JP2000047237A - 導電膜パターンの形成方法及び液晶表示装置の製造方法 - Google Patents
導電膜パターンの形成方法及び液晶表示装置の製造方法Info
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- JP2000047237A JP2000047237A JP10213683A JP21368398A JP2000047237A JP 2000047237 A JP2000047237 A JP 2000047237A JP 10213683 A JP10213683 A JP 10213683A JP 21368398 A JP21368398 A JP 21368398A JP 2000047237 A JP2000047237 A JP 2000047237A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安価で特殊な廃液処理を必要としないITO
膜のエッチング方法、ひいては液晶表示装置の製造方法
を提供することを主たる目的とする。 【解決手段】 絶縁性基板1上にITOからなる第1の
金属膜2を形成し、さらに第1の金属膜2上に選択的に
絶縁性薄膜であるレジストマスク3を形成する。その
後、絶縁性基板1上に、Ti等の第2の金属膜を形成す
る。そして、この状態で酸系のエッチング液を用いて第
2の金属膜4の全面およびレジストマスク3で覆われた
領域以外の第1の金属膜2を電池反応により除去する。
最後にレジストマスク3を除去することにより、所望の
パターンを有するITO膜を得る。
膜のエッチング方法、ひいては液晶表示装置の製造方法
を提供することを主たる目的とする。 【解決手段】 絶縁性基板1上にITOからなる第1の
金属膜2を形成し、さらに第1の金属膜2上に選択的に
絶縁性薄膜であるレジストマスク3を形成する。その
後、絶縁性基板1上に、Ti等の第2の金属膜を形成す
る。そして、この状態で酸系のエッチング液を用いて第
2の金属膜4の全面およびレジストマスク3で覆われた
領域以外の第1の金属膜2を電池反応により除去する。
最後にレジストマスク3を除去することにより、所望の
パターンを有するITO膜を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶表示装置の製造
方法に関するものであり、特に液晶を動作させる画素電
極のパターン形成に関するものである。
方法に関するものであり、特に液晶を動作させる画素電
極のパターン形成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置の1つとして、STN(su
per twisted nematic)型液晶表示装置や、TFT(thi
n film transistor)型液晶表示装置を挙げることがで
きるが、これらの液晶表示装置においては、液晶層を挟
み込む電極として透明電極が用いられている。そこで以
下では、従来の透明電極パターンの形成方法について、
図5に示す透明電極パターン形成工程断面図を参照しな
がら説明する。
per twisted nematic)型液晶表示装置や、TFT(thi
n film transistor)型液晶表示装置を挙げることがで
きるが、これらの液晶表示装置においては、液晶層を挟
み込む電極として透明電極が用いられている。そこで以
下では、従来の透明電極パターンの形成方法について、
図5に示す透明電極パターン形成工程断面図を参照しな
がら説明する。
【0003】まず、図5(a)に示すように、ガラス基
板等の絶縁性透明基板51上にITO膜52を全面に製
膜する。次にITO膜52のパターニングを行うための
レジストパターン形成工程に移る。具体的には、図5
(b)に示すようにITO膜52上全面にレジスト53
を形成した後、選択的に露光を行い、ITO膜52のエ
ッチングにより除去したい領域以外をレジスト53によ
り覆う。その後、図5(c)に示すように、レジスト5
3をマスクとしてドライエッチングやウェットエッチン
グを行ってITO膜52を除去し(図5(d))、その
後レジストを除去することでITOのパターンを得る
(図5(e))。
板等の絶縁性透明基板51上にITO膜52を全面に製
膜する。次にITO膜52のパターニングを行うための
レジストパターン形成工程に移る。具体的には、図5
