JP2000030776A - 超電導電流リード部の接続構造 - Google Patents
超電導電流リード部の接続構造Info
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の目的は、電流リード接続部分におけ
る熱収縮に起因する機械的応力を超電導ロッドに負荷さ
れない構造を採用し、外部からの衝撃に対する安全性も
高めた超電導電流リード部の接続構造を提供することに
ある。 【解決手段】 本発明は、低温側の接続電極部11と高
温側の接続電極部10との間に酸化物超電導ロッド12
が配置され、該超電導ロッドの両端部に良導電性の端子
ブロック15が接続され、一方の端子ブロックが低温側
の接続電極部との間にフレキシブル導体16を介して接
続され、他方の端子ブロックが高温側の接続電極部との
間にフレキシブル導体17を介して接続される一方、両
端子ブロックの外方に接続電極部に取り付けられて前記
端子ブロックと超電導ロッドとフレキシブル導体を覆う
絶縁材料製のカバー部材18が設けられてなることを特
徴とする。
る熱収縮に起因する機械的応力を超電導ロッドに負荷さ
れない構造を採用し、外部からの衝撃に対する安全性も
高めた超電導電流リード部の接続構造を提供することに
ある。 【解決手段】 本発明は、低温側の接続電極部11と高
温側の接続電極部10との間に酸化物超電導ロッド12
が配置され、該超電導ロッドの両端部に良導電性の端子
ブロック15が接続され、一方の端子ブロックが低温側
の接続電極部との間にフレキシブル導体16を介して接
続され、他方の端子ブロックが高温側の接続電極部との
間にフレキシブル導体17を介して接続される一方、両
端子ブロックの外方に接続電極部に取り付けられて前記
端子ブロックと超電導ロッドとフレキシブル導体を覆う
絶縁材料製のカバー部材18が設けられてなることを特
徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極低温機器の電流
導入部に用いられる超電導電流リード部の接続構造に関
する。
導入部に用いられる超電導電流リード部の接続構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、交流超電導コイル、超電導変圧
器などの超電導機器は、液体ヘリウムなどの極低温冷媒
中に浸漬して用いられ、それらの機器から導出された超
電導導線は、冷媒中において外部電源から導かれた電流
リード線に接続されている。また、通常の超電導機器に
おいては高価な液体ヘリウムの蒸散を防止するとともに
一次冷却をする目的から、超電導機器の外周部に液体窒
素を用いた一次冷却系が配置された構造が採用されてい
る。ところで、ここでの電流リード線としては、常電導
性のものよりも、超電導性のものの使用が望ましいとさ
れている。そこで、超電導電流リード線としてロッド状
の超電導導体の使用が考えられているが、その場合、超
電導導体の両端に接続用の金属端子を設ける必要があ
る。
器などの超電導機器は、液体ヘリウムなどの極低温冷媒
中に浸漬して用いられ、それらの機器から導出された超
電導導線は、冷媒中において外部電源から導かれた電流
リード線に接続されている。また、通常の超電導機器に
おいては高価な液体ヘリウムの蒸散を防止するとともに
一次冷却をする目的から、超電導機器の外周部に液体窒
素を用いた一次冷却系が配置された構造が採用されてい
る。ところで、ここでの電流リード線としては、常電導
性のものよりも、超電導性のものの使用が望ましいとさ
れている。そこで、超電導電流リード線としてロッド状
の超電導導体の使用が考えられているが、その場合、超
電導導体の両端に接続用の金属端子を設ける必要があ
る。
【0003】ところが、超電導機器は中心部が4.2K
程度の極低温で使用されるため、冷却するとリード部の
超電導導体が収縮するが、このとき超電導導体と接続さ
れている金属端子が超電導機器の匡体に固定されている
と、超電導導体の収縮により機械的な応力がリード部の
超電導導体にかかり、リード部の超電導導体が破壊され
てしまうという問題があった。また、リード部用の超電
導体としては、液体窒素で冷却可能な臨界温度の高い酸
化物超電導体を用いることが考えられているが、酸化物
超電導体はセラミックであり、極めて脆いので、機械的
な応力の負荷は避けなくてはならない。そこで従来、前
述のような問題を解決するために、ロッド状の酸化物超
電導導体と金属端子との間にフレキシブル線を配設した
接続構造が考えられている。
程度の極低温で使用されるため、冷却するとリード部の
超電導導体が収縮するが、このとき超電導導体と接続さ
れている金属端子が超電導機器の匡体に固定されている
と、超電導導体の収縮により機械的な応力がリード部の
超電導導体にかかり、リード部の超電導導体が破壊され
てしまうという問題があった。また、リード部用の超電
導体としては、液体窒素で冷却可能な臨界温度の高い酸
化物超電導体を用いることが考えられているが、酸化物
超電導体はセラミックであり、極めて脆いので、機械的
な応力の負荷は避けなくてはならない。そこで従来、前
述のような問題を解決するために、ロッド状の酸化物超
電導導体と金属端子との間にフレキシブル線を配設した
接続構造が考えられている。
【0004】図9は、この種の超電導導体の接続構造の
一例を示す縦断面図であり、この例の構造においては低
温側(例えば4.2Kなどの液体ヘリウムで冷却される
極低温側)の接続電極1と高温側(例えば、77Kなど
の液体窒素で冷却される高温側)の接続電極2との間に
