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JP2000022224A - 熱電素子及びその製造方法 - Google Patents

熱電素子及びその製造方法

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Publication number
JP2000022224A
JP2000022224A JP10186489A JP18648998A JP2000022224A JP 2000022224 A JP2000022224 A JP 2000022224A JP 10186489 A JP10186489 A JP 10186489A JP 18648998 A JP18648998 A JP 18648998A JP 2000022224 A JP2000022224 A JP 2000022224A
Authority
JP
Japan
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type thermoelectric
thermoelectric element
type
electrodeposition coating
resin layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10186489A
Other languages
English (en)
Inventor
Matsuo Kishi
松雄 岸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Instruments Inc
SII R&D Center Inc
Original Assignee
Seiko Instruments Inc
SII R&D Center Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Instruments Inc, SII R&D Center Inc filed Critical Seiko Instruments Inc
Priority to JP10186489A priority Critical patent/JP2000022224A/ja
Publication of JP2000022224A publication Critical patent/JP2000022224A/ja
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  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 結露等により素子内の各部の破損・腐食がな
く、信頼性に優れた熱電素子、及びこのような熱電素子
を効率よく製造でき、且つ組付精度の向上を図る熱電素
子の製造方法を提供する。 【解決手段】 柱状の複数のP型熱電エレメント31及
びN型熱電エレメント32を配列して、これらP型熱電
エレメント31及びN型熱電エレメント32の端面をP
N接合用電極12,22により交互に直列に接続してな
る熱電素子10において、少なくとも前記P型熱電エレ
メント31及びN型熱電エレメント32の外周面の少な
くとも一部を電着塗装樹脂層41でコーティングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度差による発
電、又は電流を流すことで冷却及び発熱を行うことがで
きる熱電素子及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱電素子は金属等の導電性電極を介して
P型熱電材料とN型熱電材料とを接合し、PN接合対を
形成することにより作製される。この熱電素子は、PN
接合対間に温度差を与えることによりゼーベック効果に
基づく起電力を発生することから、温度差を利用した発
電装置としての用途がある。また、逆に、素子に電流を
流すことにより接合部の一方で冷却、他方の接合部で発
熱が起こるペルチェ効果を利用した冷却装置、加熱装置
などとしての用途がある。
【0003】このような熱電素子はその性能を向上する
ために複数個の素子が直列に繋がれた熱電モジュールと
