JP2000079384A - 廃棄物化学生物処理システム - Google Patents
廃棄物化学生物処理システムInfo
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- JP2000079384A JP2000079384A JP11074439A JP7443999A JP2000079384A JP 2000079384 A JP2000079384 A JP 2000079384A JP 11074439 A JP11074439 A JP 11074439A JP 7443999 A JP7443999 A JP 7443999A JP 2000079384 A JP2000079384 A JP 2000079384A
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- Japan
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- ozone
- raw water
- tank
- water
- biological treatment
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Activated Sludge Processes (AREA)
- Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 設備費も比較的安く、ランニングコストも従
来の方法に比べるとかからず、環境にやさしい新時代に
ふさわしい有機性廃棄物化学生物処理システムを提供す
る。 【解決手段】 原水槽からの原水を供給する手段と、オ
ゾンを供給するオゾン発生器と、前記原水と前記オゾン
とを気液混合する手段と、当該気液混合された原水中の
固形分を凝集させる手段と、当該固形分の凝集した原水
を分離する手段とを具備し、更に、当該分離された原水
である処理水をオゾン処理するオゾン処理部と、当該オ
ゾン処理された処理水を生物処理する曝気手段を備えた
生物処理部と、前記生物処理部から前記オゾン処理部へ
当該処理水を供給する手段と、当該処理水が前記オゾン
処理部と前記生物処理部との間を循環する手段とを具備
する。
来の方法に比べるとかからず、環境にやさしい新時代に
ふさわしい有機性廃棄物化学生物処理システムを提供す
る。 【解決手段】 原水槽からの原水を供給する手段と、オ
ゾンを供給するオゾン発生器と、前記原水と前記オゾン
とを気液混合する手段と、当該気液混合された原水中の
固形分を凝集させる手段と、当該固形分の凝集した原水
を分離する手段とを具備し、更に、当該分離された原水
である処理水をオゾン処理するオゾン処理部と、当該オ
ゾン処理された処理水を生物処理する曝気手段を備えた
生物処理部と、前記生物処理部から前記オゾン処理部へ
当該処理水を供給する手段と、当該処理水が前記オゾン
処理部と前記生物処理部との間を循環する手段とを具備
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば浄水場、食
品加工場、養豚・養牛・養鶏場、酒造工場等で廃棄され
る廃棄物(無機及び有機性廃棄物)を、オゾンを使用し
て化学的に処理し、オゾンにより処理された有機性廃棄
物を微生物を用いて生物的に処理するための廃棄物化学
生物処理システムに関する。
品加工場、養豚・養牛・養鶏場、酒造工場等で廃棄され
る廃棄物(無機及び有機性廃棄物)を、オゾンを使用し
て化学的に処理し、オゾンにより処理された有機性廃棄
物を微生物を用いて生物的に処理するための廃棄物化学
生物処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば焼酎製造時における焼酎蒸留粕は
発酵残渣であり、その成分は化学的処理及び物理的処理
をしても分解されにくく、また、カロリーも消費されに
くいので、処理が困難とされてきた。現在においては下
記の方法で処理されているが、処理施設の設備費並びに
ランニングコスト等が高いため、採算面から考慮しても
ユーザー側は導入に踏み切れない要因となっており、焼
酎蒸留粕の発酵残渣処理のほとんどを海洋投棄に頼らざ
るを得ない状況となっている。
発酵残渣であり、その成分は化学的処理及び物理的処理
をしても分解されにくく、また、カロリーも消費されに
くいので、処理が困難とされてきた。現在においては下
記の方法で処理されているが、処理施設の設備費並びに
ランニングコスト等が高いため、採算面から考慮しても
ユーザー側は導入に踏み切れない要因となっており、焼
酎蒸留粕の発酵残渣処理のほとんどを海洋投棄に頼らざ
るを得ない状況となっている。
【0003】焼酎蒸留粕の従来の処理方法としては、焼
却型処理法とメタン発酵活性汚泥処理法とがある。焼却
型処理法は、主に次の二つの方法がある。 (1)焼酎蒸留粕を遠心分離または脱水した後、固形分
は焼却し、脱離水は濃縮して焼却すると共に、凝縮水は
別途に微生物処理をして放流する方法。 (2)焼酎蒸留粕を直接焼却炉に噴霧して焼却する方
法。 これら何れの方法においても、焼却炉の維持管理が難し
いという問題点がある。焼却した固形分の灰分は再利用
をするのが望ましいが、再利用が行われない灰は最終処
分場に持ち込むので、そのための手間が余計にかかるこ
とになる。また、焼却が原因の悪臭、煙による大気汚
染、更には化石燃料を使用することにより発生するダイ
オキシン等の環境問題があり、現在では地域住民に焼却
施設設置の同意を得ることが困難な状況にある。また、
処理量が10トン/日未満の小規模に向いているが、中
規模若しくは大規模には不向きであり、ランニングコス
トが高いという欠点もある。
却型処理法とメタン発酵活性汚泥処理法とがある。焼却
型処理法は、主に次の二つの方法がある。 (1)焼酎蒸留粕を遠心分離または脱水した後、固形分
は焼却し、脱離水は濃縮して焼却すると共に、凝縮水は
別途に微生物処理をして放流する方法。 (2)焼酎蒸留粕を直接焼却炉に噴霧して焼却する方
法。 これら何れの方法においても、焼却炉の維持管理が難し
いという問題点がある。焼却した固形分の灰分は再利用
をするのが望ましいが、再利用が行われない灰は最終処
分場に持ち込むので、そのための手間が余計にかかるこ
とになる。また、焼却が原因の悪臭、煙による大気汚
染、更には化石燃料を使用することにより発生するダイ
オキシン等の環境問題があり、現在では地域住民に焼却
施設設置の同意を得ることが困難な状況にある。また、
処理量が10トン/日未満の小規模に向いているが、中
規模若しくは大規模には不向きであり、ランニングコス
トが高いという欠点もある。
【0004】一方、メタン発酵活性汚泥処理法は焼酎蒸
留粕を遠心分離により固液分離し、分離された液分はメ
タン発酵による嫌気性処理をした後、活性汚泥処理を数
日間行い放流すると共に、分離された固形分は焼却、ま
たは肥料、飼料とする方法である。この処理法は、処理
量が100トン/日以上の大規模処理施設に適してい
る。しかし、広い敷地が必要であること、微生物処理に
よる分解が長時間かかること、メタン発酵により噴出す
るメタン特有の悪臭が発生すること、固液分離後の固形
分及び活性汚泥処理から出る余剰汚泥の処理方法等の問
題点がある。また、発生するメタンガスをエネルギー化
して有効利用をはかることは十分に可能であるが、その
ためには専門技術者が必要である上に、設備投資に莫大
な費用がかかるため、経済的に有効な方法ではない。更
に、初期費用・ランニングコストも高いため、実用的な
処理方法であるとはいえないのが現状である。
留粕を遠心分離により固液分離し、分離された液分はメ
タン発酵による嫌気性処理をした後、活性汚泥処理を数
日間行い放流すると共に、分離された固形分は焼却、ま
たは肥料、飼料とする方法である。この処理法は、処理
量が100トン/日以上の大規模処理施設に適してい
る。しかし、広い敷地が必要であること、微生物処理に
よる分解が長時間かかること、メタン発酵により噴出す
るメタン特有の悪臭が発生すること、固液分離後の固形
分及び活性汚泥処理から出る余剰汚泥の処理方法等の問
題点がある。また、発生するメタンガスをエネルギー化
して有効利用をはかることは十分に可能であるが、その
ためには専門技術者が必要である上に、設備投資に莫大
な費用がかかるため、経済的に有効な方法ではない。更
に、初期費用・ランニングコストも高いため、実用的な
処理方法であるとはいえないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、国際的な環境
条約の批准による「廃棄物その他の物の投棄による海洋
汚染の防止に関する条約」(1993年11月のロンド
ン条約)により、2001年以降は海洋投棄が実質上全
面禁止となる。このため、焼酎蒸留粕を始めとする有機
性廃棄物の処理を、環境的に制限されることなく、しか
も低コストで大量に実施できる方法及び装置の出現が強
く望まれていた。
条約の批准による「廃棄物その他の物の投棄による海洋
汚染の防止に関する条約」(1993年11月のロンド
ン条約)により、2001年以降は海洋投棄が実質上全
面禁止となる。このため、焼酎蒸留粕を始めとする有機
性廃棄物の処理を、環境的に制限されることなく、しか
も低コストで大量に実施できる方法及び装置の出現が強
く望まれていた。
【0006】本発明は上述のような事情よりなされたも
のであり、本発明の目的は、設備費も比較的安く、ラン
ニングコストも従来の方法に比べるとかからず、環境に
やさしい新時代にふさわしい有機性廃棄物化学生物処理
システムを提供することにある。
のであり、本発明の目的は、設備費も比較的安く、ラン
ニングコストも従来の方法に比べるとかからず、環境に
やさしい新時代にふさわしい有機性廃棄物化学生物処理
システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機性廃棄物
を容易に処理できるようにし、また処理の結果排出され
る固形物・液体を環境基準に適合した水準となるように
し、それらを有効に再利用できるようにした廃棄物化学
生物処理システムに関するものであり、本発明の上記目
的は、原水槽からの原水を供給する手段と、オゾンを供
給するオゾン発生器と、前記原水と前記オゾンとを気液
混合する手段と、当該気液混合された原水中の固形分を
凝集させる手段と、当該固形分の凝集した原水を固液分
離する手段とを具備することにより達成される。
を容易に処理できるようにし、また処理の結果排出され
る固形物・液体を環境基準に適合した水準となるように
し、それらを有効に再利用できるようにした廃棄物化学
生物処理システムに関するものであり、本発明の上記目
的は、原水槽からの原水を供給する手段と、オゾンを供
給するオゾン発生器と、前記原水と前記オゾンとを気液
混合する手段と、当該気液混合された原水中の固形分を
凝集させる手段と、当該固形分の凝集した原水を固液分
離する手段とを具備することにより達成される。
【0008】又、本発明の上記目的は、原水槽から霧状
の又はそのままの原水を供給する手段と、オゾンを供給
するオゾン発生器と、前記霧状の又はそのままの原水と
前記オゾンとを接触混合する手段と、当該接触混合され
た原水中の固形分を凝集させる手段と、当該固形分の凝
集した原水を固液分離する手段とを具備することによっ
ても達成される。
の又はそのままの原水を供給する手段と、オゾンを供給
するオゾン発生器と、前記霧状の又はそのままの原水と
前記オゾンとを接触混合する手段と、当該接触混合され
た原水中の固形分を凝集させる手段と、当該固形分の凝
集した原水を固液分離する手段とを具備することによっ
ても達成される。
【0009】更に、本発明の上記目的は、オゾン生物反
応槽を有する廃棄物化学処理システムであって、前記オ
ゾン生物反応槽が、処理水とオゾン発生器から供給され
るオゾンとを気液混合するオゾン処理部と、当該気液混
合された処理水を曝気する生物処理部とを具備すること
によっても達成され、この場合、前記オゾン処理部と前
記生物処理部との間を処理水が循環するように前記生物
処理部から前記オゾン処理部へ処理水を供給する手段を
有していても良い。
応槽を有する廃棄物化学処理システムであって、前記オ
ゾン生物反応槽が、処理水とオゾン発生器から供給され
るオゾンとを気液混合するオゾン処理部と、当該気液混
合された処理水を曝気する生物処理部とを具備すること
によっても達成され、この場合、前記オゾン処理部と前
記生物処理部との間を処理水が循環するように前記生物
処理部から前記オゾン処理部へ処理水を供給する手段を
有していても良い。
【0010】更に又、本発明の上記目的は、原水槽から
の原水を供給する手段と、オゾンを供給するオゾン発生
器と、前記原水と前記オゾンとを気液混合する手段と、
当該気液混合された原水中の固形分を凝集させる手段
と、当該固形分の凝集した原水を固液分離する手段とを
具備し、更に、当該固液分離された原水である処理水を
オゾン処理するオゾン処理部と、当該オゾン処理された
処理水を生物処理する曝気手段を備えた生物処理部と、
前記生物処理部から前記オゾン処理部へ当該処理水を供
給する手段と、当該処理水が前記オゾン処理部と前記生
物処理部との間を循環する手段とを具備することによっ
ても達成される。
の原水を供給する手段と、オゾンを供給するオゾン発生
器と、前記原水と前記オゾンとを気液混合する手段と、
当該気液混合された原水中の固形分を凝集させる手段
と、当該固形分の凝集した原水を固液分離する手段とを
具備し、更に、当該固液分離された原水である処理水を
オゾン処理するオゾン処理部と、当該オゾン処理された
処理水を生物処理する曝気手段を備えた生物処理部と、
前記生物処理部から前記オゾン処理部へ当該処理水を供
給する手段と、当該処理水が前記オゾン処理部と前記生
物処理部との間を循環する手段とを具備することによっ
ても達成される。
【0011】更に又、本発明の上記目的は、原水槽から
霧状の又はそのままの原水を供給する手段と、オゾンを
供給するオゾン発生器と、前記霧状の又はそのままの原
水と前記オゾンとを接触混合する手段と、当該接触混合
された原水中の固形分を凝集させる手段と、当該固形分
の凝集した原水を固液分離する手段とを具備し、更に、
当該固液分離された原水である処理水をオゾン処理する
オゾン処理部と、当該オゾン処理された処理水を生物処
理する曝気手段を備えた生物処理部と、前記生物処理部
から前記オゾン処理部へ当該処理水を供給する手段と、
当該処理水が前記オゾン処理部と前記生物処理部との間
を循環する手段とを具備することによっても達成され
る。
霧状の又はそのままの原水を供給する手段と、オゾンを
供給するオゾン発生器と、前記霧状の又はそのままの原
水と前記オゾンとを接触混合する手段と、当該接触混合
された原水中の固形分を凝集させる手段と、当該固形分
の凝集した原水を固液分離する手段とを具備し、更に、
当該固液分離された原水である処理水をオゾン処理する
オゾン処理部と、当該オゾン処理された処理水を生物処
理する曝気手段を備えた生物処理部と、前記生物処理部
から前記オゾン処理部へ当該処理水を供給する手段と、
当該処理水が前記オゾン処理部と前記生物処理部との間
を循環する手段とを具備することによっても達成され
る。
【0012】これらの場合で、前記原水が有機性廃棄物
であっても良く、又、前記原水が10μm単位の微細物
に粉砕された有機性廃棄物であっても良く、更に、前記
原水を水で希釈するようにしても良い。
であっても良く、又、前記原水が10μm単位の微細物
に粉砕された有機性廃棄物であっても良く、更に、前記
原水を水で希釈するようにしても良い。
【0013】又、本発明の上記目的は、接触酸化槽を有
する廃棄物化学生物処理システムであって、オゾン発生
器から供給されるオゾンと前記接触酸化槽から送られて
きた処理水とを混合して滅菌、脱色、脱臭する手段を具
備することによっても達成される。この場合に、オゾン
発生器から供給されるオゾンと前記接触酸化槽から送ら
れてきた処理水とを混合して滅菌、脱色、脱臭する手段
と、原水の希釈水として利用するように当該処理水を前
記原水槽へ供給する手段とを有していても良い。
する廃棄物化学生物処理システムであって、オゾン発生
器から供給されるオゾンと前記接触酸化槽から送られて
きた処理水とを混合して滅菌、脱色、脱臭する手段を具
備することによっても達成される。この場合に、オゾン
発生器から供給されるオゾンと前記接触酸化槽から送ら
れてきた処理水とを混合して滅菌、脱色、脱臭する手段
と、原水の希釈水として利用するように当該処理水を前
記原水槽へ供給する手段とを有していても良い。
【0014】更に、本発明の上記目的は、曝気槽及び/
又は接触酸化槽を備えた廃棄物化学処理システムであっ
て、3−10mmの粉体状、又は10−20mmの大き
さ、又は断面の短径が3mm以上で長さが10mm以上
の棒状である針葉樹のチップ材をそのまま、或は組み上
げた状態の微生物培養基材を前記曝気槽内及び/又は前
記接触酸化槽内に備えることによっても達成される。
又は接触酸化槽を備えた廃棄物化学処理システムであっ
て、3−10mmの粉体状、又は10−20mmの大き
さ、又は断面の短径が3mm以上で長さが10mm以上
の棒状である針葉樹のチップ材をそのまま、或は組み上
げた状態の微生物培養基材を前記曝気槽内及び/又は前
記接触酸化槽内に備えることによっても達成される。
【0015】一方、本発明の上記目的を達成するには、
チップ材として針葉樹を用いた微生物培養基材が最適で
あり、前記チップ材が、3−10mmの大きさ、又は1
0−20mmの大きさ、又は断面の短径が3mm以上で
長さが10mm以上である微生物培養基材を用いること
で、より効果的に達成される。
チップ材として針葉樹を用いた微生物培養基材が最適で
あり、前記チップ材が、3−10mmの大きさ、又は1
0−20mmの大きさ、又は断面の短径が3mm以上で
長さが10mm以上である微生物培養基材を用いること
で、より効果的に達成される。
【0016】又、本発明の上記目的を達成するために
は、原水槽から霧状の又はそのままの原水を供給する手
段と、オゾンを供給するオゾン発生器と、前記霧状の又
はそのままの原水と前記オゾンとを接触混合する手段と
を備えたオゾン気相反応装置を用いることによっても達
成される。
は、原水槽から霧状の又はそのままの原水を供給する手
段と、オゾンを供給するオゾン発生器と、前記霧状の又
はそのままの原水と前記オゾンとを接触混合する手段と
を備えたオゾン気相反応装置を用いることによっても達
成される。
【0017】更に、本発明の上記目的を達成するために
は、気体のオゾンガスに有機性廃棄物を作用させる方法
によっても達成され、この場合、前記有機性廃棄物が液
体状であり、当該有機性廃棄物の比表面積を大きくする
と効果的である。
は、気体のオゾンガスに有機性廃棄物を作用させる方法
によっても達成され、この場合、前記有機性廃棄物が液
体状であり、当該有機性廃棄物の比表面積を大きくする
と効果的である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。オゾンは自然界にも
存在する物質であり、その構造は、図1に示すように3
