JP2000043202A - 光学用シート - Google Patents
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Abstract
特定の処理を行った後、さらにその上から特定の硬化層
を設けてから、その硬化層の上に透明電極を設けること
により、ベース層と硬化層との間の強力な密着力が得ら
れ、その硬化層と透明電極との間の密着性も良好である
光学用シートを提供することを目的とする。 【解決手段】 電気的表面処理を施してあるノルボルネ
ン系樹脂フィルム(1) の処理面に、脂環式エポキシ樹脂
を少なくとも一部含む活性エネルギー線硬化型エポキシ
樹脂の硬化層(2) が設けられ、さらにその硬化層(2) 上
に透明電極(3) が設けられた層構成を有する光学用シー
トである。この光学用シートは、タッチパネルまたは高
分子強誘電液晶ディスプレイのための透明電極付き基板
として特に好適である。
Description
分子強誘電液晶ディスプレイをはじめとする透明電極付
き光学用基板として有用な光学用シートに関するもので
ある。
ァスポレオレフィンフィルム)は、透明性が高いこと、
レターデーション値が小さいこと(複屈折が小さいこ
と)、耐溶剤性を有することなどの性質を有するため、
光学用シートとしての利用が期待できる。
の利用については、たとえば、「プラスチックス、19
87年7月号(Vol. 38, No. 7)」の41〜44頁に、
アモルファスポリオレフィンに関する「ポリオレフィン
系樹脂−光ディスク用新規ポリマー“APO”」と題す
る記事が掲載されており、また「機能材料、94年12
月号 (Vol. 14, No. 12)」の40〜51頁に、「ART
ONの透明導電フィルムへの応用」と題する記事が掲載
されている。
塑性飽和ノルボルネン系樹脂シートを延伸配向してなる
フィルムを複屈折性層として有する液晶ディスプレイ用
位相板につき開示がある。
偏光膜の少なくとも一面に熱可塑性飽和ノルボルネン系
樹脂シートを保護層として積層した液晶ディスプレイ用
偏光フィルムにつき開示がある。
または外的架橋手段を講じることにより架橋化されたノ
ルボルネン系樹脂フィルムからなる光学用シートが示さ
れている。この光学用シート上には、有機または無機の
耐透気性層、架橋性樹脂硬化物層などを設けることもで
きる。この光学用シートは、たとえば、液晶表示素子を
構成する液晶セルの電極基板、偏光素膜の保護板、位相
差素膜の保護板、偏光板兼用の電極基板、位相板兼用の
電極基板、タッチパネル用の透明電極付きフィルム(偏
光板の上だけでなく偏光板の下に積層して用いるものを
含む)、CRT用電磁波シールド板、バックライト、導
光板、カラーフィルター、光カード、光テープ、光ディ
スクなどの用途に有用であるとの記載もある。
式アクリレート成分、エラストマーおよび光重合開始剤
からなる紫外線硬化性組成物が示されており、この紫外
線硬化性組成物は、熱可塑性樹脂(特に熱可塑性ノルボ
ルネン系樹脂)成形品と被着体とを接着する紫外線硬化
性の接着剤として用いられることが示されている。熱可
塑性樹脂成形品と被着体との接着とは、レンズ、プリズ
ムと金属性枠との接着、光学ディスク基板と金属ハブと
の接着などである。接着性を向上させるために、成形品
の接着面に表面改質処理(コロナ放電処理、プラズマ処
理、電子線照射処理、紫外線照射処理、薬品処理等)や
プライマー処理を施してもよいことについても記載があ
る。
脂フィルム上にハードコート層を設けることが記載され
ている。
(文献1)には、熱可塑性ノルボルネン系樹脂で形成さ
れた基材の表面にシリコーン系ハードコート層を有する
成形品が示されている。成形品の例は、窓ガラスやガラ
ス扉のガラス代替、眼鏡類、自動車部品(ミラー等)な
どである。基材の表面の改質をエネルギー線照射処理
(コロナ放電処理、プラズマ処理、電子線照射処理、紫
外線照射処理等)により行うことができることについて
も記載がある。
2)には、(メタ)アクリロイル基を有する多官能性モ
ノマーと(メタ)アクリル酸エステル系モノマーと光重
合開始剤とからなる紫外線硬化型組成物を硬化させたハ
ードコート層を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂成形
