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JP2000062127A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

Info

Publication number
JP2000062127A
JP2000062127A JP10231577A JP23157798A JP2000062127A JP 2000062127 A JP2000062127 A JP 2000062127A JP 10231577 A JP10231577 A JP 10231577A JP 23157798 A JP23157798 A JP 23157798A JP 2000062127 A JP2000062127 A JP 2000062127A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
ionizing radiation
decorative sheet
adhesive layer
resin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10231577A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoto Nakamura
直人 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP10231577A priority Critical patent/JP2000062127A/ja
Publication of JP2000062127A publication Critical patent/JP2000062127A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃材の処理手段として焼却処理を利用する際
に塩素化合物等の有毒ガスの発生が極めて少なく、接着
剤層が耐熱性に優れ、ラッピング加工、Vカット加工に
適した、意匠性に優れた化粧シートを提供することであ
る。 【解決手段】 基材シートの上面に、絵柄印刷層、接着
剤層、透明熱可塑性樹脂フイルムが順次積層された積層
体において、前記接着剤層が電離放射線硬化性樹脂より
なる化粧シートとすることである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種家具類や建築
内装材等に装飾あるいは表面保護の目的で用いられる化
粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このような化粧シートとしては、
塩化ビニル樹脂フイルムの上に通常の方法で印刷を施し
た後、透明性のある塩化ビニル樹脂フイルムを積層した
化粧シートが知られている。基材シートに塩化ビニル樹
脂フイルムが用いられる理由は、汎用樹脂であり、製造
コストが低いこと、着色の容易さ、ラミネート加工の良
さ、エンボス加工の容易さ、さらにラッピング加工性、
Vカット加工性等の2次、3次加工の容易さが他の樹脂
と比較して、良好もしくはバランスが取れていることが
理由である。しかしながら、昨今の環境問題に関連し
て、焼却処理に付した時に塩素化合物を発生するため、
廃材の処理手段として焼却処理を利用する事ができない
という問題があり、塩素基を含まない塩化ビニル樹脂以
外のシートが求められている。
【0003】一方、塩化ビニル樹脂フイルムが有するこ
のような欠点を克服する材料として、基材シートに紙質
系シート、あるいは、ポリエチレン、ポリプロピレン等
のポリオレフィン系樹脂フイルムに絵柄印刷層を形成
し、その上に透明ポリオレフィン系樹脂フイルムを積層
した化粧シートが提案されているが、透明ポリオレフィ
ン系樹脂フイルムと基材シート、絵柄印刷層との接着力
が良好でなく界面で剥離が生じ易いという欠点があっ
た。
【0004】そこで、絵柄印刷層上面に溶剤系接着剤を
設け、透明ポリオレフィン系樹脂フイルムをドライラミ
ネート法で積層する方法が行われているが、溶剤系接着
剤を用いる方法では、接着剤中の有機溶剤を完全に飛ば
すことが出来ないので、有機溶剤の影響により、樹脂フ
イルムに部分的な膨潤が発生して、ホモダク現象が生じ
ると共に、ラッピング加工等の2次加工を行った場合に
局部的に熱がかかり、高温になると接着剤層間でふくれ
が発生し易いという欠点を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる問題点
に鑑みてなされたものであって、その目的とするところ
は、廃材の処理手段として焼却処理を利用する際に塩素
化合物等の有毒ガスの発生が極めて少なく、接着剤層が
耐熱性に優れ、ラッピング加工、Vカット加工に適した
意匠性に優れた化粧シートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の解決手段は、基材シートの上面に、絵柄印刷