個の酸素原子が、頂角116.87度の二等辺三角形に
配置しており、その結合距離は0.1278nmであ
る。オゾンは強力な酸化作用、殺菌作用、脱臭作用、脱
色作用をもっており、特に、その殺菌力、酸化力は塩素
よりもはるかに強いことが知られている。オゾンの酸化
によって生じる生成物の多くは、酸素によって生じる生
成物と同じであるため、微生物がそれを栄養として摂取
し、分解することができる。また、オゾンO3は常温で
も自然に酸素O2に自己分解し、2O3=3O2に相当す
る体積増加が確認されている。オゾンの分解速度は、オ
ゾン濃度が高いほど速く、また圧力の他、接触している
容器の材質や接触している溶液によっても変わる。水溶
液中におけるオゾンの分解は、比較的短時間(数十分)
で自己分解し、酸素に変わる。このため、過剰のオゾン
は最終的に酸素に戻り、2次公害を招く恐れがない。水
中オゾンの分解機構は図2に示す通りである。オゾンの
このような性質は、環境基準が重視される今日におい
て、有機性廃棄物及び無機性廃棄物の処理に対して有効
である。
施の形態について詳細に説明する。オゾンは自然界にも
存在する物質であり、その構造は、図1に示すように3
個の酸素原子が、頂角116.87度の二等辺三角形に
配置しており、その結合距離は0.1278nmであ
る。オゾンは強力な酸化作用、殺菌作用、脱臭作用、脱
色作用をもっており、特に、その殺菌力、酸化力は塩素
よりもはるかに強いことが知られている。オゾンの酸化
によって生じる生成物の多くは、酸素によって生じる生
成物と同じであるため、微生物がそれを栄養として摂取
し、分解することができる。また、オゾンO3は常温で
も自然に酸素O2に自己分解し、2O3=3O2に相当す
る体積増加が確認されている。オゾンの分解速度は、オ
ゾン濃度が高いほど速く、また圧力の他、接触している
容器の材質や接触している溶液によっても変わる。水溶
液中におけるオゾンの分解は、比較的短時間(数十分)
で自己分解し、酸素に変わる。このため、過剰のオゾン
は最終的に酸素に戻り、2次公害を招く恐れがない。水
中オゾンの分解機構は図2に示す通りである。オゾンの
このような性質は、環境基準が重視される今日におい
て、有機性廃棄物及び無機性廃棄物の処理に対して有効
である。
【0019】図3は本発明の廃棄物化学生物処理システ
ムの構成例を示しいる。このシステムは、原水槽1、1
次反応槽2またはオゾン気相反応塔16、固液分離装置
6、オゾン生物反応槽7、曝気槽10、沈殿槽11、接
触酸化槽12、滅菌・脱色槽13、そしてオゾン発生器
14を主要構成要素とする。ここで、曝気槽10と接触
酸化槽12では、微生物処理を行うためにバイオ処理槽
とも総称し、1次反応槽2とオゾン生物反応槽7のオゾ
ン処理部8A、及び滅菌・脱色槽13の屋根部にはオゾ
ンキラー(図示されていない)が設置される。以下、有
機性廃棄物として焼酎粕を使用した処理例として、この
図3のシステム構成例を参照しながら詳細に説明する。
ムの構成例を示しいる。このシステムは、原水槽1、1
次反応槽2またはオゾン気相反応塔16、固液分離装置
6、オゾン生物反応槽7、曝気槽10、沈殿槽11、接
触酸化槽12、滅菌・脱色槽13、そしてオゾン発生器
14を主要構成要素とする。ここで、曝気槽10と接触
酸化槽12では、微生物処理を行うためにバイオ処理槽
とも総称し、1次反応槽2とオゾン生物反応槽7のオゾ
ン処理部8A、及び滅菌・脱色槽13の屋根部にはオゾ
ンキラー(図示されていない)が設置される。以下、有
機性廃棄物として焼酎粕を使用した処理例として、この
図3のシステム構成例を参照しながら詳細に説明する。
【0020】処理される廃棄物はそのままか、或は粉砕
機により微細物に、好ましくは径が10μm前後の微細
物に粉砕されてから原水槽1に投入される。原水槽1に
投入された焼酎粕は水で例えば2倍に希釈される。処理
する廃棄物の粘性が少ない場合は、水で希釈しなくても
よい。以下、希釈なし又は希釈した廃棄物を原水とす
る。
機により微細物に、好ましくは径が10μm前後の微細
物に粉砕されてから原水槽1に投入される。原水槽1に
投入された焼酎粕は水で例えば2倍に希釈される。処理
する廃棄物の粘性が少ない場合は、水で希釈しなくても
よい。以下、希釈なし又は希釈した廃棄物を原水とす
る。
【0021】この原水は、1次反応槽2又はオゾン気相
反応塔16に送られる。1次反応槽2では気液混合ユニ
ット(図示されていない)で混合された高濃度或いは低
濃度オゾン水と原水とが混合され、又、オゾン気相反応
塔16ではオゾンガスと原水とが混合される。
反応塔16に送られる。1次反応槽2では気液混合ユニ
ット(図示されていない)で混合された高濃度或いは低
濃度オゾン水と原水とが混合され、又、オゾン気相反応
塔16ではオゾンガスと原水とが混合される。
【0022】本発明で用いるオゾンガスは以下に述べる
ように作成される。オゾンは、空気をコンプレッサーで
取り入れ、高圧をかけて圧縮し、酸素濃縮器を通して純
度90%以上の酸素に電気エネルギーを与え活性化させ
ると、解離または励起された酸素の一部がオゾンに変化
することにより生成される方法と、上述の場合で、空気
を用いずに酸素ボンベを使用した方法がある。オゾン発
生器には、光(紫外線、X線など)照射、放射線照射、
電気分解、無声放電法等によるものがあり、その中の無
声放電法の原理図を図4に示す。又、図5にオゾン発生
装置の基本構成を示す。図4に示される無声放電法は、
誘電体18を介した電極19間に交流高電圧を印加する
と無声放電が生じ、その放電空間に酸素(純度90%以
上)を流すことにより、酸素分子を解離または励起して
オゾンを生成するものである。また、図5に示すオゾン
発生装置の基本構成は、空気供給及び乾燥装置30に空
気を供給し、乾燥させた後に、オゾン発生部32に導入
するか、又は用途に応じて空気濃縮装置31を経由させ
てオゾンを発生させる方法が採れる。該オゾン発生部3
2は、冷却装置34及び電源制御装置33と連動して作
動する構成となっている。
ように作成される。オゾンは、空気をコンプレッサーで
取り入れ、高圧をかけて圧縮し、酸素濃縮器を通して純
度90%以上の酸素に電気エネルギーを与え活性化させ
ると、解離または励起された酸素の一部がオゾンに変化
することにより生成される方法と、上述の場合で、空気
を用いずに酸素ボンベを使用した方法がある。オゾン発
生器には、光(紫外線、X線など)照射、放射線照射、
電気分解、無声放電法等によるものがあり、その中の無
声放電法の原理図を図4に示す。又、図5にオゾン発生
装置の基本構成を示す。図4に示される無声放電法は、
誘電体18を介した電極19間に交流高電圧を印加する
と無声放電が生じ、その放電空間に酸素(純度90%以
上)を流すことにより、酸素分子を解離または励起して
オゾンを生成するものである。また、図5に示すオゾン
発生装置の基本構成は、空気供給及び乾燥装置30に空
気を供給し、乾燥させた後に、オゾン発生部32に導入
するか、又は用途に応じて空気濃縮装置31を経由させ
てオゾンを発生させる方法が採れる。該オゾン発生部3
2は、冷却装置34及び電源制御装置33と連動して作
動する構成となっている。
【0023】オゾン発生器14で生成されたオゾンガス
は、気液混合ユニットに送られるが、本発明で用いる気
液混合ユニットは特願昭62−33149号で示される
オゾン供給装置、対向流式オゾン供給装置、特願昭62
−33149号で示されるオゾン供給装置と対向流式オ
ゾン供給装置の併用方式、或いはミキシングポンプ式供
給装置を用いる。図6−図8は、特願昭62−3314
9号で示されるオゾン供給装置を示すものである。この
オゾン供給装置は、主管50及び分流管51で構成さ
れ、制御ボックス52及びフレーム53を備えている。
主管50はフランジ部54を介して水流管55の途中に
嵌め込まれるもので,上流側の磁気処理部56及び下流
側の2次混合部57より成り、磁気処理部56及び2次
混合部57はフランジ部58において分割自在とされて
いる。磁気処理部56は主管50中を流れる主水流59
に曝される状態で8本の棒状磁石60をブラケットで配
して成るもので、この棒状磁石60で予め主水流59を
オゾンが混合、溶解し易くなるように磁気処理する。水
流管55から分流管51を流れる分流61はオゾン発生
器からのオゾンを注入され、先ず内設管62の内部に設
けた1次混合部63で撹拌してオゾンの1次混合、溶解
処理を行う。次にオゾン注入済みの分流65を内設管6
2にて主管50中へ主水流59に抗して吐出させ、両水
流を混合する。この混合した主水流64を、主管50の
下流側全体にわたって主水流64に交差する状態で放射
状に配される抵抗棒67を複数個設けて成る2次混合部
57で撹拌し、主水流59とオゾン注入済みの分流65
とを混合させることにより、迅速かつ万遍なくオゾンを
高速水流へ注入、混合、溶解できる。
は、気液混合ユニットに送られるが、本発明で用いる気
液混合ユニットは特願昭62−33149号で示される
オゾン供給装置、対向流式オゾン供給装置、特願昭62
−33149号で示されるオゾン供給装置と対向流式オ
ゾン供給装置の併用方式、或いはミキシングポンプ式供
給装置を用いる。図6−図8は、特願昭62−3314
9号で示されるオゾン供給装置を示すものである。この
オゾン供給装置は、主管50及び分流管51で構成さ
れ、制御ボックス52及びフレーム53を備えている。
主管50はフランジ部54を介して水流管55の途中に
嵌め込まれるもので,上流側の磁気処理部56及び下流
側の2次混合部57より成り、磁気処理部56及び2次
混合部57はフランジ部58において分割自在とされて
いる。磁気処理部56は主管50中を流れる主水流59
に曝される状態で8本の棒状磁石60をブラケットで配
して成るもので、この棒状磁石60で予め主水流59を
オゾンが混合、溶解し易くなるように磁気処理する。水
流管55から分流管51を流れる分流61はオゾン発生
器からのオゾンを注入され、先ず内設管62の内部に設
けた1次混合部63で撹拌してオゾンの1次混合、溶解
処理を行う。次にオゾン注入済みの分流65を内設管6
2にて主管50中へ主水流59に抗して吐出させ、両水
流を混合する。この混合した主水流64を、主管50の
下流側全体にわたって主水流64に交差する状態で放射
状に配される抵抗棒67を複数個設けて成る2次混合部
57で撹拌し、主水流59とオゾン注入済みの分流65
とを混合させることにより、迅速かつ万遍なくオゾンを
高速水流へ注入、混合、溶解できる。
【0024】図9は対向流式オゾン供給装置の構成を示
す図である。このオゾン供給装置は、主管80、支管8
1、吸引ポンプ86、及びオゾンを注入するエジェクタ
ー87から構成される。水流管82を流れてきた水流
は、分岐管83において、主管80に流れる主水流84
と支管81に流れる支流85に分かれる。主水流84は
そのまま下流方向へと主管80中を流れる。一方の支流
85は、吸引ポンプ86により強制的に吸引されて支管
81中を流れていく。吸引ポンプ86により支管81中
を流れる支流85の圧力は1.4−2.0kg/cm2
である。この圧力を持った支流85中にエジェクター8
7よりオゾンガスが注入される。このオゾンガスを注入
された支流89は、支管出口88より主管80と合流す
る。支管出口88より出るオゾン水又はオゾンガスを注
入された支流89は、吸引ポンプによる圧力がかかって
いるために、主管中を流れる主水流84中を逆流し、効
率よくオゾン水又はオゾンガスを溶解することができ
る。このようにして、高濃度或いは低濃度オゾン水又は
オゾンガスが各オゾン反応槽に供給される。
す図である。このオゾン供給装置は、主管80、支管8
1、吸引ポンプ86、及びオゾンを注入するエジェクタ
ー87から構成される。水流管82を流れてきた水流
は、分岐管83において、主管80に流れる主水流84
と支管81に流れる支流85に分かれる。主水流84は
そのまま下流方向へと主管80中を流れる。一方の支流
85は、吸引ポンプ86により強制的に吸引されて支管
81中を流れていく。吸引ポンプ86により支管81中
を流れる支流85の圧力は1.4−2.0kg/cm2
である。この圧力を持った支流85中にエジェクター8
7よりオゾンガスが注入される。このオゾンガスを注入
された支流89は、支管出口88より主管80と合流す
る。支管出口88より出るオゾン水又はオゾンガスを注
入された支流89は、吸引ポンプによる圧力がかかって
いるために、主管中を流れる主水流84中を逆流し、効
率よくオゾン水又はオゾンガスを溶解することができ
る。このようにして、高濃度或いは低濃度オゾン水又は
オゾンガスが各オゾン反応槽に供給される。
【0025】上記二つの気液混合ユニット、すなわち特
願昭62−33149号で示されるオゾン供給装置と対
向流式オゾン供給装置の併用方式は、主水流の上流側に
特願昭62−33149号で示されるオゾン供給装置
を、続いて対向流式のオゾン供給装置を直列に配置する
ことで、より処理効率の高い気液混合ユニットを得るこ
とを目的とするものである。
願昭62−33149号で示されるオゾン供給装置と対
向流式オゾン供給装置の併用方式は、主水流の上流側に
特願昭62−33149号で示されるオゾン供給装置
を、続いて対向流式のオゾン供給装置を直列に配置する
ことで、より処理効率の高い気液混合ユニットを得るこ
とを目的とするものである。
【0026】図10にミキシングポンプの構造を示す。
ミキシングポンプの主な構成要素は、オゾンガス注入口
90、吸込口91、吐出口92、剪断プロペラ93、固
定羽根94、インペラ95、そしてシャフト96であ
る。吸込口91から流れてきた原水には、オゾンガス注
入口90から、オゾン発生器より送られてきたオゾンガ
スが注入される。ミキシングポンプ内に流入する液体中
には、焼酎の粕などの異物が含まれている。これらの異
物は剪断プロペラ93の回転と固定羽根94によって、
細かく破砕される。同時にオゾンガス注入口90より注
入されたオゾンガスが液体中に混合され、インペラ95
により吐出口92から吐き出される。
ミキシングポンプの主な構成要素は、オゾンガス注入口
90、吸込口91、吐出口92、剪断プロペラ93、固
定羽根94、インペラ95、そしてシャフト96であ
る。吸込口91から流れてきた原水には、オゾンガス注
入口90から、オゾン発生器より送られてきたオゾンガ
スが注入される。ミキシングポンプ内に流入する液体中
には、焼酎の粕などの異物が含まれている。これらの異
物は剪断プロペラ93の回転と固定羽根94によって、
細かく破砕される。同時にオゾンガス注入口90より注
入されたオゾンガスが液体中に混合され、インペラ95
により吐出口92から吐き出される。
【0027】1次反応槽2では、上述した各種の気液混
合ユニットによって混合されたオゾン水又はオゾンガス
と原水とが混合される。ここでオゾン処理する目的は、
第一に原水中の雑菌を殺菌すること、第二に原水の脱色
・脱臭を行うこと、第三に原水中の有機物をより分子量
の低い有機物へと酸化・分解することにより、後の工程
の微生物処理を促進すること、そして第四に原水中の固
形分を凝集させることである。気液混合ユニットで混合
されたオゾン水のオゾン濃度は、10g/Nm3以上で
ある。オゾン濃度は、原水の種類や有機性廃棄物の量な
どを考慮して決められる。例えば、原水中の有機性廃棄
物の量が多い場合には、有機性廃棄物の酸化・分解を十
分に促進させるためにオゾン濃度を高くする必要があ
る。逆に、原水中の有機性廃棄物の量が少ない場合に
は、有機性廃棄物の酸化・分解に必要なオゾン濃度はそ
れほど多くないと考えられるために、低濃度のオゾン水
を用いることができる。
合ユニットによって混合されたオゾン水又はオゾンガス
と原水とが混合される。ここでオゾン処理する目的は、
第一に原水中の雑菌を殺菌すること、第二に原水の脱色
・脱臭を行うこと、第三に原水中の有機物をより分子量
の低い有機物へと酸化・分解することにより、後の工程
の微生物処理を促進すること、そして第四に原水中の固
形分を凝集させることである。気液混合ユニットで混合
されたオゾン水のオゾン濃度は、10g/Nm3以上で
ある。オゾン濃度は、原水の種類や有機性廃棄物の量な
どを考慮して決められる。例えば、原水中の有機性廃棄
物の量が多い場合には、有機性廃棄物の酸化・分解を十
分に促進させるためにオゾン濃度を高くする必要があ
る。逆に、原水中の有機性廃棄物の量が少ない場合に
は、有機性廃棄物の酸化・分解に必要なオゾン濃度はそ
れほど多くないと考えられるために、低濃度のオゾン水
を用いることができる。
【0028】また、一次反応槽3ではなくオゾン気相反
応塔16を用いる場合には、図11に示すように、気体
のオゾンに原水を作用させるという方法を用いる。図1
1(A)はオゾン気相反応塔の構成を示す模式図であ
る。この図で、オゾン気相反応塔16中に、オゾン発生
器14より送られてくるオゾンが導入される。オゾン気
相反応塔16には、オゾンモニター103がついてお
り、オゾン気相反応塔内のオゾン濃度を一定に保つよう
に、モニターしている。オゾンモニター103はオゾン
コントローラー104につながっており、オゾン濃度の
変化によりオゾン発生器14からのオゾンの量を自動的
に調節できるように構成されている。原水は管105を
通って、オゾン気相反応塔16上部の散布管101から
スプレーまたは霧化され、微細粒の形状にして散布され
る。原水を微細粒の形状にするのは、オゾンガスと接触
する表面積をできる限り大きくして、殺菌、脱色、脱
臭、酸化、分解処理を効率よく行うためである。図11
(B)及び図11(C)には、原水を微細粒の形状にし
て散布するための装置の一例を示している。図11
(B)は散布管の部分を模式的に示す図である。原水が
通る管105は、任意の回転速度で回転することができ
るようになっており、オゾン気相反応塔内に有効に散布
させることが可能となる。この図で矢印Xの方向から見
た図が図11(C)である。散布管101は十文字状の
形態を有し、この十文字状の散布管101の各部分には
原水を微細粒の形状にするための小さい散布口110が
設けられている。以上のような構成を持つオゾン気相反
応塔16を用いることによって、1次反応槽2での反応
時間が40分程度必要とするものが、2〜4分程度の短
時間で殺菌、脱色、脱臭、酸化、分解などの処理を行う
ことが可能となった。オゾン気相反応塔内下部に滞留し
たオゾン処理された原水は、排出口102からオゾン凝
集槽4へと移される。なお、オゾンガスはオゾンキラー
3によって排ガス処理を行い、酸素に変化させて後に放
出される。上述した散布管101の形状は一実施の形態
であり、これに限定される趣旨のものではない。すなわ
ち、オゾン気相反応塔内に原水を散布できる形態のもの
であれば良い。
応塔16を用いる場合には、図11に示すように、気体
のオゾンに原水を作用させるという方法を用いる。図1
1(A)はオゾン気相反応塔の構成を示す模式図であ
る。この図で、オゾン気相反応塔16中に、オゾン発生
器14より送られてくるオゾンが導入される。オゾン気
相反応塔16には、オゾンモニター103がついてお
り、オゾン気相反応塔内のオゾン濃度を一定に保つよう
に、モニターしている。オゾンモニター103はオゾン
