JP2000037078A - マルチレベル電力変換装置 - Google Patents
マルチレベル電力変換装置Info
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Abstract
た、リアクトル、スイッチ容量の低減が可能で、更に応
用可能範囲の拡大が可能なマルチレベル電力変換装置を
得ることを目的とする。 【解決手段】 直流側が各キャパシタCj,Ckの端子
間に接続された補助AC/DC間電力変換器CONV
j,CONVkおよび互いに磁気的に結合され各補助A
C/DC間電力変換器CONVj,CONVkの交流側
に接続された巻線Wj、Wkを有する変圧器TRを備え
る。
Description
の電源と交流系の電源との間で電力の融通を行うマルチ
レベルAC/DC間電力変換装置等の改良に関する。
間電力変換装置の一般化回路図を図10に示す。図にお
いて、E1ないしEnは直流電源、C1ないしCnはn個
の直流電源の総端子PPとNNとの間に直列接続された
n個の直流キャパシタ(以下単にキャパシタと呼ぶ)、
SP1ないしSPnおよびSN1ないしSNnは総直流端子P
P,NNと交流端子ACとの間にそれぞれ直列接続され
たそれぞれn個のスイッチング素子である固体スイッチ
(以下単にスイッチと呼ぶ)、D1P,D1NないしD(n
-1)P,D(n-1)Nはスイッチの直列接続点P1ないしPn
-1およびN1ないしNn-1に接続されるクランプダイオ
ード(以下単にダイオードと呼ぶ)である。
イッチのうち、互いに直列に連続するn個のスイッチを
導通させ、且つ他のスイッチを非導通とさせる。上記導
通させる直列スイッチ群を正電位側から順次負電位側へ
変えて行くと、交流端子ACの電位がn+1段階に変わ
る。このため、マルチ(n+1)レベル変換器と呼ばれ
ている。上記マルチレベルAC/DC間電力変換器(以
下単に変換器と呼ぶ)において、交流端子ACに出入り
する電流は両極性に変わり、且つ、出力端子は総直流端
子PP、NNに繋がっているとは限らない。従って、各
直流電源に流れる直流電流は均一ではない。繋がるスイ
ッチが導通しなければ、直流電流がゼロまたはダイオー
ドから帰ってくる電流により負になる。即ち、各DC段
間の電力や直流電流が不均一になる。このため、各DC
段に独立な直流電源E1ないしEnがなく、キャパシタ
のみで電圧を分担させて動作させることが出来なかっ
た。通常、直流電源はまとめて2端子や2線路で供給さ
れ、中性線路を持つ3線給電法もDC送電や多電圧電源
が必要な場合に限られる。DC送電でも、1極側が独立
に運転できることが必要である。このため、使用法が極
めて制限されていた。
策回路を図11に示す。この回路は、前記図10の変換
器回路とは別にキャパシタC1ないしCnに対応して設
けられている。なお、図11では変換器回路は省略して
示す。図において、Sa1ないしSanおよびSb1ない
しSb(n-1)はチョッパ用スイッチ、L1ないしL(n
-1)は直流リアクトルである。DC段数nが偶数であれ
ばa群のスイッチSanで終端され、DC段数nが奇数
であればb群のスイッチSb(n-1)で終端される。
するための原理図を図12に示す。図12(a)におい
て、スイッチS1,S2は定常状態において同一時間比率
で交互にon−offさせる。過渡的又はリアクトルの
損失が無視できない場合±△tだけ時間を変えた状態で
制御され得る。リアクトルLに印加される電圧VLは同
図(b)に示す波形で表される。ここに、t1,t2はス
イッチS1,S2の導通時間、E1、E2はキャパシタ
C1,C2の電圧,Tはスイッチング周期である。ここ
で、直流電圧が不平衡になると、リアクトルLに直流電
圧成分が現れ、直流電流Idcが流れる。今、E1>E2
とすると、図示矢印の方向に直流電流Idcが流れ、こ
の時のリアクトルLの電流波形を同図(c)に示す。こ
れにより、キャパシタC1はスイッチS1の平均電流I1
(約Idc/2)だけ放電し、キャパシタC2はスイッ
チS2の平均電流I2(約−Idc/2)だけ放電される
(極性が負になっているので充電される)。以上の作用
により、直流電圧が平衡化される。E1<E2の場合はリ
アクトルLに流れる電流の極性が変わり、同様にDC電
圧が平衡化される。換言すれば、変換器がキャパシタの
直列接続点に対して不平衡直流電流Idc’を必要とす
ると、これに必要な直流電流Idcがチョッパおよび直
流リアクトルを介して供給される訳である。
は、隣り合うキャパシタ間でDC電圧平衡化作用が働く
ので、離れた電位にあるキャパシタとの間で不平衡が生
じている場合、直ぐ電力のやりとりが出来ず、何段もの
チョッパの作用を経て平衡化されることになり、応答速
度が悪くなる場合がある。特に正の総端子PPに近いキ
ャパシタと負の総端子NNに近いキャパシタとの間の平
衡を取る応答速度が遅いという問題がある。また、同一
動作周波数条件の下での所要直流リアクトルが大きくな
り、スイッチの所要容量も大きくなるという問題があ
る。なお、この容量の具体的な算出内容については、説
明の便宜上、後述する。
るため、交流電力系統に直接接続すると、DC送電やB
TBなどAC/DC−DC/AC変換系においてゼロ相
電流が発生する問題がある。此の問題は、先行技術が見
つからないので詳細説明は後で述べるが、簡単に言え
ば、三相変換器が線間で高調波を消去する作用を多用し
てきたが、交流系統が接地されていると接地系に障害が
生じるという問題が発生する。以上のような問題がある
ため、マルチレベルAC/DC間電力変換装置の出力電
圧波形が良好であるにも拘わらず、応用範囲が限られて
いた。
るためになされたもので、各DC段の電圧平衡化が速や
かになされ、また、リアクトル、スイッチ容量の低減が
可能で、更に応用可能範囲の拡大が可能なマルチレベル
