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JP2000089249A - 電気光学装置、電気光学装置用の駆動基板、及びこれらの製造方法 - Google Patents

電気光学装置、電気光学装置用の駆動基板、及びこれらの製造方法

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JP2000089249A
JP2000089249A JP10255275A JP25527598A JP2000089249A JP 2000089249 A JP2000089249 A JP 2000089249A JP 10255275 A JP10255275 A JP 10255275A JP 25527598 A JP25527598 A JP 25527598A JP 2000089249 A JP2000089249 A JP 2000089249A
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electro
substrate
optical device
gate
thin film
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Hideo Yamanaka
英雄 山中
Hisayoshi Yamoto
久良 矢元
Yuichi Sato
勇一 佐藤
Hajime Yagi
肇 矢木
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い電子/正孔移動度の単結晶シリコン薄膜
を比較的低温でかつ均一に成膜して、高性能ドライバ内
蔵のアクティブマトリクス基板と、これを用いた表示用
薄膜半導体装置等の電気光学装置の製造を可能とし、高
いスイッチング特性と低リーク電流を有するLDD構造
を有するnMOS又はpMOS又はcMOSTFTの表
示部と、高い駆動能力のcMOS又はn又はpMOST
FT又はこれらの混在からなる周辺回路とを一体化した
構成を可能とし、高画質、高精細、狭額縁、高効率、大
画面化の表示パネルを実現することができ、しかも歪点
が比較的低い大型のガラス基板であっても使用でき、生
産性が高く、高価な製造設備が不要であってコストダウ
ンが可能となり、更に、しきい値調整が容易であって低
抵抗化による高速動作を可能にすること。 【解決手段】基板1に形成した結晶性サファイア薄膜5
0をシードにして触媒CVD法等により単結晶シリコン
をヘテロエピタキシャル成長させ、得られる単結晶シリ
コン層7を表示部−周辺駆動回路一体型のLCDなどの
電気光学装置のトップゲート型MOSTFTに用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気光学装置、電
気光学装置用の駆動基板、及びこれらの製造方法に関
し、特に絶縁基板上にヘテロエピタキシャル成長させた
単結晶シリコン層を能動領域に用いるトップゲート型の
薄膜絶縁ゲート型電界効果トランジスタ(以降、トップ
ゲート型MOSTFTと呼ぶ。尚、トップゲート型には
スタガー型とコプラナー型が含まれる。)と受動領域を
有する液晶表示装置などに好適な構造及び方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】アクティブマトリクス型の液晶表示装置
として、アモルファスシリコンをTFTに用いた表示部
と外付け駆動回路用ICとを有するものや、固相成長法
による多結晶シリコンをTFTに用いた表示部と駆動回
路との一体型(特開平6−242433号公報)、エキ
シマレーザーアニールを行った多結晶シリコンをTFT
に用いた表示部と駆動回路との一体型(特開平7−13
1030号公報)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
のアモルファスシリコンTFTは、生産性は良いが、電
子移動度は0.5〜1.0cm2 /v・sec前後と低
いために、pチャンネルのMOSTFT(以降、pMO
STFTと呼ぶ。)を作ることができない。従って、p
MOSTFTを用いた周辺駆動部を表示部と同じガラス
基板上に形成できないため、ドライバICは外付けとな
り、TAB方式等により実装されるので、コストダウン
が難しい。また、このために、高精細化には限界があ
る。更に、電子移動度は0.5〜1.0cm2 /v・s
ec前後と低いので、十分なオン電流がとれず、表示部
に用いた場合、トランジスタサイズが必然的に大きくな
り、画素の高開口率に不利である。
【0004】また、上記した従来の多結晶シリコンTF
Tの電子移動度は70〜100cm2 /v・secで高
精細化にも対応できるので、最近は駆動回路一体型の多
結晶シリコンTFTを用いたLCD(液晶表示装置)が
注目されている。しかし、15インチ以上の大型LCD
の場合は、多結晶シリコンの電子移動度は70〜100
cm2 /v・secであるため、駆動能力が不足し、結
局、外付けの駆動回路用ICが必要となっている。
【0005】また、固相成長法により成膜された多結晶
シリコンを用いるTFTでは、600℃以上で十数時間
のアニールと、約1000℃の熱酸化によるゲートSi
2の形成が必要なために、半導体製造装置を採用せざ
るを得ない。そのために、ウエーハサイズ8〜12イン
チφが限界であり、高耐熱性で高価な石英ガラスの採用
が余儀なくされ、コストダウンが難しい。従って、EV
Fやデータ/AVプロジェクタ用途に限定されている。
【0006】更に、上記した従来のエキシマレーザーア
ニールによる多結晶シリコンTFTでは、エキシマレー
ザー出力の安定性、生産性、大型化による装置価格の上
昇、歩留/品質低下等の問題が山積している。
【0007】特に、1m角等の大型ガラス基板になる
と、前記の問題が拡大し、ますます性能/品質向上とコ
ストダウンが難しくなる。
【0008】本発明の目的は、特に周辺駆動回路部にお
いて、高い電子/正孔移動度の単結晶シリコン薄膜を比
較的低温でかつ均一に成膜して、高性能ドライバ内蔵の
アクティブマトリクス基板と、これを用いた表示用薄膜
半導体装置等の電気光学装置の製造を可能とし、高いス
イッチング特性と低リーク電流を有するLDD構造(Li
ghtly doped drain 構造) のnチャンネルのMOSTF
T(以降、nMOSTFTと呼ぶ。)又はpMOSTF
T又は高い駆動能力の相補型薄膜絶縁ゲート電界効果ト
ランジスタ(以降、cMOSTFTと呼ぶ。)の表示部
と、このcMOSTFT又はnMOSTFT又はpMO
STFT、或いはこれらの混在からなる周辺駆動回路と
を一体化した構成を可能とし、高画質、高精細、狭額
縁、高効率、大画面の表示パネルを実現することがで
き、しかも歪点が比較的低い大型のガラス基板であって
も使用でき、生産性が高く、高価な製造設備が不要であ
ってコストダウンが可能となり、更に、しきい値調整が
容易であって低抵抗化による高速動作と大画面化を可能
にすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、画素電
極(例えばマトリクス状に配列された複数の画素電極:
以下、同様)が配された表示部と、この表示部の周辺に
配された周辺駆動回路部とを第1の基板(即ち、駆動用
の基板:以下、同様)上に有し、この第1の基板と第2
の基板(即ち、対向基板:以下、同様)との間に液晶な
どの所定の光学材料を介在させてなる電気光学装置、及
びこの電気光学装置用の駆動基板において、前記第1の
基板の一方の面上に、単結晶シリコンの如き単結晶半導
体と格子整合の良い物質層が形成され、この物質層を含
む前記第1の基板上に単結晶シリコン層の如き単結晶半
導体層が形成され、この単結晶半導体層が能動素子及び
受動素子のうちの少なくとも能動素子を構成しているこ
とを特徴とする電気光学装置、及びその駆動基板に係る
ものである。なお、本発明において、上記単結晶半導体
層は単結晶シリコン層は勿論、単結晶化合物半導体層も
含む概念である(以下、同様)。また、上記能動素子は
薄膜トランジスタやその他のダイオード等の素子を含む
概念であり、上記受動素子は抵抗などを含む概念である
(以下、同様)。その代表例としての薄膜トランジスタ
とは、電界効果トランジスタ(FET)(これにはMO
S型と接合型があるが、いずれでもよい。)とバイポー
ラトランジスタとがあるが、本発明はいずれのトランジ
スタにも適用できる(以下、同様)。また、上記受動素
子は抵抗、インダクタンス、キャパシタンス等を含む概
念であり、例えばシリコンナイトライド(以後SiNと
呼ぶ。)等の高誘電体膜を低抵抗化した前記単結晶シリ
コン層等(電極)で挟み込んで形成したキャパシタンス
がある。
【0010】また、本発明は、前記電気光学装置及びそ
の駆動基板の製造方法において、前記第1の基板の一方
の面上に、単結晶シリコンの如き単結晶半導体と格子整
合の良い物質層を形成する工程と、この物質層を含む前
記第1の基板上に触媒CVD法又は高密度プラズマCV
D法等により前記物質層をシードとして単結晶シリコン
層の如き単結晶シリコン層をヘテロエピタキシャル成長
させる工程と、この単結晶半導体層に所定の処理を施し
て能動素子及び受動素子のうちの少なくとも能動素子を
形成する工程(例えば前記単結晶シリコン層の析出後
に、この単結晶シリコン層に所定の処理を施してチャン
ネル領域、ソース領域及びドレイン領域を形成する工程
と、前記チャンネル領域の上部にゲート絶縁膜及びゲー
ト電極からなるゲート部、更にはソース及びドレイン電
極を形成して、前記周辺駆動回路部の少なくとも一部を
構成するトップゲート型の第1の薄膜トランジスタ(特
にMOSFET:以下、同様)を能動素子として形成す
る工程とを行う工程、又は、抵抗、キャパシタンス、イ
ンダクタンス等の受動素子を形成する工程)とを有する
ことを特徴とする、電気光学装置の製造方法、及びその
駆動基板の製造方法も提供するものである。
【0011】本発明によれば、特に単結晶シリコンと格
子整合の良い上記物質層(例えば結晶性サファイア膜)
をシードにして、触媒CVD法、高密度プラズマCVD
法等によるヘテロエピタキシャル成長で単結晶シリコン
薄膜などの単結晶半導体薄膜を形成し、このエピタキシ
ャル成長層をアクティブマトリクス基板などの駆動基板
の周辺駆動回路のトップゲート型MOSTFTや表示部
−周辺駆動回路一体型のLCDなどの電気光学装置の周
辺駆動回路のトップゲート型MOSTFTなどの能動素
子や、抵抗、インダクタンス、キャパシタンス等の受動
素子のうちの少なくとも能動素子に用いているので、次
の(A)〜(G)に示す顕著な作用効果を得ることがで
きる。
【0012】(A)単結晶シリコンと格子整合の良い物
質層(例えば結晶性サファイア膜)を基板上に形成し、
その物質層をシードとしてヘテロエピタキシャル成長さ
せることにより、540cm2 /v・sec以上の高い
電子移動度の単結晶シリコン薄膜の如き単結晶半導体層
が得られるので、高性能ドライバ内蔵の表示用薄膜半導
体装置などの電気光学装置の製造が可能となる。
【0013】(B)特にこの単結晶シリコン薄膜は、従
来のアモルファスシリコン薄膜や多結晶シリコン薄膜に
比べて、単結晶シリコン基板並の高い電子及び正孔移動
度を示すので、これによる単結晶シリコントップゲート
型MOSTFTは、高いスイッチング特性〔望ましくは
更に、電界強度を緩和して低リーク電流化するLDD(L
ightly doped drain) 構造〕を有するnMOS又はpM
OSTFT又はcMOSTFTからなる表示部と、高い
駆動能力のcMOS、又はnMOS、pMOSTFT又
はこれらの混在からなる周辺駆動回路部とを一体化した
構成が可能となり、高画質、高精細、狭額縁、高効率、
大画面の表示パネルが実現する。特に、多結晶シリコン
ではLCD用TFTとして、高い正孔移動度のpMOS
TFTは形成し難いが、本発明による単結晶シリコン薄
膜は正孔でも十分に高い移動度を示すため、電子と正孔
をそれぞれ単独でも、或いは双方を組み合せて駆動する
周辺駆動回路を作製でき、これをnMOS又はpMOS
又はcMOSのLDD構造の表示部用TFTと一体化し
たパネルを実現できる。また、小型〜中型パネルの場合
には、周辺の一対の垂直駆動回路の一方を省略できる可
能性がある。
【0014】(C)そして、上記した物質層をヘテロエ
ピタキシャル成長のシードとして用い、かつこの物質層
上に触媒CVD法(触媒を用いた化学的気相成長:基板
温度200〜800℃、特に300〜400℃)等の低
温成膜技術で単結晶シリコン層などの単結晶半導体層を
形成できるから、基板上に低温でシリコン単結晶膜など
を均一に形成することができる。従って、歪点の比較的
低いガラス基板や耐熱性有機基板などの入手し易く、低
コストで物性も良好な基板を用いることができ、また基
板の大型化も可能となる。
【0015】(D)固相成長法の場合のような中温で長
時間(約600℃、十数時間)のアニールや、エキシマ
レーザーアニールが不要となるから、生産性が高く、高
価な製造設備が不要でコストダウンが可能となる。
【0016】(E)このヘテロエピタキシャル成長で
は、結晶性サファイア等の物質層の結晶性、触媒CVD
等のガス組成比、基板の加熱温度、冷却速度等の調整に
より広範囲のP型又はN型の導電型と高移動度の単結晶
シリコン薄膜が容易に得られるので、Vth(しきい
値)調整が容易であり、低抵抗化による高速動作が可能
である。
【0017】(F)また、触媒CVD等による単結晶シ
リコンの成膜時に3族又は5族の不純物元素(ボロン、
リン、アンチモン、ひ素、ビスマス、アルミニウムな
ど)をドーピングガスから別途適量ドープしておけば、
ヘテロエピタキシャル成長による単結晶シリコン薄膜の
不純物種及び/又はその濃度、即ちP型/N型等の導電
型及び/又はキャリア濃度を任意に制御することができ
る。
【0018】(G)結晶性サファイア薄膜などの上記物
質層は、様々な原子の拡散バリアになるため、ガラス基
板からの不純物の拡散を抑制することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明においては、前記単結晶シ
リコン層に所定の処理を施してチャンネル領域、ソース
領域及びドレイン領域とし、前記チャンネル領域の上部
にゲート部を有するトップゲート型の第1の薄膜トラン
ジスタが前記周辺駆動回路部の少なくとも一部を構成す
るのがよい。
【0020】そして、前記第1の基板として絶縁基板が
用いられ、前記物質層がサファイア(Al2 3 )、ス
ピネル構造体(例えばMgO・Al2 3 )、フッ化カ
ルシウム(CaF2 )、フッ化ストロンチウム(SrF
2 )、フッ化バリウム(BaF2 )、リン化ボロン(B
P)、酸化イットリウム((Y2 3 m )及び酸化ジ
ルコニウム((ZrO2 1 -m)等からなる群より選ば
れた物質で形成されているのがよい。
【0021】このような物質層をシードとして、前記単
結晶シリコン層を触媒CVD法(基板温度約200〜8
00℃)で形成することができる。基板の加熱は、電気
炉やランプ等を用いて基板全体を均一に加熱する方法の
他、光レーザー、電子ビーム等によって所定の場所のみ
を局部的に加熱する方法も可能である。
【0022】前記触媒CVD法による前記単結晶シリコ
ン層の形成に際しては、水素化ケイ素を主成分とするガ
スを例えば800〜2000℃(融点未満)に加熱され
た触媒体に接触させて分解させ、前記基板上に前記単結
晶シリコン層を堆積させることができる。
【0023】この場合、前記水素化ケイ素としてモノシ
ラン、ジシラン、トリシラン及びテトラシラン等のシラ
ン系ガスを使用し、前記触媒体としてタングステン、酸
化トリウムを含有するタングステン、モリブデン、白
金、パラジウム、シリコン、アルミナ、金属を付着した
セラミックス、及び炭化ケイ素からなる群より選ばれた
少なくとも1種の材料を使用してよい。
【0024】本発明においては、基板として、絶縁基
板、特に歪点の低いガラス基板や耐熱性有機基板を用い
るので、大型ガラス基板(例えば1m2 以上)上に単結
晶シリコン層を作成することが可能であるが、触媒CV
D時の基板温度が上記したように低いため、ガラス基板
として、歪点が470〜670℃と低いガラスを用いる
ことができる。このような基板は、安価で、薄板化が容
易であり、長尺ロール化されたガラス板を作製できる。
これを用いて、長尺ロール化ガラス板や耐熱性有機基板
上に、上記手法により、ヘテロエピタキシャル成長によ
る単結晶シリコン薄膜を連続して又は非連続に作製する
ことができる。
【0025】このように、歪点が低いガラスの上層へ
は、このガラス内部から、その構成元素が拡散し易いの
で、これを抑える目的で、拡散バリア層、例えばシリコ
ンナイトライド(SiN)などの膜(厚さ例えば50〜
200nm程度)を形成するのがよい。
【0026】上記の触媒CVD時などにおいて、供給ガ
ス中にPH3 やB2 6 などのドーピングガスを混合し
ておけば、単結晶シリコン層をn型又はp型化し、nM
OSTFT又はpMOSTFTを作成することができ
る。このため、cMOSTFTも作成できることにな
る。
【0027】このように、基板上にヘテロエピタキシャ
ル成長した前記単結晶シリコン層を周辺駆動回路の少な
くとも一部を構成するトップゲート型MOSTFTのチ
ャンネル領域、ソース領域及びドレイン領域に適用し、
これら各領域の不純物種及び/又はその濃度を制御する
ことができる。
【0028】前記周辺駆動回路部及び前記表示部の薄膜
トランジスタがnチャンネル型、pチャンネル型又は相
補型の絶縁ゲート電界効果トランジスタを構成し、例え
ば相補型とnチャンネル型との組、相補型とpチャンネ
ル型との組、又は相補型とnチャンネル型とpチャンネ
ル型との組からなっていてよい。また、前記周辺駆動回
路部及び/又は前記表示部の薄膜トランジスタの少なく
とも一部がLDD(Lightly doped drain)構造を有して
いるのがよい。なお、LDD構造は、ゲート−ドレイン
間のみならず、ゲート−ソース間にも、又はゲート−ソ
ース間及びゲート−ドレイン間の両方に設けてもよい
(これをダブルLDDと呼ぶ)。
【0029】特に、前記MOSTFTは表示部では、n
MOS又はpMOS又はcMOSのLDD型TFTを構
成し、また周辺駆動回路部では、cMOS又はnMOS
又はpMOSTFT又はこれらの混在を構成しているの
がよい。
【0030】本発明においては、前記基板及び/又はそ
の上の膜に段差を設け、この段差を断面において底面に
対し側面が直角状若しくは下端側へ望ましくは90°以
下の底角をなすように傾斜状となるような凹部として、
絶縁基板又はその上のSiNなどの膜(或いはこれらの
双方)に形成し、この段差を前記単結晶シリコン層のエ
ピタキシャル成長時のシードとするのがよい。この段差
は、前記能動素子、例えば薄膜トランジスタの前記チャ
ンネル領域、前記ソース領域及び前記ドレイン領域で形
成される素子領域の少なくとも一辺に沿って形成するの
がよい。また、前記受動素子、例えば抵抗が形成される
素子領域の少なくとも一辺に沿って形成されているのが
よい。
【0031】この場合、前記基板としての絶縁基板上
に、前記エピタキシャル成長のシードとなる上記した如
き所定形状の段差を所定位置に形成し、この段差を含む
前記絶縁基板上に前記物質層を形成することができる。
【0032】或いは、前記物質層に上記と同様な所定形
状の段差を形成し、この段差を含む前記物質層上に前記
単結晶シリコン層を形成することができる。
【0033】これらの場合、上記物質層に加え、上記段
差もシードとして作用するため、より結晶性の高い単結
晶シリコン層を形成することができる。
【0034】前記MOSTFTの如き第1の薄膜トラン
ジスタを前記段差による基板凹部内に設けてよいが、凹
部外の凹部付近、或いはこれらの双方において基板上に
設けてもよい。前記段差はリアクティブイオンエッチン
グなどのドライエッチングによって形成してよい。
【0035】この場合、前記第1の基板の一方の面上に
上記の段差を形成し、この段差を含む前記基板上に単結
晶、多結晶又はアモルファスシリコン層を形成し、前記
第2の薄膜トランジスタを、前記単結晶、多結晶又はア
モルファスシリコン層をチャンネル領域、ソース領域及
びドレイン領域とし、前記チャンネル領域の上部及び/
又は下部にゲート部を有するトップゲート型、ボトムゲ
ート型又はデュアルゲート型としてよい。
【0036】この場合も、断面において底面に対し側面
が直角状若しくは下端側へ望ましくは90°以下の底角
をなすように傾斜状となるような凹部として上記と同様
の前記段差を形成し、この段差を前記単結晶シリコン層
のエピタキシャル成長時のシードとする。
【0037】前記第2の薄膜トランジスタは、前記第1
の基板及び/又はその上の膜に形成した前記段差による
基板凹部内及び/又は外に設け、前記第1の薄膜トラン
ジスタと同様にグラフォエピタキシャル成長による単結
晶シリコン層を用いて、そのソース、ドレイン、チャン
ネルの各領域を形成してよい。
【0038】この第2の薄膜トランジスタでも、上記し
たと同様、前記単結晶、多結晶又はアモルファスシリコ
ン層の3族又は5族の不純物種及び/又はその濃度を制
御したり、前記段差を、前記第2の薄膜トランジスタの
前記チャンネル領域、前記ソース領域及び前記ドレイン
領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿って形
成してよい。また、前記単結晶、多結晶又はアモルファ
スシリコン層下のゲート電極をその側端部にて台形状に
するのがよい。前記第1の基板と前記単結晶、多結晶又
はアモルファスシリコン層との間に拡散バリア層を設け
てよい。
【0039】前記第1及び/又は第2の薄膜トランジス
タのソース又はドレイン電極を前記段差を含む領域上に
形成するのがよい。
【0040】前記第1の薄膜トランジスタを、チャンネ
ル領域の上部及び/又は下部にゲート部を有するトップ
ゲート型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型の中か
ら選ばれた少なくともトップゲート型とし、かつ、表示
部において画素電極をスイッチングするスイッチング素
子を、前記トップゲート型、前記ボトムゲート型又は前
記デュアルゲート型の第2の薄膜トランジスタとしてよ
い。
【0041】この場合、チャンネル領域の下部に設けら
れたゲート電極を耐熱性材料で形成したり、前記第2の
薄膜トランジスタの上部ゲート電極と前記第1の薄膜ト
ランジスタのゲート電極とを共通の材料で形成してよ
い。
【0042】前記周辺駆動回路部において、前記第1の
薄膜トランジスタ以外に、多結晶又はアモルファスシリ
コン層をチャンネル領域とし、このチャンネル領域の上
部及び/又は下部にゲート部を有するトップゲート型、
ボトムゲート型又はデュアルゲート型の薄膜トランジス
タ、或いは前記単結晶シリコン層又は多結晶シリコン層
又はアモルファスシリコン層を用いたダイオード、抵
抗、キャパシタンス、インダクタンス素子などを設けて
よい。
【0043】前記周辺駆動回路部及び/又は前記表示部
の薄膜トランジスタを、シングルゲート又はマルチゲー
トに構成してよい。
【0044】前記周辺駆動回路部及び/又は前記表示部
のn又はpチャンネル型の薄膜トランジスタがデュアル
ゲート型であるときには、上部又は下部ゲート電極を電
気的にオープンとするか或いは任意の負電圧(nチャン
ネル型の場合)又は正電圧(pチャンネル型の場合)を
印加し、ボトムゲート型又はトップゲート型の薄膜トラ
ンジスタとして動作するのがよい。
【0045】前記周辺駆動回路部の薄膜トランジスタを
nチャンネル型、pチャンネル型又は相補型の前記第1
の薄膜トランジスタとし、前記表示部の薄膜トランジス
タを、単結晶シリコン層をチャンネル領域とするときは
nチャンネル型、pチャンネル型又は相補型であり、多
結晶シリコン層をチャンネル領域とするときにはnチャ
ンネル型、pチャンネル型又は相補型とし、アモルファ
スシリコン層をチャンネル領域とするときにはnチャン
ネル型、pチャンネル型又は相補型としてよい。
【0046】本発明において、前記単結晶シリコン層の
成長後、この単結晶シリコン層上にゲート絶縁膜とゲー
ト電極とからなる上部ゲート部を形成し、この上部ゲー
ト部をマスクとして前記単結晶シリコン層に3族又は5
族の不純物元素を導入して前記チャンネル領域、前記ソ
ース領域及び前記ドレイン領域を形成してよい。
【0047】また、前記第2の薄膜トランジスタがボト
ムゲート型又はデュアルゲート型であるときは、前記チ
ャンネル領域の下部に耐熱性材料からなる下部ゲート電
極を設け、このゲート電極上にゲート絶縁膜を形成して
下部ゲート部を形成した後、前記段差の形成工程を含め
て前記第1の薄膜トランジスタと共通の工程を経て前記
第2の薄膜トランジスタを形成することができる。この
場合、前記第2の薄膜トランジスタの上部ゲート電極と
前記第1の薄膜トランジスタのゲート電極とを共通の材
料で形成することができる。
【0048】また、前記下部ゲート部上に前記単結晶シ
リコン層を形成した後、この単結晶シリコン層に3族又
は5族の不純物元素を導入し、ソース及びドレイン領域
を形成した後に、活性化処理を行うことができる。
【0049】また、前記単結晶シリコン層の形成後にレ
ジストをマスクとして前記第1及び第2の薄膜トランジ
スタの各ソース及びドレイン領域を前記不純物元素のイ
オン注入で形成し、このイオン注入後に前記活性化処理
を行い、ゲート絶縁膜の形成後に、前記第1の薄膜トラ
