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JP2000072977A - 変色性組成物及びそれを用いた変色性積層体 - Google Patents

変色性組成物及びそれを用いた変色性積層体

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JP2000072977A
JP2000072977A JP10262473A JP26247398A JP2000072977A JP 2000072977 A JP2000072977 A JP 2000072977A JP 10262473 A JP10262473 A JP 10262473A JP 26247398 A JP26247398 A JP 26247398A JP 2000072977 A JP2000072977 A JP 2000072977A
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blue
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Akio Nakajima
明雄 中島
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Pilot Ink Co Ltd
Original Assignee
Pilot Ink Co Ltd
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Publication date
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Priority to CA002253160A priority patent/CA2253160A1/en
Priority to DE69820840T priority patent/DE69820840T2/de
Priority to EP98120199A priority patent/EP0919604B1/en
Priority to US09/184,077 priority patent/US6228804B1/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生活環境温度域の温度変化及び水等の媒体の
適用により多様な様相変化を視覚することのできる変色
性組成物及びそれを用いた変色性積層体を提供する。 【解決手段】 可逆熱変色性材料と低屈折率顔料を含む
変色性組成物及び前記組成物からなる変色性多孔質層3
を支持体2に設けてなる変色性積層体1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は変色性組成物及びそ
れを用いた変色性積層体に関する。更に詳細には、熱及
び/又は水等の媒体の適用により常態と異なる様相に変
色する変色性組成物及びそれを用いた変色性積層体に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、可逆熱変色性材料を適用した可逆
熱変色性積層体は、玩具、装飾分野等に広く適用されて
いる。又、低屈折率顔料を含む多孔質層を設け、吸液状
態で透明化して常態と異なる色調の像を現出させる加工
紙(例えば、特公昭50−5097号公報)等が知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記した
可逆熱変色性材料と、吸液により透明化する低屈折率顔
料との併用により、前記単一材料では奏することのでき
ない、複合効果を発現させる変色性組成物及びそれを用
いた変色性積層体を提供し、玩具や装飾分野への応用展
開を図ろうとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、可逆熱変色性
材料と、低屈折率顔料とから少なくともなる変色性組成
物を要件とする。更には、可逆熱変色性材料は、(イ)
電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合
物、(ハ)前記(イ)、(ロ)による電子授受反応を可
逆的に生起させる反応媒体である化合物からなる可逆熱
変色性組成物を内包したマイクロカプセル顔料であるこ
と、低屈折率顔料が微粒子状珪酸であること、可逆熱変
色性材料と低屈折率顔料の重量比が1:9〜9:1であ
ること、バインダーを含んでなること、可逆熱変色性材
料と低屈折率顔料の総重量と、バインダーの重量比が
2:10〜10:2であること等を要件とする。更に
は、支持体上に、可逆熱変色性材料と低屈折率顔料とを
バインダー中に分散状態に固着した変色性多孔質層を設
けてなる変色性積層体を要件とする。更には、支持体と
変色性多孔質層の間に着色剤を含む非変色層を設けてな
ること、支持体が布帛であること等を要件とする。
【0005】前記可逆熱変色性材料としては、例えば、
(イ)電子供与性呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性
化合物、及び、(ハ)前記両者の呈色反応を可逆的に生
起させる有機化合物媒体の三成分を含む可逆熱変色性材
料、液晶、Ag2 HgI4 、Cu2 HgI4 等が用いら
れる。前記電子供与性呈色性有機化合物と電子受容性化
合物と呈色反応を可逆的に生起させる有機化合物媒体の
三成分を含む可逆熱変色性材料としては、具体的には、
特公昭51−35414号公報、特公昭51−4470
6号公報、、特公昭51−44708号公報、特公昭5
2−7764号公報、特公平1−29398号公報、特
開平7−186546号公報等に記載のものが挙げられ
る。前記は所定の温度(変色点)を境としてその前後で
変色し、変化前後の両状態のうち常温域では特定の一方
の状態しか存在しえない。即ち、もう一方の状態は、そ
の状態が発現するのに要する熱又は冷熱が適用されてい
る間は維持されるが、前記熱又は冷熱の適用がなくなれ
ば常温域で呈する状態に戻る、所謂、温度変化による温
度−色濃度について小さいヒステリシス幅(ΔH)を示
して変色するタイプである。
【0006】又、本出願人が提案した特公平4−171
54号公報、特開平7−179777号公報、特開平7
−33997号公報等に記載されている大きなヒステリ
シス特性を示して変色する感温変色性色彩記憶性材料、
即ち、温度変化による着色濃度の変化をプロットした曲
線の形状が、温度を変色温度域より低温側から温度を上
昇させていく場合と逆に変色温度域より高温側から下降
させていく場合とで大きく異なる経路を辿って変色する
タイプであり、低温側変色点と高温側変色点の間の常温
域において、前記低温側変色点以下又は高温側変色点以
上の温度で変化させた状態を記憶保持できる特徴を有す
る可逆熱変色性材料も有効である。
【0007】前記した電子供与性呈色性有機化合物と電
子受容性化合物と呈色反応を可逆的に生起させる有機化
合物媒体の三成分を含む可逆熱変色性材料は、そのまま
の適用でも有効であるが、マイクロカプセルに内包して
使用するのが好ましい。即ち、種々の使用条件において
可逆熱変色性材料は同一の組成に保たれ、同一の作用効
果を奏することができるからである。前記マイクロカプ
セルに内包させることにより、化学的、物理的に安定な
顔料を構成でき、粒子径0.1〜100μm、好ましく
は1〜50μm、より好ましくは2〜30μmの範囲が
実用性を満たす。尚、マイクロカプセル化は、従来より
公知の界面重合法、in Situ重合法、液中硬化被
覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離
法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライ
ング法等があり、用途に応じて適宜選択される。更にマ
イクロカプセルの表面には、目的に応じて更に二次的な
樹脂皮膜を設けて耐久性を付与させたり、表面特性を改
質させて実用に供することもできる。
【0008】前記低屈折率顔料としては、微粒子状珪
酸、バライト粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、
沈降性炭酸カルシウム、石膏、クレー、タルク、アルミ
ナホワイト、塩基性炭酸マグネシウム等が挙げられ、こ
れらは屈折率が1.4〜1.7の範囲にあり、水等を吸
液すると良好な透明性を示すものである。前記低屈折率
顔料の粒径は特に限定されるものではないが、0.03
〜10.0μmのものが好適に用いられる。又、前記低
屈折率顔料は2種以上を併用することもできる。尚、好
適に用いられる低屈折率顔料としては微粒子状珪酸が挙
げられる。微粒子状珪酸は非晶質の無定形珪酸として製
造され、その製造方法により、四塩化ケイ素等のハロゲ
ン化ケイ素の熱分解等の気相反応を用いる乾式法による
もの(以下、乾式法微粒子状珪酸と称する)と、ケイ酸
ナトリウム等の酸による分解等の液相反応を用いる湿式
法によるもの(以下、湿式法微粒子状珪酸と称する)と
に大別され、いずれを用いることも可能であるが、湿式
法微粒子状珪酸を用いた場合、乾式法微粒子状珪酸の系
に較べて常態での隠蔽性が大きいため、微粒子状珪酸に
対するバインダーの混合比率を大きくすることが可能と
なり、多孔質層の皮膜強度を向上させることができるの
で、より好適に用いられる。前記した如く多孔質層の常
態での隠蔽性を満足させるために用いられる微粒子状珪
酸としては、湿式法微粒子状珪酸が好ましい。これは、
乾式法微粒子状珪酸と、湿式法微粒子状珪酸とでは構造
