JP2000108642A - 車両用暖房装置及びその制御方法 - Google Patents
車両用暖房装置及びその制御方法Info
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- JP2000108642A JP2000108642A JP10285306A JP28530698A JP2000108642A JP 2000108642 A JP2000108642 A JP 2000108642A JP 10285306 A JP10285306 A JP 10285306A JP 28530698 A JP28530698 A JP 28530698A JP 2000108642 A JP2000108642 A JP 2000108642A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F24—HEATING; RANGES; VENTILATING
- F24V—COLLECTION, PRODUCTION OR USE OF HEAT NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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Abstract
(57)【要約】
【課題】熱発生器内の粘性流体の劣化防止と、所望の車
室等の暖房とを確実に両立できる車両用暖房装置及びそ
の制御方法を提供する。 【解決手段】ビスカスヒータVHは、エンジン1により
発熱室8内でロータ15が回転駆動され、これにより液
密的間隙によりシリコーンオイルSOを発熱させる。ま
た、発熱はウォータジャケットWJ内のクーラントに熱
交換され、車両用暖房に供される。アクチュエータ16
のソレノイドが励磁されれば、連絡孔7b内に弁部16
aが前進し、発熱能力が減少される。回転数センサ19
によりロータ15の回転数に基づく第1信号を検出し、
基準信号に基づいて弁部16aで発熱能力を減少させる
一方、水温センサ18からクーラントの温度に基づく第
2信号を検出し、基準信号を補正する。
室等の暖房とを確実に両立できる車両用暖房装置及びそ
の制御方法を提供する。 【解決手段】ビスカスヒータVHは、エンジン1により
発熱室8内でロータ15が回転駆動され、これにより液
密的間隙によりシリコーンオイルSOを発熱させる。ま
た、発熱はウォータジャケットWJ内のクーラントに熱
交換され、車両用暖房に供される。アクチュエータ16
のソレノイドが励磁されれば、連絡孔7b内に弁部16
aが前進し、発熱能力が減少される。回転数センサ19
によりロータ15の回転数に基づく第1信号を検出し、
基準信号に基づいて弁部16aで発熱能力を減少させる
一方、水温センサ18からクーラントの温度に基づく第
2信号を検出し、基準信号を補正する。
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、粘性流体をせん断
により発熱させ、その熱を循環流体に熱交換可能な熱発
生器を用い、循環流体の熱を車室等の暖房に供する車両
用暖房装置と、この車両用暖房装置の制御方法とに関す
る。
により発熱させ、その熱を循環流体に熱交換可能な熱発
生器を用い、循環流体の熱を車室等の暖房に供する車両
用暖房装置と、この車両用暖房装置の制御方法とに関す
る。
【従来の技術】従来、特開平2−246823号公報に
車両用暖房装置に利用される熱発生器が開示されてい
る。この熱発生器では、前部及び後部ハウジングが対設
された状態で通しボルトにより締結され、内部に発熱室
と、この発熱室の外域に放熱室としてのウォータジャケ
ットとを形成している。ウォータジャケット内では循環
流体としてのクーラントが入水ポートから取り入れら
れ、出水ポートから外部の暖房回路へ送り出されるべく
流動されている。前部ハウジングには軸受を介して駆動
軸が回転可能に支承され、駆動軸には発熱室内で回転可
能なロータが固定されている。発熱室の壁面とロータの
外面とは互いに近接するラビリンス溝を構成し、これら
発熱室の壁面とロータの外面との間隙にはシリコーンオ
イル等の粘性流体が封入されている。車両の暖房装置に
電磁クラッチとともに組み込まれたこの熱発生器では、
駆動軸が電磁クラッチを介してエンジンにより駆動され
れば、発熱室内でロータが回転するため、粘性流体が発
熱室の壁面とロータの外面との液密的間隙でせん断によ
り発熱する。この発熱はウォータジャケット内のクーラ
ントに熱交換され、加熱されたクーラントが暖房回路で
車室等の暖房に供されることとなる。
車両用暖房装置に利用される熱発生器が開示されてい
る。この熱発生器では、前部及び後部ハウジングが対設
された状態で通しボルトにより締結され、内部に発熱室
と、この発熱室の外域に放熱室としてのウォータジャケ
ットとを形成している。ウォータジャケット内では循環
流体としてのクーラントが入水ポートから取り入れら
れ、出水ポートから外部の暖房回路へ送り出されるべく
流動されている。前部ハウジングには軸受を介して駆動
軸が回転可能に支承され、駆動軸には発熱室内で回転可
能なロータが固定されている。発熱室の壁面とロータの
外面とは互いに近接するラビリンス溝を構成し、これら
発熱室の壁面とロータの外面との間隙にはシリコーンオ
イル等の粘性流体が封入されている。車両の暖房装置に
電磁クラッチとともに組み込まれたこの熱発生器では、
駆動軸が電磁クラッチを介してエンジンにより駆動され
れば、発熱室内でロータが回転するため、粘性流体が発
熱室の壁面とロータの外面との液密的間隙でせん断によ
り発熱する。この発熱はウォータジャケット内のクーラ
ントに熱交換され、加熱されたクーラントが暖房回路で
車室等の暖房に供されることとなる。
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記車両用暖
房装置では、エンジンのウォータジャケット内を循環し
てエンジンの冷却も兼ねるクーラントの温度のみに基づ
き、電磁クラッチの断接を行うこととしている。このた
め、クーラントの温度が予め設定した温度より低けれ
ば、例え熱発生器内の粘性流体の温度が過剰に高くなっ
ていても、その粘性流体はロータにより引き続きせん断
され、熱的及び機械的な劣化を生じやすくなってしま
う。この点、電磁クラッチの断接をエンジン、ひいては
ロータの回転数のみに基づいて行うことも考えられる。
すなわち、図6に示すように、クーラントの温度が例え
−40°Cであろうと、80°Cであろうと、エンジ
ン、ひいてはロータの回転数が予め設定した回転数にな
れば、電磁クラッチの接続を断つこととする。こうであ
れば、熱発生器内の粘性流体のせん断がエンジン、ひい
てはロータの回転数に直接的に影響を受けることから、
例えば車両を高速で一定走行させることによりロータが
高速回転を継続していたりする時等でも、粘性流体のせ
ん断を停止してその劣化を回避できると考えられる。し
かしながら、こうしてロータの回転数のみに基づいてロ
ータを全く回転させないようにすると、熱発生器自身が
発熱能力を変化させ得ず、電磁クラッチの接続を断つ以
外に粘性流体のせん断を停止、抑制し得ないのでは、ク
ーラントが充分に加熱されていない間に例えば車両を高
速で一定走行させる場合、車室等の暖房が全く行われな
いという不具合を生じてしまう。本発明は、上記従来の
実状に鑑みてなされたものであって、熱発生器内の粘性
流体の劣化防止と、所望の車室等の暖房とを確実に両立
できる車両用暖房装置及びその制御方法を提供すること
