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JP2000092773A - ディスク駆動装置 - Google Patents

ディスク駆動装置

Info

Publication number
JP2000092773A
JP2000092773A JP10263516A JP26351698A JP2000092773A JP 2000092773 A JP2000092773 A JP 2000092773A JP 10263516 A JP10263516 A JP 10263516A JP 26351698 A JP26351698 A JP 26351698A JP 2000092773 A JP2000092773 A JP 2000092773A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dynamic pressure
thrust
pressure bearing
radial
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10263516A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikazu Ichiyama
義和 市山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Corp
Original Assignee
Nidec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nidec Corp filed Critical Nidec Corp
Priority to JP10263516A priority Critical patent/JP2000092773A/ja
Publication of JP2000092773A publication Critical patent/JP2000092773A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Rotational Drive Of Disk (AREA)
  • Motor Or Generator Frames (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転体としてのより安定で効率的な軸支持を
得る。 【解決手段】 ロータハブ6の外筒部4におけるディス
ク保持面18のディスク保持位置と内筒部5との間にロ
ータ8およびステータ10よりなる磁気回路部を実質的
に収容し、ラジアル流体動圧軸受部19を構成する内筒
部5の内周面5aの軸方向寸法を、外筒部4の軸方向寸
法と略等しく構成しているため、ラジアル流体動圧軸受
部19の支持位置を軸方向に最大限に広く配置させると
共に、ロータハブ6およびこのディスク保持面18に多
段に搭載される記録ディスク17などの回転負荷の重心
と、ラジアル流体動圧軸受部19の中心と、磁気回路部
による回転駆動力の作用中心とが概ね一致して、回転体
としてのより安定なラジアル方向の軸支持を得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一または複数の例
えばハードディスクなどの記録媒体を回転駆動するため
に用いられる動圧軸受を使用したディスク駆動装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、流体動圧、特に空気動圧を利
用した空気動圧軸受が組み込まれたディスク駆動装置が
種々提案されている。
【0003】例えば特開平9−144758号公報の動
圧軸受装置およびそれを用いたディスク駆動装置は、外
周部にハードディスクを装着して回転する回転体が固定
シャフトに対して回転自在に嵌合支持されていると共
に、固定シャフトの外周面側にラジアル動圧発生溝が形
成されており、これによって回転体の内筒部の内周面と
の間でラジアル動圧軸受部が構成されている。また、こ
のディスク駆動装置は、固定シャフトの軸上端面と回転
体の軸方向対向面との間でスラスト動圧軸受部が構成さ
れている。これらのラジアル動圧軸受部およびスラスト
動圧軸受部に介在させた空気などの流体の動圧によっ
て、固定シャフトに対して回転体が回転自在に支持され
ている。
【0004】また、回転体の内筒部の下方外周側で、固