ンジスタのゲート電極と、必要あれば前記第2の薄膜ト
ランジスタの上部ゲート電極とを形成してよい。
【0050】前記薄膜トランジスタがトップゲート型の
とき、前記単結晶シリコン層の形成後にレジストをマス
クとして前記第1及び第2の薄膜トランジスタの各ソー
ス及びドレイン領域を前記不純物元素のイオン注入で形
成し、このイオン注入後に活性化処理を行い、しかる後
に前記第1及び第2の薄膜トランジスタのゲート絶縁膜
とゲート電極とからなる各ゲート部を形成することがで
きる。
【0051】或いは、前記薄膜トランジスタがトップゲ
ート型のとき、前記単結晶シリコン層の形成後に前記第
1及び第2の薄膜トランジスタの各ゲート絶縁膜と耐熱
性材料からなる各ゲート電極とを形成して各ゲート部を
形成し、これらのゲート部をマスクとして各ソース及び
ドレイン領域を前記不純物元素のイオン注入で形成し、
このイオン注入後に活性化処理を行ってもよい。
【0052】また、前記LDD構造を形成する際に用い
たレジストマスクを残して、これを覆うレジストマスク
を用いてソース領域及びドレイン領域形成用のイオン注
入を行うことができる。
【0053】また、前記基板を光学的に不透明又は透明
とし、反射型、又は透過型の表示部用画素電極を設けて
よい。
【0054】前記表示部が前記画素電極とカラーフィル
タ層との積層構造を有していると、表示アレイ部上にカ
ラーフィルタを作り込むことにより、表示パネルの開口
率、輝度等の改善をはじめ、カラーフィルタ基板の省
略、生産性改善等によるコストダウンが実現する。
【0055】この場合、前記画素電極が反射電極である
ときは、樹脂膜に最適な反射特性と視野角特性を得るた
めの凹凸を形成し、この上に画素電極を設け、また前記
画素電極が透明電極であるときは、透明平坦化膜によっ
て表面を平坦化し、この平坦化面上に画素電極を設ける
のがよい。
【0056】前記表示部は、前記MOSTFTによる駆
動で発光又は調光を行うように構成し、例えば液晶表示
装置(LCD)、エレクトロルミネセンス表示装置(E
L)又は電界放出型表示装置(FED)、発光ポリマー
表示装置(LEPD)、発光ダイオード表示装置(LE
D)などとして構成してよい。この場合、前記表示部に
複数の前記画素電極をマトリクス状に配列し、これらの
画素電極のそれぞれに前記スイッチング素子を接続して
よい。
【0057】次に、本発明を好ましい実施の形態につい
て更に詳細に説明する。
【0058】<第1の実施の形態>図1〜図12は、本
発明の第1の実施の形態を示すものである。
【0059】本実施の形態は、耐熱性基板に設けた上述
した段差(凹部)を含む面上に、上述した物質層(例え
ば結晶性サファイア膜)を形成し、この物質層をシード
として触媒CVD法により単結晶シリコン層をヘテロエ
ピタキシャル成長させ、これを用いてトップゲート型M
OSTFTを構成したアクティブマトリクス反射型液晶
表示装置(LCD)に関するものである。まず、この反
射型LCDの全体のレイアウトを図10〜図12につい
て説明する。
【0060】図10に示すように、このアクティブマト
リクス反射型LCDは、主基板1(これはアクティブマ
トリクス基板を構成する。)と対向基板32とをスペー
サ(図示せず)を介して貼り合わせたフラットパネル構
造からなり、両基板1−32間に液晶(ここでは図示せ
ず)が封入されている。主基板1の表面には、マトリク
ス状に配列した画素電極29(又は41)と、この画素
電極を駆動するスイッチング素子とからなる表示部、及
びこの表示部に接続される周辺駆動回路部とが設けられ
ている。
【0061】表示部のスイッチング素子は、本発明に基
づくnMOS又はpMOS又はcMOSでLDD構造の
トップゲート型MOSTFTで構成される。また、周辺
駆動回路部にも、回路要素として、本発明に基づくトッ
プゲート型MOSTFTのcMOS又はnMOS又はp
MOSTFT又はこれらの混在が形成されている。な
お、一方の周辺駆動回路部はデータ信号を供給して各画
素のTFTを水平ライン毎に駆動する水平駆動回路であ
り、また他方の周辺駆動回路部は各画素のTFTのゲー
トを走査ライン毎に駆動する垂直駆動回路であり、通常
は表示部の両辺にそれぞれ設けられる。これらの駆動回
路は、点順次アナログ方式、線順次デジタル方式のいず
れも構成できる。
【0062】図11に示すように、直交するゲートバス
ラインとデータバスラインの交差部に上記のTFTが配
置され、このTFTを介して液晶容量(CLC)に画像情
報を書き込み、次の情報がくるまで電荷を保持する。こ
の場合、TFTのチャンネル抵抗だけで保持させるには
十分ではないので、それを補うため液晶容量と並列に蓄
積容量(補助容量)(CS )を付加し、リーク電流によ
る液晶電圧の低下を補ってよい。こうしたLCD用TF
Tでは、画素部(表示部)に使用するTFTの特性と周
辺駆動回路に使用するTFTの特性とでは要求性能が異
なり、特に画素部のTFTではオフ電流の制御、オン電
流の確保が重要な問題となる。このため、表示部には、
後述の如きLDD構造のTFTを設けることによって、
ゲート−ドレイン間に電界がかかりにくい構造としてチ
ャンネル領域にかかる実効的な電界を低減させ、オフ電
流を低減し、特性の変化も小さくできる。しかし、プロ
セス的には複雑になり、素子サイズも大きくなり、かつ
オン電流が低下するなどの問題も発生するため、それぞ
れの使用目的に合わせた最適設計が必要である。
【0063】なお、使用可能な液晶としては、TN液晶
(アクティブマトリクス駆動のTNモードに用いられる
ネマチック液晶)をはじめ、STN(スーパーツイステ
ッドネマチック)、GH(ゲスト・ホスト)、PC(フ
ェーズ・チェンジ)、FLC(強誘電性液晶)、AFL
C(反強誘電性液晶)、PDLC(ポリマー分散型液
晶)等の各種モード用の液晶を採用してよい。
【0064】また、図12について周辺駆動回路の回路
方式とその駆動方法の概略を述べる。駆動回路はゲート
側駆動回路とデータ側駆動回路に分けられ、ゲート側、
データ側ともにシフトレジスタを構成する必要がある。
シフトレジスタは一般的に、pMOSTFTとnMOS
TFTの両方を使用したもの(いわゆるCMOS回路)
やいずれか一方のMOSTFTのみを使用したものがあ
るが、動作速度、信頼性、低消費電力の面でcMOST
FT又はCMOS回路が一般的である。
【0065】走査側駆動回路はシフトレジスタとバッフ
ァから構成されており、水平走査期間と同期したパルス
をシフトレジスタから各ラインに送る。一方、データ側
駆動回路は点順次方式と線順次方式の二つの駆動方法が
あり、図示した点順次方式では回路の構成は比較的簡単
であって、表示信号をアナログスイッチを通してシフト
レジスタで制御しながら直接に各画素に書き込む。各画
素に一水平走査時間内に順次書き込む(図中のR、G、
Bは各色毎に画素を概略的に示している)。
【0066】次に、図1〜図9について、本実施の形態
によるアクティブマトリクス反射型LCDをその製造工
程に従って説明する。但し、図1〜図5において、各図
の左側は表示部の製造工程、右側は周辺駆動回路部の製
造工程を示す。
【0067】まず、図1の(1)に示すように、ほうけ
い酸ガラス、石英ガラス、透明性結晶化ガラスなどの絶
縁基板1の一主面において、少なくともTFT形成領域
に、フォトレジスト2を所定パターンに形成し、これを
マスクとして例えばCF4 プラズマのF+ イオン3を照
射し、リアクティブイオンエッチング(RIE)などの
汎用フォトリソグラフィ及びエッチング(フォトエッチ
ング)によって基板1に段差4を適当な形状及び寸法で
複数個形成する。
【0068】この場合、絶縁基板1として石英ガラス、
透明性結晶化ガラス、セラミック等(但し、後述の透過
型LCDでは、不透明のセラミック基板や低透明性の結
晶化ガラスは使用できない。)の高耐熱性基板(8〜1
2インチφ、700〜800μm厚)が使用可能であ
る。また、段差4は、後述の単結晶シリコンのエピタキ
シャル成長時のシードとなるものであって、深さd0.
1μm、幅w5〜10μm、長さ(紙面垂直方向)10
〜20μmであってよく、底辺と側面のなす角(底角)
は直角とする。なお、基板1の表面には、ガラス基板か
らのNaイオンなどの拡散防止のため、SiN膜(例え
ば50〜200nm厚)と必要に応じてシリコン酸化膜
(以後SiO2 膜と呼ぶ。)(例えば約100nm厚)
を予め連続形成してよい。
【0069】次いで、図1の(2)に示すように、フォ
トレジスト2の除去後に、絶縁基板1の一主面におい
て、段差4を含む少なくともTFT形成領域に、結晶性
サファイア薄膜(厚さ20〜200nm)50を形成す
る。この結晶性サファイア薄膜50は、高密度プラズマ
CVD法や、触媒CVD法(特開昭63−40314号
公報参照)等により、トリメチルアルミニウムガスなど
を酸化性ガス(酸素・水分)で酸化し、結晶化させて作
成する。絶縁基板1として高耐熱性ガラス基板(8〜1
2インチφ、700〜800μm厚)が使用可能であ
る。
【0070】次いで、図1の(3)に示すように、特開
昭63−40314号公報などにも示されている触媒C
VD法(基板温度200〜800℃)によって、段差4
を含む全面に単結晶シリコン膜7を数μm〜0.005
μm(例えば0.1μm)の厚みにヘテロエピタキシャ
ル成長させる。基板1がほうけい酸ガラスの場合は基板
温度を200〜600℃とし、石英ガラスや結晶化ガラ
ス、セラミック基板の場合は基板温度を600〜800
℃とする。
【0071】この場合、触媒CVDは、図7に示す装置
を用いて行なってよい。この触媒CVD装置によれば水
素化ケイ素(例えばモノシラン又はジシラン)ガス10
0(及び必要に応じてB2 6 やPH6 、AS 3 など
のドーピングガス)は供給導管から堆積室101へ導入
される。堆積室101の内部には、基板1を支持するた
めのサセプター102と、このサセプターに対向配置さ
れたコイル状の触媒体103とがそれぞれ配されてい
る。そして、基板1は外部加熱手段104(例えば電熱
手段)で加熱され、また触媒体103は例えば抵抗線と
して融点以下(特に800〜2000℃、タングステン
の場合は約1700℃)に加熱して活性化される。
【0072】そして、堆積室101内では、雰囲気を窒
素から水素に換気(約15〜20分)してから約200
〜800℃に昇温し、シランガスが触媒体103と接触
して触媒的に分解し、低温(例えば300℃)に保持さ
れた基板1上に堆積する。堆積時間は成長させるエピタ
キシャル成長層厚から求め、また成長終了後は降温さ
せ、水素を窒素に換気し、基板1を取出す。このように
して、触媒体103による触媒反応又は熱分解反応によ
って、高エネルギーをもつシリコン原子又は原子の集団
を形成し、しかもシードとなる段差4上に堆積させるの
で、通常の熱又はプラズマCVD法における堆積可能温
度より著しく低い低温の領域で単結晶シリコン膜を堆積
させることができる。
【0073】なお、基板1の加熱は、電気炉等を用いて
基板全体を均一に加熱する方法の他に、光レーザー、電
子ビーム等によって、所定の場所のみ、例えば、TFT
形成領域のみを局部的に加熱する方法も可能である。
【0074】上記のようにして堆積した単結晶シリコン
層7は結晶性サファイア膜50が単結晶シリコンと良好
な格子整合を示すために、例えば(100)面が基板上
にヘテロエピタキシャル成長する。この場合、段差4も
グラフォエピタキシャル成長と称される公知の現象を加
味したヘテロエピタキシャル成長により、より結晶性の
高い単結晶シリコン層7が得られる。これについては、
図8に示すように、非晶質基板(ガラス)1に上記の段
差4の如き垂直な壁を作り、この上にエピタキシー層を
形成すると、図8(a)のようなランダムな面方位であ
ったものが図8(b)のように(100)面が段差4の
面に沿って結晶成長する。この単結晶粒の大きさは、温
度・時間に比例して大きくなるが、温度・時間を低く、
短くする時は、上記段差の間隔を短くしなければならな
い。また、上記段差の形状を図9(a)〜(f)のよう
に種々に変えることによって、成長層の結晶方位を制御
することができる。MOSトランジスタを作成する場合
は、(100)面が最も多く採用されている。要する
に、段差4の断面形状は、底辺角部の角度(底角)が直
角をはじめ、上端から下端にかけて内向き又は外向きに
傾斜していてもよく、結晶成長が生じ易い特定方向の面
を有していればよい。段差4の底角は通常は直角又は9
0°以下が望ましく、その底面の角部は僅かな曲率を有
しているのがよい。
【0075】こうして、触媒CVD法とヘテロエピタキ
シャル成長によって基板1上に単結晶シリコン層7を析
出させた後、単結晶シリコン層7をチャンネル領域とす
るトップゲート型MOSTFTの作製を行う。
【0076】まず、上記のエピタキシャル成長による単
結晶シリコン薄膜7の不純物濃度はばらついているの
で、全面にP型キャリア不純物、例えばボロンイオンを
適量ドーピングして比抵抗を調整する。また、pMOS
TFT形成領域のみ、選択的にN型キャリア不純物をド
ーピングしてN型ウエルを形成する。例えば、pチャン
ネルTFT部をフォトレジスト(図示せず)でマスク
し、P型不純物イオン(例えばB+ )を10kVで2.
7×1011atoms/cm2 のドーズ量でドーピング
し、比抵抗を調整する。また、図1の(4)に示すよう
に、pMOSTFT形成領域の不純物濃度制御のため、
nMOSTFT部をフォトレジスト60でマスクし、N
型不純物イオン(例えばP+ )65を10kVで1×1
11atoms/cm2 のドーズ量でドーピングし、N
型ウエル7Aを形成する。
【0077】次いで、図2の(5)に示すように、単結
晶シリコン薄膜層7の全面上に、プラズマCVD、高密
度プラズマCVD、触媒CVD法等でSiO2 (約20
0nm厚)とSiN(約100nm厚)をこの順に連続
形成してゲート絶縁膜8を形成し、更に、モリブデン・
タンタル(Mo・Ta)合金のスパッタ膜9(500〜
600nm厚)を形成する。
【0078】次いで、図2の(6)に示すように、汎用
のフォトリソグラフィ技術により、表示領域のTFT部
と、周辺駆動領域のTFT部とのそれぞれの段差領域
(凹部内)にフォトレジストパターン10を形成し、連
続したエッチングにより、(Mo・Ta)合金のゲート
電極11とゲート絶縁膜(SiN/SiO2 )12とを
形成し、単結晶シリコン薄膜層7を露出させる。(Mo
・Ta)合金膜9は酸系エッチング液、SiNはCF4
ガスのプラズマエッチング、SiO2 はフッ酸系エッチ
ング液で処理する。
【0079】次いで、図2の(7)に示すように、周辺
駆動領域のnMOS及びpMOSTFT全部と、表示領
域のnMOSTFTのゲート部をフォトレジスト13で
カバーし、露出したnMOSTFTのソース/ドレイン
領域にリンイオン14を例えば20kVで5×1013
toms/cm2 のドーズ量でドーピング(イオン注
入)して、N- 型層からなるLDD部15を自己整合的
(セルフアライン)に形成する。
【0080】次いで、図3の(8)に示すように、周辺
駆動領域のpMOSTFT全部と、周辺駆動領域のnM
OSTFTのゲート部と、表示領域のnMOSTFTの
ゲート及びLDD部とをフォトレジスト16でカバー
し、露出した領域にリン又はひ素イオン17を例えば2
0kVで5×1015atoms/cm2 のドーズ量でド
ーピング(イオン注入)して、nMOSTFTのN+
層からなるソース部18及びドレイン部19とLDD部
15とを形成する。
【0081】次いで、図3の(9)に示すように、周辺
駆動領域のnMOSTFT及び表示領域のnMOSTF
Tの全部とpMOSTFTのゲート部をフォトレジスト
20でカバーし、露出した領域にボロンイオン21を例
えば10kVで5×1015atoms/cm2 のドーズ
量でドーピング(イオン注入)してpMOSTFTのP
+ 層のソース部22及びドレイン部23を形成する。な
お、この作業は、nMOS周辺駆動回路の場合はpMO
STFTが無いので、不要な作業である。
【0082】次いで、図3の(10)に示すように、T
FT、ダイオードなどの能動素子部や、抵抗、インダク
タンスなどの受動素子部をアイランド化するため、フォ
トレジスト24を設け、周辺駆動領域及び表示領域のす
べての能動素子部及び受動素子部以外の単結晶シリコン
薄膜層を汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術で
除去する。エッチング液はフッ酸系である。
【0083】次いで、図4の(11)に示すように、プ
ラズマCVD、高密度プラズマCVD、触媒CVD法等
により、SiO2 膜(約200nm厚)及びリンシリケ
ートガラス(PSG)膜(約300nm厚)をこの順に
全面に連続形成して保護膜25を形成する。
【0084】そして、この状態で単結晶シリコン層を活
性化処理する。この活性化においてハロゲン等のランプ
アニール条件は約1000℃、約10秒程度であり、こ
れに耐えるゲート電極材が必要であるが、高融点のMo
・Ta合金は適している。このゲート電極材は従って、
ゲート部のみならず配線として広範囲に亘って引き廻し
て設けることができる。なお、ここでは高価なエキシマ
レーザーアニールは使用しないが、仮に利用するとすれ
ば、その条件はXeCl(308nm波長)で全面、又
は能動素子部及び受動素子部のみの選択的な90%以上
のオーバーラップスキャンニングが望ましい。
【0085】次いで、図4の(12)に示すように、汎
用フォトリソグラフィ及びエッチング技術により、周辺
駆動回路の全TFTのソース/ドレイン部、及び表示用
TFTのソース部のコンタクト用窓開けを行う。
【0086】そして、全面に500〜600nm厚のア
ルミニウム又はアルミニウム合金、例えば1%Si入り
アルミニウム又は1〜2%銅入りアルミニウム、銅等の
スパッタ膜を形成し、汎用フォトリソグラフィ及びエッ
チング技術により、周辺駆動回路及び表示部のすべての
TFTのソース電極26と周辺駆動回路部のドレイン電
極27を形成すると同時に、データライン及びゲートラ
インを形成する。その後に、フォーミングガス(N2
2 )中、約400℃/1hで、シンター処理する。
【0087】次いで、図4の(13)に示すように、プ
ラズマCVD、高密度プラズマCVD、触媒CVD法等
により、PSG膜(約300nm厚)及びSiN膜(約
300nm厚)からなる絶縁膜36を全面に形成する。
次いで、表示用TFTのドレイン部のコンタクト用窓開
けを行う。なお、画素部のSiO2 、PSG及びSiN
膜は除去する必要はない。
【0088】反射型液晶表示装置の基本的要件として
は、液晶パネルの内部に入射光を反射させる機能と散乱
させる機能を合わせ持たなければならない。これは、デ
ィスプレイに対する観察者の方向はほぼ決まっている
が、入射光の方向が一義的に決められないためである。
このため、任意の方向に点光源が存在することを想定し
て反射板の設計を行う必要がある。そこで、図5の(1
4)に示すように、全面に、スピンコート等で2〜3μ
m厚みの感光性樹脂膜28を形成し、図5の(15)に
示すように、汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技
術により、少なくとも画素部に最適な反射特性と視野角
特性を得るための凹凸形状パターンを形成し、リフロー
させて凹凸粗面28Aからなる反射面下部を形成する。
同時に表示用TFTのドレイン部のコンタクト用の樹脂
窓開けを行う。
【0089】次いで、図5の(16)に示すように、全
面に400〜500nm厚のアルミニウム又は1%Si
入りアルミニウム等のスパッタ膜を形成し、汎用フォト
リソグラフィ及びエッチング技術により、画素部以外の
アルミニウム膜等を除去し、表示用TFTのドレイン部
19と接続した凹凸形状のアルミニウム等の反射部29
を形成する。これは表示用の画素電極として用いられ
る。その後に、フォーミングガス中、約300℃/1h
でシンター処理し、コンタクトを十分にする。尚、反射
率を高めるために、アルミニウム系に代えて銀又は銀合
金を使用してもよい。
【0090】以上のようにして、触媒CVD法により段
差4を含む結晶性サファイア薄膜50を低温ヘテロエピ
タキシャル成長のシードとして単結晶シリコン層7を形
成し、この単結晶シリコン層7を用いた表示部及び周辺
駆動回路部にそれぞれ、トップゲート型のnMOSLD
D−TFT、pMOSTFT及びnMOSTFTで構成
するCMOS回路を作り込んだ表示部−周辺駆動回路部
一体型のアクティブマトリクス基板30を作製すること
ができる。
【0091】次に、このアクティブマトリクス基板(駆
動基板)30を用いて、反射型液晶表示装置(LCD)
を製造する方法を図6について説明する。以降では、こ
のアクティブマトリクス基板をTFT基板と呼称する。
【0092】このLCDの液晶セルを面面組立で作製す
る場合(2インチサイズ以上の中/大型液晶パネルに適
している。)、まずTFT基板30と、全面ベタのIT
O(Indium tin oxide)電極31を設
けた対向基板32の素子形成面に、ポリイミド配向膜3
3、34を形成する。このポリイミド配向膜はロールコ
ート、スピンコート等により50〜100nm厚に形成
し、180℃/2hで硬化キュアする。
【0093】次いで、TFT基板30と対向基板32を
ラビング、又は光配向処理する。ラビングバフ材にはコ
ットンやレーヨン等があるが、バフかす(ゴミ)やリタ
デーション等の面からはコットンの方が安定している。
光配向は非接触の線型偏光紫外線照射による液晶分子の
配向技術である。なお、配向には、ラビング以外にも、
偏光又は非偏光を斜め入射させることによって高分子配
向膜を形成することができる(このような高分子化合物
は、例えばアゾベンゼンを有するポリメチルメタクリレ
ート系高分子等がある)。
【0094】次いで、洗浄後に、TFT基板30側には
コモン剤塗布、対向基板32側にはシール剤塗布する。
ラビングバフかす除去のために、水、又はIPA(イソ
プロピルアルコール)洗浄する。コモン剤は導電性フィ
ラーを含有したアクリル、又はエポキシアクリレート、
又はエポキシ系接着剤であってよく、シール剤はアクリ
ル、又はエポキシアクリレート、又はエポキシ系接着剤
であってよい。加熱硬化、紫外線照射硬化、紫外線照射
硬化+加熱硬化のいずれも使用できるが、重ね合せの精
度と作業性からは紫外線照射硬化+加熱硬化タイプが良
い。
【0095】次いで、対向基板32側に所定のギャップ
を得るためのスペーサを散布し、TFT基板30と所定
の位置で重ね合せる。対向基板32側のアライメントマ
ークとTFT基板30側のアライメントマークとを精度
よく合わせた後に、紫外線照射してシール剤を仮硬化さ
せ、その後に一括して加熱硬化する。
【0096】次いで、スクライブブレークして、TFT
基板30と対向基板32を重ね合せた単個の液晶パネル
を作成する。
【0097】次いで、液晶35を両基板30−32間の
ギャップ内に注入し、注入口を紫外線接着剤で封止後
に、IPA洗浄する。液晶の種類はなんでも良いが、例
えばネマティック液晶を用いる高速応答のTN(ツイス
トネマティック)モードが一般的である。
【0098】次いで、加熱急冷処理して、液晶35を配
向させる。
【0099】次いで、TFT基板30のパネル電極取り
出し部にフレキシブル配線を異方性導電膜の熱圧着で接
続し、更に対向基板32に偏光板を貼合わせる。
【0100】また、液晶パネルの面単組立の場合(2イ
ンチサイズ以下の小型液晶パネルに適している。)、上
記と同様、TFT基板30と対向基板32の素子形成面
に、ポリイミド配向33、34を形成し、両基板をラビ
ング、又は非接触の線型偏光紫外線光の配向処理する。
【0101】次いで、TFT基板30と対向基板32を
ダイシング又はスクライブブレークで単個に分割し、水
又はIPA洗浄する。TFT基板30にはコモン剤塗
布、対向基板32にはスペーサ含有のシール剤塗布し、
両基板を重ね合せる。これ以降のプロセスは上記に準ず
る。
【0102】上記した反射型LCDにおいて、対向基板
32はCF(カラーフィルタ)基板であって、カラーフ
ィルタ層46をITO電極31下に設けたものである。
対向基板32側からの入射光は反射膜29で効率良く反
射されて対向基板32側から出射する。
【0103】他方、TFT基板30として、図6のよう
な上記した基板構造以外に、TFT基板30にカラーフ
ィルタを設けたオンチップカラーフィルタ(OCCF)
構造のTFT基板とするときには、対向基板32にはI
TO電極がベタ付け(又はブラックマスク付きのITO
電極がベタ付け)される。
【0104】なお、図11に示した補助容量CS を画素
部に組み込む場合は、上記した基板1上に設けた誘電体
層(図示せず)を単結晶シリコンのドレイン領域19と
接続すればよい。
【0105】以上に説明したように、本実施の形態によ
れば、次の如き顕著な作用効果が得られる。
【0106】(a)所定形状/寸法の段差4を設けた基
板1に結晶性サファイア薄膜50を形成し、これをシー
ドとして低温ヘテロエピタキシャル成長(但し、成長時
の加熱温度は200〜800℃、好ましくは300〜4
00℃と比較的低温)させることにより、540cm2
/v・sec以上の高い電子移動度の単結晶シリコン薄
膜7が得られるので、高性能ドライバ内蔵のLCDの製
造が可能となる。段差4はこのエピタキシャル成長を促
進するため、より結晶性の高い単結晶シリコン薄膜7が
得られる。
【0107】(b)この単結晶シリコン薄膜は、従来の
アモルファスシリコン薄膜や多結晶シリコン薄膜に比べ
