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JP2000066340A - 写真フイルムカ―トリッジの生産管理方法 - Google Patents

写真フイルムカ―トリッジの生産管理方法

Info

Publication number
JP2000066340A
JP2000066340A JP11141028A JP14102899A JP2000066340A JP 2000066340 A JP2000066340 A JP 2000066340A JP 11141028 A JP11141028 A JP 11141028A JP 14102899 A JP14102899 A JP 14102899A JP 2000066340 A JP2000066340 A JP 2000066340A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photographic film
cartridge
data
production
memory
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11141028A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Mita
章博 三田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP11141028A priority Critical patent/JP2000066340A/ja
Priority to DE69922293T priority patent/DE69922293T2/de
Priority to EP99304454A priority patent/EP0965882B1/en
Priority to US09/328,004 priority patent/US6205060B1/en
Priority to EP04005147A priority patent/EP1435543A3/en
Priority to EP04017924A priority patent/EP1475662A3/en
Priority to CNB991109422A priority patent/CN1184533C/zh
Publication of JP2000066340A publication Critical patent/JP2000066340A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]

Landscapes

  • Multi-Process Working Machines And Systems (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)
  • Warehouses Or Storage Devices (AREA)
  • Automatic Assembly (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真フイルムカートリッジを製造する際に、
工程中に得られたデータを逐次に蓄積し、製造履歴や品
質のトレーサビリティを向上させる。 【解決手段】 カートリッジケースの組み立て工程でI
Cチップ組み付け装置15によりICメモリをカートリ
ッジケースに組み込む。カートリッジケースの組み立て
後、カートリッジ検査装置17により機能検査を行い、
カートリッジケースに組み込まれているスプール,遮光
蓋のトルクを測定する。測定データをローカルコンピュ
ータ24で一時的に保存し、第1データ書き込み装置1
8によりその測定データをカートリッジケースに組み込
まれたICメモリに書き込む。写真フイルムストリップ
をカートリッジケース内に巻き込む巻き込み工程では、
写真フイルムストリップを収納し、収納した段階で、ス
プール及び遮光蓋のトルクを測定し、その測定データを
第2データ書き込み装置26によりICメモリに書き込
む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はICメモリを内蔵し
た写真フイルムカートリッジの生産管理方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】写真フイルムカートリッジの加工・包装
工程における生産管理方式としては、特開昭59−17
4428号公報に記載されているように、半製品や製
品、あるいは構成部品のそれぞれにバーコードのような
光学読み取り可能な識別標識を付しておき、様々な工程
内で適宜にこれらの識別標識を光学センサーで読み取っ
て照合する方式がある。一般に、バーコードを識別標識
に用いた生産管理方式は特公昭57−28131号公報
などでも公知であり、加工工程中で異種部品が混入して
くることを防ぎ、また包装工程後の物流に乱れが生じる
ことがないように、部品,半製品,製品,包材などの相
互間で照合を行うようにしている。
【0003】近年、ISO9000シリーズに代表され
る生産管理システムが提唱されている。この生産管理シ
ステムでは、製品がどのような履歴を経て生産されたか
という、より綿密なトレーサビリティが要求されてい
る。かかる要求に対しては、上述のような識別標識を利
用した形態の生産管理方式だけでは取り扱い得る情報量
が少ないため、多数の構成部品を組み合わせたカートリ
ッジケースと、写真フイルムストリップとからなる写真
フイルムカートリッジの生産工程には充分な適用が困難
である。
【0004】また、本出願人が特開平9−258390
号公報で提案した写真フイルムカートリッジの生産情報
管理方法では、写真フイルムカートリッジの製造工程を
コンピュータで管理し、原材料の供給工程を含む種々の
工程で得られる管理情報を工程ごとに設けられたローカ
ルコンピュータでリアルタイムに収拾している。そし
て、これらの情報を生産情報管理用のホストコンピュー
タに転送してデータベース化し、様々な場面でこれらの
情報を利用できるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、写真フイル
ムカートリッジの製造工程や包装工程中では、品質管理