層、接着剤層、透明熱可塑性樹脂フイルムが順次積層さ
れた積層体において、前記接着剤層が電離放射線硬化性
樹脂よりなる化粧シートとすることである。この構成と
することにより、ラッピング加工等の2次加工時の加熱
温度にも十分対応できる耐熱接着強度を有することがで
きる。また、接着剤層として用いられる電離放射線硬化
性樹脂は溶剤を含まないので、接着剤の乾燥工程が不要
となり、溶剤の放出がないため作業環境を悪化すること
が無く、架橋反応が短時間のため初期接着力が高く、設
備面でも省スペース、コンパクト化され、高速で連続生
産することが出来ることから生産性が向上する。さら
に、焼却処理に付したときに、塩素化合物の発生が極め
て少なく、焼却による廃棄処理に付すことができる。
【0007】また、基材シートが紙質系基材よりなるも
のとすることで、材料費が削減されコストの安いものと
なり、さらに、基材シートの耐熱性に優れるため、エン
ボス加工時の作業性に優れたものとなる
【0008】また、基材シートをオレフィン系樹脂フイ
ルムとすることで、Vカット加工、ラッピング加工等の
2次加工性に優れたものとなり、焼却処理に付したとき
に、塩素化合物の発生が極めて少なく、焼却による廃棄
処理に付すことができる。
【0009】また、熱可塑性樹脂フイルム層がオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー樹脂よりなるものとすること
によって、表面へのエンボス加工適性、ラッピング加
工、Vカット加工等の加工適性に優れたものとなり、ま
た、廃材の処理手段として焼却処理した場合にも有毒な
ガスの発生のない化粧シートとすることが出来る。
【0010】また、表面保護層の上面にエンボス加工を
施してエンボス凹部を形成し、更にワイピングにより該
エンボス凹部に着色インキを充填し、しかるのちにトッ
プコート層を設けた化粧シートとすることにより、化粧
シートの意匠性を高めることが出来る。
【0011】
【発明の実施の態様】以下、本発明の具体的な実施形態
を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の化粧シ
ートの実施例を示す積層断面図、図2は本発明の化粧シ
ートの他の実施例を示す積層断面図であり、1、1' は
化粧シート、2は基材シート層、3は絵柄印刷層、3a
はベタインキ層、3bは絵柄インキ層、4は電離放射線
硬化性樹脂接着剤層、5は透明熱可塑性樹脂フイルム、
6はエンボス凹部、7は着色インキ層、8は艶調整樹脂
層をそれぞれ表す。
【0012】本発明の化粧シート1の構成は図1に示す
ように、基材シート層2の上面に設けられた絵柄印刷層
3面に電離放射線硬化性樹脂よりなる接着剤層4を介し
て透明熱可塑性樹脂フイルム5を積層した構成からなる
ものであり、該接着剤層4が電離放射線硬化性樹脂によ
り形成されている為、安定した接着力、耐熱性を有し、
ラッピング加工等の2次加工性に優れた化粧シートであ
る。
【0013】本発明の化粧シート1に用いられる基材シ
ート層2として紙質系シートの場合には、秤量30〜8
0g/m2 の建材用プリント紙、純白紙、晒または未晒
のクラフト紙、チタン紙等の通常のものや、いわゆる合
成樹脂等を混抄させて層間強度を強化させた薄葉紙(い
わゆる強化プリント紙)、ラテックス等を含浸した含浸
紙等が使用され、電離放射線硬化性樹脂よりなる接着剤
層4が付着浸透し易いように、密度、厚みを十分管理し
て抄造し、表面を平滑にするカレンダーロール加工をし
たものが好ましい。
【0014】また、ポリオレフィン系樹脂フイルムとし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポ
リブタジエン、ポリイソプレン等のポリオレフィンの1
種ないしエチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、
イソプレン等のオレフィンの2種以上の共重合体、ある
いは炭素数が4以上のαオレフィンの共重合体(線状低
密度ポリエチレン)、あるいは、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物等の
樹脂が、コストや加工適性、環境への影響等を考慮する
と好ましく用いられる。ポリオレフィン系樹脂フイルム
の厚さは、任意で特に限定されるものではないが、Vカ
ット加工、ラッピング加工等の後加工性、材料コストな
どからして50〜200μmの範囲が好ましく、また、
ポリオレフィン系樹脂フイルム面を印刷インキや接着樹
脂層との密着性を良くするために、表面濡れ指数が40
ダイン以上にコロナ処理されたものが好ましく用いられ
る。
【0015】絵柄印刷層3は、全面的に印刷を施したベ
タインキ層3aと、例えば、木目柄、石目柄、布目柄、
天然皮革の表面柄、抽象柄等任意の模様を印刷形成した
絵柄インキ層3bが付されており、それらを設けるイン
キのビヒクルとしては公知のものが使用でき、例えばニ
トロセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシ
セルロース等のセルロース誘導体、アルキッド樹脂、ア
クリル系樹脂、アクリルポリオール樹脂、ブチラール樹
脂等からなる単体又は混合体に、必要に応じて、顔料、
染料等の着色剤、体質顔料、可塑剤、安定剤、溶剤等を
適宜混合したものを用いることができる。また、ベタイ
ンキ層3aに着色顔料とともに光輝性顔料を含ませるこ
とも可能であり、さらに、ベタインキ層3aは着色顔料
のみを含ませ、光輝性顔料を含ませることなく構成し、
絵柄インキ層3bに光輝性顔料を含ませるように構成す
ることも可能である。
【0016】接着剤層4は、絵柄印刷層3を設けた基材
シート2に熱可塑性樹脂フイルム5からなる表面保護層
を接着させるための層で、通常用いられる1液硬化型ウ
レタン系樹脂、2液硬化型ウレタン系樹脂、2液混合型
エポキシ系樹脂等の溶剤系の接着剤に比べて、初期接着
力が高く、硬化速度も速くて作業性も良好であり、耐熱
性、耐溶剤性等の物性に優れる電離放射線硬化性樹脂接
着剤が使用に適したものであり、しかも柔軟性や硬度等
の樹脂の物性の調節も容易であり、柔軟な基材を用いた
場合にはシート状の化粧材を効率良く連続生産可能であ
るため好ましいものである。
【0017】接着剤層4として用いる電離放射線硬化性
樹脂は、具体的には、分子中に重合性不飽和結合また
は、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及
び/又はモノマーを適宜混合した、電離放射線により硬
化可能な組成物が用いられる。尚、ここで電離放射線と
は、電磁波または荷電粒子線のうち分子を重合或いは架
橋し得るエネルギー量子を有するものを意味し、通常紫
外線または電子線が用いられる。
【0018】前記プレポリマー、オリゴマーの例として
は不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不
飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポ
リエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレー
ト、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポ
リエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレ
タンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオ
ールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレ
ート類、カチオン重合型エポキシ化合物等が挙げられ
る。
【0019】電離放射線硬化性樹脂に用いるモノマーの
例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレ
ン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エ
チルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸
ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキ
シブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル
類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタク
リル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタク
リル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリル
酸−2−(N、N−ジエチルアミノ)エチル、メタクリ
ル酸−2−(N、N−ジメチルアミノ)エチル、アクリ
ル酸−2−(N、N−ジベンジルアミノ)メチル、アク
リル酸−2−(N、N−ジエチルアミノ)プロピル等の
不飽和酸の置換アミノアルコールエステル類、アクリル
アミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミ
ド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレング
リコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジア
クリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、
ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレング
リコールジアクリレート等の化合物、ジプロピレングリ
コールジアクリレート、エチレングリコールアクリレー
