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JP2000006510A - 孔版印刷装置 - Google Patents

孔版印刷装置

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JP2000006510A
JP2000006510A JP21780298A JP21780298A JP2000006510A JP 2000006510 A JP2000006510 A JP 2000006510A JP 21780298 A JP21780298 A JP 21780298A JP 21780298 A JP21780298 A JP 21780298A JP 2000006510 A JP2000006510 A JP 2000006510A
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master
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cutting
printing apparatus
movable
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JP21780298A
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Akira Saito
亮 斎藤
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Publication of JP2000006510A publication Critical patent/JP2000006510A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストアップすることなくマスタのジャム処
理時における操作性が良好であると共に、綺麗で確実な
切断を行うことが可能であり、かつ、簡単で確実なマス
タの初期セットを行うことが可能な孔版印刷装置を提供
する。 【解決手段】 版胴1と、マスタ6を貯容するマスタ貯
容手段2と、マスタ6を製版搬送する製版手段3と、マ
スタ6を切断する切断手段4とを具備した孔版印刷装置
において、装置本体の固定部に対して開閉可能に設けら
れた可動部9を有し、可動部9を開くことでマスタの搬
送路が開放される構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開放可能なマスタ
搬送路を有する孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、簡便な印刷方法としてデジタル式
感熱孔版印刷が知られている。これは、熱可塑性樹脂フ
ィルムと多孔質支持体とを貼り合わせた構造の感熱孔版
マスタ(以下「マスタ」という)に微細な発熱素子が1
列に並んだサーマルヘッドを接触させ、この発熱素子に
対しパルス的に通電を行いながらマスタをプラテンロー
ラー等の製版手段で製版しつつ搬送することにより、マ
スタの熱可塑性樹脂フィルムに画像情報に基づいた穿孔
画像を熱溶融穿孔製版した後、この穿孔製版されたマス
タを多孔性円筒状の版胴に巻装させ、プレスローラー等
の押圧部材によって印刷用紙を版胴の外周面に押圧させ
ることで、版胴の開孔部及びマスタの穿孔部から滲出し
たインキを印刷用紙に転移させて印刷画像を得るもので
ある。
【0003】デジタル式感熱孔版印刷で用いられるマス
タとしてはシート状のものが一般的に知られており、印
刷装置内ではロール状態で貯容されている。このロール
状態のマスタは、マスタ搬送路を開放した状態でユーザ
ーの手作業によりセットされた後、製版時に上述のよう
に製版手段で引き出されつつ製版され、1版分毎に切断
手段で切断された後に版胴に巻装される。
【0004】マスタ切断装置としては、例えば特公平6
−408号公報に開示された、可動上刃と固定下刃とを
有していて可動上刃が固定下刃に対して上下方向に往復
動するもの、特公平7−84086号公報に開示され
た、可動上刃と固定下刃とを有していて可動上刃が固定
下刃に対してマスタの幅方向に回転しつつ移動するも
の、実公平3−40556号公報に開示された、可動上
刃のみを有していてこれがマスタに対して回転しつつ移
動するもの等がある。
【0005】また、マスタの初期セットは、上述したよ
うにユーザーの手作業によって行われるが、この状態で
製版搬送動作を行うと製版開始位置にばらつきが生じ、
所望の画像を得ることができない。そこで、切断手段の
下流側までマスタを通してその先端部を切断した後、マ
スタ先端を切断手段より下流側の所定位置である製版開
始位置まで搬送した後に製版搬送動作を行っていた。し
かし、マスタ先端の初期セット時において、切断手段に
よって切断されたマスタ先端の切断片はユーザーの手作
業によって取り除かねばならず、作業が非常に面倒であ
ると共に、この作業を怠ると切断片がマスタ搬送路に残
存してマスタのジャムを引き起こしたり、版胴表面に付
着して印刷不良を引き起こしてしまうという問題点があ
った。
【0006】そこで、製版開始位置にマスタ搬送路を遮
断する原紙セット板を設け、この原紙セット板にマスタ
の先端を突き当てることでマスタの製版開始位置を決定
する技術、及びマスタを初期セットした基準位置及び製
版開始位置にそれぞれ検知手段を設けると共にマスタを
搬送制御する手段を設け、基準位置から製版開始位置に
マスタの先端を位置決めさせる技術が特開平8−142
480号公報に開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特公平6−4
08号公報に開示された技術では、マスタの幅よりもさ
らに大きい幅の、高精度の可動上刃と固定下刃とを必要
とするためにコストアップしてしまうと共に、可動上刃
と固定下刃との間の空間が非常に狭いためにマスタのジ
ャム処理時における操作性が著しく低下してしまうとい
う問題点がある。
【0008】また、特公平7−84086号公報に開示
された技術では、切断後の後続のマスタの先端部は固定
下刃の搬送方向上流側に位置して待機することとなる
が、このときに薄く柔らかいマスタが湿度の影響を受け