を解決すべき課題としている。
房装置では、エンジンのウォータジャケット内を循環し
てエンジンの冷却も兼ねるクーラントの温度のみに基づ
き、電磁クラッチの断接を行うこととしている。このた
め、クーラントの温度が予め設定した温度より低けれ
ば、例え熱発生器内の粘性流体の温度が過剰に高くなっ
ていても、その粘性流体はロータにより引き続きせん断
され、熱的及び機械的な劣化を生じやすくなってしま
う。この点、電磁クラッチの断接をエンジン、ひいては
ロータの回転数のみに基づいて行うことも考えられる。
すなわち、図6に示すように、クーラントの温度が例え
−40°Cであろうと、80°Cであろうと、エンジ
ン、ひいてはロータの回転数が予め設定した回転数にな
れば、電磁クラッチの接続を断つこととする。こうであ
れば、熱発生器内の粘性流体のせん断がエンジン、ひい
てはロータの回転数に直接的に影響を受けることから、
例えば車両を高速で一定走行させることによりロータが
高速回転を継続していたりする時等でも、粘性流体のせ
ん断を停止してその劣化を回避できると考えられる。し
かしながら、こうしてロータの回転数のみに基づいてロ
ータを全く回転させないようにすると、熱発生器自身が
発熱能力を変化させ得ず、電磁クラッチの接続を断つ以
外に粘性流体のせん断を停止、抑制し得ないのでは、ク
ーラントが充分に加熱されていない間に例えば車両を高
速で一定走行させる場合、車室等の暖房が全く行われな
いという不具合を生じてしまう。本発明は、上記従来の
実状に鑑みてなされたものであって、熱発生器内の粘性
流体の劣化防止と、所望の車室等の暖房とを確実に両立
できる車両用暖房装置及びその制御方法を提供すること
を解決すべき課題としている。
【課題を解決するための手段】本発明の車両用暖房装置
は、駆動源により発熱室内でロータが回転駆動され、こ
れにより液密的間隙により粘性流体を発熱させ、この発
熱を循環流体に熱交換して車両用暖房に供し得るととも
に、能力制御手段により発熱能力を増大又は減少させ得
る熱発生器と、該ロータの回転数に基づく第1信号を検
出可能な第1検出手段と、該第1信号の入力により基準
信号に基づいて該能力制御手段を作動させることにより
発熱能力を増大又は減少させる制御手段とを有し、該制
御手段は、該循環流体又は該粘性流体の温度に基づく第
2信号により該基準信号を補正することを特徴とする。
本発明の車両用暖房装置では、熱発生器において、駆動
源により発熱室内でロータが回転駆動し、これにより液
密的間隙により粘性流体が発熱し、この発熱が循環流体
に熱交換されて車室等の暖房に供される。また、熱発生
器において、能力制御手段により発熱能力が増大又は減
少される。一方、第1検出手段はロータの回転数に基づ
く第1信号を検出する。ここで、第一義的にロータの回
転数に基づくのは、熱発生器内の粘性流体のせん断がロ
ータの回転数に直接的に影響を受けるからである。そし
て、制御手段は、第1信号の入力により基準信号に基づ
いて能力制御手段を作動させて発熱能力を増大又は減少
させる。このため、例えば車両を高速で一定走行させる
ことによりロータが高速回転を継続していたりする時等
には、発熱能力を減少させて粘性流体のせん断による劣
化を回避できる。逆に、例えば車両がアイドリング状態
で渋滞していたり、車両が低速で一定走行していたりす
ることによりロータが低速回転を継続する時等には、発
熱能力を増大させて所望の暖房を確保できる。他方、制
御手段は、循環流体又は粘性流体の温度に基づく第2信
号によりその基準信号を補正し、その補正された基準信
号に基づいて能力制御手段を作動させて発熱能力を増大
又は減少させる。つまり、ロータの回転数ばかりでな
く、ロータの回転数に基づかない他の要因によっても、
熱発生器の発熱能力を増大又は減少させることができ
る。このため、熱発生器内の粘性流体の温度が過剰に高
くなるような場合には、第2信号により発熱能力を減少
させ、粘性流体のせん断を弱めて熱的及び機械的な劣化
を防止することができる。逆に、循環流体が充分に加熱
されていない間に例えば車両を高速で一定走行させる場
合には、増大させられた発熱能力の下、車室等の暖房を
好適に確保する。この際、粘性流体の許容温度範囲内に
おいて循環流体又は粘性流体の温度が高くなるほど低い
回転数で発熱能力を減少させるべく、基準信号を補正す
ることが好ましい。循環流体の温度に基づけば、間接的
に熱発生器内の粘性流体の劣化を確実に防止することが
でき、粘性流体の温度に基づけば、直接的に熱発生器内
の粘性流体の劣化を確実に防止することができる。特
に、熱発生器の駆動軸に電磁クラッチを接続せず、熱発
生器の駆動軸にプーリのみを接続するような場合、すな
わち駆動源の駆動中にロータが常時回転駆動されるよう
な場合には、電磁クラッチの断接を行うことなくかかる
作用が得られ、電磁クラッチの断接による運転フィーリ
ング低下の問題もない。なお、熱発生器のロータを回転
駆動する駆動源が同時に車両を駆動させる場合、その駆
動源による回転数がロータの回転数に反映される。本発
明の車両用暖房装置においては、能力制御手段として
は、液密的間隙に存在する粘性流体の量を加減するもの
を採用することができる他、液密的間隙の間隔を拡大又
は縮小するものを採用することができる。本発明の車両
用暖房装置の制御方法は、駆動源により発熱室内でロー
タが回転駆動され、これにより液密的間隙により粘性流
体を発熱させ、この発熱を循環流体に熱交換して車両用
暖房に供し得るとともに、能力制御手段により発熱能力
を増大又は減少させ得る熱発生器を用いた車両用暖房装
置の制御方法であって、該ロータの回転数に基づいて基
準値を算出する第1工程と、該基準値に基づいて該能力
制御手段を作動させる第2工程と、該循環流体又は該粘
性流体の温度に基づいて該基準値を補正する第3工程
と、を有することを特徴とする。本発明の制御方法は上
記本発明の車両用暖房装置を別のカテゴリーで表現した
ものである。したがって、本発明の車両用暖房装置及び
その制御方法によれば、熱発生器内の粘性流体の劣化防
止と、所望の車室等の暖房とを確実に両立することがで
きる。
は、駆動源により発熱室内でロータが回転駆動され、こ
れにより液密的間隙により粘性流体を発熱させ、この発
熱を循環流体に熱交換して車両用暖房に供し得るととも
に、能力制御手段により発熱能力を増大又は減少させ得
る熱発生器と、該ロータの回転数に基づく第1信号を検
出可能な第1検出手段と、該第1信号の入力により基準
信号に基づいて該能力制御手段を作動させることにより
発熱能力を増大又は減少させる制御手段とを有し、該制
御手段は、該循環流体又は該粘性流体の温度に基づく第
2信号により該基準信号を補正することを特徴とする。
本発明の車両用暖房装置では、熱発生器において、駆動
源により発熱室内でロータが回転駆動し、これにより液
密的間隙により粘性流体が発熱し、この発熱が循環流体
に熱交換されて車室等の暖房に供される。また、熱発生
器において、能力制御手段により発熱能力が増大又は減
少される。一方、第1検出手段はロータの回転数に基づ
く第1信号を検出する。ここで、第一義的にロータの回
転数に基づくのは、熱発生器内の粘性流体のせん断がロ
ータの回転数に直接的に影響を受けるからである。そし
て、制御手段は、第1信号の入力により基準信号に基づ
いて能力制御手段を作動させて発熱能力を増大又は減少
させる。このため、例えば車両を高速で一定走行させる
ことによりロータが高速回転を継続していたりする時等
には、発熱能力を減少させて粘性流体のせん断による劣
化を回避できる。逆に、例えば車両がアイドリング状態
で渋滞していたり、車両が低速で一定走行していたりす