コントローラー104につながっており、オゾン濃度の
変化によりオゾン発生器14からのオゾンの量を自動的
に調節できるように構成されている。原水は管105を
通って、オゾン気相反応塔16上部の散布管101から
スプレーまたは霧化され、微細粒の形状にして散布され
る。原水を微細粒の形状にするのは、オゾンガスと接触
する表面積をできる限り大きくして、殺菌、脱色、脱
臭、酸化、分解処理を効率よく行うためである。図11
(B)及び図11(C)には、原水を微細粒の形状にし
て散布するための装置の一例を示している。図11
(B)は散布管の部分を模式的に示す図である。原水が
通る管105は、任意の回転速度で回転することができ
るようになっており、オゾン気相反応塔内に有効に散布
させることが可能となる。この図で矢印Xの方向から見
た図が図11(C)である。散布管101は十文字状の
形態を有し、この十文字状の散布管101の各部分には
原水を微細粒の形状にするための小さい散布口110が
設けられている。以上のような構成を持つオゾン気相反
応塔16を用いることによって、1次反応槽2での反応
時間が40分程度必要とするものが、2〜4分程度の短
時間で殺菌、脱色、脱臭、酸化、分解などの処理を行う
ことが可能となった。オゾン気相反応塔内下部に滞留し
たオゾン処理された原水は、排出口102からオゾン凝
集槽4へと移される。なお、オゾンガスはオゾンキラー
3によって排ガス処理を行い、酸素に変化させて後に放
出される。上述した散布管101の形状は一実施の形態
であり、これに限定される趣旨のものではない。すなわ
ち、オゾン気相反応塔内に原水を散布できる形態のもの
であれば良い。
【0029】オゾン凝集槽4では、オゾン処理された原
水を一時的に滞留させる。これは、オゾンで処理させる
と、殺菌、脱色、脱臭、酸化、分解作用の他に、原水中
の固形分を凝集させる効果があるためである。オゾン凝
集槽4での対流の結果、凝集効果が促進される。一定時
間静置後、処理する原水によって無薬注を原則とする
が、そうでない原水はポリ塩化アルミニウム(PAC)
や高分子凝集剤などの凝集剤を注入した後に、撹拌機5
によって攪拌する。この過程により原水中の固形分が凝
集される。
水を一時的に滞留させる。これは、オゾンで処理させる
と、殺菌、脱色、脱臭、酸化、分解作用の他に、原水中
の固形分を凝集させる効果があるためである。オゾン凝
集槽4での対流の結果、凝集効果が促進される。一定時
間静置後、処理する原水によって無薬注を原則とする
が、そうでない原水はポリ塩化アルミニウム(PAC)
や高分子凝集剤などの凝集剤を注入した後に、撹拌機5
によって攪拌する。この過程により原水中の固形分が凝
集される。
【0030】原水中の固形分の凝集後、原水はオゾン凝
集槽4から固液分離装置6へと送られる。固液分離装置
6では原水中の固形分と液体分が分離される。固液分離
装置の例として、遠心分離機、デカンタ、プレスフィル
タ、或いは、多重円板型生体能分離機などが挙げられ
る。分離された固形分は、堆肥化装置又は高速無機化装
置15へと送られて堆肥化、減容化、または無機化され
る。一方の分離された液体は、オゾン生物反応槽7へと
送られる。以下、固液分離装置6で分離された液体を処
理水とする。
集槽4から固液分離装置6へと送られる。固液分離装置
6では原水中の固形分と液体分が分離される。固液分離
装置の例として、遠心分離機、デカンタ、プレスフィル
タ、或いは、多重円板型生体能分離機などが挙げられ
る。分離された固形分は、堆肥化装置又は高速無機化装
置15へと送られて堆肥化、減容化、または無機化され
る。一方の分離された液体は、オゾン生物反応槽7へと
送られる。以下、固液分離装置6で分離された液体を処
理水とする。
【0031】オゾン生物反応槽7は、図3の模式図に示
されるとおり、オゾン処理部8Aと生物処理部8Bの2
槽構成となっている。オゾン処理部8Aはオゾン処理を
行なう槽であり、生物処理部8Bは微生物処理を行なう
槽である。各槽の役割は、以下に示すとおりである。オ
ゾン処理部8Aでは、微生物硝化の障害因子であるCO
D及びBODを分解し、また、処理液中のSS分を分解
し、より効率的な生物分解をなしえるために、送られて
きた処理水に対してオゾン反応を行う。オゾン反応は、
オゾン発生器14から送られてきたオゾンガスと処理水
とを前述した気液混合ユニットによって混合することに
よって行われる。ここで注入されるオゾン濃度は、BO
DやCODの量により変化させる。オゾン処理部8Aで
オゾン反応された処理水は、次の生物処理部8Bに送ら
れる。生物処理部8Bはブロアーポンプ9により吹き込
まれる空気で曝気され、好気性菌が繁殖しやすい条件を
整え、好気性処理を行う。従来、微生物による分解処理
は、嫌気性菌を用いた嫌気性処理を行うことが主流であ
った。それは、嫌気性菌は好気性菌に比べて分解処理能
力が高いため、有機性廃棄物の濃度が高いものを分解す
るときなどに適していると判断されたからである。嫌気
性菌は酸素の無い嫌気性雰囲気下で生きることができる
が、嫌気性菌はその寿命が尽きると死ぬ。この死骸は蓄
積し、ヘドロなどの残渣となって汚染の原因となるとい
う問題点があった。一方、好気性菌の中には、生命力の
強い菌が存在し、しかも嫌気性菌を食べるものがあるこ
とが分かった。この好気性菌を嫌気性菌に対してバラン
スよく繁殖させることにより、嫌気性菌等の死骸が処理
されるので、ヘドロなどの汚泥が生ずることがなく、結
果として、有効な微生物処理システムを構成することが
できる。
されるとおり、オゾン処理部8Aと生物処理部8Bの2
槽構成となっている。オゾン処理部8Aはオゾン処理を
行なう槽であり、生物処理部8Bは微生物処理を行なう
槽である。各槽の役割は、以下に示すとおりである。オ
ゾン処理部8Aでは、微生物硝化の障害因子であるCO
D及びBODを分解し、また、処理液中のSS分を分解
し、より効率的な生物分解をなしえるために、送られて
きた処理水に対してオゾン反応を行う。オゾン反応は、
オゾン発生器14から送られてきたオゾンガスと処理水
とを前述した気液混合ユニットによって混合することに
よって行われる。ここで注入されるオゾン濃度は、BO
DやCODの量により変化させる。オゾン処理部8Aで
オゾン反応された処理水は、次の生物処理部8Bに送ら
れる。生物処理部8Bはブロアーポンプ9により吹き込
まれる空気で曝気され、好気性菌が繁殖しやすい条件を
整え、好気性処理を行う。従来、微生物による分解処理
は、嫌気性菌を用いた嫌気性処理を行うことが主流であ
った。それは、嫌気性菌は好気性菌に比べて分解処理能
力が高いため、有機性廃棄物の濃度が高いものを分解す
るときなどに適していると判断されたからである。嫌気
性菌は酸素の無い嫌気性雰囲気下で生きることができる
が、嫌気性菌はその寿命が尽きると死ぬ。この死骸は蓄
積し、ヘドロなどの残渣となって汚染の原因となるとい
う問題点があった。一方、好気性菌の中には、生命力の
強い菌が存在し、しかも嫌気性菌を食べるものがあるこ
とが分かった。この好気性菌を嫌気性菌に対してバラン
スよく繁殖させることにより、嫌気性菌等の死骸が処理
されるので、ヘドロなどの汚泥が生ずることがなく、結
果として、有効な微生物処理システムを構成することが
できる。
【0032】以上のオゾン生物反応槽7における過程
は、一定期間、例えば24時間、繰り返される。オゾン
処理部8Aでオゾン反応された処理水は、生物処理部8
Bへと送られ、好気性処理される。その後、生物処理部
8Bの下部からポンプにより再びオゾン処理部8Aへと
送られ、上述した工程が繰り返される。本発明では上述
したオゾン生物反応槽7において、オゾンによる酸化、
分解処理と、好気性菌の特徴を有効に活用することによ
り、残渣の少ない、そしてより効率的な微生物による分
解を可能にした。
は、一定期間、例えば24時間、繰り返される。オゾン
処理部8Aでオゾン反応された処理水は、生物処理部8
Bへと送られ、好気性処理される。その後、生物処理部
8Bの下部からポンプにより再びオゾン処理部8Aへと
送られ、上述した工程が繰り返される。本発明では上述
したオゾン生物反応槽7において、オゾンによる酸化、
分解処理と、好気性菌の特徴を有効に活用することによ
り、残渣の少ない、そしてより効率的な微生物による分
解を可能にした。
【0033】オゾン生物反応槽7中で一定期間内循環さ
れた処理水は、曝気槽10へ送られる。本発明で用いる
曝気槽の例として、接触式曝気槽、ステップ式曝気槽、
そして両者を組み合わせた曝気槽などが挙げられる。こ
れらのうちどの種類の曝気槽を使用するかについての選
択は、処理システムの規模や処理物の濃度を基準にして
行う。曝気処理は、排水処理でアンモニア態窒素が微生
物で硝化していく過程で、酸素が多い状態と無い状態を
作り上げて、BODの値を効率良く落としていくために
行うものである。そのため、ブロアーポンプ9は曝気槽
内に常に新鮮な空気を曝気槽10内へ送る役目を持つ。
れた処理水は、曝気槽10へ送られる。本発明で用いる
曝気槽の例として、接触式曝気槽、ステップ式曝気槽、
そして両者を組み合わせた曝気槽などが挙げられる。こ
れらのうちどの種類の曝気槽を使用するかについての選
択は、処理システムの規模や処理物の濃度を基準にして
行う。曝気処理は、排水処理でアンモニア態窒素が微生
物で硝化していく過程で、酸素が多い状態と無い状態を
作り上げて、BODの値を効率良く落としていくために
行うものである。そのため、ブロアーポンプ9は曝気槽
内に常に新鮮な空気を曝気槽10内へ送る役目を持つ。
【0034】ステップ式曝気槽は、原水が細分化した曝
気槽に分流して流入するようにしてある。これは、曝気
槽内の微生物による分解が効率よく行われるよう、適当
な容積の槽を2つ以上段階的に設けたものである。この
ステップ式曝気槽内では、杉チップ材に付着・繁殖させ
た微生物により、好気・嫌気を繰り返してエアレーショ
ンを行うこともある。ステップ式曝気槽内の各槽に流入
される処理水の体積は、それぞれ異なる。ここで、ステ
ップ式曝気槽内での処理ステップの概略を図12に示
す。図12においては、槽の数は3つであるが、上述し
たように3つに限定される趣旨のものではない。オゾン
処理槽からステップ式曝気槽に送られてくる処理水の体
積が200であるとする。ステップ式曝気槽内の各槽
A、B、Cには、図12に示すように、体積がそれぞれ
100、70、30の処理水が流入する。各処理槽中に
存在している微生物の量は、処理できるBODやCOD
の量を決めてしまう。そこで、ステップ式に各槽に流入
する処理水の量を変化させることによって、微生物の処
理能力を高めることができた。このステップ式曝気槽内
に処理液を滞留させる時間は、オゾン生物反応槽7で行
われる処理期間と同じであり、上記の例の場合は24時
間である。このような過程で、BOD及びCODを低減
させた処理水は、沈殿槽11へと送られる。又、ステッ
プ式曝気槽で十分に処理できなかった場合は、再びオゾ
ン生物反応槽7のオゾン処理部8Aへ返送されて再び同
じように処理される。
気槽に分流して流入するようにしてある。これは、曝気
槽内の微生物による分解が効率よく行われるよう、適当
な容積の槽を2つ以上段階的に設けたものである。この
ステップ式曝気槽内では、杉チップ材に付着・繁殖させ
た微生物により、好気・嫌気を繰り返してエアレーショ
ンを行うこともある。ステップ式曝気槽内の各槽に流入
される処理水の体積は、それぞれ異なる。ここで、ステ
ップ式曝気槽内での処理ステップの概略を図12に示
す。図12においては、槽の数は3つであるが、上述し
たように3つに限定される趣旨のものではない。オゾン
処理槽からステップ式曝気槽に送られてくる処理水の体
積が200であるとする。ステップ式曝気槽内の各槽
A、B、Cには、図12に示すように、体積がそれぞれ
100、70、30の処理水が流入する。各処理槽中に
存在している微生物の量は、処理できるBODやCOD
の量を決めてしまう。そこで、ステップ式に各槽に流入
する処理水の量を変化させることによって、微生物の処
理能力を高めることができた。このステップ式曝気槽内
に処理液を滞留させる時間は、オゾン生物反応槽7で行
われる処理期間と同じであり、上記の例の場合は24時
間である。このような過程で、BOD及びCODを低減
させた処理水は、沈殿槽11へと送られる。又、ステッ
プ式曝気槽で十分に処理できなかった場合は、再びオゾ
ン生物反応槽7のオゾン処理部8Aへ返送されて再び同
じように処理される。
【0035】図13に模式的に接触式曝気槽120を示
す。ここに示される杉チップ材121の構成の模式図を
図14に示す。図14に示されるように、この杉チップ
材121表面には、嫌気性微生物(嫌気性菌)が層12
2を作り、更にその上に更に好気性微生物(好気性菌)
が層123を形成し、水槽中の液体と接している。図1
3のように杉チップ材に付着・繁殖させた微生物を接触
式曝気槽120内に設置する。また、接触式曝気槽12
0内では、下部から絶えずエアレーションを行い、槽内
を好気性の条件に保つようにしている。杉チップ材に付
着・繁殖している好気性微生物層123は酸素を吸収
し、水を排出する。一方、嫌気性微生物層122はBO
D、COD、N、Pなどの栄養を吸収し、空気中に炭酸
ガス、水素、硫黄、窒素を排出し、水中にはアンモニ
ア、窒素酸化物(NO2、NO3)、そしてその他の代謝
産物を放出する。このような好気性菌を用いた接触式曝
気層での処理を行うことにより、嫌気性処理時に発生す
る臭いを抑えることができ、敷地面積も嫌気処理に比べ
て小さくできるという利点がある。
す。ここに示される杉チップ材121の構成の模式図を
図14に示す。図14に示されるように、この杉チップ
材121表面には、嫌気性微生物(嫌気性菌)が層12
2を作り、更にその上に更に好気性微生物(好気性菌)
が層123を形成し、水槽中の液体と接している。図1
3のように杉チップ材に付着・繁殖させた微生物を接触
式曝気槽120内に設置する。また、接触式曝気槽12
0内では、下部から絶えずエアレーションを行い、槽内
を好気性の条件に保つようにしている。杉チップ材に付
着・繁殖している好気性微生物層123は酸素を吸収
し、水を排出する。一方、嫌気性微生物層122はBO
D、COD、N、Pなどの栄養を吸収し、空気中に炭酸
ガス、水素、硫黄、窒素を排出し、水中にはアンモニ
ア、窒素酸化物(NO2、NO3)、そしてその他の代謝
産物を放出する。このような好気性菌を用いた接触式曝
気層での処理を行うことにより、嫌気性処理時に発生す
る臭いを抑えることができ、敷地面積も嫌気処理に比べ
て小さくできるという利点がある。
【0036】ステップ式曝気槽、接触式曝気槽、或いは
両者を併用した曝気槽から出てきた処理水は、沈殿槽1
1へと送られる(曝気槽で十分処理しきれなかった場合
は、再びオゾン生物反応槽7のオゾン処理部8Aへ返送
されて再び同じように処理される)。ここでは主に、汚
水中の比重の大きい物質を杉チップ材を用いた微生物処
理により取り除く。沈殿処理した処理水(上澄み液)は
接触酸化槽12へ送られるか、或は、原水槽1の希釈水
として利用される。接触酸化槽12へ送られた処理水
は、沈殿槽11で取り除くことができなかった比重の小
さいSS分をほぼ完全に取り除かれる。接触酸化槽12
内でも、好気性菌と嫌気性菌による処理を行うために、
常に新鮮な空気が槽内へブロアーポンプ9によって運ば
れる。一方の沈殿槽11の下部に溜まった沈殿物は、余
剰汚泥として、固液分離装置6へと送られ、再びフロー
に従って処理される。
両者を併用した曝気槽から出てきた処理水は、沈殿槽1
1へと送られる(曝気槽で十分処理しきれなかった場合
は、再びオゾン生物反応槽7のオゾン処理部8Aへ返送
されて再び同じように処理される)。ここでは主に、汚
水中の比重の大きい物質を杉チップ材を用いた微生物処
理により取り除く。沈殿処理した処理水(上澄み液)は
接触酸化槽12へ送られるか、或は、原水槽1の希釈水
として利用される。接触酸化槽12へ送られた処理水
は、沈殿槽11で取り除くことができなかった比重の小
さいSS分をほぼ完全に取り除かれる。接触酸化槽12
内でも、好気性菌と嫌気性菌による処理を行うために、
常に新鮮な空気が槽内へブロアーポンプ9によって運ば
れる。一方の沈殿槽11の下部に溜まった沈殿物は、余
剰汚泥として、固液分離装置6へと送られ、再びフロー
に従って処理される。
【0037】接触酸化槽12から、処理水は滅菌・脱色
槽13へと送られる。ここでろ過された水は、最終的に
オゾンで殺菌され、排水基準に適合した水として排水さ
れるか、或いはシステム中の希釈水として原水槽へ送ら
れて再利用される。
槽13へと送られる。ここでろ過された水は、最終的に
オゾンで殺菌され、排水基準に適合した水として排水さ
れるか、或いはシステム中の希釈水として原水槽へ送ら
れて再利用される。
【0038】以上のステップ式曝気槽、接触式曝気槽、
接触酸化槽12の各槽では、杉チップ材に付着・繁殖さ
せた微生物により処理水を分解するようにしている。こ
こでは、杉チップ材を用いているが、杉に限定されず、
針葉樹であればチップ材として使用可能である(又は、
チップ材を使用しない場合もある)。本発明で用いる針
葉樹のチップ材の種類は、3種類ある。すなわち、 (1)細かい粉体で、大きさは大体3−10mmのもの (2)3面洗浄、3面圧縮した粒状で、大きさは10−
20mmのもの (3)5面洗浄、5面圧縮した、断面の短径が3mm以
上で、長さが10mm以上の棒状ものである。(3)の
棒状をしたチップ材130の形状の一例を図15に示
す。図15の棒状のチップ材の断面形状は、正方形をし
ているが、この形状に限られず、円状であったり、三角
形であったり、矩形であったり、五角形であったり、そ
の他不定形であっても良い。これらの形状の場合、断面
の短径が3mm以上あれば良い。上記(1)から(3)
の中から、処理場の規模や処理水の種類に最適なものを
選択して用いる。バイオ処理槽への設置形態としては、
針葉樹のチップ材をそのまま上記(1)から(3)の形
態の物を入れるか、または簾状に組み立てた物を水槽の
壁面に沿って張りめぐらせるようにする。
接触酸化槽12の各槽では、杉チップ材に付着・繁殖さ
せた微生物により処理水を分解するようにしている。こ
こでは、杉チップ材を用いているが、杉に限定されず、
針葉樹であればチップ材として使用可能である(又は、
チップ材を使用しない場合もある)。本発明で用いる針
葉樹のチップ材の種類は、3種類ある。すなわち、 (1)細かい粉体で、大きさは大体3−10mmのもの (2)3面洗浄、3面圧縮した粒状で、大きさは10−
20mmのもの (3)5面洗浄、5面圧縮した、断面の短径が3mm以
上で、長さが10mm以上の棒状ものである。(3)の
棒状をしたチップ材130の形状の一例を図15に示
す。図15の棒状のチップ材の断面形状は、正方形をし
ているが、この形状に限られず、円状であったり、三角
形であったり、矩形であったり、五角形であったり、そ
の他不定形であっても良い。これらの形状の場合、断面
の短径が3mm以上あれば良い。上記(1)から(3)
の中から、処理場の規模や処理水の種類に最適なものを
選択して用いる。バイオ処理槽への設置形態としては、
針葉樹のチップ材をそのまま上記(1)から(3)の形