電力変換装置を得ることを目的とする。
ベル電力変換装置は、直流系の第1の電源に接続される
正極および負極端子、交流系または直流系の第2の電源
に接続される出力端子、上記正極端子と出力端子との間
および上記出力端子と負極端子との間のそれぞれに接続
された複数のスイッチング素子の直列接続体、上記正極
端子と負極端子との間に接続された複数のキャパシタの
直列接続体、および上記スイッチング素子の直列接続点
と上記キャパシタの直列接続点との間に接続されるクラ
ンプダイオードを備え、上記スイッチング素子をオンオ
フ制御することにより、上記出力端子から、上記正極端
子の電位と上記負極端子の電位との間で複数レベルの電
位出力を得るようにしたマルチレベル電力変換装置にお
いて、直流側が上記各キャパシタの端子間に接続された
複数の補助AC/DC間電力変換器、および互いに磁気
的に結合され上記各補助AC/DC間電力変換器の交流
側に接続された複数の巻線を有する変圧器を備えたもの
である。
換装置の変圧器は、補助AC/DC間電力変換器の交流
側に接続された複数の一次巻線、および上記複数の一次
巻線を複数のグループに分けこれら各グループの一次巻
線と磁気的に結合し互いに接続された複数の二次巻線を
備えたものである。
換装置は、その各キャパシタの電圧を検出しその総和か
ら各キャパシタの直流電圧指令値を演算する手段、およ
び上記各キャパシタの電圧検出値と直流電圧指令値とが
一致するように、各補助AC/DC間電力変換器の動作
位相を所定の基準位相に対してシフトさせる手段を備え
たものである。
換装置は、直流系の第1の電源に接続される正極および
負極端子、交流系または直流系の第2の電源に接続され
る出力端子、上記正極端子と出力端子との間および上記
出力端子と負極端子との間のそれぞれに接続された複数
のスイッチング素子の直列接続体、上記正極端子と負極
端子との間に接続された4以上の複数のキャパシタの直
列接続体、および上記スイッチング素子の直列接続点と
上記キャパシタの直列接続点との間に接続されるクラン
プダイオードを備え、上記スイッチング素子をオンオフ
制御することにより、上記出力端子から、上記正極端子
の電位と上記負極端子の電位との間で複数レベルの電位
出力を得るようにしたマルチレベル電力変換装置におい
て、互いに隣合う上記キャパシタの一対をキャパシタ対
とし、互いに直列に接続された一対のスイッチング素子
からなり、その直流側が上記各キャパシタ対の両端子間
に接続された複数の補助AC/DC間電力変換器、およ
び互いに磁気的に結合され上記各キャパシタ対の中間接
続点と上記各スイッチング素子対の中間接続点の交流端
との間に接続された複数の巻線を有する変圧器を備えた
ものである。
換装置は、そのキャパシタの直列数が奇数の場合、この
うち1個のキャパシタとこのキャパシタの一方に隣合う
キャパシタとでキャパシタ対を構成するとともに上記1
個のキャパシタとこのキャパシタの他方に隣合うキャパ
シタとでキャパシタ対を構成するようにしたものであ
る。
換装置は、直流系の第1の電源に接続される正極および
負極端子、交流系または直流系の第2の電源に接続され
る出力端子、上記正極端子と出力端子との間および上記
出力端子と負極端子との間のそれぞれに接続された複数
のスイッチング素子の直列接続体、上記正極端子と負極
端子との間に接続された5以上の奇数個のキャパシタの
直列接続体、および上記スイッチング素子の直列接続点
と上記キャパシタの直列接続点との間に接続されるクラ
ンプダイオードを備え、上記スイッチング素子をオンオ
フ制御することにより、上記出力端子から、上記正極端
子の電位と上記負極端子の電位との間で複数レベルの電
位出力を得るようにしたマルチレベル電力変換装置にお
いて、上記キャパシタのうち接続方向中央の1個を除く
キャパシタは、互いに隣合うキャパシタの一対をキャパ
シタ対とし、互いに直列に接続された一対のスイッチン
グ素子からなり、その直流側が上記各キャパシタ対の両
端子間に接続された複数の第1の補助AC/DC間電力
変換器、その直流側が上記1個のキャパシタの端子間に
接続された第2の補助AC/DC間電力変換器、および
互いに磁気的に結合され上記各キャパシタ対の中間接続
点と上記各スイッチング素子対の中間接続点の交流端と
の間ならびに上記第2のAC/DC間電力変換器の交流
側に接続された複数の巻線を有する変圧器を備えたもの
である。
換装置は、その変圧器を構成する磁路にギャップを設け
たものである。
換装置は、その各キャパシタ対(キャパシタ対以外に個
別のキャパシタが存在するときは当該キャパシタも含
む、以下同じ)の電圧を検出しその総和から各キャパシ
タ対の直流電圧指令値を演算する手段、および上記各キ
ャパシタ対の電圧検出値と直流電圧指令値とが一致する
ように、各補助AC/DC間電力変換器の動作位相を所
定の基準位相に対してシフトさせる手段を備えたもので
ある。
換装置は、マルチレベル電力変換装置を複数台備え、直
流系の第1の電源を共通にして異なる複数の交流系の第
2の電源の相互間で電力の融通を行うマルチレベル電力
変換装置において、補助AC/DC間電力変換器および
変圧器を、上記各マルチレベル電力変換装置で共用する
ようにしたものである。
換装置は、その補助AC/DC間電力変換器を方形波モ
ードで運転するようにしたものである。
形態1におけるマルチレベルAC/DC間電力変換装置
の回路図を図1に示す。なお、マルチレベルAC/DC
間電力変換装置の一般形については図10で詳しく述べ
たので、主変換回路部分はそれを引用して省略して示
す。図1において、Cj,Ckは任意のj番目およびk
番目のDC段に接続されているキャパシタ、CONV
j,CONVkはキャパシタCj,Ckに直流端子が接
続された補助AC/DC間電力変換器(以下単に補助変
換器と呼ぶ)、TRは補助変換器の交流端子に接続され