が異なり、前記乾式法微粒子状珪酸は以下に示されるよ
うな珪酸が密に結合した三次元構造を形成するのに対し
て、
【化1】 湿式法微粒子状珪酸は、以下に示されるように、珪酸が
縮合して長い分子配列を形成した、所謂、二次元構造部
分を有している。従って、前記乾式法微粒子状珪酸と比
較して分子構造が粗になるため、湿式法微粒子状珪酸を
多孔質層に適用した場合、乾式法微粒子状珪酸を用いる
系と比較して乾燥状態における光の乱反射性に優れ、よ
って、常態での隠蔽性が大きくなるものと推察される。
【化2】 又、前記多孔質層に含まれる低屈折率顔料は、吸液する
媒体が主に水であることから、適度の親水性を有するこ
とが望ましい。従って、湿式法微粒子状珪酸は乾式法微
粒子状珪酸に比べて粒子表面にシラノール基として存在
する水酸基が多く存在するため親水性が高く、好適に用
いられる。
【0009】前記変色性組成物中或いは変色性多孔質層
中の可逆熱変色性材料と、低屈折率顔料の重量比は1:
9〜9:1の範囲にあることが好ましい。これは、可逆
熱変色性材料の温度変化による色変化と、低屈折率顔料
による乾燥時の隠蔽性及び水の適用による透明性を共に
満足させるために必要な重量比であり、好ましくは2:
8〜8:2の範囲である。即ち、可逆熱変色性材料の比
率が低く、且つ、低屈折率顔料の比率が高いと、変色性
多孔質層は低屈折率顔料により乾燥時の隠蔽性に優れる
ものの、水の適用によって生じる透明性に乏しく、しか
も、発色状態の可逆熱変色性材料は色濃度に乏しくな
る。従って、色変化が鮮明でなくなり、実用性を満足さ
せない。又、可逆熱変色性材料の比率が高く、且つ、低
屈折率顔料の比率が低いと、変色性多孔質層は消色時の
熱変色性材料による残色を生じ、しかも屈折率顔料によ
り乾燥時の隠蔽性に乏しくなる。従って、色変化が鮮明
でなくなり、実用性を満足させない。尚、前記可逆熱変
色性材料を内包したマイクロカプセル顔料を用いる場合
も、前記した重量比であることが好ましい。
【0010】前記可逆熱変色性材料(好適には、前記マ
イクロカプセル化顔料)及び低屈折率顔料はバインダー
を結合剤として含むビヒクル中に分散されて変色性組成
物となし、対象物に塗布した後、揮発分を乾燥させて変
色性多孔質層を形成する。前記バインダーとしては、ウ
レタン系樹脂、ナイロン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリ
ル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、ア
クリルポリオール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン樹
脂、スチレン共重合樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエン共
重合樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂、
メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合樹脂、カルボキ
シル化NBR樹脂、カルボキシル化SBR樹脂、ブタジ
エン樹脂、クロロプレン樹脂、メラミン樹脂、及び前記
各樹脂エマルジョン、カゼイン、澱粉、セルロース誘導
体、ポリビニルアルコール、尿素樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0011】前記変色性多孔質層は、従来より公知の一
般的な塗膜と比較して着色剤に対するバインダーの混合
比率が小さい傾向にあり、十分な皮膜強度が得られ難
い。よって、耐洗濯性、耐擦過性が必要となる用途にお
いては、上述のバインダーのうち、ナイロン樹脂、アク
リル酸エステル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、
或いは、ウレタン系樹脂を少なくとも含有することが好
ましい。 前記ウレタン系樹脂としては、ポリエステル
系ウレタン樹脂、ポリカーボネート系ウレタン樹脂、ポ
リエーテル系ウレタン樹脂等があり、2種以上を併用す
ることもできる。又、前記樹脂が水に乳化分散したウレ
タン系エマルジョン樹脂や、イオン性を有するウレタン
樹脂(ウレタンアイオノマー)自体のイオン基により乳
化剤を必要とすることなく自己乳化して、水中に溶解及
至分散したコロイド分散型(アイオノマー型)ウレタン
樹脂を用いることもできる。尚、前記ウレタン系樹脂は
水性ウレタン系樹脂又は油性ウレタン系樹脂のいずれを
用いることもできるが、本発明においては水性ウレタン
系樹脂、殊に、ウレタン系エマルジョン樹脂やコロイド
分散型ウレタン系樹脂が好適に用いられる。前記ウレタ
ン系樹脂は単独で用いることもできるが、支持体の種類
や皮膜に必要とされる性能に応じて、他のバインダーを
併用することもできる。ウレタン系樹脂以外のバインダ
ーを併用する場合、実用的な皮膜強度を得るためには、
前記変色性多孔質層のバインダー中にウレタン系樹脂を
固形分重量比率で30%以上含有させることが好まし
い。前記バインダーにおいて、架橋性のものは任意の架
橋剤を添加して架橋させることにより、さらに皮膜強度
を向上させることができる。前記バインダーには、水と
の親和性に大小が存在するが、これらを組み合わせるこ
とにより、多孔質層中への浸透時間、浸透度合い、浸透
後の乾燥の遅速を調整することができる。更には、適宜
分散剤を添加して前記調整をコントロールすることがで
きる。
【0012】前記変色性組成物或いは変色性多孔質層中
の、可逆熱変色性材料と低屈折率顔料の総重量と、バイ
ンダーの重量比は2:10〜10:2の範囲にあること
が好ましい。これは、可逆熱変色性材料と低屈折率顔料
の複合による、温度変化による色変化と乾燥時の隠蔽性
及び水の適用による透明性、及び、被膜の耐久性を共に
満足させるために必要な重量比であり、好ましくは3:
10〜10:3の範囲である。即ち、可逆熱変色性材料
と低屈折率顔料の総重量の比率が低く、且つ、バインダ
ーの比率が高いと、温度変化或いは水の適用により所望
の様相変化を示し難くなる。又、可逆熱変色性材料と低
屈折率顔料の総重量の比率が高く、且つ、バインダーの
比率が低いと、被膜の耐久性に乏しくなる。尚、前記可
逆熱変色性材料を内包したマイクロカプセル顔料を用い
る場合も、前記した重量比であることが好ましい。
【0013】更に、前記層中には、従来より公知の二酸
化チタン被覆雲母、酸化鉄−二酸化チタン被覆雲母、酸
化鉄被覆雲母、グアニン、絹雲母、塩基性炭酸鉛、酸性
砒酸鉛、オキシ塩化ビスマス等の金属光沢顔料を添加し
たり、一般染料、顔料を添加して色変化を多様にするこ
ともできる。
【0014】前記支持体としては、織物、編物、組物、
不織布等の布帛、紙、合成紙、布帛、植毛或いは起毛
布、合成皮革、レザー、プラスチック、ガラス、陶磁
器、木材、石材等、すべて有効である。
【0015】前記変色性組成物を用いて、従来より公知
の方法、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、グ
ラビヤ印刷、コーター、タンポ印刷、転写等の印刷手
段、刷毛塗り、スプレー塗装、静電塗装、電着塗装、流
し塗り、ローラー塗り、浸漬塗装、等の手段により変色
性多孔質層を形成することができる。
【0016】本発明の変色性積層体には、必要によっ
て、一般染料、顔料を含む非変色性インキを塗布して非
変色層を設けたり、二酸化チタン被覆雲母、酸化鉄−二
酸化チタン被覆雲母、酸化鉄被覆雲母、グアニン、絹雲
母、塩基性炭酸鉛、酸性砒酸鉛、オキシ塩化ビスマス等
の金属光沢顔料を含むインキを塗布して金属光沢層を設
けることもできる。又、保護層や光安定剤層を適宜設け
ることもできる。具体的には、前記光安定剤層は紫外線
吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤、一重項酸素消光剤、
スーパーオキシドアニオン消光剤、オゾン消色剤、可視
光線吸収剤、赤外線吸収剤から選ばれる光安定剤を分散
状態に固着した層である。尚、帯電防止剤、極性付与
剤、揺変性付与剤、消泡剤等を必要に応じ、可逆熱変色
層や多孔質層に添加して機能を向上させることもでき
る。
【0017】本発明の変色性積層体を詳しく説明する
と、支持体上に可逆熱変色性材料及び低屈折率顔料を含
む変色性組成物によって変色性多孔質層を設けることに
より、可逆熱変色性材料が有色から無色に可逆的に変色
すると共に環境温度において発色状態の場合は、前記材
料が変色する温度域の媒体を積層体に付着させると、支
持体の色調が視認される。又、手触したり、温風、冷風
等を吹きつける等、媒体を付着させずに加温、又は冷却
すると、可逆熱変色性組成物が消色して低屈折率顔料の
色調が視認される。更に、可逆熱変色性材料が有色から
無色に可逆的に変色すると共に環境温度において消色状
態の場合は、可逆熱変色性材料を変色させることのない
温度域の媒体を積層体に付着させると支持体の色調が視
認され、前記材料が変色する温度域の媒体を積層体に付
着させると、発色した組成物の色調もしくは発色した材
料の色調と支持体の色調の混色が視認される。尚、前記
した構成における可逆熱変色性材料は、有色から無色に
可逆的に変色する材料が好適に用いられる。更に、前記
変色性多孔質層は低屈折率顔料を含む層であるため、下
層の色調を完全に隠蔽することができ、下層が濃色であ
っても明るい色調を呈することができる。又、可逆熱変
色性材料として前記感温変色性色彩記憶性材料を用いる
ことにより、環境温度に左右されることなく色調を保持