のために半製品や製品、包材などについてオンラインで
全数検査を行ったり、あるいは抜き取りサンプルについ
て検査を行うようにしている。こうして得られた検査情
報を有効に活かすためには、これらの情報と、半製品,
製品の個々あるいは製造ロットとの対応をとらなくては
ならないが、こうした検査情報を含め、製造工程に関す
る全ての情報を生産情報管理コンピュータに転送してデ
ータベース化するには膨大な容量のメモリが必要にな
り、管理コストの大幅上昇が避けられない。
【0006】本発明は上記事情を考慮してなされたもの
で、従来のバーコード等による光学的な識別標識を用い
た生産情報管理方式では対応が困難な生産情報や検査情
報を効率的に取り扱うことが可能で、しかもこれらの情
報管理のために用いられる生産管理情報コンピュータ側
のメモリ容量を節約し、管理コストを低く抑えることが
できるようにした写真フイルムカートリッジの生産管理
方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するにあたり、写真フイルムカートリッジの個々に内蔵
されたICメモリを生産情報や検査情報の記憶媒体とし
て活用することを特徴としており、製造工程中に得られ
た履歴情報や検査情報などを逐次に前記ICメモリに書
き込み、また適宜にこれを読み出して生産管理に利用す
るようにしたものである。
【0008】また、決まった種類の写真フイルムカート
リッジを量産する場合には、例えば写真フイルムストリ
ップの種類,サイズ,ISO感度などの基本データや、
製造に使用する部品の製造ロット番号などの生産管理情
報を、カートリッジケースに組み込む前、あるいは組み
込んだ後のICメモリに予め記録しておくことも有効な
手段となる。
【0009】更に、ICメモリに生産管理情報を記録す
る際に、レンズ付きフイルムユニットに関する情報や、
写真フイルムカートリッジの構成部品をリサイクルする
ために必要な情報、廃棄する際に環境保全上必要な情報
を記録することで、プリント画質の向上や、リサイクル
適正の向上等を図ることができる。
【0010】また、データの書き込み及び読み出し時
に、データ書込,読出し装置が接触しない非接触型のI
Cメモリを使用して、写真フイルムカートリッジの製造
効率を向上させることができる。
【0011】更に、製造工程中にICメモリに書き込ま
れたデータを、製品化された写真フイルムカートリッジ
についても保存しておき、これを製造履歴の確認のため
に用いることによって製品のトレーサビリティをより信
頼性の高いものにすることができる。なお、ICメモリ
に保存しておくデータのうち、機密性を要するものにつ
いては、これを暗号化して記録しておくことが望まし
い。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に、本発明が適用される写真
フイルムカートリッジの外観を示す。この写真フイルム
カートリッジ2は、カートリッジケース3と、その中に
ロール状にして収納された写真フイルムストリップ4と
からなり、公知のIX240型の写真フイルムカートリ
ッジと全く同様の外形形状及び機能を備えている。カー
トリッジケース3は、プラスチックで成形された上ケー
ス3aと下ケース3bとからなり、内部にはスプール5
が回転自在に組み込まれている。カートリッジケース3
のポート部には回転自在な遮光蓋6が組み込まれてお
り、カートリッジケース3の開口3cから蓋開閉部材を
挿入して回転させることによって、フイルム出口3dを
開閉することができる。
【0013】この写真フイルムカートリッジ2は、常態
では写真フイルムストリップ4を全てカートリッジケー
ス3内に巻き込んでおり、遮光蓋6を開放した後にスプ
ール5を図中時計方向に回転させることによって、写真
フイルムストリップ4をその先端から送り出す機能を有
している。なお、遮光蓋6を閉じたままでスプール5が
回転されることがないように、遮光蓋6とスプール5と
の間にはロック機構が設けられている。
【0014】スプール6にはデータディスク7が固定さ
れ、その一部がカートリッジケース3に形成された切欠
部から外部に露呈している。データディスク7の表面に
は放射状にバーコードが記録され、このバーコードによ
って写真フイルムストリップ4の種類(カラー/モノク
ロの別、ネガ/ポジの別など)、サイズ(撮影可能枚数
に応じた長さ)、ISO感度などが表されている。これ
らの情報は、この写真フイルムカートリッジ3をカメラ
に装填したとき、あるいはラボ機器にセットしたときに
光電的に読み出され、以後の処理に利用される。
【0015】カートリッジケース3にはICメモリ8が
組み込まれ、図には写真フイルムカートリッジ2の上端
面にその6個の接点が露呈した様子が表されており、こ
のICメモリ8を有している点でのみ、この写真フイル
ムカートリッジ2は公知のIX240型の写真フイルム
カートリッジと異なる。ICメモリ8は、上記接点が形
成されたメモリ基板と、このメモリ基板に実装されたデ
ータ書き込み/読み出し用の制御回路及びメモリチップ
とからなる。メモリチップには、例えばEEPROMの
ようにデータの書き込み/消去/更新が可能な不揮発性
のものが用いられている。6個の接点は、それぞれ電源
端子,グランド端子,シリアルデータ入力端子,シリア
ルデータ出力端子,クロック端子,チップセレクト端子
として用いられ、任意にデータの書き込み/読み出しが
可能となっている。
【0016】上ケース3a及び下ケース3bに跨がるよ
うに、カートリッジケース3の表面にはラベル9が貼付
されている。ラベル9には、一般ユーザが写真フイルム
ストリップ4の種類,サイズ,ISO感度などを目視確
認するための種別表示9aと、この写真フイルムカート
リッジ3固有のID番号を記録したID番号表示9b
と、ID番号をバーコードで表したバーコード表示9c
とが印刷されている。
【0017】写真フイルムストリップ4は図中前面側が
乳剤面、背面側がベース面となっており、ベース面側に
は透明な磁気記録層が塗布されている。写真フイルムス
トリップ4にはその製造工程中にサイドプリント処理が
行われ、この写真フイルムストリップ4の種類,サイ
ズ,ISO感度,フレーム番号,メーカー名などのほか
に、この写真フイルムストリップ固有のフイルムID番
号が潜像として記録されている。なお、これらのサイド
