JP2000012366A - 軟磁性膜の製造方法 - Google Patents
軟磁性膜の製造方法Info
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- JP2000012366A JP2000012366A JP17622998A JP17622998A JP2000012366A JP 2000012366 A JP2000012366 A JP 2000012366A JP 17622998 A JP17622998 A JP 17622998A JP 17622998 A JP17622998 A JP 17622998A JP 2000012366 A JP2000012366 A JP 2000012366A
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- H01F10/08—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers
- H01F10/10—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition
- H01F10/12—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys
- H01F10/14—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys containing iron or nickel
- H01F10/147—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys containing iron or nickel with lattice under strain, e.g. expanded by interstitial nitrogen
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- Power Engineering (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 各種磁気ヘッドに要求される所望の磁気異方
性を有する高透磁率ならびに高飽和磁束密度を示す軟磁
性膜を量産性よく製造する方法を提供する。 【解決手段】 Feを主成分とし、N(窒素)を5〜2
0原子%含むとともにM(ただし、Mは、Ta、Zr、
Hf、Nb、Tiの少なくとも1種の元素)を5〜15
原子%含む組成を有する軟磁性膜の製造方法において、
外周面上に基板8を設置するとともに、中心軸14を中
心に回転し、更には真空チャンバー2との間に絶縁材1
3を介して設置された円筒形の基板ホルダー9と、該基
板ホルダーの基板設置面に対向した位置に、スパッタリ
ングターゲット3を設置したスパッタリング電極4を少
なくとも1個有し、かつスパッタリング用ガスの導入系
11、18を少なくとも2系統有する基板ホルダー回転
型反応性バイアススパッタリング装置を用い、スパッタ
リング条件を制御することで、所望の磁気異方性を有す
る高透磁率ならびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量
産性よく製造する。
性を有する高透磁率ならびに高飽和磁束密度を示す軟磁
性膜を量産性よく製造する方法を提供する。 【解決手段】 Feを主成分とし、N(窒素)を5〜2
0原子%含むとともにM(ただし、Mは、Ta、Zr、
Hf、Nb、Tiの少なくとも1種の元素)を5〜15
原子%含む組成を有する軟磁性膜の製造方法において、
外周面上に基板8を設置するとともに、中心軸14を中
心に回転し、更には真空チャンバー2との間に絶縁材1
3を介して設置された円筒形の基板ホルダー9と、該基
板ホルダーの基板設置面に対向した位置に、スパッタリ
ングターゲット3を設置したスパッタリング電極4を少
なくとも1個有し、かつスパッタリング用ガスの導入系
11、18を少なくとも2系統有する基板ホルダー回転
型反応性バイアススパッタリング装置を用い、スパッタ
リング条件を制御することで、所望の磁気異方性を有す
る高透磁率ならびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量
産性よく製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気録画再生装置
(VTR)や、磁気録音再生装置などの磁気記録再生装
置において、主として磁気ヘッドのコア材に用いられる
軟磁性膜の製造方法に関するものである。
(VTR)や、磁気録音再生装置などの磁気記録再生装
置において、主として磁気ヘッドのコア材に用いられる
軟磁性膜の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のデジタル技術の進歩に伴う磁気記
録分野の高密度化には、磁気記録媒体の高保磁力化とと
もに、磁気へッドの高性能化が不可欠となってきてい
る。磁気ヘッドにおける高密度記録達成には、磁気ヘッ
ドのトラック幅やギャップ長の微細化とともに、高飽和
磁束密度(主に記録特性に影響する)と高透磁率(主に
再生特性に影響する)を有する軟磁性膜をコア材に用い
たものが必要とされており、種々の開発が進められてい
る。
録分野の高密度化には、磁気記録媒体の高保磁力化とと
もに、磁気へッドの高性能化が不可欠となってきてい
る。磁気ヘッドにおける高密度記録達成には、磁気ヘッ
ドのトラック幅やギャップ長の微細化とともに、高飽和
磁束密度(主に記録特性に影響する)と高透磁率(主に
再生特性に影響する)を有する軟磁性膜をコア材に用い
たものが必要とされており、種々の開発が進められてい
る。
【0003】高性能磁気ヘッドの代表的な種類として
は、軟磁性膜と絶縁膜をトラック幅方向に交互に積層し
たコア材が、セラミック等の非磁性基板で挟持され、前
記コア材のみで磁気回路が構成されるリング型の積層へ
ッドや、磁気回路の大部分がフェライトで構成され、磁
気的に飽和しやすい磁気ギャップ近傍のみに軟磁性膜を
設けたMIGヘッド(Metal-In-Gapの略)があげられ
る。このため、積層へッドのコア材としては、等方的な
高透磁率特性を有する軟磁性膜が、一方、MIGへッド
には、面内一軸異方性を誘導させた高透磁率特性を有す
る軟磁性膜が、それぞれ要求される。
は、軟磁性膜と絶縁膜をトラック幅方向に交互に積層し
たコア材が、セラミック等の非磁性基板で挟持され、前
記コア材のみで磁気回路が構成されるリング型の積層へ
ッドや、磁気回路の大部分がフェライトで構成され、磁
気的に飽和しやすい磁気ギャップ近傍のみに軟磁性膜を
設けたMIGヘッド(Metal-In-Gapの略)があげられ
る。このため、積層へッドのコア材としては、等方的な
高透磁率特性を有する軟磁性膜が、一方、MIGへッド
には、面内一軸異方性を誘導させた高透磁率特性を有す
る軟磁性膜が、それぞれ要求される。
【0004】一方、軟磁性膜の代表的な種類としては現
在、センダスト(Fe−Al−Si)系合金膜やCo系
非晶質合金膜等が、実用化されているが、飽和磁束密度
が約1T(テスラ)前後と低く、今後更に高保磁力化す
る媒体を用いての高密度記録を実現するためには、これ
らの従来材料では限界がある。そこで近年、高飽和磁束
密度と高透磁率とを有する軟磁性膜の研究開発が盛んに
行われている。その一つとして、Feを主成分とするF