できるため、より複雑且つ多彩な様相を示すことのでき
る変色性積層体を得ることができる。
【0018】前記した積層体の構造において、支持体と
変色性多孔質層の間に非変色層を設けることによって色
彩及び様相変化の自由度が広がる。前記非変色層は一般
染料又は顔料を含む層であり、必要によって文字、記
号、図形等の図柄層であってもよい。更に、前記非変色
層は蛍光性染料又は顔料を着色剤として含有する層であ
ることにより、より多彩な色変化を示す積層体を得るこ
とができる。尚、前記変色性多孔質層は必要により文
字、記号、図形等の図柄層であってもよい。又、変色性
多孔質層上に、文字、記号、図形等の図柄層を設けるこ
ともできる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の変色性組成物により形成
した変色性積層体は、平面状に限らず、線状、凹凸状、
立体状等多様な形態が有効である。前記変色性積層体の
具体的な実施形態としては、例えば、ぬいぐるみ、人
形、レインコート等の人形用衣装、傘や鞄等の人形用付
属品、水鉄砲の標的、車や船を模した模型、人間と人形
の手形や足形等の形跡を現すボード等の玩具類、水筆
紙、水筆シート等の教習具類、文房具類、ドレス、水
着、レインコート等の衣類、雨靴等の靴類、防水加工を
施した本、カレンダー等の印刷物類、スタンプカード、
パズル、各種ゲーム等の娯楽用具類、ウェットスーツ、
浮袋、水泳用浮板等の遊泳又は潜水用具類、コースタ
ー、コップ等の台所用具類、その他、傘、造花、当りく
じ等が挙げられる。又、各種インジケーターとして適用
することもでき、例えば、配管、パイプ、水槽、タンク
等の液洩れ検知、禁水性薬品の輸送や保管場所での水濡
れ検知、結露、降雨等の検知、使い捨ておむつの尿の検
知、各種容器やプールの液量、水深検知、土壌中の水分
検知等が挙げられる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を示す。尚、実施例中の部は重
量部を表す。 実施例1(図1参照) 支持体2として厚み50μmのポリエチレンテレフタレ
ート製透明フィルム上に、可逆熱変色性材料を内包した
マイクロカプセル顔料(含水率50重量%、青色←→無
色、30℃未満で青色、30℃以上で無色)20部、低
屈折率顔料として湿式法微粒子珪酸〔商品名:ニップシ
ールE−200、日本シリカ工業(株)製〕10部、バ
インダーとして水性ウレタンエマルジョン〔商品名:ハ
イドランAP−10、大日本インキ化学工業(株)製〕
45部、水15部、プロピレングリコール3部、シリコ
ーン系消泡剤0.5部、水性インキ用増粘剤3部、ブロ
ックイソシアネート系水性インキ用架橋剤3.5部を均
一に混合攪拌してなる水性スクリーンインキ(変色性材
料)を150メッシュのスクリーン版を用いて全面にベ
タ印刷を行ない、100℃にて3分間硬化乾燥させて変
色性多孔質層3を形成して変色性積層体1を得た。前記
積層体は、乾燥状態且つ24℃の室温下では青色不透明
状態を呈していたが、乾燥した温風で30℃以上に加温
すると変色性多孔質層が消色して白色不透明状態とな
る。前記様相は30℃以上では保持されていたが、送風
を止めて30℃未満になると再び元の青色不透明状態と
なった。又、前記積層体を40℃の温水中に浸漬させる
と、変色性多孔質層が消色して無色半透明状態となり、
温水中ではその状態を保持した。更に、前記積層体を2
0℃の水中に浸漬すると、変色性多孔質層が青色になる
ため無色半透明状態から青色半透明状態へと変化し、水
中から取り出して放置すると、乾燥するに従って徐々に
透明性が無くなり完全乾燥により、青色不透明状態にな
った。前記したように温度変化、水媒体の付着及び乾燥
により、色調及び透明性が変化し、この現象は何度も繰
り返し行なうことができた。尚、透明性に関しては裏面
に載置した物品等を視覚するのに十分な透過性を有して
いた。
【0021】実施例2(図1参照) 支持体2として厚み50μmのポリエチレンテレフタレ
ート製黄色透明フィルム上に、感温変色性色彩記憶性材
料を内包したマイクロカプセル顔料(含水率50重量
%、青色←→無色、15℃以下で青色、30℃以上で無
色)20部、低屈折率顔料として湿式法微粒子珪酸〔商
品名:ニップシールE−200A、日本シリカ工業
(株)製〕10部、バインダーとして水性ウレタンエマ
ルジョン〔商品名:ハイドランAP−10、大日本イン
キ化学工業(株)製〕55部、水15部、プロピレング
リコール3部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性イン
キ用増粘剤3部、ブロックイソシアネート系水性インキ
用架橋剤3.5部を均一に混合攪拌してなる水性スクリ
ーンインキ(変色性材料)を180メッシュのスクリー
ン版を用いて全面にベタ印刷を行ない、100℃で3分
間硬化乾燥させて変色性多孔質層3を形成し、変色性積
層体1を得た。前記積層体は、乾燥状態且つ24℃の室
温下では白色不透明状態を呈していたが、冷蔵庫中で1
5℃以下に冷却すると変色性多孔質層が白色不透明状態
から青色不透明状態となり、冷蔵庫から取り出して室温
で放置してもこの状態を保持する。前記積層体を温風で
30℃以上に加温すると、再び元の白色不透明状態にな
り、室温下ではこの状態を保持した。又、前記積層体を
20℃の水中に浸漬させると、変色性多孔質層が白色不
透明状態から無色半透明状態になるため、支持体による
黄色半透明が視覚され、水が付着した状態ではその状態
を保持していた。前記積層体を水中から取り出して放置
すると、水が蒸発、乾燥するに従って徐々に白色不透明
になり、完全乾燥した状態では再び白色不透明状態とな
る。次いで、前記積層体を10℃の冷水中に浸漬させる
と、変色性多孔質層が白色不透明状態から青色半透明状
態になるため、支持体の黄色と混色になった緑色が視覚
される。前記積層体を冷水中から取り出して室温下で放
置すると、水が蒸発、乾燥するに従って変色性多孔質層
が徐々に青色不透明状態に変化して完全乾燥した状態で
は青色不透明状態が視覚される。更に、40℃の温水中
に前記積層体を浸漬すると、変色性多孔質層が白色不透
明状態から無色半透明状態になるため、支持体による黄
色半透明が視覚され、40℃の温水中ではその状態を保
持しており、40℃の温水から取り出して室温下で放置
しても、水が付着した状態では黄色半透明状態を示して
いたが、乾燥するに従って徐々に白色不透明状態にな
り、完全乾燥した状態では白色不透明状態となり、室温
下ではこの状態を保持していた。又、前記黄色半透明状
態及び緑色半透明状態の視覚的な透過性は、変色体の裏
面にある物品等を視覚するには十分な透過性を有してい
た。前記したように温度変化及び水媒体の付着及び乾燥
により、色調が変化し、又、この現象は何度も繰り返し
行なうことができた。
【0022】実施例3(図2参照) 支持体2として厚み110μmの白色合成紙上に、ピン
ク色蛍光顔料〔商品名:エポカラーFP−10、(株)
日本触媒製〕10部、水性ウレタンエマルジョン〔商品
名:NeoRez−R972、ゼネカ(株)製〕60
部、水10部、エチレングリコール5部、シリコーン系
水系インキ用消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3
部、レベリング剤1部、エポキシ系架橋剤2部を均一に
混合攪拌してなるピンク色の水性スクリーンインキに
て、150メッシュのスクリーン版を用いて全面にベタ
印刷し、80℃で約5分間乾燥硬化させてピンク色の非
変色層4を形成した。次いで、前記非変色層4上に、可
逆熱変色性材料を内包したマイクロカプセル顔料(含水
率50重量%、青色←→無色、30℃未満で青色、30
℃以上で無色)20部、低屈折率顔料として湿式法微粒
子珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、日本シリ
カ工業(株)製〕10部、バインダーとして水性アクリ
ルエマルジョン〔商品名:モビニール972、ヘキスト
合成(株)製〕45部、水15部、プロピレングリコー
ル3部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性インキ用増
粘剤3部、ブロックイソシアネート系水性インキ用架橋
剤3.5部を均一に混合攪拌してなる水性スクリーンイ
ンキ(変色性材料)を180メッシュのスクリーン版を
用いて全面にベタ印刷を行ない、100℃で3分間硬化
乾燥させて変色性多孔質層3を形成し、変色性積層体1
を得た。前記積層体は、24℃の室温下では変色性多孔
質層が青色を呈していたが、乾燥した熱風で30℃以上
に加温すると青色が消色して白色状態となる。前記積層
体は30℃以上ではその状態を呈していたが、送風を止
めて30℃未満になると再び元の青色となった。前記積
層体を40℃の温水中に浸漬させると変色性多孔質層の
青色が消色し、且つ、半透明化するため、非変色層4の
ピンク色が視認され、この状態は40℃の温水中で保持
された。更に、前記積層体を40℃の温水から取り出し
て、約20℃の水中に浸漬させると、変色性多孔質層が
青色半透明化状態となるため、青色とピンク色が混色と
なった紫色になる。前記積層体を水中から取り出して室
温下で放置すると、乾燥するに従って徐々に変色性多孔
質層が不透明化するため紫色から青色に変化し、完全乾
燥により元の青色になった。前記したように温度変化、
水媒体の付着及び乾燥により、色調が変化し、又、この
現象は何度も繰り返し行なうことができた。
【0023】実施例4(図1参照) 支持体2として青色のナイロンタフタ布上に、可逆熱変
色性材料を内包したマイクロカプセル顔料(含水率50
