JP2000015426A - 金属部材内部の欠陥/組織不良補修・改善方法 - Google Patents
金属部材内部の欠陥/組織不良補修・改善方法Info
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- JP2000015426A JP2000015426A JP19324798A JP19324798A JP2000015426A JP 2000015426 A JP2000015426 A JP 2000015426A JP 19324798 A JP19324798 A JP 19324798A JP 19324798 A JP19324798 A JP 19324798A JP 2000015426 A JP2000015426 A JP 2000015426A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属部材の内部で生じている可能性がある鋳
造欠陥や組織不良を金属部材の形状・寸法精度を低下さ
せることなく補修し改善する。 【解決手段】 金属部材2の内部にある鋳造欠陥や組織
不良を補修し改善するに際し、回転するロッド1の小径
ロッド部1dにより金属部材2の内部で摩擦発熱を生じ
させて塑性流動層2Hを形成させ、塑性流動層2Hで金
属部材2の内部を攪拌することにより金属部材2の内部
にある鋳造欠陥や組織不良を補修し改善する。
造欠陥や組織不良を金属部材の形状・寸法精度を低下さ
せることなく補修し改善する。 【解決手段】 金属部材2の内部にある鋳造欠陥や組織
不良を補修し改善するに際し、回転するロッド1の小径
ロッド部1dにより金属部材2の内部で摩擦発熱を生じ
させて塑性流動層2Hを形成させ、塑性流動層2Hで金
属部材2の内部を攪拌することにより金属部材2の内部
にある鋳造欠陥や組織不良を補修し改善する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属部材の内部に
存在する欠陥を補修したり、組織不良を改善したりする
のに好適な金属部材内部の欠陥/組織不良補修・改善方
法に関するものである。
存在する欠陥を補修したり、組織不良を改善したりする
のに好適な金属部材内部の欠陥/組織不良補修・改善方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属部材の内部には、巣や気孔などと呼
ばれる鋳造欠陥が生じていたり、冷却速度や冷却時期な
どの相違によって組織不良が発生していたりすることが
ある。
ばれる鋳造欠陥が生じていたり、冷却速度や冷却時期な
どの相違によって組織不良が発生していたりすることが
ある。
【0003】このような金属部材内部の欠陥/組織不良
が著しい場合には、これらを廃棄処分とすることもある
が、時によっては塑性加工を加えたり熱処理を施したり
などすることによって、このような欠陥および組織不良
を補修・改善することも行われる。
が著しい場合には、これらを廃棄処分とすることもある
が、時によっては塑性加工を加えたり熱処理を施したり
などすることによって、このような欠陥および組織不良
を補修・改善することも行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属部
材が複雑形状を有するものであったり、中空部分を有す
るものであったりした場合には、塑性加工による金属部
材内部の欠陥/組織不良の補修・改善が困難であること
も多く、また、熱処理では鋳造欠陥の補修が困難である
ことも多い。
材が複雑形状を有するものであったり、中空部分を有す
るものであったりした場合には、塑性加工による金属部
材内部の欠陥/組織不良の補修・改善が困難であること
も多く、また、熱処理では鋳造欠陥の補修が困難である
ことも多い。
【0005】
【発明の目的】本発明は、このような従来の問題点にか
んがみてなされたものであって、金属部材が複雑形状で
あってもまた中空品であっても、それらの形状精度や寸
法精度を低下させることなく、とくに金属部材の必要部
位において鋳造欠陥を補修したり金属組織を改善したり