態の物を入れるか、または簾状に組み立てた物を水槽の
壁面に沿って張りめぐらせるようにする。
【0039】本発明において針葉樹のチップ材使用の目
的は、微生物を繁殖させるためである。従来のコンポス
ト装置では、装置におがくずを入れ、そこに強制的に分
解させるための菌を注入し、分解する物を入れて分解さ
せていた。分解後、おがくずは分解物と共に肥料として
処理され、再利用されることはほとんどなかった。しか
し、本発明では、針葉樹のチップ材の役割を微生物の繁
殖用にのみ限定し、廃棄することなく、長期間の使用が
可能となるようにした。針葉樹のチップ材使用にあたっ
ては、防腐剤、防虫剤などの薬品が使われていない物を
選ばなければならない。防腐剤、防虫剤などの薬品は、
微生物の繁殖に対する阻害要因となるからである。この
他、黒心がある材木も微生物の繁殖にとってふさわしく
ないため、使用しない。チップ材に適しているのは、寒
冷地に成育している針葉樹である。寒冷地に成育した針
葉樹は、温暖地に成育したものに比べると成長速度が遅
いが、その分密度が高く、微生物が繁殖しやすい形状と
なる。この他、針葉樹のチップ材は微生物に消化されに
くく、大きな比表面積(約30m2/g)と空隙率(7
5−85%)を持ち、保水性(63%前後)、保温性、
酸素供給等の重要効果をもたらす。このような針葉樹は
耐久性があり、各処理槽中で5−10年、或いはそれ以
上使用することができ、微生物が有機物の発酵→分解→
消化をはかる上で最も効果的な状況を作り出す性質を持
っている。
的は、微生物を繁殖させるためである。従来のコンポス
ト装置では、装置におがくずを入れ、そこに強制的に分
解させるための菌を注入し、分解する物を入れて分解さ
せていた。分解後、おがくずは分解物と共に肥料として
処理され、再利用されることはほとんどなかった。しか
し、本発明では、針葉樹のチップ材の役割を微生物の繁
殖用にのみ限定し、廃棄することなく、長期間の使用が
可能となるようにした。針葉樹のチップ材使用にあたっ
ては、防腐剤、防虫剤などの薬品が使われていない物を
選ばなければならない。防腐剤、防虫剤などの薬品は、
微生物の繁殖に対する阻害要因となるからである。この
他、黒心がある材木も微生物の繁殖にとってふさわしく
ないため、使用しない。チップ材に適しているのは、寒
冷地に成育している針葉樹である。寒冷地に成育した針
葉樹は、温暖地に成育したものに比べると成長速度が遅
いが、その分密度が高く、微生物が繁殖しやすい形状と
なる。この他、針葉樹のチップ材は微生物に消化されに
くく、大きな比表面積(約30m2/g)と空隙率(7
5−85%)を持ち、保水性(63%前後)、保温性、
酸素供給等の重要効果をもたらす。このような針葉樹は
耐久性があり、各処理槽中で5−10年、或いはそれ以
上使用することができ、微生物が有機物の発酵→分解→
消化をはかる上で最も効果的な状況を作り出す性質を持
っている。
【0040】以上の杉チップ材に付着・繁殖させる微生
物の主なものは、Bacillus、Pseudomo
nas属、Zoogloea属、Alcaligene
s属、Flavobacterium属、Acinet
obactor属、Nitrobactor属などであ
る。これらの微生物は杉チップ材内に莫大な数の菌体コ
ロニーを作る。菌は桿菌と球菌から成り、これらの桿菌
と球菌が、水分63%前後という条件下で、特有の分解
作用を行う。桿菌は、動植物の発酵と分解(腐食)をつ
かさどり、球菌はその腐食物中のもの及び桿菌を食べ尽
くしてガス化を行う。上述のようにしてオゾン生物反応
槽内の生物処理部、接触酸化槽、そしてバイオ処理槽に
おけるメカニズムによって、オゾン処理されて送られて
きた汚水中の有機物を処理するので、残渣の発生を極め
て少なくすることができる。
物の主なものは、Bacillus、Pseudomo
nas属、Zoogloea属、Alcaligene
s属、Flavobacterium属、Acinet
obactor属、Nitrobactor属などであ
る。これらの微生物は杉チップ材内に莫大な数の菌体コ
ロニーを作る。菌は桿菌と球菌から成り、これらの桿菌
と球菌が、水分63%前後という条件下で、特有の分解
作用を行う。桿菌は、動植物の発酵と分解(腐食)をつ
かさどり、球菌はその腐食物中のもの及び桿菌を食べ尽
くしてガス化を行う。上述のようにしてオゾン生物反応
槽内の生物処理部、接触酸化槽、そしてバイオ処理槽に
おけるメカニズムによって、オゾン処理されて送られて
きた汚水中の有機物を処理するので、残渣の発生を極め
て少なくすることができる。
【0041】上述したオゾン水又はオゾンガスによる処
理過程において、オゾン処理水中の残留オゾンと、反応
に使用されずに余剰オゾンとしてガス中に残った排オゾ
ン(未反応オゾン)の処理が必要である。現在では、排
オゾンの濃度の規制値はないが、環境基準を準用して、
0.06ppm以下に処理することとする。水中の残留
オゾンは分解時間が速いので、滞留時間を比較的長く
(数分間)とって、自然分解させることにより特別な残
留オゾン対策を実施しなくても良いようにした。一方、
反応に使用されずに余剰オゾンとしてガス中に残った排
オゾン(未反応オゾン)の処理は必ず実施しなければな
らない。なぜならば、排オゾン処理を実施しないと、周
辺にオゾン臭が漂い、周辺の電気機器等を酸化させて錆
びさせると共に、人体に悪影響を及ぼすこともあるから
である。排オゾン処理には、活性炭方式、触媒方式、燃
焼方式、薬品洗浄方式などがある。実際の排オゾン処理
においては、活性炭方式、触媒方式、及び両者の併用方
式が一般的に用いられている。活性炭方式は、排オゾン
分解塔に活性炭を充填することにより、接触時間1秒以
内でオゾンを分解し、排オゾン分解塔出口からのオゾン
濃度を0.06ppm以下の安全な濃度にして大気中に
放出することができる。使用する活性炭の密度、表面積
などの種類により異なるが、一般的には活性炭は3−4
ヶ月ごとに交換しなければならない。この方法は、比較
的小規模の処理システムに有効である。他方、触媒方式
では、主にマンガンやニッケルなどの触媒剤が用いら
れ、触媒槽の温度を40℃以上、接触時間を15秒程度
とすることで、オゾンは完全に酸素に還元される。両者
の併用方式は、大規模の処理システムで用いられ、まず
触媒方式において、オゾンと触媒との接触時間を長くと
り、98−99%除去して負荷を下げた後に、次に活性
炭処理を施す。こうすることにより、活性炭の寿命を延
ばすことができるなど、両者の長所を組み合わせたシス
テムができる。本発明におけるシステムでは、1次反応
槽5及びオゾン処理部10Aの屋根部分に活性炭方式の
オゾンキラーを取り付け、排オゾン処理を行った。
理過程において、オゾン処理水中の残留オゾンと、反応
に使用されずに余剰オゾンとしてガス中に残った排オゾ
ン(未反応オゾン)の処理が必要である。現在では、排
オゾンの濃度の規制値はないが、環境基準を準用して、
0.06ppm以下に処理することとする。水中の残留
オゾンは分解時間が速いので、滞留時間を比較的長く
(数分間)とって、自然分解させることにより特別な残
留オゾン対策を実施しなくても良いようにした。一方、
反応に使用されずに余剰オゾンとしてガス中に残った排
オゾン(未反応オゾン)の処理は必ず実施しなければな
らない。なぜならば、排オゾン処理を実施しないと、周
辺にオゾン臭が漂い、周辺の電気機器等を酸化させて錆
びさせると共に、人体に悪影響を及ぼすこともあるから
である。排オゾン処理には、活性炭方式、触媒方式、燃
焼方式、薬品洗浄方式などがある。実際の排オゾン処理
においては、活性炭方式、触媒方式、及び両者の併用方
式が一般的に用いられている。活性炭方式は、排オゾン
分解塔に活性炭を充填することにより、接触時間1秒以
内でオゾンを分解し、排オゾン分解塔出口からのオゾン
濃度を0.06ppm以下の安全な濃度にして大気中に
放出することができる。使用する活性炭の密度、表面積
などの種類により異なるが、一般的には活性炭は3−4
ヶ月ごとに交換しなければならない。この方法は、比較
的小規模の処理システムに有効である。他方、触媒方式
では、主にマンガンやニッケルなどの触媒剤が用いら
れ、触媒槽の温度を40℃以上、接触時間を15秒程度
とすることで、オゾンは完全に酸素に還元される。両者
の併用方式は、大規模の処理システムで用いられ、まず
触媒方式において、オゾンと触媒との接触時間を長くと
り、98−99%除去して負荷を下げた後に、次に活性
炭処理を施す。こうすることにより、活性炭の寿命を延
ばすことができるなど、両者の長所を組み合わせたシス
テムができる。本発明におけるシステムでは、1次反応
槽5及びオゾン処理部10Aの屋根部分に活性炭方式の
オゾンキラーを取り付け、排オゾン処理を行った。
【0042】
【実施例1】焼酎粕の種類(麦の焼酎粕) 上記の試料を2日間に分けて実施した。試料500kg
を粉砕タンクにて粉砕(30分)し、混合及び反応タン
クにて水2トンと希釈し、次にオゾンとの循環反応(3
0分)を行う。SS分(31リットル)を沈殿槽より除
去し、残液をバランスタンクに移しながら浄化装置を作
動する。排水は、返送水6に対して放流水4の割合にて
実施した。 試料(麦の焼酎粕):採取日時 平成9年12月20
日(土) 13:30 − 15:00 採取1 原液 採取2 循環反応系にて酸化反応終了後 採取3 沈殿槽 採取4 放流水(最終処理水) 検査方法: 鹿児島県工業技術センター及び財団法人
鹿児島県環境技術協会に 依頼した。 結果:
を粉砕タンクにて粉砕(30分)し、混合及び反応タン
クにて水2トンと希釈し、次にオゾンとの循環反応(3
0分)を行う。SS分(31リットル)を沈殿槽より除
去し、残液をバランスタンクに移しながら浄化装置を作
動する。排水は、返送水6に対して放流水4の割合にて
実施した。 試料(麦の焼酎粕):採取日時 平成9年12月20
日(土) 13:30 − 15:00 採取1 原液 採取2 循環反応系にて酸化反応終了後 採取3 沈殿槽 採取4 放流水(最終処理水) 検査方法: 鹿児島県工業技術センター及び財団法人
鹿児島県環境技術協会に 依頼した。 結果:
【0043】−1:原液
【表1】
【0044】−2:反応タンク30分後
【表2】
【0045】−3:沈殿槽
【表3】
【0046】−4:放流水
【表4】
【0047】
【実施例2】上記実施例1で得られた放流水を財団法人
鹿児島県環境技術協会に持ち込み、測定用の採水を没有
槽(反応タンク)と最終放流水で行った。
鹿児島県環境技術協会に持ち込み、測定用の採水を没有
槽(反応タンク)と最終放流水で行った。
【0048】
【表5】
【0049】上述の説明では焼酎粕の化学処理について
説明したが、水処理としては、高度浄水処理の脱臭、脱
色、THM低減、微量有機物除去に適用でき、下水高度
処理の脱臭、脱色、殺菌、COD除去に適用でき、屎尿
高度処理の脱臭、脱色、殺菌に適用でき、工場排水処理
のCOD除去、脱色、シアン除去、フェノール除去に適
用でき、海水の淡水化処理の水質浄化、脱色、脱臭に適
用でき、プール水処理、脱色、脱臭、殺菌に適用でき
る。また、気体処理としては、脱臭の臭気処理(下水
臭、屎尿臭)、脱硝の排煙処理、殺菌の貯蔵庫内処理に
適用できる。更に、配管内のスライム付着防止、薬品類
の酸化や漂白にも適用可能である。
説明したが、水処理としては、高度浄水処理の脱臭、脱
色、THM低減、微量有機物除去に適用でき、下水高度
処理の脱臭、脱色、殺菌、COD除去に適用でき、屎尿
高度処理の脱臭、脱色、殺菌に適用でき、工場排水処理
のCOD除去、脱色、シアン除去、フェノール除去に適
用でき、海水の淡水化処理の水質浄化、脱色、脱臭に適
用でき、プール水処理、脱色、脱臭、殺菌に適用でき
る。また、気体処理としては、脱臭の臭気処理(下水
臭、屎尿臭)、脱硝の排煙処理、殺菌の貯蔵庫内処理に
適用できる。更に、配管内のスライム付着防止、薬品類
の酸化や漂白にも適用可能である。
【0050】
【発明の効果】上述のように、本発明の廃棄物化学生物
処理システムによれば、オゾンによる酸化反応により有
機廃液中の固形分が凝集するために、ろ過及び/又は固
液分離を容易にそして短時間に行える。維持管理も容易
であり、分離された固形分は堆肥化装置又は高速無機化
装置の原料として利用できる。また、オゾン生物反応槽
中のオゾン処理部では処理水のオゾン処理により処理水
中のCODやBOD、そしてSS分を分解して、生物処
理部での好気性菌を主体とする微生物処理による処理効
率を高めることができる。生物処理では、耐久性のある
針葉樹のチップ材に繁殖させた好気性菌を主体とする微
生物群を用いて分解を行うことで、残渣の少ない処理を
行うことが可能となった。又、本発明の廃棄物化学生物
処理システムで用いるオゾンは自然界にも存在し、過剰
なオゾンは酸素に戻るため2次公害を招く恐れはなく、
環境を害することがなくクリーンである。また、ランニ
ングコストを従来法と比べると、焼却型処理法及びメタ
ン発酵活性汚泥処理法のいずれもが処理量1トン当たり
約2000円―6000円であるのに対し、本発明では
処理量1トン当たり2000円未満となった。
処理システムによれば、オゾンによる酸化反応により有
機廃液中の固形分が凝集するために、ろ過及び/又は固
液分離を容易にそして短時間に行える。維持管理も容易
であり、分離された固形分は堆肥化装置又は高速無機化
装置の原料として利用できる。また、オゾン生物反応槽
中のオゾン処理部では処理水のオゾン処理により処理水
中のCODやBOD、そしてSS分を分解して、生物処
理部での好気性菌を主体とする微生物処理による処理効
率を高めることができる。生物処理では、耐久性のある
針葉樹のチップ材に繁殖させた好気性菌を主体とする微
生物群を用いて分解を行うことで、残渣の少ない処理を
行うことが可能となった。又、本発明の廃棄物化学生物
処理システムで用いるオゾンは自然界にも存在し、過剰
なオゾンは酸素に戻るため2次公害を招く恐れはなく、
環境を害することがなくクリーンである。また、ランニ
ングコストを従来法と比べると、焼却型処理法及びメタ
ン発酵活性汚泥処理法のいずれもが処理量1トン当たり
約2000円―6000円であるのに対し、本発明では
処理量1トン当たり2000円未満となった。
【図1】オゾンの化学構造を示す模式図である。
【図2】オゾンの水中での分解過程を示す図である。
【図3】本発明の廃棄物化学生物処理システムの一実施
の形態のフローを示す図である。
の形態のフローを示す図である。
【図4】無声放電法を用いたオゾン発生器の構造を示す
図である。
図である。
【図5】オゾナイザーの仕組みを示す図である。
【図6】特願昭62−33149号のオゾン供給装置の
概略を示す斜視図である。
概略を示す斜視図である。
【図7】特願昭62−33149号のオゾン供給装置の
磁気処理部の一部断面を含む概略側面図である。
磁気処理部の一部断面を含む概略側面図である。
【図8】特願昭62−33149号のオゾン供給装置の
二次混合部の概略側面図である。
二次混合部の概略側面図である。
【図9】本発明に用いた対向流式オゾン供給装置の概略
を示す図である。
を示す図である。
【図10】本発明に用いたミキシングポンプの断面図で
ある。
ある。
【図11】本発明によるオゾン気相反応塔の構成を示す
模式図であり、(A)は概略正面図を、(B)は散布管
の拡大図を、(C)は(B)の矢印Xの方向から見た図
を示す。
模式図であり、(A)は概略正面図を、(B)は散布管
の拡大図を、(C)は(B)の矢印Xの方向から見た図
を示す。
【図12】本発明のステップ式曝気槽の一実施の形態で
ある構成を示す模式図である。
ある構成を示す模式図である。
【図13】微生物を付着・繁殖させた杉チップ材を設置
する接触式曝気槽を模式的に示す図である。
する接触式曝気槽を模式的に示す図である。
【図14】接触式曝気槽内に設置される、微生物を付着
・繁殖させたチップ材の構造を示す模式図である。
・繁殖させたチップ材の構造を示す模式図である。
【図15】本発明で用いる針葉樹の棒状のチップ材の一
例を示す模式図である。
例を示す模式図である。
1 原水槽 2 1次反応槽 3 オゾンキラー 4 オゾン凝集槽 5 撹拌機 6 固液分離装置 7 オゾン生物反応槽 8A オゾン処理部 8B 生物処理部 9 ブロアーポンプ 10 曝気槽 11 沈殿槽 12 接触酸化槽 13 滅菌・脱色槽 14 オゾン発生器 15 堆肥化装置又は高速無機化装置 16 オゾン気相反応塔 18 誘電体 19 電極 30 空気供給及び乾燥装置 31 空気濃縮装置 32 オゾン発生部 33 電源制御装置 34 冷却装置 50 主管 51 分流管 52 制御ボックス 53 フレーム 54 フランジ部 55 水流管 56 磁気処理部 57 2次混合部 58 フランジ部 59 主水流 60 棒状磁石 61 分流 62 内設管 63 1次混合部 64 混合した主水流 65 オゾン注入済み分流 67 抵抗棒 80 主管 81 支管 82 水流管 83 分岐管 84 主水流 85 支流 86 吸引ポンプ 87 エジェクター 88 支管出口 89 オゾンガスを注入された支流 90 オゾンガス注入口 91 吸込口 92 吐出口 93 剪断プロペラ 94 固定羽根 95 インペラ 96 シャフト 101 散布管 102 排出口 103 オゾンモニター 104 オゾンコントローラー 105 管 110 散布口 120 接触式曝気槽 121 チップ材 122 嫌気性微生物層 123 好気性微生物層 130 棒状のチップ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月11日(1999.6.1
1)
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 廃棄物化学生物処理システム
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば浄水場、食
品加工場、養豚・養牛・養鶏場、酒造工場等で廃棄され
る廃棄物(無機及び有機性廃棄物)を、オゾンを使用し
て化学的に処理し、オゾンにより処理された有機性廃棄
物を微生物を用いて生物的に処理するための廃棄物化学
生物処理システムに関する。
品加工場、養豚・養牛・養鶏場、酒造工場等で廃棄され
る廃棄物(無機及び有機性廃棄物)を、オゾンを使用し
て化学的に処理し、オゾンにより処理された有機性廃棄
物を微生物を用いて生物的に処理するための廃棄物化学
生物処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば焼酎製造時における焼酎蒸留粕は
発酵残渣であり、その成分は化学的処理及び物理的処理
をしても分解されにくく、また、カロリーも消費されに
くいので、処理が困難とされてきた。現在においては下
記の方法で処理されているが、処理施設の設備費並びに
ランニングコスト等が高いため、採算面から考慮しても
ユーザー側は導入に踏み切れない要因となっており、焼
酎蒸留粕の発酵残渣処理のほとんどを海洋投棄に頼らざ
るを得ない状況となっている。
発酵残渣であり、その成分は化学的処理及び物理的処理
をしても分解されにくく、また、カロリーも消費されに