てロール状に変形し易いため、次版の製版時にマスタ先
端の進行が固定下刃先端のエッジ部によって妨げられて
しまうという問題点や、切断時において切断面が不揃い
となったり切断途中でジャムしてしまうという問題点の
他、コストアップしてしまうという問題点、さらに可動
上刃が固定下刃との間に所定間隔を保って固着された部
材に支持されているためにマスタのジャム処理時におけ
る操作性が著しく低下してしまうという問題点がある。
【0009】また、実公平3−40556号公報に開示
された技術では、上刃のみで下刃を有していないため、
切断時にマスタが上刃と逆の方向である下方に逃げ易
く、切断面が不揃いとなったり切断できないという問題
点がある。
【0010】さらに、特開平8−142480号公報に
開示された技術では、薄く柔らかいマスタの先端を原紙
セット板に突き当てた際に、突き当てられたマスタの先
端がカール状あるいは原紙セット板に食い込む形状に変
形してしまい、良好な搬送が行えずに搬送ジャムや搬送
スキューを生じてしまうという問題点、及び、高価なセ
ンサーが必要になるうえ搬送頻度が増加することにより
しわやスキューの発生頻度が上昇してしまうという問題
点、さらに、基準位置から製版開始位置までの搬送制御
が必要となり、異常処理時等における制御が複雑となっ
てしまうという問題点がある。
【0011】本発明は、上記各問題点を解決し、コスト
アップすることなくマスタのジャム処理時における操作
性が良好であると共に、綺麗で確実な切断を行うことが
可能であり、かつ、簡単で確実なマスタの初期セットを
行うことが可能な孔版印刷装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
多孔性円筒状の回転自在な版胴と、ロール状に巻成され
たマスタを貯容するマスタ貯容手段と、前記マスタの搬
送路上に配設された、前記マスタ貯容手段より引き出さ
れた前記マスタを製版搬送する製版手段と、前記搬送路
上の前記製版手段よりマスタ搬送方向下流側に配設され
た、前記マスタを切断する切断手段とを具備する孔版印
刷装置において、装置本体の固定部に対して開閉可能に
設けられた可動部を有し、前記可動部を開くことで前記
搬送路が開放されることを特徴とする。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の孔
版印刷装置において、さらに、前記可動部を開いたと
き、前記マスタ貯容手段から前記切断手段の下流側まで
の範囲において前記搬送路が開放されることを特徴とす
る。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1記載の孔
版印刷装置において、さらに、前記可動部を開いたと
き、前記マスタ貯容手段から前記版胴までの範囲におい
て前記搬送路が開放されることを特徴とする。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1、請求項
2または請求項3記載の孔版印刷装置において、さら
に、前記製版手段がサーマルヘッドとプラテンローラー
とを有し、前記サーマルヘッドが前記固定部に、前記プ
ラテンローラーが前記可動部にそれぞれ設けられている
ことを特徴とする。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項4記載の孔
版印刷装置において、さらに、前記プラテンローラーを
駆動するプラテンローラー駆動手段が前記固定部に設け
られ、前記可動部が閉塞されたときに前記プラテンロー
ラー駆動手段からの駆動力を前記プラテンローラーに伝
達する駆動力伝達手段を有することを特徴とする。
【0017】請求項6記載の発明は、請求項5記載の孔
版印刷装置において、さらに、前記駆動力伝達手段が正
転位歯車であることを特徴とする。
【0018】請求項7記載の発明は、請求項6記載の孔
版印刷装置において、さらに、前記正転位歯車は、その
歯先角部に面取りが施されていることを特徴とする。
【0019】請求項8記載の発明は、請求項1ないし請
求項7のうちのいずれか1つに記載の孔版印刷装置にお
いて、さらに、前記切断手段は、マスタ搬送方向と直交
するマスタ幅方向に延在し前記マスタの搬送ガイドを兼
ねる切断手段本体と、周縁の一部が互いに重なり合い互
いに逆方向に回転自在な一対の回転刃を有し前記搬送路
を横切ってマスタ幅方向に往復動すべく前記切断手段本
体に移動自在に支持されたカッター部材と、前記カッタ
ー部材をマスタ幅方向に往復動させつつ前記一対の回転
刃を回転駆動させる回転移動手段とを有することを特徴
とする。
【0020】請求項9記載の発明は、請求項8記載の孔
版印刷装置において、さらに、前記カッター部材は、前
記マスタの非切断時における配設位置が前記搬送路を外
れた位置に設けられていることを特徴とする。
【0021】請求項10記載の発明は、請求項8または
請求項9記載の孔版印刷装置において、さらに、前記切
断手段本体とで前記搬送路を形成する弾性変形可能なガ
イド部材を前記カッター部材のマスタ搬送方向上流側に
有することを特徴とする。
【0022】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の孔版印刷装置において、さらに、前記ガイド部材は、
前記搬送路に臨む部位に複数の開口部を有することを特
徴とする。
【0023】請求項12記載の発明は、請求項8ないし
請求項11のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置に
おいて、さらに、初期セット時におけるマスタ先端位置
と製版動作待機時におけるマスタ先端位置を、マスタ切
断位置と同一位置としたことを特徴とする。
【0024】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の孔版印刷装置において、さらに、初期セット時には前
記マスタ切断位置に、マスタセット時以外には前記カッ
ター部材の往復動作空間内から退避する位置に、前記可
動部の開閉と連動して進退可能に設けられたマスタ先端
セット位置指標を有することを特徴とする。
【0025】請求項14記載の発明は、請求項8ないし
請求項13のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置に