するのに好適な金属部材内部の欠陥/組織不良補修・改
善方法を提供することを目的としている。
んがみてなされたものであって、金属部材が複雑形状で
あってもまた中空品であっても、それらの形状精度や寸
法精度を低下させることなく、とくに金属部材の必要部
位において鋳造欠陥を補修したり金属組織を改善したり
するのに好適な金属部材内部の欠陥/組織不良補修・改
善方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる金属部材
内部の欠陥/組織不良補修・改善方法は、請求項1に記
載しているように、金属部材内部の欠陥/組織不良を補
修・改善するに際し、回転するロッドにより金属部材内
部で摩擦発熱を生じさせて塑性流動層を形成させ、塑性
流動層で金属部材内部を攪拌することにより金属部材内
部にある欠陥/組織不良を補修・改善するようにしたこ
とを特徴としている。
内部の欠陥/組織不良補修・改善方法は、請求項1に記
載しているように、金属部材内部の欠陥/組織不良を補
修・改善するに際し、回転するロッドにより金属部材内
部で摩擦発熱を生じさせて塑性流動層を形成させ、塑性
流動層で金属部材内部を攪拌することにより金属部材内
部にある欠陥/組織不良を補修・改善するようにしたこ
とを特徴としている。
【0007】そして、本発明に係わる金属部材内部の欠
陥/組織不良補修・改善方法の実施態様においては、請
求項2に記載しているように、ロッドは、金属部材内部
で摩擦発熱を生じさせ塑性流動層を形成させて塑性流動
層で金属部材内部を攪拌する小径ロッド部と、この小径
ロッド部に連続する大径ロッド部をそなえているものと
することができる。
陥/組織不良補修・改善方法の実施態様においては、請
求項2に記載しているように、ロッドは、金属部材内部
で摩擦発熱を生じさせ塑性流動層を形成させて塑性流動
層で金属部材内部を攪拌する小径ロッド部と、この小径
ロッド部に連続する大径ロッド部をそなえているものと
することができる。
【0008】同じく、本発明に係わる金属部材内部の欠
陥/組織不良補修・改善方法の実施態様においては、請
求項3に記載しているように、ロッドは金属部材の軟化
温度よりも高い軟化温度を有する素材からなるものとす
ることがより望ましい。
陥/組織不良補修・改善方法の実施態様においては、請
求項3に記載しているように、ロッドは金属部材の軟化
温度よりも高い軟化温度を有する素材からなるものとす
ることがより望ましい。
【0009】同じく、本発明に係わる金属部材内部の欠
陥/組織不良補修・改善方法の実施態様においては、請
求項4に記載しているように、金属部材はアルミニウム
合金よりなり、ロッドはステンレス鋼よりなるものとす
ることができる。
陥/組織不良補修・改善方法の実施態様においては、請
求項4に記載しているように、金属部材はアルミニウム
合金よりなり、ロッドはステンレス鋼よりなるものとす
ることができる。
【0010】同じく、本発明に係わる金属部材内部の欠
陥/組織不良補修・改善方法の実施態様においては、請
求項5に記載しているように、回転するロッドにより金
属部材内部で摩擦発熱を生じさせ塑性流動層を形成させ
て塑性流動層で金属部材内部を攪拌する間にロッドを金
属部材の面方向に移動させるようになすことができる。
陥/組織不良補修・改善方法の実施態様においては、請
求項5に記載しているように、回転するロッドにより金
属部材内部で摩擦発熱を生じさせ塑性流動層を形成させ
て塑性流動層で金属部材内部を攪拌する間にロッドを金
属部材の面方向に移動させるようになすことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1ないし図3は本発明による金
属部材内部の欠陥/組織不良補修・改善方法の一実施形
態を示すものであって、本発明においては、図1に例示
するロッド1を用いる。
属部材内部の欠陥/組織不良補修・改善方法の一実施形
態を示すものであって、本発明においては、図1に例示
するロッド1を用いる。
【0012】このロッド1は、後述する機能を有する小
径ロッド部1dと、この小径ロッド部1dに連続する大