ることによりロータが低速回転を継続する時等には、発
熱能力を増大させて所望の暖房を確保できる。他方、制
御手段は、循環流体又は粘性流体の温度に基づく第2信
号によりその基準信号を補正し、その補正された基準信
号に基づいて能力制御手段を作動させて発熱能力を増大
又は減少させる。つまり、ロータの回転数ばかりでな
く、ロータの回転数に基づかない他の要因によっても、
熱発生器の発熱能力を増大又は減少させることができ
る。このため、熱発生器内の粘性流体の温度が過剰に高
くなるような場合には、第2信号により発熱能力を減少
させ、粘性流体のせん断を弱めて熱的及び機械的な劣化
を防止することができる。逆に、循環流体が充分に加熱
されていない間に例えば車両を高速で一定走行させる場
合には、増大させられた発熱能力の下、車室等の暖房を
好適に確保する。この際、粘性流体の許容温度範囲内に
おいて循環流体又は粘性流体の温度が高くなるほど低い
回転数で発熱能力を減少させるべく、基準信号を補正す
ることが好ましい。循環流体の温度に基づけば、間接的
に熱発生器内の粘性流体の劣化を確実に防止することが
でき、粘性流体の温度に基づけば、直接的に熱発生器内
の粘性流体の劣化を確実に防止することができる。特
に、熱発生器の駆動軸に電磁クラッチを接続せず、熱発
生器の駆動軸にプーリのみを接続するような場合、すな
わち駆動源の駆動中にロータが常時回転駆動されるよう
な場合には、電磁クラッチの断接を行うことなくかかる
作用が得られ、電磁クラッチの断接による運転フィーリ
ング低下の問題もない。なお、熱発生器のロータを回転
駆動する駆動源が同時に車両を駆動させる場合、その駆
動源による回転数がロータの回転数に反映される。本発
明の車両用暖房装置においては、能力制御手段として
は、液密的間隙に存在する粘性流体の量を加減するもの
を採用することができる他、液密的間隙の間隔を拡大又
は縮小するものを採用することができる。本発明の車両
用暖房装置の制御方法は、駆動源により発熱室内でロー
タが回転駆動され、これにより液密的間隙により粘性流
体を発熱させ、この発熱を循環流体に熱交換して車両用
暖房に供し得るとともに、能力制御手段により発熱能力
を増大又は減少させ得る熱発生器を用いた車両用暖房装
置の制御方法であって、該ロータの回転数に基づいて基
準値を算出する第1工程と、該基準値に基づいて該能力
制御手段を作動させる第2工程と、該循環流体又は該粘
性流体の温度に基づいて該基準値を補正する第3工程
と、を有することを特徴とする。本発明の制御方法は上
記本発明の車両用暖房装置を別のカテゴリーで表現した
ものである。したがって、本発明の車両用暖房装置及び
その制御方法によれば、熱発生器内の粘性流体の劣化防
止と、所望の車室等の暖房とを確実に両立することがで
きる。
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した実施形
態1〜3を図面を参照しつつ説明する。 (実施形態1)実施形態1では、図1に示すように、車
両を駆動する駆動源としてのエンジン1にベルト2を介
してプーリ3が接続され、このプーリ3に熱発生器とし
てのビスカスヒータVHが接続されている。ビスカスヒ
ータVHでは、前部ハウジング4にフランジ5と、この
フランジ5から軸方向後方に突出し、円筒状の内周面を
もつ筒部6とが形成されている。フランジ5及び筒部6
にはそれぞれOリングを介してカップ状の後部ハウジン
グ7が締結され、筒部6の内面は後部ハウジング7とと
もに密閉された発熱室8を形成し、フランジ5の後面及
び筒部6の外周面は後部ハウジング7とともに放熱室た
るウォータジャケットWJを形成している。発熱室8内
には粘性流体としてのシリコーンオイルSOが空気とと
もに封入されている。ウォータジャケットWJ内には循
環流体としてのクーラントが封入されており、ウォータ
ジャケットWJは出水ポート11aにより配管9に接続
され、配管9はヒータコア10、エンジン1のウォータ
ジャケット(図示せず)等を介して入水ポート11bに
接続されている。また、前部ハウジング4及び後部ハウ
ジング7には軸受装置12、13が保持され、これら軸
受装置12、13により駆動軸14が回動可能に支承さ
れている。駆動軸14の前端には前部ハウジング4との
間に軸受装置20を介して前記プーリ3が装着されてい
る。他方、駆動軸14の略中央には発熱室8内で回動可
能なカップ状のロータ15が圧入されている。このロー
タ15の前後端面及び外周面は発熱室8の前後端面及び
内周面とともにロータ15の回動により有効に利用し得
る発熱を確保可能な間隔の液密的間隙を構成しており、
ロータ15内はロータ15の回動によるせん断作用を回
避してシリコーンオイルSOを貯留する貯留領域SRと
されている。駆動軸14と固定されたロータ15の基部
には、前後方向に延在し、前方から後方へ向かって外周
側に傾斜した連絡孔15aが貫設されている。また、後
部ハウジング7には、ロータ15の開放端と対面する内
底面の下端に円弧状の連絡溝7aが凹設されており、連
絡溝7aの下方には連絡溝7aと連通する連絡孔7bが
後部ハウジング7の後面まで貫設されており、これら連
絡溝7a及び連絡孔7bは貯留領域SRと液密的間隙と
を連絡している。連絡溝7a及び連絡孔7bは液密的間
隙に存在するシリコーンオイルSOの量を加減する能力
制御手段の一部を構成している。また、後部ハウジング
7の後面には図示しないソレノイドを内装したアクチュ
エータ16が設けられており、アクチュエータ16はソ
レノイドへの励磁又は消磁により連絡孔7b内を摺動す
る弁部16aを有している。このアクチュエータ16が
能力制御手段の残部を構成している。アクチュエータ1
6のソレノイドは制御手段としてのエアコンECU17
に接続されている。このエアコンECU17は、エンジ
ン1の回転数を検出し、ひいてはビスカスヒータVHの
ロータ15の回転数を検出する第1検出手段としての回
転数センサ19に接続されているとともに、配管9内の
クーラントの温度を検出する第2検出手段としての水温
センサ18に接続されている。以上のように構成された
車両用暖房装置では、ビスカスヒータVHにおいて、ベ
ルト2、プーリ3及び駆動軸14を介してエンジン1に
より発熱室8内でロータ15が回転駆動し、これにより
液密的間隙によりシリコーンオイルSOが発熱する。こ
の発熱は、ウォータジャケットWJ内のクーラントに熱
交換され、配管9を介して接続されたヒータコア10に
より車室の暖房及びエンジン1の暖機に供されることと
なる。この間、エンジン1をスタートさせるキーの入力
後、エアコンECU17は図2に示す信号処理を行う。
まず、ステップS1では、運転者等が図示しないヒータ
スイッチをONしたか否かを判断する。ここでYESで
あれば、ステップS2に進む。また、ここでNOであれ
ば、リターンする。ステップS2では、回転数センサ1
9からエンジン1、ひいてはビスカスヒータVHのロー
タ15の回転数に基づく第1信号X1が入力される。こ
こで、第一義的にロータ15の回転数に基づくのは、ビ
スカスヒータVH内のシリコーンオイルSOのせん断が
ロータ15の回転数に直接的に影響を受けるからであ
る。そして、ステップS3に進み、第1信号X1と、予
め設定した基準信号(基準値)Y(Y0)とを比較す
る。ステップS3において、第1信号X1が基準信号
(基準値)Y(Y0)より小さければ、ロータ15の回
転数は未だシリコーンオイルSOのせん断による劣化に
は繋がらない程度に低いことから、そのままステップS
4に進む。この場合、アクチュエータ16のソレノイド
