JP2000044571A - ミルベマイシン類の13―エステル誘導体の製造法 - Google Patents
ミルベマイシン類の13―エステル誘導体の製造法Info
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Abstract
ル誘導体の安全で効率のよい製造法を提供すること。 【解決手段】上記左の一般式(II)で表される14、
15−エポキシ−5−ケトミルベマイシン誘導体をシリ
ル化剤で処理後、生成物を単離せず、酸の存在下で置換
酢酸と反応させることからなる上記右の一般式(I)で
表わされ5−ケト−13−エステルミルベマイシン誘導
体の製造法を提供すること。
Description
はsec-ブチル基を示す。]で表わされるミルベマイシン
類の5−ケト−13−エステル化合物の製造法に関す
る。
シン誘導体が殺虫活性や駆虫作用を有することは、例え
ば、特開平1−104078号公報、特開平5−255
343号公報及び特開平8−259570号公報等に開
示されている。
体の製造法に関しては、大別して下記に示す(イ)及び
(ロ)の方法が知られている。 (イ)13−ヒドロキシ−5−ケトミルベマイシン類
を、カルボン酸又はその反応性誘導体と反応させてエス
テル化する方法:該製造法は、例えば、特開平1−10
4078号公報及び特開平5−255343号公報に開
示されている。該製造法の出発原料は、13−ヒドロキ
シ−5−ケトミルベマイシン類である。特開昭61−1
03884号公報には、該出発原料の製造法が記載され
ている。該公報記載の方法は、第一に、収率が50%以
下であること、第二に、毒性を有する二酸化セレンが廃
棄物中に含まれること、第三に、出発原料である13−
ヒドロキシ−5−ケトミルベマイシン類は一般に入手が
困難であること等の問題点を有する。 (ロ)△13、14−15−ヒドロキシ−5−ケトミル
ベマイシン類を、酸触媒の存在下、カルボン酸と反応さ
せてエステル化する方法。
43号公報及び特開平8−259570号公報に開示さ
れている。該製造法の出発原料は、△13、14−15
−ヒドロキシ−5−ケトミルベマイシン類である。特開
昭60−158191号公報には、該出発原料の製造法
が記載されている。該公報記載の方法は、第一に、2つ
の反応生成物を生じ、化合物のみを選択的に生成し得な
いこと、第二に、収率が約50%以下であること、第三
に、反応の試薬として毒性及び爆発性が強いアジ化水素
酸を用いるので危険を伴うこと、第四に、出発原料であ
る△13、14−15−ヒドロキシ−5−ケトミルベマ
イシン類は入手が困難であること等の問題点を有する。
ミルベマイシン類の5−ケト−13−エステル中間体の
新しい製造法の確立が求められていた。
式(I)で表わされるミルベマイシン類の13−エステ
ル誘導体の製造法について鋭意検討した結果、14、1
5−エポキシ−5−ケトミルベマイシン誘導体をシリル
化剤でエポキシ体を開環したのち、単離又は精製せず強
力な酸の存在下でカルボン酸と反応させることにより、
ミルベマイシン類の5−ケト−13−エステル誘導体を
安全且つ効率よく製造する方法を見出し、本発明を完成
した。
(1)下記の一般式(II)
はsec-ブチル基を示し、R2は水素原子又はトリメチル
シリル基を示す。]で表わされる14、15−エポキシ
−5−ケトミルベマイシン化合物をシリル化剤と反応さ
せて下記の一般式(III)
はsec-ブチル基を示し、R2は水素原子又はトリメチル
シリル基を示し、R3は水素原子又は式:SiR4R5R6
(式中、R4、R5及びR6はそれぞれ独立して、C1乃至
C6アルキル基を示す)で表わされる基を示す。]で表
わされる中間体化合物を得たのち、該中間体化合物を単
離又は精製せず、酸の存在下で2−メトキシイミノ−2
−フェニル酢酸と反応させることからなる下記の一般式
(I)
はsec-ブチル基を示す。]で表わされるミルベマイシン
類の5−ケト−13−エステル誘導体の製造法、及び、
(2)(1)記載の製造法において、一般式(III)
で表わされる化合物のR 3がトリメチルシリル基である
製造法、に関する。
ン類の14,15−エポキシ体(特開平6−22006
8号公報参照)を出発物質として用い、前記一般式(I