て、単結晶シリコン基板並の高い電子及び正孔移動度を
示すので、これによる単結晶シリコントップゲート型M
OSTFTは、高いスイッチング特性と低リーク電流の
LDD構造を有するnMOS又はpMOS又はcMOS
TFTの表示部と、高い駆動能力のcMOS、nMOS
又はpMOSTFT又はこれらの混在からなる周辺駆動
回路部とを一体化した構成が可能となり、高画質、高精
細、狭額縁、大画面、高効率の表示パネルが実現する。
この単結晶シリコン薄膜7は十分に高い正孔移動度を示
すため、電子と正孔をそれぞれ単独でも、或いは双方を
組み合せて駆動する周辺駆動回路を作製でき、これをn
MOS又はpMOS又はcMOSのLDD構造の表示用
TFTと一体化したパネルを実現できる。また、小型〜
中型パネルの場合には、周辺の一対の垂直駆動回路の一
方を省略できる可能性がある。
【0108】(c)そして、上記したシリコンエピタキ
シャル成長時の加熱処理温度は800℃以下が可能であ
るから、絶縁基板上に比較的低温(例えば200〜60
0℃以下)で単結晶シリコン膜7を均一に形成すること
ができる。なお、基板としては、石英ガラスや結晶化ガ
ラス、セラミック基板などをはじめ、ほうけい酸ガラス
(更には耐熱性有機基板)などのように歪点が低く、低
コストで物性も良好な基板材質を任意に選択でき、ま
た、基板の大型化も可能となる。
【0109】(d)固相成長法の場合のような中温で長
時間のアニールや、エキシマレーザーアニールが不要と
なるから、生産性が高く、高価な製造設備が不要でコス
トダウンが可能となる。
【0110】(e)このヘテロエピタキシャル成長で
は、結晶性サファイア薄膜等の結晶性、触媒CVDのガ
ス組成比などの条件、段差の形状、基板加熱温度、添加
するN型又はP型キャリア不純物濃度等の調整により、
広範囲のN型又はP型等の導電型と高移動度の単結晶シ
リコン薄膜が容易に得られるので、Vth(しきい値)
調整が容易であり、低抵抗化による高速動作が可能であ
る。
【0111】(f)表示アレイ部上にカラーフィルタを
作り込めば、表示パネルの開口率、輝度等の改善をはじ
め、カラーフィルタ基板の省略、生産性改善等によるコ
ストダウンが実現する。
【0112】(g)結晶性サファイア薄膜などの上記物
質層は、様々な原子の拡散バリアになるため、ガラス基
板からの不純物の拡散を抑制することができる。
【0113】<第2の実施の形態>図13〜図15につ
いて、本発明の第2の実施の形態を説明する。
【0114】本実施の形態は、上述の第1の実施の形態
と比べて、同様のトップゲート型MOSTFTを表示部
及び周辺駆動回路部に有するが、上述の第1の実施の形
態とは異なって、透過型LCDに関するものである。即
ち、図1の(1)から図4の(13)に示す工程までは
同様であるが、その工程後に、図13の(14)に示す
ように、絶縁膜25、36に表示用TFTのドレイン部
コンタクト用の窓開け19を行うと同時に、透過率向上
のために画素開口部の不要なSiO2 、PSG及びSi
N膜を除去する。
【0115】次いで、図13の(15)に示すように、
全面にスピンコート等で2〜3μm厚みの感光性アクリ
ル系透明樹脂の平坦化膜28Bを形成し、汎用フォトリ
ソグラフィにより、表示用TFTのドレイン側の透明樹
脂28Bの窓開けを行い、所定条件で硬化させる。
【0116】次いで、図13の(16)に示すように、
全面に130〜150nm厚のITOスパッタ膜を形成
し、汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術によ
り、表示用TFTのドレイン部19とコンタクトしたI
TO透明電極41を形成する。そして、熱処理(フォー
ミングガス中、200〜250℃/1h)により、表示
用TFTのドレインとITOのコンタクト抵抗の低減化
とITO透明度の向上を図る。
【0117】そして、図14に示すように、対向基板3
2と組み合わせ、上述の第1の実施の形態と同様にして
透過型LCDを組み立てる。但し、TFT基板側にも偏
光板を貼り合わせる。この透過型LCDでは、実線のよ
うに透過光が得られるが、一点鎖線のように対向基板3
2側からの透過光が得られるようにもできる。
【0118】この透過型LCDの場合、次のようにして
オンチップカラーフィルタ(OCCF)構造とオンチッ
プブラック(OCB)構造を作製することができる。
【0119】即ち、図1の(1)〜図4の(12)まで
の工程は上記の工程に準じて行うが、その後、図15の
(13)に示すように、PSG/SiO2 の絶縁膜25
のドレイン部も窓開けしてドレイン電極用のアルミニウ
ム埋込み層41Aを形成した後、SiN/PSGの絶縁
膜36を形成する。
【0120】次いで、図15の(14)に示すように、
R、G、Bの各色を各セグメント毎に顔料分散したフォ
トレジスト61を所定厚さ(1〜1.5μm)で形成し
た後、図15の(15)に示すように、汎用フォトリソ
グラフィ技術で所定位置(各画素部)のみを残すパター
ニングで各カラーフィルタ層61(R)、61(G)、
61(B)を形成する(オンチップカラーフィルタ構
造)。この際、ドレイン部の窓開けも行う。なお、不透
明なセラミック基板や低透過率のガラス及び耐熱性樹脂
基板は使用できない。
【0121】次いで、図15の(15)に示すように、
表示用TFTのドレインに連通するコンタクトホール
に、カラーフィルタ層上にかけてブラックマスク層とな
る遮光層43を金属のパターニングで形成する。例え
ば、スパッタ法により、モリブデンを200〜250n
m厚で成膜し、表示用TFTを覆って遮光する所定の形
状にパターニングする(オンチップブラック構造)。
【0122】次いで、図15の(16)に示すように、
透明樹脂の平坦化膜28Bを形成し、更にこの平坦化膜
に設けたスルーホールにITO透明電極41を遮光層4
3に接続するように形成する。
【0123】このように、表示アレイ部上に、カラーフ
ィルタ61やブラックマスク43を作り込むことによ
り、液晶表示パネルの開口率を改善し、またバックライ
トも含めたディスプレイモジュールの低消費電力化が実
現する。
【0124】<第3の実施の形態>図16〜図24は、
本発明の第3の実施の形態を示すものである。
【0125】本実施の形態では、周辺駆動回路部は上述
した第1の実施の形態と同様のトップゲート型のpMO
STFTとnMOSTFTとからなるCMOS駆動回路
で構成する。表示部は反射型ではあるが、TFTを各種
ゲート構造のものとして、種々の組み合わせにしてい
る。
【0126】即ち、図16(A)は、上述した第1の実
施の形態と同様のトップゲート型のnMOSLDD−T
FTを表示部に設けているが、図16(B)に示す表示
部にはボトムゲート型のnMOSLDD−TFT、図1
6(C)に示す表示部にはデュアルゲート型のnMOS
LDD−TFTをそれぞれ設けている。これらのボトム
ゲート型、デュアルゲート型MOSTFTのいずれも、
後述のように、周辺駆動回路部のトップゲート型MOS
TFTと共通の工程で作製可能であるが、特にデュアル
ゲート型の場合には上下のゲート部によって駆動能力が
向上し、高速スイッチングに適し、また上下のゲート部
のいずれかを選択的に用いて場合に応じてトップゲート
型又はボトムゲート型として動作させることもできる。
【0127】なお、図16(B)のボトムゲート型MO
STFTにおいて、図中の71はMo・Ta等のゲート
電極であり、72はSiN膜及び73はSiO2 膜であ
ってゲート絶縁膜を形成し、このゲート絶縁膜上にはト
ップゲート型MOSTFTと同様の単結晶シリコン層を
用いたチャンネル領域等が形成されている。また、図1
6(C)のデュアルゲート型MOSTFTにおいて、下
部ゲート部はボトムゲート型MOSTFTと同様である
が、上部ゲート部は、ゲート絶縁膜73をSiO2 膜と
SiN膜で形成し、この上に上部ゲート電極74を設け
ている。但し、いずれにおいても、ヘテロエピタキシャ
ル成長時のシードであると同時に単結晶シリコン膜の成
長を促進し、その結晶性を高める作用を有する段差4の
外側に各ゲート部を構成している。
【0128】次に、上記のボトムゲート型MOSTFT
の製造方法を図17〜図21で、上記のデュアルゲート
型MOSTFTの製造方法を図22〜図24でそれぞれ
説明する。なお、周辺駆動回路部のトップゲート型MO
STFTの製造方法は図1〜図5において述べたものと
同じであるので、ここでは図示を省略している。
【0129】表示部において、ボトムゲート型MOST
FTを製造するには、まず、図17の(1)に示すよう
に、基板1上に、モリブデン/タンタル(Mo・Ta)
合金のスパッタ膜71(500〜600nm厚)を形成
する。
【0130】次いで、図17(2)に示すように、フォ
トレジスト70を所定パターンに形成し、これをマスク
にしてMo・Ta膜9をテーパエッチングし、側端部7
1aが台形状に20〜45度でなだらかに傾斜したゲー
ト電極71を形成する。
【0131】次いで、図17(3)に示すように、フォ
トレジスト71の除去後に、モリブデン・タンタル合金
膜71を含む基板1上に、プラズマCVD法等により、
SiN膜(約100nm厚)72とSiO2 膜(約20
0nm厚)73とを、この順に積層したゲート絶縁膜を
形成する。
【0132】次いで、図18の(4)に示すように、図
1の(1)と同じ工程において、少なくともTFT形成
領域に、フォトレジスト2を所定パターンに形成し、こ
れをマスクとして上述したと同様に基板1上のゲート絶
縁膜に(更には基板1にも)段差4を適当な形状及び寸
法で複数個形成する。この段差4は、後述の単結晶シリ
コンのヘテロエピタキシャル成長時のシードであると同
時に単結晶シリコン膜の成長を促進し、その結晶性を高
める作用を有するものであって、深さd=0.3〜0.
4μm、幅w=2〜3μm、長さ(紙面垂直方向)=1
0〜20μmであってよく、底辺と側面のなす角(底
角)は直角とする。
【0133】次いで、図18の(5)に示すように、フ
ォトレジスト2の除去後に、図1の(2)と同じ工程に
おいて、上述したと同様に絶縁基板1の一主面におい
て、段差4を含む少なくともTFT形成領域に、結晶性
サファイア薄膜(厚さ20〜200nm)50を形成す
る。
【0134】次いで、図18(6)に示すように、図1
の(3)と同じ工程において、上述したと同様に触媒C
VD法によって単結晶シリコンをヘテロエピタキシャル
成長し、厚さ例えば0.1μm程度の単結晶シリコン層
7として析出させる。この際、下地のゲート電極71の
側端部71aはなだらかな傾斜面となっているので、こ
の面上には、段差4によるエピタキシャル成長を阻害せ
ず、段切れなしに単結晶シリコン層7が成長することに
なる。
【0135】次いで、図18の(7)に示すように、図
1の(4)〜図2の(6)の工程を経た後、図2の
(7)と同じ工程において、表示部のnMOSTFTの
ゲート部をフォトレジスト13でカバーし、露出したn
MOSTFTのソース/ドレイン領域にリンイオン14
をドーピング(イオン注入)して、N- 型層からなるL
DD部15を自己整合的に形成する。このとき、ボトム
ゲート電極71の存在によって表面高低差(又はパター
ン)を認識し易く、フォトレジスト13の位置合わせ
(マスク合わせ)を行い易く、アライメントずれが生じ
にくい。
【0136】次いで、図19(8)に示すように、図3
の(8)と同じ工程において、nMOSTFTのゲート
部及びLDD部をフォトレジスト16でカバーし、露出
した領域にリン又はひ素イオン17をドーピング(イオ
ン注入)して、nMOSTFTのN+ 型層からなるソー
ス部18及びドレイン部19を形成する。
【0137】次いで、図19の(9)に示すように、図
3の(9)と同じ工程において、nMOSTFTの全部
をフォトレジスト20でカバーし、ボロンイオン21を
ドーピング(イオン注入)して周辺駆動回路部のpMO
STFTのP+ 層のソース部及びドレイン部を形成す
る。
【0138】次いで、図19の(10)に示すように、
図3の(10)と同じ工程において、能動素子部と受動
素子部をアイランド化するため、フォトレジスト24を
設け、単結晶シリコン薄膜層を汎用フォトリソグラフィ
及びエッチング技術で選択的に除去する。
【0139】次いで、図19の(11)に示すように、
図4の(11)と同じ工程において、プラズマCVD、
高密度プラズマCVD、触媒CVD法等により、SiO
2 膜53(約300nm厚)とリンシリケートガラス
(PSG)膜54(約300nm厚)をこの順に全面に
形成する。なお、SiO2 膜53とPSG膜54は上述
した保護膜25に相当するものである。そして、この状
態で単結晶シリコン膜を上述したと同様に活性化処理す
る。
【0140】次いで、図20の(12)に示すように、
図4の(12)と同じ工程において、汎用フォトリソグ
ラフィ及びエッチング技術により、ソース部のコンタク
ト用窓開けを行う。そして、全面に400〜500nm
厚のアルミニウムのスパッタ膜を形成し、汎用フォトリ
ソグラフィ及びエッチング技術により、TFTのソース
電極26を形成すると同時に、データライン及びゲート
ラインを形成する。その後に、フォーミングガス中、約
400℃/1hで、シンター処理する。
【0141】次いで、図20の(13)に示すように、
図4の(13)と同じ工程において、高密度プラズマC
VD、触媒CVD法等により、PSG膜(約300nm
厚)及びSiN膜(約300nm厚)からなる絶縁膜3
6を全面に形成し、表示用のTFTのドレイン部のコン
タクト用窓開けを行う。
【0142】次いで、図20の(14)に示すように、
図5の(14)と同じ工程において、スピンコート等で
2〜3μm厚みの感光性樹脂膜28を形成し、図20の
(15)に示すように、汎用フォトリソグラフィ及びエ
ッチング技術により、少なくとも画素部に最適な反射特
性と視野角特性を得るような凹凸形状パターンを形成
し、リフローさせて凹凸粗面28Aからなる反射面下部
を形成する。同時に表示用TFTのドレイン部のコンタ
クト用の樹脂窓開けを行う。
【0143】次いで、図20の(15)に示すように、
図5の(15)と同じ工程において、全面に400〜5
00nm厚のアルミニウム等のスパッタ膜を形成し、汎
用フォトリソグラフィ及びエッチング技術により、表示
用TFTのドレイン部19と接続した凹凸形状のアルミ
ニウム反射部29を形成する。
【0144】以上のようにして、触媒CVD法により結
晶性サファイア薄膜50及び段差4を低温ヘテロエピタ
キシャル成長のシードとして形成された単結晶シリコン
層7を用いた表示部にボトムゲート型のnMOSLDD
−TFT(周辺部ではpMOSTFT及びnMOSTF
TからなるCMOS駆動回路)を作り込んだ表示部−周
辺駆動回路部一体型のアクティブマトリクス基板30を
作製することができる。
【0145】図21は、表示部に設ける上記のボトムゲ
ート型MOSTFTのゲート絶縁膜をMo・Taの陽極
酸化法で形成した例を示す。
【0146】即ち、図17の(2)の工程後に、図21
の(3)に示すようにモリブデン・タンタル合金膜71
を公知の陽極酸化処理することによって、その表面にT
25 からなるゲート絶縁膜74を100〜200n
m厚に形成する。
【0147】この後の工程は、図21の(4)に示すよ
うに、図18の(4)〜(6)の工程と同様にして段差
4、更には結晶性サファイア薄膜50を形成し、触媒C
VD法により単結晶シリコン膜7をヘテロエピタキシャ
ル成長した後、図18の(7)〜図20の(15)の工
程と同様にして図21の(5)に示すように、アクティ
ブマトリクス基板30を作製する。
【0148】次に、表示部において、デュアルゲート型
MOSTFTを製造するには、まず、図17の(1)〜
図18の(6)までの工程は、上述したと同様に行う。
【0149】即ち、図22の(7)に示すように、絶縁
膜72、73及び基板1に段差4を形成し、更に、結晶
性サファイア薄膜50及び段差4をシードとして単結晶
シリコン層7をヘテロエピタキシャル成長させる。次い
で、図2の(5)と同じ工程において、単結晶シリコン
薄膜7上の全面に、プラズマCVD、触媒CVD等によ
りSiO2 膜(約200nm厚)とSiN膜(約100
nm厚)をこの順に連続形成して絶縁膜80(これは上
述の絶縁膜8に相当)を形成し、更に、Mo・Ta合金
のスパッタ膜81(500〜600nm厚)(これは上
述のスパッタ膜9に相当)を形成する。
【0150】次いで、図22の(8)に示すように、図
2の(6)と同じ工程において、フォトレジストパター
ン10を形成し、連続したエッチングによりMo・Ta
合金のトップゲート電極82(これは上述のゲート電極
12に相当)と、ゲート絶縁膜83(これは上述のゲー
ト絶縁膜11に相当)を形成し、単結晶シリコン薄膜層
7を露出させる。
【0151】次いで、図22の(9)に示すように、図
2の(7)と同じ工程において、nMOSTFTのトッ
プゲート部をフォトレジスト13でカバーし、露出した
表示用のnMOSTFTのソース/ドレイン領域にリン
イオン14をドーピング(イオン注入)して、N- 型層
のLDD部15を形成する。
【0152】次いで、図22(10)に示すように、図
3の(8)と同じ工程において、nMOSTFTのゲー
ト部及びLDD部をフォトレジスト16でカバーし、露
出した領域にリン又はひ素イオン17をドーピング(イ
オン注入)して、nMOSTFTのN+ 型層からなるソ
ース部18及びドレイン部19を形成する。
【0153】次いで、図23の(11)に示すように、
図3の(9)と同じ工程において、pMOSTFTのゲ
ート部をフォトレジスト20でカバーし、露出した領域
にボロンイオン21をドーピング(イオン注入)して周
辺駆動回路部のpMOSTFTのP+ 層のソース部及び
ドレイン部を形成する。
【0154】次いで、図23の(12)に示すように、
図3の(10)と同じ工程において、能動素子部と受動
素子部をアイランド化するため、フォトレジスト24を
設け、能動素子部と受動素子部以外の単結晶シリコン薄
膜層を汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術で選
択的に除去する。
【0155】次いで、図23の(13)に示すように、
図4の(11)と同じ工程において、プラズマCVD、
高密度プラズマCVD、触媒CVD法等により、SiO
2 膜53(約200nm厚)とリンシリケートガラス
(PSG)膜54(約300nm厚)を全面に形成す
る。これらの膜53、54は上述の保護膜25に相当す
る。そして、単結晶シリコン層7を活性化処理する。
【0156】次いで、図23の(14)に示すように、
図4の(12)と同じ工程において、ソース部のコンタ
クト用窓開けを行う。そして、全面に400〜500n
m厚のアルミニウムのスパッタ膜を形成し、汎用フォト
リソグラフィ及びエッチング技術により、ソース電極2
6を形成すると同時に、データライン及びゲートライン
を形成する。
【0157】次いで、図24の(15)に示すように、
図4の(13)と同じ工程でPSG膜(約300nm
厚)及びSiN膜(約300nm厚)からなる絶縁膜3
6を全面に形成し、表示用のTFTのドレイン部のコン
タクト用窓開けを行う。
【0158】次いで、図24の(16)に示すように、
全面に、スピンコート等で2〜3μm厚みの感光性樹脂
膜28を形成し、図24の(17)に示すように、図5
の(15)、(16)の工程と同様に、少なくとも画素
部に凹凸粗面28Aからなる反射面下部を形成し、同時
に表示用TFTのドレイン部のコンタクト用の樹脂窓開
けを行い、更に表示用TFTのドレイン部19と接続し
た、最適な反射特性と視野角特性を得るための凹凸形状
のアルミニウム等の反射部29を形成する。
【0159】以上のようにして、触媒CVD法により結
晶性サファイア薄膜50及び段差4をヘテロエピタキシ
ャル成長のシードとして形成された単結晶シリコン層7
を用い、表示部にデュアルゲート型のnMOSLDDT
FTを、周辺駆動回路部にpMOSTFT及びnMOS
TFTからなるCMOS駆動回路を作り込んだ表示部−
周辺駆動回路部一体型のアクティブマトリクス基板30
を作製することができる。
【0160】<第4の実施の形態>図25〜図30は、
本発明の第4の実施の形態を示すものである。
【0161】本実施の形態では、上述した実施の形態と
は異なり、トップゲート部のゲート電極をアルミニウム
等の比較的耐熱性の低い材料で形成している。
【0162】まず、表示部用及び周辺駆動回路部共にト
ップゲート型MOSTFTを設ける場合には、上述した
第1の実施の形態における図1の(1)〜(4)までの
工程は同様に行って、図25の(4)に示すように、周
辺駆動回路部のpMOSTFT部にN型ウエル7Aを形
成する。
【0163】次いで、図25の(5)に示すように、周
辺駆動領域のnMOS及びpMOSTFT全部と、表示
領域のnMOSTFTのゲート部をフォトレジスト13
でカバーし、露出したnMOSTFTのソース/ドレイ
ン領域にリンイオン14を例えば20kVで5×1013
atoms/cm2 のドーズ量でドーピング(イオン注
入)して、N- 型層からなるLDD部15を自己整合的
に形成する。
【0164】次いで、図26の(6)に示すように、周
辺駆動領域のpMOSTFT全部と、周辺駆動領域のn
MOSTFTのゲート部と、表示領域のnMOSTFT
のゲート及びLDD部とをフォトレジスト16でカバー
し、露出した領域にリン又はひ素イオン17を例えば2
0kVで5×1015atoms/cm2 のドーズ量でド
ーピング(イオン注入)して、nMOSTFTのN+
層からなるソース部18及びドレイン部19とLDD部
15とを形成する。この場合、仮想線のようにレジスト
13を残し、これを覆うようにレジスト16を設けれ
ば、レジスト16形成時のマスクの位置合せをレジスト
13を目安にでき、マスク合せが容易となり、アライメ
ントずれも少なくなる。
【0165】次いで、図26の(7)に示すように、周
辺駆動領域のnMOSTFT及び表示領域のnMOST
FTの全部とpMOSTFTのゲート部をフォトレジス
ト20でカバーし、露出した領域にボロンイオン21を
例えば10kVで5×1015atoms/cm2 のドー
ズ量でドーピング(イオン注入)してpMOSTFTの
+ 層のソース部22及びドレイン部23を形成する。
【0166】次いで、レジスト20の除去後に、図26
の(8)に示すように、単結晶シリコン層7、7Aを上
述したと同様に活性化処理し、更に表面にゲート絶縁膜
12、ゲート電極材料(アルミニウム又は1%Si入り
アルミニウム等)11を形成する。ゲート電極材料層1
1は真空蒸着法又はスパッタ法で形成可能である。
【0167】次いで、上述したと同様に、各ゲート部を
パターニングした後、能動素子部と受動素子部をアイラ
ンド化し、更に図27の(9)に示すように、SiO2
膜(約200nm厚)及びリンシリケートガラス(PS
G)膜(約300nm厚)をこの順に全面に連続形成し
て保護膜25を形成する。
【0168】次いで、図27の(10)に示すように、
汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術により、周
辺駆動回路の全TFTのソース/ドレイン部、及び表示
用TFTのソース部のコンタクト用窓開けを行う。
【0169】そして、全面に500〜600nm厚のア
ルミニウム又は1%Si入りアルミニウム等のスパッタ
膜を形成し、汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技
術により、周辺駆動回路及び表示部のすべてのTFTの
ソース電極26と周辺駆動回路部のドレイン電極27を
形成すると同時に、データライン及びゲートラインを形
成する。その後に、フォーミングガス(N2 +H2
中、約400℃/1hで、シンター処理する。
【0170】次いで、図4の(13)〜図5の(16)
と同様にして単結晶シリコン層7を用いた表示部及び周
辺駆動回路部にそれぞれ、アルミニウム又は1%Si入
りアルミニウム等をゲート電極とするトップゲート型の
nMOSLDD−TFT、pMOSTFT及びnMOS
TFTで構成するCMOS駆動回路を作り込んだ表示部
−周辺駆動回路部一体型のアクティブマトリクス基板3
0を作製することができる。
【0171】本実施の形態では、単結晶シリコン層7の
活性化処理後にアルミニウム又は1%Si入りアルミニ
ウム等のゲート電極11を形成しているので、その活性
化処理時の熱の影響はゲート電極材料の耐熱性とは無関
係となるため、トップゲート電極材料として比較的耐熱
性が低く、低コストのアルミニウム又は1%Si入りア
ルミニウム等でも使用可能となり、電極材料の選択の幅
も広がる。これは、表示部がボトムゲート型MOSTF
Tの場合も同様である。
【0172】次に、表示部にデュアルゲート型MOST
FT、周辺駆動回路はトップゲート型MOSTFTを設
ける場合には、上述した第3の実施の形態における図1
7の(1)〜図18の(6)までの工程は同様に行っ
て、図28の(6)に示すように、周辺駆動回路部のp
MOSTFT部にN型ウエル7Aを形成する。
【0173】次いで、図28の(7)に示すように、図
25の(5)と同様にして、表示部のTFT部にリンイ
オン14をドープしてLDD部15を形成する。
【0174】次いで、図29の(8)に示すように、図
26の(6)と同様にして表示部及び周辺駆動回路部の
nMOSTFT部にリンイオン17をドープしてN+
ソース領域18及びドレイン領域19をそれぞれ形成す
る。
【0175】次いで、図29の(9)に示すように、図
