[go: up one dir, main page]

コンテンツにスキップ

網易

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
网易公司
企業形態 株式会社
市場情報 SEHK9999
NASDAQ: NTES
設立 1997年
本社 中華人民共和国の旗 中国広東省広州市天河区
科韵路16号広州信息港E棟網易大廈
事業地域 全世界
創業者 丁磊
主要人物 丁磊(董事長,CEO)
業種 IT
製品 www.163.com、陰陽師など
サービス IT、ネットゲーム、越境ECなど
所有者 网易公司
スローガン 网聚人的力量
ウェブサイト https://www.163.com/
種類 ポータルサイト
対応言語 中文
開設 1997年6月

網易(ネットイース、NetEase、163.com、126.com、yeah.com、ワンイー、拼音: WǎngYì、SEHK: 9999, NASDAQ: NTES)は、オンラインサービスを提供する中国のテクノロジー会社。1997年に丁磊(William Ding)によって設立。PCゲーム・モバイルゲームの開発・運営、ネット広告、電子メールサービスや電子商取引プラットフォームなど多数の事業を保有。グローバルで最大規模のビデオゲーム会社の一つである。オンデマンド音楽ストリーミングサービスのNetEase Cloud Musicも展開。

概要

[編集]
  • 1997年6月:丁磊により広州で設立。ポータルサイトオンラインゲームブログ電子メール越境Eコマース、オンライン教育、読書APP、SNS、音楽プラットホーム、翻訳サービスなどを複数事業を保有展開。
  • 1998年1月:フリーメールサービスを運営。
  • 2000年6月:NASDAQに上場。
  • 2001年12月:オンラインRPG『大話西遊Online』を自主開発。
  • 2004年:創業者でチーフアーキテクトの丁磊が、情報技術の革新的な活用が評価され、「Wharton Infosys Business Transformation」賞を受賞した。丁磊はネットイースの設立後、中国で最も裕福な個人の一人となった。
  • 2008年:compete.comの調査では163.comのドメインは2008年までに少なくとも年間180万人の訪問者を集めていた[1]
  • 2010年:大学のオンライン公開講座 网易公开课を開始。
  • 2010年:アレクサ・インターネットランキングによるとサイトは世界で28番目に多く訪問されており[2]、2010年8月には27番目に上昇し、AOLBBC、Flicker、Craigslist、AppleCNNLinkedInAdobeCNetESPNのウェブサイトより多くのトラフィックを引き寄せていた。
  • 2015年1月:グループ会社のHQG Ltdが提供する越境Eコマースのサービス、「ネットイースコアラ」(KAOLA.COM)を運営開始。
  • 2017年:アメリカのマーベル・コミックと中国のスーパーヒーローを題材にしたコミックを開発することで合意し、さらに、『アメイジング・スパイダーマン』『キャプテン・アメリカ』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などのマーベル社のコミック12作をオンライン販売する[3]。 これにより、マーベルの『エージェント・オブ・アトラス』のタイアップ漫画『Aero』が出版される。
  • 2017年11月:日本支社 HQG Japan株式会社(所在地:品川)を設立し、日本での中国越境Eコマースの認知拡大、商品の仕入れ活動を本格化。
  • 2018年:Bungieに1億ドルを投資し、Bungieの少数株と取締役会の席を獲得[4]。同年12月にニュージーランドのデベロッパー「A44」(旧称Aurora 44)に出資し[5]、漫画事業をbilibiliに売却[3]
  • 2019年:クアンティック・ドリームの少数株を取得[6]
  • 2020年6月5日:中国の広州ならびに日本の東京を拠点とする次世代家庭用ゲーム制作スタジオ「桜花スタジオ」を設立[7]
  • 2020年6月11日:香港証券取引所に上場(NASDAQ市場との重複上場)[8]

網易のサービス一覧

[編集]
  • ネットイースメール
  • ネットイース新聞アプリ:網易新聞
  • 有道:辞書、翻訳アプリ、学習アプリなど
  • ECプラットフォーム:ネットイースコアラ (越境Eコマース)、網易厳選(B2Cコマース)
  • 音楽ストリーミング:網易雲音楽
  • ネットイースゲーム:陰陽師夢幻西遊荒野行動第五人格、機動都市X、MARVELSuperWarなど
  • 農業事業:網易味央

NetEase Games

[編集]