e−M−N系膜(ただし、Mは、Ta、Zr、Hf、N
b、Tiの少なくとも1種の元素)があげられる。
在、センダスト(Fe−Al−Si)系合金膜やCo系
非晶質合金膜等が、実用化されているが、飽和磁束密度
が約1T(テスラ)前後と低く、今後更に高保磁力化す
る媒体を用いての高密度記録を実現するためには、これ
らの従来材料では限界がある。そこで近年、高飽和磁束
密度と高透磁率とを有する軟磁性膜の研究開発が盛んに
行われている。その一つとして、Feを主成分とするF
e−M−N系膜(ただし、Mは、Ta、Zr、Hf、N
b、Tiの少なくとも1種の元素)があげられる。
【0005】他方、これら軟磁性膜の作成方法として
は、真空技術を用いた蒸着やスパッタリングが主流であ
り、なかでもスパッタリングは、形成される薄膜の原材
料であるターゲットの組成を調整することで、比較的容
易に所望の組成を有する薄膜が、広範囲にわたって得ら
れるため、現在最も一般的に用いられている薄膜形成技
術である。以下、従来の一般的なスパッタリング装置に
ついて、図10を参照して説明する。図10は一般的な
スパッタリング装置の正面断面図である。図10におい
て、真空排気系101が接続された真空チャンバー10
2の内壁にはスパッタリングターゲット103を有する
スパッタリング電極104が絶縁材105を介して配設
され、マッチング回路106(高周波スパッタリングの
場合)を介して、スパッタリング用電源107が接続さ
れる。真空チャンバー内には薄膜が形成される基板10
8を設置する基板ホルダー109が配設される。さら
に、真空チャンバー101にはスパッタリング用ガス1
10(通常はArガス)がガス導入系111を介して接
続される。
は、真空技術を用いた蒸着やスパッタリングが主流であ
り、なかでもスパッタリングは、形成される薄膜の原材
料であるターゲットの組成を調整することで、比較的容
易に所望の組成を有する薄膜が、広範囲にわたって得ら
れるため、現在最も一般的に用いられている薄膜形成技
術である。以下、従来の一般的なスパッタリング装置に
ついて、図10を参照して説明する。図10は一般的な
スパッタリング装置の正面断面図である。図10におい
て、真空排気系101が接続された真空チャンバー10
2の内壁にはスパッタリングターゲット103を有する
スパッタリング電極104が絶縁材105を介して配設
され、マッチング回路106(高周波スパッタリングの
場合)を介して、スパッタリング用電源107が接続さ
れる。真空チャンバー内には薄膜が形成される基板10
8を設置する基板ホルダー109が配設される。さら
に、真空チャンバー101にはスパッタリング用ガス1
10(通常はArガス)がガス導入系111を介して接
続される。
【0006】以上の装置でスパッタリング(薄膜形成)
を行うには、まず真空チャンバー内を真空ポンプ等の真
空排気系101により高真空(10-5Pa程度)まで排気
し、Ar等の放電ガス110をガス流量調整器111を
調整して真空チャンバー内に導入し、圧力調整バルブ1
12を調整して真空チャンバー内の圧力を0.1〜10
Pa程度に保つ。ここで、ターゲット103を取り付けた
スパッタリング電極104に、直流あるいは交流のスパ
ッタリング用電源107により負の電圧を印加すること
でプラズマが発生し、ターゲットがスパッタされ、飛び
出したスパッタ粒子が基板ホルダー109に設置された
基板108に堆積され薄膜が形成される。
を行うには、まず真空チャンバー内を真空ポンプ等の真
空排気系101により高真空(10-5Pa程度)まで排気
し、Ar等の放電ガス110をガス流量調整器111を
調整して真空チャンバー内に導入し、圧力調整バルブ1
12を調整して真空チャンバー内の圧力を0.1〜10
Pa程度に保つ。ここで、ターゲット103を取り付けた
スパッタリング電極104に、直流あるいは交流のスパ
ッタリング用電源107により負の電圧を印加すること
でプラズマが発生し、ターゲットがスパッタされ、飛び
出したスパッタ粒子が基板ホルダー109に設置された
基板108に堆積され薄膜が形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図10のよう
な構成のスパッタ装置(静止対向型)では、膜厚均一性
を確保するため、基板ホルダー内の基板を設置できる領
域が、ターゲットサイズにより限定されてしまい量産装
置としては不向きである。このため現在は、外周面上に
複数の基板を設置した円筒形の基板ホルダーを回転させ
ながらスパッタリングを行う基板ホルダー回転型(カル
ーセル型ともいう)や、複数の基板を取り付けたトレー
をスパッタリングターゲットの前面を通過させながらス
パッタリングを行う基板トレー通過型等の、一度に大量
の基板に膜厚や特性の均一な薄膜を形成できるスパッタ
リング装置が、量産設備としてよく使用されている。
な構成のスパッタ装置(静止対向型)では、膜厚均一性
を確保するため、基板ホルダー内の基板を設置できる領
域が、ターゲットサイズにより限定されてしまい量産装
置としては不向きである。このため現在は、外周面上に
複数の基板を設置した円筒形の基板ホルダーを回転させ
ながらスパッタリングを行う基板ホルダー回転型(カル
ーセル型ともいう)や、複数の基板を取り付けたトレー
をスパッタリングターゲットの前面を通過させながらス
パッタリングを行う基板トレー通過型等の、一度に大量
の基板に膜厚や特性の均一な薄膜を形成できるスパッタ
リング装置が、量産設備としてよく使用されている。
【0008】ところが、基板回転型や通過型スパッタリ
ング装置は、一度に大量の基板に薄膜を形成できるとい
う特徴を有する反面、基板を回転や通過等、移動させな
がらスパッタリングを行なうため、基板に到達するスパ
ッタリング粒子の大部分が、斜め入射成分により構成さ
れる。このため、軟磁性膜の作成を行なった場合、基板
移動方向には強い一軸磁気異方性が誘導されやすくな
り、等方的な透磁率を有する軟磁性膜を形成することが
困難である。また、基板移動方向に対する垂直方向で
は、マグネトロンスパッタリング用の磁石(通常、成膜
速度を向上させるため、ターゲット裏面や近傍に配設さ
れる)の磁場の影響により、不均一な透磁率を有する磁
性膜が形成されてしまう。
ング装置は、一度に大量の基板に薄膜を形成できるとい
う特徴を有する反面、基板を回転や通過等、移動させな
がらスパッタリングを行なうため、基板に到達するスパ
ッタリング粒子の大部分が、斜め入射成分により構成さ
れる。このため、軟磁性膜の作成を行なった場合、基板
移動方向には強い一軸磁気異方性が誘導されやすくな
り、等方的な透磁率を有する軟磁性膜を形成することが
困難である。また、基板移動方向に対する垂直方向で
は、マグネトロンスパッタリング用の磁石(通常、成膜
速度を向上させるため、ターゲット裏面や近傍に配設さ
れる)の磁場の影響により、不均一な透磁率を有する磁
性膜が形成されてしまう。
【0009】軟磁性薄膜の作成においては前述したよう
に、積層型ヘッドのコア材としては、膜面内の等方的な
高透磁率特性が、また、MIGヘッドや薄膜へッド等の
コア材としては、面内一軸磁気異方性を誘導させた高透
磁率特性を有する軟磁性膜がそれぞれ要求される、とい
うように磁気異方性の制御が非常に重要である。したが
って本発明の目的は上記の問題点を解決し、各種磁気へ
ッドに要求される所望の磁気異方性を有する高透磁率な
らびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量産性よく製造
する方法を提供するものである。