くいので、処理が困難とされてきた。現在においては下
記の方法で処理されているが、処理施設の設備費並びに
ランニングコスト等が高いため、採算面から考慮しても
ユーザー側は導入に踏み切れない要因となっており、焼
酎蒸留粕の発酵残渣処理のほとんどを海洋投棄に頼らざ
るを得ない状況となっている。
【0003】焼酎蒸留粕の従来の処理方法としては、焼
却型処理法とメタン発酵活性汚泥処理法とがある。焼却
型処理法は、主に次の二つの方法がある。 (1)焼酎蒸留粕を遠心分離または脱水した後、固形分
は焼却し、脱離水は濃縮して焼却すると共に、凝縮水は
別途に微生物処理をして放流する方法。 (2)焼酎蒸留粕を直接焼却炉に噴霧して焼却する方
法。 これら何れの方法においても、焼却炉の維持管理が難し
いという問題点がある。焼却した固形分の灰分は再利用
をするのが望ましいが、再利用が行われない灰は最終処
分場に持ち込むので、そのための手間が余計にかかるこ
とになる。また、焼却が原因の悪臭、煙による大気汚
染、更には化石燃料を使用することにより発生するダイ
オキシン等の環境問題があり、現在では地域住民に焼却
施設設置の同意を得ることが困難な状況にある。また、
処理量が10トン/日未満の小規模に向いているが、中
規模若しくは大規模には不向きであり、ランニングコス
トが高いという欠点もある。
却型処理法とメタン発酵活性汚泥処理法とがある。焼却
型処理法は、主に次の二つの方法がある。 (1)焼酎蒸留粕を遠心分離または脱水した後、固形分
は焼却し、脱離水は濃縮して焼却すると共に、凝縮水は
別途に微生物処理をして放流する方法。 (2)焼酎蒸留粕を直接焼却炉に噴霧して焼却する方
法。 これら何れの方法においても、焼却炉の維持管理が難し
いという問題点がある。焼却した固形分の灰分は再利用
をするのが望ましいが、再利用が行われない灰は最終処
分場に持ち込むので、そのための手間が余計にかかるこ
とになる。また、焼却が原因の悪臭、煙による大気汚
染、更には化石燃料を使用することにより発生するダイ
オキシン等の環境問題があり、現在では地域住民に焼却
施設設置の同意を得ることが困難な状況にある。また、
処理量が10トン/日未満の小規模に向いているが、中
規模若しくは大規模には不向きであり、ランニングコス
トが高いという欠点もある。
【0004】一方、メタン発酵活性汚泥処理法は焼酎蒸
留粕を遠心分離により固液分離し、分離された液分はメ
タン発酵による嫌気性処理をした後、活性汚泥処理を数
日間行い放流すると共に、分離された固形分は焼却、ま
たは肥料、飼料とする方法である。この処理法は、処理
量が100トン/日以上の大規模処理施設に適してい
る。しかし、広い敷地が必要であること、微生物処理に
よる分解が長時間かかること、メタン発酵により噴出す
るメタン特有の悪臭が発生すること、固液分離後の固形
分及び活性汚泥処理から出る余剰汚泥の処理方法等の問
題点がある。また、発生するメタンガスをエネルギー化
して有効利用をはかることは十分に可能であるが、その
ためには専門技術者が必要である上に、設備投資に莫大
な費用がかかるため、経済的に有効な方法ではない。更
に、初期費用・ランニングコストも高いため、実用的な
処理方法であるとはいえないのが現状である。
留粕を遠心分離により固液分離し、分離された液分はメ
タン発酵による嫌気性処理をした後、活性汚泥処理を数
日間行い放流すると共に、分離された固形分は焼却、ま
たは肥料、飼料とする方法である。この処理法は、処理
量が100トン/日以上の大規模処理施設に適してい
る。しかし、広い敷地が必要であること、微生物処理に
よる分解が長時間かかること、メタン発酵により噴出す
るメタン特有の悪臭が発生すること、固液分離後の固形
分及び活性汚泥処理から出る余剰汚泥の処理方法等の問
題点がある。また、発生するメタンガスをエネルギー化
して有効利用をはかることは十分に可能であるが、その
ためには専門技術者が必要である上に、設備投資に莫大
な費用がかかるため、経済的に有効な方法ではない。更
に、初期費用・ランニングコストも高いため、実用的な
処理方法であるとはいえないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、国際的な環境
条約の批准による「廃棄物その他の物の投棄による海洋
汚染の防止に関する条約」(1993年11月のロンド
ン条約)により、2001年以降は海洋投棄が実質上全
面禁止となる。このため、焼酎蒸留粕を始めとする有機
性廃棄物の処理を、環境的に制限されることなく、しか
も低コストで大量に実施できる方法及び装置の出現が強
く望まれていた。
条約の批准による「廃棄物その他の物の投棄による海洋
汚染の防止に関する条約」(1993年11月のロンド
ン条約)により、2001年以降は海洋投棄が実質上全
面禁止となる。このため、焼酎蒸留粕を始めとする有機
性廃棄物の処理を、環境的に制限されることなく、しか
も低コストで大量に実施できる方法及び装置の出現が強
く望まれていた。
【0006】本発明は上述のような事情よりなされたも
のであり、本発明の目的は、設備費も比較的安く、ラン
ニングコストも従来の方法に比べるとかからず、環境に
やさしい新時代にふさわしい有機性廃棄物化学生物処理
システムを提供することにある。
のであり、本発明の目的は、設備費も比較的安く、ラン
ニングコストも従来の方法に比べるとかからず、環境に
やさしい新時代にふさわしい有機性廃棄物化学生物処理
システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機性廃棄物
を容易に処理できるようにし、また処理の結果排出され
る固形物・液体を環境基準に適合した水準となるように
し、それらを有効に再利用できるようにした廃棄物化学
生物処理システムに関するものであり、本発明の上記目
的は、原水槽からの原水を供給する手段と、オゾンを供
給するオゾン発生器と、前記原水と前記オゾンとを気液
混合する手段と、当該気液混合された原水を滞留させて
後に凝集剤の注入なしで前記気液混合された原水中の固
形分を凝集させる手段と、当該固形分の凝集した原水を
固液分離する手段とを具備することにより達成される。
を容易に処理できるようにし、また処理の結果排出され
る固形物・液体を環境基準に適合した水準となるように
し、それらを有効に再利用できるようにした廃棄物化学
生物処理システムに関するものであり、本発明の上記目
的は、原水槽からの原水を供給する手段と、オゾンを供
給するオゾン発生器と、前記原水と前記オゾンとを気液
混合する手段と、当該気液混合された原水を滞留させて
後に凝集剤の注入なしで前記気液混合された原水中の固
形分を凝集させる手段と、当該固形分の凝集した原水を
固液分離する手段とを具備することにより達成される。
【0008】又、本発明の上記目的は、原水槽から霧状
の又はそのままの原水を供給する手段と、オゾンを供給
するオゾン発生器と、前記霧状の又はそのままの原水と
前記オゾンとを接触混合する手段と、当該接触混合され
た原水を滞留させて後に凝集剤の注入なしで前記接触混
合された原水中の固形分を凝集させる手段と、当該固形
分の凝集した原水を固液分離する手段とを具備すること
によっても達成される。
の又はそのままの原水を供給する手段と、オゾンを供給
するオゾン発生器と、前記霧状の又はそのままの原水と
前記オゾンとを接触混合する手段と、当該接触混合され
た原水を滞留させて後に凝集剤の注入なしで前記接触混
合された原水中の固形分を凝集させる手段と、当該固形
分の凝集した原水を固液分離する手段とを具備すること
によっても達成される。
【0009】更に、本発明の上記目的は、オゾン生物反
応槽を有する廃棄物化学生物処理システムであって、前
記オゾン生物反応槽が、処理水とオゾン発生器から供給
されるオゾンとを気液混合するオゾン処理部と、当該気
液混合された処理水を曝気しながら生物処理を行う生物
処理部とから構成され、前記オゾン処理部と前記生物処
理部との間を前記処理水全体が一定期間循環するように
前記生物処理部から前記オゾン処理部へ前記処理水を供
給する手段を具備することによっても達成される。
応槽を有する廃棄物化学生物処理システムであって、前
記オゾン生物反応槽が、処理水とオゾン発生器から供給
されるオゾンとを気液混合するオゾン処理部と、当該気
液混合された処理水を曝気しながら生物処理を行う生物
処理部とから構成され、前記オゾン処理部と前記生物処
理部との間を前記処理水全体が一定期間循環するように
前記生物処理部から前記オゾン処理部へ前記処理水を供
給する手段を具備することによっても達成される。
【0010】更に又、本発明の上記目的は、原水槽から
の原水を供給する手段と、オゾンを供給するオゾン発生
器と、前記原水と前記オゾンとを気液混合する手段と、
当該気液混合された原水中の固形分を凝集させる手段
と、当該固形分の凝集した原水を固液分離する手段とを
具備し、更に、当該固液分離された原水である処理水を
オゾン処理するオゾン処理部と、当該オゾン処理された
処理水を生物処理する曝気手段を備えた生物処理部と、
前記生物処理部から前記オゾン処理部へ当該処理水を供
給する手段と、当該処理水が前記オゾン処理部と前記生
物処理部との間を循環する手段とを具備することによっ
ても達成される。
の原水を供給する手段と、オゾンを供給するオゾン発生
器と、前記原水と前記オゾンとを気液混合する手段と、
当該気液混合された原水中の固形分を凝集させる手段
と、当該固形分の凝集した原水を固液分離する手段とを
具備し、更に、当該固液分離された原水である処理水を
オゾン処理するオゾン処理部と、当該オゾン処理された
処理水を生物処理する曝気手段を備えた生物処理部と、
前記生物処理部から前記オゾン処理部へ当該処理水を供
給する手段と、当該処理水が前記オゾン処理部と前記生
物処理部との間を循環する手段とを具備することによっ
ても達成される。
【0011】更に又、本発明の上記目的は、原水槽から
霧状の又はそのままの原水を供給する手段と、オゾンを
供給するオゾン発生器と、前記霧状の又はそのままの原
水と前記オゾンとを接触混合する手段と、当該接触混合
された原水中の固形分を凝集させる手段と、当該固形分
の凝集した原水を固液分離する手段とを具備し、更に、
当該固液分離された原水である処理水をオゾン処理する
オゾン処理部と、当該オゾン処理された処理水を生物処
理する曝気手段を備えた生物処理部と、前記生物処理部
から前記オゾン処理部へ当該処理水を供給する手段と、
当該処理水が前記オゾン処理部と前記生物処理部との間
を循環する手段とを具備することによっても達成され
る。
霧状の又はそのままの原水を供給する手段と、オゾンを
供給するオゾン発生器と、前記霧状の又はそのままの原
水と前記オゾンとを接触混合する手段と、当該接触混合
された原水中の固形分を凝集させる手段と、当該固形分
の凝集した原水を固液分離する手段とを具備し、更に、
当該固液分離された原水である処理水をオゾン処理する
オゾン処理部と、当該オゾン処理された処理水を生物処
理する曝気手段を備えた生物処理部と、前記生物処理部
から前記オゾン処理部へ当該処理水を供給する手段と、
当該処理水が前記オゾン処理部と前記生物処理部との間
を循環する手段とを具備することによっても達成され
る。
【0012】更に又、原水槽からの原水を供給する手段
と、オゾンを供給するオゾン発生器と、前記原水と前記
オゾンとを気液混合する手段と、当該気液混合された原
水中の固形分を凝集させる手段と、当該固形分の凝集し
た原水を固液分離する手段とを具備し、更に、当該固液
分離された原水である処理水をオゾン処理するオゾン処
理部と、当該オゾン処理された処理水を生物処理する曝
気手段を備えた生物処理部と、前記生物処理部から前記
オゾン処理部へ当該処理水を供給する手段と、当該処理
水が前記オゾン処理部と前記生物処理部との間を循環す
る手段を具備し、更に又、当該オゾン処理及び生物処理
された混合液を曝気する手段と、当該曝気された混合液
を所定の割合で前記オゾン処理部へ返送し、残りの当該
混合液を沈殿槽へ供給する手段と、前記沈殿槽で当該曝
気処理された混合液を沈澱処理する手段と、当該沈澱処
理された混合液を接触酸化する手段と、当該接触酸化さ
れた混合液をオゾン処理する手段と、を具備することに
よっても達成される。
と、オゾンを供給するオゾン発生器と、前記原水と前記
オゾンとを気液混合する手段と、当該気液混合された原
水中の固形分を凝集させる手段と、当該固形分の凝集し
た原水を固液分離する手段とを具備し、更に、当該固液
分離された原水である処理水をオゾン処理するオゾン処
理部と、当該オゾン処理された処理水を生物処理する曝
気手段を備えた生物処理部と、前記生物処理部から前記
オゾン処理部へ当該処理水を供給する手段と、当該処理
水が前記オゾン処理部と前記生物処理部との間を循環す
る手段を具備し、更に又、当該オゾン処理及び生物処理
された混合液を曝気する手段と、当該曝気された混合液
を所定の割合で前記オゾン処理部へ返送し、残りの当該
混合液を沈殿槽へ供給する手段と、前記沈殿槽で当該曝
気処理された混合液を沈澱処理する手段と、当該沈澱処
理された混合液を接触酸化する手段と、当該接触酸化さ
れた混合液をオゾン処理する手段と、を具備することに
よっても達成される。
【0013】更に又、原水槽からの原水を供給する手段
と、オゾンを供給するオゾン発生器と、前記原水と前記
オゾンとを気液混合する手段と、当該気液混合された原
水中の固形分を凝集させる手段と、当該固形分の凝集し
た原水を固液分離する手段とを具備し、更に、当該固液
分離された原水である処理水をオゾン処理するオゾン処
理部と、当該オゾン処理された処理水を生物処理する曝
気手段を備えた生物処理部と、前記生物処理部から前記
オゾン処理部へ当該処理水を供給する手段と、当該処理
水が前記オゾン処理部と前記生物処理部との間を循環す
る手段を具備し、更に又、当該オゾン処理及び生物処理
された混合液を曝気する手段と、当該曝気された混合液
が所定の水質を持つ場合には沈殿槽へ当該混合液を供給
し、当該曝気された混合液が所定の水質を持たない場合
には前記オゾン処理部へ返送する手段と、前記沈殿槽で
当該曝気処理された混合液を沈澱処理する手段と、当該
沈澱処理された混合液を接触酸化する手段と、当該接触
酸化された混合液をオゾン処理する手段と、を具備する
ことによっても達成される。
と、オゾンを供給するオゾン発生器と、前記原水と前記
オゾンとを気液混合する手段と、当該気液混合された原
水中の固形分を凝集させる手段と、当該固形分の凝集し
た原水を固液分離する手段とを具備し、更に、当該固液
分離された原水である処理水をオゾン処理するオゾン処
理部と、当該オゾン処理された処理水を生物処理する曝
気手段を備えた生物処理部と、前記生物処理部から前記
オゾン処理部へ当該処理水を供給する手段と、当該処理
水が前記オゾン処理部と前記生物処理部との間を循環す
る手段を具備し、更に又、当該オゾン処理及び生物処理
された混合液を曝気する手段と、当該曝気された混合液
が所定の水質を持つ場合には沈殿槽へ当該混合液を供給
し、当該曝気された混合液が所定の水質を持たない場合
には前記オゾン処理部へ返送する手段と、前記沈殿槽で
当該曝気処理された混合液を沈澱処理する手段と、当該
沈澱処理された混合液を接触酸化する手段と、当該接触
酸化された混合液をオゾン処理する手段と、を具備する
ことによっても達成される。
【0014】これらの場合で、前記原水が有機性廃棄物
であっても良く、又、前記原水が10μm単位の微細物
に粉砕された有機性廃棄物であっても良い。
であっても良く、又、前記原水が10μm単位の微細物
に粉砕された有機性廃棄物であっても良い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。オゾンは自然界にも
存在する物質であり、その構造は、図1に示すように3
個の酸素原子が、頂角116.87度の二等辺三角形に
配置しており、その結合距離は0.1278nmであ
る。オゾンは強力な酸化作用、殺菌作用、脱臭作用、脱
色作用をもっており、特に、その殺菌力、酸化力は塩素
よりもはるかに強いことが知られている。オゾンの酸化
によって生じる生成物の多くは、酸素によって生じる生
成物と同じであるため、微生物がそれを栄養として摂取
し、分解することができる。また、オゾンO3は常温で
も自然に酸素O2に自己分解し、2O3=3O2に相当す
る体積増加が確認されている。オゾンの分解速度は、オ
ゾン濃度が高いほど速く、また圧力の他、接触している
容器の材質や接触している溶液によっても変わる。水溶
液中におけるオゾンの分解は、比較的短時間(数十分)
で自己分解し、酸素に変わる。このため、過剰のオゾン
は最終的に酸素に戻り、2次公害を招く恐れがない。水
中オゾンの分解機構は図2に示す通りである。オゾンの
このような性質は、環境基準が重視される今日におい
て、有機性廃棄物及び無機性廃棄物の処理に対して有効
である。
施の形態について詳細に説明する。オゾンは自然界にも
存在する物質であり、その構造は、図1に示すように3
個の酸素原子が、頂角116.87度の二等辺三角形に
配置しており、その結合距離は0.1278nmであ
る。オゾンは強力な酸化作用、殺菌作用、脱臭作用、脱
色作用をもっており、特に、その殺菌力、酸化力は塩素
よりもはるかに強いことが知られている。オゾンの酸化
によって生じる生成物の多くは、酸素によって生じる生
成物と同じであるため、微生物がそれを栄養として摂取
し、分解することができる。また、オゾンO3は常温で
も自然に酸素O2に自己分解し、2O3=3O2に相当す
る体積増加が確認されている。オゾンの分解速度は、オ
ゾン濃度が高いほど速く、また圧力の他、接触している
容器の材質や接触している溶液によっても変わる。水溶
液中におけるオゾンの分解は、比較的短時間(数十分)
で自己分解し、酸素に変わる。このため、過剰のオゾン
は最終的に酸素に戻り、2次公害を招く恐れがない。水
中オゾンの分解機構は図2に示す通りである。オゾンの
このような性質は、環境基準が重視される今日におい
て、有機性廃棄物及び無機性廃棄物の処理に対して有効
である。
【0016】図3は本発明の廃棄物化学生物処理システ
ムの構成例を示しいる。このシステムは、原水槽1、1
次反応槽2またはオゾン気相反応塔16、固液分離装置
6、オゾン生物反応槽7、曝気槽10、沈殿槽11、接
触酸化槽12、滅菌・脱色槽13、そしてオゾン発生器
14を主要構成要素とする。ここで、曝気槽10と接触
酸化槽12では、微生物処理を行うためにバイオ処理槽
とも総称し、1次反応槽2とオゾン生物反応槽7のオゾ
ン処理部8A、及び滅菌・脱色槽13の屋根部にはオゾ
ンキラー(図示されていない)が設置される。以下、有
機性廃棄物として焼酎粕を使用した処理例として、この
図3のシステム構成例を参照しながら詳細に説明する。
ムの構成例を示しいる。このシステムは、原水槽1、1
次反応槽2またはオゾン気相反応塔16、固液分離装置
6、オゾン生物反応槽7、曝気槽10、沈殿槽11、接
触酸化槽12、滅菌・脱色槽13、そしてオゾン発生器
14を主要構成要素とする。ここで、曝気槽10と接触
酸化槽12では、微生物処理を行うためにバイオ処理槽
とも総称し、1次反応槽2とオゾン生物反応槽7のオゾ
ン処理部8A、及び滅菌・脱色槽13の屋根部にはオゾ