2001年に発足。2002年に網易の在线游戏(在線遊戯、Online Game)事業部がグループ会社である广州网易互动娱乐有限公司(広州網易互動娯楽有限公司、NetEase Interactive Entertainment)になった。2007年、杭州に雷火事業群が設立された。

  • 互动娱乐事業群
    • 大话事業部 - 前身は大话工作室。代表作『大话西游』シリーズ、『大航海之路』、『決戦平安京』
      • 君子居工作室
      • 天行健工作室
      • 赤子心工作室
      • 好望角工作室
    • 梦幻事業部 - 前身は梦幻事業部工作室。代表作『梦幻西游』シリーズ
      • 秦坦工作室
      • 倚天工作室 - 代表作『大唐无双』
      • Gaia工作室
      • 战魂工作室 - 代表作『镇魔曲
    • 天下事業部 - 代表作『天下』シリーズ、『荒野行動』、『神都夜行禄』
      • 香格里拉工作室 - 代表作『天下贰
      • Black Tech工作室
      • 銀河工作室 - 代表作『英雄三国』
      • Inception工作室 - 代表作『无尽战区
    • 奇点事業部 - 前身は天下事業部のBlack Hole工作室。代表作『明日之後』『暗黒破壊神不朽』
      • 星雲工作室
    • 海神事業部 - 前身は夢幻事業部の工作室。代表作『軒轅剣』『陰陽師:百聞牌』
      • MIRAI工作室
      • 飞羽工作室 - 代表作『大话西游3』
      • Atlas工作室
    • Zen事業部 - 前身は海神事業部のZen工作室。代表作『陰陽師』
      • Portkey工作室 - 代表作『ハリー・ポッター 魔法の覚醒』
    • 第十事業部 - 前身は海神事業部の第十工作室。代表作『率土之浜』『无尽的拉格朗日
      • 率土工作室
      • 百源工作室
    • 神迹事業部 - 前身は在线游戏事業部のinstinct工作室。代表作『天下 HD』『龙剑』『神都夜行禄』
      • Starry工作室
    • 水滴事業部 - 前身は神迹事業部のHEX工作室。代表作『一夢江湖』
    • JOKER事業部 - 前身は神迹事業部の工作室。代表作『第五人格』
      • Mask工作室
    • ACE事業部 - 代表作『猫と老鼠』
      • Seven工作室
      • Eight工作室
    • 花火事業部 - 2021年に北京に設立されたMMOとメタバースの研究開発部門。2022年に解散。[9]
    • 在线游戏事業部 - 代表作『光明大陸』『終結者2』
      • 战趣工作室
      • F工作室 - 代表作『突击英雄
      • 文創中心
      • 藏宝阁
      • 桜花スタジオ(櫻華工作室) - 日本。ネットイース初の家庭用ゲーム制作を主目的とした開発スタジオ。[10]
    • 合作産品部 - Blizzard以外のライセンス供与されたオンラインゲームを運営。
      • アルファ工作室、ベータ工作室、ガンマ工作室、デルタ工作室など
    • その他の主な工作室
      • 01工作室 - 2008年に北京に設立された。代表作『三国天下
      • G工作室 - 代表作『精灵传说』『精灵牧场
      • 登山工作室 - 代表作『iTown』『疯狂石头』『篮球也疯狂
      • 飞飞工作室 - 代表作『新飞飞
      • 浚源工作室 - 代表作『战音OL
      • 青龙工作室 - 代表作『斩魂
      • 创世工作室 - 代表作『创世西游
      • 方舟工作室 - 代表作『大唐豪侠
      • XTORM工作室 - 代表作『宠物王国
      • 蚂蚁工作室 - 代表作『易三国
  • 雷火事業群 - 2007年に杭州に設立。
    • 雷火事業部
      • 応龍工作室 - 代表作『天谕』シリーズ(元は盘古工作室が開発)
      • 24工作室 - 代表作『永劫无间
      • 祝融工作室 - 代表作『逆水寒』シリーズ
      • 不鳴工作室 - 代表作『战意
      • 桃源工作室 - 代表作『忘川风华录
      • 女媧工作室 - 代表作『倩女幽魂』シリーズ(元は雷火工作室が開発)
      • 他に雷霆工作室、雷炎工作室、饕餮工作室などの工作室がある。
    • 星球項目部 - ブロックチェーン研究部門。
    • 伏羲遊戯AI実験室 - AI研究部門。
    • 盘古游戏部 - 『天谕』シリーズを開発。2018年、雷火事業部と合併して消滅。
  • その他
    • 网之易 - 上海网之易网络科技发展有限公司。Blizzardからライセンス供与されたゲームを運営や共同開発。
    • 名越スタジオ(名越工作室) - 株式会社名越スタジオ。ネットイースの100%出資の下で元セガ所属の名越稔洋が2022年に日本で設立。
    • NetEase Games Montréal(蒙特利尔工作室) - 元ユービーアイソフト所属のEmile Liangをリードプロデューサーとしてカナダに設立。
    • クアンティック・ドリーム - フランスのゲーム制作会社。2022年に買収。ネットイース初の欧州の開発拠点を獲得した。[11]
    • Mattel163 - Mattel163 Limited。アメリカの玩具メーカーマテルとネットイースが共同出資したゲーム開発を目的とした合弁会社。代表作『UNO!』

