JP2000095896A - 樹脂添加用粉末、それを用いた樹脂組成物と放熱スペーサ - Google Patents
樹脂添加用粉末、それを用いた樹脂組成物と放熱スペーサInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】熱伝導性と柔軟性との両特性に優れ、放熱スペ
ーサ等に用いて好適な樹脂組成物を提供する。 【解決手段】平均粒子径(D50)が5〜50μmであ
り、任意の粒子の径をD xとしたときDx/D50値の0.
1以下が7〜17体積%、0.2以下が9〜22体積
%、0.5以下が15〜29体積%、0.8以下が30
〜40体積%、1.2以下が62〜70体積%、1.5
以下が73〜80体積%、2.0以下が84〜90体積
%の粒度分布を有する金属又は無機質粉末を用いた樹脂
組成物。
ーサ等に用いて好適な樹脂組成物を提供する。 【解決手段】平均粒子径(D50)が5〜50μmであ
り、任意の粒子の径をD xとしたときDx/D50値の0.
1以下が7〜17体積%、0.2以下が9〜22体積
%、0.5以下が15〜29体積%、0.8以下が30
〜40体積%、1.2以下が62〜70体積%、1.5
以下が73〜80体積%、2.0以下が84〜90体積
%の粒度分布を有する金属又は無機質粉末を用いた樹脂
組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂に添加して混
練時の粘度が低い、特定の粒度分布を有する樹脂添加用
粉末に関する。また、本発明は、前記粉末を樹脂に添加
することにより得られる、熱伝導率が高く、しかも柔軟
性に優れる樹脂組成物に関し、更に、電子機器に組み込
んだときに発熱性電子部品の放熱を促進し、該発熱性電
子部品の負荷を小さくすることのできる放熱スペーサに
関する。
練時の粘度が低い、特定の粒度分布を有する樹脂添加用
粉末に関する。また、本発明は、前記粉末を樹脂に添加
することにより得られる、熱伝導率が高く、しかも柔軟
性に優れる樹脂組成物に関し、更に、電子機器に組み込
んだときに発熱性電子部品の放熱を促進し、該発熱性電
子部品の負荷を小さくすることのできる放熱スペーサに
関する。
【0002】
【従来の技術】トランジスタ、サイリスタ等の発熱性の
電子、電気部品を電気回路として搭載することに関し
て、電子機器の高密度化のために、或いは放熱フィン等
を取り付けるスペースがないとき、電子機器が密閉され
ていて放熱フィンからの放熱が困難なとき等の場合に
は、前記発熱性電子部品から発生した熱を電子機器のケ
ース等に直接伝熱する方式が採られている。
電子、電気部品を電気回路として搭載することに関し
て、電子機器の高密度化のために、或いは放熱フィン等
を取り付けるスペースがないとき、電子機器が密閉され
ていて放熱フィンからの放熱が困難なとき等の場合に
は、前記発熱性電子部品から発生した熱を電子機器のケ
ース等に直接伝熱する方式が採られている。
【0003】前記伝熱方式においては、発熱性電子部品
とケースとの間のスペースを埋めるだけの厚みを有す
る、高柔軟性の放熱スペーサが用いられる。また、IC
化やLSI化された発熱性電子部品がプリント基板に実
装されている場合においても、プリント基板と放熱フィ
ンとの間に高柔軟性スペーサが用いられる。前記放熱ス
ペーサとしては、各種の金属又は無機質の粉末を充填し
たシリコーン樹脂が提案されている。
とケースとの間のスペースを埋めるだけの厚みを有す
る、高柔軟性の放熱スペーサが用いられる。また、IC
化やLSI化された発熱性電子部品がプリント基板に実
装されている場合においても、プリント基板と放熱フィ
ンとの間に高柔軟性スペーサが用いられる。前記放熱ス
ペーサとしては、各種の金属又は無機質の粉末を充填し
たシリコーン樹脂が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シリコーン樹
脂に金属又は無機質の粉末の充填を行う場合、シリコー
ン樹脂との混練時における粘度が高いこと、また得られ
る樹脂組成物が充分に熱伝導率が改善されない、或いは
柔軟性が悪いという問題がある。
脂に金属又は無機質の粉末の充填を行う場合、シリコー