プリントデータには、目視観察できる数字やマークパタ
ーンのほかにバーコード形態のものも含まれている。
【0018】このように、写真フイルムカートリッジ2
は従来の135タイプの写真フイルムカートリッジと比
較して構成部品点数が多くなっている。このため、製造
途中で異種部品の混入を確実に防ぎ、さらにカートリッ
ジケース3及び写真フイルムストリップ4のそれぞれに
付されたID番号の統一化を図るために、適宜の製造工
程中で生産情報管理コンピュータを用いて生産管理が行
われている。
【0019】図2に写真フイルムカートリッジ2の製造
工程の概略を示す。マスターロールは、広幅のフイルム
ベースをロール状にした原反ロールに所定の乳剤を塗布
し、また透明な磁気記録層を塗布することによって製造
される。マスターロールの製造時には、その製造ロット
番号や使用した乳剤の乳剤番号を表す情報がバーコード
表示あるいは磁気記録の形態で巻芯やロールの先端部に
付与される。マスターロールは、裁断工程により製品と
なる写真フイルムストリップ4と同じ幅となるようにス
リットされ、それぞれスリットロールとして各々の巻芯
に巻き取られる。
【0020】各々のスリットロールの巻芯及び/あるい
はスリットロールの先端部分には、マスターロールの製
造ロット番号や乳剤番号の他に、マスターロールの幅方
向のどの位置から得られたスリットロールであるかを表
すスリット番号を磁気または印字により記録したラベル
が付された後、遮光機能をもった自走式の搬送車にマス
ターロール単位で収容され、保管庫に集積される。マス
ターロールの集積状況は、前記ラベルにより生産情報管
理コンピュータによって管理され、生産計画に応じて任
意のものを以下の写真フイルムカートリッジ製造のため
に取り出すことが可能となっている。
【0021】上下ケース成形工程では、樹脂ペレットか
らなる原材料の供給を受けて上ケース3a,下ケース3
bの射出成形が行われる。カートリッジケース組み立て
工程では、成形工程からの上下ケース3a,3bの供給
及び、スプール5,遮光蓋6,データディスク7などの
部品、さらにICメモリ8の供給を受けてカートリッジ
ケース3が組み立てられる。これらの構成部品は製造ロ
ットごとにトレイに収容されており、トレイ単位でカー
トリッジケース組み立て工程に供給される。個々のトレ
イには固有のトレイID番号が付されており、特開平9
−258390号公報に記載された手法にしたがって、
各部品の製造ロットはトレイID番号によって管理する
ことができるようにしてある。
【0022】このため、この写真フイルムカートリッジ
2の製造工程は生産情報管理コンピュータによって全体
的に管理され、トレイID番号と各部品の製造ロット番
号とを対応づけしたデータが生産情報管理コンピュータ
の支配下に置かれたメモリに保存されている。したがっ
て、カートリッジケース組み立て工程に移送されたトレ
イのトレイID番号を逐次に前記メモリに転送してデー
タベース化しておくことによって、カートリッジケース
3の製造履歴、すなわちカートリッジケース3がどのよ
うな製造ロット番号の部品を結合したものであるかをト
レイ単位でトレースすることができる。
【0023】また、カートリッジケース組み立て工程で
組み立てられたカートリッジケース3の各々にはICメ
モリ8が組み込まれている。そして、詳しくは後述する
ように、カートリッジケース組み立て工程中にはICメ
モリ8にデータ記録を行う工程が含まれており、ICメ
モリ8を組み込んだ後には、このICメモリ8を利用す
ることによって、生産管理情報の一部がカートリッジケ
ース単位で管理されるようになる。
【0024】巻き込み工程にはスリットロールとカート
リッジケース3に加え、ラベル9が供給される。巻き込
み工程では、まずカートリッジケース3にラベル9が貼
付される。ラベル9には、図1に示す種別表示9a,I
D番号表示9b,バーコード表示9cとが印刷されてお
り、その貼付を行う前にバーコード表示9cの確認が行
われる。バーコード表示9cは、写真フイルムストリッ
プ4の種類,サイズ,ISO感度と、写真フイルムカー
トリッジ2に個別に割り当てられたID番号とをデータ
として含むものとなっている。そして、バーコード表示
9cが現在生産対象としている写真フイルムカートリッ
ジ2の種類などに適合していないときには、オペレータ
に警告表示が行われる。
【0025】巻き込み工程では、さらにスリットロール
から送られてくる長尺写真フイルムにパーフォレーショ
ンを穿孔し、サイドプリントを行い、また所定サイズに
切断して写真フイルムストリップ4を作る。巻き込み工
程内では、切断された写真フイルムストリップ4は後端
側(スプール5に係止される側)を先頭にして送られ
る。そして、インサータにより、所定位置にセットされ
ているカートリッジケース3のフイルム出口3dから後
端が挿入され、スプール5への係止が行われる。なお、
インサータについては、特開平7−120889号公
報,特開平7−325366号公報に詳しく記載されて
いる。
【0026】こうして写真フイルムストリップ4の後端
がスプール5に係止された後、スプール5がフイルム巻
き込み方向に駆動され、写真フイルムストリップ4はそ
の先端までカートリッジケース3内に巻き込まれる。続
いて遮光蓋6が閉じられ、製品となる写真フイルムカー
トリッジ2ができあがる。完成した写真フイルムカート
リッジ2は外装・梱包工程に送られ、防湿性を有するキ
ャップ付きのプラスチックケース(Pケース)への収
容、紙製の小箱による包装、セロファンシートによるラ
ッピング、ダンボール箱への梱包を経て出荷される。
【0027】また、ダンボール箱の表面にも梱包ID番
号が付され、外装・梱包工程においてこれらの情報を読
み取って生産情報管理コンピュータに転送し、データベ
ース化しておくことによって、物流を含めた情報管理を
行うことができる。
【0028】上記各工程で使用される製造設備は、工程
ごとに設置された工程管理用のローカルコンピュータに
よって制御される。そして、これらのローカルコンピュ
ータは生産情報管理コンピュータによって統括されてい
る。図3に概念的に示すように、生産情報管理コンピュ
ータ20は「生産計画データ」の入力を受けると「生産
指示テーブル」を作成する。「生産計画データ」には、
オーダー番号,生産対象とする製品の種類に対応づけた
製品略称,計画数量などが含まれている。生産情報管理