定シャフトに対して同心状にステータが配設され、この
ステータの外周側に回転体と一体で回転体の外筒部内側
にロータが配設されて回転駆動源の磁気回路部が構成さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ディスク駆動装置では、ラジアル動圧軸受部を構成する
回転体の内筒部の内周面の軸方向の高さが、その回転体
の外筒部の軸方向の高さよりも低く、その分、ロータハ
ブの回転体としての効率的な安定支持が得られないとい
う問題を有していた。このことは、特に、流体動圧軸受
が空気動圧軸受の場合でハードディスク駆動装置の場合
に、軸受の剛性が小さく、ハードディスクが多段に装着
されて回転負荷が大きくなるため、磁気回路部のクリア
ランスの精度管理が厳しく、摺動部分に摩擦依存性が高
く、回転体としてのより良好な安定支持が得られにく
い。
【0006】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
で、回転体としてより安定で効率的な軸支持を得ること
ができるディスク駆動装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のディスク駆動装
置は、固定部材に立設された固定シャフトと、記録ディ
スクの中心孔が嵌装されて記録ディスクを多段状に保持
するためのディスク保持面が形成された外筒部を有し、
固定シャフトに軸受手段を介して回転自在に支持された
ロータハブとを有し、外筒部の内周面に装着されたロー
タマグネットと、このロータマグネットに対向するよう
に固定部材に設けられたステータから構成される磁気回
路部を用いて、ロータハブを回転させるディスク駆動装
置において、ロータハブは、外筒部の内側にこの外筒部
と同心状の内筒部を有し、外筒部のディスク保持面の形
成位置と内筒部との間に磁気回路部を実質的に収容し、
軸受手段は、固定シャフトの外周面および、この外周面
に対向する内筒部の内周面の少なくとも一方に形成され
た動圧発生溝を有するラジアル流体動圧軸受部を有し、
内筒部の内周面の軸方向寸法は、外筒部の軸方向寸法に
略等しく構成され、ラジアル流体動圧軸受部は、内筒部
の内周面の少なくとも軸方向両端部に設けられているこ
とを特徴とするものである。
【0008】この構成により、ロータハブの外筒部にお
けるディスク保持面の位置と内筒部との間にロータマグ
ネットおよびステータよりなる磁気回路部を実質的に収
容し、ラジアル流体動圧軸受部を構成する内筒部の内周
面の軸方向寸法を、外筒部の軸方向寸法と略等しく構成
しているので、ラジアル流体動圧軸受部の支持位置を軸
方向に最大限に配置することが可能となって、回転体と
してのより安定なラジアル方向の軸支持を得ることが可
能となり、また、ロータハブおよびこのディスク保持面
に多段に搭載される記録ディスクなどの回転負荷の重心
と、ラジアル流体動圧軸受部の中心とが概ね一致して全
体的な重心の一致が図られ、また、これらと、磁気回路
部による回転駆動力の作用中心も概ね一致して、回転体
としてのより安定なラジアル方向の軸支持を得ることが
可能となる。
【0009】また、好ましくは、本発明のディスク駆動
装置において、軸受手段は、内筒部の軸方向両端面と、
これらの両端面の少なくとも一方に対向するように固定
シャフトに固定されたスラストブッシュのスラスト面と
の少なくとも一方に形成された動圧発生溝を有するスラ
スト流体動圧軸受部を有している。このスラスト流体動
圧軸受部は、例えば磁気背圧を利用して内筒部の軸方向
両端面のスラスト面のうちの一方とこれに対向したスラ
ストブッシュのスラスト面との1つの組み合わせだけで
構成されていてもよく、また、内筒部の軸方向両端面の
スラスト面の両方とこれらに対向した各スラストブッシ
ュのスラスト面との2つの組み合わせで構成されていて
もよい。
【0010】この構成により、内筒部の軸方向端面のス
ラスト面を用いることで、より径の大きい位置でスラス
ト方向の軸支時を行うことが可能となって、より安定な
軸支持となる。
【0011】さらに、好ましくは、本発明のディスク駆
動装置における固定シャフトは、基部側が固定部材に固
定された棒状シャフト本体と、この棒状シャフト本体の
基部を除く少なくとも両端部に外嵌固定され外周面が形
成された円筒体とを有している。
【0012】この構成により、単一構成で固定シャフト
を軸受用に高精度の表面処理しつつ大径および小径に形