ン樹脂との混練時における粘度が高いこと、また得られ
る樹脂組成物が充分に熱伝導率が改善されない、或いは
柔軟性が悪いという問題がある。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、特定の粒度分布の粉末を樹脂、特にシリコーン
樹脂に充填することにより、樹脂との混練時における粘
度が低く、また、高熱伝導性で、しかも柔軟性に優れ、
放熱スペーサに用いて好適な樹脂組成物を提供すること
を目的とする。
であり、特定の粒度分布の粉末を樹脂、特にシリコーン
樹脂に充填することにより、樹脂との混練時における粘
度が低く、また、高熱伝導性で、しかも柔軟性に優れ、
放熱スペーサに用いて好適な樹脂組成物を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、平均粒子径
(D50)が5〜50μmの金属又は無機質の粉末であ
り、該粉末を構成する任意の粒子の径をDxとしたとき
のDx/D50値について、0.1以下が7〜17体積
%、0.2以下が9〜22体積%、0.5以下が15〜
29体積%、0.8以下が30〜40体積%、1.2以
下が62〜70体積%、1.5以下が73〜80体積
%、2.0以下が84〜90体積%の粒度分布を有する
ことを特徴とする樹脂添加用粉末である。
(D50)が5〜50μmの金属又は無機質の粉末であ
り、該粉末を構成する任意の粒子の径をDxとしたとき
のDx/D50値について、0.1以下が7〜17体積
%、0.2以下が9〜22体積%、0.5以下が15〜
29体積%、0.8以下が30〜40体積%、1.2以
下が62〜70体積%、1.5以下が73〜80体積
%、2.0以下が84〜90体積%の粒度分布を有する
ことを特徴とする樹脂添加用粉末である。
【0007】本発明は、平均粒子径(D50)が5〜50
μmの金属又は無機質粉末であり、該粉末を構成する任
意の粒子の径をDxとしたときのDx/D50値について、
0.1以下が7〜17体積%、0.2以下が9〜22体
積%、0.5以下が15〜29体積%、0.8以下が3
0〜40体積%、1.2以下が62〜70体積%、1.
5以下が73〜80体積%、2.0以下が84〜90体
積%の粒度分布を有する粉末を樹脂に含有してなること
を特徴とする樹脂組成物である。
μmの金属又は無機質粉末であり、該粉末を構成する任
意の粒子の径をDxとしたときのDx/D50値について、
0.1以下が7〜17体積%、0.2以下が9〜22体
積%、0.5以下が15〜29体積%、0.8以下が3
0〜40体積%、1.2以下が62〜70体積%、1.
5以下が73〜80体積%、2.0以下が84〜90体
積%の粒度分布を有する粉末を樹脂に含有してなること
を特徴とする樹脂組成物である。
【0008】本発明は、金属又は無機質の粉末を構成す
る個々の粒子が球状粒子からなることを特徴とする前記
の樹脂組成物であり、金属又は無機質の粉末を構成する
個々の粒子が20W/m・K以上の熱伝導率を有する物
質からなることを特徴とする前記の樹脂組成物であり、
好ましくは、無機質の粉末を構成する個々の粒子がアル
ミナからなることを特徴とする前記の樹脂組成物であ
る。又、本発明は、樹脂がシリコーン樹脂であることを
特徴とする前記の樹脂組成物である。
る個々の粒子が球状粒子からなることを特徴とする前記
の樹脂組成物であり、金属又は無機質の粉末を構成する
個々の粒子が20W/m・K以上の熱伝導率を有する物
質からなることを特徴とする前記の樹脂組成物であり、
好ましくは、無機質の粉末を構成する個々の粒子がアル
ミナからなることを特徴とする前記の樹脂組成物であ
る。又、本発明は、樹脂がシリコーン樹脂であることを
特徴とする前記の樹脂組成物である。
【0009】本発明は、シリコーン樹脂と金属又は無機
質の粉末とからなる樹脂組成物であって、熱伝導率が1
W/m・K以上で、しかもアスカーC硬度が2.0以下
であることを特徴とする樹脂組成物である。加えて、本
発明は、前記の樹脂組成物からなることを特徴とする放
熱スペーサである。
質の粉末とからなる樹脂組成物であって、熱伝導率が1
W/m・K以上で、しかもアスカーC硬度が2.0以下
