Wikipedia:ウィキスキャナ
WikiScanner(ウィキスキャナ) はバージル・グリフィス(Virgil Griffith)氏によるウィキペディア関連ツールです。
概要
[編集]ウィキスキャナについては項目「WikiScanner」をご覧ください。
ウィキスキャナのサイトではウィキペディアで公開されている匿名ユーザ(非ログインユーザ、IPユーザ)の編集記録がデータベース化されており、IPアドレスや組織名などで検索すると、そこからの編集履歴を一覧表示します。これはあくまでもウィキペディアで公開されているデータを元にしたものです。公開されていない情報は対象となりません。
- 登録ユーザの行動はウィキスキャナではわかりません
- ウィキスキャナはIPアドレスが公開されている匿名ユーザの編集履歴を一覧するものです。登録ユーザ(アカウント登録してログインしたユーザ、ログインユーザ)のIPアドレスは公開されていないため、ウィキスキャナの検索対象にはなりません。ユーザの種類についてはm:ユーザの種類を参照してください。
- IPアドレス以上の詳細はわかりません
- ウィキペディアで公開されているIPアドレスだけではそのIPアドレスがどの組織やプロバイダに所属するかまでしか明らかにしません。したがって、編集した個人や使用するコンピュータについての情報などが明らかになることは一般的にありません。編集した個人は当該組織の職員であるかもしれませんし、顧客や訪問客であるかもしれません。職員であるとしても職務上の行為かもしれませんし、休憩時間にちょっと編集しただけなのかもしれません。これらはすべてIPアドレスだけでは特定しかねることです。
編集内容に注意を
[編集]ウィキペディアで重要なことはその編集がウィキペディアの基本方針にかなうものかどうかです。たとえば特定の組織に属するIPアドレスから興味深い編集があったとしても、中立的な観点にそった信頼できる情報源による検証可能性のある編集であるならば、ウィキペディアでは歓迎しています。すなわち、いくら内部事情に通じている人物であっても検証可能性を満たさない編集をしてしまえば独自研究は載せないという方針に反し、除去されても仕方がないこととなります。
また、関係者の編集について中立的な観点や検証可能性から問題とされることが多くあります。記憶や好みに左右されがちであるためです。このことに関し、ウィキペディアでは「Wikipedia:自分自身の記事をつくらない」というガイドラインをつくっています。それにはあなたが個人的に関わっていることがらについて記事を書くときには、あなたはいつも以上に注意を払い、あるいはそれを控えなければなりません(Wikipedia:自分自身の記事をつくらないより)とあります。ただし、同ガイドラインにはただし、誰の目にも明らかな問題点があるときには、自分が関係していることについての記事を直接に編集することも許されます(同上)という説明もあります。つまり、明らかな間違いや偏った文章の修正までを一律に否定してもいないのです。
ウィキメディア財団とは無関係
[編集]グリフィス氏はウィキメディア財団と雇用関係になく、またかつてそのような関係にあったこともありません。ウィキスキャナの運営、開発はグリフィス氏個人のプロジェクトであり、ウィキメディア財団によるものではありません。またウィキスキャナが提供するデータはウィキペディアから誰でも直接入手可能な情報です(Wikipedia:データベースダウンロード参照)。
ウィキスキャナについてのお問い合わせは直接ヴァージル・グリフィス氏までお願いいたします。グリフィス氏の連絡先はウィキスキャナの公式サイトをご参照下さい。
ウィキペディアへの影響
[編集]- 荒らしへの対処や、接続元への通報に役立つかもしれません。
- 今までアカウントを登録せずに編集していたIPユーザーのアカウント登録が促進されるかもしれません。
- 会社や官庁がウィキペディアの編集をできないようにフィルタ設定することが増えるかもしれません。
外部の反応
[編集]WikiScanner#話題となった主な編集もご覧ください。
ウィキペディア・コミュニティでは項目によっては当事者や関係者、敵対者によって編集されていることは以前より知られており、偏っている編集があれば中立化すべく注意が払われてきましたが、ウィキスキャナの登場によって一定の組織に属す匿名ユーザの編集がウィキペディアに関わってこなかった方々の眼にもはっきり見えるようになりました。
ときに、ウィキペディアの方針をよくご存じでないために方針に反していない編集まで問題視している方もいらっしゃいます。たとえば、誤ったデータを修正したものや根拠も必要性も不明確な中傷など不適切な記述を除去したもの、偏った編集を中立化したものなどは、前述したようにウィキペディアにとって問題ではありません。
そのようなウィキペディアのことを理解していない指摘を鵜呑みにせず、実際の編集をよくご確認ください。本当に問題のある編集をしていれば、ほとんど他のウィキペディアの編集者によって対処されています。
ネット上の反応
[編集]ITmediaやJ-CASTが取り上げ、2ちゃんねるでもウィキスキャナに関するスレッドが無数に設けられました。
マスメディアの反応
[編集]- 週刊文春9月20日号 - あれれ ウィキペディア「週刊文春」に書き込んでいた新潮社サン[リンク切れ]
- フラッシュ9月25日号 - 職場からのウィキペディア編集が暴露される「ウィキスキャナー」
- 週刊ポスト9月21日号 - 官庁役人たちが「ネット百科事典ウィキペディア」に誹謗中傷書き込み![リンク切れ]
- 産経新聞 - 宮内庁がウィキペディアの編集禁止措置 2007/09/10[リンク切れ]
- 時事通信 - 「ウィキペディア」、庁内PCで編集=職員を厳重注意-宮内庁 2007/09/10[リンク切れ]
- (ただし、この陵墓への立ち入り制限に関する編集はウィキペディアの方針に反するものではありません。ノート:天皇陵を参照して下さい)
- 朝日新聞 - ウィキペディア 省庁から修正次々 長妻議員の悪口も 2007/09/08[リンク切れ]
- 産経新聞 - ウィキペディア“編集合戦” 加筆・修正に意見対立 2007/09/05
- AFP - CIAや米政治団体もウィキペディアに書き込み、内容を都合よく変更 2007/08/19
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- WikiScanner公式サイト(英語版)
- WikiScanner公式サイト(日本語版) ※2009/06/13現在、該当サイトは存在しない。
- WikiScanner FAQ - ウェイバックマシン(2007年8月30日アーカイブ分)