おいて、さらに、前記搬送路に臨み前記マスタの搬送を
補助する第1の位置と、前記カッター部材の往復動作空
間内より退避した第2の位置とに移動可能であり、前記
カッター部材の移動時に第2の位置を占める可動ガイド
板を前記切断手段本体のマスタ搬送方向下流側に有する
ことを特徴とする。
【0026】請求項15記載の発明は、請求項12記載
の孔版印刷装置において、さらに、前記搬送路に臨み前
記マスタの搬送を補助する第1の位置と、前記カッター
部材の往復動作空間内より退避した第2の位置とに移動
可能であり、前記カッター部材の移動時に第2の位置を
占める可動ガイド板を前記切断手段本体のマスタ搬送方
向下流側に有し、前記可動ガイド板は、前記マスタ切断
位置にマスタ先端セット位置指標を有することを特徴と
する。
【0027】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例を採用した孔
版印刷装置の要部概略図である。同図において、孔版印
刷装置は版胴1、マスタ貯容手段2、製版手段3、切断
手段4等を有している。
【0028】孔版印刷装置本体に回転自在に支持された
多孔性円筒状の版胴1は、その外周面上に製版済みのマ
スタを保持するクランパー5を有しており、図示しない
版胴駆動手段によって回転駆動される。
【0029】図1において版胴1の右上方にはマスタ貯
容手段2が配設されている。マスタ貯容手段2には、多
孔質支持体と熱可塑性樹脂フィルムとを貼り合わせて構
成されたマスタ6をロール状に巻成したマスタロール6
aの芯部6bが回転自在かつ着脱自在に支持されてい
る。
【0030】版胴1とマスタ貯容手段2との間には製版
手段3が配設されている。製版手段3は、マスタ6の熱
可塑性樹脂フィルム面を加熱穿孔製版するサーマルヘッ
ド7と、マスタ6をサーマルヘッド7に押し付けつつ搬
送する、図2に示すプラテンローラー駆動手段であるス
テッピングモーター30で回転駆動されるプラテンロー
ラー8とから構成されている。サーマルヘッド7は、固
定部である孔版印刷装置本体の図示しない側板に取り付
けられ、プラテンローラー8は、孔版印刷装置本体に支
軸9aを中心に開閉自在に支持された可動部であるカバ
ー9に回転可能に取り付けられている。カバー9の支軸
9a寄りの部位には、製版されたマスタ6に十分な撓み
を形成させるための、マスタ6の幅よりも大きな幅を有
する図示しない逃げ穴が形成されている。
【0031】孔版印刷装置本体に取り付けられたステッ
ピングモーター30の図示しない出力軸にはピニオンギ
ヤ31が取り付けられており、ピニオンギヤ31は孔版
印刷装置本体に回転自在に支持された第1アイドルギヤ
32に噛合している。第1アイドルギヤ32の同軸上に
は、第1アイドルギヤ32よりも小径の第2アイドルギ
ヤ33が一体的に設けられている。また、プラテンロー
ラー8の図示しない回転軸の同軸上には、プラテンロー
ラー8と一体的に設けられた駆動ギヤ34が設けられて
おり、駆動ギヤ34はカバー9に回転自在に支持された
第3アイドルギヤ35に噛合している。第2アイドルギ
ヤ33と第3アイドルギヤ35とは、カバー9が閉じら
れたときに噛合し、ステッピングモーター30の駆動力
がプラテンローラー8に伝達されるように構成されてお
り、第2アイドルギヤ33と第3アイドルギヤ35とで
駆動力伝達手段が構成されている。
【0032】ここで、第2アイドルギヤ33と第3アイ
ドルギヤ35としては、図8(a)に示すように、それ
ぞれの刃先が正転位された正転位歯車が用いられてい
る。これは、第2アイドルギヤ33と第3アイドルギヤ
35として、図9(a)に示すような正転位されていな
い刃先を有するものを用いると、カバー9を閉じたとき
に図9(b)に示すように刃先同士がぶつかり、カバー
9が閉じられなかったり刃先を破損してしまうという不
具合が発生するが、刃先が正転位されたものを用いる
と、図8(b)に示すように刃先同士がぶつかることが
防がれて上記の不具合を防止することができるためであ
る。また、第2アイドルギヤ33及び第3アイドルギヤ
35として、図10に示すように、刃先角部に面取りが
施されたものを用いることにより正転位量を少なくする
ことができ、刃先強度を向上させつつ噛み合いの向上を
図ることができる。
【0033】さらに、上述の構成において、サーマルヘ
ッド7及びステッピングモーター30が共に固定部側で
ある孔版印刷装置本体側に配設され、可動部側であるカ
バー9側にはこのような駆動手段が存在しないので、可
動部側が軽量で開閉し易く、孔版印刷装置本体とカバー
9とにわたって配線をする必要がないと共にコネクタ等
の接続手段を設ける必要がなく、これにより組立性の向
上を図ることができ、また、カバー9の開閉時における
断線や接続不良といった不具合を防止することができ
る。さらに、サーマルヘッド7が孔版印刷装置本体側に
取り付けられ、カバー9の開放時にその発熱体が上側を
向くので、サーマルヘッド7の清掃を簡単に行うことが
できる。
【0034】製版手段3のマスタ搬送方向下流側には、
マスタ6を搬送するためのガイド板10と搬送ローラー
11とが配設されている。ガイド板10は孔版印刷装置
本体の図示しない側板に固着されている。孔版印刷装置
本体に取り付けられた図示しない駆動手段及び駆動力伝
達手段により、プラテンローラー8とほぼ同期して回転
駆動される搬送ローラー11は、カバー9に取り付けら
れている。搬送ローラー11の周速度はプラテンローラ
ー8の周速度よりも若干速く設定されており、プラテン
ローラー8と搬送ローラー11との間の部位において、
製版されたマスタ6には所定の張力が付与される。な
お、搬送ローラー11の駆動手段をプラテンローラー8
の駆動手段であるステッピングモーター30とする構
成、すなわちプラテンローラー8の回転力を図示しない
アイドルギヤを介して搬送ローラー11に伝達する構成
としてもよい。
【0035】搬送ローラー11のマスタ搬送方向下流側
には切断手段4が配設されている。切断手段4は、図2
ないし図5に示すように、切断手段本体としてのフレー
ム12、カッター部材としてのホルダー13、回転移動
手段14等から主に構成されている。
【0036】板材をほぼコ字形状に折り曲げて形成さ
れ、マスタ6の幅を超える長さを有するフレーム12
は、その長手方向がマスタ搬送方向と直交するマスタ幅