は消磁されており、弁部16aが連絡孔7b内で後方に
引き込まれているため、連絡溝7a及び連絡孔7bは大
きな連通面積を確保している。このため、貯留領域SR
内のシリコーンオイルSOはロータ15の開放端側を介
して遠心力により液密的間隙に供給されやすくなる。な
お、連絡孔15a内のシリコーンオイルSOにはその傾
斜により遠心力が作用し、液密的間隙から貯留領域SR
内にシリコーンオイルSOが回収される。このため、こ
の場合には、シリコーンオイルSOは大きな流量で貯留
領域SRと液密的間隙とを循環することとなる。このた
め、シリコーンオイルSOは液密的間隙でせん断されや
すく、ウォータジャケットWJ内のクーラントへの効率
的な熱交換が行われ、発熱能力が増大されている。そし
て、ステップS6に進む。他方、ステップS3におい
て、第1信号X1が基準信号(基準値)Y(Y0)より
小さくなければ、ロータ15の回転数はシリコーンオイ
ルSOのせん断による劣化に繋がる程度に高いことか
ら、ステップS5に進む。この場合、アクチュエータ1
6のソレノイドが励磁され、弁部16aが連絡孔7b内
に前進するため、連絡溝7a及び連絡孔7bは小さな連
通面積を確保している。このため、貯留領域SR内のシ
リコーンオイルSOはロータ15の開放端側を介して遠
心力により液密的間隙に供給されにくくなる。このた
め、この場合には、シリコーンオイルSOは少ない流量
で貯留領域SRと液密的間隙とを循環することとなる。
このため、シリコーンオイルSOは液密的間隙でせん断
されにくく、ウォータジャケットWJ内のクーラントへ
さほど熱交換が行われず、発熱能力が低減されている。
このため、例えば車両を高速で一定走行させることによ
りロータ15が高速回転を継続していたりする時等にお
いて、シリコーンオイルSOのせん断による劣化を回避
できる。そして、リターンする。こうして、これまで
は、図3に示すように、クーラントの温度が−40°C
であろうと、80°Cであろうと、エンジン1、ひいて
はロータ15の回転数がR0になれば、アクチュエータ
16の弁部16aが閉状態に作動することとなる。そし
て、図2に示すステップS6では、水温センサ18から
クーラントの温度に基づく第2信号X2が入力される。
そして、ステップS7に進み、第2信号X2から、シリ
コーンオイルSOの許容温度範囲内において、クーラン
トの温度が高くなるほど低い回転数でアクチュエータ1
6を作動させるべく、基準信号(基準値)Yを基準信号
(基準値)Yaに補正する。そして、リターンする。こ
のため、以降のステップS3では、第1信号X1と、補
正された基準信号(基準値)Y(Ya)とが比較される
こととなる。こうして、補正後は、図3に示すように、
クーラントの温度が−40°Cであれば、エンジン1、
ひいてはロータ15の回転数がR1まで高くなった時点
でアクチュエータ16の弁部16aが閉状態に作動し、
クーラントの温度が80°Cであれば、エンジン1、ひ
いてはロータ15の回転数がR1より低いR2まで高く
なった時点でアクチュエータ16の弁部16aが閉状態
に作動することとなる。こうして、この車両用暖房装置
では、ロータ15の回転数ばかりでなく、ロータ15の
回転数に基づかない間接的なクーラントの温度によって
も、ビスカスヒータVHの発熱能力を減少させることが
できる。したがって、この車両用暖房装置及びその制御
方法によれば、ビスカスヒータVH内のシリコーンオイ
ルSOの劣化防止と、所望の車室等の暖房とを確実に両
立することができる。また、この車両用暖房装置では、
ビスカスヒータVHの駆動軸14に電磁クラッチを接続
せず、ビスカスヒータVHの駆動軸14にプーリ3のみ
を接続し、エンジン1の駆動中にロータ15が常時回転
駆動されるため、電磁クラッチの断接を行うことなくか
かる作用が得られ、電磁クラッチの断接による運転フィ
ーリング低下の問題もない。なお、クーラントの温度の
例で説明したが、シリコーンオイルの温度を温度センサ
で検出して第2信号としたり、ハウジングの温度を検出
して間接的にクーラントの温度を検出して第2信号とし
たりすることもできる。 (実施形態2)実施形態2では、液密的間隙の間隔を拡
大又は縮小する能力制御手段をもつビスカスヒータVH
を採用している。すなわち、ビスカスヒータVHでは、
図4に示すように、前部ハウジング30にフランジ30
aと、このフランジ30aから軸方向後方に突出し、後
方が大径のテーパ状の内周面をもつ筒部30bとが形成
されている。フランジ30a及び筒部30bにはそれぞ
れOリングを介してカップ状の後部ハウジング31が締
結され、筒部30bの内面は後部ハウジング31ととも
に密閉された発熱室32を形成し、フランジ30aの後
面及び筒部30bの外周面は後部ハウジング31ととも
に放熱室たるウォータジャケットWJを形成している。
なお、後部ハウジング31には発熱室32内に粘性流体
としてのシリコーンオイルを封入するための封入孔31
aが形成され、封入孔31aはボルト33等により封止
されている。また、ウォータジャケットWJは図示しな
い入水ポート及び出水ポートを介して実施形態1と同様
に循環流体としてのクーラントを循環する暖房回路に接
続されている。また、前部ハウジング30には筒部30
bより内方において筒部30bと同軸の円筒状の内ボス
30cが突設され、内ボス30cに軸受装置34が保持
され、後部ハウジング31にも軸受装置35が保持され
ている。軸受装置34に回動可能に支承された駆動軸3
6の中央には大径部36aが形成され、大径部36aの
後方にはスプライン36bが刻設されている。スプライ
ン36bには発熱室32内で回動可能なロータ37が軸
方向に摺動可能に設けられている。このロータ37は、
駆動軸36のスプライン36bと噛合するスプライン3
7aが内周の前方に刻設された基部37bと、基部37
bから前方に突出し、後方が大径のテーパ状の外周面を
もつ筒部37cとからなる。基部37bには発熱室32
を前後で連通する連通孔37dが貫設され、筒部37c
には発熱室32を外周側及び内周側で連通する連通孔3
7eが貫設されている。ロータ37には駆動軸36の後
方に位置する支持軸38が一体に形成されている。そし
て、後部ハウジング31の後端面にはソレノイド39を
内装したケース40が固定されており、支持軸38の後
端には後部ハウジング31の後端面とソレノイド39と
の間で移動可能なフランジ38aと、このフランジ38
aより後方に突出してソレノイド39により磁引され得
る鉄心部38bとが一体に形成されている。ソレノイド
39は実施形態1と同様にエアコンECU17に接続さ
れている。また、ロータ37の基部37bと軸受装置3
5との間にはコイルばね41が設けられている。ここ
で、前部ハウジング30の筒部30b、ロータ37の筒
部37c、ソレノイド39及び鉄心部38bが能力制御
手段を構成している。他の構成は実施形態1と同様であ
る。以上のように構成された車両用暖房装置では、ビス
カスヒータVHにおいて、ソレノイド39が消磁されて
おれば、ロータ37がコイルばね41の付勢力により前
進している。このため、この場合には、前部ハウジング
30の筒部30bの内周面とロータ37の筒部37cの
外周面とが縮小された間隔の液密的間隙を構成し、増大
された発熱能力を発揮する。他方、ビスカスヒータVH
において、ソレノイド39が励磁されておれば、鉄心部
38bが磁引され、ロータ37が後退する。このため、
この場合には、ロータ37の筒部37cの外周面が前部
ハウジング30の筒部30bの内周面から遠ざかり、拡
大された間隔の液密的間隙を構成し、縮小された発熱能