互いに磁気的に結合された巻線Wj、Wkを持つ変圧器
である。なお、S11,S12,S21,S22は補助変換器の
スイッチである。
な単相ブリッジ形方形波インバータ・コンバータであ
る。DC段間で電力の融通を行うため、僅かな角度αだ
け位相をずらせてスイッチングさせ、この時の波形を同
図(b)に示す。j番の補助変換器CONVjの電圧V
jがk番の補助変換器CONVkの電圧Vkより角度α
だけ位相が進んでいる場合を示している。変圧器TRの
巻線Wj,Wk間にはリーケジインダクタンスがあるた
め、上記位相ズレ期間中の電圧差により交流電流が変化
し、台形波状の交流電流が流れる。位相が進んでいる側
が電力を供給し、位相が遅れている側が電力を受け取
り、それぞれ補助変換器の直流電流は台形波電流を同期
整流した電流となる。その値は、交流電流の波高値にほ
ぼ等しい。以上のごとくして、任意のDC段間で電力の
融通が出来、DC電圧の速やかな平衡化が出来ることと
なる。
(従来は直流リアクトルLが相当)およびスイッチS11
等の容量を従来の場合と比較して説明する。先ず、従来
の場合(図12参照)直流リアクトルの大きさや等価k
VAは巻線の最大磁束鎖交数Фmと巻線電流実効値Ir
msにより決まる。前者はインダクタンスLと電流波高
値Ipとの積で表される。即ち、 Фm・Irms=L・Ip・Irms ……………(1) 所要インダクタンスLはリアクトル電流の脈動分±△I
と動作周波数fとDC1段当たりの直流電圧Eとにより
決まり、次式で表される。 L・△I=(T/4)・E=E/(4・f) ∴L=E/(4・f・△I) …………………………(2) 式(1)(2)より、変圧器類の大きさを表すФm・I
rmsは次式で表される。 Фm・Irms=(E・Irms/(4・f))・(Ip/△I)…(3)
大きさに関わる磁束鎖交数Фmと実効値電流Irmsの
積を計算すると次のようになる。なお、△PはDC段間
で授受される電力である。 巻線の磁束鎖交数 Фm=(T/4)・E=E/(4・f) 巻線電流実効値 Irms=△P/E=I 従って、Фm・Irmsは次式で与えられる。 Фm・Irms=E・Irms/(4・f) ………………(4) 従って、従来技術の方式では(Ip/△I)倍されてい
た(式(3))が、この発明では、この倍率がかからな
い。従って、従来方式において、△I/Idcを20%
程度にしようとすると、6倍の係数がかかるのに対し、
この発明では、1倍で済む。即ち、この発明の変圧器
は、従来技術の直流リアクトルに比べて、数分の1に低
減されると言う極めて顕著な効果が得られる。
わる電圧Voffと電流の半周期平均値(約波高値)I
sと所要数とを掛けた容量VAsでスイッチの所要容量
を評価するため、次のように計算しておく。その際、一
方のDC段から供給する電力を△P,他方のDC段が必
要とする電力も△Pとし、各段のDC電圧をEとする。 DC1段の直流電流 I=△P/E リアクトル電流平均値 Idc=2・I スイッチの電流半周期平均値 Is=Idc=2・△P/E スイッチのoff状態電圧 Voff=2・E スイッチの必要数(n:偶数の場合) Ns=n+(n−2) 従って、スイッチ所要容量VAsは次式で与えられる。 VAs={n+(n−2)}・2・E・2・△P/E =8・(n−1)・△P…………………………………(5)
の所要容量を計算すると次のようになる。 スイッチの電流半周期平均値 Is=I=△P/E スイッチのoff時電圧 Vs=E スイッチの所要数 Ns=4n 従って、スイッチ所要容量VAsは次式で与えられる。 VAs=4・n・△P ……………………………………(6) 即ち、段数nが多い場合、スイッチ容量が従来技術の場
合(式(5))の約半分に軽減されると言う極めて顕著
な効果が得られる。また、補助変換器をPWM制御正弦
波出力変換器とせず方形波モードで運転することによ
り、直流側電流の脈動が軽減され、スイッチング損失も
低減される効果が得られる。
2の回路図を図2に示す。なお、マルチレベルAC/D
C間電力変換装置の一般形については図10で詳しく述
べたので、主変換回路部分はそれを引用して省略して示
す。図において、CONVj,CONVkは三相の補助
変換器である。変圧器は同図(c)に示す様に、一次巻
線W1,W2,W3,W4・・を複数のグループに分け、こ
こでは、W1とW2、W3とW4をそれぞれ1グループと
し、各グループ毎に二次巻線W11,W12・・を設けて、
複数の変圧器TR1,TR2・・で構成し、各二次巻線
を相互に接続するようにしてもよい。この(c)図に示
す二次巻線を介した巻線間の結合法は単相補助変換器で
も実施できる。これにより、多数の巻線を用いる場合の
リーケージインダクタンスを合わせ易くなる。
のY相電圧は同図(b)の上段波形のようになる。j番
の補助変換器の電圧Vjがk番の補助変換器の電圧Vk
より角度αだけ位相が進んでいる場合を示している。変
圧器の巻線Wj,Wk間にはリーケージインダクタンス
があるため、上記位相ズレ期間中の電圧差により交流電
流が変化し、2段階の台形波状の交流電流が流れる。位
相が進んでいる側が電力を供給し、位相が遅れている側
が電力を受け取り、それぞれ補助変換器の直流電流は台
形波電流を同期整流した電流となる。この時、三相分の
同期整流された直流電流になるので、1相分の交流電流
が脈動していても直流電流の脈動は極めて小さくなる。
以上のごとくにして、任意のDC段間で電力の融通が出
来、DC電圧の速やかな平衡化が出来ることは、前記の
実施の形態1と同様である。また、三相変換器も単相変
換器とそのVA容量が同じならばスイッチ容量も同じに
なる。変圧器も容量が同じならば、Фm・Irmsの総
和が同じになる。従って、前記と同様の効果が得られ
る。
3の回路図を図3に示す。なお、マルチレベルAC/D