に、積層型ヘッドのコア材としては、膜面内の等方的な
高透磁率特性が、また、MIGヘッドや薄膜へッド等の
コア材としては、面内一軸磁気異方性を誘導させた高透
磁率特性を有する軟磁性膜がそれぞれ要求される、とい
うように磁気異方性の制御が非常に重要である。したが
って本発明の目的は上記の問題点を解決し、各種磁気へ
ッドに要求される所望の磁気異方性を有する高透磁率な
らびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量産性よく製造
する方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下に示すように構成している。本発明の第
1態様によれば、Feを主成分とし、N(窒素)を5〜
20原子%含むとともにM(ただし、Mは、Ta、Z
r、Hf、Nb、Tiの少なくとも1種の元素)を5〜
15原子%含む組成を有する軟磁性膜の製造方法におい
て、外周面上に基板を設置するとともに、中心軸を中心
に回転し、更には真空チャンバーとの間に絶縁材を介し
て配設された円筒形の基板ホルダーと、該基板ホルダー
の基板設置面に対向した位置に、スパッタリングターゲ
ットを設置したスパッタリング電極を少なくとも1個有
し、かつスパッタリング用ガスの導入系を少なくとも2
系統有する基板ホルダー回転型反応性バイアススパッタ
リング装置を用い、ガス雰囲気中の窒素ガス流量比(N
2ガス流量/Arガス流量)を4〜8%としてスパッタ
リングを行うことを特徴とする軟磁性膜の製造方法を提
供する。
するため、以下に示すように構成している。本発明の第
1態様によれば、Feを主成分とし、N(窒素)を5〜
20原子%含むとともにM(ただし、Mは、Ta、Z
r、Hf、Nb、Tiの少なくとも1種の元素)を5〜
15原子%含む組成を有する軟磁性膜の製造方法におい
て、外周面上に基板を設置するとともに、中心軸を中心
に回転し、更には真空チャンバーとの間に絶縁材を介し
て配設された円筒形の基板ホルダーと、該基板ホルダー
の基板設置面に対向した位置に、スパッタリングターゲ
ットを設置したスパッタリング電極を少なくとも1個有
し、かつスパッタリング用ガスの導入系を少なくとも2
系統有する基板ホルダー回転型反応性バイアススパッタ
リング装置を用い、ガス雰囲気中の窒素ガス流量比(N
2ガス流量/Arガス流量)を4〜8%としてスパッタ
リングを行うことを特徴とする軟磁性膜の製造方法を提
供する。
【0011】本発明の第2態様によれば、スパッタリン
グ中において、真空チャンバー内のガス圧力が0.1〜
1Paであることを特徴とする第1態様に記載の軟磁性膜
の製造方法を提供する。
グ中において、真空チャンバー内のガス圧力が0.1〜
1Paであることを特徴とする第1態様に記載の軟磁性膜
の製造方法を提供する。
【0012】本発明の第3態様によれば、軟磁性膜を形
成する基板を設置した基板ホルダーの回転速度を任意に
設定してスパッタリングを行うことを特徴とする第1態
様に記載の軟磁性膜の製造方法を提供する。
成する基板を設置した基板ホルダーの回転速度を任意に
設定してスパッタリングを行うことを特徴とする第1態
様に記載の軟磁性膜の製造方法を提供する。
【0013】本発明の第4態様によれば、軟磁性膜を形
成する基板を設置した基板ホルダーの回転速度3〜10
rpmにてスパッタリングを行うことを特徴とする第3態
様に記載の軟磁性膜の製造方法を提供する。
成する基板を設置した基板ホルダーの回転速度3〜10
rpmにてスパッタリングを行うことを特徴とする第3態
様に記載の軟磁性膜の製造方法を提供する。
【0014】本発明の第5態様によれば、軟磁性膜を形
成する基板に、負のバイアス電圧を印加しながら前記軟
磁性膜を形成することを特徴とする第1態様に記載の軟
磁性膜の製造方法を提供する。
成する基板に、負のバイアス電圧を印加しながら前記軟
磁性膜を形成することを特徴とする第1態様に記載の軟
磁性膜の製造方法を提供する。
【0015】本発明の第6態様によれば、軟磁性膜を形
成する基板に印加する負のバイアス電圧が0.05〜
0.25W/cm2であることを特徴とする第5態様に記載
の軟磁性膜の製造方法を提供する。
成する基板に印加する負のバイアス電圧が0.05〜
0.25W/cm2であることを特徴とする第5態様に記載
の軟磁性膜の製造方法を提供する。
【0016】本発明の第7態様によれば、第1態様に記
載の基板ホルダー回転型反応性バイアススパッタリング
装置を用いて、少なくとも2層の軟磁性膜を有し、かつ
軟磁性膜と絶縁膜とを交互に積層した多層軟磁性膜を形
成することを特徴とする軟磁性膜の製造方法を提供す
る。
載の基板ホルダー回転型反応性バイアススパッタリング
装置を用いて、少なくとも2層の軟磁性膜を有し、かつ
軟磁性膜と絶縁膜とを交互に積層した多層軟磁性膜を形
成することを特徴とする軟磁性膜の製造方法を提供す
る。
【0017】本発明の第8態様によれば、少なくとも2
層の軟磁性膜を有し、かつ軟磁性膜と絶縁膜とを交互に
積層した多層軟磁性膜の各軟磁性膜を、窒素ガス流量
比、スパッタガス圧力、負のバイアス電圧、基板ホルダ
ーの回転速度から選ばれる少なくとも1つのスパッタ条
件を2種類以上に変えて形成することを特徴とする請求
項7に記載の軟磁性膜の製造方法を提供する。
層の軟磁性膜を有し、かつ軟磁性膜と絶縁膜とを交互に
積層した多層軟磁性膜の各軟磁性膜を、窒素ガス流量
比、スパッタガス圧力、負のバイアス電圧、基板ホルダ
ーの回転速度から選ばれる少なくとも1つのスパッタ条
件を2種類以上に変えて形成することを特徴とする請求
項7に記載の軟磁性膜の製造方法を提供する。
【0018】上記本発明によれば、各種磁気ヘッドに要
求される所望の磁気異方性を有する高透磁率ならびに高
飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量産性よく製造すること
ができる。
求される所望の磁気異方性を有する高透磁率ならびに高
飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量産性よく製造すること
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明にかかる実施の形
態を図1〜9に基づいて詳細に説明する。まず、本発明
の5つの実施の形態の概略について説明する。本発明の
実施の形態1にかかる軟磁性膜の製造方法は、Feを主
成分とし、N(窒素)を5〜20原子%含むとともにM
(ただし、Mは、Ta、Zr、Hf、Nb、Tiの少な
くとも1種以上の元素)を5〜15原子%含む組成を有
する軟磁性膜の製造方法において、外周面上に基板を設
置するとともに、中心軸を中心に回転し、更には真空チ
ャンバーとの間に絶縁材を介して設置された円筒形の基
板ホルダーと、該基板ホルダーの基板設置面に対向した
位置に、スパッタリングターゲットを設置したスパッタ
リング電極を少なくとも1個有し、かつスパッタリング
用ガスの導入系を少なくとも2系統有する基板ホルダー
回転型反応性バイアススパッタリング装置を用いて、ス
パッタリング中におけるガス雰囲気中の窒素ガス流量比
(N2ガス流量/Arガス流量)を4〜8%に制御する
ことを特徴としたものであり、各種磁気ヘッドに要求さ
れる高透磁率ならびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を
量産性よく製造することができるという作用を有する。
態を図1〜9に基づいて詳細に説明する。まず、本発明