成すると、切削加工など高精度加工に時間がかかると共
に、材料にも無駄が生じるため、軸受用に高精度の表面
処理を施した外周面を持つ円筒体を、棒状シャフト本体
に外嵌固定することにより、固定シャフトの製作が格段
に容易でかつ安価なものとなる。
【0013】さらに、好ましくは、本発明のディスク駆
動装置におけるラジアル流体動圧軸受部およびスラスト
流体動圧軸受部は空気動圧軸受である。
【0014】この構成により、ラジアル流体動圧軸受部
およびスラスト流体動圧軸受部の潤滑流体が潤滑油など
の液体の場合には、高速回転での潤滑流体の漏れによる
ディスクへの悪影響を考慮して、軸受部はシール構造を
必要としたが、潤滑流体が空気の場合には、シール構造
を必要としないばかりか、空気は枯渇しないので潤滑流
体不足とはならず、寿命の点でも有利である。
【0015】さらに、好ましくは、本発明のディスク駆
動装置におけるスラスト流体動圧軸受部の動圧発生溝は
ポンプイン形式のスパイラルグルーブであり、ラジアル
流体動圧軸受部の動圧発生溝はヘリングボーン状溝また
は/およびブロックタイプ溝であることを特徴とする。
【0016】この構成により、ラジアル流体動圧軸受部
およびスラスト流体動圧軸受部の動圧発生溝が空気動圧
軸受に、より効果的により容易に適用され得る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るディスク駆動
装置の実施形態について図面を参照して説明するが、本
発明は以下に示す各実施形態に限定されるものではな
い。
【0018】図1は本発明の一実施形態のディスク駆動
装置における概略構成を模式的に示す縦断面図である。
図1において、このディスク駆動装置1は、図示しない
固定フレームに取り付けられた固定部材2と、この固定
部材2の中央孔2aに基部側が立設され、その基部を除
く両端部が中央部に比べて軸受用に大径に構成された固
定シャフト3と、記録ディスク保持用の外筒部4の内側
にこれと同心状に軸受用の内筒部5が設けられ、固定シ
ャフト3に対して回転自在なロータハブ6と、外筒部4
の内周面に装着されたロータマグネット7によりなるロ
ータ8と、ロータマグネット7に対向するように固定部
材2に設けられたステータコア9aおよびこれに巻装さ
れたコイル9bよりなるステータ10と、内筒部5の軸
方向両端面に対向するように固定シャフト3に固定され
た環状の各スラストブッシュ11と、固定シャフト3と
内筒部5の内周面5aおよび、内筒部5の軸方向両端面
とこれに対向する各スラストブッシュ11を相対回転自
在に支持する軸受手段12とを有している。
【0019】この固定シャフト3は、基部側が固定部材
2の中央孔2aに固定された棒状シャフト本体13と、
この棒状シャフト本体13の基部を除く部分に外嵌固定
され外周面が軸受用に形成された円筒体14とを有して
いる。この円筒体14は、外周面が中央部分で凹状の空
間部分に構成されて空気介在部15を有しており、この
空気介在部15に開口し外部と連通したエアチャネル1
6が内筒部5の中央部に設けられている。
【0020】また、ロータハブ6は、記録ディスク17
の中心孔が嵌装されて多段状の記録ディスク17を保持
するためのディスク保持面18が形成された外筒部4
と、これと上部で一体的に連結されていると共に、これ
と同心状に設けられた軸受用の内筒部5とを設けてお
り、固定シャフト3に対して回転自在に構成されてい
る。
【0021】さらに、ロータマグネット7は、多段状に
記録ディスク17が保持される外筒部4のディスク保持
面18の裏面側に亘って上下に長く環状に配設され、ス
テータ10は、環状のロータマグネット7の内周面側の
上下方向に略亘って対向するように、固定部材2に固定
されて設けられている。このように、ロータ8およびス
テータ10よりなる回転駆動源としての磁気回路部は、
外筒部4のディスク保持面18のディスク保持位置と内
筒部5との間にロータマグネット7およびステータ10
を実質的に収容している。これによって、このディスク
保持面18に多段に搭載される記録ディスク17やロー
タハブ6などの回転負荷の重心と、上記磁気回路部によ
る回転駆動力の作用中心とが容易に概ね一致させること
が可能であって、回転体としてのより安定なラジアル方
向の軸支持が得られるようになっている。
【0022】さらに、軸受手段12には、固定シャフト
3の外周面(円筒体14の外周面)と、この外周面に対