コンピュータ20は、「生産計画データ」の製品略称に
基づいて処方テーブルを検索し、該当する製品略称が割
り当てられた「処方テーブル」から全ての処方データを
読み込む。これにより、製品略称「AAAA」の製品を
製造するために必要な処方タイプ、部品のタイプ及び部
品名、各々の製造設備を稼働させるときの製造条件,検
査条件が識別される。
【0029】生産に必要な部品のタイプ及び部品名が識
別されると、生産情報管理コンピュータ20は部品入出
庫データにアクセスし、モニター画面上に在庫データの
表示を行い、計画数量分の製造を行うに足る部品種類及
び数量が在庫として準備されているか否かを確認する。
仮に、写真フイルムカートリッジ2の製造に必要ないず
れかの部品に在庫数量の不足があると、モニター画面に
は生産計画データとともに、現状で最大何個の製造が可
能であるか、そして計画数量に対してどの部品がどの程
度不足しているのかが表示される。なお、「処方テーブ
ル」中に用意されたヘッダー情報は製品の補助情報を表
し、例えば生産計画データ中の計画数量に対し、不良品
の発生率や営業係数を考慮してどの程度の増分を見込ん
で製造すればよいかなどの付加データを含む。
【0030】部品の在庫が充分であることが確認される
と、生産情報管理コンピュータ20は図示した形態の
「生産指示テーブル」を作成する。「生産指示テーブ
ル」は、オーダー番号及び製品略称に対し、処方タイ
プ,生産数量,使用部品名,製造条件,検査条件を割り
当てたもので、製品の種類が決まると一義的に決まる固
定項目と、変更が可能な任意項目とがある。固定項目と
しては、製品の種類に応じて使い分けされる専用部品や
個数などがあり、これらは自動的に設定される。
【0031】固定項目の中にはさらにID番号が含まれ
る。このため生産情報管理コンピュータ35は、すでに
在庫として用意されているラベル8に付与されたID番
号の使用範囲と、生産計画数量とを参照し、これからの
製造に際して連番で使用し得るID番号の範囲を決定す
る。こうして決められたID番号の使用範囲は、「生産
指示テーブル」中で指定される。任意項目には、部品の
製造ロット番号や、一部の製造条件,検査条件などがあ
り、これらは適宜に設定される。
【0032】これにより、部品の製造履歴などを考慮し
て適切な製造ロット番号のものを選択して製造に用いる
ことができ、品質の安定化のために柔軟な対応をとるこ
とが可能となる。なお、上記任意項目については、工程
管理用のローカルコンピュータからも設定することがで
きる。ローカルコンピュータで任意項目の設定が行われ
た場合には、その設定データは生産情報管理コンピュー
タ20にフィードバックされる。
【0033】作成された「生産指示テーブル」は生産情
報管理コンピュータ20のメモリ21に一括して記憶さ
れる。さらに、「生産指示テーブル」内の使用部品名と
その製造ロット番号、製造条件,検査条件の各データ
は、生産情報管理コンピュータ20によって各工程内の
製造設備ごとに分類された後、それぞれオーダー番号,
製品略称,処方タイプ,生産数量とともに該当する工程
管理用のローカルコンピュータに送信される。例えばカ
ートリッジケース組み立て工程を管理するローカルコン
ピュータに対しては、カートリッジケース3を製造する
ために使用される部品名及びその製造ロット番号、工程
内の製造条件,検査条件が「個別生産指示テーブル」と
して入力される。この「個別生産指示テーブル」はロー
カルコンピュータのモニター画面に表示され、またロー
カルコンピュータは同工程内の製造設備に上記製造条
件,検査条件を送信する。
【0034】上記のように、生産情報管理コンピュータ
20は工場内ネットワークを介して工程管理用のローカ
ルコンピュータを統括し、「生産計画データ」に応じた
「生産指示テーブル」を作成して保存するとともに、製
造設備ごとの「個別生産指示テーブル」を作成して対応
するローカルコンピュータに送信する。製造設備が稼働
した後には、それぞれの製造設備から得られる実績デー
タのフィードバックを受けて、これを「生産指示テーブ
ル」とともに保存する。
【0035】図4に、カートリッジケース組み立て工程
以降の設備系統を示す。同図中、実線矢印はワーク(製
造対象物)の流れを表し、破線矢印は電気信号として転
送される情報の流れを表している。カートリッジケース
組み立て工程では、まずICメモリ組み付け装置15に
よってICメモリ8が上ケース3aに組み付けられる。
ICメモリ組み付け装置15には、ローカルコンピュー
タ24を介して生産情報管理コンピュータ20から「生
産指示テーブル」が送信され、これで指示された製造ロ
ットのICメモリ8が組み込み部品として選定される。
その後、上ケース3aは、下ケース3b及び他の構成部
品とともにカートリッジ組み立て機16に送られ、カー
トリッジケース3の自動組み立てが行われる。
【0036】カートリッジ組み立て機16にも生産情報
管理コンピュータ20から「生産指示テーブル」が送信
され、カートリッジ組み立て機16に供給された部品が
生産計画に則ったものであるかが確認される。また、カ
ートリッジ組み立て機16内に設けられた光学センサに
よって、組み付け前のデータディスク7から情報読み取
りが行われ、生産対象となっている写真フイルムカート
リッジ2の種類と合致しているか否かの識別が行われ
る。
【0037】組み立てられた空のカートリッジケース3
は、オンラインで設置されたカートリッジ検査装置17
に順次一個ずつ送られ、カートリッジケース3の機能検
査がその全数について行われる。その代表的な検査項目
には、スプール5及び遮光蓋6を回転させたときのトル
ク(正/逆両方向)がある。なお、このようなカートリ
ッジ検査装置17は、例えば特開平8−220701号
公報に詳しく記載されている。また、カートリッジ検査
装置17による検査項目として、スプール5と遮光蓋6
との間に設けられるスプールロック機構のロック力を加
えておくことも有用である。
【0038】カートリッジ検査装置17によって測定さ
れたスプール5及び遮光蓋6のトルクデータは、ローカ
ルコンピュータ24にフィードバックされ、「生産指示
テーブル」で指定された規格値と比較される。この比較
の結果、測定されたトルクが良品の範囲内であればその
カートリッジケース3は合格品として次工程に移送さ