力を発揮する。かかる車両用暖房装置においても、ロー
タ37の回転数ばかりでなく、ロータ37の回転数に基
づかない間接的なクーラントの温度によっても、ビスカ
スヒータVHの発熱能力を減少させることができる。し
たがって、この車両用暖房装置及びその制御方法によっ
ても、実施形態1と同様の作用及び効果を奏することが
できる。 (実施形態3)実施形態3でも、液密的間隙の間隔を拡
大又は縮小する能力制御手段をもつビスカスヒータVH
を採用している。すなわち、ビスカスヒータVHでは、
図5に示すように、カップ状の前部ハウジング50内に
前部プレート51及び後部プレート52が対設された状
態で収納され、前部ハウジング50の後端にプレート状
の後部ハウジング53が締結されている。前部プレート
51は後方に延在するボス部51aを有し、後部プレー
ト52はこのボス部51a内を前後に摺動可能になされ
ている。こうして、前部プレート51及び後部プレート
52間に密閉された発熱室54が形成され、前部ハウジ
ング50及び前部プレート51間並びに後部プレート5
2及び後部ハウジング53間に放熱室たるウォータジャ
ケットWJが形成されている。また、ウォータジャケッ
トWJは図示しない入水ポート及び出水ポートを介して
実施形態1、2と同様に循環流体としてのクーラントを
循環する暖房回路に接続されている。また、前部ハウジ
ング50には軸受装置55、56が保持され、前部プレ
ート51には軸封装置57が保持され、軸受装置55、
56及び軸封装置57には駆動軸58が回転可能に支承
されている。駆動軸58の後端には発熱室54内で回動
可能な平板状のロータ59が軸方向に摺動のみ可能に設
けられている。さらに、後部プレート52の後面中央に
はばね座60が圧入され、ばね座60と後部ハウジング
53との間にはコイルばね61が設けられている。ま
た、後部ハウジング53にはばね座60を摺動可能とし
つつ、ばね座60を磁引可能なソレノイド62が設けら
れている。ソレノイド62は実施形態1、2と同様にエ
アコンECU17に接続されている。ここで、前部プレ
ート51、ロータ59、後部プレート52、後部ハウジ
ング53、ばね座60及びソレノイド62が能力制御手
段を構成している。そして、前部ハウジング50及び駆
動軸58には電磁クラッチMCが装着されている。ここ
で、電磁クラッチMCでは、ビスカスヒータVHの前部
ハウジング50に軸受装置63を介してプーリ64が回
転可能に支承されているとともに、プーリ64内に位置
すべくソレノイド65が設けられている。このソレノイ
ド65もエアコンECU17に接続されている。そし
て、ビスカスヒータVHの駆動軸58にはハブ66が固
定され、ハブ66は弾性ゴム67等を介してアーマチュ
ア68と固定されている。プーリ64はエンジン1によ
りベルト2で回転されるようになっている。他の構成は
実施形態1、2と同様である。以上のように構成された
車両用暖房装置では、ビスカスヒータVHにおいて、ソ
レノイド62が消磁されておれば、後部プレート52が
コイルばね61の付勢力により前進している。このた
め、この場合には、前部プレート51の後端面及びロー
タ59の前端面並びにロータ59の後端面及び後部プレ
ート52の前端面が縮小された間隔の液密的間隙を構成
し、増大された発熱能力を発揮する。他方、ビスカスヒ
ータVHにおいて、ソレノイド62が励磁されておれ
ば、ばね座60が磁引され、後部プレート52が後退す
る。同時に、液密的間隙内のシリコーンオイルSOの前
後の差圧により、ロータ59も後退する。このため、こ
の場合には、前部プレート51の後端面及びロータ59
の前端面並びにロータ59の後端面及び後部プレート5
2の前端面が拡大された間隔の液密的間隙を構成し、縮
小された発熱能力を発揮する。なお、この車両用暖房装
置では、運転者等が図示しないヒータスイッチをONす
れば、電磁クラッチMCが駆動軸58とプーリ64とを
接続し、運転者等が図示しないヒータスイッチをOFF
すれば、電磁クラッチMCが駆動軸58とプーリ64と
の接続を断つ。かかる車両用暖房装置においても、ロー
タ59の回転数ばかりでなく、ロータ59の回転数に基
づかない間接的なクーラントの温度によっても、ビスカ
スヒータVHの発熱能力を減少させることができる。し
たがって、この車両用暖房装置及びその制御方法によっ
ても、実施形態1、2と同様の作用及び効果を奏するこ
とができる。但し、この車両用暖房装置及びその制御方
法では、駆動軸58に電磁クラッチMCを接続している
ため、走行中の電磁クラッチMCの断接による運転フィ
ーリング低下の問題がある。
態1〜3を図面を参照しつつ説明する。 (実施形態1)実施形態1では、図1に示すように、車
両を駆動する駆動源としてのエンジン1にベルト2を介
してプーリ3が接続され、このプーリ3に熱発生器とし
てのビスカスヒータVHが接続されている。ビスカスヒ
ータVHでは、前部ハウジング4にフランジ5と、この
フランジ5から軸方向後方に突出し、円筒状の内周面を
もつ筒部6とが形成されている。フランジ5及び筒部6
にはそれぞれOリングを介してカップ状の後部ハウジン
グ7が締結され、筒部6の内面は後部ハウジング7とと
もに密閉された発熱室8を形成し、フランジ5の後面及
び筒部6の外周面は後部ハウジング7とともに放熱室た
るウォータジャケットWJを形成している。発熱室8内
には粘性流体としてのシリコーンオイルSOが空気とと
もに封入されている。ウォータジャケットWJ内には循
環流体としてのクーラントが封入されており、ウォータ
ジャケットWJは出水ポート11aにより配管9に接続
され、配管9はヒータコア10、エンジン1のウォータ
ジャケット(図示せず)等を介して入水ポート11bに
接続されている。また、前部ハウジング4及び後部ハウ
ジング7には軸受装置12、13が保持され、これら軸
受装置12、13により駆動軸14が回動可能に支承さ
れている。駆動軸14の前端には前部ハウジング4との
間に軸受装置20を介して前記プーリ3が装着されてい
る。他方、駆動軸14の略中央には発熱室8内で回動可
能なカップ状のロータ15が圧入されている。このロー
タ15の前後端面及び外周面は発熱室8の前後端面及び
内周面とともにロータ15の回動により有効に利用し得
る発熱を確保可能な間隔の液密的間隙を構成しており、
ロータ15内はロータ15の回動によるせん断作用を回
避してシリコーンオイルSOを貯留する貯留領域SRと
されている。駆動軸14と固定されたロータ15の基部
には、前後方向に延在し、前方から後方へ向かって外周
側に傾斜した連絡孔15aが貫設されている。また、後
部ハウジング7には、ロータ15の開放端と対面する内
底面の下端に円弧状の連絡溝7aが凹設されており、連
絡溝7aの下方には連絡溝7aと連通する連絡孔7bが
後部ハウジング7の後面まで貫設されており、これら連
絡溝7a及び連絡孔7bは貯留領域SRと液密的間隙と
を連絡している。連絡溝7a及び連絡孔7bは液密的間
隙に存在するシリコーンオイルSOの量を加減する能力
制御手段の一部を構成している。また、後部ハウジング
7の後面には図示しないソレノイドを内装したアクチュ
エータ16が設けられており、アクチュエータ16はソ
レノイドへの励磁又は消磁により連絡孔7b内を摺動す
る弁部16aを有している。このアクチュエータ16が
能力制御手段の残部を構成している。アクチュエータ1
6のソレノイドは制御手段としてのエアコンECU17
に接続されている。このエアコンECU17は、エンジ
ン1の回転数を検出し、ひいてはビスカスヒータVHの
ロータ15の回転数を検出する第1検出手段としての回