方向に沿うように、孔版印刷装置本体の図示しない側板
に固着されている。その上面12aが平面状に形成さ
れ、一方の側端部が折り返されて側壁12bを形成され
たフレーム12は、上面12aがガイド板10とほぼ同
一平面を構成するように配置されており、他方の側端部
にはブラケット15が取り付けられて側壁が形成されて
いる。また、フレーム12は、その下面12cのマスタ
搬送方向下流側端部が上方に向けて折り曲げられ、スト
ッパー12dが形成されている。
【0037】円板状の上刃16aを回転自在に支持する
上刃ホルダー13aと、上刃16aと同形の下刃16b
を回転自在に支持する下刃ホルダー13bと、各ホルダ
ー13a,13bを一体的に繋ぐ接続部13cとを有す
るホルダー13は、フレーム12に移動可能に支持され
ている。
【0038】ほぼ半分の部位がフレーム12の空間内部
を移動可能に配設された下刃ホルダー13bは、そのマ
スタ搬送方向下流側端部に下刃16b及びこれと同軸上
に一体的に設けられた高摩擦抵抗部材からなる下ローラ
ー17bをそれぞれ回転自在に支持している。下ローラ
ー17bはその周面を上面12aの内面に接触させてい
る。下刃ホルダー13bのフレーム12の空間内部に配
置される部位には、後述する回転移動手段14を構成す
る双方向送りネジ18と螺合する双方向ネジブッシュ1
3dが配設されている。
【0039】接続部13cによって若干の隙間を持った
状態で下刃ホルダー13bに連結された上刃ホルダー1
3aは、上刃16a及びこれと同軸上に一体的に設けら
れた高摩擦抵抗部材からなる上ローラー17aをそれぞ
れ回転自在に支持している。上刃16aはその刃面の一
部が下刃16bとラップする位置に配設され、上ローラ
ー17aは下ローラー17bとで上面12aを挟み込む
ようにその周面を上面12aに接触させている。
【0040】上述の構成により、ホルダー13がフレー
ム12に沿って移動すると、この移動に伴って各ローラ
ー17a,17bがそれぞれ逆方向に回転し、各ローラ
ー17a,17bと一体的に設けられた上刃16a及び
下刃16bがそれぞれ逆方向に回転する。
【0041】フレーム12には回転移動手段14が配設
されている。回転移動手段14は双方向送りネジ18、
モーター19から主に構成されている。双方向送りネジ
18はX字状の溝を形成された周知の構成であり、1方
向に回転することにより螺合した双方向ネジブッシュ1
3dを往復動させる。双方向送りネジ18はその一端を
側壁12bに、他端をブラケット15にそれぞれ回転自
在に支持されており、その他端側のブラケット15を貫
通した位置には駆動ギヤ18aが一体的に取り付けられ
ている。
【0042】フレーム12の他端側の側壁を構成するブ
ラケット15は板材を折り曲げて形成されており、側壁
と連なる部位は下面12cに突き当てられ、この突き当
て面に連続する一端は側壁と平行となるように垂直に立
ち上げられている。また、側壁に連なる他端は、上面1
2aと平行かつ、上面12aと所定の間隙を有するよう
に直角に折り曲げられている。
【0043】ブラケット15の一端にはモーター19が
取り付けられている。モーター19は図示しない電源よ
り電力を供給されて回転駆動され、その出力軸には駆動
ギヤ18aと噛合するピニオン19aが取り付けられて
いる。また、ブラケット15の他端と上面12aとの間
には、ホルダー13の初期位置を決めるリミットスイッ
チ20が取り付けられている。
【0044】搬送ローラー11と切断手段4との間の位
置には、ガイド部材としての第1ガイド部材21が配設
されている。カッター部材としてのホルダー13のマス
タ搬送方向上流側に配設された第1ガイド部材21は、
一端をカバー9に取り付けられたガイド部材本体21a
と、ガイド部材本体21aの他端に取り付けられたガイ
ド片21bとから構成されている。基端をガイド部材本
体21aに固着されたガイド片21bは、金属の薄板あ
るいは樹脂の薄板等の弾性体から構成されており、図3
に示すように、製版待機中及び製版搬送中のマスタ6の
上方に位置し、ホルダー13の移動時においてその自由
端が上刃ホルダー13aと上面12aとの間に入り込む
位置に配設されている。なお、上刃ホルダー13aに
は、その移動時にガイド片21bを上刃ホルダー13a
と上面12aとの間に案内するための傾斜が移動方向先
端部に形成されている。
【0045】切断手段4のマスタ搬送方向下流側には、
第2ガイド部材22と可動ガイド板23とが配設されて
いる。第2ガイド部材22は一端をカバー9に取り付け
られており、他端は折り曲げられ、製版されて撓みを形
成されたマスタ6をカバー9に形成された図示しない逃
げ穴に向けてガイドする。
【0046】マスタ6の搬送経路を介して第2ガイド部
材22と対向配置された可動ガイド板23は、孔版印刷
装置本体の図示しない側板に基端を揺動自在に支持され
ており、その自由端は切断手段4のホルダー13の移動
経路内であってフレーム12の下側に位置している。可
動ガイド板23は、孔版印刷装置本体の図示しない側板
に固着されたソレノイド等の図示しないガイド板揺動手
段により、図の実線位置(第1の位置)とその自由端が
ホルダー13の移動経路より退避した図の二点鎖線位置
(第2の位置)とに選択的に位置決めされる。これによ
り、上刃16a及び下刃16bの配設位置のマスタ搬送
方向下流側に、上刃16a及び下刃16bと連続的にマ
スタの搬送をガイドする部材を配置することができ、上
面12aと後述するガイド板25との間に大きな隙間や
段差を生じさせることがないため、マスタ6の搬送不良
が防止される。
【0047】マスタ6の切断動作時においてホルダー1
3の移動経路より退避する可動ガイド板23の上面ほぼ
中央部には、図4に示すように、マスタ6の初期セット
時においてマスタ6の先端位置の目安となるマスタ先端
セット位置指標23aが設けられている。マスタ先端セ
ット位置指標23aは、シルク印刷、刻印、デカル等に
よって可動ガイド板23に一体に設けられている。これ
により、マスタ6の初期セット時において、カバー9を
開放した後に新しいマスタロール6aよりマスタ6の先
端を引き出し、マスタ搬送経路の中央部の視認性がよい
ところでマスタ先端セット位置指標23aの矢印先端部
に引き出したマスタ6の先端を合わせるだけで、誰にで
も簡単にマスタ6の初期セットを行うことができる。