[12] [13] [14] [15] [16]

ゲーム

[編集]

互动娱乐事業群のゲーム

PCゲーム

  • 梦幻西游
  • 大话西游 Online II』
  • 镇魔曲
  • 『Hegemon-‐King of Western Chu』[17]

コンソール用ゲーム

モバイルゲーム

雷火事業群のゲーム PCゲーム

  • 战意
  • 『新倩女幽魂』 - 当初のタイトルは『倩女幽魂Online』。『倩女幽魂2』に改名、後に更に『新倩女幽魂』に改名している。
  • 『逆水寒』(英語:Justice Online)
  • 『Revelation 天谕端游
  • 『超激斗梦境』

モバイルゲーム

  • 『梦幻西游』(モバイル版)
  • 大话西游 Online』(モバイル版)
  • 隐世录』(英語:『Ghost World Chronicle』)
  • 『倩女幽魂手游』
  • 遇见逆水寒』(英語:Justice Mobile)
  • 『AZUREA -空の唄-』(中国語:『Revelation M 天谕手游』) - 『Revelation 天谕端游』の10年前の時代の物語。日本語版はZlonGameが運営。
  • 流星群侠传
  • 风云岛行动
  • 『洪荒文明』
  • 忘川风华录
  • 漫威对决
  • 绝对演绎

Mattel163のゲーム

  • 『UNO!』(中国語:『一起优诺』) - 雷火事業群と共同
  • 『Phase 10』
  • 『Skip-Bo』

ライセンス供与されたゲーム

[編集]

Blizzardのゲーム(网之易が担当)

  • 『World of Warcraft』 - 2009年9月に商業的に再リリース。以前は別の企業「The9 Limited」が運営を行っていた。
  • 『StarCraft II: Heart of the Swarm』 - 2013年7月に中国でリリース。
  • 『ハースストーン』 - 2014年1月に中国国内でリリース。モバイル版が2015年4月にリリースされた。
  • 『Heroes of the Storm』 - 2015年5月に中国でオープンベータテストが開始された。
  • 『Diablo III: Reaper of Souls』 - 2015年4月に中国国内でオープンベータテストが開始。
  • オーバーウォッチ』- 中国国内での三年間のライセンス契約[17]
  • 『ディアブロイモータル』 - Blizzardと共同開発

Blizzard以外のゲーム(互动娱乐事業群合作产品部が担当)

  • Mojangの『Minecraft』(中国語:我的世界)及び『Minecraft: Pocket Edition』 - 中国国内でのライセンス契約[18]
    • 『Minecraft』関連のサードパーティ「Hypixel」の中国サーバーの運営[19]
  • 『Sky星を紡ぐ子どもたち』(中国語:光遇)
  • 『eFootball』(中国語:实况足球)
  • 『ワールドサッカーコレクションS』(中国語:实况倶楽部)
  • 『eFootball ウイコレ CHAMPION SQUADS』(中国語:『实况:王者集結』)
  • 『ウイニングイレブン クラブマネージャー』(中国語:实况球会经理)
  • 『人狼はウソ月』(中国語:狼人殺)
  • 『遊戯王デュエルリンクス』
  • 『シャドウバース』(中国語:影之詩)
  • 『EVE Echoes』(中国語:星戦前夜)
  • エクスビート』(中国語:劲舞团)
  • 『World of Tanks』
  • 『World of Warships』
  • 『THE TRAIL』
  • 『The Room Three』
  • 『有殺気童話2』
  • 『クロノブレード』