(b)に示すようにITO膜52上全面にレジスト53
を形成した後、選択的に露光を行い、ITO膜52のエ
ッチングにより除去したい領域以外をレジスト53によ
り覆う。その後、図5(c)に示すように、レジスト5
3をマスクとしてドライエッチングやウェットエッチン
グを行ってITO膜52を除去し(図5(d))、その
後レジストを除去することでITOのパターンを得る
(図5(e))。
【0004】上記のエッチングの方法としては、ヨウ化
水素酸(HI)液化ガスを用いたドライエッチング法や
塩化第2鉄、ヨウ化水素酸(HI)の溶液を用いたウェ
ットエッチング法を挙げることができる。ウェットエッ
チング法は一般的な方法であり、加工性、作業性、廃液
処理性等からヨウ化水素酸が用いられる。一方、次亜リ
ン酸をエッチャントに用いる場合には、その廃液処理設
備が必須であり、ヨウ化水素酸をエッチャントに用いる
場合にはヨウ化水素酸が高価である上、酸化防止の液管
理も必須となる。
水素酸(HI)液化ガスを用いたドライエッチング法や
塩化第2鉄、ヨウ化水素酸(HI)の溶液を用いたウェ
ットエッチング法を挙げることができる。ウェットエッ
チング法は一般的な方法であり、加工性、作業性、廃液
処理性等からヨウ化水素酸が用いられる。一方、次亜リ
ン酸をエッチャントに用いる場合には、その廃液処理設
備が必須であり、ヨウ化水素酸をエッチャントに用いる
場合にはヨウ化水素酸が高価である上、酸化防止の液管
理も必須となる。
【0005】なお、具体的な加工例としては、例えば、
ヨウ化水素酸に次亜リン酸を添加した溶液を50℃に加
熱・保温し、その液中に窒素バブリングで酸化防止を施
しながらITO膜付き基板を浸漬させてエッチングを行
ってやる。
ヨウ化水素酸に次亜リン酸を添加した溶液を50℃に加
熱・保温し、その液中に窒素バブリングで酸化防止を施
しながらITO膜付き基板を浸漬させてエッチングを行
ってやる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年においては液晶表
示装置の表示性能向上への要求が強く、高精細化、大画
面と共に低コスト化が求められており、表示素子を構成
する画素電極材としては一般にITOが用いられている
わけであるが、このITO膜のパターン形成方法として
は、上記したように、ヨウ化水素酸(HI)の液化ガス
を用いたドライエッチング法や、塩化第二鉄、ヨウ化水
素酸(HI)の溶液を用いたウェットエッチング法が挙
げられる。
示装置の表示性能向上への要求が強く、高精細化、大画
面と共に低コスト化が求められており、表示素子を構成
する画素電極材としては一般にITOが用いられている
わけであるが、このITO膜のパターン形成方法として
は、上記したように、ヨウ化水素酸(HI)の液化ガス
を用いたドライエッチング法や、塩化第二鉄、ヨウ化水
素酸(HI)の溶液を用いたウェットエッチング法が挙
げられる。
【0007】ドライエッチング法は高価なエッチングガ
スと排ガス処理の特殊性等から未だ研究レベルとなって
いるため、上記したように一般にはウェットエッチング
によりITO膜のパターニングを行っている。しかしな
がら、ウェットエッチングは高価なエッチング液と液管
理を含む作業性、そしてエッチング液によってはその廃
液処理に特殊設備が必須であることから加工に係る費用
が多くなってしまう。
スと排ガス処理の特殊性等から未だ研究レベルとなって
いるため、上記したように一般にはウェットエッチング
によりITO膜のパターニングを行っている。しかしな
がら、ウェットエッチングは高価なエッチング液と液管
理を含む作業性、そしてエッチング液によってはその廃
液処理に特殊設備が必須であることから加工に係る費用
が多くなってしまう。
【0008】そこで本発明は上記の問題点に鑑み、安価
で特殊な廃液処理を必要としないITO膜のエッチング
方法、ひいては液晶表示装置の製造方法を提供すること
を主たる目的とする。
で特殊な廃液処理を必要としないITO膜のエッチング
方法、ひいては液晶表示装置の製造方法を提供すること
を主たる目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の第1の発明の導電膜パターンの形成方法
は、選択的に絶縁性薄膜が形成された第1の金属膜上に
第2の金属膜を形成した後、前記第2の金属膜をウェッ