【0048】ここで、切断手段4によるマスタ6の切断
位置をそのまま次の製版待機位置としても、非切断時に
はホルダー13がマスタ6の搬送経路から外れた位置に
あり、マスタ6の搬送経路は上面12aと可動ガイド板
23とで形成されるので、次にマスタ6を搬送するとき
にその先端が引っかかるものは何もない。従って、切断
後にマスタ6を再搬送する必要がなくなり、そのための
マスタ先端検知センサー等を省略することができると共
にマスタ6の搬送制御も簡単となる。
【0049】また、図4から判るように、マスタ先端セ
ット位置指標23aの矢印先端部で示されたマスタ6の
初期セット位置も、切断手段4の上刃16a及び下刃1
6bによるマスタ6の切断位置と同一位置にすることが
でき、初期セット位置、製版待機位置、切断位置を全て
同じ位置として処理することが可能となり、マスタ搬送
制御の簡略化を図ることができる。
【0050】さらに、上述のマスタ初期セット時におい
て、カバー9の閉塞時にガイド片21bが上方よりマス
タ6を押さえ込むので、マスタ先端のカールが伸ばされ
ると共に、長期間の放置によるマスタ先端のカールを防
止することができる。
【0051】可動ガイド板23のマスタ搬送方向下流側
にはガイド板24,25が配設されている。マスタ搬送
経路の上方に位置するガイド板24は孔版印刷装置本体
の図示しない側板に取り付けられており、製版されて撓
みを形成されたマスタ6を版胴1へと導く。マスタ搬送
経路を介してガイド板24と対向配置されたガイド板2
5は孔版印刷装置本体の図示しない側板に取り付けられ
ている。ガイド板25には後述するブレーキローラー2
6の周面をマスタ搬送経路内に臨ませるための図示しな
い切欠が形成されている。
【0052】ガイド板25のマスタ搬送方向下流側端部
近傍にはブレーキローラー26が配設されている。外周
面が高摩擦抵抗部材で被覆されたブレーキローラー26
は図示しないトルクリミッターを介して従動回転自在で
あり、かつ、図示しないローラー揺動手段により図の実
線位置と二点鎖線位置とに選択的に位置決めされる。
【0053】上述の構成に基づき、以下にこの孔版印刷
装置の動作を説明する。カバー9が開放され、マスタ貯
容手段2にセットされた新しいマスタロール6aより使
用者によってマスタ6の先端が引き出され、その先端が
マスタ先端セット位置指標23a(図4参照)に合わせ
られた後にカバー9が閉じられ、図示しない製版スター
トキーが押されると、版胴1の外周面上より前版のマス
タが剥離された後、製版動作が開始される。版胴1はク
ランパー5を開放した図1に示す状態で待機している。
【0054】先ず、プラテンローラー8及び搬送ローラ
ー11がそれぞれ同期して回転駆動され、マスタロール
6aよりマスタ6が引き出される。引き出されたマスタ
はサーマルヘッド7によって加熱溶融穿孔製版されつ
つ、プラテンローラー8及び搬送ローラー11によって
搬送される。このとき、切断手段4は図5に二点鎖線で
示すマスタ搬送経路から退避した初期位置に、可動ガイ
ド板23は図1の実線位置に、また、ブレーキローラー
26は図1の二点鎖線位置にそれぞれ位置決めされてい
る。
【0055】製版されたマスタ6は上面12a(図3参
照)上を搬送され、ガイド片21bとの間を通過した
後、可動ガイド板23上、各ガイド板24,25間を搬
送されてクランパー5へと送られる。この搬送時におい
て、切断手段4がマスタ搬送経路から退避した初期位置
に位置決めされているため、マスタ6を良好に搬送する
ことができる。そして、プラテンローラー8を回転駆動
するステッピングモーター30(図2参照)のステップ
数より、マスタ6の先端がクランパー5に到達したと判
断されると、クランパー5が閉じられると共に図示しな
いローラー揺動手段が作動してブレーキローラー26が
図1の実線位置に位置決めされる。
【0056】この後もプラテンローラー8と搬送ローラ
ー11とは回転を続け、第2ガイド部材22とガイド板
24との間の位置において、製版されたマスタ6は撓み
を形成される。そして、ステッピングモーター30のス
テップ数よりこの撓み量が所定量に達したと判断される
と、この撓み量がなくなる所定角度だけ版胴1が図1の
時計回り方向に回動される。このとき、クランパー5で
挟持されたマスタ6はトルクリミッターを介してブレー
キローラー26を回転させるため、クランパー5とブレ
ーキローラー26との間の部位において、マスタ6には
所定の張力が付与される。
【0057】上述の製版、巻装動作が繰り返され、ステ
ッピングモーター30のステップ数より1版分のマスタ
6が製版搬送されたと判断されると、プラテンローラー
8と搬送ローラー11の回転が停止される。そして、製
版されたマスタ6の最後の撓みが版胴1の回転によって
なくなる寸前に、図示しないガイド板揺動手段が作動し
て可動ガイド板23が図1の二点鎖線位置(第2の位
置)に位置決めされ、その直後にモーター19が作動し
てホルダー13が高速で往復動されてマスタ6が切断さ
れる。切断されたマスタ6は版胴1の回転によって引き
出され、巻装動作が完了する。
【0058】このマスタ6の切断時(ホルダー13の往
動時)において、ガイド片21bが上刃ホルダー13a
と上面12aとの間に案内されて図3に示すように確実
にマスタ6を押さえ込み、かつ、上刃16aと下刃16
bとからなる2枚の回転移動刃がマスタ6をくわえ込み
ながら切断するため、マスタ6の浮き上がり、変形、逃
げ等を極力防止することができ、マスタ6を良好に切断
することができる(図5も参照のこと)。
【0059】さらに、ガイド片21bが、マスタ6を上
方から押さえると共に、ホルダー13の移動に伴ってそ
の幅方向端部側より上刃ホルダー13aと上面12aと
の間にホルダー移動方向上流側からマスタ6を押さえ込
むので、図2に二点鎖線で示すように、マスタ6が静電
気の影響を受けて第2ガイド部材22に貼り付き、第1
ガイド部材21と第2ガイド部材22との間に撓みが形
成されることで、ホルダー13がマスタ6の撓みの下側
に潜って切断できないという切断不良を防止することが
できる。
【0060】また、可動ガイド板23が切断の直前まで
図1の実線位置(第1の位置)に置かれてマスタ6の搬
送をガイドし、切断時にはホルダー13と干渉しない位
置(第2の位置)に退避することにより、マスタ6の搬