れ、良品の範囲外であれば不合格品として排出される。
カートリッジ検査装置17によって測定されたトルクデ
ータは、ローカルコンピュータ24によって一時的に保
存される。なお、カートリッジ検査装置17に画像検査
装置を併設し、カートリッジケース3の組み立てが完了
したときにカートリッジケース3をCCDカメラで撮像
し、画像処理によって適宜個所の寸法測定を行うように
した場合には、各部の寸法データや、検査の合否結果も
含めてICメモリ8に書き込むようにしてもよい。
【0039】合格品となったカートリッジケース3は第
1データ書き込み装置18に移送される。第1データ書
き込み装置18は、カートリッジケース3の位置決め装
置及びデータ書き込み用の6個の接続端子からなり、ロ
ーカルコンピュータ24によって制御される。移送され
てきたカートリッジケース3は、位置決め装置によって
一定の姿勢で保持された後、図1に示す6個の接点に第
1データ書き込み装置18の上記6個の接続端子がそれ
ぞれ圧着される。そして、ローカルコンピュータ24か
らのデータ送信により、一時的に保存していた当該カー
トリッジケース3のトルク測定値がICメモリ8に書き
込まれる。
【0040】また、第1データ書き込み装置18では、
製造工程中に得られた一時保存データ以外に、現在生産
対象となっている写真フイルムカートリッジ2の種類,
サイズ,ISO感度などの基本データがICメモリ8に
書き込まれる。これらの基本データは、生産情報管理コ
ンピュータ20から送信された「生産指示テーブル」内
のデータから読み取られ、ローカルコンピュータ24を
通して第1データ書き込み装置18に送信される。さら
に、生産情報管理コンピュータ20の管理下で複数系列
の製造ラインを並行して稼働させる場合には、製造ライ
ンあるいは製造設備の号機名も合わせてICメモリ8に
書き込まれる。
【0041】なお、不合格品も第1データ書き込み装置
18まで送るようにし、そのトルク測定値をICメモリ
8に書き込んでから不合格品として正規の製造ラインか
ら排除するようにしてもよい。これによれば、不合格品
のICメモリ8からデータ読み出しを行って原因解析に
役立てることも可能となる。
【0042】第1データ書き込み装置18を経た空のカ
ートリッジケース3は巻き込み工程へと移送され、カッ
ター,パーフォレーション穿孔機,サイドプリント装
置,インサータ,フイルム巻き込み機などの機器を含む
写真フイルム巻き込み装置25に移送され、写真フイル
ムストリップ4の巻き込みが行われる。そして、第2デ
ータ書き込み装置26,外装・梱包工程中の樹脂容器詰
め機28,小箱詰め機29,段ボール箱詰め機30へと
順次に移送され、それぞれ所定の工程処理の後に出荷さ
れる。各々の工程は、生産情報管理コンピュータ20の
管理下に置かれたそれぞれのローカルコンピュータ3
2,33によって管理される。
【0043】図5は巻き込み工程内の設備系統を示すも
ので、図4と同様、ワークの流れを実線矢印で、情報の
流れを破線矢印で表している。巻き込み工程では、ラベ
ル関係の主要設備としてラベル送り出し装置35,第1
ID番号読み取り装置36,ラベル貼り付け装置37が
用いられている。ラベル送り出し装置35には、図1に
示すラベル9を離型紙ロールに配列保持させたラベルロ
ールが供給され、ラベル貼り付け装置37に一枚ずつ送
り出す。その送り出し経路に光電式の第1ID番号読み
取り装置36が設けられており、ラベル9のバーコード
表示9cを読み取って、その読み取り情報をローカルコ
ンピュータ32に入力する。バーコード表示9cには、
このカートリッジケース3と組み合わされるべき写真フ
イルムストリップ4の種類,サイズ,ISO感度のフイ
ルム情報と、ID番号とが含まれている。
【0044】ローカルコンピュータ32は、第1ID番
号読み取り装置36から入力されたフイルム情報を、生
産情報管理コンピュータ20から送信されてきている
「生産指示テーブル」中の製品略称に対応するフイルム
情報と照合し、両者が一致しているか否かを確認し、さ
らに第11ID番号読み取り装置36から入力されたI
D番号が「生産指示テーブル」で指定されたID番号の
使用範囲内のものであるか否かを確認する。これら照合
の結果、いずれか一方でも不一致であるときにはラベル
貼り付け装置37の稼働を停止させるとともに警報を発
し、オペレータの処置を促す。
【0045】ローカルコンピュータ32による上記照合
の結果、フイルム情報,ID番号のいずれもが適正であ
ることが確認されると、そのラベル9がラベル貼り付け
装置37によってカートリッジケース5に貼付される。
なお、ラベル送り出し装置35及びラベル貼り付け装置
37としては、特開平8−262648号に記載された
装置を用いることができる。
【0046】ラベル9が貼り付けられたカートリッジケ
ース3は第2ID番号読み取り装置38を経てフイルム
巻き込み機40にセットされる。フイルム巻き込み機4
0は、特開平7−325366号公報記載のように、写
真フイルムストリップ4の搬送路の終端に回動自在に設
けられたターレットを備えており、このターレットには
カートリッジケース3の保持部が2個所設けられてい
る。ターレットを180°ずつ回動させることによっ
て、一方の保持部がカートリッジのチャッキング位置に
移動し、他方の保持部がフイルム巻き込み位置に移動す
る。
【0047】カートリッジのチャッキング位置では、フ
イルム巻き込み後の写真フイルムカートリッジ2を取り
外した後、空のカートリッジケース3の装着が行われ
る。フイルム巻き込み位置では、移送されてきた空のカ
ートリッジケース3の遮光蓋6の開蓋が行われた後、サ
イドプリント済みの写真フイルムストリップ4がインサ
ータによってその後端側からフイルム出口3dから挿入
され、スプール5に後端が係止される。続いてスプール
5がフイルム巻き込み方向に駆動され、写真フイルムス
トリップ4をその全長分カートリッジケース3内に巻き
込んだ後、遮光蓋6の閉止が行われる。上述したフイル
ム巻き込み機40の構成及び作用については、特開平9
−258390号公報に記載されているとおりである。
【0048】空のカートリッジケース3にフイルム巻き
込みが行われている間、後続する写真フイルムストリッ
プ4は継続して搬送される。そして、この搬送に同期し
てサイドプリント装置41によってサイドプリントが行
われ、フイルムの種類,サイズ,ISO感度,フレーム