品が示されている。成形品の用途は、たとえば光学用途
である。
は、熱可塑性ノルボルネン系樹脂の基材にシリコーン系
ハードコート層を形成しており、上記の文献2において
は熱可塑性ノルボルネン系樹脂の成形品にアクリル系ハ
ードコート層を形成しているが、基材であるノルボルネ
ン系樹脂とこれらのハードコート層との間の密着性に
は、なお改良の余地がある。
の上から透明電極を形成することについては開示がない
が、上記のように文献1、2にあっては、土台となるハ
ードコート層の密着性自体の点で必ずしも満足のいく状
態にないため、たとえそのようなハードコート層の上か
ら透明電極を形成することを考えたとしても、透明電極
との密着性もやはり多くは期待でない。
フィルム上にITOなどの透明電極を形成することにつ
き検討を行っていたが、本来極性の小さいノルボルネン
系樹脂フィルム上に密着力のある透明電極を形成するこ
とは容易ではなかった。
ースとなるノルボルネン系樹脂フィルムに特定の処理を
行った後、さらにその上から特定の硬化層を設けてか
ら、その硬化層の上に透明電極を設けることにより、ベ
ース層と硬化層との間の強力な密着力が得られ、その硬
化層と透明電極との間の密着性も良好である光学用シー
トを提供することを目的とするものである。
は、電気的表面処理を施してあるノルボルネン系樹脂フ
ィルム(1) の処理面に、脂環式エポキシ樹脂を少なくと
も一部含む活性エネルギー線硬化型エポキシ樹脂の硬化
層(2) が設けられ、さらにその硬化層(2) 上に透明電極
(3) が設けられた層構成を有することを特徴とするもの
である。
ボルネン系樹脂としては、たとえば、ノルボルネン系モ
ノマーの開環(共)重合体、その水素添加物、ノルボル
ネン系モノマーの付加型重合体、ノルボルネン系モノマ
ーとオレフィン系モノマーと付加型共重合体などがあげ
られる。
ノルボルネン、ノルボルネンのアルキルまたは/および
アルキリデン置換体(5−メチル−2−ノルボルネン、
5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノ
ルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−エチ
リデン−2−ノルボルネン等)、これらのハロゲン等の
極性基置換体、ジシクロペンタジエン、2,3−ジヒド
ロジシクロペンタジエン、ジメタノオクタヒドロナフタ
レンまたはそのアルキルまたは/およびアルキリデン置
換体あるいはハロゲン等の極性基置換体、シクロペンタ
ジエンとテトラヒドロインデン等との付加物、シクロペ
ンタジエンの3〜4量体などがあげられる。
成形性を考慮して、数平均分子量(トルエン溶媒による
GPC法で測定)がたとえば25000〜100000
程度、好ましくは30000〜80000程度のものが
適当である。
本ゼオン株式会社製の「ゼオネックス」、三井石油化学
工業株式会社製の「APO」、日本合成ゴム株式会社製
の「ARTON」などがある。
押出により得ることができる。一般の透明性の高い樹脂
は押出成形ではレターデーション値が高くなることが多
いが、ノルボルネン系樹脂の場合には押出成形によって
もレターデーション値が極めて低いものを得ることがで
きる。押出成形品は製造コストの点で有利である。
ボルネン系樹脂を流延製膜することによって得ることが
できる。このとき、架橋剤を配合して流延を行ってもよ
く、あるいは流延製膜後に紫外線、電子線またはγ線照
射を行って外的架橋することもできる。溶剤としては、
ノルボルネン系樹脂を溶解する溶剤(架橋剤を併用する
ときは架橋剤との共通溶剤)を用いればよい。
に、必要に応じ、熱劣化防止剤、老化防止剤、紫外線吸
収剤、帯電防止剤、滑剤などの添加剤を添加することが
できる。フィルム成形後に延伸処理することもできる。
特に限定はないが、タッチパネル用の場合を例にとる
と、30〜300μm 程度、特に50〜200μm 程度
とすることが多い。なおノルボルネン系樹脂フィルム
(1) は、他のプラスチックス層の上に流延や溶融押出に
より形成された層であってもよく、このときにはノルボ
ルネン系樹脂フィルム(1) の厚みは上記よりずっと薄く
することもできる。ノルボルネン系樹脂フィルム(1)
は、また、その2枚以上を接着剤層を介してラミネート
したものであってもよく、他のプラスチックス層と接着