の5つの実施の形態の概略について説明する。本発明の
実施の形態1にかかる軟磁性膜の製造方法は、Feを主
成分とし、N(窒素)を5〜20原子%含むとともにM
(ただし、Mは、Ta、Zr、Hf、Nb、Tiの少な
くとも1種以上の元素)を5〜15原子%含む組成を有
する軟磁性膜の製造方法において、外周面上に基板を設
置するとともに、中心軸を中心に回転し、更には真空チ
ャンバーとの間に絶縁材を介して設置された円筒形の基
板ホルダーと、該基板ホルダーの基板設置面に対向した
位置に、スパッタリングターゲットを設置したスパッタ
リング電極を少なくとも1個有し、かつスパッタリング
用ガスの導入系を少なくとも2系統有する基板ホルダー
回転型反応性バイアススパッタリング装置を用いて、ス
パッタリング中におけるガス雰囲気中の窒素ガス流量比
(N2ガス流量/Arガス流量)を4〜8%に制御する
ことを特徴としたものであり、各種磁気ヘッドに要求さ
れる高透磁率ならびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を
量産性よく製造することができるという作用を有する。
【0020】本発明の実施の形態2にかかる軟磁性膜の
製造方法は、実施の形態1の軟磁性膜の製造方法におい
て、スパッタリング中のガス圧力を0.1〜1Paに制御
することを特徴としたものであり、各種磁気ヘッドに要
求される所望の磁気異方性を有する高透磁率ならびに高
飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量産性よく製造すること
ができるという作用を有する。
製造方法は、実施の形態1の軟磁性膜の製造方法におい
て、スパッタリング中のガス圧力を0.1〜1Paに制御
することを特徴としたものであり、各種磁気ヘッドに要
求される所望の磁気異方性を有する高透磁率ならびに高
飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量産性よく製造すること
ができるという作用を有する。
【0021】本発明の実施の形態3にかかる軟磁性膜の
製造方法は、実施の形態1の軟磁性膜の製造方法におい
て、軟磁性膜を形成する基板を設置した基板ホルダーの
回転速度を3〜10rpmに制御することを特徴としたも
のであり、実施の形態2と同様、各種磁気ヘッドに要求
される所望の磁気異方性を有する高透磁率ならびに高飽
和磁束密度を示す軟磁性膜を量産性よく製造することが
できるという作用を有する。
製造方法は、実施の形態1の軟磁性膜の製造方法におい
て、軟磁性膜を形成する基板を設置した基板ホルダーの
回転速度を3〜10rpmに制御することを特徴としたも
のであり、実施の形態2と同様、各種磁気ヘッドに要求
される所望の磁気異方性を有する高透磁率ならびに高飽
和磁束密度を示す軟磁性膜を量産性よく製造することが
できるという作用を有する。
【0022】本発明の実施の形態4にかかる軟磁性膜の
製造方法は、実施の形態1の軟磁性膜の製造方法におい
て、軟磁性膜を形成する基板に印加する負のバイアス電
圧を0.05〜0.25W/cm2に制御することを特徴と
したものであり、膜面内の磁気異方性の向きが反転した
高透磁率ならびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量産
性よく製造することができるという作用を有する。
製造方法は、実施の形態1の軟磁性膜の製造方法におい
て、軟磁性膜を形成する基板に印加する負のバイアス電
圧を0.05〜0.25W/cm2に制御することを特徴と
したものであり、膜面内の磁気異方性の向きが反転した
高透磁率ならびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量産
性よく製造することができるという作用を有する。
【0023】本発明の実施の形態5にかかる軟磁性膜の
製造方法は、軟磁性膜と絶緑膜を交互に積層した多層軟
磁性膜において、絶縁膜を介して形成された各軟磁性膜
の磁気異方性の向きが、少なくとも1層は他の層と異な
るように、スパッタ条件を変えて(実施の形態1〜4の
うちの少なくとも2種類の実施の形態の条件で)該軟磁
性膜を形成することを特徴としたものであり、積層型ヘ
ッドのコア材に要求される膜面内に等方的な高透磁率な
らびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量産性よく製造
することができるという作用を有する。
製造方法は、軟磁性膜と絶緑膜を交互に積層した多層軟
磁性膜において、絶縁膜を介して形成された各軟磁性膜
の磁気異方性の向きが、少なくとも1層は他の層と異な
るように、スパッタ条件を変えて(実施の形態1〜4の
うちの少なくとも2種類の実施の形態の条件で)該軟磁
性膜を形成することを特徴としたものであり、積層型ヘ
ッドのコア材に要求される膜面内に等方的な高透磁率な
らびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量産性よく製造
することができるという作用を有する。
【0024】(実施の形態1)以下、本発明の実施の形
態1について図1〜3を参照して説明する。まず、基板
ホルダー回転型反応性バイアススパッタリング装置につ
いて、図1を参照して説明する。図1(a)は基板回転
型反応性バイアススパッタリング装置の正面断面図、図
1(b)はその平面断面図である。図1において、真空
排気系1が接続された真空チャンバー2の内壁にはスパ
ッタリングターゲット3を有するスパッタリング電極4
が絶縁材5を介して配設され、マッチング回路6(高周
波スパッタリングの場合)を介して、スパッタリング用
電源7が接続される。このスパッタリング電極4は、図
1(b)に示されるように、基板ホルダー9の外周面と
対向するにように、複数(図の例では4基)配置されて
いる。真空チャンバー内には外周に基板8を設置できる
円筒形の基板ホルダー9が、真空チャンバー2との間に
絶縁材13を介して配設され、その中心軸14を中心に
自転できるようにモーター等の回転機構(図示していな
い)が接続される。また、基板ホルダー9にはバイアス
電圧が印加できるようにマッチング回路15を介してバ
イアス用電源16が接続されている。さらに、スパッタ
リング用ガス10(通常はArガス)の導入系11に加
えて、反応性スパッタリング用のガス17および該導入
系18が接続されている。
態1について図1〜3を参照して説明する。まず、基板
ホルダー回転型反応性バイアススパッタリング装置につ
いて、図1を参照して説明する。図1(a)は基板回転
型反応性バイアススパッタリング装置の正面断面図、図
1(b)はその平面断面図である。図1において、真空
排気系1が接続された真空チャンバー2の内壁にはスパ
ッタリングターゲット3を有するスパッタリング電極4
が絶縁材5を介して配設され、マッチング回路6(高周
波スパッタリングの場合)を介して、スパッタリング用
電源7が接続される。このスパッタリング電極4は、図
1(b)に示されるように、基板ホルダー9の外周面と
対向するにように、複数(図の例では4基)配置されて
いる。真空チャンバー内には外周に基板8を設置できる
円筒形の基板ホルダー9が、真空チャンバー2との間に
絶縁材13を介して配設され、その中心軸14を中心に
自転できるようにモーター等の回転機構(図示していな
い)が接続される。また、基板ホルダー9にはバイアス
電圧が印加できるようにマッチング回路15を介してバ
イアス用電源16が接続されている。さらに、スパッタ