トエッチングする工程において、前記第1の金属膜と第
2の金属膜との間に電池反応を生じさせて前記第1の金
属膜をエッチング除去することにより前記絶縁性薄膜と
同形状の第1の金属膜を形成することを特徴とする構成
となっている。
めに本発明の第1の発明の導電膜パターンの形成方法
は、選択的に絶縁性薄膜が形成された第1の金属膜上に
第2の金属膜を形成した後、前記第2の金属膜をウェッ
トエッチングする工程において、前記第1の金属膜と第
2の金属膜との間に電池反応を生じさせて前記第1の金
属膜をエッチング除去することにより前記絶縁性薄膜と
同形状の第1の金属膜を形成することを特徴とする構成
となっている。
【0010】また本発明の第2の発明の導電膜パターン
の形成方法は、絶縁性基板上に第1の金属膜である導電
性透明膜を形成する工程と、前記導電性透明膜上に選択
的に絶縁性薄膜を形成する工程と、前記導電性透明膜及
び前記絶縁性薄膜が形成された前記絶縁性基板上に、前
記導電性透明膜と酸系の電解液中で電池反応を生じる第
2の金属膜を形成する工程と、酸系のエッチング液を用
いて前記第2の金属膜の全面および前記絶縁性薄膜で覆
われた領域以外の前記導電性透明膜を前記導電性透明膜
と前記第2の金属膜間に生じる電池反応により除去する
工程とを有する構成となっている。
の形成方法は、絶縁性基板上に第1の金属膜である導電
性透明膜を形成する工程と、前記導電性透明膜上に選択
的に絶縁性薄膜を形成する工程と、前記導電性透明膜及
び前記絶縁性薄膜が形成された前記絶縁性基板上に、前
記導電性透明膜と酸系の電解液中で電池反応を生じる第
2の金属膜を形成する工程と、酸系のエッチング液を用
いて前記第2の金属膜の全面および前記絶縁性薄膜で覆
われた領域以外の前記導電性透明膜を前記導電性透明膜
と前記第2の金属膜間に生じる電池反応により除去する
工程とを有する構成となっている。
【0011】上記の構成によれば、自然科学現象を利用
することで第2の金属膜のエッチャントで第1の金属膜
をエッチングすることができる。
することで第2の金属膜のエッチャントで第1の金属膜
をエッチングすることができる。
【0012】上記の構成においては、第1の金属膜がI
TOであり、第2の金属膜の電位がTi、Zr、Si、
Al、またはHfを主成分とすることが好ましく、ま
た、絶縁性薄膜が光反応性の有機レジストであることが
好ましい。さらにエッチング液がHF系エッチング液で
あることが好ましい。
TOであり、第2の金属膜の電位がTi、Zr、Si、
Al、またはHfを主成分とすることが好ましく、ま
た、絶縁性薄膜が光反応性の有機レジストであることが
好ましい。さらにエッチング液がHF系エッチング液で
あることが好ましい。
【0013】ITOと第2の金属膜間に介在させエッチ
ングマスと成る縁薄膜に有機レジストを用いることでエ
ッチングマスクの剥離を容易に行うことができる。また
HF系のエッチング液は、安価でかつ特殊な廃液処理を
必要とせずエッチング工程を作業性よくできる。
ングマスと成る縁薄膜に有機レジストを用いることでエ
ッチングマスクの剥離を容易に行うことができる。また
HF系のエッチング液は、安価でかつ特殊な廃液処理を
必要とせずエッチング工程を作業性よくできる。
【0014】また本発明の液晶表示装置の製造方法は、
基板上に液晶層に電圧を印加する透明電極膜を選択的に
形成する液晶表示装置の製造方法であって、絶縁性基板
上に第1の金属膜である導電性透明膜を形成する工程
と、前記導電性透明膜上に選択的に絶縁性薄膜を形成す
る工程と、前記導電性透明膜及び前記絶縁性薄膜が形成
された前記絶縁性基板上に、前記導電性透明膜と酸系の
電解液中で電池反応を生じる第2の金属膜を形成する工
程と、酸系のエッチング液を用いて前記第2の金属膜の
全面および前記絶縁性薄膜で覆われた領域以外の前記導
電性透明膜を前記導電性透明膜と前記第2の金属膜間に
生じる電池反応により除去する工程とを有する構成とな
っている。
基板上に液晶層に電圧を印加する透明電極膜を選択的に
形成する液晶表示装置の製造方法であって、絶縁性基板
上に第1の金属膜である導電性透明膜を形成する工程
と、前記導電性透明膜上に選択的に絶縁性薄膜を形成す
る工程と、前記導電性透明膜及び前記絶縁性薄膜が形成
された前記絶縁性基板上に、前記導電性透明膜と酸系の
電解液中で電池反応を生じる第2の金属膜を形成する工