酸化物超電導材料からなる超電導ロッド3が配置されて
いる。そして、この超電導ロッド3の両端部に筒形の電
極端子5、5が半田付けにより固定され、一方の電極端
子5が高温側の接続電極2に一体化され、他方の電極端
子5がフレキシブル導体6を介して低温側の接続電極1
に接続されている。 更に、超電導ロッド3と電極端子
5、5とフレキシブル導体6を覆って筒形のカバー部材
7が接続電極1、2を接続するように配置されている。
一例を示す縦断面図であり、この例の構造においては低
温側(例えば4.2Kなどの液体ヘリウムで冷却される
極低温側)の接続電極1と高温側(例えば、77Kなど
の液体窒素で冷却される高温側)の接続電極2との間に
酸化物超電導材料からなる超電導ロッド3が配置されて
いる。そして、この超電導ロッド3の両端部に筒形の電
極端子5、5が半田付けにより固定され、一方の電極端
子5が高温側の接続電極2に一体化され、他方の電極端
子5がフレキシブル導体6を介して低温側の接続電極1
に接続されている。 更に、超電導ロッド3と電極端子
5、5とフレキシブル導体6を覆って筒形のカバー部材
7が接続電極1、2を接続するように配置されている。
【0005】前記フレキシブル導体6は良導電性の金属
細線を編組構造としてなるもので、接続電極1と電極端
子5に半田付け等の接合手段で接続され、このフレキシ
ブル導体6が可撓性を有している。
細線を編組構造としてなるもので、接続電極1と電極端
子5に半田付け等の接合手段で接続され、このフレキシ
ブル導体6が可撓性を有している。
【0006】図9に示す超電導導体の接続構造において
は、接続電極2が外部電源に接続され、接続電極1が液
体ヘリウムに浸漬された超電導コイルの超電導線に接続
されるようになっている。このような超電導導体の接続
構造にあっては、接続電極1、2の間にフレキシブル導
体6が介在されているので、常温からの冷却に伴って超
電導ロッド3が収縮した場合、フレキシブル線6が変形
することでカバー部材7と超電導ロッド3との熱収縮差
を吸収して超電導ロッド3に機械歪が負荷されることを
防止できるように構成されている。
は、接続電極2が外部電源に接続され、接続電極1が液
体ヘリウムに浸漬された超電導コイルの超電導線に接続
されるようになっている。このような超電導導体の接続
構造にあっては、接続電極1、2の間にフレキシブル導
体6が介在されているので、常温からの冷却に伴って超
電導ロッド3が収縮した場合、フレキシブル線6が変形
することでカバー部材7と超電導ロッド3との熱収縮差
を吸収して超電導ロッド3に機械歪が負荷されることを
防止できるように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9に示す
接続構造にあっては、高温側の接続電極2と超電導ロッ
ド3が半田付けで直結され、外部から衝撃が加わった場
合に衝撃が直接超電導ロッド3に負荷されることとなる
ので、外部からの衝撃に対して強い構造とはなされてい
ない問題があった。
接続構造にあっては、高温側の接続電極2と超電導ロッ
ド3が半田付けで直結され、外部から衝撃が加わった場
合に衝撃が直接超電導ロッド3に負荷されることとなる
ので、外部からの衝撃に対して強い構造とはなされてい
ない問題があった。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、電流リード接続部分における熱収縮に起因する機械
的応力を超電導ロッドに負荷されない構造を採用したも
のであって、しかも外部からの衝撃に対する安全性も高
めた超電導電流リード部の接続構造を提供することにあ
る。
で、電流リード接続部分における熱収縮に起因する機械
的応力を超電導ロッドに負荷されない構造を採用したも
のであって、しかも外部からの衝撃に対する安全性も高
めた超電導電流リード部の接続構造を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
極低温機器の電流導入部に用いられる超電導電流リード
部の接続構造において、低温側の金属製の接続電極部と
高温側の金属製の接続電極部との間に酸化物超電導材料
からなる超電導ロッドが配置され、該超電導ロッドの両
端部に良導電性の端子ブロックが接続されるとともに、
前記一方の端子ブロックが低温側の接続電極部との間に
高導電性の金属細線を編んでなるフレキシブル導体を介
して接続され、前記他方の端子ブロックが高温側の接続
電極部との間に高導電性の金属細線を編んでなるフレキ
シブル導体を介して接続される一方、両端子ブロックの
外方に前記高温側の接続電極部と低温側の接続電極部と
に取り付けられて前記端子ブロックと超電導ブロックと
フレキシブル導体を覆う絶縁材料製のカバー部材が設け
られてなることを特徴とする。
極低温機器の電流導入部に用いられる超電導電流リード
部の接続構造において、低温側の金属製の接続電極部と
高温側の金属製の接続電極部との間に酸化物超電導材料
からなる超電導ロッドが配置され、該超電導ロッドの両
端部に良導電性の端子ブロックが接続されるとともに、
前記一方の端子ブロックが低温側の接続電極部との間に
高導電性の金属細線を編んでなるフレキシブル導体を介
して接続され、前記他方の端子ブロックが高温側の接続
電極部との間に高導電性の金属細線を編んでなるフレキ
シブル導体を介して接続される一方、両端子ブロックの
外方に前記高温側の接続電極部と低温側の接続電極部と
に取り付けられて前記端子ブロックと超電導ブロックと
フレキシブル導体を覆う絶縁材料製のカバー部材が設け
られてなることを特徴とする。