26の(7)と同様にして周辺駆動回路部のpMOST
FT部にボロンイオン21をドープしてP+ 型ソース領
域22及びドレイン領域23をそれぞれ形成する。
【0176】次いで、レジスト20の除去後に、図29
の(10)に示すように、単結晶シリコン層7をパター
ニングして能動素子部と受動素子部をアイランド化した
後、図30の(11)に示すように、単結晶シリコン層
7、7Aを上述したと同様に活性化処理し、更に表示部
では表面にゲート絶縁膜80を形成し、周辺駆動回路部
では表面にゲート絶縁膜12を形成する。
【0177】次いで、図30の(12)に示すように、
全面にスパッタ法で成膜したアルミニウムをパターニン
グして、表示部の各上部ゲート電極83、周辺駆動回路
部の各ゲート電極11を形成する。
【0178】次いで、図30の(13)に示すように、
SiO2 膜(約200nm厚)及びリンシリケートガラ
ス(PSG)膜(約300nm厚)をこの順に全面に連
続形成して保護膜25を形成する。
【0179】次いで、上述したと同様にして、周辺駆動
回路及び表示部のすべてのTFTのソース電極26と周
辺駆動回路部のドレイン電極27を形成し、単結晶シリ
コン層7を用いた表示部及び周辺駆動回路部にそれぞ
れ、アルミニウム等をゲート電極とするデュアルゲート
型のnMOSLDD−TFT、pMOSTFT及びnM
OSTFTで構成するCMOS駆動回路を作り込んだ表
示部−周辺駆動回路部一体型のアクティブマトリクス基
板30を作製することができる。
【0180】本実施の形態でも、単結晶シリコン層7の
活性化処理後にアルミニウム等のゲート電極11、83
を形成しているので、その活性化処理時の熱の影響はゲ
ート電極材料の耐熱性とは無関係となるため、トップゲ
ート電極材料として比較的耐熱性が低く、低コストのア
ルミニウム等でも使用可能となり、電極材料の選択の幅
も広がる。なお、図30の(11)の工程でソース電極
26を(更にはドレイン電極も)同時に形成することが
できるが、この場合には製法上のメリットがある。
【0181】なお、上述したいずれの実施の形態におい
ても、例えばボトムゲート型又はトップゲート型MOS
TFTを作製するに際し、図31(A)に概略的に示す
ように、段差4を設けるとこの上に成長する単結晶シリ
コン膜7が薄いために段切れ(接続不良)や細り(抵抗
の増大)を生じることがあるので、ソース電極26(又
はドレイン電極)との接続を確実に行うためには、図3
1(B)、(C)に示すように、その電極を段差4を含
む領域上に被着することが望ましい。
【0182】なお、図25の(5)の工程又は図28の
(7)の工程において、単結晶シリコン層7上にトップ
ゲート絶縁膜の形成後に、イオン注入、活性化処理し、
その後にトップゲート電極、ソース、ドレイン電極をア
ルミニウムで同時に形成してよい。
【0183】また、上記した段差4は、図32(A)に
示すように、上述の例では基板1に(更にはその上のS
iN等の膜にも)形成したが、例えば図32(B)に示
すように、基板1上の結晶性サファイア薄膜50(これ
はガラス基板1からのイオンの拡散ストッパ機能があ
る。)に形成することもできる。この結晶性サファイア
薄膜50の代わりに、或いはこの結晶性サファイア膜の
下に上述したゲート絶縁膜72及び73を設け、これに
段差4を形成してもよい。結晶性サファイア薄膜50に
段差4を設けた例を図32(C)、(D)、(E)にそ
れぞれ例示した。
【0184】<第5の実施の形態>図33〜図35は、
本発明の第5の実施の形態を示すものである。
【0185】本実施の形態では、上述した段差4の外側
に(即ち、段差以外の基板1上に)各TFTを形成した
各種の例を示す。なお、単結晶シリコン層7やゲート/
ソース/ドレイン電極26、27については簡略に図示
している。
【0186】まず、図33はトップゲート型TFTを示
すが、(a)は段差による凹部4をソース側の一辺にソ
ース領域に沿って形成し、この凹部以外の基板平坦面上
において単結晶シリコン層7上にゲート絶縁膜12及び
ゲート電極11を形成している。同様に、(b)は、段
差による凹部4をソース領域のみならずチャンネル長方
向にドレイン領域端まで沿って2辺に亘ってL字パター
ンに形成した例、(c)は同様の凹部4をTFT能動領
域を囲むように4辺に亘って矩形状に形成した例を示
す。また、(d)は同様の凹部4を3辺に亘って形成し
た例、(e)は同様の凹部4を2辺に亘ってL字パター
ンに形成した例であるが、いずれも、隣接する凹部4−
4間は連続していない。
【0187】このように、各種パターンの凹部4を形成
可能であると共に、TFTを凹部4以外の平坦面上に設
けているので、TFTの作製が容易となる。
【0188】図34は、ボトムゲート型MOSTFTの
場合であるが、図33に示した各種パターンの段差(又
は凹部)4を同様に形成することができる。即ち、図3
4(a)は図33(a)に対応した例であって、ボトム
ゲート型MOSTFTを段差による凹部4以外の平坦面
上に形成したものである。同様に、図34(b)は図3
3(b)に、図34(c)は図33(c)や(d)に対
応した例を示す。図34(d)は結晶性サファイア薄膜
50に段差4を設けた場合である。
【0189】図35は、デュアルゲート型MOSTFT
の場合であるが、これも図33に示した各種パターンの
段差(又は凹部)4を同様に形成することができ、例え
ば図33(c)に示した段差4の内側領域の平坦面上に
デュアルゲート型MOSTFTを作製することができ
る。
【0190】<第6の実施の形態>図36〜図38は、
本発明の第6の実施の形態を示すものである。
【0191】図36の例は、自己整合型LDD構造のT
FT、例えばトップゲート型LDD−TFTを複数個連
ねたダブルゲート型MOSTFTに関するものである。
【0192】これによれば、ゲート電極11を2つに分
岐させ、一方を第1のゲートとして第1のLDD−TF
T用、他方を第2のゲートとしての第2のLDD−TF
T用として用いる(但し、単結晶シリコン層の中央部に
おいてゲート電極間にN+ 型領域100を設け、低抵抗
化を図っている)。この場合、各ゲートに異なる電圧を
印加してもよいし、また何らかの原因で一方のゲートが
動作不能になったとしても、残りのゲートを用いること
によってソース/ドレイン間でのキャリアの移動を行
え、信頼性の高いデバイスを提供できることになる。ま
た、第1のLDD−TFTと第2のLDD−TFTとを
直列に2個接続して各画素を駆動する薄膜トランジスタ
を形成するようにしたので、オフしているときに、各薄
膜トランジスタのソース−ドレイン間に印加される電圧
を大幅に減少させることができる。したがって、オフ時
に流れるリーク電流を少なくすることができ、液晶ディ
スプレイのコントラスト及び画質を良好に改善すること
ができる。また、上記LDDトランジスタにおける低濃
度ドレイン領域と同じ半導体層のみを用いて上記2つの
LDDトランジスタを接続するようにしているので、各
トランジスタ間の接続距離を短くすることができ、LD
Dトランジスタを2個つなげても所要面積が大きくなら
ないようにすることができる。なお、上記の第1、第2
のゲートは互いに完全に分離し、独立して動作させるこ
とも可能である。
【0193】図37の例は、ボトムゲート型MOSTF
Tをダブルゲート構造としたもの(A)と、デュアルゲ
ート型MOSTFTをダブルゲート構造としたもの
(B)である。
【0194】これらのダブルゲート型MOSTFTも、
上記のトップゲート型と同様の利点を有するが、このう
ちデュアルゲート型の場合は更に、上下のゲート部のい
ずれかが動作不能となっても一方のゲート部を使用でき
ることも利点である。
【0195】図38には、上記の各ダブルゲート型MO
STFTの等価回路図を示している。なお、上記におい
ては、ゲートを2つに分岐したが、3つ又はそれ以上に
分岐又は分割することもできる。これらのダブルゲート
又はマルチゲート構造において、チャンネル領域内に2
以上の分岐した同電位のゲート電極を有するか、又は分
割された異電位又は同電位のゲート電極を有していてよ
い。
【0196】<第7の実施の形態>図39は、本発明の
第7の実施の形態を示すものであって、nMOSTFT
のデュアルゲート型構造のTFTにおいて、上下のゲー
ト部のいずれか一方をトランジスタ動作させるが、他方
のゲート部は次のように動作させている。
【0197】即ち、図39(A)は、nMOSTFTに
おいて、トップゲート側のゲート電極に常に任意の負電
圧を印加してバックチャンネルのリーク電流を低減させ
るものである。トップゲート電極をオープンにする場合
は、ボトムゲート型として使用するときである。また、
図39(B)は、ボトムゲート側のゲート電極に常に任
意の負電圧を印加してバックチャンネルのリーク電流を
低減させるものである。この場合も、ボトムゲート電極
をオープンにすると、トップゲート型として使用でき
る。なお、pMOSTFTの場合には、常に任意の正電
圧をゲート電極に印加すれば、バックチャンネルのリー
ク電流を減らせる。
【0198】いずれも、単結晶シリコン層7と絶縁膜と
の界面は結晶性が悪く、リーク電流が流れやすいが、上
記のような電極の負電圧印加によってリーク電流を遮断
できる。これは、LDD構造の効果と併せて、有利とな
る。また、ガラス基板1側から入射する光でリーク電流
が流れることがあるが、ボトムゲート電極で光を遮断す
るので、リーク電流を低減できる。
【0199】<第8の実施の形態>図40〜図45は、
本発明の第8の実施の形態を示すものである。
【0200】本実施の形態は、基板には上述した如き段
差(凹部)を設けず、基板の平坦面上に上述した物質層
(例えば結晶性サファイア膜)を形成し、この物質層を
シードとして触媒CVD法により単結晶シリコン層をヘ
テロエピタキシャル成長させ、これを用いてトップゲー
ト型MOSTFTを構成したアクティブマトリクス反射
型液晶表示装置(LCD)に関するものである。
【0201】図40〜図45について、本実施の形態に
よるアクティブマトリクス反射型LCDをその製造工程
に従って説明する。但し、図40〜図44において、各
図の左側は表示部の製造工程、右側は周辺駆動回路部の
製造工程を示す。
【0202】まず、図40の(1)に示すように、ほう
けい酸ガラス、石英ガラス、透明性結晶化ガラスなどの
絶縁基板1の一主面において、少なくともTFT形成領
域に、結晶性サファイア薄膜(厚さ20〜200nm)
50を形成する。この結晶性サファイア薄膜50は、高
密度プラズマCVD法や、触媒CVD法(特開昭63−
40314号公報参照)等により、トリメチルアルミニ
ウムガスなどを酸化性ガス(酸素・水分)で酸化し、結
晶化させて作成する。絶縁基板1として高耐熱性ガラス
基板(8〜12インチφ、700〜800μm厚)が使
用可能である。
【0203】次いで、図40の(2)に示すように、図
1の(3)と同様に、触媒CVD法(基板温度200〜
800℃)によって、単結晶シリコン膜7を数μm〜
0.005μm(例えば0.1μm)の厚みにヘテロエ
ピタキシャル成長させる。基板1がほうけい酸ガラスの
場合は基板温度を200〜600℃とし、石英ガラスや
結晶化ガラス、セラミック基板の場合は基板温度を60
0〜800℃とする。
【0204】上記のようにして堆積した単結晶シリコン
層7は結晶性サファイア膜50が単結晶シリコンと良好
な格子整合を示すために、例えば(100)面が基板上
にヘテロエピタキシャル成長する。
【0205】こうして、触媒CVD法とヘテロエピタキ
シャル成長によって基板1上に単結晶シリコン層7を析
出させた後、上述したと同様にして、単結晶シリコン層
7をチャンネル領域とするトップゲート型MOSTFT
の作製を行う。
【0206】まず、上記のエピタキシャル成長による単
結晶シリコン薄膜7の全面にP型キャリア不純物、例え
ばボロンイオンを適量ドーピングして比抵抗を調整す
る。また、pMOSTFT形成領域のみ、選択的にN型
キャリア不純物をドーピングしてN型ウエルを形成す
る。例えば、pチャンネルTFT部をフォトレジスト
(図示せず)でマスクし、P型不純物イオン(例えばB
+ )を10kVで2.7×1011atoms/cm2
ドーズ量でドーピングし、比抵抗を調整する。また、図
40の(3)に示すように、pMOSTFT形成領域の
不純物濃度制御のため、nMOSTFT部をフォトレジ
スト60でマスクし、N型不純物イオン(例えばP+
65を10kVで1×1011atoms/cm2 のドー
ズ量でドーピングし、N型ウエル7Aを形成する。
【0207】次いで、図41の(4)に示すように、単
結晶シリコン薄膜層7の全面上に、プラズマCVD、高
密度プラズマCVD、触媒CVD法等でSiO2 (約2
00nm厚)とSiN(約100nm厚)をこの順に連
続形成してゲート絶縁膜8を形成し、更に、モリブデン
・タンタル(Mo・Ta)合金のスパッタ膜9(500
〜600nm厚)を形成する。
【0208】次いで、図41の(5)に示すように、汎
用のフォトリソグラフィ技術により、表示領域のTFT
部と、周辺駆動領域のTFT部とのそれぞれの段差領域
(凹部内)にフォトレジストパターン10を形成し、連
続したエッチングにより、(Mo・Ta)合金のゲート
電極11とゲート絶縁膜(SiN/SiO2 )12とを
形成し、単結晶シリコン薄膜層7を露出させる。(Mo
・Ta)合金膜9は酸系エッチング液、SiNはCF4
ガスのプラズマエッチング、SiO2 はフッ酸系エッチ
ング液で処理する。
【0209】次いで、図41の(6)に示すように、周
辺駆動領域のnMOS及びpMOSTFT全部と、表示
領域のnMOSTFTのゲート部をフォトレジスト13
でカバーし、露出したnMOSTFTのソース/ドレイ
ン領域にリンイオン14を例えば20kVで5×1013
atoms/cm2 のドーズ量でドーピング(イオン注
入)して、N- 型層からなるLDD部15を自己整合的
(セルフアライン)に形成する。
【0210】次いで、図42の(7)に示すように、周
辺駆動領域のpMOSTFT全部と、周辺駆動領域のn
MOSTFTのゲート部と、表示領域のnMOSTFT
のゲート及びLDD部とをフォトレジスト16でカバー
し、露出した領域にリン又はひ素イオン17を例えば2
0kVで5×1015atoms/cm2 のドーズ量でド
ーピング(イオン注入)して、nMOSTFTのN+
層からなるソース部18及びドレイン部19とLDD部
15とを形成する。
【0211】次いで、図42の(8)に示すように、周
辺駆動領域のnMOSTFT及び表示領域のnMOST
FTの全部とpMOSTFTのゲート部をフォトレジス
ト20でカバーし、露出した領域にボロンイオン21を
例えば10kVで5×1015atoms/cm2 のドー
ズ量でドーピング(イオン注入)してpMOSTFTの
+ 層のソース部22及びドレイン部23を形成する。
なお、この作業は、nMOS周辺駆動回路の場合はpM
OSTFTが無いので、不要な作業である。
【0212】次いで、図42の(9)に示すように、T
FT、ダイオードなどの能動素子部や、抵抗、インダク
タンスなどの受動素子部をアイランド化するため、フォ
トレジスト24を設け、周辺駆動領域及び表示領域のす
べての能動素子部及び受動素子部以外の単結晶シリコン
薄膜層を汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術で
除去する。エッチング液はフッ酸系である。
【0213】次いで、図43の(10)に示すように、
プラズマCVD、高密度プラズマCVD、触媒CVD法
等により、SiO2 膜(約200nm厚)及びリンシリ
ケートガラス(PSG)膜(約300nm厚)をこの順
に全面に連続形成して保護膜25を形成する。
【0214】そして、この状態で単結晶シリコン層を活
性化処理する。この活性化においてハロゲン等のランプ
アニール条件は約1000℃、約10秒程度であり、こ
れに耐えるゲート電極材が必要であるが、高融点のMo
・Ta合金は適している。このゲート電極材は従って、
ゲート部のみならず配線として広範囲に亘って引き廻し
て設けることができる。なお、ここでは高価なエキシマ
レーザーアニールは使用しないが、仮に利用するとすれ
ば、その条件はXeCl(308nm波長)で全面、又
は能動素子部及び受動素子部のみの選択的な90%以上
のオーバーラップスキャンニングが望ましい。
【0215】次いで、図43の(11)に示すように、
汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術により、周
辺駆動回路の全TFTのソース/ドレイン部、及び表示
用TFTのソース部のコンタクト用窓開けを行う。
【0216】そして、全面に500〜600nm厚のア
ルミニウム又は1%Si入りアルミニウム等のスパッタ
膜を形成し、汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技
術により、周辺駆動回路及び表示部のすべてのTFTの
ソース電極26と周辺駆動回路部のドレイン電極27を
形成すると同時に、データライン及びゲートラインを形
成する。その後に、フォーミングガス(N2 +H2
中、約400℃/1hで、シンター処理する。
【0217】次いで、図43の(12)に示すように、
プラズマCVD、高密度プラズマCVD、触媒CVD法
等により、PSG膜(約300nm厚)及びSiN膜
(約300nm厚)からなる絶縁膜36を全面に形成す
る。次いで、表示用TFTのドレイン部のコンタクト用
窓開けを行う。なお、画素部のSiO2 、PSG及びS
iN膜は除去する必要はない。
【0218】次いで、図5の(14)で述べたと同様の
目的で、図44の(13)に示すように、全面に、スピ
ンコート等で2〜3μm厚みの感光性樹脂膜28を形成
し、図44の(14)に示すように、汎用フォトリソグ
ラフィ及びエッチング技術により、少なくとも画素部に
最適な反射特性と視野角特性を得るための凹凸形状パタ
ーンを形成し、リフローさせて凹凸粗面28Aからなる
反射面下部を形成する。同時に表示用TFTのドレイン
部のコンタクト用の樹脂窓開けを行う。
【0219】次いで、図44の(15)に示すように、
全面に400〜500nm厚のアルミニウム又は1%S
i入りアルミニウム等のスパッタ膜を形成し、汎用フォ
トリソグラフィ及びエッチング技術により、画素部以外
のアルミニウム膜を除去し、表示用TFTのドレイン部
19と接続した凹凸形状のアルミニウム反射部29を形
成する。これは表示用の画素電極として用いられる。そ
の後に、フォーミングガス中、約300℃/1hでシン
ター処理し、コンタクトを十分にする。尚、反射率を高
めるために、アルミニウムに代えて銀を使用してもよ
い。
【0220】以上のようにして、触媒CVD法により結
晶性サファイア膜50を低温ヘテロエピタキシャル成長
のシードとして単結晶シリコン層7を形成し、この単結
晶シリコン層7を用いた表示部及び周辺駆動回路部にそ
れぞれ、トップゲート型のnMOSLDD−TFT、p
MOSTFT及びnMOSTFTで構成するCMOS回
路を作り込んだ表示部−周辺駆動回路部一体型のアクテ
ィブマトリクス基板30を作製することができる。
【0221】こうして得られたアクティブマトリクス基
板(駆動基板)30を用いて、図6で述べたと同様にし
て反射型液晶表示装置(LCD)を製造する。
【0222】本実施の形態では、上述した第1の実施の
形態で述べた優れた効果が得られることは明らかであ
る。その上、基板1に段差を設けることなしに結晶性サ
ファイア薄膜50のみによって単結晶シリコン層7をヘ
テロエピタキシャル成長させているので、段差の形成工
程を省略し、より製造工程を簡略化できると共に、成長
する単結晶シリコン層の段切れ等の問題も解消できるこ
とになる。
【0223】<第9の実施の形態>図46〜図48につ
いて、本発明の第9の実施の形態を説明する。
【0224】本実施の形態は、上述の第8の実施の形態
と比べて、同様のトップゲート型MOSTFTを表示部
及び周辺駆動回路部に有するが、上述の第8の実施の形
態とは異なって、透過型LCDに関するものである。即
ち、図40の(1)から図43の(12)に示す工程ま
では同様であるが、その工程後に、図46の(13)に
示すように、絶縁膜25、36に表示用TFTのドレイ
ン部コンタクト用の窓開け19を行うと同時に、透過率
向上のために画素開口部の不要なSiO2 、PSG及び
SiN膜を除去する。
【0225】次いで、図46の(14)に示すように、
全面にスピンコート等で2〜3μm厚みの感光性アクリ
ル系透明樹脂の平坦化膜28Bを形成し、汎用フォトリ
ソグラフィにより、表示用TFTのドレイン側の透明樹
脂28Bの窓開けを行い、所定条件で硬化させる。
【0226】次いで、図46の(15)に示すように、
全面に130〜150nm厚のITOスパッタ膜を形成
し、汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術によ
り、表示用TFTのドレイン部19とコンタクトしたI
TO透明電極41を形成する。そして、熱処理(フォー
ミングガス中、200〜250℃/1h)により、表示
用TFTのドレインとITOのコンタクト抵抗の低減化
とITO透明度の向上を図る。
【0227】そして、図47に示すように、対向基板3
2と組み合わせ、上述の第8の実施の形態と同様にして
透過型LCDを組み立てる。但し、TFT基板側にも偏
光板を貼り合わせる。この透過型LCDでは、実線のよ
うに透過光が得られるが、一点鎖線のように対向基板3
2側からの透過光が得られるようにもできる。
【0228】この透過型LCDの場合、次のようにして
オンチップカラーフィルタ(OCCF)構造とオンチッ
プブラック(OCB)構造を作製することができる。
【0229】即ち、図40の(1)〜図43の(11)
までの工程は上記の工程に準じて行うが、その後、図4
8の(12)に示すように、PSG/SiO2 の絶縁膜
25のドレイン部も窓開けしてドレイン電極用のアルミ
ニウム埋込み層41Aを形成した後、SiN/PSGの
絶縁膜36を形成する。
【0230】次いで、図48の(13)に示すように、
R、G、Bの各色を各セグメント毎に顔料分散したフォ
トレジスト61を所定厚さ(1〜1.5μm)で形成し
た後、図48の(14)に示すように、汎用フォトリソ
グラフィ技術で所定位置(各画素部)のみを残すパター
ニングで各カラーフィルタ層61(R)、61(G)、
61(B)を形成する(オンチップカラーフィルタ構
造)。この際、ドレイン部の窓開けも行う。なお、不透
明なセラミック基板は使用できない。
【0231】次いで、図48の(14)に示すように、
表示用TFTのドレインに連通するコンタクトホール
に、カラーフィルタ層上にかけてブラックマスク層とな
る遮光層43を金属のパターニングで形成する。例え
ば、スパッタ法により、モリブデンを200〜250n
m厚で成膜し、表示用TFTを覆って遮光する所定の形
状にパターニングする(オンチップブラック構造)。
【0232】次いで、図48の(15)に示すように、
透明樹脂の平坦化膜28Bを形成し、更にこの平坦化膜
に設けたスルーホールにITO透明電極41を遮光層4
3に接続するように形成する。
【0233】このように、表示アレイ部上に、カラーフ
ィルタ61やブラックマスク43を作り込むことによ
り、液晶表示パネルの開口率を改善し、またバックライ
トも含めたディスプレイモジュールの低消費電力化が実
現する。
【0234】<第10の実施の形態>図49〜図57
は、本発明の第10の実施の形態を示すものである。
【0235】本実施の形態では、周辺駆動回路部は上述
した第8の実施の形態と同様のトップゲート型のpMO
STFTとnMOSTFTとからなるCMOS駆動回路
で構成する。表示部は反射型ではあるが、TFTを各種
ゲート構造のものとして、種々の組み合わせにしてい
る。
【0236】即ち、図49(A)は、上述した第8の実
施の形態と同様のトップゲート型のnMOSLDD−T
FTを表示部に設けているが、図49(B)に示す表示
部にはボトムゲート型のnMOSLDD−TFT、図4
9(C)に示す表示部にはデュアルゲート型のnMOS
LDD−TFTをそれぞれ設けている。これらのボトム
ゲート型、デュアルゲート型MOSTFTのいずれも、
後述のように、周辺駆動回路部のトップゲート型MOS
TFTと共通の工程で作製可能であるが、特にデュアル
ゲート型の場合には上下のゲート部によって駆動能力が
向上し、高速スイッチングに適し、また上下のゲート部
のいずれかを選択的に用いて場合に応じてトップゲート
型又はボトムゲート型として動作させることもできる。
【0237】なお、図49(B)のボトムゲート型MO
STFTにおいて、図中の71はMo・Ta等のゲート
電極であり、72はSiN膜及び73はSiO2 膜であ
ってゲート絶縁膜を形成し、このゲート絶縁膜上にはト
ップゲート型MOSTFTと同様の単結晶シリコン層を
用いたチャンネル領域等が形成されている。また、図4
9(C)のデュアルゲート型MOSTFTにおいて、下
部ゲート部はボトムゲート型MOSTFTと同様である
が、上部ゲート部は、ゲート絶縁膜73をSiO2 膜と
SiN膜で形成し、この上に上部ゲート電極74を設け
ている。
【0238】次に、上記のボトムゲート型MOSTFT
の製造方法を図50〜図54で、上記のデュアルゲート
型MOSTFTの製造方法を図55〜図57でそれぞれ
説明する。なお、周辺駆動回路部のトップゲート型MO
STFTの製造方法は図40〜図44において述べたも
のと同じであるので、ここでは図示を省略している。