程と、酸系のエッチング液を用いて前記第2の金属膜の
全面および前記絶縁性薄膜で覆われた領域以外の前記導
電性透明膜を前記導電性透明膜と前記第2の金属膜間に
生じる電池反応により除去する工程とを有する構成とな
っている。
【0015】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下図1及び図
2を参照しながら本発明の導電膜のパターン形成方法に
ついて説明する。なお、以下に示す例では、導電膜とし
て液晶表示装置に用いられるITO膜を例に挙げて説明
を行うこととするが、本発明は、ITO膜等のエッチン
グそのものが容易ではない導電膜のパターン形成方法全
てに有効である。
2を参照しながら本発明の導電膜のパターン形成方法に
ついて説明する。なお、以下に示す例では、導電膜とし
て液晶表示装置に用いられるITO膜を例に挙げて説明
を行うこととするが、本発明は、ITO膜等のエッチン
グそのものが容易ではない導電膜のパターン形成方法全
てに有効である。
【0016】図1は、本発明の導電膜のパターン形成方
法において、ウェットエッチングを行う前と行った後の
形状を示す断面図であり、図2は、本発明における導電
膜のパターン形成工程断面図を示したものである。そこ
で、以下では図2に従い、本発明について説明する。
法において、ウェットエッチングを行う前と行った後の
形状を示す断面図であり、図2は、本発明における導電
膜のパターン形成工程断面図を示したものである。そこ
で、以下では図2に従い、本発明について説明する。
【0017】まず、絶縁性基板(液晶表示装置の場合に
は、ガラス基板等の透明絶縁性基板が相当する)1の表
面に第1の金属膜としての導電性透明膜(ITO膜)2
を全面に製膜する(図2(a)。次に、導電性透明膜2
上に絶縁性薄膜3としての有機レジストによるパターン
膜3をフォトリソ工程を経て形成する(図2(b))。
その後、さらにその上に第2の金属膜4を全面に積層
し、その状態でウェットエッチングを行う。具体的に
は、第2の金属膜4のエッチング液に浸漬させること
で、エッチング液を電解液として第1の金属膜と第2の
金属膜4間に電池反応を生じさせ、第1の金属膜である
導電性透明膜2を第2の金属膜4とともにエッチング除
去する(図2(c))。なお、この時の反応の様子を図
1(b)に示すが、図1(b)における左側が上記の電
池反応に基づいてのエッチング進行状態を示しており、
最終的には右側に示したような構造となる。その結果、
レジストパターンと同形状での導電性透明膜パターンを
得ることができる(図2(d))。最後に、フォトリソ
工程で得たレジストマスクパターン3を剥離することで
任意の導電性透明膜パターンを形状良く得る(図2
(e))。
は、ガラス基板等の透明絶縁性基板が相当する)1の表
面に第1の金属膜としての導電性透明膜(ITO膜)2
を全面に製膜する(図2(a)。次に、導電性透明膜2
上に絶縁性薄膜3としての有機レジストによるパターン
膜3をフォトリソ工程を経て形成する(図2(b))。
その後、さらにその上に第2の金属膜4を全面に積層
し、その状態でウェットエッチングを行う。具体的に
は、第2の金属膜4のエッチング液に浸漬させること
で、エッチング液を電解液として第1の金属膜と第2の
金属膜4間に電池反応を生じさせ、第1の金属膜である
導電性透明膜2を第2の金属膜4とともにエッチング除
去する(図2(c))。なお、この時の反応の様子を図
1(b)に示すが、図1(b)における左側が上記の電
池反応に基づいてのエッチング進行状態を示しており、
最終的には右側に示したような構造となる。その結果、
レジストパターンと同形状での導電性透明膜パターンを
得ることができる(図2(d))。最後に、フォトリソ
工程で得たレジストマスクパターン3を剥離することで
任意の導電性透明膜パターンを形状良く得る(図2
(e))。
【0018】以上のように本実施の形態によれば、IT
O膜専用のエッチング液を用いることなく、その上に選
択的に形成された絶縁膜を介して形成された第2の金属
膜のエッチング液を用いるだけで、容易にITO膜をも
エッチング除去することができる。また、ITO膜と第
2の金属膜間に介在させエッチングマスクと成る縁薄膜
に有機レジストを用いることでエッチングマスクの剥離
が従来のフォトリソ工程における剥離工程で容易に行う
ことができる。