【0010】請求項2記載の発明は、前記カバー部材と
各端子ブロックとの間に弾性体からなる緩衝材が介装さ
れてなることを特徴とする。請求項3記載の発明は、前
記フレキシブル導体がその長さをその径よりも小さくし
た短尺構造とされたことを特徴とする。
各端子ブロックとの間に弾性体からなる緩衝材が介装さ
れてなることを特徴とする。請求項3記載の発明は、前
記フレキシブル導体がその長さをその径よりも小さくし
た短尺構造とされたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の超電導リード部の
接続構造の一実施形態について図面を参照して説明す
る。図1は、本発明に係る超電導電流リード部の接続構
造の一実施形態を示す縦断面図である。この例の構造
は、図示略の外部電源に接続されるとともに超電導機器
の一次冷却系に用いられている液体窒素で冷却される高
温側の接続電極部10と、液体ヘリウムで冷却されて使
用される超電導コイル等の超電導装置に接続される低温
側の接続電極部11と、これらの接続電極部10、11
の間に設けられた酸化物超電導材料からなる超電導ロッ
ド12とを主体として構成されている。
接続構造の一実施形態について図面を参照して説明す
る。図1は、本発明に係る超電導電流リード部の接続構
造の一実施形態を示す縦断面図である。この例の構造
は、図示略の外部電源に接続されるとともに超電導機器
の一次冷却系に用いられている液体窒素で冷却される高
温側の接続電極部10と、液体ヘリウムで冷却されて使
用される超電導コイル等の超電導装置に接続される低温
側の接続電極部11と、これらの接続電極部10、11
の間に設けられた酸化物超電導材料からなる超電導ロッ
ド12とを主体として構成されている。
【0012】前記超電導ロッド12の両端部には、良導
電性の金属製の端子ブロック15、15が取り付けら
れ、高温側の接続電極部10と端子ブロック15との間
には第1のフレキシブル導体16が設けられ、低温側の
接続電極部11と端子ブロック15との間には第2のフ
レキシブル導体17が設けられている。また、端子ブロ
ック15、15の外部側にはこれらを覆う繊維強化プラ
スチック製のカバー部材18が配置されている。
電性の金属製の端子ブロック15、15が取り付けら
れ、高温側の接続電極部10と端子ブロック15との間
には第1のフレキシブル導体16が設けられ、低温側の
接続電極部11と端子ブロック15との間には第2のフ
レキシブル導体17が設けられている。また、端子ブロ
ック15、15の外部側にはこれらを覆う繊維強化プラ
スチック製のカバー部材18が配置されている。
【0013】前記高温側の接続電極部10は、図2と図
3に示すように矩形ブロック状の基台部20とこの基台
部20の一面に突設された円柱状の接続部21とからな
り、接続部21の先端面中央部にはフレキシブル導体1
6を半田付けするための丸型の凹部22が形成されると
ともに、接続部21の周面には周回りに90度間隔でネ
ジ穴等の固定部23が複数形成されている。前記低温側
の接続電極部11は、図4に示すように円柱型の基台部
25とこの基台部25を延出させて形成した円柱形の接
続部26とからなり、基台部25にはこれを直径方向に
貫通して形成された固定孔27が3つ形成され、接続部
26の先端面の中央部にはフレキシブル導体17を半田
付けするための丸型の凹部28が形成されるとともに、
接続部21の周面には周回りに90度間隔でネジ穴等の
固定部29が複数形成されている。
3に示すように矩形ブロック状の基台部20とこの基台
部20の一面に突設された円柱状の接続部21とからな
り、接続部21の先端面中央部にはフレキシブル導体1
6を半田付けするための丸型の凹部22が形成されると
ともに、接続部21の周面には周回りに90度間隔でネ
ジ穴等の固定部23が複数形成されている。前記低温側
の接続電極部11は、図4に示すように円柱型の基台部
25とこの基台部25を延出させて形成した円柱形の接
続部26とからなり、基台部25にはこれを直径方向に
貫通して形成された固定孔27が3つ形成され、接続部
26の先端面の中央部にはフレキシブル導体17を半田
付けするための丸型の凹部28が形成されるとともに、
接続部21の周面には周回りに90度間隔でネジ穴等の
固定部29が複数形成されている。
【0014】前記カバー部材18は、図5と図6に示す
ように半割り筒形のカバー本体30を一組筒形に組み合
わせて構成されるもので、その一端部側に前述の接続電
極部10の固定部23にボルト止めするための透孔32
・・・が形成され、その他端部側に前述の接続電極部11
の固定部29にボルト止めするための透孔33・・・が形
成され、その中央部には超電導ロッド12の抵抗計測装
置等を挿通するための通過孔34が複数形成されてい
る。このカバー本体39は、ガラス繊維を充填したエポ
キシ樹脂等の繊維強化プラスチックから構成されてい
る。
ように半割り筒形のカバー本体30を一組筒形に組み合
わせて構成されるもので、その一端部側に前述の接続電
極部10の固定部23にボルト止めするための透孔32
・・・が形成され、その他端部側に前述の接続電極部11
の固定部29にボルト止めするための透孔33・・・が形
成され、その中央部には超電導ロッド12の抵抗計測装
置等を挿通するための通過孔34が複数形成されてい
る。このカバー本体39は、ガラス繊維を充填したエポ
キシ樹脂等の繊維強化プラスチックから構成されてい
る。
【0015】前記端子ブロック15は図7と図8に示す
ように円柱状の基台部40の先端面側に円錐台状の先端
部41を形成してなるもので、基台部40の後端面には