であることを特徴とする樹脂組成物である。加えて、本
発明は、前記の樹脂組成物からなることを特徴とする放
熱スペーサである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明らは、樹脂との混練時にお
ける粘度が低く、また、高熱伝導性で、しかも柔軟性に
優れ、放熱スペーサに用いて好適な樹脂組成物をえるこ
とを目的に、樹脂に添加する粉末についていろいろ実験
的に検討した結果、特定の粒度分布を有する粉末を用い
ることで、前記課題が解決されるという知見を得て、本
発明に至ったものである。
ける粘度が低く、また、高熱伝導性で、しかも柔軟性に
優れ、放熱スペーサに用いて好適な樹脂組成物をえるこ
とを目的に、樹脂に添加する粉末についていろいろ実験
的に検討した結果、特定の粒度分布を有する粉末を用い
ることで、前記課題が解決されるという知見を得て、本
発明に至ったものである。
【0011】本発明の粉末は、平均粒子径(D50)が5
〜50μmの粉末であり、しかも該粉末を構成する任意
の粒子の径をDxとしたときのDx/D50値について、
0.1以下が7〜17体積%、0.2以下が9〜22体
積%、0.5以下が15〜29体積%、0.8以下が3
0〜40体積%、1.2以下が62〜70体積%、1.
5以下が73〜80体積%、2.0以下が84〜90体
積%の粒度分布であることを本質とする。上記以外の粒
度分布を有する粉末では、本発明の目的を達し得ない。
尚、本発明での平均粒子径と粒度分布はいずれも通常の
粒度測定器、例えばマイクロトラックを用いて測定され
る。また、本発明では、本発明の目的の一つである高熱
伝導性の樹脂組成物を得る目的から、金属又は無機質で
あれば良い。
〜50μmの粉末であり、しかも該粉末を構成する任意
の粒子の径をDxとしたときのDx/D50値について、
0.1以下が7〜17体積%、0.2以下が9〜22体
積%、0.5以下が15〜29体積%、0.8以下が3
0〜40体積%、1.2以下が62〜70体積%、1.
5以下が73〜80体積%、2.0以下が84〜90体
積%の粒度分布であることを本質とする。上記以外の粒
度分布を有する粉末では、本発明の目的を達し得ない。
尚、本発明での平均粒子径と粒度分布はいずれも通常の
粒度測定器、例えばマイクロトラックを用いて測定され
る。また、本発明では、本発明の目的の一つである高熱
伝導性の樹脂組成物を得る目的から、金属又は無機質で
あれば良い。
【0012】前記金属又は無機質の粉末の平均粒子径に
ついては、5μm未満では樹脂との混練時の粘度が上昇
することがあること、また、50μmより大きくなると
粉末を添加した樹脂の柔軟性が悪化することがあるから
である。前記範囲の中では10〜30μmがより好まし
い範囲である。
ついては、5μm未満では樹脂との混練時の粘度が上昇
することがあること、また、50μmより大きくなると
粉末を添加した樹脂の柔軟性が悪化することがあるから
である。前記範囲の中では10〜30μmがより好まし
い範囲である。
【0013】前記金属又は無機質の粉末を構成する粒子
の形状については、樹脂との混練時の粘度を下げ、粉末
を添加した樹脂組成物の高い柔軟性を得る為に、球状粒
子であることが好ましい。
の形状については、樹脂との混練時の粘度を下げ、粉末
を添加した樹脂組成物の高い柔軟性を得る為に、球状粒
子であることが好ましい。
【0014】前記粉末の例としては、Au、Ag、C
u、青銅、黄銅等の金属粉、Al2O3,ZrO2,Zn
O2,TiO2等の無機質が使用できるが、熱伝導率が2
0W/m・K以上であるものが好ましく、更に好ましく
は球状のAl2O3が挙げられる。
u、青銅、黄銅等の金属粉、Al2O3,ZrO2,Zn
O2,TiO2等の無機質が使用できるが、熱伝導率が2
0W/m・K以上であるものが好ましく、更に好ましく
は球状のAl2O3が挙げられる。
【0015】本発明の粉末は、シリコーン樹脂、エポキ
シ樹脂、アクリル樹脂等の樹脂に適用することで、樹脂
との混練時の粘度を低下させることができ、前記樹脂の
熱伝導性を極めて高くすることができる。特に、電子部