リング用ガス10(通常はArガス)の導入系11に加
えて、反応性スパッタリング用のガス17および該導入
系18が接続されている。
【0025】以上の装置でスパッタリング(薄膜形成)
を行うには、まず真空チャンバー内を真空ポンプ等の真
空排気系1により高真空(10-5Pa程度)まで排気し、
Ar等の放電ガス10をガス流量調整器11を調整して
真空チャンバー内に導入し、圧力調整バルブ12を調整
して真空チヤンバー内の圧力を0.1〜1Pa程度に保
つ。なお、作成する薄膜が反応ガス17との化合物の場
合には、放電ガス10と同時に反応性スパッタリング用
ガス17を導入し、放電ガス10と同様にガス流量調整
器18により両ガスの割合を調整する(反応性スパッタ
リング)。ここで、基板8を取り付けた基板ホルダー9
を、基板回転機構(図示していない)により基板ホルダ
ー中心軸14を中心に自転させるとともに、ターゲット
3を取り付けたスパッタリング電極4に直流あるいは交
流のスパッタリング用電源7により負の電圧を印加する
ことでプラズマが発生し、ターゲット3がスパッタさ
れ、飛び出したスパッタ粒子が、回転している基板ホル
ダー外周面に設置された基板8に堆積され薄膜が形成さ
れる。
を行うには、まず真空チャンバー内を真空ポンプ等の真
空排気系1により高真空(10-5Pa程度)まで排気し、
Ar等の放電ガス10をガス流量調整器11を調整して
真空チャンバー内に導入し、圧力調整バルブ12を調整
して真空チヤンバー内の圧力を0.1〜1Pa程度に保
つ。なお、作成する薄膜が反応ガス17との化合物の場
合には、放電ガス10と同時に反応性スパッタリング用
ガス17を導入し、放電ガス10と同様にガス流量調整
器18により両ガスの割合を調整する(反応性スパッタ
リング)。ここで、基板8を取り付けた基板ホルダー9
を、基板回転機構(図示していない)により基板ホルダ
ー中心軸14を中心に自転させるとともに、ターゲット
3を取り付けたスパッタリング電極4に直流あるいは交
流のスパッタリング用電源7により負の電圧を印加する
ことでプラズマが発生し、ターゲット3がスパッタさ
れ、飛び出したスパッタ粒子が、回転している基板ホル
ダー外周面に設置された基板8に堆積され薄膜が形成さ
れる。
【0026】次に具体例として、以上のような基板ホル
ダー回転型反応性バイアススパッタリング装置による、
Fe−Ta−N膜とSiO2膜の多層軟磁性膜の作成方
法および該軟磁性膜の特性(透磁率特性)について図2
〜3を参照して説明する。図2は本実施の形態の、基板
ホルダー回転型反応性バイアススパッタリング装置の概
略平面図である。スパッタリングターゲットには、矩形
のFe−Taターゲット3枚とSiO2ターゲット1枚
(いずれも、381mm×127mm)を使用し、Fe−T
a−N膜は、ArとN2の混合ガス雰囲気中での反応性
スパッタリングにより作成した。軟磁性膜を形成する基
板には、非磁性のセラミックス基板を使用し、該基板を
基板冷却機構を有する基板ホルダーに設置し、該基板ホ
ルダーを回転させながら薄膜形成を行なった。
ダー回転型反応性バイアススパッタリング装置による、
Fe−Ta−N膜とSiO2膜の多層軟磁性膜の作成方
法および該軟磁性膜の特性(透磁率特性)について図2
〜3を参照して説明する。図2は本実施の形態の、基板
ホルダー回転型反応性バイアススパッタリング装置の概
略平面図である。スパッタリングターゲットには、矩形
のFe−Taターゲット3枚とSiO2ターゲット1枚
(いずれも、381mm×127mm)を使用し、Fe−T
a−N膜は、ArとN2の混合ガス雰囲気中での反応性
スパッタリングにより作成した。軟磁性膜を形成する基
板には、非磁性のセラミックス基板を使用し、該基板を
基板冷却機構を有する基板ホルダーに設置し、該基板ホ
ルダーを回転させながら薄膜形成を行なった。
【0027】まず、Fe−Taターゲットを設置したス
パッタリング電極を3基用い、Arガス流量:100sc
cmとN2ガス流量:5sccmの混合ガス中(N2流量比:5
%)でFe−Ta−N膜をセラミックス基板上に0.4
μm形成した。他の条件としては、スパッタリング圧
力:0.53Pa、スパッタリング電力:2kW、基板ホ
ルダー回転速度:3rpmである。次に、SiO2膜をAr
ガス流量:100sccm、スパッタ圧力:0.93Pa、ス
パッタ電力:2kW、基板ホルダー回転速度:10rpm
で5nmを形成した。以上の工程を繰り返し、Fe−Ta
−N膜6層をSiO2膜5層で積層した構成の多層軟磁
性膜(全体膜厚:約2.4μm)を作成し、550℃、
1時間、無磁界真空中での熱処埋を行ない透磁率を測定
した。
パッタリング電極を3基用い、Arガス流量:100sc
cmとN2ガス流量:5sccmの混合ガス中(N2流量比:5
%)でFe−Ta−N膜をセラミックス基板上に0.4
μm形成した。他の条件としては、スパッタリング圧
力:0.53Pa、スパッタリング電力:2kW、基板ホ
ルダー回転速度:3rpmである。次に、SiO2膜をAr
ガス流量:100sccm、スパッタ圧力:0.93Pa、ス
パッタ電力:2kW、基板ホルダー回転速度:10rpm
で5nmを形成した。以上の工程を繰り返し、Fe−Ta
−N膜6層をSiO2膜5層で積層した構成の多層軟磁
性膜(全体膜厚:約2.4μm)を作成し、550℃、
1時間、無磁界真空中での熱処埋を行ない透磁率を測定
した。
【0028】10kHzにおける膜面内の初透磁率μ'の基
板位置依存性の結果を図3に示す。図3における基板位
置は、基板ホルダー垂直方向(基板ホルダー回転方向に
対し90゜の方向)を示し、符号のマイナスが基板中心
より上側、プラスが下側である。また、μ'xは基板ホ
ルダー回転方向の、μ'yは基板ホルダー回転方向に対
して90゜方向の、それぞれのμ'の値である。図3よ
り、μ'xはいずれの基板位置においても6000以
上、μ'yは1500以上の値を示していることがわか
る。なおかつ磁気異方性の向きが一方向に揃っているこ
とから、本実施の形態の多層軟磁性膜は、前記MIGヘ
ッドのコア材等、一軸磁気異方性を必要とするデバイス
として最適である。また、一度に多数の基板を処理でき
るため量産性良く製造することができる。
板位置依存性の結果を図3に示す。図3における基板位
置は、基板ホルダー垂直方向(基板ホルダー回転方向に
対し90゜の方向)を示し、符号のマイナスが基板中心
より上側、プラスが下側である。また、μ'xは基板ホ
ルダー回転方向の、μ'yは基板ホルダー回転方向に対
して90゜方向の、それぞれのμ'の値である。図3よ
り、μ'xはいずれの基板位置においても6000以
上、μ'yは1500以上の値を示していることがわか
る。なおかつ磁気異方性の向きが一方向に揃っているこ
とから、本実施の形態の多層軟磁性膜は、前記MIGヘ
ッドのコア材等、一軸磁気異方性を必要とするデバイス
として最適である。また、一度に多数の基板を処理でき
るため量産性良く製造することができる。
【0029】(実施の形態2)実施の形態1と同様の方
法で、スパッタ圧力を0.27Paに制御してFe−Ta
−N膜を作成した時の多層軟磁性膜の10kHzにおける
膜面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の結果を図4に
示す。なお、他のスパッタ条件や熱処理条件等は実施の
形態1と同じである。図4より、μ'x及びμ'yは、両
方のいずれの基板位置においても3500〜6500と
いう高透磁率を示しているとともに、磁気異方性に関し