C間電力変換装置の一般形については図10で詳しく述
べたので、主変換回路部分はそれを引用して省略して示
す。図3において、キャパシタC1〜C4は、互いに隣り
合う一対のキャパシタC1とC2およびC3とC4をそれぞ
れキャパシタ対とする。そして、CONV21およびCO
NV43は、それぞれその直流側が各キャパシタ対
(C1,C2)および(C3,C4)の両端子間に接続され
た補助AC/DC間電力変換器(以下単に補助変換器と
呼ぶ)で、それぞれ2個の互いに直列に接続されたスイ
ッチS1,S2およびS3,S4からなるいわゆるハーフブ
リッジ形に構成されている。TRは、各キャパシタ対
(C1,C2)および(C3,C4)の中間接続点と補助変
換器のスイッチ対(S1,S2)および(S3,S4)の中
間接続点の交流端との間に接続され互いに磁気的に結合
された巻線W1およびW2を有する変圧器である。以上の
ごとく、DC2段毎にハーフブリッジ形補助変換器を設
ける。従来の場合、図11で分かるように左側のb群の
スイッチが必要であったが、本案では不要である。ま
た、巻線が磁心を介して結合されている。
(S1,S2)と巻線W1により、DC電圧E1,E2に差
が発生すると巻線W1に直流電流成分Idc1が流れる。
同様に、スイッチ対(S3,S4)と巻線W2により、D
C電圧E4,E3に差が発生すると巻線W2に直流電流成
分Idc2が流れる。このため、従来技術の例と同じく
キャパシタC1,C2の直流電圧E1,E2が平衡化され
る。また、同様にキャパシタC4,C3の直流電圧E4,
E3も平衡化される。この時、マルチレベルAC/DC
間電力変換器の動作原理上、正負対称動作になるので、
全体の直流電圧の中間電位点C0(又は中間直流段)を
挟んで対称な位置関係の巻線では直流電流成分Idc1
とIdc2とは互いに逆方向に流れる。即ち、交流側へ
電力を送る動作の場合には、電力が余る正負の端部から
電力が不足する中央部に送る必要があり、回生動作の場
合には電力が余る中央部から電力が不足する正負の端部
に送る必要がある。したがって、チョッパ動作による電
力融通を正側半分と負側半分とが互いに対称に作用する
ように、スイッチS1とスイッチS4とを同相で動作さ
せ、スイッチS2とスイッチS3とを同相で動作させる。
これに伴い、変圧器の巻線W1とW2も正側半分と負側半
分とで極性を逆にしてある。
た補助変換器動作として、位相差αを付けて運転するこ
とにより、交流電流成分Iac1,Iac2がそれぞれ巻
線W1,巻線W2に流れる。この交流変換動作により、キ
ャパシタ対(C1,C2)のグループとキャパシタ対(C
3,C4)のグループとの間で電力の融通ができる。これ
らの結果、二つの補助変換器で4つの直流段間の電力融
通及び直流電圧平衡化作用が実現される。
することにより下式で求められるスイッチ電流(キャパ
シタ電流に相当)Is1〜Is4に基づき説明する。この
関係はスイッチの電流Is1ないしIs4からも知れる。
此の式を、次に示す。 Is1=St1Idc1+St1Iac1 Is2=−St2Idc1−St2Iac1 Is3=−St3Idc2−St3Iac2 Is4=St4Idc2+St4Iac2 ここに、St1ないしSt4はそれぞれのスイッチS1な
いしS4が導通時“1”となるスイッチ関数である。ま
た、Idc1、Idc2は、既述した通り、巻線W1,W2
に流れる直流電流成分で、キャパシタC1−C2間および
C3−C4間での電圧平衡化に寄与する。Iac1,Iac
2は、同交流電流成分で、キャパシタ対(C1,C2)と
(C3,C4)と間での電圧平衡化に寄与するものであ
る。
との電圧平衡化の動作について説明する。両スイッチS
1とS2との通電時間を等しく(t1=t2)動作させる場
合は、実質的に従来技術で説明したものと同一であるの
で、ここでは、t1=t2の拘束を解除しこの導通時間比
を能動的に変えて制御する場合を想定して説明する。図
4(c)に示すように、t1E1>t2E2のときは、巻線
W1には、図3に示す向きにその直流電流成分Idc1が
流れ、スイッチ電流Is1によりキャパシタC1が放電
し、スイッチ電流Is2によりキャパシタC2が充電され
る。これによって、キャパシタC1,C2の電圧E1,E2
が平衡化する。ここで着目すべきは、t1,t2比を能動
的に変化させることにより電圧平衡化の応答を高めるこ
とができる点である。図4(d)は、t1E1<t2E2の
ときのスイッチ電流Is1,Is2を示し、この場合は、
キャパシタC1が充電され、キャパシタC2が放電して、
両電圧E1,E2が急速に平衡化する。
(C1,C2)とキャパシタ対(C3,C4)との間におけ
る電圧平衡化の動作について説明する。同図は、(E1
+E2)>(E3+E4)を示しており、補助変換器CO
NV43をCONV21に対してαだけ位相を遅らせて動作
させて、Iac1>0、Iac2<0にする。従って、同
図(g)に示すように、スイッチ電流Is1によりキャ
パシタC1は放電し、スイッチ電流Is2によりキャパシ
タC2は放電する。即ち、キャパシタC1,C2は共に放
電してその電圧が降下する。また、同図(h)に示すよ
うに、スイッチ電流Is4によりキャパシタC4は充電さ
れ、スイッチ電流Is3によりキャパシタC3は充電され
る。即ち、キャパシタC3,C4は共に充電され、その電
圧が上昇する。従って、両キャパシタ対の電圧が平衡化
する訳である。
記とは逆に、補助変換器CONV43の動作位相をCON
V21のそれより進ませることにより、キャパシタC1,
C2を共に充電させ、キャパシタC3,C4を共に放電さ
せることで両キャパシタ対の電圧を平衡化させる。
オフ制御により、直流電流ひいては電力の融通が4つの
直流段間で行えることが理解される。そして、交流を介
した電力の融通とチョッパ作用による電力融通の両者が
出来るので、補助変換器回路が簡単化される効果が得ら