重量%、ピンク色←→無色、20℃未満でピンク色、2
0℃以上で無色)15部、低屈折率顔料として乾式法微
粒子珪酸〔商品名:アエロジル130、日本アエロジル
(株)製〕15部、バインダーとして水性ウレタンエマ
ルジョン〔商品名:ハイドランHW920、大日本イン
キ化学工業(株)製〕40部、水15部、プロピレング
リコール3部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性イン
キ用増粘剤3部、ブロックイソシアネート系水性インキ
用架橋剤4.0部を均一に混合攪拌してなる水性スクリ
ーンインキ(変色性材料)を180メッシュのスクリー
ン版を用いて全面にベタ印刷を行ない、130℃で3分
間硬化乾燥させて変色性多孔質層3を形成し、変色性積
層体1を得た。前記積層体は、乾燥状態且つ24℃の室
温下では白色状態を呈していたが、冷蔵庫で20℃未満
に冷却すると変色性多孔質層がピンク色に変色した。前
記様相は20℃未満ではその状態を呈していたが、冷蔵
庫から取り出して室温で放置すると再び元の白色となっ
た。ついで、10℃の氷水中に浸漬させると、変色性多
孔質層はピンク色になると共に半透明化するため、支持
体の青色と混色になった紫色が視認され、10℃の氷水
中ではその状態を保持しており、氷水から取り出して室
温下で放置すると、水が付着している状態では変色性多
孔質層が消色して紫色から青色に変化し、乾燥するに従
って変色性多孔質層が不透明化するため青色から白色に
変化し、完全乾燥により元の白色になった。更に、30
℃の水中に浸漬すると、変色性多孔質層が半透明化する
ため支持体の青色が視認され、30℃の水中ではその状
態を呈しており、30℃の水中から取り出して、室温で
放置させると、乾燥するに従って白色へと徐々に変化
し、完全乾燥により元の白色となった。前記したように
温度変化、水媒体の付着及び乾燥により色調が変化し、
又、この現象は何度も繰り返し行なうことができた。
【0024】実施例5(図3参照) 支持体2として厚み80μmの白色合成紙上に、青色顔
料〔商品名:SSブルーGLL、山陽色素(株)製〕1
部、白色顔料(商品名:SSホワイトU、山陽色素
(株)製〕5部、水性ウレタンエマルジョン〔商品名:
NeoRez−R972、ゼネカ(株)製〕60部、水
10部、エチレングリコール5部、シリコーン系水系イ
ンキ用消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、レベ
リング剤1部、エポキシ系架橋剤2部を均一に混合攪拌
してなる水性スクリーンインキにて、150メッシュの
スクリーン版を用いて全面にベタ印刷し、80℃で約5
分間乾燥硬化させて青色の非変色層4を形成した。次い
で、前記非変色層4上に可逆熱変色性材料を内包したマ
イクロカプセル顔料(含水率50重量%、ピンク色←→
無色、30℃未満でピンク色、30℃以上で無色)20
部、低屈折率顔料として湿式法微粒子珪酸〔商品名:ニ
ップシールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕1
0部、バインダーとして水性ウレタンエマルジョン〔商
品名:ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業
(株)製〕55部、水15部、プロピレングリコール3
部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性インキ用増粘剤
3部、エポキシ系水性インキ用架橋剤3.5部を均一に
混合攪拌してなる水性スクリーンインキ(変色性材料)
を180メッシュのスクリーン版を用いて花柄の印刷を
行ない、80℃で3分間硬化乾燥させて変色性多孔質層
3を形成し、変色性積層体1を得た。前記積層体は、乾
燥状態且つ24℃の室温下では青地にピンク色の花柄が
描かれた状態であり、乾燥した熱風で30℃以上に加温
すると変色性多孔質層が消色してピンク色の花柄から白
色の花柄に変化し、30℃以上では青地に白色の花柄が
描かれた状態を示していたが、送風を止めて30℃未満
に放冷させると再びピンク色の花柄となった。ついで、
40℃の温水中に浸漬させると、変色性多孔質層は消色
すると共に半透明化するため全面が青色になり、40℃
の温水中ではその状態を保持していたが、40℃の温水
中から取り出して約20℃の水中に浸漬させると、変色
性多孔質層がピンク色を呈して非変色層の青色と混色に
なった紫色の花柄が描かれた状態になった。更に、水中
から取り出して室温下で放置すると、乾燥するに従って
徐々に紫色の花柄からピンク色の花柄に変化し、完全乾
燥により元のピンク色の花柄となった。前記したように
温度変化、水媒体の付着及び乾燥により、色調及びデザ
インが変化し、又、この現象は何度も繰り返し行なうこ
とができた。
【0025】実施例6(図4参照) 支持体2として黄色のポリエステルサテン生地上に、可
逆熱変色性材料を内包したマイクロカプセル顔料(含水
率50重量%、ピンク色←→無色、28℃未満でピンク
色、28℃以上で無色)15部、低屈折率顔料として乾
式法微粒子珪酸〔商品名:アエロジルOX50、日本ア
エロジル(株)製〕15部、バインダーとして水性ウレ
タンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW930、大
日本インキ化学工業(株)製〕40部、水15部、プロ
ピレングリコール3部、シリコーン系消泡剤0.5部、
水性インキ用増粘剤3部、ブロックイソシアネート系水
性インキ用架橋剤4.0部を均一に混合攪拌してなるピ
ンク色水性スクリーンインキ(変色性材料)、及び、可
逆熱変色性材料を内包したマイクロカプセル顔料(含水
率50重量%、青色←→無色、28℃未満で青色、28
℃以上で無色)15部を用いた以外は前記と同様に調製
した青色水性スクリーンインキ(変色性材料)をそれぞ
れ用いて、180メッシュのスクリーン版にて蝶の図柄
を印刷し、130℃にて3分間硬化乾燥させて変色性多
孔質層3を形成し、変色性積層体1を得た。前記積層体
は、24℃の室温下では黄色地にピンク色と青色の蝶の
図柄が描かれた様相を示していたが、指触により28℃
以上に加温すると変色性多孔質層が消色して白色の蝶の
図柄に変化し、28℃以上ではその状態を呈していた
が、28℃未満になると再びピンク色と青色の蝶の図柄
に戻る。ついで、35℃の温水中に前記積層体を浸漬さ
せると、変色性多孔質層は消色すると共に半透明化する
ため全面が黄色となり、28℃以上の温水中ではその状
態を呈していた。前記積層体を温水中から取り出して約
20℃の水中に浸漬させると変色性多孔質層が発色して
ピンク色と黄色が混色となった赤色の蝶の図柄、及び、
青色と黄色が混色となった緑色の蝶の図柄が現出し、水
中から取り出して室温で乾燥するに従って蝶の図柄の色
調が変化し、完全乾燥により再び黄色地にピンク色と青
色で描かれた蝶の図柄となった。前記したように温度変
化、水媒体の付着及び乾燥により、色調及びデザインが
変化し、又、この現象は何度も繰り返し行なうことがで
きた。
【0026】実施例7(図4参照) 支持体2としてABS製の青色ミニカーのボディに、感
温変色性色彩記憶性材料を内包したマイクロカプセル顔
料(含水率50重量%、ピンク色←→無色、15℃以下
でピンク色、30℃以上で無色)20部、低屈折率顔料
として、湿式法微粒子珪酸〔商品名:ニップシールE−
200A、日本シリカ工業(株)製〕10部、バインダ
ーとして水性カルボキシル化NBRエマルジョン〔商品
名:ラックスターDM401、大日本インキ化学工業
(株)製〕47部、水20部、イソプロピルアルコール
20部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性レベリング
剤1.0部を均一に混合攪拌してなる水性スプレーイン
キ(変色性材料)を用いてスプレー塗装し、40℃で約
1時間乾燥させて複数の星型の変色性多孔質層3を形成
し、変色性積層体1を得た。 前記積層体は、乾燥状態
且つ24℃の室温下では青色のミニカーのボディ上にピ
ンク色の星型が描かれていたが、乾燥した熱風で30℃
以上に加温すると変色性多孔質層が消色して星型が白色
になり、24℃の室温下ではその状態を保持していた。
前記積層体を冷蔵庫で15℃以下に冷却すると再びピン
ク色の星型となり、24℃の室温に戻してもその状態を
保持していた。次いで、40℃の温水中に前記積層体を
浸漬させると、変色性多孔質層は消色すると共に半透明
化するため、全面が青色のミニカーとなり、40℃の温
水中より取り出しても水が付着した状態では青色を呈し
ていたが、乾燥するに従って変色性多孔質層が不透明化
するため、青色のボディ上に白色の星型が現出し、完全
乾燥すると青色のボディに白色の星が描かれた状態とな
った。更に、約15℃の氷水中に浸漬させると、変色性
多孔質層はピンク色になると共に半透明化するため、ピ
ンク色と青色が混色となった紫色の星型が視覚され、氷
水から取り出して水が付着している状態では、紫色の星
柄であったが、乾燥するに従って変色性多孔質層が不透
明化するため、徐々に紫色の星柄からピンク色の星柄に
変化し、完全乾燥するとピンク色の星型となった。前記
したように温度変化、水媒体の付着及び乾燥により、色
調及びデザインが変化し、又、この現象は何度も繰り返
し行なうことができた。
【0027】実施例8(図5参照) 支持体2として厚み110μmの白色合成紙上に、ピン
ク色蛍光顔料〔商品名:エポカラーFP−10、(株)
日本触媒製〕10部、水性ウレタンエマルジョン〔商品