転数センサ19に接続されているとともに、配管9内の
クーラントの温度を検出する第2検出手段としての水温
センサ18に接続されている。以上のように構成された
車両用暖房装置では、ビスカスヒータVHにおいて、ベ
ルト2、プーリ3及び駆動軸14を介してエンジン1に
より発熱室8内でロータ15が回転駆動し、これにより
液密的間隙によりシリコーンオイルSOが発熱する。こ
の発熱は、ウォータジャケットWJ内のクーラントに熱
交換され、配管9を介して接続されたヒータコア10に
より車室の暖房及びエンジン1の暖機に供されることと
なる。この間、エンジン1をスタートさせるキーの入力
後、エアコンECU17は図2に示す信号処理を行う。
まず、ステップS1では、運転者等が図示しないヒータ
スイッチをONしたか否かを判断する。ここでYESで
あれば、ステップS2に進む。また、ここでNOであれ
ば、リターンする。ステップS2では、回転数センサ1
9からエンジン1、ひいてはビスカスヒータVHのロー
タ15の回転数に基づく第1信号X1が入力される。こ
こで、第一義的にロータ15の回転数に基づくのは、ビ
スカスヒータVH内のシリコーンオイルSOのせん断が
ロータ15の回転数に直接的に影響を受けるからであ
る。そして、ステップS3に進み、第1信号X1と、予
め設定した基準信号(基準値)Y(Y0)とを比較す
る。ステップS3において、第1信号X1が基準信号
(基準値)Y(Y0)より小さければ、ロータ15の回
転数は未だシリコーンオイルSOのせん断による劣化に
は繋がらない程度に低いことから、そのままステップS
4に進む。この場合、アクチュエータ16のソレノイド
は消磁されており、弁部16aが連絡孔7b内で後方に
引き込まれているため、連絡溝7a及び連絡孔7bは大
きな連通面積を確保している。このため、貯留領域SR
内のシリコーンオイルSOはロータ15の開放端側を介
して遠心力により液密的間隙に供給されやすくなる。な
お、連絡孔15a内のシリコーンオイルSOにはその傾
斜により遠心力が作用し、液密的間隙から貯留領域SR
内にシリコーンオイルSOが回収される。このため、こ
の場合には、シリコーンオイルSOは大きな流量で貯留
領域SRと液密的間隙とを循環することとなる。このた
め、シリコーンオイルSOは液密的間隙でせん断されや
すく、ウォータジャケットWJ内のクーラントへの効率
的な熱交換が行われ、発熱能力が増大されている。そし
て、ステップS6に進む。他方、ステップS3におい
て、第1信号X1が基準信号(基準値)Y(Y0)より
小さくなければ、ロータ15の回転数はシリコーンオイ
ルSOのせん断による劣化に繋がる程度に高いことか
ら、ステップS5に進む。この場合、アクチュエータ1
6のソレノイドが励磁され、弁部16aが連絡孔7b内
に前進するため、連絡溝7a及び連絡孔7bは小さな連
通面積を確保している。このため、貯留領域SR内のシ
リコーンオイルSOはロータ15の開放端側を介して遠
心力により液密的間隙に供給されにくくなる。このた
め、この場合には、シリコーンオイルSOは少ない流量
で貯留領域SRと液密的間隙とを循環することとなる。
このため、シリコーンオイルSOは液密的間隙でせん断
されにくく、ウォータジャケットWJ内のクーラントへ
さほど熱交換が行われず、発熱能力が低減されている。
このため、例えば車両を高速で一定走行させることによ
りロータ15が高速回転を継続していたりする時等にお
いて、シリコーンオイルSOのせん断による劣化を回避
できる。そして、リターンする。こうして、これまで
は、図3に示すように、クーラントの温度が−40°C
であろうと、80°Cであろうと、エンジン1、ひいて
はロータ15の回転数がR0になれば、アクチュエータ
16の弁部16aが閉状態に作動することとなる。そし
て、図2に示すステップS6では、水温センサ18から
クーラントの温度に基づく第2信号X2が入力される。
そして、ステップS7に進み、第2信号X2から、シリ
コーンオイルSOの許容温度範囲内において、クーラン
トの温度が高くなるほど低い回転数でアクチュエータ1
6を作動させるべく、基準信号(基準値)Yを基準信号
(基準値)Yaに補正する。そして、リターンする。こ
のため、以降のステップS3では、第1信号X1と、補
正された基準信号(基準値)Y(Ya)とが比較される
こととなる。こうして、補正後は、図3に示すように、
クーラントの温度が−40°Cであれば、エンジン1、
ひいてはロータ15の回転数がR1まで高くなった時点
でアクチュエータ16の弁部16aが閉状態に作動し、
クーラントの温度が80°Cであれば、エンジン1、ひ
いてはロータ15の回転数がR1より低いR2まで高く
なった時点でアクチュエータ16の弁部16aが閉状態
に作動することとなる。こうして、この車両用暖房装置
では、ロータ15の回転数ばかりでなく、ロータ15の
回転数に基づかない間接的なクーラントの温度によって
も、ビスカスヒータVHの発熱能力を減少させることが
できる。したがって、この車両用暖房装置及びその制御
方法によれば、ビスカスヒータVH内のシリコーンオイ
ルSOの劣化防止と、所望の車室等の暖房とを確実に両
立することができる。また、この車両用暖房装置では、
ビスカスヒータVHの駆動軸14に電磁クラッチを接続
せず、ビスカスヒータVHの駆動軸14にプーリ3のみ
を接続し、エンジン1の駆動中にロータ15が常時回転
駆動されるため、電磁クラッチの断接を行うことなくか
かる作用が得られ、電磁クラッチの断接による運転フィ
ーリング低下の問題もない。なお、クーラントの温度の
例で説明したが、シリコーンオイルの温度を温度センサ
で検出して第2信号としたり、ハウジングの温度を検出
して間接的にクーラントの温度を検出して第2信号とし
たりすることもできる。 (実施形態2)実施形態2では、液密的間隙の間隔を拡
大又は縮小する能力制御手段をもつビスカスヒータVH
を採用している。すなわち、ビスカスヒータVHでは、
図4に示すように、前部ハウジング30にフランジ30
aと、このフランジ30aから軸方向後方に突出し、後
方が大径のテーパ状の内周面をもつ筒部30bとが形成
されている。フランジ30a及び筒部30bにはそれぞ
れOリングを介してカップ状の後部ハウジング31が締
結され、筒部30bの内面は後部ハウジング31ととも
に密閉された発熱室32を形成し、フランジ30aの後
面及び筒部30bの外周面は後部ハウジング31ととも
に放熱室たるウォータジャケットWJを形成している。
なお、後部ハウジング31には発熱室32内に粘性流体
としてのシリコーンオイルを封入するための封入孔31
aが形成され、封入孔31aはボルト33等により封止
されている。また、ウォータジャケットWJは図示しな
い入水ポート及び出水ポートを介して実施形態1と同様
に循環流体としてのクーラントを循環する暖房回路に接
続されている。また、前部ハウジング30には筒部30
bより内方において筒部30bと同軸の円筒状の内ボス
30cが突設され、内ボス30cに軸受装置34が保持
され、後部ハウジング31にも軸受装置35が保持され
ている。軸受装置34に回動可能に支承された駆動軸3
6の中央には大径部36aが形成され、大径部36aの
後方にはスプライン36bが刻設されている。スプライ
ン36bには発熱室32内で回動可能なロータ37が軸
方向に摺動可能に設けられている。このロータ37は、
駆動軸36のスプライン36bと噛合するスプライン3
7aが内周の前方に刻設された基部37bと、基部37
bから前方に突出し、後方が大径のテーパ状の外周面を
もつ筒部37cとからなる。基部37bには発熱室32
を前後で連通する連通孔37dが貫設され、筒部37c