【0239】表示部において、ボトムゲート型MOST
FTを製造するには、まず、図50の(1)に示すよう
に、基板1上に、モリブデン/タンタル(Mo・Ta)
合金のスパッタ膜71(500〜600nm厚)を形成
する。
【0240】次いで、図50(2)に示すように、フォ
トレジスト70を所定パターンに形成し、これをマスク
にしてMo・Ta膜9をテーパエッチングし、側端部7
1aが台形状に20〜45度でなだらかに傾斜したゲー
ト電極71を形成する。
【0241】次いで、図50(3)に示すように、フォ
トレジスト71の除去後に、モリブデン・タンタル合金
膜71を含む基板1上に、プラズマCVD法等により、
SiN膜(約100nm厚)72とSiO2 膜(約20
0nm厚)73とを、この順に積層したゲート絶縁膜を
形成する。
【0242】次いで、図51の(4)に示すように、図
40の(1)と同じ工程において、上述したと同様に絶
縁基板1の一主面において、少なくともTFT形成領域
に、結晶性サファイア薄膜(厚さ20〜200nm)5
0を形成する。
【0243】次いで、図51(5)に示すように、図4
0の(2)と同じ工程において、上述したと同様に触媒
CVD法によって単結晶シリコンをヘテロエピタキシャ
ル成長し、厚さ例えば0.1μm程度の単結晶シリコン
層7として析出させる。この際、下地のゲート電極71
の側端部71aはなだらかな傾斜面となっているので、
この面上には、段差4によるエピタキシャル成長を阻害
せず、段切れなしに単結晶シリコン層7が成長すること
になる。
【0244】次いで、図51の(6)に示すように、図
40の(3)〜図41の(5)の工程を経た後、図41
の(6)と同じ工程において、表示部のnMOSTFT
のゲート部をフォトレジスト13でカバーし、露出した
nMOSTFTのソース/ドレイン領域にリンイオン1
4をドーピング(イオン注入)して、N- 型層からなる
LDD部15を自己整合的に形成する。このとき、ボト
ムゲート電極71の存在によって表面高低差(又はパタ
ーン)を認識し易く、フォトレジスト13の位置合わせ
(マスク合わせ)を行い易く、アライメントずれが生じ
にくい。
【0245】次いで、図52(7)に示すように、図4
2の(7)と同じ工程において、nMOSTFTのゲー
ト部及びLDD部をフォトレジスト16でカバーし、露
出した領域にリン又はひ素イオン17をドーピング(イ
オン注入)して、nMOSTFTのN+ 型層からなるソ
ース部18及びドレイン部19を形成する。
【0246】次いで、図52の(8)に示すように、図
42の(8)と同じ工程において、nMOSTFTの全
部をフォトレジスト20でカバーし、ポロンイオン21
をドーピング(イオン注入)して周辺駆動回路部のpM
OSTFTのP+ 層のソース部及びドレイン部を形成す
る。
【0247】次いで、図52の(9)に示すように、図
42の(9)と同じ工程において、能動素子部と受動素
子部をアイランド化するため、フォトレジスト24を設
け、単結晶シリコン薄膜層を汎用フォトリソグラフィ及
びエッチング技術で選択的に除去する。
【0248】次いで、図52の(10)に示すように、
図43の(10)と同じ工程において、プラズマCV
D、高密度プラズマCVD、触媒CVD法等により、S
iO2膜53(約300nm厚)とリンシリケートガラ
ス(PSG)膜54(約300nm厚)をこの順に全面
に形成する。なお、SiO2 膜53とPSG膜54は上
述した保護膜25に相当するものである。そして、この
状態で単結晶シリコン膜を上述したと同様に活性化処理
する。
【0249】次いで、図53の(11)に示すように、
図43の(11)と同じ工程において、汎用フォトリソ
グラフィ及びエッチング技術により、ソース部のコンタ
クト用窓開けを行う。そして、全面に400〜500n
m厚のアルミニウム又は1%Si入りアルミニウム等の
スパッタ膜を形成し、汎用フォトリソグラフィ及びエッ
チング技術により、TFTのソース電極26を形成する
と同時に、データライン及びゲートラインを形成する。
その後に、フォーミングガス中、約400℃/1hで、
シンター処理する。
【0250】次いで、図53の(12)に示すように、
図43の(12)と同じ工程において、高密度プラズマ
CVD、触媒CVD法等により、PSG膜(約300n
m厚)及びSiN膜(約300nm厚)からなる絶縁膜
36を全面に形成し、表示用のTFTのドレイン部のコ
ンタクト用窓開けを行う。
【0251】次いで、図53の(13)に示すように、
図44の(13)と同じ工程において、スピンコート等
で2〜3μm厚みの感光性樹脂膜28を形成し、図53
の(14)に示すように、汎用フォトリソグラフィ及び
エッチング技術により、少なくとも画素部に最適な反射
特性と視野角特性を得るような凹凸形状パターンを形成
し、リフローさせて凹凸粗面28Aからなる反射面下部
を形成する。同時に表示用TFTのドレイン部のコンタ
クト用の樹脂窓開けを行う。
【0252】次いで、図53の(14)に示すように、
図44の(15)と同じ工程において、全面に400〜
500nm厚のアルミニウム又は1%Si入りアルミニ
ウム等のスパッタ膜を形成し、汎用フォトリソグラフィ
及びエッチング技術により、表示用TFTのドレイン部
19と接続した凹凸形状のアルミニウム反射部29を形
成する。
【0253】以上のようにして、触媒CVD法により結
晶性サファイア薄膜50を低温ヘテロエピタキシャル成
長のシードとして形成された単結晶シリコン層7を用い
た表示部にボトムゲート型のnMOSLDD−TFT
(周辺部ではpMOSTFT及びnMOSTFTからな
るCMOS駆動回路)を作り込んだ表示部−周辺駆動回
路部一体型のアクティブマトリクス基板30を作製する
ことができる。
【0254】図54は、表示部に設ける上記のボトムゲ
ート型MOSTFTのゲート絶縁膜をMo・Taの陽極
酸化法で形成した例を示す。
【0255】即ち、図50の(2)の工程後に、図54
の(3)に示すようにモリブデン・タンタル合金膜71
を公知の陽極酸化処理することによって、その表面にT
25 からなるゲート絶縁膜74を100〜200n
m厚に形成する。
【0256】この後の工程は、図54の(4)に示すよ
うに、図51の(4)〜(5)の工程と同様にして結晶
性サファイア薄膜50を形成し、触媒CVD法により単
結晶シリコン膜7をヘテロエピタキシャル成長した後、
図51の(6)〜図53の(14)の工程と同様にして
図54の(5)に示すように、アクティブマトリクス基
板30を作製する。
【0257】次に、表示部において、デュアルゲート型
MOSTFTを製造するには、まず、図50の(1)〜
図51の(5)までの工程は、上述したと同様に行う。
【0258】即ち、図55の(6)に示すように、絶縁
膜72、73上に結晶性サファイア薄膜50を形成し、
更に、この結晶性サファイア薄膜50をシードとして単
結晶シリコン層7をヘテロエピタキシャル成長させる。
次いで、図41の(4)と同じ工程において、単結晶シ
リコン薄膜7上の全面に、プラズマCVD、触媒CVD
等によりSiO2 膜(約200nm厚)とSiN膜(約
100nm厚)をこの順に連続形成して絶縁膜80(こ
れは上述の絶縁膜8に相当)を形成し、更に、Mo・T
a合金のスパッタ膜81(500〜600nm厚)(こ
れは上述のスパッタ膜9に相当)を形成する。
【0259】次いで、図55の(7)に示すように、図
41の(5)と同じ工程において、フォトレジストパタ
ーン10を形成し、連続したエッチングによりMo・T
a合金のトップゲート電極82(これは上述のゲート電
極12に相当)と、ゲート絶縁膜83(これは上述のゲ
ート絶縁膜11に相当)を形成し、単結晶シリコン薄膜
層7を露出させる。
【0260】次いで、図55の(8)に示すように、図
41の(6)と同じ工程において、nMOSTFTのト
ップゲート部をフォトレジスト13でカバーし、露出し
た表示用のnMOSTFTのソース/ドレイン領域にリ
ンイオン14をドーピング(イオン注入)して、N-
層のLDD部15を形成する。
【0261】次いで、図55(9)に示すように、図4
2の(7)と同じ工程において、nMOSTFTのゲー
ト部及びLDD部をフォトレジスト16でカバーし、露
出した領域にリン又はひ素イオン17をドーピング(イ
オン注入)して、nMOSTFTのN+ 型層からなるソ
ース部18及びドレイン部19を形成する。
【0262】次いで、図56の(10)に示すように、
図42の(8)と同じ工程において、pMOSTFTの
ゲート部をフォトレジスト20でカバーし、露出した領
域にボロンイオン21をドーピング(イオン注入)して
周辺駆動回路部のpMOSTFTのP+ 層のソース部及
びドレイン部を形成する。
【0263】次いで、図56の(11)に示すように、
図42の(9)と同じ工程において、能動素子部と受動
素子部をアイランド化するため、フォトレジスト24を
設け、能動素子部と受動素子部以外の単結晶シリコン薄
膜層を汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技術で選
択的に除去する。
【0264】次いで、図56の(12)に示すように、
図43の(10)と同じ工程において、プラズマCV
D、高密度プラズマCVD、触媒CVD法等により、S
iO2膜53(約200nm厚)とリンシリケートガラ
ス(PSG)膜54(約300nm厚)を全面に形成す
る。これらの膜53、54は上述の保護膜25に相当す
る。そして、単結晶シリコン層7を活性化処理する。
【0265】次いで、図56の(13)に示すように、
図43の(11)と同じ工程において、ソース部のコン
タクト用窓開けを行う。そして、全面に400〜500
nm厚のアルミニウム又は1%Si入りアルミニウム等
のスパッタ膜を形成し、汎用フォトリソグラフィ及びエ
ッチング技術により、ソース電極26を形成すると同時
に、データライン及びゲートラインを形成する。
【0266】次いで、図57の(14)に示すように、
図44の(13)と同じ工程でPSG膜(約300nm
厚)及びSiN膜(約300nm厚)からなる絶縁膜3
6を全面に形成し、表示用のTFTのドレイン部のコン
タクト用窓開けを行う。
【0267】次いで、図57の(15)に示すように、
全面に、スピンコート等で2〜3μm厚みの感光性樹脂
膜28を形成し、図57の(16)に示すように、図4
4の(14)、(15)の工程と同様に、少なくとも画
素部に凹凸粗面28Aからなる反射面下部を形成し、同
時に表示用TFTのドレイン部のコンタクト用の樹脂窓
開けを行い、更に表示用TFTのドレイン部19と接続
した、最適な反射特性と視野角特性を得るための凹凸形
状のアルミニウム反射部29を形成する。
【0268】以上のようにして、触媒CVD法により結
晶性サファイア薄膜50をヘテロエピタキシャル成長の
シードとして形成された単結晶シリコン層7を用い、表
示部にデュアルゲート型のnMOSLDDTFTを、周
辺駆動回路部にpMOSTFT及びnMOSTFTから
なるCMOS駆動回路を作り込んだ表示部−周辺駆動回
路部一体型のアクティブマトリクス基板30を作製する
ことができる。
【0269】<第11の実施の形態>図58〜図60
は、本発明の第11の実施の形態を示すものである。
【0270】本実施の形態では、上述した実施の形態と
は異なり、トップゲート部のゲート電極をアルミニウム
等の比較的耐熱性の低い材料で形成している。
【0271】まず、表示部及び周辺駆動回路部共にトッ
プゲート型MOSTFTを設ける場合には、上述した第
8の実施の形態における図40の(1)〜(3)までの
工程は同様に行って、図58の(3)に示すように、周
辺駆動回路部のpMOSTFT部にN型ウエル7Aを形
成する。
【0272】次いで、図58の(4)に示すように、周
辺駆動領域のnMOS及びpMOSTFT全部と、表示
領域のnMOSTFTのゲート部をフォトレジスト13
でカバーし、露出したnMOSTFTのソース/ドレイ
ン領域にリンイオン14を例えば20kVで5×1013
atoms/cm2 のドーズ量でドーピング(イオン注
入)して、N- 型層からなるLDD部15を自己整合的
に形成する。
【0273】次いで、図59の(5)に示すように、周
辺駆動領域のpMOSTFT全部と、周辺駆動領域のn
MOSTFTのゲート部と、表示領域のnMOSTFT
のゲート及びLDD部とをフォトレジスト16でカバー
し、露出した領域にリン又はひ素イオン17を例えば2
0kVで5×1015atoms/cm2 のドーズ量でド
ーピング(イオン注入)して、nMOSTFTのN+
層からなるソース部18及びドレイン部19とLDD部
15とを形成する。この場合、仮想線のようにレジスト
13を残し、これを覆うようにレジスト16を設けれ
ば、レジスト16形成時のマスクの位置合せをレジスト
13を目安にでき、マスク合せが容易となり、アライメ
ントずれも少なくなる。
【0274】次いで、図59の(6)に示すように、周
辺駆動領域のnMOSTFT及び表示領域のnMOST
FTの全部とpMOSTFTのゲート部をフォトレジス
ト20でカバーし、露出した領域にボロンイオン21を
例えば10kVで5×1015atoms/cm2 のドー
ズ量でドーピング(イオン注入)してpMOSTFTの
+ 層のソース部22及びドレイン部23を形成する。
【0275】次いで、レジスト20の除去後に、図59
の(7)に示すように、単結晶シリコン層7、7Aを上
述したと同様に活性化処理し、更に表面にゲート絶縁膜
12、ゲート電極材料(アルミニウム又は1%Si入り
アルミニウム等)11を形成する。ゲート電極材料層1
1は真空蒸着法又はスパッタ法で形成可能である。
【0276】次いで、上述したと同様に、各ゲート部を
パターニングした後、能動素子部と受動素子部をアイラ
ンド化し、更に図60の(8)に示すように、SiO2
膜(約200nm厚)及びリンシリケートガラス(PS
G)膜(約300nm厚)をこの順に全面に連続形成し
て保護膜25を形成する。
【0277】次いで、図60の(9)に示すように、汎
用フォトリソグラフィ及びエッチング技術により、周辺
駆動回路の全TFTのソース/ドレイン部、及び表示用
TFTのソース部のコンタクト用窓開けを行う。
【0278】そして、全面に500〜600nm厚のア
ルミニウム又は1%Si入りアルミニウム等のスパッタ
膜を形成し、汎用フォトリソグラフィ及びエッチング技
術により、周辺駆動回路及び表示部のすべてのTFTの
ソース電極26と周辺駆動回路部のドレイン電極27を
形成すると同時に、データライン及びゲートラインを形
成する。その後に、フォーミングガス(N2 +H2
中、約400℃/1hで、シンター処理する。
【0279】次いで、図43の(12)〜図44の(1
5)と同様にして単結晶シリコン層7を用いた表示部及
び周辺駆動回路部にそれぞれ、アルミニウムをゲート電
極とするトップゲート型のnMOSLDD−TFT、p
MOSTFT及びnMOSTFTで構成するCMOS駆
動回路を作り込んだ表示部−周辺駆動回路部一体型のア
クティブマトリクス基板30を作製することができる。
【0280】本実施の形態では、単結晶シリコン層7の
活性化処理後にアルミニウム又は1%Si入りアルミニ
ウム等のゲート電極11を形成しているので、その活性
化処理時の熱の影響はゲート電極材料の耐熱性とは無関
係となるため、トップゲート電極材料として比較的耐熱
性が低く、低コストのアルミニウム又は1%Si入りア
ルミニウム又は銅等でも使用可能となり、電極材料の選
択の幅も広がる。これは、表示部がボトムゲート型MO
STFTの場合も同様である。
【0281】次に、表示部にデュアルゲート型MOST
FT、周辺駆動回路にトップゲート型MOSTFTを設
ける場合には、上述した第3の実施の形態における図2
8の(6)〜図30の(13)で述べた工程と同様に行
って、表示部及び周辺駆動回路部にそれぞれ、アルミニ
ウム等をゲート電極とするデュアルゲート型のnMOS
LDD−TFT、pMOSTFT及びnMOSTFTで
構成するCMOS駆動回路を作り込んだ表示部−周辺駆
動回路部一体型のアクティブマトリクス基板30を作製
することができる。
【0282】<第12の実施の形態>図61〜図62
は、本発明の第12の実施の形態を示すものである。
【0283】図61の例は、上述の第8の実施の形態に
おいて、自己整合型LDD構造のTFT、例えばトップ
ゲート型LDD−TFTを複数個連ねたダブルゲート型
MOSTFTに関するものである。
【0284】図62の例は、ボトムゲート型MOSTF
Tをダブルゲート構造としたもの(A)と、デュアルゲ
ート型MOSTFTをダブルゲート構造としたもの
(B)である。
【0285】これらのダブルゲート型MOSTFTも、
上述した図36〜図38で述べたと同様の利点を有す
る。
【0286】<第13の実施の形態>図63〜図71
は、本発明の第13の実施の形態を示すものである。
【0287】上述したように、トップゲート型、ボトム
ゲート型、デュアルゲート型の各TFTはそれぞれ構造
上、機能上の差異又は特長があることから、これらを表
示部と周辺駆動回路部において採用する際に、これら各
部間でTFTを種々に組み合わせて設けることが有利な
ことがある。
【0288】例えば、図63に示すように、表示部にト
ップゲート型、ボトムゲート型、デュアルゲート型のい
ずれかのMOSTFTを採用した場合、周辺駆動回路に
はトップゲート型MOSTFT、ボトムゲート型MOS
TFT、デュアルゲート型MOSTFTのうち、少なく
ともトップゲート型を採用するか、或いはそれらが混在
することも可能である。この組み合わせは12通り(N
o.1〜No.12)挙げられる。特に、周辺駆動回路のMOS
TFTにデュアルゲート構造を用いると、このようなデ
ュアルゲート構造は、上下のゲート部の選択によってト
ップゲート型にもボトムゲート型にも容易に変更するこ
とができ、また、周辺駆動回路の一部に大きな駆動能力
のTFTが必要な場合は、デュアルゲート型が必要とな
る場合もある。例えば、LCD以外の電気光学装置とし
て本発明を有機ELやFED等に適用する場合は必要で
あると考えられる。
【0289】図64及び図65は表示部のMOSTFT
がLDD構造でないとき、図66及び図67は表示部の
MOSTFTがLDD構造であるとき、図68及び図6
9は周辺駆動回路部のMOSTFTがLDD構造のTF
Tを含むとき、図70及び図71は周辺駆動回路部と表
示部の双方がLDD構造のMOSTFTを含むときのそ
れぞれにおいて、周辺駆動回路部と表示部の各MOST
FTの組み合わせをチャンネル導電型別に示した各種の
例(No.1〜No.216)を示す。
【0290】このように、図63に示したゲート構造別
の組み合わせは、具体的には図64〜図71に示したよ
うになる。これは、周辺駆動回路部がトップゲート型と
他のゲート型との混在したMOSTFTからなっている
場合も、同様の組み合わせが可能である。なお、図63
〜図71に示したTFTの各種組合せは、TFTのチャ
ンネル領域などを単結晶シリコンで形成する場合に限ら
ず、多結晶シリコンやアモルファスシリコン(但し、表
示部のみ)で形成する場合も同様に適用可能である。
【0291】<第14の実施の形態>図72〜図73
は、本発明の第14の実施の形態を示すものである。
【0292】本実施の形態では、アクティブマトリクス
駆動LCDにおいて、周辺駆動回路部は、駆動能力の向
上の点から、本発明に基づいて上述の単結晶シリコン層
を用いたTFTを設ける。但し、これはトップゲート型
に限らず、他のゲート型が混在してよいし、チャンネル
導電型も種々であってもよく、また単結晶シリコン層以
外の多結晶シリコン層を用いたMOSTFTが含まれて
いてもよい。これに対し、表示部のMOSTFTは、単
結晶シリコン層を用いるのが望ましいが、これに限ら
ず、多結晶シリコンやアモルファスシリコン層を用いた
ものであってよく、或いは3種のシリコン層の少なくと
も2種が混在したものであってもよい。但し、表示部を
nMOSTFTで形成するときは、アモルファスシリコ
ン層を用いても実用的なスイッチング速度は得られる
が、単結晶シリコン又は多結晶シリコン層の方がTFT
面積を小さくでき、画素欠陥の減少の面でもアモルファ
スシリコンよりは有利である。なお、既述したヘテロエ
ピタキシャル成長時に単結晶シリコンだけでなく、多結
晶シリコンも同時に生じ、いわゆるCGS(Continuous
grain silicon)構造も含まれることもあるが、これも
能動素子と受動素子の形成に利用できる。
【0293】図72には、各部間でのMOSTFTの各
種組み合わせ例(A)、(B)、(C)を示し、図73
にはその具体例を例示した。単結晶シリコンを用いる
と、電流駆動能力が向上するため、素子を小さくでき、
大画面化が可能となり、表示部では開口率が向上する。
【0294】なお、周辺駆動回路部では、上記のMOS
TFTだけでなく、ダイオード、キャパシタンス、抵
抗、インダクタンス等を集積した電子回路が絶縁基板
(ガラス基板等)に一体形成されてよいことは勿論であ
る。
【0295】<第15の実施の形態>図74は、本発明
の第15の実施の形態例を示すものである。
【0296】本実施の形態は、上述した各実施の形態が
アクティブマトリクス駆動の例についてのものであるの
に対し、本発明をパッシブマトリクス駆動に適用したも
のである。
【0297】即ち、表示部は、上述したMOSTFTの
如きスイッチング素子を設けず、対向する基板に形成し
た一対の電極間に印加する電圧による電位差でのみ表示
部の入射光又は反射光が調光される。こうした調光素子
には、反射型、透過型のLCDをはじめ、有機EL(エ
レクトロルミネセンス表示素子)、FED(電界放出型
表示素子)、LEPD(発光ポリマー表示素子)、LE
D(発光ダイオード表示素子)なども含まれる。
【0298】<第16の実施の形態>図75は、本発明
の第16の実施の形態を示すものである。
【0299】本実施の形態は、本発明をLCD以外の電
気光学装置である有機又は無機EL(エレクトロルミネ
センス)素子やFED(電界放出型表示素子)、LEP
D(発光ポリマー表示素子)、LED(発光ダイオード
表示素子)などに適用したものである。
【0300】即ち、図75(A)には、アクティブマト
リクス駆動のEL素子を示し、例えばアモルファス有機
化合物を用いた有機EL層(又はZnS:Mnを用いた
無機EL層)90を基板1上に設け、その下部に既述し
た透明電極(ITO)41を形成し、上部に陰極91を
形成し、これら両極間の電圧印加によって所定色の発光
がフィルタ61を通して得られる。
【0301】この際、アクティブマトリクス駆動により
透明電極41へデータ電圧を印加するために、基板1上
のサファイア膜50及び段差4をシードとして触媒CV
D法によりヘテロエピタキシャル成長させた単結晶シリ
コン層を用いた本発明による単結晶シリコンMOSTF
T(即ち、nMOSLDD−TFT)が基板1上に作り
込まれている。同様のTFTは周辺駆動回路にも設けら
れる。このEL素子は、単結晶シリコン層を用いたMO
SLDD−TFTで駆動しているので、スイッチング速
度が早く、またリーク電流も少ない。なお、上記のフィ
ルタ61は、EL層90が特定色を発光するものであれ
ば、省略可能である。
【0302】なお、EL素子の場合、駆動電圧が高いた
め、周辺駆動回路部には、上記のMOSTFT以外に、
高耐圧のドライバ素子(高耐圧cMOSTFTとバイポ
ーラ素子など)を設けるのが有利である。
【0303】図75(B)は、パッシブマトリクス駆動
のFEDを示すが、対向するガラス基板1−32間の真
空部において、両電極92−93間の印加電圧によって
冷陰極94から放出された電子をゲートライン95の選
択によって対向する螢光体層96へ入射させ、所定色の
発光を得るものである。
【0304】ここで、エミッタライン92は、周辺駆動
回路へ導かれ、データ電圧で駆動されるが、その周辺駆
動回路には、本発明に基づいて単結晶シリコン層を用い
たMOSTFTが設けられ、エミッタライン92の高速
駆動に寄与している。なお、このFEDは、各画素に上
記のMOSTFTを接続することにより、アクティブマ
トリクス駆動させることも可能である。
【0305】なお、図75(A)の素子において、EL
層90の代わりに公知の発光ポリマーを用いれば、パッ
シブマトリクス又はアクティブマトリクス駆動の発光ポ
リマー表示装置(LEPD)として構成することができ
る。その他、図75(B)の素子において、ダイアモン
ド薄膜をカソード側に用いたFEDと類似のデバイスも
構成できる。また、発光ダイオードにおいて、発光部に
本発明によりエピタキシャル成長させた単結晶シリコン
のMOSTFTにより、例えばガリウム系(ガリウム・
アルミニウム・ひ素など)の膜からなる発光部を駆動で
きる。或いは、本発明のエピタキシャル成長法で発光部
の膜を単結晶成長させることも考えられる。
【0306】以上に述べた本発明の実施の形態は、本発
明の技術的思想に基いて種々変形が可能である。
【0307】例えば、上述した触媒CVD法による単結
晶シリコン膜7の成膜時に、ジボラン(B2 6 )、ホ
スフィン(PH3 )、アルシン(AsH3 )、スチビン
(SbH3 )などを供給し、この供給ガスの分解により
例えばボロン、リン、アンチモン、ひ素などを単結晶シ
リコン膜7に適量ドープすれば、成長するシリコンエピ
タキシャル成長層7のP型又はN型の導電型や、そのキ
ャリア濃度を任意に制御することができる。また、単結
晶シリコン膜7は、高密度プラズマCVD法、例えばE
CR(電子サイクロトロン共鳴)プラズマCVDによっ