品の放熱部材に用いられるシリコーン樹脂、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂等の熱伝導性を高めるという特徴を有
する。
シ樹脂、アクリル樹脂等の樹脂に適用することで、樹脂
との混練時の粘度を低下させることができ、前記樹脂の
熱伝導性を極めて高くすることができる。特に、電子部
品の放熱部材に用いられるシリコーン樹脂、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂等の熱伝導性を高めるという特徴を有
する。
【0016】とりわけ、前記樹脂がシリコーン樹脂の場
合には、前記効果と共に、耐熱性に富むとともに高柔軟
性の樹脂組成物が得られるので、高温用途で用いられる
電気機器周辺の放熱材料として有用である。
合には、前記効果と共に、耐熱性に富むとともに高柔軟
性の樹脂組成物が得られるので、高温用途で用いられる
電気機器周辺の放熱材料として有用である。
【0017】また、シリコーン樹脂と前記粉末との配合
量については、樹脂組成物中の粉末量が10〜75体積
%が好ましく、20〜65体積%が一層好ましい範囲で
ある。10体積%未満ではシリコーン樹脂の熱伝導率が
充分には改善されないことがあるし、また、75体積%
を超えると前記粉末とシリコーン樹脂との密着性が低下
して、樹脂組成物が変形を受けた際に形状が保てなくな
ったり、熱伝導率が低下したりすることがある。
量については、樹脂組成物中の粉末量が10〜75体積
%が好ましく、20〜65体積%が一層好ましい範囲で
ある。10体積%未満ではシリコーン樹脂の熱伝導率が
充分には改善されないことがあるし、また、75体積%
を超えると前記粉末とシリコーン樹脂との密着性が低下
して、樹脂組成物が変形を受けた際に形状が保てなくな
ったり、熱伝導率が低下したりすることがある。
【0018】前記の本発明の粉末とシリコーン樹脂とか
らなる樹脂組成物は、高熱伝導性でしかも柔軟性に富む
という特徴を有する、具体的には、熱伝導率が1W/m
・K以上であり、しかもアスカーC硬度が2以下であ
る。このため、前記樹脂組成物を用いた放熱スペーサ
は、発熱性電子部品とケースとの間の接続を行う際、発
熱性電子部品と放熱スペーサとケースとがいずれも十分
に面接触させることができ、その結果、発熱性電子部品
から発生する熱を容易にケースに放出することができる
という特徴を有するし、また、IC化やLSI化された
発熱性電子部品が実装されているプリント基板と放熱フ
ィンとの間の接続等に用いた場合においても、充分な放
熱効果を得ることができる。
らなる樹脂組成物は、高熱伝導性でしかも柔軟性に富む
という特徴を有する、具体的には、熱伝導率が1W/m
・K以上であり、しかもアスカーC硬度が2以下であ
る。このため、前記樹脂組成物を用いた放熱スペーサ
は、発熱性電子部品とケースとの間の接続を行う際、発
熱性電子部品と放熱スペーサとケースとがいずれも十分
に面接触させることができ、その結果、発熱性電子部品
から発生する熱を容易にケースに放出することができる
という特徴を有するし、また、IC化やLSI化された
発熱性電子部品が実装されているプリント基板と放熱フ
ィンとの間の接続等に用いた場合においても、充分な放
熱効果を得ることができる。
【0019】尚、アスカーC硬度とは、SRIS(日本
ゴム協会規格)0101に準拠したスプリング式硬さ試
験機によって測定した硬度である。
ゴム協会規格)0101に準拠したスプリング式硬さ試
験機によって測定した硬度である。
【0020】
【実施例】以下、実施例、比較例を基に、本発明を更に
詳細に説明する。 〔実施例1〜3〕平均粒子径19μm(住友化学社製
「AA18」)、3μm(住友化学社製「AA2」)、
0.7μm(住友化学社製「AA05」)の3種類の球
状のAl2O3を混合することにより、本発明の粒度分布
範囲の粒度分布を有する3種のAl2O3粉末を調製し
た。平均粒子径及び粒度分布はマイクロトラックにて測
定した。
詳細に説明する。 〔実施例1〜3〕平均粒子径19μm(住友化学社製
「AA18」)、3μm(住友化学社製「AA2」)、
0.7μm(住友化学社製「AA05」)の3種類の球
