31に集められ、シー
ルリング9へと向かうことが抑えられる。
【0038】オイル回収溝31の側面31aはアウタレ
ース7の端面7aと段差なく連続しているため、転がり
軸受5および油膜緩衝層8からオイル回収室30に流出
する潤滑油がオイル回収溝31へと導かれ、シールリン
グ9へと向かうことが抑えられる。
ース7の端面7aと段差なく連続しているため、転がり
軸受5および油膜緩衝層8からオイル回収室30に流出
する潤滑油がオイル回収溝31へと導かれ、シールリン
グ9へと向かうことが抑えられる。
【0039】オイル落とし面33はオイル回収溝31の
側面31bとオイル出口32を結んで傾斜しているた
め、オイル回収溝31に集められた潤滑油が速やかにオ
イル出口32へと流下し、シールリング9へと向かうこ
とが抑えられる。
側面31bとオイル出口32を結んで傾斜しているた
め、オイル回収溝31に集められた潤滑油が速やかにオ
イル出口32へと流下し、シールリング9へと向かうこ
とが抑えられる。
【0040】こうして各転がり軸受4,5および油膜緩
衝層8からオイル回収室30に流出する潤滑油がシール
リング9へと向かうことが抑えられることにより、シー
ルリング9を乗り越えてタービンホイール1側へと漏れ
出す潤滑油消費量を低減できる。
衝層8からオイル回収室30に流出する潤滑油がシール
リング9へと向かうことが抑えられることにより、シー
ルリング9を乗り越えてタービンホイール1側へと漏れ
出す潤滑油消費量を低減できる。
【0041】この結果、各転がり軸受4,5に供給され
る潤滑油量を十分に確保すべく、各オイルジェット2
3,24の開口径を例えば1.5mm程度に大きく設定
することが可能となり、給油通路20に侵入する異物が
各オイルジェット23,24等に詰まることを防止でき
る。
る潤滑油量を十分に確保すべく、各オイルジェット2
3,24の開口径を例えば1.5mm程度に大きく設定
することが可能となり、給油通路20に侵入する異物が
各オイルジェット23,24等に詰まることを防止でき
る。
【図1】本発明の実施の形態を示すターボチャージャの
断面図。
断面図。
1 タービンホイール 2 コンプレッサホイール 3 タービン軸 4 転がり軸受 5 転がり軸受 6 インナレース 7 アウタレース 7a アウタレース側面 8 油膜緩衝層 9 シールリング 10 ベアリングハウジング 12 ハウジング内周面 20 給油通路 30 オイル回収室 31 オイル回収溝 31a オイル回収溝側面 32 オイル出口 33 オイル落とし面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌田 祐一 埼玉県上尾市大字壱丁目一番地 日産ディ ーゼル工業株式会社内 (72)発明者 里川 明 東京都港区港南4−1−8 リバージュ品 川ビル2階 株式会社ギャレットターボ内 (72)発明者 嶋田 幸喜 東京都港区港南4−1−8 リバージュ品 川ビル2階 株式会社ギャレットターボ内 (72)発明者 家永 正之 東京都港区港南4−1−8 リバージュ品 川ビル2階 株式会社ギャレットターボ内 Fターム(参考) 3G005 EA04 EA16 FA33 FA45 GB39 GB40 GB42 GB51 GB57 GB69 GB82
Claims (4)
- 【請求項1】ベアリングハウジングに回転可能に収装さ
れるタービン軸と、 前記タービン軸を回転自在に支承する転がり軸受と、 前記ベアリングハウジングと前記転がり軸受の外周面と
の間に形成される油膜緩衝層と、 前記転がり軸受と前記油膜緩衝層に潤滑油を供給する給
油通路と、 前記転がり軸受と前記油膜緩衝層から流出する潤滑油を
回収するオイル回収室と、 前記ベアリングハウジングと前記タービン軸の間に介装
されるシールリングと、 を備える過給機の軸受装置において、 前記ベアリングハウジングに転がり軸受とシールリング
の間に位置して凹状に窪むオイル回収溝を形成したこと
を特徴とする過給機の軸受装置。 - 【請求項2】前記オイル回収溝の側面を前記転がり軸受
の端面の延長上に配置したことを特徴とする請求項1に
記載の過給機の軸受装置。 - 【請求項3】前記ベアリングハウジングに前記オイル回
収溝の側面からオイル出口にかけて傾斜するオイル落と
し面を形成したことを特徴とする請求項1または2に記
載の過給機の軸受装置。 - 【請求項4】前記給油通路に介装されるオリフィスの開
口径を前記給油通路に侵入する異物より大きく設定した
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載
の過給機の軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10279892A JP2000110577A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 過給機の軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10279892A JP2000110577A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 過給機の軸受装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000110577A true JP2000110577A (ja) | 2000-04-18 |
Family
ID=17617390
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10279892A Pending JP2000110577A (ja) | 1998-10-01 | 1998-10-01 | 過給機の軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000110577A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007108234A1 (ja) | 2006-03-23 | 2007-09-27 | Ihi Corporation | 過給機の高速回転軸 |
US7673452B2 (en) | 2006-01-24 | 2010-03-09 | Ishikawajima-Harima Heavy Industries Co., Ltd. | Motor-driven supercharger |
JP2010121589A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Ihi Corp | 車両用過給機の潤滑油シール構造 |
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-
1998
- 1998-10-01 JP JP10279892A patent/JP2000110577A/ja active Pending
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CN116378870B (zh) * | 2023-05-30 | 2023-09-19 | 江苏毅合捷汽车科技股份有限公司 | 一种电辅助涡轮增压器 |
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A977 | Report on retrieval |
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A521 | Written amendment |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050301 |