には発熱室32を外周側及び内周側で連通する連通孔3
7eが貫設されている。ロータ37には駆動軸36の後
方に位置する支持軸38が一体に形成されている。そし
て、後部ハウジング31の後端面にはソレノイド39を
内装したケース40が固定されており、支持軸38の後
端には後部ハウジング31の後端面とソレノイド39と
の間で移動可能なフランジ38aと、このフランジ38
aより後方に突出してソレノイド39により磁引され得
る鉄心部38bとが一体に形成されている。ソレノイド
39は実施形態1と同様にエアコンECU17に接続さ
れている。また、ロータ37の基部37bと軸受装置3
5との間にはコイルばね41が設けられている。ここ
で、前部ハウジング30の筒部30b、ロータ37の筒
部37c、ソレノイド39及び鉄心部38bが能力制御
手段を構成している。他の構成は実施形態1と同様であ
る。以上のように構成された車両用暖房装置では、ビス
カスヒータVHにおいて、ソレノイド39が消磁されて
おれば、ロータ37がコイルばね41の付勢力により前
進している。このため、この場合には、前部ハウジング
30の筒部30bの内周面とロータ37の筒部37cの
外周面とが縮小された間隔の液密的間隙を構成し、増大
された発熱能力を発揮する。他方、ビスカスヒータVH
において、ソレノイド39が励磁されておれば、鉄心部
38bが磁引され、ロータ37が後退する。このため、
この場合には、ロータ37の筒部37cの外周面が前部
ハウジング30の筒部30bの内周面から遠ざかり、拡
大された間隔の液密的間隙を構成し、縮小された発熱能
力を発揮する。かかる車両用暖房装置においても、ロー
タ37の回転数ばかりでなく、ロータ37の回転数に基
づかない間接的なクーラントの温度によっても、ビスカ
スヒータVHの発熱能力を減少させることができる。し
たがって、この車両用暖房装置及びその制御方法によっ
ても、実施形態1と同様の作用及び効果を奏することが
できる。 (実施形態3)実施形態3でも、液密的間隙の間隔を拡
大又は縮小する能力制御手段をもつビスカスヒータVH
を採用している。すなわち、ビスカスヒータVHでは、
図5に示すように、カップ状の前部ハウジング50内に
前部プレート51及び後部プレート52が対設された状
態で収納され、前部ハウジング50の後端にプレート状
の後部ハウジング53が締結されている。前部プレート
51は後方に延在するボス部51aを有し、後部プレー
ト52はこのボス部51a内を前後に摺動可能になされ
ている。こうして、前部プレート51及び後部プレート
52間に密閉された発熱室54が形成され、前部ハウジ
ング50及び前部プレート51間並びに後部プレート5
2及び後部ハウジング53間に放熱室たるウォータジャ
ケットWJが形成されている。また、ウォータジャケッ
トWJは図示しない入水ポート及び出水ポートを介して
実施形態1、2と同様に循環流体としてのクーラントを
循環する暖房回路に接続されている。また、前部ハウジ
ング50には軸受装置55、56が保持され、前部プレ
ート51には軸封装置57が保持され、軸受装置55、
56及び軸封装置57には駆動軸58が回転可能に支承
されている。駆動軸58の後端には発熱室54内で回動
可能な平板状のロータ59が軸方向に摺動のみ可能に設
けられている。さらに、後部プレート52の後面中央に
はばね座60が圧入され、ばね座60と後部ハウジング
53との間にはコイルばね61が設けられている。ま
た、後部ハウジング53にはばね座60を摺動可能とし
つつ、ばね座60を磁引可能なソレノイド62が設けら
れている。ソレノイド62は実施形態1、2と同様にエ
アコンECU17に接続されている。ここで、前部プレ
ート51、ロータ59、後部プレート52、後部ハウジ
ング53、ばね座60及びソレノイド62が能力制御手
段を構成している。そして、前部ハウジング50及び駆
動軸58には電磁クラッチMCが装着されている。ここ
で、電磁クラッチMCでは、ビスカスヒータVHの前部
ハウジング50に軸受装置63を介してプーリ64が回
転可能に支承されているとともに、プーリ64内に位置
すべくソレノイド65が設けられている。このソレノイ
ド65もエアコンECU17に接続されている。そし
て、ビスカスヒータVHの駆動軸58にはハブ66が固
定され、ハブ66は弾性ゴム67等を介してアーマチュ
ア68と固定されている。プーリ64はエンジン1によ
りベルト2で回転されるようになっている。他の構成は
実施形態1、2と同様である。以上のように構成された
車両用暖房装置では、ビスカスヒータVHにおいて、ソ
レノイド62が消磁されておれば、後部プレート52が
コイルばね61の付勢力により前進している。このた
め、この場合には、前部プレート51の後端面及びロー
タ59の前端面並びにロータ59の後端面及び後部プレ
ート52の前端面が縮小された間隔の液密的間隙を構成
し、増大された発熱能力を発揮する。他方、ビスカスヒ
ータVHにおいて、ソレノイド62が励磁されておれ
ば、ばね座60が磁引され、後部プレート52が後退す
る。同時に、液密的間隙内のシリコーンオイルSOの前
後の差圧により、ロータ59も後退する。このため、こ
の場合には、前部プレート51の後端面及びロータ59
の前端面並びにロータ59の後端面及び後部プレート5
2の前端面が拡大された間隔の液密的間隙を構成し、縮
小された発熱能力を発揮する。なお、この車両用暖房装
置では、運転者等が図示しないヒータスイッチをONす
れば、電磁クラッチMCが駆動軸58とプーリ64とを
接続し、運転者等が図示しないヒータスイッチをOFF
すれば、電磁クラッチMCが駆動軸58とプーリ64と
の接続を断つ。かかる車両用暖房装置においても、ロー
タ59の回転数ばかりでなく、ロータ59の回転数に基
づかない間接的なクーラントの温度によっても、ビスカ
スヒータVHの発熱能力を減少させることができる。し
たがって、この車両用暖房装置及びその制御方法によっ
ても、実施形態1、2と同様の作用及び効果を奏するこ
とができる。但し、この車両用暖房装置及びその制御方
法では、駆動軸58に電磁クラッチMCを接続している
ため、走行中の電磁クラッチMCの断接による運転フィ
ーリング低下の問題がある。
【図1】実施形態1の車両用暖房装置の構成図である。
【図2】実施形態1の車両用暖房装置に係り、制御方法
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
【図3】実施形態1の車両用暖房装置に係り、クーラン
トの温度とアクチュエータを閉状態に作動させるエンジ
ンの回転数との関係を示すグラフである。
トの温度とアクチュエータを閉状態に作動させるエンジ
ンの回転数との関係を示すグラフである。
【図4】実施形態2の車両用暖房装置に係るビスカスヒ
ータ等の断面図である。
ータ等の断面図である。
【図5】実施形態3の車両用暖房装置に係るビスカスヒ
ータ等の断面図である。
ータ等の断面図である。
【図6】従来の車両用暖房装置に係り、クーラントの温
度と電磁クラッチの接続を断つエンジンの回転数との関
係を示すグラフである。
度と電磁クラッチの接続を断つエンジンの回転数との関
係を示すグラフである。
VH…熱発生器(ビスカスヒータ) 1…駆動源(エンジン) 8、32、54…発熱室 15、37、59…ロータ SO…粘性流体(シリコーンオイル) 7a、7b、16、16a…能力制御手段(7a…連絡
溝、7b…連絡孔、16…アクチュエータ、16a…弁
部、30b、37c…筒部、39、62…ソレノイド、
38b…鉄心部、51…前部プレート、59…ロータ、