向する内筒部5の内周面との間に空気が介在され、固定
シャフト3の外周面および内筒部5の内周面の少なくと
も一方に形成された空気動圧発生溝を有するラジアル空
気動圧軸受部19が設けられている。また、軸受手段1
2には、内筒部5の軸方向両端面と、これらの両端面に
それぞれ対向するように固定シャフト3に外嵌されて固
定された環状の各スラストブッシュ11のスラスト面と
の間に空気が介在され、内筒部5の軸方向両端面と各ス
ラストブッシュ11のスラスト面との少なくとも一方に
形成された空気動圧発生溝を有するスラスト空気動圧軸
受部20とを有している。上側のスラストブッシュ11
を覆うように、トッププレート21が固定シャフト3の
上端部分を貫通させた状態で設けられている。
【0023】本実施形態では、ラジアル空気動圧軸受部
19の動圧発生溝はヘリングボーン状溝で構成し、ま
た、スラスト空気動圧軸受部20の動圧発生溝はポンプ
イン形式のスパイラルグルーブで構成している。このラ
ジアル空気動圧軸受部19のヘリングボーン状溝は、回
転時に、中心部分のくの字の屈曲部分に向けて両方から
潤滑流体の空気を移動させることで作用する動圧を発生
させるようになっている。また、スラスト空気動圧軸受
部20のスパイラルグルーブは、回転時に、一方向(内
周方向)側にのみ作用する動圧を発生させるようになっ
ている。
【0024】また、本実施形態では、ラジアル空気動圧
軸受部19は、固定シャフト3の円筒体14の外周面と
内筒部5の内周面5aとの間隙内の空気に、回転時にヘ
リングボーン状溝の作用によりラジアル荷重支持圧を発
生させる上側ラジアル空気動圧軸受部19aおよび下側
ラジアル空気動圧軸受部19bを有している。これらの
上側ラジアル空気動圧軸受部19aおよび下側ラジアル
空気動圧軸受部19bの間の空気介在部15はエアチャ
ネル16を介して外部に連通している。また、スラスト
空気動圧軸受部20は、内筒部5のスラスト上面とこれ
に対向したスラストブッシュ11のスラスト下面との間
隙内の空気に、回転時にスパイラルグルーブの作用によ
りスラスト荷重支持圧を発生させる上部スラスト軸受部
20aと、内筒部5のスラスト下面とこれに対向したス
ラストブッシュ11のスラスト上面との間隙内の空気
に、回転時にスパイラルグルーブの作用によりスラスト
荷重支持圧を発生させる下部スラスト軸受部20bとを
有している。
【0025】さらに、ロータハブ6の内筒部5の内周面
の軸方向寸法は、外筒部4の軸方向寸法に略等しく構成
されており、内筒部5の内周面の軸方向両端部に設けら
れているラジアル空気動圧軸受部19の支持位置を軸方
向に最大限に配置させることが可能となると共に、ロー
タハブ6およびこのディスク保持面18に多段に搭載さ
れる記録ディスクなどの回転負荷の重心と、ラジアル空
気動圧軸受部19の中心とが概ね一致して全体的な重心
が一致し、また、これらと、磁気回路部による回転駆動
力の作用中心とが概ね一致して、回転体としてのより安
定なラジアル方向の軸支持が得られるようになってい
る。
【0026】このように、ディスク駆動装置1は完全イ
ンハブ構造となっており、内筒部(スリーブ)5の上下
端面にスラストブッシュ11を対向配置し、これらの内
筒部(スリーブ)5およびスラストブッシュ11のを径
を最小に構成して、スラスト空気動圧軸受部20をポン
プインのスパイラルグルーブとして小型化している。最
低回転速度は、スラスト空気動圧軸受部20で浮上可能
な重量で決定される。
【0027】上記構成により、コイル9bへの通電によ
るステータ10およびロータ8の磁気回路部の駆動で、
固定シャフト3およびスラストブッシュ11に対してラ
ジアル空気動圧軸受部19およびスラスト空気動圧軸受
部20を介して支持された状態でロータハブ6の内筒部
5および外筒部4が、スペ−サ22を介して多段に積み
上げられた記録ディスク17と共に回転駆動することに
なる。このとき、ラジアル空気動圧軸受部19では、固
定シャフト3の円筒体14の外周面と内筒部5の内周面
5aとの間隙内の空気が、回転時にヘリングボーン状溝
のく字状屈曲部(中央部)に寄る作用によりラジアル荷
重支持圧が発生して所定の剛性で軸支持している。ま
た、上部スラスト軸受部20aでは、内筒部5の上端面
のスラスト上面とこれに対向したスラストブッシュ11
のスラスト下面との間隙内の空気が、回転時にスパイラ
ルグルーブの内側に寄る作用によりスラスト荷重支持圧
が発生して所定の剛性で軸支持し、また、下部スラスト