ても形成可能である。
【0308】また、ガラス基板からのイオンの拡散防止
のために基板表面にSiN膜(例えば50〜200nm
厚)、更には必要に応じてSiO2 膜(例えば100n
m厚)を設けてよく、またこれらの膜に既述した如き段
差4を形成してもよい。上述した段差はRIE以外にも
イオンミリング法などによっても形成可能である。ま
た、上述したように、段差4を基板1に形成する以外に
も、結晶性サファイア膜又はサファイア基板自体の厚み
内に段差4を形成してもよいことは勿論である。
【0309】また、上述したサファイア(Al2 3
に代えて、単結晶シリコンと格子整合の良好なスピネル
構造体(例えばマグネシアスピネル)(MgO・Al2
3)や、CaF2 、SrF2 、BaF2 、BP、(Y
2 3 m 、(ZrO2 1-m等が使用可能である。
【0310】また、本発明は周辺駆動回路のTFTに好
適なものであるが、それ以外にもダイオードなどの素子
の能動領域や、抵抗、キャパシタンス、インダクタンス
などの受動領域を本発明による単結晶シリコン層で形成
することも可能である。
【0311】
【発明の作用効果】本発明によれば、単結晶シリコンな
どの単結晶半導体と格子整合の良い結晶性サファイア膜
などの物質層をシードにして触媒CVD法や高密度プラ
ズマCVD法等で特に単結晶シリコンをヘテロエピタキ
シャル成長させ、得られた単結晶シリコン薄膜層を表示
部−周辺駆動回路一体型のLCDなどの電気光学装置の
周辺駆動回路部のトップゲート型MOSTFTなどの能
動素子と受動素子の少なくとも能動素子に用いているの
で、次の(A)〜(G)に示す顕著な作用効果を得るこ
とができる。
【0312】(A)単結晶シリコンと格子整合の良い物
質層(例えば結晶性サファイア膜)を基板に形成し、そ
の物質層をシードとしてヘテロエピタキシャル成長させ
ることにより、540cm2 /v・sec以上の高い電
子移動度の単結晶シリコン薄膜の如き単結晶半導体層が
得られるので、高性能ドライバ内蔵の表示用薄膜半導体
装置などの電気光学装置の製造が可能となる。
【0313】(B)特にこの単結晶シリコン薄膜による
単結晶シリコントップゲート型TFTは、高いスイッチ
ング特性を有し、LDD構造を有するnMOS又はpM
OS又はcMOSTFTの表示部と、高い駆動能力のc
MOS、又はnMOS又はpMOSTFT又はこれらの
混在からなる周辺駆動回路とを一体化した構成が可能と
なり、高画質、高精細、狭額縁、高効率、大画面の表示
パネルが実現する。
【0314】(C)上記した物質層をヘテロエピタキシ
ャル成長のシードとして用い、かつこの物質層上に、触
媒CVD法(触媒を用いた化学的気相成長:基板温度2
00〜800℃、特に300〜400℃)等の低温成膜
技術で単結晶シリコン層を形成できるから、基板上に低
温で単結晶シリコンなどの単結晶半導体層を均一に形成
することができる。従って、歪点の比較的低いガラス基
板や耐熱性有機基板などの入手し易く、低コストで物性
も良好な基板を用いることができ、また基板の大型化も
可能となる。
【0315】(D)固相成長法の場合のような中温で長
時間のアニールや、エキシマレーザーアニールが不要と
なるから、生産性が高く、高価な製造設備が不要でコス
トダウンが可能となる。
【0316】(E)このヘテロエピタキシャル成長で
は、結晶性サファイアなどの物質層の結晶性、触媒CV
D等のガス組成比や、基板加熱温度、冷却速度等の調整
により、広範囲のP型又はN型等の導電型と高移動度の
単結晶シリコン薄膜が容易に得られるので、Vth調整
が容易であり、低抵抗化による高速動作が可能である。
【0317】(F)また、触媒CVD等による単結晶シ
リコンの成膜時に3族又は5族の不純物元素(ボロン、
リン、アンチモン、ひ素、ビスマス、アルミニウムな
ど)をドーピングガスから別途適量ドープしておけば、
ヘテロエピタキシャル成長による単結晶シリコン薄膜の
不純物種及び/又はその濃度、即ちP型/N型等の導電
型及び/又はキャリア濃度を任意に制御することができ
る。
【0318】(G)結晶性サファイア薄膜などの上記物
質層は、様々な原子の拡散バリアになるため、ガラス基
板からの不純物の拡散を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるLCD(液晶
表示装置)の製造プロセスを工程順に示す断面図であ
る。
【図2】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断面
図である。
【図3】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断面
図である。
【図4】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断面
図である。
【図5】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断面
図である。
【図6】同、LCDの要部断面図である。
【図7】同、LCDの製造の用いる触媒CVD装置の概
略図である。
【図8】非晶質基板上のシリコン結晶成長の状況を説明
するための概略斜視図である。
【図9】グラフォエピタキシャル成長技術における各種
段差形状とシリコン成長結晶方位を示す概略断面図であ
る。
【図10】本発明の第1の実施の形態によるLCDの全
体の概略レイアウトを示す斜視図である。
【図11】同、LCDの等価回路図である。
【図12】同、LCDの概略構成図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態によるLCDの製
造プロセスを工程順に示す断面図である。
【図14】同、LCDの要部断面図である。
【図15】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態によるLCDの要
部断面図である。
【図17】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図18】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図19】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図20】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図21】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図22】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図23】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図24】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図25】本発明の第4の実施の形態によるLCDの製
造プロセスを工程順に示す断面図である。
【図26】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図27】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図28】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図29】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図30】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図31】同、LCDの製造時の要部断面図である。
【図32】同、LCDの製造時の要部断面図である。
【図33】本発明の第5の実施の形態によるLCDの各
種TFTを示す平面図又は断面図である。
【図34】同、LCDの製造時の各種TFTを示す断面
図である。
【図35】同、LCDの要部断面図である。
【図36】本発明の第6の実施の形態によるLCDの要
部断面図又は平面図である。
【図37】同、LCDの各種TFTの要部断面図であ
る。
【図38】同、LCDのTFTの等価回路図である。
【図39】本発明の第7の実施の形態によるLCDのT
FTの要部断面図である。
【図40】本発明の第8の実施の形態によるLCDの製
造プロセスを工程順に示す断面図である。
【図41】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図42】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図43】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図44】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図45】同、LCDの要部断面図である。
【図46】本発明の第9の実施の形態によるLCDの製
造プロセスを工程順に示す断面図である。
【図47】同、LCDの要部断面図である。
【図48】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図49】本発明の第10の実施の形態によるLCDの
要部断面図である。
【図50】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図51】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図52】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図53】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図54】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図55】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図56】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図57】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図58】本発明の第11の実施の形態によるLCDの
製造プロセスを工程順に示す断面図である。
【図59】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図60】同、LCDの製造プロセスを工程順に示す断
面図である。
【図61】本発明の第12の実施の形態によるLCDの
要部断面図又は平面図である。
【図62】同、LCDの各種TFTの要部断面図であ
る。
【図63】本発明の第13の実施の形態によるLCDの
各部TFTの組み合せを示す図である。
【図64】同、LCDの各部TFTの組み合せを示す図
である。
【図65】同、LCDの各部TFTの組み合せを示す図
である。
【図66】同、LCDの各部TFTの組み合せを示す図
である。
【図67】同、LCDの各部TFTの組み合せを示す図
である。
【図68】同、LCDの各部TFTの組み合せを示す図
である。
【図69】同、LCDの各部TFTの組み合せを示す図
である。
【図70】同、LCDの各部TFTの組み合せを示す図
である。
【図71】同、LCDの各部TFTの組み合せを示す図
である。
【図72】本発明の第14の実施の形態によるLCDの
概略レイアウト図である。
【図73】同、LCDの各部TFTの組み合わせを示す
図である。
【図74】本発明の第15の実施例によるデバイスの概
略レイアウト図である。
【図75】本発明の第16の実施の形態によるEL及び
FEDの要部断面図である。
【符号の説明】
1…ガラス(又は石英)基板、4…段差、7…単結晶シ
リコン層、9…Mo・Ta層、11…ゲート電極、12
…ゲート酸化膜、14、17…N型不純物イオン、15
…LDD部、18、19…N+ 型ソース又はドレイン領
域、21…P型不純物イオン、22、23…P+ 型ソー
ス又はドレイン領域、25、36…絶縁膜、26、2
7、31、41…電極、28…平坦化膜、28A…粗面
(凹凸)、29…反射膜(又は電極)、30…LCD
(TFT)基板、33、34…配向膜、35…液晶、3
7、46…カラーフィルタ層、43…ブラックマスク
層、50…結晶性サファイア薄膜、100…水素化ケイ
素ガス、101…堆積室、103…触媒体、104…外
部加熱手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 勇一 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 矢木 肇 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H092 JA25 JA26 JA29 JA35 JA38 JA42 JA43 JA44 JA46 JB13 JB23 JB32 JB33 JB42 JB54 JB56 JB63 JB69 KA04 KA07 KA12 KB14 KB23 MA07 MA14 MA15 MA16 MA18 MA19 MA20 MA23 MA29 MA35 MA37 MA41 NA24 NA25 NA27 NA29 PA06 PA08 QA07

Claims (176)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画素電極が配された表示部と、この表示
    部の周辺に配された周辺駆動回路部とを第1の基板上に
    有し、この第1の基板と第2の基板との間に所定の光学
    材料を介在させてなる電気光学装置において、 前記第1の基板の一方の面上に、単結晶シリコンの如き
    単結晶半導体と格子整合の良い物質層が形成され、 この物質層を含む前記第1の基板上に単結晶シリコン層
    の如き単結晶半導体層が形成され、 この単結晶半導体層が能動素子及び受動素子のうちの少
    なくとも能動素子を構成していることを特徴とする、電
    気光学装置。
  2. 【請求項2】 前記単結晶シリコン層をチャンネル領
    域、ソース領域及びドレイン領域とし、前記チャンネル
    領域の上部にゲート部を有するトップゲート型の第1の
    薄膜トランジスタが前記周辺駆動回路部の少なくとも一
    部を構成している、請求項1に記載した電気光学装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の基板として絶縁基板が用いら
    れ、前記物質層がサファイア、スピネル構造体、フッ化
    カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、
    リン化ボロン、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウム
    からなる群より選ばれた物質で形成されている、請求項
    1に記載した電気光学装置。
  4. 【請求項4】 前記単結晶シリコン層の3族又は5族の
    不純物種及び/又はその濃度が制御されている、請求項
    1に記載した電気光学装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の基板と前記単結晶シリコン層
    との間に拡散バリア層が設けられている、請求項1に記
    載した電気光学装置。
  6. 【請求項6】 前記単結晶シリコン層下の前記ゲート部
    がその側端部にて台形状となっている、請求項1に記載
    した電気光学装置。
  7. 【請求項7】 前記周辺駆動回路部において、前記第1
    の薄膜トランジスタ以外に、多結晶又はアモルファスシ
    リコン層をチャンネル領域とし、このチャンネル領域の
    上部及び/又は下部にゲート部を有するトップゲート
    型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型の薄膜トラン
    ジスタ、或いは、前記単結晶シリコン層又は多結晶シリ
    コン層又はアモルファスシリコン層を用いたダイオー
    ド、抵抗、キャパシタンス、インダクタンス素子などが
    設けられている、請求項1に記載した電気光学装置。
  8. 【請求項8】 前記表示部において前記画素電極をスイ
    ッチングするためのスイッチング素子が前記第1の基板
    上に設けられている、請求項2に記載した電気光学装
    置。
  9. 【請求項9】 前記第1の薄膜トランジスタが、チャン
    ネル領域の上部及び/又は下部にゲート部を有するトッ
    プゲート型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型の中
    から選ばれた少なくともトップゲート型からなり、か
    つ、前記スイッチング素子が、前記トップゲート型、前
    記ボトムゲート型又は前記デュアルゲート型の第2の薄
    膜トランジスタである、請求項8に記載した電気光学装
    置。
  10. 【請求項10】 前記チャンネル領域の下部に設けられ
    たゲート電極は耐熱性材料で形成されている、請求項9
    に記載した電気光学装置。
  11. 【請求項11】 前記周辺駆動回路部及び前記表示部の
    薄膜トランジスタがnチャンネル型、pチャンネル型又
    は相補型の絶縁ゲート電界効果トランジスタを構成して
    いる、請求項9に記載した電気光学装置。
  12. 【請求項12】 前記周辺駆動回路部の前記薄膜トラン
    ジスタが相補型とnチャンネル型との組、相補型とpチ
    ャンネル型との組、又は相補型とnチャンネル型とpチ
    ャンネル型との組からなる、請求項11に記載した電気
    光学装置。
  13. 【請求項13】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記表
    示部の薄膜トランジスタの少なくとも一部がLDD(Li
    ghtly doped drain)構造を有し、このLDD構造がゲー
    トとソース又はドレインとの間にLDD部が存在するシ
    ングルタイプ、又はゲートとソース及びドレインとの間
    にLDD部をそれぞれ有するダブルタイプである、請求
    項9に記載した電気光学装置。
  14. 【請求項14】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記表
    示部の薄膜トランジスタが、シングルゲート又はマルチ
    ゲートに構成され、マルチゲートの場合には、チャンネ
    ル領域内に2以上の分岐した同電位の、又は分割された
    異電位又は同電位のゲート電極を有する、請求項9に記
    載した電気光学装置。
  15. 【請求項15】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記表
    示部のn又はpチャンネル型の薄膜トランジスタがデュ
    アルゲート型であるときには、上部又は下部ゲート電極
    が電気的にオープンとされるか或いは任意の負電圧(n
    チャンネル型の場合)又は正電圧(pチャンネル型の場
    合)が印加され、ボトムゲート型又はトップゲート型の
    薄膜トランジスタとして動作される、請求項9に記載し
    た電気光学装置。
  16. 【請求項16】 前記周辺駆動回路部の薄膜トランジス
    タがnチャンネル型、pチャンネル型又は相補型の前記
    第1の薄膜トランジスタであり、前記表示部の薄膜トラ
    ンジスタが、単結晶シリコン層をチャンネル領域とする
    ときはnチャンネル型、pチャンネル型又は相補型であ
    り、多結晶シリコン層をチャンネル領域とするときには
    nチャンネル型、pチャンネル型又は相補型であり、ア
    モルファスシリコン層をチャンネル領域とするときには
    nチャンネル型、pチャンネル型又は相補型である、請
    求項11に記載した電気光学装置。
  17. 【請求項17】 前記第1の基板上に段差が形成され、
    この段差を含む前記第1の基板上に前記物質層が形成さ
    れ、この物質層上に前記単結晶シリコン層が形成されて
    いる、請求項1に記載した電気光学装置。
  18. 【請求項18】 断面において底面に対し側面が直角状
    若しくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記段
    差が形成され、この段差が前記物質層と共に前記単結晶
    シリコン層のエピタキシャル成長時のシードとなってい
    る、請求項17に記載した電気光学装置。
  19. 【請求項19】 前記第1の薄膜トランジスタが、前記
    第1の基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差
    による基板凹部内及び/又は外に設けられている、請求
    項18に記載した電気光学装置。
  20. 【請求項20】 前記段差が、前記能動素子である薄膜
    トランジスタのチャンネル領域、ソース領域及びドレイ
    ン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿って
    形成されている、請求項17に記載した電気光学装置。
  21. 【請求項21】 前記物質層に段差が形成され、この段
    差を含む前記物質層上に前記単結晶シリコン層が形成さ
    れている、請求項1に記載した電気光学装置。
  22. 【請求項22】 断面において底面に対し側面が直角状
    若しくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記段
    差が形成され、この段差が前記物質層と共に前記単結晶
    シリコン層のエピタキシャル成長時のシードとなってい
    る、請求項21に記載した電気光学装置。
  23. 【請求項23】 前記能動素子及び/又は受動素子が、
    前記第1の基板及び/又はその上の膜に形成された前記
    段差による基板凹部内及び/又は外に設けられている、
    請求項21に記載した電気光学装置。
  24. 【請求項24】 前記段差が、前記能動素子である薄膜
    トランジスタのチャンネル領域、ソース領域及びドレイ
    ン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿って
    形成されている、請求項21に記載した電気光学装置。
  25. 【請求項25】 前記第1の基板の前記一方の面上に段
    差が形成され、この段差を含む前記第1の基板上に単結
    晶、多結晶又はアモルファスシリコン層が形成され、前
    記第2の薄膜トランジスタが、前記単結晶、多結晶又は
    アモルファスシリコン層をチャンネル領域、ソース領域
    及びドレイン領域とし、前記チャンネル領域の上部及び
    /又は下部にゲート部を有する、請求項9に記載した電
    気光学装置。
  26. 【請求項26】 断面において底面に対し側面が直角状
    若しくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記段
    差が形成され、この段差が前記単結晶シリコン層のエピ
    タキシャル成長時のシードとなっている、請求項25に
    記載した電気光学装置。
  27. 【請求項27】 前記第1及び/又は第2の薄膜トラン
    ジスタのソース又はドレイン電極が前記段差を含む領域
    上に形成されている、請求項25に記載した電気光学装
    置。
  28. 【請求項28】 前記第2の薄膜トランジスタが、前記
    第1の基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差
    による基板凹部内及び/又は外に設けられている、請求
    項25に記載した電気光学装置。
  29. 【請求項29】 前記単結晶、多結晶又はアモルファス
    シリコン層の3族又は5族の不純物種及び/又はその濃
    度が制御されている、請求項25に記載した電気光学装
    置。
  30. 【請求項30】 前記段差が、前記第2の薄膜トランジ
    スタの前記チャンネル領域、前記ソース領域及び前記ド
    レイン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿
    って形成されている、請求項25に記載した電気光学装
    置。
  31. 【請求項31】 前記単結晶、多結晶又はアモルファス
    シリコン層下のゲート電極がその側端部にて台形状にな
    っている、請求項25に記載した電気光学装置。
  32. 【請求項32】 前記第1の基板と前記単結晶、多結晶
    又はアモルファスシリコン層との間に拡散バリア層が設
    けられている、請求項25に記載した電気光学装置。
  33. 【請求項33】 前記第1の基板がガラス基板又は耐熱
    性有機基板である、請求項1に記載した電気光学装置。
  34. 【請求項34】 前記第1の基板が光学的に不透明又は
    透明である、請求項1に記載した電気光学装置。
  35. 【請求項35】 前記画素電極が反射型又は透過型の表