れる。なお、直流電流成分Idcによる電力融通を考慮
すると、磁心は励磁電流を意図的に大きくして磁気エネ
ルギーを蓄積できる方がよく、チョッパ作用による電力
融通能力と交流動作による電力の融通能力を安全に維持
できる。具体的には、変圧器TRを構成する鉄心の磁路
にギャップを設ける等の構造を採用する。
4の回路図を図6に示す。なお、マルチレベルAC/D
C間電力変換装置の一般形については図10で詳しく述
べたので、主変換回路部分はそれを引用して省略して示
す。この実施の形態4は、一般にDCがn段に分割され
ている場合の実施形態を示す。スイッチは各段当たり1
つ設け、変圧器TRの巻線Wは2段当たりに1つずつ備
え、全て結合させる。この時、正負半分が対称になるよ
うに配置構成する。段数nが奇数(5以上)の場合、中
央段のキャパシタCcが繋がる直流段には、前記実施の
形態1,実施の形態2の交流結合による電力融通を図る
ため、ブリッジ形補助変換器CONVcを設け、変圧器
巻線Wcを他の巻線と結合させる。これにより、大きな
電力を扱う中央段の電力融通を全てのDC段との間で実
行できる。段数nが偶数の場合は図3と同様に正負半分
間で対称にできる。
として、例えば、中央段のキャパシタCcとその1つ上
段のキャパシタCc-1とでキャパシタ対(Cc-1,C
c)を形成し、かつ、上記中央段のキャパシタCcとそ
の1つ下段のキャパシタCc+1とでキャパシタ対(C
c,Cc+1)を形成し、これら両キャパシタ対(C
c-1,Cc)および(Cc,Cc+1)のそれぞれに対し
て前記実施の形態3のハーフブリッジ形の補助変換器お
よび巻線を設けるようにしてもよい。
時間比を能動的に変えて、チョッパ動作による電力融通
を制御する事もできる。
で電力の融通が出来る。当然同じ効果が得られ、任意の
直流段数nに対処できる効果が得られる。
シタを備えたマルチレベルAC/DC間電力変換装置に
おける直流電圧平衡化制御装置を実施の形態5として図
7により説明する。なお、マルチレベルAC/DC間電
力変換装置の一般形については図10や前記実施の形態
で詳しく述べたので、主変換回路部分および補助変換器
はそれらを引用して省略して示す。この実施の形態5
は、実施の形態1および実施の形態2の様に、各直流段
毎に補助変換器CONVを備える場合に適した直流電圧
平衡化制御ブロック図示す。図において、Vc1,V
c2,Vck,・・Vcnは各直流段の電圧、REFは
各直流段の電圧Vc1,Vc2,Vck,・・Vcnから
例えば総和手段SUMにより和を取り、例えば割り算手
段DIVで平均値を算出して各直流段の直流電圧指令値
Vcrを出力する指令値発生手段である。AVR1,A
VR2,AVRk,・・AVRnは上記直流電圧指令値
Vcrと各直流段の直流電圧をそれぞれ比較する比較調
整手段、δ1,δ2,δk,・・δnは比較調整手段の出
力で、各補助変換器の位相加減信号(基準位相θに対す
る変化分)である。A1,A2,Ak,・・Anは補助変
換器CONV1,CONV2,CONVk,・・CONV
n(図示せず)が所定周波数で動作している基準位相θ
に対して上記位相加減信号δ1,δ2,δk,・・δnに
より加減する加減手段である。
値を指令として各段の直流電圧を比較し、各段の直流電
圧の不平衡分に応じた位相加減信号δ1,δ2,δk,・
・δnが得られる。これらを加減手段A1,A2,Ak,
・・Anに入力し、基準位相θを基にして加減し、θ+
δ1,θ+δ2,θ+δk,・・θ+δnなる位相で前述
のそれぞれの補助変換器を動作させる。この結果、補助
変換器間の融通電力が調整され、各段の直流電圧が平均
化できる。即ち、平衡化できる。
流電圧の総和は別途独立に制御可能な量として自由度が
残されている。従って、別途行われる本変換器の主たる
制御(例えば総直流電圧制御)に対して干渉せず、主た
る制御が別途自由に出来る効果が得られる。
6の回路図を図に示す。なお、マルチレベルAC/DC
間電力変換装置の一般形については図10や前記実施の
形態で詳しく述べたので、主変換回路部分および補助変
換器はそれらを引用して省略して示す。この実施の形態
6は、実施の形態3および実施の形態4の様に、隣り合
う直流段毎にハーフブリッジ形の補助変換器CONVを
備える場合に適した直流電圧平衡化制御ブロック図を示
す。図において、A21,A43,・・・,An(n-1)は隣
り合う直流段のキャパシタの電圧の和を取る手段(例え
ばキャパシタ対の両端間電圧の電圧検出手段、またはそ
れぞれのキャパシタの電圧検出値を加える手段),RE
Fは電圧検出手段A21,A43,・・・An(n-1)の出力
を総和手段SUMにより和を取り、割り算手段DIVで
平均値を算出して各キャパシタ対の直流電圧指令値Vc
rを出力する指令値発生手段である。AVR21,AVR
A43,・・・AVRn(n-1)は隣り合う直流段のキャパ
シタの電圧の和を直流電圧指令値Vcrとそれぞれ比較
する比較調整手段、δ21,δ43,・・δn(n-1)は比較
調整手段の出力で、各補助変換器の位相加減信号(基準
位相θに対する変化分)である。A21b,A43b,・・A
n(n-1)bは補助変換器CONV21,CONV43,・・
CONVn(n-1)(図示せず)が所定周波数で動作して
いる基準位相θに対して上記位相加減信号δ21,δ43,
・・δn(n-1)により加減する加減手段である。
を計算する総和手段SUMおよび割り算手段DIVにお
いて、直流段数nが偶数の場合は、電圧の平衡化をする
直流段数がnであるから分母Mはnである。nが奇数の
場合、中間段の平衡化が不要である場合が多いので、こ
の場合、平衡化対象になる直流段数Mはn−1であれば
よい。
対に相当する)の直流電圧の平均値を指令として2段毎
の直流電圧を比較し、各段の直流電圧の不平衡分に応じ
た位相加減信号δ21,δ43,・・δn(n-1)が得られ