ンキラー(図示されていない)が設置される。以下、有
機性廃棄物として焼酎粕を使用した処理例として、この
図3のシステム構成例を参照しながら詳細に説明する。
【0017】処理される廃棄物はそのままか、或は粉砕
機により微細物に、好ましくは径が10μm前後の微細
物に粉砕されてから原水槽1に投入される。原水槽1に
投入された焼酎粕は水で例えば2倍に希釈される。処理
する廃棄物の粘性が少ない場合は、水で希釈しなくても
よい。以下、希釈なし又は希釈した廃棄物を原水とす
る。
機により微細物に、好ましくは径が10μm前後の微細
物に粉砕されてから原水槽1に投入される。原水槽1に
投入された焼酎粕は水で例えば2倍に希釈される。処理
する廃棄物の粘性が少ない場合は、水で希釈しなくても
よい。以下、希釈なし又は希釈した廃棄物を原水とす
る。
【0018】この原水は、1次反応槽2又はオゾン気相
反応塔16に送られる。1次反応槽2では気液混合ユニ
ット(図示されていない)で混合された高濃度或いは低
濃度オゾン水と原水とが混合され、又、オゾン気相反応
塔16ではオゾンガスと原水とが混合される。
反応塔16に送られる。1次反応槽2では気液混合ユニ
ット(図示されていない)で混合された高濃度或いは低
濃度オゾン水と原水とが混合され、又、オゾン気相反応
塔16ではオゾンガスと原水とが混合される。
【0019】本発明で用いるオゾンガスは以下に述べる
ように作成される。オゾンは、空気をコンプレッサーで
取り入れ、高圧をかけて圧縮し、酸素濃縮器を通して純
度90%以上の酸素に電気エネルギーを与え活性化させ
ると、解離または励起された酸素の一部がオゾンに変化
することにより生成される方法と、上述の場合で、空気
を用いずに酸素ボンベを使用した方法がある。オゾン発
生器には、光(紫外線、X線など)照射、放射線照射、
電気分解、無声放電法等によるものがあり、その中の無
声放電法の原理図を図4に示す。又、図5にオゾン発生
装置の基本構成を示す。図4に示される無声放電法は、
誘電体18を介した電極19間に交流高電圧を印加する
と無声放電が生じ、その放電空間に酸素(純度90%以
上)を流すことにより、酸素分子を解離または励起して
オゾンを生成するものである。また、図5に示すオゾン
発生装置の基本構成は、空気供給及び乾燥装置30に空
気を供給し、乾燥させた後に、オゾン発生部32に導入
するか、又は用途に応じて空気濃縮装置31を経由させ
てオゾンを発生させる方法が採れる。該オゾン発生部3
2は、冷却装置34及び電源制御装置33と連動して作
動する構成となっている。
ように作成される。オゾンは、空気をコンプレッサーで
取り入れ、高圧をかけて圧縮し、酸素濃縮器を通して純
度90%以上の酸素に電気エネルギーを与え活性化させ
ると、解離または励起された酸素の一部がオゾンに変化
することにより生成される方法と、上述の場合で、空気
を用いずに酸素ボンベを使用した方法がある。オゾン発
生器には、光(紫外線、X線など)照射、放射線照射、
電気分解、無声放電法等によるものがあり、その中の無
声放電法の原理図を図4に示す。又、図5にオゾン発生
装置の基本構成を示す。図4に示される無声放電法は、
誘電体18を介した電極19間に交流高電圧を印加する
と無声放電が生じ、その放電空間に酸素(純度90%以
上)を流すことにより、酸素分子を解離または励起して
オゾンを生成するものである。また、図5に示すオゾン
発生装置の基本構成は、空気供給及び乾燥装置30に空
気を供給し、乾燥させた後に、オゾン発生部32に導入
するか、又は用途に応じて空気濃縮装置31を経由させ
てオゾンを発生させる方法が採れる。該オゾン発生部3
2は、冷却装置34及び電源制御装置33と連動して作
動する構成となっている。
【0020】オゾン発生器14で生成されたオゾンガス
は、気液混合ユニットに送られるが、本発明で用いる気
液混合ユニットは特願昭62−33149号で示される
オゾン供給装置、対向流式オゾン供給装置、特願昭62
−33149号で示されるオゾン供給装置と対向流式オ
ゾン供給装置の併用方式、或いはミキシングポンプ式供
給装置を用いる。図6−図8は、特願昭62−3314
9号で示されるオゾン供給装置を示すものである。この
オゾン供給装置は、主管50及び分流管51で構成さ
れ、制御ボックス52及びフレーム53を備えている。
主管50はフランジ部54を介して水流管55の途中に
嵌め込まれるもので,上流側の磁気処理部56及び下流
側の2次混合部57より成り、磁気処理部56及び2次
混合部57はフランジ部58において分割自在とされて
いる。磁気処理部56は主管50中を流れる主水流59
に曝される状態で8本の棒状磁石60をブラケットで配
して成るもので、この棒状磁石60で予め主水流59を
オゾンが混合、溶解し易くなるように磁気処理する。水
流管55から分流管51を流れる分流61はオゾン発生
器からのオゾンを注入され、先ず内設管62の内部に設
けた1次混合部63で撹拌してオゾンの1次混合、溶解
処理を行う。次にオゾン注入済みの分流65を内設管6
2にて主管50中へ主水流59に抗して吐出させ、両水
流を混合する。この混合した主水流64を、主管50の
下流側全体にわたって主水流64に交差する状態で放射
状に配される抵抗棒67を複数個設けて成る2次混合部
57で撹拌し、主水流59とオゾン注入済みの分流65
とを混合させることにより、迅速かつ万遍なくオゾンを
高速水流へ注入、混合、溶解できる。
は、気液混合ユニットに送られるが、本発明で用いる気
液混合ユニットは特願昭62−33149号で示される
オゾン供給装置、対向流式オゾン供給装置、特願昭62
−33149号で示されるオゾン供給装置と対向流式オ
ゾン供給装置の併用方式、或いはミキシングポンプ式供
給装置を用いる。図6−図8は、特願昭62−3314
9号で示されるオゾン供給装置を示すものである。この
オゾン供給装置は、主管50及び分流管51で構成さ
れ、制御ボックス52及びフレーム53を備えている。
主管50はフランジ部54を介して水流管55の途中に
嵌め込まれるもので,上流側の磁気処理部56及び下流
側の2次混合部57より成り、磁気処理部56及び2次
混合部57はフランジ部58において分割自在とされて
いる。磁気処理部56は主管50中を流れる主水流59
に曝される状態で8本の棒状磁石60をブラケットで配
して成るもので、この棒状磁石60で予め主水流59を
オゾンが混合、溶解し易くなるように磁気処理する。水
流管55から分流管51を流れる分流61はオゾン発生
器からのオゾンを注入され、先ず内設管62の内部に設
けた1次混合部63で撹拌してオゾンの1次混合、溶解
処理を行う。次にオゾン注入済みの分流65を内設管6
2にて主管50中へ主水流59に抗して吐出させ、両水
流を混合する。この混合した主水流64を、主管50の
下流側全体にわたって主水流64に交差する状態で放射
状に配される抵抗棒67を複数個設けて成る2次混合部
57で撹拌し、主水流59とオゾン注入済みの分流65
とを混合させることにより、迅速かつ万遍なくオゾンを
高速水流へ注入、混合、溶解できる。
【0021】図9は対向流式オゾン供給装置の構成を示
す図である。このオゾン供給装置は、主管80、支管8
1、吸引ポンプ86、及びオゾンを注入するエジェクタ
ー87から構成される。水流管82を流れてきた水流
は、分岐管83において、主管80に流れる主水流84
と支管81に流れる支流85に分かれる。主水流84は
そのまま下流方向へと主管80中を流れる。一方の支流
85は、吸引ポンプ86により強制的に吸引されて支管
81中を流れていく。吸引ポンプ86により支管81中
を流れる支流85の圧力は1.4−2.0kg/cm2
である。この圧力を持った支流85中にエジェクター8
7よりオゾンガスが注入される。このオゾンガスを注入
された支流89は、支管出口88より主管80と合流す
る。支管出口88より出るオゾン水又はオゾンガスを注
入された支流89は、吸引ポンプによる圧力がかかって
いるために、主管中を流れる主水流84中を逆流し、効
率よくオゾン水又はオゾンガスを溶解することができ
る。このようにして、高濃度或いは低濃度オゾン水又は
オゾンガスが各オゾン反応槽に供給される。
す図である。このオゾン供給装置は、主管80、支管8
1、吸引ポンプ86、及びオゾンを注入するエジェクタ
ー87から構成される。水流管82を流れてきた水流
は、分岐管83において、主管80に流れる主水流84
と支管81に流れる支流85に分かれる。主水流84は
そのまま下流方向へと主管80中を流れる。一方の支流
85は、吸引ポンプ86により強制的に吸引されて支管
81中を流れていく。吸引ポンプ86により支管81中
を流れる支流85の圧力は1.4−2.0kg/cm2
である。この圧力を持った支流85中にエジェクター8
7よりオゾンガスが注入される。このオゾンガスを注入
された支流89は、支管出口88より主管80と合流す
る。支管出口88より出るオゾン水又はオゾンガスを注
入された支流89は、吸引ポンプによる圧力がかかって
いるために、主管中を流れる主水流84中を逆流し、効
率よくオゾン水又はオゾンガスを溶解することができ
る。このようにして、高濃度或いは低濃度オゾン水又は
オゾンガスが各オゾン反応槽に供給される。
【0022】上記二つの気液混合ユニット、すなわち特
願昭62−33149号で示されるオゾン供給装置と対
向流式オゾン供給装置の併用方式は、主水流の上流側に
特願昭62−33149号で示されるオゾン供給装置
を、続いて対向流式のオゾン供給装置を直列に配置する
ことで、より処理効率の高い気液混合ユニットを得るこ
とを目的とするものである。
願昭62−33149号で示されるオゾン供給装置と対
向流式オゾン供給装置の併用方式は、主水流の上流側に
特願昭62−33149号で示されるオゾン供給装置
を、続いて対向流式のオゾン供給装置を直列に配置する
ことで、より処理効率の高い気液混合ユニットを得るこ
とを目的とするものである。
【0023】図10にミキシングポンプの構造を示す。
ミキシングポンプの主な構成要素は、オゾンガス注入口
90、吸込口91、吐出口92、剪断プロペラ93、固
定羽根94、インペラ95、そしてシャフト96であ
る。吸込口91から流れてきた原水には、オゾンガス注
入口90から、オゾン発生器より送られてきたオゾンガ
スが注入される。ミキシングポンプ内に流入する液体中
には、焼酎の粕などの異物が含まれている。これらの異
物は剪断プロペラ93の回転と固定羽根94によって、
細かく破砕される。同時にオゾンガス注入口90より注
入されたオゾンガスが液体中に混合され、インペラ95
により吐出口92から吐き出される。
ミキシングポンプの主な構成要素は、オゾンガス注入口
90、吸込口91、吐出口92、剪断プロペラ93、固
定羽根94、インペラ95、そしてシャフト96であ
る。吸込口91から流れてきた原水には、オゾンガス注
入口90から、オゾン発生器より送られてきたオゾンガ
スが注入される。ミキシングポンプ内に流入する液体中
には、焼酎の粕などの異物が含まれている。これらの異
物は剪断プロペラ93の回転と固定羽根94によって、
細かく破砕される。同時にオゾンガス注入口90より注
入されたオゾンガスが液体中に混合され、インペラ95
により吐出口92から吐き出される。
【0024】1次反応槽2では、上述した各種の気液混
合ユニットによって混合されたオゾン水又はオゾンガス
と原水とが混合される。ここでオゾン処理する目的は、
第一に原水中の雑菌を殺菌すること、第二に原水の脱色
・脱臭を行うこと、第三に原水中の有機物をより分子量
の低い有機物へと酸化・分解することにより、後の工程
の微生物処理を促進すること、そして第四に原水中の固
形分を凝集させることである。気液混合ユニットで混合
されたオゾン水のオゾン濃度は、10g/Nm3以上で
ある。オゾン濃度は、原水の種類や有機性廃棄物の量な
どを考慮して決められる。例えば、原水中の有機性廃棄
物の量が多い場合には、有機性廃棄物の酸化・分解を十
分に促進させるためにオゾン濃度を高くする必要があ
る。逆に、原水中の有機性廃棄物の量が少ない場合に
は、有機性廃棄物の酸化・分解に必要なオゾン濃度はそ
れほど多くないと考えられるために、低濃度のオゾン水
を用いることができる。
合ユニットによって混合されたオゾン水又はオゾンガス
と原水とが混合される。ここでオゾン処理する目的は、
第一に原水中の雑菌を殺菌すること、第二に原水の脱色
・脱臭を行うこと、第三に原水中の有機物をより分子量
の低い有機物へと酸化・分解することにより、後の工程
の微生物処理を促進すること、そして第四に原水中の固
形分を凝集させることである。気液混合ユニットで混合
されたオゾン水のオゾン濃度は、10g/Nm3以上で
ある。オゾン濃度は、原水の種類や有機性廃棄物の量な
どを考慮して決められる。例えば、原水中の有機性廃棄
物の量が多い場合には、有機性廃棄物の酸化・分解を十
分に促進させるためにオゾン濃度を高くする必要があ
る。逆に、原水中の有機性廃棄物の量が少ない場合に
は、有機性廃棄物の酸化・分解に必要なオゾン濃度はそ
れほど多くないと考えられるために、低濃度のオゾン水
を用いることができる。
【0025】また、一次反応槽3ではなくオゾン気相反
応塔16を用いる場合には、図11に示すように、気体
のオゾンに原水を作用させるという方法を用いる。図1
1(A)はオゾン気相反応塔の構成を示す模式図であ
る。この図で、オゾン気相反応塔16中に、オゾン発生
器14より送られてくるオゾンが導入される。オゾン気
相反応塔16には、オゾンモニター103がついてお
り、オゾン気相反応塔内のオゾン濃度を一定に保つよう
に、モニターしている。オゾンモニター103はオゾン
コントローラー104につながっており、オゾン濃度の
変化によりオゾン発生器14からのオゾンの量を自動的
に調節できるように構成されている。原水は管105を
通って、オゾン気相反応塔16上部の散布管101から
スプレーまたは霧化され、微細粒の形状にして散布され
る。原水を微細粒の形状にするのは、オゾンガスと接触
する表面積をできる限り大きくして、殺菌、脱色、脱
臭、酸化、分解処理を効率よく行うためである。図11
(B)及び図11(C)には、原水を微細粒の形状にし
て散布するための装置の一例を示している。図11
(B)は散布管の部分を模式的に示す図である。原水が
通る管105は、任意の回転速度で回転することができ
るようになっており、オゾン気相反応塔内に有効に散布
させることが可能となる。この図で矢印Xの方向から見
た図が図11(C)である。散布管101は十文字状の
形態を有し、この十文字状の散布管101の各部分には
原水を微細粒の形状にするための小さい散布口110が
設けられている。以上のような構成を持つオゾン気相反
応塔16を用いることによって、1次反応槽2での反応
時間が40分程度必要とするものが、2〜4分程度の短
時間で殺菌、脱色、脱臭、酸化、分解などの処理を行う
ことが可能となった。オゾン気相反応塔内下部に滞留し
たオゾン処理された原水は、排出口102からオゾン凝
集槽4へと移される。なお、オゾンガスはオゾンキラー
3によって排ガス処理を行い、酸素に変化させて後に放
出される。上述した散布管101の形状は一実施の形態
であり、これに限定される趣旨のものではない。すなわ
ち、オゾン気相反応塔内に原水を散布できる形態のもの
であれば良い。
応塔16を用いる場合には、図11に示すように、気体
のオゾンに原水を作用させるという方法を用いる。図1
1(A)はオゾン気相反応塔の構成を示す模式図であ
る。この図で、オゾン気相反応塔16中に、オゾン発生
器14より送られてくるオゾンが導入される。オゾン気
相反応塔16には、オゾンモニター103がついてお
り、オゾン気相反応塔内のオゾン濃度を一定に保つよう
に、モニターしている。オゾンモニター103はオゾン
コントローラー104につながっており、オゾン濃度の
変化によりオゾン発生器14からのオゾンの量を自動的
に調節できるように構成されている。原水は管105を
通って、オゾン気相反応塔16上部の散布管101から
スプレーまたは霧化され、微細粒の形状にして散布され
る。原水を微細粒の形状にするのは、オゾンガスと接触
する表面積をできる限り大きくして、殺菌、脱色、脱
臭、酸化、分解処理を効率よく行うためである。図11
(B)及び図11(C)には、原水を微細粒の形状にし
て散布するための装置の一例を示している。図11
(B)は散布管の部分を模式的に示す図である。原水が
通る管105は、任意の回転速度で回転することができ
るようになっており、オゾン気相反応塔内に有効に散布
させることが可能となる。この図で矢印Xの方向から見
た図が図11(C)である。散布管101は十文字状の
形態を有し、この十文字状の散布管101の各部分には
原水を微細粒の形状にするための小さい散布口110が
設けられている。以上のような構成を持つオゾン気相反
応塔16を用いることによって、1次反応槽2での反応
時間が40分程度必要とするものが、2〜4分程度の短
時間で殺菌、脱色、脱臭、酸化、分解などの処理を行う
ことが可能となった。オゾン気相反応塔内下部に滞留し
たオゾン処理された原水は、排出口102からオゾン凝
集槽4へと移される。なお、オゾンガスはオゾンキラー
3によって排ガス処理を行い、酸素に変化させて後に放
出される。上述した散布管101の形状は一実施の形態
であり、これに限定される趣旨のものではない。すなわ
ち、オゾン気相反応塔内に原水を散布できる形態のもの
であれば良い。
【0026】オゾン凝集槽4では、オゾン処理された原
水を一時的に滞留させる。これは、オゾンで処理させる
と、殺菌、脱色、脱臭、酸化、分解作用の他に、原水中
の固形分を凝集させる効果があるためである。オゾン凝
集槽4での対流の結果、凝集効果が促進される。一定時
間静置後、処理する原水によって無薬注を原則とする
が、そうでない原水はポリ塩化アルミニウム(PAC)
や高分子凝集剤などの凝集剤を注入した後に、撹拌機5
によって攪拌する。この過程により原水中の固形分が凝
集される。
水を一時的に滞留させる。これは、オゾンで処理させる
と、殺菌、脱色、脱臭、酸化、分解作用の他に、原水中
の固形分を凝集させる効果があるためである。オゾン凝
集槽4での対流の結果、凝集効果が促進される。一定時
間静置後、処理する原水によって無薬注を原則とする
が、そうでない原水はポリ塩化アルミニウム(PAC)
や高分子凝集剤などの凝集剤を注入した後に、撹拌機5
によって攪拌する。この過程により原水中の固形分が凝
集される。
【0027】原水中の固形分の凝集後、原水はオゾン凝
集槽4から固液分離装置6へと送られる。固液分離装置
6では原水中の固形分と液体分が分離される。固液分離
装置の例として、遠心分離機、デカンタ、プレスフィル
タ、或いは、多重円板型生体能分離機などが挙げられ
る。分離された固形分は、堆肥化装置又は高速無機化装
置15へと送られて堆肥化、減容化、または無機化され
る。一方の分離された液体は、オゾン生物反応槽7へと
送られる。以下、固液分離装置6で分離された液体を処
理水とする。
集槽4から固液分離装置6へと送られる。固液分離装置
6では原水中の固形分と液体分が分離される。固液分離
装置の例として、遠心分離機、デカンタ、プレスフィル