状のAl2O3を混合することにより、本発明の粒度分布
範囲の粒度分布を有する3種のAl2O3粉末を調製し
た。平均粒子径及び粒度分布はマイクロトラックにて測
定した。
【0021】室温にて、シリコーンゲルとして二成分型
液状シリコーン(東レダウコーニング社製、商品名「S
E1885」)をA液:B液の混合比を1:1(体積
比)とし、前記Al2O3をAl2O3添加シリコーン樹脂
組成物全量中の50体積%になる様に添加し、混合を行
ってスラリーを調整し、真空脱泡した後、B型粘度計に
て測定を行った(スラリー温度30℃)。
液状シリコーン(東レダウコーニング社製、商品名「S
E1885」)をA液:B液の混合比を1:1(体積
比)とし、前記Al2O3をAl2O3添加シリコーン樹脂
組成物全量中の50体積%になる様に添加し、混合を行
ってスラリーを調整し、真空脱泡した後、B型粘度計に
て測定を行った(スラリー温度30℃)。
【0022】次に、ステンレス製型の空隙内に前記スラ
リーを充填し、150℃で1時間加熱して、シリコーン
樹脂組成物を固化させ、型より取り外し、更に150℃
で22時間加熱して、放熱スペーサを作製した。放熱ス
ペーサは、ステンレス製型の空隙をかえることにより、
硬度測定用に12.5mm厚さのもの、及び熱伝導率測
定用に1mm厚さのものを作製した。
リーを充填し、150℃で1時間加熱して、シリコーン
樹脂組成物を固化させ、型より取り外し、更に150℃
で22時間加熱して、放熱スペーサを作製した。放熱ス
ペーサは、ステンレス製型の空隙をかえることにより、
硬度測定用に12.5mm厚さのもの、及び熱伝導率測
定用に1mm厚さのものを作製した。
【0023】上記で得られた放熱スペーサに関して、ア
スカーC硬度(測定圧:1000g)と熱伝導率(定常
法)を測定した。この結果を、スラリー粘度とともに表
1に示す。
スカーC硬度(測定圧:1000g)と熱伝導率(定常
法)を測定した。この結果を、スラリー粘度とともに表
1に示す。
【0024】
【表1】
【0025】〔比較例1〜3〕実施例1〜3で用いた球
状のAl2O3を本発明の粒度分布範囲にはいらない粒度
分布を有する様に調製したこと以外は、実施例1〜3と
同じ操作をして、放熱スペーサを作製し、評価した。こ
の結果を表1に示した。
状のAl2O3を本発明の粒度分布範囲にはいらない粒度
分布を有する様に調製したこと以外は、実施例1〜3と
同じ操作をして、放熱スペーサを作製し、評価した。こ
の結果を表1に示した。
【0026】〔比較例4、5〕市販の2種類のAl2O3
粉(昭和電工社製「AS10」、「AS50」)を用い
たこと以外は、実施例1〜3と同じ操作で、放熱スペー
サを作製し、評価した。この結果を表1に示した。
粉(昭和電工社製「AS10」、「AS50」)を用い
たこと以外は、実施例1〜3と同じ操作で、放熱スペー
サを作製し、評価した。この結果を表1に示した。
【0027】
【発明の効果】本発明の、特定の粒度分布を有する粉末
は、樹脂に添加し、これを混練する際に粘度を低下させ
ることができ、又、得られる樹脂組成物の熱伝導率及び
柔軟性を大幅に改善することができる。
は、樹脂に添加し、これを混練する際に粘度を低下させ
ることができ、又、得られる樹脂組成物の熱伝導率及び
柔軟性を大幅に改善することができる。
【0028】本発明の樹脂組成物は、粘度が極めて低く
作業性に富み、高熱伝導率で、しかも高柔軟性であると
いう特徴を有する。
作業性に富み、高熱伝導率で、しかも高柔軟性であると
いう特徴を有する。
【0029】本発明の放熱スペーサは、前記樹脂組成物
の特徴を反映して、高熱伝導率でしかも高柔軟性である
という特徴を有していて、発熱性電子部品周辺の放熱を
助長でき、産業上極めて有用である。
の特徴を反映して、高熱伝導率でしかも高柔軟性である
という特徴を有していて、発熱性電子部品周辺の放熱を
助長でき、産業上極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J002 AA001 BG041 CD001 CP031 DA066 DC006 DE006 DE096 DE106 DE136 DE146 FA086 FD206 GQ00