る。これらを加減手段A21b,A43b,・・An(n-1)b
に入力し、基準位相θを基にして加減し、θ+δ21,θ
+δ43,・・θ+δn(n-1)なる位相で前述のそれぞれ
の補助変換器を動作させる。この結果、補助変換器間の
融通電力が調整され、各段の直流電圧が平均化できる。
即ち、平衡化できる。なお、隣り合う直流段内の電圧平
衡化は、前述の通り変圧器巻線Wに流れる直流電流の変
化自体で行われるので、フィードバック制御は不要であ
る。勿論アクティブに帰還制御しても良い。
流電圧の総和は別途独立に制御可能な量として自由度が
残されている。従って、別途行われる本変換器の主たる
制御(例えば総直流電圧制御)に対して干渉せず、主た
る制御が別途自由に出来る効果が得られる点、上記実施
の形態6と同じ効果が得られる。
7の回路図を図9に示す。なお、マルチレベルAC/D
C間電力変換装置の一般形については図10や前記実施
の形態で詳しく述べたので、主変換回路部分および補助
変換器はそれらを引用して省略または概念図で示す。こ
の実施の形態7は、交流電動機の駆動制御等負荷Loa
dへ給電するAC/DC−DC/AC変換システムへの
応用例を示すものである。図において、Vsは交流電源
系統、Xsは図に示さない変圧器のリアクタンスまたは
交流リアクトル、MLC1は交流電源系統Vsに交流端
子が接続された第1のマルチレベルAC/DC間電力変
換装置、MLC2は各段の直流線路が上記変換器MLC1
の各段の直流線路に並列接続された第2のマルチレベル
AC/DC間電力変換装置、C1ないしCnは両変換装
置MLC1,MLC2に共通に使用する直流各段のキャパ
シタ、CONV1ないしCONVnは前述の補助変換
器、AVRは補助変換器による各段の直流電圧の平衡化
制御手段、PT1ないしPTnは各段の直流電圧検出手
段、Loadは第2の変換装置MLC2の交流端子に接
続される交流負荷である。
補助変換器とその制御は両変換装置で共用化できる。各
段の直流線路が並列接続されるので、各段毎に両変換装
置間で直接電力融通が出来る分、電圧平衡化用補助変換
器の段間電力融通容量が軽減される。第2の変換装置M
LC2は交流負荷に対して良好な出力電圧波形を出力で
き、絶縁が問題になる高電圧の負荷への給電に適する。
また、第1の変換装置MLC1も交流電源系統に対して
良好な電圧波形を維持し易いので、高調波障害が軽減さ
れる。負荷交流系が点線図示の第2の交流電源系統Vs
2の場合、両交流系統間で電力融通をしたり、交流系統
に対する無効電力の調整をするのに適する。
タに対称的に現れる電力偏在の分布が、電力の流れの方
向によってその対称性が逆に現れる。従って、図9に示
すように、AC/DC間の電力の流れが逆の方向になる
2台のマルチレベルAC/DC間電力変換装置の直流系
を共用することにより、各キャパシタの電圧平衡化がよ
り容易となる。
C間電力変換装置MLC1およびMLC2を備え、その直
流系を共用の構成とし、2つの交流系の間で電力融通を
行うものであるが、3台以上の複数のマルチレベルAC
/DC間電力変換装置を備え、同じくその直流系を共用
し、異なる複数の交流系での電力融通を行うこともでき
る。
1の電源と交流系の第2の電源との間で電力変換を行う
マルチレベルAC/DC間電力変換装置について説明し
たが、この発明は、既述した中央段に対する対称性は存
在しなくなるが、直流系の第1の電源と直流系の第2の
電源との間で電力変換を行う場合にも適用することがで
き同等の効果を奏する。
流各段間での電力融通による各段直流電圧の平衡化を効
率的に行えるので、直流電圧の分割数を増加させやす
い。これにより、変換器の出力電圧レベルを多くし易
く、良好な交流出力波形や、多レベルの良好な直流出力
波形が得られる。これらのため、マルチレベル電力変換
装置の応用可能範囲が拡大できる効果が得られる。
ベル電力変換装置は、直流系の第1の電源に接続される
正極および負極端子、交流系または直流系の第2の電源
に接続される出力端子、上記正極端子と出力端子との間
および上記出力端子と負極端子との間のそれぞれに接続
された複数のスイッチング素子の直列接続体、上記正極
端子と負極端子との間に接続された複数のキャパシタの
直列接続体、および上記スイッチング素子の直列接続点
と上記キャパシタの直列接続点との間に接続されるクラ
ンプダイオードを備え、上記スイッチング素子をオンオ
フ制御することにより、上記出力端子から、上記正極端
子の電位と上記負極端子の電位との間で複数レベルの電
位出力を得るようにしたマルチレベル電力変換装置にお
いて、直流側が上記各キャパシタの端子間に接続された
複数の補助AC/DC間電力変換器、および互いに磁気
的に結合され上記各補助AC/DC間電力変換器の交流
側に接続された複数の巻線を有する変圧器を備えたの
で、各キャパシタの電圧平衡化が速やかになされ、全体
として必要となるスイッチング素子や変圧器の設備容量
も低減できる。
換装置の変圧器は、補助AC/DC間電力変換器の交流
側に接続された複数の一次巻線、および上記複数の一次
巻線を複数のグループに分けこれら各グループの一次巻
線と磁気的に結合し互いに接続された複数の二次巻線を
備えたので、変圧器が多数の巻線を用いる場合にそのリ
ーケージインダクタンスの調整が容易となる。
換装置は、その各キャパシタの電圧を検出しその総和か
ら各キャパシタの直流電圧指令値を演算する手段、およ
び上記各キャパシタの電圧検出値と直流電圧指令値とが
一致するように、各補助AC/DC間電力変換器の動作
位相を所定の基準位相に対してシフトさせる手段を備え
たので、複数段のキャパシタの電圧を速やかに平衡化で
きるとともに、直流電圧の総和は別途独立に制御が可能
となる。
換装置は、直流系の第1の電源に接続される正極および
負極端子、交流系または直流系の第2の電源に接続され