タ、或いは、多重円板型生体能分離機などが挙げられ
る。分離された固形分は、堆肥化装置又は高速無機化装
置15へと送られて堆肥化、減容化、または無機化され
る。一方の分離された液体は、オゾン生物反応槽7へと
送られる。以下、固液分離装置6で分離された液体を処
理水とする。
【0028】オゾン生物反応槽7は、図3の模式図に示
されるとおり、オゾン処理部8Aと生物処理部8Bの2
槽構成となっている。オゾン処理部8Aはオゾン処理を
行なう槽であり、生物処理部8Bは微生物処理を行なう
槽である。各槽の役割は、以下に示すとおりである。オ
ゾン処理部8Aでは、微生物硝化の障害因子であるCO
D及びBODを分解し、また、処理液中のSS分を分解
し、より効率的な生物分解をなしえるために、送られて
きた処理水に対してオゾン反応を行う。オゾン反応は、
オゾン発生器14から送られてきたオゾンガスと処理水
とを前述した気液混合ユニットによって混合することに
よって行われる。ここで注入されるオゾン濃度は、BO
DやCODの量により変化させる。オゾン処理部8Aで
オゾン反応された処理水は、次の生物処理部8Bに送ら
れる。生物処理部8Bはブロアーポンプ9により吹き込
まれる空気で曝気され、好気性菌が繁殖しやすい条件を
整え、好気性処理を行う。従来、微生物による分解処理
は、嫌気性菌を用いた嫌気性処理を行うことが主流であ
った。それは、嫌気性菌は好気性菌に比べて分解処理能
力が高いため、有機性廃棄物の濃度が高いものを分解す
るときなどに適していると判断されたからである。嫌気
性菌は酸素の無い嫌気性雰囲気下で生きることができる
が、嫌気性菌はその寿命が尽きると死ぬ。この死骸は蓄
積し、ヘドロなどの残渣となって汚染の原因となるとい
う問題点があった。一方、好気性菌の中には、生命力の
強い菌が存在し、しかも嫌気性菌を食べるものがあるこ
とが分かった。この好気性菌を嫌気性菌に対してバラン
スよく繁殖させることにより、嫌気性菌等の死骸が処理
されるので、ヘドロなどの汚泥が生ずることがなく、結
果として、有効な微生物処理システムを構成することが
できる。
されるとおり、オゾン処理部8Aと生物処理部8Bの2
槽構成となっている。オゾン処理部8Aはオゾン処理を
行なう槽であり、生物処理部8Bは微生物処理を行なう
槽である。各槽の役割は、以下に示すとおりである。オ
ゾン処理部8Aでは、微生物硝化の障害因子であるCO
D及びBODを分解し、また、処理液中のSS分を分解
し、より効率的な生物分解をなしえるために、送られて
きた処理水に対してオゾン反応を行う。オゾン反応は、
オゾン発生器14から送られてきたオゾンガスと処理水
とを前述した気液混合ユニットによって混合することに
よって行われる。ここで注入されるオゾン濃度は、BO
DやCODの量により変化させる。オゾン処理部8Aで
オゾン反応された処理水は、次の生物処理部8Bに送ら
れる。生物処理部8Bはブロアーポンプ9により吹き込
まれる空気で曝気され、好気性菌が繁殖しやすい条件を
整え、好気性処理を行う。従来、微生物による分解処理
は、嫌気性菌を用いた嫌気性処理を行うことが主流であ
った。それは、嫌気性菌は好気性菌に比べて分解処理能
力が高いため、有機性廃棄物の濃度が高いものを分解す
るときなどに適していると判断されたからである。嫌気
性菌は酸素の無い嫌気性雰囲気下で生きることができる
が、嫌気性菌はその寿命が尽きると死ぬ。この死骸は蓄
積し、ヘドロなどの残渣となって汚染の原因となるとい
う問題点があった。一方、好気性菌の中には、生命力の
強い菌が存在し、しかも嫌気性菌を食べるものがあるこ
とが分かった。この好気性菌を嫌気性菌に対してバラン
スよく繁殖させることにより、嫌気性菌等の死骸が処理
されるので、ヘドロなどの汚泥が生ずることがなく、結
果として、有効な微生物処理システムを構成することが
できる。
【0029】以上のオゾン生物反応槽7における過程
は、一定期間、例えば24時間、繰り返される。オゾン
処理部8Aでオゾン反応された処理水は、生物処理部8
Bへと送られ、好気性処理される。その後、生物処理部
8Bの下部からポンプにより再びオゾン処理部8Aへと
送られ、上述した工程が繰り返される。本発明では上述
したオゾン生物反応槽7において、オゾンによる酸化、
分解処理と、好気性菌の特徴を有効に活用することによ
り、残渣の少ない、そしてより効率的な微生物による分
解を可能にした。
は、一定期間、例えば24時間、繰り返される。オゾン
処理部8Aでオゾン反応された処理水は、生物処理部8
Bへと送られ、好気性処理される。その後、生物処理部
8Bの下部からポンプにより再びオゾン処理部8Aへと
送られ、上述した工程が繰り返される。本発明では上述
したオゾン生物反応槽7において、オゾンによる酸化、
分解処理と、好気性菌の特徴を有効に活用することによ
り、残渣の少ない、そしてより効率的な微生物による分
解を可能にした。
【0030】オゾン生物反応槽7中で一定期間内循環さ
れた処理水は、曝気槽10へ送られる。本発明で用いる
曝気槽の例として、接触式曝気槽、ステップ式曝気槽、
そして両者を組み合わせた曝気槽などが挙げられる。こ
れらのうちどの種類の曝気槽を使用するかについての選
択は、処理システムの規模や処理物の濃度を基準にして
行う。曝気処理は、排水処理でアンモニア態窒素が微生
物で硝化していく過程で、酸素が多い状態と無い状態を
作り上げて、BODの値を効率良く落としていくために
行うものである。そのため、ブロアーポンプ9は曝気槽
内に常に新鮮な空気を曝気槽10内へ送る役目を持つ。
れた処理水は、曝気槽10へ送られる。本発明で用いる
曝気槽の例として、接触式曝気槽、ステップ式曝気槽、
そして両者を組み合わせた曝気槽などが挙げられる。こ
れらのうちどの種類の曝気槽を使用するかについての選
択は、処理システムの規模や処理物の濃度を基準にして
行う。曝気処理は、排水処理でアンモニア態窒素が微生
物で硝化していく過程で、酸素が多い状態と無い状態を
作り上げて、BODの値を効率良く落としていくために
行うものである。そのため、ブロアーポンプ9は曝気槽
内に常に新鮮な空気を曝気槽10内へ送る役目を持つ。
【0031】ステップ式曝気槽は、原水が細分化した曝
気槽に分流して流入するようにしてある。これは、曝気
槽内の微生物による分解が効率よく行われるよう、適当
な容積の槽を2つ以上段階的に設けたものである。この
ステップ式曝気槽内では、杉チップ材に付着・繁殖させ
た微生物により、好気・嫌気を繰り返してエアレーショ
ンを行うこともある。ステップ式曝気槽内の各槽に流入
される処理水の体積は、それぞれ異なる。ここで、ステ
ップ式曝気槽内での処理ステップの概略を図12に示
す。図12においては、槽の数は3つであるが、上述し
たように3つに限定される趣旨のものではない。オゾン
処理槽からステップ式曝気槽に送られてくる処理水の体
積が200であるとする。ステップ式曝気槽内の各槽
A、B、Cには、図12に示すように、体積がそれぞれ
100、70、30の処理水が流入する。各処理槽中に
存在している微生物の量は、処理できるBODやCOD
の量を決めてしまう。そこで、ステップ式に各槽に流入
する処理水の量を変化させることによって、微生物の処
理能力を高めることができた。このステップ式曝気槽内
に処理液を滞留させる時間は、オゾン生物反応槽7で行
われる処理期間と同じであり、上記の例の場合は24時
間である。このような過程で、BOD及びCODを低減
させた処理水は、沈殿槽11へと送られる。又、ステッ
プ式曝気槽で十分に処理できなかった場合は、再びオゾ
ン生物反応槽7のオゾン処理部8Aへ返送されて再び同
じように処理される。
気槽に分流して流入するようにしてある。これは、曝気
槽内の微生物による分解が効率よく行われるよう、適当
な容積の槽を2つ以上段階的に設けたものである。この
ステップ式曝気槽内では、杉チップ材に付着・繁殖させ
た微生物により、好気・嫌気を繰り返してエアレーショ
ンを行うこともある。ステップ式曝気槽内の各槽に流入
される処理水の体積は、それぞれ異なる。ここで、ステ
ップ式曝気槽内での処理ステップの概略を図12に示
す。図12においては、槽の数は3つであるが、上述し
たように3つに限定される趣旨のものではない。オゾン
処理槽からステップ式曝気槽に送られてくる処理水の体
積が200であるとする。ステップ式曝気槽内の各槽
A、B、Cには、図12に示すように、体積がそれぞれ
100、70、30の処理水が流入する。各処理槽中に
存在している微生物の量は、処理できるBODやCOD
の量を決めてしまう。そこで、ステップ式に各槽に流入
する処理水の量を変化させることによって、微生物の処
理能力を高めることができた。このステップ式曝気槽内
に処理液を滞留させる時間は、オゾン生物反応槽7で行
われる処理期間と同じであり、上記の例の場合は24時
間である。このような過程で、BOD及びCODを低減
させた処理水は、沈殿槽11へと送られる。又、ステッ
プ式曝気槽で十分に処理できなかった場合は、再びオゾ
ン生物反応槽7のオゾン処理部8Aへ返送されて再び同
じように処理される。
【0032】図13に模式的に接触式曝気槽120を示
す。ここに示される杉チップ材121の構成の模式図を
図14に示す。図14に示されるように、この杉チップ
材121表面には、嫌気性微生物(嫌気性菌)が層12
2を作り、更にその上に更に好気性微生物(好気性菌)
が層123を形成し、水槽中の液体と接している。図1
3のように杉チップ材に付着・繁殖させた微生物を接触
式曝気槽120内に設置する。また、接触式曝気槽12
0内では、下部から絶えずエアレーションを行い、槽内
を好気性の条件に保つようにしている。杉チップ材に付
着・繁殖している好気性微生物層123は酸素を吸収
し、水を排出する。一方、嫌気性微生物層122はBO
D、COD、N、Pなどの栄養を吸収し、空気中に炭酸
ガス、水素、硫黄、窒素を排出し、水中にはアンモニ
ア、窒素酸化物(NO2、NO3)、そしてその他の代謝
産物を放出する。このような好気性菌を用いた接触式曝
気層での処理を行うことにより、嫌気性処理時に発生す
る臭いを抑えることができ、敷地面積も嫌気処理に比べ
て小さくできるという利点がある。
す。ここに示される杉チップ材121の構成の模式図を
図14に示す。図14に示されるように、この杉チップ
材121表面には、嫌気性微生物(嫌気性菌)が層12
2を作り、更にその上に更に好気性微生物(好気性菌)
が層123を形成し、水槽中の液体と接している。図1
3のように杉チップ材に付着・繁殖させた微生物を接触
式曝気槽120内に設置する。また、接触式曝気槽12
0内では、下部から絶えずエアレーションを行い、槽内
を好気性の条件に保つようにしている。杉チップ材に付
着・繁殖している好気性微生物層123は酸素を吸収
し、水を排出する。一方、嫌気性微生物層122はBO
D、COD、N、Pなどの栄養を吸収し、空気中に炭酸
ガス、水素、硫黄、窒素を排出し、水中にはアンモニ
ア、窒素酸化物(NO2、NO3)、そしてその他の代謝
産物を放出する。このような好気性菌を用いた接触式曝
気層での処理を行うことにより、嫌気性処理時に発生す
る臭いを抑えることができ、敷地面積も嫌気処理に比べ
て小さくできるという利点がある。
【0033】ステップ式曝気槽、接触式曝気槽、或いは
両者を併用した曝気槽から出てきた処理水は、沈殿槽1
1へと送られる(曝気槽で十分処理しきれなかった場合
は、再びオゾン生物反応槽7のオゾン処理部8Aへ返送
されて再び同じように処理される)。ここでは主に、汚
水中の比重の大きい物質を杉チップ材を用いた微生物処
理により取り除く。沈殿処理した処理水(上澄み液)は
接触酸化槽12へ送られるか、或は、原水槽1の希釈水
として利用される。接触酸化槽12へ送られた処理水
は、沈殿槽11で取り除くことができなかった比重の小
さいSS分をほぼ完全に取り除かれる。接触酸化槽12
内でも、好気性菌と嫌気性菌による処理を行うために、
常に新鮮な空気が槽内へブロアーポンプ9によって運ば
れる。一方の沈殿槽11の下部に溜まった沈殿物は、余
剰汚泥として、固液分離装置6へと送られ、再びフロー
に従って処理される。
両者を併用した曝気槽から出てきた処理水は、沈殿槽1
1へと送られる(曝気槽で十分処理しきれなかった場合
は、再びオゾン生物反応槽7のオゾン処理部8Aへ返送
されて再び同じように処理される)。ここでは主に、汚
水中の比重の大きい物質を杉チップ材を用いた微生物処
理により取り除く。沈殿処理した処理水(上澄み液)は
接触酸化槽12へ送られるか、或は、原水槽1の希釈水
として利用される。接触酸化槽12へ送られた処理水
は、沈殿槽11で取り除くことができなかった比重の小
さいSS分をほぼ完全に取り除かれる。接触酸化槽12
内でも、好気性菌と嫌気性菌による処理を行うために、
常に新鮮な空気が槽内へブロアーポンプ9によって運ば
れる。一方の沈殿槽11の下部に溜まった沈殿物は、余
剰汚泥として、固液分離装置6へと送られ、再びフロー
に従って処理される。
【0034】接触酸化槽12から、処理水は滅菌・脱色
槽13へと送られる。ここでろ過された水は、最終的に
オゾンで殺菌され、排水基準に適合した水として排水さ
れるか、或いはシステム中の希釈水として原水槽へ送ら
れて再利用される。
槽13へと送られる。ここでろ過された水は、最終的に
オゾンで殺菌され、排水基準に適合した水として排水さ
れるか、或いはシステム中の希釈水として原水槽へ送ら
れて再利用される。
【0035】以上のステップ式曝気槽、接触式曝気槽、
接触酸化槽12の各槽では、杉チップ材に付着・繁殖さ
せた微生物により処理水を分解するようにしている。こ
こでは、杉チップ材を用いているが、杉に限定されず、
針葉樹であればチップ材として使用可能である(又は、
チップ材を使用しない場合もある)。本発明で用いる針
葉樹のチップ材の種類は、3種類ある。すなわち、 (1)細かい粉体で、大きさは大体3−10mmのもの (2)3面洗浄、3面圧縮した粒状で、大きさは10−
20mmのもの (3)5面洗浄、5面圧縮した、断面の短径が3mm以
上で、長さが10mm以上の棒状ものである。(3)の
棒状をしたチップ材130の形状の一例を図15に示
す。図15の棒状のチップ材の断面形状は、正方形をし
ているが、この形状に限られず、円状であったり、三角
形であったり、矩形であったり、五角形であったり、そ
の他不定形であっても良い。これらの形状の場合、断面
の短径が3mm以上あれば良い。上記(1)から(3)
の中から、処理場の規模や処理水の種類に最適なものを
選択して用いる。バイオ処理槽への設置形態としては、
針葉樹のチップ材をそのまま上記(1)から(3)の形
態の物を入れるか、または簾状に組み立てた物を水槽の
壁面に沿って張りめぐらせるようにする。
接触酸化槽12の各槽では、杉チップ材に付着・繁殖さ
せた微生物により処理水を分解するようにしている。こ
こでは、杉チップ材を用いているが、杉に限定されず、
針葉樹であればチップ材として使用可能である(又は、
チップ材を使用しない場合もある)。本発明で用いる針
葉樹のチップ材の種類は、3種類ある。すなわち、 (1)細かい粉体で、大きさは大体3−10mmのもの (2)3面洗浄、3面圧縮した粒状で、大きさは10−
20mmのもの (3)5面洗浄、5面圧縮した、断面の短径が3mm以
上で、長さが10mm以上の棒状ものである。(3)の
棒状をしたチップ材130の形状の一例を図15に示
す。図15の棒状のチップ材の断面形状は、正方形をし
ているが、この形状に限られず、円状であったり、三角
形であったり、矩形であったり、五角形であったり、そ
の他不定形であっても良い。これらの形状の場合、断面
の短径が3mm以上あれば良い。上記(1)から(3)
の中から、処理場の規模や処理水の種類に最適なものを
選択して用いる。バイオ処理槽への設置形態としては、
針葉樹のチップ材をそのまま上記(1)から(3)の形
態の物を入れるか、または簾状に組み立てた物を水槽の
壁面に沿って張りめぐらせるようにする。
【0036】本発明において針葉樹のチップ材使用の目
的は、微生物を繁殖させるためである。従来のコンポス
ト装置では、装置におがくずを入れ、そこに強制的に分
解させるための菌を注入し、分解する物を入れて分解さ
せていた。分解後、おがくずは分解物と共に肥料として
処理され、再利用されることはほとんどなかった。しか
し、本発明では、針葉樹のチップ材の役割を微生物の繁
殖用にのみ限定し、廃棄することなく、長期間の使用が
可能となるようにした。針葉樹のチップ材使用にあたっ
ては、防腐剤、防虫剤などの薬品が使われていない物を
選ばなければならない。防腐剤、防虫剤などの薬品は、
微生物の繁殖に対する阻害要因となるからである。この
他、黒心がある材木も微生物の繁殖にとってふさわしく
ないため、使用しない。チップ材に適しているのは、寒
冷地に成育している針葉樹である。寒冷地に成育した針
葉樹は、温暖地に成育したものに比べると成長速度が遅
いが、その分密度が高く、微生物が繁殖しやすい形状と
なる。この他、針葉樹のチップ材は微生物に消化されに
くく、大きな比表面積(約30m2/g)と空隙率(7
5−85%)を持ち、保水性(63%前後)、保温性、
酸素供給等の重要効果をもたらす。このような針葉樹は
耐久性があり、各処理槽中で5−10年、或いはそれ以
上使用することができ、微生物が有機物の発酵→分解→
消化をはかる上で最も効果的な状況を作り出す性質を持
っている。
的は、微生物を繁殖させるためである。従来のコンポス
ト装置では、装置におがくずを入れ、そこに強制的に分
解させるための菌を注入し、分解する物を入れて分解さ
せていた。分解後、おがくずは分解物と共に肥料として
処理され、再利用されることはほとんどなかった。しか
し、本発明では、針葉樹のチップ材の役割を微生物の繁
殖用にのみ限定し、廃棄することなく、長期間の使用が
可能となるようにした。針葉樹のチップ材使用にあたっ
ては、防腐剤、防虫剤などの薬品が使われていない物を
選ばなければならない。防腐剤、防虫剤などの薬品は、
微生物の繁殖に対する阻害要因となるからである。この
他、黒心がある材木も微生物の繁殖にとってふさわしく
ないため、使用しない。チップ材に適しているのは、寒
冷地に成育している針葉樹である。寒冷地に成育した針
葉樹は、温暖地に成育したものに比べると成長速度が遅
いが、その分密度が高く、微生物が繁殖しやすい形状と
なる。この他、針葉樹のチップ材は微生物に消化されに
くく、大きな比表面積(約30m2/g)と空隙率(7
5−85%)を持ち、保水性(63%前後)、保温性、
酸素供給等の重要効果をもたらす。このような針葉樹は
耐久性があり、各処理槽中で5−10年、或いはそれ以
上使用することができ、微生物が有機物の発酵→分解→
消化をはかる上で最も効果的な状況を作り出す性質を持
っている。
【0037】以上の杉チップ材に付着・繁殖させる微生
物の主なものは、Bacillus、Pseudomo
nas属、Zoogloea属、Alcaligene
s属、Flavobacterium属、Acinet
obactor属、Nitrobactor属などであ
る。これらの微生物は杉チップ材内に莫大な数の菌体コ
ロニーを作る。菌は桿菌と球菌から成り、これらの桿菌
と球菌が、水分63%前後という条件下で、特有の分解