剤層を介してラミネートしたものであってもよい。
記のノルボルネン系樹脂フィルム(1) に電気的表面処理
を施す。この処理は、ノルボルネン系樹脂フィルム(1)
の片面であっても両面であってもよい。電気的表面処理
を施さないときは、後述の硬化層(2) との間の充分な密
着性が得られない。
外線の照射処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、電子
線照射処理などがあげられ、特に最初の2者、なかんづ
く最初の短波長紫外線の照射処理が重要である。ここで
短波長紫外線は、典型的には低圧紫外線ランプの照射に
より得られる。低圧紫外線ランプのピーク波長は 184.9
nmと 253.7nmである。
ルボルネン系樹脂フィルム(1) の処理面には、脂環式エ
ポキシ樹脂を少なくとも一部含む活性エネルギー線硬化
型(紫外線硬化型、電子線硬化型)エポキシ樹脂の硬化
層(2) が形成される。硬化層(2) に占める脂環式エポキ
シ樹脂の割合は、10〜100重量%、好ましくは20
〜100重量%以上、さらに好ましくは25〜100重
量%とすることが望ましい。脂環式エポキシ樹脂の割合
が余りに少ないときには、活性エネルギー線照射時の硬
化速度が遅くなったり、硬化層(2) の密着性が不足した
りする。
部含む活性エネルギー線硬化型エポキシ樹脂としては、
次の(イ)または(ロ)の機構の樹脂が用いられ、特に
(ロ)の樹脂が重要である。 (イ)エポキシ樹脂にアクリル酸を付加してラジカル機
構により重合させるもの。 (ロ)カチオン重合開始剤の存在下に紫外線照射してエ
ポキシ樹脂を硬化させるもの、つまりカチオン重合機構
によるもの。
シ樹脂の例は、図2に示すような化学構造を持つ脂環式
ジエポキシアセタール、脂環式ジエポキシアジペート、
脂環式ジエポキシカルボキシレート、ビニルシクロヘキ
センジオキサイドなどである。市販品としては、ダイセ
ル化学工業株式会社製の「セロキサイド2021」、ダ
イセル化学工業株式会社製の「セロキサイド208
1」、チバガイギー社の「CY175」、ユニオンカー
バイド社の「ERL4234」、チバガイギー社の「C
Y177」、ユニオンカーバイド社の「ERL429
9」、チバガイギー社の「CY179」、ユニオンカー
バイド社の「ERL4221」、ユニオンカーバイド社
の「ERL4206」などがある。
できる他のエポキシ樹脂の例は、脂肪族や芳香族をはじ
めとする種々のエポキシ樹脂である。
としては、たとえば、ブレンステッド酸(HPF6 、H
SbF6 、HBF4 、HAsF6 等)のオニウム塩(芳
香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨ
ウドニウム塩等);ブレンステッド酸の鉄芳香族化合物
塩;アルミニウム錯体/光分解性ケイ素化合物;などが
あげられる。市販品としては、旭電化株式会社製の「A
DEKA OPTOMER SP−150」、「ADE
KA OPTOMER SP−150」等(化学構造式
は、「ポリファイル」、1998、Vol.35、N
o.408の38〜39頁参照)、旭電化株式会社の製
造にかかるユニオンカーバイド社の「CYRACUR
E」用光重合開始剤「UVI−6974」、「UVI−
6990」等(化学構造式は、「ポリファイル」、19
96、Vol.33、No.384の37〜39頁参
照)、三新化学工業株式会社製の「サンエイドSI−6
0L」、「サンエイドSI−80L」、「サンエイドS
I−100L」等(「ポリファイル」の1998.Vo
l.35、No.409の28頁参照)などがある。
活性エネルギー線硬化型エポキシ樹脂の硬化層(2) の厚
みに限定はないが、通常は 0.5〜80μm 程度、好まし
くは1〜30μm 程度とすることが多い。
にエポキシ樹脂の硬化層(2) を形成する方法としては、
脂環式エポキシ樹脂を少なくとも一部含む活性エネルギ
ー線硬化型エポキシ樹脂の樹脂液を流延法などによりコ
ーティングしてから、活性エネルギー線(紫外線、電子
線)を照射して硬化させる方法が採用される。
鋳型フィルムとの間に上記の樹脂液を供給してロール間
を通すことにより両フィルム間に樹脂液を挟持させた状
態で活性エネルギー線を照射することにより硬化させる
方法を採用することもできる。