して用いられる。この熱電モジュールの構造は、一辺が
数百μmから数mmの直方体の形状をしたP型熱電エレ
メント及びN型熱電エレメントが2枚のアルミナや窒化
アルミニウムなどの電気絶縁性の基板で挟持され、P型
熱電エレメントとN型熱電エレメントがこの基板上で金
属等の導電性物質からなる電極で接合されると同時に、
この接合により各熱電エレメントが直列に繋がれてい
る。
【0004】このような複数個のP型熱電エレメント及
びN型熱電エレメントが直列に配列されている熱電モジ
ュールを製作する方法としては、一般的に、P型熱電材
料及びN型熱電材料をそれぞれ温度差を保つのに必要な
厚さを有する板状に切断した後、基板に形成された金属
等の電極と接合するため、はんだ付けができるようにそ
の両面にニッケルめっき等の表面処理を施し、その後、
この熱電材料を所望の大きさのチップ状に切断し、予め
接合用のはんだが配線パターンとして印刷されている2
枚のアルミナ等の電気絶縁性基板に治具等を用いて配列
し、挟持した後に加熱によりはんだ付けを行って接合す
る方法がある。
【0005】また、小型化を図るため、切断の途中でエ
ポキシ樹脂等の樹脂で熱電材料を埋め込みながら熱電エ
レメントを集積した樹脂モールドタイプの熱電素子も知
られている(例えば、特開平8−28531号公報、特
開平8−18109号公報、特開平9−191133号
公報)。このような小型の熱電素子の場合も、各熱電エ
レメントの端面を表面処理した後、一面に電極を形成し
た接合基板を両面に接合する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
熱電素子を冷却素子として用いる場合、結露等により素
子内の各部の破損・腐食が生じやすく、信頼性が十分で
はなかった。そこで、このような素子作製後、その隙間
に上述した樹脂モールドに使用するエポキシ樹脂等の一
般の接着剤を充填しようとしても、隙間に十分に充填さ
れず、また、小型の素子では熱や溶剤、あるいは重合等
による体積変化によりエレメントが破壊されてしまうと
いう問題がある。
【0007】上述したようにP型熱電エレメント及びN
型熱電エレメントとの間に樹脂を充填しながら製造する
場合、充填層の厚み等のバラツキにより、素子を精度よ
く作製することはできず、その後の電極との接合の際に
位置ずれ等の問題が生じる。一方、樹脂層を省くと、P
型材料とN型材料とがショートする可能性がある。本発
明はこのような問題を解決するものであって、結露等に
より素子内の各部の破損・腐食がなく、信頼性に優れた
熱電素子、及びこのような熱電素子を効率よく製造で
き、且つ組付精度の向上を図る熱電素子の製造方法を提
供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の第1の態様は、柱状の複数のP型熱電エレメント及
びN型熱電エレメントを配列して、これらP型熱電エレ
メント及びN型熱電エレメントの端面をPN接合用電極
により交互に直列に接続してなる熱電素子において、少
なくとも前記P型熱電エレメント及びN型熱電エレメン
トの外周面の少なくとも一部を電着塗装樹脂層でコーテ
ィングしてなることを特徴とする熱電素子にある。
【0009】本発明の第2の態様は、第1の態様におい
て、前記P型熱電エレメント及びN型熱電エレメントの
外周面の一方向に対向する対向面のみに前記電着塗装樹
脂層が設けられていることを特徴とする熱電素子にあ
る。本発明の第3の態様は、第1の態様において、前記
P型熱電エレメント及びN型熱電エレメントの外周面の
全てに前記電着塗装樹脂層が設けられていることを特徴
とする熱電素子にある。
【0010】本発明の第4の態様は、第3の態様におい
て、前記PN接合用電極の外周面も電着塗装樹脂層でコ
ーティングされていることを特徴とする熱電素子にあ
る。従って、本発明の熱電素子によると、結露等による
絶縁不良を防げ、信頼性を向上することができる。ま
た、本発明の熱電素子は、好適には、以下の製造方法に
より製造される。
【0011】すなわち、本発明の第5の態様は、対向す
る一面にそれぞれPN接合用電極が設けられた一対の基
板によってP型熱電エレメントとN型熱電エレメントと
を挟持接合して、これらP型熱電エレメント及びN型熱
電エレメントを交互に直列に接続してなる熱電素子の製
造方法において、前記一対の基板で前記P型熱電エレメ