I)で表わされる化合物から前記一般式(III)で表
わされる中間体化合物に導く第1工程と、前記一般式
(III)で表わされる中間体化合物から前記一般式
(I)で表わされる化合物に導く第2工程からなる。
記一般式(II)で表わされる化合物及び前記一般式
(III)で表わされる中間体化合物において、R1は
メチル基、エチル基、イソプロピル基又はsec-ブチル基
であり、好適にはメチル基又はエチル基であり、より好
適にはエチル基である。
(式中、R1はメチル基、エチル基、イソプロピル基又
はsec-ブチル基を示し、R2は水素原子又はトリメチル
シリル基を示し、R3は水素原子又は式:SiR4R5R6
(式中、R4、R5及びR6はそれぞれ独立して、C1乃至
C6アルキル基を示す)で表わされる基を示す。)は、
特開平6−220068号公報に開示されたミルベマイ
シン誘導体でる。
中のR3置換基の一つに挙げられた式:SiR4R5R
6(式中、R4、R5及びR6はそれぞれ独立して、C1乃
至C6アルキル基を示す)において、「C1乃至C6アル
キル基」とは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブ
チル基又はt−ブチル基であり、好適にはメチル基であ
る。 (第1工程)第1工程は、前記一般式(II)で表わさ
れる化合物のエポキシ基をシリル化剤及び塩基の存在下
で開環し前記一般式(III)で表わされるアリルアル
コール誘導体に変換する工程である。
リアルキル置換シリルトリフルオロメタンスルホネート
[CF3SO2OSiR4R5R6(式中、R4、R5及びR6
はそれぞれ独立して、C1乃至C6アルキル基を示す)]
等が挙げられ、例えば、トリメチルシリルトリフルオロ
メタンスルホネート、トリエチルシリルトリフルオロメ
タンスルホネート、トリイソプロピルシリルトリフルオ
ロメタンスルホネート又はt−ブチルジメチルシリルト
リフルオロメタンスルホネート等であり、好適にはトリ
メチルシリルトリフルオロメタンスルホネート又はt−
ブチルジメチルトリフルオロメタンスルホネートであ
り、より好適にはトリメチルシリルトリフルオロメタン
スルホネートである。
囲は、通常、下限が1.0乃至1.2モル当量、上限が
2.0乃至10モル当量であり、好適な範囲は1.2乃
至5.0モル当量であリ、より好適な範囲は1.2モル
当量乃至3.0モル当量である。このような量のシリル
化剤は、必要ならば、複数回に分けて反応系に添加する
こともできる。
害しない塩基であれば特に限定されないが、例えば、ト
リエチルアミン、トリブチルアミン、ジエチルイソプロ
ピルアミン、ピリジン、2,6−ルチジン、2,6−ジ
−t−ブチルピリジン、1、4−ジアザビシクロ[2、
2、2]オクタン、1、8−ジアザビシクロ[5、4、
0]−7−ウンデセンのような有機アミン類;リチウム
ジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリ
ル)アミドのようなアミド類;ナトリウム、リチウムの
ようなアルカリ金属類;水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムのようなアルカリ金属塩基等であり、好適にはトリ
エチルアミン、トリブチルアミン、ジエチルイソプロピ
ルアミン、ピリジン、2,6−ルチジン、2,6−ジ−
t−ブチルピリジン、1、4−ジアザビシクロ[2、
2、2]オクタン、1、8−ジアザビシクロ[5、4、
0]−7−ウンデセンのような有機アミン類であり、よ
り好適には2、6−ルチジンである。
化剤の使用量等に依存するが、通常シリル化剤に対し、
その範囲は、下限が1.0乃至2.0モル当量、上限が
6.0乃至10モル当量であり、好適な範囲は2.0乃
至6.0モル当量である。
び生成物を安定に溶解し且つ反応を阻害しない溶媒であ
れば特に限定されないが、例えば、n−ヘキサン、シク
ロヘキサン、メチルシクロへキサン、石油エーテル、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンのような炭化水素類;クロ
ロホルム、塩化メチレン、1、2−ジクロロエタンのよ