径ロッド部1Dをそなえているものであり、図示しない
回転駆動装置に連結されて図1の矢印A方向に高速回転
(例えば、1000〜2000rpmの回転速度で回
転)しうるものとしている。
径ロッド部1dと、この小径ロッド部1dに連続する大
径ロッド部1Dをそなえているものであり、図示しない
回転駆動装置に連結されて図1の矢印A方向に高速回転
(例えば、1000〜2000rpmの回転速度で回
転)しうるものとしている。
【0013】このようなロッド1を用いて金属部材内部
の欠陥/組織不良を補修・改善するに際しては、図1に
示したロッド1を高速回転させながら、図2に示した金
属部材2に当接させる。
の欠陥/組織不良を補修・改善するに際しては、図1に
示したロッド1を高速回転させながら、図2に示した金
属部材2に当接させる。
【0014】そして、ロッド1の小径ロッド部1dの先
端が金属部材2の表面に圧接すると、その部分で摩擦発
熱を生じ、発熱温度が次第に上昇して金属部材2の表面
で軟化して塑性流動が可能となり、その結果、小径ロッ
ド部1dはさらに金属部材2の内部に降下して塑性流動
層2Hが形成されると共に塑性流動層ないしは熱影響部
2H1,2H2,2H3も形成される。
端が金属部材2の表面に圧接すると、その部分で摩擦発
熱を生じ、発熱温度が次第に上昇して金属部材2の表面
で軟化して塑性流動が可能となり、その結果、小径ロッ
ド部1dはさらに金属部材2の内部に降下して塑性流動
層2Hが形成されると共に塑性流動層ないしは熱影響部
2H1,2H2,2H3も形成される。
【0015】したがって、金属部材2の内部で塑性流動
層2Hが攪拌されることとなるので、この部分に存在し
ていたかも知れない鋳造欠陥が補修されると共に組織不
良が平準化したものに改善される。
層2Hが攪拌されることとなるので、この部分に存在し
ていたかも知れない鋳造欠陥が補修されると共に組織不
良が平準化したものに改善される。
【0016】そして場合によってはさらに、図2に示し
たような小径ロッド部1dによる塑性流動層2Hでの攪
拌を継続しながら、図3に示すようにロッド1を金属部
材2の面方向(図3に示す矢印B方向)に移動させるこ
とにより、ロッド1の後方において常に塑性流動による
圧力を受けて塑性流動層が入り込むことによって、所望
の軌跡とした状態で鋳造欠陥が補修されると共に金属組
織が平準化されて組織が改善されることとなる。
たような小径ロッド部1dによる塑性流動層2Hでの攪
拌を継続しながら、図3に示すようにロッド1を金属部
材2の面方向(図3に示す矢印B方向)に移動させるこ
とにより、ロッド1の後方において常に塑性流動による
圧力を受けて塑性流動層が入り込むことによって、所望
の軌跡とした状態で鋳造欠陥が補修されると共に金属組
織が平準化されて組織が改善されることとなる。
【0017】この場合、ロッド1の素材としては、金属
部材2の軟化温度よりも高い軟化温度を有するものを使
用することが望ましく、また、図4に示すように、角部
には適宜のRを形成したものを用いるようになすことが
必要に応じて望ましい。
部材2の軟化温度よりも高い軟化温度を有するものを使
用することが望ましく、また、図4に示すように、角部
には適宜のRを形成したものを用いるようになすことが
必要に応じて望ましい。
【0018】
【実施例】この実施例では、金属部材2として、鋳物用
アルミニウム合金(AC8A)よりなるエンジンのシリ
ンダヘッドについて適用した。
アルミニウム合金(AC8A)よりなるエンジンのシリ
ンダヘッドについて適用した。
【0019】このようなアルミニウム合金製シリンダヘ
ッドは、吸気ポートおよび排気ポートを有していると共
に冷却水通路を有しているため、中子を用いた鋳造によ
り製造されている。
ッドは、吸気ポートおよび排気ポートを有していると共
に冷却水通路を有しているため、中子を用いた鋳造によ
り製造されている。
【0020】したがって、鋳物製品であるシリンダヘッ
ドの内部には鋳造欠陥や組織不良を生じていることもあ
りうる。
ドの内部には鋳造欠陥や組織不良を生じていることもあ
りうる。
【0021】そして、吸気ポートや排気ポートにライナ