傘下スタジオ

[編集]
スタジオ名 所在地
NetEase Games 上海広州杭州中国
NetEase Games Tokyo 東京日本
NetEase Games North America カリフォルニア州ロサンゼルス米国
NetEase Games Montreal ケベック州モントリオールカナダ
NetEase Games Korea ソンナム韓国
桜花スタジオ 東京(日本)、広州(中国)
グラスホッパー・マニファクチュア 東京(日本)
ピンクル
名越スタジオ
STUDIO FLARE
GPTRACK50 大阪(日本)
クアンティック・ドリーム パリ(フランス)
Jackalyptic Games テキサス州オースティン(米国)
T-Minus Zero Entertainment
Jar of Sparks ワシントン州シアトル(米国)
Anchor Point Studios ワシントン州シアトル(米国)、バルセロナスペイン
BulletFarm カリフォルニア州ロサンゼルス(米国)
SkyBox Labs英語版 ブリティッシュコロンビア州バーナビー(カナダ)
Bad Brain Game Studios オンタリオ州トロント(カナダ)
Worlds Untold バンクーバー(カナダ)
Spliced マンチェスター(イギリス)
Fantastic Pixel Castle リモートスタジオ

出典

[編集]
  1. ^ us Data Only (2011年10月26日). “Siteanalytics.compete.com”. Siteanalytics.compete.com. 2012年8月17日閲覧。
  2. ^ Alexa Top 500 Global Sites”. 2010年4月15日閲覧。
  3. ^ a b Chinese gaming giant NetEase sells comics business to rival Bilibili, retains rights to Marvel series”. South China Morning Post (13 December 2018). 20 May 2019閲覧。
  4. ^ Bungieが中国NetEaseとパートナーシップを締結を発表―『Destiny』シリーズ以外への着手が目的か、1億ドルの支援も”. Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト. 2020年8月23日閲覧。
  5. ^ Shareholdings”. app.companiesoffice.govt.nz. 2020年8月23日閲覧。
  6. ^ Quantic DreamがNetEaseと提携関係を結んだことを発表”. IGN Japan (2019年1月29日). 2020年8月23日閲覧。
  7. ^ 株式会社インプレス (2020年6月5日). “NetEase Games、次世代家庭用ゲームのタイトル開発を行なう「桜花スタジオ」を設立! 東京拠点のメンバーを募集”. GAME Watch. 2020年8月23日閲覧。
  8. ^ INC, SANKEI DIGITAL (2020年6月11日). “初日終値は130香港ドル ネットイース香港上場”. SankeiBiz. 2020年8月23日閲覧。
  9. ^ 网易游戏北京事业部解散,一次短暂的尝试” [訳:NetEase Games 北京部門が解散、短命に終わった] (中国語). テンセント/腾讯 (2022年7月20日). 2024年5月14日閲覧。 “脉脉(中国のビジネス特化型SNS)のネチズンによると、NetEase Gamesの花火事業部が解散したという。花火事業部とは、NetEase Gamesが2021年に北京に設立したゲーム研究開発部門。”
  10. ^ 桜花スタジオとは何か”. 桜花スタジオ オフィシャルサイト. NetEase. 2024年5月14日閲覧。
  11. ^ 中国のテンセントとネットイースが海外ゲーム制作会社へ新たに投資”. Reuters. ロイター (2022年9月1日). 2024年5月14日閲覧。
  12. ^ https://leihuo.163.com/
  13. ^ https://www.gameweibo.com/article-101139.html
  14. ^ https://www.163.com/dy/article/H7M31MQC0514CJ14.html
  15. ^ https://cn.linkedin.com/in/%E4%BC%9F%E9%9B%84-%E9%99%88-99958691
  16. ^ https://www.batloft.com/thread-1212-1-1.html
  17. ^ a b NetEase - Fact Sheet”. ir.netease.com. 2015年10月16日閲覧。
  18. ^ "Minecraft is coming to China". mojang.com. {{cite web}}: Cite webテンプレートでは|access-date=引数が必須です。 (説明)[リンク切れ]
  19. ^ "Hypixel is coming to China". 2021年1月30日閲覧

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]