うなハロゲン化炭化水素類;エチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、1、4−ジオキサン、ジメトキシエタンの
ようなエーテル類;酢酸エチル、酢酸プロピルのような
エステル類;N、N−ジメチルホルムアミド、N,N−
ジメチルアセタミドのようなアミド類;ジメチルスルホ
キシドのようなスルホキシド類;アセトニトリル、プロ
ピオニトリルのような二トリル類、又はこれらから選ば
れる二つ以上を含む混合物を挙げることができ、好適に
はメチルシクロヘキサン、トルエン等、ハロゲン化炭化
水素のような炭化水素類;塩化メチレンのようなハロゲ
ン化炭化水素類、又はこれらから選ばれる二つ以上を含
む混合物であり、より好適にはメチルシクロヘキサン、
塩化メチレン又はこれらの混合物である。
0℃、上限が50乃至100℃であり、好適な範囲は−
30乃至50℃である。
シリル化剤、塩基及び溶媒等に依存するが、その範囲
は、下限が1時間、上限が2乃至12時間であり、好適
な範囲は1乃至2時間である。
ら、前記一般式(III)で表わされる中間体化合物を
採取することができる。例えば、反応終了後、反応液を
1規定塩酸、水、炭酸水素ナトリウム水溶液及び水の順
で、分液ロートを用いた液−液分配により洗浄し、濃縮
により溶媒を留去して得られる。。濃縮法としては、通
常液体を濃縮する方法であれば特に限定されないが、例
えば、風乾、常圧濃縮、減圧濃縮及び蒸留等であり、好
適には減圧濃縮である。減圧濃縮は、ポンプ、ロータリ
ーエバポレータ、該エバポレータ用フラスコ及び水浴式
恒温槽等を組合わせて行うことができ、化合物を該フラ
スコ中に乾固された状態で得ることができる。得られた
中間体化合物は、単離又は精製せずに次の工程に使用す
ることができる。 (第2工程)第2工程は、第1工程で得た前記一般式
(III)で表わされる中間体化合物を、酸の存在下、
2−メトキシイミノ−2−フェニル酢酸と反応させ、前
記一般式(I)で表わされるミルベマイシン類の5−ケ
ト−13−エステル誘導体を製造する工程である。
−フェニル酢酸の量の範囲は、下限が1乃至1.5モル
当量、上限が2乃至20モル当量であり、好適な範囲は
1.5乃至2モル当量である。
応に使用される酸であれば特に限定されないが、例え
ば、硫酸、塩酸のような無機酸、又はトリフルオロ酢
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン
酸、パラクロロベンゼンスルホン酸のような有機酸を挙
げることができ、好適にはトリフルオロ酢酸、トリフル
オロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラクロ
ロベンゼンスルホン酸のような有機酸であり、より好適
にはトリフルオロメタンスルホン酸である。
存するが、その範囲は、下限が0.01乃至0.1モル
当量、上限が0.8乃至0.9モル当量であり、好適な
範囲は0.1乃至0.8モル当量である。
と、反応を促進することがある。本発明の製造法におい
ても、必要に応じ、このような無機化合物の粉末を添加
してもよい。無機化合物としては、通常反応を促進する
ために添加する無機化合物であれば特に限定されない
が、例えば、トリフルオロメタンスルホン酸銅、沃化第
一銅、沃化亜鉛、沃化コバルト、沃化ニッケルのような
金属塩、セライト、シリカゲル、アルミナ等を挙げるこ
とができ、好適にはトリフルオロメタンスルホン酸銅、
沃化第一銅のような銅塩であり、より好適には沃化第一
銅である。
び生成物を安定に溶解し且つ反応を阻害しない溶媒であ
れば特に限定はないが、例えば、n−ヘキサン、石油エ
ーテル、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベン
ゼン、トルエン、キシレンのような炭化水素類;塩化メ
チレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルムのよう
なハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピルの
ようなエステル類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、ジメトキシエタンのようなエーテル