ト、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレ
ングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物、及
び/又は、分子中に2個以上のチオール基を有するポリ
チオール化合物、例えばトリメチロールプロパントリチ
オグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロ
ピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコール
等が挙げられる。
【0020】通常、以上の化合物を必要に応じて1種も
しくは2種以上を混合して用いるが、電離放射線硬化性
樹脂に通常の塗工適性を付与するために、前記プレポリ
マーまたはオリゴマーを5重量%以上、前記モノマー及
びまたはポリチオールを95重量%以下とするのが好ま
しい。
【0021】モノマーの選定に際しては、硬化物の可撓
性が要求される場合は塗工適性上支障のない範囲でモノ
マーの量を少なめにしたり、1官能または2官能アクリ
レートモノマーを用い、比較的低架橋密度の構造とす
る。また、硬化物の耐熱性、耐溶剤性等が要求される場
合には、塗工適性上支障のない範囲でモノマーの量を多
めにしたり、3官能以上のアクリレートモノマーを用い
ることで高架橋密度の構造とすることができる。尚、
1、2官能モノマーと3官能以上のモノマーを混合し塗
工適性と硬化物の物性とを調整することもできる。
【0022】以上のような1官能性アクリレート系モノ
マーとしては、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキ
シルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等が
挙げられる。又、2官能アクリレート系モノマーとして
は、エチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジアクリレート等が、また3官能以上のア
クリレート系モノマーとしては、トリメチロールプロパ
ントリアクリレート、ペンタエリスリトールヘキサアク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
等が挙げられる。
【0023】又、硬化物の可撓性等の物性を調整する為
に前記プレポリマー、オリゴマー、モノマーの少なくと
も1種に対して、以下の様な電離放射線非硬化性樹脂を
1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%混合して用
いることができる。電離放射線非硬化性樹脂としては、
ウレタン系、繊維素系、ポリエステル系、アクリル系、
ブチラール、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹脂を用いる
ことができ、特に可撓性の点から繊維素系、ウレタン
系、ブチラールが好ましい。
【0024】接着剤層4を形成する電離放射線硬化性樹
脂を紫外線又は可視光線で硬化させる場合には、光重合
開始剤を添加する。ラジカル重合性不飽和基を有する樹
脂系の場合の光重合開始剤は、アセトフェノン類、ベン
ゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾ
インメチルエーテル、ミヒラーベンゾイルベンゾエー
ト、ミヒラーケトン、ジフェニルサルファイド、ジベン
ジルジサルファイド、ジエチルオキサイト、トリフェニ
ルビイミダゾール、イソプロピル−N,N−ジメチルア
ミノベンゾエート等を単独又は混合して用いることがで
きる。又、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合
は、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メ
タロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル、フリ
ールオキシスルホキソニウムジアリルヨードシル塩等を
単独又は混合物として用いることができる。尚、これら
光開始剤の添加量は一般に、電離放射線硬化性樹脂10
0重量部にたいして、0.1〜10重量部程度である。
【0025】本発明において用いる電離放射線は、電磁
波または荷電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネ
ルギー量子を有するものを意味し、可視光線、紫外線
(近紫外線、真空紫外線等)X線、電子線、イオン線等
がある。通常は紫外線や電子線が用いられる。紫外線源
としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カ
ーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライ
ドランプ灯の光源が使用できる。紫外線の波長として
は、通常1900〜3800Åの波長域が主として用い
られる。又、電子線源としては、コックロフトワルトン
型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器
型、或いは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型灯の
各種電子線加速器を用い、100〜1000KeV、好
ましくは100〜300KeVのエネルギーをもつ電子
を照射するものを使用できる。電離放射線の照射によ
り、電離放射線硬化性樹脂は架橋重合反応を起こし3次
元の高分子構造に変化する。
【0026】電離放射線硬化性樹脂接着剤の塗工方法
は、グラビアコート、グラビアリバースコート、グラビ
アオフセットコート、スピンナーコート、ロールコー
ト、リバースロールコート、キスコート、ホイラーコー
ト、シルクスクリーンによるベタコート、フローコー
ト、スプレーコート等の公知の塗工手段を用いることが
でき、塗工量としてはドライ時に5〜30g/m2 が適
当である。
【0027】本発明の透明熱可塑性樹脂フイルム5とし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペン
テン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロ
ピレン−ブテン1共重合体、各種オレフィン系熱可塑性
エラストマー等のポリオレフィンが用いられるが、特に
これらの中でもオレフィン系熱可塑性エラストマーフイ
ルムが表面へのエンボス加工適性、ラッピング加工、V
カット加工等の折曲加工適性の点で好ましく、フイルム
の厚さは特に制限されるものではないが、経済性、実用
性、印刷適性から一般には、50〜120μm程度が用
いられる。
【0028】オレフィン系熱可塑性エラストマーとして
は、例えば下記ものが使用できる。 (1)特公平6−23278号公報記載の、(A)ソフ
トセグメントとして、数平均分子量(Mn)が25,0
00以上、且つ、重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比Mw/Mn≦7の沸騰ヘプタン可溶な
アタクチックポリプロピレン10〜90重量%と、
(B)ハードセグメントとして、メルトインデックスが
0.1〜4g/10分の沸騰ヘプタン不可性のアイソタ
クチックポリプロピレン90〜10重量%との混合物か
らなる軟質ポリプロピレン。
【0029】(2)特公昭53−21021号公報記載
の如き、(A)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメ
チルペンテン等のオレフィン重合体(結晶性高分子)を
ハードセグメントとし、これに(B)部分架橋したエチ
レン−プロピレン共重合体ゴム、不飽和エチレン−プロ
ピレン−非共軛ジエン三元共重合体ゴム等のモノオレフ
ィン共重合体ゴムをソフトセグメントとし、これらを均
一に配合し混合してなるオレフィン系エラストマー。な
お、モノオレフィンゴム/オレフィン重合体=50/5
0〜90/10(重量比)の割合で混合する。
【0030】(3)特公昭53−34210号公報記載
の如き、(B)未架橋モノオレフィン共重合体(ソフト
セグメント)と(A)オレフィン系共重合体(結晶性、
ハードセグメント)と架橋剤を混合し、加熱し剪断応力
を加えつつ動的に部分架橋させてなるオレフィン系エラ
ストマー。なお、(B)モノオレフィンゴム/(A)オ
レフィン系共重合体=60/40〜80/20(重量
比)である。
【0031】(4)特公昭56−15741号公報等に
記載の如き、(A)アイソタクチックポリプロピレン、
プロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン−
1共重合体等のペルオキシドと混合・加熱すると分子量
を減じ、流動性を増すペルオキシド分解型オレフィン重
合体(ハードセグメント)と(B)エチレン−プロピレ
ン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共軛ジエン
三元共重合体ゴム等のペルオキシドと混合・加熱するこ
とにより、架橋して流動性が減じるペルオキシド架橋型
モノオレフィン共重合体ゴム(ソフトセグメント)、
(C)ポリイソブチレン、ブチルゴム等のペルオキシド
と混合・加熱しても架橋せず、流動性が不変の、ペルオ
キシド非架橋型炭化水素ゴム(ソフトセグメント兼流動
性改質成分)、及び(D)パラフィン系、ナフテン系、
芳香族系等の鉱物油系軟化剤、とを混合し、有機ペルオ
キシドの存在下で動的に熱処理してなるオレフィン系エ
ラストマー。なお、(A)が90〜40重量部、(B)
が10〜60重量部で、(A)+(B)=100重量部
として、これに、(C)及び/又は(D)が5〜100
重量部の配合比となる。
【0032】(5)特開平2−139232号公報に記