ては、ほぼ等方的であることがわかる。このため、本実
施の形態の多層軟磁性膜は、前記積層ヘッドのコア材
等、等方的な高透磁率を必要とするデバイスとして最適
である。また、一度に多数の基板を処理できるため量産
性良く製造することができる。
法で、スパッタ圧力を0.27Paに制御してFe−Ta
−N膜を作成した時の多層軟磁性膜の10kHzにおける
膜面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の結果を図4に
示す。なお、他のスパッタ条件や熱処理条件等は実施の
形態1と同じである。図4より、μ'x及びμ'yは、両
方のいずれの基板位置においても3500〜6500と
いう高透磁率を示しているとともに、磁気異方性に関し
ては、ほぼ等方的であることがわかる。このため、本実
施の形態の多層軟磁性膜は、前記積層ヘッドのコア材
等、等方的な高透磁率を必要とするデバイスとして最適
である。また、一度に多数の基板を処理できるため量産
性良く製造することができる。
【0030】(実施の形態3)実施の形態1と同様の方
法で、基板ホルダー回転速度を10rpmに制御してFe
−Ta−N膜を作成した時の多層軟磁性膜の10kHzに
おける膜面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の結果を
図5に示す。なお、他のスパッタ条件や熱処理条件等は
実施の形態1と同じである。図5より、基板中心から端
(−90mm)にかけてμ'xとμ'yの値がほぼ線形的に
反転しており、基板中心付近ではμ'xが高透磁率を、
逆に端ではμ'yが高透磁率(いずれも8000以上)
を示している。つまり、本実施の形態の多層軟磁性膜は
基板面内で磁気異方性の向きに傾斜が必要なデバイスに
最適である。また、一度に多数の基板を処理できるため
量産性良く製造することができる。
法で、基板ホルダー回転速度を10rpmに制御してFe
−Ta−N膜を作成した時の多層軟磁性膜の10kHzに
おける膜面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の結果を
図5に示す。なお、他のスパッタ条件や熱処理条件等は
実施の形態1と同じである。図5より、基板中心から端
(−90mm)にかけてμ'xとμ'yの値がほぼ線形的に
反転しており、基板中心付近ではμ'xが高透磁率を、
逆に端ではμ'yが高透磁率(いずれも8000以上)
を示している。つまり、本実施の形態の多層軟磁性膜は
基板面内で磁気異方性の向きに傾斜が必要なデバイスに
最適である。また、一度に多数の基板を処理できるため
量産性良く製造することができる。
【0031】(実施の形態4)実施の形態1と同様の方
法で、かつFe−Ta−N膜作成中に基板ホルダーに負
のバイアス電圧(13.56MHzのRF電源によるR
F電力:1200W、電力密度:0.2W/cm2)を印加
しながら作成した多層軟磁性膜の10kHzにおける膜面
内の初透磁率μ'の基板位置依存性の結果を図6に示
す。尚、他のスパッタ条件や熱処理条件等は実施の形態
1と同じである。図6より、μ'xはいずれの基板位置
においても1000以上、μ'yは5500以上の値を
示しており、かつ磁気異方性の向きが一方向に揃ってい
るため、実施の形態1と同様に前記MIGへッド等のコ
ア材として最適であるとともに、一度に多数の基板を処
理できるため量産性良く製造することができる。また、
本実施の形態では、基板ホルダー垂直方向(基板ホルダ
ー回転方向に対して90゜の方向)に高透磁率が揃って
おり、実施の形態1と比較すると磁気異方性の向きが反
転している。このため、基板ホルダーヘの基板取り付け
等の関係で基板ホルダー垂直方向に高透磁率を有する軟
磁性膜が必要な時に有効である。
法で、かつFe−Ta−N膜作成中に基板ホルダーに負
のバイアス電圧(13.56MHzのRF電源によるR
F電力:1200W、電力密度:0.2W/cm2)を印加
しながら作成した多層軟磁性膜の10kHzにおける膜面
内の初透磁率μ'の基板位置依存性の結果を図6に示
す。尚、他のスパッタ条件や熱処理条件等は実施の形態
1と同じである。図6より、μ'xはいずれの基板位置
においても1000以上、μ'yは5500以上の値を
示しており、かつ磁気異方性の向きが一方向に揃ってい
るため、実施の形態1と同様に前記MIGへッド等のコ
ア材として最適であるとともに、一度に多数の基板を処
理できるため量産性良く製造することができる。また、
本実施の形態では、基板ホルダー垂直方向(基板ホルダ
ー回転方向に対して90゜の方向)に高透磁率が揃って
おり、実施の形態1と比較すると磁気異方性の向きが反
転している。このため、基板ホルダーヘの基板取り付け
等の関係で基板ホルダー垂直方向に高透磁率を有する軟
磁性膜が必要な時に有効である。
【0032】(実施の形態5)実施の形態1〜4と同様
の多層軟磁性膜構成で、1、2、4、5層目のFe−T
a−N膜のスパッタ条件を、N2ガス流量:5sccm、R
Fバイアス電力:1200W(電力密度:0.2W/c
m2)とし、3、6層目のスパッタ条件を、N2ガス流
量:6sccm、RFバイアス電力:960W(電力密度:
0.16W/cm2)と制御して作成した時の多層軟磁性膜
の10kHzにおける膜面内の初透磁率μ'の基板位置依存
性の結果を図8に示す。尚、他のスパッタ条件や熱処理
条件等は実施の形態1と同じである。図8より、μ'x
およびμ'yは、両方のいずれの基板位置においても3
500〜6500の値という高透磁率を示しており、ま
た磁気異方性に関してはほぼ等方的であるため、実施の
形態2と同様に前記積層ヘッド等のコア材として最適で
あるとともに、一度に多数の基板を処理できるため量産
性良く製造することができる。
の多層軟磁性膜構成で、1、2、4、5層目のFe−T
a−N膜のスパッタ条件を、N2ガス流量:5sccm、R
Fバイアス電力:1200W(電力密度:0.2W/c
m2)とし、3、6層目のスパッタ条件を、N2ガス流
量:6sccm、RFバイアス電力:960W(電力密度:
0.16W/cm2)と制御して作成した時の多層軟磁性膜
の10kHzにおける膜面内の初透磁率μ'の基板位置依存
性の結果を図8に示す。尚、他のスパッタ条件や熱処理
条件等は実施の形態1と同じである。図8より、μ'x
およびμ'yは、両方のいずれの基板位置においても3
500〜6500の値という高透磁率を示しており、ま
た磁気異方性に関してはほぼ等方的であるため、実施の
形態2と同様に前記積層ヘッド等のコア材として最適で
あるとともに、一度に多数の基板を処理できるため量産
性良く製造することができる。
【0033】本実施の形態の多層軟磁性膜の構成は、実
施の形態4で示した基板ホルダー垂直方向にμ'が高い
Fe−Ta−N膜(図6参照)と、図7に示すように基
板ホルダー回転方向にμ'が高いFe−Ta−N膜(N2
ガス流量:6sccm、RFバイアス電力:960W、他の
スパッタ条件や熱処理条件等は実施の形態1と同様)と
を2:1の割合に配分した構成を採っている。つまり、
磁気異方性の向きの異なる軟磁性膜を、層間絶縁膜を介
して積層することにより等方的な多層軟磁性膜を作成し
ている。
施の形態4で示した基板ホルダー垂直方向にμ'が高い
Fe−Ta−N膜(図6参照)と、図7に示すように基
板ホルダー回転方向にμ'が高いFe−Ta−N膜(N2
ガス流量:6sccm、RFバイアス電力:960W、他の
スパッタ条件や熱処理条件等は実施の形態1と同様)と
を2:1の割合に配分した構成を採っている。つまり、