類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘ
キサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類;ジメ
チルスルホキシドのようなスルホキシド類:アセトニト
リル、プロピオニトリルのようなニトリル類;又はこれ
らから選ばれる二つ以上を含む混合物等を挙げることが
でき、好適には石油エーテル、シクロヘキサン、メチル
シクロヘキサン、トルエンのような炭化水素類;塩化メ
チレン、1,2−ジクロロエタンのようなハロゲン化炭
化水素類;又はこれらから選ばれる二つ以上を含む混合
物であり、より好適にはメチルシクロヘキサン、塩化メ
チレン又はこれらの混合物である。
℃、上限が50乃至100℃であり、好適には0乃至5
0℃である。
酸、溶媒及び無機添加物等に依存するが、その範囲は、
下限が5乃至10分、上限が5乃至10時間であり、好
適には10分乃至5時間である。
る目的化合物は、反応混合物から常法に従って採取する
ことができる。例えば、反応終了後、反応液を水、炭酸
水素ナトリウム水溶液及び水の順で、分液ロートを用い
た液−液分配により洗浄し、濃縮により溶媒を留去する
ことによって得られる。濃縮法は、通常液体を濃縮する
方法であれば特に限定されないが、例えば、風乾、常圧
濃縮、減圧濃縮及び蒸留等であり、好適には減圧濃縮で
ある。減圧濃縮により、前述の通り、化合物を乾固され
た状態で得ることができる。
わされる目的化合物は、必要ならば、カラムクロマトグ
ラフィ−等の手段を用いてさらに精製することができ
る。
填する担体としては、通常有機化合物を精製するのに用
いられる担体であれば特に限定されないが、例えば、シ
リカゲル、C18逆相ゲル、アルミナ、活性炭等を挙げ
ることができ、好適にはシリカゲルである。
ラフィー法による定量的分析法に基づいて追跡すること
ができる。該定量的分析法は、化合物の純度の測定にも
適用することができる。
に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。 実施例1.13−(α−メトキシイミノフェニルアセト
キシ)−5−ケトミルベマイシンA4の製造 (第1工程)14,15−エポキシ−5−ケトミルベマ
イシンA4 0.92g(1.67ミリモル)を、塩化メチレン
1.5ml及びメチルシクロヘキサン10.9mlの混
合溶媒に溶解させ、窒素気流下0乃至5℃で、2、6−
ルチジン1.16ml(9.96ミリモル)を加え、1時間撹拌
した。これにトリメチルシリルトリフルオロメタンスル
ホネート0.64ml(3.33ミリモル)を加え、0乃至5℃
で1時間攪拌した。さらに、トリメチルシリルトリフル
オロメタンスルホネート0.32ml(1.67ミリモル)を加
え、0乃至5℃で1時間攪拌した。反応液を水、10%
硫酸水溶液、水、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水の
順で液−液分配法により洗浄し、エバポレータを用いた
減圧濃縮により、中間体化合物の粗生成物1.42gを
得た。その粗生成物を精製せず、次の第2工程に用い
た。 (第2工程)中間体化合物の粗生成物1.42gを塩化
メチレン10mlに溶解させ、α−メトキシイミノフェ
ニル酢酸511mg(2.85ミリモル)とトリフルオロメタン
スルホン酸0.063ml(0.71ミリモル)を含む塩化メチ
レン溶液15mlに、アルゴン気流下0乃至5℃で滴下
し、0乃至5℃で3時間撹拌した。反応液を水、5%炭
酸水素ナトリウム水溶液、水の順で液−液分配法により
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、エバポレータを用
いた減圧濃縮により溶媒を留去した。
液(90:10)に溶解させ、n−ヘキサン−酢酸エチ
ル混合溶液(90:10)で平衡化したシリカゲルカラ
ムに添加し、該カラムに化合物を吸着させ、n−ヘキサ
ン−酢酸エチル混合溶液のステップワイズグラジエント
(酢酸エチルをn−ヘキサン中で10乃至50%迄、1
0%ずつ段階的に増加させる。)で溶出し、目的化合物
を含む溶出画分をエバポレータを用いた減圧濃縮により
溶媒を留去し、目的化合物0.99g(82.1%)を