O膜専用のエッチング液を用いることなく、その上に選
択的に形成された絶縁膜を介して形成された第2の金属
膜のエッチング液を用いるだけで、容易にITO膜をも
エッチング除去することができる。また、ITO膜と第
2の金属膜間に介在させエッチングマスクと成る縁薄膜
に有機レジストを用いることでエッチングマスクの剥離
が従来のフォトリソ工程における剥離工程で容易に行う
ことができる。
【0019】上記のエッチング方法における第2の金属
膜及びエッチング液について説明する。
膜及びエッチング液について説明する。
【0020】第1の金属膜として用いるITO膜と、第
2の金属膜との電位相関において、電位が−2V以下の
第2の金属膜を用い、そのエッチング液としてHF系の
エッチャントを用いることで、その液中においてITO
の還元反応を生じさせてITOをエッチングすることが
できる。このような電位が−2V以下の第2の金属膜4
に用いることのできる材料としては下記の表に示すよう
なものを挙げることができ、第1の金属膜としてITO
膜を用いる場合には、これらの材料(Zr、Si、Al
またはHf)やTiを主成分とする第2の金属膜を用い
ることが好ましい。
2の金属膜との電位相関において、電位が−2V以下の
第2の金属膜を用い、そのエッチング液としてHF系の
エッチャントを用いることで、その液中においてITO
の還元反応を生じさせてITOをエッチングすることが
できる。このような電位が−2V以下の第2の金属膜4
に用いることのできる材料としては下記の表に示すよう
なものを挙げることができ、第1の金属膜としてITO
膜を用いる場合には、これらの材料(Zr、Si、Al
またはHf)やTiを主成分とする第2の金属膜を用い
ることが好ましい。
【0021】
【表1】
【0022】またHF系のエッチング液としては、H
F:HNO3:H2OやHF:NH4FやHF:H2O等を
用いることが、安価で特殊な廃液処理を必要としない点
で好ましい。
F:HNO3:H2OやHF:NH4FやHF:H2O等を
用いることが、安価で特殊な廃液処理を必要としない点
で好ましい。
【0023】(実施の形態2)以下本発明実施の形態2
について図3を参照しながら説明する。本実施の形態
は、上記の実施の形態1に記載のITO膜パターンの形
成方法を実際の液晶表示装置(STNやTFTアレイ)
に応用したものである。STNの場合には、一方の絶縁
性基板上に形成される走査線群となる導電性透明膜、ま
たは他方の絶縁性基板上に形成されるデータ線群となる
導電性透明膜を上記の実施の形態1の方法で形成する。
また、TFTの場合には、一方の絶縁性基板上に形成さ
れる画素電極を上記の実施の形態1の方法で形成する。
について図3を参照しながら説明する。本実施の形態
は、上記の実施の形態1に記載のITO膜パターンの形
成方法を実際の液晶表示装置(STNやTFTアレイ)
に応用したものである。STNの場合には、一方の絶縁
性基板上に形成される走査線群となる導電性透明膜、ま
たは他方の絶縁性基板上に形成されるデータ線群となる
導電性透明膜を上記の実施の形態1の方法で形成する。
また、TFTの場合には、一方の絶縁性基板上に形成さ
れる画素電極を上記の実施の形態1の方法で形成する。
【0024】以下では、TFTアレイに応用した場合の
液晶表示装置の製造工程断面図を示す図3を参照しなが
ら本実施の形態を説明する。
液晶表示装置の製造工程断面図を示す図3を参照しなが
ら本実施の形態を説明する。
【0025】まず、TFT5が形成された(工程は略
す)絶縁性基板(ガラス基板等の透明絶縁性基板)1上
に、SD(ソース・ドレイン)電極6を形成し、その後
平坦化膜7を介して画素電極膜2を全面に積層する(図
3(a))。
す)絶縁性基板(ガラス基板等の透明絶縁性基板)1上
に、SD(ソース・ドレイン)電極6を形成し、その後
平坦化膜7を介して画素電極膜2を全面に積層する(図
3(a))。
【0026】次にフォトリソ工程を経て(工程は略
す)、レジストマスク3を選択的に形成した後、第2の
金属膜としてTi膜4を積層する(図3(b))。そし
て、希フッ酸溶液に中に浸漬させることで上記のTi膜
4のエッチングを行う。この時、希フッサ酸を電解液と
して、その液中にTiとITO膜が共存したときTiと
ITOとの電池反応によりITOが還元・分解されエッ
チングされ(図3(c))、ITO膜のパターニングを