前述のフレキシブル導体に接合するための丸型の凹部4
2が形成されるとともに、先端部41と基台部40の上
部にかけて切り込み型のスリット43が形成されてい
る。このスリット43は先に説明した超電導ロッド12
の端部を挿入してこれを半田付け固定するためのもの
で、超電導ロッド12の端部が挿入可能な大きさに形成
されている。
ように円柱状の基台部40の先端面側に円錐台状の先端
部41を形成してなるもので、基台部40の後端面には
前述のフレキシブル導体に接合するための丸型の凹部4
2が形成されるとともに、先端部41と基台部40の上
部にかけて切り込み型のスリット43が形成されてい
る。このスリット43は先に説明した超電導ロッド12
の端部を挿入してこれを半田付け固定するためのもの
で、超電導ロッド12の端部が挿入可能な大きさに形成
されている。
【0016】前記超電導ロッド12としては、Y1Ba2
Cu3O7-xの組成にて代表されるY−Ba−Cu−O系
の酸化物超電導導体、A−B−Cu−O系(ただし、A
はLa,Ce,Y,Sc,Ybなどの周期律表IIIa族元素の
1種以上を示し、BはSr,Baなどの周期律表IIa族元
素の1種以上を示す)の酸化物超電導導体、Tl2Ba2
Ca2Cu3OZの組成式で代表されるTl−Ba−Ca
−Cu−O系の酸化物超電導導体などの各種酸化物系の
ロッド状の超電導導体が用いられる。
Cu3O7-xの組成にて代表されるY−Ba−Cu−O系
の酸化物超電導導体、A−B−Cu−O系(ただし、A
はLa,Ce,Y,Sc,Ybなどの周期律表IIIa族元素の
1種以上を示し、BはSr,Baなどの周期律表IIa族元
素の1種以上を示す)の酸化物超電導導体、Tl2Ba2
Ca2Cu3OZの組成式で代表されるTl−Ba−Ca
−Cu−O系の酸化物超電導導体などの各種酸化物系の
ロッド状の超電導導体が用いられる。
【0017】前記フレキシブル導体16、17として
は、網目構造を有する略円柱状、または棒状のものであ
り、かつ外部からの応力に対して変形可能なものであ
り、高導電性材料からなる細線を編むことにより形成さ
れたものである。ここでの高導電性材料からなる細線と
しては、Ag,Cu等の金属製細線が好適に用いられ
る。なお、金属製細線の径が太過ぎるとフレキシブル導
体16、17が硬くなり、超電導ロッド12が収縮した
ときに変形しにくく、収縮応力を充分吸収することがで
きない。
は、網目構造を有する略円柱状、または棒状のものであ
り、かつ外部からの応力に対して変形可能なものであ
り、高導電性材料からなる細線を編むことにより形成さ
れたものである。ここでの高導電性材料からなる細線と
しては、Ag,Cu等の金属製細線が好適に用いられ
る。なお、金属製細線の径が太過ぎるとフレキシブル導
体16、17が硬くなり、超電導ロッド12が収縮した
ときに変形しにくく、収縮応力を充分吸収することがで
きない。
【0018】また、電流容量を大きくするためにフレキ
シブル導体16、17の断面積をできる限り大きくする
ことが好ましい。また、低温側のフレキシブル導体17
においては、これを液体ヘリウムにおいて極低温に冷却
することで充分に電気抵抗を低くすることができるの
で、接続時の接続抵抗などの問題は生じない。更に、フ
レキシブル導体17自身を図1に示す如く充分に短く形
成する(例えば、フレキシブル導体17の長さをその直
径よりも小さくする)ことでフレキシブル導体17の電
気抵抗をできる限り少なくすることができる。一方、高
温側のフレキシブル導体16においては液体窒素で冷却
するので、液体ヘリウムで冷却するよりは高抵抗となり
得るが、フレキシブル導体16をフレキシブル導体17
よりも更に短尺とする、例えば、フレキシブル導体16
の長さをその直径(縦幅)よりも短くすることで低抵抗
化することが可能であり、フレキシブル導体16での抵
抗増加も最小限にすることができる。
シブル導体16、17の断面積をできる限り大きくする
ことが好ましい。また、低温側のフレキシブル導体17
においては、これを液体ヘリウムにおいて極低温に冷却
することで充分に電気抵抗を低くすることができるの
で、接続時の接続抵抗などの問題は生じない。更に、フ
レキシブル導体17自身を図1に示す如く充分に短く形
成する(例えば、フレキシブル導体17の長さをその直
径よりも小さくする)ことでフレキシブル導体17の電
気抵抗をできる限り少なくすることができる。一方、高
温側のフレキシブル導体16においては液体窒素で冷却
するので、液体ヘリウムで冷却するよりは高抵抗となり
得るが、フレキシブル導体16をフレキシブル導体17
よりも更に短尺とする、例えば、フレキシブル導体16
の長さをその直径(縦幅)よりも短くすることで低抵抗
化することが可能であり、フレキシブル導体16での抵
抗増加も最小限にすることができる。
【0019】次に、この実施形態の構造では図1に示す
ように、超電導ロッド12の中央部側に先端部41を向
けた端子ブロック15が超電導ロッド12の両端部に位
置するように取り付けられている。各端子ブロック15
はその内部に形成されたスリット43に超電導ロッド1
2の端部を挿入し、スリット43に半田を流し込むこと
で超電導ロッド12の端部側に固定されている。また、
一方の端子ブロック15の外側に位置する凹部42にフ
レキシブル導体16の端部が半田付けされ、他方の端子
ブロック15の外側に位置する凹部42にフレキシブル
導体17の端部が半田付けされるとともに、フレキシブ
ル導体16の他端部側は高温側の接続電極部10の凹部
22に半田付けされ、フレキシブル導体17の他端部側