は、二軸延伸ポリエステル(ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート)フィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムな
どのフィルムが好適に用いられる。この鋳型フィルム表
面の平滑度は任意に選択できるので、この鋳型フィルム
を用いれば、硬化層(2) の表面を、極めて平滑度の高い
ものから、粗面にしたもの(干渉縞防止、防眩性付与ま
たは入射光線の入射率の向上などのために故意にランダ
ムな微細凹凸またはレンズ状の微細凹凸を付したもの)
まで、任意の平滑度ないし粗度を有するものとすること
ができる。
透明電極(3) が設けられる。透明電極(3) としては、I
TO、InO2 、SnO2 、ZnO、Ag、Au、P
t、Pdなどの層があげられ、特にITOが重要であ
る。透明電極(3) は、スパッタリング法、イオンプレー
ティング法、真空蒸着法、ゾル−ゲル法、コーティング
法などによりなされ、特にスパッタリング法により形成
することが望ましい。透明電極(3) は複層構造とするこ
ともできる。
る限り任意に設定することができるが、ITOを用いた
場合でタッチパネル用の場合を例にとると、100〜7
00オングストローム、殊に150〜600オングスト
ロームとすることが多い。
硬化層(2) 上に金属酸化物、金属窒化物、金属ホウ化物
等の無機質薄層(t) を設け、その上から透明電極(3) を
形成してもよい。無機質薄層(t) の存在は、透明電極
(3) 密着性の点で有利であり、また用途によっては、防
湿性、耐熱性、防気性、耐酸・耐アルカリ性などの点で
有利である。
パネル用の透明電極付きフィルム(偏光板の上だけでな
く偏光板の下に積層して用いるものを含む)として特に
有用である。このときには、上記のようにして得られた
2枚の光学用シートの透明電極(3) 側を対向させると共
に、両シート間にたとえば0.02〜1mm程度の厚みのドッ
ト・スペーサを介在させればよい。この場合、片方のシ
ートの透明電極(3) は全面電極、他方のシートの透明電
極(3) はパターン電極とするのが通常であるので、パタ
ーン電極とする方のシートは、全面電極形成後にレジス
ト形成、露光、現像、エッチングによるパターン出し、
硬化レジストの剥離除去を行う。このときの処理液とし
ては、たとえば、現像液としては炭酸ソーダ、炭酸カリ
ウム等のアルカリの稀薄水溶液、エッチング液としては
塩化第二鉄や塩化第二銅の水溶液あるいは塩酸等の酸の
水溶液、硬化レジスト剥離液としては水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の1〜5重量%濃度の水溶液から
なるアルカリ剥離液が用いられる。インナータッチパネ
ルとするときは、このようにして得られたパネルを、液
晶表示素子の入射光側の偏光板の下に組み込む。
分子液晶表示素子のための透明電極付き基板としても有
用である。強誘電高分子液晶表示素子を作成するとき
は、典型的には、上記の光学用シートと相手方のシート
(この相手方のシートはガラスであってもよい)とを、
それら2枚のシートの透明電極(3) 側を対向させると共
に、両シート間に強誘電高分子液晶層が介在配置される
ようにすればよい。
表示素子を構成する液晶セルの電極基板、偏光板兼用の
電極基板、位相板兼用の電極基板などの用途にも使用す
ることができる。
は、ベースとなるノルボルネン系樹脂フィルム(1) に電
気的表面処理を施し、その処理面に脂環式エポキシ樹脂
を少なくとも一部含む活性エネルギー線硬化型エポキシ
樹脂の硬化層(2) を設けると共に、さらにその硬化層
(2) の上から透明電極(3) を設けた層構成を有するの
で、ベース層と硬化層(2) との間の強力な密着力が得ら
れ、その硬化層(2) と透明電極(3) との間の密着性も良
好である。
の本来有する性質をそのまま生かしながら、その応用の
難しさを克服し、実用性あるタッチパネルや強誘電高分
子液晶表示素子を提供することができる。
る。
を示した説明図である。
オン株式会社製の「ゼオネックス」の厚み100μm の
フィルム(1) を準備した。このフィルム(1) は押出成形
により製造されたものであり、そのレターデーション値
は4nmである。