等を設ける場合には、鋳造欠陥や組織不良がさほど問題
とならない場合もあるが、上記ポートにおいてライナを
設けない場合や、冷却水通路やバルブシート部分や相手
材であるシリンダブロックとのシール部分などにおいて
鋳造欠陥や組織不良を生じていないものとすることが必
要な場合もある。
等を設ける場合には、鋳造欠陥や組織不良がさほど問題
とならない場合もあるが、上記ポートにおいてライナを
設けない場合や、冷却水通路やバルブシート部分や相手
材であるシリンダブロックとのシール部分などにおいて
鋳造欠陥や組織不良を生じていないものとすることが必
要な場合もある。
【0022】したがって、このような場合に、アルミニ
ウム合金製シリンダヘッドよりなる金属部材2に、直径
5mm,突出長7mmの小径ロッド部1dと、直径20
mmの大径ロッド部1Dとをそなえるロッド1を用い、
このロッド1を図示矢印A方向に約1200rpmで高
速回転させながら金属部材2の表面に押圧し、この部分
で先ず摩擦発熱を生じさせて軟化させ、約8mmの深さ
で塑性流動層2Hを形成させると共にその回りに塑性流
動層ないしは熱影響部2H1,2H2,2H3を形成さ
せた状態とし、さらには図3に示したようにロッド1を
金属部材2の面方向に、とくに、この実施例では、相手
材シリンダブロックとの間でのシール面を一周する方向
に移動させた。
ウム合金製シリンダヘッドよりなる金属部材2に、直径
5mm,突出長7mmの小径ロッド部1dと、直径20
mmの大径ロッド部1Dとをそなえるロッド1を用い、
このロッド1を図示矢印A方向に約1200rpmで高
速回転させながら金属部材2の表面に押圧し、この部分
で先ず摩擦発熱を生じさせて軟化させ、約8mmの深さ
で塑性流動層2Hを形成させると共にその回りに塑性流
動層ないしは熱影響部2H1,2H2,2H3を形成さ
せた状態とし、さらには図3に示したようにロッド1を
金属部材2の面方向に、とくに、この実施例では、相手
材シリンダブロックとの間でのシール面を一周する方向
に移動させた。
【0023】この結果、アルミニウム合金製シリンダヘ
ッドの相手材シリンダブロックとの間でのシール面の一
周にわたって、鋳造欠陥が存在しないものとなっている
と共に金属組織が均一に平準化されたものとなってい
た。
ッドの相手材シリンダブロックとの間でのシール面の一
周にわたって、鋳造欠陥が存在しないものとなっている
と共に金属組織が均一に平準化されたものとなってい
た。
【0024】また、金属部材(シリンダヘッド)2は、
塑性流動が可能な程度にその温度上昇が抑制されるよう
にしており、溶融状態にまでならないようにしているた
め、寸法および形状精度を低下させるものとはならなか
った。
塑性流動が可能な程度にその温度上昇が抑制されるよう
にしており、溶融状態にまでならないようにしているた
め、寸法および形状精度を低下させるものとはならなか
った。
【0025】
【発明の効果】本発明による金属部材内部の欠陥/組織
不良補修・改善方法によれば、請求項1に記載している
ように、金属部材内部の欠陥/組織不良を補修・改善す
るに際し、回転するロッドにより金属部材内部で摩擦発
熱を生じさせて塑性流動層を形成させ、塑性流動層で金
属部材内部を攪拌することにより金属部材内部にある欠
陥/組織不良を補修改善するようにしたから、金属部材
の内部に鋳造欠陥や組織不良があるときでも、金属部材
の形状および寸法精度を損なうことなく、それらの鋳造
欠陥や組織不良を補修しそしてまた改善することが可能
であるという著しく優れた効果がもたらされる。
不良補修・改善方法によれば、請求項1に記載している
ように、金属部材内部の欠陥/組織不良を補修・改善す
るに際し、回転するロッドにより金属部材内部で摩擦発
熱を生じさせて塑性流動層を形成させ、塑性流動層で金
属部材内部を攪拌することにより金属部材内部にある欠
陥/組織不良を補修改善するようにしたから、金属部材
の内部に鋳造欠陥や組織不良があるときでも、金属部材
の形状および寸法精度を損なうことなく、それらの鋳造
欠陥や組織不良を補修しそしてまた改善することが可能
であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0026】そして、請求項2に記載しているように、
ロッドは、金属部材内部で摩擦発熱を生じさせ塑性流動
層を形成させて塑性流動層で金属部材内部を攪拌する小
径ロッド部と、この小径ロッド部に連続する大径ロッド
部をそなえているものとすることによって、金属部材の
内部での摩擦発熱を良好に生じさせることが可能である
と共にロッドの機械的強度も十分なものとし、また、小
径ロッド部と大径ロッド部との間の段差により塑性流動
層の深さを均一なものにすることが可能であるという著
しく優れた効果がもたらされる。
ロッドは、金属部材内部で摩擦発熱を生じさせ塑性流動
層を形成させて塑性流動層で金属部材内部を攪拌する小
径ロッド部と、この小径ロッド部に連続する大径ロッド
部をそなえているものとすることによって、金属部材の
内部での摩擦発熱を良好に生じさせることが可能である
と共にロッドの機械的強度も十分なものとし、また、小
径ロッド部と大径ロッド部との間の段差により塑性流動
層の深さを均一なものにすることが可能であるという著
しく優れた効果がもたらされる。
【0027】また、請求項3に記載しているように、ロ
ッドは金属部材の軟化温度よりも高い軟化温度を有する
素材からなるものとすることによって、ロッドの高速回
転による摩擦発熱および塑性流動層内での材料攪拌を良
好なものにすることが可能であるという著しく優れた効
果がもたらされる。
ッドは金属部材の軟化温度よりも高い軟化温度を有する
素材からなるものとすることによって、ロッドの高速回
転による摩擦発熱および塑性流動層内での材料攪拌を良
好なものにすることが可能であるという著しく優れた効
果がもたらされる。
【0028】さらに、請求項4に記載しているように、
金属部材はアルミニウム合金よりなり、ロッドはステン
レス鋼よりなるものとすることによって、例えば、鋳物
用アルミニウム合金からなるエンジン用シリンダヘッド
のごとき金属部材においての鋳造欠陥や組織不良の補修
・改善をロッドにアルミニウム合金を凝着させることな
く行うことが可能であるという著しく優れた効果がもた
らされる。
金属部材はアルミニウム合金よりなり、ロッドはステン
レス鋼よりなるものとすることによって、例えば、鋳物
用アルミニウム合金からなるエンジン用シリンダヘッド
のごとき金属部材においての鋳造欠陥や組織不良の補修
・改善をロッドにアルミニウム合金を凝着させることな
く行うことが可能であるという著しく優れた効果がもた
らされる。
【0029】さらにまた、請求項5に記載しているよう
に、回転するロッドにより金属部材内部で摩擦発熱を生
じさせ塑性流動層を形成させて塑性流動層で金属部材内
部を攪拌する間にロッドを金属部材の面方向に移動させ
るようになすことによって、所望の軌跡形状で金属部材
の内部における鋳造欠陥や組織不良を補修・改善するこ
とが可能であり、例えばエンジン用シリンダヘッドの場
合には相手材であるシリンダブロックとのシール面に沿
った軌跡で鋳造欠陥の補修や組織不良の改善を行うこと
が可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
に、回転するロッドにより金属部材内部で摩擦発熱を生
じさせ塑性流動層を形成させて塑性流動層で金属部材内
部を攪拌する間にロッドを金属部材の面方向に移動させ
るようになすことによって、所望の軌跡形状で金属部材
の内部における鋳造欠陥や組織不良を補修・改善するこ
とが可能であり、例えばエンジン用シリンダヘッドの場
合には相手材であるシリンダブロックとのシール面に沿
った軌跡で鋳造欠陥の補修や組織不良の改善を行うこと
が可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【図1】本発明による金属部材内部の欠陥/組織不良補
修・改善方法の一実施形態によるロッドの構造を示す斜
面説明図である。
修・改善方法の一実施形態によるロッドの構造を示す斜
面説明図である。
【図2】本発明による金属部材内部の欠陥/組織不良補
修・改善方法の一実施形態によるロッドと金属部材との
位置関係を示す断面説明図である。