番号,メーカー名,ID番号、そしてフレーム番号,I
SO感度,ID番号を表すバーコードが焼き込まれる。
この写真フイルムストリップ4は、その時点でチャッキ
ング位置に新たにセットされた空のカートリッジケース
3に巻き込まれることになる。
【0049】このサイドプリントの開始に先立ち、第2
ID番号読み取り装置38がチャッキング位置にセット
された空のカートリッジケース3のラベル9からバーコ
ード表示9cを読み取り、その中からID番号を識別し
てサイドプリント装置41に送信する。サイドプリント
装置41はID番号のサイドプリントについては、第2
ID番号読み取り装置38から送信されてきたデータに
基づいてサイドプリントを実行する。したがって、ラベ
ル9に表示されたID番号表示9b及びそのバーコード
表示9cと、写真フイルムストリップ4にサイドプリン
トされるID番号とは常に一対一に対応するようにな
る。
【0050】なお、ID番号以外のサイドプリントデー
タはローカルコンピュータ32を介して生産情報管理コ
ンピュータ20から送信されてきているが、これらのデ
ータについてもラベル9のバーコード表示9cから読み
取られたデータと照合確認のうえでサイドプリントを行
うようにしてもよい。また、サイドプリント装置41か
らのサイドプリントデータをICメモリ8に書き込むこ
とも可能である。
【0051】フイルム巻き込み位置で、写真フイルムス
トリップ4の巻き込みが行われている間に、継続的にス
プール5のトルク測定が行われ、測定データがローカル
コンピュータ32に送られる。また、写真フイルムスト
リップ4の巻き込み前には、前述のように遮光蓋6の開
蓋が行われ、写真フイルムストリップ4の巻き込み完了
後には閉蓋が行われるが、遮光蓋6の開閉時のトルクも
測定され、同様にローカルコンピュータ32に送られ、
一時的に保存される。スプール5及び遮光蓋6のトルク
測定には、前述した特開平8−220701号公報記載
の測定装置を用いることができる。なお、そのほかの検
査データとして、写真フイルムストリップ4を巻き込ん
だ状態でのスプールロック機構のロック力を書き込むこ
とも可能である。
【0052】これらのトルク測定データはローカルコン
ピュータ32によって規定値と比較される。測定された
トルクが良品の範囲内であれば、ターレットが180°
回動してその写真フイルムカートリッジ2がチャッキン
グ位置に移動して取り外された後、良品の搬送系に移送
され、また測定されたトルクが不合格品であれば、チャ
ッキング位置で取り外された後、良品の搬送系から除去
される。なお、フイルム巻き込みを終え、チャッキング
位置に送られてきた写真フイルムカートリッジ2につい
ては、第2ID番号読み取り装置38によって再びバー
コード表示9cの読み取りが行われ、良品/不合格品の
識別データとID番号との対応づけを行った後、これが
実績データとしてローカルコンピュータ32を介して生
産情報管理コンピュータ20に送られる。
【0053】チャッキング位置で取り外された良品の写
真フイルムカートリッジ2は、第2データ書き込み装置
26に移送される。第2データ書き込み装置26は第1
データ書き込み装置18と同様の機能を有しており、一
定姿勢で位置決めされた写真フイルムカートリッジ2の
6個の接点にデータ書き込み用の6個の接続端子がそれ
ぞれ圧着される。そして、ローカルコンピュータ32に
一時的に保存されていたトルク測定データがICメモリ
8に書き込まれ、併せて第2ID番号読み取り装置38
によってラベル9から読み取られたID番号、生産情報
管理コンピュータ20から送られてきたフイルム巻き込
み機の号機名、巻き込み完了年月日及び時刻などの管理
データもICメモリ8に書き込まれる。
【0054】こうして製造された写真フイルムカートリ
ッジ2は、外装・梱包工程に移送され、前述のようにP
ケースへの収容、小箱による包装、セロファンシートに
よるラッピング、ダンボール箱への梱包を経て出荷され
る。ダンボール箱への梱包時には、ダンボール箱に付さ
れたバーコードが読み取られ、生産情報管理コンピュー
タ20に送信しておくことによって仕向け地の管理に用
いることができる。
【0055】上述の工程を経て製造された写真フイルム
カートリッジ2によれば、その個々に内蔵されたICメ
モリ8には、写真フイルムストリップ4の種類,サイ
ズ,ISO感度のフイルム情報のほかに、カートリッジ
ケース組み立て工程中のカートリッジ検査装置17で測
定したスプール5及び遮光蓋6のトルク測定データと、
巻き込み工程中で測定したスプール5及び遮光蓋6のト
ルク測定データと、その製造に用いられたカートリッジ
組み立て機16及び写真フイルム巻き込み装置25の号
機名、さらにフイルム巻き込み処理が行われた年月日,
時刻データが記録されている。
【0056】したがって、製品として出荷され、その使
用中にトラブルが発生したような場合には、まず写真フ
イルムカートリッジ2のICメモリ8から上記の各デー
タを読み出せば、その場で大まかな製造履歴を把握する
ことが可能となり、従来のように、必ずしも生産情報管
理コンピュータ20まで遡って膨大なデータベースを対
象にしてデータ検索をしなくても済み、迅速な対処がで
きるようになる。
【0057】また、ICメモリ8からデータ読み出しを
行うには、スタンドアローン型の小規模なマイクロコン
ピュータとデータ読み取り器を用意すれば充分であるか
ら、メーカが各地に展開している支店,事業所単位でも
簡単に調査を行うことができる。もちろん、乳剤番号や
使用部品のロット番号など、より詳細な製造履歴情報が
必要となる場合には、生産情報管理コンピュータ20に
アクセスすることが必要となるが、こうした場合にもI
Cメモリ8から読み出したデータをキーにすることによ
って、より迅速かつ正確なデータ検索を行うことができ
る。
【0058】また、スプール5及び遮光蓋6の回転トル
クの測定データのように、写真フイルムカートリッジ2
の個々に対応するデータについては、ICメモリ8を利
用することによって写真フイルムカートリッジ2の個々
に記録しておくことができるため、生産情報管理コンピ
ュータ20のデータベースに保存せずに済み、生産情報
管理コンピュータ20のハード構成を簡略化し、管理,
維持コストを含めたコストダウンを図ることができる。
さらに、ICメモリ8の記憶容量を10〜数10kbi