は低温側の接続電極部11の凹部28に半田付けされて
いる。
ように、超電導ロッド12の中央部側に先端部41を向
けた端子ブロック15が超電導ロッド12の両端部に位
置するように取り付けられている。各端子ブロック15
はその内部に形成されたスリット43に超電導ロッド1
2の端部を挿入し、スリット43に半田を流し込むこと
で超電導ロッド12の端部側に固定されている。また、
一方の端子ブロック15の外側に位置する凹部42にフ
レキシブル導体16の端部が半田付けされ、他方の端子
ブロック15の外側に位置する凹部42にフレキシブル
導体17の端部が半田付けされるとともに、フレキシブ
ル導体16の他端部側は高温側の接続電極部10の凹部
22に半田付けされ、フレキシブル導体17の他端部側
は低温側の接続電極部11の凹部28に半田付けされて
いる。
【0020】そして、各端子ブロック15の外周部には
ゴム等の弾性材料からなる緩衝材45が巻回固定され、
この緩衝材45の外部側にカバー本体30、30が筒状
に組み合わせて配置され、各カバー本体30の一端側の
各透孔32を貫通させたボルトを接続電極部10の固定
部23に螺合し、カバー本体30の他端側の透孔33を
貫通させてボルトを接続電極部11の固定部29に螺合
することでカバー本体30、30で接続電極部10、1
1が連結されている。なお、本実施形態において前記緩
衝材45は例えば厚さ1mm、幅2mm程度の筒状のも
のなどを用いることができる。
ゴム等の弾性材料からなる緩衝材45が巻回固定され、
この緩衝材45の外部側にカバー本体30、30が筒状
に組み合わせて配置され、各カバー本体30の一端側の
各透孔32を貫通させたボルトを接続電極部10の固定
部23に螺合し、カバー本体30の他端側の透孔33を
貫通させてボルトを接続電極部11の固定部29に螺合
することでカバー本体30、30で接続電極部10、1
1が連結されている。なお、本実施形態において前記緩
衝材45は例えば厚さ1mm、幅2mm程度の筒状のも
のなどを用いることができる。
【0021】この実施形態の超電導電流リード部の構造
にあっては、超電導ロッド12の一端部側と接続電極部
10との間にフレキシブル導体16を介在させ、超電導
ロッド12の他端部側と接続電極11との間にフレキシ
ブル導体17を介在させているので、全体を冷却した場
合に、カバー部材18と超電導ロッド12との間に熱膨
張係数差があった場合、超電導ロッド12の収縮に対応
してフレキシブル導体16、17が変形し、熱膨張係数
差に起因する収縮応力を吸収できるので、超電導ロッド
12に機械的応力がかかることがなく、超電導ロッド1
2の損傷あるいは破壊を防止することができる。また、
電流容量を大きくする場合、フレキシブル導体16、1
7の断面積を大きく形成するとともに、それを半田付け
する接続電極部10、11の凹部22、28を大きく形
成することで容易に対応することができ、また、これら
の断面積を増加させても個々の電流経路は高導電性の細
線であるので変形し易く、しかもこの高導電性の細線は
網目を構成しているので、バネ定数が大きくなりにく
く、断面積の増加に伴う収縮応力の吸収能力が低下しに
くい。さらに、超電導電流リード部の全長に対するフレ
キシブル導体16、17の長さが短いので、電流容量を
大きくする場合でも超電導電流リード部の小型化を図る
ことができる。
にあっては、超電導ロッド12の一端部側と接続電極部
10との間にフレキシブル導体16を介在させ、超電導
ロッド12の他端部側と接続電極11との間にフレキシ
ブル導体17を介在させているので、全体を冷却した場
合に、カバー部材18と超電導ロッド12との間に熱膨
張係数差があった場合、超電導ロッド12の収縮に対応
してフレキシブル導体16、17が変形し、熱膨張係数
差に起因する収縮応力を吸収できるので、超電導ロッド
12に機械的応力がかかることがなく、超電導ロッド1
2の損傷あるいは破壊を防止することができる。また、
電流容量を大きくする場合、フレキシブル導体16、1
7の断面積を大きく形成するとともに、それを半田付け
する接続電極部10、11の凹部22、28を大きく形
成することで容易に対応することができ、また、これら
の断面積を増加させても個々の電流経路は高導電性の細
線であるので変形し易く、しかもこの高導電性の細線は
網目を構成しているので、バネ定数が大きくなりにく
く、断面積の増加に伴う収縮応力の吸収能力が低下しに
くい。さらに、超電導電流リード部の全長に対するフレ
キシブル導体16、17の長さが短いので、電流容量を
大きくする場合でも超電導電流リード部の小型化を図る
ことができる。
【0022】図1に示す構造において、接続電極部11
側は液体ヘリウムで極低温(約4.2K)に冷却される
とともに接続電極部10側は液体窒素で液体ヘリウム温
度よりは温度の高い低温(77K程度)に冷却されて使
用される。従って常温からそれぞれの温度に冷却される
場合に、カバー部材18と超電導ロッド12との熱膨張
係数差によって超電導ロッド12には機械応力が作用し
ようとするが、超電導ロッド12の両端部側にそれぞれ
フレキシブル導体16、17を配しているので、これら
が変形することで超電導ロッド12に機械応力は作用し
ない。また、カバー部材18の外部あるいは接続電極部
10、11の外部側から超電導ロッド12の径方向に仮
に衝撃等が作用しても、緩衝材45とフレキシブル導体
16、17が衝撃を吸収するので、超電導ロッド12に
損傷を与えたりこれを破壊してしまうことはない。ここ
で、超電導ロッド12の両端側にフレキシブル導体1
