JP2000035582A - スペーサー形成法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶表示装置におけるカラ−フィルターと対
向基板とのギャップ制御のためのスペーサービーズを、
ざらつき感のないように配置固着する。 【解決手段】 スペーサービーズ６を、フィルター基板
２０の遮光部２２に、印刷手段により規則的に配置し固
着する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置にお
けるスペーサービーズの散布法の改善に係わるスペーサ
ー形成法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の液晶表示装置においては、図７に
示すように、フィルター基板２０と対向基板２１とのセ
ルギャップ７制御を行うために、スペーサービーズ６が
両基板間に散布されている。この散布に際しては、ビー
ズを溶剤に混入し噴霧状に散布する法や、高圧エアーで
飛散させる法が一般的である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のような散布法では、スペーサービーズ６の設置される
位置は遮光部２２に特定されず、表示画素部８に位置し
たり数個が凝集したりする状況が発生し、ざらつき感な
どの表示品質の低下を起こしている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明はざらつき感を解
消し品質を向上させるために、スペーサービーズをあら
かじめ決められた位置、フィルター基板の遮光部に規則
的に置く方法を採るもので、この方法として、スペーサ
ービーズを混ぜたインキを凹版に充填し、グラビアオフ
セット印刷によって印刷することを主旨としている。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明では、液晶表示装置のセル
ギャップ制御をするスペーサー形成法において、スペー
サービーズを、グラビアオフセット印刷によりフィルタ
ー基板上に設けることを手段とする。

【０００６】上記の形成法では、スペーサービーズを粘
度２０００〜２５０００ｃｍポイズの樹脂中に重量％で
２０〜６０％混入することによってできる樹脂をインキ
として使用する。

【０００７】スペーサービーズを球形とし、球径の１〜
２倍をセル開口径となし、０．５〜２倍をセル深度とす
る凹版を用いるようにする。

【０００８】版へのインキ供給にあたっては、凹版への
インキ供給ブレードとインキ掻き取りブレードの２枚の
ブレードを用いる。

【０００９】そして凹版面から樹脂をフィルター基板に
転写するにあたっては、転写シートとしてシリコンブラ
ケットを使用する。

【００１０】また凹版面から樹脂をフィルター基板に転
写するためには、転写シートとしてシリコンブラケット
のほかに樹脂凸版を用いてもよい。

【００１１】

【実施例】第１の実施例（請求項５に対応）について図
面を参照して説明すると、図１の実験印刷機において本
体フレーム１０に凹版９を設けた高さ調整可能な印刷版
定盤１１及びフィルター基板２０を設けたワーク定盤１
２が配置され、本体フレーム１０の上には、台車フレー
ム１３が設けられている。

【００１２】台車フレーム１３は、本体フレーム１０上
に設けられた動力源により各定盤上を移動することがで
き、また台車フレーム１３には転写胴１４が軸支されて
いて任意の位置で昇降できる。転写胴１４の外周面に
は、転写シート３が装着され、前記台車フレーム１３に
は、インキ供給装置１５、昇降用エアーシリンダーに支
持され固定されているインキ供給ブレード１、インキ掻
き取りブレード２が夫々設けられている。

【００１３】凹版９の作製を図２に基づき説明すると、
薄膜クロム１６が施されたガラス基板１７にエッチング
用レジスト１８を塗布し（イ）、乾燥後所定のマスクで
露光，現像し、選択的にレジスト１８を除去する
（ロ）。次にクロムエッチング液によってクロムをエッ
チングし（ハ）、残されたレジスト１８を除去し
（ニ）、更に薄膜クロム１６をレジスト膜としてガラス
エッチング液（ＨＦ系フッ酸）にてガラス基板１７をエ
ッチングし（ホ）、開口７〜１０μ、深さ３〜８μの凹
版９を得た。

【００１４】凹版９の凹部１９は、フィルター基板２０
の遮光部２２に位置するようにあらかじめ設計してあ
る。

【００１５】インキの作製は、５μの樹脂スペーサービ
ーズ（ミクロパール−積水化学）を粘度２０００〜２５
０００ｃｍポイズのポリエステル系樹脂に２０〜６０ｗ
ｔ％混入し、固着剤を添加しインキとした。