t程度にしておくだけで、上述したデータ以外にもさら
に多くの情報を書き込むことができるため、これまで以
上の詳細かつ緻密な生産管理,品質管理を行うことが可
能となる。
【0059】ICメモリ8には、さらにカートリッジケ
ース3を構成する各部品それぞれの原材料名,製造ロッ
ト番号,製造年月日及び時刻,部品単位での検査結果
や、外注部品については、製造元名、出荷日、出荷検査
結果などの情報を書き込んでおくことも有用である。こ
れらの情報は部品単位で製造履歴を確認する上で便利で
あり、適宜の製造工程中でオンラインで書き込むほか
に、生産情報管理コンピュータ20から読み出したデー
タをオフラインで書き込むことも可能である。
【0060】また、上記フイルム情報のほかに、現像処
理条件やプリント条件、さらに写真フイルムストリップ
4に関する情報として、乳剤及びベースの製造履歴デー
タや、乳剤塗布装置やスリッタの号機名、スリット番
号、製造年月日及び時刻、検査結果などのデータを書き
込むようにしてもよい。そのほかにも、製造工程中の温
度や湿度、各加工設備の稼働条件、オペレータ名や、オ
フラインで行われる各種の検査結果、出荷判定結果や判
定者名、ラベル9の種類やラベルメーカー名などの付加
情報を適宜選択して書き込んでおいてもよい。
【0061】さらに、生産計画データを作成する時点で
仕向け先が決まっていることも少なくないため、仕向先
や出荷予定日のデータをオフラインあるいはオンライン
で書き込むこともできる。また、本出願人が製品化して
いる「写ルンです」(商品名)で知られるレンズ付きフ
イルムユニットに使用されるものについては、使用対象
となるレンズ付きフイルムユニットの機種名や、機種ご
とに決まる撮影レンズの種類をデータとして書き込んで
おくことも可能である。
【0062】特に、レンズ付きフイルムユニットで撮影
されたものについてプリントを行う際に、ネガからスキ
ャナーによってドットごとに画像データを読み込んでデ
ジタルプリントを行うシステムにおいては、ICメモリ
8から撮影レンズのデータを読み取るようにし、その撮
影レンズに応じた光学収差を補正しながらデジタルプリ
ントを行うことができるようになり、生産管理情報をよ
り効果的に利用することができる。
【0063】ICメモリ8に書き込まれた生産管理情報
のうち、製品として出荷される段階で不要となり、しか
も製造履歴のトレースにも不要なデータについては、巻
き込み工程を終えた段階で消去してもよい。また、品
質,製造履歴のトレーサビリティを確保するためには有
用な生産情報のうち、製造上での機密が必要となるデー
タについては、これをメーカー側でのみ利用できるよう
に暗号化したコードとともに書き込んでおくことも有効
である。暗号化の手法としては種々のものが公知である
が、ISO標準9796に互換性のある暗号化アルゴリ
ズムとして提唱されている公開鍵暗号方式の「RSA」
を効果的に用いることができる。
【0064】また、カートリッジケース3にICメモリ
8を組み込んでから、上述した種々の情報を書き込むだ
けでなく、生産計画データによって決められた計画数量
に応じた個数のICメモリ8に予めフイルム情報等の適
宜のデータを書き込んでおき、これをカートリッジケー
ス3に組み込むようにすれば、製造工程中のデータ書き
込み作業を部分的に軽減することができる。さらに、製
造工程中の適宜の段階でICメモリ8から情報の読み出
しを行えば、ICメモリ8内のデータを基準にして製造
工程の管理を行うこともできるようになり、異品種の混
入という事故を確実に防ぐことができる。
【0065】また、本発明の生産管理方法は、IX24
0タイプの写真フイルムカートリッジだけではなく、1
35タイプの写真フイルムパトローネやインスタントフ
イルムパック,カラーペーパー等の各種の感光材料用収
納マガジンにも適用することができる。
【0066】上記各種収納マガジンのうち、使用終了後
に回収されてリサイクルされるものについては、各構成
部品のリサイクル方法やリユース回数,使用材質等のリ
サイクルデータをICメモリに書き込んでおくこともで
きる。これによれば、収納マガジンのリサイクル適正を
向上させることができる。また、回収後に廃棄されるも
のについては、環境を汚染しない適正な廃棄方法等をI
Cメモリに書き込んでおくとよい。これらのデータは、
生産管理情報と基本データとをICメモリに書き込む際
に一緒に書き込むことができるため、製造効率を悪化さ
せることはない。
【0067】また、上記ICメモリへのデータの書き込
み,読み出しは、ICメモリの複数の接点にデータ書き
込み装置の複数の接続端子を接触させて行うようにした
が、非接触型のICメモリを写真フイルムカートリッジ
に組み込み、このICメモリに対応したデータ書き込み
装置を写真フイルムカートリッジの生産ライン内に組み
込んでもよい。これによれば、データ書き込み時にも写
真フイルムカートリッジの搬送を続けることができるた
め、生産効率を向上させることができる。なお、非接触
型のICメモリとしては、例えばISO14443等で
規定されているものを用いることができる。
【0068】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、写真フ
イルムカートリッジに内蔵されるICメモリに生産管理
情報の少なくとも一部を書き込むようにしたから、製造
工程を統括して管理する生産情報管理コンピュータのデ
ータベースに対する負担を軽減することができ、ハード
構成を簡略し管理コストを抑えることができる。また、
写真フイルムカートリッジ単位で生産管理情報の少なく
とも一部を読み取ることができるため、製造履歴のトレ
ーサビリティをより信頼性の高いものにすると同時に、
迅速な対応をとることができる。
【0069】また、完成後に組み込まれるレンズ付きフ
イルムユニットに関する情報や、構成部品をリサイクル
するために必要な情報、廃棄する際に環境保全上必要な
情報等をICメモリに記録するようにしたのでプリント
画質の向上や、リサイクル適正の向上等を図ることがで
きる。
【0070】更に、非接触型のICメモリを使用するこ
とで、生産ラインにおいてデータ書き込み時に写真フイ
ルムカートリッジの搬送を停止する必要がなくなるた
め、製造効率を向上させることができる。
【0071】また、製造工程中にICメモリに書き込ま