6、17を配し、更に緩衝材45を配することに意義が
あるので、仮に従来構造の如く低温側のみにフレキシブ
ル導体17を配し、更に緩衝材45を配しても、フレキ
シブル導体を設けていない高温側の端子ブロック近傍で
超電導ロッド12を損傷させてしまうおそれが高い。
側は液体ヘリウムで極低温(約4.2K)に冷却される
とともに接続電極部10側は液体窒素で液体ヘリウム温
度よりは温度の高い低温(77K程度)に冷却されて使
用される。従って常温からそれぞれの温度に冷却される
場合に、カバー部材18と超電導ロッド12との熱膨張
係数差によって超電導ロッド12には機械応力が作用し
ようとするが、超電導ロッド12の両端部側にそれぞれ
フレキシブル導体16、17を配しているので、これら
が変形することで超電導ロッド12に機械応力は作用し
ない。また、カバー部材18の外部あるいは接続電極部
10、11の外部側から超電導ロッド12の径方向に仮
に衝撃等が作用しても、緩衝材45とフレキシブル導体
16、17が衝撃を吸収するので、超電導ロッド12に
損傷を与えたりこれを破壊してしまうことはない。ここ
で、超電導ロッド12の両端側にフレキシブル導体1
6、17を配し、更に緩衝材45を配することに意義が
あるので、仮に従来構造の如く低温側のみにフレキシブ
ル導体17を配し、更に緩衝材45を配しても、フレキ
シブル導体を設けていない高温側の端子ブロック近傍で
超電導ロッド12を損傷させてしまうおそれが高い。
【0023】
【実施例】(実施例)図1に示すような超電導ロッドの
両端にそれぞれ純銅製の端子ブロックがハンダ付けによ
り接続され、さらに端子ブロックの外側に銅の編組線を
棒状に整形してなるフレキシブル導体を半田付けし、更
にそれらの外側にそれぞれ銅製の接続電極部を半田付け
した。さらにこれらの外側に繊維強化プラスチック製の
カバー本体を被せてこれらを覆い、カバー本体の両端部
を接続電極部にボルト止めして固定した。なお、カバー
本体の内面側の端子ブロックと位置が合う部分には半割
筒型のゴムシートからなる緩衝材を配置し、カバー本体
が筒型に組み合わされた場合に緩衝材で端子ブロックの
外周部を筒状に囲むことができるようにしてからカバー
本体を筒型に取り付けた。ここでの超電導ロッドとして
は、径2.5mm、長さ160mmのY1Ba2Cu 3O7-x
(Y123)超電導導体を用いた。また、フレキシブル
導体としてはCu製網線を外径20mmの棒状に整形し
たものを使用した。フレキシブル導体と接続電極部が半
田付けされる凹部の深さは3mm、高温側、および低温
側の接続電極部の全長をいずれも68mm、端子ブロッ
クの全長を36mmとした。ついで、高温側の接続電極
部を外部電源に接続し、低温側の接続電極部を交流超電
導コイルに巻かれた超電導導線に接続して超電導機器を
作製した。
両端にそれぞれ純銅製の端子ブロックがハンダ付けによ
り接続され、さらに端子ブロックの外側に銅の編組線を
棒状に整形してなるフレキシブル導体を半田付けし、更
にそれらの外側にそれぞれ銅製の接続電極部を半田付け
した。さらにこれらの外側に繊維強化プラスチック製の
カバー本体を被せてこれらを覆い、カバー本体の両端部
を接続電極部にボルト止めして固定した。なお、カバー
本体の内面側の端子ブロックと位置が合う部分には半割
筒型のゴムシートからなる緩衝材を配置し、カバー本体
が筒型に組み合わされた場合に緩衝材で端子ブロックの
外周部を筒状に囲むことができるようにしてからカバー
本体を筒型に取り付けた。ここでの超電導ロッドとして
は、径2.5mm、長さ160mmのY1Ba2Cu 3O7-x
(Y123)超電導導体を用いた。また、フレキシブル
導体としてはCu製網線を外径20mmの棒状に整形し
たものを使用した。フレキシブル導体と接続電極部が半
田付けされる凹部の深さは3mm、高温側、および低温
側の接続電極部の全長をいずれも68mm、端子ブロッ
クの全長を36mmとした。ついで、高温側の接続電極
部を外部電源に接続し、低温側の接続電極部を交流超電
導コイルに巻かれた超電導導線に接続して超電導機器を
作製した。
【0024】そして、実施例の超電導電流リード部につ
いて、交流電流の通電特性について試験した。前述の交
流超電導コイルと、これから導出された超電導導線と、
実施例の超電導リード部を、密閉したデュワーベッセル
に収容し、超電導導線と低温側の接続電極部が浸漬され
るまで液体ヘリウムを充填した。この系に接続電極部を
通じて電圧100V、電流30Aの交流を負荷した。2
時間の運転期間中、超電導コイルには設計値の95%の
電流が流れて正常に作動した。また、この通電試験終了
後、液体ヘリウムによる冷却を停止して全体を常温に戻
し、その後、再び液体ヘリウムによる冷却を行って再度
通電する試験を繰り返し3回行ったが、性能が劣化する
ことはなかった。
いて、交流電流の通電特性について試験した。前述の交
流超電導コイルと、これから導出された超電導導線と、
実施例の超電導リード部を、密閉したデュワーベッセル
に収容し、超電導導線と低温側の接続電極部が浸漬され
るまで液体ヘリウムを充填した。この系に接続電極部を
通じて電圧100V、電流30Aの交流を負荷した。2
時間の運転期間中、超電導コイルには設計値の95%の
電流が流れて正常に作動した。また、この通電試験終了
後、液体ヘリウムによる冷却を停止して全体を常温に戻
し、その後、再び液体ヘリウムによる冷却を行って再度
通電する試験を繰り返し3回行ったが、性能が劣化する
ことはなかった。
【0025】(比較例)比較のため、高温側の接続電極
部と端子ブロックとの間のフレキシブル導体を省略して