得た。 実施例2.13−(α−メトキシイミノフェニルアセト
キシ)−5−ケトミルベマイシンA4の製造 (第1工程)14,15−エポキシ−5−ケトミルベマ
イシンA4 4.60g(8.4ミリモル)を塩化メチレン
7.5ml及びメチルシクロヘキサン54.5mlの混
合溶媒に溶解させ、窒素気流下0乃至5℃で、2、6−
ルチジン5.80ml(49.8ミリモル)を加え、1時間撹拌
した。これにトリメチルシリルトリフルオロメタンスル
ホネート3.2ml(16.7ミリモル)を加え、0乃至5℃で
1時間攪拌した。さらに、トリメチルシリルトリフルオ
ロメタンスルホネート1.60ml(8.3ミリモル)を加
え、0乃至5℃で1時間攪拌した。反応液を水、10%
硫酸水溶液、水、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水の
順で液−液分配法により洗浄し、エバポレータを用いた
減圧濃縮により、中間体化合物の粗生成物7.10gを
得た。その粗生成物を精製せず、次の第2工程に用い
た。 (第2工程)中間体化合物の粗生成物7.10gとα−
メトキシイミノフェニル酢酸2.55g(14.3ミリモル)を
塩化メチレン100mlに溶解させ、トリフルオロメタ
ンスルホン酸0.32ml(0.71ミリモル)をアルゴン気流
下0乃至5℃で滴下し、0乃至5℃で5時間撹拌した。
反応液を水、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順で
液−液分配法により洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
後、エバポレータを用いた減圧濃縮により溶媒を留去し
た。
液(90:10)に溶解させ、n−ヘキサン−酢酸エチ
ル混合溶液(90:10)で平衡化したシリカゲルカラ
ムに添加し、該カラムに化合物を吸着させ、n−ヘキサ
ン−酢酸エチル混合溶液のステップワイズグラジエント
(酢酸エチルをn−ヘキサン中で10乃至50%迄、1
0%ずつ段階的に増加させる。)で溶出し、目的化合物
を含む溶出画分をエバポレータを用いた減圧濃縮により
溶媒を留去し、目的化合物5.06g(84.0%)を
得た。 実施例3.13−(α−メトキシイミノフェニルアセト
キシ)−5−ケトミルベマイシンA3の製造 (第1工程)14,15−エポキシ−5−ケトミルベマ
イシンA3 15.5g(28.6ミリモル)を、塩化メチレン
26.0ml及びメチルシクロヘキサン187.5ml
の混合溶媒に溶解させ、窒素気流下0乃至5℃で、2、
6−ルチジン20.0ml(171.4ミリモル)を加え、1時
間撹拌した。さらに、トリメチルシリルトリフルオロメ
タンスルホネート11.0ml(57.1ミリモル)を加え、0
乃至5℃で1時間攪拌した。さらに、トリメチルシリル
トリフルオロメタンスルホネート2.3ml(11.9ミリモ
ル)を加え、0乃至5℃で1時間攪拌した。反応液を
水、10%硫酸水溶液、水、5%炭酸水素ナトリウム水
溶液、水の順で液−液分配法により洗浄し、エバポレー
タを用いた減圧濃縮により、中間体化合物の粗生成物1
9.7gを得た。その粗生成物を精製せず、次の第2工
程に用いた。 (第2工程)中間体化合物の粗生成物19,7gとα−
メトキシイミノフェニル酢酸9.14g(51.1ミリモル)を
塩化メチレン105mlとメチルシクロヘキサン245
mlの混合溶媒に溶解させ、トリフルオロメタンスルホ
ン酸1.13ml(12.8ミリモル)をアルゴン気流下0乃至
5℃で滴下し、0乃至5℃で3時間30分撹拌した。反
応液を水、5%炭酸水素ナトリウム水溶液、水の順で液
−液分配法により洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、
エバポレータを用いた減圧濃縮により溶媒を留去した。
液(90:10)に溶解させ、n−ヘキサン−酢酸エチ
ル混合溶液(90:10)で平衡化したシリカゲルカラ
ムに添加し、該カラムに化合物を吸着させ、n−ヘキサ
ン−酢酸エチル混合溶液のステップワイズグラジエント
(酢酸エチルをn−ヘキサン中で10乃至50%迄、1
0%ずつ段階的に増加させる。)で溶出し、目的化合物
を含む溶出画分をエバポレータを用いた減圧濃縮により