磁気異方性の向きの異なる軟磁性膜を、層間絶縁膜を介
して積層することにより等方的な多層軟磁性膜を作成し
ている。
【0034】また、図9に本実施の形態において作成し
た多層軟磁性膜の任意の試料(基板位置:−70mm)の
実効透磁率μの周波数特性を示す。ここで、μx及びμ
yの定義は前記と同様、μxが基板ホルダー回転方向
の、μyが基板ホルダー回転方向に対して90゜方向
の、それぞれのμの値である。μxおよびμyとも、低
周波帯域(1MHz)において5000以上、高周波帯
域(例えば50MHz)においても2000以上と、周
波数特性のすぐれた等方的でかつ高透磁率を有する多層
軟磁性膜が得られていることがわかる。
た多層軟磁性膜の任意の試料(基板位置:−70mm)の
実効透磁率μの周波数特性を示す。ここで、μx及びμ
yの定義は前記と同様、μxが基板ホルダー回転方向
の、μyが基板ホルダー回転方向に対して90゜方向
の、それぞれのμの値である。μxおよびμyとも、低
周波帯域(1MHz)において5000以上、高周波帯
域(例えば50MHz)においても2000以上と、周
波数特性のすぐれた等方的でかつ高透磁率を有する多層
軟磁性膜が得られていることがわかる。
【0035】以上、実施の形態1〜5では、Fe−Ta
−N膜について詳細に説明したが、Feを主成分とし、
N(窒素)を5〜20原子%含むとともにM(ただし、
Mは、Ta、Zr、Hf、Nb、Tiの少なくとも1種
の元素)を5〜15原子%含む組成を有する軟磁性膜に
おいても同様の効果を有する。また、実施の形態1〜5
では、Fe−Ta−N膜6層をSiO2膜5層で積層し
た構成の多層軟磁性膜(全体膜厚:約2.4μm)とし
たが、Fe−Ta−N膜およびSiO2膜の、膜厚や積
層数(Fe−Ta−N単層を含む)を変化させても構わ
ない。
−N膜について詳細に説明したが、Feを主成分とし、
N(窒素)を5〜20原子%含むとともにM(ただし、
Mは、Ta、Zr、Hf、Nb、Tiの少なくとも1種
の元素)を5〜15原子%含む組成を有する軟磁性膜に
おいても同様の効果を有する。また、実施の形態1〜5
では、Fe−Ta−N膜6層をSiO2膜5層で積層し
た構成の多層軟磁性膜(全体膜厚:約2.4μm)とし
たが、Fe−Ta−N膜およびSiO2膜の、膜厚や積
層数(Fe−Ta−N単層を含む)を変化させても構わ
ない。
【0036】
【発明の効果】本発明の軟磁性膜の製造方法によれば、
以上の説明から明らかなように、Feを主成分とし、N
(窒素)を5〜20原子%含むとともにM(ただし、M
は、Ta、Zr、Hf、Nb、Tiの少なくとも1種の
元素)を5〜15原子%含む組成を有する軟磁性膜の製
造方法において、外周面上に基板を設置するとともに、
中心軸を中心に回転し、更には真空チャンバーとの間に
絶縁材を介して設置された円筒形の基板ホルダーと、該
基板ホルダーの基板設置面に対向した位置に、スパッタ
リングターゲットを設置したスパッタリング電極を少な
くとも1個有し、かつスパッタリング用ガスの導入系を
少なくとも2系統有する基板ホルダー回転型反応性バイ
アススパッタリング装置を用いて、スパッタリング中に
おけるガス雰囲気中の窒素ガス流量比(N2ガス流量/
Arガス流量)を4〜8%に制御することで、各種磁気
ヘッドに要求される高透磁率ならびに高飽和磁束密度を
示す軟磁性膜を量産性よく製造することができる。
以上の説明から明らかなように、Feを主成分とし、N
(窒素)を5〜20原子%含むとともにM(ただし、M
は、Ta、Zr、Hf、Nb、Tiの少なくとも1種の
元素)を5〜15原子%含む組成を有する軟磁性膜の製
造方法において、外周面上に基板を設置するとともに、
中心軸を中心に回転し、更には真空チャンバーとの間に
絶縁材を介して設置された円筒形の基板ホルダーと、該
基板ホルダーの基板設置面に対向した位置に、スパッタ
リングターゲットを設置したスパッタリング電極を少な
くとも1個有し、かつスパッタリング用ガスの導入系を
少なくとも2系統有する基板ホルダー回転型反応性バイ
アススパッタリング装置を用いて、スパッタリング中に
おけるガス雰囲気中の窒素ガス流量比(N2ガス流量/
Arガス流量)を4〜8%に制御することで、各種磁気
ヘッドに要求される高透磁率ならびに高飽和磁束密度を
示す軟磁性膜を量産性よく製造することができる。
【0037】さらに、スパッタリング中のガス圧力を
0.1〜1Paに制御することで、各種磁気へッドに要求
される所望の磁気異方性を有する高透磁率ならびに高飽
和磁束密度を示す軟磁性膜を量産性よく製造することが
できる。また、軟磁性膜を形成する基板を設置した基板
ホルダーの回転速度を3〜10rpmに制御することで
も、各種磁気へッドに要求される所望の磁気異方性を有
する高透磁率ならびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を
量産性よく製造することができる。さらに、軟磁性膜を
形成する基板に、負のバイアス電圧を0.05〜0.2
5W/cm2に制御して印加することで、膜面内の磁気異方
性の向きが反転した高透磁率ならびに高飽和磁束密度を
示す軟磁性膜を量産性よく製造することができる。ま
た、軟磁性膜と絶縁膜を交互に積層した多層軟磁性膜に
おいて、絶縁膜を介して形成された各軟磁性膜の磁気異
方性の向きが、少なくとも1層は他の層と異なるよう
に、スパッタ条件を変えて該軟磁性膜を形成すること
で、積層型ヘッドのコア材に要求される膜面内に等方的
な高透磁率ならびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量
産性よく製造することができる。
0.1〜1Paに制御することで、各種磁気へッドに要求
される所望の磁気異方性を有する高透磁率ならびに高飽
和磁束密度を示す軟磁性膜を量産性よく製造することが
できる。また、軟磁性膜を形成する基板を設置した基板
ホルダーの回転速度を3〜10rpmに制御することで
も、各種磁気へッドに要求される所望の磁気異方性を有
する高透磁率ならびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を
量産性よく製造することができる。さらに、軟磁性膜を
形成する基板に、負のバイアス電圧を0.05〜0.2
5W/cm2に制御して印加することで、膜面内の磁気異方
性の向きが反転した高透磁率ならびに高飽和磁束密度を
示す軟磁性膜を量産性よく製造することができる。ま
た、軟磁性膜と絶縁膜を交互に積層した多層軟磁性膜に
おいて、絶縁膜を介して形成された各軟磁性膜の磁気異
方性の向きが、少なくとも1層は他の層と異なるよう
に、スパッタ条件を変えて該軟磁性膜を形成すること
で、積層型ヘッドのコア材に要求される膜面内に等方的
な高透磁率ならびに高飽和磁束密度を示す軟磁性膜を量
産性よく製造することができる。
【図1】(a)は本発明の実施の形態1における基板ホ
ルダー回転型反応性バイアススパッタリング装置の正面
断面図 (b)はその平面断面図
ルダー回転型反応性バイアススパッタリング装置の正面
断面図 (b)はその平面断面図
【図2】本発明の実施の形態1における基板ホルダー回
転型反応性バイアススパッタリング装置の概略平面図
転型反応性バイアススパッタリング装置の概略平面図
【図3】本発明の実施の形態1における多層軟磁性膜の
面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の図
面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の図