軸受部20bでも同様に、内筒部5の下端面のスラスト
下面とこれに対向したスラストブッシュ11のスラスト
上面との間隙内の空気が、回転時にスパイラルグルーブ
の内側に寄る作用によりスラスト荷重支持圧を発生して
所定の剛性で軸支持している。
【0028】このようにして、ロータハブ6の外筒部4
におけるディスク保持面18のディスク保持位置と内筒
部5との間にロータ8およびステータ10よりなる磁気
回路部を実質的に収容し、ラジアル空気動圧軸受部19
を構成する内筒部5の内周面5aの軸方向寸法を、外筒
部4の軸方向寸法と略等しく構成しているため、ラジア
ル空気動圧軸受部19の支持位置を軸方向に最大限に広
く配置させることができて、回転体としてのより安定で
効率的なラジアル方向の軸支持を得ることができ、ま
た、ロータハブ6およびこのディスク保持面18に多段
に搭載される記録ディスク17などの回転負荷の重心
と、ラジアル空気動圧軸受部19の中心とが概ね一致し
て全体的な重心の一致が図られ、これらと、磁気回路部
による回転駆動力の作用中心も概ね一致して、回転体と
してのより安定で効率的なラジアル方向の軸支持を得る
ことができる。
【0029】また、スラスト空気動圧軸受部19に内筒
部5の軸方向両端面の各スラスト面を用いるため、より
径の大きい位置でスラスト方向の軸支持を行うことがで
きて、より安定な軸支持とすることができる。
【0030】さらに、単一構成で固定シャフト3を軸受
用に高精度の表面処理を行いつつ大径および小径に加工
すると、切削加工など高精度加工に時間がかかると共
に、材料にも無駄が生じるが、本発明のように、軸受用
に高精度の表面処理を施した外周面を持つ円筒体14
を、棒状シャフト本体13に外嵌固定することにより、
固定シャフト3の製作が格段に容易でかつ安価なものと
することができる。
【0031】さらに、ラジアル空気動圧軸受部19およ
びスラスト空気動圧軸受部20の潤滑流体が潤滑油など
の液体の場合には、高速回転での潤滑流体のミスト漏れ
による記録ディスク17への悪影響を考慮して、軸受部
はシール構造を必要としたが、本発明のように潤滑流体
が空気の場合には、シール構造を必要としないばかり
か、空気は枯渇しないので潤滑流体不足とはならず、寿
命の点でも有利である。
【0032】さらに、ラジアル空気動圧軸受部19の動
圧発生溝にヘリングボーン状溝を用い、また、スラスト
空気動圧軸受部20の動圧発生溝にポンプイン形式のス
パイラルグルーブを用いたラジアル流空気圧軸受部19
およびスラスト空気動圧軸受部20の動圧発生溝が空気
動圧軸受に、より効果的により容易に適用させることが
できる。
【0033】ここで、ロータハブ6の内筒部(スリー
ブ)5の材質としてステンレス鋼を用い、その動圧軸受
摺動面に硫化モリブデンMoS2を焼き付けて仕上げ加
工する。また、固定シャフト3は、棒状シャフト本体1
3をステンレス鋼とし、その円筒体14およびスラスト
ブッシュ11をセラミックで構成する。この場合、強度
的によい。勿論これ以外の材料の組み合わせも可能であ
る。例えば、固定シャフト3の棒状シャフト本体13お
よび円筒部14、スラストブッシュ11を共にステンレ
ス鋼で構成し、円筒部14の外周面およびスラストブッ
シュ11を硫化モリブデンMoS2を焼き付けて仕上げ
加工する一方、ロータハブ6の内筒部(スリーブ)5を
セラミックで構成してもよい。このように、セラミック
で構成する場合、内筒部(スリーブ)4の動圧溝を型形
成することができる。
【0034】なお、上記実施形態では、軸受手段12を
ラジアル空気動圧軸受部19およびスラスト空気動圧軸
受部20としたが、これに限らず、介在する潤滑流体が
潤滑油であるラジアル流体動圧軸受部およびスラスト流
体動圧軸受部であってもよい。このように、ラジアル流
体動圧軸受部およびスラスト流体動圧軸受部の潤滑流体
が潤滑油などの液体の場合には、高速回転における潤滑
流体のミスト漏れは記録ディスク17に悪影響するた
め、各軸受部はシール構造を必要とする。
【0035】また、上記実施形態では、ラジアル空気動
圧軸受部19の動圧発生溝は図2(d)に示すようなヘ
リングボーン状溝41としたが、図2(a)に示すよう
なステップ溝42、図2(b)に示すようなテーパ溝4
3、さらには、図2(c)に示すようなテーパドフラッ
ト溝44などのブロックタイプ溝であってもよい。これ
らの場合、図2(a)〜図2(d)に示すように、固定