名:NeoRez−R972、ゼネカ(株)製〕60
部、水10部、エチレングリコール5部、シリコーン系
水系インキ用消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤3
部、レベリング剤1部、エポキシ系架橋剤2部を均一に
混合攪拌してなるピンク色の水性スクリーンインキ、及
び、黄色蛍光顔料〔商品名:エポカラーFP−117、
(株)日本触媒製〕10部、水性ウレタンエマルジョン
〔商品名:NeoRez−R972、ゼネカ(株)製〕
60部、水10部、エチレングリコール5部、シリコー
ン系水系インキ用消泡剤0.5部、水系インキ用増粘剤
3部、レベリング剤1部、エポキシ系架橋剤2部を均一
に混合攪拌してなる黄色の水性スクリーンインキをそれ
ぞれ用いて、150メッシュのスクリーン版にてピンク
色のインキでハート柄、黄色のインキで星柄を印刷し、
60℃で約5分間乾燥硬化させて非変色層4を形成し
た。次いで、非変色層4上に、可逆熱変色性材料を内包
したマイクロカプセル顔料(含水率50重量%、青色←
→無色、30℃未満で青色、30℃以上で無色)20
部、低屈折率顔料として湿式法微粒子珪酸〔商品名:ニ
ップシールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕1
0部、バインダーとして水性ウレタンエマルジョン〔商
品名:ハイドランAP−20、大日本インキ化学工業
(株)製〕50部、水15部、プロピレングリコール3
部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性インキ用増粘剤
3部、エポキシ系水性インキ用架橋剤3.5部を均一に
混合攪拌してなる水性スクリーンインキ(変色性材料)
を109メッシュのスクリーン版を用いて全面にベタ印
刷を行ない、70℃で3分間硬化乾燥させて変色性多孔
質層3を形成し、変色性積層体1を得た。前記積層体
は、24℃の室温下では全面が青色を呈していたが、乾
燥した熱風で30℃以上に加温すると変色性多孔質層が
消色して、全面が白色状態となり、30℃以上ではその
状態を呈していたが、送風を止めて30℃未満になると
再び元の青色になった。ついで、40℃の温水中に前記
積層体を浸漬すると、変色性多孔質層は消色すると共に
半透明化して、白地にピンク色のハート柄と黄色の星柄
が描かれた状態となり、40℃の温水中ではその状態を
保持していた。前記積層体を40℃の温水中から取り出
して、約20℃の水道水に浸漬させると、変色性多孔質
層が発色して青地に青色とピンク色が混色になった紫色
のハート柄と、青色と黄色が混色になった緑色の星柄が
描かれた状態に変化し、水道水から取り出して室温で放
置すると、乾燥するに従って徐々に全面が青色に変化
し、完全乾燥により再び元の全面が青色の状態となっ
た。前記したように温度変化、水媒体の付着及び乾燥に
より、色調が変化し、又、この現象は何度も繰り返し行
なうことができた。
【0028】実施例9(図5参照) 支持体2として厚み50μmの黄色不透明のPETフィ
ルム上に、ピンク色蛍光顔料〔商品名:エポカラーFP
−10、(株)日本触媒製〕10部、水性ウレタンエマ
ルジョン〔商品名:NeoRez−R972、ゼネカ
(株)製〕60部、水10部、エチレングリコール5
部、シリコーン系水系インキ用消泡剤0.5部、水系イ
ンキ用増粘剤3部、レベリング剤1部、エポキシ系架橋
剤2部を均一に混合攪拌してなるピンク色の水性スクリ
ーンインキ、及び、オレンジ色蛍光顔料〔商品名:エポ
カラーFP−40、(株)日本触媒製〕10部、水性ウ
レタンエマルジョン〔商品名:NeoRez−R97
2、ゼネカ(株)製〕60部、水10部、エチレングリ
コール5部、シリコーン系水系インキ用消泡剤0.5
部、水系インキ用増粘剤3部、レベリング剤1部、エポ
キシ系架橋剤2部を均一に混合攪拌してなるオレンジ色
の水性スクリーンをそれぞれ用いて、150メッシュの
スクリーン版にてピンク色のハート柄とオレンジ色の星
柄を印刷し、80℃にて約5分間乾燥硬化させて非変色
層4を形成した。次いで、前記非変色層4上に、感温変
色性色彩記憶性材料を内包したマイクロカプセル顔料
(含水率50重量%、青色←→無色、15℃以下で青
色、30℃以上で無色)20部、低屈折率顔料として湿
式法微粒子珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、
日本シリカ工業(株)製〕10部、バインダーとして水
性ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランAP−2
0、大日本インキ化学工業(株)製〕55部、水15
部、プロピレングリコール3部、シリコーン系消泡剤
0.5部、水性インキ用増粘剤3部、ブロックイソシア
ネート系水性インキ用架橋剤3.5部を均一に混合攪拌
してなる水性スクリーンインキ(変色性材料)を109
メッシュのスクリーン版を用いて全面にベタ印刷を行な
い、100℃にて3分間硬化乾燥させて変色性多孔質層
3を形成して変色性積層体1を得た。前記積層体は、2
4℃の室温では全面が青色を呈していたが、乾燥した熱
風で30℃以上に加温すると変色性多孔質層が消色して
白色になり、24℃の室温に戻してもその状態を呈して
いた。前記積層体の裏面より氷を付着させて15℃以下
に冷却すると再び全面が元の青色の状態となった。つい
で、40℃の温水中に前記積層体を浸漬させると、変色
性多孔質層が消色し、且つ、半透明化するため、黄色地
にピンク色のハート柄とオレンジ色の星柄が描かれた状
態となり、40℃の温水中ではその状態を保持していた
が、温水中から取り出して約10℃の氷水中に浸漬させ
ると変色性多孔質層が青色になるため、支持体の黄色と
混色となった緑色地に、ピンク色と青色が混色となった
紫色のハート柄とオレンジ色と青色が混色となった茶色
の星柄が描かれた状態へと変化し、更に、氷水中から取
り出して室温下で放置すると、乾燥するに従って紫色の
ハート柄と茶色の星柄から全面が青色に徐々に変化し、
完全乾燥により全面が元の青色の状態となった。前記し
たように温度変化、水媒体の付着及び乾燥により、色調
が変化し、又、この現象は何度も繰り返し行なうことが
できた。
【0029】実施例10(図6参照) 支持体2として、青色のABS製のミニカーのボディ
に、黄色顔料(ノバパームイエローH1OG、チバガイ
ギー社製〕3部、油性アクリル樹脂溶液〔商品名:アク
リディクA165、大日本インキ化学工業(株)製〕3
0部、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂5部、キシレン
30部、MIBK40部をを均一に混合攪拌、溶解させ
てなる黄色の油性スプレーインキをスプレー塗装し、室
温で乾燥させて星柄の非変色層4を設けた。次いで、前
記非変色層4上に、可逆熱変色性材料を内包したマイク
ロカプセル顔料(含水率50重量%、ピンク色←→無
色、30℃未満でピンク色、30℃以上で無色)20
部、低屈折率顔料として湿式法微粒子珪酸〔商品名:ニ
ップシールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕1
0部、バインダーとして水性ウレタン樹脂〔商品名:ハ
イドランAPX101、大日本インキ化学工業(株)
製〕45部、水10部、イソプロピルアルコール20
部、シリコーン系消泡剤0.5部を均一に混合攪拌して
なる水性スプレーインキ(変色性材料)用いて、前記星
柄を隠蔽できる大きさの円形をスプレー塗装し、40℃
で約1時間乾燥させて変色性多孔質層3を形成し、変色
性積層体1を得た。前記積層体は、24℃の室温では青
色のボディにピンク色の円形が塗装された状態を示して
いたが、ドライヤーの温風で加温すると円形がピンク色
から白色へ変化し、30℃以上ではその状態を呈してい
たが、加温を止めて、室温下で放置すると、再びピンク
色に戻った。ついで、40℃の温水中に前記積層体を浸
漬させると、変色性多孔質層は消色し、且つ、半透明化
するため、青色のボディに黄色の星型が塗装された状態
となり、温水中ではその状態を呈していたが、温水中か
ら取り出して約20℃の水中に浸漬させると、変色性多
孔質層がピンク色になるため、支持体の青色とピンク色
が混色となった紫色の円形中に、非変色層の黄色とピン
ク色が混色となった赤色の星柄が塗装された状態へと変
化し、水中ではその状態を呈していた。水中から取り出
して乾燥させると再び青色のボディにピンク色の円形が
描かれた状態となった。前記したように温度変化、水媒
体の付着及び乾燥により、色調が変化し、又、この現象
は何度も繰り返し行なうことができた。
【0030】実施例11(図2参照) 支持体2として、50デニールポリエステルトリコット
白色生地上に、オレンジ色蛍光顔料〔商品名:エポカラ
ーFP−40、(株)日本触媒製〕10部、水性アクリ
ルエマルジョン〔商品名:ポリゾールAP−50、昭和
高分子(株)製〕60部、水10部、エチレングリコー
ル5部、シリコーン系水系インキ用消泡剤0.5部、水
系インキ用増粘剤3部、レベリング剤1部、イソシアネ
ート系架橋剤2部を均一に混合攪拌してなるオレンジ色
の水性スクリーンインキ、及び、黄色蛍光顔料〔商品
名:エポカラーFP−117、(株)日本触媒製〕10
部、水性アクリルエマルジョン〔商品名:ポリゾールA
P−50、昭和高分子(株)製〕60部、水10部、エ
チレングリコール5部、シリコーン系水系インキ用消泡
剤0.5部、水系インキ用増粘剤3部、レベリング剤1
部、エポキシ系架橋剤2部を均一に混合攪拌してなる黄
色の水性スクリーンインキをそれぞれ用いて、150メ