ら、その両面に、次の条件にて短波長紫外線照射処理を
行った。 ・紫外線照射装置:ランテクニカルサービス株式会社製
のUV表面改質装置(ラボ機、低圧紫外線ランプ) ・ランプ:200W合成石英、グリッドタイプ ・照射距離:20mm ・照射時間:90秒、120秒
(A面)に、下記の組成の紫外線硬化型脂環式エポキシ
樹脂液をバーを用いてコーティングした後、65℃で5
分間乾燥してから、120Wの紫外線ランプを用いて、
照射距離15cm、積算光量908mJ/cm2の条件で紫外線
照射を行って硬化させ、厚み10μm の硬化層(2) を形
成させた。フィルム(1) の他方の処理面(B面)にも、
同様にして厚み10μmの硬化層(2) を形成させた。
株式会社製の「セロキサイド2021」) ・63重量%の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂
(東都化成株式会社製の「エポトートST−300
0」) ・2重量%の光開始剤(旭電化株式会社製の「OPTO
MER SP−170」) ・5重量%のイソプロパノール
1」の化学構造は、次の化1の通りである。
密着性を測定した。剥離強度の測定結果を表1に、クロ
スカット試験の測定結果を表2に示す。いずれの場合も
測定数nは5とし、平均を求めた。秒数は、フィルム
(1) に対する短波長紫外線照射処理の時間である。
シートの片面(A面)に、スパッタリング法により透明
電極(3) の一例としての厚み500μm のITO層を形
成させた。ITO層の密着性は良好であった。
シートの片面(A面)に、無機質薄層(t) の一例として
の厚み90オングストロームのSiO2 層をスパッタリ
ング法により形成させてから、上記と同様にスパッタリ
ング法により透明電極(3) の一例としての厚み500μ
m のITO層を形成させた。このときのITO層の密着
性は、上記よりもさらに良好であった。
は(2)/(1)/(2)/(t)/(3)の層構成の光学用シート2枚を
用い、常法に従って、それ2枚のうち片方のシートの透
明電極(3) 面に予めドット・スペーサを形成してから、
2枚のシートの透明電極(3)側を対向させてインナータ
ッチパネル(液晶表示素子の前面側偏光板の下に配置す
るタッチパネル)を作製した。このインナータッチパネ
ルにあっては、打鍵、ペン入力操作を繰り返したときに
層間剥離を生ずることがなく、長寿命であり、ユーザー
の厳しい基準を充分に満たしていた。
(2)/(1)/(2)/(t)/(3)の層構成の光学用シート2枚の透
明電極(3) 側を対向させると共に、両シート間に強誘電
高分子液晶層が介在配置されるようにしてセルを作り、
強誘電高分子液晶表示素子を作製したときも、寿命は非
常に好ましいものであった。
(1) の表面の短波長紫外線処理を行ってから(照射時間
は120秒とした)、下記の紫外線硬化型脂環式エポキ
シ樹脂液を用いて硬化層(2) を形成させ、ついでその上
から無機質薄層(t) を形成させた後、ITOをスパッタ
リングして透明電極(3) を形成した。結果を表3に示
す。
株式会社製の「セロキサイド2021」) ・51重量%のビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化
シェルエポキシ株式会社製の「エピコート828」) ・4重量%の光開始剤(旭電化株式会社製の「OPTO
MER SP−150」) ・5重量%のイソプロパノール
(1) の表面の短波長紫外線処理を行ってから(照射時間
は120秒とした)、下記の紫外線硬化型脂環式エポキ
シ樹脂液を用いて硬化層(2) を形成させ、ついでその上
から無機質薄層(t) を形成させた後、ITOをスパッタ
リングして透明電極(3) を形成した。結果を表3に示
す。
株式会社製の「セロキサイド2081」) ・46重量%の多官能脂環式エポキシ樹脂(ダイセル化
学工業株式会社製の「エポリードGT−30」) ・4重量%の光開始剤(三新化学株式会社製の「サンエ
イドSI−100L」)
1」の化学構造は、次の化2の通りである。
ム(1) の表面をコロナ放電処理(レベル4×3パス)し
たほかは、実施例3を繰り返した。結果を表3に示す。
外線照射処理(照射時間は120秒とした)を行った。
のロールに、このフィルム(1) と第1の鋳型フィルム(M
1)とを供給し、ロールの間隙に向けて実施例1で用いた