シャフト3が角速度ωで矢印方向に相対回転(実際には
固定シャフト3の外周側が回転する)すれば、隙間
1,h0内の空気Uも矢印方向に移動しており、ロータ
ハブ6の内筒部5側の内周面5aはA〜Dに示す概略断
面構成を模式的に示す図のようになっている。空気Uは
長さb1の広い隙間h1から長さb0の狭い隙間h0へと移
動して圧縮され、この圧縮力が軸受の動圧となってい
る。
【0036】さらに、上記実施形態では、内筒部5の上
下端面のスラスト面の両方とこれらに対向した各スラス
トブッシュ11のスラスト面との2つの組み合わせでス
ラスト空気動圧軸受部20a,20bを構成したが、こ
れに限らず、例えば磁気背圧を利用して内筒部5の上下
端面の一方とこれに対向したスラストブッシュ11のス
ラスト面との1つの組み合わせでスラスト空気動圧軸受
部を構成してもよい。
【0037】さらに、上記実施形態では、固定シャフト
3を棒状シャフト本体13と円筒体14との2ピースで
構成したが、一体ものとして構成してもよい。この場
合、太い軸体から削り取って固定シャフト3の細い部分
を作るので、材料の無駄が生じるが、強度的には良好で
ある。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1によれ
ば、ロータハブの外筒部におけるディスク保持面の位置
と内筒部との間にロータマグネットおよびステータより
なる磁気回路部を実質的に収容し、ラジアル流体動圧軸
受部を構成する内筒部の内周面の軸方向寸法を、外筒部
の軸方向寸法と略等しく構成しているため、ラジアル流
体動圧軸受部の支持位置を軸方向に最大限に配置させる
ことができて、回転体としてのより安定で効率的なラジ
アル方向の軸支持を得ることができ、また、ロータハブ
およびこのディスク保持面に多段に搭載される記録ディ
スクなどの回転負荷の重心と、ラジアル流体動圧軸受部
の中心とが概ね一致して全体的な重心の一致が図られ、
また、これらと、磁気回路部による回転駆動力の作用中
心も概ね一致して、回転体としてのより安定で効率的な
ラジアル方向の軸支持を得ることができる。
【0039】また、本発明の請求項2によれば、スラス
ト流体動圧軸受部に内筒部の軸方向端面のスラスト面を
用いるため、より径の大きい位置でスラスト方向の軸支
持を行うことができて、より安定な軸支持とすることが
できる。
【0040】さらに、単一構成で固定シャフトを軸受用
に高精度の表面処理しつつ大径および小径に形成する
と、切削加工など高精度加工に時間がかかると共に、材
料にも無駄が生じるが、本発明の請求項3によれば、軸
受用に高精度の表面処理を施した外周面を持つ円筒体
を、棒状シャフト本体に外嵌固定することにより、固定
シャフトの製作が格段に容易でかつ安価なものとするこ
とができる。
【0041】さらに、ラジアル流体動圧軸受部およびス
ラスト流体動圧軸受部の潤滑流体が潤滑油などの液体の
場合には、高速回転での潤滑流体のミスト漏れによるデ
ィスクへの悪影響を考慮して、軸受部はシール構造を必
要としたが、本発明の請求項4にように潤滑流体が空気
の場合には、シール構造を必要としないばかりか、空気
は枯渇しないので潤滑流体不足とはならず、寿命の点で
も有利である。
【0042】さらに、ラジアル流体動圧軸受部およびス
ラスト流体動圧軸受部の動圧発生溝が空気動圧軸受に、
より効果的により容易に適用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のディスク駆動装置におけ
る概略要部構成を模式的に示す縦断面図である。
【図2】(a)は空気動圧発生溝がステップ溝の場合、
(b)はテーパ溝の場合、(c)はテーパドフラット溝
の場合、(d)はヘリングボーン状溝の場合であって、
空気動圧発生溝を含む軸受部の横断面および縦断面構成