ッシュのスクリーン版にて縦縞模様を印刷し、120℃
で約3分間乾燥硬化させて非変色層4を形成した。次い
で、感温変色性色彩記憶性材料を内包したマイクロカプ
セル顔料(含水率50重量%、ピンク色←→無色、15
℃以下でピンク色、30℃以上で無色)15部、低屈折
率顔料として湿式法微粒子珪酸〔商品名:ミズカシルP
−527、水澤化学工業(株)製〕15部、バインダー
として水性ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドラン
HW930、大日本インキ化学工業(株)製〕60部、
水15部、プロピレングリコール3部、シリコーン系消
泡剤0.5部、水性インキ用増粘剤3部、ブロックイソ
シアネート系水性インキ用架橋剤4.0部を均一に混合
攪拌してなるピンク色水性スクリーンインキ(変色性材
料)、及び、感温変色性色彩記憶性材料を内包したマイ
クロカプセル顔料(含水率50重量%、青色←→無色、
15℃以下で青色、30℃以上で無色)15部を用いた
以外は前記と同様に調製した青色水性スクリーンインキ
(変色性材料)をそれぞれ用いて、109メッシュのス
クリーン版にて前記非変色層4の縦縞模様と直交する横
縞模様を印刷して変色性多孔質層3を形成し、変色性積
層体1を得た。前記積層体は、24℃の室温下では変色
性多孔質層のピンク色と青色の横縞模様が視覚される
が、ドライヤーで30℃以上に加温すると変色性多孔質
層が消色して白色状態となり、室温下で放置してもその
状態を保持していた。前記積層体を約10℃の冷風で冷
却すると、再び白色状態からピンク色と青色の横縞模様
に変化し、室温下でその状態を保持していた。ついで、
約40℃の温水中に前記積層体を浸漬させると変色性多
孔質層は消色し、且つ、半透明化するため、非変色層に
よるオレンジ色と黄色の縦縞模様に変化し、約40℃の
温水中ではその状態を示していたが、温水中から取り出
して約10℃の氷水中に浸漬させると変色性多孔質層が
発色するため赤色、緑色、茶色からなる格子模様に変化
し、約10℃の氷水中ではその状態を呈していたが、氷
水から取り出して室温下に放置すると、乾燥するに従っ
て格子模様から徐々に横縞模様へと変化し、完全乾燥に
よりピンク色と青色の横縞模様となった。前記したよう
に、温度変化、水媒体の付着及び乾燥により、色調及び
デザインが変化し、又、この現象は何度も繰り返し行な
うことができた。
【0031】実施例12(図7参照) 支持体2として、40デニールナイロントリコット蛍光
ピンク色生地上に、可逆熱変色性材料を内包したマイク
ロカプセル顔料(含水率50重量%、黄色←→無色、1
5℃未満で黄色、15℃以上で無色)15部、低屈折率
顔料として湿式法微粒子珪酸〔商品名:ニップシールE
−1011、日本シリカ工業(株)製〕15部、バイン
ダーとして水性アクリルエマルジョン〔商品名:モビニ
ール700、ヘキスト合成(株)製〕35部、水15
部、プロピレングリコール3部、シリコーン系消泡剤
0.5部、水性インキ用増粘剤3部、ブロックイソシア
ネート系水性インキ用架橋剤3.5部を均一に混合攪拌
してなる黄色水性スクリーンインキ(変色性材料)、及
び、可逆熱変色性材料を内包したマイクロカプセル顔料
(含水率50重量%、青色←→無色、15℃未満で青
色、15℃以上で無色)15部を用いた以外は前記と同
様に調製した青色水性スクリーンインキ(変色性材料)
をそれぞれ用いて、150メッシュのスクリーン版にて
波模様を印刷し、100℃で3分間硬化乾燥させて変色
性多孔質層3を形成した。更に、前記変色性多孔質層3
上に、蛍光ピンク色顔料〔商品名:エポカラーFP−1
000N、(株)日本触媒製〕10部、水性アクリルエ
マルジョン〔商品名:ポリゾールAP−50、昭和高分
子(株)製〕60部、水10部、エチレングリコール5
部、シリコーン系水系インキ用消泡剤0.5部、水系イ
ンキ用増粘剤3部、レベリング剤1部、イソシアネート
系架橋剤2部を均一に混合攪拌してなるピンク色の水性
スクリーンインキを用いて、180メッシュのスクリー
ン版にて水玉模様を印刷し、130℃で3分間硬化乾燥
させて非変色層4を形成して変色性積層体1を得た。前
記積層体は、約24℃の室温下では白地に蛍光ピンク色
の水玉模様が描かれた状態を呈していたが、冷風で15
℃未満に冷却すると白地部分が黄色と青色の波柄に変化
し、15℃以下ではその状態を示していたが、冷却を止
めて室温下で放置すると再び波柄が白色に変化した。つ
いで、約20℃の水中に浸漬させると、変色性多孔質層
が消色し、且つ、半透明化するため、非変色層と支持体
の色調が同調して全面が蛍光ピンク色になり、水中では
その状態を呈していたが、10℃の氷水中に浸漬させる
と変色性多孔質層が発色するため、青色と蛍光ピンク色
が混色となった紫色、及び、黄色と蛍光ピンク色が混色
となった赤色の波柄上に、非変色層の蛍光ピンク色の水
玉模様が描かれた状態へと変化し、10℃の氷水中では
その状態を維持していた。前記積層体を氷水中から取り
出して室温下で放置すると、水が付着した状態では前記
した状態からピンク色ベタ状態へと変化し、完全乾燥す
ると、白地に蛍光ピンク色の水玉模様が描かれた状態と
なった。前記したように、温度変化、水媒体の付着及び
乾燥により、色調及びデザインが変化し、又、この現象
は何度も繰り返し行なうことができた。
【0032】実施例13(図8参照) 支持体2として、50デニールポリエステルトリコット
白色生地上に、オレンジ色、ピンク色、青色、黄色、及
び、緑色の水性布用インキをそれぞれ用いて花柄模様を
スクリーン印刷し、120℃で約3分間乾燥硬化させて
非変色層4を形成した。次いで、前記非変色層4上の全
面に、可逆熱変色性材料を内包したマイクロカプセル顔
料(含水率50重量%、青色←→無色、30℃未満で青
色、30℃以上で無色)25部、バインダーとして水性
アクリルエマルジョン〔商品名:モビニール967、ヘ
キスト合成(株)製〕50部、水15部、プロピレング
リコール3部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性イン
キ用増粘剤3部、ブロックイソシアネート系水性インキ
用架橋剤5.0部を均一に混合攪拌してなる可逆熱変色
性青色水性スクリーンインキ(変色性材料)を用いて、
80メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、120℃
で3分間乾燥硬化させて可逆熱変色層5を形成した。更
に、前記可逆熱変色層5上に、可逆熱変色性材料を内包
したマイクロカプセル顔料(含水率50重量%、ピンク
色←→無色、30℃未満でピンク色、30℃以上で無
色)、低屈折率顔料として湿式法微粒子珪酸〔商品名:
ニップシールE−1011、日本シリカ工業(株)製〕
15部、バインダーとして水性ウレタンエマルジョン
〔商品名:ハイドランHW−930、大日本インキ化学
工業(株)製〕55部、水10部、プロピレングリコー
ル3部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性インキ用増
粘剤3部、ブロックイソシアネート系水性インキ用架橋
剤4.5部を均一に混合攪拌してなるピンク色の水性ス
クリーンインキ(変色性材料)を用いて、150メッシ
ュのスクリーン版にてハート模様を印刷し、100℃で
3分間硬化乾燥させて変色性多孔質層3を形成し、変色
性積層体1を得た。前記積層体は、24℃の室温下では
青地にピンク色のハート柄が描かれた状態を示していた
が、約40℃の温水中に浸漬させると可逆熱変色層が消
色すると共に、変色性多孔質層が消色、半透明化するた
め、非変色層による鮮やかな花柄模様が視覚され、40
℃の温水中ではその状態を示していたが、約20℃の水
中に浸漬させると、可逆熱変色層及び変色性多孔質層が
発色するため、青地上にピンク色と青色が混色になった
紫色のハート柄が描かれた状態へと変化し、水中ではそ
の状態を示していた。次いで、前記積層体を水中から取
り出して室温下で放置すると、乾燥するに従ってハート
柄が徐々にピンク色へと変化し、完全乾燥により、青地
にピンク色のハート柄が描かれた状態となった。前記し
たように、温度変化、水媒体の付着及び乾燥により、色
調及びデザインが変化し、又、この現象は何度も繰り返
し行なうことができた。
【0033】実施例14(図9参照) 支持体2として、白色のナイロンタフタ布上に、ピンク
色、黄色、青色の水性布用スクリーンインキを用いて、
150メッシュのスクリーン版にてハート柄を印刷し、
100℃で5分間乾燥硬化させて非変色層4を形成し
た。次いで、前記非変色層4上の全面に、低屈折率顔料
として湿式法微粒子珪酸〔商品名:ニップシールE−2
00A、日本シリカ工業(株)製〕15部、バインダー
として水性ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドラン
HW−920、大日本インキ化学工業(株)製〕30
部、水20部、プロピレングリコール3部、シリコーン
系消泡剤0.5部、水性インキ用増粘剤3部、ブロック
イソシアネート系水性インキ用架橋剤3.0部を均一に
混合攪拌してなる白色の水性スクリーンインキを用い
て、100メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、1
30℃で3分間硬化乾燥させて多孔質層6を形成した。
更に、前記多孔質層6上に、可逆熱変色性材料を内包し
たマイクロカプセル顔料(含水率50重量%、黄色←→
無色、30℃未満で黄色、30℃以上で無色)15部、
低屈折率顔料として湿式法微粒子珪酸〔商品名:ニップ