    示部用として設けられている、請求項1に記載した電気
    光学装置。
  36. 【請求項36】 前記表示部が前記画素電極とカラーフ
    ィルタ層との積層構造を有している、請求項1に記載し
    た電気光学装置。
  37. 【請求項37】 前記画素電極が反射電極であるとき
    は、樹脂膜に凹凸が形成され、この上に画素電極が設け
    られ、また前記画素電極が透明電極であるときは、透明
    平坦化膜によって表面が平坦化され、この平坦化面上に
    前記画素電極が設けられている、請求項1に記載した電
    気光学装置。
  38. 【請求項38】 前記表示部が前記スイッチング素子に
    よる駆動で発光又は調光を行うように構成された、請求
    項8に記載した電気光学装置。
  39. 【請求項39】 前記表示部に複数の前記画素電極がマ
    トリクス状に配列され、これらの画素電極のそれぞれに
    前記スイッチング素子が接続されている、請求項8に記
    載した電気光学装置。
  40. 【請求項40】 液晶表示装置、エレクトロルミネセン
    ス表示装置、電界放出型表示装置、発光ポリマー表示装
    置、発光ダイオード表示装置などとして構成された、請
    求項1に記載した電気光学装置。
  41. 【請求項41】 画素電極が配された表示部と、この表
    示部の周辺に配された周辺駆動回路部とを基板上に有す
    る、電気光学装置用の駆動基板において、 前記第1の基板の一方の面上に、単結晶シリコンの如き
    単結晶半導体と格子整合の良い物質層が形成され、 この物質層を含む前記第1の基板上に単結晶シリコン層
    の如き単結晶半導体層が形成され、 この単結晶半導体層が能動素子及び受動素子のうちの少
    なくとも能動素子を構成していることを特徴とする、電
    気光学装置用の駆動基板。
  42. 【請求項42】 前記単結晶シリコン層をチャンネル領
    域、ソース領域及びドレイン領域とし、前記チャンネル
    領域の上部にゲート部を有するトップゲート型の第1の
    薄膜トランジスタが前記周辺駆動回路部の少なくとも一
    部を構成している、請求項41に記載した電気光学装置
    用の駆動基板。
  43. 【請求項43】 前記基板として絶縁基板が用いられ、
    前記物質層がサファイア、スピネル構造体、フッ化カル
    シウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、リン
    化ボロン、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウムから
    なる群より選ばれた物質で形成されている、請求項41
    に記載した電気光学装置用の駆動基板。
  44. 【請求項44】 前記単結晶シリコン層の3族又は5族
    の不純物種及び/又はその濃度が制御されている、請求
    項41に記載した電気光学装置用の駆動基板。
  45. 【請求項45】 前記基板と前記単結晶シリコン層との
    間に拡散バリア層が設けられている、請求項41に記載
    した電気光学装置用の駆動基板。
  46. 【請求項46】 前記単結晶シリコン層下の前記ゲート
    部がその側端部にて台形状となっている、請求項41に
    記載した電気光学装置用の駆動基板。
  47. 【請求項47】 前記周辺駆動回路部において、前記第
    1の薄膜トランジスタ以外に、多結晶又はアモルファス
    シリコン層をチャンネル領域とし、このチャンネル領域
    の上部及び/又は下部にゲート部を有するトップゲート
    型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型の薄膜トラン
    ジスタ、或いは、前記単結晶シリコン層又は多結晶シリ
    コン層又はアモルファスシリコン層を用いたダイオー
    ド、抵抗、キャパシタンス、インダクタンス素子などが
    設けられている、請求項41に記載した電気光学装置用
    の駆動基板。
  48. 【請求項48】 前記表示部において前記画素電極をス
    イッチングするためのスイッチング素子が前記基板上に
    設けられている、請求項42に記載した電気光学装置用
    の駆動基板。
  49. 【請求項49】 前記第1の薄膜トランジスタが、チャ
    ンネル領域の上部及び/又は下部にゲート部を有するト
    ップゲート型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型の
    中から選ばれた少なくともトップゲート型からなり、か
    つ、前記スイッチング素子が、前記トップゲート型、前
    記ボトムゲート型又は前記デュアルゲート型の第2の薄
    膜トランジスタである、請求項48に記載した電気光学
    装置用の駆動基板。
  50. 【請求項50】 前記チャンネル領域の下部に設けられ
    たゲート電極は耐熱性材料で形成されている、請求項4
    8に記載した電気光学装置用の駆動基板。
  51. 【請求項51】 前記周辺駆動回路部及び前記表示部の
    薄膜トランジスタがnチャンネル型、pチャンネル型又
    は相補型の絶縁ゲート電界効果トランジスタを構成して
    いる、請求項49に記載した電気光学装置用の駆動基
    板。
  52. 【請求項52】 前記周辺駆動回路部の前記薄膜トラン
    ジスタが相補型とnチャンネル型との組、相補型とpチ
    ャンネル型との組、又は相補型とnチャンネル型とpチ
    ャンネル型との組からなる、請求項51に記載した電気
    光学装置用の駆動基板。
  53. 【請求項53】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記表
    示部の薄膜トランジスタの少なくとも一部がLDD(Li
    ghtly doped drain)構造を有し、このLDD構造がゲー
    トとソース又はドレインとの間にLDD部が存在するシ
    ングルタイプ、又はゲートとソース及びドレインとの間
    にLDD部をそれぞれ有するダブルタイプである、請求
    項49に記載した電気光学装置用の駆動基板。
  54. 【請求項54】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記表
    示部の薄膜トランジスタが、シングルゲート又はマルチ
    ゲートに構成され、マルチゲートの場合には、チャンネ
    ル領域内に2以上の分岐した同電位の、又は分割された
    異電位又は同電位のゲート電極を有する、請求項49に
    記載した電気光学装置用の駆動基板。
  55. 【請求項55】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記表
    示部のn又はpチャンネル型の薄膜トランジスタがデュ
    アルゲート型であるときには、上部又は下部ゲート電極
    が電気的にオープンとされるか或いは任意の負電圧(n
    チャンネル型の場合)又は正電圧(pチャンネル型の場
    合)が印加され、ボトムゲート型又はトップゲート型の
    薄膜トランジスタとして動作される、請求項49に記載
    した電気光学装置用の駆動基板。
  56. 【請求項56】 前記周辺駆動回路部の薄膜トランジス
    タがnチャンネル型、pチャンネル型又は相補型の前記
    第1の薄膜トランジスタであり、前記表示部の薄膜トラ
    ンジスタが、単結晶シリコン層をチャンネル領域とする
    ときはnチャンネル型、pチャンネル型又は相補型であ
    り、多結晶シリコン層をチャンネル領域とするときには
    nチャンネル型、pチャンネル型又は相補型であり、ア
    モルファスシリコン層をチャンネル領域とするときには
    nチャンネル型、pチャンネル型又は相補型である、請
    求項51に記載した電気光学装置用の駆動基板。
  57. 【請求項57】 前記基板上に段差が形成され、この段
    差を含む前記基板上に前記物質層が形成され、この物質
    層上に前記単結晶シリコン層が形成されている、請求項
    41に記載した電気光学装置用の駆動基板。
  58. 【請求項58】 断面において底面に対し側面が直角状
    若しくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記段
    差が形成され、この段差が前記物質層と共に前記単結晶
    シリコン層のエピタキシャル成長時のシードとなってい
    る、請求項57に記載した電気光学装置用の駆動基板。
  59. 【請求項59】 前記第1の薄膜トランジスタが、前記
    基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差による
    基板凹部内及び/又は外に設けられている、請求項58
    に記載した電気光学装置用の駆動基板。
  60. 【請求項60】 前記段差が、前記能動素子である薄膜
    トランジスタのチャンネル領域、ソース領域及びドレイ
    ン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿って
    形成されている、請求項57に記載した電気光学装置用
    の駆動基板。
  61. 【請求項61】 前記物質層に段差が形成され、この段
    差を含む前記物質層上に前記単結晶シリコン層が形成さ
    れている、請求項41に記載した電気光学装置用の駆動
    基板。
  62. 【請求項62】 断面において底面に対し側面が直角状
    若しくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記段
    差が形成され、この段差が前記物質層と共に前記単結晶
    シリコン層のエピタキシャル成長時のシードとなってい
    る、請求項61に記載した電気光学装置用の駆動基板。
  63. 【請求項63】 前記能動素子及び/又は受動素子が、
    前記基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差に
    よる基板凹部内及び/又は外に設けられている、請求項
    61に記載した電気光学装置用の駆動基板。
  64. 【請求項64】 前記段差が、前記能動素子である薄膜
    トランジスタのチャンネル領域、ソース領域及びドレイ
    ン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿って
    形成されている、請求項61に記載した電気光学装置用
    の駆動基板。
  65. 【請求項65】 前記基板の前記一方の面上に段差が形
    成され、この段差を含む前記基板上に単結晶、多結晶又
    はアモルファスシリコン層が形成され、前記第2の薄膜
    トランジスタが、前記単結晶、多結晶又はアモルファス
    シリコン層をチャンネル領域、ソース領域及びドレイン
    領域とし、前記チャンネル領域の上部及び/又は下部に
    ゲート部を有する、請求項49に記載した電気光学装置
    用の駆動基板。
  66. 【請求項66】 断面において底面に対し側面が直角状
    若しくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記段
    差が形成され、この段差が前記単結晶シリコン層のエピ
    タキシャル成長時のシードとなっている、請求項65に
    記載した電気光学装置用の駆動基板。
  67. 【請求項67】 前記第1及び/又は第2の薄膜トラン
    ジスタのソース又はドレイン電極が前記段差を含む領域
    上に形成されている、請求項65に記載した電気光学装
    置用の駆動基板。
  68. 【請求項68】 前記第2の薄膜トランジスタが、前記
    基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差による
    基板凹部内及び/又は外に設けられている、請求項65
    に記載した電気光学装置用の駆動基板。
  69. 【請求項69】 前記単結晶、多結晶又はアモルファス
    シリコン層の3族又は5族の不純物種及び/又はその濃
    度が制御されている、請求項65に記載した電気光学装
    置用の駆動基板。
  70. 【請求項70】 前記段差が、前記第2の薄膜トランジ
    スタの前記チャンネル領域、前記ソース領域及び前記ド
    レイン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿
    って形成されている、請求項65に記載した電気光学装
    置用の駆動基板。
  71. 【請求項71】 前記単結晶、多結晶又はアモルファス
    シリコン層下のゲート電極がその側端部にて台形状にな
    っている、請求項65に記載した電気光学装置用の駆動
    基板。
  72. 【請求項72】 前記基板と前記単結晶、多結晶又はア
    モルファスシリコン層との間に拡散バリア層が設けられ
    ている、請求項65に記載した電気光学装置用の駆動基
    板。
  73. 【請求項73】 前記基板がガラス基板又は耐熱性有機
    基板である、請求項41に記載した電気光学装置用の駆
    動基板。
  74. 【請求項74】 前記基板が光学的に不透明又は透明で
    ある、請求項41に記載した電気光学装置用の駆動基
    板。
  75. 【請求項75】 前記画素電極が反射型又は透過型の表
    示部用として設けられている、請求項41に記載した電
    気光学装置用の駆動基板。
  76. 【請求項76】 前記表示部が前記画素電極とカラーフ
    ィルタ層との積層構造を有している、請求項41に記載
    した電気光学装置用の駆動基板。
  77. 【請求項77】 前記画素電極が反射電極であるとき
    は、樹脂膜に凹凸が形成され、この上に画素電極が設け
    られ、また前記画素電極が透明電極であるときは、透明
    平坦化膜によって表面が平坦化され、この平坦化面上に
    前記画素電極が設けられている、請求項41に記載した
    電気光学装置用の駆動基板。
  78. 【請求項78】 前記表示部が前記スイッチング素子に
    よる駆動で発光又は調光を行うように構成された、請求
    項48に記載した電気光学装置用の駆動基板。
  79. 【請求項79】 前記表示部に複数の前記画素電極がマ
    トリクス状に配列され、これらの画素電極のそれぞれに
    前記スイッチング素子が接続されている、請求項48に
    記載した電気光学装置用の駆動基板。
  80. 【請求項80】 液晶表示装置、エレクトロルミネセン
    ス表示装置、電界放出型表示装置、発光ポリマー表示装
    置、発光ダイオード表示装置用などとして構成された、
    請求項41に記載した電気光学装置用の駆動基板。
  81. 【請求項81】 画素電極が配された表示部と、この表
    示部の周辺に配された周辺駆動回路部とを第1の基板上
    に有し、この第1の基板と第2の基板との間に所定の光
    学材料を介在させてなる電気光学装置の製造方法におい
    て、 前記第1の基板の前記一方の面上に、単結晶シリコンの
    如き単結晶半導体と格子整合の良い物質層を形成する工
    程と、 この物質層を含む前記第1の基板上に触媒CVD法又は
    高密度プラズマCVD法等により前記物質層をシードと
    して単結晶シリコン層の如き単結晶半導体層をヘテロエ
    ピタキシャル成長させる工程と、 この単結晶半導体層に所定の処理を施して能動素子及び
    受動素子のうちの少なくとも能動素子を形成する工程と
    を有することを特徴とする、電気光学装置の製造方法。
  82. 【請求項82】 前記単結晶シリコン層の成長後に、 この単結晶シリコン層に所定の処理を施してチャンネル
    領域、ソース領域及びドレイン領域を形成する工程と、 前記チャンネル領域の上部にゲート部を有し、前記周辺
    駆動回路部の少なくとも一部を構成するトップゲート型
    の第1の薄膜トランジスタを形成する工程とを有するこ
    とを特徴とする、電気光学装置の製造方法。
  83. 【請求項83】 前記第1の基板として絶縁基板を用
    い、前記物質層をサファイア、スピネル構造体、フッ化
    カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、
    リン化ボロン、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウム
    からなる群より選ばれた物質で形成する、請求項81に
    記載した電気光学装置の製造方法。
  84. 【請求項84】 前記単結晶シリコン層を200〜80
    0℃で形成する、請求項81に記載した電気光学装置の
    製造方法。
  85. 【請求項85】 前記触媒CVD法による前記単結晶シ
    リコン層の形成に際し、水素化ケイ素を主成分とするガ
    スを加熱された触媒体に接触させて分解させ、前記第1
    の基板上に前記単結晶シリコン層を堆積させる、請求項
    81に記載した電気光学装置の製造方法。
  86. 【請求項86】 前記水素化ケイ素としてモノシラン、
    ジシラン、トリシラン及びテトラシラン等のシラン系ガ
    スを使用し、前記触媒体としてタングステン、酸化トリ
    ウムを含有するタングステン、モリブデン、白金、パラ
    ジウム、シリコン、アルミナ、金属を付着したセラミッ
    クス、及び炭化ケイ素からなる群より選ばれた少なくと
    も1種の材料を使用する、請求項85に記載した電気光
    学装置の製造方法。
  87. 【請求項87】 前記単結晶シリコン層の成膜時に3族
    又は5族の不純物元素を混入させ、これによって前記単
    結晶シリコン層の不純物種及び/又はその濃度を制御す
    る、請求項81に記載した電気光学装置の製造方法。
  88. 【請求項88】 前記第1の基板上に拡散バリア層を形
    成し、この上に前記単結晶シリコン層を形成する、請求
    項81に記載した電気光学装置の製造方法。
  89. 【請求項89】 前記単結晶シリコン層下の前記ゲート
    部をその側端部にて台形状とする、請求項81に記載し
    た電気光学装置の製造方法。
  90. 【請求項90】 前記周辺駆動回路部において、前記第
    1の薄膜トランジスタ以外に、多結晶又はアモルファス
    シリコン層をチャンネル領域とし、このチャンネル領域
    の上部及び/又は下部にゲート部を有するトップゲート
    型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型の薄膜トラン
    ジスタ、或いは、前記単結晶シリコン層又は多結晶シリ
    コン層又はアモルファスシリコン層を用いたダイオー
    ド、抵抗、キャパシタンス、インダクタンス素子などを
    設ける、請求項81に記載した電気光学装置の製造方
    法。
  91. 【請求項91】 前記表示部において前記画素電極をス
    イッチングするためのスイッチング素子を前記第1の基
    板上に設ける、請求項82に記載した電気光学装置の製
    造方法。
  92. 【請求項92】 前記第1の薄膜トランジスタを、チャ
    ンネル領域の上部及び/又は下部にゲート部を有するト
    ップゲート型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型の
    中から選ばれた少なくともトップゲート型とし、かつ、
    前記スイッチング素子として、前記トップゲート型、前
    記ボトムゲート型又は前記デュアルゲート型の第2の薄
    膜トランジスタを形成する、請求項91に記載した電気
    光学装置の製造方法。
  93. 【請求項93】 前記チャンネル領域の下部に設けられ
    たゲート電極を耐熱性材料で形成する、請求項92に記
    載した電気光学装置の製造方法。
  94. 【請求項94】 前記第2の薄膜トランジスタをボトム
    ゲート型又はデュアルゲート型とするときは、前記チャ
    ンネル領域の下部に耐熱性材料からなる下部ゲート電極
    を設け、このゲート電極上にゲート絶縁膜を形成して下
    部ゲート部を形成した後、前記物質層の形成工程を含め
    て前記第1の薄膜トランジスタと共通の工程を経て前記
    第2の薄膜トランジスタを形成する、請求項92に記載
    した電気光学装置の製造方法。
  95. 【請求項95】 前記下部ゲート部上に前記単結晶シリ
    コン層を形成した後、この単結晶シリコン層に3族又は
    5族の不純物元素を導入し、ソース及びドレイン領域を
    形成した後に、活性化処理を行う、請求項94に記載し
    た電気光学装置の製造方法。
  96. 【請求項96】 前記単結晶シリコン層の形成後にレジ
    ストをマスクとして前記第2の薄膜トランジスタの各ソ
    ース及びドレイン領域を前記不純物元素のイオン注入で
    形成し、このイオン注入後に前記活性化処理を行い、ゲ
    ート絶縁膜の形成後に、前記第2の薄膜トランジスタの
    上部ゲート電極を形成する、請求項95に記載した電気
    光学装置の製造方法。
  97. 【請求項97】 前記第2の薄膜トランジスタがトップ
    ゲート型のとき、前記単結晶シリコン層の形成後にレジ
    ストをマスクとして前記第2の薄膜トランジスタの各ソ
    ース及びドレイン領域を不純物元素のイオン注入で形成
    し、このイオン注入後に活性化処理を行い、しかる後に
    前記第2の薄膜トランジスタのゲート絶縁膜とゲート電
    極とからなるゲート部を形成する、請求項92に記載し
    た電気光学装置の製造方法。
  98. 【請求項98】 前記第2の薄膜トランジスタがトップ
    ゲート型のとき、前記単結晶シリコン層の形成後に前記
    第2の薄膜トランジスタのゲート絶縁膜と耐熱性材料か
    らなるゲート電極を形成してゲート部を形成し、このゲ
    ート部をマスクとして前記第1及び第2の薄膜トランジ
    スタの各ソース及びドレイン領域を不純物元素のイオン
    注入で形成し、このイオン注入後に活性化処理を行う、
    請求項92に記載した電気光学装置の製造方法。
  99. 【請求項99】 前記周辺駆動回路部及び前記表示部の
    薄膜トランジスタとしてnチャンネル型、pチャンネル
    型又は相補型の絶縁ゲート電界効果トランジスタを構成
    する、請求項92に記載した電気光学装置の製造方法。
  100. 【請求項100】 前記周辺駆動回路部の前記薄膜トラ
    ンジスタを相補型とnチャンネル型との組、相補型とp
    チャンネル型との組、又は相補型とnチャンネル型とp
    チャンネル型との組で形成する、請求項99に記載した
    電気光学装置の製造方法。
  101. 【請求項101】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記
    表示部の薄膜トランジスタの少なくとも一部をLDD
    (Lightly doped drain)構造とし、このLDD構造をゲ
    ートとソース又はドレインとの間にLDD部が存在する
    シングルタイプ、又はゲートとソース及びドレインとの
    間にLDD部をそれぞれ有するダブルタイプとする、請
    求項94に記載した電気光学装置の製造方法。
  102. 【請求項102】 前記LDD構造を形成する際に用い
    たレジストマスクを残して、これを覆うレジストマスク
    を用いてソース領域及びドレイン領域形成用のイオン注
    入を行う、請求項101に記載した電気光学装置の製造
    方法。
  103. 【請求項103】 前記第1の基板の一方の面上に単結
    晶、多結晶又はアモルファスシリコン層を形成し、前記
    単結晶、多結晶又はアモルファスシリコン層をチャンネ
    ル領域、ソース領域及びドレイン領域とし、その上部及
    び/又は下部にゲート部を有する前記第2の薄膜トラン
    ジスタを形成する、請求項99に記載した電気光学装置
    の製造方法。
  104. 【請求項104】 前記周辺駆動回路部の薄膜トランジ
    スタをnチャンネル型、pチャンネル型又は相補型の前
    記第1の薄膜トランジスタとし、前記表示部の薄膜トラ
    ンジスタを、単結晶シリコン層をチャンネル領域とする
    ときはnチャンネル型、pチャンネル型又は相補型と
    し、多結晶シリコン層をチャンネル領域とするときには
    nチャンネル型、pチャンネル型又は相補型とし、アモ
    ルファスシリコン層をチャンネル領域とするときにはn
    チャンネル型、pチャンネル型又は相補型とする、請求
    項103に記載した電気光学装置の製造方法。
  105. 【請求項105】 前記第1の基板上に段差を形成し、
    この段差を含む前記第1の基板上に前記物質層を形成
    し、この物質層上に前記単結晶シリコン層を形成する、