行う。つまり、レジストマスク3上のTiはエッチング
され、さらにはレジスト開口部のTi/ITOがエッチ
ングされてレジストパターンと同形状のITOパターン
を得ることができる。最後にレジストマスクは専用剥離
液や発煙硝酸で容易に剥離できることから、本発明によ
れば自然の科学現象を利用することによりTiのエッチ
ャントでITOをエッチングでき、一般的な有機溶剤を
用い容易に加工することができる。
す)、レジストマスク3を選択的に形成した後、第2の
金属膜としてTi膜4を積層する(図3(b))。そし
て、希フッ酸溶液に中に浸漬させることで上記のTi膜
4のエッチングを行う。この時、希フッサ酸を電解液と
して、その液中にTiとITO膜が共存したときTiと
ITOとの電池反応によりITOが還元・分解されエッ
チングされ(図3(c))、ITO膜のパターニングを
行う。つまり、レジストマスク3上のTiはエッチング
され、さらにはレジスト開口部のTi/ITOがエッチ
ングされてレジストパターンと同形状のITOパターン
を得ることができる。最後にレジストマスクは専用剥離
液や発煙硝酸で容易に剥離できることから、本発明によ
れば自然の科学現象を利用することによりTiのエッチ
ャントでITOをエッチングでき、一般的な有機溶剤を
用い容易に加工することができる。
【0027】(実施の形態3)以下本発明実施の形態3
について図4を参照しながら説明する。本実施の形態
は、上記の実施の形態1に記載のITO膜パターンの形
成方法を実際の液晶表示装置に応用したものであり、特
にカラーフィルタ基板上に画素電極であるITO電極を
形成する場合に適用したものであろ。そこで以下では、
その具体例について、図4に示す断面図を参照しながら
説明する。
について図4を参照しながら説明する。本実施の形態
は、上記の実施の形態1に記載のITO膜パターンの形
成方法を実際の液晶表示装置に応用したものであり、特
にカラーフィルタ基板上に画素電極であるITO電極を
形成する場合に適用したものであろ。そこで以下では、
その具体例について、図4に示す断面図を参照しながら
説明する。
【0028】図4に示すようにカラーフィルタが形成さ
れた基板上全面にに更にITO膜からなる画素電極膜を
形成する。ここで、上記の実施の形態1で示したよう
に、画素電極膜上に選択的に有機レジストからなる絶縁
性薄膜を形成し、さらにその上に第2の金属膜であるT
iを全面に形成する。ここまでは、上記の実施の形態1
と同様であるが、本実施の形態では、さらに第2の金属
膜上に選択的にレジストを形成する。選択的にレジスト
を形成するのは、色分離用のパターンが形成される領域
である。
れた基板上全面にに更にITO膜からなる画素電極膜を
形成する。ここで、上記の実施の形態1で示したよう
に、画素電極膜上に選択的に有機レジストからなる絶縁
性薄膜を形成し、さらにその上に第2の金属膜であるT
iを全面に形成する。ここまでは、上記の実施の形態1
と同様であるが、本実施の形態では、さらに第2の金属
膜上に選択的にレジストを形成する。選択的にレジスト
を形成するのは、色分離用のパターンが形成される領域
である。
【0029】このように色分離用のパターンを形成する
領域において、第2の金属膜上に選択的にレジストが形
成された状態で、上記の実施の形態1と同様なエッチン
グを行う。このエッチングにより、第2の金属をエッチ
ングし、それと同時に第2の金属膜/第1の金属膜をエ
ッチングすることができるわけであるが、さらに上記の
第2の金属膜上に形成されたレジストの存在により、第
2の金属膜/レジスト/第1の金属膜を色分離パターン
形成領域に残存させることができる(図4(a))。こ
のとき用いるレジストは耐熱性の良いものを用いること
でアレイ構成膜として残存させるものである。
領域において、第2の金属膜上に選択的にレジストが形
成された状態で、上記の実施の形態1と同様なエッチン
グを行う。このエッチングにより、第2の金属をエッチ
ングし、それと同時に第2の金属膜/第1の金属膜をエ
ッチングすることができるわけであるが、さらに上記の
第2の金属膜上に形成されたレジストの存在により、第
2の金属膜/レジスト/第1の金属膜を色分離パターン
形成領域に残存させることができる(図4(a))。こ
のとき用いるレジストは耐熱性の良いものを用いること
でアレイ構成膜として残存させるものである。