修・改善方法の一実施形態によるロッドと金属部材との
位置関係を示す断面説明図である。
【図3】本発明による金属部材内部の欠陥/組織不良補
修・改善方法の一実施形態によるロッドの金属部材表面
上での移動方向を示す平面説明図である。
修・改善方法の一実施形態によるロッドの金属部材表面
上での移動方向を示す平面説明図である。
【図4】本発明による金属部材内部の欠陥/組織不良補
修・改善方法におけるロッドの好ましい形態を示す説明
図である。
修・改善方法におけるロッドの好ましい形態を示す説明
図である。
1 ロッド 1d ロッドの小径ロッド部 1D ロッドの大径ロッド部 2 金属部材 2H 金属部材の塑性流動層 2H1,2H2,2H3 金属部材の塑性流動層ないし
は熱影響部
は熱影響部
Claims (5)
- 【請求項1】 金属部材内部の欠陥/組織不良を補修・
改善するに際し、回転するロッドにより金属部材内部で
摩擦発熱を生じさせて塑性流動層を形成させ、塑性流動
層で金属部材内部を攪拌することにより金属部材内部に
ある欠陥/組織不良を補修・改善することを特徴とする
金属部材内部の欠陥/組織不良補修・改善方法。 - 【請求項2】 ロッドは、金属部材内部で摩擦発熱を生
じさせ塑性流動層を形成させて塑性流動層で金属部材内
部を攪拌する小径ロッド部と、この小径ロッド部に連続
する大径ロッド部をそなえている請求項1に記載の金属
部材内部の欠陥/組織不良補修・改善方法。 - 【請求項3】 ロッドは金属部材の軟化温度よりも高い
軟化温度を有する素材からなる請求項1または2に記載
の金属部材内部の欠陥/組織不良補修・改善方法。 - 【請求項4】 金属部材はアルミニウム合金よりなり、
ロッドはステンレス鋼よりなる請求項1ないし3のいず
れかに記載の金属部材内部の欠陥/組織不良補修・改善
方法。 - 【請求項5】 回転するロッドにより金属部材内部で摩
擦発熱を生じさせ塑性流動層を形成させて塑性流動層で
金属部材内部を攪拌する間にロッドを金属部材の面方向
に移動させる請求項1ないし4のいずれかに記載の金属
部材内部の欠陥/組織不良補修・改善方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19324798A JP2000015426A (ja) | 1998-07-08 | 1998-07-08 | 金属部材内部の欠陥/組織不良補修・改善方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19324798A JP2000015426A (ja) | 1998-07-08 | 1998-07-08 | 金属部材内部の欠陥/組織不良補修・改善方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000015426A true JP2000015426A (ja) | 2000-01-18 |
Family
ID=16304790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19324798A Pending JP2000015426A (ja) | 1998-07-08 | 1998-07-08 | 金属部材内部の欠陥/組織不良補修・改善方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000015426A (ja) |
Cited By (11)
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---|---|---|---|---|
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JP2003048063A (ja) * | 2001-08-01 | 2003-02-18 | Mazda Motor Corp | 表面処理方法、当該表面処理が施された部材並びに当該表面処理が施される中間部材 |
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