ントとN型熱電エレメントとを挟持接合した後、電着塗
装により前記P型熱電エレメント及びN型熱電エレメン
トの外周面と前記PN接合用電極の露出部分に電着塗装
樹脂層を形成する工程を具備することを特徴とする熱電
素子の製造方法にある。
【0012】従って、信頼性の向上した熱電素子が簡便
に形成できる。本発明の第6の態様は、P型熱電材料及
びN型熱電材料にそれぞれ複数の溝を形成してそれぞれ
に複数の凸部を形成し、前記P型熱電材料の溝及び凸部
と前記N型熱電材料の凸部及び溝とを合わせて前記P型
熱電材料の凸部と前記N型熱電材料の凸部とが交互に並
んだ状態で保持し、次いで、これら凸部の延設方向とは
直交する方向に当該凸部を切断する第2の溝を形成する
ことにより、P型熱電エレメント及びN型熱電エレメン
トの交互の配列を形成し、その後、対向する一面にそれ
ぞれPN接合用電極が設けられた一対の基板によって前
記P型熱電エレメントとN型熱電エレメントとを挟持接
合して、これらP型熱電エレメント及びN型熱電エレメ
ントを交互に直列に接続する熱電素子の製造方法におい
て、前記P型熱電材料及びN型熱電材料のぞれぞれに溝
を形成して凸部を形成した状態でこれらP型熱電材料及
びN型熱電材料の少なくとも一方に電着塗装することに
より前記凸部の表面に電着塗装樹脂層を形成する工程を
具備することを特徴とする熱電素子の製造方法にある。
【0013】従って、導電性の表面が全て絶縁性層で覆
うことができ、信頼性が向上する。本発明の第7の態様
は、第6の態様において、前記P型熱電材料の溝及び凸
部と前記N型熱電材料の凸部及び溝とを合わせて前記P
型熱電材料の凸部と前記N型熱電材料材料の凸部とが交
互に並んだ状態で隙間に樹脂接着剤を充填する工程を含
むことを特徴とする熱電素子の製造方法にある。
【0014】従って、P型とN型とを合わせる際の絶縁
不良が生じず、信頼性を向上することができ、また、小
型化したときの歩留まりが向上する。本発明の第8の態
様は、対向する一面にそれぞれPN接合用電極が設けら
れた一対の基板によってP型熱電エレメントとN型熱電
エレメントとを挟持接合して、これらP型熱電エレメン
ト及びN型熱電エレメントを交互に直列に接続してなる
熱電素子の製造方法において、柱状P型熱電材料及び柱
状N型熱電材料を形成した後、その外周面に電着塗装に
より電着塗装樹脂層を形成し、その後、この柱状P型熱
電材料及び柱状N型熱電材料の長手方向の長さを切断し
て前記P型熱電エレメント及び前記N型熱電エレメント
とする工程を具備することを特徴とする熱電素子の製造
方法にある。
【0015】従って、結露等による絶縁不良の心配のな
い熱電素子を形成できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1に本発明の第1実施形
態に係る熱電素子の概略図を示す。図1に示すように、
本実施形態の熱電素子10は、第1基板11と第2基板
21とで複数のP型熱電エレメント31及びN型熱電エ
レメント32を接合挟持したものである。ここで、第1
基板11の上面には複数の電極12が付設される一方、
第2基板21の上面にも複数の電極22が付設されてお
り、これらの各基板11,21の対向する電極12,2
2間にP型熱電エレメント31とN型熱電エレメント3
2が挟持され、且つその接合面がはんだ付け等により接
合されることで、このP型熱電エレメント31及びN型
熱電エレメント32が交互に直列に配線されている。そ
して、この直列配線の両端の電極12には、半田25を
介して電流を取り出す又は電流を流すための配線27が
接続されている。
【0017】ここで、本実施形態では、導電体であるP
型熱電エレメント31及びN型熱電エレメント32並び
に電極12及び22、さらには、半田25の外表面の全
てを覆う電着塗装樹脂層41が形成されている。この電
着塗装樹脂層41は、例えばアミノアクリル系樹脂から
なるカチオン系塗装材料を用いて、例えば、膜厚20μ
m程度に形成する。なお、電着塗装材料は、特に限定さ
れず、アニオン系、ノニオン系でもよいが、絶縁性及び
耐水性が良好である材料が好ましい。
【0018】ここで、このような本実施形態の熱電素子
10の作製方法について説明する。本実施形態の熱電素
子10は、素子形成後、全体に電着塗装樹脂層41を形