る出力端子、上記正極端子と出力端子との間および上記
出力端子と負極端子との間のそれぞれに接続された複数
のスイッチング素子の直列接続体、上記正極端子と負極
端子との間に接続された4以上の複数のキャパシタの直
列接続体、および上記スイッチング素子の直列接続点と
上記キャパシタの直列接続点との間に接続されるクラン
プダイオードを備え、上記スイッチング素子をオンオフ
制御することにより、上記出力端子から、上記正極端子
の電位と上記負極端子の電位との間で複数レベルの電位
出力を得るようにしたマルチレベル電力変換装置におい
て、互いに隣合う上記キャパシタの一対をキャパシタ対
とし、互いに直列に接続された一対のスイッチング素子
からなり、その直流側が上記各キャパシタ対の両端子間
に接続された複数の補助AC/DC間電力変換器、およ
び互いに磁気的に結合され上記各キャパシタ対の中間接
続点と上記各スイッチング素子対の中間接続点の交流端
との間に接続された複数の巻線を有する変圧器を備えた
ので、各キャパシタの電圧平衡化が速やかになされ、全
体として必要となるスイッチング素子や変圧器の設備容
量も低減できる。
換装置は、そのキャパシタの直列数が奇数の場合、この
うち1個のキャパシタとこのキャパシタの一方に隣合う
キャパシタとでキャパシタ対を構成するとともに上記1
個のキャパシタとこのキャパシタの他方に隣合うキャパ
シタとでキャパシタ対を構成するようにしたので、キャ
パシタの直列数が奇数の場合にも、そのすべてをキャパ
シタ対として構成することができ、この方式のマルチレ
ベル電力変換装置を確実に実現することができる。
換装置は、直流系の第1の電源に接続される正極および
負極端子、交流系または直流系の第2の電源に接続され
る出力端子、上記正極端子と出力端子との間および上記
出力端子と負極端子との間のそれぞれに接続された複数
のスイッチング素子の直列接続体、上記正極端子と負極
端子との間に接続された5以上の奇数個のキャパシタの
直列接続体、および上記スイッチング素子の直列接続点
と上記キャパシタの直列接続点との間に接続されるクラ
ンプダイオードを備え、上記スイッチング素子をオンオ
フ制御することにより、上記出力端子から、上記正極端
子の電位と上記負極端子の電位との間で複数レベルの電
位出力を得るようにしたマルチレベル電力変換装置にお
いて、上記キャパシタのうち接続方向中央の1個を除く
キャパシタは、互いに隣合うキャパシタの一対をキャパ
シタ対とし、互いに直列に接続された一対のスイッチン
グ素子からなり、その直流側が上記各キャパシタ対の両
端子間に接続された複数の第1の補助AC/DC間電力
変換器、その直流側が上記1個のキャパシタの端子間に
接続された第2の補助AC/DC間電力変換器、および
互いに磁気的に結合され上記各キャパシタ対の中間接続
点と上記各スイッチング素子対の中間接続点の交流端と
の間ならびに上記第2のAC/DC間電力変換器の交流
側に接続された複数の巻線を有する変圧器を備えたの
で、各キャパシタの電圧平衡化が速やかになされ、全体
として必要となるスイッチング素子や変圧器の設備容量
も低減できる。
換装置は、その変圧器を構成する磁路にギャップを設け
たので、各巻線に流れる直流電流成分による電力融通が
より円滑になされる。
換装置は、その各キャパシタ対(キャパシタ対以外に個
別のキャパシタが存在するときは当該キャパシタも含
む、以下同じ)の電圧を検出しその総和から各キャパシ
タ対の直流電圧指令値を演算する手段、および上記各キ
ャパシタ対の電圧検出値と直流電圧指令値とが一致する
ように、各補助AC/DC間電力変換器の動作位相を所
定の基準位相に対してシフトさせる手段を備えたので、
複数段のキャパシタの電圧を速やかに平衡化できるとと
もに、直流電圧の総和は別途独立に制御が可能となる。
換装置は、マルチレベル電力変換装置を複数台備え、直
流系の第1の電源を共通にして異なる複数の交流系の第
2の電源の相互間で電力の融通を行うマルチレベル電力
変換装置において、補助AC/DC間電力変換器および
変圧器を、上記各マルチレベル電力変換装置で共用する
ようにしたので、交流電流間の効率的で経済的な電力融
通を行うことができる。
換装置は、その補助AC/DC間電力変換器を方形波モ
ードで運転するようにしたので、直流側電流の脈動が軽
減され、スイッチング損失も低減される。
/DC間電力変換装置の要部を示す回路図および動作波
形図である。
/DC間電力変換装置の要部を示す回路図および動作波
形図である。
/DC間電力変換装置の要部を示す回路図である。
/DC間電力変換装置の要部を示す回路図である。
/DC間電力変換装置の要部を示す回路図である。
/DC間電力変換装置の要部を示す回路図である。
/DC間電力変換装置を示す回路図である。
動作原理を説明するための回路図である。
装置の要部を示す回路図である。
スイッチ、CONVj,CONVk等 補助AC/D
C間電力変換器。
Claims (10)
- 【請求項1】 直流系の第1の電源に接続される正極お
よび負極端子、交流系または直流系の第2の電源に接続
される出力端子、上記正極端子と出力端子との間および
上記出力端子と負極端子との間のそれぞれに接続された
複数のスイッチング素子の直列接続体、上記正極端子と
負極端子との間に接続された複数のキャパシタの直列接
続体、および上記スイッチング素子の直列接続点と上記
キャパシタの直列接続点との間に接続されるクランプダ
イオードを備え、上記スイッチング素子をオンオフ制御
することにより、上記出力端子から、上記正極端子の電
位と上記負極端子の電位との間で複数レベルの電位出力
を得るようにしたマルチレベル電力変換装置において、 直流側が上記各キャパシタの端子間に接続された複数の
補助AC/DC間電力変換器、および互いに磁気的に結
合され上記各補助AC/DC間電力変換器の交流側に接