を概略模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 ディスク駆動装置 2 固定部材 3 固定シャフト 4 外筒部 5 内筒部 5a 内周面 6 ロータハブ 7 ロータマグネット 8 ロータ 9a ステータコア 9b コイル 10 ステータ 11 スラストブッシュ 12 軸受手段 13 棒状シャフト本体 14 円筒体 17 記録ディスク 18 ディスク保持面 19 ラジアル空気動圧軸受部 19a 上側ラジアル空気動圧軸受部 19b 下側ラジアル空気動圧軸受部 20 スラスト空気動圧軸受部 20a 上部スラスト軸受部 20b 下部スラスト軸受部 41 ヘリングボーン状溝 42 ステップ溝 43 テーパ溝 44 テーパドフラット溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J011 AA02 BA02 BA08 CA02 CA03 PA02 QA04 SB02 SB12 SB15 SD01 SE06 5D109 BB03 BB13 BB14 BB18 BB21 BB22 5H605 CC01 CC04 EB06 5H607 BB01 BB14 BB17 BB27 CC01 GG12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部材に立設された固定シャフトと、
    記録ディスクの中心孔が嵌装されて記録ディスクを多段
    状に保持するためのディスク保持面が形成された外筒部
    を有し、前記固定シャフトに軸受手段を介して回転自在
    に支持されたロータハブとを有し、前記外筒部の内周面
    に装着されたロータマグネットと、該ロータマグネット
    に対向するように前記固定部材に設けられたステータか
    ら構成される磁気回路部を用いて、前記ロータハブを回
    転させるディスク駆動装置において、 前記ロータハブは、前記外筒部の内側に該外筒部と同心
    状の内筒部を有し、前記外筒部のディスク保持面の形成
    位置と前記内筒部との間に前記磁気回路部を実質的に収
    容し、 前記軸受手段は、前記固定シャフトの外周面および、該
    外周面に対向する前記内筒部の内周面の少なくとも一方
    に形成された動圧発生溝を有するラジアル流体動圧軸受
    部を有し、 前記内筒部の内周面の軸方向寸法は、前記外筒部の軸方
    向寸法に略等しく構成され、前記ラジアル流体動圧軸受
    部は、前記内筒部の内周面の少なくとも軸方向両端部に
    設けられていることを特徴とするディスク駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記軸受手段は、前記内筒部の軸方向両
    端面と、これらの両端面の少なくとも一方に対向するよ
    うに前記固定シャフトに固定されたスラストブッシュの
    スラスト面との少なくとも一方に形成された動圧発生溝
    を有するスラスト流体動圧軸受部を有したことを特徴と
    する請求項1に記載のディスク駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記固定シャフトは、基部側が前記固定
    部材に固定された棒状シャフト本体と、該棒状シャフト
    本体の基部を除く少なくとも両端部に外嵌固定され外周
    面が形成された円筒体とを有したことを特徴とする請求
    項1または2に記載のディスク駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記ラジアル流体動圧軸受部およびスラ
    スト流体動圧軸受部は空気動圧軸受であることを特徴と
    する請求項1〜3の何れかに記載のディスク駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記スラスト流体動圧軸受部の動圧発生
    溝はポンプイン形式のスパイラルグルーブであり、前記
    ラジアル流体動圧軸受部の動圧発生溝はヘリングボーン
    状溝または/およびブロックタイプ溝であることを特徴
    とする請求項4に記載のディスク駆動装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20130342061A1 (en) * 2012-06-25 2013-12-26 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Spindle motor
JP2014032713A (ja) * 2012-08-01 2014-02-20 Samsung Electromechanics Japan Advanced Technology Co Ltd 回転機器
WO2023095716A1 (ja) * 2021-11-24 2023-06-01 愛知製鋼株式会社 回転電機

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