送性が向上して搬送不良の発生を防止することができ
る。
【0061】さらに、プラテンローラー8、搬送ローラ
ー11、第1ガイド部材21、第2ガイド部材22がカ
バー9と共に開放されるので、マスタ6のジャムが発生
した場合でもカバー9を開放することでマスタ搬送経路
を簡単に開放することができ、マスタのジャム処理を簡
単に行うことができる。
【0062】第1の実施例の変形例として、第1ガイド
部材21に代えて、図6に示すように、ガイド部材本体
27aと、基端をガイド部材本体27aに固着された複
数の開口部27cを有するガイド片27bとからなる第
1ガイド部材27を用いても良い。この第1ガイド部材
27とすることにより、ガイド片27bとして極薄の部
材を使用せずとも弾性変形させることが可能となるた
め、耐久性及び取扱い性が向上すると共にコストダウン
を図ることができる。
【0063】また、ガイド部材として、ガイド片21
b,27bを有する第1ガイド部材21,27のように
弾性変形可能なものを用いることにより、上刃ホルダー
13aと上面12aとの間隙を広く設定できると共に精
度良く位置決めをする必要がなくなり、ジャム処理時に
おける取扱い性が向上すると共にコストダウンを図るこ
とができる。
【0064】さらに、第1の実施例の他の変形例とし
て、可動ガイド板23に代えて、図7に示すように、孔
版印刷装置本体の図示しない側板に揺動自在に支持され
た、腕部28aを有する可動ガイド板28と、可動ガイ
ド板28の揺動を規制するストッパー29とを用い、ホ
ルダー13として、上刃ホルダー13aがその移動方向
上流側(図7において紙面手前側)から下流側(図7に
おいて紙面奥側)に向けて上向きに傾斜した傾斜面13
eを形成されたものとすることにより、可動ガイド板2
8を、ホルダー13の往動時にその自由端がホルダー1
3の移動経路より退避した図7に二点鎖線で示す位置
(第2の位置)に自重により移動させることができ、ま
た、ホルダー13の復動時に腕部28aが斜面部13e
に乗り上げることでマスタ6の搬送を補助する図7の実
線位置(第1の位置)に位置決めすることができるた
め、構成を簡略化すると共に可動ガイド板とホルダーと
の移動を確実に同期させることができる。
【0065】図11は、本発明の第2の実施例を示して
いる。この第2の実施例は、第1の実施例と比較する
と、可動ガイド板23に代えて、固定ガイド板36とマ
スタ先端セット位置指標37とを用いる点においてのみ
相違しており、他の構成は同一である。
【0066】先端部が下方に向けてなだらかに傾斜する
ように形成された固定ガイド板36は、その先端位置が
フレーム12のマスタ搬送方向直下流側に位置するよう
に配設されている。固定ガイド板36は、その先端位置
とフレーム12との間に、上刃16aと下刃16bとが
通過するに足りる間隙を設けられており、先端部の傾斜
は、ホルダー13の移動時において接続部13cが干渉
しないように設定されている。また、固定ガイド板36
の先端部には、マスタ先端セット位置指標37よりもや
や大きい形状の切欠36aが設けられている。
【0067】鈎形に折り曲げた板材からなるマスタ先端
セット位置指標37は、その先端部37aにマスタ先端
セット位置指標23aと同様の目印が同様の方法で一体
的に設けられている。マスタ先端セット位置指標37
は、その基端を孔版印刷装置本体に回動自在に支持され
ており、図示しないソレノイド等のアクチュエーターに
よって、先端部37aが図12に示す位置とホルダー1
3の移動経路内から退避し、固定ガイド板36よりも下
側となる図示しない位置とに選択的に位置決めされる。
【0068】上述の構成により、マスタ6の初期セット
時においてマスタ先端セット位置指標37を図12の位
置に位置決めさせた状態でマスタ6の位置決めを行い、
切断手段4の作動時においてマスタ先端セット位置指標
37を退避させることにより、第1の実施例とほぼ同様
の効果を得ることができる。
【0069】なお、固定ガイド板36の先端部の傾斜
は、ホルダー13との大きさの関係で誇張されて描かれ
ているが、マスタ6の先端がカールしているような場合
であっても、カール状態を十分に矯正しつつ搬送可能と
なるように形成されている。
【0070】図13は、本発明の第3の実施例を示して
いる。この第3の実施例は、第1の実施例と比較する
と、可動ガイド板23に代えて、可動ガイド板38とマ
スタ先端セット位置指標37とを用いる点においてのみ
相違しており、他の構成は同一である。
【0071】可動ガイド板38は、可動ガイド板23と
比較すると、先端部にマスタ先端セット位置指標37よ
りもやや大きい形状の切欠38aが設けられている点に
おいてのみ相違しており、他の構成は同一である。
【0072】この構成とすることにより、マスタ6の初
期セット時においてマスタ先端セット位置指標37を図
12の位置に位置決めさせた状態でマスタ6の位置決め
を行い、切断手段4の作動時においてマスタ先端セット
位置指標37及び可動ガイド板38を退避させることに
より、第1の実施例と同様の効果を得ることができると
共に、可動ガイド板38及びマスタ先端セット位置指標
37のマスタ6の搬送面に対する位置を合わせることが
可能となるため、マスタ6の先端がシルク印刷やデカル
等によって形成された第1の実施例におけるマスタ先端
セット位置指標23aのような僅かな突出部に引っかか
ることが防止される。
【0073】図14は、本発明の第4の実施例を示して
いる。この第4の実施例は、上記各実施例と比較する
と、ガイド板24に代えてガイド板39,リンク40,
41を用いる点においてのみ相違しており、他の構成は
同一である。
【0074】ガイド板39は、その基端を孔版印刷装置
本体に回動自在に設けられた支軸39aによって支持さ
れている。支軸39aには、自由端寄りに長穴40aを
形成されたリンク40が取り付けられており、長穴40
aには、基端をカバー9の支軸9aに取り付けられたリ
ンク41の自由端寄りに設けられたピン41aが係合し
ている。
【0075】上述の構成により、カバー9を開放すると
支軸9aが回動し、これと一体のリンク41が図の矢印
方向に揺動する。リンク41の揺動に伴いリンク40も
図の矢印方向に揺動し、支軸39aと一体のガイド板3
9が図の二点鎖線位置に回動して、マスタ6の搬送路が