成する以外は特に限定されない。従って、素子形成まで
の工程の一例を図2に示す。まず、図2(a)に示すよう
に、熱伝導性の第1基板11及び第2基板21の表面に
銅からなる電極12及び22をそれぞれ形成し、その表
面に半田層を形成する。一方、図2(b)に示すように、
P型及びN型の熱電材料30にNiメッキを施した後、
賽の目状に切断してP型熱電エレメント31及びN型熱
電エレメント32とする。次いで、これらのP型熱電エ
レメント31及びN型熱電エレメント32を第1基板1
1及び第2基板22の間に並べて挟持し、リフロー炉等
により加熱することにより各エレメントと電極とを接合
する。その後、配線27を取り付けた後、電着塗装によ
り電着塗装樹脂層41(図1参照)を形成することによ
り、熱電素子10とする。なお、P型熱電エレメント3
1及びN型熱電エレメント32は、例えば、縦列には同
種のエレメントが並び、横列には異種のエレメントが交
互に並ぶよう配置されている。また、図示は省略した
が、P型熱電エレメント31及びN型熱電エレメント3
2は、端面に無電解メッキによりニッケル層を形成した
後、電極12及び22と接合される。
【0019】具体的には、各P型及びN型熱電エレメン
ト31及び32を、寸法が0.7mm×0.7mm×1
mm(高さ)のものを254本用い、平面寸法が30m
m×30mmの第1基板11及び第2基板21に挟持接
合した後、電着塗装樹脂膜41を20μmの膜厚で形成
したところ、各エレメント31,32、電極12,22
及び半田25等の各表面にピンホールなく覆うことがで
きた。これにより、結露等による絶縁不良を防止でき、
信頼性を高めることができた。
【0020】なお、第1実施形態の熱電素子10の製造
方法はこれに限定されず、例えば、ブロック状のP型熱
電材料及びN型熱電材料を櫛歯状に切断してかみ合わせ
た後で、さらに切断する方法や、柱状のP型熱電素子及
びN型熱電素子を短く切断して基板上に並べる方法、又
は厚膜法でP型熱電材料及びN型熱電材料を柱状に形成
する方法などを採用してもよく、何れにしても、素子に
した後、最終工程で電着塗装を行って電着塗装樹脂層4
1を形成するようにすればよい。
【0021】図3には、第2実施形態に係る熱電素子1
0Aの概略断面図を示す。本実施形態の熱電素子10A
は、基本的には第1実施形態の熱電素子10と同一の構
造を有するので、同一作用を示す部材には同一符号を付
して説明は省略する。本実施形態の熱電素子10Aは、
P型熱電エレメント31及びN型熱電エレメント32の
外周面のみに電着塗装樹脂層42を有するものであり、
電極12,22の外表面上には電着塗装樹脂層が形成さ
れていない。また、P型熱電エレメント31及びN型熱
電エレメント32の外周面に形成された電着塗装樹脂層
42は、その製造方法により、外周面の一方向の対向す
る側面のみ(従って、この場合には、図面の前後側の面
には電着塗装樹脂層が形成されない)の場合と、外周面
全体に亘って電着塗装樹脂層42が形成される場合とが
ある。さらに、本実施形態では、各P型熱電素子31と
N型熱電素子32との間隙、すなわち、電着塗装樹脂層
42が形成されている場合には、電着塗装樹脂層42の
間の間隙は、樹脂製の接着剤層51により埋められてい
るが、この接着剤層51は、必ずしも存在しない。
【0022】図4には、前者の場合の製造方法の一例を
示す。まず、ブロック状のP型及びN型のそれぞれの熱
電材料30を厚さ方向の一部を残して一方向に延びる複
数の溝30aを形成し、板状の凸部30bを櫛歯状に形
成する(図4(a)及び(b))。具体的には、例えば、15
0μm幅のブレードを備えるダイシングマシンを用い
て、200μmのピッチで深さ2mmの溝30aを形成
した。これにより、凸部30bの幅は、50μmとな
る。なお、この場合、熱電材料30の厚さ方向の一部を
残して溝入れを行ったが、熱電材料30を仮基板に接着
した状態で溝入れを行い、厚さ方向全体に亘って溝を形
成してもよい。
【0023】次いで、カチオン系電着塗装(アミノアク
リル系樹脂)を施し、少なくとも凸部30bの外周面に
電着塗装樹脂層42を形成する(図4(c))。次に、P
型熱電材料及びN型熱電材料とを向かい合わせて、一方
の溝30a及び凸部30bと、他方の凸部30b及び溝
30aとをそれぞれ合わせ(図4(d))、各凸部30b