高温側の接続電極部に端子ブロックを半田により直付け
し、更に端子ブロック周囲の緩衝材を省略した構造とし
た以外は実施例とほぼ同様の超電導電流リード部を作製
した。
部と端子ブロックとの間のフレキシブル導体を省略して
高温側の接続電極部に端子ブロックを半田により直付け
し、更に端子ブロック周囲の緩衝材を省略した構造とし
た以外は実施例とほぼ同様の超電導電流リード部を作製
した。
【0026】そして、比較例の超電導電流リード部につ
いて、前述の実施例と同様にして交流電流の通電特性に
ついて試験した。その結果、2時間の運転期間中、超電
導コイルには設計値の95%の電流が流れて正常に作動
した。しかし、この通電試験終了後、液体ヘリウムによ
る冷却を停止して全体を常温に戻し、その後、再び液体
ヘリウムによる冷却を行って再度通電する試験を繰り返
し3回行ったところ、通電電流が3%低下した。これ
は、極低温から常温への温度履歴を繰り返すことで超電
導ロッドに何らかの熱収縮応力が作用し、超電導ロッド
の超電導特性が劣化したためであると推定される。
いて、前述の実施例と同様にして交流電流の通電特性に
ついて試験した。その結果、2時間の運転期間中、超電
導コイルには設計値の95%の電流が流れて正常に作動
した。しかし、この通電試験終了後、液体ヘリウムによ
る冷却を停止して全体を常温に戻し、その後、再び液体
ヘリウムによる冷却を行って再度通電する試験を繰り返
し3回行ったところ、通電電流が3%低下した。これ
は、極低温から常温への温度履歴を繰り返すことで超電
導ロッドに何らかの熱収縮応力が作用し、超電導ロッド
の超電導特性が劣化したためであると推定される。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明の超電導電流
リード部の接続構造にあっては、酸化物超電導材料から
なる超電導ロッドの両端側にそれぞれフレキシブル導体
を配して接続電極部に接続したので、超電導ロッドとそ
れに接続される接続電極部の熱膨張率が異なり、冷却時
に超電導ロッドに熱収縮に起因する応力が作用しようと
しても、超電導ロッドの両端側でそれぞれフレキシブル
導体が緩衝作用を奏する結果、冷却時の熱収縮に起因す
る機械応力を超電導ロッドに作用させない効果を奏す
る。 従って、常温と極低音との間で繰り返し冷却を行
っても超電導ロッドに熱応力に伴う機械歪の悪影響を及
ぼすことがない効果を奏する。更に、超電導ロッドの両
端部にフレキシブル導体を配しているので、超電導ロッ
ドの径方向にカバー部材の外部から衝撃や力が作用して
もこれらが超電導ロッドに伝わりにくい構造となってい
て、衝撃や外力に強い超電導リード部の接続構造を提供
できる。
リード部の接続構造にあっては、酸化物超電導材料から
なる超電導ロッドの両端側にそれぞれフレキシブル導体
を配して接続電極部に接続したので、超電導ロッドとそ
れに接続される接続電極部の熱膨張率が異なり、冷却時
に超電導ロッドに熱収縮に起因する応力が作用しようと
しても、超電導ロッドの両端側でそれぞれフレキシブル
導体が緩衝作用を奏する結果、冷却時の熱収縮に起因す
る機械応力を超電導ロッドに作用させない効果を奏す
る。 従って、常温と極低音との間で繰り返し冷却を行
っても超電導ロッドに熱応力に伴う機械歪の悪影響を及
ぼすことがない効果を奏する。更に、超電導ロッドの両
端部にフレキシブル導体を配しているので、超電導ロッ
ドの径方向にカバー部材の外部から衝撃や力が作用して
もこれらが超電導ロッドに伝わりにくい構造となってい
て、衝撃や外力に強い超電導リード部の接続構造を提供
できる。
【0028】また、超電導ロッドの両端部にフレキシブ
ル導体を配した上に、カバー部材と端子電極との間に緩
衝材を介在させたので、外部からの衝撃がカバー部材と
接続電極から作用しても内部の超電導ロッドに機械的な
歪を更に一層与えにくい構造となっている。従って外部
衝撃にも特に強い超電導電流リード部の接続構造を提供
できる。
ル導体を配した上に、カバー部材と端子電極との間に緩
衝材を介在させたので、外部からの衝撃がカバー部材と
接続電極から作用しても内部の超電導ロッドに機械的な
歪を更に一層与えにくい構造となっている。従って外部
衝撃にも特に強い超電導電流リード部の接続構造を提供
できる。
【0029】更に、フレキシブル導体を短尺構造とする
ならば、フレキシブル導体における抵抗増加を極めて少
なくすることができるとともに、超電導電流リード部の
全体の長さの増加を抑えることができ、電流リード部の
小型化、軽量化を図ることができる。
ならば、フレキシブル導体における抵抗増加を極めて少
なくすることができるとともに、超電導電流リード部の
全体の長さの増加を抑えることができ、電流リード部の
小型化、軽量化を図ることができる。
【図1】 本発明に係る超電導電流リード部の一実施形
態を示す縦断面図。
態を示す縦断面図。
【図2】 図1に示す構造に用いられる高温側の接続電
極部の平面図。
極部の平面図。
【図3】 図2に示す接続電極部の側面図。
【図4】 図1に示す構造に用いられる低温側の接続電
極部の平面図。
極部の平面図。
【図5】 図1に示す構造に用いられるカバー部材の平
面図。
面図。
【図6】 図5に示すカバー部材の側面図。
【図7】 図1に示す構造に用いられる端子ブロックの
側面図。
側面図。
【図8】 図7に示す端子ブロックの正面図。
【図9】 先に本発明者が用いていた超電導電流リード
部の構造を示す縦断面図。
部の構造を示す縦断面図。
10、11・・・接続電極、12・・・超電導ロッド、15・・
・端子電極、16、17・・・フレキシブル導体、18・・・