マスタ貯容手段2から版胴1までの範囲において開放さ
れる。なお、この構成に代えて、各支軸9a,39aに
ギヤを取り付け、各ギヤ間に奇数個のアイドルギヤを配
置した構成を採用してもよい。
【0076】第1ないし第3の実施例における構成、す
なわち図1に示した構成では、マスタ6の搬送路はマス
タ貯容手段2から切断手段4の下流側までの範囲におい
て開放されるが、カバー9にガイド板24を取り付け、
カバー9を孔版印刷装置本体から取り外し可能な構成と
すれば、第4の実施例と同様に、マスタ6の搬送路がマ
スタ貯容手段2から版胴1までの範囲において開放され
る。
【0077】上記各実施例では、製版手段3を構成する
サーマルヘッド7を図示しない装置本体側板に、プラテ
ンローラー8をカバー9にそれぞれ取り付け、カバー9
を開放することでマスタ搬送経路を開放可能に構成した
が、サーマルヘッド7をカバー9に、プラテンローラー
8を図示しない装置本体側板にそれぞれ取り付ける構成
を採用してもよい。
【0078】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、マスタの
ジャムが発生した場合でもマスタの搬送経路を簡単に開
放することができるので、マスタのジャム処理を簡単に
行うことができる。
【0079】請求項2記載の発明によれば、マスタのジ
ャムが発生した場合でもマスタ貯容手段から切断手段の
下流側までのマスタの搬送経路を簡単に開放することが
できるので、マスタのジャム処理を簡単に行うことがで
きる。
【0080】請求項3記載の発明によれば、マスタのジ
ャムが発生した場合でもマスタ貯容手段から版胴までの
マスタの搬送経路を簡単に開放することができるので、
マスタのジャム処理を簡単に行うことができる。
【0081】請求項4記載の発明によれば、サーマルヘ
ッドが固定部に設けられると共にプラテンローラーが可
動部に設けられているので、可動部を開放した際に製版
手段が開放され、マスタの初期セット及びジャム処理を
簡単に行うことができると共に、サーマルヘッドの清掃
を簡単かつ確実に行うことができる。
【0082】請求項5記載の発明によれば、プラテンロ
ーラー駆動手段が固定部に設けられているので、可動部
側に駆動手段、配線、コネクタ等の接続部材を設ける必
要がなく、配線を容易化することができると共に可動部
開閉時における断線や接続不良といった不具合を防止す
ることができる。
【0083】請求項6記載の発明によれば、駆動力伝達
手段が正転位歯車であるので、可動部閉塞時における歯
車同士の噛み合いが向上し、歯車の刃先同士が接触して
可動部を閉めることができないといった不具合を防止す
ることができる。
【0084】請求項7記載の発明によれば、正転位歯車
の刃先角部に面取りが施されているので、正転位量を少
なくすることができ、刃先強度を向上させつつ噛み合い
の向上を図ることができる。
【0085】請求項8記載の発明によれば、一対の回転
刃がマスタをくわえ込みながら切断するので、マスタの
浮き上がり、変形、逃げ等を極力防止することができ、
マスタを良好に切断することができる。また、固定刃を
有さないので、マスタの搬送を妨げないと共にコストダ
ウンを図ることができる。
【0086】請求項9記載の発明によれば、カッター部
材の非切断時における配設位置がマスタの搬送路を外れ
た位置に設けられているので、可動部を開放したときに
マスタの搬送路が切断手段の下流側まで開放され、マス
タのジャム処理を簡単に行うことができる。
【0087】請求項10記載の発明によれば、ガイド部
材がマスタを押さえ込むので、マスタの浮き上がり、変
形、逃げ等をより一層防止することができ、マスタをさ
らに良好に切断することができる。
【0088】請求項11記載の発明によれば、ガイド部
材として極薄の部材を使用せずとも弾性変形させること
が可能となるため、耐久性及び取扱い性が向上すると共
にコストダウンを図ることができる。
【0089】請求項12記載の発明によれば、切断後に
マスタを再搬送する必要がなく、マスタ搬送制御の簡略
化を図ることができる。
【0090】請求項13記載の発明によれば、誰にでも
簡単にマスタの初期セットを行うことができる。
【0091】請求項14記載の発明によれば、可動ガイ
ド板が切断の直前までマスタの搬送をガイドし、切断時
にはカッター部材と干渉しない位置に退避することによ
り、マスタの搬送性が向上して搬送不良の発生を防止す
ることができる。
【0092】請求項15記載の発明によれば、可動ガイ
ド板が切断の直前までマスタの搬送をガイドし、切断時
にはカッター部材と干渉しない位置に退避することによ
り、マスタの搬送性が向上して搬送不良の発生を防止す
ることができると共に、誰にでも簡単にマスタの初期セ
ットを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1ないし第3の各実施例に用いられ
る孔版印刷装置の要部概略図である。
【図2】本発明の第1ないし第4の各実施例に用いられ
る製版手段及び切断手段の概略図である。
【図3】本発明の第1ないし第4の各実施例に用いられ
る切断手段の正面図である。
【図4】本発明の第1の実施例に用いられる切断手段及
び可動ガイド板の平面図である。
【図5】本発明の第1の実施例に用いられる切断手段の
側面図である。
【図6】本発明の第1の実施例の変形例に用いられるガ
イド部材の部分平面図である。
【図7】本発明の第1の実施例の他の変形例に用いられ
る可動ガイド板及び切断手段を説明する正面図である。
【図8】本発明の第1ないし第4の各実施例において駆
動力伝達手段として用いられる正転位歯車の(a)カバ
ー未閉塞状態(b)カバー閉塞完了状態を示す図であ
る。
【図9】駆動力伝達手段として通常の歯車を用いた場合
の(a)カバー未閉塞状態(b)カバー閉塞完了状態を
示す図である。
【図10】本発明の第1ないし第4の各実施例の他の変
形例において駆動力伝達手段として用いられる正転位歯
車を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施例に用いられる切断手段
及び可動ガイド板の平面図である。
【図12】本発明の第2の実施例に用いられる切断手段
及び可動ガイド板の正面図である。
【図13】本発明の第3の実施例に用いられる切断手段
及び可動ガイド板の平面図である。