溶媒を留去し、目的化合物17.3g(86%)を得
た。
(I)で表わされるミルベマイシン類の5−ケト−13
−エステル誘導体を効率よく製造することができた。
を特開平6−220068号公報又は特開平8−259
570号公報記載の方法に順じて還元反応を行うことに
より、優れた殺虫活性を有する下記一般式(IV)
はsec-ブチル基を示し、R7は水素原子又は低級アルキ
ル基を示し、Aは置換可複素環基又は置換可C6乃至C
10アリール基を示し、m及びnはそれぞれ独立して0又
は1を示し、同時に0であることはない。]で表わされ
る特開平8−259570号公報記載の化合物を得るこ
とができるので、本発明の製造法は前記一般式(IV)
で表わされる化合物を工業的に製造するために有用であ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】下記の一般式(II) 【化1】 [式中、R1はメチル基、エチル基、イソプロピル基又
はsec-ブチル基を示し、R2は水素原子又はトリメチル
シリル基を示す。]で表わされる14、15−エポキシ
−5−ケトミルベマイシン化合物をシリル化剤と反応さ
せて下記の一般式(III) 【化2】 [式中、R1はメチル基、エチル基、イソプロピル基又
はsec-ブチル基を示し、R2は水素原子又はトリメチル
シリル基を示し、R3は水素原子又は式:SiR4R5R6
(式中、R4、R5及びR6はそれぞれ独立して、C1乃至
C6アルキル基を示す)で表わされる基を示す。]で表
わされる中間体化合物を得たのち、該中間体化合物を単
離又は精製せず、酸の存在下で2−メトキシイミノ−2
−フェニル酢酸と反応させることからなる下記の一般式
(I) 【化3】 [式中、R1はメチル基、エチル基、イソプロピル基又
はsec-ブチル基を示す。]で表わされるミルベマイシン
類の5−ケト−13−エステル誘導体の製造法。 - 【請求項2】請求項1記載の製造法において、一般式
(III)で表わされる化合物のR3がトリメチルシリ
ル基である製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14303499A JP4499847B2 (ja) | 1998-05-25 | 1999-05-24 | ミルベマイシン類の13−エステル誘導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10-142492 | 1998-05-25 | ||
JP14249298 | 1998-05-25 | ||
JP14303499A JP4499847B2 (ja) | 1998-05-25 | 1999-05-24 | ミルベマイシン類の13−エステル誘導体の製造法 |
Publications (2)
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JPH09143183A (ja) * | 1995-09-22 | 1997-06-03 | Sankyo Co Ltd | 13位にオキシム基を含んだ置換基を有する殺虫性ミルベマイシン誘導体 |
-
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- 1999-05-24 JP JP14303499A patent/JP4499847B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
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JPH06220068A (ja) * | 1992-09-01 | 1994-08-09 | Sankyo Co Ltd | 13−エーテル置換ミルベマイシン誘導体の新規中間体 |
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JP2002121195A (ja) * | 2000-10-12 | 2002-04-23 | Sankyo Co Ltd | 13位置換ミルベマイシン誘導体の製造法 |
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