カバー部材、45・・・緩衝材。
・端子電極、16、17・・・フレキシブル導体、18・・・
カバー部材、45・・・緩衝材。
Claims (3)
- 【請求項1】 極低温機器の電流導入部に用いられる超
電導電流リード部の接続構造において、低温側の金属製
の接続電極部と高温側の金属製の接続電極部との間に酸
化物超電導材料からなる超電導ロッドが配置され、該超
電導ロッドの両端部に良導電性の端子ブロックが接続さ
れるとともに、前記一方の端子ブロックが低温側の接続
電極部との間に高導電性の金属細線を編んでなるフレキ
シブル導体を介して接続され、前記他方の端子ブロック
が高温側の接続電極部との間に高導電性の金属細線を編
んでなるフレキシブル導体を介して接続される一方、両
端子ブロックの外方に前記高温側の接続電極部と低温側
の接続電極部に取り付けられて前記端子ブロックと超電
導ロッドとフレキシブル導体を覆う絶縁材料製のカバー
部材が設けられてなることを特徴とする超電導電流リー
ド部の接続構造。 - 【請求項2】 前記カバー部材と各端子ブロックとの間
に弾性体からなる緩衝材が介装されてなることを特徴と
する請求項1に記載の超電導電流リード部の接続構造。 - 【請求項3】 前記フレキシブル導体がその長さをその
径よりも小さくした短尺構造とされたことを特徴とする
請求項1または2に記載の超電導電流リード部の接続構
造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10192148A JP2000030776A (ja) | 1998-07-07 | 1998-07-07 | 超電導電流リード部の接続構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10192148A JP2000030776A (ja) | 1998-07-07 | 1998-07-07 | 超電導電流リード部の接続構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000030776A true JP2000030776A (ja) | 2000-01-28 |
Family
ID=16286507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10192148A Withdrawn JP2000030776A (ja) | 1998-07-07 | 1998-07-07 | 超電導電流リード部の接続構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000030776A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007250269A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Nippon Steel Corp | 酸化物超電導体通電素子 |
KR101011234B1 (ko) | 2004-12-01 | 2011-01-26 | 넥쌍 | 초전도체 케이블 실드의 연결 장치 |
KR101091187B1 (ko) | 2009-05-26 | 2011-12-09 | 한국전기연구원 | 초전도 전류 리드 |
KR101349371B1 (ko) * | 2012-11-07 | 2014-01-14 | 한국전기연구원 | 유연한 초전도 전류리드 |
JP2015122163A (ja) * | 2013-12-20 | 2015-07-02 | 昭和電線ケーブルシステム株式会社 | 超電導電流リード |
JP2015185423A (ja) * | 2014-03-25 | 2015-10-22 | 昭和電線ケーブルシステム株式会社 | 超電導電流リード |
JP2015211009A (ja) * | 2014-04-30 | 2015-11-24 | 昭和電線ケーブルシステム株式会社 | 超電導電流リード及び超電導電流リードの製造方法 |
JP2016076344A (ja) * | 2014-10-03 | 2016-05-12 | 昭和電線ケーブルシステム株式会社 | 超電導電流リード |
JP2018092941A (ja) * | 2018-01-16 | 2018-06-14 | 昭和電線ケーブルシステム株式会社 | 超電導電流リード |
JP2021515414A (ja) * | 2018-09-26 | 2021-06-17 | 中国科学院合肥物質科学研究院Hefei Institutes Of Physical Science, Chinese Academy Of Sciences | 大電流高温超電導電流リード用の液体ヘリウム浸漬式低温超電導部材 |
-
1998
- 1998-07-07 JP JP10192148A patent/JP2000030776A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101011234B1 (ko) | 2004-12-01 | 2011-01-26 | 넥쌍 | 초전도체 케이블 실드의 연결 장치 |
JP2007250269A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Nippon Steel Corp | 酸化物超電導体通電素子 |
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