れたデータを、製品化された写真フイルムカートリッジ
についても保存しておくようにしたので、製品のトレー
サビリティをより信頼性の高いものにすることができ
る。また、ICメモリに保存しておくデータのうち、機
密性を要するものについては暗号化して記録するように
したので、データの転用や悪用を未然に防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】写真フイルムカートリッジの外観図である。
【図2】写真フイルムカートリッジの製造工程を示す概
略図である。
【図3】生産情報管理コンピュータに入力され、あるい
は出力されるデータの形態を示す説明図である。
【図4】カートリッジケース組み立て工程以降の設備系
統図である。
【図5】フイルム巻き込み装置による工程説明図であ
る。
【符号の説明】
2 写真フイルムカートリッジ 3 カートリッジケース 4 写真フイルムストリップ 5 スプール 6 遮光蓋 8 ICメモリ 9 ラベル 20 生産情報管理コンピュータ 32 ローカルコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B23Q 41/08 B23Q 41/08 Z B65G 1/137 B65G 1/137 A

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真フイルムストリップと、これをロー
    ル状にして光密に収納するカートリッジケースと、この
    カートリッジケースに組み込まれたICメモリとからな
    る写真フイルムカートリッジの生産管理方法において、 前記ICメモリに写真フイルムカートリッジの製造工程
    で得られたデータを書き込み、後工程でこれを読み出し
    て生産管理に用いることを特徴とする写真フイルムカー
    トリッジの生産管理方法。
  2. 【請求項2】 前記カートリッジケースに組み込まれ、
    かつカートリッジケースに写真フイルムストリップが収
    納される前に、写真フイルムカートリッジの製造工程で
    用いられる生産管理情報及び写真フイルムストリップの
    種類、サイズ、ISO感度のデータを、前記ICメモリ
    に記録しておくことを特徴とする請求項1記載の写真フ
    イルムカートリッジの生産管理方法。
  3. 【請求項3】 前記カートリッジケースに組み込む前
    に、写真フイルムカートリッジの製造工程で用いられる
    生産管理情報及び写真フイルムストリップの種類、サイ
    ズ、ISO感度のデータを、前記ICメモリに記録して
    おくことを特徴とする請求項1記載の写真フイルムカー
    トリッジの生産管理方法。
  4. 【請求項4】 レンズ付きフイルムユニットに装填され
    る写真フイルムカートリッジを生産する場合、前記IC
    メモリに生産管理情報を記録する際に、該レンズ付きフ
    イルムユニットに関する情報も記録することを特徴とす
    る請求項1ないし3いずれか記載の写真フイルムカート
    リッジの生産管理方法。
  5. 【請求項5】 前記ICメモリに生産管理情報を記録す
    る際に、写真フイルムカートリッジの構成部品をリサイ
    クルするために必要な情報、あるいは廃棄する際に環境
    保全上必要な情報を記録することを特徴とする請求項1
    ないし4いずれか記載の写真フイルムカートリッジの生
    産管理情報。
  6. 【請求項6】 前記ICメモリは、データの書き込み及
    び読み出し時に、データ書込,読出し装置が接触しない
    非接触型ICメモリであることを特徴とする請求項1な
    いし5いずれか記載の写真フイルムカートリッジの生産
    管理方法。
  7. 【請求項7】 製造工程中に前記ICメモリに書き込ま
    れたデータは、製品化された写真フイルムカートリッジ
    においても保存されたままであることを特徴とする請求
    項1ないし6いずれか記載の写真フイルムカートリッジ
    の生産管理方法。
  8. 【請求項8】 前記データは暗号化してカートリッジの
    ICメモリに記録されていることを特徴とする請求項7
    記載の写真フイルムカートリッジの生産管理方法。
JP11141028A 1998-06-09 1999-05-21 写真フイルムカ―トリッジの生産管理方法 Pending JP2000066340A (ja)

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DE69922293T DE69922293T2 (de) 1998-06-09 1999-06-08 Verfahren zur Kontrolle der Produktion einer mit einer Linse versehenen Photofilmeinheit
EP99304454A EP0965882B1 (en) 1998-06-09 1999-06-08 Method of controlling production of a lens-fitted photo film unit
US09/328,004 US6205060B1 (en) 1998-06-09 1999-06-08 Method of controlling a production process and recycle of photo film cartridge or lens-fitted photo film unit
EP04005147A EP1435543A3 (en) 1998-06-09 1999-06-08 Method of controlling production and recycle of photo film cartridge or lens-fitted photo film unit
EP04017924A EP1475662A3 (en) 1998-06-09 1999-06-08 Method of controlling production and recycle of photo film cartridge or lens-fitted photo film unit
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