の溝30aとの隙間に低粘度の二液性エポキシ接着剤を
充填して接着剤層51を形成する(図4(e))。このと
き、凸部30bと溝30aとが接触していることがあっ
ても、凸部30bの表面には電着塗装樹脂層42が形成
されているので、絶縁不良による不具合が生じることが
ない。
【0024】続いて、一方の基板の一端面を研磨した後
(図4(f))、前記溝30aとは直交する溝30cを形
成し、P型熱電エレメント及びN型熱電エレメントとな
るチップ部30dを形成する(図4(g))。このときの
溝30cも、ダイシングマシンで50μm幅のブレード
を用いて100μmのピッチで2mmの深さに形成し
た。このときの溝入れは、一端面を研磨せずに直接行っ
てもよい。また、仮基板を用いた場合には、仮基板を取
り外してから溝入れを行う。
【0025】次に、このように形成した溝30cにも、
上述したような低粘度の二液性エポキシ接着剤を充填し
て接着剤層51を形成する(図4(h))。続いて、上下
の両端面をラップ装置等で研磨することにより、両端面
の平坦度、平行度及び寸法出しを行い、厚さを1.8m
mとした(図4(i))。これにより、各P型熱電エレメ
ント31及びN型熱電エレメント32が形成されるが、
これらのエレメントの断面寸法は50μm×50μm、
高さは1.8mmとなる。
【0026】その後、各エレメント31及び32の端面
に選択的に無電解ニッケルメッキ層を形成した後、上述
したように、PN接合用電極12,22を形成した一対
の基板11,21に挟持して図3に示す熱電素子10A
とした。この製造方法によると、各エレメント31及び
32の一方の対向する側面には電着塗装樹脂層42が形
成されているが、他方の対向する側面には電着塗装樹脂
層が形成されていないものとなる。
【0027】なお、以上説明した製造方法で、溝入れを
行った後の接着剤層51の形成(図4(e))は必ずしも
行う必要はない。この場合にも、各熱電材料30の凸部
30bは電着塗装樹脂層42で覆われているので、絶縁
不良等が生じることがない。接着剤層を充填しない場合
には、溝30aの幅を凸部30bの幅より若干大きくす
ればよく、さらに、高密度化を図ることができる。
【0028】図5には他の製造方法の例を示す。この場
合、まず、P型及びN型の熱電材料を棒状熱電材料35
に加工する(図5(a))。例えば、断面が0.7mm×
0.7mmの正方形で長さが100mmの材料とする。
次ぎに、この材料外面にカチオン系電着塗装を施して電
着塗装樹脂層43を形成する(図5(b))。この材料
を、例えば、1mmに切断してP型又はN型の熱電エレ
メント31又は32とした(図5(c))。
【0029】その後、切断端面に選択的に無電解メッキ
により、厚さ2μmのニッケルメッキ層を施した後、P
N接合電極を形成した基板に挟持接合する工程は上述し
た実施形態と同様である。上述した実施形態と同様に、
面積が30mm×30mmの一対の基板で総数254本
のエレメントを挟持して熱電素子とした。この製造方法
によると、各エレメントの外周面全体に電着塗装樹脂層
42が形成されるがPN接合用電極の表面には電着塗装
樹脂層が形成されないものとなる。
【0030】
【発明の効果】以上、実施形態において詳細に説明した
ように本発明によれば、熱電エレメントの外周面及び電
極表面等が絶縁性層で覆われ、ショート等の心配がない
ので、信頼性の向上を図ることができる。また、小型素
子の製造に当たっても、絶縁不良等の心配がなく、不良
率を大幅に低減することができ、信頼性の向上を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る熱電素子の概略図
である。
【図2】本実施形態の熱電素子の製造方法の一例を示す
図である。
【図3】本発明の第2実施形態の熱電素子の概略図であ
る。
【図4】本実施形態の熱電素子の製造方法の一例を示す
図である。
【図5】本実施形態の熱電素子の製造方法の他の例を示
す図である。
【符号の説明】
10,10A 熱電素子 11 第1基板 12 電極 21 第2基板 22 電極 27 配線 31 P型熱電エレメント 32 N型熱電エレメント 41,42,43 電着塗装樹脂層 51 接着剤層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱状の複数のP型熱電エレメント及びN