シールE−1011、日本シリカ工業(株)製〕15
部、バインダーとして水性ウレタンエマルジョン〔商品
名:ハイドランHW−920、大日本インキ化学工業
(株)製〕40部、水15部、プロピレングリコール3
部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性インキ用増粘剤
3部、ブロックイソシアネート系水性インキ用架橋剤
3.5部を均一に混合攪拌してなる黄色水性スクリーン
インキ(変色性材料)、及び、可逆熱変色性材料を内包
したマイクロカプセル顔料(含水率50重量%、青色←
→無色、30℃未満で青色、30℃以上で無色)15部
を用いた以外は前記と同様に調製した青色水性スクリー
ンインキ(変色性材料)、及び、可逆熱変色性材料を内
包したマイクロカプセル顔料(含水率50重量%、ピン
ク色←→無色、30℃未満でピンク色、30℃以上で無
色)15部を用いた以外は前記と同様に調製したピンク
色水性スクリーンインキ(変色性材料)をそれぞれ用い
て、150メッシュのスクリーン版にて黄色と青色とピ
ンク色の月、星、流れ星の図柄を全面に印刷し、100
℃にて3分間硬化乾燥させて変色性多孔質層3を形成
し、変色性積層体1を得た。前記積層体は、24℃の室
温下では、白地に月、星、流れ星の図柄を示していた
が、約40℃の温水中に浸漬させると多孔質層が半透明
化すると共に、変色性多孔質層は消色、半透明化するた
め、非変色層によりハート柄が視覚されるようになり、
温水中ではその状態を示していたが、約20℃の水中に
浸漬させると、変色性多孔質層が発色して月、星、流れ
星の図柄とハート柄が混在したデザインとなり、色調も
ピンク色と黄色が重なった部分は赤色に、ピンク色と青
色が重なった部分は紫色に、黄色と青色が重なった部分
は緑色に変化した。 前記積層体を水中から取り出して
室温下に放置すると、暫くは前記図柄が混在した状態を
示していたが、乾燥すると月、星、流れ星の図柄に戻っ
た。前記したように、温度変化、水媒体の付着及び乾燥
により、色調及びデザインが変化し、又、この現象は何
度も繰り返し行なうことができた。
【0034】実施例15(図10参照) 支持体2として、白色のポリエステルサテン布上に、ピ
ンク色、黄色、青色の水性スクリーンインキを用いて、
150メッシュのスクリーン版にて円形、三角形、四角
形の図柄を印刷し、100℃にて5分間乾燥硬化させて
非変色層4を形成した。次いで、前記非変色層4上に、
低屈折率顔料として湿式法微粒子珪酸〔商品名:ニップ
シールE−200A、日本シリカ工業(株)製〕15
部、バインダーとして水性ウレタンエマルジョン〔商品
名:ハイドランHW−920、大日本インキ化学工業
(株)製〕30部、水20部、プロピレングリコール3
部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性インキ用増粘剤
3部、ブロックイソシアネート系水性インキ用架橋剤
3.0部を均一に混合攪拌してなる白色の水性スクリー
ンインキを用いて、100メッシュのスクリーン版にて
ベタ印刷し、130℃で3分間硬化乾燥させて多孔質層
6を形成した。更に、前記多孔質層6上に、可逆熱変色
性材料を内包したマイクロカプセル顔料(含水率50重
量%、黄色←→無色、30℃未満で黄色、30℃以上で
無色)15部、低屈折率顔料として湿式法微粒子珪酸
〔商品名:ニップシールE−1011、日本シリカ工業
(株)製〕15部、バインダーとして水性ウレタンエマ
ルジョン〔商品名:ハイドランHW−920、大日本イ
ンキ化学工業(株)製〕35部、水15部、プロピレン
グリコール3部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性イ
ンキ用増粘剤3部、ブロックイソシアネート系水性イン
キ用架橋剤3.5部を均一に混合攪拌してなる黄色水性
スクリーンインキ(変色性材料)、及び、可逆熱変色性
材料を内包したマイクロカプセル顔料(含水率50重量
%、青色←→無色、30℃未満で青色、30℃以上で無
色)15部を用いた以外は前記と同様に調製した青色水
性スクリーンインキ(変色性材料)、及び、可逆熱変色
性材料を内包したマイクロカプセル顔料(含水率50重
量%、ピンク色←→無色、30℃未満でピンク色、30
℃以上で無色)15部を用いた以外は前記と同様に調製
したピンク色水性スクリーンインキ(変色性材料)をそ
れぞれ用いて、150メッシュのスクリーン版にて水玉
模様を印刷し、100℃で3分間硬化乾燥させて変色性
多孔質層3を形成し、変色性積層体1を得た。前記積層
体は、24℃の室温下では白地に水玉模様が描かれた状
態を示していたが、約40℃の温水中に浸漬させると、
多孔質層が半透明化すると共に、変色性多孔質層は消
色、半透明化するため、非変色層による鮮やかな黄色、
青色、ピンク色の図柄へと変化し、温水中ではその状態
を示していたが、約20℃の水中に浸漬させると、変色
性多孔質層が発色するため、円形、三角形、四角形の図
柄と水玉模様が混在したデザインとなり、色調もピンク
色と黄色が重なった部分は赤色に、ピンク色と青色が重
なった部分は紫色に、黄色と青色が重なった部分は緑色
に変化した。前記積層体を水中から取り出して室温下に
放置すると、暫くは前記図柄が混在した状態を示してい
たが、乾燥すると白地に水玉模様が描かれた状態になっ
た。前記したように、温度変化、水媒体の付着及び乾燥
により、色調及びデザインがが変化し、又、この現象は
何度も繰り返し行なうことができた。
【0035】実施例16(図9参照) 支持体2として、白色のポリエステルサテン布上に、ピ
ンク色の水性スクリーンインキを用いて、150メッシ
ュのスクリーン版にて全面にベタ印刷し、100℃で5
分間乾燥硬化させて非変色層4を形成した。次いで、前
記非変色層4上の全面に、低屈折率顔料として湿式法微
粒子珪酸〔商品名:ニップシールE−200A、日本シ
リカ工業(株)製〕15部、バインダーとして水性ウレ
タンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−920、
大日本インキ化学工業(株)製〕30部、水20部、プ
ロピレングリコール3部、シリコーン系消泡剤0.5
部、水性インキ用増粘剤3部、ブロックイソシアネート
系水性インキ用架橋剤3.0部を均一に混合攪拌してな
る白色の水性スクリーンインキを用いて、100メッシ
ュのスクリーン版にてベタ印刷し、130℃で3分間硬
化乾燥させて多孔質層6を形成した。更に、前記多孔質
層6上に、可逆熱変色性材料を内包したマイクロカプセ
ル顔料(含水率50重量%、黄色←→無色、30℃未満
で黄色、30℃以上で無色)15部、低屈折率顔料とし
て湿式法微粒子珪酸〔商品名:ニップシールE−101
1、日本シリカ工業(株)製〕15部、バインダーとし
て水性ウレタンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW
−920、大日本インキ化学工業(株)製〕35部、水
15部、プロピレングリコール3部、シリコーン系消泡
剤0.5部、水性インキ用増粘剤3部、ブロックイソシ
アネート系水性インキ用架橋剤3.5部を均一に混合攪
拌してなる黄色水性スクリーンインキ(変色性材料)、
及び、可逆熱変色性材料を内包したマイクロカプセル顔
料(含水率50重量%、ピンク色←→無色、30℃未満
でピンク色、30℃以上で無色)15部を用いた以外は
同様に調製したピンク色水性スクリーンインキ(変色性
材料)、及び、可逆熱変色性材料を内包したマイクロカ
プセル顔料(青色←→無色、30℃未満で青色、30℃
以上で無色)15部を用いた以外は前記と同様に調製し
た青色水性スクリーンインキ(変色性材料)をそれぞれ
用いて、150メッシュのスクリーン版にて月、星、流
れ星の図柄を全面に印刷し、100℃で3分間硬化乾燥
させて変色性多孔質層3を形成し、変色性積層体1を得
た。前記積層体は、24℃の室温下では、黄色の月、ピ
ンク色の星、青色の流れ星の図柄が描かれた状態を示し
ていたが、約40℃の温水中に浸漬させると多孔質層が
半透明化すると共に、変色性多孔質層が消色、半透明化
するため、非変色層による全面が鮮やかなピンク色に変
化し、温水中ではその状態を呈していたが、約20℃の
水中に浸漬させると、変色性多孔質層が発色して非変色
層のピンク色と混色になった赤色、ピンク色、紫色の
月、星、流れ星の図柄へと変化し、約20℃の水道水中
ではその状態を呈していた。前記積層体を室温下に放置
すると、暫くは赤色、ピンク色、紫色の図柄が視覚され
るが、乾燥すると黄色、ピンク色、青色の図柄に戻っ
た。前記したように、温度変化及び水媒体の付着及び乾
燥により、色調及びデザインが変化し、又、この現象は
何度も繰り返し行なうことができた。
【0036】実施例17(図11参照) 支持体2として、白色のポリエステルサテン布上に、ピ
ンク色、黄色、青色の水性スクリーンインキを用いて、
150メッシュのスクリーン版にて月、星、流れ星の図
柄を印刷し、100℃で5分間乾燥硬化させて非変色層
4を形成した。次いで、前記非変色層4上の全面に、可
逆熱変色性材料を内包したマイクロカプセル顔料(含水
率50重量%、青色←→無色、30℃未満で青色、30
℃以上で無色)25部、バインダーとして水性アクリル
エマルジョン〔商品名:モビニール967、ヘキスト合
成(株)製〕50部、水15部、プロピレングリコール
3部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性インキ用増粘
剤3部、ブロックイソシアネート系水性インキ用架橋剤
5.0部を均一に混合攪拌してなる可逆熱変色性青色水