作用を行う。桿菌は、動植物の発酵と分解(腐食)をつ
かさどり、球菌はその腐食物中のもの及び桿菌を食べ尽
くしてガス化を行う。上述のようにしてオゾン生物反応
槽内の生物処理部、接触酸化槽、そしてバイオ処理槽に
おけるメカニズムによって、オゾン処理されて送られて
きた汚水中の有機物を処理するので、残渣の発生を極め
て少なくすることができる。
物の主なものは、Bacillus、Pseudomo
nas属、Zoogloea属、Alcaligene
s属、Flavobacterium属、Acinet
obactor属、Nitrobactor属などであ
る。これらの微生物は杉チップ材内に莫大な数の菌体コ
ロニーを作る。菌は桿菌と球菌から成り、これらの桿菌
と球菌が、水分63%前後という条件下で、特有の分解
作用を行う。桿菌は、動植物の発酵と分解(腐食)をつ
かさどり、球菌はその腐食物中のもの及び桿菌を食べ尽
くしてガス化を行う。上述のようにしてオゾン生物反応
槽内の生物処理部、接触酸化槽、そしてバイオ処理槽に
おけるメカニズムによって、オゾン処理されて送られて
きた汚水中の有機物を処理するので、残渣の発生を極め
て少なくすることができる。
【0038】上述したオゾン水又はオゾンガスによる処
理過程において、オゾン処理水中の残留オゾンと、反応
に使用されずに余剰オゾンとしてガス中に残った排オゾ
ン(未反応オゾン)の処理が必要である。現在では、排
オゾンの濃度の規制値はないが、環境基準を準用して、
0.06ppm以下に処理することとする。水中の残留
オゾンは分解時間が速いので、滞留時間を比較的長く
(数分間)とって、自然分解させることにより特別な残
留オゾン対策を実施しなくても良いようにした。一方、
反応に使用されずに余剰オゾンとしてガス中に残った排
オゾン(未反応オゾン)の処理は必ず実施しなければな
らない。なぜならば、排オゾン処理を実施しないと、周
辺にオゾン臭が漂い、周辺の電気機器等を酸化させて錆
びさせると共に、人体に悪影響を及ぼすこともあるから
である。排オゾン処理には、活性炭方式、触媒方式、燃
焼方式、薬品洗浄方式などがある。実際の排オゾン処理
においては、活性炭方式、触媒方式、及び両者の併用方
式が一般的に用いられている。活性炭方式は、排オゾン
分解塔に活性炭を充填することにより、接触時間1秒以
内でオゾンを分解し、排オゾン分解塔出口からのオゾン
濃度を0.06ppm以下の安全な濃度にして大気中に
放出することができる。使用する活性炭の密度、表面積
などの種類により異なるが、一般的には活性炭は3−4
ヶ月ごとに交換しなければならない。この方法は、比較
的小規模の処理システムに有効である。他方、触媒方式
では、主にマンガンやニッケルなどの触媒剤が用いら
れ、触媒槽の温度を40℃以上、接触時間を15秒程度
とすることで、オゾンは完全に酸素に還元される。両者
の併用方式は、大規模の処理システムで用いられ、まず
触媒方式において、オゾンと触媒との接触時間を長くと
り、98−99%除去して負荷を下げた後に、次に活性
炭処理を施す。こうすることにより、活性炭の寿命を延
ばすことができるなど、両者の長所を組み合わせたシス
テムができる。本発明におけるシステムでは、1次反応
槽5及びオゾン処理部10Aの屋根部分に活性炭方式の
オゾンキラーを取り付け、排オゾン処理を行った。
理過程において、オゾン処理水中の残留オゾンと、反応
に使用されずに余剰オゾンとしてガス中に残った排オゾ
ン(未反応オゾン)の処理が必要である。現在では、排
オゾンの濃度の規制値はないが、環境基準を準用して、
0.06ppm以下に処理することとする。水中の残留
オゾンは分解時間が速いので、滞留時間を比較的長く
(数分間)とって、自然分解させることにより特別な残
留オゾン対策を実施しなくても良いようにした。一方、
反応に使用されずに余剰オゾンとしてガス中に残った排
オゾン(未反応オゾン)の処理は必ず実施しなければな
らない。なぜならば、排オゾン処理を実施しないと、周
辺にオゾン臭が漂い、周辺の電気機器等を酸化させて錆
びさせると共に、人体に悪影響を及ぼすこともあるから
である。排オゾン処理には、活性炭方式、触媒方式、燃
焼方式、薬品洗浄方式などがある。実際の排オゾン処理
においては、活性炭方式、触媒方式、及び両者の併用方
式が一般的に用いられている。活性炭方式は、排オゾン
分解塔に活性炭を充填することにより、接触時間1秒以
内でオゾンを分解し、排オゾン分解塔出口からのオゾン
濃度を0.06ppm以下の安全な濃度にして大気中に
放出することができる。使用する活性炭の密度、表面積
などの種類により異なるが、一般的には活性炭は3−4
ヶ月ごとに交換しなければならない。この方法は、比較
的小規模の処理システムに有効である。他方、触媒方式
では、主にマンガンやニッケルなどの触媒剤が用いら
れ、触媒槽の温度を40℃以上、接触時間を15秒程度
とすることで、オゾンは完全に酸素に還元される。両者
の併用方式は、大規模の処理システムで用いられ、まず
触媒方式において、オゾンと触媒との接触時間を長くと
り、98−99%除去して負荷を下げた後に、次に活性
炭処理を施す。こうすることにより、活性炭の寿命を延
ばすことができるなど、両者の長所を組み合わせたシス
テムができる。本発明におけるシステムでは、1次反応
槽5及びオゾン処理部10Aの屋根部分に活性炭方式の
オゾンキラーを取り付け、排オゾン処理を行った。
【0039】
【実施例1】焼酎粕の種類(麦の焼酎粕) 上記の試料を2日間に分けて実施した。試料500kg
を粉砕タンクにて粉砕(30分)し、混合及び反応タン
クにて水2トンと希釈し、次にオゾンとの循環反応(3
0分)を行う。SS分(31リットル)を沈殿槽より除
去し、残液をバランスタンクに移しながら浄化装置を作
動する。排水は、返送水6に対して放流水4の割合にて
実施した。 試料(麦の焼酎粕):採取日時 平成9年12月20
日(土) 13:30 − 15:00 採取1 原液 採取2 循環反応系にて酸化反応終了後 採取3 沈殿槽 採取4 放流水(最終処理水) 検査方法: 鹿児島県工業技術センター及び財団法人
鹿児島県環境技術協会に 依頼した。 結果:
を粉砕タンクにて粉砕(30分)し、混合及び反応タン
クにて水2トンと希釈し、次にオゾンとの循環反応(3
0分)を行う。SS分(31リットル)を沈殿槽より除
去し、残液をバランスタンクに移しながら浄化装置を作
動する。排水は、返送水6に対して放流水4の割合にて
実施した。 試料(麦の焼酎粕):採取日時 平成9年12月20
日(土) 13:30 − 15:00 採取1 原液 採取2 循環反応系にて酸化反応終了後 採取3 沈殿槽 採取4 放流水(最終処理水) 検査方法: 鹿児島県工業技術センター及び財団法人
鹿児島県環境技術協会に 依頼した。 結果:
【0040】−1:原液
【表1】
【0041】−2:反応タンク30分後
【表2】
【0042】−3:沈殿槽
【表3】
【0043】−4:放流水
【表4】
【0044】
【実施例2】上記実施例1で得られた放流水を財団法人
鹿児島県環境技術協会に持ち込み、測定用の採水を没有
槽(反応タンク)と最終放流水で行った。
鹿児島県環境技術協会に持ち込み、測定用の採水を没有
槽(反応タンク)と最終放流水で行った。
【0045】
【表5】
【0046】上述の説明では焼酎粕の化学処理について
説明したが、水処理としては、高度浄水処理の脱臭、脱
色、THM低減、微量有機物除去に適用でき、下水高度
処理の脱臭、脱色、殺菌、COD除去に適用でき、屎尿
高度処理の脱臭、脱色、殺菌に適用でき、工場排水処理
のCOD除去、脱色、シアン除去、フェノール除去に適
用でき、海水の淡水化処理の水質浄化、脱色、脱臭に適
用でき、プール水処理、脱色、脱臭、殺菌に適用でき
る。また、気体処理としては、脱臭の臭気処理(下水
臭、屎尿臭)、脱硝の排煙処理、殺菌の貯蔵庫内処理に
適用できる。更に、配管内のスライム付着防止、薬品類
の酸化や漂白にも適用可能である。
説明したが、水処理としては、高度浄水処理の脱臭、脱
色、THM低減、微量有機物除去に適用でき、下水高度
処理の脱臭、脱色、殺菌、COD除去に適用でき、屎尿
高度処理の脱臭、脱色、殺菌に適用でき、工場排水処理
のCOD除去、脱色、シアン除去、フェノール除去に適
用でき、海水の淡水化処理の水質浄化、脱色、脱臭に適
用でき、プール水処理、脱色、脱臭、殺菌に適用でき
る。また、気体処理としては、脱臭の臭気処理(下水
臭、屎尿臭)、脱硝の排煙処理、殺菌の貯蔵庫内処理に
適用できる。更に、配管内のスライム付着防止、薬品類
の酸化や漂白にも適用可能である。
【0047】
【発明の効果】上述のように、本発明の廃棄物化学生物
処理システムによれば、オゾンによる酸化反応により有
機廃液中の固形分が凝集するために、ろ過及び/又は固
液分離を容易にそして短時間に行える。維持管理も容易
であり、分離された固形分は堆肥化装置又は高速無機化
装置の原料として利用できる。また、オゾン生物反応槽
中のオゾン処理部では処理水のオゾン処理により処理水
中のCODやBOD、そしてSS分を分解して、生物処
理部での好気性菌を主体とする微生物処理による処理効
率を高めることができる。生物処理では、耐久性のある
針葉樹のチップ材に繁殖させた好気性菌を主体とする微
生物群を用いて分解を行うことで、残渣の少ない処理を
行うことが可能となった。又、本発明の廃棄物化学生物
処理システムで用いるオゾンは自然界にも存在し、過剰
なオゾンは酸素に戻るため2次公害を招く恐れはなく、
環境を害することがなくクリーンである。また、ランニ
ングコストを従来法と比べると、焼却型処理法及びメタ
ン発酵活性汚泥処理法のいずれもが処理量1トン当たり
約2000円―6000円であるのに対し、本発明では
処理量1トン当たり2000円未満となった。
処理システムによれば、オゾンによる酸化反応により有
機廃液中の固形分が凝集するために、ろ過及び/又は固
液分離を容易にそして短時間に行える。維持管理も容易
であり、分離された固形分は堆肥化装置又は高速無機化
装置の原料として利用できる。また、オゾン生物反応槽
中のオゾン処理部では処理水のオゾン処理により処理水
中のCODやBOD、そしてSS分を分解して、生物処
理部での好気性菌を主体とする微生物処理による処理効
率を高めることができる。生物処理では、耐久性のある
針葉樹のチップ材に繁殖させた好気性菌を主体とする微
生物群を用いて分解を行うことで、残渣の少ない処理を
行うことが可能となった。又、本発明の廃棄物化学生物
処理システムで用いるオゾンは自然界にも存在し、過剰
なオゾンは酸素に戻るため2次公害を招く恐れはなく、
環境を害することがなくクリーンである。また、ランニ
ングコストを従来法と比べると、焼却型処理法及びメタ
ン発酵活性汚泥処理法のいずれもが処理量1トン当たり
約2000円―6000円であるのに対し、本発明では
処理量1トン当たり2000円未満となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】オゾンの化学構造を示す模式図である。
【図2】オゾンの水中での分解過程を示す図である。
【図3】本発明の廃棄物化学生物処理システムの一実施
の形態のフローを示す図である。
の形態のフローを示す図である。
【図4】無声放電法を用いたオゾン発生器の構造を示す
図である。
図である。
【図5】オゾナイザーの仕組みを示す図である。
【図6】特願昭62−33149号のオゾン供給装置の
概略を示す斜視図である。
概略を示す斜視図である。
【図7】特願昭62−33149号のオゾン供給装置の
磁気処理部の一部断面を含む概略側面図である。
磁気処理部の一部断面を含む概略側面図である。
【図8】特願昭62−33149号のオゾン供給装置の
二次混合部の概略側面図である。
二次混合部の概略側面図である。
【図9】本発明に用いた対向流式オゾン供給装置の概略
を示す図である。
を示す図である。
【図10】本発明に用いたミキシングポンプの断面図で
ある。
ある。
【図11】本発明によるオゾン気相反応塔の構成を示す
模式図であり、(A)は概略正面図を、(B)は散布管
の拡大図を、(C)は(B)の矢印Xの方向から見た図
を示す。
模式図であり、(A)は概略正面図を、(B)は散布管
の拡大図を、(C)は(B)の矢印Xの方向から見た図
を示す。
【図12】本発明のステップ式曝気槽の一実施の形態で
ある構成を示す模式図である。
ある構成を示す模式図である。
【図13】微生物を付着・繁殖させた杉チップ材を設置
する接触式曝気槽を模式的に示す図である。
する接触式曝気槽を模式的に示す図である。
【図14】接触式曝気槽内に設置される、微生物を付着
・繁殖させたチップ材の構造を示す模式図である。
・繁殖させたチップ材の構造を示す模式図である。
【図15】本発明で用いる針葉樹の棒状のチップ材の一
例を示す模式図である。
例を示す模式図である。
【符号の説明】 1 原水槽 2 1次反応槽 3 オゾンキラー 4 オゾン凝集槽 5 撹拌機 6 固液分離装置 7 オゾン生物反応槽 8A オゾン処理部 8B 生物処理部 9 ブロアーポンプ 10 曝気槽 11 沈殿槽 12 接触酸化槽 13 滅菌・脱色槽 14 オゾン発生器 15 堆肥化装置又は高速無機化装置 16 オゾン気相反応塔 18 誘電体 19 電極 30 空気供給及び乾燥装置 31 空気濃縮装置 32 オゾン発生部 33 電源制御装置 34 冷却装置 50 主管 51 分流管 52 制御ボックス 53 フレーム 54 フランジ部 55 水流管 56 磁気処理部 57 2次混合部 58 フランジ部 59 主水流 60 棒状磁石 61 分流 62 内設管 63 1次混合部 64 混合した主水流 65 オゾン注入済み分流 67 抵抗棒 80 主管 81 支管 82 水流管 83 分岐管 84 主水流 85 支流 86 吸引ポンプ 87 エジェクター 88 支管出口 89 オゾンガスを注入された支流 90 オゾンガス注入口 91 吸込口 92 吐出口 93 剪断プロペラ 94 固定羽根 95 インペラ 96 シャフト 101 散布管 102 排出口 103 オゾンモニター 104 オゾンコントローラー 105 管 110 散布口 120 接触式曝気槽 121 チップ材 122 嫌気性微生物層 123 好気性微生物層 130 棒状のチップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B09B 3/00 304Z
Claims (17)
- 【請求項1】原水槽からの原水を供給する手段と、オゾ
ンを供給するオゾン発生器と、前記原水と前記オゾンと
を気液混合する手段と、当該気液混合された原水中の固
形分を凝集させる手段と、当該固形分の凝集した原水を
固液分離する手段とを具備したことを特徴とする廃棄物
化学生物処理システム。 - 【請求項2】原水槽から霧状の又はそのままの原水を供
給する手段と、オゾンを供給するオゾン発生器と、前記
霧状の又はそのままの原水と前記オゾンとを接触混合す
る手段と、当該接触混合された原水中の固形分を凝集さ
せる手段と、当該固形分の凝集した原水を固液分離する
手段とを具備したことを特徴とする廃棄物化学生物処理
システム。 - 【請求項3】オゾン生物反応槽を有する廃棄物化学生物
処理システムであって、前記オゾン生物反応槽が、処理
水とオゾン発生器から供給されるオゾンとを気液混合す
るオゾン処理部と、当該気液混合された処理水を曝気す
る生物処理部とから成ることを特徴とする廃棄物化学生
物処理システム。 - 【請求項4】前記オゾン処理部と前記生物処理部との間
を処理水が循環するように前記生物処理部から前記オゾ
ン処理部へ処理水を供給する手段を有する請求項3に記
載の廃棄物化学生物処理システム。 - 【請求項5】原水槽からの原水を供給する手段と、オゾ
ンを供給するオゾン発生器と、前記原水と前記オゾンと
を気液混合する手段と、当該気液混合された原水中の固
形分を凝集させる手段と、当該固形分の凝集した原水を
固液分離する手段とを具備し、更に、当該固液分離され
た原水である処理水をオゾン処理するオゾン処理部と、
当該オゾン処理された処理水を生物処理する曝気手段を
備えた生物処理部と、前記生物処理部から前記オゾン処
理部へ当該処理水を供給する手段と、当該処理水が前記
オゾン処理部と前記生物処理部との間を循環する手段と
を具備したことを特徴とする廃棄物化学生物処理システ
ム。 - 【請求項6】原水槽から霧状の又はそのままの原水を供
給する手段と、オゾンを供給するオゾン発生器と、前記
霧状の又はそのままの原水と前記オゾンとを接触混合す
る手段と、当該接触混合された原水中の固形分を凝集さ
せる手段と、当該固形分の凝集した原水を固液分離する
手段とを具備し、更に、当該固液分離された原水である
処理水をオゾン処理するオゾン処理部と、当該オゾン処
理された処理水を生物処理する曝気手段を備えた生物処
理部と、前記生物処理部から前記オゾン処理部へ当該処
理水を供給する手段と、当該処理水が前記オゾン処理部
と前記生物処理部との間を循環する手段とを具備したこ
とを特徴とする廃棄物化学生物処理システム。 - 【請求項7】前記原水が有機性廃棄物である請求項1、
2、5、又は6のいずれか一項に記載の廃棄物化学生物
処理システム。 - 【請求項8】前記原水が10μm単位の微細物に粉砕さ
れた有機性廃棄物である請求項1、2、5、又は6のい
ずれか一項に記載の廃棄物化学生物処理システム。 - 【請求項9】前記原水を水で希釈するようにした請求項
7又は8に記載の廃棄物化学生物処理システム。 - 【請求項10】接触酸化槽を有する廃棄物化学生物処理
システムであって、オゾン発生器から供給されるオゾン
と前記接触酸化槽から送られてきた処理水とを混合して
滅菌、脱色、脱臭する手段を具備したことを特徴とする
システム。 - 【請求項11】オゾン発生器から供給されるオゾンと前
記接触酸化槽から送られてきた処理水とを混合して滅
菌、脱色、脱臭する手段と、原水の希釈水として利用す
るように当該処理水を前記原水槽へ供給する手段とを有
する請求項9に記載の廃棄物化学生物処理システム。 - 【請求項12】曝気槽及び/又は接触酸化槽を備えた廃
棄物化学生物処理システムであって、3−10mmの粉
体状、又は10−20mmの大きさ、又は断面の短径が
3mm以上で長さが10mm以上の棒状である針葉樹の
チップ材をそのまま、或は組み上げた状態の微生物培養
基材を前記曝気槽内及び/又は接触酸化槽内に備えたこ
とを特徴とするシステム。 - 【請求項13】チップ材として針葉樹を用いた微生物培
養基材。 - 【請求項14】前記チップ材が、3−10mmの大き
さ、又は10−20mmの大きさ、又は断面の短径が3
mm以上で長さが10mm以上である請求項13に記載
の微生物培養基材。 - 【請求項15】原水槽から霧状の又はそのままの原水を
供給する手段と、オゾンを供給するオゾン発生器と、前
記霧状の又はそのままの原水と前記オゾンとを接触混合
する手段とを備えたオゾン気相反応装置。 - 【請求項16】気体のオゾンガスに有機性廃棄物を作用
させる方法。 - 【請求項17】前記有機性廃棄物が液体状であり、当該
有機性廃棄物の比表面積を大きくした請求項16に記載
の方法。
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