【0030】以上のように本実施の形態によれば、単に
ITO膜のパターニングを容易に行うことができるだけ
でなく、色分離用のパターンも同時に形成することがで
きる。
ITO膜のパターニングを容易に行うことができるだけ
でなく、色分離用のパターンも同時に形成することがで
きる。
【0031】また、他の形態として、図4(b)に示す
ように、レジスト膜に遮光性に優れたブラックレジスト
を用い、第2の金属膜およびそれと同時に第2の金属膜
/第1の金属膜をエッチングした後選択的にレジストを
除去して色分離用のパターン形成域にブラックレジスト
を残存させることもできる。
ように、レジスト膜に遮光性に優れたブラックレジスト
を用い、第2の金属膜およびそれと同時に第2の金属膜
/第1の金属膜をエッチングした後選択的にレジストを
除去して色分離用のパターン形成域にブラックレジスト
を残存させることもできる。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、2種類の
金属膜の組み合わせで自然科学現象を利用することによ
り、安価でかつ特殊な廃液処理を必要とせずエッチング
工程を作業性よくできるとともに、カラーフィルタにお
いては色分離用のパターンをも形成できる。
金属膜の組み合わせで自然科学現象を利用することによ
り、安価でかつ特殊な廃液処理を必要とせずエッチング
工程を作業性よくできるとともに、カラーフィルタにお
いては色分離用のパターンをも形成できる。
【図1】本発明の実施の形態1における導電膜の形成工
程断面図
程断面図
【図2】本発明の実施の形態1における導電膜の形成工
程断面図
程断面図
【図3】本発明の実施の形態2におけるTFTアレイの
製造工程断面図
製造工程断面図
【図4】本発明の実施の形態3におけるカラーフィルタ
基板の断面図
基板の断面図
【図5】従来の導電膜の形成工程断面図
1 絶縁性基板 2 第1の金属膜(ITO) 3 レジストマスク 4 第2の金属膜 5 TFT部 6 SD電極 7 平坦化膜
フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 HA04 JA26 JA29 JA42 JA44 JB13 JB23 JB32 MA05 MA14 MA15 MA16 MA18 MA19 MA20 MA35 MA37 NA25 NA27 NA29 PA08 5C094 AA43 AA44 BA43 EA04 GB01 5F043 AA26 BB18 DD10 DD30 GG04
Claims (6)
- 【請求項1】選択的に絶縁性薄膜が形成された第1の金
属膜上に第2の金属膜を形成した後、前記第2の金属膜
をウェットエッチングする工程において、前記第1の金
属膜と第2の金属膜との間に電池反応を生じさせて前記
第1の金属膜をエッチング除去することにより前記絶縁
性薄膜と同形状の第1の金属膜を形成することを特徴と
する導電膜パターンの形成方法。 - 【請求項2】絶縁性基板上に第1の金属膜である導電性
透明膜を形成する工程と、前記導電性透明膜上に選択的
に絶縁性薄膜を形成する工程と、前記導電性透明膜及び
前記絶縁性薄膜が形成された前記絶縁性基板上に、前記
導電性透明膜と酸系の電解液中で電池反応を生じる第2
の金属膜を形成する工程と、酸系のエッチング液を用い
て前記第2の金属膜の全面および前記絶縁性薄膜で覆わ
れた領域以外の前記導電性透明膜を前記導電性透明膜と
前記第2の金属膜間に生じる電池反応により除去する工
程とを有する導電膜パターンの形成方法。 - 【請求項3】第1の金属膜がITOであり、第2の金属
膜の電位がTi、Zr、Si、Al、またはHfを主成
分とすることを特徴とする請求項1または2に記載の導
電膜パターンの形成方法。 - 【請求項4】絶縁性薄膜が光反応性の有機レジストであ
ることを特徴とする請求項1または2に記載の導電膜パ
ターンの形成方法。 - 【請求項5】エッチング液がHF系エッチング液である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の導電性膜パ
ターンの形成方法。 - 【請求項6】基板上に液晶層に電圧を印加する透明電極
膜を選択的に形成する液晶表示装置の製造方法であっ
て、絶縁性基板上に第1の金属膜である導電性透明膜を
形成する工程と、前記導電性透明膜上に選択的に絶縁性
薄膜を形成する工程と、前記導電性透明膜及び前記絶縁