Claims (8)
- 【請求項1】平均粒子径(D50)が5〜50μmの金属
又は無機質の粉末であり、該粉末を構成する任意の粒子
の径をDxとしたときのDx/D50値について、0.1以
下が7〜17体積%、0.2以下が9〜22体積%、
0.5以下が15〜29体積%、0.8以下が30〜4
0体積%、1.2以下が62〜70体積%、1.5以下
が73〜80体積%、2.0以下が84〜90体積%の
粒度分布を有することを特徴とする樹脂添加用粉末。 - 【請求項2】平均粒子径(D50)が5〜50μmの金属
又は無機質粉末であり、該粉末を構成する任意の粒子の
径をDxとしたときのDx/D50値について、0.1以下
が7〜17体積%、0.2以下が9〜22体積%、0.
5以下が15〜29体積%、0.8以下が30〜40体
積%、1.2以下が62〜70体積%、1.5以下が7
3〜80体積%、2.0以下が84〜90体積%の粒度
分布を有する粉末を樹脂に含有してなることを特徴とす
る樹脂組成物。 - 【請求項3】金属又は無機質の粉末を構成する個々の粒
子が、球状粒子からなることを特徴とする請求項2記載
の樹脂組成物。 - 【請求項4】金属又は無機質の粉末を構成する個々の粒
子が、20W/m・K以上の熱伝導率を有する物質から
なることを特徴とする請求項3記載の樹脂組成物。 - 【請求項5】無機質の粉末を構成する個々の粒子がアル
ミナからなることを特徴とする請求項4記載の樹脂組成
物。 - 【請求項6】樹脂がシリコーン樹脂であることを特徴と
する請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5記載の
樹脂組成物。 - 【請求項7】シリコーン樹脂と金属又は無機質の粉末と
からなる樹脂組成物であって、熱伝導率が1W/m・K
以上で、しかもアスカーC硬度が2.0以下であること
を特徴とする樹脂組成物。 - 【請求項8】請求項7記載の樹脂組成物からなることを
特徴とする放熱スペーサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10269622A JP2000095896A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 樹脂添加用粉末、それを用いた樹脂組成物と放熱スペーサ |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP10269622A JP2000095896A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 樹脂添加用粉末、それを用いた樹脂組成物と放熱スペーサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000095896A true JP2000095896A (ja) | 2000-04-04 |
Family
ID=17474924
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10269622A Pending JP2000095896A (ja) | 1998-09-24 | 1998-09-24 | 樹脂添加用粉末、それを用いた樹脂組成物と放熱スペーサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000095896A (ja) |
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US11359124B2 (en) | 2017-05-31 | 2022-06-14 | Momentive Performance Materials Japan Llc | Thermally conductive polysiloxane composition |
-
1998
- 1998-09-24 JP JP10269622A patent/JP2000095896A/ja active Pending
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