載の如き、エチレン−スチレン−ブチレン共重合体から
なるオレフィン系熱可塑性エラストマー。
【0033】(6)極性基として水酸基又は/及びカル
ボキシル基を持たせた、上記(1)から(5)のオレフ
ィン系熱可塑性エラストマー。例えば、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体等のグラフト重合で水酸基を、ま
た、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の共重合体で
カルボキシル基を導入したオレフィン系熱可塑性エラス
トマーを用いる。これら水酸基、カルボキシル基はどち
らか一方、又は両方を併用してもよく、これら極性基
は、接着性をより向上させる作用を持つ。
【0034】さらに、本発明の他の構成の化粧シート
1’として図2に示すように、前記透明熱可塑性樹脂フ
イルム5の表面に設けられたエンボス凹部6に着色イン
キ7を充填し、しかるのちに艶調整樹脂層8を設ける構
成があり、表面に設けられた凹凸模様のエンボス凹部6
にワイピングにより着色インキ7を充填することで、化
粧シートの意匠効果をより高めたものである。
【0035】エンボス加工は、従来公知のエンボス加工
方法ならばどのような方法も採用でき、例えば、紙質系
基材2と反応性ホットメルト接着剤を塗工した透明熱可
塑性樹脂フイルム5を重ね合わせたままに、通常の熱エ
ンボス機を用いて化粧シート1の表面に凹凸を与えるこ
とができる。エンボス凹部6の深さは表現される模様等
により多少異なるが、特に化粧シート表面に良好な凹凸
感をもたらすためには20〜100μm程度であること
が好ましい。エンボスは木目の導管を表現したもの、抽
象パターン、石目パターン、布目パターン等を用いるこ
とが出来る。
【0036】透明熱可塑性樹脂フイルム5のエンボス凹
部6に充填される着色インキ7としては、塗料ないしイ
ンキが用いられる。例えばセルロース誘導体類、アクリ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等
の合成樹脂類をベヒクルの構成材料とし、ベヒクル中に
着色顔料、体質顔料、可塑剤等を添加してなる塗料ない
しインキが用いられる。使用されるベヒクルとしてはア
クリル系樹脂が好適に用いられる。ワイピング法として
は、ドクターブレード法、ロールコート法等の従来から
用いられているワイピング法のいずれによっても良い。
【0037】艶調整樹脂層8は無色の透明であっても、
あるいは着色透明であっても、さらに艶消しの透明であ
ってもよく、化粧シート表面の光沢度を調整するために
設けるものであるが、表面保護の役割もある。艶調整樹
脂層8は適宜のベヒクルを用いた塗料を塗布する事によ
り形成され、該ベヒクルとしてはポリウレタン系樹脂、
アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂等の熱硬化性樹脂
の1種又は2種以上の混合樹脂を用いることが出来る。
艶調整樹脂層8を形成する塗料には通常、適量の艶消し
剤を分散させて所望の光沢を与えるが、艶消し剤として
は、マイカ、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、ケイ
砂、シラスバルーン等が用いられる。上記塗料の塗布方
法としては、グラビアコート、ロールコート、エアナイ
フコート等の方式が用いられる。
【0038】
【実施例】実施例1 秤量50g/m2 の含浸紙の表面に通常グラビア印刷機
でニトロセルローズ−アルキッド系インキで隠蔽ベタ層
および絵柄印刷層を印刷し印刷化粧シートを得た。次い
で、厚さ80μmの透明ポリプロピレンフイルムの裏面
側にアクリルウレタン系紫外線硬化性樹脂接着剤を厚み
10μmになるように塗工し、前記印刷化粧シートの絵
柄印刷面に対向するように載せ、加熱温度60℃、速度
5m/分、ニップ圧10kg/cm2 の条件で加圧後、
80Wの水銀灯/1灯、5m/分で照射して紫外線硬化
性樹脂接着剤を硬化しダブリング化粧シートを作製し
た。
【0039】実施例2 印刷化粧シートと透明ポリプロピレンフイルムのラミネ
ートにポリエステル系ウレタンアクリレートオリゴマー
30重量部、ビスフェノールA(EO)変性ジアクリレ
ート40重量部、脂肪族ジオール系モノマー30重量部
の混合組成物からなる電子線硬化性樹脂接着剤を厚み1
0μmになるように塗工し、電子線を5Mrad(17
5KV)照射して電子線硬化性樹脂接着剤を硬化した以
外は実施例1と同様にしてダブリング化粧シートを作製
した。
【0040】実施例3 前記実施例1、実施例2で得られたダブリング化粧シー
トの透明ポリプロピレンフイルム面がエンボスロール面
と接するようにして、エンボスロールとシリコンゴムロ
ール間にて圧着しエンボス凹部を有する化粧シートを作
製した。さらに、前記エンボスによる凹部が表面に賦形
された透明ポリプロピレンフイルム面に2液硬化型ウレ
タン系着色インキをロールコート法によって塗工したあ