性薄膜が形成された前記絶縁性基板上に、前記導電性透
明膜と酸系の電解液中で電池反応を生じる第2の金属膜
を形成する工程と、酸系のエッチング液を用いて前記第
2の金属膜の全面および前記絶縁性薄膜で覆われた領域
以外の前記導電性透明膜を前記導電性透明膜と前記第2
の金属膜間に生じる電池反応により除去する工程とを有
することを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10213683A JP2000047237A (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 導電膜パターンの形成方法及び液晶表示装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10213683A JP2000047237A (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 導電膜パターンの形成方法及び液晶表示装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000047237A true JP2000047237A (ja) | 2000-02-18 |
Family
ID=16643262
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10213683A Pending JP2000047237A (ja) | 1998-07-29 | 1998-07-29 | 導電膜パターンの形成方法及び液晶表示装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000047237A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7442652B2 (en) | 2002-02-04 | 2008-10-28 | Nec Electronics Corporation | Method for removing contamination and method for fabricating semiconductor device |
EP2157162A1 (en) | 2008-08-13 | 2010-02-24 | The Procter and Gamble Company | Particulate bleaching composition comprising enzymes |
EP2447362A2 (en) | 2002-03-27 | 2012-05-02 | Kao Corporation | Alkaline cellulase variants |
WO2013131964A1 (en) | 2012-03-07 | 2013-09-12 | Novozymes A/S | Detergent composition and substitution of optical brighteners in detergent compositions |
-
1998
- 1998-07-29 JP JP10213683A patent/JP2000047237A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7442652B2 (en) | 2002-02-04 | 2008-10-28 | Nec Electronics Corporation | Method for removing contamination and method for fabricating semiconductor device |
EP2447362A2 (en) | 2002-03-27 | 2012-05-02 | Kao Corporation | Alkaline cellulase variants |
EP2157162A1 (en) | 2008-08-13 | 2010-02-24 | The Procter and Gamble Company | Particulate bleaching composition comprising enzymes |
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