【図14】本発明の第4の実施例を示す孔版印刷装置要
部の概略図である。
【符号の説明】
1 版胴 2 マスタ貯容手段 3 製版手段 4 切断手段 6 マスタ 7 サーマルヘッド 8 プラテンローラー 9 可動部(カバー) 12 切断手段本体(フレーム) 13 カッター部材(ホルダー) 14 回転移動手段 16a 一対の回転刃(上刃) 16b 一対の回転刃(下刃) 21,27 ガイド部材(第1ガイド部材) 23,28,38 可動ガイド板 23a,37 マスタ先端セット位置指標 27c 開口部 33 駆動力伝達手段(第2アイドルギヤ) 35 駆動力伝達手段(第3アイドルギヤ)

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔性円筒状の回転自在な版胴と、 ロール状に巻成されたマスタを貯容するマスタ貯容手段
    と、 前記マスタの搬送路上に配設された、前記マスタ貯容手
    段より引き出された前記マスタを製版搬送する製版手段
    と、 前記搬送路上の前記製版手段よりマスタ搬送方向下流側
    に配設された、前記マスタを切断する切断手段とを具備
    する孔版印刷装置において、 装置本体の固定部に対して開閉可能に設けられた可動部
    を有し、 前記可動部を開くことで前記搬送路が開放されることを
    特徴とする孔版印刷装置。
  2. 【請求項2】前記可動部を開いたとき、前記マスタ貯容
    手段から前記切断手段の下流側までの範囲において前記
    搬送路が開放されることを特徴とする請求項1記載の孔
    版印刷装置。
  3. 【請求項3】前記可動部を開いたとき、前記マスタ貯容
    手段から前記版胴までの範囲において前記搬送路が開放
    されることを特徴とする請求項1記載の孔版印刷装置。
  4. 【請求項4】前記製版手段がサーマルヘッドとプラテン
    ローラーとを有し、前記サーマルヘッドが前記固定部
    に、前記プラテンローラーが前記可動部にそれぞれ設け
    られていることを特徴とする請求項1、請求項2または
    請求項3記載の孔版印刷装置。
  5. 【請求項5】前記プラテンローラーを駆動するプラテン
    ローラー駆動手段が前記固定部に設けられ、前記可動部
    が閉塞されたときに前記プラテンローラー駆動手段から
    の駆動力を前記プラテンローラーに伝達する駆動力伝達
    手段を有することを特徴とする請求項4記載の孔版印刷
    装置。
  6. 【請求項6】前記駆動力伝達手段が正転位歯車であるこ
    とを特徴とする請求項5記載の孔版印刷装置。
  7. 【請求項7】前記正転位歯車は、その歯先角部に面取り
    が施されていることを特徴とする請求項6記載の孔版印
    刷装置。
  8. 【請求項8】前記切断手段は、マスタ搬送方向と直交す
    るマスタ幅方向に延在し前記マスタの搬送ガイドを兼ね
    る切断手段本体と、周縁の一部が互いに重なり合い互い
    に逆方向に回転自在な一対の回転刃を有し前記搬送路を
    横切ってマスタ幅方向に往復動すべく前記切断手段本体
    に移動自在に支持されたカッター部材と、前記カッター
    部材をマスタ幅方向に往復動させつつ前記一対の回転刃
    を回転駆動させる回転移動手段とを有することを特徴と
    する請求項1ないし請求項7のうちのいずれか1つに記
    載の孔版印刷装置。
  9. 【請求項9】前記カッター部材は、前記マスタの非切断
    時における配設位置が、前記搬送路を外れた位置に設け
    られていることを特徴とする請求項8記載の孔版印刷装
    置。
  10. 【請求項10】前記切断手段本体とで前記搬送路を形成
    する弾性変形可能なガイド部材を前記カッター部材のマ
    スタ搬送方向上流側に有することを特徴とする請求項8
    または請求項9記載の孔版印刷装置。
  11. 【請求項11】前記ガイド部材は、前記搬送路に臨む部
    位に複数の開口部を有することを特徴とする請求項10
    記載の孔版印刷装置。
  12. 【請求項12】初期セット時におけるマスタ先端位置と
    製版動作待機時におけるマスタ先端位置を、マスタ切断
    位置と同一位置としたことを特徴とする請求項8ないし
    請求項11のうちの何れか1つに記載の孔版印刷装置。
  13. 【請求項13】初期セット時には前記マスタ切断位置
    に、マスタセット時以外には前記カッター部材の往復動
    作空間内から退避する位置に、前記可動部の開閉と連動
    して進退可能に設けられたマスタ先端セット位置指標を
    有することを特徴とする請求項12記載の孔版印刷装
    置。
  14. 【請求項14】前記搬送路に臨み前記マスタの搬送を補
    助する第1の位置と、前記カッター部材の往復動作空間
    内より退避した第2の位置とに移動可能であり、前記カ
    ッター部材の移動時に第2の位置を占める可動ガイド板
    を前記切断手段本体のマスタ搬送方向下流側に有するこ
    とを特徴とする請求項8ないし請求項13のうちの何れ
    か1つに記載の孔版印刷装置。
  15. 【請求項15】前記搬送路に臨み前記マスタの搬送を補
    助する第1の位置と、前記カッター部材の往復動作空間
    内より退避した第2の位置とに移動可能であり、前記カ
    ッター部材の移動時に第2の位置を占める可動ガイド板
    を前記切断手段本体のマスタ搬送方向下流側に有し、前
    記可動ガイド板は、前記マスタ切断位置にマスタ先端セ
    ット位置指標を有することを特徴とする請求項12記載
    の孔版印刷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002144692A (ja) * 2000-11-09 2002-05-22 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷装置
JP2006231759A (ja) * 2005-02-25 2006-09-07 Duplo Seiko Corp 孔版印刷機における孔版原紙の切断装置

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