紫外線硬化型エポキシ樹脂液を吐出すると共に、両ロー
ルを互いに喰い込む方向に回転させて、両フィルムの間
に上記樹脂液が挟持されるようにし、そのように挟持さ
れた状態で紫外線照射を行って樹脂液を硬化させること
により厚み12μm の硬化層(2) となした。続いて、こ
のようにして(1)/(2)/(M1)の積層フィルムと第2の鋳型
フィルム(M2)とを用いて同様の操作を行うことにより厚
み13μm の硬化層(2) となし、(M2)/(2)/(1)/(2)/
(M1) の層構成の積層フィルムを得た。そして、爾後の
適当な段階で両側の鋳型フィルム(M1), (M2)を剥離除去
した。なお、鋳型フィルム(M1)としては表面粗度Ra が
平均で0.15μm の粗面化された二軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルムを用い、鋳型フィルム(M2)として
は平滑な二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
を用いた。
ムの片面(鋳型フィルム(M1)側の片面)に、実施例1と
同様にして、無機質薄層(t) を形成させた後、ITOを
スパッタリングして透明電極(3) を形成し、目的とする
光学用シートを得た。
と同様にしてインナータッチパネルを作製した。このイ
ンナータッチパネルにあっては、打鍵、ペン入力操作を
繰り返したときに層間剥離を生ずることがなく、長寿命
であり、ユーザーの厳しい基準を充分に満たしていた。
学用シートにあっては、ベースとなるノルボルネン系樹
脂フィルム(1) と脂環式エポキシ樹脂を少なくとも一部
含む活性エネルギー線硬化型エポキシ樹脂の硬化層(2)
との間の強力な密着力が得られる。また、その硬化層
(2) の上から設けた透明電極(3) の密着性も良好であ
る。従って、ノルボルネン系樹脂フィルム(1) の本来有
する好ましい性質(高透明性、低複屈折性、高耐熱性、
耐湿・耐水性、耐酸・耐アルカリ性、極性溶剤耐性等)
をそのまま生かしながら、その応用の難しさが克服さ
れ、透明電極密着性を顕著に向上し、また表面硬度、耐
薬品性、耐溶剤性も一段と向上し、実用性あるタッチパ
ネルや強誘電高分子液晶表示素子を提供することができ
る。
例を示した説明図である。
である。
Claims (6)
- 【請求項1】電気的表面処理を施してあるノルボルネン
系樹脂フィルム(1) の処理面に、脂環式エポキシ樹脂を
少なくとも一部含む活性エネルギー線硬化型エポキシ樹
脂の硬化層(2) が設けられ、さらにその硬化層(2) 上に
透明電極(3) が設けられた層構成を有することを特徴と
する光学用シート。 - 【請求項2】電気的表面処理が、短波長紫外線の照射処
理、コロナ放電処理、プラズマ処理または電子線照射処
理である請求項1記載の光学用シート。 - 【請求項3】硬化層(2) が、ノルボルネン系樹脂フィル
ム(1) の処理面に樹脂液をコーティングしてから活性エ
ネルギー線を照射することにより硬化させた層、また
は、ノルボルネン系樹脂フィルム(1) と鋳型フィルムと
の間に樹脂液を供給してロール間を通すことにより両フ
ィルム間に樹脂液を挟持させた状態で活性エネルギー線
を照射することにより硬化させた層である請求項1また
は2記載の光学用シート。 - 【請求項4】硬化層(2) が、カチオン重合開始剤の存在
下に紫外線照射してエポキシ樹脂を硬化させた層である
請求項1〜3のいずれか1つに記載の光学用シート。 - 【請求項5】ノルボルネン系樹脂フィルム(1) の処理面
に設置された硬化層(2) の表面が粗面に形成されている
請求項1〜4のいずれか1つに記載の光学用シート。 - 【請求項6】タッチパネルまたは高分子強誘電液晶ディ
スプレイのための透明電極付き基板である請求項1〜5
のいずれか1つに記載の光学用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22006498A JP4139480B2 (ja) | 1998-08-04 | 1998-08-04 | 透明電極付き基板 |
Applications Claiming Priority (1)
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