【００１６】図３に基づき製造法について説明すると、
上記印刷機の印刷版定盤１１に凹版９をセットし、転写
胴１４にはシリコンブランケット４を装着する。インキ
供給装置１５から凹版９上にインキ２４を滴下する
（イ）。台車フレーム１３を動かしながらインキ供給ブ
レード１でインキを均しながらインキ掻き取りブレード
２で残余インキを掻き取り（ロ）、転写胴１４を凹版９
上に転動させインキ２４を転写シート３面に転写し
（ハ）、転写シート３面のインキをフィルター基板２０
面に転写する（ニ）・（図４参照）。

【００１７】第２の実施例（請求項６に対応）について
説明すると、凹版９にインキを入れるまでは第１の実施
例と同様である。転写胴にはあらかじめ凹版９の凹部１
９に位置する部分を凸部２３となるように成型された樹
脂凸版５を転写シートとして装着する。この転写胴をも
って、凹版から転写胴へインキを転写し、更に転写胴か
らフィルター基板２０へ転写する（図５参照）。

【００１８】上記第１，第２の実施例を行うことによ
り、フィルター基板２０と対向基板２１とのセルギャッ
プ７制御のためのスペーサービーズ６を、遮光部２２の
位置に規則正しく置くことができた（図６参照）。

【００１９】

【発明の効果】本発明は上記したような形態で実施され
ることにより以下のような特有の効果を奏する。

【００２０】フィルター基板の遮光部の上にスペーサー
ビーズが規則正しく置いてあるためセルギャップが均一
に保たれる一方、画素部の中にはスペーサービーズがな
いためスペーサービーズによる画素の表示乱れがなく、
映像の表示の際のざらつきがなくなるとともに、コント
ラストも従来法のものに比べ５０％の向上を得た。

【００２１】第２の実施例のように、スペーサービーズ
を置く位置にのみ凸部をもった凸版を使用することによ
り、当該位置以外のフィルター表面部にさわることなく
本発明を実施できるため、「フィルター基板表面の配向
処理」後に本発明を実施することも可能で、液晶セル化
一貫ラインの中に大幅な変更をすることなく組み込むこ
とも可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】実験機構説明図である。

【図２】凹版作製工程説明図である。

【図３】動作原理説明図である。

【図４】第１の実施例における転写胴にシリコンブラケ
ットを装着しインキを転移する説明図である。

【図５】第２の実施例における転写胴に樹脂凸版を装着
しインキを転移する説明図である。

【図６】本発明によるスペーサービーズ布設説明図であ
る。

【図７】従来法におけるスペーサービーズ散布説明図で
ある。

【符号の説明】

１ インキ供給ブレード ２ インキ掻き取りブレード ３ 転写シート ４ シリコンブランケット ５ 樹脂凸版 ６ スペーサービーズ ７ セルギャップ ８ 画素部 ９ 凹版 １０ 本体フレーム １１ 印刷版定盤 １２ ワーク定盤 １３ 台車フレーム １４ 転写胴 １５ インキ供給装置 １６ 薄膜クロム １７ ガラス基板 １８ レジスト １９ 凹部 ２０ フィルター基板 ２１ 対向基板 ２２ 遮光部 ２３ 凸部 ２４ インキ

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液晶表示装置のセルギャップ制御をする
   スペーサー形成法において、スペーサービーズを、グラ
   ビアオフセット印刷によりフィルター基板上に設けるこ
   とを特徴とするスペーサー形成法。
2. 【請求項２】 スペーサービーズを粘度２０００〜２５
   ０００ｃｍポイズの樹脂中に重量で２０〜６０％混入す
   ることによってできる樹脂をインキとして使用すること
   を特徴とする請求項１記載のスペーサー形成法。
3. 【請求項３】 スペーサービーズを球形とし、球径の１
   〜２倍をセル開口径となし、０．５〜２倍をセル深度と
   する凹版を用いることを特徴とする請求項２記載のスペ
   ーサー形成法。
4. 【請求項４】 凹版へのインキ供給ブレードとインキ掻
   き取りブレードの２枚ブレードを用いて版へのインキ供
   給を行うことを特徴とする請求項３記載のスペーサー形
   成法。
5. 【請求項５】 凹版面から樹脂をフィルター基板に転写
   するにあたり、転写シートとしてシリコンブランケット
   を使用することを特徴とする請求項４記載のスペーサー
   形成法。
6. 【請求項６】 凹版面から樹脂をフィルター基板に転写
   するにあたり、転写シートとして樹脂凸版を使用するこ
   とを特徴とする請求項４記載のスペーサー形成法。