    請求項81に記載した電気光学装置の製造方法。
  106. 【請求項106】 断面において底面に対し側面が直角
    状若しくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記
    段差を形成し、この段差を前記物質層と共に前記単結晶
    シリコン層のエピタキシャル成長時のシードとする、請
    求項105に記載した電気光学装置の製造方法。
  107. 【請求項107】 前記第1の薄膜トランジスタを、前
    記第1の基板及び/又はその上の膜に形成された前記段
    差による基板凹部内及び/又は外に設ける、請求項10
    5に記載した電気光学装置の製造方法。
  108. 【請求項108】 前記段差を、前記能動素子である薄
    膜トランジスタのチャンネル領域、ソース領域及びドレ
    イン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿っ
    て形成する、請求項105に記載した電気光学装置の製
    造方法。
  109. 【請求項109】 前記物質層に段差を形成し、この段
    差を含む前記物質層上に前記単結晶シリコン層を形成す
    る、請求項81に記載した電気光学装置の製造方法。
  110. 【請求項110】 断面において底面に対し側面が直角
    状若しくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記
    段差を形成し、この段差を前記物質層と共に前記単結晶
    シリコン層のエピタキシャル成長時のシードとする、請
    求項109に記載した電気光学装置の製造方法。
  111. 【請求項111】 前記第1の薄膜トランジスタを、前
    記第1の基板及び/又はその上の膜に形成された前記段
    差による基板凹部内及び/又は外に設ける、請求項10
    9に記載した電気光学装置の製造方法。
  112. 【請求項112】 前記段差を、前記能動素子である薄
    膜トランジスタのチャンネル領域、ソース領域及びドレ
    イン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿っ
    て形成する、請求項109に記載した電気光学装置の製
    造方法。
  113. 【請求項113】 前記第1の基板の前記一方の面上に
    段差を形成し、この段差を含む前記第1の基板上に単結
    晶、多結晶又はアモルファスシリコン層を形成し、前記
    単結晶、多結晶又はアモルファスシリコン層をチャンネ
    ル領域、ソース領域及びドレイン領域とし、前記チャン
    ネル領域の上部及び/又は下部にゲート部を有する前記
    第2の薄膜トランジスタを形成する、請求項113に記
    載した電気光学装置の製造方法。
  114. 【請求項114】 断面において底面に対し側面が直角
    状若しくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記
    段差を形成し、この段差を前記単結晶シリコン層のエピ
    タキシャル成長時のシードとする、請求項113に記載
    した電気光学装置の製造方法。
  115. 【請求項115】 前記第1及び/又は第2の薄膜トラ
    ンジスタのソース又はドレイン電極を前記段差を含む領
    域上に形成する、請求項113に記載した電気光学装置
    の製造方法。
  116. 【請求項116】 前記第2の薄膜トランジスタを、前
    記第1の基板及び/又はその上の膜に形成された前記段
    差による基板凹部内及び/又は外に設ける、請求項11
    3に記載した電気光学装置の製造方法。
  117. 【請求項117】 前記単結晶、多結晶又はアモルファ
    スシリコン層の3族又は5族の不純物種及び/又はその
    濃度を制御する、請求項113に記載した電気光学装置
    の製造方法。
  118. 【請求項118】 前記段差を、前記第2の薄膜トラン
    ジスタの前記チャンネル領域、前記ソース領域及び前記
    ドレイン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に
    沿って形成する、請求項113に記載した電気光学装置
    の製造方法。
  119. 【請求項119】 前記単結晶、多結晶又はアモルファ
    スシリコン層下のゲート電極をその側端部にて台形状に
    する、請求項113に記載した電気光学装置の製造方
    法。
  120. 【請求項120】 前記第1の基板と前記単結晶、多結
    晶又はアモルファスシリコン層との間に拡散バリア層を
    設ける、請求項113に記載した電気光学装置の製造方
    法。
  121. 【請求項121】 前記第1の基板をガラス基板又は耐
    熱性有機基板とする、請求項81に記載した電気光学装
    置の製造方法。
  122. 【請求項122】 前記第1の基板を光学的に不透明又
    は透明とする、請求項81に記載した電気光学装置の製
    造方法。
  123. 【請求項123】 前記画素電極を反射型又は透過型の
    表示部用として設ける、請求項81に記載した電気光学
    装置の製造方法。
  124. 【請求項124】 前記表示部に前記画素電極とカラー
    フィルタ層との積層構造を設ける、請求項81に記載し
    た電気光学装置の製造方法。
  125. 【請求項125】 前記画素電極が反射電極であるとき
    は、樹脂膜に凹凸を形成し、この上に画素電極を設け、
    また前記画素電極が透明電極であるときは、透明平坦化
    膜によって表面を平坦化し、この平坦化面上に前記画素
    電極を設ける、請求項81に記載した電気光学装置の製
    造方法。
  126. 【請求項126】 前記表示部を前記スイッチング素子
    による駆動で発光又は調光を行うように構成する、請求
    項91に記載した電気光学装置の製造方法。
  127. 【請求項127】 前記表示部に複数の前記画素電極を
    マトリクス状に配列し、これらの画素電極のそれぞれに
    前記スイッチング素子を接続する、請求項91に記載し
    た電気光学装置の製造方法。
  128. 【請求項128】 液晶表示装置、エレクトロルミネセ
    ンス表示装置、電界放出型表示装置、発光ポリマー表示
    装置、発光ダイオード表示装置などとして構成する、請
    求項81に記載した電気光学装置の製造方法。
  129. 【請求項129】 画素電極が配された表示部と、この
    表示部の周辺に配された周辺駆動回路部とを基板上に有
    する、電気光学装置用の駆動基板の製造方法において、 前記基板の一方の面上に、単結晶シリコンの如き単結晶
    半導体と格子整合の良い物質層を形成する工程と、 この物質層を含む前記基板上に触媒CVD法又は高密度
    プラズマCVD法等により前記物質層をシードとして単
    結晶シリコン層の如き単結晶半導体層をヘテロエピタキ
    シャル成長させる工程と、 この単結晶半導体層に所定の処理を施して能動素子及び
    受動素子のうちの少なくとも能動素子を形成する工程と
    を有することを特徴とする、電気光学装置用の駆動基板
    の製造方法。
  130. 【請求項130】 前記単結晶シリコン層の成長後に、 この単結晶シリコン層に所定の処理を施してチャンネル
    領域、ソース領域及びドレイン領域を形成する工程と、 前記チャンネル領域の上部にゲート部を有し、前記周辺
    駆動回路部の少なくとも一部を構成するトップゲート型
    の第1の薄膜トランジスタを形成する工程とを有する、
    請求項129に記載した電気光学装置用の駆動基板の製
    造方法。
  131. 【請求項131】 前記基板として絶縁基板を用い、前
    記物質層をサファイア、スピネル構造体、フッ化カルシ
    ウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、リン化
    ボロン、酸化イットリウム及び酸化ジルコニウムからな
    る群より選ばれた物質で形成する、請求項129に記載
    した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  132. 【請求項132】 前記単結晶シリコン層を200〜8
    00℃で形成する、請求項129に記載した電気光学装
    置用の駆動基板の製造方法。
  133. 【請求項133】 前記触媒CVD法による前記単結晶
    シリコン層の形成に際し、水素化ケイ素を主成分とする
    ガスを加熱された触媒体に接触させて分解させ、前記基
    板上に前記単結晶シリコン層を堆積させる、請求項12
    9に記載した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  134. 【請求項134】 前記水素化ケイ素としてモノシラ
    ン、ジシラン、トリシラン及びテトラシラン等のシラン
    系ガスを使用し、前記触媒体としてタングステン、酸化
    トリウムを含有するタングステン、モリブデン、白金、
    パラジウム、シリコン、アルミナ、金属を付着したセラ
    ミックス、及び炭化ケイ素からなる群より選ばれた少な
    くとも1種の材料を使用する、請求項133に記載した
    電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  135. 【請求項135】 前記単結晶シリコン層の成膜時に3
    族又は5族の不純物元素を混入させ、これによって前記
    単結晶シリコン層の不純物種及び/又はその濃度を制御
    する、請求項129に記載した電気光学装置用の駆動基
    板の製造方法。
  136. 【請求項136】 前記基板上に拡散バリア層を形成
    し、この上に前記単結晶シリコン層を形成する、請求項
    129に記載した電気光学装置用の駆動基板の製造方
    法。
  137. 【請求項137】 前記単結晶シリコン層下の前記ゲー
    ト部をその側端部で台形状とする、請求項129に記載
    した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  138. 【請求項138】 前記周辺駆動回路部において、前記
    第1の薄膜トランジスタ以外に、多結晶又はアモルファ
    スシリコン層をチャンネル領域とし、このチャンネル領
    域の上部及び/又は下部にゲート部を有するトップゲー
    ト型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型の薄膜トラ
    ンジスタ、或いは、前記単結晶シリコン層又は多結晶シ
    リコン層又はアモルファスシリコン層を用いたダイオー
    ド、抵抗、キャパシタンス、インダクタンス素子などを
    設ける、請求項129に記載した電気光学装置用の駆動
    基板の製造方法。
  139. 【請求項139】 前記表示部において前記画素電極を
    スイッチングするためのスイッチング素子を前記基板上
    に設ける、請求項130に記載した電気光学装置用の駆
    動基板の製造方法。
  140. 【請求項140】 前記第1の薄膜トランジスタを、チ
    ャンネル領域の上部及び/又は下部にゲート部を有する
    トップゲート型、ボトムゲート型又はデュアルゲート型
    の中から選ばれた少なくともトップゲート型とし、か
    つ、前記スイッチング素子として、前記トップゲート
    型、前記ボトムゲート型又は前記デュアルゲート型の第
    2の薄膜トランジスタを形成する、請求項139に記載
    した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  141. 【請求項141】 前記チャンネル領域の下部に設けら
    れたゲート電極を耐熱性材料で形成する、請求項140
    に記載した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  142. 【請求項142】 前記第2の薄膜トランジスタをボト
    ムゲート型又はデュアルゲート型とするときは、前記チ
    ャンネル領域の下部に耐熱性材料からなる下部ゲート電
    極を設け、このゲート電極上にゲート絶縁膜を形成して
    下部ゲート部を形成した後、前記物質層の形成工程を含
    めて前記第1の薄膜トランジスタと共通の工程を経て前
    記第2の薄膜トランジスタを形成する、請求項140に
    記載した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  143. 【請求項143】 前記下部ゲート部上に前記単結晶シ
    リコン層を形成した後、この単結晶シリコン層に3族又
    は5族の不純物元素を導入し、ソース及びドレイン領域
    を形成した後に、活性化処理を行う、請求項142に記
    載した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  144. 【請求項144】 前記単結晶シリコン層の形成後にレ
    ジストをマスクとして前記第2の薄膜トランジスタの各
    ソース及びドレイン領域を前記不純物元素のイオン注入
    で形成し、このイオン注入後に前記活性化処理を行い、
    ゲート絶縁膜の形成後に、前記第2の薄膜トランジスタ
    の上部ゲート電極を形成する、請求項143に記載した
    電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  145. 【請求項145】 前記第2の薄膜トランジスタがトッ
    プゲート型のとき、前記単結晶シリコン層の形成後にレ
    ジストをマスクとして前記第2の薄膜トランジスタの各
    ソース及びドレイン領域を不純物元素のイオン注入で形
    成し、このイオン注入後に活性化処理を行い、しかる後
    に前記第2の薄膜トランジスタのゲート絶縁膜とゲート
    電極とからなるゲート部を形成する、請求項140に記
    載した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  146. 【請求項146】 前記第2の薄膜トランジスタがトッ
    プゲート型のとき、前記単結晶シリコン層の形成後に前
    記第2の薄膜トランジスタのゲート絶縁膜と耐熱性材料
    からなるゲート電極を形成してゲート部を形成し、この
    ゲート部をマスクとして前記第1及び第2の薄膜トラン
    ジスタの各ソース及びドレイン領域を不純物元素のイオ
    ン注入で形成し、このイオン注入後に活性化処理を行
    う、請求項140に記載した電気光学装置用の駆動基板
    の製造方法。
  147. 【請求項147】 前記周辺駆動回路部及び前記表示部
    の薄膜トランジスタとしてnチャンネル型、pチャンネ
    ル型又は相補型の絶縁ゲート電界効果トランジスタを構
    成する、請求項140に記載した電気光学装置用の駆動
    基板の製造方法。
  148. 【請求項148】 前記周辺駆動回路部の前記薄膜トラ
    ンジスタを相補型とnチャンネル型との組、相補型とp
    チャンネル型との組、又は相補型とnチャンネル型とp
    チャンネル型との組で形成する、請求項147に記載し
    た電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  149. 【請求項149】 前記周辺駆動回路部及び/又は前記
    表示部の薄膜トランジスタの少なくとも一部をLDD
    (Lightly doped drain)構造とし、このLDD構造をゲ
    ートとソース又はドレインとの間にLDD部が存在する
    シングルタイプ、又はゲートとソース及びドレインとの
    間にLDD部をそれぞれ有するダブルタイプとする、請
    求項140に記載した電気光学装置用の駆動基板の製造
    方法。
  150. 【請求項150】 前記LDD構造を形成する際に用い
    たレジストマスクを残して、これを覆うレジストマスク
    を用いてソース領域及びドレイン領域形成用のイオン注
    入を行う、請求項149に記載した電気光学装置用の駆
    動基板の製造方法。
  151. 【請求項151】 前記基板の一方の面上に単結晶、多
    結晶又はアモルファスシリコン層を形成し、前記単結
    晶、多結晶又はアモルファスシリコン層をチャンネル領
    域、ソース領域及びドレイン領域とし、その上部及び/
    又は下部にゲート部を有する前記第2の薄膜トランジス
    タを形成する、請求項147に記載した電気光学装置用
    の駆動基板の製造方法。
  152. 【請求項152】 前記周辺駆動回路部の薄膜トランジ
    スタをnチャンネル型、pチャンネル型又は相補型の前
    記第1の薄膜トランジスタとし、前記表示部の薄膜トラ
    ンジスタを、単結晶シリコン層をチャンネル領域とする
    ときはnチャンネル型、pチャンネル型又は相補型と
    し、多結晶シリコン層をチャンネル領域とするときには
    nチャンネル型、pチャンネル型又は相補型とし、アモ
    ルファスシリコン層をチャンネル領域とするときにはn
    チャンネル型、pチャンネル型又は相補型とする、請求
    項151に記載した電気光学装置用の駆動基板の製造方
    法。
  153. 【請求項153】 前記基板上に段差を形成し、この段
    差を含む前記基板上に前記物質層を形成し、この物質層
    上に前記単結晶シリコン層を形成する、請求項129に
    記載した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  154. 【請求項154】 断面において底面に対し側面が直角
    状若しくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記
    段差を形成し、この段差を前記物質層と共に前記単結晶
    シリコン層のエピタキシャル成長時のシードとする、請
    求項153に記載した電気光学装置用の駆動基板の製造
    方法。
  155. 【請求項155】 前記第1の薄膜トランジスタを、前
    記基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差によ
    る基板凹部内及び/又は外に設ける、請求項153に記
    載した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  156. 【請求項156】 前記段差を、前記能動素子である薄
    膜トランジスタのチャンネル領域、ソース領域及びドレ
    イン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿っ
    て形成する、請求項153に記載した電気光学装置用の
    駆動基板の製造方法。
  157. 【請求項157】 前記物質層に段差を形成し、この段
    差を含む前記物質層上に前記単結晶シリコン層を形成す
    る、請求項129に記載した電気光学装置用の駆動基板
    の製造方法。
  158. 【請求項158】 断面において底面に対し側面が直角
    状若しくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記
    段差を形成し、この段差を前記物質層と共に前記単結晶
    シリコン層のエピタキシャル成長時のシードとする、請
    求項157に記載した電気光学装置用の駆動基板の製造
    方法。
  159. 【請求項159】 前記第1の薄膜トランジスタを前記
    基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差による
    基板凹部内及び/又は外に設ける、請求項157に記載
    した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  160. 【請求項160】 前記段差を、前記能動素子である薄
    膜トランジスタのチャンネル領域、ソース領域及びドレ
    イン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に沿っ
    て形成する、請求項157に記載した電気光学装置用の
    駆動基板の製造方法。
  161. 【請求項161】 前記基板の前記一方の面上に段差を
    形成し、この段差を含む前記基板上に単結晶、多結晶又
    はアモルファスシリコン層を形成し、前記単結晶、多結
    晶又はアモルファスシリコン層をチャンネル領域、ソー
    ス領域及びドレイン領域とし、前記チャンネル領域の上
    部及び/又は下部にゲート部を有する前記第2の薄膜ト
    ランジスタを形成する、請求項151に記載した電気光
    学装置用の駆動基板の製造方法。
  162. 【請求項162】 断面において底面に対し側面が直角
    状若しくは下端側へ傾斜状となるような凹部として前記
    段差を形成し、この段差を前記単結晶シリコン層のエピ
    タキシャル成長時のシードとする、請求項161に記載
    した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  163. 【請求項163】 前記第1及び/又は第2の薄膜トラ
    ンジスタのソース又はドレイン電極を前記段差を含む領
    域上に形成する、請求項161に記載した電気光学装置
    用の駆動基板の製造方法。
  164. 【請求項164】 前記第2の薄膜トランジスタを、前
    記基板及び/又はその上の膜に形成された前記段差によ
    る基板凹部内及び/又は外に設ける、請求項161に記
    載した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  165. 【請求項165】 前記単結晶、多結晶又はアモルファ
    スシリコン層の3族又は5族の不純物種及び/又はその
    濃度を制御する、請求項161に記載した電気光学装置
    用の駆動基板の製造方法。
  166. 【請求項166】 前記段差を、前記第2の薄膜トラン
    ジスタの前記チャンネル領域、前記ソース領域及び前記
    ドレイン領域で形成される素子領域の少なくとも一辺に
    沿って形成する、請求項161に記載した電気光学装置
    用の駆動基板の製造方法。
  167. 【請求項167】 前記単結晶、多結晶又はアモルファ
    スシリコン層下のゲート電極をその側端部にて台形状に
    する、請求項161に記載した電気光学装置用の駆動基
    板の製造方法。
  168. 【請求項168】 前記基板と前記単結晶、多結晶又は
    アモルファスシリコン層との間に拡散バリア層を設け
    る、請求項161に記載した電気光学装置用の駆動基板
    の製造方法。
  169. 【請求項169】 前記基板をガラス基板又は耐熱性有
    機基板とする、請求項129に記載した電気光学装置用
    の駆動基板の製造方法。
  170. 【請求項170】 前記基板を光学的に不透明又は透明
    とする、請求項129に記載した電気光学装置用の駆動
    基板の製造方法。
  171. 【請求項171】 前記画素電極を反射型又は透過型の
    表示部用として設ける、請求項129に記載した電気光
    学装置用の駆動基板の製造方法。
  172. 【請求項172】 前記表示部に前記画素電極とカラー
    フィルタ層との積層構造を設ける、請求項129に記載
    した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  173. 【請求項173】 前記画素電極が反射電極であるとき
    は、樹脂膜に凹凸を形成し、この上に画素電極を設け、
    また前記画素電極が透明電極であるときは、透明平坦化
    膜によって表面を平坦化し、この平坦化面上に前記画素
    電極を設ける、請求項129に記載した電気光学装置用
    の駆動基板の製造方法。
  174. 【請求項174】 前記表示部を前記スイッチング素子
    による駆動で発光又は調光を行うように構成する、請求
    項139に記載した電気光学装置用の駆動基板の製造方
    法。
  175. 【請求項175】 前記表示部に複数の前記画素電極を
    マトリクス状に配列し、これらの画素電極のそれぞれに
    前記スイッチング素子を接続する、請求項139に記載
    した電気光学装置用の駆動基板の製造方法。
  176. 【請求項176】 液晶表示装置、エレクトロルミネセ
    ンス表示装置、電界放出型表示装置、発光ポリマー表示
    装置、発光ダイオード表示装置用などとして構成する、
    請求項129に記載した電気光学装置用の駆動基板の製
    造方法。
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