続された複数の巻線を有する変圧器を備えたことを特徴
とするマルチレベル電力変換装置。 - 【請求項2】 変圧器は、補助AC/DC間電力変換器
の交流側に接続された複数の一次巻線、および上記複数
の一次巻線を複数のグループに分けこれら各グループの
一次巻線と磁気的に結合し互いに接続された複数の二次
巻線を備えたことを特徴とする請求項1記載のマルチレ
ベル電力変換装置。 - 【請求項3】 各キャパシタの電圧を検出しその総和か
ら各キャパシタの直流電圧指令値を演算する手段、およ
び上記各キャパシタの電圧検出値と直流電圧指令値とが
一致するように、各補助AC/DC間電力変換器の動作
位相を所定の基準位相に対してシフトさせる手段を備え
たことを特徴とする請求項1または2に記載のマルチレ
ベル電力変換装置。 - 【請求項4】 直流系の第1の電源に接続される正極お
よび負極端子、交流系または直流系の第2の電源に接続
される出力端子、上記正極端子と出力端子との間および
上記出力端子と負極端子との間のそれぞれに接続された
複数のスイッチング素子の直列接続体、上記正極端子と
負極端子との間に接続された4以上の複数のキャパシタ
の直列接続体、および上記スイッチング素子の直列接続
点と上記キャパシタの直列接続点との間に接続されるク
ランプダイオードを備え、上記スイッチング素子をオン
オフ制御することにより、上記出力端子から、上記正極
端子の電位と上記負極端子の電位との間で複数レベルの
電位出力を得るようにしたマルチレベル電力変換装置に
おいて、 互いに隣合う上記キャパシタの一対をキャパシタ対と
し、 互いに直列に接続された一対のスイッチング素子からな
り、その直流側が上記各キャパシタ対の両端子間に接続
された複数の補助AC/DC間電力変換器、および互い
に磁気的に結合され上記各キャパシタ対の中間接続点と
上記各スイッチング素子対の中間接続点の交流端との間
に接続された複数の巻線を有する変圧器を備えたことを
特徴とするマルチレベル電力変換装置。 - 【請求項5】 キャパシタの直列数が奇数の場合、この
うち1個のキャパシタとこのキャパシタの一方に隣合う
キャパシタとでキャパシタ対を構成するとともに上記1
個のキャパシタとこのキャパシタの他方に隣合うキャパ
シタとでキャパシタ対を構成するようにしたことを特徴
とする請求項4記載のマルチレベル電力変換装置。 - 【請求項6】 直流系の第1の電源に接続される正極お
よび負極端子、交流系または直流系の第2の電源に接続
される出力端子、上記正極端子と出力端子との間および
上記出力端子と負極端子との間のそれぞれに接続された
複数のスイッチング素子の直列接続体、上記正極端子と
負極端子との間に接続された5以上の奇数個のキャパシ
タの直列接続体、および上記スイッチング素子の直列接
続点と上記キャパシタの直列接続点との間に接続される
クランプダイオードを備え、上記スイッチング素子をオ
ンオフ制御することにより、上記出力端子から、上記正
極端子の電位と上記負極端子の電位との間で複数レベル
の電位出力を得るようにしたマルチレベル電力変換装置
において、 上記キャパシタのうち接続方向中央の1個を除くキャパ
シタは、互いに隣合うキャパシタの一対をキャパシタ対
とし、 互いに直列に接続された一対のスイッチング素子からな
り、その直流側が上記各キャパシタ対の両端子間に接続
された複数の第1の補助AC/DC間電力変換器、その
直流側が上記1個のキャパシタの端子間に接続された第
2の補助AC/DC間電力変換器、および互いに磁気的
に結合され上記各キャパシタ対の中間接続点と上記各ス
イッチング素子対の中間接続点の交流端との間ならびに
上記第2のAC/DC間電力変換器の交流側に接続され
た複数の巻線を有する変圧器を備えたことを特徴とする
マルチレベル電力変換装置。 - 【請求項7】 変圧器を構成する磁路にギャップを設け
たことを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載
の記載のマルチレベル電力変換装置。 - 【請求項8】 各キャパシタ対(キャパシタ対以外に個
別のキャパシタが存在するときは当該キャパシタも含
む、以下同じ)の電圧を検出しその総和から各キャパシ
タ対の直流電圧指令値を演算する手段、および上記各キ
ャパシタ対の電圧検出値と直流電圧指令値とが一致する
ように、各補助AC/DC間電力変換器の動作位相を所
定の基準位相に対してシフトさせる手段を備えたことを
特徴とする請求項4ないし7のいずれかに記載のマルチ
レベル電力変換装置。 - 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載のマ
ルチレベル電力変換装置を複数台備え、直流系の第1の
電源を共通にして異なる複数の交流系の第2の電源の相
互間で電力の融通を行うマルチレベル電力変換装置にお
いて、補助AC/DC間電力変換器および変圧器を、上
記各マルチレベル電力変換装置で共用するようにしたこ
とを特徴とするマルチレベル電力変換装置。 - 【請求項10】 補助AC/DC間電力変換器を方形波
モードで運転するようにしたことを特徴とする請求項1
ないし9のいずれかに記載のマルチレベル電力変換装
置。
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JP20185798A JP3929177B2 (ja) | 1998-07-16 | 1998-07-16 | マルチレベル電力変換装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2000037078A true JP2000037078A (ja) | 2000-02-02 |
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