【図4】本発明の実施の形態2における多層軟磁性膜の
面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の図
面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の図
【図5】本発明の実施の形態3における多層軟磁性膜の
面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の図
面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の図
【図6】本発明の実施の形態4における多層軟磁性膜の
面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の図
面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の図
【図7】本発明の実施の形態5における多層軟磁性膜の
3,6層目に用いたFe−Ta−N膜の面内の初透磁率
μ'の基板位置依存性の図
3,6層目に用いたFe−Ta−N膜の面内の初透磁率
μ'の基板位置依存性の図
【図8】本発明の実施の形態5における多層軟磁性膜の
面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の図
面内の初透磁率μ'の基板位置依存性の図
【図9】本発明の実施の形態5における多層軟磁性膜の
実効透磁率μの周波数特性の図
実効透磁率μの周波数特性の図
【図10】従来の一般的なスパッタリング装置の正面断
面図
面図
3 ターゲット 4 スパッタ電極 8 基板 9 基板ホルダー 14 基板ホルダー中心軸 17 反応性スパッタリング用ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村岡 俊作 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 関 博司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D033 BA03 DA03 5D093 AA01 BB18 BC18 BD01 BD08 FA12 FA16 HA17 JA01 5E049 AA01 AA09 AC05 BA12 GC02 GC04
Claims (8)
- 【請求項1】 Feを主成分とし、N(窒素)を5〜2
0原子%含むとともにM(ただし、Mは、Ta、Zr、
Hf、Nb、Tiの少なくとも1種の元素)を5〜15
原子%含む組成を有する軟磁性膜の製造方法において、
外周面上に基板を設置するとともに、中心軸を中心に回
転し、更には真空チャンバーとの間に絶縁材を介して配
設された円筒形の基板ホルダーと、該基板ホルダーの基
板設置面に対向した位置に、スパッタリングターゲット
を設置したスパッタリング電極を少なくとも1個有し、
かつスパッタリング用ガスの導入系を少なくとも2系統
有する基板ホルダー回転型反応性バイアススパッタリン
グ装置を用い、ガス雰囲気中の窒素ガス流量比(N2ガ
ス流量/Arガス流量)を4〜8%としてスパッタリン
グを行うことを特徴とする軟磁性膜の製造方法。 - 【請求項2】 スパッタリング中において、真空チャン
バー内のガス圧力が0.1〜1Paであることを特徴とす
る請求項1に記載の軟磁性膜の製造方法。 - 【請求項3】 軟磁性膜を形成する基板を設置した基板
ホルダーの回転速度を任意に設定してスパッタリングを
行うことを特徴とする請求項1に記載の軟磁性膜の製造
方法。 - 【請求項4】 軟磁性膜を形成する基板を設置した基板
ホルダーの回転速度3〜10rpmにてスパッタリングを
行うことを特徴とする請求項3に記載の軟磁性膜の製造
方法。 - 【請求項5】 軟磁性膜を形成する基板に、負のバイア
ス電圧を印加しながら前記軟磁性膜を形成することを特
徴とする請求項1に記載の軟磁性膜の製造方法。 - 【請求項6】 軟磁性膜を形成する基板に印加する負の
バイアス電圧が0.05〜0.25W/cm2であることを
特徴とする請求項5に記載の軟磁性膜の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1に記載の基板ホルダー回転型反
応性バイアススパッタリング装置を用いて、少なくとも
2層の軟磁性膜を有し、かつ軟磁性膜と絶縁膜とを交互
に積層した多層軟磁性膜を形成することを特徴とする軟
磁性膜の製造方法。 - 【請求項8】 少なくとも2層の軟磁性膜を有し、かつ
軟磁性膜と絶縁膜とを交互に積層した多層軟磁性膜の各
軟磁性膜を、窒素ガス流量比、スパッタガス圧力、負の
バイアス電圧、基板ホルダーの回転速度から選ばれる少
なくとも1つのスパッタ条件を2種類以上に変えて形成
することを特徴とする請求項7に記載の軟磁性膜の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17622998A JP2000012366A (ja) | 1998-06-23 | 1998-06-23 | 軟磁性膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17622998A JP2000012366A (ja) | 1998-06-23 | 1998-06-23 | 軟磁性膜の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000012366A true JP2000012366A (ja) | 2000-01-14 |
Family
ID=16009901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17622998A Pending JP2000012366A (ja) | 1998-06-23 | 1998-06-23 | 軟磁性膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000012366A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004304038A (ja) * | 2003-03-31 | 2004-10-28 | Japan Science & Technology Agency | 超小型製品用の微小、高性能希土類磁石とその製造方法 |
JP2006156854A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-06-15 | Tdk Corp | 磁性薄膜およびその形成方法 |
CN103839641A (zh) * | 2014-03-22 | 2014-06-04 | 沈阳中北真空设备有限公司 | 一种钕铁硼稀土永磁器件的混合镀膜设备及制造方法 |
JP2018141195A (ja) * | 2017-02-27 | 2018-09-13 | Tdk株式会社 | 積層膜の製造装置と製造方法、および薄膜インダクタの製造方法 |
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-
1998
- 1998-06-23 JP JP17622998A patent/JP2000012366A/ja active Pending
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