52…後部プレート、53…後部ハウジング、60…ば
ね座) 19…第1検出手段(回転数センサ) 17…制御手段(エアコンECU) 18…第2検出手段(水温センサ)
溝、7b…連絡孔、16…アクチュエータ、16a…弁
部、30b、37c…筒部、39、62…ソレノイド、
38b…鉄心部、51…前部プレート、59…ロータ、
52…後部プレート、53…後部ハウジング、60…ば
ね座) 19…第1検出手段(回転数センサ) 17…制御手段(エアコンECU) 18…第2検出手段(水温センサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 茂 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 廣瀬 達也 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内
Claims (6)
- 【請求項1】駆動源により発熱室内でロータが回転駆動
され、これにより液密的間隙により粘性流体を発熱さ
せ、この発熱を循環流体に熱交換して車両用暖房に供し
得るとともに、能力制御手段により発熱能力を増大又は
減少させ得る熱発生器と、 該ロータの回転数に基づく第1信号を検出可能な第1検
出手段と、 該第1信号の入力により基準信号に基づいて該能力制御
手段を作動させることにより発熱能力を増大又は減少さ
せる制御手段とを有し、 該制御手段は、該循環流体又は該粘性流体の温度に基づ
く第2信号により該基準信号を補正することを特徴とす
る車両用暖房装置。 - 【請求項2】基準信号は、粘性流体の許容温度範囲内に
おいて循環流体又は粘性流体の温度が高くなるほど低い
回転数で発熱能力を減少させるべく補正されることを特
徴とする請求項1記載の車両用暖房装置。 - 【請求項3】能力制御手段は液密的間隙に存在する粘性
流体の量を加減するものであることを特徴とする請求項
1又は2記載の車両用暖房装置。 - 【請求項4】能力制御手段は液密的間隙の間隔を拡大又
は縮小するものであることを特徴とする請求項1、2又
は3記載の車両用暖房装置。 - 【請求項5】ロータは駆動源の駆動中は回転駆動されて
いることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の車
両用暖房装置。 - 【請求項6】駆動源により発熱室内でロータが回転駆動
され、これにより液密的間隙により粘性流体を発熱さ
せ、この発熱を循環流体に熱交換して車両用暖房に供し
得るとともに、能力制御手段により発熱能力を増大又は
減少させ得る熱発生器を用いた車両用暖房装置の制御方
法であって、 該ロータの回転数に基づいて基準値を算出する第1工程
と、 該基準値に基づいて該能力制御手段を作動させる第2工
程と、 該循環流体又は該粘性流体の温度に基づいて該基準値を
補正する第3工程と、を有することを特徴とする車両用
暖房装置の制御方法。
Priority Applications (3)
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---|---|---|---|
JP10285306A JP2000108642A (ja) | 1998-10-07 | 1998-10-07 | 車両用暖房装置及びその制御方法 |
US09/411,489 US6138920A (en) | 1998-10-07 | 1999-10-04 | Vehicle heating system and a method of controlling the same system |
DE19948035A DE19948035A1 (de) | 1998-10-07 | 1999-10-06 | Fahrzeug-Heizungssystem und Verfahren zum Steuern dieses Systems |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10285306A JP2000108642A (ja) | 1998-10-07 | 1998-10-07 | 車両用暖房装置及びその制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000108642A true JP2000108642A (ja) | 2000-04-18 |
Family
ID=17689829
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10285306A Pending JP2000108642A (ja) | 1998-10-07 | 1998-10-07 | 車両用暖房装置及びその制御方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6138920A (ja) |
JP (1) | JP2000108642A (ja) |
DE (1) | DE19948035A1 (ja) |
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CN100473555C (zh) * | 2004-02-26 | 2009-04-01 | 万泰克有限公司 | 车辆辅助加热系统 |
US8480006B2 (en) * | 2006-09-08 | 2013-07-09 | Ventech, Llc | Vehicle supplemental heating system |
Family Cites Families (7)
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JP3116589B2 (ja) * | 1992-09-16 | 2000-12-11 | 株式会社デンソー | 車両用暖房装置 |
JP3254990B2 (ja) * | 1995-11-13 | 2002-02-12 | 株式会社豊田自動織機 | 車両用暖房システム |
JP3294120B2 (ja) * | 1996-08-21 | 2002-06-24 | 株式会社デンソー | 車両用暖房装置 |
JP3133001B2 (ja) * | 1996-09-30 | 2001-02-05 | 株式会社デンソー | 車両用暖房装置 |
JPH10100646A (ja) * | 1996-09-30 | 1998-04-21 | Denso Corp | 車両用暖房装置 |
KR100305534B1 (ko) * | 1997-05-16 | 2001-11-30 | 이시카와 타다시 | 능력가변형비스커스히터 |
-
1998
- 1998-10-07 JP JP10285306A patent/JP2000108642A/ja active Pending
-
1999
- 1999-10-04 US US09/411,489 patent/US6138920A/en not_active Expired - Fee Related
- 1999-10-06 DE DE19948035A patent/DE19948035A1/de not_active Withdrawn
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6138920A (en) | 2000-10-31 |
DE19948035A1 (de) | 2000-04-13 |
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