    型熱電エレメントを配列して、これらP型熱電エレメン
    ト及びN型熱電エレメントの端面をPN接合用電極によ
    り交互に直列に接続してなる熱電素子において、少なく
    とも前記P型熱電エレメント及びN型熱電エレメントの
    外周面の少なくとも一部を電着塗装樹脂層でコーティン
    グしてなることを特徴とする熱電素子。
  2. 【請求項2】 前記P型熱電エレメント及びN型熱電エ
    レメントの外周面の一方向に対向する対向面のみに前記
    電着塗装樹脂層が設けられていることを特徴とする請求
    項1に記載の熱電素子。
  3. 【請求項3】 前記P型熱電エレメント及びN型熱電エ
    レメントの外周面の全てに前記電着塗装樹脂層が設けら
    れていることを特徴とする請求項1に記載の熱電素子。
  4. 【請求項4】 前記PN接合用電極の外周面も電着塗装
    樹脂層でコーティングされていることを特徴とする請求
    項3に記載の熱電素子。
  5. 【請求項5】 対向する一面にそれぞれPN接合用電極
    が設けられた一対の基板によってP型熱電エレメントと
    N型熱電エレメントとを挟持接合して、これらP型熱電
    エレメント及びN型熱電エレメントを交互に直列に接続
    してなる熱電素子の製造方法において、前記一対の基板
    で前記P型熱電エレメントとN型熱電エレメントとを挟
    持接合した後、電着塗装により前記P型熱電エレメント
    及びN型熱電エレメントの外周面と前記PN接合用電極
    の露出部分に電着塗装樹脂層を形成する工程を具備する
    ことを特徴とする熱電素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 P型熱電材料及びN型熱電材料にそれぞ
    れ複数の溝を形成してそれぞれに複数の凸部を形成し、
    前記P型熱電材料の溝及び凸部と前記N型熱電材料の凸
    部及び溝とを合わせて前記P型熱電材料の凸部と前記N
    型熱電材料の凸部とが交互に並んだ状態で保持し、次い
    で、これら凸部の延設方向とは直交する方向に当該凸部
    を切断する第2の溝を形成することにより、P型熱電エ
    レメント及びN型熱電エレメントの交互の配列を形成
    し、その後、対向する一面にそれぞれPN接合用電極が
    設けられた一対の基板によって前記P型熱電エレメント
    とN型熱電エレメントとを挟持接合して、これらP型熱
    電エレメント及びN型熱電エレメントを交互に直列に接
    続する熱電素子の製造方法において、前記P型熱電材料
    及びN型熱電材料のぞれぞれに溝を形成して凸部を形成
    した状態でこれらP型熱電材料及びN型熱電材料の少な
    くとも一方に電着塗装することにより前記凸部の表面に
    電着塗装樹脂層を形成する工程を具備することを特徴と
    する熱電素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記P型熱電材料の溝及び凸部と前記N
    型熱電材料の凸部及び溝とを合わせて前記P型熱電材料
    の凸部と前記N型熱電材料の凸部とが交互に並んだ状態
    で隙間に樹脂接着剤を充填する工程を含むことを特徴と
    する請求項6記載の熱電素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 対向する一面にそれぞれPN接合用電極
    が設けられた一対の基板によってP型熱電エレメントと
    N型熱電エレメントとを挟持接合して、これらP型熱電
    エレメント及びN型熱電エレメントを交互に直列に接続
    してなる熱電素子の製造方法において、柱状P型熱電材
    料及び柱状N型熱電材料を形成した後、その外周面に電
    着塗装により電着塗装樹脂層を形成し、その後、この柱
    状P型熱電材料及び柱状N型熱電材料の長手方向の長さ
    を切断して前記P型熱電エレメント及び前記N型熱電エ
    レメントとする工程を具備することを特徴とする熱電素
    子の製造方法。
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