と、ドクターブレードで凹部以外の部分に付着している
着色インキを除去し、積層シートの表面に形成されてい
るエンボス凹部内に着色インキを充填、固化させた。更
にこのシートの上に2液硬化型ウレタン系艶調整用塗料
を版深60μmのグラビアロールにてコートする事によ
って、高意匠、高加工なダブリングワイピング化粧シー
トを作製した。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上説明したように、紙質系基
材層と透明熱可塑性樹脂フイルムを電離放射線硬化性樹
脂接着剤を介して積層しているために、ラッピング加工
等の2次加工時の加熱温度にも十分対応できる耐熱接着
強度を有することができる。また、接着剤層として用い
られる電離放射線硬化性樹脂は溶剤を含まないので、接
着剤の乾燥工程が不要となり、溶剤の放出がないため作
業環境を悪化することが無く、設備面でも省スペース、
コンパクト化され、高速で連続生産することが出来るた
め生産性が向上する。
【0042】また、化粧シートを形成する透明熱可塑性
樹脂フイルムをオレフィン系熱可塑性エラストマーより
なるものとすることで、適度な柔軟性があり、かつ値段
が安く、表面へのエンボス加工適性、ラッピング加工、
Vカット加工等の2次加工にも適した化粧シート得ら
れ、また、廃材の処理手段として焼却処理を利用するこ
とが出来るようになる。
【0043】透明熱可塑性樹脂フイルムの上面にエンボ
ス加工を施してエンボス凹部を形成し、更にワイピング
により該エンボス凹部に着色インキを充填し、しかるの
ちに艶調整樹脂層を設けた化粧シートとすることによ
り、印刷絵柄と組み合わされ意匠性に優れた化粧シート
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの実施例を示す積層断面図
である。
【図2】本発明の化粧シートの他の実施例を示す積層断
面図である。
【符号の説明】
1、1’ 化粧シート 2 紙質系基材 3 絵柄印刷層 3a ベタインキ層 3b 絵柄インキ層 4 電離放射線硬化性樹脂接着剤層 5 透明熱可塑性樹脂フイルム 6 エンボス凹部 7 着色インキ層 8 艶調整樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01B AK01C AK01G AK03A AK03B AK07 AK25G AK51G AL09B AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C CB00 CB04 DD09B DG10A GB08 GB84 HB21B HB31A JB14G JB16B JL00 JN01B JN21C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートの上面に、絵柄印刷層、接着
    剤層、透明熱可塑性樹脂フイルムが順次積層された積層
    体において、前記接着剤層が電離放射線硬化性樹脂より
    なることを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 前記基材シートが紙質系基材よりなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の化粧シート。
  3. 【請求項3】 前記基材シートがオレフィン系樹脂フイ
    ルムよりなることを特徴とする請求項1に記載の化粧シ
    ート。
  4. 【請求項4】 前記透明熱可塑性樹脂フイルム層がオレ
    フィン系熱可塑性エラストマーよりなることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の化粧シート。
  5. 【請求項5】 前記透明熱可塑性樹脂フイルムの上面に
    エンボス加工を施してエンボス凹部を形成し、更にワイ
    ピングにより該エンボス凹部に着色インキを充填し、し
    かるのちに艶調整樹脂層を設けてなることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の化粧シート。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010234709A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 C I Kasei Co Ltd 化粧シート及びその製造方法
JP2010234708A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 C I Kasei Co Ltd 化粧シート及びその製造方法
KR101003476B1 (ko) 2010-06-07 2010-12-28 (주)두하 친환경 인테리어 시트 및 그 제조 방법

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