性スクリーンインキ(変色性材料)を用いて、80メッ
シュのスクリーン版にてベタ印刷し、120℃で3分間
乾燥硬化させて可逆熱変色層5を形成した。更に、前記
可逆熱変色層5上の全面に、可逆熱変色性材料を内包し
たマイクロカプセル顔料(含水率50重量%、ピンク色
←→無色、30℃未満でピンク色、30℃以上で無色)
15部、低屈折率顔料として湿式法微粒子珪酸〔商品
名:ニップシールE−1011、日本シリカ工業(株)
製〕15部、バインダーとして水性ウレタンエマルジョ
ン〔商品名:ハイドランHW−920、大日本インキ化
学工業(株)製〕35部、水15部、プロピレングリコ
ール3部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性インキ用
増粘剤3部、ブロックイソシアネート系水性インキ用架
橋剤3.5部を均一に混合攪拌してなるピンク色水性ス
クリーンインキ(変色性材料)を用いて、150メッシ
ュのスクリーン版にてベタ印刷し、100℃で3分間硬
化乾燥させて変色性多孔質層3を形成し、変色性積層体
1を得た。前記積層体は、24℃の室温下では全面がピ
ンク色の状態を示していたが、約40℃の温水中に浸漬
させると可逆熱変色層が消色すると共に変色性多孔質層
も消色、半透明化するため、鮮やかなピンク色、黄色、
青色の月、星、流れ星の図柄へと変化し、温水中ではそ
の状態を呈していたが、約20℃の水中に浸漬させる
と、可逆熱変色層及び変色性多孔質層が発色するため全
面が紫色に変化し、水中ではその状態を示していたが、
室温下に放置すると、暫くは全面が紫色を示していた
が、乾燥すると全面がピンク色に戻った。前記したよう
に、温度変化及び水媒体の付着及び乾燥により、色調及
びデザインが変化し、又、この現象は何度も繰り返し行
なうことができた。
【0037】実施例18(図8参照) 支持体2として、50Dポリエステルトリコット白色布
上に、黄色、淡い茶色、濃い茶色の水性スクリーンイン
キを用いて、150メッシュのスクリーン版にて豹の柄
を印刷し、120℃で3分間乾燥硬化させて非変色層4
を形成した。次いで、前記非変色層4上の全面に、可逆
熱変色性材料を内包したマイクロカプセル顔料(含水率
50重量%、黒色←→無色、30℃未満で黒色、30℃
以上で無色)25部、バインダーとして水性アクリルエ
マルジョン〔商品名:モビニール967、ヘキスト合成
(株)製〕50部、水15部、プロピレングリコール3
部、シリコーン系消泡剤0.5部、水性インキ用増粘剤
3部、ブロックイソシアネート系水性インキ用架橋剤
5.0部を均一に混合攪拌してなる可逆熱変色性黒色水
性スクリーンインキ(変色性材料)を用いて、80メッ
シュのスクリーン版にてベタ印刷し、120℃で3分間
乾燥硬化させて可逆熱変色層5を形成した。更に、前記
可逆熱変色層5上に、可逆熱変色性材料を内包したマイ
クロカプセル顔料(含水率50重量%、黄色←→無色、
30℃未満で黄色色、30℃以上で無色)15部、低屈
折率顔料として、湿式法微粒子珪酸〔商品名:ニップシ
ールE−1011、日本シリカ工業(株)製〕15部、
バインダーとして水性ウレタンエマルジョン〔商品名:
ハイドランHW−920、大日本インキ化学工業(株)
製〕35部、水15部、プロピレングリコール3部、シ
リコーン系消泡剤0.5部、水性インキ用増粘剤3部、
ブロックイソシアネート系水性インキ用架橋剤3.5部
を均一に混合攪拌してなる黄色水性スクリーンインキ
(変色性材料)を用いて、150メッシュのスクリーン
版にて虎の柄を印刷し、100℃で3分間硬化乾燥させ
て変色性多孔質層3を形成し、変色性積層体1を得た。
前記積層体は、24℃の室温下では黒色と黄色の虎柄が
視覚されていたが、約40℃の温水中に浸漬させると可
逆熱変色層が消色すると共に変色性多孔質層も消色、半
透明化するため、非変色層による豹柄へと変化し、温水
中ではその状態を呈していたが、約20℃の水中に浸漬
させると、可逆熱変色層及び変色性多孔質層が発色する
ため黒色、及び、黄色と黒色の混色による茶色の虎柄へ
と変化し、約20℃の水中ではその状態を呈していた
が、水道水より取り出して乾燥すると再び黄色と黒色の
虎柄となった。前記したように、温度変化及び水媒体の
付着及び乾燥により、色調及びデザインが変化し、又、
この現象は何度も繰り返し行なうことができた。
【0038】実施例19(図2参照) 支持体2として、50Dポリエステルトリコット白色布
上に、ピンク色の水性スクリーンインキを用いて全面に
ベタ印刷し、120℃で3分間乾燥硬化させて非変色層
4を形成した。次いで、前記非変色層4上の全面に、可
逆熱変色性材料を内包したマイクロカプセル顔料(含水
率50重量%、黄色←→無色、30℃未満で黄色、30
℃以上で無色)15部、低屈折率顔料として湿式法微粒
子珪酸〔商品名:ニップシールE−1011、日本シリ
カ工業(株)製〕15部、バインダーとして水性ウレタ
ンエマルジョン〔商品名:ハイドランHW−920、大
日本インキ化学工業(株)製〕35部、水15部、プロ
ピレングリコール3部、シリコーン系消泡剤0.5部、
水性インキ用増粘剤3部、ブロックイソシアネート系水
性インキ用架橋剤3.5部を均一に混合攪拌してなる黄
色水性スクリーンインキ(変色性材料)を用いて、15
0メッシュのスクリーン版にてベタ印刷し、100℃で
3分間硬化乾燥させて変色性多孔質層3を形成し、変色
性積層体1を得た。前記積層体は、24℃の室温下では
全面が黄色の状態であったが、約40℃の温水中に浸漬
させると変色性多孔質層が消色し、且つ、半透明化する
ため、非変色層による鮮やかな蛍光ピンク色へと変化
し、温水中ではその状態を呈していたが、約20℃の水
中に浸漬させると変色性多孔質層が発色して黄色とピン
ク色が混色となった赤色へと変化し、水中ではその状態
を示していたが、水道水より取り出して乾燥すると再び
全面が黄色となった。更に、前記積層体をドライヤーで
30℃以上に加温すると、変色性多孔質層が消色して全
面が白色となり、30℃以上ではその状態を呈していた
が、加温を止めて、室温下で放置すると再び黄色になっ
た。前記したように、温度変化、水媒体の付着及び乾燥
により、4段階に色調が変化し、又、この現象は何度も
繰り返し行なうことができた。
【0039】
【発明の効果】本発明変色性組成物は、温度変化により
可逆的に変色すると共に、吸液により透明又は半透明化
するものであり、バインダーを含むビヒクルに分散させ
て塗料、インキ等の加工に便宜な液状物となし、支持体
上に変色性多孔質層を形成できる。前記変色性多孔質層
を形成した変色性積層体は、生活環境温度域の温度変化
による熱変色性機能と、水等の媒体の適用により透明乃
至不透明変化機能が複合した多彩な変色を効果的に発現
できる。前記変化した様相は、繰り返し、可逆的に再現
できるため、玩具、意匠、ファッション、装飾分野等に
応用展開が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明変色性積層体の一実施例の縦断面説明図
である。
【図2】本発明変色性積層体の他の実施例の縦断面説明
図である。
【図3】本発明変色性積層体の他の実施例の縦断面説明
図である。
【図4】本発明変色性積層体の他の実施例の縦断面説明
図である。
【図5】本発明変色性積層体の他の実施例の縦断面説明
図である。
【図6】本発明変色性積層体の他の実施例の縦断面説明
図である。
【図7】本発明変色性積層体の他の実施例の縦断面説明
図である。
【図8】本発明変色性積層体の他の実施例の縦断面説明
図である。
【図9】本発明変色性積層体の他の実施例の縦断面説明
図である。
【図10】本発明変色性積層体の他の実施例の縦断面説
明図である。
【図11】本発明変色性積層体の他の実施例の縦断面説
明図である。
【符号の説明】 1 変色性積層体 2 支持体 3 変色性多孔質層 4 非変色層 5 可逆熱変色層 6 多孔質層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可逆熱変色性材料と、低屈折率顔料とか
    ら少なくともなる変色性組成物。
  2. 【請求項2】 可逆熱変色性材料は、(イ)電子供与性
    呈色性有機化合物、(ロ)電子受容性化合物、(ハ)前
    記(イ)、(ロ)による電子授受反応を可逆的に生起さ
    せる反応媒体である化合物からなる可逆熱変色性組成物
    を内包したマイクロカプセル顔料である請求項1記載の
    変色性組成物。
  3. 【請求項3】 低屈折率顔料が微粒子状珪酸である請求
    項1記載の変色性組成物。
  4. 【請求項4】 可逆熱変色性材料と低屈折率顔料の重量
    比が1:9〜9:1である請求項1乃至3記載のいずれ
    かの変色性組成物。
  5. 【請求項5】 バインダーを含んでなる請求項1乃至4
    記載のいずれかの変色性組成物。
  6. 【請求項6】 可逆熱変色性材料と低屈折率顔料の総重
    量と、バインダーの重量比が2:10〜10:2である
    請求項5記載の変色性組成物。
  7. 【請求項7】 支持体上に、可逆熱変色性材料と低屈折
    率顔料とをバインダー中に分散状態に固着した変色性多
    孔質層を設けてなる変色性積層体。
  8. 【請求項8】 支持体と変色性多孔質層の間に着色剤を
    含む非変色層を設けてなる請求項7記載の変色性積層
    体。
  9. 【請求項9】 支持体が布帛である請求項7又は8記載
    の変色性積層体。
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